JP2001040010A - 非水重合体分散液及びこの重合体を含む塗料組成物 - Google Patents
非水重合体分散液及びこの重合体を含む塗料組成物Info
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Abstract
塗料に構造粘性を付与でき、かつ常温硬化型塗料にも適
用可能な非水重合体分散液を提供する。 【解決手段】 セルロースアセテートブチレートの分子
鎖を含有し、且つ重合性不飽和二重結合を1分子当り平
均して約1.5個以下有する分散安定剤(A)5〜95
重量%と、エチレン性不飽和単量体の共重合体であっ
て、溶解性パラメータ(SP値)が7.5〜9.3であ
り、かつ1分子当り平均して約1.5個以下の重合性不
飽和二重結合を有する分散安定剤(B)5〜95重量%
とからなる分散安定剤混合物の存在下に、重合性不飽和
モノマーは溶解するが該重合性不飽和モノマーから形成
される重合体は実質的に溶解しない有機液体中で、該重
合性不飽和モノマーを重合してなる非水重合体分散液。
Description
り外観を低下させずにタレ抵抗性を塗料に付与できる非
水重合体分散液及び該重合体を含有する塗料組成物に関
する。
塗料の高固形分化、耐候性、機械的性質などの物性の向
上、及び塗料への構造粘性の付与によるメタリック顔料
の配向性やタレ抵抗性の向上などを目的に非水重合体分
散液が使用されている。
キシステアリン酸の自己縮合物などのポリエステル樹
脂、アクリル樹脂、セルロースアセテートブチレートな
どを分散安定剤(皮成分)とするものなどが知られてい
る。
アリン酸の自己縮合物又はセルロースアセテートブチレ
ートを分散安定剤とする非水重合体分散液は、塗料に構
造粘性を付与する効果は大きいものの、トップコート塗
料に配合した場合には、基体樹脂と相溶し難く塗膜の光
沢低下をもたらすといった問題があった。また、12−
ヒドロキシステアリン酸の自己縮合物を分散安定剤とす
る非水重合体分散液は、乾燥性が悪いため常温硬化型塗
料への適用は困難であった。一方、アクリル樹脂を分散
安定剤とする非水重合体分散液は、塗膜の光沢を殆ど低
下させないが、塗料に構造粘性を付与する効果が十分で
なく、タレ抵抗性の向上効果が小さいといった問題があ
った。また、上記構造粘性付与効果の大きいものとアク
リル樹脂を分散安定剤とするものの両タイプの非水重合
体分散液を混合使用しても、タレ抵抗性と塗膜の高光
沢、仕上り外観とを両立させることは困難であった。
外観の低下をもたらすことなく、塗料に構造粘性を付与
する効果が大きく、メタリック顔料の配向性やタレ抵抗
性の向上を行うことができ、しかも常温硬化型塗料にも
適用可能な非水重合体分散液を得ることである。
スアセテートブチレート分子鎖及び二重結合を有する分
散安定剤と、エチレン性不飽和単量体の共重合体であっ
て二重結合を有する分散安定剤とを混合した分散安定剤
の存在下で、重合して得た非水重合体分散液が上記目的
を達成できることを見出し本発明を完成させたものであ
る。
ブチレートの分子鎖を含有し、且つ重合性不飽和二重結
合を1分子当り平均して約1.5個以下有する分散安定
剤(A)5〜95重量%と、エチレン性不飽和単量体の
共重合体であって、溶解性パラメータ(SP値)が7.
