JP2001039896A - ルイス酸触媒組成物 - Google Patents

ルイス酸触媒組成物

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JP2001039896A
JP2001039896A JP2000156536A JP2000156536A JP2001039896A JP 2001039896 A JP2001039896 A JP 2001039896A JP 2000156536 A JP2000156536 A JP 2000156536A JP 2000156536 A JP2000156536 A JP 2000156536A JP 2001039896 A JP2001039896 A JP 2001039896A
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lewis acid
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Joji Nishikido
條二 錦戸
Hitoshi Nakajima
斉 中島
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Noguchi Institute
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルイス酸触媒を用いて液相反応を行うに際
し、反応効率の向上と触媒の回収、再使用を容易にする
ことを可能にする反応媒体組成物、及び該反応媒体組成
物を用いる反応方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 全フッ素置換型芳香族炭化水素(A)、
全フッ素置換型脂肪族炭化水素(B)、および脂肪族炭
化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香
族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素か
ら選ばれる1種以上(C)、の3成分を有する混合反応
媒体において、成分(A)に対する成分(B)と成分
(C)の体積和が1.5倍以上である混合反応媒体組成
物、並びに該組成物を反応媒体にして、希土類塩のルイ
ス酸触媒を用いて反応を行う反応方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、混合反応媒体組成
物およびルイス酸触媒を含む該混合反応媒体組成物さら
にはルイス酸触媒を含む該混合反応媒体組成物を用いた
反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ルイス酸は有機合成上、有用な酸触媒と
して知られている。しかしながら、ルイス酸を触媒とし
て使用する際には反応系からの分離、再使用に困難が伴
い、工業的実用性の面で問題があった。そこで種々の固
定化方法、例えば、無機坦体への坦持、高分子への固定
化等にみられる固相合成法等による触媒の回収方法が検
討されている。しかしながら反応活性が低下したり、固
相合成法も万能ではなく、通常液相で行われている有機
合成反応の全てに適用できるわけではない。そこで、液
相での反応効率の向上と反応の後処理を簡便化し、触媒
の回収、再使用を容易にする技術開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ルイス酸触
媒を用いて液相反応を行うに際し、反応効率の向上と触
媒の回収、再使用を容易にすることを可能にする反応媒
体組成物、及び該反応媒体組成物を用いる反応方法を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、液相反応
系での反応効率の向上と触媒の回収が容易な方法を鋭意
検討した結果、高活性であるパーフルオロアルキルスル
ホン酸の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキルスルホ
ニル)イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロアルキ
ルスルホニル)メチドの希土類塩を用いて反応を行う際
に、反応媒体として全フッ素置換型芳香族炭化水素
(A)、全フッ素置換型脂肪族炭化水素(B)、および
脂肪族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水
素、芳香族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化芳香族炭
化水素から選ばれる1種以上(C)、の3成分を有する
混合反応媒体を用いて反応を行うことで、反応効率の向
上が図れ、更に触媒相と生成物相とに分離することが可
能となることから、触媒の回収、再使用が容易にできる
ことを見出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 1. 全フッ素置換型芳香族炭化水素(A)、全フッ素
置換型脂肪族炭化水素(B)、および脂肪族炭化水素、
フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水
素、フッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素から選ばれ
る1種以上(C)、の3成分を有する混合反応媒体にお
いて、成分(A)に対する成分(B)と成分(C)の体
積和が1.5倍以上である混合反応媒体組成物、 2. 下記(1)、(2)、(3)式で示されるルイス
酸触媒の少なくとも1種と上記1の混合反応媒体組成物
とからなるルイス酸触媒組成物、 (Rf1SO3 )n1 M1 (1) [(Rf2SO22 N]n2 M2 (2) [(Rf3SO23 C]n3 M3 (3) (式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパー
フルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類
元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M
3の原子価に等しい整数値を示す。) 3. 下記(1)、(2)、(3)式で示される少なく
とも1種のルイス酸触媒を用いる反応において、反応媒
体として上記1の混合反応媒体組成物を用いることを特
徴とする反応方法、 (Rf1SO3 )n1 M1 (1) [(Rf2SO2 2 N]n2 M2 (2) [(Rf3SO23 C]n3 M3 (3) (式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパー
フルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類
元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M
3の原子価に等しい整数値を示す。)である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
触媒として用いられるパーフルオロアルキルスルホン酸
の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキルスルホニル)
イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロアルキルスル
ホニル)メチドの希土類塩は、それぞれ下記(1)、
(2)、(3)式で示されるものである。 (Rf1SO3 )n1 M1 (1) [(Rf2SO22 N]n2 M2 (2) [(Rf3SO23 C]n3 M3 (3) (Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオ
ロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を
示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原
子価に等しい整数値を示す。) 式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフ
ルオロアルキル基を示すが、好ましくは炭素数4〜20
のパーフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは炭
素数8〜20のパーフルオロアルキル基である。例えば
パーフルオロエチル基、パーフルオロプルピル基、パー
フルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフル
オロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオ
ロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフルオロデ
シル基、パーフルオロウンデシル基、パーフルオロヘキ
サデシル基、パーフルオロオクタデシル基等が挙げられ
る。また、M1、M2、M3は希土類元素を示し、ラン
タン系列元素、スカンジウムおよびイットリウムが挙げ
られる。式(1)、(2)、(3)で示されるルイス酸
触媒の中では、触媒活性の点から、式(2)、(3)で
示されるルイス酸が好ましく用いられる。
【0007】本発明で用いられる上記ルイス酸触媒は、
次ぎのようにして製造することができる。式(1)で表
されるパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩は、
例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸と該当する希
土類金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選ば
れる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有機
溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応さ
せる。その後、水及び/又は有機溶媒を加熱あるいは減
圧下留去し、合成することができる。
【0008】式(2)で表されるビス(パーフルオロア
ルキルスルホニル)イミドの希土類塩は、例えば、ビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドと該当する
希土類金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選
ばれる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有
機溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応
させる。その後、水及び/又は有機溶媒を加熱あるいは
減圧下留去し、合成することができる。
【0009】式(3)で表されるトリス(パーフルオロ
アルキルスルホニル)メチドの希土類塩は、先に出願し
た特願平11−21603号に記載の方法で製造するこ
とができる。一般的にはトリスパーフルオロアルキルス
ルホニルメチドと、該当する希土類金属の炭酸塩、酸化
物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる化合物とを、水溶液
中、有機溶媒中または水と有機溶媒との混合系中で室温
〜100℃の温度範囲で反応させる。その後、水及び/
又は有機溶媒を加熱あるいは減圧下留去し、合成するこ
とができる。該トリス(パーフルオロアキルスルホニ
ル)メチドの合成は米国特許第5554664号明細書
に記載の方法に従って行うことができ、例えば、メチル
マグネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶液にパ
ーフルオロアルキルスルホニルフルオライドを添加し、
反応させる。その後、硫酸で処理し、次に炭酸セシウム
でセシウム塩として単離する。このセシウム塩を硫酸で
処理し、プロトン酸とすることにより得られる。
【0010】本発明の混合反応媒体組成物は、全フッ素
置換型芳香族炭化水素(A)、全フッ素置換型脂肪族炭
化水素(B)、および脂肪族炭化水素、フッ素を除くハ
ロゲン化脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、フッ素を除
くハロゲン化芳香族炭化水素から選ばれる1種以上
(C)の3成分を含有するものである。上記成分
(A)、(B)、(C)は、成分の種類により異なる
が、各々少なくとも混合反応媒体組成物全体積に対し、
5体積%以上を含有し、好ましくは10体積%以上を含
有する。成分(A)に対する成分(B)と成分(C)の
体積和は1.5倍以上であり、好ましくは2.0倍以
上、さらに好ましくは2.5倍以上である。
【0011】本発明のルイス酸触媒は、全フッ素置換型
脂肪族炭化水素には溶解しない。しかし、成分(A)、
(B)、(C)の3成分を含有し、且つ上記の組成割合
の混合反応媒体組成物では、求核性試薬の存在下溶解
し、さらに加熱して温度を上げると均一相となり、室温
付近もしくはそれ以下の温度に戻すと速やかに2相分離
が可能となる。また、前記ルイス酸を触媒として用いる
反応に該混合反応媒体組成物を反応媒体として使用する
と、反応効率の向上が図れると共に、ルイス酸触媒相、
生成物相の2相形成することから、ルイス酸触媒の分
離、回収を容易に行うことができる。
【0012】成分(A)である全フッ素置換型芳香族炭
化水素としては、室温で液状である全フッ素置換型芳香
族炭化水素であれば、特に限定は無い。好ましくは炭素
数が6〜10の全フッ素置換芳香族炭化水素であり、例
えばヘキサフルオロベンゼン、オクタフルオロトルエン
等の全フッ素置換型芳香族炭化水素が用いられる。成分
(B)である全フッ素置換型脂肪族炭化水素としては、
室温で液状であれば特に限定は無い。好ましくは、炭素
数6〜10の直鎖化合物、分岐状化合物もしくは環式化
合物が用いられる。例えば、パーフルオロヘキサン、パ
ーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン、パーフル
オロノナン、パーフルオロメチロシクロヘキサン等をあ
げることができる。
【0013】成分(C)の脂肪族炭化水素としては、直
鎖状化合物、分岐状化合物もしくは、環式化合物が用い
られる。好ましくは炭素数5〜20、さらに好ましく
は、5〜16の脂肪族炭化水素が用いられる。例えば、
