JP2001032051A - 耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板および製造方法 - Google Patents

耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板および製造方法

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JP2001032051A
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ferritic stainless
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Izumi Muto
泉 武藤
Tomio Satsunoki
富美夫 札軒
Yoshihiro Fujii
芳弘 藤井
Shuji Nagasaki
修司 長崎
Hideyuki Kiyofuji
英之 清藤
Takuzo Kako
卓三 加古
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車排気ガス浄化用の触媒担体などとして
利用され、真空ロウ付け時に意図しない部分が拡散接合
されにくい耐高温酸化性フェライト系ステンレス鋼板と
製造方法の提供。 【解決手段】 Al含有フェライト系ステンレス鋼の表
層に原子%比で、N%/(Fe%+Cr%+Al%+O
%+N%)≧0.10のNを濃化させる。必要に応じ
て、Cr%/(Fe%+Cr%+Al%)≧0.30、
Al%/(Fe%+Cr%+Al%)≧0.30の条件
を満足するようにCrやAlを濃縮させる。このステン
レス鋼は、露点(℃)をDP、鋼板温度(℃)をTとす
るとき、水素と窒素の混合ガス中において、DP≦−4
5、T≧5DP+1325の条件下で焼鈍し製造され
る。また、焼鈍後に、全圧下率85%以内、圧延回数7
回以下の冷間圧延が可能。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車排気ガス浄
化用の触媒担体などとして利用され、真空ロウ付け時に
意図しない部分が拡散接合されにくい耐高温酸化性フェ
ライト系ステンレス鋼板と製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車排気ガス浄化用触媒の担
体としては、セラミックスを蜂の巣状の断面形状の円筒
形に焼き固めたものが用いられている。しかし、近年、
エンジンの高効率化などの要請により、低い排気ガス排
出抵抗、低熱容量(暖まりやすい)、軽量性、耐衝撃性
などの優れた性質を有する金属担体が注目されている。
金属担体は、厚さ数十μmの平板と波板状のステンレス
箔を重ね合わせ巻き上げたものであり、一般的には円筒
形をしている。ステンレス箔としては、5wt%程度のA
lを添加したフェライト系ステンレス鋼が主に使用され
ている。
【0003】通常、この金属担体を作製する際には、真
空Niロウ付けにより波板と平板を接合する。ところ
で、金属担体は、排ガスによりエンジン運転時には90
0℃近い高温にさらされるが、エンジン停止時には室温
まで冷却される。この際に生じる激しい熱歪みを緩和す
るため、ロウ付けは波板と平板の全ての接点ではなく、
特定の箇所のみで実施され、熱歪みに対して柔構造とす
る必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、真空Niロ
ウ付けは短時間ではあるものの1000℃以上の温度に
鋼板を加熱するため、ロウ剤を塗布しない箇所でも金属
板同士の拡散接合が起こり、平板と波板が接合してしま
うことが多い。このように、ロウ付けで製作する金属担
体において、拡散接合の回避は耐久性や信頼性を確保す
るために必要不可欠な技術である。
【0005】ところで、特開平8−325674号公報
にはAl含有ステンレス鋼の表面組成を制御して拡散接
合が起こりやすくする条件が開示されている。しかし、
この条件を満たさない表面組成の全てが真空ロウ付け時
の拡散接合を回避できるとは限らず、拡散接合を防止で
きる表面組成や製造方法は明確にされてはいない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決すべくなされたもので、表面組成の制御されたス
