JP2001036378A - 弾性波装置 - Google Patents
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- H03H9/02543—Characteristics of substrate, e.g. cutting angles
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- H03H9/145—Driving means, e.g. electrodes, coils for networks using surface acoustic waves
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- H03H9/64—Filters using surface acoustic waves
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- H03H9/643—Means for obtaining a particular transfer characteristic the transfer characteristic being determined by reflective or coupling array characteristics
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 低損失で広帯域な弾性波装置を得る。
【解決手段】 ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわり
に、結晶Y軸より55°から57°の範囲で回転させた
面を基板の表面とし、すだれ状電極のデューティ比(電
極指幅w/電極指の配列周期p)を0.4以上、1.0
未満にする。
に、結晶Y軸より55°から57°の範囲で回転させた
面を基板の表面とし、すだれ状電極のデューティ比(電
極指幅w/電極指の配列周期p)を0.4以上、1.0
未満にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通信機器や電子
機器等の回路で使用され、弾性波を伝搬する弾性波装置
に関するものである。
機器等の回路で使用され、弾性波を伝搬する弾性波装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は、特開平9−167936号公
報(文献1)に示されている従来のニオブ酸リチウム
(LiNbO3,以下LN)を用いた従来の弾性波装置
の特性を示す例である。図において、縦軸は弾性表面波
(以下、SAW;SurfaceAcoustic W
ave)の伝搬損失であり、SAWの伝搬距離の1波長
(λ)あたりの伝搬損失を、デシベル(dB)で表して
いる。横軸は波長λで規格化した規格化電極厚(h/
λ)である。ここで、hは電極の厚みである。
報(文献1)に示されている従来のニオブ酸リチウム
(LiNbO3,以下LN)を用いた従来の弾性波装置
の特性を示す例である。図において、縦軸は弾性表面波
(以下、SAW;SurfaceAcoustic W
ave)の伝搬損失であり、SAWの伝搬距離の1波長
(λ)あたりの伝搬損失を、デシベル(dB)で表して
いる。横軸は波長λで規格化した規格化電極厚(h/
λ)である。ここで、hは電極の厚みである。
【0003】図13に示した特性は、上記LNの結晶X
軸をSAWの伝搬方向とし、結晶X軸のまわりに結晶Y
軸をθ回転した“θ回転Y”軸に垂直な面を基板表面と
した場合の特性であり、θが62°から74°の範囲で
回転させた場合について示している。
軸をSAWの伝搬方向とし、結晶X軸のまわりに結晶Y
軸をθ回転した“θ回転Y”軸に垂直な面を基板表面と
した場合の特性であり、θが62°から74°の範囲で
回転させた場合について示している。
【0004】図14は弾性波装置の断面を示す図であ
り、図において、1はLN基板、2はLN基板1上のア
ルミニウム(Al)等の電極である。図14に示すよう
に、図13は、“θ回転Y”軸に垂直な面をLN基板1
の表面とし、さらに、厚みhの電極材料2で全面を被わ
れた場合の特性を示している。多くの場合、電極2はア
ルミニウム(Al)である。このように、“θ回転Y”
軸に垂直な面をLN基板1の表面とし、結晶X軸をSA
Wの伝搬方向とするLN基板1を、θ回転Y−カットX
−伝搬ニオブ酸リチウムと表し、省略して、θYX−L
NやθYX−LiNbO3と表す。
り、図において、1はLN基板、2はLN基板1上のア
ルミニウム(Al)等の電極である。図14に示すよう
に、図13は、“θ回転Y”軸に垂直な面をLN基板1
の表面とし、さらに、厚みhの電極材料2で全面を被わ
れた場合の特性を示している。多くの場合、電極2はア
ルミニウム(Al)である。このように、“θ回転Y”
軸に垂直な面をLN基板1の表面とし、結晶X軸をSA
Wの伝搬方向とするLN基板1を、θ回転Y−カットX
−伝搬ニオブ酸リチウムと表し、省略して、θYX−L
NやθYX−LiNbO3と表す。
【0005】図13に示した特性からわかるように、例
えば、カット角θが62°のときは、規格化電極厚(h
/λ)が0.03付近で伝搬損失が最小となる。また、
カット角θが74°のときは、規格化電極厚(h/λ)
が0.1付近で伝搬損失が最小となる。このため、規格
化電極厚(h/λ)が0.05より大きい領域でSAW
デバイスを実現する場合、伝搬損失を最小とするカット
角θは66°より大きい範囲に存在することがわかる。
このように、適切な規格化電極厚(h/λ)とカット角
θの組み合わせを選択することにより、伝搬損失を最小
とすることができ、SAWデバイスの挿入損失を低減で
きる。
えば、カット角θが62°のときは、規格化電極厚(h
/λ)が0.03付近で伝搬損失が最小となる。また、
カット角θが74°のときは、規格化電極厚(h/λ)
が0.1付近で伝搬損失が最小となる。このため、規格
化電極厚(h/λ)が0.05より大きい領域でSAW
デバイスを実現する場合、伝搬損失を最小とするカット
角θは66°より大きい範囲に存在することがわかる。
このように、適切な規格化電極厚(h/λ)とカット角
θの組み合わせを選択することにより、伝搬損失を最小
とすることができ、SAWデバイスの挿入損失を低減で
きる。
【0006】なお、弾性波には、このSAWの他に数通
りの種類が存在し、図13に示したカット角θが62°
から74°の付近で、伝搬方向をX軸とした場合には、
例えば、文献:電子通電学会論文誌'84/1,Vo
l.J67−C,No.1,pp.158−165(文
献2)中に記載されているように、LN基板1の表面に
沿って伝搬するバルク波であるSSBW(Surfac
e SkimmingBulk Wave)や、漏洩弾
性表面波(LSAW;Leaky Surface A
coustic Wave)が伝搬する。しかし、本願
では、これらを特に区別する場合を除き、SAW,SS
BW,LSAWを総称してSAWと記すことにする。
りの種類が存在し、図13に示したカット角θが62°
から74°の付近で、伝搬方向をX軸とした場合には、
例えば、文献:電子通電学会論文誌'84/1,Vo
l.J67−C,No.1,pp.158−165(文
献2)中に記載されているように、LN基板1の表面に
沿って伝搬するバルク波であるSSBW(Surfac
e SkimmingBulk Wave)や、漏洩弾
性表面波(LSAW;Leaky Surface A
coustic Wave)が伝搬する。しかし、本願
では、これらを特に区別する場合を除き、SAW,SS
BW,LSAWを総称してSAWと記すことにする。
【0007】図15は弾性波装置の1種であるSAWフ
ィルタの構成を示す図である。図において、1は圧電体
であるLN基板、3は電極指、4はボンディングパッ
ド、5は電気−弾性表面波のエネルギー変換を行う入力
側IDT(InterDigital Transdu
cer;すだれ状電極)、6は弾性表面波−電気のエネ
ルギー変換を行う出力側IDT(すだれ状電極)、7は
入力端子、8は出力端子である。電極指3が交差する部
分の長さを交差幅Wとし、上記交差幅Wの最大の値を最
大交差幅W0とする。
ィルタの構成を示す図である。図において、1は圧電体
であるLN基板、3は電極指、4はボンディングパッ
ド、5は電気−弾性表面波のエネルギー変換を行う入力
側IDT(InterDigital Transdu
cer;すだれ状電極)、6は弾性表面波−電気のエネ
ルギー変換を行う出力側IDT(すだれ状電極)、7は
入力端子、8は出力端子である。電極指3が交差する部
