JP4481509B2 - ポリエステル混繊糸の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエステル糸条群からなる混繊糸の製造方法に関し、更に詳しくは、ポリエステルに非相溶なポリマーをポリエステルからなる基質ポリマーに添加した成分からなる糸条群と、該基質ポリマーからなる糸条群とを、合糸して捲き取るに際し、糸条群間の伸度差が大きい混繊糸を経済的に安定して製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステルはその優れた特性を生かし衣料用布帛素材として広く使用されている。衣生活の多様化、高級化、個性化と共に、天然繊維が持つ繊維物性の不規則性によりもたらされる自然で、好ましい特徴、例えば“ウールに近い風合”をポリエステル繊維で実現する試みが続けられている。収縮特性の異なる複数のポリエステル糸条群を混繊し、仮撚加工および熱処理を施すことにより、糸条にジクザクの捲縮構造を付与し、また高収縮糸条が収縮し低収縮糸条が外側に張り出すことによって、糸条に嵩高さを付与する方法が広く採られている。例えば、別々の紡糸装置で物理的性質の異なる2種以上のポリエステル糸条群を別個に捲き取った後、延伸、仮撚、混繊、熱処理を行う方法がある。このような製造方法では物理的性質の異なる2種類の糸条を得るために別々の紡糸装置が必要であり製糸コストが高く経済的で無い。
【0003】
製糸コストを抑え、経済的に、物理的性質の異なる2種以上の構成糸条から成る混繊糸を製造する方法として、同一紡糸装置内で各糸条群に様々な処理を施し、異なる物理的性質を付与したのち、一つのパッケージとして捲き取る方法がある。
【0004】
例えば、特開昭54−82423号公報には、同一紡糸口金からポリエステルを溶融、吐出し、急冷して得られるフィラメントを2つの群に分割して、その一方の糸条群には水を溶媒とする油剤を付与し、他方の糸条群には水よりも高温の沸点を有する溶媒の油剤を付与し、次いで、両者を別々に熱処理しつつ延伸を施した後、合糸して、捲き取る方法が提案されている。しかし、紡糸油剤の沸点差のみでは糸条群間の収縮差を十分に大きくすることが出来ず、この方法で得られる混繊糸は繊維間の収縮差の小さいものとなる。このため、該混繊糸からの加工糸は嵩高性に乏しく、最終布帛の風合は所望の水準に達しない。
【0005】
また、特開昭60−126316号公報には、同一紡糸パックより2以上のポリエステル糸条群を溶融、吐出させ、同一回転数で異なった表面速度を有する段付きローラーで2糸条群間に紡糸速度の差を生じさせ、このローラーと次のローラー間で、紡糸速度の遅い糸条群は延伸するように引き取り、紡糸速度の早い糸条群は延伸しないように引き取り、次いで両糸条群を交絡装置で合糸、交絡して、5100m/min以上の速度で捲き取るポリエステル混繊糸の製造方法が記載されている。しかし、この方法は装置および運転条件が複雑であり、長期にわたり安定運転を実現するのが難しい。また、実施可能な製造条件範囲が狭く、仮撚加工後の嵩高性を十分発現するほどの収縮差を有する混繊糸を得るのが難しい。
【0006】
また、特開昭58−98418号公報には、ポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーを基質ポリエステルに0.3〜5重量%添加した混合体と、該基質ポリエステルとを、同一紡糸口金から紡出し特定の紡糸条件下で捲き取り、混繊糸を製造する方法が記述されている。確かにこの方法は、簡潔な紡糸装置で、通常入手可能なポリマーのみで糸条群間収縮差のある混繊糸が製造できるので経済的な方法である。また、ポリメチルメタクリレートまたはポリスチレンのようなポリマーをポリエステルに添加することにより、同時に紡出されるポリエステル単独糸条群とは細化過程が異なり、結果的に両糸条群間に熱収縮差を生じせしめるという技術は注目に値する。しかし、この方法に記載されている条件のみでは、紡糸捲き取り時の断糸がしばしば発生し、生産性が低下するという問題がある。したがって、ポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーのようなポリマーをポリエステルに添加することにより、同時に紡出されるポリエステル単独糸条群との間に物性差を生じせしめるという技術においても、所望の混繊糸を長期間安定して商業生産するためには更なる工夫が必要である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来技術の現状を背景になされたものであり、その目的は、ポリエステルからなる基質ポリマーにポリエステルとは非相溶なポリマーを添加した成分からなる糸条群と、同一紡糸口金または別途設けた紡糸口金より紡出されたポリエステル単独成分からなる糸条群とを、合糸して捲き取るに際し、該糸条群間の伸度差が大きく嵩高性に優れた混繊糸を生産性良く製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ポリエステルからなる基質ポリマーにポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーを添加、溶融、混練し、紡出した糸条群Aと、同一紡糸口金または別途設けた紡糸口金より紡出した該基質ポリマーよりなる糸条群Bとを、合糸して捲き取るに際し、糸条群Aを集束する集束装置、及び糸条群Bを集束する集束装置を下記式で示される範囲に配置することによって上記の課題を解決した。
