JP2003159530A - ルイス酸触媒組成物 - Google Patents

ルイス酸触媒組成物

Info

Publication number
JP2003159530A
JP2003159530A JP2001359720A JP2001359720A JP2003159530A JP 2003159530 A JP2003159530 A JP 2003159530A JP 2001359720 A JP2001359720 A JP 2001359720A JP 2001359720 A JP2001359720 A JP 2001359720A JP 2003159530 A JP2003159530 A JP 2003159530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
lewis acid
acid catalyst
medium
phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001359720A
Other languages
English (en)
Inventor
Joji Nishikido
條二 錦戸
Mayumi Kamishima
まゆみ 神嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Corp
Noguchi Institute
Original Assignee
Asahi Kasei Corp
Noguchi Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Corp, Noguchi Institute filed Critical Asahi Kasei Corp
Priority to JP2001359720A priority Critical patent/JP2003159530A/ja
Publication of JP2003159530A publication Critical patent/JP2003159530A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ルイス酸触媒を用いて反応を行うに際し、反
応効率の向上と生成物の簡易分離および触媒の回収、再
使用を容易にする媒体を含むルイス酸触媒組成物、及び
該ルイス酸触媒組成物を用いる反応方法を提供すること
を目的とする。 【解決手段】 二酸化炭素媒体(A)とフッ素化化合物
媒体(B)とスルホン酸の金属塩、スルホニルイミドの
金属塩、およびスルホニルメチドの金属塩から選ばれる
少なくとも1種のルイス酸触媒(C)とを含有すること
を特徴とするルイス酸触媒組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二酸化炭素媒体と
フッ素化化合物媒体とルイス酸触媒とを含有するルイス
酸触媒組成物、さらには該ルイス酸触媒組成物の二酸化
炭素媒体が超臨界状態の下で行う反応方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ルイス酸は有機化合物の合成の分野にお
いて、各種の酸触媒反応に使用されている。しかしなが
ら、ルイス酸触媒は一般的に錯体であり、固定化するこ
とが困難であることから反応系からの分離、回収、再利
用に困難が伴い、工業的実用性の面で問題がある。この
ような問題を解決するために、反応に用いた後のルイス
酸触媒の分離、回収方法が検討されてきた。
【0003】その1つに、触媒の固定化方法が挙げられ
る。例えば、触媒を無機担体や、高分子に固定化して、
固定化触媒を反応系に分散させて反応させることを特徴
とする固相合成法による触媒の回収方法が検討されてい
る。しかし、固相合成法は触媒活性の低下などの問題が
伴い、均一な液相で行われている通常の有機合成反応の
全てに適用できるわけではない。そこで、液相での反応
効率が向上し、反応混合物の後処理が簡略化され、触媒
の回収及び再利用を容易にする技術の開発が望まれてい
た。特に汎用性の高いルイス酸での分離、回収、再使用
出来ることが望ましい。
【0004】Chem.Lett., 2000,178
にはパーフルオロアルキルスルホン酸の希土類塩である
ルイス酸触媒を用いた超臨界二酸化炭素媒体での反応例
が記載されている。さらには特開2000−14365
6にはビストリフルオルメタンスルホニルイミドの金属
塩を触媒とし、超臨界二酸化炭素媒体中での反応例があ
げられている。しかしながら、これらの公報には、反応
終了後の触媒と生成物との相分離回収および触媒の再利
用についての具体的記載例はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ルイス酸触
媒を用いて反応を行うに際し、反応効率の向上と反応生
成物と触媒の分離が簡便であり、かつ回収された触媒の
再使用が容易なルイス酸触媒組成物、及び該ルイス酸触
媒組成物を用いる反応方法を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上述の課題
を解決するために、反応系を構成する反応基質、ルイス
酸触媒、反応媒体及び反応生成物相互の溶解性について
鋭意検討を重ねてきた。その結果、特定のルイス酸触媒
(C)と、二酸化炭素媒体(A)と、特定のフッ素化化
合物媒体(B)とを含有するルイス酸触媒組成物を用い
た反応は、通常は相分離をしているが二酸化炭素媒体
(B)を超臨界状態にすると均一相の反応系となるため
触媒活性を向上せしめることが可能となる。そして、反
応終了後に初期状態に戻すことにより触媒相と反応生成
物相が分離するため回収が容易であることを見出し、本
発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、 1、二酸化炭素媒体(A)と全フッ素置換炭化水素ある
いはその部分置換体を示す炭化水素からなる群より選ば
れる少なくとも1種のフッ素化化合物媒体(B)と、下
記一般式(1)、(2)、(3)から選ばれる少なくと
も1種のルイス酸触媒(C)とを含有することを特徴と
するルイス酸触媒組成物。 (RfSO3)n M (1) [(RfSO22N]n M (2) [(RfSO23C]n M (3) (式中、Rfは炭素数2以上の全フッ素置換炭化水素基
および/またはその部分置換体を示し、Mは水素、希土
類を含む遷移金属、カドミウム、ガリウム、インジウ
ム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ
素、アンチモン、ビスマス、セレン、テルルから選ばれ
る元素を表す。nはMの原子価と同数の整数を表す。) 2、該ルイス酸触媒組成物と反応基質を該ルイス酸触媒