分の長さを交差幅Wとし、上記交差幅Wの最大の値を最
大交差幅W0とする。
【0008】図16は図15に示すSAWフィルタの断
面図であり、図において、wは電極指3の電極指幅、p
は電極指3の配列周期、hは電極指3を構成する電極厚
みである。
面図であり、図において、wは電極指3の電極指幅、p
は電極指3の配列周期、hは電極指3を構成する電極厚
みである。
【0009】次に動作について説明する。入力端子7に
印加された電気信号は、入力側IDT5の各電極指3の
交差部に電界をつくる。このとき、LN基板1が圧電体
であるため、上記電界によって歪が生じる。入力信号が
周波数fの場合、生じる歪も周波数fで振動し、これが
SAWとなって、電極指3に垂直な方向に伝搬する。ま
た、出力側IDTでは、SAWが再び電気信号に変換さ
れる。電気信号からSAWに変換される場合と、SAW
から電気信号に変換される場合は、互いに可逆な過程で
ある。
印加された電気信号は、入力側IDT5の各電極指3の
交差部に電界をつくる。このとき、LN基板1が圧電体
であるため、上記電界によって歪が生じる。入力信号が
周波数fの場合、生じる歪も周波数fで振動し、これが
SAWとなって、電極指3に垂直な方向に伝搬する。ま
た、出力側IDTでは、SAWが再び電気信号に変換さ
れる。電気信号からSAWに変換される場合と、SAW
から電気信号に変換される場合は、互いに可逆な過程で
ある。
【0010】図13に示したようなカット角θが64°
付近で伝搬方向がX軸の場合は、上記文献2に示されて
いるように、SAWの変位成分は上記電極指3に平行
で、かつ、LN基板1の表面に平行な方向性分を有す
る。この変位成分は、使用するLN基板1の材料の種類
と、LN基板1の切断面及び切断面のカット角θと、S
AW伝搬方向に依存する。
付近で伝搬方向がX軸の場合は、上記文献2に示されて
いるように、SAWの変位成分は上記電極指3に平行
で、かつ、LN基板1の表面に平行な方向性分を有す
る。この変位成分は、使用するLN基板1の材料の種類
と、LN基板1の切断面及び切断面のカット角θと、S
AW伝搬方向に依存する。
【0011】入力側IDT5により励振されたSAW
は、出力側IDT6の方向に伝搬するが、このとき、L
N基板1に伝搬損失がある場合には、出力側IDT6に
到達したSAWの電力は、入力側IDT5で励振された
直後のSAWの電力よりも小さくなり、その損失の程度
は、ほぼ入力側IDT5と出力側IDT6の中心間距離
を波長で規格化した距離に変換した値に、図13にて示
した1波長あたりの伝搬損失を乗じた値にほぼ等しい。
は、出力側IDT6の方向に伝搬するが、このとき、L
N基板1に伝搬損失がある場合には、出力側IDT6に
到達したSAWの電力は、入力側IDT5で励振された
直後のSAWの電力よりも小さくなり、その損失の程度
は、ほぼ入力側IDT5と出力側IDT6の中心間距離
を波長で規格化した距離に変換した値に、図13にて示
した1波長あたりの伝搬損失を乗じた値にほぼ等しい。
【0012】このため、入力側IDT5と出力側IDT
6との距離が同じであれば、LN基板1の伝搬損失が大
きいほど、SAWフィルタとしての挿入損失が大きくな
る。文献:弾性表面波工学、昭和58年11月、電子通
信学会発行、コロナ社、pp.56−pp.81(文献
3)に示されているように、SAWの波長λは電極指3
の配列周期pの2倍に相当するので、入力側IDT5と
出力側IDT6とが近接して配置されているとしても、
入力側IDT5と出力側IDT6における電極指3の本
数の平均値の半分の数値を、伝搬損失に乗じた程度の損
失が、伝搬に伴う損失として生じる。
6との距離が同じであれば、LN基板1の伝搬損失が大
きいほど、SAWフィルタとしての挿入損失が大きくな
る。文献:弾性表面波工学、昭和58年11月、電子通
信学会発行、コロナ社、pp.56−pp.81(文献
3)に示されているように、SAWの波長λは電極指3
の配列周期pの2倍に相当するので、入力側IDT5と
出力側IDT6とが近接して配置されているとしても、
入力側IDT5と出力側IDT6における電極指3の本
数の平均値の半分の数値を、伝搬損失に乗じた程度の損
失が、伝搬に伴う損失として生じる。
【0013】例えば、図15に示したように、入力側I
DT5と出力側IDT6がそれぞれ7本の電極指3から
なり、入力側IDT5と出力側IDT6とがすぐ近接し
て配置されているとすると、伝搬に伴う損失は、図13
に示した伝搬損失の3〜4倍程度の値となる。例えば、
伝搬損失が0.02(dB/λ)であるとすると、伝搬
に伴う損失は0.06〜0.08dBもの値になる。
DT5と出力側IDT6がそれぞれ7本の電極指3から
なり、入力側IDT5と出力側IDT6とがすぐ近接し
て配置されているとすると、伝搬に伴う損失は、図13
に示した伝搬損失の3〜4倍程度の値となる。例えば、
伝搬損失が0.02(dB/λ)であるとすると、伝搬
に伴う損失は0.06〜0.08dBもの値になる。
【0014】このため、特に低損失なSAWデバイスを
実現する場合には、伝搬損失の小さいLN基板1を用い
ることが重要であり、従来のこの種の弾性波装置では、
カット角θが64°より大きい範囲が使われていた。
実現する場合には、伝搬損失の小さいLN基板1を用い
ることが重要であり、従来のこの種の弾性波装置では、
カット角θが64°より大きい範囲が使われていた。
【0015】上述のように、伝搬損失は、SAWフィル
タの挿入損失に大きな影響を与えるが、SAWフィルタ
の挿入損失に影響を与えるのは伝搬損失だけではない。
LN基板1の特性を表す材料定数として、伝搬損失以外
に、電気信号と弾性波との変換効率に関わる電気機械結
合係数K2 ,入力側IDT5や出力側IDT6のインピ
ーダンスに関わる静電容量C0,弾性波の伝搬速度V等
がある。これらのうちで、特に、上記電気機械結合係数
K2 は、SAWフィルタの挿入損失や通過帯域幅を決定
する重要なものである。
タの挿入損失に大きな影響を与えるが、SAWフィルタ
の挿入損失に影響を与えるのは伝搬損失だけではない。
LN基板1の特性を表す材料定数として、伝搬損失以外
に、電気信号と弾性波との変換効率に関わる電気機械結
合係数K2 ,入力側IDT5や出力側IDT6のインピ
ーダンスに関わる静電容量C0,弾性波の伝搬速度V等
がある。これらのうちで、特に、上記電気機械結合係数
K2 は、SAWフィルタの挿入損失や通過帯域幅を決定
する重要なものである。
【0016】また、図14に示したように、LN基板1
の表面全体に電極2が存在する場合と、図16に示した
ように、電極指3が周期的に配列された場合では、SA
Wの伝搬は異なる。実際のSAWフィルタは、図16の
ように、電極指3を配列した構造を有するため、図14
のような全体が電極2で被われた場合の特性と異なる特
性を示す。すなわち、レーリー波やBGS波(Bleu
stein−Gulyaev−Shimizu wav
e)のような原理的には伝搬損失を伴わない純粋な弾性
表面波を用いた弾性波装置では知られていたが、LSA
WやSSBWを用いた弾性波装置では具体的な条件が知
られていなかった。
の表面全体に電極2が存在する場合と、図16に示した
ように、電極指3が周期的に配列された場合では、SA
Wの伝搬は異なる。実際のSAWフィルタは、図16の
ように、電極指3を配列した構造を有するため、図14
のような全体が電極2で被われた場合の特性と異なる特
性を示す。すなわち、レーリー波やBGS波(Bleu
stein−Gulyaev−Shimizu wav
e)のような原理的には伝搬損失を伴わない純粋な弾性
表面波を用いた弾性波装置では知られていたが、LSA
WやSSBWを用いた弾性波装置では具体的な条件が知
られていなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の弾性波装置は以
上のように構成されているので、全体が電極2で被われ
た場合の特性において、最も伝搬損失が小さくなる条件
で実現されてきたが、実際のLSAWやSSBWを用い
た弾性波装置では、最も良好な特性を示す条件は異なっ
ており、その差が原因となって、特性の劣化、すなわ
ち、挿入損失が実現可能な最小値よりも劣化するという
課題があった。
上のように構成されているので、全体が電極2で被われ
た場合の特性において、最も伝搬損失が小さくなる条件
で実現されてきたが、実際のLSAWやSSBWを用い
た弾性波装置では、最も良好な特性を示す条件は異なっ
ており、その差が原因となって、特性の劣化、すなわ
ち、挿入損失が実現可能な最小値よりも劣化するという
課題があった。
【0018】また、従来のこの種の弾性波装置では、伝
搬損失が最小となる条件で用いられてきたが、弾性波装
