JP2001040526A - ポリエステル繊維の製造方法 - Google Patents

ポリエステル繊維の製造方法

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JP2001040526A JP11211887A JP21188799A JP2001040526A JP 2001040526 A JP2001040526 A JP 2001040526A JP 11211887 A JP11211887 A JP 11211887A JP 21188799 A JP21188799 A JP 21188799A JP 2001040526 A JP2001040526 A JP 2001040526A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリエステルを紡糸して4000m/分以上
の高速で引き取る方法において、紡糸工程で毛羽や断糸
が発生し難く、無撚無糊で優れた高速製織性を有し高品
位の織物が得られるポリエステル繊維の製造方法を提供
する。 【解決手段】 ポリエチレンテレフタレートを主とする
ポリエステルを溶融紡出し、2段に配置した油剤供給ガ
イドによって油剤を付与し、空気交絡処理装置によって
交絡を付与した後4000m/分以上で引き取るに際
し、紡糸口金面から第1段目の油剤供給ガイドまでの距
離L1を400〜800mm、紡糸口金面から第2段目
の油剤供給ガイドまでの距離L2を1000〜1600
mm、第2段目の油剤供給ガイドから空気交絡処理装置
までの距離L3を500〜2000mmとし、第1段目
および第2段目の油剤供給ガイドでの繊維重量に対する
油剤付着量W1およびW2がそれぞれ0.3〜0.7重量
%および0.5〜1.0重量%となるように油剤を付与
し、交絡数nが10〜20ケ/mとなるように交絡を付
与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリエステル繊維
を高速で溶融紡糸する方法に関する。さらに詳しくは、
高速で紡糸しても毛羽や断糸の発生を抑制して安定した
紡糸を行なうことができ、無撚無糊での高速製織性が改
善され、品位の高い織物が得られるポリエステル繊維の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製織技術の向上や織機の技術革新
により、特にウォータージェットルームでは800〜1
000rpmといった高速回転の織機が実用化されてき
ており、それに伴う問題として、綜絖および筬の運動に
よって経糸同士の摩擦、経糸と綜絖または筬との摩擦に
より、単糸切れや毛羽が発生し易くなり、織機の停台が
増加することがあげられ、特に経糸に無撚無糊糸を使用
する場合はこの問題は顕著にあらわれる。さらに、最近
は上記の経糸に供する繊維を高速紡糸によって得ようと
する試みがなされているが、引取り速度が速くなればな
るほど、毛羽や断糸が発生し易くなり、かつ糸条に十分
な交絡を付与しにくくなるため、無撚無糊でも高速製織
に耐えうるような品質の高い繊維を得るのがより難し
い。ましてや、このような繊維から品位の高い織物を得
ることは非常に困難である。
【0003】かかる問題を解決するため、特開平10−
245718号公報には油剤付与を行なう以前に加熱帯
域を通過させることで延伸をほどこし、油剤の付着して
いない状態で糸条にダメージを与えることなく交絡を付
与し、交絡成形後に油剤供給ガイドにより油剤を付与す
ることによってその形態を保持させたポリエステル繊維
が提案されている。この方法によれば、4000m/分
以上の高速紡糸にも拘わらず、糸条に十分な交絡を付与
し、かつ平均非交絡長を短くすることができ、毛羽や単
糸切れの原因となる単糸バラケを少なくすることができ
るため、無撚無糊で使用しても前述のような製織におけ
るトラブルがなく高速製織が可能である。また、かかる
方法で得られた繊維からは、高速製織でも毛羽や単糸切
れをほとんど発生することがないため、ある程度品位の
高い織物を得ることができる。しかしながら、より高品
位の織物を得るには、織物とした時点でこれを構成する
繊維の交絡が全て消えて残らないことが理想的であり、
このためには繊維の交絡数を低くすることが好ましい
