JP2001031930A - 異方性導電フィルム - Google Patents

異方性導電フィルム

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JP2001031930A
JP2001031930A JP11207951A JP20795199A JP2001031930A JP 2001031930 A JP2001031930 A JP 2001031930A JP 11207951 A JP11207951 A JP 11207951A JP 20795199 A JP20795199 A JP 20795199A JP 2001031930 A JP2001031930 A JP 2001031930A
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anisotropic conductive
conductive film
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film according
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JP11207951A
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Takahiro Matsuse
貴裕 松瀬
Makoto Sakurai
良 桜井
Teruo Miura
映生 三浦
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
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Original Assignee
Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 相対峙する回路間に介装し、回路間を1
50℃以下の温度で加熱、加圧することによりこれら回
路間を導通すると共に接着固定する異方性導電フィルム
であって、エチレン−エチルアクリレート共重合ポリマ
ーに導電性粒子を分散させると共に、10時間半減期温
度が80℃以下の低温分解型有機過酸化物を配合した熱
硬化性接着剤からなることを特徴とする異方性導電フィ
ルム。 【効果】 本発明の異方性導電フィルムは、低温、短時
間で圧着しても、安定で優れた接着特性及び導通特性を
与えるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックフィ
ルムを基材とする液晶フィルムの電極端子と、これに接
続されるべきフレキシブルプリント基板等の電子部品の
端子との間に介装され、これら両端子を接続する場合な
ど、150℃以下の低温で圧着、使用するために用いら
れる異方性導電フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】異方性
導電フィルムは、接着剤に導電性粒子が分散され、厚さ
方向に加圧することにより厚さ方向に導電性が付与され
るものであり、相対峙する回路間に介装し、回路間を加
圧、加熱することにより回路間を導電性粒子を介して接
続すると共に、これら回路間を接着固定する目的に使用
され、厚み方向にのみ導電性を与えるものである。
【0003】このような異方性導電フィルムは、フレキ
シブルプリント基板(FPC)やTABと液晶パネルの
ガラス基板上に形成されたITO端子とを接続する場合
をはじめとして、種々の端子間に異方性導電膜を形成
し、それにより該端子間を接着すると共に電気的に接合
する場合に使用されている。
【0004】異方性導電フィルムは、一般にエポキシ系
又はフェノール系樹脂と硬化剤を主成分とする接着剤に
導電性粒子を分散させたもので、中でも使用上の便宜等
の点から接着剤としては1液型の熱硬化型のものが主流
になってきている。また、異方性導電フィルムとして
は、高温高湿下でも安定した接続信頼性が得られるよう
にするため、種々の方法により接着強度の強化が図られ
ているが、従来のエポキシ系又はフェノール系樹脂を用
いた異方性導電フィルムは、粘着力が低く、作業性が悪
く、耐湿耐熱性に問題があった。
【0005】このような点から、本出願人は、先にエチ
レン−エチルアクリレート共重合体を主成分とする熱又
は光硬化性接着剤からなる異方性導電フィルムを提案し
た(特開平10−338859号公報)。この異方性導
電フィルムは、粘着力が高く、かつ作業性がよく、しか
も耐湿耐熱性の高いものである。
【0006】しかしながら、最近において、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)等のプラスチックフィルム
を基材とする液晶フィルムが多用されるようになってお