置の特性に大きな影響を与える電気機械結合係数K2 が
最適な条件で用いられていないため、弾性波装置の挿入
損失や帯域幅が劣化するという課題があった。
搬損失が最小となる条件で用いられてきたが、弾性波装
置の特性に大きな影響を与える電気機械結合係数K2 が
最適な条件で用いられていないため、弾性波装置の挿入
損失や帯域幅が劣化するという課題があった。
【0019】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、従来のこの種の弾性波装置よりも
低損失で広帯域な弾性波装置を得ることを目的とする。
めになされたもので、従来のこの種の弾性波装置よりも
低損失で広帯域な弾性波装置を得ることを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る弾性波装
置は、ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体の基板
に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電極を形
成したものにおいて、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸
のまわりに、結晶Y軸より55°から57°の範囲で回
転させた面を上記基板の表面とし、上記すだれ状電極の
電極指幅wと上記電極指の配列周期pにより決定される
上記電極指のデューティー比(w/p)が、0.4以上
1.0未満であるものである。
置は、ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体の基板
に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電極を形
成したものにおいて、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸
のまわりに、結晶Y軸より55°から57°の範囲で回
転させた面を上記基板の表面とし、上記すだれ状電極の
電極指幅wと上記電極指の配列周期pにより決定される
上記電極指のデューティー比(w/p)が、0.4以上
1.0未満であるものである。
【0021】この発明に係る弾性波装置は、ニオブ酸リ
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より57°から62°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.5以上1.0未満である
ものである。
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より57°から62°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.5以上1.0未満である
ものである。
【0022】この発明に係る弾性波装置は、ニオブ酸リ
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より62°から67°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.6以上1.0未満である
ことを特徴とするものである。
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より62°から67°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.6以上1.0未満である
ことを特徴とするものである。
【0023】この発明に係る弾性波装置は、ニオブ酸リ
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より67°から71°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.7以上1.0未満である
ものである。
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より67°から71°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.7以上1.0未満である
ものである。
【0024】この発明に係る弾性波装置は、ニオブ酸リ
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より71°から76°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.8以上1.0未満である
ものである。
チウムを主成分とする圧電体の基板に、所定の厚さを有
する導体からなるすだれ状電極を形成したものにおい
て、上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶
Y軸より71°から76°の範囲で回転させた面を上記
基板の表面とし、上記すだれ状電極の電極指幅wと上記
電極指の配列周期pにより決定される上記電極指のデュ
ーティー比(w/p)が、0.8以上1.0未満である
ものである。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1は規格化電極厚(h/λ)が0.0
1の場合のカット角θに対する減衰定数αの計算結果を
示す図である。図において、縦軸は減衰定数α(dB/
λ)であり、図13の縦軸の伝搬損失と同じものであ
る。横軸はLN基板1のカット角θであり、図13と同
様に、LN基板1の結晶X軸をSAWの伝搬方向とし、
結晶X軸のまわりに結晶Y軸をθ回転させた軸に垂直な
面を、すなわち、結晶X軸のまわりに結晶Y軸をθ回転
させた面をLN基板1の表面としている。
説明する。 実施の形態1.図1は規格化電極厚(h/λ)が0.0
1の場合のカット角θに対する減衰定数αの計算結果を
示す図である。図において、縦軸は減衰定数α(dB/
λ)であり、図13の縦軸の伝搬損失と同じものであ
る。横軸はLN基板1のカット角θであり、図13と同
様に、LN基板1の結晶X軸をSAWの伝搬方向とし、
結晶X軸のまわりに結晶Y軸をθ回転させた軸に垂直な
面を、すなわち、結晶X軸のまわりに結晶Y軸をθ回転
させた面をLN基板1の表面としている。
【0026】ここでは、図14に示したように、LN基
板1の全面が電極2で被われた場合ではなく、図16に
示したように、幅w,配列周期pの電極指3が無限に配
列された場合におけるSAWの伝搬特性を計算してい
る。図1において、電極指3の幅wと配列周期pの比を
デュ−ティ比(w/p)とし、デューティー比(w/
p)が0.2から0.8まで0.1おきの計算結果を示
している。
板1の全面が電極2で被われた場合ではなく、図16に
示したように、幅w,配列周期pの電極指3が無限に配
列された場合におけるSAWの伝搬特性を計算してい
る。図1において、電極指3の幅wと配列周期pの比を
デュ−ティ比(w/p)とし、デューティー比(w/
p)が0.2から0.8まで0.1おきの計算結果を示
している。
【0027】図2は電気機械結合係数K2 の計算結果で
ある。図において、縦軸は電気機械結合係数K2 であ
り、横軸は図1と同じLN基板1のカット角θである。
また、デューティー比(w/p)も図1と同じ値で計算
している。
ある。図において、縦軸は電気機械結合係数K2 であ
り、横軸は図1と同じLN基板1のカット角θである。
また、デューティー比(w/p)も図1と同じ値で計算
している。
【0028】図1及び図2に示した計算結果は、例え
ば、文献:弾性波素子技術の最近の研究−委員会報告書
−、日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会、平
成7年3月、pp.649−pp.654(文献4),
pp.786−pp.791(文献5)及び、文献:第
23回EMシンポジウム、平成6年5月、pp.93−
pp.100(文献6)に示されている離散化グリーン
関数を用いた解析手法を用いており、文献5で述べられ
ているプログラム(FEMSDA)の後方散乱の影響を
除いた計算結果を用いている。
ば、文献:弾性波素子技術の最近の研究−委員会報告書
−、日本学術振興会弾性波素子技術第150委員会、平
成7年3月、pp.649−pp.654(文献4),
pp.786−pp.791(文献5)及び、文献:第
23回EMシンポジウム、平成6年5月、pp.93−
pp.100(文献6)に示されている離散化グリーン
関数を用いた解析手法を用いており、文献5で述べられ
ているプログラム(FEMSDA)の後方散乱の影響を
除いた計算結果を用いている。
