JP2001033922A - ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料

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JP2001033922A
JP2001033922A JP11207640A JP20764099A JP2001033922A JP 2001033922 A JP2001033922 A JP 2001033922A JP 11207640 A JP11207640 A JP 11207640A JP 20764099 A JP20764099 A JP 20764099A JP 2001033922 A JP2001033922 A JP 2001033922A
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Koji Ofuku
幸司 大福
Masahito Nishizeki
雅人 西関
Osamu Ishige
修 石毛
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液材を用いずにドライ処理が可能な現像主
薬、ハロゲン化銀カラー写真感光材料、熱現像ハロゲン
化銀カラー写真感光材料及びその処理(画像形成)方法
と、保存性が良好で、ディスクリミネーションが大きな
ハロゲン化銀カラー写真感光材料及び熱現像ハロゲン化
銀カラー写真感光材料を提供する。 【解決手段】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式
〔I〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
するハロゲン化銀カラー写真感光材料及び熱現像ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な現像主薬を
含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料及び熱現像ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料に関し、詳しくは特定の
発色現像主薬を含むハロゲン化銀カラー写真感光材料及
び熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
感光材料ともいう)の処理時間の短縮は、感光材料の開
発以来常に求め続けられていた、いわば感光材料の永遠
のテーマとも言える課題である。
【0003】感光材料の処理時間を短縮するため、数々
の努力が払われていた。一方、感光材料の処理に用いる
現像液は強アルカリ性であり、その取り扱いには細心の
注意が必要であった。
【0004】これらの問題を一気に解決する手段として
熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下熱現像感
光材料ともいう)が提案されていた。熱現像感光材料
は、処理時間が短い、現像液の取り扱いの必要性がない
点で画期的である。しかし、現像液を用いない熱現像感
光材料では、現像主薬又はその代替となるものを感光材
料中に予め添加しておくことが必要であり、この点が技
術的には極めて困難であり、技術開発が待たれていた。
【0005】現像主薬を内蔵する感光材料の例としては
特開昭62−227141号に記載のp−フェニレンジ
アミン誘導体や、特開平8−286340号、同8−2
27131号に記載のヒドラジン誘導体を含有する感光
材料が挙げられるが、画像保存時における黄色ステイン
の増加が大きいこと、ディスクリミネーション(識別
能)が十分に大きくないことが問題であった。
【0006】また、拡散性の色素を生成して、その色素
を受像層に転写させ、画像を形成する、いわゆる拡散転
写式の感光材料も提案されているが、この場合には拡散
性の色素を用いるため、転写の過程で色素の横方向への
拡散による鮮鋭性の低下が避けられないこと、転写した
色素像が再転写すること、重金属であるハロゲン化銀を
含んだ廃棄物が出ること、感材層、受像層の双方に支持
体が必要なことからコストが高いといった点が問題であ
った。
【0007】また、熱現像によって昇華性の色素を生成
し、色素を受像紙に転写させる感光材料も提案された
が、鮮鋭性、重金属を含む廃棄物に関しては上記拡散転
写式感光材料と同様の問題を有していた。
【0008】加えて、これら現像主薬を内蔵した熱現像
感光材料は何れも保存性が悪く、特に保存中にカブリが
増加し、最大濃度が低下するといった致命的な欠点が解
決されずに現在に至っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の第1の
目的は、液材を用いずにドライ処理が可能な現像主薬、
ハロゲン化銀カラー写真感光材料、熱現像ハロゲン化銀
カラー写真感光材料及びその処理(画像形成)方法を提
供することにある。第2の目的は、保存性が良好で、デ
ィスクリミネーションが大きなハロゲン化銀カラー写真
感光材料及び熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記構成により達成される。
【0011】(1) 支持体上に少なくとも1層の写真
構成層を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一
般式〔I〕で表される発色現像主薬を含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0012】
【化7】
【0013】〔式中、Ra1〜Ra4は水素原子又は置換
基を表す。ただし、Ra1又はRa3はスルホンアミド基
であることはない。Ra5〜Ra9は水素原子又は置換基
を表す。ここで、Ra1とRa2、Ra5とRa6、Ra6
とRa7、Ra7とRa8又はRa8とRa9は互いに結合
して環を形成してもよい。Raはアルカリ条件下で脱離
する置換基を表し、Laは−SO2−、−CO−、−S
2N(Ra10)−、−COO−、−CONH−又は−
P(=O)(Ra11)−を表す。Ra10、Ra11は水素
原子又は置換基を表す。〕 (2) 支持体上に少なくとも1層の写真構成層を有
し、かつ、該写真構成層のいずれかに上記一般式〔I〕
で表される発色現像主薬を含有することを特徴とする熱
現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0014】(3) 一般式〔I〕のRaが−COCH
3、−COCH2Cl又は下記一般式〔II−A〕或いは下
記一般式〔II−B〕であることを特徴とする前記1記載
のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0015】
【化8】
【0016】〔式中、Rb1〜Rb6は水素原子又は置換
基を表す。ここで、Rb1とRb2、Rb3又はRb4とR
5又はRb6は互いに結合して環を形成してもよい。R
7及びRb8は水素原子、アルキル、アリール又は複素
環基を表す。また、一般式〔II−A〕又は〔II−B〕は
*部で酸素原子と結合する。〕 (4) 一般式〔I〕のRaが−COCH3、−COC
2Cl又は上記一般式〔II−A〕或いは上記一般式〔I
I−B〕であることを特徴とする前記2記載の熱現像ハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0017】(5) 支持体上に少なくとも1層の写真
構成層を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一
般式〔IV〕で表される発色現像主薬を含有することを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0018】
【化9】
【0019】〔式中、Rc1〜Rc4は水素原子又は置換
基を表す。Wcは−N(Rc5)Rc6、−OH、−OR
cを表し、Rcはアルカリ条件下で脱離する置換基を表
し、Lcは−SO2−、−CO−、−SO2N(Rc7
−、−COO−、−CONH−又は−P(=O)(Rc
8)−を表す。Rc5、Rc6、Rc7、Rc8は水素原子
又は置換基を表す。Hetは5員のヘテロ環を表す。〕 (6) 支持体上に少なくとも1層の写真構成層を有
し、かつ、該写真構成層のいずれかに上記一般式〔IV〕
で表される発色現像主薬を含有することを特徴とする熱
現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0020】(7) 支持体上に少なくとも1層の写真
構成層を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一
般式〔V〕で表される発色現像主薬を含有することを特
徴とする熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0021】
【化10】
【0022】〔式中、Wdは−N(Rd2)Rd3、−O
H、−ORdを表しRd2及びRd3は各々アルキル基、
又はアリール基を表し、−ORdはアルカリ条件下で脱
離して水酸基となる基を表す。Rd1は水素原子又は置
換基を表し、oは1〜3の整数を表す。oが2以上の
時、Rd1は同じでも異なっていても良い。Z1及びZ2
は各々窒素原子又はCRd4を表し、少なくとも一方は
窒素原子を表す。Rd4はRd1と同義である。XdはZ
1、Z2及びそれらに隣接する炭素原子と共に5〜6員の
芳香族複素環を構築するのに必要な非金属原子群を表
す。但し、Xdがヘテロ原子で5員の場合はZ1及びZ2
は窒素原子でなくても良い。Ldは−SO2−、−CO
−、−SO2N(Rd5)−、−COO−、−CONH
−、又は−P(=O)(Rd6)−を表す。Rd5、Rd
6は水素原子又は置換基を表す。また、Ydはアルキ
ル、アリール、複素環基を表す。〕 (8) 支持体上に少なくとも1層の写真構成層を有
し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式〔VI〕
で表される発色現像主薬を含有することを特徴とする熱
現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
【0023】
【化11】
【0024】〔式中、Z3、Z4及びZ5は各々独立して
窒素原子又はCRe1を表す。また、Z6は酸素原子、硫
黄原子又はNRe2を表し、Re1及びRe2は水素原子
又は置換基を表す。また、Z3とZ4、Z4とZ5及びZ5
とZ6は互いに結合して環を形成しても良くZ6がNRe
2の場合Z5と結合して環を形成しても良い。Le1は−
SO2−、−CO−、−SO2N(Re3)−、−COO
−、−CONH−、又は−P(=O)(Re4)−を表
す。Re3及びRe4はRe1及びRe2と同義である。ま
た、Ye1はアルキル、アリール、複素環基を表す。〕 (9) 支持体上に少なくとも1層の写真構成層を有
し、かつ、該写真構成層のいずれかに、下記一般式〔VI
I〕、〔VIII〕又は〔IX〕で表される発色現像主薬を少
なくとも1種含有することを特徴とする熱現像ハロゲン
化銀カラー写真感光材料。
【0025】
【化12】
【0026】〔式中、Rf1〜Rf6は水素原子又は置換
基を表す。lは1〜3の、m及びnは1〜2の整数を表
し、l、m又はnが2以上の時Rf1、Rf3又はRf5
は互いに結合して環を形成してもよい。Lf1、Lf2
はLf3は−SO2−、−CO−、−SO2N(Rf7
−、−COO−、−CONH−、又は−P(=O)(R
8)−を表す。Rf7及びRf8はRf1〜Rf6と同義
である。また、Yf1、Yf2及びYf3はアルキル、ア
リール、複素環基を表す。〕 (10) 前記1、3又は5記載のハロゲン化銀カラー
写真感光材料を用いることを特徴とする画像形成方法。
【0027】(11) 前記2、4、6〜9のいずれか
1項記載の熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用
いることを特徴とする画像形成方法。
【0028】以下、本発明を詳細に説明する。一般式
〔I〕においてRa1、Ra2、Ra3及びRa4は水素原
子又は置換基を表す。ただし、Ra1及びRa3はスルホ
ンアミド基であることはない。
【0029】Ra1〜Ra4で表される置換基としては特
に制限はないが、代表的にはアルキル、アリール、アニ
リノ、アシルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、
アリールチオ、アルケニル、シクロアルキル基等の各基
が挙げられるが、この他にハロゲン原子及びシクロアル
ケニル、アルキニル、複素環、スルホニル、スルフィニ
ル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルファモイ
ル、シアノ、アシルオキシ、アルキルアミノ、イミド、
ウレイド、スルファモイルアミノ、アルコキシカルボニ
ル、アリールオキシカルボニル、複素環チオの各基、な
らびにスピロ化合物残基、有橋炭化水素化合物残基等も
挙げられる。
【0030】Ra1〜Ra4で表されるアルキル基として
は炭素数1〜16のものが好ましく、直鎖でも、分岐で
もよい。
【0031】Ra1〜Ra4で表されるアリール基として
はフェニル基が好ましい。
【0032】Ra1〜Ra4で表されるアシルアミノ基と
してはアルキルカルボニルアミノ基、アリールカルボニ
ルアミノ基等が挙げられる。
【0033】Ra1〜Ra4で表されるスルホンアミド基
としてはアルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホ
ニルアミノ基等が挙げられる。
【0034】Ra1〜Ra4で表されるアルキルチオ基、
アリールチオ基におけるアルキル成分、アリール成分は
上記Ra1〜Ra4で表されるアルキル基、アリール基が
挙げられる。
【0035】Ra1〜Ra4で表されるアルケニル基とし
ては炭素数2〜32のもの、シクロアルキル基としては
炭素数3〜12、特に5〜7のものが好ましく、アルケ
ニル基は直鎖でも分岐でもよい。
【0036】Ra1〜Ra4で表されるシクロアルケニル
基としては炭素数3〜12、特に5〜7のものが好まし
い。
【0037】Ra1〜Ra4で表される複素環基としては
5〜7員の複素環を有するものが好ましく、具体的には
2−フリル基、2−ピリミジニル基、2−ベンゾチアゾ
ール基等が挙げられる。
【0038】Ra1〜Ra4で表されるスルホニル基とし
てはアルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等;
スルフィニル基としてはアルキルスルフィニル基、アリ
ールスルフィニル基等;ホスホニル基としてはアルキル
ホスホニル基、アリールホスホニル基等;アシル基とし
てはアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基等;
カルバモイル基としてはアルキルカルバモイル基、アリ
ールカルバモイル基等;スルファモイル基としてはアル
キルスルファモイル基、アリールスルファモイル基等;
アシルオキシ基としてはアルキルカルボニルオキシ基、
アリールカルボニルオキシ基等イミド基としてはコハク
酸イミド基、3−ヘプタデシルコハク酸イミド基、フタ
ルイミド基、グルタルイミド基等;ウレイド基としては
アルキルウレイド基、アリールウレイド基等;複素環チ
オ基としては、5〜7員の複素環チオ基が好ましく、具
体的には2−ピリジルチオ基、2−ベンゾチアゾリルチ
オ基等;スピロ化合物残基としてはスピロ〔3.3〕ヘ
プタン−1−イル等;有橋炭化水素化合物残基としては
ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン−1−イル、トリシク
ロ〔1.3.13.17〕デカン−1−イル、7,7−
ジメチル−ビチクロ〔2.2.1〕ヘプタン−1−イル
等が挙げられる。
【0039】これらの基は、さらに上記の置換基によっ
て置換されていてもよい。これらのうちで、例えば、ア
ルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール、アシ
ルアミノ、スルホンアミド、アルキルチオ、アリールチ
オ、シアノ、ハロゲン原子、複素環、スルホニル、スル
フィニル、ホスホニル、アシル、カルバモイル、スルフ
ァモイル、アシルオキシ、アルキルアミノ、イミド、ア
ルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、ウレ
イド等の各基が好ましく、更に好ましいものは、ハロゲ
ン原子、アルキル、アシルアミノ、アシル、カルバモイ
ル、スルファモイル、アシルオキシ、アルコキシカルボ
ニル、シアノ、アリール基である。
【0040】また、Ra1〜Ra4はそのハメット置換基
定数σp値の合計が0以上である基であることが好まし
い。
【0041】Ra2及びRa4の少なくともいずれか一方
は水素原子であることが好ましい。
【0042】Ra5〜Ra9で表される置換基としては特
に制限はないが、上記記載のRa1〜Ra4に記載の置換
基等が挙げられるが、好ましくはハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、スルホンアミド基、アシルアミノ
基、ウレイド基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールス
ルホニル基、アシルオキシ基又はカルバモイル基である
ことが好ましく、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基であることがよ
り好ましく、アルキル基、アルコキシ基が特に好まし
い。
【0043】Ra5及びRa9の少なくともいずれか一方
は置換基である事が好ましい。また、Ra1とRa2、R
5とRa6、Ra6とRa7、Ra7とRa8又はRa8
Raは互いに結合して環を形成してもよい。
【0044】Raで表されるアルカリ条件下で脱離する
置換基は加水分解反応、求核置換反応により脱離する置
換基を表し、加水分解反応で脱離する置換基としては例
えばアルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、ア
ルキルスルホニル基、アリールスルホニル基等が挙げら
れ、これらは更にRa〜Ra4で表される置換基によ
り置換されていても良い。また、求核置換反応で脱離す
る置換基としては例えば米国特許第4,310,612
号明細書に記載の置換基や例えば一般式〔II−A〕又は
〔II−B〕で表される置換基、特開平10−18656
4号等に記載の置換基等が挙げられ、求核反応の遷移状
態が5又は6員環を形成することが好ましい。
【0045】一般式〔II−A〕又は〔II−B〕において
Rb1〜Rb6は水素原子又は置換基を表し、Ra1〜R