n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカ
ン、n−ドデカン、nヘキサデカン、シクロペンタン、
シクロヘキサン等を挙げることができる。環式化合物は
炭素数5以上であり、直鎖化合物、分岐化合物は炭素数
7以上、好ましくは8以上である。
【0014】フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素と
しては、炭素数およびハロゲンの置換数には特に限定は
ないが、好ましくは炭素数1〜10のハロゲン化脂肪族
炭化水素が用いられる。例えば、ジクロロメタン、ジク
ロロエタン、ジブロムエタン等が挙げられる。芳香族炭
化水素としては、好ましくは炭素数6〜15の芳香族炭
化水素が用いられる。例えば、ベンゼン、トルエン、o
−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等を挙げるこ
とができる。ハロゲン化芳香族炭化水素としては、ハロ
ゲンの置換数に特に限定はないが、好ましくは炭素数6
〜10のハロゲン化芳香族炭化水素が用いられる。例え
ば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼ
ン、クロロトルエン等を挙げることができる。
【0015】本発明の反応方法は、式(1)で示される
パーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩、式(2)
で示されるビス(パーフルオロアルキルスルホニル)イ
ミドの希土類塩、式(3)で示されるトリス(パーフル
オロアルキルスルホニル)メチドの希土類塩のルイス酸
の少なくとも1種を触媒として用いる反応において、成
分(A)、(B)、(C)を含有する混合反応媒体組成
物を反応媒体として行うものである。混合反応媒体組成
物を反応媒体として用いることで、反応を行うために加
熱した時には均一相となり、反応終了後、室温付近もし
くはそれ以下の温度、例えば25℃〜0℃に戻した際に
は速やかにルイス酸触媒相、生成物相の2相分離が可能
となる。従って、反応効率の向上が図れると共に、ルイ
ス酸触媒の分離、回収を容易に行うことができる。
【0016】本発明の反応方法による反応例としては通
常のルイス酸に適用できる反応も含まれ、求核性試薬反
応が挙げられる。求核性試薬とはルイス酸の陽イオン元
素と親和性を有し、配位を形成するものであればよく、
例えば、酸素、窒素等の元素を有する化合物である。具
体的にはケトン、アルデヒド、ニトリル、ケテン、酸無
水物、エステル、ラクトン、エーテル、アルコール、フ
ェノール、カルボン酸、ニトロ化合物等の化合物群であ
る。その他、陽イオン元素と親和性があり、配位できる
求核性のオレフィン等の化合物が挙げられる。反応例と
しては求核性試薬を用いた反応であればよく、例えば、
ディールス−アルダー反応、マイケル反応、フリーデル
−クラフト反応、シッフ塩基の合成、ベンゼン核のメチ
ロール化反応、Meerwein−Ponndorf−
Verley還元、アルドール反応、エステル化反応、
エステル交換反応、マンニッヒタイプ反応、さらにはア
ルコールの脱水反応、O−グリコシル化反応等が挙げら
れ、オレフィン類の重合反応等への応用も可能である。
【0017】本発明の希土類塩のルイス酸触媒の添加量
は反応基質に対して0.0001倍モルから5倍モルを
使用することができる。好ましくは0.001倍モルか
ら2倍モルである。本発明の反応方法における反応温度
範囲は、通常、200℃以下が多用される。好ましくは
26℃〜170℃である。さらに好ましくは30℃〜1
50℃である。尚、反応種によっては、加熱して均一相
とすることなく2相で室温付近もしくはそれ以下の温
度、例えば25℃〜−10℃で反応させることも可能で
ある。
【0018】反応媒体の使用重量は反応種により異なる
が、ルイス酸触媒添加重量以上、好ましくは2〜10
0,000倍であり、さらに好ましくは2〜10,00
0倍である。反応時間は、使用ルイス酸の反応基質に対
する添加量および反応温度により異なるが、数分間から
72時間が好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明する。
【0020】
【合成例1】<パーフルオロオクタンスルホン酸のイッ
テリビウム塩の合成>パーフルオロオクタンスルホン酸
5gを、水10mlとアセトニトリル10mlの混合溶
媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビウム1.1gを
添加し、20℃で5時間反応させた。さらに50℃で1
時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別した。濾液を50
℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥した後、さらに9
0℃、0.01mmHgで24時間乾燥した。白色固体
のパーフルオロオクタンスルホン酸のイッテリビウム塩
5.2gを得た。
【0021】
【合成例2】<ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミドの希土類塩の合成>ビストリメチルシリルア
ミドナトリウム塩とパーフルオロオクタンスルホニルフ
ルオライドより合成したビス(パーフルオロオクタンス
ルホニル)イミド5gを水10mlとアセトニトリル1
5mlの混合溶媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビ
ウム0.55gを添加し、20℃で5時間反応させた。
さらに50℃で1時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別
した。濾液を50℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥
した後、さらに90℃、0.01mmHgで24時間乾
燥した。白色固体のビス(パーフルオロオクタンスルホ
ニル)イミドのイッテリビウム塩4.8gを得た。ビス
(パーフルオロオクタンスルホニル)イミドのスカンジ
ウム塩、ランタン塩およびイットリウム塩は、スカンジ
ウム塩の場合は酢酸スカンジウムを、ランタン塩、イッ
トリウム塩の場合は各々炭酸ランタン、炭酸イットリウ
ムを使用し、イッテリビウム塩と同様に合成した。
【0022】
【合成例3】<トリス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)メチドの希土類塩の合成>トリス(パーフルオロオ
クタンスルホニル)メチド5.0gを水10mlとアセ
トニトリル10mlの溶液に加え、撹拌しながら酢酸ス
カンジウム0.25gを添加した。20℃で5時間反応
させた後、50℃で1時間さらに反応させた。この溶液
を50℃、1〜10mmHgで減圧濃縮乾燥した後、さ
らに90℃、0.01mmHgで24時間乾燥した。白
色固体のトリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メ
チドのスカンジウム塩4.7gを得た。トリス(パーフ
ルオロオクタンスルホニル)メチドのイッテリビウム塩
は炭酸イッテリビウムを使用して、スカンジウム塩と同
様に合成した。
【0023】