【0029】図13に示された計算結果についても、全
面が電極2で被われた場合についての計算結果である点
が異なるが、計算手法は同じ離散化グリーン関数を用い
る方法である。
面が電極2で被われた場合についての計算結果である点
が異なるが、計算手法は同じ離散化グリーン関数を用い
る方法である。
【0030】図1の計算結果を見ると、例えば、デュ−
ティ比(w/p)が0.5の場合、カット角θが62°
付近で減衰定数αがほぼゼロとなる最小値を示す。しか
し、図13に示した従来のこの種の弾性波装置に適用さ
れた計算結果を見ると、カット角θが62°から74°
の範囲では、規格化電極厚(h/λ)が0.01付近に
最小値を示していない。これは、全体に電極2で被われ
た場合と、実際の電極指3の構造の場合とで、SAWの
伝搬の特性が異なっていることを示すものである。
ティ比(w/p)が0.5の場合、カット角θが62°
付近で減衰定数αがほぼゼロとなる最小値を示す。しか
し、図13に示した従来のこの種の弾性波装置に適用さ
れた計算結果を見ると、カット角θが62°から74°
の範囲では、規格化電極厚(h/λ)が0.01付近に
最小値を示していない。これは、全体に電極2で被われ
た場合と、実際の電極指3の構造の場合とで、SAWの
伝搬の特性が異なっていることを示すものである。
【0031】図3及び図4は、規格化電極厚(h/λ)
が0.05の場合の図1及び図2と同様の計算結果であ
る。規格化電極厚(h/λ)が0.05という値は、G
Hz帯のSAWデバイスでは比較的多く用いられる膜厚
である。図3を見ると、デューティー比(w/p)が大
きくなると、減衰定数αが最小となるカット角θが大き
くなる傾向がある。
が0.05の場合の図1及び図2と同様の計算結果であ
る。規格化電極厚(h/λ)が0.05という値は、G
Hz帯のSAWデバイスでは比較的多く用いられる膜厚
である。図3を見ると、デューティー比(w/p)が大
きくなると、減衰定数αが最小となるカット角θが大き
くなる傾向がある。
【0032】しかし、図4を見ると、減衰定数αが小さ
くなるようなカット角θを選択すると、電気機械結合係
数K2 が小さくなることがわかる。例えば、デューティ
ー比(w/p)が0.5の場合に着目すると、減衰定数
αはカット角θが66°付近で最小になる。しかし、電
気機械結合係数は、カット角θが66°よりもさらに小
さい角度の方が大きい値を示す。
くなるようなカット角θを選択すると、電気機械結合係
数K2 が小さくなることがわかる。例えば、デューティ
ー比(w/p)が0.5の場合に着目すると、減衰定数
αはカット角θが66°付近で最小になる。しかし、電
気機械結合係数は、カット角θが66°よりもさらに小
さい角度の方が大きい値を示す。
【0033】図5及び図6は、規格化電極厚(h/λ)
が0.1の場合の図1及び図2や、図3及び図4と同様
の計算結果である。規格化電極厚(h/λ)が大きくな
ると、伝搬定数αが最小となるカット角θが図3の場合
よりさらに大きくなる。しかし、この場合も、電気機械
結合係数K2 は、カット角θが小さい方が大きな値を示
す。
が0.1の場合の図1及び図2や、図3及び図4と同様
の計算結果である。規格化電極厚(h/λ)が大きくな
ると、伝搬定数αが最小となるカット角θが図3の場合
よりさらに大きくなる。しかし、この場合も、電気機械
結合係数K2 は、カット角θが小さい方が大きな値を示
す。
【0034】図7は、ここで行っている計算方法の妥当
性を検証するために、実際にSAWフィルタを作成し、
測定した結果を計算結果と比較した図である。図におい
て、縦軸は音速Vsであり、横軸はカット角θである。
図中、実線、破線、点線、一点鎖線等の線で表している
のが、図1から図6を計算するのと同じ計算手法で求め
た音速の計算結果であり、デューティー比(w/p)を
0.2から0.8まで0.1間隔で計算した結果であ
る。
性を検証するために、実際にSAWフィルタを作成し、
測定した結果を計算結果と比較した図である。図におい
て、縦軸は音速Vsであり、横軸はカット角θである。
図中、実線、破線、点線、一点鎖線等の線で表している
のが、図1から図6を計算するのと同じ計算手法で求め
た音速の計算結果であり、デューティー比(w/p)を
0.2から0.8まで0.1間隔で計算した結果であ
る。
【0035】また、図7において、○で示すシンボル
は、デューティー比(w/p)を0.25で試作したS
AWフィルタから測定した音速である。同様に、□で示
すシンボルはデューティー比(w/p)を0.5で試作
した場合、◇及び◆で示すシンボルはデューティー比
(w/p)を0.75で試作した場合の測定結果であ
る。また、計算値、測定値どちらの場合も全て、規格化
電極厚(h/λ)が0.05の場合であり、NrはSA
Wフィルタにおけるグレーティング反射器のストリップ
の本数である。
は、デューティー比(w/p)を0.25で試作したS
AWフィルタから測定した音速である。同様に、□で示
すシンボルはデューティー比(w/p)を0.5で試作
した場合、◇及び◆で示すシンボルはデューティー比
(w/p)を0.75で試作した場合の測定結果であ
る。また、計算値、測定値どちらの場合も全て、規格化
電極厚(h/λ)が0.05の場合であり、NrはSA
Wフィルタにおけるグレーティング反射器のストリップ
の本数である。
【0036】図8は、図7の測定結果を出すのに用いた
SAWフィルタのパターンの模式図である。このような
パターンは、例えば、文献:表面波デバイスとその応
用、電子材料工業会編、昭和53年12月、日刊工業新
聞社、pp.153−pp.155(文献7)中に記載
されている。入力側IDT5と出力側IDT6との間に
2つのグレーティング反射器9を配置し、2つのグレー
ティング反射器9間の距離D1をグレーティング反射器
9の反射ストリップの配列周期pと同じにしている。
SAWフィルタのパターンの模式図である。このような
パターンは、例えば、文献:表面波デバイスとその応
用、電子材料工業会編、昭和53年12月、日刊工業新
聞社、pp.153−pp.155(文献7)中に記載
されている。入力側IDT5と出力側IDT6との間に
2つのグレーティング反射器9を配置し、2つのグレー
ティング反射器9間の距離D1をグレーティング反射器
9の反射ストリップの配列周期pと同じにしている。
【0037】このように、グレーティング反射器9を配
置することにより、入力端子7から出力端子8までの通
過電力が図9に示すような特性を示し、特定の周波数の
弾性表面波だけを選択的に反射させている。図におい
て、f0はグレーティング反射器9の中心周波数に相当
し、Fbはグレーティング反射器9のストップバンド幅
に相当する。
置することにより、入力端子7から出力端子8までの通
過電力が図9に示すような特性を示し、特定の周波数の
弾性表面波だけを選択的に反射させている。図におい
て、f0はグレーティング反射器9の中心周波数に相当
し、Fbはグレーティング反射器9のストップバンド幅
に相当する。
【0038】グレ−ティング反射器9の配列間隔pは、
グレーティング反射器9中での中心周波数f0における
波長の2分の1になるので、中心周波数f0に、配列周
期pの2倍の値2pを乗じた値がグレーティング反射器
9における音速Vsに相当する。図7は、その音速Vs
値(Vs=2pf0)を示している。なお、図7中に示
されたNrは、図8に示したグレーティング反射器9内
の線幅wの各ストリップの本数である。また、距離D2
は、図9に示した特性には、大きな影響は与えない。
グレーティング反射器9中での中心周波数f0における
波長の2分の1になるので、中心周波数f0に、配列周
期pの2倍の値2pを乗じた値がグレーティング反射器
9における音速Vsに相当する。図7は、その音速Vs
値(Vs=2pf0)を示している。なお、図7中に示
されたNrは、図8に示したグレーティング反射器9内
の線幅wの各ストリップの本数である。また、距離D2
は、図9に示した特性には、大きな影響は与えない。
【0039】図8に示したように、グレーティング反射
器9の短絡ストリップ10は、全て同電位になるように
しているので、電極指3の特性とほぼ同じとなり、上記
短絡ストリップの線幅wと配列周期pから決定される音
速Vs,減衰定数α、電気機械結合係数K2 等の様々な
材料定数は、同じデューティー比(w/p)の電極指3
の場合でもほぼ同じ結果となる。図7から明らかなよう
に、計算値と測定値とはよく一致しており、この計算が
よりSAWフィルタの動作状態に近い、より高精度な結
果を示していることがわかる。
器9の短絡ストリップ10は、全て同電位になるように
しているので、電極指3の特性とほぼ同じとなり、上記
短絡ストリップの線幅wと配列周期pから決定される音