G0<GA≦200(cm)
GA<GB
ここで、G0は紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離、GAは糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離、またGBは糸条群Bを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の方法は、ポリエステルからなる基質ポリマーにポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーを添加、溶融、混練し、紡出した糸条群Aと、同一紡糸口金または別途設けた紡糸口金より紡出した該基質ポリマーよりなる糸条群Bとを、合糸して捲き取ることにより混繊糸を製造することを対象とするものである。
【0010】
本発明でいうポリエステルとは、主たる繰り返し単位としてエチレンテレフタレートが85モル%以上、好ましくは95モル%以上からなるポリエステルである。テレフタル酸成分および/またはエチレングリコール成分以外の成分を少量(通常は、テレフタル酸成分に対して20モル%以下)共重合したものであっても良い。かかるポリエステルの固有粘度(35℃のオルソ−クロロフェノール溶液を溶媒として使用し算出)は、通常衣料用布帛素材として使用されるポリエステルと同じ程度の固有粘度0.7以下のものが好ましい。なお、これらのポリエステルには、公知の添加剤、例えば、顔料、染料、艶消し剤、防汚剤、蛍光増白剤、難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、滑剤等を含んでもよい。
【0011】
本発明ではこのような基質ポリエステルに対し、該基質ポリエステルとは異なる後述するポリマーを添加することが重要である。該ポリマーを添加することにより、溶融、吐出されたポリマ−流の伸長粘度低下、及び、配向結晶抑制が発現する。すなわち、前記ポリエステルに非相溶なポリメチルメタアクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマーを添加することが、上記効果を発現させるために必要である。
【0012】
本発明で使用されるポリメチルメタアクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマーは、アタックチックまたはシンジオタクチック構造を示す非晶性ポリマーであっても良い。また、アイソタックチック構造を示す結晶性のポリメチルメタアクリレート系ポリマーまたはポリスチレン系ポリマーであっても構わない。
【0013】
本発明においては、ポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーのポリエステルからなる基質ポリマーへの添加量は、該ポリマ−流の伸長粘度低下及び配向結晶抑制が充分発現するように、0.3〜5.0重量%の範囲とするのが好ましい。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明におけるポリエステル混繊糸製造方法の1形態を説明する概略図である。図1において、1A、1Bは押出機、2A、2Bはギアポンプ、3は紡糸パック、4は紡糸口金、5Aおよび5Bは2群の走行糸条束、6A、6Bは糸条集束および油剤付与装置、G0は紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離、GAは糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離、GBは糸条群Bを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離、7は交絡付与および合糸装置、8、8’は引き取りローラー、9は捲取装置、10は紡糸冷却装置をそれぞれ表す。
【0016】
基質ポリエステルに添加されるポリマーは、計量機で所望する添加量を基質ポリエステル側のポリマー輸送配管内または押出機のポリマー投入口に直接接続する形で添加するのが一般的である。添加手段としては、計量式のほかに、添加するポリマーを単独で溶融押出して、基質ポリエステル側に注入するインジェクション方式も可能である。次に添加されたポリマーと基質ポリエステルとは、押出機(図1では1A)で溶融、混練され、ギアポンプ(図1では2A)で計量され、紡糸パック(図1では3)に組み込まれた紡糸口金(図1では4)より糸条群Aとして吐出される。一方、基質ポリエステルは、図1の1Bに示すような押出機で溶融され、ギアポンプ(図1では2B)で計量され、紡糸口金(図1では4)より糸条群Bとして吐出される。引き続き、糸条群A、Bは冷却装置10にて冷却され、集束装置6A、6Bにて集束され、油剤が付与される。集束され、油剤付与された糸条群AおよびBは交絡付与装置7で混繊され、引き取りローラー8、8’を経て、捲取装置9で捲き取られる。
【0017】