組成物中の二酸化炭素媒体(A)が超臨界状態で反応さ
せる反応工程と、引き続き該ルイス酸触媒組成物中の二
酸化炭素媒体(A)を超臨界状態から開放した後非フッ
素化化合物媒体(D)を添加して、ルイス酸触媒を含有
するフッ素化化合物媒体(B)と反応生成物を含有する
非フッ素化化合物媒体(D)とに分離精製する工程を有
することを特徴とする反応方法に関する。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。先ず、本
発明の二酸化炭素媒体(A)について説明する。本発明
の二酸化炭素は純度99%以上であればかまわないが、
さらに高純度が好ましい。次に本発明に用いるフッ素化
化合物媒体(B)について説明する。本発明のフッ素化
化合物媒体(B)とは、全フッ素置換炭化水素あるいは
その部分置換体を示す。当該全フッ素置換炭化水素の部
分置換体の例としては、全フッ素置換炭化水素のフッ素
原子の一部が水素原子や塩素原子で置換されたもの、全
フッ素置換炭化水素の骨格に酸素原子や窒素原子さらに
は炭素―炭素二重結合を含んだ構造、あるいはそれらの
構造を組み合わせた構造等が例示される。全フッ素置換
炭化水素の部分置換体中における、上記の置換基(ある
いは置換構造)の数は、もとの全フッ素置換炭化水素中
のフッ素原子の数に対して、好ましくは30%以内、よ
り好ましくは20%以内、特に好ましくは10%以内で
ある。
【0009】なお、全フッ素置換炭化水素とその部分置
換体を較べた場合、使用条件にもよるが、触媒相と生成
物相の分離性から全フッ素置換炭化水素の方が好ましい
場合が多い。当該全フッ素置換炭化水素あるいはその部
分置換体の性状としては、使用条件下で液体であれば特
にそれ以上の制約は無いが、好ましくは、炭素数6〜3
0の範囲、より好ましくは炭素数6〜20の範囲、特に
好ましくは炭素数6〜15の範囲のものが使用される。
【0010】全フッ素置換炭化水素の例としては、例え
ば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタン、パ
ーフルオロオクタン、パーフルオロノナン、パーフルオ
ロデカン、パーフルオロウンデカン、パーフルオロドデ
カン、パーフルオロシクロヘキサン、パーフルオロメチ
ルシクロヘキサン、パーフルオロデカリン等をあげるこ
とができる。全フッ素置換炭化水素の部分置換体の例と
しては、例えば、パーフルオロー2−ブチルテトラヒド
ロフラン、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオ
ロトリエチルアミン、パーフルオロー5−メチルー3,
6−ジオキサノナン、2H−パーフルオロー5−メチル
ー3,6−ジオキサノナン、パーフルオロー2,3,5
−トリメチルヘキセン等が挙げられる。なお、フッ素化
化合物媒体(B)としては、上記の各種媒体を単独で用
いても、混合して用いてもよい。
【0011】次に本発明に用いるルイス酸触媒について
説明する。本発明に用いるルイス酸触媒は下記一般式
(1)、(2)、(3)で示され、各々スルホン酸の金
属塩、スルホニルイミドの金属塩、スルホニルメチドの
金属塩である。 (RfSO3)n M (1) [(RfSO22N]n M (2) [(RfSO23C]n M (3) (式中、Rfは炭素数2以上の全フッ素置換炭化水素基
および/またはその部分置換体を示し、Mは水素、希土
類を含む遷移金属、カドミウム、ガリウム、インジウ
ム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ
素、アンチモン、ビスマス、セレン、テルルから選ばれ
る元素を表す。nはMの原子価と同数の整数を表す。) 式中、Rfは炭素数2〜20の全フッ素置換炭化水素お
よび/またはその部分置換体を示す。当該全フッ素置換
炭化水素の部分置換体の例としては、全フッ素置換炭化
水素のフッ素原子の一部が水素原子や塩素原子で置換さ
れたもの、全フッ素置換炭化水素の骨格に酸素原子や窒
素原子さらには炭素―炭素二重結合を含んだ構造、ある
いはそれらの構造を組み合わせた構造等が例示される。
全フッ素置換炭化水素の部分置換体中における、上記の
置換基(あるいは置換構造)の数は、もとの全フッ素置
換炭化水素中のフッ素原子の数に対して、好ましくは3
0%以内、より好ましくは20%以内、特に好ましくは
10%以内である。なお、Rf中の炭素原子の数は、使
用条件によって選択されるので、特に限界的な数は無い
が、好ましくは2〜20の範囲、より好ましくは4〜1
5の範囲、特に好ましくは6〜12の範囲である。
【0012】全フッ素置換炭化水素の具体例としては、
例えばパーフルオロエチル基、パーフルオロプルピル
基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、
パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パ
ーフルオロオクチル基、パーフルオロノニル基、パーフ
ルオロデシル基、パーフルオロドデシル基、パーフルオ
ロウンデシル基、パーフルオロトリデシル基、パーフル
オロテトラデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パ
ーフルオロヘキサデシル基、パーフルオロオクタデシル
基、パーフルオロノナデシル基、パーフルオロエイコシ
ル基等が挙げられる。
【0013】全フッ素置換炭化水素基の部分置換体の具
体例としては、例えば-C24OC25、 -C24OC
49、-CF2CHFCF2OC49、-CF2CHFC4
9、-C48N(C492、-CF2CF2OCF=C
2、-CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF=C
2、-CF2CF2OCF(CF3)CF2OCF(CF
3)CF2OCF=CF2、-CF2CF2OCF(CF3
CF2OCHFCF3、-CF2CF2OCF(CF3)CF
2OCF(CF3)CF2OCHFCF3、-CF2CF2
−CF(CF3)−CF2−OCF(CF3)−CF2OC
2CF3、-CF2CF2OCF(CF3)CF2OCFC
lCF3、-CF2CF2OCF(CF3)CF2OCFCl
CF2Cl等が挙げられる。
【0014】なお、一般式(1)、(2)、(3)の各
化合物中の複数のRf基は、すべて同じであっても良い
し、複数の種類のRf基から構成されていても良い。ま
た、Mは水素、希土類を含む遷移金属、カドミウム、ガ
リウム、インジウム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウ
ム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、セレン、