速Vs,減衰定数α、電気機械結合係数K2 等の様々な
材料定数は、同じデューティー比(w/p)の電極指3
の場合でもほぼ同じ結果となる。図7から明らかなよう
に、計算値と測定値とはよく一致しており、この計算が
よりSAWフィルタの動作状態に近い、より高精度な結
果を示していることがわかる。
【0040】図10は、図1から図6に示した計算結果
が、SAWフィルタに与える効果について確認するため
の、モード結合形のSAW共振器フィルタのパターンの
例である。図において、5は入力側IDTであり、電極
指3の数は23本である。6は出力側IDTであり、2
つの出力側IDTを電気的に並列接続している。出力側
IDT6の片側の電極指3の数は16本である。9はグ
レーティング反射器であり、グレ−ティング反射器9の
各ストリップの本数は片側で130本である。入力側I
DT5の電極指3の線幅、出力側IDT6の電極指3の
線幅は、全て同じwiであり、配列間隔も全て同じpi
である。
が、SAWフィルタに与える効果について確認するため
の、モード結合形のSAW共振器フィルタのパターンの
例である。図において、5は入力側IDTであり、電極
指3の数は23本である。6は出力側IDTであり、2
つの出力側IDTを電気的に並列接続している。出力側
IDT6の片側の電極指3の数は16本である。9はグ
レーティング反射器であり、グレ−ティング反射器9の
各ストリップの本数は片側で130本である。入力側I
DT5の電極指3の線幅、出力側IDT6の電極指3の
線幅は、全て同じwiであり、配列間隔も全て同じpi
である。
【0041】図10におけるグレーティング反射器9の
各ストリップの配列周期pgは、入力側IDT5、出力
側IDT6の場合と異なり、pg=1.0226piと
している。しかし、グレ−ティング反射器9の各ストリ
ップのディーティ比(wg/pg)と、入力側IDT
5,出力側IDT6の各電極指3のディーティ比(wi
/pi)と同じである。以下、これらのデューティー比
(wi/pi)及び(wg/pg)を総称して、デュー
ティー比(w/p)と表す。
各ストリップの配列周期pgは、入力側IDT5、出力
側IDT6の場合と異なり、pg=1.0226piと
している。しかし、グレ−ティング反射器9の各ストリ
ップのディーティ比(wg/pg)と、入力側IDT
5,出力側IDT6の各電極指3のディーティ比(wi
/pi)と同じである。以下、これらのデューティー比
(wi/pi)及び(wg/pg)を総称して、デュー
ティー比(w/p)と表す。
【0042】また、距離D1は2.5p,距離D2は
0.25pである。カット角θやデューティー比(w/
p)を変えると、音速Vsが変化するが、入力側IDT
5及び出力側IDT6の中心周波数f0が839.29
MHzになるように、配列周期piを変えて計算してい
る。最大交差幅W0は440μmである。
0.25pである。カット角θやデューティー比(w/
p)を変えると、音速Vsが変化するが、入力側IDT
5及び出力側IDT6の中心周波数f0が839.29
MHzになるように、配列周期piを変えて計算してい
る。最大交差幅W0は440μmである。
【0043】図11は、図10に示したSAWフィルタ
の挿入損失最小値と帯域内損失変動の計算結果をプロッ
トしたものである。計算は、例えば、文献:弾性波素子
技術ハンドブック、日本学術振興会弾性波素子技術第1
50委員会、平成3年11月、pp.185−pp.2
05(文献8)中に示されているSmithの等価回路
の2ndモデルを入力側IDT5及び出力側IDT6に
使用している。
の挿入損失最小値と帯域内損失変動の計算結果をプロッ
トしたものである。計算は、例えば、文献:弾性波素子
技術ハンドブック、日本学術振興会弾性波素子技術第1
50委員会、平成3年11月、pp.185−pp.2
05(文献8)中に示されているSmithの等価回路
の2ndモデルを入力側IDT5及び出力側IDT6に
使用している。
【0044】グレーティング反射器9には、例えば、文
献:弾性波素子技術ハンドブック、日本学術振興会弾性
波素子技術第150委員会、平成3年11月、pp.2
06−pp.227(文献9)中に示されている分布定
数形の等価回路を使用している。これは文献9に示され
ている等価回路の電気端子を短絡した場合と同じであ
る。図1から図6には減衰定数α及び電気機械結合係数
K2 を示しているが、デューティー比(w/p)を変え
ると、音速Vs,静電容量C0,反射係数C1等の材料
定数も同時に変化するため、図11に示した計算結果で
は、これらの材料定数の変化も考慮した。なお、図11
は、規格化電極厚(h/λ)が0.05、デューティー
比(w/p)が0.5の場合のみを示している。
献:弾性波素子技術ハンドブック、日本学術振興会弾性
波素子技術第150委員会、平成3年11月、pp.2
06−pp.227(文献9)中に示されている分布定
数形の等価回路を使用している。これは文献9に示され
ている等価回路の電気端子を短絡した場合と同じであ
る。図1から図6には減衰定数α及び電気機械結合係数
K2 を示しているが、デューティー比(w/p)を変え
ると、音速Vs,静電容量C0,反射係数C1等の材料
定数も同時に変化するため、図11に示した計算結果で
は、これらの材料定数の変化も考慮した。なお、図11
は、規格化電極厚(h/λ)が0.05、デューティー
比(w/p)が0.5の場合のみを示している。
【0045】図11に示した計算結果を見ると、カット
角θが55°よりも66°の方が挿入損失最小値は小さ
くなる。しかし、通過域内の挿入損失の最小値と最大値
との差である帯域内損失変動を見ると、55°の方が6
6°よりも小さい。図3を見ると、カット角θが66°
よりも小さいと、減衰定数αは増大している。カット角
θが66°よりも小さいと、挿入損失最小値が大きくな
るのは、このためである。しかし、図4を見ると、カッ
ト角θが66°よりも小さい方が、電気機械結合係数K
2 は大きい。帯域内損失変動が小さいということは、言
い換えれば、実現できる帯域幅をより広くできるという
ことであり、電気機械結合係数K2 が大きいことによ
り、カット角θが55°の方がより広帯域な特性を実現
できることを示している。例えば、帯域内損失変動を
0.5dB以下にする必要がある場合、従来の64°で
は実現不能であり、62°よりも小さいカット角θが必
要である。このとき、カット角θが55°の挿入損失最
小値は64°よりも増大するが、その差は0.05dB
程度である。
角θが55°よりも66°の方が挿入損失最小値は小さ
くなる。しかし、通過域内の挿入損失の最小値と最大値
との差である帯域内損失変動を見ると、55°の方が6
6°よりも小さい。図3を見ると、カット角θが66°
よりも小さいと、減衰定数αは増大している。カット角
θが66°よりも小さいと、挿入損失最小値が大きくな
るのは、このためである。しかし、図4を見ると、カッ
ト角θが66°よりも小さい方が、電気機械結合係数K
2 は大きい。帯域内損失変動が小さいということは、言
い換えれば、実現できる帯域幅をより広くできるという
ことであり、電気機械結合係数K2 が大きいことによ
り、カット角θが55°の方がより広帯域な特性を実現
できることを示している。例えば、帯域内損失変動を
0.5dB以下にする必要がある場合、従来の64°で
は実現不能であり、62°よりも小さいカット角θが必
要である。このとき、カット角θが55°の挿入損失最
小値は64°よりも増大するが、その差は0.05dB
程度である。
【0046】図12は、カット角θが64°,58°,
55°の場合についての通過特性計算結果例である。S
AWフィルタのパターンは図10に示したものである。
計算条件としては、規格化電極厚(h/λ)は0.0
5,デューティー比(w/p)は0.5としている。
55°の場合についての通過特性計算結果例である。S
AWフィルタのパターンは図10に示したものである。
計算条件としては、規格化電極厚(h/λ)は0.0
5,デューティー比(w/p)は0.5としている。
【0047】また、計算条件として、カット角θが64
°のとき、音速Vsは4465(m/s),減衰定数α
は0.0108(dB/λ),静電容量C0は電極指1
本あたり250(pF/m),電気機械結合係数K2 は
13.5%とし、カット角θが58°のとき、音速Vs
は4477(m/s),減衰定数αは0.012(dB
/λ),静電容量C0は電極指1本あたり285(pF
/m)、電気機械結合係数K2 は18%とし、カット角
θが55°のとき、音速Vsは4477(m/s),減
衰定数αは0.0076(dB/λ),静電容量C0は
電極指1本あたり277(pF/m),電気機械結合係