この紡糸工程では、ポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーが添加された糸条群A(図1では5A)のポリマー流にかかる紡糸張力が、基質ポリエステル糸条群B(図1では5B)のポリマー流より見かけ上高くなる。この現象は、添加されたポリマーが基質ポリエステルに相溶しないため、ポリマー流内で紡糸張力の局在化が起こり、見かけ上紡糸張力が上昇するために起こると考えられる。このような不均一な紡糸張力は断糸を誘発する。
【0018】
本発明者等は、糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離GAを特定範囲に保つことにより、糸条群Aのポリマー流に発生する不均一な紡糸張力の発生が軽減され、紡糸断糸が大幅に減少することを突き止めた。
【0019】
すなわち、本発明においては、糸条群Aを集束する収束装置を下記式で示される範囲に配置することが肝要である。
G0<GA≦200(cm)
ここで、G0は紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離、GAは糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離である。
【0020】
上記距離GAが、G0以下の場合は、ポリマー流単糸同士の密着あるいは単糸損傷による紡糸断糸が急激に増加し、安定な紡糸引き取りが不可能である。
【0021】
一方、上記距離GAが、200cmを超える場合は、走行糸条の糸揺れが激しくなり、紡糸断糸が多発する。さらに、GAを150cm以下とすると、より顕著に紡糸断糸の減少でき好ましい。
【0022】
本発明においてネッキング開始点とは、レーザー・ドップラー糸速度計を使用し、紡糸口金面直下5cmの位置から順次5cm刻みで走行糸条群にレーザーをあて、その反射光を測定し、これを速度に換算し、速度変化が一番大きくなる点をいう。
【0023】
なお、本発明においては、糸条群Aは糸条群Bよりも紡糸口金からの距離が短い点でネッキング現象が観察される。したがって、糸条群Bを糸条群Aと同一の位置で集束した場合、糸条群Bは、構造形成が十分進んでいない状態で集束装置と接触する可能性があるので、糸条群Bを紡出する紡糸口金と集束装置との距離GBは、前述の距離GAより大きく設定することが必要である。
【0024】
本発明においては、紡糸後得られる糸条群Aの繊度範囲が50〜300dtexの範囲の場合において、より顕著な効果を発揮し、紡糸時の糸揺れが減少し、工程安定性が良好なものとなるので、該繊度範囲で紡糸するのが好ましい。
【0025】
本発明では、該糸条群の伸度差をより大きく発現させるために2000m/min以上の速度で捲き取ることが好ましい。これにより製造された混繊糸を構成する2糸条群間の伸度差は80%以上となり、該混繊糸からの延伸仮撚加工糸を使った織物布帛は嵩高性に富み優れた風合いを呈する。なお、該伸度差が大きくなりすぎると、仮撚加工工程での張力変動による断糸が増加する傾向にあり、特に伸度差が250%以上になると高伸度側の糸条群の揺動が大きくなって仮撚加工装置のヒーター、ディスクあるいは冷却プレートからの糸外れが起こりやすくなる。従って、布帛品位と仮撚加工性等の後加工生産性との双方を満足させるためには、混繊糸の糸条群間伸度差は80%以上250%未満の範囲となるようにするのが好ましい。
【0026】
【実施例】
以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明する。なお、実施例中に記載されている糸条走行状態、紡糸断糸、ネッキング開始点、および伸度差については下記の方法で測定した。
【0027】
(1)糸条走行状態
紡糸冷却装置10の正面から、3時間置きに走行糸条を観察し、糸揺れ、単糸同士の密着等走行障害の有無を観察した。
【0028】
(2)ネッキング開始点
日本カノマックス社製レーザー・ドップラー糸速度計を使用し、紡糸口金面直下5cmの位置から順次5cm刻みで走行糸条群にレーザーをあて、その反射光を測定し、速度に換算した。速度変化が一番大きく、糸条最終走行速度(実施例においては3400m/min)に近い速度を示す位置をネッキング開始点とした。
【0029】
(3)紡糸断糸
図1に示す紡糸装置で1日1錘当りの紡糸断糸回数を記録し、1週間連続運転した際の断糸回数の平均値で示した。断糸が1回未満を紡糸安定性が良好であるとした。
【0030】
(4)伸度差
テンシロン引張試験器を用いて、得られた混繊糸の荷伸曲線から各糸条群の破断時の伸度を測定した。非相溶ポリマーが添加された成分から構成される糸条群Aと、基質ポリエステル成分のみから構成される糸条群Bとの伸度の差の絶対値を取り、伸度差とした。本発明の混繊糸は、該糸条群Aと該糸条群Bとが交絡されているので、伸度の測定は、糸条群A、Bを別個にサンプリングし、別個に行うのが好ましいが、交絡された混繊糸状態で測定しても得られた荷伸曲線の形状から、該糸条群A、Bの破断伸度が識別可能であり、混繊糸の状態で直接伸長し、測定実施した。
【0031】
[実施例1〜3、比較例1〜2]