【実施例1】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビ
ニルケトン248μlを加える。さらにこの溶液中にト
リス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミ
ド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに
対して3mol%を添加し、37℃で撹拌しながら1時
間反応を行った。反応中は均一溶液となった。反応液は
室温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガスクロ
マトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−ア
セチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの
収率は95%であった。5−アセチル−2,3−ジメチ
ル−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1
%存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオ
クタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩のイッテ
リビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相に9
9%以上が存在していた。以上のことから反応後、生成
物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易と
なった。
【0024】
【実施例2】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中に、トリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタ
ジエンに対して3mol%を添加し、その後、2,3−
ジメチルブタジエン224μl、メチルビニルケトン2
48μlを加えた。次にこの溶液を37℃で撹拌しなが
ら1時間反応を行った。反応中は均一溶液となった。反
応液は室温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガ
スクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた
5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−
エンの収率は95%であった。5−アセチル−2,3−
ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下
相に1%存在していた。さらにトリス[ビス(パーフル
オロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩の
イッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下
相に99%以上が存在していた。以上のことから反応
後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極め
て容易となった。
【0025】
【実施例3】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビ
ニルケトン248μlを加えた。さらにこの溶液中にト
リス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミ
ド]スカンジウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに対
して2mol%を添加し、37℃で撹拌しながら1時間
反応を行った。反応中は均一溶液となった。反応液は室
温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガスクロマ
トグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセ
チル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収
率は96%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル
−シクロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1%
存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオク
タンスルホニル)イミド]スカンジウム塩のスカンジウ
ムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相に99%以
上が存在していた。以上のことから反応後、生成物と触
媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易となっ
た。
【0026】
【実施例4】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチルビ
ニルケトン248μlを加える。さらにこの溶液中にト
リス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミ
ド]ランタン塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して
4mol%を添加し、37℃で撹拌しながら1時間反応
を行った。反応中は均一溶液となった。反応液は室温下
静置後、2相に分離した。反応生成物はガスクロマトグ
ラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−アセチル
−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの収率は
94%であった。5−アセチル−2,3−ジメチル−シ
クロヘキサ−2−エンは上相に99%、下相に1%存在
していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタン
スルホニル)イミド]ランタン塩のランタンの存在比は
プラズマ発光分析の結果、下相に99%以上が存在して
いた。以上のことから反応後、生成物と触媒が2相に分
離され、触媒の回収が極めて容易となった。
【0027】
【実施例5】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中にベンズアルデヒド216mg、メチルトリメチルシ
リルジメチルケテンアセタール480mgを加える。さ
らにこの溶液中にトリス[ビス(パーフルオロオクタン
スルホニル)イミド]イッテリビウム塩をベンズアルデ
ヒドに対して0.5mol%を添加し、37℃で撹拌し
ながら10分間反応を行った。反応中は均一溶液となっ
た。反応液は室温下静置後、2相に分離した。反応生成
物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合
わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル
−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は86%であ
った。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル
−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下
相に1%存在していた。さらにトリス[ビス(パーフル
オロオクタンスルホニル)イミド]イッテリビウム塩の
イッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下
相に98%が存在していた。以上のことから反応後、生
成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易
となった。
【0028】
【実施例6】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、トルエン4mlの混合溶媒中にベ
ンズアルデヒド216mg、メチルトリメチルシリルジ
メチルケテンアセタール480mgを加える。さらにこ
の溶液中にトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホ
ニル)イミド]スカンジウム塩をベンズアルデヒドに対
して0.5mol%を添加し、39℃で撹拌しながら1
0分間反応を行った。反応中は均一溶液となった。反応
液は室温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガス
クロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3
−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フ
ェニルブロピオン酸メチルの収率は85%であった。3
−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フ
ェニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1%
存在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオク
タンスルホニル)イミド]スカンジウム塩のスカンジウ
ムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相に99%が
存在していた。以上のことから反応後、生成物と触媒が
2相に分離され、触媒の回収が極めて容易となった。
【0029】
【実施例7】オクタフルオロトルエン2ml、パーフル
オロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶媒
中にベンズアルデヒド216mg、メチルトリメチルシ
リルジメチルケテンアセタール480mgを加える。さ
らにこの溶液中にトリス[ビス(パーフルオロオクタン
スルホニル)イミド]ランタン塩をベンズアルデヒドに
対して1mol%を添加し、38℃で撹拌しながら10
分間反応を行った。反応中は均一溶液となった。反応液
は室温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガスク
ロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた3−
トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェ
ニルブロピオン酸メチルの収率は82%であった。3−
トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェ
ニルブロピオン酸メチルは上相に99%、下相に1%存
在していた。さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタ
ンスルホニル)イミド]ランタン塩のランタンの存在比
はプラズマ発光分析の結果、下相に98%が存在してい
た。以上のことから反応後、生成物と触媒が2相に分離
され、触媒の回収が極めて容易となった。
【0030】
【実施例8】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン3ml、ジクロロメタン2.5mlの混合
溶媒中にベンズアルデヒド216mg、メチルトリメチ
ルシリルジメチルケテンアセタール480mgを加え
る。さらにこの溶液中にトリス[ビス(パーフルオロオ
クタンスルホニル)イミド]イットリム塩をベンズアル
デヒドに対して3mol%を添加し、38℃で撹拌しな
がら10分間反応を行った。反応中は均一溶液となっ
た。反応液は室温下静置後、2相に分離した。反応生成
物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合
わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル
−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は79%であ
った。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメチル
−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に95%、下
相に5%存在していた。さらにトリス[ビス(パーフル
オロオクタンスルホニル)イミド]イットリウム塩のイ
ットリウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相に
99%が存在していた。以上のことから反応後、生成物
と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易とな
った。
【0031】
【実施例9】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフル
オロヘキサン3ml、ジクロロメタン2.5mlの混合
溶媒中にベンズアルデヒド216mg、メチルトリメチ
ルシリルジメチルケテンアセタール480mgを加え
る。さらにこの溶液中にトリス[トリス(パーフルオロ
オクタンスルホニル)メチド]イッテリビウム塩をベン
ズアルデヒドに対して0.5mol%を添加し、38℃
で撹拌しながら10分間反応を行った。反応中は均一溶
液となった。反応液は室温下静置後、2相に分離した。
反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と
下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−
ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は8
6%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−
ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に9
6%、下相に4%存在していた。さらにトリス[トリス
(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテリ
ビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析
の結果、下相に99%が存在していた。以上のことから
反応後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が
極めて容易となった。
【0032】
【実施例10】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフ
ルオロメチルシクロヘキサン2ml、ジクロロメタン4
mlの混合溶媒中にベンズアルデヒド216mg、メチ
ルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール480m
gを加える。さらにこの溶液中にトリス(パーフルオロ
オクタンスルホン酸)イッテリビウム塩をベンズアルデ
ヒドに対して5mol%を添加し、室温下、撹拌しなが
ら4時間反応を行った。反応液は静置後、2相に分離し
た。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上
相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,
2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率
は70%であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,
2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相
に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス(パ
ーフルオロオクタンスルホン酸)イッテリビウム塩のイ
ッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相
に99%が存在していた。以上のことから反応後、生成
物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容易と
なった。
【0033】
【実施例11】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフ
ルオロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶
媒中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチル
ビニルケトン248μlを加える。さらにこの溶液中に
トリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メ
チド]イッテリビウム塩を2,3−ジメチルブタジエン
に対して3mol%を添加し、37℃で撹拌しながら1
時間反応を行った。反応中は均一溶液となった。反応液
は室温下静置後、2相に分離した。反応生成物はガスク
ロマトグラフィーで分析し、上相と下相を合わせた5−
アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エン
の収率は96%であった。5−アセチル−2,3−ジメ
チル−シクロヘキサ−2−エンは上相に98%、下相に
2%存在していた。さらにトリス[トリス(パーフルオ
ロオクタンスルホニル)メチド]イッテリビウム塩のイ
ッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、下相
に99%以上が存在していた。以上のことから反応後、
生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が極めて容
易となった。
【0034】
【実施例12】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフ
ルオロヘキサン2ml、ジクロロメタン4mlの混合溶
媒中にベンズアルデヒド216mg、メチルトリメチル
シリルジメチルケテンアセタール480mgを加える。
さらにこの溶液中にトリス[トリス(パーフルオロオク
タンスルホニル)メチド]イッテリビウム塩をベンズア
ルデヒドに対して0.3mol%を添加し、37℃で撹
拌しながら15分間反応を行った。反応中は均一溶液と
なった。反応液は静置後、室温で2相に分離した。反応
生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下相
を合わせた3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメ
チル−3−フェニルブロピオン酸メチルの収率は83%
であった。3−トリメチルシリルオキシ−2,2−ジメ
チル−3−フェニルブロピオン酸メチルは上相に99
%、下相に1%存在していた。さらにトリス[トリス
(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテリ
ビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ発光分析
の結果、下相に98%が存在していた。以上のことから
反応後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回収が
極めて容易となった。
【0035】
【実施例13】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフ
ルオロメチルシクロヘキサン2ml、ジクロロメタン4
mlの混合溶媒中にベンズアルデヒド216mg、メチ
ルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール480m
gを加える。さらにこの溶液中にトリス[トリス(パー
フルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテリビウム
塩をベンズアルデヒドに対して0.5mol%を添加
し、39℃で撹拌しながら10分間反応を行った。反応
中は均一溶液となった。反応液は静置後、室温で2相に
分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析
し、上相と下相を合わせた3−トリメチルシリルオキシ
−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチル
の収率は83%であった。3−トリメチルシリルオキシ
−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオン酸メチル
は上相に99%、下相に1%存在していた。さらにトリ
ス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチ
ド]イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラ
ズマ発光分析の結果、下相に99%が存在していた。以
上のことから反応後、生成物と触媒が2相に分離され、
触媒の回収が極めて容易となった。
【0036】
【実施例14】ヘキサフルオロベンゼン2ml、パーフ
ルオロメチルシクロヘキサン2ml、ジクロロエタン3
mlの混合溶媒中に2,3−ジメチルブタジエン224
μl、メチルビニルケトン248μlを加える。さらに