が、上記方法をはじめとする従来の方法ではあまり交絡
数を低くすると単糸バラケが発生し易く、特に無撚無糊
糸ではこの傾向が顕著となり高速製織性が低下するため
両方を同時に満足させることは困難である。
【0004】一方、特開昭63−66321号公報には
溶融紡糸した糸条に50mm以上の間隔をおいて配置し
た2つの油剤供給ガイドで糸条の対向する面にそれぞれ
油剤を付与し、かつ、各油剤供給ガイドに接する糸条巾
と油剤付与後の糸条の張力を規定することによって、油
剤を均一に付与し紡糸で発生する毛羽や断糸を抑制する
方法が提案されている。この方法を採用すれば従来に比
べポリエステル繊維の油剤の付着斑が少なくなるため、
製織性が向上する傾向にある。しかしながら、上記方法
は紡糸後の未延伸糸を直ちに延伸して巻き取るスピンド
ロー方式において毛羽や断糸の発生を抑制しながら均一
な延伸をすることを目的としたもので紡糸速度自身は高
々3000m/分以下であり、これをさらに紡糸速度4
000m/分以上とした場合は紡出糸条のもたらす随伴
流の影響で油剤の付着斑を生じ、毛羽や単糸バラケの多
くなり高速製織に耐えうる繊維は得られない。このよう
に上記方法の如く単に2段の油剤供給ガイド間の距離
や、糸条巾、油剤付与後の糸条の張力を規定しただけで
は高速製織が可能な繊維とはならず、さらにかかる繊維
に交絡を付与しても本発明の目的とする無撚無糊でも優
れた高速製織性を有し、高品位織物となる繊維は得られ
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、ポリ
エステルを紡糸して4000m/分以上の高速で引き取
る方法において、紡糸工程で毛羽や断糸が発生し難く、
無撚無糊で優れた高速製織性を有し高品位の織物が得ら
れるポリエステル繊維の製造方法を提供することを主な
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの目的を
達成すべく鋭意検討を重ねた結果、高速紡糸でも紡出糸
条に油剤を均一に付与でき、さらに低交絡数でも均一な
交絡を付与できれば高速製織性に優れ、高品位な織物と
なるポリエステル繊維が得られるとの考えに到達した。
このためには、上記の2段で油剤を付与する紡糸方法に
おいて、4000m/分以上という高紡速のため第2段
目の油剤付与を随伴気流が十分に拡散した後で行なうこ
とにより均一な油剤付与ができ、第2段目の油剤供給ガ
イドで適切な油剤の量を付与しさらに第2段目の油剤付
与から特定の位置で空気交絡処理を行なうことで適度に
糸条中に油剤が含浸したところで該交絡処理のマイグレ
ーション効果でより均一に油剤を単糸間に再分配でき、
このとき同時に少ない交絡にも拘わらず繊維長さ方向に
対して均一な交絡を付与できることを見出し、本発明を
達成するに至った。
【0007】かくして本発明によれば、ポリエチレンテ
レフタレートを主とするポリエステルを紡糸口金から溶
融紡出し、2段に配置した油剤供給ガイドによって油剤
を付与し、空気交絡処理装置によって交絡を付与した後
4000m/分以上で引き取るに際し、紡糸口金面から
第1段目の油剤供給ガイドまでの距離L1(mm)、紡
糸口金面から第2段目の油剤供給ガイドまでの距離L2
(mm)、第2段目の油剤供給ガイドから空気交絡処理
装置までの距離L3(mm)が下記式を満足し、第1段
目および第2段目の油剤供給ガイドでのそれぞれの繊維
重量に対する油剤付着量W1およびW2(重量%)が下記
範囲となるように油剤を付与し、交絡数n(ケ/m)が
下記範囲となるように交絡を付与することを特徴とする
ポリエステル繊維の製造方法が提案される。 400≦L1≦800 1000≦L2≦1600 500≦L3≦2000 0.3≦W1≦0.7 0.5≦W2≦1.0 10≦n≦20
【0008】
【発明の実施の形態】本発明のポリエステルとは、ポリ
エチレンテレフタレートを主とするポリエステルであ
り、本発明の目的を妨げない範囲で、第3成分として、
例えば、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタ
ル酸などのジカルボン酸、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコールなどのジオール類を共重合したものであ