数K2 は16.7%としている。
°のとき、音速Vsは4465(m/s),減衰定数α
は0.0108(dB/λ),静電容量C0は電極指1
本あたり250(pF/m),電気機械結合係数K2 は
13.5%とし、カット角θが58°のとき、音速Vs
は4477(m/s),減衰定数αは0.012(dB
/λ),静電容量C0は電極指1本あたり285(pF
/m)、電気機械結合係数K2 は18%とし、カット角
θが55°のとき、音速Vsは4477(m/s),減
衰定数αは0.0076(dB/λ),静電容量C0は
電極指1本あたり277(pF/m),電気機械結合係
数K2 は16.7%としている。
【0048】カット角θが55°や58°のときは、図
12に示す通過電力が最大値を示すときの挿入損失最小
値は、64°の場合よりもわずかに大きいが、実質的に
はほぼ同じ損失である。これに対し、通過域における平
坦度が増しており、例えば、周波数が804MHzから
842MHzの範囲の挿入損失では、55°や58°の
方が低損失である。すなわち、従来の64°よりも、5
5°や58°の方が所要帯域内では低損失であり、言い
換えると、従来の64°よりも、55°や58°の方が
広帯域である。
12に示す通過電力が最大値を示すときの挿入損失最小
値は、64°の場合よりもわずかに大きいが、実質的に
はほぼ同じ損失である。これに対し、通過域における平
坦度が増しており、例えば、周波数が804MHzから
842MHzの範囲の挿入損失では、55°や58°の
方が低損失である。すなわち、従来の64°よりも、5
5°や58°の方が所要帯域内では低損失であり、言い
換えると、従来の64°よりも、55°や58°の方が
広帯域である。
【0049】また、図12を見れば明らかなように、従
来のカット角θが64°の場合よりも、55°及び58
°の方が通過帯域幅が広い。以上から、実際のSAWフ
ィルタの性能、特に、挿入損失や帯域幅は、減衰定数α
よりも電気機械結合係数K2の方が大きな影響を与える
ことがわかる。なお、本願において、「従来よりも低損
失で広帯域な特性」とは、同じ挿入損失なら、より広帯
域な特性を実現できること、あるいは、同じ通過帯域幅
なら、より低損失な特性を実現できることを示す。
来のカット角θが64°の場合よりも、55°及び58
°の方が通過帯域幅が広い。以上から、実際のSAWフ
ィルタの性能、特に、挿入損失や帯域幅は、減衰定数α
よりも電気機械結合係数K2の方が大きな影響を与える
ことがわかる。なお、本願において、「従来よりも低損
失で広帯域な特性」とは、同じ挿入損失なら、より広帯
域な特性を実現できること、あるいは、同じ通過帯域幅
なら、より低損失な特性を実現できることを示す。
【0050】図4を見ると、カット角θが55°から5
7°の範囲では、デューティー比(w/p)が0.4以
上の場合に、従来の64°よりも大きな電気機械結合係
数K 2 を示す。この付近では、電気機械結合係数K2
は、規格化電極厚(h/λ)にはあまり大きく依存しな
いので、図2及び図6を見ても、ほぼ同じ結果である。
7°の範囲では、デューティー比(w/p)が0.4以
上の場合に、従来の64°よりも大きな電気機械結合係
数K 2 を示す。この付近では、電気機械結合係数K2
は、規格化電極厚(h/λ)にはあまり大きく依存しな
いので、図2及び図6を見ても、ほぼ同じ結果である。
【0051】ただし、規格化電極厚(h/λ)が例えば
0.1と大きい場合に、デューティー比(w/p)を大
きくすると、電気機械結合係数K2 は大きくなっても、
減衰定数αも同時に大きくなる。このため、SAWフィ
ルタとしての挿入損失は、かえって、増大する場合があ
る。この場合は、カット角θとデューティー比(w/
p)を所要の特性を満足するように、適切な組み合わせ
とすればよい。
0.1と大きい場合に、デューティー比(w/p)を大
きくすると、電気機械結合係数K2 は大きくなっても、
減衰定数αも同時に大きくなる。このため、SAWフィ
ルタとしての挿入損失は、かえって、増大する場合があ
る。この場合は、カット角θとデューティー比(w/
p)を所要の特性を満足するように、適切な組み合わせ
とすればよい。
【0052】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、カット角θが55°から57°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.4以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
ば、カット角θが55°から57°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.4以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
【0053】実施の形態2.同様にして、図4から、カ
ット角θが57°から62°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.5以上の場合に、従来のカット角θ
が64°よりも大きな電気機械結合係数K2 を示す。図
2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h/λ)
が大きい図6の場合には、例えば、図4の場合と比べ
て、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)の
場合の電気機械結合係数K2 は大きい。しかし、図5と
図3とを比べると、同じカット角θで同じデューティー
比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の方が大きく
なっている。特にデューティー比(w/p)が大きくな
ると、電気機械結合係数K2 は大きくなるが、減衰定数
αも同時に大きくなる。
ット角θが57°から62°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.5以上の場合に、従来のカット角θ
が64°よりも大きな電気機械結合係数K2 を示す。図
2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h/λ)
が大きい図6の場合には、例えば、図4の場合と比べ
て、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)の
場合の電気機械結合係数K2 は大きい。しかし、図5と
図3とを比べると、同じカット角θで同じデューティー
比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の方が大きく
なっている。特にデューティー比(w/p)が大きくな
ると、電気機械結合係数K2 は大きくなるが、減衰定数
αも同時に大きくなる。
【0054】このため、SAWフィルタとしての挿入損
失は、かえって増大する場合が生じる。この場合は、カ
ット角θとデューティー比(w/p)を所要の特性を満
足するように、適切な組み合わせとすればよい。しか
し、電気機械結合係数K2 自体は大きくなっているの
で、通過帯域幅は広くなる。すなわち、低損失で広帯域
な弾性波装置を実現できる。
失は、かえって増大する場合が生じる。この場合は、カ
ット角θとデューティー比(w/p)を所要の特性を満
足するように、適切な組み合わせとすればよい。しか
し、電気機械結合係数K2 自体は大きくなっているの
で、通過帯域幅は広くなる。すなわち、低損失で広帯域
な弾性波装置を実現できる。
【0055】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、すなわち、カット角θが57°から62°の範囲
で、デューティー比(w/p)が0.5以上1未満の場
合には、従来のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯
域な弾性波装置を実現できるという効果が得られる。
ば、すなわち、カット角θが57°から62°の範囲
で、デューティー比(w/p)が0.5以上1未満の場
合には、従来のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯
域な弾性波装置を実現できるという効果が得られる。
【0056】実施の形態3.同様にして、図4から、カ
ット角θが62°から67°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.6以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。しか