4と同義であるが好ましくはアルキル、アリール基で
ある。また、Rb1とRb2、Rb3又はRb4とRb5
はRb6は互いに結合して5〜6員の環を形成してもよ
く、Rb1とRb2とが環を形成することが好ましい。ま
た、一般式〔II−A〕又は〔II−B〕は*部で一般式
〔I〕の酸素原子と結合する。
【0046】また、この他にも下記一般式〔III〕であ
っても良い。ここで、Rb9はRb7及びRb8と同義で
あり、pは1又は2を表し、*部で一般式〔I〕の酸素
原子と結合する。
【0047】
【化13】
【0048】Rb7及びRb8は水素原子、アルキル、ア
リール又は複素環基を表し、好ましくは水素原子又はア
ルキル基である。
【0049】以下に一般式〔I〕で表される発色現像主
薬の具体例を示すが本発明はこれらに限定されない。
【0050】
【化14】
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】
【化17】
【0054】
【化18】
【0055】
【化19】
【0056】
【化20】
【0057】
【化21】
【0058】
【化22】
【0059】一般式〔IV〕においてRc1〜Rc4は水素
原子又は置換基を表し、Ra1〜Ra4と同義である。ま
た、Wcは−N(Rc5)Rc6、−OH又−ORcを表
しRcはアルカリ条件下で脱離する置換基を表し該置換
基は加水分解反応、求核置換反応により脱離する置換基
であり、Raと同義である。
【0060】また、Rc5及びRc6はアルキル基又はア
リール基であり、アルキル基として好ましくはメチル、
エチル、プロピル、ブチル等が挙げられる。これらは更
に置換されていてもよく、好ましい置換基としてはヒド
ロキシル基、スルホンアミド基が挙げられる。−N(R
5)Rc6の中で好ましくはジエチルアミノ、N−ヒド
ロキシエチル−N−エチルアミノ等のジアルキルアミノ
基である。
【0061】Hetは5員の複素環を表し、環内に窒素
原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を有する環
であって、芳香族性を有していても良い。例えばピロー
ル、フラン、チアゾール、ピラゾール、オキサゾール、
イミダゾール、チアジアゾール、オキサジアゾール等の
環が挙げられる。また、これらの環はRc1〜Rc4で挙
げた置換基により置換されていてもよく、それらの置換
基が互いに結合し、環を形成しても良い。中でも好まし
くはピロール、ピラゾール、オキサゾール、イミダゾー
ル環である。
【0062】Lcは前述のLaと同義であり、好ましく
は−SO2−である。
【0063】以下に一般式〔IV〕で表される発色現像主
薬の具体例を示すが本発明はこれらに限定されない。
【0064】
【化23】
【0065】
【化24】
【0066】
【化25】
【0067】
【化26】
【0068】一般式〔V〕においてWdは−N(R
2)Rd3、−OH又−ORdを表しRdはアルカリ条
件下で脱離する置換基を表し該置換基は加水分解反応、
求核置換反応により脱離する置換基であり、Raと同義
である。
【0069】また、Rd2及びRd3はRc5及びRc6
同義であり、好ましくはジエチルアミノ、N−ヒドロキ
シエチル−N−エチルアミノ等のジアルキルアミノ基で
ある。
【0070】Rd1及びRd4は前述のRa1〜Ra4の置
換基と同義であるが、水素原子、ハロゲン原子、アルキ
ル基、アリール基、スルホンアミド基、アシルアミノ
基、ウレイド基、アルコキシカルボニル基、アリールオ
キシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールス
ルホニル基、アシルオキシ基又はカルバモイル基である
ことが好ましく、水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基であることがよ
り好ましい。
【0071】本発明で言う芳香族複素環とは、環内に窒
素原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を有する
環であって、かつ芳香族性を有するものを言う。Xd、
1、Z2及びそれらに隣接する炭素原子で構成される5
〜6員の芳香族複素環としてはピリジン、ピリミジン、
ピリダジン、ピラジン、トリアジン、テトラジン、ピロ
ール、チアゾール、オキサゾール、イミダゾール、チア
ジアゾール、オキサジアゾール等の環が挙げられる。ま
た、これらの環はRa1〜Ra4で挙げた置換基により置
換されていてもよく、それらの置換基が互いに結合し、
環を形成しても良い。中でも好ましくはピリジン環であ
る。また、Xdがヘテロ原子で5員環を形成する場合は
1及びZ2は窒素原子である必要はない。
【0072】Ldは前述のLaと同義であり、好ましく
は−SO2−である。
【0073】Ydはアルキル、アリール、複素環基を表
し、複素環としては前述のX、Z1、Z2及びそれらに隣接
する炭素原子で構成される様な5〜6員の芳香族複素環
が好ましい。
【0074】以下に一般式〔V〕で表される発色現像主
薬の具体例を示すが本発明はこれらに限定されない。
【0075】
【化27】
【0076】
【化28】
【0077】
【化29】
【0078】
【化30】
【0079】
【化31】
【0080】
【化32】
【0081】一般式〔VI〕においてZ3、Z4及びZ5
各々独立して窒素原子又はCRe1を表し、Z6は酸素原
子、硫黄原子又はNRe2を表す。Re1及びRe2は水
素原子又は置換基を表し、前述のRa1〜Ra4と同義で
ある。好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル、
アリール及びアルコキシ基である。また、Z3とZ4、Z
4とZ5及びZ5とZ6は互いに結合して環を形成しても良
くZ6がNRe2の場合Z 5と結合して環を形成しても良
い。Le1は−SO2−、−CO−、−SO2N(Re3
−、−COO−、−CONH−、又は−P(=O)(R
4)−を表し、前述のLaと同義であり、好ましくは
−SO2−である。Re3及びRe4はRe1及びRe2
同義であるが好ましくは水素原子、アルキル、アリー
ル、アルコキシ、アリールオキシ基である。また、Ye
1はアルキル、アリール、複素環基を表し、前述のYd
と同義であり、好ましくはアリール及び複素環基であ
る。
【0082】一般式〔VII〕〜〔IX〕においてRf1、R
2、Rf3、Rf4、Rf5及びRf6は水素原子及び置
換基を表し、前述のRa1〜Ra4と同義である。好まし
くは水素原子、ハロゲン原子、アルキル、アリール基で
ある。Lf1、Lf2及びLf3は−SO2−、−CO−、
−SO2N(Rf7)−、−COO−、−CONH−、又
は−P(=O)(Rf8)−を表し、前述のLaと同義
であるが、好ましくは−SO2−である。Rf7及びRf
8はRf1〜Rf6と同義であるが好ましくは水素原子、
アルキル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ基で
ある。Yf1、Yf2及びYf3は前述のYdと同義であ
り、好ましくはアリール及び複素環基である。lは1〜
3の、m及びnは1〜2の整数を表し、l、m又はnが
2以上の時Rf1、Rf3又はRf5は互いに結合して環
を形成してもよい。
【0083】次に本発明の一般式〔VI〕、〔VII〕、〔V
III〕及び〔IX〕で表される代表的発色現像主薬例を以
下に示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0084】
【化33】
【0085】
【化34】
【0086】
【化35】
【0087】
【化36】
【0088】次に本発明の一般式〔I〕、〔V〕及び
〔VII〕で表される合成例を以下に示すが本発明はこれ
らに限定されるものではない。
【0089】合成例1
【0090】
【化37】
【0091】I)中間体1の合成 4−アミノ2,6−ジクロロフェノール17.8gにピ
リジン8.9mlとアセトニトリル150mlを加え1
5分撹拌し、水冷下にてペンタメチルベンゼンスルホニ
ルクロライド25.9gを添加する。その後室温で2時
間反応し、減圧にて溶媒を留去する。その後酢酸エチル
を加え塩酸酸性(pH=1)にし分液、中和、水洗し、
減圧にて溶媒を留去する。得られる固体を酢酸エチルと
n−ヘキサンから再結晶し、33.1gの中間体を得
た。MASS、H−NMR、IRスペクトルによって同
定し、中間体1であることを確認した。
【0092】II)例示化合物I−2の合成 中間体1:5gにアセトニトリル50ml、トリエチル
アミン2mlを加え溶解し、塩化アセチル1.06gを
加え1時間反応する。その後溶媒を減圧にて留去し、酢
酸エチルを加え抽出し、中和、水洗し、減圧にて溶媒を
留去する。得られる固体を酢酸エチルとn−ヘキサンか
ら再結晶し、4.88gの結晶を得た。MASS、H−
NMR、IRスペクトルによって同定し、例示化合物I
−2であることを確認した。
【0093】合成例2
【0094】
【化38】
【0095】I)例示化合物II−1の合成 4−アミノ2,6−ジクロロフェノール17.8gにピ
リジン8.9mlとアセトニトリル150mlを加え1
5分撹拌し、水冷下にて5−クロロ−1,3−ジメチル
ピラゾール−4−スルホニルクロライド24.0gを添
加する。その後室温で2時間反応し、減圧にて溶媒を留
去する。その後酢酸エチルを加え塩酸酸性(pH=1)
にし分液、中和、水洗し、減圧にて溶媒を留去する。得
られる固体を酢酸エチルとn−ヘキサンから再結晶し、
32.8gの結晶を得た。MASS、H−NMR、IR
スペクトルによって同定し、例示化合物II−1であるこ
とを確認した。
【0096】合成例3
【0097】
【化39】
【0098】I)中間体11の合成 水素化ナトリウム20.0gを予め乾燥したトルエン3
00mlに加え、20℃で20分撹拌した後、2−アミ
ノ−6−メチルピリジン54.1gをトルエン90ml
に溶かした溶液を加えた。20℃で1時間撹拌した後、
沃化エチル83.1gを加え、20℃で1時間撹拌した
後、70℃で1時間、続いて80℃で1時間反応させ、
20℃まで放冷し、トルエンで抽出、水洗し、トルエン
層を乾燥後溶媒を減圧にて留去し淡褐色粉末の中間体1
1を得た(収率86%)。MASS、H−NMR、IR
スペクトルによって同定し、中間体11であることを確
認した。
【0099】II)中間体12の合成 水素化ナトリウム20.0gを予め乾燥したトルエン3
00mlに加え、中間体11:54.1gをトルエン9
0mlに溶かした溶液を加えた。80℃で1時間撹拌し
た後、メタンスルホンアミドエチルブロマイド88.9
gを加え、80℃で1時間反応させ、20℃まで放冷
し、トルエンで抽出、水洗し、トルエン層を乾燥後溶媒
を減圧にて留去した後、カラムクロマトグラフィーで精
製し無色粘調液体の中間体12を得た(収率28%)。
MASS、H−NMR、IRスペクトルによって同定
し、中間体12であることを確認した。
【0100】III)中間体13の合成 中間体12:77.2gを濃硫酸200mlに加え、冷
却して温度を8℃以下に保ちながら2時間かけて比重
1.42の硝酸20.7gを加えた。その後8℃以下で
1時間反応させ、反応液を氷水にあけ、酢酸エチルで抽
出した。中和、水洗、乾燥後溶媒を減圧にて留去し淡黄
色針状結晶の中間体13を得た(収率82%)。MAS
S、H−NMR、IRスペクトルによって同定し、中間
体13であることを確認した。
【0101】IV)例示化合物III−4の合成 中間体13:19.3gをメタノール100mlに加
え、5%パラジウム炭素1gを加えて接触水素還元し
た。規定量の水素を吸収した後、パラジウム炭素を濾別
し、濾液の溶媒を減圧で留去した。ここにアセトニトリ
ル150mlとピリジン5.7mlを加え、15分撹拌
し、水冷下にて2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニルクロライド20.3gを添加する。その後室
温で2時間反応し、減圧にて溶媒を留去する。その後酢
酸エチルを加え塩酸酸性(pH=1)にし分液、中和、
水洗し、減圧にて溶媒を留去する。得られる粘性オイル
を酢酸エチルとn−ヘキサンから再結晶し、26.2g
の例示化合物III−4を得た。MASS、H−NMR、
IRスペクトルによって同定し、例示化合物III−4で
あることを確認した。
【0102】合成例4
【0103】
【化40】
【0104】I)中間体21の合成 ベンズアミジン塩酸塩20.1gに10%水酸化ナトリ
ウム水溶液150mlを加え、酢酸エチル100mlで
3回抽出し減圧にて溶媒を留去する。濃縮物にブロモア
セトフェノン8.5gを酢酸エチル120mlに溶解し
た溶液を加え、3時間加熱還流する。反応液を20℃ま
で放冷し水洗、乾燥後減圧にて溶媒を留去する。アセト
ニトリルで再結晶し、淡黄色結晶の中間体21:8.2
6gを得た。MASS、H−NMR、IRスペクトルに
よって同定し、中間体21であることを確認した。
【0105】II)中間体22の合成 中間体21:8.0gをTHF400mlに溶解し、室
温で亜硝酸アミル30mlを1時間毎に5mlずつ添加
する。添加終了後1時間撹拌し、30℃で減圧にて溶媒
を留去する。n−ヘキサンで再結晶し中間体22:6.
4gを得た。MASS、H−NMR、IRスペクトルに
よって同定し、中間体22であることを確認した。
【0106】III)例示化合物IV−1の合成 中間体22:5.0gをイソプロパノール100mlに
加え、5%パラジウム炭素1gを加えて接触水素還元し
た。規定量の水素を吸収した後、パラジウム炭素を濾別
し、濾液の溶媒を減圧で留去した。ここにアセトニトリ
ル50mlとピリジン1.8mlを加え、15分撹拌
し、水冷下にて2,4,6−トリイソプロピルベンゼン
スルホニルクロライド6.38gを添加する。その後室
温で2時間反応し、減圧にて溶媒を留去する。その後酢
酸エチルを加え塩酸酸性(pH=1)にし分液、中和、
水洗し、減圧にて溶媒を留去する。得られる粘性オイル
を酢酸エチルとn−ヘキサンから再結晶し、8.24g
の例示化合物IV−1を得た。MASS、H−NMR、I
Rスペクトルによって同定し、例示化合物IV−1である
ことを確認した。
【0107】本発明のその他の発色現像主薬も上記に準
じて合成できる。
【0108】本発明に使用するハロゲン化銀は、臭化
銀、沃臭化銀、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、或いは
沃塩化銀等の任意のハロゲン組成のものでよい。一般に
感度を重視する場合には沃臭化銀、臭化銀、塩沃臭化銀
が、処理速度を重視する場合には塩化銀、塩臭化銀等が
好ましく用いられる。これらの粒子を含むハロゲン化銀
乳剤は、ピー・グラフキデス著のシミー・エ・フィジッ
ク・フォトグラフィック(Paul Montel社,
1967年);ジー・エフ・デュフィン著のフォトグラ
フィック・エマルジョン・ケミストリー(The Fo
cal Press刊,1966年);ヴイ・エル・ジ
ェリクマン等共著のメイキング・アンド・コーティング
・フォトグラフィック・エマルジョン(The Foc
al Press刊,1964年)等に記載された方
法、特開昭51−39027号、同55−142329
号、同58−113928号、同54−48521号及
び同58−4938号、同60−138538号等の各
公報、日本写真学会昭和58年年次大会要旨集88頁の
方法によって調製できる。即ち、酸性法、中性法、アン
モニア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性
ハロゲン塩を反応させる形式としては片側混合法、同時
混合法、それらの組合せ、或は粒子を銀イオン過剰の下
に於て形成させる方法(逆混合法)、微細な種結晶に可
溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を供給して成長させる方法
等のいずれを用いてもよい。
【0109】ハロゲン化銀写真乳剤のハロゲン化銀粒子
サイズ分布は狭くとも広くともいずれでもよいが、粒子
サイズの揃ったいわゆる単分散性であることが好まし
い。具体的には、 (粒径の標準偏差/平均粒径)×100=粒径分布の広さ(%) によって表せる相対標準偏差(変動係数)で分布の広さ
を定義したとき25%以下のものが好ましく、更に好ま
しくは20%以下のものである。本発明に用いられるハ
ロゲン化銀粒子の平均粒径は特に限定されないが、体積
を立方体に換算したときの一辺の長さが0.05〜2.
0μm、好ましくは、0.1〜1.2μmである。
【0110】本発明のハロゲン化銀乳剤中に含まれるハ
ロゲン化銀粒子は立方体、8面体、14面体の様な規則
的な形状でもよく、平板状となる双晶の様な不規則な形
状でもよく、また両者の混合でもよいが、平板状粒子を
含むことが好ましい。本発明に好ましく用いられる平板
状ハロゲン化銀粒子は、粒子直径/厚さ(アスペクト
比)の比の平均値(平均アスペクト比)が2以上であ
り、平均アスペクト比としては3〜20が好ましく、更
に好ましくは4〜15である。これら平板状ハロゲン化
銀粒子は、結晶の外壁は実質的に殆どが{111}面か
ら成るもの、或いは{100}面から成るものであって
もよい。また、{111}面と{100}面とを併せ持
つものであってもよい。
【0111】沃臭化銀、あるいは臭化銀平板粒子を使用
する場合には、粒子表面の50%以上が{111}面で
あり、より好ましくは60%〜90%が{111}面で
あり、特に好ましくは70〜95%が{111}面であ
る粒子が好ましい。{111}面以外の面は主として
{100}面であることが好ましい。この面比率は増感
色素の吸着における{111}面と{100}面との吸
着依存性の違いを利用した[T.Tani,J.Ima
ging Sci.,29,165(1985年)]に
より求めることができる。
【0112】平板状(沃)臭化銀粒子に於ては六角形で
あることが好ましい。六角形の平板状粒子(以下六角平
板粒子と約す場合もある。)とは、その主平面({11
1}面)の形状が六角形であり、その、最大隣接比率が
1.0〜2.0であることを言う。ここで最大隣接辺比
率とは六角形を形成する最小の長さを有する辺の長さに
対する最大の長さを有する辺の長さの比である。六角平
板粒子は最大隣接辺比率が1.0〜2.0であればその
角が丸みを帯びていてもよく、更に角がとれ、ほぼ、円
形の平板粒子となっていてもよい。角が丸味をおびてい
る場合の辺の長さは、その辺の直線部分を延長し、隣接
する辺の直線部分を延長した線との交点との間の距離で
表される。六角平板粒子の六角形を形成する各辺はその
1/2以上が実質的に直線からなることが好ましく、隣
接辺比率が1.0〜1.5であることがより好ましい。
【0113】平板状(沃)臭化銀粒子は転位を有してい
ることが好ましい。ハロゲン化粒子の転位は、例えば
J.F.Hamilton,Photogr.Sci.