ってもよい。また、ポリエステルに艶消剤、安定剤、着
色剤、難燃剤、表面改質剤などを添加したものでもよ
い。
【0009】以下、本発明を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明の製造方法を適用する紡糸巻取り装置
の概略図の一例である。該図において、紡糸口金2から
溶融紡出した糸条に、第1段目の油剤供給ガイド4およ
び第2段目の油剤供給ガイド5の2段に配置した油剤供
給ガイドで油剤を付与し、空気交絡処理装置6で交絡を
与えた後、これをゴデットローラ7および8により40
00m/分以上という高速で引取る。
【0010】本発明においては、紡糸口金面から第1段
目の油剤供給ガイド4までの距離L1を400〜800
mm、好ましくは600〜800mmとする必要があ
る。該距離が400mm未満では紡出糸条が冷却固化が
不完全な状態で集束されるため、毛羽や断糸が多くな
り、逆に800mmを越えても引取り速度が4000m
/分以上と高速であるため空気抵抗の影響で紡糸張力が
高くなり過ぎ断糸や毛羽が発生し易くなる。
【0011】このとき該油剤供給ガイド4では繊維重量
に対する油剤付着量W1が0.3〜0.7重量%、好ま
しくは0.3〜0.5重量%となるように油剤を付与す
る必要がある。該油剤付着量W1が0.3重量%未満で
は糸条の収束性が不十分で、毛羽や単糸切れを発生し易
く、逆に、0.7重量%を越えると紡出糸条と油膜との
接触抵抗が大きくなり紡糸張力の変動も大きくなるた
め、毛羽や断糸が多くなり油剤の付着斑も大きくなる。
【0012】さらに本発明では、紡糸口金面から第2段
目の油剤供給ガイド5までの距離L2を1000〜16
00mm、好ましくは1200〜1600mmとする必
要がある。該距離が1000mm未満では4000m/
分以上の高速紡糸においては随伴気流を十分に拡散させ
た状態で油剤を付与することが困難であり、その結果無
撚無糊での高速製織を可能とする均一な油剤付与ができ
ず、逆に1600mmを越えると張力の変動が大きくな
り毛羽やループを発生し易くなるだけでなく、設備自身
が大きくなり作業性も悪くなる。
【0013】この際、該油剤供給ガイド5では紡出糸条
に対する油剤付与量W2が0.5〜1.0重量%、好ま
しくは0.5〜0.8重量%となるように油剤を付与す
る必要がある。該油剤付着量W2が0.5重量%未満で
は糸条への油剤付着量が不均一となり、さらにこれが原
因となって空気交絡処理でも均一な交絡を付与すること
ができないため、無撚無糊での高速製織性が悪くなる。
逆に、該油剤付着量W2が1.0重量%を越えると油剤
付着量が多くなり過ぎ交絡の成形が不均一となる。
【0014】第1段目および第2段目の油剤供給ガイド
でのそれぞれの繊維重量に対する油剤付着量W1および
2は上記範囲内で紡糸条件、製織条件などを考慮して
適宜決めれば良いが、その油剤付着量の比率W1/W2
30/70〜50/50、好ましくは30/70〜45
/55とすることが最終的に得られる繊維の高速製織性
を良好とし、しかも紡糸の安定性を向上させる上でより
好ましい。
【0015】上記の第1段目および第2段目の油剤供給
ガイドで付与する油剤は同じものであっても、別のもの
であっても良いが、同じものを使用した方が油剤の管理
などが容易である。また、油剤は公知のものを使用でき
るが、鉱物油、エステル、ポリエーテル、シリコーンな
どの平滑剤、エーテル系化合物などの乳化剤、アニオン
系、カチオン系、ノニオン系などの制電剤、合成エステ
ル系ワックスなどの耐水性向上剤などの成分を配合した
油剤が例示でき、例えばこれを5〜30%の水エマルジ
ョンとして紡出糸条に付与すればよい。
【0016】本発明においては、以上のように油剤供給
ガイドや空気交絡処理装置の位置を規定し、油剤の付与
量をコントロールしてやることが紡糸を安定化させ、得
られる繊維の高速製織性を向上させる上で重要である。
特に、第2段目の油剤付与を上述した位置で規定した油
剤付着量となるように行なうことで随伴気流の影響を受
けず均一な油剤付与ができ、続く空気交絡処理で均一な
交絡付与が可能となる。
【0017】さらに本発明においては、これに加え油剤
供給ガイド5と空気交絡処理装置までの距離をL3を5
00〜2000mm、好ましくは1000〜1500m