5〜9.3であり、かつ1分子当り平均して約1.5個
以下の重合性不飽和二重結合を有する分散安定剤(B)
5〜95重量%とからなる分散安定剤混合物の存在下
に、重合性不飽和モノマーは溶解するが該重合性不飽和
モノマーから形成される重合体は実質的に溶解しない有
機液体中で、該重合性不飽和モノマーを重合してなる非
水重合体分散液を提供するものである。
水重合体分散液、該非水重合体分散液以外の基体樹脂及
び硬化剤を含有することを特徴とする塗料組成物を提供
するものである。
発明の塗料組成物について詳細に説明する。
について詳細に説明する。
定剤(A)と分散安定剤(B)との混合物の存在下に、
重合性不飽和モノマーは溶解するが該重合性不飽和モノ
マーから形成される重合体は実質的に溶解しない有機液
体中で、該重合性不飽和モノマーを重合してなるもので
ある。
の分子鎖を含有し、且つ重合性不飽和二重結合を1分子
当り平均して約1.5個以下、好ましくは0.1〜1.
5個、さらに好ましくは0.2〜1.2個有するもので
あり、重量平均分子量が5,000〜180,000、
好ましくは15,000〜100,000の範囲内にあ
ることが適している。
ロースの部分アセチル化物をブチルエステル化してなる
セルロース誘導体であり、市販品としては、例えば、米
国イーストマン・コダック社製の、CAB551−0.
01、CAB551−0.2、CAB381−0.5な
どを挙げることができる。
トブチレートに重合性不飽和基を導入することによって
得ることができる。この重合性不飽和基の導入方法とし
ては、例えば下記(1)〜(3)の方法などを挙げるこ
とができる。
は、通常、4個のグルコース単位当り1〜3個の水酸基
を有しており、その水酸基に対してイソシアナト基含有
エチレン性不飽和化合物をウレタン化反応により付加さ
せる方法。
水酸基に対して酸無水基含有エチレン性不飽和化合物を
エステル化反応により付加させる方法。
アセチル部又はブチリル部を、マレイン酸やフマル酸な
どのエチレン性不飽和基含有ジカルボン酸のモノ又はジ
−エステルとエステル交換させる方法。
基含有エチレン性不飽和化合物としては、例えば、イソ
シアナトエチル(メタ)アクリレート、m−イソプロペ
ニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート;イソ
ホロンジイソシアート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど
のジイソシアネート類と2−ヒドロキシエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートなどの水酸
基含有エチレン性不飽和化合物との等モル付加物などを
挙げることができる。セルロースアセテートブチレート
と上記イソシアナト基含有エチレン性不飽和化合物と
を、セルロースアセテートブチレート1分子に対して平
均してエチレン不飽和基が上記範囲内導入される量的割
合にて、例えば両者を、必要に応じて、不活性有機溶
剤、ウレタン化触媒の存在下にて、80〜130℃で2
〜10時間反応させることによって得ることができる。
の方法が目的とする分散安定剤(A)を得やすいことか
ら好適である。
体であって重合性不飽和二重結合を1分子当り平均して
約1.5個以下、好ましくは0.1〜1.2個、さらに
好ましくは0.2〜1.0個有する分散安定剤であり、
溶解性パラメータ(SP値)が7.5〜9.3、好まし
くは8.0〜9.0の範囲内にあることが適当である。
分散安定剤(B)は、重量平均分子量が1,000〜5
0,000、好ましくは3,000〜20,000の範
囲内にあり、水酸基価が0〜160mgKOH/g、好
ましくは30〜140mgKOH/gの範囲内にあるこ
とが適している。
反応性基を有する重合性不飽和モノマー(以下、「第1
モノマー」と略称することがある)とその他の重合性不
飽和モノマー(以下、「その他モノマー」と略称するこ
とがある)とからなるモノマー成分を共重合してなる共
重合体に、該共重合体中の第1の化学反応性基と反応可
能な第2の化学反応性基を有する重合性不飽和モノマー
(以下、「第2モノマー」と略称することがある)を反