り、このような液晶フィルムの接続に異方性導電フィル
ムを使用することが多くなっている。
【0007】かかる液晶フィルムの接続に異方性導電フ
ィルムを用いる場合、圧着時の最高到達温度が液晶フィ
ルムのプラスチックフィルム基材の耐熱温度を超すこと
がないように圧着する必要があるが、一般的にフィルム
基材の耐熱温度は、異方性導電フィルムを圧着するのに
用いられる圧着の最高到達温度である150℃乃至20
0℃よりも低いため、この温度で圧着すると、基材破壊
を招いてしまう問題があった。
【0008】一方、異方性導電フィルムの圧着を上記フ
ィルム基材の耐熱性を超えない温度にて行う場合、異方
性導電フィルムの接着反応及び硬化反応を起こすための
熱量、或いは異方性導電フィルムが流動するための熱量
が十分に付与されず、そのために接着特性や導通特性を
悪化させるなどの不具合を招いてしまう。
【0009】従って、このような耐熱性の低いポリマー
フィルムに異方性導電フィルムを用いる場合、低温、短
時間でも十分な接着特性、導通特性を与えることが求め
られている。また、プリント基板やICチップの接着に
異方性導電フィルムを用いる場合も、プリント基板やI
Cチップの高集積化(細密化)により、熱による基板や
ICチップの膨張・収縮の影響が大きく、この場合も低
温、短時間接着が求められている。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルムな
どの耐熱性の低い被接着物の接続に用いられて、被接着
物の耐熱性を超えない温度にて圧着しても、十分良好で
安定した接着特性及び導通特性を与えることができる異
方性導電フィルムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、PET等のプラスチックフィルムを基材とする液晶
フィルムなどの耐熱性の低い被接着物の接着に用いられ
る異方性導電フィルムとして、エチレン−エチルアクリ
レート共重合ポリマーを主成分とし、これに導電性粒子
を分散してなる接着剤の硬化剤に10時間半減期温度が
80℃以下の低温分解型有機過酸化物、特にステアリル
パーオキサイドを用いることにより、上記液晶フィルム
のプラスチックフィルム基材などの被接着物の耐熱温度
を超えることのない温度、具体的には150℃以下、特
に120℃前後で圧着しても、接着反応及び硬化反応を
十分に行うことが可能で、安定した接着特性及び導通特
性を確保できることを見出した。
【0012】更にこの場合、上記ポリマーを適宜選定す
るなどして、得られる異方性導電フィルムの流動性を高
くし、具体的には70℃における流動性を105Pa・
s以下とすることにより、上述したように被接着物の耐
熱温度を超えることなく圧着しても、異方性導電フィル
ムが圧着時に低い圧着温度でも十分流動し、この点から
接着特性及び導通特性をより確実に確保し得ることを知
見し、本発明をなすに至ったものである。
【0013】従って、本発明は、下記異方性導電フィル
ムを提供する。 請求項1:相対峙する回路間に介装し、回路間を150
℃以下の温度で加熱、加圧することによりこれら回路間
を導通すると共に接着固定する異方性導電フィルムであ
って、エチレン−エチルアクリレート共重合ポリマーに
導電性粒子を分散させると共に、10時間半減期温度が
80℃以下の低温分解型有機過酸化物を配合した熱硬化
性接着剤からなることを特徴とする異方性導電フィル
ム。 請求項2:前記ポリマーのエチルアクリレート含有率が
5〜50重量%である請求項1記載の異方性導電フィル
ム。 請求項3:前記有機過酸化物が、ステアロイルパーオキ
サイドである請求項1又は2記載の異方性導電フィル
ム。 請求項4:前記有機過酸化物の配合量が、ポリマー10
0重量部に対して0.1〜10重量部である請求項1,
2又は3記載の異方性導電フィルム。 請求項5:ポリマー100重量部に対し、アクリロキシ
基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエポキ
シ基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種
のモノマーを0.5〜80重量部添加してなることを特
徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の異方性導
電フィルム。 請求項6:ポリマー100重量部に対し、シランカップ
リング剤を0.01〜5重量部添加してなることを特徴
とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の異方性導電
フィルム。 請求項7:ポリマー100重量部に対し、炭化水素樹脂
を1〜200重量部添加してなることを特徴とする請求
項1乃至6のいずれか1項記載の異方性導電フィルム。 請求項8:前記導電性粒子が前記ポリマーに対して0.
