JP2549778B2 - ポリエステル極細マルチフィラメントの溶融紡糸方法 - Google Patents

ポリエステル極細マルチフィラメントの溶融紡糸方法

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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,紡糸引取り後の単糸繊
度が 0.7d(延伸後の繊度に換算すると0.3 〜0.6d)以下
のポリエステル極細繊維を製造する溶融紡糸方法に関
し,特にポリエステル極細繊維を特殊な装置を使わずに
高速で,かつ,安定して連続的に製造するポリエステル
極細マルチフィラメントの溶融紡糸方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】単糸繊度が1d以下のいわゆる極細繊維
は優れた風合を有するため, 天然皮革様の布帛やピーチ
スキン調織物等を得るために広く用いられている。
【0003】単糸繊度が1d以下の極細繊維を製造する
方法としては, (1) 海島型複合繊維の海成分を溶解除去する方法(特公
昭48-25362号公報), (2) 接合型複合繊維を割繊する方法(特開昭51−130317
号公報), (3) 通常の紡糸, 延伸工程により糸条を細化して極細繊
維とする方法(特開昭55-26201号公報), (4) 2500m/分以上の高速度で紡糸して,配向された極
細繊維を得る方法(特開昭54-30924号公報), 等が提案されている。
【0004】これらの方法のうち,(1)及び(2) の方法
は,特殊な紡糸装置が必要となり,しかも2種類以上の
ポリマーを使用して溶解,割繊等の操作を行わなければ
ならないため非常に高価なものになり,さらには,工業
的に均一な極細繊維を製造するのが困難になるという欠
点がある。
【0005】(3) の方法では,単糸繊度が小さくなるに
つれ,延伸中の断糸が増大し,0.7d以下の極細繊維を得
るのが困難であり,繊度斑も大きくなる。
【0006】これに対し,(4)の高速紡糸法によると,口
金に穿孔された紡糸孔1孔当たりの吐出量が増大するこ
と,紡糸張力がかかることによって糸揺れが緩和するこ
と,さらには高い配向度などの効果により,繊度斑が小
さくなり,トラブルもなく比較的簡単に極細繊維を得る
ことができるという利点がある。
【0007】従来,通常の高速紡糸で極細繊維を得るに
は,紡糸口金に穿孔される吐出孔の配列方法を工夫した
り,冷却後の糸条が走行中に受ける空気抵抗をできるだ
け抑え,紡糸張力が高くなりすぎない工夫や,あるいは
糸条の冷却速度をコントロールすることが必要であり,
この方法によって,紡糸後の単糸繊度が 0.5d(延伸後の
単糸繊度が0.3 〜0.4d)程度の極細繊維の製造が可能と
なった。
【0008】しかしながら,上記の方法で極細繊維を製
造する場合,2〜3dの一般糸の操業性と比較すると,
紡糸での糸切れ率が高く,また,巻上がったパッケージ
に単糸切れやループ(たるみ糸)が混在したり,これに
起因する後工程でのトラブルが多発し,工業的には未解
決の問題が多い。
【0009】また, 特開昭56-107006 号公報には,2500
m/分以上の高速度で溶融紡糸し,繊度0.7d以下の極細
マルチフィラメントを製造するに際し, オイリングロー
ラを2段に配設する方法が提案されている。しかし, こ
の方法では,油剤の濃度やオイリングローラ上の油剤の
膜厚について考慮が払われておらず,糸条集束に必要な
油剤量や,後加工上に必要な油剤量を,糸条に適切に付
着させることができないという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上述した問
題点を解決し,紡糸引取り後の単糸繊度が0.7d(延伸後