Eng.,57(1967)や、T.Shiozaw
a,J.Soc.Photogr.Sci.Japa
n,35,213(1972)に記載の、低温での透過
型電子顕微鏡を用いた直接的な方法により観察すること
ができる。ハロゲン化銀粒子の転位の位置は、ハロゲン
化粒子の中心から外表面に向けて0.58〜1.0Lま
での領域に発生していることが望ましいが、より好まし
くは0.80〜0.98Lの領域に発生しているもので
ある。転位線の方向は、おおよそ中心から外表面に向か
う方向であるが、しばしば蛇行している。ハロゲン化銀
粒子の転位の数については、1本以上の転位を含む粒子
が50%(個数)以上存在することが望ましく、転位線
を有する平板粒子数の比率(数)が高いほど好ましい。
【0114】本発明においては、塩化銀、塩臭化銀、塩
沃化銀あるいは塩沃臭化銀平板粒子を用いることもでき
る。この場合、{100}面を主平面とする平板粒子、
{111}面を主平面とする平板粒子のいずれをも使用
することができる。{100}面を有する塩化銀平板粒
子に関しては、米国特許5,314,798号、欧州特
許534,395A号、同617,321A号、同61
7,317A号、同617,318A号、同617,3
25A号、WO94/22,051号、欧州特許61
6,255A号、米国特許5,356,764号、同
5,320,938号、同5,275,930号、特開
平5−204073号、同5−281640号、同7−
225441号、同6−30116号などに記載されて
いる。また、主として{111}面からなる平板粒子に
ついては、以前から種々の報告がなされていてたとえ
ば、米国特許4,439,520号などに詳しく記載さ
れている。また、米国特許5,250,403号には等
価円相当径0.7μm以上でかつ厚みが0.07μm以
下の所謂極薄平板粒子について記載されている。さらに
米国特許4,435,501号には平板粒子表面にエピ
タキシャルに銀塩を成長させる技術が開示されている。
【0115】平板状粒子に於て、粒径とは粒子の投影像
を同面積の円像に換算したときの直径である。粒子の投
影面積は、この粒子面積の和から求めることができる。
何れも粒子の重なりが生じない程度に試料台上に分布さ
れたハロゲン化銀結晶サンプルを、電子顕微鏡観察する
ことによって得ることができる。平板状ハロゲン化銀粒
子の平均投影面積径は、該粒子の投影面積の円相当直径
で表し、好ましくは0.30μ以上であるが、より好ま
しくは0.30〜5μ、更に好ましくは0.40〜2μ
である。粒径は、該粒子を電子顕微鏡で1万〜7万倍に
拡大投影して、そのプリント上の投影時の面積を実測す
ることによって得ることができる。また、平均粒径
(φ)は測定粒径個数をnとし、粒径φiを有する粒子
頻度をniとしたときに次式により求めることができ
る。
【0116】平均粒径(φ)=(Σniφi)/n (測定粒子個数は無差別に1,000個以上であるとす
る。) 粒子の厚さは電子顕微鏡によって試料を斜めから観察す
ることによって得ることができる。本発明の平板状粒子
の好ましい厚みは、0.03〜1.0μmであり、より
好ましくは、0.05〜0.5μmである。本発明に用
いられる平板状ハロゲン化銀粒子は厚さの分布が小さい
ことが好ましい。具体的には、 (厚さの標準偏差/平均厚さ)×100=厚さ分布の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0117】更に、アスペクト比と粒子の厚みの因子を
加味して、次式で表現される平板性:A=ECD/b2
が20以上であることが好ましい。ここでECDは平板
粒子の平均投影直径(μ)を指し、(b)は粒子の厚み
である。ここで、平均投影直径とは、平板粒子の投影面
積と等しい面積を有する円の直径の数平均を表す。
【0118】更に、本発明の平板状ハロゲン化銀粒子乳
剤中の個々の粒子のハロゲン含量率の分布も小さいこと
が好ましい。具体的には、 (ハロゲン含有率の標準偏差/平均ハロゲン含有率)×
100=ハロゲン含有率の広さ(%) によって分布の広さを定義したとき25%以下のものが
好ましく、更に好ましくは20%以下のものである。
【0119】本発明に用いられるハロゲン化銀粒子は、
ハロゲン化銀粒子内に実質的にハロゲン組成の異なる少
なくとも2つの層構造をもつコア/シェル型構造でも均
一な組成のものでもよい。本発明に係るハロゲン化銀乳
剤の平均沃化銀含有率は、20モル%以下が好ましく、
より好ましくは0.1〜10モル%である。本発明にお
いて、いわゆるハロゲン変換型(コンバージョン型)の
粒子であっても構わない。ハロゲン変換量は銀量に対し
て0.2〜2.0モル%が好ましく、変換の時期は物理
熟成中でも物理熟成終了後でも良い。ハロゲン変換の方
法としては、通常ハロゲン変換前の粒子表面のハロゲン
組成よりも銀との溶解度積の小さいハロゲン水溶液又は
ハロゲン化銀微粒子を添加する。この時の微粒子サイズ
としては、0.2μm以下が好ましく、より好ましくは
0.02〜0.1μmである。
【0120】更に、ハロゲン化銀粒子は、粒子を形成す
る過程及び/又は成長する過程で、カドミウム塩、亜鉛
塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、
ロジウム塩(錯塩を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から
選ばれる少なくとも1種の金属イオンを添加し、粒子内
部に及び/又は粒子表面層にこれらの金属元素を含有さ
せることができる。
【0121】本発明のハロゲン化銀写真乳剤は、ハロゲ
ン化銀粒子の成長の終了時に不要な可溶性塩類を除去し
てもよいし、或いは含有させたままでもよい。該塩類を
除去する場合には、リサーチ・ディスクロージャー(R
esearch Disclosure、以下RDと略
す)No.17643号II項に記載の方法に基づいて
行うことができる。
【0122】本発明に於ては各々別個に形成した2種以
上のハロゲン化銀乳剤を任意に混合して用いることがで
きる。
【0123】感光性ハロゲン化銀乳剤は通常は化学増感
されたハロゲン化銀乳剤である。本発明の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤の化学増感には、通常型感光材料用乳剤で公
知の硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法などのカ
ルコゲン増感法、金、白金、パラヂウムなどを用いる貴
金属増感法および還元増感法などを単独または組合わせ
て用いることができる(例えば特開平3−110555
号など)。
【0124】ハロゲン化銀乳剤に適用するカルコゲン増
感剤としては、イオウ増感剤、セレン増感剤が好ましく
用いられる。イオウ増感剤としてはチオ硫酸塩、アリル
チオカルバミドチオ尿素、アリルイソチアシアネート、
シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ローダニ
ン、無機イオウ等が挙げられる。イオウ増感剤の添加量
としては、適用されるハロゲン化銀乳剤の種類や期待す
る効果の大きさなどにより変える事が好ましいが、ハロ
ゲン化銀1モル当たり5×10-10〜5×10-5モルの
範囲、好ましくは5×10-8〜3×10-5モルの範囲が
好ましい。
【0125】金増感剤としては、塩化金酸、硫化金等の
他各種の金錯体として添加することができる。用いられ
る配位子化合物としては、ジメチルローダニン、チオシ
アン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾ
ール等を挙げることができる。金化合物の使用量は、ハ
ロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条
件などによって一様ではないが、通常はハロゲン化銀1
モル当たり1×10-4〜1×10-8モルであることが好
ましい。更に好ましくは1×10-5〜1×10-8モルで
ある。
【0126】これらの化学増感を含窒素複素環化合物の
存在下で行うこともできる(特開昭62−253159
号)。また後掲するかぶり防止剤を化学増感終了後に添
加することができる。具体的には、特開平5−4583
3号、特開昭62−40446号記載の方法を用いるこ
とができる。化学増感時のpHは好ましくは5.3〜1
0.5、より好ましくは5.5〜8.5であり、pAg
は好ましくは6.0〜10.5、より好ましくは6.8
〜9.0である。本発明において使用される感光性ハロ
ゲン化銀の塗設量は、銀換算1mgないし10g/m2
の範囲である。
【0127】本発明のハロゲン化銀の調製においては、
還元増感を併用することも出来る。ハロゲン化銀乳剤を
適当な還元的雰囲気におくことにより、ハロゲン化銀粒
子内部及び/又は粒子表面に還元増感核を付与すること
ができる。該還元増感は、後述するハロゲン化銀粒子の
成長途中に施すのが好ましい。成長途中に施す方法とし
ては、ハロゲン化銀粒子が成長しつつある状態で還元増
感を施す方法だけでなく、ハロゲン化銀粒子の成長を中
断した状態で還元増感を施し、その後に還元増感された
ハロゲン化銀粒子を成長せしめる方法をも含み、具体的
にはハロゲン化銀乳剤に還元剤および/または水溶性銀
塩を添加することによって行われる。
【0128】還元剤の好ましい例としては、二酸化チオ
尿素およびアスコルビン酸およびそれらの誘導体があげ
られる。また別の好ましい還元剤としてはヒドラジン、
ジエチレントリアミンのごときポリアミン類、ジメチル
アミンボラン類、亜硫酸塩類等があげられる。還元剤の
添加量は還元増感剤の種類、ハロゲン化銀粒子の粒径、
組成及び晶癖、反応系の温度、pH、pAgなどの環境
条件によって変化させることが好ましいが、例えば二酸
化チオ尿素の場合はハロゲン化銀1モル当たり0.01
〜2mgの範囲が好ましい。アスコルビン酸の場合はハ
ロゲン化銀1モル当たり0.2〜50gの範囲が好まし
い。還元増感の条件としては、温度は40〜80℃、時
間は10〜200分、pHは5〜11、pAgは1〜1
0の範囲が好ましい。
【0129】水溶性銀塩としては硝酸銀を用いるのが好
ましい。水溶性銀塩の添加により還元増感技術の一種で
あるいわゆる銀熟成が行われる。銀熟成時のpAgは1
〜6が適当であり、より好ましくは2〜4である。温
度、時間、pHなどの条件は上記の範囲が好ましい。
【0130】また、粒子形成の所望の時点で添加した還
元剤の作用を過酸化水素(水)及びその付加物、ペルオ
キソ酸塩、オゾン、I2、チオスルフォン酸等の酸化剤
を所望の時点で添加することによって失活させ、還元剤
を抑制又は停止することが好ましい。酸化剤の添加時期
は、ハロゲン化銀粒子形成時から化学増感工程の金増感
剤(金増感剤を用いない場合には、化学増感剤)添加前
までならば任意である。
【0131】本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀に
緑感性、赤感性等の感色性を持たせるためには、感光性
ハロゲン化銀乳剤をメチン色素類その他によって分光増
感する。また、必要に応じて青感性乳剤に青色領域の分
光増感を施してもよい。用いられる色素には、シアニン
色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロ
シアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニ
ン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包
含される。具体的には、米国特許第4,617,257
号、特開昭59−180550号、同64−13546
号、特開平5−45828号、同5−45834号など
に記載の増感色素が挙げられる。これらの増感色素は単
独に用いてもよいが、それらの組合わせを用いてもよ
く、増感色素の組合わせは特に、強色増感や分光増感の
波長調節の目的でしばしば用いられる。増感色素ととも
に、それ自身分光増感作用をもたない色素あるいは可視
光を実質的に吸収しない化合物であって、強色増感を示
す化合物を乳剤中に含んでもよい(例えば米国特許第
3,615,641号、特開昭63−23145号等に
記載のもの)。これらの増感色素を乳剤中に添加する時
期は化学熟成時もしくはその前後でもよいし、米国特許
第4,183,756号、同4,225,666号に従
ってハロゲン化銀粒子の核形成前後でもよい。またこれ
らの増感色素や強色増感剤は、メタノールなどの有機溶
媒の溶液、ゼラチンなどの分散物あるいは界面活性剤の
1液で添加すればよい。添加量は一般にハロゲン化銀1
モル当り10-8ないし10-2モル程度である。
【0132】本発明に用いられる親水性保護コロイドに
は、プロダクト・ライセシング・インデックス、第92
巻P108の「Vehicles」の項に記載されてい
るような通常のハロゲン化銀乳剤に用いられるゼラチン
の他にアセチル化ゼラチンやフタル化ゼラチン等のゼラ
チン誘導体、水溶性セルロース誘導体その他の合成又は
天然の親水性ポリマーが含まれる。
【0133】本発明の感光材料又は熱現像感光材料には
必要に応じて当業界公知の各種技術、添加剤を用いるこ
とができる。例えば、感光性ハロゲン化銀乳剤層に加え
て保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロス
オーバー光カット層、バッキング層等の補助層を設ける
ことができ、これらの層中には、各種の化学増感剤、貴
金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点
溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進
剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャ
ー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、ス
ベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フ
ィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、
重金属、帯電防止剤、マット剤等を各種の方法で含有さ
せることができる。
【0134】上述したこれらの添加剤は、より詳しく
は、リサーチディスクロージャー第176巻Item/
17643(1978年12月)、同184巻Item
/18431(1979年8月)、同187巻Item
/18716(1979年11月)及び同308巻It
em/308119(1989年12月)に記載されて
いる。
【0135】本発明の感光材料又は熱現像感光材料は、
本発明の一般式〔I〕、〔IV〕、〔V〕、〔VI〕、〔VI
I〕、〔VIII〕又は〔IX〕で表される発色現像主薬の少
なくとも1種を内蔵する。これらの発色現像主薬は、銀
塩を現像することによって自らは酸化され、その酸化体
が後述のカプラーとカップリングして色素を生成できる
ものであることが必要である。
【0136】発色現像主薬とカプラーの組合わせとして
は、米国特許第3,531,256号の、p−フェニレ
ンジアミン類現像主薬とフェノールまたは活性メチレン
カプラー、同第3,761,270号の、p−アミノフ
ェノール系現像主薬と活性メチレンカプラーの組合せを
使用することが出来る。米国特許第4,021,240
号、特開昭60−128438号等に記載されているよ
うなスルホンアミドフェノールと4当量カプラーの組合
せは、感光材料又は熱現像感光材料に内蔵する場合、生
保存に優れており、好ましい組合せである。発色現像主
薬を内蔵する場合は、発色現像主薬のプレカーサーを用
いても良い。例えば、米国特許3,342,597号記
載のインドアニリン系化合物、米国特許3,342,5
99号、リサーチ・ディスクロージャーNo.14,8
50及び同No.15,159に記載のシッフ塩基型化
合物、同13,924記載のアルドール化合物、米国特
許3,719,492号記載の金属塩錯体、特開昭53
−135628号記載のウレタン系化合物を挙げること
ができる。
【0137】感光材料又は熱現像感光材料に内蔵される
現像主薬には、感光材料又は熱現像感光材料の保存中に
おいて比較的安定であり、不必要に銀塩を還元すること
のないものであることが要求される。このような要件を
満たす発色現像主薬として、特開平9−15806号等
に記載のスルホンアミドフェノール系主薬、特開平5−
241282号、同8−234388号、同8−286
340号、同9−152700号、同9−152701
号、同9−152702号、同9−152703号、同
9−152704号等に記載のヒドラジン系主薬、特開
平7−202002号、同8−234390号等に記載
のヒドラゾン系主薬などを挙げることができる。
【0138】本発明においては、下記一般式(1−
1)、(1−2)、(1−3)、(1−4)あるいは
(1−5)で表される化合物を発色現像主薬として併用
することができる。これらの中でも特に一般式(1−
1)あるいは(1−4)の化合物が好ましく用いられ
る。以下にこれらの現像主薬について詳細に説明する。
【0139】
【化41】
【0140】一般式(1−1)で表される化合物はスル
ホンアミドフェノールと総称される化合物である。式
中、R1〜R4は各々水素原子、ハロゲン原子(例えばク
ロル基、ブロム基)、アルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル
基)、アリール基(たとえばフェニル基、トリル基、キ
シリル基)、アルキルカルボンアミド基(例えばアセチ
ルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ブチロイルアミノ
基)、アリールカルボンアミド基(例えばベンゾイルア
ミノ基)、アルキルスルホンアミド基(例えばメタンス
ルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基)、アリ
ールスルホンアミド基(例えばベンゼンスルホニルアミ
ノ基、トルエンスルホニルアミノ基)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基)、アリ
ールオキシ基(例えばフェノキシ基)、アルキルチオ基
(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ
基)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、トリル
チオ基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカル
バモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモ
イル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモイ
ル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバモ
イル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニルカ
ルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチル
フェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモイ
ル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニ
ル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキ
シカルボニル基)、アルキルカルボニル基(例えばアセ
チル基、プロピオニル基、ブチロイル基)、アリールカ
ルボニル基(例えばベンゾイル基、アルキルベンゾイル
基)、またはアシルオキシ基(例えばアセチルオキシ
基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基)を表
す。R1〜R4の中で、R2およびR4は好ましくは水素原
子である。また、R1〜R4のハメット定数σp値の合計
は0以上となることが好ましい。
【0141】R5はアルキル基(例えばメチル基、エチ
ル基、ブチル基、オクチル基、ラウリル基、セチル基、
ステアリル基)、アリール基(例えばフェニル基、トリ
ル基、キシリル基、4−メトキシフェニル基、ドデシル
フェニル基、クロロフェニル基、トリクロロフェニル
基、ニトロクロロフェニル基、トリイソプロピルフェニ
ル基、4−ドデシルオキシフェニル基、3,5−ジ−
(メトキシカルボニル)基)、または複素環基(例えば
ピリジル基)を表す。
【0142】一般式(1−2)で表される化合物はスル
ホニルヒドラジンと総称される化合物である。また、一
般式(1−4)で表される化合物はカルバモイルヒドラ
ジンと総称される化合物である。
【0143】式中、Z1は芳香環を形成する原子群を表
す。Z1によって形成される芳香環は、本化合物に銀現
像活性を付与するため、十分に電子吸引的であることが
必要である。このため、含窒素芳香環を形成するか、或
いはベンゼン環に電子吸引性基を導入したような芳香環
が好ましく使用される。このような芳香環としては、ピ
リジン環、ピラジン環、ピリミジン環、キノリン環、キ
ノキサリン環等が好ましい。
【0144】ベンゼン環の場合、その置換基としては、
アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、エ
タンスルホニル基)、ハロゲン原子(例えばクロル基、
ブロム基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカ
ルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバ
モイル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモ
イル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバ
モイル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニル
カルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチ
ルフェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモ
イル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル基、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニ
ル基)、アリールオキシカルボニル基(例えばフェノキ
シカルボニル基)、アルキルカルボニル基(例えばアセ