し、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が大きくなっている。特にデューティー比(w/p)
が大きくなると、電気機械結合係数K2 は大きくなる
が、減衰定数αも同時に大きくなる。
ット角θが62°から67°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.6以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。しか
し、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が大きくなっている。特にデューティー比(w/p)
が大きくなると、電気機械結合係数K2 は大きくなる
が、減衰定数αも同時に大きくなる。
【0057】このため、SAWフィルタとしての挿入損
失は、かえって、増大する場合がある。この場合は、カ
ット角θとデューティー比(w/p)を所要の特性を満
足するように、適切な組み合わせとすればよい。しか
し、電気機械結合係数K2 自体は大きくなっているの
で、通過帯域幅は広くなる。すなわち、広帯域な弾性波
装置を実現できる。
失は、かえって、増大する場合がある。この場合は、カ
ット角θとデューティー比(w/p)を所要の特性を満
足するように、適切な組み合わせとすればよい。しか
し、電気機械結合係数K2 自体は大きくなっているの
で、通過帯域幅は広くなる。すなわち、広帯域な弾性波
装置を実現できる。
【0058】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、カット角θが62°から67°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.6以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
ば、カット角θが62°から67°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.6以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
【0059】実施の形態4.同様にして、図4から、カ
ット角θが67°から71°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.7以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。ま
た、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が大きくなっているが、増大する割合はそれほど大き
くない。したがって、カット角θとデューティー比(w
/p)を、所要の特性を満足するように適切な組み合わ
せとすればよい。
ット角θが67°から71°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.7以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。ま
た、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が大きくなっているが、増大する割合はそれほど大き
くない。したがって、カット角θとデューティー比(w
/p)を、所要の特性を満足するように適切な組み合わ
せとすればよい。
【0060】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、カット角θが67°から71°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.7以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
ば、カット角θが67°から71°の範囲で、デューテ
ィー比(w/p)が0.7以上1未満の場合には、従来
のこの種の弾性波装置よりも低損失で広帯域な弾性波装
置を実現できるという効果が得られる。
【0061】実施の形態5.同様にして、図4から、カ
ット角θが71°から76°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.8以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。ま
た、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が小さい。したがって、電気機械結合係数K2 が大き
くなる効果が、そのまま弾性波装置の特性に反映される
ので、従来より低損失で広帯域な特性が実現できる。
ット角θが71°から76°の範囲では、デューティー
比(w/p)が0.8以上の場合に、従来のカット角θ
が64°の場合よりも大きな電気機械結合係数K2 を示
す。図2を見てもほぼ同じ結果である。規格化膜厚(h
/λ)が大きい図6の場合も、例えば、図4の場合と比
べて、同じカット角θで同じデューティー比(w/p)
の場合の電気機械結合係数K2 はほぼ同じである。ま
た、図5と図3とを比べると、同じカット角θで同じデ
ューティー比(w/p)の場合の減衰定数αは、図5の
方が小さい。したがって、電気機械結合係数K2 が大き
くなる効果が、そのまま弾性波装置の特性に反映される
ので、従来より低損失で広帯域な特性が実現できる。
【0062】以上のように、カット角θが71°から7
6°の範囲で、デューティー比(w/p)が0.8以上
1未満の場合には、従来のこの種の弾性波装置よりも低
損失で広帯域な弾性波装置を実現できるという効果が得
られる。
6°の範囲で、デューティー比(w/p)が0.8以上
1未満の場合には、従来のこの種の弾性波装置よりも低
損失で広帯域な弾性波装置を実現できるという効果が得
られる。
【0063】以上は、図10に示したモード結合形のS
AW共振器フィルタを例に説明したが、この発明はこれ
に限らず、IDTの数は3以外の任意の数でも効果は同
じである。さらに、多電極構造のいわゆるトランスバー
サル形フィルタや、図15に示した簡単な構造のSAW
フィルタに適用しても効果は同じである。
AW共振器フィルタを例に説明したが、この発明はこれ
に限らず、IDTの数は3以外の任意の数でも効果は同
じである。さらに、多電極構造のいわゆるトランスバー
サル形フィルタや、図15に示した簡単な構造のSAW
フィルタに適用しても効果は同じである。
【0064】さらに、電極指3の配列周期が全て同じ場
合について示したが、部分的あるいは全体的に上記配列
周期が変化する場合でも効果は同じである。また、ID
T内に浮き電極を有したり、あるいはIDT内の異なる
部位に存在する浮き電極どうしが電気的に接続された形
状の場合でも効果は同じである。
合について示したが、部分的あるいは全体的に上記配列
周期が変化する場合でも効果は同じである。また、ID
T内に浮き電極を有したり、あるいはIDT内の異なる
部位に存在する浮き電極どうしが電気的に接続された形
状の場合でも効果は同じである。
【0065】さらに、この発明は、SAWフィルタだけ
でなく、1端子対SAW共振器や、SAW遅延線、SA
W分散形遅延線や、SAWコンボルバ等の電気信号とL
SAW、SSBWとの変換機能を有するIDTを形成す
る他のSAWデバイス全てに対して効果がある。また、
これらのSAWデバイスを用いた弾性波装置全てに対し
ても効果がある。
でなく、1端子対SAW共振器や、SAW遅延線、SA
W分散形遅延線や、SAWコンボルバ等の電気信号とL
SAW、SSBWとの変換機能を有するIDTを形成す
る他のSAWデバイス全てに対して効果がある。また、
これらのSAWデバイスを用いた弾性波装置全てに対し
ても効果がある。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ニオ
ブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸より55
°から57°の範囲で回転させた面を基板の表面とし、
すだれ状電極の電極指幅wと電極指の配列周期pにより
決定される電極指のデューティー比(w/p)が、0.
4以上1.0未満とすることにより、従来よりも低損失
で広帯域な弾性波装置を実現できるという効果がある。
ブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸より55
°から57°の範囲で回転させた面を基板の表面とし、
すだれ状電極の電極指幅wと電極指の配列周期pにより
決定される電極指のデューティー比(w/p)が、0.