の単糸繊度が0.3 〜0.6d)以下の極細マルチフィラメン
トを,高速紡糸で,かつ簡単に安定して生産することの
できるポリエステル極細マルチフィラメントの溶融紡糸
方法を提供することを技術的な課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは,上記課題
を解決するために鋭意研究を重ねた結果,紡糸油剤の付
与条件を特定の範囲以内に選定することによって,上記
課題を解決できることを見出して本発明に到達した。
【0012】すなわち,本発明は,紡糸引取り後の単糸
繊度が0.7d以下で,フィラメント数が100 〜200 のポリ
エステル極細マルチフィラメントを溶融紡糸し,油剤を
付与した後, 引取り速度2500〜4000m/分で引取る方法
において,口金面と引取りローラとの間にローラ式オイ
リング装置を2段に配設し,口金面に近い1段目のロー
ラ式オイリング装置における油剤濃度C1(重量%)と,
このオイリングローラ上に形成される油剤膜厚T1
m)及び引取りローラに近い2段目のローラ式オイリン
グ装置における油剤濃度C2(重量%)と,このオイリン
グローラ上に形成される油剤膜厚T2(μm)とが各々下
記式を満足するようにして油剤を付与することを特徴と
するポリエステル極細マルチフィラメントの溶融紡糸方
法を要旨とするものである。 2≦C1 ≦8……… 5≦T1 ≦20…… 10≦C2 ≦16…… 20≦T2 ≦40……
【0013】以下,本発明について詳細に説明する。本
発明におけるポリエステルとは, エチレンテレフタレー
ト単位を主たる繰り返し単位とするポリエステルを主な
対象とするが,その性質を本質的に変化させない範囲
で,第3成分として,例えばイソフタル酸,5-ナトリウ
ムスルホイソフタル酸等のジカルボン酸,プロピレング
リコール,1,4-ブタンジオール,ジエチレングリコー
ル,ポリエチレングリコール等のジオール類を共重合し
たコポリエステルでもよい。また,ポリエステルに艶消
剤,安定剤,着色剤,難燃剤,表面改良剤等を添加した
ものでもよい。
【0014】ポリエステルの重合度は, ポリエステルの
種類や,目的とする糸条の用途に応じて適宜選定すれば
よいが,一般にポリエチレンテレフタレートの場合,極
限粘度〔η〕が0.55〜0.75のものが適当である。
【0015】フィラメントは単一成分のポリエステルで
構成しても,複数成分のポリエステルで構成してもよ
く, 複数成分の場合には, サイドバイサイド,芯鞘等の
複合型繊維にすればよい。フィラメントの断面形状は丸
断面に限定されず,三角や偏平等の異形断面でもよく,
中空繊維であってもよい。
【0016】また,紡糸速度は2500〜4000m/分とする
ことが必要で,2500m/分未満の低速度では,延伸倍率
を高くすることが必要になって延伸性が低下したり,吐
出量が小さくなり,繊度斑が増大し好ましくない。一
方,4000m/分を超える高速になると,空気抵抗の増大
による紡糸張力の増大が紡糸性を極端に悪化させ,糸切
れ率が増大するので好ましくない。
【0017】フィラメント数は1口金当たりの吐出量
や,得ようとする単糸繊度の大きさなどから設定するも
のであるが,口金面径が50mm〜100mm の一般的な紡糸口
金を用いて,単糸繊度0.7 d以下の未延伸糸を得るため
には,その孔数は100 〜200 孔が適当で,100 孔未満で
は紡糸口金あたりの吐出量が小さくなりすぎて経済的に
好ましくなく,一方200 孔を超えると,糸条冷却不良に
より繊度斑が増大し,紡糸糸切れも極端に増大するので
好ましくない。
【0018】一般に油剤付与方法としては,(A)オイルバ
スに油剤を供給し,これに浸漬したローラを回転させ,
ローラ上に油剤膜を形成させ, これに糸条を接触させて
付与するローラ給油法,(B)定量ギアポンプで油剤を計量
し,セラミック等で作られた糸道ガイドの糸条タッチ部