テルルから選ばれる元素を表すが、中でも希土類、ハフ
ニウム、ビスマス、ガリウムが好ましい。
【0015】本発明のルイス酸触媒組成物に包含される
ルイス酸触媒は、塩化アルミニウム、四塩化チタン及び
三フッ化ホウ素などの従来のルイス酸に比べて高活性で
ある。本発明においては、反応活性の点から上記一般式
(2)、(3)で表されるルイス酸触媒が好ましい。本
発明では以上に説明した二酸化炭素媒体(A)と、フッ
素化化合物媒体(B)と、ルイス酸触媒(C)とを含有
する組成物であることを特徴とする。
【0016】次に、本発明のルイス酸触媒組成物の組成
比について説明する。使用する二酸化炭素媒体(A)と
フッ素化化合物媒体(B)の混合媒体の比は、フッ素化
化合物媒体の成分の種類により異なるが、二酸化炭素媒
体(A)に対するフッ素化化合物媒体(B)の重量比は
特に制限は無いが、A:B=1:100〜1:0.01
の範囲、好ましくは1:50〜1:0.05、さらに好
ましくは1:20〜1:0.1の範囲である。また、ル
イス酸触媒の量は、反応基質に対して 0.0001倍
モルから10倍モルを使用することが好ましく、より好
ましくは0.001倍モルから1倍モルとなるように使
用することである。
【0017】次に本発明のルイス酸触媒組成物を用いた
反応方法について説明する。本発明で使用するルイス酸
触媒(C)は、極性部を有する特異な金属錯体であるた
めフッ素化化合物媒体(B)には難溶性であるが、超臨
界状態の二酸化炭素媒体(A)には溶解する。その一方
でフッ素化化合物媒体(B)は超臨界状態の二酸化炭素
媒体(A)とは均一相を形成する。以上の特徴から二酸
化炭素が超臨界状態であるような条件下で反応を行え
ば、触媒が溶解した均一な相となっているため、固相反
応に比較して液相均一反応の特徴である反応効率の向上
を得ることができ、さらには、用いるルイス酸触媒が溶
解しているためにルイス酸触媒の高活性も十分利用する
ことが可能となり、さらなる反応効率の向上が達成され
る。
【0018】尚、本発明において超臨界二酸化炭素と
は、31℃の臨界温度および7.38MPaの臨界圧力
を超えている温度および圧力において存在する二酸化炭
素を示している。具体的には、反応時における反応温度
/圧力は、反応種による異なるが、通常は約40℃〜約
200℃/約8MPa〜約27MPaであり、好ましく
は約40℃〜約130℃/約8MPa〜約20MPaで
ある。 さらに好ましくは約40℃〜約100℃/約1
0MPa〜約15MPaである。
【0019】反応時間は、使用するルイス酸の反応基質
に対する添加量および反応温度により異なるが、数分間
から72時間が好ましい。また本発明では、反応後に二
酸化炭素の超臨界状態を開放して常温・常圧に戻すだけ
で、二酸化炭素はガス化し、ルイス酸触媒を含有するフ
ッ素化化合物媒体(B)からなる相と生成物からなる相
に分離するため生成物と触媒の分離、回収が可能とな
る。
【0020】しかしながら、上記したように本発明のル
イス酸触媒はフッ素化化合物媒体には難溶であるため、
さらに、反応終了後にフッ素化化合物媒体(B)と相溶
しない非フッ素化化合物媒体を加えると、生成物は上相
の非フッ素化化合物媒体相に溶解し、触媒は、選択的に
下相のフッ素化化合物媒体(B)相に含有されることに
なり、より容易に生成物の精製ができ、下相のルイス酸
触媒を含有するフッ素化化合物媒体(B)を相分離し、
再使用することができる。
【0021】尚、上記の非フッ素化化合物媒体は反応開
始時から反応系に添加してもかまわない。上記の生成物
と触媒の分離、回収を伴う反応方法は、フッ素原子で置
換された有機金属化合物触媒の反応方法にも適用でき
る。例えば、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族
炭化水素、アルキル基側鎖を有する芳香族炭化水素の全
フッ素置換または部分フッ素置換炭化水素およびその炭
化水素骨格に酸素原子、窒素原子、硫黄原子を少なくと
も1個含む炭化水素からなる有機金属化合物触媒であ
る。
【0022】本発明に用いる非フッ素化化合物媒体とし
ては、室温で液状であり、且つフッ素化化合物媒体
(B)と相分離する非フッ素化化合物媒体であれば、特
に限定されるものではない。具体的には、脂肪族もしく
は脂環式炭化水素が挙げられ、炭素数5〜20、一般に
5〜16の脂肪族炭化水素が用いられるが、好ましくは
炭素数7以上、更に好ましくは炭素数8〜16の直鎖状
化合物もしくは分岐状化合物、又は炭素数5〜16の環
式化合物が用いられる。例えば、n−ヘプタン、n−オ
クタン、n−ノナン、n−デカン、n−ドデカン、n−
ヘキサデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチ
ルシクロヘキサン等を挙げることができる。
【0023】さらに非フッ素化化合物媒体としてフッ素
以外のハロゲン化脂肪族炭化水素も用いることができ
る。室温で液状であれば、炭素数およびハロゲンの置換
数には特に限定はないが、好ましくは炭素数1〜10の
ハロゲン化脂肪族炭化水素が用いられる。例えば、ジク
ロロメタン、ジクロロエタン、ジブロムエタン等が挙げ
られる。さらに非フッ素化化合物媒体として芳香族炭化
水素も用いることができる。中でも炭素数6〜15の芳
香族炭化水素が好ましい。例えば、ベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチ
ルベンゼンのアルキル基置換ベンゼン等を挙げることが
できる。
【0024】非フッ素化化合物媒体としてフッ素以外の
ハロゲン化芳香族炭化水素も用いることができる。ハロ
ゲンの置換数に特に限定はないが、好ましくは炭素数6
〜10のハロゲン化芳香族炭化水素が用いられる。例え
ば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ブロモベンゼ
ン、クロロトルエン等を挙げることができる。非フッ素
化化合物媒体としてエステル基のカルボニルの炭素を除
いた炭素数5〜20、一般には飽和炭化水素を含む炭素
数5〜16のエステル化合物も用いられるが、好ましく
は直鎖状化合物もしくは、分岐状化合物、又は環式化合
物の飽和炭化水素もしくは芳香族炭化水素を含む炭素数
6以上、更に好ましくは炭素数7〜16のエステル化合
物が用いられる。例えば酢酸n−ブチル、酢酸iso−
ブチル、酢酸tert−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢
酸iso−ペンチル、酢酸n−ヘキシル、酢酸n−ヘプ
チル、酢酸n−オクチル、酢酸n−ノニル、酢酸n−デ
シル、酢酸n−ドデシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸ベ
ンジル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso
−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピオン
酸n−ペンチル、プロピオン酸iso−ペンチル、プロ
ピオン酸n−ヘキシル、プロピオン酸n−ヘプチル、プ
ルピオン酸n−オクチル、プロピオン酸n−ノニル、プ
ロピオン酸n−デシル、プロピオン酸n−ドデシル、プ
ロピオン酸シクロヘキシル、プロピオン酸ベンジル、酪
酸n−プロピル、酪酸n−ブチル、酪酸iso−ブチ
ル、酪酸tert−ブチル、酪酸n−ペンチル、酪酸i
so−ペンチル、酪酸n−ヘキシル、酪酸n−ヘプチ
ル、酪酸n−オクチル、酪酸n−ノニル、酪酸n−デシ
ル、酪酸n−ドデシル、酪酸シクロヘキシル、安息香酸
メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル等を挙げる
ことができる。
【0025】非フッ素化化合物媒体としてエーテル化合
物も用いられ、炭素数3〜15の直鎖状、または分岐状
の飽和炭化水素を有するものも用いられる。該飽和炭化
水素は、好ましくは炭素数4以上、さらに好ましくは炭
素数6〜15である。その他に炭素数4以上の環状のエ
ーテル化合物、炭素数6以上の芳香族炭化水素を含むエ
ーテル化合物が用いられる。例えば、ジプロピルエーテ
ル、tert−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテ
ル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプ
チルエーテル、ジオクチルエーテル、ジオキサン、フラ
ン、アニソール等が挙げられる。
【0026】非フッ素化化合物媒体むとしては、上記の
ような化合物を単独、又は混合して用いることができ
る。使用する媒体の種類により異なるが、フッ素化化合
物媒体(B)と非フッ素化化合物媒体(D)の体積比
は、(B):(D)=5:95〜95:5、好ましくは
(B):(D)=10:90〜90:10、更に好まし
くは(B):(D)=30:70〜70:30である。
【0027】本発明のルイス酸触媒組成物を用いる反応
の反応基質は一般には、求核性を有する事が好ましい。
尚、本発明でいう求核性とはルイス酸の陽イオン元素と
親和性を有し、配位を形成する化合物をいう。このよう
な求核性の反応基質として、例えば、酸素、窒素等の元
素を有する化合物が挙げられる。具体的にはケトン、ア
ルデヒド、ニトリル、ケテン、酸無水物、酸ハロゲン化
物、エステル、チオエステル、ラクトン、エーテル、ア
ルコール、フェノール、カルボン酸、ニトロ化合物等の
化合物群である。その他、ルイス酸の陽イオン元素と親
和性があり、配位できる求核性のオレフィン等の不飽和
炭化水素類を挙げることもできる。
【0028】上記のような反応基質と本発明のルイス酸
触媒組成物による反応は、例えば、ディールス−アルダ
ー反応、マイケル反応、フリーデル−クラフト反応、シ
ッフ塩基の合成、フリース転位、ベンゼン核のメチロー
ル化反応、Meerwein−Ponndorf−Ve
rley還元、アルドール反応、エステル化反応、エス
テル交換反応、マンニッヒ反応、過酸化水素、有機過酸
化物又は分子状酸素による酸化反応、さらにはアルコー
ルの脱水反応、O−グリコシル化反応等が挙げら、オレ
フィン類の重合反応等への応用も可能である。
【0029】本発明のルイス酸触媒は従来のルイス酸触
媒と比較して金属種および/または配位子の効果により
水に安定である場合が多く、過酸化水素やホルムアルデ
ヒドのように水溶液の反応基質にも使用でき、緩和な反
応条件下、例えばより少量の触媒で効率よく反応が進行
し、反応の選択率および収率が向上するという利点があ
る。以下に本発明で用いられる上記ルイス酸触媒の製造
方法について説明する。式(1)に含まれるパーフルオ
ロアルキルスルホン酸の金属塩は、例えば、パーフルオ
ロアルキルスルホン酸と該当する金属の炭酸塩、酸化
物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる化合物とを、水溶液
中、有機溶媒中または水と有機溶媒との混合系中で室温
〜100℃の温度範囲で反応させる。その後、水および
/または有機溶媒を加熱あるいは減圧下留去し、合成す
ることができる。
【0030】式(2)に含まれるビス(パーフルオロア
ルキルスルホニル)イミドの金属塩は、例えば、ビス
(パーフルオロアルキルスルホニル)イミドと該当する
金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩から選ばれる
化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または水と有機溶媒
との混合系中で室温〜100℃の温度範囲で反応させ
る。その後、水および/または有機溶媒を加熱あるいは
減圧下留去し、合成することができる。
【0031】式(3)に含まれるトリス(パーフルオロ
アルキルスルホニル)メチドの金属塩は、例えば希土類
塩の場合は、先に出願した特開平2000−21969
2号に記載の方法で製造することができる。一般的に
は、トリス(パーフルオロアキルスルホニル)メチド
と、該当する金属の炭酸塩、酸化物、水酸化物、酢酸塩
から選ばれる化合物とを、水溶液中、有機溶媒中または
水と有機溶媒との混合系中で室温〜100℃の温度範囲
で反応させ、その後、水および/または有機溶媒を加熱
あるいは減圧下留去し、合成することができる。
【0032】トリス(パーフルオロアキルスルホニル)
メチドの合成は米国特許第5554664号明細書に記
載の方法に従って行うことができ、例えば、メチルマグ
ネシウムクロライドのテトラヒドロフラン溶液にパーフ
ルオロアルキルスルホニルフルオライドを添加し、反応
させる。その後、硫酸で処理し、次に炭酸セシウムでセ
シウム塩として単離する。このセシウム塩を硫酸で処理
し、プロトン酸とすることにより得られる。Rfが全フ
ッ素置換炭化水素の部分置換体であるスルホン酸の金属
塩、スルホニルイミドおよび金属塩、スルホニルメチド
および金属塩も上記とほぼ同様の方法で合成される。
【0033】
【発明の実施の形態】以下に実施例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、本発明これにより何ら制限を受ける
ものではない。
【0034】
【合成例1】<パーフルオロオクタンスルホン酸のイッ
テリビウム塩の合成>パーフルオロオクタンスルホン酸
5gを、水10mlとアセトニトリル10mlの混合溶
媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビウム1.1gを
