JP2001037927A - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents

ゴルフクラブヘッド及びその製造方法

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JP2001037927A
JP2001037927A JP11217380A JP21738099A JP2001037927A JP 2001037927 A JP2001037927 A JP 2001037927A JP 11217380 A JP11217380 A JP 11217380A JP 21738099 A JP21738099 A JP 21738099A JP 2001037927 A JP2001037927 A JP 2001037927A
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Harunobu Kusumoto
晴信 楠本
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Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッド本体と構成部材との間に金属溶射層を隙
間無く形成して、ヘッド本体に対して構成部材を確実且
つ堅牢に止着させることが可能なゴルフクラブヘッド及
びその製造方法を提供する。 【解決手段】ヘッド本体2には、そのフェース部2a側
にフェースプレート4を収容可能な凹所6が形成されて
おり、この凹所6にフェースプレート4を収容した状態
において、凹所6とフェースプレート4との間に所定の
金属を溶射して金属溶射層8を形成することによって、
フェースプレート4を凹所6(ヘッド本体2)に対して
抜け止め止着させることができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッド本体に構成
部材(例えば、フェースプレート、ウエイト等)を止着
する際に、ヘッド本体と構成部材との間に金属を溶射す
る方法を用いることによって、ヘッド本体と構成部材と
の間に金属溶射層を隙間無く形成して、ヘッド本体に対
して構成部材を確実且つ堅牢に止着させることが可能な
ゴルフクラブヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブヘッドは、ヘッド本体に各
種の構成部材(例えば、フェースプレート、ウエイト
等)を止着して構成されており、その止着方法として
は、例えば特開平8−252344号公報に開示されて
いるように、ヘッド本体のフェース部に凹所を形成し
て、この凹所にカシメ部材を介してフェースプレートを
セットした後、カシメ部材を塑性変形させることによっ
て、凹所に対してフェースプレートを止着させる方法
(第1の従来技術)が知られている。
【0003】また、他の止着方法としては、例えば特開
平11−89979号公報に開示されているように、ヘ
ッド本体のフェース部に凹所を形成して、この凹所にフ
ェースプレートを収容させた後、凹所とフェースプレー
トとの間に溶融金属を流し込むことによって、凹所に対
してフェースプレートを止着させる方法(第2の従来技
術)が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、第1の従来技
術では、カシメ部材を塑性変形させる際に加える加重に
よって、フェースプレートやヘッド本体が変形してしま
う場合があると共に、その加重の程度によっては、カシ
メ部材が充分に塑性変形しないで、ヘッド本体とフェー
スプレートとカシメ部材との間に隙間が残ってしまう場
合がある。このような場合には、ヘッド本体に対してフ
ェースプレートを確実且つ堅牢に止着させることができ
なくなってしまう。更に、第1の従来技術では、カシメ
部材を凹所に適合可能な形状に予め加工しておかなけれ
ばならないため、製造準備に手間が掛かる。
【0005】一方、第2の従来技術では、溶融金属が凹
所とフェースプレートとの間に隙間無く行き渡らない場
合が生じると共に、溶融金属が冷却固化する際の収縮作
用によって、ヘッド本体とフェースプレートと冷却固化
した溶融金属との間に隙間が残ってしまう場合がある。
更に、溶融金属が柔らかい場合、この溶融金属が凹所底
部とフェースプレートとの間などに入り込んで、フェー
スプレートを浮き上がらせてしまう場合もある。このよ
うな場合には、ヘッド本体に対してフェースプレートを
確実且つ堅牢に止着させることができなくなってしま
う。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
に成されており、その目的は、ヘッド本体と構成部材と
の間に金属溶射層を隙間無く形成して、ヘッド本体に対
して構成部材を確実且つ堅牢に止着させることが可能な