mとし、適度に油剤が糸条中に含浸した状態で空気交絡
処理を行なうことが、該交絡処理のマイグレーション効
果をより一層高め単糸間まで均一に油剤を再配分し、こ
れによって、糸条により均一に油剤を付与し同時に低い
交絡数でも均一な交絡を付与する上で肝要である。この
結果、無撚無糊でも高速製織が可能で高品位の織物とな
る繊維を得ることができるのである。該距離が1000
mm未満では油剤が単糸間に十分に浸透しない状態で空
気交絡処理されるため、該空気交絡処理で均一な交絡の
付与が困難となり高速製織性が悪くなり、得られる織物
の品位も低下する。逆に該距離が2000mmを越える
と、張力変動が大きくなり毛羽やループを発生し易くな
るだけでなく、装置が大きくなり作業性が悪くなる。
【0018】本発明では、続いて糸条に空気交絡処理に
よって交絡を付与するが、その際交絡数を10〜20ケ
/mとする必要がある。この交絡数が10ケ/m未満で
は、交絡があまくなり単糸バラケが多く発生するため、
高速製織性が悪くなり、特に無撚無糊ではこの問題は顕
著に現われる。逆に、交絡数が20ケ/mを越えると本
発明の目的とする高品位な織物が得られない。
【0019】本発明では上記の空気交絡処理を施した
後、糸条を4000m/分以上の高速で引取るが、その
糸掛けにおいては、紡出糸条を引取るゴデットローラ7
および8を糸掛け時には低速運転し、糸掛け後に最終引
取り速度まで昇速する方法が一般的に採用される。しか
し、この方法では最終引取り速度で運転する際には紡糸
口金2と油剤付与ガイド4の間で紡出糸条が冷却固化す
るのに対し、糸掛け時の低速運転の際には油剤供給ガイ
ド4と油剤供給ガイド5の間まで冷却固化する位置が下
がり、その結果油剤供給ガイド4では紡出糸条の冷却固
化が不完全な状態で該糸条を集束することになるため、
毛羽や単糸切れを発生し易く、またこの際張力が著しく
低下するため糸掛けの作業性が悪くなるといった問題が
ある。このため、本発明においては、糸掛けの低速運転
時には油剤供給ガイド4を使用せず油剤供給ガイド5の
みで糸条を集束して引取り、最終引取り速度まで昇速が
完了した時点で油剤供給ガイド4および5の両方を使用
して引取ることが好ましい。具体的には、油剤供給ガイ
ド4をエアシリンダーなどで支持し、糸掛け時には紡出
糸条に接触しない位置に待機しておき、ゴデットローラ
7の昇速起動指令あるいは昇速完了命令と連動し、昇速
完了時にはエアシリンダーが起動し糸条に油剤を付与で
きる位置に移動するようにしてやればよい。また、その
際、エアーシリンダーの起動のタイミングをさらにタイ
マーを利用して調整してやると、適切なタイミングで油
剤付与ができ作業性も向上するのでより好ましい。
【0020】
【実施例】以下に、実施例により本発明をさらに詳細に
説明する。説明中の各評価項目については下記方法にし
たがって測定した。
【0021】(1)紡糸性 断糸回数(回/日):2日間連続して紡糸したときの断
糸回数を1日当りに換算した。 毛羽・単糸切れ(ケ/106m):巻取った繊維を16
0本採取して各々12万mの長さにおける毛羽および単
糸切れの個数をカウントして積算し、これから106
当りの毛羽・単糸切れ個数として求めた。
【0022】(2)交絡数(ケ/m) 帝人エンジニアリング株式会社製YT−2型インターレ
ース測定器を使用し、測定モード3で交絡数を測定し
た。
【0023】(3)製織性 日産LW−54型ウォータージェットルームを用いて、
経糸に実施例および比較例の糸、緯糸には市販の75デ
ニール/36フィラメントの糸を打ち込んで平織り組織
とし、800rpmの速度で2日間製織したときの停台
回数(回/日)を測定し、0〜2.5回を◎、2.6〜
5.0回を○、5.1〜7.5回を△、7.6回以上を
×として4段階で評価した。
【0024】(4)織物品位 経糸に実施例および比較例の糸、緯糸に市販の75デニ
ール/36フィラメントの糸を打ち込んで平織り組織と
し、800rpmの速度で製織した。得られた織物を常
法によりグレーの染料で染色し、その品位を目視により
良い順から◎、○、△、×の4段階で評価した。
【0025】[実施例1〜8、比較例1〜3]固有粘度
が0.63の酸化チタン0.3重量%含有するポリエチ
レンテレフタレートを図1に記載の溶融紡糸装置で紡糸
温度290℃で溶融し、総吐出量33g/分で孔数18