4以上1.0未満とすることにより、従来よりも低損失
で広帯域な弾性波装置を実現できるという効果がある。
【0067】この発明によれば、ニオブ酸リチウムの結
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より57°から62°の範
囲で回転させた面を上記基板の表面とし、すだれ状電極
の電極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電
極指のデューティー比(w/p)が、0.5以上1.0
未満とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾
性波装置を実現できるという効果がある。
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より57°から62°の範
囲で回転させた面を上記基板の表面とし、すだれ状電極
の電極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電
極指のデューティー比(w/p)が、0.5以上1.0
未満とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾
性波装置を実現できるという効果がある。
【0068】この発明によれば、ニオブ酸リチウムの結
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より62°から67°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.6以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より62°から67°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.6以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
【0069】この発明によれば、ニオブ酸リチウムの結
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より67°から71°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.7以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より67°から71°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.7以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
【0070】この発明によれば、ニオブ酸リチウムの結
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より71°から76°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.8以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
晶X軸のまわりに、結晶Y軸より71°から76°の範
囲で回転させた面を基板の表面とし、すだれ状電極の電
極指幅wと電極指の配列周期pにより決定される電極指
のデューティー比(w/p)が、0.8以上1.0未満
とすることにより、従来よりも低損失で広帯域な弾性波
装置を実現できるという効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.01の場合のLN基板のカット角に対する減衰定
数の計算結果を示す図である。
が0.01の場合のLN基板のカット角に対する減衰定
数の計算結果を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.01の場合のLN基板のカット角に対する電気機
械結合係数の計算結果を示す図である。
が0.01の場合のLN基板のカット角に対する電気機
械結合係数の計算結果を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する減衰定
数の計算結果を示す図である。
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する減衰定
数の計算結果を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する電気機
械結合係数の計算結果を示す図である。
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する電気機
械結合係数の計算結果を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.1の場合のLN基板のカット角に対する減衰定数
の計算結果を示す図である。
が0.1の場合のLN基板のカット角に対する減衰定数
の計算結果を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.1の場合のLN基板のカット角に対する電気機械
結合係数の計算結果を示す図である。
が0.1の場合のLN基板のカット角に対する電気機械
結合係数の計算結果を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態1による規格化電極厚
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する音速の
測定結果を示す図である。
が0.05の場合のLN基板のカット角に対する音速の
測定結果を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態1によるSAWフィル
タのパターンの模式図である。
タのパターンの模式図である。
【図9】 この発明の実施の形態1による図8に示すS
AWフィルタの周波数に対する通過電力特性を示す図で
ある。
AWフィルタの周波数に対する通過電力特性を示す図で
ある。
【図10】 この発明の実施の形態1によるモード結合
形SAW共振器フィルタのパターンの模式図である。
形SAW共振器フィルタのパターンの模式図である。
【図11】 この発明の実施の形態1による図10に示
すモード結合形SAW共振器フィルタの挿入損失最小値
の計算結果を示す図である。
すモード結合形SAW共振器フィルタの挿入損失最小値
の計算結果を示す図である。
【図12】 この発明の実施の形態1による図10に示
すモード結合形SAW共振器フィルタの周波数に対する
通過電力特性を示す図である。
すモード結合形SAW共振器フィルタの周波数に対する
通過電力特性を示す図である。
【図13】 従来の弾性波装置による規格化電極厚に対
する伝搬損失特性を示す図である。
する伝搬損失特性を示す図である。
【図14】 従来の弾性波装置の断面を示す図である。
【図15】 弾性波装置の構成を示す図である。
【図16】 弾性波装置の断面を示す図である。
1 LN基板(基板)、3 電極指、5 入力側IDT
(すだれ状電極)、6入力側IDT(すだれ状電極)。
(すだれ状電極)、6入力側IDT(すだれ状電極)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 憲司 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 永塚 勉 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 村井 康治 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 山口 正恒 千葉県佐倉市宮ノ台3−10−4 (72)発明者 橋本 研也 千葉県船橋市二和西4−31−1 (72)発明者 大森 達也 千葉県千葉市中央区椿森6−7−18 Fターム(参考) 5J097 AA01 AA06 AA19 BB11 DD04 DD13 DD16 GG04 GG07 KK04 KK06 KK09
Claims (5)
- 【請求項1】 ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体
の基板に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電
極を形成した弾性波装置において、 上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸
より55°から57°の範囲で回転させた面を上記基板
の表面とし、 上記すだれ状電極の電極指幅wと上記電極指の配列周期
pにより決定される上記電極指のデューティー比(w/
p)が、0.4以上1.0未満であることを特徴とする
弾性波装置。 - 【請求項2】 ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体
の基板に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電
極を形成した弾性波装置において、 上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸
より57°から62°の範囲で回転させた面を上記基板
の表面とし、 上記すだれ状電極の電極指幅wと上記電極指の配列周期
pにより決定される上記電極指のデューティー比(w/
p)が、0.5以上1.0未満であることを特徴とする
弾性波装置。 - 【請求項3】 ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体
の基板に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電
極を形成した弾性波装置において、 上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸
より62°から67°の範囲で回転させた面を上記基板
の表面とし、 上記すだれ状電極の電極指幅wと上記電極指の配列周期
pにより決定される上記電極指のデューティー比(w/
p)が、0.6以上1.0未満であることを特徴とする
弾性波装置。 - 【請求項4】 ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体
の基板に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電
極を形成した弾性波装置において、 上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸
より67°から71°の範囲で回転させた面を上記基板
の表面とし、 上記すだれ状電極の電極指幅wと上記電極指の配列周期
pにより決定される上記電極指のデューティー比(w/
p)が、0.7以上1.0未満であることを特徴とする
弾性波装置。 - 【請求項5】 ニオブ酸リチウムを主成分とする圧電体
の基板に、所定の厚さを有する導体からなるすだれ状電
極を形成した弾性波装置において、 上記ニオブ酸リチウムの結晶X軸のまわりに、結晶Y軸
より71°から76°の範囲で回転させた面を上記基板
の表面とし、 上記すだれ状電極の電極指幅wと上記電極指の配列周期
pにより決定される上記電極指のデューティー比(w/
p)が、0.8以上1.0未満であることを特徴とする
弾性波装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11203662A JP2001036378A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 弾性波装置 |
PCT/JP2000/004469 WO2001006645A1 (fr) | 1999-07-16 | 2000-07-05 | Dispositif a onde elastique |
KR1020017003348A KR20010075128A (ko) | 1999-07-16 | 2000-07-05 | 탄성파 장치 |
EP00944266A EP1120908A4 (en) | 1999-07-16 | 2000-07-05 | ELASTIC SHAFT ARRANGEMENT |
CNB008012520A CN1183668C (zh) | 1999-07-16 | 2000-07-05 | 弹性波装置 |
US09/800,929 US6426584B2 (en) | 1999-07-16 | 2001-03-08 | Elastic wave device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11203662A JP2001036378A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 弾性波装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001036378A true JP2001036378A (ja) | 2001-02-09 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11203662A Pending JP2001036378A (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | 弾性波装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6426584B2 (ja) |
EP (1) | EP1120908A4 (ja) |
JP (1) | JP2001036378A (ja) |
KR (1) | KR20010075128A (ja) |
CN (1) | CN1183668C (ja) |
WO (1) | WO2001006645A1 (ja) |
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WO2006016544A1 (ja) * | 2004-08-11 | 2006-02-16 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | デュプレクサ及び通信装置 |
WO2007094139A1 (ja) * | 2006-02-13 | 2007-08-23 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Sawフィルタ装置 |
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