テンレス鋼および製造方法に関する。本発明の主旨は、
以下の通りである。
【0007】(1)原子%比でN%/(Fe%+Cr%
+Al%+O%+N%)≧0.10の条件を満たす領域
を表層に有することを特徴とする耐拡散接合性に優れた
Al含有フェライト系ステンレス鋼板。
【0008】(2)原子%比でCr%/(Fe%+Cr
%+Al%)≧0.30の条件を満たす領域を表層に有
することを特徴とする上記(1)記載の耐拡散接合性に
優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
【0009】(3)原子%比でAl%/(Fe%+Cr
%+Al%)≧0.30の条件を満たす領域を表層に有
することを特徴とする上記(1)あるいは(2)記載の
耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト系ステンレス
鋼板。
【0010】(4)露点(℃)をDP、鋼板温度(℃)
をTとするとき、水素と窒素の混合ガス中において、D
P≦−45、T≧5DP+1325の条件下で焼鈍する
ことを特徴とする耐拡散接合性に優れたAl含有フェラ
イト系ステンレス鋼板の製造方法。
【0011】(5)上記(4)記載の焼鈍後に、全圧下
率85%以内、圧延回数7回以下で圧延することを特徴
とする耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト系ステ
ンレス鋼板の製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の範囲の限定理由
について述べる。まず、表面組成であるが、真空ロウ付
け時の拡散接合を防止するためには、ステンレス箔の表
層に金属窒化物が存在する必要がある。その際、Nの濃
度が少ないと拡散接合を防止する作用が弱いことから、
Nは原子%比で、N%/(Fe%+Cr%+Al%+O
%+N%)≧0.10の条件を満たす範囲に限定した。
【0013】NがCrあるいはAlとの化合物として存
在すると、さらに顕著な拡散接合防止作用が現れる。し
かし、その量が少ないと拡散接合防止の作用が弱いた
め、CrはCr%/(Fe%+Cr%+Al%)≧0.
30、AlはAl%/(Fe%+Cr%+Al%)≧
0.30の条件を満たす濃度に限定した。
【0014】以上のような組成をもった窒化層は、ステ
ンレス鋼の最表面に形成されている必要はなく、Crや
Al酸化物からなる酸化物層と金属母材の中間に形成さ
れていても、その機能上全く問題はない。
【0015】次に、製造方法の限定理由について述べ
る。金属窒化物は、水素と窒素の混合ガス中での焼鈍に
おいて生成し、露点DP(℃)が低く、鋼板温度T
(℃)が高温の場合ほど生成しやすい。特に、露点が高
い時には、雰囲気中の水蒸気が多いため、どのような温
度で焼鈍しても窒化に優先して酸化が起こる。そこで、
DP(℃)≦−45とした。また、露点が−45℃以下
の場合でも、鋼板温度を露点との関係で定まる臨界値以
上に高めないと、拡散接合を防止できるような窒化反応
は生じない。詳細は実施例の中で述べるが、耐拡散接合
性を高めるには、T(℃)≧5DP+1325の条件下
で焼鈍を実施する必要がある。
【0016】焼鈍で生じた窒化層は、冷間圧延での圧下
率が少なく、しかも圧延パス数が少ない際には表層に残
存し、拡散接合の防止に有効に作用する。しかし、圧下
率が高いと圧延で窒化層が薄く伸ばされたり分断された
りし、効果が弱まるため圧下率85%以内に限定した。
また、圧延に伴い箔表面はロールとの摩耗により、僅か
ではあるが削れるため圧延回数は7回以下に限定した。
【0017】なお、本発明のステンレス鋼は、Alを含
有したフェライト系ステンレス鋼である必要がある。A
lの最適な添加量は必要な耐高温酸化性により定まる。
Alの必要添加量は、要求されている耐酸化性や製品寿
命により変わるため一概に定められないが、自動車エン
ジン排気系パイプの高温部で使用される場合には、重量
%で1%以上7%以下の範囲が好ましく、4%以上6%
以下が最適である。過度のAl添加はステンレス鋼の製
造性・加工性を害し、添加量が少ないと所定の耐酸化性
が得られない。また、表層のAl%は素地のAl量が少