応させて重合性不飽和基を導入したものであることがで
きる。
リル酸、メタクリル酸などのカルボキシル基含有重合性
不飽和モノマー;グリシジルアクリレート、グリシジル
メタクリレートなどのエポキシ基含有重合性不飽和モノ
マー;イソシアナトエチルメタクリレート、m−イソプ
ロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネートな
どのイソシアナト基含有重合性不飽和モノマー;2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレートなどの水酸基含有重
合性不飽和モノマーなどを挙げることができる。
ノマーとして代表的なものを例示すると、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)
アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、トリ
シクロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル
(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレー
ト、イソステアリルアクリレート(大阪有機化学社製、
商品名、アルキル基が炭素原子数18個の分岐アルキル
基であるアクリル酸アルキルエステル)、シクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、ベンジルメタクリレートなど
のアクリル酸又はメタクリル酸のエステル類;ビスコー
ト3F、同3MF、同8F、同8MF(以上いずれも大
阪有機化学社製、商品名)、パーフルオロシクロヘキシ
ル(メタ)アクリレート、フッ化ビニルなどの含フッ素
ビニル系単量体;N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジエチルメタクリルアミド
などの含窒素ビニル系単量体;ビニルエチルエーテル、
ビニルブチルエーテルなどのビニルエーテル系単量体;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンなどの
芳香族ビニル単量体;アクリロニトリル、メタクリロニ
トリル、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレートなどを挙げることができる。本発明に
おいて、語尾の「(メタ)アクリレート」は、アクリレ
ート又はメタアクリレートを意味するものとする。
応して重合性不飽和基を導入するための前記第2モノマ
ーとしては、例えば、第1の化学反応性基がカルボキシ
基である場合には、前記エポキシ基含有重合性不飽和モ
ノマー;第1の化学反応性基がエポキシ基である場合に
は、前記カルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;第
1の化学反応性基がイソシアナト基である場合には、前
記水酸基含有重合性不飽和モノマー;第1の化学反応性
基が水酸基である場合には、前記イソシアナト基含有重
合性不飽和モノマーなどを好適に使用することができ
る。
低極性溶剤に溶解可能であることが必要であることなど
から、分散安定剤(B)は溶解性パラメータ(SP値)
が7.5〜9.3の範囲となるようにモノマー配合が選
択される。このため、前記その他モノマーとしては、な
かでもエステルのアルキル部分の炭素数が3個(プロピ
ル)以上、好ましくは6個(ヘキシル)以上のアクリル
酸又はメタクリル酸のエステル類を主体とするものが好
適である。
eter、「SP値」は略号)は、液体分子の分子間相互作
用の尺度を表すものである。重合性モノマーのホモポリ
マーのSP値は、J. Paint Technology, vol.42, 176
(1970) に記載されている。重合性モノマーの混合物の
共重合体ポリマーのSP値は、下記式により計算して求
めることができる。
……+SPn ×fwn 上記式中、SP1 、SP2 、………SPn は、各重合性
モノマーのホモポリマーのSP値を表し、fw1、fw2、
………fwnは、各モノマーのモノマー総量に対する重量