ゴルフクラブヘッド及びその製造方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明のゴルフクラブヘッドは、凹所が設け
られたヘッド本体と、このヘッド本体の凹所に収容可能
な構成部材とを備えており、凹所に構成部材を収容した
状態において、凹所と構成部材との間に金属溶射層を形
成することによって、構成部材を凹所に対して抜け止め
止着したことを特徴とする。また、本発明は、凹所が設
けられたヘッド本体と、このヘッド本体の凹所に収容可
能な構成部材とを備えたゴルフクラブヘッドの製造方法
であって、構成部材を凹所に収容して、構成部材と凹所
との間に間隙を構成した後、この間隙を埋めるように構
成部材と凹所との間に金属を溶射して、間隙に金属溶射
層を形成することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
るゴルフクラブヘッド及びその製造方法について、図1
及び図2を参照して説明する。
【0009】なお、図1には、本実施の形態のゴルフク
ラブヘッドの構成が示されており、図2には、その製造
方法が示されている。
【0010】図1(a),(b)に示すように、ゴルフ
クラブヘッドは、ヘッド本体2と、構成部材であるフェ
ースプレート4とを備えている。なお、ヘッド本体2を
構成する材料としては、例えば、ステンレス、鉄、マル
エージング鋼、ベリリウムカッパー、タングステン合
金、チタン、チタン合金等の材料を用いることができ
る。また、フェースプレート4を構成する材料として
は、例えば、チタン、チタン合金、マルエージング鋼、
ステンレス、鉄、アモルファス合金等の材料を用いるこ
とができる。
【0011】ヘッド本体2には、そのフェース部2a側
にフェースプレート4を収容可能な凹所6が形成されて
おり、この凹所6にフェースプレート4を収容した状態
において、凹所6とフェースプレート4との間に金属溶
射層8を形成することによって、フェースプレート4を
凹所6(ヘッド本体2)に対して抜け止め止着させるこ
とができるようになっている。なお、金属溶射層8を構
成する材料としては、例えば、ニッケル合金、ニッケル
亜鉛、銅等の金属材料が好ましいが、その他、アルミニ
ウム、ステンレス、チタン、鉄、真鍮、タングステン等
の金属材料を用いても良い。
【0012】フェース部2a側に形成された凹所6は、
フェースプレート4の厚みに略一致した深さを有してい
ると共に、その中央部分には、ヘッド本体2のフェース
部2a側からバック部2b側に貫通した貫通孔10が形
成されている。このような凹所6にフェースプレート4
を収容する場合、フェースプレート4の周縁部が、貫通
孔10の周縁にフランジ状に突出している凹所底部12
の当付面12aに当て付けられる。
【0013】また、凹所6には、その凹所底部12の外
周からフェース部2a側に立ち上げられた内周面に、凹
状部14が形成されている。この凹状部14は、凹所6
の内周面をフェース部2a側からバック部2b側に向か
って徐々に凹所6が広がるように傾斜させることで先拡
がりテーパ状(アリ溝状)に形成されている。
【0014】これに対して、フェースプレート4には、
その外周面(凹状部14に対向した外周面)に、凸状部
16が形成されている。この凸状部16は、フェース部
2a側からバック部2b側に向かって徐々に先拡がりテ
ーパ状に形成されている。
【0015】このような構成において、フェースプレー
ト4を凹所6(凹所底部12)の当付面12aに当て付
け、そのフェースプレート4の外周面(凸状部16)と
凹所6の内周面(凹状部14)との間に若干の間隙18
(図2(a)参照)を構成した後、この間隙18に金属
溶射層8を形成すると、この金属溶射層8がフェースプ
レート4の凸状部16と凹所6の凹状部14との間に隙
間無く行き渡るため、フェースプレート4は、この金属
溶射層8によって、凹所6内に抜け止め止着される。
【0016】この場合、少なくとも凹所6(凹所底部1
2)の当付面12a及びこの当付面12aに当て付けら
れるフェースプレート4の周縁部を粗面化させておくこ
とが好ましい。このように粗面化することによって、フ
ェースプレート4を当付面12aに当て付けた際、フェ
ースプレート4の周縁部と当付面12aとを比較的高い
摩擦力で接触させることが可能となる。この場合、フェ
ースプレート4を凹所6内で容易に移動し難くさせるこ
とができるため、フェースプレート4の外周面(凸状部
16)と凹所6の内周面(凹状部14)との間の間隙1
8寸法が変化するのを防止できる。さらに、間隙18に
臨む面(フェースプレート4の周縁部、凹所6の内周
面、当付面12a)の少なくとも一部を粗面化させてお
くと、金属溶射層8の間隙18への結合強度が高まる。
この結果、フェースプレート4を凹所6(ヘッド本体
2)に確実且つ堅牢に止着させることができる。
【0017】ここで、フェースプレート4の外周面(凸
状部16)と凹所6の内周面(凹状部14)との間の間
隙18に金属溶射層8を形成する方法について、図2を
参照して説明する。