この溶液中にトリス[トリス(パーフルオロオクタンス
ルホニル)メチド]スカンジウム塩を2,3−ジメチル
ブタジエンに対して3mol%を添加し、室温下、撹拌
しながら6時間反応を行った。反応液は静置後、2相に
分離した。反応生成物はガスクロマトグラフィーで分析
し、上相と下相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメ
チル−シクロヘキサ−2−エンの収率は96%であっ
た。5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−
2−エンは上相に99%、下相に1%存在していた。さ
らにトリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)メチド]スカンジウム塩のスカンジウムの存在比は
プラズマ発光分析の結果、下相に99以上%が存在して
いた。以上のことから反応後、生成物と触媒が2相に分
離され、触媒の回収が極めて容易となった。
【0037】
【実施例15】ヘキサフルオロベンゼン1ml、パーフ
ルオロヘキサン2ml、クロロベンゼン2mlの混合溶
媒中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチル
ビニルケトン248μlを加える。さらにこの溶液中に
トリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メ
チド]スカンジウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに
対して4mol%を添加し、室温下、撹拌しながら7時
間反応を行った。反応液は静置後、2相に分離した。反
応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下
相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロ
ヘキサ−2−エンの収率は90%であった。5−アセチ
ル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相
に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス[ト
リス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカ
ンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析
の結果、下相に99以上%が存在していた。以上のこと
から反応後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回
収が極めて容易となった。
【0038】
【実施例16】ヘキサフルオロベンゼン1.5ml、パ
ーフルオロヘキサン2ml、n−デカン4mlの混合溶
媒中に2,3−ジメチルブタジエン224μl、メチル
ビニルケトン248μlを加える。さらにこの溶液中に
トリス[トリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メ
チド]スカンジウム塩を2,3−ジメチルブタジエンに
対して4mol%を添加し、室温下、撹拌しながら7時
間反応を行った。反応液は静置後、2相に分離した。反
応生成物はガスクロマトグラフィーで分析し、上相と下
相を合わせた5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロ
ヘキサ−2−エンの収率は91%であった。5−アセチ
ル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンは上相
に99%、下相に1%存在していた。さらにトリス[ト
リス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカ
ンジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析
の結果、下相に99以上%が存在していた。以上のこと
から反応後、生成物と触媒が2相に分離され、触媒の回
収が極めて容易となった。
【0039】
【発明の効果】本発明の混合反応媒体組成物を反応媒体
として用いることで、高活性であるパーフルオロアルキ
ルスルホン酸の希土類塩、ビス(パーフルオロアルキル
スルホニル)イミドの希土類塩、トリス(パーフルオロ
アルキルスルホニル)メチドの希土類塩を用いて反応を
行う際に、反応効率の向上が図れ、更に触媒相と生成物
相に分離することが可能となる反応方法を提供すること
が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 49/543 C07C 49/543

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全フッ素置換型芳香族炭化水素(A)、
    全フッ素置換型脂肪族炭化水素(B)、および脂肪族炭
    化水素、フッ素を除くハロゲン化脂肪族炭化水素、芳香
    族炭化水素、フッ素を除くハロゲン化芳香族炭化水素か
    ら選ばれる1種以上(C)、の3成分を有する混合反応
    媒体において、成分(A)に対する成分(B)と成分
    (C)の体積和が1.5倍以上である混合反応媒体組成
    物。
  2. 【請求項2】 下記(1)、(2)、(3)式で示され
    るルイス酸触媒の少なくとも1種と請求項1記載の混合
    反応媒体組成物とからなるルイス酸触媒組成物。 (Rf1SO3 )n1 M1 (1) [(Rf2SO22 N]n2 M2 (2) [(Rf3SO23 C]n3 M3 (3) (式中、Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパー
    フルオロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類
    元素を示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M
    3の原子価に等しい整数値を示す。)
  3. 【請求項3】 下記(1)、(2)、(3)式で示され
    る少なくとも1種のルイス酸触媒を用いる反応におい
    て、反応媒体として請求項1記載の混合反応媒体組成物
    を用いることを特徴とする反応方法。 (Rf1SO3 )n1 M1 (1) [(Rf2SO22 N]n2 M2 (2) [(Rf3SO23 C]n3 M3 (3) (Rf1、Rf2、Rf3は炭素数2以上のパーフルオ
    ロアルキル基を示し、M1、M2、M3は希土類元素を
    示し、n1、n2、n3は、各々M1、M2、M3の原
    子価に等しい整数値を示す。)
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2003051511A1 (fr) * 2001-12-19 2003-06-26 The Noguchi Institute Composition de catalyseurs acides de lewis

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