チル基、プロピオニル基、ブチロイル基)、またはアリ
ールカルボニル基(例えばベンゾイル基、アルキルベン
ゾイル基)等が挙げられるが、上記置換基のハメット定
数σ値の合計は1以上である。
【0145】一般式(1−3)で表される化合物はスル
ホニルヒドラゾンと総称される化合物である。また、一
般式(1−5)で表される化合物はカルバモイルヒドラ
ゾンと総称される化合物である。
【0146】式中、R6は置換または無置換のアルキル
基(例えばメチル基、エチル基)を表す。X1は酸素原
子、硫黄原子、セレン原子またはアルキル置換もしくは
アリール置換の3級窒素原子を表すが、アルキル置換の
3級窒素原子が好ましい。R7、R8、R9、R10は水素
原子または置換基を表し、R7、R8が互いに結合して2
重結合または環を形成してもよい。
【0147】一般式(1−1)〜(1−5)で表される
化合物の具体例としては、例えば、特願平10−358
437号記載の、発色現像主薬の化合物例A−1〜A−
119などを挙げることができる。
【0148】本発明の発色現像主薬及び本発明に用いる
事ができる発色現像主薬は、発色層1層当たり0.05
〜10mmol/m2使用することが好ましい。更に好
ましい使用量は0.1〜5mmol/m2であり特に好
ましい使用量は0.2〜2.5mmol/m2である。
【0149】次に、本発明の感光材料又は熱現像感光材
料に用いられるカプラーについて説明する。本発明にお
けるカプラーとは、前記の発色現像主薬の酸化体とカッ
プリング反応し、色素を形成する化合物である。本発明
に好ましく使用されるカプラーとしては、以下の一般式
Cp−1〜Cp−12に記載するような構造の化合物が
ある。これらはそれぞれ一般に活性メチレン、ピラゾロ
ン、ピラゾロアゾール、フェノール、ナフトールと総称
される化合物である。
【0150】
【化42】
【0151】
【化43】
【0152】一般式Cp−1〜Cp−4は活性メチレン
系カプラーと称されるカプラーを表し、一般式Cp−1
からCp−4において、式中、R24は置換基を有しても
良いアシル基、シアノ基、ニトロ基、アリール基、ヘテ
ロ環基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキ
ルスルホニル基、アリールスルホニル基である。
【0153】一般式Cp−1〜Cp−3において、R25
は置換基を有しても良いアルキル基、アリール基、また
はヘテロ環基である。一般式Cp−4においてR26は置
換基を有してもよいアリール基またはヘテロ環基であ
る。R24、R25、R26が有してもよい置換基としては、
例えばアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、
アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、アシ
ルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
ファモイル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ
基、水酸基、スルホ基等、種々の置換基を挙げることが
できる。R24の好ましい例としてはアシル基、シアノ
基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基が挙げら
れる。
【0154】一般式Cp−1〜Cp−4において、Yは
水素原子または現像主薬酸化体とのカップリング反応に
より脱離可能な基である。Yの例として、2当量カプラ
ーのアニオン性離脱基として作用する基としては、ハロ
ゲン原子(例えばクロル基、ブロム基)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基)、アリールオキシ基
(例えばフェノキシ基、4−シアノフェノキシ基、4−
アルコキシカルボニルフェニル基)、アルキルチオ基
(例えばメチルチオ基、エチルチオ基、ブチルチオ
基)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ基、トリル
チオ基)、アルキルカルバモイル基(例えばメチルカル
バモイル基、ジメチルカルバモイル基、エチルカルバモ
イル基、ジエチルカルバモイル基、ジブチルカルバモイ
ル基、ピペリジルカルバモイル基、モルホリルカルバモ
イル基)、アリールカルバモイル基(例えばフェニルカ
ルバモイル基、メチルフェニルカルバモイル基、エチル
フェニルカルバモイル基、ベンジルフェニルカルバモイ
ル基)、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基
(例えばメチルスルファモイル基、ジメチルスルファモ
イル基、エチルスルファモイル基、ジエチルスルファモ
イル基、ジブチルスルファモイル基、ピペリジルスルフ
ァモイル基、モルホリルスルファモイル基)、アリール
スルファモイル基(例えばフェニルスルファモイル基、
メチルフェニルスルファモイル基、エチルフェニルスル
ファモイル基、ベンジルフェニルスルファモイル基)、
スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基
(例えばメタンスルホニル基、エタンスルホニル基)、
アリールスルホニル基(例えばフェニルスルホニル基、
4−クロロフェニルスルホニル基、p−トルエンスルホ
ニル基)、アルキルカルボニルオキシ基(例えばアセチ
ルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ
基)、アリールカルボニルオキシ基(例えばベンゾイル
オキシ基、トルイルオキシ基、アニシルオキシ基)、含
窒素複素環基(例えばイミダゾリル基、ベンゾトリアゾ
リル基)等が挙げられる。
【0155】また、4当量カプラーのカチオン性離脱基
として作用する基としては、水素原子、ホルミル基、カ
ルバモイル基、置換基を有するメチレン基(置換基とし
ては、アリール基、スルファモイル基、カルバモイル
基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基等)、アシル基、
スルホニル基等が挙げられる。
【0156】一般式Cp−1〜Cp−4において、R24
とR25、R24とR26は互いに結合して環を形成してもよ
い。
【0157】一般式Cp−5は5−ピラゾロン系マゼン
タカプラーと称されるカプラーを表し、式中、R27はア
ルキル基、アリール基、アシル基、またはカルバモイル
基を表す。R28はフェニル基または1個以上のハロゲン
原子、アルキル基、シアノ基、アルコキシ基、アルコキ
シカルボニル基、またはアシルアミノ基が置換したフェ
ニル基を表す。Yについては一般式Cp−1〜Cp−4
と同様である。
【0158】一般式Cp−5で表される5−ピラゾロン
系マゼンタカプラーの中でも、R27がアリール基または
アシル基、R28が1個以上のハロゲン原子が置換したフ
ェニル基のものが好ましい。
【0159】これら好ましい基について詳しく述べる
と、R27はフェニル、2−クロロフェニル、2−メトキ
シフェニル、2−クロロ−5−テトラデカンアミドフェ
ニル、2−クロロ−5−(3−オクタデセニル−1−ス
クシンイミド)フェニル、2−クロロ−5−オクタデシ
ルスルホンアミドフェニルまたは2−クロロ−5−〔2
−(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェノキシ)テト
ラデカンアミド〕フェニル等のアリール基、またはアセ
チル、ピバロイル、テトラデカノイル、2−(2,4−
ジ−t−ペンチルフェノキシ)アセチル、2−(2,4
−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタノイル、ベンゾイ
ル、3−(2,4−ジ−t−アミルフェノキシアセトア
ミド)ベンゾイル等のアシル基であり、これらの基はさ
らに置換基を有してもよく、それらは炭素原子、酸素原
子、窒素原子、またはイオウ原子で連結する有機置換基
またはハロゲン原子である。
【0160】R28は2,4,6−トリクロロフェニル、
2,5−ジクロロフェニル、2−クロロフェニル、ペン
タクロロフェニル基等の置換フェニル基が好ましい。
【0161】一般式Cp−6はピラゾロアゾール系カプ
ラーと称されるカプラーを表し、式中、R29は水素原子
または置換基を表す。Zaは窒素原子を2〜4個含む5
員のアゾール環を形成するのに必要な非金属原子群を表
し、該アゾール環は置換基(縮合環を含む)を有しても
よい。Yについては、一般式Cp−1〜Cp−4と同様
である。
【0162】一般式Cp−6で表されるピラゾロアゾー
ル系カプラーの中でも、発色色素の吸収特性の点で、米
国特許第4,500,630号に記載のイミダゾ〔1,
2−b〕ピラゾール類、米国特許第4,540,654
号に記載のピラゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリ
アゾール類、米国特許第3,725,067号に記載の
ピラゾロ〔5,1−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類
が好ましく、光堅牢性の点で、これらのうちピラゾロ
〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾール類が好まし
い。
【0163】置換基R29、YおよびZaで表されるアゾ
ール環の置換基の詳細については、例えば米国特許第
4,540,654号明細書の第2カラム第41行〜第
8カラム第27行に記載されている。好ましくは特開昭
61−65245号に記載されているような分岐アルキ
ル基がピラゾロトリアゾール基の2、3または6位に直
結したピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−652
45号に記載されている分子内にスルホンアミド基を含
んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−1472
54号に記載されるアルコキシフェニルスルホンアミド
バラスト基を持つピラゾロアゾールカプラー、特開昭6
2−209457号もしくは同63−307453号に
記載されている6位にアルコキシ基やアリールオキシ基
を持つピラゾロトリアゾールカプラー、および特開平2
−201443号に記載される分子内にカルボンアミド
基を持つピラゾロトリアゾールカプラーである。
【0164】一般式Cp−7、Cp−8はそれぞれフェ
ノール系カプラー、ナフトール系カプラーと称されるカ
プラーであり、式中、R30は水素原子または−NHCO
32、−SO2NR3233、−NHSO232、−NHC
OR32、−NHCONR3233、−NHSO2NR32
33から選ばれる基を表す。ここでR32、R33は水素原子
または置換基を表す。一般式Cp−7、Cp−8におい
て、R31は置換基を表し、pは0〜2から選ばれる整
数、qは0〜4から選ばれる整数を表す。Yについては
一般式Cp−1〜Cp−4と同様である。R31〜R33
しては前記R24〜R26の置換基として述べたものが挙げ
られる。
【0165】一般式Cp−7で表されるフェノール系カ
プラーの好ましい例としては、米国特許第2,369,
929号、同第2,801,171号、同第2,77
2,162号、同第2,895,826号、同第3,7
72,002号等に記載の2−アルキルアミノ−5−ア
ルキルフェノール系、米国特許第2,772,162
号、同第3,758,308号、同第4,126,39
6号、同第4,334,011号、同第4,327,1
73号、西独特許公開第3,329,729号、特開昭
59−166956号等に記載の2,5−ジアシルアミ
ノフェノール系、米国特許第3,446,622号、同
第4,333,999号、同第4,451,559号、
同第4,427,767号等に記載の2−フェニルウレ
イド−5−アシルアミノフェノール系等を挙げることが
できる。
【0166】一般式Cp−8で表されるナフトールカプ
ラーの好ましい例としては、米国特許第2,474,2
93号、同第4,052,212号、同第4,146,
396号、同第4,228,233号、同第4,29
6,200号等に記載の2−カルバモイル−1−ナフト
ール系および米国特許第4,690,889号等に記載
の2−カルバモイル−5−アミド−1−ナフトール系等
を挙げることができる。
【0167】一般式Cp−9〜Cp−12はピロロトリ
アゾールと称されるカプラーであり、R42、R43、R44
は水素原子または置換基を表す。Yについては一般式C
p−1〜Cp−4と同様である。R42、R43、R44の置
換基としては、前記R24〜R26の置換基として述べたも
のが挙げられる。一般式Cp−9〜Cp−12で表され
るピロロトリアゾール系カプラーの好ましい例として
は、欧州特許第488,248A1号、同第491,1
97A1号、同第545,300号に記載の、R42、R
43の少なくとも一方が電子吸引基であるカプラーが挙げ
られる。
【0168】その他、縮環フェノール、イミダゾール、
ピロール、3−ヒドロキシピリジン、活性メチン、5,
5−縮環複素環、5,6−縮環複素環といった構造を有
するカプラーが使用できる。
【0169】縮環フェノール系カプラーとしては、米国
特許第4,327,173号、同第4,564,586
号、同第4,904,575号等に記載のカプラーが使
用できる。
【0170】イミダゾール系カプラーとしては、米国特
許第4,818,672号、同第5,051,347号
等に記載のカプラーが使用できる。
【0171】ピロール系カプラーとしては特開平4−1
88137号、同4−190347号等に記載のカプラ
ーが使用できる。
【0172】3−ヒドロキシピリジン系カプラーとして
は特開平1−315736号等に記載のカプラーが使用
できる。
【0173】活性メチン系カプラーとしては米国特許第
5,104,783号、同第5,162,196号等に
記載のカプラーが使用できる。
【0174】5,5−縮環複素環系カプラーとしては、
米国特許第5,164,289号に記載のピロロピラゾ
ール系カプラー、特開平4−174429号に記載のピ
ロロイミダゾール系カプラー等が使用できる。
【0175】5,6−縮環複素環系カプラーとしては、
米国特許第4,950,585号に記載のピラゾロピリ
ミジン系カプラー、特開平4−204730号に記載の
ピロロトリアジン系カプラー、欧州特許第556,70
0号に記載のカプラー等が使用できる。
【0176】本発明には前述のカプラー以外に、西独特
許第3,819,051A号、同第3,823,049
号、米国特許第4,840,883号、同第5,02
4,930号、同第5,051,347号、同第4,4
81,268号、欧州特許第304,856A2号、同
第329,036号、同第354,549A2号、同第
374,781A2号、同第379,110A2号、同
第386,930A1号、特開昭63−141055
号、同64−32260号、同64−32261号、特
開平2−297547号、同2−44340号、同2−
110555号、同3−7938号、同3−16044
0号、同3−172839号、同4−172447号、
同4−179949号、同4−182645号、同4−
184437号、同4−188138号、同4−188
139号、同4−194847号、同4−204532
号、同4−204731号、同4−204732号等に
記載されているカプラーも使用できる。
【0177】本発明の感光材料又は熱現像感光材料にお
いては、上述したカプラーを用いるが、これらの化合物
は一般のカラー写真に用いられ、パラフェニレンジアミ
ン系の発色現像主薬で現像した時にそれぞれ青色域(波
長350〜500nm)、緑色域(波長500〜600
nm)、赤色域(波長600〜750nm)に分光吸収
極大波長を持つような化合物である。しかるに、本発明
の一般式〔I〕、〔IV〕、〔V〕、〔VI〕、〔VII〕、
〔VIII〕、〔IX〕の現像主薬とともに用いた場合には、
カップリングによって生成する色素が、これらの波長と
は異なる波長域に分光吸収極大を有することがあるた
め、使用する現像主薬の種類に応じて、適宜カプラーの
種類を選択する必要がある。また、本発明の感光材料又
は熱現像感光材料は、必ずしも発色色素が上記の青色
域、緑色域、赤色域に分光吸収極大波長を持つように設
計される必要はない。発色色素が紫外域や赤外域に分光
吸収を有してもよく、これらと可視光域の吸収を組み合
わせて用いてもよい。
【0178】本発明に使用できるカプラーは耐拡散性基
がポリマー鎖をなしていてもよい。また、4当量カプラ
ーでも、2当量カプラーでも用いることができるが、発
色現像主薬の種類によって使い分けるのが好ましい。例
えば、上記一般式(1−1)、(1−2)、(1−3)
の現像主薬に対しては4当量カプラーを使用するのが好
ましく、一般式(1−4)、(1−5)の現像主薬に対
しては2当量カプラーを使用するのが好ましい。本発明
の現像主薬、一般式〔I〕、〔IV〕、〔V〕、〔VI〕、
〔VII〕、〔VIII〕、〔IX〕に関しては4当量カプラー
を使用することが好ましい。カプラーの具体例は、4当
量、2当量の両者ともセオリー・オブ・ザ・フォトグラ
フィック・プロセス(4th Ed.T.H.Jame
s編集、Macmillan,1977)291頁〜3
34頁、および354頁〜361頁、特開昭58−12
353号、同58−149046号、同58−1490
47号、同59−11114号、同59−124399
号、同59−174835号、同59−231539
号、同59−231540号、同60−2951号、同
60−14242号、同60−23474号、同60−
66249号、特開平8−110608号、同8−14
6552号、同8−146578号、同9−20403
1号等及び前掲した文献・特許に詳しく記載されてい
る。
【0179】本発明の感光材料又は熱現像感光材料は、
以下のような機能性カプラーを含有しても良い。発色色
素の不要な吸収を補正するためのカプラーとして、欧州
特許第456,257A1号に記載のイエローカラード
シアンカプラー、該欧州特許に記載のイエローカラード
マゼンタカプラー、米国特許第4,833,069号に
記載のマゼンタカラードシアンカプラー、米国特許第
4,837,136号の(2)、WO92/11575
のクレーム1の式(A)で表される無色のマスキングカ
プラー(特に36−45頁の例示化合物)。現像主薬酸
化体と反応して写真的に有用な化合物残査を放出する化
合物(カプラーを含む)としては、以下のものが挙げら
れる。現像抑制剤放出化合物:欧州特許第378,23
6A1号の11頁に記載の式(I)〜(VI)で表される
化合物、欧州特許第436,938A2号の7頁に記載
の式(I)で表される化合物、特開平5−307248
号の式(1)で表される化合物、欧州特許第440,1
95A2号の5、6頁に記載の式(I)(II)(III)
で表される化合物、特開平6−59411号の請求項1
の式(I)で表される化合物−リガンド放出化合物、米
国特許第4,555,478号のクレーム1に記載のL
IG−Xで表される化合物。
【0180】本発明に用いられるカプラーは、1種また
は2種以上を組み合わせて用いることができ、さらに他
の種類のカプラーと併用することができる。カプラーは
本発明の発色現像主薬およびハロゲン化銀と同一の層に
添加されることが好ましく、その好ましい使用量は発色
現像主薬に1モルに対して0.05〜20モル、更に好
ましくは0.1〜10モル、特に好ましくは0.2〜5
モルである。また、本発明においてカプラーはハロゲン
化銀1モル当たり0.01〜1モル使用することが好ま
しく、0.02〜0.6モルがより好ましい。この範囲
であると十分な発色濃度が得られる点で好ましい。
【0181】カプラー、発色現像主薬などの疎水性添加
剤は米国特許第2,322,027号記載の方法などの
公知の方法により感光材料又は熱現像感光材料の層中に
導入することができる。この場合には、米国特許第4,
555,470号、同4,536,466号、同4,5
36,467号、同4,587,206号、同4,55
5,476号、同4,599,296号、特公平3−6
2256号などに記載のような高沸点有機溶媒を、必要
に応じて沸点50℃〜160℃の低沸点有機溶媒と併用
して、用いることができる。またこれらカプラー、高沸
点有機溶媒などは2種以上併用することができる。高沸
点有機溶媒の量は用いられる疎水性添加剤1gに対して
10g以下、好ましくは5g以下、より好ましくは1g
〜0.1gである。また、バインダー1gに対して1c
c以下、更には0.5cc以下、特に0.3cc以下が
適当である。特公昭51−39853号、特開昭51−
59943号に記載されている重合物による分散法や特
開昭62−30242号等に記載されている微粒子分散
物にして添加する方法も使用できる。水に実質的に不溶
な化合物の場合には、前記方法以外にバインダー中に微
粒子にして分散含有させることができる。疎水性化合物
を親水性コロイドに分散する際には、種々の界面活性剤
を用いることができる。例えば特開昭59−15763
6号の第(37)〜(38)頁、記載の界面活性剤、ま
た、西独公開特許第1,932,299A号記載のリン
酸エステル型界面活性剤等が使用できる。
【0182】本発明においては、感光性ハロゲン化銀と
共に、有機金属塩を酸化剤として併用することもでき
る。このような有機金属塩の中で、有機銀塩は、特に好
ましく用いられる。上記の有機銀塩酸化剤を形成するの
に使用し得る有機化合物としては、米国特許第4,50
0,626号第52〜53欄等に記載のベンゾトリアゾ
ール類、脂肪酸その他の化合物がある。また米国特許第
4,775,613号記載のアセチレン銀も有用であ
る。有機銀塩は、2種以上を併用してもよい。以上の有
機銀塩は、感光性ハロゲン化銀1モルあたり0.01〜
10モル、好ましくは0.05〜3モルを併用すること
ができる。感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の塗布量合計
は銀換算で0.05〜10g/m2、好ましくは0.1
〜4g/m2が適当である。
【0183】本発明の感光材料又は熱現像感光材料に
は、種々のカブリ防止剤または写真安定剤およびそれら
のプレカーサーを使用することができる。その具体例と
しては、前記リサーチ・ディスクロージャー、米国特許
第5,089,378号、同4,500,627号、同
4,614,702号、特開昭64−13564号
(7)〜(9)頁、(57)〜(71)頁および(8
1)〜(97)頁、米国特許第4,775,610号、
同4,626,500号、同4,983,494号、特
開昭62−174747号、同62−239148号、
特開平1−150135号、同2−110557号、同
2−178650号、RD17,643号(1978
年)(24)〜(25)頁等記載の化合物が挙げられ