に細孔を設け,これより油剤を吐出して付与するガイド
オイリング法,(C)圧縮空気中に油剤を混入させ,走行糸
条に吹き付けるアトマイザー式オイリング法などがあ
る。本発明では (A)のローラ給油法を採用する必要があ
り,このローラ給油法は糸条を集束する前に油剤を付与
するものであり,いわゆる糸幅の広い(フィラメントが
並列状態に近い)状態で付与することが可能で,このた
めマルチフィラメントに均一に付与することができる。
【0019】しかしながら,ローラ給油法は,マルチフ
ィラメントに油剤を均一に付与できるという利点がある
反面,単糸繊度が小さくなるにつれ,ローラ上に形成さ
れた油膜の抵抗が無視できなくなり,なかでも本発明で
対象とする極細マルチフィラメントのように,単糸繊度
が0.7d以下となると,ローラ上に形成された油剤膜厚よ
りも繊維直径が極端に小さくなるため,いわゆる流体摩
擦状態となり,大きな走行抵抗を受けることになる。従
って,膜厚を薄くすることにより,前記流体摩擦状態か
ら,境界摩擦状態に変えることにより,走行抵抗を緩
和,低減させることが必要となる。
【0020】しかし,この際注意しなければならないの
は,糸条の集束性の良否である。油剤付着量が少ない
と,糸条集束性を損ない,走行中に糸道ガイドとの摩擦
により静電気が発生し,糸条が帯電したり,糸束が分繊
状態となり,著しく操業性を損なうことになる。このた
め油剤膜厚を適正に維持したうえで,なおかつ油剤付着
量を確保する必要が生じてくる。
【0021】油剤膜厚をコントロールする方法として
は,(イ) オイリングローラ回転数にる物理的コントロー
ル法,(ロ) 油剤濃度(粘度)による方法,(ハ) 油剤成分
(組成)による方法,(ニ)油温による粘度の変化による
方法などがあるが,(ハ)の方法は目的とする極細フィラ
メントの用途から要求される性能との兼ね合いもあり好
ましくなく,また,(ニ) の方法も油温をコントロールす
るための設備が必要で,いづれも実用的でなく,(イ)と
(ロ) との組合せによってコントロールする方法が精度
や制御の点で好ましい方法である。
【0022】本発明者らの検討によると,単糸繊度が0.
7d以下で,フィラメント数が100 〜200 のポリエステル
極細マルチフィラメントを溶融紡糸し,引取り速度2500
〜4000m/分で引取るに際し,紡糸性の悪化と糸切れを
防ぐため,紡糸張力をできるだけ下げ,かつ,糸条集束
に必要な油剤付着量を得るには,1段目のオイリング装
置における油剤濃度を2〜8%,好ましくは2〜6%の
範囲とし,その上で,1段目のオイリングローラの回転
数を制御し,ローラ上に形成される油剤膜厚を5〜20μ
mにすることが最も適した条件であることを見出した。
【0023】ここで,油剤濃度が2%未満では,溶液粘
度が低すぎたり,表面張力が低く,ローラ上に形成され
るべき油膜が斑となるので好ましくない。また,8%を
超える場合は,逆に表面張力が高すぎるため,結果的に
ローラ回転数を極めて低くする必要があり,ローラ駆動
モータの負荷増大,あるいは回転斑の発生等の不都合が
生じるので好ましくない。
【0024】油剤膜厚が5μm未満では,事実上油剤量
不足となって集束性を損ない,また20μmを超えると前
記流体摩擦状態になり,糸条が通過する際に受ける抵抗
でダメージを受け,単糸切れを起こしたり,単糸間の集
束斑(引揃え斑)によるループが発生する。
【0025】このように,0.7d以下の極細マルチフィラ
メントを操業性よく紡糸するには,油剤付与方法によっ
て大きく左右されるが,1段目のオイリング装置におけ
る濃度,膜厚による油剤付与では,後加工上必要な油剤
量を満足することができない。これを解決するため2段
目のオイリング装置が必要になる。
【0026】2段目のオイリング装置で用いる油剤濃度