なくても、反応処理時間などを長く調整することで本発
明の範囲のものを得ることは可能である。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づいて、本発明を詳細に説
明する。 (実施例1)表1に示したステンレス鋼を真空溶解し、
熱間圧延、大気焼鈍・酸洗、冷間圧延、大気焼鈍・酸洗
を行い冷延板を作製し、さらに箔圧延、光輝焼鈍、箔圧
延を行い、厚さ20μmのステンレス箔を作製した。箔
から幅15mm長さ200mmの短冊状の板を切り出し、端
部を重ね7×10−2N/mm2 の荷重を加え、Ar置換後
に10-4torrの真空雰囲気で5min 間の熱処理を施し
た。熱処理は1000〜1250℃の間を10℃間隔で
行い、重ね面に拡散接合が生じない限界の温度(耐拡散
接合性を有する上限温度)を求め、この温度が高いほど
耐拡散接合性が良好であると判断した。
【0019】表2は、ステンレス箔の表面組成をAES
(オージェ電子分光法)により計測した結果と、耐拡散
接合性の評価結果を併せて示したものである。この表に
おいて、N%/(Fe%+Cr%+Al%+O%+N
%)、Cr%/(Fe%+Cr%+Al%)、Al%/
(Fe%+Cr%+Al%)の値は、表層付近での最大
値を示してある。これらの表面組成は、ステンレス鋼の
組成、箔圧延工程の中間で行う光輝焼鈍の条件、光輝焼
鈍後の箔圧延条件を変えて作製した。表2において、番
号A1,A2,A4,A5およびA28〜A30が比較
例で、これら以外が本発明の例である。なお、この表2
において、実施例と本発明の請求範囲との関係が明確に
なるように、N%/(Fe%+Cr%+Al%+O%+
N%)≧0.10、Cr%/(Fe%+Cr%+Al
%)≧0.30、Al%/(Fe%+Cr%+Al%)
≧0.30のものについては、下線を引いて区別してあ
る。
【0020】まず、図1にAESによる表面分析結果の
一例を示す。これは、AESで分析したN%/(Fe%
+Cr%+Al%+O%+N%)の値の深さ方向の変化
を示したものである。表2の番号A2,A4,A7,A
9,A27について図示してある。このデータは、Ar
イオン・スパッタリングにより試験片を外表面から順次
スパッタしながら表面を分析したものであり、スパッタ
リング速度は酸化皮膜厚さが既知のSiO2 /Si板か
ら求めたものである。この図において、N%/(Fe%
+Cr%+Al%+O%+N%)の値は、最表層から1
00〜500Å程度の深さのところで最大値を取ること
が分かる。表2に示した表層でのN%/(Fe%+Cr
%+Al%+O%+N%)の最大値、Cr%/(Fe%
+Cr%+Al%)の最大値、Al%/(Fe%+Cr
%+Al%)の最大値は、このようにして求めたもので
ある。
【0021】図2は、表2の番号A1〜A30につい
て、耐拡散接合性を有する上限温度をN%/(Fe%+
Cr%+Al%+O%+N%)との関係で整理したもの
である。この際、データはCr%/(Fe%+Cr%+
Al%)、Al%/(Fe%+Cr%+Al%)の最大
値ごとに整理した。まず、CrやAlの濃化度に関わら
ず、全体的な傾向として、N%/(Fe%+Cr%+A
l%+O%+N%)の最大値が大きくなると耐拡散接合
性を有する上限温度が高くなることが分かる。特に、耐
拡散接合性を有する上限温度を著しく高めるには、N%
/(Fe%+Cr%+Al%+O%+N%)≧0.10
とする必要があることが分かる。
【0022】さらに、この際、CrとAlの濃化度が共
に0.30以下で、本発明の請求範囲よりも低いもの
(記号:●)に比べ、Crの最大濃化度0.30以上の
もの(記号:○)や、Alの最大濃化度が0.30以上
のもの(記号:▼)では、同じ0.10以上のN濃化度
であっても耐拡散接合性を有する上限温度がより高いこ
とが分かる。さらに、CrとAlの最大濃化度が共に
0.30以上のもの(記号:◇)では、さらに、耐拡散
接合性を有する上限温度がより高いことが分かる。
【0023】ところで、これらのCrまたはAl、ある
いはCrとAlが共に濃化した場合であっても、番号A
4,A5やA28〜A30のように、N%/(Fe%+
Cr%+Al%+O%+N%)が0.10未満になる
と、耐拡散接合性を有する上限温度は1000℃とな
り、拡散接合が起こりやすいことが分かる。