分率を表す。
例えば、「AA−6」(東亜合成(株)製、商品名、ア
クリル樹脂マクロモノマー)などを挙げることができ
る。
定剤(A)と上記分散安定剤(B)との混合物の存在下
に、下記有機液体中で、重合性不飽和モノマーを重合す
ることによって得ることができる。
散安定剤(B)との混合物における両者の配合比率は、
両者の合計固形分に基いて、固形分重量比で下記の範囲
内にあることが、塗膜の光沢や仕上り外観の低下をもた
らすことなく、塗料に構造粘性を付与する効果が大きい
点から適している。 分散安定剤(A):5〜95重量%、好ましくは10〜
70重量%、 分散安定剤(B):5〜95重量%、好ましくは30〜
90重量%。
定剤(A)と分散安定剤(B)との分散安定剤の合計と
単量体との配合比率は、前者/後者の重量比で、一般に
10/90〜70/30、好ましくは30/70〜60
/40の範囲内である。
媒である有機液体は、重合される上記重合性不飽和モノ
マーは溶解するが、該重合性不飽和モノマーから形成さ
れる重合体は実質的に溶解しないものであり、極性の小
さいものが好ましく、例えば、VM&Pナフサ、ミネラ
ルスピリット、ソルベント灯油、芳香族ナフサ、ソルベ
ントナフサなどの比較的溶解力の小さい脂肪族系又は芳
香族系炭化水素類;n−ブタン、n−ヘキサン、n−ヘ
プタン、n−オクタン、イソノナン、n−デカン、n−
ドデカンなどの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シ
クロヘキサン、シクロブタンなどの脂環式炭化水素類な
どが用いられる。必要に応じて、キシレン、トルエン、
エステル系、エーテル系、ケトン系、アルコール系など
の極性溶剤を少量の割合で併用することもできる。
で重合される上記重合性不飽和モノマーとしては、前記
分散安定剤(B)を形成する第1モノマー及びその他モ
ノマーとして記載したものと同様のモノマーを使用する
ことができる。なかでも形成される重合体が上記有機液
体に実質的に溶解しないことが必要であるため、スチレ
ン、アクリロニトリル及びエステルのアルキル部分の炭
素原子数が4個(ブチル)以下のメタアクリル酸のエス
テル類(特にメチルメタクリレート)を主体とするもの
が好適である。上記重合性不飽和モノマーの一部とし
て、例えば2種の相互に反応する化学反応性基を有する
モノマーを使用し、その化学反応性基を互いに反応させ
て化学結合を形成させる(例えば、第1モノマーとし
て、アクリル酸とグリシジルメタクリレートとを使用し
て反応させる)ことによって、又はジビニルベンゼンな
どの多ビニル化合物を使用することによって、得られる
重合体を内部架橋させることができる。
合するに際しては、重合開始剤を配合して、重合温度を
60〜160℃、好ましくは70〜120℃とし、重合
時間を通常2〜10時間程度とすることが好ましい。
ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酸化カプロイル、t
−ブチルパーオクトエート、過酸化ジアセチルなどの有
機過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジ
メチルバレロニトリル、ジメチルα,α´−アゾイソブ
チレートなどのアゾ系開始剤;ジイソプロピルペルオキ
シジカルボネートなどのジアルキルペルオキシジカルボ
ネート;及びレドックス系開始剤などを挙げることがで
きる。重合開始剤の濃度は、重合性不飽和単量体に対し
て0.01〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重
量%の範囲内であることが好適である。
る安定性の点などから、ガラス転移温度が−20〜10
0℃、より好ましくは0〜80℃の範囲内であり、平均
粒子径が50〜500nmの範囲内であることが好適で
ある。また重合体粒子内は内部架橋していてもよい。
と該非水重合体分散液以外の基体樹脂及び硬化剤を必須
成分として含有する。本発明の塗料組成物は、通常、有
機溶剤型熱硬化性塗料である。
良好な塗膜を形成できる樹脂であればよく、例えばエポ
キシ基、水酸基、カルボキシル基などの反応性基を有す