固有粘度が0.64で酸化チタンを0.3重量%含有するポリエチレンテレフタレートを基質ポリエステルとして準備した。該基質ポリエステルに、溶融粘度1600poiseのポリメチルメタアクリレートポリマーおよび溶融粘度3500poiseのポリスチレンポリマーとを、各々1.0重量%の割合で混合し、図1の1Aに示す押出機で、溶融、混練して、ギアポンプ(図1では2A)で計量し、紡糸パック(図1では3)に組み込まれた孔径0.23mm、ランド長0.6mmの吐出孔を48個有する紡糸口金(図1では4)より紡出し、図1の6Aの位置で集束しつつ油剤を付与し、糸条群A(図1では5A)を形成した。一方、ポリエチレンテレフタレートを、図1の1Bに示す押出機で、溶融、混練して、ギアポンプ(図1では2B)で計量し、紡糸パック(図1では3)に組み込まれた孔径0.23mm、ランド長0.6mmの吐出孔を48個有する紡糸口金(図1では4)より紡出し、図1の6Bの位置で集束しつつ油剤を付与し、糸条群B(図1では5B)を形成した。該糸条群Bと糸条群Aとを図1の7に示す交絡装置で交絡、合糸して、3400m/minの速度で捲き取り、300dtexの混繊糸を得た。なお、上記の条件で1週間連続運転し、走行糸条を観察した結果および紡糸断糸集計結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】
糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離GAを200cmに設定した実施例1、130cmに設定した実施例2、あるいは50cmに設定した実施例3の、いずれの条件においても、糸条群Aの走行状態は、糸揺れが少なく、安定していた。また、紡糸断糸の発生も少なく、1週間安定して連続紡糸運転が可能であった。なお、いずれの場合も、紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離G0は40cmであり、上記の紡糸口金面と集束装置との距離GAより短い距離であった。得られた混繊糸の糸条群間伸度差は、いずれの場合でも、80%以上であり、織物布帛用混繊糸として有用な物性を有していた。
【0034】
糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離GAを220cmに設定した比較例1では、糸条群Aに大きな糸揺れが認められ、しばしば引き取りローラーへの糸条捲き付きが発生した。紡糸断糸集計結果は2回以上となり、稼働率低下、屑糸の多量発生をもたらした。
【0035】
上記距離GAを、紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離G0と同じ距離40cmに設定した比較例2では、糸条群A内での単糸密着がしばしば発生し、紡糸捲き取りが困難となり、連続運転が不能であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、紡糸における断糸を著しく低下させることができ、構成糸群が適度な伸度差を有し、嵩高性に優れたポリエステル混繊糸を効率よく生産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する工程を例示した模式略線図である。
【符号の説明】
1A :ポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーと基質ポリエステルとの混合体を溶融、混練する押出機
1B :ポリエステルを溶融、混練する押出機
2A :該糸条群Aを成すポリマー流を計量吐出するギアポンプ
2B :該糸条群Bを成すポリマー流を計量吐出するギアポンプ
3 :紡糸パック
4 :紡糸口金
5A :該糸条群A
5B :該糸条群B
6A :該糸条群Aを集束し、油剤付与する集束装置
6B :該糸条群Bを集束し、油剤付与する集束装置
7 :交絡付与装置
8、8’:引き取りローラー
9 :捲取機
10 :紡糸冷却装置
G0 :糸条群Aの紡糸口金面から該糸条群のネッキング開始点までの距離
GA :糸条群Aの紡糸口金面と集束装置との距離
GB :糸条群Bの紡糸口金面と集束装置との距離
Claims (3)
- ポリエステルからなる基質ポリマーにポリメチルメタアクリレート系ポリマーおよび/またはポリスチレン系ポリマーを添加、溶融、混練し、紡出した糸条群Aと、同一紡糸口金または別途設けた紡糸口金より紡出した該基質ポリマーよりなる糸条群Bとを、合糸して捲き取るに際し、糸条群Aを集束する集束装置、及び糸条群Bを集束する集束装置を下記式で示される範囲に配置することを特徴とするポリエステル混繊糸の製造方法。
G0<GA≦200(cm)
GA<GB
ここで、G0は紡糸口金面から糸条群Aのネッキング開始点までの距離、GAは糸条群Aを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離、またGBは糸条群Bを紡出する紡糸口金面と集束装置との距離である。 - 紡糸捲き取り後の糸条群Aの繊度範囲が50〜300dtexである請求項1記載のポリエステル混繊糸の製造方法。
- 紡糸巻き取り速度が2000m/min以上である請求項1または2記載のポリエステル混繊糸の製造方法。
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JPH101825A (ja) | ポリエステル複合繊維の製造方法 |
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