添加し、20℃で5時間反応させた。さらに50℃で1
時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別した。濾液を50
℃、133〜1330Paで減圧濃縮乾燥した後、さら
に90℃、1.3Paで24時間乾燥した。白色固体の
パーフルオロオクタンスルホン酸のイッテリビウム塩
5.2gを得た。
【0035】
【合成例2】<ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミドの希土類塩の合成>ビストリメチルシリルア
ミドナトリウム塩とパーフルオロオクタンスルホニルフ
ルオライドより合成したビス(パーフルオロオクタンス
ルホニル)イミド5gを水10mlとアセトニトリル1
5mlの混合溶媒に溶解させた溶液に、炭酸イッテリビ
ウム0.55gを添加し、20℃で5時間反応させた。
さらに50℃で1時間反応させ、室温下、沈殿物を濾別
した。濾液を50℃、133〜1330Paで減圧濃縮
乾燥した後、さらに90℃、1.3Paで24時間乾燥
した。白色固体のビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミドのイッテリビウム塩4.8gを得た。ビス
(パーフルオロオクタンスルホニル)イミドのスカンジ
ウム塩の場合は酢酸スカンジウムを、ランタン塩、イッ
トリウム塩の場合は各々炭酸ランタン、炭酸イットリウ
ムを使用し、イッテリビウム塩と同様に合成した。
【0036】
【合成例3】<トリス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)メチドの希土類塩の合成>トリス(パーフルオロオ
クタンスルホニル)メチド5.0gを水10mlとアセ
トニトリル10mlの溶液に加え、撹拌しながら酢酸ス
カンジウム0.25gを添加した。20℃で5時間反応
させた後、50℃で1時間さらに反応させた。この溶液
を50℃、133〜1330Paで減圧濃縮乾燥した
後、さらに90℃、1.3Paで24時間乾燥した。白
色固体のトリス(パーフルオロオクタンスルホニル)メ
チドのスカンジウム塩4.7gを得た。トリス(パーフ
ルオロオクタンスルホニル)メチドのイッテリビウム塩
は炭酸イッテリビウムを使用して、スカンジウム塩と同
様に合成した。
【0037】
【実施例1】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロオクタン2ml、アニソール108mg、無水酢
酸204mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス[ビス
(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテル
ビウム塩をアニソールに対して5mol%を添加し、二
酸化炭素で10MPaに昇圧した。70℃において、撹
拌しながら8間反応を行った。その後、20℃付近まで
冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放後、静置する
と反応液は上相の生成物相とパーフルオロオクタン相に
分離した。この反応液にジクロロエタン3mlを加え、
撹拌、静置後、生成物を溶解したジクロロエタンの上相
をガスクロマトグラフで分析した結果、p−メトキシア
セトフェノンの収率は91%であった。さらにトリス
[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]
イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ
発光分析の結果、99%以上が下相のパーフルオロオク
タンン相に存在していることが明らかになった。
【0038】
【比較例1】実施例1において20MPaにおいて反応
をおこなった場合のp−メトキシアセトフェノンの収率
は73%であった。
【0039】
【実施例2】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロデカン2ml、アニソール108mg、無水酢酸
204mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス[トリス
(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカンジ
ウム塩をアニソールに対して5mol%を添加し、二酸
化炭素で10MPaに昇圧した。70℃において、撹拌
しながら6時間反応を行った。その後、20℃付近まで
冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放後、静置する
と反応液は上相の生成物相とパーフルオロデカン相に分
離した。この反応液にジクロロエタン3mlを加え、撹
拌、静置後、生成物を溶解したジクロロエタンの上相を
ガスクロマトグラフで分析した結果、p−メトキシアセ
トフェノンの収率は94%であった。さらにトリス[ビ
ス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカン
ジウム塩のスカンジウムの存在比はプラズマ発光分析の
結果、99%以上が下相のパーフルオロデカン相に存在
していることが明らかになった。
【0040】
【比較例2】実施例2において20MPaにおいて反応
をおこなった場合のp−メトキシアセトフェノンの収率
は70%であった。
【0041】
【実施例3】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロメチルシクロヘキサン2ml、シクロヘキサノー
ル204mg、無水酢酸232mgを加え、ルイス酸触
媒としてトリス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニ
ル)イミド]イッテルビウム塩をシクロヘキサノールに
対して0.5mol%を添加し、二酸化炭素で10MP
aに昇圧した。40℃において、撹拌しながら10分間
反応を行った。その後、20℃付近まで冷却した。オー
トクレーブ内の圧力を開放後、静置すると反応液は上相
の生成物相とパーフルオロメチルシクロヘキサン相に分
離した。この反応液にトルエン2mlを加え、撹拌、静
置後、生成物を溶解したトルエンの上相をガスクロマト
グラフで分析した結果、酢酸シクロヘキシルエステルの
収率は99%であった。
【0042】さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタ
ンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリ
ビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上
が下相のパーフルオロメチルシクロヘキサン相に存在し
ていることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組
成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容
易であることがわかった。
【0043】
【実施例4】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロデカン5ml、シクロヘキサノール204mg、
無水酢酸232mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス
[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド]イ
ッテリビウム塩をシクロヘキサノールに対して0.5m
ol%を添加し、二酸化炭素で10MPaに昇圧した。
40℃において、撹拌しながら10分間反応を行った。
その後、20℃付近まで冷却した。オートクレーブ内の
圧力を開放後、静置すると反応液は上相の生成物相とパ
ーフルオロデカン相に分離した。この反応液にトルエン
5mlを加え、撹拌、静置後、生成物を溶解したトルエ
ンの上相をガスクロマトグラフで分析した結果、酢酸シ
クロヘキシルエステルの収率は99%であった。
【0044】さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタ
ンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリ
ビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上
が下相のパーフルオロデカン相に存在していることが明
らかになった。金属塩を表1のように変更する以外は同
様の操作により反応を行った。その結果を表1に示す。
【0045】
【実施例5】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロデカリン5ml、ベンズアルデヒド212mg、
メチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール34
9mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パー
フルオロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム
塩をベンズアルデヒドに対して0.3mol%を添加
し、二酸化炭素で10MPaに昇圧した。40℃におい
て、撹拌しながら10分間反応を行った。その後、20
℃付近まで冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放
後、静置すると反応液は上相の生成物相とパーフルオロ
デカリン相に分離した。この反応液にトルエン6mlを
加え、撹拌、静置後、生成物を溶解したトルエンの上相
をガスクロマトグラフで分析した結果、3−トリメチル
シリルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピ
オン酸メチルの収率は83%であった。さらにトリス
[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミド ]
イッテリビウム塩のイッテリビウムの存在比はプラズマ
発光分析の結果、99%以上が下相のパーフルオロデカ
リン相に存在していることが明らかになった。
【0046】
【実施例6】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロデカン4ml、ベンズアルデヒド212mg、メ
チルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール349
mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス[トリス(パー
フルオロオクタンスルホニル)メチド]イッテルビウム
塩をベンズアルデヒドに対して0.3mol%を添加
し、二酸化炭素で10MPaに昇圧した。40℃におい
て、撹拌しながら10分間反応を行った。その後、20
℃付近まで冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放
後、静置すると反応液は上相の生成物相とパーフルオロ
デカン相に分離した。この反応液にトルエン4mlを加
え、撹拌、静置後、生成物を溶解したトルエンの上相を
ガスクロマトグラフで分析した結果、3−トリメチルシ
リルオキシ−2,2−ジメチル−3−フェニルブロピオ
ン酸メチルの収率は83%であった。
【0047】さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタ
ンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリ
ビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上
が下相のパーフルオロデカン相に存在していることが明
らかになった。金属塩を表2のように変更する以外は同
様の操作により反応を行った。その結果を表2に示す。
【0048】
【実施例7】SUS製オートクレーブ10mlにパーフ
ルオロメチルシクロヘキサン3ml、2,3−ジメチル
ブタジエン166mg、メチルビニルケトン200mg
を加え、ルイス酸触媒としてトリス[ビス(パーフルオ
ロオクタンスルホニル)イミド]イッテルビウム塩を
2,3−ジメチルブタジエンに対して3mol%を添加
し、二酸化炭素で20MPaに昇圧した。40℃におい
て、撹拌しながら16時間反応を行った。その後、20
℃付近まで冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放
後、静置すると反応液は上相の生成物相とパーフルオロ
メチルシクロヘキサン相に分離した。この反応液にジク
ロロメタン3mlを加え、撹拌、静置後、生成物を溶解
した上相をガスクロマトグラフで分析した結果、5−ア
セチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの
収率は84%であった。
【0049】さらにトリス[ビス(パーフルオロオクタ
ンスルホニル)イミド ]イッテリビウム塩のイッテリ
ビウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%以上
が下相のパーフルオロメチルシクロヘキサン相に存在し