る。これらの化合物は、銀1モルあたり5×10-6〜1
×10-1モルが好ましく、さらに1×10-5〜1×10
-2モルが好ましく用いられる。
【0184】本発明の感光材料又は熱現像感光材料にお
いては、上記のハロゲン化銀乳剤層の間および最上層、
最下層に、保護層、下塗り層、中間層、黄色フィルター
層、アンチハレーション層などの各種の非感光性層を設
けても良く、支持体の反対側にはバック層などの種々の
補助層を設けることができる。具体的には、米国特許第
5,051,335号記載のような下塗り層、特開平1
−167838号、特開昭61−20943号記載のよ
うな固体顔料を有する中間層、特開平1−120553
号、同5−34884号、同2−64634号記載のよ
うな還元剤やDIR化合物を有する中間層、米国特許第
5,017,454号、同5,139,919号、特開
平2−235044号記載のような電子伝達剤を有する
中間層、特開平4−249245号記載のような還元剤
を有する保護層またはこれらを組み合わせた層などを設
けることができる。
【0185】本発明に係る感光材料又は熱現像感光材料
には、イラジエーション防止やハレーション防止の目的
で種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができ
る。従来のカラー感光材料の黄色フィルター層、アンチ
ハレーション層にはコロイド銀微粒子がしばしば用いら
れてきたが、感光材料を現像後コロイド銀を除去するた
めに漂白工程を設ける必要が生じる。処理の簡便性を求
めるという本発明の目的からは、漂白工程を必要としな
い感材が好ましい。したがって本発明においては、コロ
イド銀に替えて染料、特に現像処理中に消色、あるいは
溶出、転写し、処理後の濃度への寄与が小さい染料を使
用することが好ましい。染料が現像時に消色あるいは除
去されるとは、処理後に残存する染料の量が、塗布直前
の1/3以下、好ましくは1/10以下となることであ
り、現像時に染料の成分が感材から溶出あるいは処理材
料中に転写しても良いし、現像時に反応して無色の化合
物に変わっても良い。
【0186】これらの染料はハロゲン化銀乳剤層に添加
してもよく、非感光性層に添加してもよい。感度と鮮鋭
度を両立させるという観点からは、ある波長域に感光す
るハロゲン化銀乳剤が存在する層に対し、露光源と反対
側に同一波長域の光を吸収する染料が添加されるのが好
ましい。
【0187】本発明の感光材料又は熱現像感光材料中に
使用する染料としては、公知の染料を用いることができ
る。例えば、現像液のアルカリに溶解する染料や、現像
液中の成分、亜硫酸イオンや主薬、アルカリと反応して
消色するタイプの染料を用いることができる。具体的に
は、欧州特許549,489A号記載の染料や、特開平
7−152129号のExF2〜6の染料が挙げられ
る。これらの染料は、感光材料を処理液で現像する場合
にも用いることができるが、熱現像感光材料が後述する
処理シートを用いて熱現像する場合に特に好ましい。
【0188】処理液で処理する場合には、可視域に吸収
を有する染料として、特開平3−251840号公報3
08ページに記載のAI−1〜11の染料及び特開平6
−3770号公報明細書記載の染料が好ましく用いられ
る。赤外線吸収染料としては、特開平1−280750
号公報の2ページ左下欄に記載の一般式(I)、(I
I)、(III)で表される化合物が好ましい分光特性を有
し、ハロゲン化銀写真乳剤の写真特性への影響もなく、
また残色による汚染もなく好ましい。好ましい化合物の
具体例として、同公報3ページ左下欄〜5ページ左下欄
に挙げられた例示化合物(1)〜(45)を挙げること
ができる。
【0189】また、媒染剤とバインダーに染料を媒染さ
せておくことも出来る。この場合媒染剤と染料は写真分
野で公知のものを用いることが出来、米国特許4,5
0,626号第58〜59欄や、特開昭61−8825
6号32〜41頁、特開昭62−244043号、特開
昭62−244036号等に記載の媒染剤を挙げること
ができる。また、還元剤と反応して拡散性色素を放出す
る化合物と還元剤を用い、現像時のアルカリで可動性色
素を放出させ、処理液に溶出あるいは、処理シートに転
写除去させることもできる。具体的には、米国特許第
4,559,290号、同4,783,369号、欧州
特許第220,746A2号、公開技報87−6119
号に記載されている。
【0190】消色するロイコ染料などを用いることもで
きる。具体的には特開平1−150,132号に有機酸
金属塩の顕色剤によりあらかじめ発色させておいたロイ
コ色素を含むハロゲン化銀感光材料が開示されている。
ロイコ色素と顕色剤錯体は熱あるいはアルカリ剤と反応
して消色するため、本発明において熱現像を行う場合に
は、このロイコ色素と顕色剤の組み合わせが好ましい。
ロイコ色素は、公知のものが利用でき、森賀、吉田「染
料と薬品」9、84頁(化成品工業協会)、「新版染料
便覧」242頁(丸善、1970)、R.Garner
「Reports on the Progress
of Appl.Chem」56、199頁(197
1)、「染料と薬品」19、230頁(化成品工業協
会、1974)、「色材」62、288頁(198
9)、「染料工業」32、208等に記載がある。顕色
剤としては、酸性白土系顕色剤、フェノールホルムアル
デヒドレジンの他、有機酸の金属塩が好ましく用いられ
る。
【0191】感光材料又は熱現像感光材料の構成層のバ
インダーには親水性のものが好ましく用いられる。その
例としては前記のリサーチ・ディスクロージャーおよび
特開昭64−13546号の(71)頁〜(75)頁に
記載されたものが挙げられる。具体的には、透明か半透
明の親水性バインダーが好ましく、例えばゼラチン、ゼ
ラチン誘導体等の蛋白質またはセルロース誘導体、澱
粉、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、カラギー
ナン等の多糖類のような天然化合物や、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体
等の合成高分子化合物が挙げられる。また、米国特許第
4,960,681号、特開昭62−245260号等
に記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは
−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有す
るビニルモノマーの単独重合体またはこのビニルモノマ
ー同士もしくは他のビニルモノマーとの共重合体(例え
ばメタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウ
ム、アクリル酸カリウムなど)も使用される。これらの
バインダーは2種以上組み合わせて用いることもてき
る。特にゼラチンと上記バインダーの組み合わせが好ま
しい。またゼラチンは、種々の目的に応じて石灰処理ゼ
ラチン、酸処理ゼラチン、カルシウムなどの含有量を減
らしたいわゆる脱灰ゼラチンから選択すれば良く、組み
合わせて用いる事も好ましい。本発明において、バイン
ダーの塗布量は1m2あたり20g以下が好ましく、特
に10g以下にするのが適当である。
【0192】本発明の感光材料又は熱現像感光材料は硬
膜剤で硬膜されていることが好ましい。硬膜剤の例とし
ては米国特許第4,678,739号第41欄、同4,
791,042号、特開昭59−116655号、同6
2−245261号、同61−18942号、同61−
249054号、同61−245153号、特開平4−
218044号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具
体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒドな
ど)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニル
スルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニル
スルホニルアセタミド)エタンなど)、N−メチロール
系硬膜剤(ジメチロール尿素など)、ほう酸、メタほう
酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号
などに記載の化合物)が挙げられる。これらの硬膜剤の
中で、ビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬
膜剤を単独又は併用して使用する事が好ましい。これら
の硬膜剤は、親水性バインダー1gあたり0.001〜
1g、好ましくは0.005〜0.5gが用いられる。
【0193】本発明に使用できる適当な支持体は、ポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリ
カーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩
化ビニル等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用
できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類
も好ましい。これらは特開昭62−117708号、特
開平1−46912号、同1−178505号に記載さ
れた方法により重合することにより得ることができる。
さらに本発明の感光材料又は熱現像感光材料に利用でき
る支持体は写真用原紙、印刷用紙、バライタ紙、及びレ
ジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフ
ィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−2531
95号(29〜31頁)に支持体として記載されたもの
が挙げられる。前述のRD.No.17643の28
頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左
欄、及び同No.307105の879頁に記載された
ものも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック
構造ポリスチレン類も好ましい。これらは特開昭62−
117708号、特開平1−46912号、同1−17
8505号に記載された方法により重合することにより
得ることができる。これらの支持体には米国特許第4,
141,735号のようにTg以下の熱処理を施すこと
で、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができ
る。また、これらの支持体表面を支持体と乳剤下塗り層
との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発
明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処
理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更
に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有
限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いる
こともできる。ポリエチレンジナフタレンジカルボキシ
ラートなどの透明支持体やその上に透明磁性体を塗布し
たような支持体を用いることができる。
【0194】本発明に係る感光材料又は熱現像感光材料
に用いることのできる支持体としては、例えば前述のR
D−17643の28頁及びRD−308119の10
09頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第
92巻P108の「Supports」の項に記載され
ているものが挙げられる。
【0195】本発明の熱現像感光材料は、支持体として
は処理温度に耐えることのできるものを用いる必要があ
る。
【0196】また、支持体として例えば、特開平4−1
24645号、同5−40321号、同6−35092
号記載の磁気記録層を有する支持体を用い、撮影情報な
どを記録することもできる。
【0197】磁気記録層とは、磁性体粒子をバインダー
中に分散した水性もしくは有機溶媒系塗布液を支持体上
に塗設したものである。磁性体粒子は、γFe22など
の強磁性酸化鉄、Co被着γFe23、Co被着マグネ
タイト、Co含有マグネタイト、強磁性二酸化クロム、
強磁性金属、強磁性合金、六方晶系のBaフェライト、
Srフェライト、Pbフェライト、Caフェライトなど
を使用できる。Co被着γFe23などのCo被着強磁
性酸化鉄が好ましい。形状としては針状、米粒状、球
状、立方体状、板状等いずれでもよい。比表面積ではS
BETで20m2/g以上が好ましく、30m2/g以上
が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、好ま
しくは3.0×104〜3.0×105A/mであり、特
に好ましくは4.0×104〜2.5×105A/mであ
る。強磁性体粒子を、シリカおよび/またはアルミナや
有機素材による表面処理を施してもよい。さらに、磁性
体粒子は特開平6−161032号に記載された如くそ
の表面にシランカップリング剤またはチタンカップリン
グ剤で処理されてもよい。又特開平4−259911
号、同5−81652号に記載の表面に無機、有機物を
被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0198】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4−219569号に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂、放射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ
又は生分解性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導
体、糖誘導体など)およびそれらの混合物を使用するこ
とができる。上記の樹脂のTgは−40℃〜300℃、
重量平均分子量は0.2万〜100万である。例えばビ
ニル系共重合体、セルロースジアセテート、セルロース
トリアセテート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレート、セルローストリ
プロピオネートなどのセルロース誘導体、アクリル樹
脂、ポリビニルアセタール樹脂を挙げることができ、ゼ
ラチンも好ましい。特にセルロースジ(トリ)アセテー
トが好ましい。バインダーは、エポキシ系、アジリジン
系、イソシアネート系の架橋剤を添加して硬化処理する
ことができる。イソシアネート系の架橋剤としては、ト
リレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、などのイソシアネート
類、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの反
応生成物(例えば、トリレンジイソシアナート3mol
とトリメチロールプロパン1molの反応生成物)、及
びこれらのイソシアネート類の縮合により生成したポリ
イソシアネートなどが挙げられ、例えば特開平6−59
357号に記載されている。
【0199】前述の磁性体を上記バインダー中に分散す
る方法は、特開平6−35092号に記載されている方
法のように、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミル
などが好ましく併用も好ましい。特開平5−88283
号記載の分散剤や、その他の公知の分散剤が使用でき
る。磁気記録層の厚みは0.1μm〜10μm、好まし
くは0.2μm〜5μm、より好ましくは0.3μm〜
3μmである。磁性体粒子とバインダーの重量比は好ま
しくは0.5:100〜60:100からなり、より好
ましくは1:100〜30:100である。磁性体粒子
の塗布量は0.005〜3g/m2、好ましくは0.0
1〜2g/m2、さらに好ましくは0.02〜0.5g
/m2である。磁気記録層の透過イエロー濃度は、0.
01〜0.50が好ましく、0.03〜0.20がより
好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。磁気記
録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によって全
面またはストライプ状に設けることができる。磁気記録
層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレード、
エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、トラン
スファロール、グラビヤ、キス、キャスト、スプレイ、
ディップ、バー、エクストリュージョン等が利用でき、
特開平5−341436号等に記載の塗布液が好まし
い。
【0200】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を併せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化硅素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化硅素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層、潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、米国特許5,336,589号、
同5,250,404号、同5,229,259号、同
5,215,874号、欧州特許466,130号に記
載されている。
【0201】上述の磁気記録層を有する感材に好ましく
用いられるポリエステル支持体について更に記すが、感
材、処理、カートリッジ及び実施例なども含め詳細につ
いては、公開技術、公技番号94−6023(発明協
会;1994.3.15)に記載されている。ポリエス
テルはジオールと芳香族ジカルボン酸を必須成分として
形成され、芳香族ジカルボン酸として2,6−、1,5
−、1,4−、及び2,7−ナフタレンジカルボン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジオールとし
てジエチレングリコール、トリエチレングリコール、シ
クロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、ビスフ
ェノールが挙げられる。この重合ポリマーとしては、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリシクロヘキサンジメタノールテレフタレート等
のホモポリマーを挙げることができる。特に好ましいの
は2,6−ナフタレンジカルボン酸を50モル%〜10
0モル%含むポリエステルである。中でも特に好ましい
のはポリエチレン−2,6−ナフタレートである。平均
分子量の範囲は約5,000ないし200,000であ
る。ポリエステルのTgは50℃以上であり、さらに9
0℃以上が好ましい。
【0202】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、よ
り好ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行
う。熱処理はこの温度範囲内の一定温度で実施してもよ
く、冷却しながら熱処理してもよい。この熱処理時間
は、0.1時間以上1500時間以下、さらに好ましく
は0.5時間以上200時間以下である。支持体の熱処
理は、ロール状で実施してもよく、またウェブ状で搬送
しながら実施してもよい。表面に凹凸を付与し(例えば
SnO2やSb25等の導電性無機微粒子を塗布す
る)、面状改良を図ってもよい。又端部にローレットを
付与し端部のみ少し高くすることで巻芯部の切り口写り
を防止するなどの工夫を行うことが望ましい。これらの
熱処理は支持体製膜後、表面処理後、バック層塗布後
(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布後のどこの段階
で実施してもよい。好ましいのは帯電防止剤塗布後であ
る。このポリエステルには紫外線吸収剤を練り込んでも
良い。又ライトパンピング防止のため、三菱化成製のD
iaresin、日本化薬製のKayaset等ポリエ
ステル用として市販されている染料または顔料を塗り込
むことにより目的を達成することが可能である。
【0203】本発明の感光材料の好ましい処理形態のひ
とつはアクチベーター処理である。アクチベーター処理
とは、発色現像主薬を感光材料の中に内蔵させておき、
発色現像主薬を含まない処理液で現像処理を行う処理方
法をさしている。この場合の処理液は通常の現像処理液
成分に含まれている発色現像主薬を含まないことが特徴
で、その他の成分(例えばアルカリ、補助現像主薬な
ど)を含んでいても良い。アクチベーター処理について
は欧州特許第545,491A1号、同第565,16
5A1号などの公知文献に例示されている。本発明に用
いるアクチベーター処理液のpHは9以上であることが
好ましく、10以上であることが更に好ましい。
【0204】本発明の感光材料に対しアクチベーター処
理を行う場合、補助現像剤が好ましく用いられる。ここ
で補助現像剤とはハロゲン化銀現像の現像過程におい
て、発色現像主薬からハロゲン化銀への電子の移動を促
進する作用を有する物質である。補助現像剤はアクチベ
ーター処理液に添加してもよいが、予め感光材料に内蔵
させておくこともできる。補助現像剤を含むアルカリ水
溶液で現像する方法は、RD.No.17643の28
〜29頁、同No.18716の651左欄〜右欄、お
よび同No.307105の880〜881頁に記載さ
れている。
【0205】本発明における補助現像主薬は好ましくは
一般式(ETA−I)又は一般式(ETA−II)で表さ
れるケンダール−ペルツ則に従う電子放出性の化合物で
ある。この中で(ETA−I)で表されるものが特に好
ましい。
【0206】
【化44】
【0207】一般式(ETA−I)、(ETA−II)に
おいて、R51〜R54は水素原子、アルキル基、シクロア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基を表
す。
【0208】R55〜R59は水素原子、ハロゲン原子、シ
アノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル
基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、シクロア
ルキルオキシ基、アリールオキシ基、ヘテロ環オキシ