1〜15容量%含有されていることを特徴とする請求項
1乃至7のいずれか1項記載の異方性導電フィルム。 請求項9:前記導電性粒子の粒径が0.1〜100μm
であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項
記載の異方性導電フィルム。 請求項10:前記導電性粒子の弾性率が1.0×107
〜1.0×1010Paである請求項1乃至9のいずれか
1項記載の異方性導電フィルム。 請求項11:異方性導電フィルムの流動性が、70℃に
おいて105Pa・s以下である請求項1乃至10のい
ずれか1項記載の異方性導電フィルム。
【0014】本発明の異方性導電フィルムは、下記の特
長を有する。 (1)異方性導電フィルムと接着される被接着物の耐熱
性が低くても、異方性導電フィルムを低温で圧着できる
ので、被接着物の破壊を招くことなく、安定した優れた
接着特性及び導通特性を与える。 (2)耐湿耐熱性に優れ、高湿高温下で長時間保持した
後においても、異方性導電フィルムの特性を有効に発揮
し、耐久性に優れている。 (3)リペア性が良好である。 (4)透明性が良好である。 (5)従来品に比べ、安定して高い接着性を発揮する。 (6)透明な前記ポリマーを原料としたフィルムを使用
することにより、電極位置決めの際の光透過性がよく、
作業性が良好である。 (7)エポキシ系等の従来品は、150℃以上の加熱が
必要であったが、本発明によれば、130℃以下、特に
100℃以下で硬化接着が可能であり、またUV硬化性
とすることもできるため、更に低温での硬化接着も可能
である。 (8)従来用いられているエポキシ系、フェノール系の
異方性導電フィルムは、粘着性がなく、フィルムが電極
に粘着力で仮止めしにくく、剥がれ易く、作業性が悪い
が、本発明の異方性導電フィルムは、仮止め時の粘着力
が高いため、作業性が良好である。
【0015】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の異方性導電フィルムは、接着剤中に導電性粒子
を分散させてなるものであり、この場合、接着剤として
は、メルトインデックス(MFR)が好ましくは1〜3
000、より好ましくは1〜1000、更に好ましくは
1〜800である、エチレン−エチルアクリレート共重
合体を主成分とする熱又は光硬化性接着剤を使用するも
のである。これにより、硬化前は粘着性が上がり、作業
性がアップすると共に、硬化物は3次元架橋密度がアッ
プし、強固な接着力を発現し、耐湿耐熱性が向上するも
のである。
【0016】この場合、エチレン−エチルアクリレート
共重合体中のエチルアクリレート含有率は5〜50重量
%、特に10〜45重量%であることが好ましい。エチ
ルアクリレート含有率が5%より低いと高温時に架橋硬
化させる場合に十分な架橋度が得られず、一方、50重
量%を超えると樹脂の軟化温度が低くなり、貯蔵が困難
となり、実用上問題である。
【0017】本発明に用いる導電性粒子としては、電気
的に良好な導体である限り、種々のものを使用すること
ができる。例えば、銅、銀、ニッケル等の金属粉体、こ
のような金属で被覆された樹脂あるいはセラミック粉体
等を使用することができる。また、その形状についても
特に制限はなく、りん片状、樹枝状、粒状、ペレット状
等の任意の形状をとることができる。
【0018】この場合、導電性粒子は、弾性率が1.0
×107〜1.0×1010Paであるものが好ましい。
即ち、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルム
などの被接着物の接続で異方性導電フィルムを使用する
場合、導電性粒子として弾性率の高いものを用いると、
被接着物にクラックが生じるなどの破壊や圧着後の粒子
の弾性変形回復によるスプリングバックなどが発生し、
安定した導通性能を得ることができないおそれがあるた
め、上記弾性率範囲の導電性粒子を用いることが推奨さ
れる。これにより、被接着物の破壊を防止し、圧着後の
粒子の弾性変形回復によるスプリングバックの発生を抑
制し、導電性粒子の接触面積を広くすることが可能にな
って、より安定した信頼性の高い導通性能を得ることが
できる。なお、弾性率が1.0×107Paより小さい
と、粒子自身の損傷が生じ、導通特性が低下する場合が
あり、1.0×1010Paより大きいと、スプリングバ
ックの発生が生じるおそれがある。
【0019】従って、導電性粒子としては、上記のよう
な弾性率を有するプラスチック粒子の表面を金属で被覆
したものが好適に用いられる。
【0020】本発明において、導電性粒子の配合量は、
前記ポリマーに対し0.1〜15容量%であることが好
ましく、また、平均粒径は0.1〜100μmであるこ
とが好ましい。このように、配合量及び粒径を規定する
ことにより、隣接した回路間で導電性粒子が凝縮し、短
絡しなくなる。
【0021】本発明においては、異方性導電フィルムの
硬化のために、有機過酸化物を配合するが、この有機過
酸化物としては、10時間半減期温度が80℃以下、よ
り好ましくは70℃以下のものを使用する。なお、10