る樹脂を挙げることができる。該反応性基を有する樹脂
としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノ
ボラック型エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル
樹脂(アルキド樹脂も包含する)、フッ素樹脂などを挙
げることができる。
して硬化塗膜を形成できるものであればよく、例えば、
メラミン樹脂、尿素樹脂などのアミノ樹脂;イソシアナ
ト基がブロック化されていてもよいポリイソシアネート
化合物;低分子量で高酸価のカルボキシル基含有化合物
などを挙げることができる。
用する場合には、なかでも基体樹脂が水酸基含有アクリ
ル樹脂であり、硬化剤がアミノ樹脂及びブロック化され
ていてもよいポリイソシアネート化合物から選ばれる少
なくとも1種である塗料を好適に使用することができ
る。特に、基体樹脂としての水酸基含有アクリル樹脂が
重量平均分子量が1,000〜80,000、水酸基価
が30〜180mgKOH/g及び溶解性パラメータ
(SP値)が7.5〜9.5の範囲内にあるものを好適
に使用することができる。
の非水重合体分散液の量は、塗料組成物の全樹脂固形分
(非水重合体分散液も含む)100重量部に対して、通
常、固形分重量で1〜20重量部、さらに好ましくは3
〜10重量部の範囲内であることが塗料へのチキソトロ
ピー性の付与によるタレ防止性の向上、塗膜の仕上がり
外観などの点から好適である。
化剤との配合比率は、良好な硬化塗膜が得られる範囲内
であれば特に限定されるものではないが、通常、基体樹
脂と硬化剤との合計固形分に対して、固形分量で、基体
樹脂が50〜90重量%、硬化剤が10〜50重量%の
範囲内にあることが好適である。
散液と上記基体樹脂及び上記硬化剤ならびに有機溶剤を
含有し、さらに必要に応じて、硬化触媒、顔料、並びに
消泡剤、塗面調整剤、流動性調整剤及び表面滑り性付与
剤などのそれ自体既知の塗料添加剤を含有することがで
きる。
塗塗料、中塗塗料、上塗着色塗料、上塗クリヤ塗料など
として、被塗物に塗装することができる。
真鍮、銅板、ステンレス鋼板、ブリキ板、亜鉛めっき鋼
板、合金化亜鉛(Zn−Al、Zn−Ni、Zn−Fe
などの)めっき鋼板などの金属;これらの金属表面に燐
酸塩処理、クロメート処理などの化成処理を施した表面
処理金属板;プラスチック、木材、コンクリート、モル
タル等の非金属素材;上記金属、表面処理金属板又は非
金属素材にプライマー及び/又は中塗及び/又は上塗ベ
ースを施した塗膜形成被塗物などを挙げることができ
る。本発明塗料組成物の塗装膜厚は、特に制限されるも
のではないが、通常、乾燥膜厚で5〜100μmの範囲
内であり、特に20〜60μmの範囲内にあることがタ
レ防止効果を顕著に発揮することができる。
説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるもの
ではない。以下、「部」及び「%」は、特に断りのない
限り重量基準によるものとする。
1−0.01(米国イーストマンコダック社製、商品
名、セルロースアセテートブチレート)100部を配合
し溶解した後、溶剤と系中の水とを共沸させ、水分離器
を通して水を除去した。ついで、イソシアナトエチルメ
タクリレート0.36部及びジブチル錫ジラウレート
0.03部を加え120℃にて反応せしめて重合性不飽
和基を導入し、不揮発分約43%の分散安定剤(A−
1)溶液を得た。分散安定剤樹脂は、1分子中に平均で
重合性不飽和基を0.75個有していた。
1−0.2(米国イーストマンコダック社製、商品名、
セルロースアセテートブチレート)100部を配合し溶
解した後、溶剤と系中の水とを共沸させ、水分離器を通
して水を除去した。ついで、IPDI−HEA付加物
(注1)0.52部及びジブチル錫ジラウレート0.0
3部を加え120℃にて反応せしめて重合性不飽和基を
導入し、不揮発分約43%の分散安定剤(A−2)溶液
を得た。分散安定剤樹脂は、1分子中に平均で重合性不
飽和基を1.0個有していた。
ロンジイソシアネート1モルと2−ヒドロキシエチルア
クリレート1モルとを反応させてなる等モル付加物。