基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基、アニ
リノ基、ヘテロ環アミノ基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロ環チオ基、シリル基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、アルコキシカルボニルオキシ基、シクロアル
キルオキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボ
ニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、スルファモイル
オキシ基、アルカンスルホニルオキシ基、アレーンスル
ホニルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、
シクロアルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカ
ルボニル基、カルバモイル基、カルボンアミド基、ウレ
イド基、イミド基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、
スルファモイルアミノ基、アルキルスルフィニル基、ア
レーンスルフィニル基、アルカンスルホニル基、アレー
ンスルホニル基、スルファモイル基、スルホ基、ホスフ
ィノイル基、ホスフィノイルアミノ基を表す。
【0209】q1は0〜5の整数を表し、q1が2以上
のときにはR55はそれぞれ異なっていても良い。R60
アルキル基、アリール基を表す。
【0210】一般式(ETA−I)又は(ETA−II)
で表される化合物の具体的な例としては、本出願人によ
る特願平10−44518号明細書P26〜30に記載
の化合物(ETA−1)〜(ETA−32)が挙げられ
る。
【0211】また補助現像剤を感光材料に内蔵させる場
合、感光材料の保存安定性を高めるために、補助現像剤
を前駆体の形で内蔵させることもできる。ここで用いら
れる補助現像剤前駆体としては、特開平1−13855
6号に記載の化合物等を挙げることができる。これらの
化合物は、水やアルコール類やアセトン、ジメチルホル
ムアミド、グリコール類等の適当な溶媒に溶解させる、
または、微粒子固体分散状、または、トリクレジルフォ
スフェート等の高沸点有機溶媒に溶解の後に親水性バイ
ンダー中で微粒子分散を行うなどして添加し、塗布する
ことができる。これら補助現像剤前駆体は2種以上併用
して用いてもよいし、補助現像剤と併用して用いてもよ
い。
【0212】本発明の別の好ましい処理形態は熱現像処
理である。熱現像においては、熱現像感光材料とは別の
処理材料を用いることが好ましい。処理材料としては、
支持体上に塩基および/または塩基プレカーサーを含有
した処理層を有するシートを挙げることができる。処理
層は親水性バインダーにより構成されていることが好ま
しい。熱現像感光材料を像様に露光した後、熱現像感光
材料と処理材料とを、熱現像感光材料の感光性層面と処
理材料の処理層面で貼り合わせて加熱することにより画
像形成が行われる。熱現像感光材料および処理材料を構
成する全塗布膜の最大膨潤に要する水の1/10から1
倍に相当する水を熱現像感光材料または処理材料に供給
後、貼り合わせて加熱することにより発色現像を行う方
法は好ましく用いられる。また、前記補助現像剤を必要
に応じて熱現像感光材料または処理材料に内蔵する、あ
るいは水とともに塗布する方法も用いることができる。
【0213】熱現像感光材料の加熱処理は当該技術分野
では公知であり、熱現像感光材料とそのプロセスについ
ては、例えば、写真工学の基礎(1970年、コロナ社
発行)の553頁〜555頁、1978年4月発行映像
情報40頁、Nabletts Handbook o
f Photography and Reprogr
aphy 7th Ed.(Vna Nostrand
and Reinhold Company)の32
〜33頁、米国特許第3,152,904号、同第3,
301,678号、同第3,392,020号、同第
3,457,075号、英国特許第1,131,108
号、同第1,167,777号およびリサーチ・ディス
クロージャー誌1978年6月号9〜15頁(RD−1
7029)に記載されている。熱現像工程の加熱温度
は、約50℃から250℃であるが、特に60℃から1
50℃が有用である。
【0214】本発明の熱現像感光材料には、熱現像を促
進する目的で熱溶剤を添加しても良い。熱溶剤は加熱時
に液状化し、画像形成を促進する作用を有する化合物で
ある。常温では白色、固体状態であることが好ましく、
加熱時の揮散性が小さいことが望まれる。好ましい融点
は70〜170℃である。その例としては、米国特許第
3,347,675号および同第3,667,959号
に記載されているような極性を有する有機化合物が挙げ
られる。具体的にはアミド誘導体(ベンズアミド等)、
尿素誘導体(メチル尿素、エチレン尿素等)、スルホン
アミド誘導体(特公平1−40974号および特公平4
−13701号に記載されている化合物等)、ポリオー
ル化合物(ソルビトール類)、およびポリエチレングリ
コール類が挙げられる。このほか本発明で用いることの
できる熱溶剤として、例えば米国特許3,347,67
5号、同3,438,776号、同3,666,477
号、同3,667,959号、RD17643号、特開
昭51−19525号、同53−24829号、同53
−60223号、同58−118640号、同58−1
98038号、同59−68730号、同59−842
36号、同59−229556号、同60−14241
号、同60−191251号、同60−232547
号、同61−52643号、同62−42153号、同
62−44737号、同62−78554号、同62−
136645号、同62−139545号、同63−5
3548号、同63−161446号、特開平1−22
4751号、同1−227150号、同2−863号、
同2−120739号、同2−123354号等の各公
報に記載された化合物を挙げることができる。さらに本
発明に用いられる好ましい熱溶剤の具体的な例として、
特開平2−297548号、8頁左上〜9頁左上に記載
のTS−1〜TS−21が挙げられる。上記本発明の熱
溶剤は、2種以上併用して使用することもできる。
【0215】本発明の熱現像感光材料及び/または処理
材料には銀現像および色素形成反応促進の目的で、塩基
又は塩基プレカーサを用いることが好ましい。塩基プレ
カーサとしては、熱により脱炭酸する有機酸と塩基の
塩、分子内求核置換反応、ロッセン転移またはベックマ
ン転移によりアミン類を放出する化合物がある。その具
体例は、米国特許第4,514,493号、同4,65
7,848号および公知技術第5号(1991年3月2
2日、アズテック有限会社発行)の55頁から86頁等
に記載されている。水に難溶な塩基性金属化合物および
この塩基性金属化合物を構成する金属イオンと水を媒体
として錯形成反応しうる化合物(錯形成化合物という)
の組合せで塩基を発生させる方法も好ましく用いられ
る。このような塩基発生方法は、欧州特許公開210,
660号、米国特許第4,740,445号に記載され
ている。このような塩基発生方法を用いる場合、本発明
においては、熱現像感光材料に水に難溶な塩基性金属化
合物を添加し、処理材料にこの塩基性金属化合物を構成
する金属イオンと水を媒体として錯形成反応しうる化合
物(錯形成化合物という)を含有させることが好まし
い。このような構成にすることにより、熱現像感光材料
の保存安定性を高めることができる。
【0216】本発明の熱現像工程において用いられる処
理材料は、上記塩基および/または塩基プレカーサーを
含有することの他に、加熱現像時に空気を遮断したり、
感材からの素材の揮散を防止したり、塩基以外の処理用
の素材を熱現像感光材料に供給したり、現像後に不要に
なる熱現像感光材料中の素材(YF染料、AH染料等)
あるいは現像時に生成する不要成分を除去したりする機
能を併せ持つこともできる。また、処理材料には脱銀機
能を持たせても良い。例えば、熱現像感光材料を像様露
光後処理材料と重ね合わせ処理する際ハロゲン化銀及び
/または現像銀の一部または全てを溶解する場合、処理
材料にハロゲン化銀溶剤として定着剤を含ませておいて
も良い。
【0217】処理材料の支持体とバインダーには、熱現
像感光材料と同様のものを用いることが出来る。処理材
料には、前述の染料の除去その他の目的で、媒染剤を添
加しても良い。媒染剤は写真分野で公知のものを用いる
ことが出来、米国特許4,50,626号第58〜59
欄や、特開昭61−88256号32〜41頁、特開昭
62−244043号、特開昭62−244036号等
に記載の媒染剤を挙げることが出来る。また、米国特許
4,463,079号記載の色素受容性の高分子化合物
を用いても良い。また前記した熱溶剤を含有させてもよ
い。
【0218】処理材料の処理層には、塩基又は塩基プレ
カーサーを含有させる。塩基としては有機塩基、無機塩
基のいずれでもよい。無機の塩基としては、特開昭62
−209448号記載のアルカリ金属またはアルカリ土
類金属の水酸化物(例えば水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化マ
グネシウム等)、リン酸塩(例えばリン酸水素二カリウ
ム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素アンモニウム
・ナトリウム、リン酸水素カルシウム等の第二または第
三リン酸塩等)、炭酸塩(例えば炭酸カリウム、炭酸ナ
トリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム
等)、ホウ酸塩(例えばホウ酸カリウム、ホウ酸ナトリ
ウム、メタホウ酸ナトリウム等)、有機酸塩(例えば酢
酸カリウム、酢酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュ
ウ酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウム、
リンゴ酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム等)、特開昭63−25208号記載
のアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアセチリド、
などが挙げられる。
【0219】また有機の塩基としては、アンモニア、脂
肪族あるいは芳香族アミン類(例えば1級アミン(例え
ばメチルアミン、エチルアミン、ブチルアミン、n−ヘ
キシルアミン、シクロヘキシルアミン、2−エチルヘキ
シルアミン、アリルアミン、エチレンジアミン、1,4
−ジアミノブタン、ヘキサメチレンジアミン、アニリ
ン、アニシジン、p−トルイジン、α−ナフチルアミ
ン、m−フェニレンジアミン、1,8−ジアミノナフタ
レン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、エタノール
アミン、タリウム等)、2級アミン(例えばジメチルア
ミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ジアリルアミ
ン、N−メチルアニリン、N−メチルベンジルアミン、
N−メチルエタノールアミン、ジエタノールアミン
等)、3級アミン(例えば特開昭62−170954号
記載のN−メチルモルホリン、N−ヒドロキシエチルモ
ルホリン、N−メチルピぺリジン、N−ヒドロキシエチ
ルピペリジン、N,N′−ジメチルピペラジン、N,
N′−ジヒドロキシエチルピペラジン、ジアザビシクロ
〔2,2,2〕オクタン、N,N−ジメチルエタノール
アミン、N,N−ジメチルプロパノールアミン、N−メ
チルジエタノールアミン、N−メチルジプロパノールア
ミン、トリエタノールアミン、N,N,N′,N′−テ
トラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テ
トラヒドロキシエチルエチレンジアミン、N,N,
N′,N′−テトラメチルトリメチレンジアミン、N−
メチルピロリジン等)、ポリアミン(ジエチレントリア
ミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、
ポリアリルアミン、ポリビニルベンジルアミン、ポリ−
(N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)、ポ
リ−(N,N−ジメチルビニルベンジルアミン等)、ヒ
ドロキシルアミン類(例えばヒドロキシルアミン、N−
ヒドロキシ−N−メチルアニリン等)、複素環状アミン
類(例えばピリジン、ルチジン、イミダゾール、アミノ
ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、インドー
ル、キノリン、イソキノリン、ポリ−4−ビニルピリジ
ン、ポリ−2−ビニルピリジン等)、アミジン類(例え
ばモノアミジン、(例えばアセトアミジン、イミダゾタ
ン、2−メチルイミダゾール、1,4,5,6−テトラ
ヒドロピリミジン、2−メチル−1,4,5,6−テト
ラヒドロピリミジン、2−フェニル−1,4,5,6−
テトラヒドロピリミジン、イミノピペリジン、ジアザビ
シクロノネン、ジアザビシクロウンデセン(DBU)
等)、ビスあるいはトリスあるいはテトラアミジン、グ
アニジン類(例えば水溶性のモノグアニジン(例えばグ
アニジン、ジメチルグアニジン、テトラメチルグアニジ
ン、2−アミノイミダゾリン、2−アミノ−1,4,5
−テトラヒドロピリミジン等)、特開昭63−7084
5号記載の水不溶性のモノあるいはビスグアニジン、ビ
スあるいはトリスあるいはテトラグアニジン、4級アン
モニウムの水酸化物(例えばテトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイド
ロオキサイド、テトラブチルアンモニウムハイドロオキ
サイド、トリメチルベンジルアンモニウムハイドロオキ
サイド、トリオクチルメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド、メチルピリジニウムハイドロオキサイド等)な
どが挙げられる。
【0220】塩基プレカーサーとして、水に難溶性の塩
基性化合物の金属イオンに対する錯形成化合物を使用す
る場合には、例えば、エチレンジアミン四酢酸、ニトリ
ロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸等のアミノカル
ボン酸またはその塩、アミノホスホン酸またはその塩、
2−ピコリン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、5
−エチル−2−ピコリン酸等のピリジルカルボン酸また
はその塩、ベンジルイミノジ酢酸、α−ピコリルイミノ
ジ酢酸等のイミノジ酢酸またはその塩等を用いることが
できる。錯形成化合物は、グアニジン等の有機塩基また
はカリウム等のアルカリ金属で中和した塩の使用が好ま
しい。処理材料中での塩基又は塩基プレカーサ又は錯形
成化合物の好ましい添加量は0.1〜20g/m2であ
り、より好ましくは0.5〜10g/m2である。
【0221】一方、熱現像感光材料に含有させる水に難
溶性の塩基性化合物としては、金属水酸化物、あるいは
金属酸化物が好ましく用いられ、これらの中で特に、水
酸化亜鉛または酸化亜鉛を用いることが好ましい。
【0222】処理材料を用いて熱現像するに際し、現像
促進あるいは、処理用素材の転写促進、不要物の拡散促
進の目的で少量の水を用いることが好ましい。上記の如
き、水に難溶な塩基性金属化合物およびこの塩基性金属
化合物を構成する金属イオンと錯形成化合物の組合せで
塩基を発生させる方法を採用する場合には、水を用いる
ことが必須である。水には無機のアルカリ金属塩や有機
の塩基、低沸点溶媒、界面活性剤、かぶり防止剤、難溶
性金属塩との錯形成化合物、防黴剤、防菌剤を含ませて
もよい。水としては一般に用いられる水であれば何を用
いても良い。具体的には蒸留水、水道水、井戸水、ミネ
ラルウォーター等を用いることができる。また本発明の
熱現像感光材料および処理材料を用いる熱現像装置にお
いては水を使い切りで使用しても良いし、循環し繰り返
し使用してもよい。後者の場合材料から溶出した成分を
含む水を使用することになる。また特開昭63−144
354号、同63−144355号、同62−3846
0号、特開平3−210555号等に記載の装置や水を
用いても良い。水は熱現像感光材料、処理材料またはそ
の両者に付与する方法を用いることができる。その使用
量は熱現像感光材料および処理材料の(バック層を除
く)全塗布膜を最大膨潤させるに要する量の1/10〜
1倍に相当する量である。この水を付与する方法として
は、例えば特開昭62−253159号(5)頁、特開
昭63−85544号等に記載の方法が好ましく用いら
れる。また、溶媒をマイクロカプセルに閉じ込めたり、
水和物の形で予め熱現像感光材料もくしは処理材料また
はその両者に内蔵させて用いることもできる。付与する
水の温度は前記特開昭63−85544号等に記載のよ
うに30℃〜60℃であれば良い。
【0223】本発明の熱現像感光材料を熱現像する際に
は、公知の加熱手段を適用することが出来、例えば、加
熱されたヒートブロックや面ヒータに接触させる方式、
熱ローラや熱ドラムに接触させる方式、赤外および遠赤
外ランプヒーターなどに接触させる方式、高温に維持さ
れた雰囲気中を通過させる方式、高周波加熱方式を用い
る方式などを用いることができる。このほか、熱現像感
光材料又は受像部材の裏面にカーボンブラック層の様な
発熱導電性物質を設け、通電することにより生ずるジュ
ール熱を利用する方式を適用することもできる。この発
熱の発熱要素には、特開昭61−145544号等に記
載のものを利用できる。熱現像感光材料と処理材料を感
光層と処理層が向かい合う形で重ね合わせる方法は特開
昭62−253159号、特開昭61−147244号
(27)頁記載の方法が適用できる。加熱温度としては
70℃〜100℃が好ましい。
【0224】本発明の写真要素の処理には種々の熱現像
装置のいずれもが使用できる。例えば、特開昭59−7
5247号、同59−177547号、同59−181
353号、同60−18951号、実開昭62−259
44号等に記載されている装置などが好ましく用いられ
る。また市販の装置としては富士写真フイルム(株)製
ピクトロスタット100、同ピクトロスタット200、
同ピクトロスタット300、同ピクトロスタット33
0、同ピクトロスタット50、同ピクトログラフィー3
000、同ピクトログラフィー2000などが使用でき
る。
【0225】本発明の熱現像処理においては、処理部材
に現像停止剤を含ませておき、現像と同時に現像停止剤
を働かせても良い。ここでいう現像停止剤とは、適正現
像後、速やかに塩基を中和または塩基と反応して膜中の
塩基濃度を下げ現像を停止する化合物または銀および銀
塩と相互作用して現像を抑制する化合物である。具体的
には、加熱により酸を放出する酸プレカーサー、加熱に
より共存する塩基と置換反応を起す親電子化合物、また
は含窒素ヘテロ環化合物、メルカプト化合物及びその前
駆体等が挙げられる。更に詳しくは特開昭62−253
159号(31)〜(32)頁に記載されている。ま
た、メルカプトカルボン酸の亜鉛塩を感光部材に含有さ
せ、前述した錯形成化合物を処理部材に含有させた組合
せは有利である。また、同様にハロゲン化銀のプリント
アウト防止剤を処理部材に含ませておき、現像と同時に
その機能を発現させても良い。プリントアウト防止剤の
例としては特公昭54−164号記載のモノハロゲン化
合物、特開昭53−46020号記載のトリハロゲン化
合物、特開昭48−45228号記載のハロゲンが脂肪
族炭素原子に結合する化合物、特公昭57−8454号
に記載のテトラブロムキシレンに代表されるポリハロゲ
ン化合物が挙げられる。また、英国特許第1,005,
144号に記載されている1−フェニル−5−メルカプ
トテトラゾールのような現像抑制剤、また、ビオローゲ
ン化合物も有効である。プリントアウト防止剤の使用量
は好ましくは10-4〜1モル/Ag1モル、特に好まし
くは10-3〜10-1モル/Ag1モルである。
【0226】本発明の熱現像処理においては、熱現像に
よって熱現像感光材料中に生成した現像銀を除去するた
めに、処理材料中に漂白剤として作用する銀の酸化剤を
含有させておき、熱現像時にこれらの反応を生じさせる
ことができる。また、画像形成の現像終了後に銀の酸化
剤を含有させた第二の材料を熱現像感光材料と貼り合わ
せて現像銀の除去を行うこともできる。しかしながら、
処理時に現像銀を漂白しない方が、処理が簡易であり好
ましい。
【0227】本発明の処理材料において使用できる漂白
剤としては、常用されている銀漂白剤を任意に使用でき
る。このような漂白剤は米国特許第1,315,464
号および同1,946,640号、およびPhotog
raphic Chemistry l2,chapt
er 30,Foundation Press Lo
ndon England に記載されている。これら
の漂白剤は写真銀像を効果的に酸化しそして可溶化す
る。有用な銀漂白剤の例には、アルカリ金属重クロム酸
塩、アルカリ金属フェリシアン化物がある。好ましい漂
白剤は水に可溶な物であり、そしてニンヒドリン、イン
ダンジオン、ヘキサケトシキロヘキサン、2,4−ジニ
トロ安息香酸、ベンゾキノン、ベンゼンスルホン酸、
2,5−ジニトロ安息香酸を包含する。また、金属有機
錯体、たとえばシキロヘキシルジアルキルアミノ4酢酸
の第2鉄塩およびエチレンジアミン4酢酸の第2鉄塩、
クエン酸の第2鉄塩がある。第二の処理材料に用いうる
バインダー、支持体、その他の添加剤に関しても、前記
の熱現像感光材料を現像する処理材料(第一の処理材
料)と同じ物を用いることが出来る。漂白剤の塗布量
は、張り合わせられる熱現像感光材料の含有銀量に応じ
て変えられるべきであるが、熱現像感光材料の単位面積
当たりの塗布銀量の0.01モル〜10モル/熱現像感
光材料の塗布銀モルの範囲で使用される。好ましくは
0.1〜3モル/熱現像感光材料の塗布銀モルであり、
さらに好ましくは0.1〜2モル/熱現像感光材料の塗
布銀モルである。
【0228】また、画像形成後に不要となったハロゲン
化銀を除去するために、処理材料中に定着機能を持つ化
合物を含有させておくこともできる。このような方式の
具体的な例のひとつは、処理材料に物理現像核およびハ
ロゲン化銀溶剤を含ませておき、加熱中に熱現像感光材
料のハロゲン化銀を可溶化し、処理層に固定する方式が
挙げられる。物理現像核は、熱現像感光材料より拡散し
てきた可溶性銀塩を還元して物理現像銀に変換し、処理
層に固定させるものである。物理現像核としては、亜
鉛、水銀、鉛、カドミウム、鉄、クロム、ニッケル、