【0024】以上より、耐拡散接合性に優れたステンレ
ス鋼板を得るには、原子%比でN%/(Fe%+Cr%
+Al%+O%+N%)≧0.10の条件を満たす領域
を表層に有することが必要不可欠であり、これに加えC
rあるいはAlの片方あるいは両方も濃縮していること
が望ましいことが分かる。
【0025】図3は、表2からCr%/(Fe%+Cr
%+Al%)の最大値と耐拡散接合性を有する上限温度
との関係を整理したものである。記号●は、N濃化度が
0.10未満で本発明の範囲以下のものである。この場
合には、表層でのCr%/(Fe%+Cr%+Al%)
の最大値が0.30以上になっても耐拡散接合性が向上
することはない。
【0026】しかし、記号○や▼のように、N濃化度が
0.10以上で本発明の範囲に入っている場合には、C
r%/(Fe%+Cr%+Al%)が0.30以上にな
ると、耐拡散接合性が著しく向上することが分かる。
【0027】図4は、表2からAl%/(Fe%+Cr
%+Al%)の最大値と耐拡散接合性を有する上限温度
との関係を整理したものである。記号●は、N濃化度が
0.10未満で本発明の範囲以下のものである。この場
合には、表層でのAl%/(Fe%+Cr%+Al%)
の最大値が0.30以上になっても耐拡散接合性が向上
することはない。
【0028】しかし、記号○や▼のように、N濃化度が
0.10以上で本発明の範囲に入っている場合には、A
l%/(Fe%+Cr%+Al%)が0.30以上にな
ると、耐拡散接合性を有する上限温度が著しく高くなる
ことが分かる。
【0029】以上より、耐拡散接合性に優れたステンレ
ス鋼板を得るには、原子%比でN%/(Fe%+Cr%
+Al%+O%+N%)≧0.10の条件を満たす領域
を表層に有することに加え、Cr%/(Fe%+Cr%
+Al%)≧0.30あるいはAl%/(Fe%+Cr
%+Al%)≧0.30の条件を満たす領域を表層に有
することが必要であることが分かる。
【0030】図5は、表2からCrとAlが共に濃化し
た際の濃化度と耐拡散接合性を有する上限温度との関係
を整理したものである。記号●は、N濃化度が0.10
未満、Cr濃化度が0.30未満で共に本発明の範囲以
下の場合である。この時には、表層のAl%/(Fe%
+Cr%+Al%)の最大値が0.30以上になっても
耐拡散接合性が向上することはない。同様に、Cr濃化
度が本発明の範囲でN濃化度のみが本発明の範囲ではな
い場合(記号:◆)も、Al%/(Fe%+Cr%+A
l%)が大きくなっても耐拡散接合性が向上することは
ない。
【0031】これらに対して、記号▼と△で示したNお
よびCrの濃化度が本発明の範囲に入っている場合に
は、Al%/(Fe%+Cr%+Al%)が0.30以
上になると、耐拡散接合性を有する上限温度が著しく高
温になる。特に、N濃化度のみが本発明の請求範囲に入
っている場合(記号:○)に比べ、これらのCrとAl
が共に濃化した場合は、特に耐拡散接合性が良好である
ことが分かる。
【0032】以上より、特に耐拡散接合性に優れたステ
ンレス鋼板を得るには、原子%比でN%/(Fe%+C
r%+Al%+O%+N%)≧0.10の条件を満たす
領域を表層に有することに加え、Cr%/(Fe%+C
r%+Al%)≧0.30とAl%/(Fe%+Cr%
+Al%)≧0.30の条件を満たす領域を共に表層に
有する必要があることが分かる。
【0033】(実施例2)表1に示したステンレス鋼を
真空溶解し、熱間圧延、大気焼鈍・酸洗、冷間圧延、大
気焼鈍・酸洗を行い冷延板を作製し、さらに箔圧延、光
輝焼鈍、箔圧延を行い、厚さ20μmのステンレス箔を
作製し、実施例1と同様の方法で耐拡散接合性を評価し
た。
【0034】表3、表4に、この時の焼鈍条件と耐拡散
接合性の評価結果(拡散接合の程度)を示した。図6に
は、これらの表に示した結果を露点DPと鋼板温度Tと
の関係で整理したものを示した。
【0035】鋼種A,B,C共に、露点が低く鋼板温度
が高いものほど耐拡散接合性の評価は良好であり、露点
が−45℃以下で、しかも露点DP(℃)と鋼板温度T
(℃)の間にT≧5DP+1325の関係が成り立つ際
に耐拡散接合性に優れることが分かる。
【0036】光輝焼鈍後の最終圧延の圧下率と圧延回数
について調査した結果を表5に示した。図7および図8