を配合し、この中に還流下にて、下記の単量体及び重合
開始剤の混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、滴下
後、同温度で2時間熟成を行ってアクリル樹脂ワニスを
得た。
シジルメタクリレート1.8部、4−tert−ブチルピロ
カテコール0.02部及びN,N−ジメチルアミノエタ
ノール0.1部を加えて110℃で5時間撹拌し、不揮
発分約55%の分散安定剤(B−1)溶液を得た。分散
安定剤樹脂は、重合性二重結合を1分子中当り平均して
約1.0個有しており、SP値8.83、重量平均分子
量約8,000、水酸基価約97mgKOH/g樹脂で
あった。
を配合し、この中に還流下にて、下記の単量体及び重合
開始剤の混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、滴下
後、同温度で2時間熟成を行ってアクリル樹脂ワニスを
得た。
シジルメタクリレート0.2部、4−tert−ブチルピロ
カテコール0.02部及びN,N−ジメチルアミノエタ
ノール0.1部を加えて110℃で5時間撹拌し、不揮
発分約55%の分散安定剤(B−2)溶液を得た。分散
安定剤樹脂は、重合性二重結合を1分子中当り平均して
約0.3個有しており、SP値8.62、重量平均分子
量約21,000、水酸基価約60mgKOH/g樹脂
であった。
を配合し、この中に還流下にて、下記の単量体及び重合
開始剤の混合物を3時間かけて均一速度で滴下し、滴下
後、同温度で2時間熟成を行ってアクリル樹脂ワニスを
得た。
シジルメタクリレート1.8部、4−tert−ブチルピロ
カテコール0.02部及びN,N−ジメチルアミノエタ
ノール0.1部を加えて110℃で5時間撹拌し、不揮
発分約55%の分散安定剤(B−3C)溶液を得た。分
散安定剤樹脂は、重合性二重結合を1分子中当り平均し
て約1.0個有しており、SP値9.36、重量平均分
子量約8,000、水酸基価約97mgKOH/g樹脂
であった。
分散安定剤(A−2)溶液58部及び不揮発分約55%
の分散安定剤(B−1)溶液136部を配合し、95℃
に昇温した。この中に下記の単量体及び重合開始剤の混
合物を3時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で
2時間熟成させて非水重合体分散液(I)を得た。
分約40重量%であり、重合体粒子の粒子径は約170
nmであった。この非水重合体分散液(I)は、室温
(20℃)で3ケ月間密閉して放置しても貯蔵安定性は
良好であった。
量体及び重合開始剤の混合物として、下記表1に示す組
成配合のものを使用する以外は実施例1と同様に行い、
乳白色で、不揮発分約40重量%の各非水重合体分散液
を得た。得られた各非水重合体分散液の性状、貯蔵安定
性、分散安定剤の固形分比(A/B)、及び重合体粒子
形成モノマー/分散安定剤の比率を下記表1に示す。
水重合体分散液を密閉容器に入れ、室温(20℃)で3
ケ月間放置した後の非水重合体分散液の液状態を評価し
た結果である。液状態に変化がない場合を良好とし、分
散液がゲル化又は樹脂が沈降し再分散不能の場合を不良
と表示した。
し、この中に下記の単量体及び重合開始剤の混合物を3
時間かけて均一速度で滴下し、さらに同温度で2時間熟
成させて固形分55%のアクリル樹脂(A)溶液を得
た。
値8.84、水酸基価86mgKOH/g樹脂、重量平
均分子量約11,000を有していた。
172.7部、スミジュールN−3500(住友バイエ
ルウレタン(株)製、商品名、ポリイソシアネート化合
物)30.1部及び実施例1で得た固形分約40%の非
水重合体分散液(I)12.5部を混合し、さらにキシ
レン/酢酸ブチル=50/50(重量比)の組成のシン
ナーにて、粘度13〜14秒(フォードカップ#4、2
5℃、以下同様)に調整した。
示すとおりとする以外は実施例5と同様に行い、粘度1
3〜14秒の各塗料組成物を得た。
意味を有する。
(株)製、商品名、メチル化メラミン樹脂。
ング・インダストリイズ社製、商品名、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸のアミン塩溶液、硬化触媒。