【0018】図2(a)に示すように、本実施の形態の
方法では、フェースプレート4を凹所6に収容した後
{即ち、フェースプレート4を凹所6(凹所底部12)
の当付面12aに当て付けて、そのフェースプレート4
の外周面(凸状部16)と凹所6の内周面(凹状部1
4)との間に若干の間隙18を構成した後}、溶射機
(例えば、溶射ガン等)のノズル20から間隙18に向
けて金属溶滴8aを溶射し、この間隙18を埋める。
【0019】この場合の溶射方法としては、例えば、ア
ーク溶射法、フレーム溶射法等を選択することが可能で
あり、その溶射方法に用いる金属溶滴8aは、上述した
金属材料(例えば、ニッケル合金、ニッケル亜鉛、銅、
アルミニウム、ステンレス、チタン、鉄、真鍮、タング
ステン)を微粉化状態(溶融状態、或いは、それに近い
状態)にして、溶射機のノズル20から間隙18に向け
て噴射される。
【0020】また、溶射機のノズル20の向きは、間隙
18に正対する方向に設定するか、或いは、凹所6の内
周面方向(凹状部14方向)に設定する。特に、ノズル
20の向きを凹所6の凹状部14方向に設定すると、凹
状部14の隅々に渡って金属溶滴8aを容易に且つ円滑
に入り込ませることができるため、間隙18を金属溶射
層8によって確実に且つ完全に埋めることが可能とな
る。なお、金属溶射層8は、溶射処理後の研磨工程で研
磨される分を考慮して、間隙18から溢れるように形成
することが好ましい(図2(b)参照)。
【0021】更に、上述したような溶射処理を行う前
に、間隙18を構成する母材(ヘッド本体2、フェース
プレート4)を予熱しておくことが好ましい。この場合
の予熱温度としては、50〜200℃に設定することが
好ましい。このように母材を予熱しておくことによっ
て、母材に付着した水分を除去することができるため、
母材に対する金属溶滴8aの密着性を向上させることが
できる。更に、予熱して母材をある程度膨張させておく
ことによって、溶射処理終了後(金属溶滴8aを溶射し
て間隙18に金属溶射層8を形成した後)の冷却プロセ
ス(そのまま放置するプロセス)において、母材が収縮
しても、それに影響されること無く高い密着力で金属溶
射層8を間隙18に密着させることができる。
【0022】溶射処理終了後、図2(b)に示すよう
に、間隙18から溢れるように金属溶射層8が形成され
るため、ヘッド本体2及びフェースプレート4と面一に
なるように、その金属溶射層8の表面を研磨する。この
結果、図1に示すようなゴルフクラブヘッドが製造され
る。なお、このときの研磨処理には、既存の研磨剤や研
磨機を使用することができるため、特に説明は省略す
る。
【0023】このように、ヘッド本体2(凹所6)にフ
ェースプレート4を止着する際に、ヘッド本体2(凹所
6)とフェースプレート4との間に金属溶滴8aを溶射
する方法を用いることによって、ヘッド本体2(凹所
6)とフェースプレート4との間に金属溶射層8を隙間
無く形成できるため、ヘッド本体2に対してフェースプ
レート4を確実且つ堅牢に止着させることができる。
【0024】また、本実施の形態に適用した溶射処理に
よれば、間隙18以外の部分{例えば、フェースプレー
ト4の周縁部と凹所6(凹所底部12)の当付面12a
との間の部分}に、金属溶滴8aが侵入することは無
く、間隙18内だけに金属溶滴8aを付着させることが
できる。
【0025】この場合、間隙18内に付着した金属溶滴
8aは微粉化状態にあり、母材(ヘッド本体2、フェー
スプレート4)に接触するとすぐに冷えるため、母材
(ヘッド本体2、フェースプレート4)に対して熱的影
響を与え難い。このため、母材の性質を変化させること
も無い。特に、非晶質金属等の熱的影響を受け易い材料
でフェースプレート4を形成した場合でも、このフェー
スプレート4の性質を大きく変化させることは無い。
【0026】更に、本実施の形態に適用した溶射処理に
よれば、間隙18に形成された金属溶射層8の気孔率が
1〜10%(金属溶射層8の気孔の容積百分率)となる
ため、ヘッド本体2(凹所6)に止着したフェースプレ
ート4の打球時の振動や異音等の発生を防止することが
できる。
【0027】また、本実施の形態に適用した溶射処理に
よれば、フェースプレート4をヘッド本体2(凹所6)
止着する際、間隙18を構成する母材(ヘッド本体2、
フェースプレート4)に対して大きな加重が加わらない
ため、凹所6の設計の自由度を向上させることができ
る。具体的には、フェースプレート4の周縁部が当て付
けられる凹所6の凹所底部12を小さくしても、ヘッド
本体2(凹所6)に対するフェースプレート4の止着性
を高く維持することができるため、フェースプレート4
のスイートエリアを拡大することが可能となる。
【0028】また、本実施の形態に適用した溶射処理に
おいて、母材(ヘッド本体2、フェースプレート4)に
対して高比重の金属材料で金属溶射層8を形成すれば、
慣性モーメントの高いゴルフクラブヘッドを実現するこ
とができる。