ていることが明らかになった。本発明のルイス酸触媒組
成物を用いて反応を行うと、生成物と触媒との分離が容
易であることがわかった。
【0050】
【実施例8】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロメチルシクロヘキサン4ml、2,3−ジメチル
ブタジエン166mg、メチルビニルケトン200mg
を加え、ルイス酸触媒としてトリス[トリス(パーフル
オロオクタンスルホニル)メチド]スカンジウム塩を
2,3−ジメチルブタジエンに対して3mol%を添加
し、二酸化炭素で15MPaに昇圧した。50℃におい
て、撹拌しながら13時間反応を行った。その後、20
℃付近まで冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放
後、静置すると反応液は上相の生成物相とパーフルオロ
メチルシクロヘキサン相に分離した。この反応液にジク
ロロエタン5mlを加え、撹拌、静置後、生成物を溶解
した上相をガスクロマトグラフで分析した結果、5−ア
セチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの
収率は90%であった。さらにトリス[ビス(パーフル
オロオクタンスルホニル)イミド]スカンジウム塩のス
カンジウムの存在比はプラズマ発光分析の結果、99%
以上が下相のパーフルオロメチルシクロヘキサン相に存
在していることが明らかになった。
【0051】
【実施例9】SUS製オートクレーブ20mlにパーフ
ルオロオクタン4ml、2,3−ジメチルブタジエン1
66mg、メチルビニルケトン200mgを加え、ルイ
ス酸触媒としてトリス[トリス(パーフルオロオクタン
スルホニル)メチド]ランタン塩を2,3−ジメチルブ
タジエンに対して3mol%を添加し、二酸化炭素で2
0MPaに昇圧した。40℃において、撹拌しながら1
6時間を行った。その後、20℃付近まで冷却した。オ
ートクレーブ内の圧力を開放後、静置すると反応液は上
相の生成物相とパーフルオロオクタン相に分離した。こ
の反応液にトルエン5mlを加え、撹拌、静置後、生成
物を溶解した上相をガスクロマトグラフで分析した結
果、5−アセチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−
2−エンの収率は83%であった。さらにトリス[トリ
ス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]ランタ
ン塩のランタンの存在比はプラズマ発光分析の結果、9
9%以上が下相のパーフルオロオクタン相に存在してい
ることが明らかになった。
【0052】
【実施例10】SUS製オートクレーブ20mlにパー
フルオロデカン4ml、2,3−ジメチルブタジエン1
66mg、メチルビニルケトン200mgを加え、ルイ
ス酸触媒としてトリス(パーフルオロオクタンスルホン
酸)ランタン塩を2,3−ジメチルブタジエンに対して
7mol%を添加し、二酸化炭素で15MPaに昇圧し
た。50℃において、撹拌しながら20時間反応を行っ
た。その後、20℃付近まで冷却した。オートクレーブ
内の圧力を開放後、静置すると反応液は上相の生成物相
とパーフルオロデカン相に分離した。この反応液にジク
ロロメタン5mlを加え、撹拌、静置後、生成物を溶解
した上相をガスクロマトグラフで分析した結果、5−ア
セチル−2,3−ジメチル−シクロヘキサ−2−エンの
収率は54%であった。さらにトリス(パーフルオロオ
クタンスルホン酸)ランタン塩のランタンの存在比はプ
ラズマ発光分析の結果、99%以上が下相のパーフルオ
ロデカン相に存在していることが明らかになった。
【0053】
【実施例11】SUS製オートクレーブ20mlにパー
フルオロオクタン5ml、シクロヘキサノール200m
g、無水酢酸235mgを加え、ルイス酸触媒としてト
リス[ビス(パーフルオロオクタンスルホニル)イミ
ド]イッテルビウム塩をシクロヘキサノールに対して
0.3mol%を添加し、二酸化炭素で10MPaに昇
圧した。40℃において、撹拌しながら10分間反応を
行った。その後、20℃付近まで冷却した。オートクレ
ーブ内の圧力を開放後、静置すると反応液は上相の生成
物相とパーフルオロオクタン相に分離した。この反応液
にジクロロエタン5mlを加え、撹拌、静置後、生成物
を溶解したジクロロエタンの上相をガスクロマトグラフ
で分析した結果、酢酸シクロヘキシルエステルの収率は
99%であった。
【0054】ジクロロエタンの上相を抜き取り、下相の
触媒を含むパーフルオロオクタン相にシクロヘキサノー
ル200mg、無水酢酸235mgを加えて、二酸化炭
素で10MPaに昇圧した。40℃で撹拌しながら10
分間反応を行った。酢酸シクロヘキシルエステルの収率
は99%であった。同様の操作を2回繰り返しおこなっ
た。各々の酢酸シクロヘキシルエステルの収率は98%
と99%であった。触媒の活性低下も無く、リサイクル
使用が可能であった。
【0055】
【実施例12】SUS製オートクレーブ20mlにパー
フルオロオクタン4ml、アニソール108mg、無水
酢酸204mgを加え、ルイス酸触媒としてトリス[ト
リス(パーフルオロオクタンスルホニル)メチド]スカ
ンジウム塩をアニソールに対して5mol%を添加し、
二酸化炭素で10MPaに昇圧した。70℃において、
撹拌しながら6時間反応を行った。その後、20℃付近
まで冷却した。オートクレーブ内の圧力を開放後、静置
すると反応液は上相の生成物相とパーフルオロオクタン
相に分離した。この反応液にジクロロエタン4mlを加
え、撹拌、静置後、生成物を溶解したジクロロエタンの
上相をガスクロマトグラフで分析した結果、p−メトキ
シアセトフェノンの収率は94%であった。
【0056】ジクロロエタンの上相を抜き取り、触媒を
含むパーフルオロオクタン相にアニソール108mg、
無水酢酸204mgを加えて、二酸化炭素で10MPa
に昇圧した。70℃で撹拌しながら6時間反応を行っ
た。p−メトキシアセトフェノンの収率は93%であっ
た。同様の操作を2回繰り返しおこなった。各々のp−
メトキシアセトフェノンの収率は94%と95%であっ
た。触媒の活性低下も無く、リサイクル使用が可能であ
った。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【発明の効果】本発明のルイス酸触媒組成物によれば反
応効率の向上と反応生成物と触媒の簡便な分離が同時に