に、この表5の耐拡散接合性に及ぼす最終圧延の圧下率
と圧延回数の影響を図示した。圧下率が少なく、圧延回
数が少ないほど耐拡散接合性の評価結果は良好であり、
圧下率85%以下、圧延回数を7回以下に規制すること
で耐拡散接合性に優れたものを得られることが分かる。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、自動車排気ガス浄化用
の触媒担体などとして利用され、真空ロウ付け時に意図
しない部分が拡散接合されにくい耐高温酸化性フェライ
ト系ステンレス鋼板を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】AES分析によるN%/(Fe%+Cr%+A
l%+O%+N%)の深さ方向での変化の一例を示す
図。
【図2】耐拡散接合性と表層付近でのN%/(Fe%+
Cr%+Al%+O%+N%)の最大値との関係を示す
図。
【図3】耐拡散接合性と表層付近でのCr%/(Fe%
+Cr%+Al%)の最大値との関係を示す図。
【図4】耐拡散接合性と表層付近でのAl%/(Fe%
+Cr%+Al%)の最大値との関係を示す図。
【図5】耐拡散接合性と表層付近でのCr%/(Fe%
+Cr%+Al%)とAl%/(Fe%+Cr%+Al
%)の最大値との関係を示す図。
【図6】光輝焼鈍条件と耐拡散接合性との関係を示す
図。
【図7】光輝焼鈍後の圧下率と耐拡散接合性の関係を示
す図。
【図8】光輝焼鈍後の圧延回数と耐拡散接合性の関係を
示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 芳弘 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 長崎 修司 山口県光市大字島田3434番地 新日本製鐵 株式会社光製鐵所内 (72)発明者 清藤 英之 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 加古 卓三 愛知県東海市東海町5−3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 Fターム(参考) 4K032 AA01 AA04 AA13 AA16 AA21 AA27 AA29 AA31 BA01 CG02 CH05 CH06 4K037 EA01 EA12 EA15 EA18 EA23 EA25 EA27 EB13 FG03 FH05 FJ02 FJ06 FJ07 GA07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子%比で、N%/(Fe%+Cr%+
    Al%+O%+N%)≧0.10の条件を満たす領域を
    表層に有することを特徴とする耐拡散接合性に優れたA
    l含有フェライト系ステンレス鋼板。
  2. 【請求項2】 原子%比で、Cr%/(Fe%+Cr%
    +Al%)≧0.30の条件を満たす領域を表層に有す
    ることを特徴とする請求項1記載の耐拡散接合性に優れ
    たAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
  3. 【請求項3】 原子%比で、Al%/(Fe%+Cr%
    +Al%)≧0.30の条件を満たす領域を表層に有す
    ることを特徴とする請求項1あるいは2記載の耐拡散接
    合性に優れたAl含有フェライト系ステンレス鋼板。
  4. 【請求項4】 露点(℃)をDP、鋼板温度(℃)をT
    とするとき、水素と窒素の混合ガス中において、DP≦
    −45、T≧5DP+1325の条件下で焼鈍すること
    を特徴とする耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト
    系ステンレス鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の焼鈍後に、全圧下率85
    %以内、圧延回数7回以下で圧延することを特徴とする
    耐拡散接合性に優れたAl含有フェライト系ステンレス
    鋼板の製造方法。
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