時間半減期温度の下限は特に制限されないが、通常50
℃である。このような有機過酸化物としては、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ステアロイルパーオキサイドなどが
挙げられるが、特にステアロイルパーオキサイドが好ま
しい。
【0022】なお、上記有機過酸化物の配合量は、前記
ポリマー100重量部に対し0.1〜10重量部である
ことが好ましい。
【0023】本発明の異方性導電フィルムの物性(機械
的強度、接着性、光学的特性、耐熱性、耐湿性、耐候
性、架橋速度等)の改良や調節のために、本発明におい
ては、アクリロキシ基、メタクリロキシ基又はエポキシ
基を有する化合物(モノマー)を添加することが好まし
い。
【0024】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸又はメタクリル酸誘導体、例えばそのエステル
及びアミドが最も一般的であり、エステル残基としては
メチル、エチル、ドデシル、ステアリル、ラウリルのよ
うなアルキル基のほかに、シクロヘキシル基、テトラヒ
ドロフルフリル基、アミノエチル基、2−ヒドロキシエ
チル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−クロロ−2−
ヒドロキシプロピル基等が挙げられる。また、エチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリエチレングリコール、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコール
とのエステルも同様に用いられる。アミドとしては、ダ
イアセトンアクリルアミドが代表的である。多官能架橋
助剤としては、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン等のアクリル酸又はメタクリル酸
エステル等が挙げられる。また、エポキシ基含有化合物
としては、トリグリシジルトリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレート、ネオペンチルグリコールジグリ
シジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘ
キシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテ
ル、フェノール(EO)5グリシジルエーテル、p−t
−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグ
リシジルエステル、フタル酸ジグリシジルエステル、グ
リシジルメタクリレート、ブチルグリシジルエーテル等
が挙げられる。また、エポキシ基を含有するポリマーを
アロイ化することによっても同様の効果を得ることがで
きる。これらの化合物は1種又は2種以上の混合物とし
て、前記ポリマー100重量部に対し、通常0.5〜8
0重量部、好ましくは0.5〜70重量部添加して用い
られる。80重量部を超えると接着剤の調製時の作業性
や成膜性を低下させることがある。
【0025】本発明の異方性導電フィルムには、接着促
進剤としてシランカップリング剤を添加することが好ま
しい。シランカップリング剤としては、ビニルトリエト
キシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シ
ラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル
トリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチルトリメトキシシラン、ビニルトリクロロ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン
等の1種又は2種以上の混合物が用いられる。これらの
シランカップリング剤の添加量は、前記ポリマー100
重量部に対し、通常0.01〜5重量部で十分である。
【0026】なおまた、本発明の異方性導電フィルムに
は、加工性や貼り合わせ等の向上の目的で炭化水素樹脂
を接着剤中に添加することができる。この場合、添加さ
れる炭化水素樹脂は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれで
もよい。天然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペ
ン系樹脂が好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、
トール油系樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。
ロジン誘導体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一
化、重合、エステル化、金属塩化したものを用いること
ができる。テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネン
等のテルペン系樹脂の他、テルペンフェノール樹脂を用
いることができる。また、その他の天然樹脂としてダン
マル、コーバル、シェラックを用いてもよい。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0027】前記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、前記ポリマー100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、更に好ましくは5〜150重量部であ
る。
【0028】以上の添加剤のほか、本発明には、老化防
止剤、紫外線吸収剤、染料、加工助剤等を本発明の目的
に支障をきたさない範囲で用いてもよい。
【0029】本発明の異方性導電フィルムを得るために
は、上記有機過酸化物、更に必要に応じて架橋助剤、シ
ランカップリング剤、アクリロキシ基、メタクリロキシ
基、エポキシ基含有化合物を主成分である前記ポリマー
に添加し、更に導電性粒子を配合する。
【0030】本発明の異方性導電フィルムは、前記ポリ
マーを前述の添加剤、導電性粒子と均一に混合し、押出
機、ロール等で混練した後、カレンダーロール、Tダイ
押出、インフレーション等の成膜法により所定の形状に
成膜することができる。なお、成膜に際しては、ブロッ
キング防止、被着体との圧着を容易にするため等の目的
で、エンボス加工が施されていてもよい。このようにし
て得られたフィルムを被着体と貼り合わせるには、常
法、例えば、熱プレスによる貼り合わせ法や、押出機、
カレンダーによる直接ラミネート法、フィルムラミネー
ターによる加熱圧着法等の手法を用いることができる。
【0031】また、各構成成分を部材(セパレーター)
に何ら影響を及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、部材
(セパレーター)の表面に均一に塗布し、他の被着体を
仮圧着した後、熱硬化させることができる。
【0032】本発明の異方性導電フィルムにより接着さ
れる被接着物は特に制限されるものではないが、本発明
においては、特に耐熱性の低い被接着物の接着に有効で
あり、プラスチックフィルムを基材とする液晶フィルム
の電極端子と、これと接続されるべき電子部品、例えば
フレキシブルプリント基板(FPC)、TABなどの端
子との間に介装され、これら両端子を接続するのに用い
られる。この場合、液晶フィルムのプラスチックフィル
ム基材としては、PET、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリエーテルサルフォン等の透明ポリマーフィル
ムが用いられ、特にPETフィルムが安価な点で有用で
ある。また、高集積化(細密化)されて熱による膨張・
収縮の影響の大きいプリント基板、ICチップなどにも
有効に用いられる。
【0033】本発明においては、このように耐熱性の低
い被接着物に用いられるため、熱硬化温度は150℃以
下であり、好ましくは100〜130℃である。また、
硬化時間は5〜30秒がよい。
【0034】この場合、上記接着時の加圧で、加圧方向
(フィルム厚さ方向)に導電性が生じるが、この加圧力
は適宜選定され、通常5〜50kg/cm2、特に10
〜30kg/cm2の加圧力とすることが好ましい。
【0035】なお、本発明の異方性導電フィルムは、フ
ィルム厚さ方向に10Ω以下、特に5Ω以下の導電性を
有し、面方向の抵抗は106Ω以上、特に109Ω以上で
あることが好ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例及び比較例により本発明を更に
具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限され
るものではない。
【0037】[実施例、比較例]エチレン−エチルアク
リレート共重合体(三井・デュポンポリケミカル社製A
709、エチルアクリレート含有率35重量%)のトル
エン30重量%溶液を調製し、これに、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体100重量部に対して下記成分 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 0.5重量部 ネオペンチルグリコールジメタクリレート[新中村化学製] 10重量部 エポキシエステル3002A[共栄社化学製] 4重量部 ステアロイルパーオキサイド(10時間半減期温度62.4℃) 4重量部 を添加し、十分に混合した後、プラスチック導電粒子
(弾性率1.50×109Pa)[積水化学製]を前記
ポリマーに対し4容量%混合し、これをバーコーターに
よりセパレーターであるポリテレフタル酸エチレン上に
塗布し、幅5mm、厚さ15μmのフィルムを得た。
【0038】前記のサンプルをフレキシブルプリント基
板とPETをフィルム基材とする液晶フィルムとの接着
用として、セパレーターを剥離してモニターで位置決め
をし、120℃で20秒間、3MPaにおいて加熱圧着