をほぼ垂直に立てたブリキ板上に乾燥膜厚が約40μm
となるように塗装した。
℃)で1週間静置して乾燥させて試験板を得た。また、
実施例9の塗料組成物の塗装板については、塗装後、ほ
ぼ垂直に立てた状態で、140℃で30分間焼き付けて
試験板を得た。得られた試験板について下記試験方法に
基づいて仕上がり外観と垂直面の光沢の試験を行った。
その試験結果を後記表2に示す。
明性を目視にて判定し、下記基準にて評価した。 ○:良好 △:やや悪い ×:悪い。
(1990)に規定の20度鏡面光沢度に従い、塗膜の
光沢の程度を、入射角と受光角とがそれぞれ20度のと
きの反射率を測定し、鏡面光沢度の基準面を100とし
たときの百分率で表した。
て、膜厚が徐々に増加するように膜厚を傾斜させて各塗
料組成物を塗装し、ほぼ垂直に立てた状態で、10分間
室温(20℃)で放置後の塗装板を観察し、タレが発生
し始める膜厚(乾燥膜厚)をタレ限界膜厚とした。
スアセテートブチレート分子鎖及び二重結合を有する分
散安定剤と、エチレン性不飽和単量体の共重合体であっ
て二重結合を有する分散安定剤とを混合した分散安定剤
の存在下で、重合して得た非水重合体分散液であって、
上記2種類の分散安定剤を使用することによって、塗膜
の光沢低下や仕上り外観の低下をもたらすことなく、塗
料に構造粘性を付与する効果が大きく、メタリック顔料
の配向性やタレ抵抗性の向上を行うことができるもので
ある。また、本発明の非水重合体分散液は、乾燥性にも
優れており常温硬化型塗料にも適用可能である。
Claims (6)
- 【請求項1】 セルロースアセテートブチレートの分子
鎖を含有し、且つ重合性不飽和二重結合を1分子当り平
均して約1.5個以下有する分散安定剤(A)5〜95
重量%と、エチレン性不飽和単量体の共重合体であっ
て、溶解性パラメータ(SP値)が7.5〜9.3であ
り、かつ1分子当り平均して約1.5個以下の重合性不
飽和二重結合を有する分散安定剤(B)5〜95重量%
とからなる分散安定剤混合物の存在下に、重合性不飽和
モノマーは溶解するが該重合性不飽和モノマーから形成
される重合体は実質的に溶解しない有機液体中で、該重
合性不飽和モノマーを重合してなる非水重合体分散液。 - 【請求項2】 分散安定剤(A)が、セルロースアセテ
ートブチレートの水酸基に、イソシアナト基を含有する
重合性不飽和化合物を付加してなり、且つ重合性不飽和
二重結合を1分子当り平均して0.1〜1.5個有する
分散安定剤である請求項1記載の非水重合体分散液。 - 【請求項3】 分散安定剤(B)が、カルボキシル基含
有重合性不飽和単量体を一部含有するエチレン性不飽和
単量体の共重合体にエポキシ基含有エチレン性不飽和化
合物を付加してなり、且つ重合性不飽和二重結合を1分
子当り平均して0.1〜1.5個有する分散安定剤であ
る請求項1又は2記載の非水重合体分散液。 - 【請求項4】 分散安定剤(B)が、重量平均分子量1
000〜50000及び水酸基価0〜160mgKOH
/gを有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の非水
重合体分散液。 - 【請求項5】 樹脂成分として、請求項1〜4のいずれ
か一項に記載の非水重合体分散液、該非水重合体分散液
以外の基体樹脂及び硬化剤を含有することを特徴とする
塗料組成物。 - 【請求項6】 基体樹脂が、重量平均分子量1,000
〜80,000及び水酸基価30〜180mgKOH/
g及び溶解性パラメータ(SP値)が7.5〜9.5で
ある水酸基含有アクリル樹脂であり、硬化剤がアミノ樹
脂及びブロック化されていてもよいポリイソシアネート
化合物から選ばれる少なくとも1種である請求項5記載
の塗料組成物。
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- 1999-08-02 JP JP21837199A patent/JP4299926B2/ja not_active Expired - Lifetime
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