達成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 49/84 C07C 49/84 C 67/08 67/08 67/58 67/58 69/14 69/14 C07F 7/08 C07F 7/08 J // C07C 45/80 C07C 45/80 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA06 BA21A BA21B BA27A BA27B BA44A BB01A BB01B BC09A BC10A BC17A BC18A BC19A BC21A BC22A BC23A BC25A BC26A BC27A BC29A BC36A BC38A BC40B BC44B BD02A BD02B BD04A BD04B BD05A BE22A BE22B BE34A BE34B CB07 CB21 CB59 4H006 AA02 AC28 AC44 AC48 BA08 BA64 BA67 BB11 BB30 BB49 BJ20 KA06 4H039 CA62 CA66 CD10 CH40 4H049 VN01 VP01 VQ28 VR23 VR41 VV03

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化炭素媒体(A)と全フッ素置換炭
    化水素あるいはその部分置換体を示す炭化水素からなる
    群より選ばれる少なくとも1種のフッ素化化合物媒体
    (B)と、下記一般式(1)、(2)、(3)から選ば
    れる少なくとも1種のルイス酸触媒(C)とを含有する
    ことを特徴とするルイス酸触媒組成物。 (RfSO3)n M (1) [(RfSO22N]n M (2) [(RfSO23C]n M (3) (式中、Rfは炭素数2以上の全フッ素置換炭化水素基
    および/またはその部分置換体を示し、Mは水素、希土
    類を含む遷移金属、カドミウム、ガリウム、インジウ
    ム、タリウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ
    素、アンチモン、ビスマス、セレン、テルルから選ばれ
    る元素を表す。nはMの原子価と同数の整数を表す。)
  2. 【請求項2】 該ルイス酸触媒組成物と反応基質を該ル
    イス酸触媒組成物中の二酸化炭素媒体(A)が超臨界状
    態で反応させる反応工程と、引き続き該ルイス酸触媒組
    成物中の二酸化炭素媒体(A)を超臨界状態から開放し
    た後非フッ素化化合物媒体(D)を添加して、ルイス酸
    触媒を含有するフッ素化化合物媒体(B)と反応生成物
    を含有する非フッ素化化合物媒体(D)とに分離精製す
    る工程を有することを特徴とする反応方法。
JP2001359720A 2001-11-26 2001-11-26 ルイス酸触媒組成物 Withdrawn JP2003159530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001359720A JP2003159530A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 ルイス酸触媒組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001359720A JP2003159530A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 ルイス酸触媒組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003159530A true JP2003159530A (ja) 2003-06-03

Family

ID=19170674

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001359720A Withdrawn JP2003159530A (ja) 2001-11-26 2001-11-26 ルイス酸触媒組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003159530A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100174068A1 (en) Complex of Ruthenium and Osmium, Method of Production Thereof and Use Thereof As (Pre)Catalysts of the Metathesis Reaction
US6436866B1 (en) Lewis acid catalyst composition
US7026409B2 (en) Polymer-supported arylbis(perfluoroalkylsulfonyl)-methane
US7485744B2 (en) Iron-catalyzed allylic alkylation
JPH11226417A (ja) 酸化触媒系及びそれを用いた酸化方法
WO2015146294A1 (ja) 鉄触媒によるエステル交換反応
CA2431616C (en) Arylbis(perfluoroalkylsulfonyl)methane and metallic salt thereof, and methods for producing the same
JP4234307B2 (ja) 酸触媒組成物
JP4119371B2 (ja) ルイス酸触媒含有組成物
JP2003159530A (ja) ルイス酸触媒組成物
JP2003334449A (ja) ルイス酸触媒組成物
JP2003326173A (ja) ルイス酸触媒組成物
JP4081269B2 (ja) ルイス酸触媒
JP4234461B2 (ja) 固定化ルイス酸触媒
JP4081270B2 (ja) ケトン化合物の酸化触媒
JP2002320858A (ja) ルイス酸触媒組成物
JPH11300212A (ja) 酸化触媒系及びそれを用いた酸化方法
JP2001039896A (ja) ルイス酸触媒組成物
FR2768728A1 (fr) Procede d'acylation d'un compose aromatique
JP2004537586A (ja) 酸への炭化水素の酸化法
JP2001328954A (ja) 水系媒体中での反応
JP4038140B2 (ja) フッ素系媒体中の反応及び分離方法
JP2001048824A (ja) アルデヒドの製造方法
US20060167311A1 (en) Method for producing carboxylic acid
JP2007302579A (ja) 1,3−ジオキサン誘導体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201