【0029】なお、本発明は、上述した実施の形態に限
定されることは無く、以下のように種々変更することが
できる。
【0030】第1の変形例として、例えば図3及び図4
に示すように、間隙18に2種類の金属溶射層(以下、
第1及び第2の金属溶射層22,24と言う)を形成し
て、フェースプレート4をヘッド本体2(凹所6)に止
着させるように構成しても良い。
【0031】上述した実施の形態では、1種類の金属溶
射層8を用いているが、間隙18を構成する母材(ヘッ
ド本体2、フェースプレート4)の種類によっては、母
材に対する金属溶射層8の密着性(密着強さ)にバラツ
キが生じる場合がある。このような場合、母材に対する
密着性(密着強さ)に優れた下地層(第1の金属溶射層
22)を形成した後、この第1の金属溶射層22上に第
2の金属溶射層24を形成すれば、使用目的に応じたゴ
ルフクラブヘッドを実現することができる。
【0032】例えば、ステンレス製のヘッド本体2と、
チタン製のフェースプレート4とからゴルフクラブヘッ
ドを構成しようとする場合において、ヘッド本体2とフ
ェースプレート4との間に光沢及び展延性に富む銅材料
を溶射して、フェースプレート4をヘッド本体2(凹所
6)に止着させる方法を考察する。この場合、銅材料を
溶射する前に、下地層としてニッケル材料を間隙18に
溶射する。なお、ニッケルは、ステンレス及びチタン並
びに銅に対する密着性(密着強さ)に優れた材料であ
る。
【0033】まず、図4(a)に示すように、ニッケル
材料から成る第1の金属溶射層22を間隙18に形成す
る。第1の金属溶射層22の形成方法では、ニッケルを
微粉化状態(溶融状態、或いは、それに近い状態)にし
たニッケル溶滴22aを溶射機のノズル20から間隙1
8に向けて噴射する。続いて、図4(b)に示すよう
に、銅材料から成る第2の金属溶射層24を形成する。
第2の金属溶射層24の形成方法では、銅を微粉化状態
にした銅溶滴24aを溶射機のノズル20から第1の金
属溶射層22に向けて噴射する。この結果、第1の金属
溶射層22上に第2の金属溶射層24が形成される。
【0034】このような溶射処理が終了した後、ヘッド
本体2及びフェースプレート4と面一になるように、第
1及び第2の金属溶射層22,24の表面を研磨する
と、図3に示すように、第2の金属溶射層24の周囲が
第1の金属溶射層22で囲まれたフェース外観を有する
ゴルフクラブヘッドが製造される。更に、上述したよう
な下地層を設けることによって、この下地層上に形成す
る金属溶射層の種類を広げることができるため、使用目
的に応じた各種の材料を用いてゴルフクラブヘッドを製
造することが可能となる。
【0035】第2の変形例として、例えば図5に示すよ
うに、上述した溶射処理を用いることによって、他の構
成部材であるウエイト26をヘッド本体2に止着させる
こともできる。
【0036】例えばウエイト26をヘッド本体2のソー
ル側に止着させる場合、ヘッド本体2のソール側に凹所
28を形成し、この凹所28にウエイト26を収容した
状態において、凹所28とウエイト26との間に金属溶
射層30を形成することによって、ウエイト26をヘッ
ド本体2のソール側に対して抜け止め止着させることが
できる。なお、金属溶射層30を構成する材料として
は、上述した実施の形態と同様に、例えば、ニッケル合
金、ニッケル亜鉛、銅、アルミニウム、ステンレス、チ
タン、鉄、真鍮、タングステン等の金属材料を用いるこ
とができる。
【0037】ソール側に形成された凹所28は、ウエイ
ト26の厚みに略一致した深さを有していると共に、こ
の凹所28にウエイト26を収容した際に、ウエイト2
6が当て付けられる当付面28aを有している。
【0038】また、凹所28には、その当付面28aの
外周から外方に立ち上げられた内周面に、凹状部28b
が形成されている。この凹状部28bは、凹所28の内
周面を当付面28aに向かって徐々に凹所28が広がる
ように傾斜させることで先拡がりテーパ状(アリ溝状)
に形成されている。
【0039】これに対して、ウエイト26には、その外
周面(凹状部28bに対向した外周面)に、凸状部26
aが形成されている。この凸状部26aは、段差状に形
成されている。凸状部26aを段差状に形成することに
よって、金属溶射層30に対する凸状部26aの接触面
積を増加させることができるため、ウエイト26の止着
性を更に向上させることができる。
【0040】このような構成において、ウエイト26を
凹所28の当付面28aに当て付けて、そのウエイト2
6の外周面(凸状部26a)と凹所28の内周面(凹状
部28b)との間に若干の間隙32を構成した後、この
間隙32に金属溶射層30を形成すると、この金属溶射
層30がウエイト26の凸状部26aと凹所28の凹状
部28bとの間に隙間無く行き渡るため、ウエイト26
は、この金属溶射層30によって、凹所28内に抜け止
め止着される。
【0041】なお、その他の構成、ウエイト26の外周
面(凸状部26a)と凹所28の内周面(凹状部28