個の紡糸口金から溶融紡出し、2段に配置した油剤供給
ガイド4および5によって油剤を付与し、空気交絡処理
装置によって圧縮空気(5kg/cm2)を糸条に噴射
して表1に示す交絡数を付与した後6000m/分で引
き取った。この際、油剤供給ガイド4および5、空気交
絡処理装置6を、紡糸口金面から油剤供給ガイド4まで
の距離L1(mm)、紡糸口金面から油剤供給ガイド5
までの距離L2(mm)、油剤供給ガイド5から空気交
絡処理装置6までの距離L3(mm)がそれぞれ図1に
記載する距離となるように設置した。また、油剤の供給
はプロピレンオキサイド(PO)とエチレンオキサイド
(EO)のランダム付加物、鉱物油、および合成エステ
ル系ワックスを配合した油剤を15%の水エマルジョン
とし、油剤供給ガイド4および5により、繊維重量に対
する油剤付着量が表1に示す量となるように供給量を調
整して糸条に付与した。得られた繊維について紡糸性、
製織性および織物品位を評価した結果を表1に示す。
【0026】[比較例4および5]油剤供給ガイド4ま
たは5のいずれか1つのみ使用し1段だけで油剤を付与
し、その際の油剤付着量が表1に記載した量となるよう
に油剤を付与する以外は、実施例1と同様にした。得ら
れた繊維について紡糸性、製織性および織物品位を評価
した結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明による方法を用いれば、4000
m/分以上の速度で巻き取る高速紡糸工程においても毛
羽および単糸切れなどを発生すること無く安定して巻き
取ることが可能である。さらに、得られたポリエステル
繊維は長さ方向に均一な油剤付着量および交絡数を有し
ており、後工程において無撚無糊の状態でも高速製織が
可能で、しかも交絡数は従来の無撚無糊糸よりも低くす
ることができるため高品位の織物が得られるといった効
果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法を適用する紡糸巻き取り装置
の概略図の一例を示す。
【符号の説明】
1 押し出し機 2 紡糸口金 3 冷却装置 4 第1段目油剤供給ガイド 5 第2段目油剤供給ガイド 6 空気交絡処理装置 7 第1ゴデットローラ 8 第2ゴデットローラ 9 巻き取り機 10 パッケージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B154 AA07 AB03 AB09 BA60 BB33 BB47 BD13 BD17 BD18 BE04 BF06 BF12 BF14 BF29 BF30 DA21 4L035 BB33 BB40 BB61 BB65 EE20 4L036 MA05 PA01 PA26 PA42 UA21 UA25 UA30 4L045 AA05 BA03 CA25 CA29 CB13 DA49 DA52 DC03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエチレンテレフタレートを主とする
    ポリエステルを紡糸口金から溶融紡出し、2段に配置し
    た油剤供給ガイドによって油剤を付与し、空気交絡処理
    装置によって交絡を付与した後4000m/分以上で引
    き取るに際し、紡糸口金面から第1段目の油剤供給ガイ
    ドまでの距離L1(mm)、紡糸口金面から第2段目の
    油剤供給ガイドまでの距離L2(mm)、第2段目の油
    剤供給ガイドから空気交絡処理装置までの距離L3(m
    m)が下記式を満足し、第1段目および第2段目の油剤
    供給ガイドでのそれぞれの繊維重量に対する油剤付着量
    1およびW2(重量%)が下記範囲となるように油剤を
    付与し、交絡数n(ケ/m)が下記範囲となるように交
    絡を付与することを特徴とするポリエステル繊維の製造
    方法。 400≦L1≦800 1000≦L2≦1600 500≦L3≦2000 0.3≦W1≦0.7 0.5≦W2≦1.0 10≦n≦20
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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