は10〜16%とすることが必要で,好ましくは10〜14%で
ある。油剤濃度が10%未満では表面張力が低く, 膜厚20
μm以上のコントロールが不安定となる。油剤濃度が16
%を超えると,急激な粘度上昇とともに膜厚も増大し,
単糸切れやループ発生を引起こす原因となるので好まし
くない。
【0027】同様に,膜厚も20〜40μm,好ましくは20
〜30μmとする必要がありローラ回転数を調整し,後加
工上に必要な油剤量0.3 〜1.5 重量%を給油してやるこ
とが好ましい。膜厚が40μmを超えると,油剤付着量が
過剰となり,膜厚が20μm未満では, 後工程で必要な油
剤付着量が不足したり, 安定しない。
【0028】また,オイリング装置の位置は,1段目の
オイリング装置は口金面から600 〜1000mm下流が糸条冷
却,紡糸張力の点から好ましく,2段目のオイリング装
置は,1段目のオイリング装置から3000〜5000mm離れた
位置が好ましい。この理由は,1段目のオイリング装置
で付与された油剤が充分にフィラメント間に浸透(マイ
グレーション)する時間が必要なためである。
【0029】以上のように設定された油剤付与条件によ
り,口金から紡出されたポリエステル極細マルチフィラ
メントは,1段目のオイリングで極端な油膜抵抗による
紡糸張力の増加や,これに起因する引き揃え斑などがな
く,かつ,糸条集束に必要な油剤量を付与された後,2
段目のオイリングで,後加工工程で要求される総油剤量
に調整され, パッケージに巻き取られる。
【0030】本発明で用いる油剤は,一般的に使用され
ている紡糸油剤で,プロピレンオキシドとエチレンオキ
シドとの共重合体を主成分とし,これに脂肪酸エステ
ル,非イオン界面活性剤,制電剤等を配合した紡糸油剤
や,鉱物油と脂肪酸エステルを主成分とし,これに非イ
オン界面活性剤,制電剤等を配合した紡糸油剤が好適に
用いられる。
【0031】次に,本発明を図面により説明する。図1
は,本発明のポリエステル極細マルチフィラメントの溶
融紡糸方法の一実施態様を示す概略工程図である。口金
1より吐出された糸条2は,冷却装置3からの冷風で冷
却され,1段目のローラ式オイリング装置4で油剤を付
与された後,糸条交絡処理装置5で集束される。集束さ
れた糸条は,2段目のローラ式オイリング装置6で,再
び油剤を付与され,引取りローラ7,7, を介して巻取
装置でパッケージ8として巻取られる。
【0032】
【実施例】次に,本発明を実施例により具体的に説明す
る。なお,例中の油剤膜厚は,脱脂綿を回転するオイリ
ングローラの糸条接触面全幅に押しつけて,ローラ上に
形成された油剤膜を拭い取り,これを計量し,以下の計
算式により簡便法として算出したものである。 油剤膜厚 T=W×104 / (ρ×π×R×L×r) W=拭い取った油剤の重量(g) ρ=油剤の密度(g/cm3 ) π=円周率 R=オイリングローラの直径(cm) L=オイリングローラの幅(cm) r=オイリングローラを拭い取った回転数(回)
【0033】実施例1 フェノールと四塩化エタンとの等重量混合物を溶媒とし
て20℃で測定した極限粘度〔η〕が0.68で,艶消剤とし
て酸化チタンを0.40重量%含有したポリエチレンテレフ
タレートを用い,図1の工程に従い, 直径0.15mmの紡糸
孔を168 個有する紡糸口金を用い,吐出量25.6g/分で
吐出し,紡糸速度3200m/分で引取り,単糸繊度0.45d
の糸条を巻取った。
【0034】実験aは,1段目のオイリングでは油剤濃
度を4%とし,膜厚が10μmとなるようローラ回転数を
設定した。また,2段目のオイリングでは油剤濃度を14
%とし,膜厚が30μmとなるように設定した。
【0035】実験b〜dは,1,2段目のオイリングの
油剤濃度や膜厚を表1のように変更し,それ以外は実験
aと同じ条件とした。
【0036】実験e〜hは,紡糸速度,フィラメント数