b)との間の間隙32に金属溶射層30を形成する方
法、並びに、この第2の変形例の効果は、上述した実施
の形態と同様であるため、その説明は省略する。
【0042】また、上述した実施の形態並びに第1及び
第2の変形例において、凹所6の凹状部14及びフェー
スプレート4の凸状部16は、共に、フェース部2a側
からバック部2b側に向かって徐々に太径化した先拡が
りテーパ状に形成したが、これに限定されることは無
く、凹状部14及び凸状部16の一方或いは双方を段差
状に形成しても良い。これらを段差状に形成することに
よって、金属溶射層8,22,24に対する接触面積を
増加させることができるため、フェースプレート4の止
着性を更に向上させることができる。
【0043】また、上述した実施の形態並びに第1及び
第2の変形例では、キャビティバック形のアイアンヘッ
ドを図示して説明したが、これに限定されることは無
く、本発明の技術は、プレーンバック形のアイアンヘッ
ドや中空ヘッド形のアイアン、或いは、ウッド形ヘッド
等、種々のタイプのゴルフクラブヘッドに適用すること
ができる。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、ヘッド本体と構成部材
との間に金属溶射層を隙間無く形成して、ヘッド本体に
対して構成部材を確実且つ堅牢に止着させることが可能
なゴルフクラブヘッド及びその製造方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施の形態に係るゴルフ
クラブヘッドの正面図、(b)は、同図(a)のb−b
線に沿う断面図。
【図2】図1に示すゴルフクラブの製造方法を説明する
ための図であって、(a)は、金属溶射層を間隙に形成
している過程を示す図、(b)は、間隙に金属溶射層が
形成された状態を示す図。
【図3】(a)は、本発明の第1の変形例に係るゴルフ
クラブヘッドの正面図、(b)は、同図(a)のb−b
線に沿う断面図。
【図4】図3に示すゴルフクラブの製造方法を説明する
ための図であって、(a)は、第1の金属溶射層を間隙
に形成している過程を示す図、(b)は、第1の金属溶
射層上に第2の金属溶射層を形成している過程を示す
図。
【図5】本発明の第2の変形例に係るゴルフクラブヘッ
ドの断面図。
【符号の説明】 2 ヘッド本体 2a フェース部 4 フェースプレート 6 凹所 8 金属溶射層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 凹所が設けられたヘッド本体と、 このヘッド本体の凹所に収容可能な構成部材とを備えて
    おり、 凹所に構成部材を収容した状態において、凹所と構成部
    材との間に金属溶射層を形成することによって、構成部
    材を凹所に対して抜け止め止着したことを特徴とするゴ
    ルフクラブヘッド。
  2. 【請求項2】 前記構成部材の外周面には、前記金属溶
    射層に埋設された凸状部が形成されていることを特徴と
    する請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
  3. 【請求項3】 前記凹所の内周面には、凹状部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1又は2に記載のゴル
    フクラブヘッド。
  4. 【請求項4】 前記金属溶射層の気孔率は、1〜10%
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記
    載のゴルフクラブヘッド。
  5. 【請求項5】 凹所が設けられたヘッド本体と、このヘ
    ッド本体の凹所に収容可能な構成部材とを備えたゴルフ
    クラブヘッドの製造方法であって、 構成部材を凹所に収容して、構成部材と凹所との間に間
    隙を構成した後、この間隙を埋めるように構成部材と凹
    所との間に金属を溶射して、間隙に金属溶射層を形成す
    ることを特徴とする製造方法。
  6. 【請求項6】 前記金属溶射層の表面を周囲と面一にな
    るように研磨することを特徴とする請求項5に記載の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記金属溶射層の気孔率は、1〜10%
    であることを特徴とする請求項5又は6に記載の製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103566554A (zh) * 2012-08-09 2014-02-12 阿库施耐特公司 带有使用喷涂沉积法形成的多材料球面的高尔夫球杆头
JPWO2015129653A1 (ja) * 2014-02-28 2017-03-30 日本ゼオン株式会社 透明粘着シート

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