錫、コバルト、銅、ルテニウムなどの重金属、あるいは
パラジウム、白金、銀、金等の貴金属、あるいはこれら
の硫黄、セレン、テルル等のカルコゲン化合物のコロイ
ド粒子等の物理現像核として公知のものはすべて使用で
きる。これらの物理現像核物質は、対応する金属イオン
をアスコルビン酸、水素化ホウ素ナトリウム、ハイドロ
キノン等の還元剤で還元して、金属コロイド分散物をつ
くるか、あるいは、可溶性硫化物、セレン化物またはテ
ルル化物溶液を混合して、水不溶性の金属硫化物、金属
セレン化物または金属テルル化物のコロイド分散物をつ
くることによって得られる。これら分散物は、ゼラチン
のような親水性バインダー中で形成させるのが好まし
い。コロイド銀粒子の調製法は、米国特許第2,68
8,601号等に記載されている。必要に応じて、ハロ
ゲン化銀乳剤調製法で知られている過剰の塩を除去す
る、脱塩法をおこなってもよい。これらの物理現像核の
大きさは、2〜200nmの粒径のものが好ましく用い
られる。これらの物理現像核は、処理層に、通常、10
-3〜100mg/m2、好ましくは、10-2〜10mg
/m2含有させる。物理現像核は、別途調製して塗布液
中に添加することもできるが、親水性バインダーを含有
する塗布液中で、例えば、硝酸銀と硫化ナトリウム、ま
たは、塩化金と還元剤等を反応させて作製してもよい。
物理現像核としては、銀、硫化銀、硫化パラジウム等が
好ましく用いられる。
【0229】このような方式でハロゲン化銀の定着を行
う場合には、物理現像核を含有する層に物理現像を生じ
させ得る還元剤が存在する必要がある。非拡散性の還元
剤を用いる場合には、該層に添加する必要があるが、拡
散性の還元剤を使用する場合には熱現像感光材料、処理
材料のいずれの層に還元剤が添加されていても構わな
い。このような機能をもった還元剤としては、前述の補
助現像剤が好ましく用いられる。
【0230】物理現像核や還元剤を用いずにハロゲン化
銀を定着してもよい。この場合にはいわゆるハロゲン化
銀溶剤によって銀イオンに対して塩置換がおこり、感光
性のない銀塩を生成することが望まれる。
【0231】いずれの場合においても、ハロゲン化銀溶
剤は、公知の物が使用できる。このような用途には、一
般にハロゲン化銀溶剤、定着剤として知られている化合
物を任意に用いることができる。
【0232】本発明に用いられるハロゲン化銀溶剤とし
ては、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエ
ーテル系化合物、メルカプト化合物、チオウラシル類、
及び特開平4−365037号11頁〜21頁や同5−
66540号1088頁〜1092頁に記載のスルフィ
ド基を有する含窒素ヘテロ環系化合物、メソイオン系化
合物、さらに、テトラアザインデン類、ウラシル類、ベ
ンゾトリアゾール類などの含窒素複素環化合物、ヒダン
トイン類などを挙げることができる。
【0233】いずれの場合においても、ハロゲン化銀溶
剤は、公知のものを使用できる。例えば、チオ硫酸塩、
亜硫酸塩、チオシアン酸塩、特公昭47−11386号
記載の1,8−ジ−3,6−ジチアオクタン、2,2′
−チオジエタノール、6,9−ジオキサ−3,12−ジ
チアテトラデカン−1,14−ジオールのようなチオエ
ーテル化合物、特開平8−179458号記載のウラシ
ル、ヒダントインの如き5ないし6員環のイミド環を有
する化合物、メルカプト化合物、チオウラシル類、特開
平4−365037号11頁〜21頁や同5−6654
0号1088頁〜1092頁に記載のスルフィド基を有
する含窒素ヘテロ環系化合物、特開昭53−14431
9号記載の一般式(I)の化合物を用いることができ
る。アナリティカ・ケミカ・アクタ(Analytic
a ChemicaActa)248巻 604〜61
4頁(1991年)記載のトリメチルトリアゾリウムチ
オレート等メソイオンチオレート化合物も好ましい。ハ
ロゲン化銀を定着して安定化しうる化合物もハロゲン化
銀溶剤として使用しうる。また、これらのハロゲン化銀
溶剤を併用して用いてもよい。上記化合物の中でも、亜
硫酸塩、ウラシルやヒダントインのような5ないし6員
のイミド環を有する化合物が特に好ましい。特にウラシ
ルやヒダントインはカリウム塩として添加すると、処理
材料の保存時の光沢低下が改善できる点で好ましい。
【0234】処理層中の全ハロゲン化銀溶剤の含有量
は、0.01〜100ミリモル/m2であり、好ましく
は、0.1〜50ミリモル/m2である。より好ましく
は、1〜30ミリモル/m2である。熱現像感光材料の
塗布銀量に対してモル比で、1/20〜20倍で、好ま
しくは1/10〜10倍で、より好ましくは、1/3〜
3倍である。ハロゲン化銀溶剤は、水、メタノール、エ
タノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルプ
ロピルグリコール等の溶媒或いはアルカリまたは酸性水
溶液に添加してもよいし、固体微粒子分散させて塗布液
に添加してもよい。
【0235】処理材料は最低一つのタイミング層を有す
ることが出来る。このタイミング層は、所望とするハロ
ゲン化銀と現像主薬、さらにカプラーとの反応が実質的
に完了するまでの間、漂白反応や定着反応を遅延させる
ことを目的とするものである。タイミング層は、ゼラチ
ン、ポリビニルアルコール、または、ポリビニルアルコ
ール−ポリビニルアセテートからなることが出来る。こ
の層はまた、例えば米国特許第4,056,394号、
同第4,061,496号および、同第4,229,5
16号に記載されているようなバリアータイミング層で
あっても良い。
【0236】本発明の熱現像処理においては、発色現像
を行うための処理材料、漂白および/または定着を行う
ための処理材料(以下、第2処理材料と呼ぶ)、など機
能を分離した2つ以上の処理材料と順次熱現像感光材料
を重ね合わせて加熱処理を行うことも可能である。この
場合には、現像用の処理材料には上で述べたような、漂
白や定着機能をもつ化合物は含有されないのが好まし
い。熱現像感光材料は現像用処理材料と重ね合わせて加
熱処理された後、再び第2処理材料を用いて漂白する方
法として、熱現像感光材料及び第2処理材料とそれぞれ
感光性層と処理層を向かい合わせて重ね合わされる。こ
のとき予め、双方のバック層を除く全塗布膜を最大膨潤
させるに要する量の0.1から1倍に相当する水を熱現
像感光材料または第2処理材料を与えておく。この状態
で、40℃から100℃の温度で5秒から60秒間加熱
することにより、漂白処理や定着処理が施される。水の
量、水の種類、水の付与方法、および熱現像感光材料と
処理材料を重ね合わせる方法については現像用の処理材
料と同様のものを用いることができる。
【0237】本発明の感光材料又は熱現像感光材料を処
理後、長期間に渡って保管あるいは鑑賞する目的で用い
るためには、上述の漂白処理や定着処理を行うことが好
ましい。しかし、後述のように、本発明の感光材料又は
熱現像感光材料を処理後直ちにスキャナー等で読取り、
電子画像に変換する目的で用いる場合には、漂白処理や
定着処理は必ずしも必要ではない。しかし通常は定着処
理は行うのがこのましい。これは残存するハロゲン化銀
が可視波長域に吸収を持つため、スキャナー読取り時に
ノイズ源となって得られる電子画像に悪影響を与えるか
らである。定着処理をおこなわず、現像だけの簡易な処
理を実現するためには、前述の薄い平板ハロゲン化銀粒
子や塩化銀粒子を用いることが好ましい。特に塩化銀平
板粒子を用いることが好ましい。
【0238】本発明の感光材料又は熱現像感光材料およ
び処理材料には、塗布助剤、剥離性改良、スベリ性改
良、帯電防止、現像促進等の目的で種々の界面活性剤を
使用することができる。界面活性剤の具体例は公知技術
第5号(1991年3月22日、アズテック有限会社発
行)の136〜138頁、特開昭62−173463
号、同62−183457号等に記載されている。感光
材料又は熱現像感光材料には、スベリ性防止、帯電防
止、剥離性改良等の目的で有機フルオロ化合物を含ませ
てもよい。有機フロオロ化合物の代表例としては、特公
昭57−9053号第8〜17欄、特開昭61−209
44号、同62−135826号等に記載されているフ
ッ素系界面活性剤、またはフッ素油などのオイル状フッ
素系化合物もしくは四フッ化エチレン樹脂などの固体状
フッ素化合物樹脂などの疎水性フッ素化合物が挙げられ
る。
【0239】感光材料又は熱現像感光材料および処理材
料には滑り性がある事が好ましい。滑り剤含有層は感光
層面、バック面ともに用いることが好ましい。好ましい
滑り性としては動摩擦係数で0.25以下0.01以上
である。この時の測定は直径5mmのステンレス球に対
し、60cm/分で搬送した時の値を表す(25℃、6
0%RH)。この評価において相手材として感光層面に
置き換えてもほぼ同レベルの値となる。使用可能な滑り
剤としては、ポリオルガノシロキサン、高級脂肪酸アミ
ド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級アルコールの
エステル等であり、ポリオルガノシロキサンとしては、
ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシロキサン、ポ
リスチリルメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロ
キサン等を用いることができる。添加層としては乳剤層
の最外層やバック層が好ましい。特にポリジメチルシロ
キサンや長鎖アルキル基を有するエステルが好ましい。
【0240】また本発明の感光材料又は熱現像感光材料
および処理材料においては、帯電防止剤が好ましく用い
られる。それらの帯電防止剤としては、カルボン酸及び
カルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カチオン性
高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げることができ
る。帯電防止剤として最も好ましいものは、ZnO、T
iO2、SnO2、Al23、In23、SiO2、Mg
O、BaO、MoO3、V25の中から選ばれた少くと
も1種の体積抵抗率が107Ω・cm以下、より好まし
くは105Ω・cm以下である粒子サイズ0.001〜
1.0μm結晶性の金属酸化物あるいはこれらの複合酸
化物の微粒子、更にはゾル状や金属酸化物あるいはこれ
らの複合酸化物の微粒子である。感材への含有量として
は5〜500mg/m2が好ましく、特に好ましくは1
0〜350mg/m2である。導電性の結晶性酸化物又
はその複合酸化物とバインダーの量の比は1/300〜
100/1が好ましく、より好ましくは1/100〜1
00/5である。
【0241】感光材料又は熱現像感光材料および処理材
料の構成(バック層を含む)には、寸度安定化、カール
防止、接着防止、膜のヒビ割れ防止、圧力増減感防止等
の膜物性改良の目的で種々のポリマーラテックスを含有
させることができる。具体的には、特開昭62−245
258号、同62−136648号、同62−1100
66号等に記載のポリマーラテックスのいずれも使用で
きる。特に、ガラス転移点の低い(40℃以下)ポリマ
ーラテックスを媒染層に用いると媒染層のヒビ割れを防
止することができ、またガラス転移点が高いポリマーラ
テックスをバック層に用いるとカール防止効果が得られ
る。
【0242】本発明の感光材料又は熱現像感光材料およ
び処理材料にはマット剤が有る事が好ましい。マット剤
としては乳剤面、バック面とどちらでもよいが、乳剤側
の最外層に添加するのが特に好ましい。マット剤は処理
液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好ましくは両者を
併用することである。例えばポリメチルメタクリレー
ト、ポリ(メチルメタクリレート/メタクリル酸=9/
1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子などが好
ましい。粒径としては0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭い方が好ましく、平均粒径の0.9〜
1.1倍の間に全粒子数の90%以上を含有させること
が好ましい。又、マット性を高めるために0.8μm以
下の微粒子を同時に添加することも好ましく、例えばポ
リメチルメタクリレート(0.2μm)、ポリ(メチル
メタクリレート/メタクリル酸=9/1(モル比)0.
3μm))、ポリスチレン粒子(0.25μm)、コロ
イダルシリカ(0.03μm)が挙げられる。具体的に
は、特開昭61−88256号(29)頁に記載されて
いる。その他、ベンゾグアナミン樹脂ビーズ、ポリカー
ボネート樹脂ビーズ、AS樹脂ビーズなどの特開昭63
−274944号、同63−274952号記載の化合
物がある。その他前記リサーチ・ディスクロージャー記
載の化合物が使用できる。
【0243】次に、感光材料又は熱現像感光材料を装填
することのできるフィルムパトローネについて記す。本
発明で使用されるパトローネの主材料は金属でも合成プ
ラスチックでもよい。好ましいプラスチック材料はポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニ
ルエーテルなどである。更にパトローネは、各種の帯電
防止剤を含有してもよくカーボンブラック、金属酸化物
粒子、ノニオン、アニオン、カチオン及びベタイン系界
面活性剤又はポリマー等を好ましく用いることができ
る。これらの帯電防止されたパトローネは特開平1−3
12537号、同1−312538号に記載されてい
る。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が
好ましい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付
与するためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだ
プラスチックを使って製作される。パトローネのサイズ
は現在の135サイズのままでもよいし、カメラの小型
化には、現在の135サイズの25mmのカートリッジ
の径を22mm以下とすることも有効である。パトロー
ネのケースの容積は、30cm3以下、好ましくは25
cm3以下とすることが好ましい。パトローネおよびパ
トローネケースに使用されるプラスチックの重量は5g
〜15gが好ましい。
【0244】更にスプールを回転してフィルムを送り出
すパトローネでもよい。またフィルム先端がパトローネ
本体内に収納され、スプール軸をフィルム送り出し方向
に回転させることによってフィルム先端をパトローネの
ポート部から外部に送り出す構造でもよい。これらは米
国特許4,834,306号、同5,226,613号
に開示されている。
【0245】本発明の感光材料又は熱現像感光材料は一
般に市販されているレンズ付きフィルムユニットに装填
して用いることができる。また本発明の感光材料又は熱
現像感光材料は、特願平10−158427号,同10
−170624号,同10−188984号に記載のレ
ンズ付きフィルムユニットに装填して好ましく用いるこ
とができる。
【0246】本発明の感光材料又は熱現像感光材料を撮
影用感材として用いる場合、カメラ等を用いて風景や人
物などを直接撮影するのが一般的である。上記のような
レンズ付きフィルムユニットに装填されて用いられる場
合もこれに類する。そのほか、本発明の感光材料又は熱
現像感光材料は、プリンターや引伸機等を用いてリバー
サルフィルムやネガフィルムを通して露光する方法、複
写機の露光装置等を用いて、原画をスリットなどを通し
て走査露光する方法、画像情報と電気信号を経由して発
光ダイオード、各種レーザー(レーザーダイオード、ガ
スレーザーなど)などを発光させ走査露光する方法(特
開平2−129625号等に記載の方法)、画像情報を
CRT、液晶ディスプレー、エレクトロルミネッセンス
ディスプレー、プラズマディスプレーなどの画像表示装
置に出力し、直接又は光学系を介して露光する方法など
にも用いられる。
【0247】感光材料又は熱現像感光材料へ画像を記録
する光源としては、上記のように自然光、タングステン
ランプ、発光ダイオード、レーザー光源、CRT光源な
どの米国特許第4,500,626号第56欄、特開平
2−53378号、同2−54672号記載の光源や露
光方法を用いることができる。また、非線形光学材料と
レーザー光等のコヒーレントな光源を組み合わせた波長
変換素子を用いて画像露光することもできる。ここで非
線形光学材料とは、レーザー光のような強い光電界を与
えたときに現れる分局と電界との非線形性を発現可能な
材料であり、ニオブ酸リチウム、リン酸二水素カリウム
(KDP)、沃素酸リチウム、BaB24などに代表さ
れる無機化合物や、尿素誘導体、ニトロアニリン誘導
体、例えば、3−メチル−4−ニトロピリジン−N−オ
キシド(POM)のようなニトロピリジン−N−オキシ
ド誘導体、特開昭61−53462号、同62−210
432号に記載の化合物が好ましく用いることができ
る。波長変換素子の形態としては、単結晶光導波路型、
ファイバー型等が知られており、その何れもが有用であ
る。
【0248】また、前記の画像情報はビデオカメラ、電
子スチルカメラ等から得られる画像信号、日本テレビジ
ョン信号規格(NTSC)に代表されるテレビ信号、原
画をスキャナー等多数の画素に分割して得た画像信号、
CG、CADで代表されるコンピューターを用いて作製
された画像を利用できる。
【0249】本発明によって得られた画像は、スキャナ
ー等を用いて読み取り、電子画像情報に変換することが
できる。本発明においてスキャナーとは感光材料又は熱
現像感光材料を光学的に走査して反射、または透過の光
学濃度を画像情報に変換する装置である。走査する際に
はスキャナーの光学部分を感光材料又は熱現像感光材料
の移動方向とは異なった方向に移動させることによって
感光材料又は熱現像感光材料の必要な領域を走査するこ
とが一般的であり、推奨されるが、感光材料又は熱現像
感光材料を固定してスキャナーの光学部分のみを移動さ
せたり、感光材料又は熱現像感光材料のみを移動させて
スキャナーの光学部分を固定してもよい。またはこれら
の組み合わせであってもよい。
【0250】感光部材の画像情報を読み取る場合には、
少なくとも3つの各々の色素の吸収が出来る波長領域の
光を全面照射あるいはスリット走査してその反射光、あ
るいは透過光の光量を測定する方法が好ましい。この場
合、拡散光を用いた方が、平行光を用いるより、フィル
ムのマット剤、傷などの情報が除去できるので好まし
い。また、受光部には、半導体イメージセンサー(例え
ば、エリア型CCDまたはCCDラインセンサー)を用
いているのが好ましい。また画像読み取り時の処理シー
トも有無は問わない。
【0251】このようにして得られた画像データは、各
種画像表示装置を用いて見ることができる。画像表示装
置としては、カラーもしくはモノクロCRT、液晶ディ
スプレイ、プラズマ発光ディスプレイ、ELディスプレ
イなど、任意の装置が用いられる。
【0252】本発明ではこのようにして読み取られた画
像信号を出力して別の記録材料上に画像を形成すること
ができる。出力する材料はハロゲン化銀感光材料の他、
各種ハードコピー装置が用いられる。例えばインクジェ
ット方式、昇華型熱転写方式、電子写真方式、サイカラ
ー方式、サーモオートクロム方式、ハロゲン化銀カラー
ぺーパーに露光する方法、ハロゲン化銀熱現像方式など
様々な方式が用いられる。いずれの方法でも本発明の効
果は充分に発揮される。
【0253】本発明においては、現像によって得られた
画像情報をデジタルデータとして取り込むことを主な目
的としているが、従来の方法である撮影した情報をカラ
ーペーパーのようなプリント材料にアナログ的に光学露
光して使用することもできる。
【0254】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0255】実施例1 〈種乳剤T−1の調製〉以下に示す方法によって、2枚
の平行な双晶面を有する種乳剤T−1を調製した。
【0256】 (A−1液) オセインゼラチン 38.0g 臭化カリウム 11.7g 水で 34.0l に仕上げる。
【0257】 (B−1液) 硝酸銀 810.0g 水で 3815ml に仕上げる。
【0258】 (C−1液) 臭化カリウム 567.3g 水で 3815ml に仕上げる。
【0259】 (D−1液) オセインゼラチン 163.4g HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)nH (m+n=9.77)の10%メタノール溶液 5.5ml 水で 3961ml に仕上げる。
【0260】 (E−1液) 硫酸(10%) 91.1ml (F−1液) 56%酢酸水溶液 必要量 (G−1液) アンモニア水(28%) 105.7ml (H−1液) 水酸化カリウム水溶液(10%) 必要量 特開昭62−160128号記載の攪拌装置を用い、3
0℃で激しく攪拌したA−1液にE−1液を添加し、そ
の後B−1液とC−1液とをダブルジェット法により各
々279mLを1分間定速で添加し、ハロゲン化銀核の
生成を行った。その後D−1液を添加し、31分かけて
温度を60℃に上げ、さらにG−1液を添加し、H−1
液でpHを9.3に調整し、6.5分間熟成を行った。
その後、F−1液でpHを5.8に調整し、その後、残
りのB−1液とC−1液とをダブルジェット法により3
7分で加速添加し、直ちに常法にて脱塩を行った。この
種乳剤を電子顕微鏡にて観察したところ、互いに平行な
2枚の双晶面をもつECD(投影面積円換算粒径)=
0.72μm、粒径分布の変動係数16%の単分散平板
種乳剤であった。
【0261】〈平板状粒子乳剤Em−1の調製〉種乳剤
T−1と以下に示す溶液を用い、乳剤Em−1を調製し
た。
【0262】 (A−2液) オセインゼラチン 519.9g HO(CH2CH2O)m(CH(CH3)CH2O)19.8(CH2CH2O)nH (m+n=9.77)の10%メタノール溶液 4.5ml 種乳剤T−1 5.3モル相当 水で 18.0l に仕上げる。
【0263】 (B−2液) 3.5N硝酸銀水溶液 2787ml (C−2液) 臭化カリウム 1020g 沃化カリウム 29.1g 水で 2500ml に仕上げる。
【0264】 (D−2液) 臭化カリウム 618.5g 沃化カリウム 8.7g 水で 1500ml に仕上げる。
【0265】 (E−2液) 臭化カリウム 208.3g 水で 1000ml に仕上げる。
【0266】 (F−2液) 56%酢酸水溶液 必要量 (H−2液) 3.0重量%のゼラチンと沃化銀粒子(ECD=0.05μm) からなる微粒子乳剤 0.672モル相当 調製法を以下に示す 0.254モルの沃化カリウムを含む5.0%のゼラチ
ン溶液9942mlに10.59モルの硝酸銀と10.