を変更して実施した。
【0037】表1の実験a〜hの条件で巻取られたパッ
ケージには,単糸切れ,ループ,毛羽等もなく,また,
紡糸時の糸切れもなく,極めて安定して生産することが
できた。
【0038】比較例1 ローラ式オイリング装置を1段目のみとし,表1で示し
たように油剤付与条件を種々変更した以外は実施例1と
同様にして紡糸し,巻取った。
【0039】比較例2 油剤付与条件を表1に示したように種々変更した以外は
実施例1と同様にして紡糸し,巻取った。
【0040】比較例1のローラ式オイリング装置が1段
のものでは,実験kのように,操業性が良くても最終的
に必要な油剤量が確保できなかった。また,実験i,j
では最終的に必要な油剤量を確保するため,油剤濃度を
上げたが,この場合には欠点のない極細糸を得ることが
できなかった。
【0041】比較例2の実験lは,1段目のローラ式オ
イリング装置の油剤濃度が4%であっても膜厚が20μm
を超えているため,ローラ式オイリング装置下のガイド
類に単糸切れした糸屑の付着が目立ち, パッケージにも
毛羽, 単糸切れが多かった。実験mでは,1段目のオイ
リングローラ上の膜厚を4μmに設定して実施したが,
静電気の発生による糸条集束不良を起こし,単糸が分繊
状態となった。さらに,2段目のオイリングローラ上で
油剤が飛散する現象が発生し,ガイドへの糸屑の付着も
多大となり,紡糸糸切れも多く発生した。
【0042】
【表1】
【0043】なお,表1に示した操業性の判断基準は,
12錘での1日当りの紡糸糸切れ回数と,下記式で算出さ
れるパッケージの欠点率によってランクづけした。 パッケージ欠点率 (%) =不良パッケージ数/総パッケ
ージ数×100 ランクづけ 紡糸糸切れ回数 パッケージ欠点率 ◎: 1以下 1以下 ○: 1〜2 1〜2 △: 3〜5 3〜5 ×: 6以上 6以上
【0044】
【発明の効果】上述したように, 本発明のポリエステル
極細マルチフィラメントの溶融紡糸方法によれば,紡糸
引取り後の単糸繊度が0.7d以下で,フィラメント数が10
0 〜200 のポリエステル極細マルチフィラメントを溶融
紡糸し,引取り速度2500〜4000m/分で引取る場合の操
業性を飛躍的に向上させることができ,工業的に採算性
の高いポリエステル極細マルチフィラメントの製造方法
を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
1 口金 2 糸条 3 冷却装置 4 1段目のローラ式オイリング装置 5 糸条交絡処理装置 6 2段目のローラ式オイリング装置 7,7, 引取りローラ 8 パッケージ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡糸引取り後の単糸繊度が0.7d以下
    で,フィラメント数が100 〜200 のポリエステル極細マ
    ルチフィラメントを溶融紡糸し,油剤を付与した後,引
    取り速度2500〜4000m/分で引取る方法において,口金
    面と引取りローラとの間にローラ式オイリング装置を2
    段に配設し,口金面に近い1段目のローラ式オイリング
    装置における油剤濃度C1(重量%)と,このオイリング
    ローラ上に形成される油剤膜厚T1(μm)及び引取りロ
    ーラに近い2段目のローラ式オイリング装置における油
    剤濃度C2(重量%)と,このオイリングローラ上に形成
    される油剤膜厚T2(μm)とが各々下記式を満足するよ
    うにして油剤を付与することを特徴とするポリエステル
    極細マルチフィラメントの溶融紡糸方法。 2≦C1 ≦8……… 5≦T1 ≦20…… 10≦C2 ≦16…… 20≦T2 ≦40……
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