し、フレキシブルプリント基板と液晶フィルムとの導通
抵抗を測定した。得られた異方性導電フィルムは、いず
れも導通特性が良好で、圧着後の粒子状況も良好であっ
た。
【0039】
【発明の効果】本発明の異方性導電フィルムは、低温、
短時間で圧着しても、安定で優れた接着特性及び導通特
性を与えるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 7/16 C08L 23/08 5G307 C08L 23/08 C09J 123/08 C09J 123/08 H01B 1/20 D H01B 1/20 5/16 5/16 C08J 5/18 CES // C08J 5/18 CES C08K 5/54 Fターム(参考) 4F071 AA15 AA39 AA88 AC08 AC10 AC16 AC19 AH12 BB04 BB06 BC01 4J002 BA012 BB071 CE002 DA076 DA086 EF048 EH078 EK047 EL038 EP018 EX039 EX069 EX089 FD116 GJ00 4J004 AA07 AB05 BA02 4J040 DA061 DN032 FA132 HD32 JA09 JB02 LA09 NA20 5G301 DA29 DA42 DA43 DD03 DD08 5G307 HA02 HB03 HC01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対峙する回路間に介装し、回路間を1
    50℃以下の温度で加熱、加圧することによりこれら回
    路間を導通すると共に接着固定する異方性導電フィルム
    であって、エチレン−エチルアクリレート共重合ポリマ
    ーに導電性粒子を分散させると共に、10時間半減期温
    度が80℃以下の低温分解型有機過酸化物を配合した熱
    硬化性接着剤からなることを特徴とする異方性導電フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 前記ポリマーのエチルアクリレート含有
    率が5〜50重量%である請求項1記載の異方性導電フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 前記有機過酸化物が、ステアロイルパー
    オキサイドである請求項1又は2記載の異方性導電フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 前記有機過酸化物の配合量が、ポリマー
    100重量部に対して0.1〜10重量部である請求項
    1,2又は3記載の異方性導電フィルム。
  5. 【請求項5】 ポリマー100重量部に対し、アクリロ
    キシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合物及びエ
    ポキシ基含有化合物からなる群から選ばれる少なくとも
    1種のモノマーを0.5〜80重量部添加してなること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の異方
    性導電フィルム。
  6. 【請求項6】 ポリマー100重量部に対し、シランカ
    ップリング剤を0.01〜5重量部添加してなることを
    特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の異方性
    導電フィルム。
  7. 【請求項7】 ポリマー100重量部に対し、炭化水素
    樹脂を1〜200重量部添加してなることを特徴とする
    請求項1乃至6のいずれか1項記載の異方性導電フィル
    ム。
  8. 【請求項8】 前記導電性粒子が前記ポリマーに対して
    0.1〜15容量%含有されていることを特徴とする請
    求項1乃至7のいずれか1項記載の異方性導電フィル
    ム。
  9. 【請求項9】 前記導電性粒子の粒径が0.1〜100
    μmであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    1項記載の異方性導電フィルム。
  10. 【請求項10】 前記導電性粒子の弾性率が1.0×1
    7〜1.0×101 0Paである請求項1乃至9のいず
    れか1項記載の異方性導電フィルム。
  11. 【請求項11】 異方性導電フィルムの流動性が、70
    ℃において105Pa・s以下である請求項1乃至10
    のいずれか1項記載の異方性導電フィルム。
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JP2014070180A (ja) * 2012-09-28 2014-04-21 Tamura Seisakusho Co Ltd 接着剤組成物、太陽電池モジュール、および、太陽電池セルと配線との接続方法

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