59モルの沃化カリウムを含む水溶液各々3092ml
を35分間かけて等速添加し、微粒子を形成した。微粒
子形成中の温度は40℃に制御し、pH、EAgは成り
行きとした。
【0267】 (I−2液) 2酸化チオ尿素をハロゲン化銀をハロゲン化銀1モル当たり 1.4×10-6モル含む水溶液 10ml (J−2液) エチルチオスルホン酸ナトリウムをハロゲン化銀1モル当たり 2.3×10-5モル含む水溶液 100ml (K−2液) 10%水酸化カリウム水溶液 必要量 反応容器内にA−2液を添加し、75℃にて激しく攪拌
しながら、I−2液を添加した後、B−2液、C−2
液、D−2液を表1に示した組み合わせに従って同時混
合法によって添加を行い、種結晶を成長させ、Em−1
を調製した。ここで、B−2液、C−2液、D−2液の
添加速度は、臨界成長速度を考慮し、添加時間に対して
関数様に変化させ、成長している種粒子以外の小粒子の
発生や、成長粒子間のオストワルド熟成による粒径分布
の劣化が起こらないようにした。
【0268】結晶成長はまず、第一添加を反応容器内の
溶液温度を75℃、pAgを8.9、pHを5.8にコ
ントロールして行った。この第一添加でB−2液の6
5.8%を添加した。その後J−2液を添加し、30分
間で反応容器内の溶液温度を40℃に下げ、pAgを1
0.3に調整し、H−2液を2分間定速で全量を添加
し、直ちに第二添加を行った。第二添加は反応容器内の
溶液温度を40℃、pAgを10.3、pHを5.0に
コントロールして行い、B−2液の残りをすべて添加し
た。pAg及びpHのコントロールのために、必要に応
じてE−2液、F−2液、K−2液を添加した。
【0269】粒子形成後に、特開平5−72658号に
記載の方法に従い脱塩処理を行い、その後ゼラチンを加
えて分散し、40℃においてpAg8.06、pH5.
8の乳剤を得た。この乳剤の沃化銀含有率は5.3%で
あり、この乳剤中のハロゲン化銀粒子を電子顕微鏡にて
観察したところ、ECD(投影面積円換算粒径)=1.
50μm、粒径分布の変動係数14%の平均アスペクト
比7.0の六角平板状単分散ハロゲン化銀粒子であっ
た。
【0270】
【表1】
【0271】〈化学増感および分光増感〉Em−1を少
量に分割して各々に下記分光増感色素を加え、さらに最
適量のチオシアン酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、
トリエチルチオウレア、塩化金酸、1−(3−アセトア
ミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール(AF−
5)を添加し、50℃に加熱した。各々最適反応時間の
熟成を行った後冷却し、安定化剤4−ヒドロキシ−6−
メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(ST−
1)およびカブリ防止剤AF−5を添加して、赤感性ハ
ロゲン化銀乳剤−1、緑感性ハロゲン化銀乳剤−1、お
よび青感性ハロゲン化銀乳剤−1を得た。各乳剤に添加
した増感色素の種類と添加量は下記のとおりである。
尚、添加量はハロゲン化銀1モル当たりの添加量として
示した。
【0272】 赤感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−1) 0.04ミリモル 増感色素(SD−2) 0.07ミリモル 増感色素(SD−3) 0.04ミリモル 増感色素(SD−4) 0.13ミリモル 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−5) 0.04ミリモル 増感色素(SD−6) 0.03ミリモル 増感色素(SD−7) 0.17ミリモル 増感色素(SD−8) 0.02ミリモル 増感色素(SD−9) 0.02ミリモル 増感色素(SD−10) 0.02ミリモル 青感性ハロゲン化銀乳剤−1 増感色素(SD−11) 0.19ミリモル 増感色素(SD−12) 0.06ミリモル ここで用いた増感色素は以下に示す。
【0273】
【化45】
【0274】
【化46】
【0275】〈感光材料101の作製〉このようにして
得られたハロゲン化銀乳剤を用い、下引済透明PENベ
ース(厚さ85μm)上に以下に示す組成の写真構成層
を順次塗設して、多層構成の感光材料101を作製し
た。各素材の添加量は1m2当りの塗設量としてmg/
2の単位で示した。但し、ハロゲン化銀は銀に換算し
て表示した。
【0276】 第1層 添加量(mg/m2) ゼラチン 3000 酸化亜鉛 565 SU−4 90 硬膜剤(H−2) 45 第2層 ゼラチン 1800 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 800 発色現像主薬(D−1) 0.70* マゼンタカプラー(M−1) 0.55* 高沸点溶媒(OIL−1) 350 高沸点溶媒(OIL−2) 70 SU−3 1 増粘剤(V−1) 8 第3層 ゼラチン 600 マット剤(PM−2) 40 防黴剤(F−1) 1 界面活性剤(SU−3) 2 硬膜剤(H−1) 30 滑り剤(WAX−1) 40 *:mmol/m2で表す。
【0277】また、感光材料101の作製において、第
2層の現像主薬を表2に示すように置き換えた以外は同
様にして感光材料102〜116を作製した。
【0278】〈処理シートP−1の作製〉(注:現像シ
ート) 下引済透明PENベース(厚さ85μm)上に以下に示
す組成の層を順次塗設して、処理シートP−1を作製し
た。各素材の添加量は1m2当りの塗設量としてmg/
2の単位で示した。
【0279】 第1層 添加量(mg/m2) ゼラチン 280 水溶性ポリマー(PS−2) 12 界面活性剤(SU−3) 14 硬膜剤(H−5) 185 第2層 ゼラチン 2400 水溶性ポリマー(PS−3) 360 水溶性ポリマー(PS−1) 700 水溶性ポリマー(PS−4) 600 高沸点溶媒(OIL−3) 2000 ピコリン酸グアニジン 2800 キノリン酸カリウム 225 キノリン酸ナトリウム 180 界面活性剤(SU−3) 24 第3層 ゼラチン 240 水溶性ポリマー(PS−1) 24 硬膜剤(H−5) 180 界面活性剤(SU−3) 9 第4層 ゼラチン 220 水溶性ポリマー(PS−2) 60 水溶性ポリマー(PS−3) 200 硝酸カリウム 12 マット剤(PM−2) 10 界面活性剤(SU−3) 7 界面活性剤(SU−5) 7 界面活性剤(SU−6) 10 尚、上記使用した素材は以下の通りである。
【0280】
【化47】
【0281】
【化48】
【0282】
【化49】
【0283】
【化50】
【0284】〈試料の評価〉上記のようにして作製され
た感光材料101に、光学楔と緑フィルターを介して1
000luxで1/100秒の露光を施した。露光後の
感光材料の表面に40℃の温水を15ml/m2付与
し、処理シートP−1と互いの膜面どうしを重ね合わせ
た後、ヒートドラムを用いて80℃で30秒間熱現像し
た。処理後感光材料を剥離するとマゼンタ発色の楔形画
像が得られた。得られた試料に対し、X−rite濃測
機(緑色光)で最高濃度(Dmax)と最低濃度部(D
min)を測定した。
【0285】また、40℃−80%RHの条件で7日間
保存したものを同様に処理した。
【0286】
【表2】
【0287】表2から明らかな様に本発明の発色現像主
薬を用いた試料103〜116は何れも発色性に優れ、
カブリも小さくディスクリミネーションが良好であるこ
とがわかる。また、生保存性に関しても試料101及び
102のDminが増大しているのに対し本発明の試料
103〜116に関してはそれが顕著でなく、優れた生
保存性を有していることがわかる。
【0288】実施例2 感光材料101の作製において、第2層の緑感性ハロゲ
ン化銀乳剤−1を赤感性ハロゲン化銀乳剤−1に替え、
カプラー及び現像主薬を表3に示すように置き換えた以
外は同様にして感光材料201〜213を作製した。
【0289】〈試料の評価〉上記のようにして作製され
た感光材料201に、光学楔と赤フィルターを介して1
000luxで1/100秒の露光を施した。露光後の
感光材料の表面に40℃の温水を15ml/m2付与
し、処理シートP−1と互いの膜面どうしを重ね合わせ
た後、ヒートドラムを用いて80℃で30秒間熱現像し
た。処理後感光材料を剥離するとシアン発色の楔形画像
が得られた。得られた試料に対し、X−rite濃測機
(赤色光)で最高濃度(Dmax)と最低濃度部(Dm
in)を測定した。
【0290】また、40℃−80%RHの条件で7日間
保存したものを同様に処理した。
【0291】
【表3】
【0292】
【化51】
【0293】表3から明らかな様に本発明の発色現像主
薬を用いた試料203〜213は何れも発色性に優れ、
カブリも小さくディスクリミネーションが良好であるこ
とがわかる。また、生保存性に関しても試料201及び
202のDminが増大しているのに対し本発明の試料
203〜213に関してはそれが顕著でなく、優れた生
保存性を有していることがわかる。
【0294】実施例3 〈ハロゲン化銀乳剤の調製〉沃化銀含有率3モル%、E
CD=0.59、平均アスペクト比3.4、粒径分布の
変動係数16%の単分散沃臭化銀平板粒子を含むハロゲ
ン化銀乳剤に対し、実施例1と同様にして分光増感、化
学増感を施すことにより、赤感性ハロゲン化銀乳剤−
2、緑感性ハロゲン化銀乳剤−2、および青感性ハロゲ
ン化銀乳剤−2を得た。各乳剤に添加した増感色素の種
類と添加量は下記のとおりである。尚、添加量はハロゲ
ン化銀1モル当たりの添加量として示した。
【0295】 赤感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−1) 0.08ミリモル 増感色素(SD−3) 0.08ミリモル 増感色素(SD−4) 0.42ミリモル 緑感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−5) 0.04ミリモル 増感色素(SD−6) 0.15ミリモル 増感色素(SD−7) 0.35ミリモル 増感色素(SD−9) 0.05ミリモル 青感性ハロゲン化銀乳剤−2 増感色素(SD−11) 0.38ミリモル 増感色素(SD−12) 0.11ミリモル 〈感光材料301の作製〉このようにして得られたハロ
ゲン化銀乳剤、および実施例1で調製したハロゲン化銀
乳剤を用い、下引済透明PENベース(厚さ85μm)
上に以下に示す組成の写真構成層を順次塗設して、多層
構成の感光材料301を作製した。各素材の添加量は1
2当りの塗設量としてmg/m2の単位で示した。但
し、ハロゲン化銀は銀に換算して表示した。
【0296】 第1層(ハレーション防止層) ゼラチン 800 紫外線吸収剤(UV−1) 200 高沸点溶媒(OIL−2) 200 酸化亜鉛 410 染料(AI−1) 280 染料(AI−2) 240 染料(AI−3) 400 第2層(シアン発色層) ゼラチン 1000 赤感性ハロゲン化銀乳剤−1 350 赤感性ハロゲン化銀乳剤−2 290 発色現像主薬(D−1) 0.93* シアンカプラー(C−1) 0.59* 高沸点溶媒(OIL−1) 460 高沸点溶媒(OIL−2) 130 カブリ防止剤(AF−6) 1 第3層(中間層) ゼラチン 800 染料(AI−2) 160 添加剤(HQ−2) 20 高沸点溶媒(OIL−2) 60 水溶性ポリマー(PS−1) 60 水酸化亜鉛 500 第4層(マゼンタ発色層) ゼラチン 1800 緑感性ハロゲン化銀乳剤−1 350 緑感性ハロゲン化銀乳剤−2 290 発色現像主薬(D−1) 0.93* マゼンタカプラー(M−1) 0.74* 高沸点溶媒(OIL−1) 460 高沸点溶媒(OIL−2) 90 カブリ防止剤(AF−6) 1 水溶性ポリマー(PS−1) 20 第5層(中間層) ゼラチン 800 染料(AI−1) 320 添加剤(HQ−1) 6 添加剤(HQ−2) 20 高沸点溶媒(OIL−1) 75 水酸化亜鉛 300 第6層(イエロー発色層) ゼラチン 3200 青感性ハロゲン化銀乳剤−1 670 青感性ハロゲン化銀乳剤−2 550 発色現像主薬(D−1) 0.93* イエローカプラー(Y−1) 1.48* 高沸点溶媒(OIL−1) 450 高沸点溶媒(OIL−2) 300 カブリ防止剤(AF−6) 2 水溶性ポリマー(PS−1) 40 第7層(中間層) ゼラチン 1500 水溶性ポリマー(PS−1) 60 水酸化亜鉛 700 第8層(保護層) ゼラチン 1000 マット剤(WAX−1) 200 水溶性ポリマー(PS−1) 120 *:mmol/m2で表す。
【0297】尚、上記の組成物の他に、塗布助剤SU−
1、SU−2、SU−3、分散助剤SU−4、安定剤S
T−1、ST−2、カブリ防止剤AF−1、AF−2、
AF−3、AF−4、AF−5、硬膜剤H−1、H−
2、H−3、H−4を添加した。また、F−2、F−
3、F−4及びF−5をそれぞれ全量が15.0mg/
2、60.0mg/m2、50.0mg/m2及び1
0.0mg/m2になるように各層に分配して添加し
た。上記使用した素材は以下の通りである。
【0298】
【化52】
【0299】
【化53】
【0300】
【化54】
【0301】
【化55】
【0302】
【化56】
【0303】
【化57】
【0304】また第2、第4及び第6層の現像主薬を表
4に示すように置き換えた以外は同様にして感光材料3
02〜310を作製した。
【0305】〈試料の評価〉上記のようにして作製され
た感光材料301に、光学楔を介して1000luxで
1/100秒の露光を施した。露光後の感光材料の表面
に40℃の温水を15ml/m2付与し、処理シートP
−1と互いの膜面どうしを重ね合わせた後、ヒートドラ
ムを用いて80℃で30秒間熱現像した。処理後感光材
料を剥離するとグレーの楔形画像が得られた。得られた
試料に対し、X−rite濃測機で青色光、緑色光、赤
色光で各々最高濃度(Dmax)と最低濃度部(Dmi
n)を測定した。
【0306】
【表4】
【0307】表4から明らかな様に本発明の発色現像主
薬を用いた試料303〜310は重層系においても何れ
も発色性に優れ、カブリも小さくディスクリミネーショ
ンが良好であることがわかる。
【0308】
【発明の効果】本発明により、液材を用いずにドライ処
理が可能な現像主薬、ハロゲン化銀カラー写真感光材
料、熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料及びその処
理(画像形成)方法と、保存性が良好で、ディスクリミ
ネーションが大きなハロゲン化銀カラー写真感光材料及
び熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料を得た。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式
    〔I〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化1】 〔式中、Ra1〜Ra4は水素原子又は置換基を表す。た
    だし、Ra1又はRa3はスルホンアミド基であることは
    ない。Ra5〜Ra9は水素原子又は置換基を表す。ここ
    で、Ra1とRa2、Ra5とRa6、Ra6とRa7、Ra
    7とRa8又はRa8とRa9は互いに結合して環を形成し
    てもよい。Raはアルカリ条件下で脱離する置換基を表
    し、Laは−SO2−、−CO−、−SO2N(Ra10
    −、−COO−、−CONH−又は−P(=O)(Ra
    11)−を表す。Ra10、Ra11は水素原子又は置換基を
    表す。〕
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに上記一般式
    〔I〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    する熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  3. 【請求項3】 一般式〔I〕のRaが−COCH3、−
    COCH2Cl又は下記一般式〔II−A〕或いは下記一
    般式〔II−B〕であることを特徴とする請求項1記載の
    ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化2】 〔式中、Rb1〜Rb6は水素原子又は置換基を表す。こ
    こで、Rb1とRb2、Rb3又はRb4とRb5又はRb6
    は互いに結合して環を形成してもよい。Rb7及びRb8
    は水素原子、アルキル、アリール又は複素環基を表す。
    また、一般式〔II−A〕又は〔II−B〕は*部で酸素原
    子と結合する。〕
  4. 【請求項4】 一般式〔I〕のRaが−COCH3、−
    COCH2Cl又は上記一般式〔II−A〕或いは上記一
    般式〔II−B〕であることを特徴とする請求項2記載の
    熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  5. 【請求項5】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式
    〔IV〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    するハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化3】 〔式中、Rc1〜Rc4は水素原子又は置換基を表す。W
    cは−N(Rc5)Rc6、−OH、−ORcを表し、R
    cはアルカリ条件下で脱離する置換基を表し、Lcは−
    SO2−、−CO−、−SO2N(Rc7)−、−COO
    −、−CONH−又は−P(=O)(Rc8)−を表
    す。Rc5、Rc6、Rc7、Rc8は水素原子又は置換基
    を表す。Hetは5員のヘテロ環を表す。〕
  6. 【請求項6】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに上記一般式
    〔IV〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    する熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。
  7. 【請求項7】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式
    〔V〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    する熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化4】 〔式中、Wdは−N(Rd2)Rd3、−OH、−ORd
    を表しRd2及びRd3は各々アルキル基、又はアリール
    基を表し、−ORdはアルカリ条件下で脱離して水酸基
    となる基を表す。Rd1は水素原子又は置換基を表し、
    oは1〜3の整数を表す。oが2以上の時、Rd1は同
    じでも異なっていても良い。Z1及びZ2は各々窒素原子
    又はCRd4を表し、少なくとも一方は窒素原子を表
    す。Rd4はRd1と同義である。XdはZ1、Z2及びそ
    れらに隣接する炭素原子と共に5〜6員の芳香族複素環
    を構築するのに必要な非金属原子群を表す。但し、Xd
    がヘテロ原子で5員の場合はZ1及びZ2は窒素原子でな
    くても良い。Ldは−SO2−、−CO−、−SO2
    (Rd5)−、−COO−、−CONH−、又は−P
    (=O)(Rd6)−を表す。Rd5、Rd6は水素原子
    又は置換基を表す。また、Ydはアルキル、アリール、
    複素環基を表す。〕
  8. 【請求項8】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに下記一般式
    〔VI〕で表される発色現像主薬を含有することを特徴と
    する熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料。 【化5】 〔式中、Z3、Z4及びZ5は各々独立して窒素原子又は
    CRe1を表す。また、Z6は酸素原子、硫黄原子又はN
    Re2を表し、Re1及びRe2は水素原子又は置換基を
    表す。また、Z3とZ4、Z4とZ5及びZ5とZ6は互いに
    結合して環を形成しても良くZ6がNRe2の場合Z5
    結合して環を形成しても良い。Le1は−SO2−、−C
    O−、−SO2N(Re3)−、−COO−、−CONH
    −、又は−P(=O)(Re4)−を表す。Re3及びR
    4はRe1及びRe2と同義である。また、Ye1はアル
    キル、アリール、複素環基を表す。〕
  9. 【請求項9】 支持体上に少なくとも1層の写真構成層
    を有し、かつ、該写真構成層のいずれかに、下記一般式
    〔VII〕、〔VIII〕又は〔IX〕で表される発色現像主薬
    を少なくとも1種含有することを特徴とする熱現像ハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料。 【化6】 〔式中、Rf1〜Rf6は水素原子又は置換基を表す。l
    は1〜3の、m及びnは1〜2の整数を表し、l、m又
    はnが2以上の時Rf1、Rf3又はRf5は互いに結合
    して環を形成してもよい。Lf1、Lf2又はLf3は−
    SO2−、−CO−、−SO2N(Rf7)−、−COO
    −、−CONH−、又は−P(=O)(Rf8)−を表
    す。Rf7及びRf8はRf1〜Rf6と同義である。ま
    た、Yf1、Yf2及びYf3はアルキル、アリール、複
    素環基を表す。〕
  10. 【請求項10】 請求項1、3又は5記載のハロゲン化
    銀カラー写真感光材料を用いることを特徴とする画像形
    成方法。
  11. 【請求項11】 請求項2、4、6〜9のいずれか1項
    記載の熱現像ハロゲン化銀カラー写真感光材料を用いる
    ことを特徴とする画像形成方法。
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