JP2001030728A - 車輌の減衰係数制御装置 - Google Patents

車輌の減衰係数制御装置

Info

Publication number
JP2001030728A
JP2001030728A JP20162399A JP20162399A JP2001030728A JP 2001030728 A JP2001030728 A JP 2001030728A JP 20162399 A JP20162399 A JP 20162399A JP 20162399 A JP20162399 A JP 20162399A JP 2001030728 A JP2001030728 A JP 2001030728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
damping coefficient
shock absorber
turning
predetermined distance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20162399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3608442B2 (ja
Inventor
Masahiro Murata
正博 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP20162399A priority Critical patent/JP3608442B2/ja
Priority to DE10029010A priority patent/DE10029010B4/de
Priority to US09/595,049 priority patent/US6298294B1/en
Priority to FR0008042A priority patent/FR2795680B1/fr
Publication of JP2001030728A publication Critical patent/JP2001030728A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3608442B2 publication Critical patent/JP3608442B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車輌の過渡旋回時の運動性能を車輌の走行状
況に応じて適正に向上させる。 【解決手段】 車輌の実ヨーレートγfと基準ヨーレー
トγtとの偏差Δγが演算され(S30、40)、車輌
の旋回挙動が判別される(S50〜70)。車輌がオー
バステア状態にあるときには前輪側の所定の距離Lf及
び仮想のショックアブソーバの減衰係数Cgf、Cfが偏
差Δγに応じて増大補正されると共に、後輪側の所定の
距離Lr及び仮想のショックアブソーバの減衰係数Cg
r、Crが偏差Δγに応じて低減補正される(S80、1
00)。逆に車輌がアンダステア状態にあるときには前
輪側の所定の距離Lf及び仮想のショックアブソーバの
減衰係数Cgf、Cfが偏差Δγに応じて低減補正される
と共に、後輪側の所定の距離Lr及び仮想のショックア
ブソーバの減衰係数Cgr、Crが偏差Δγに応じて増大
補正される(S90、100)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車輌の
減衰係数制御装置に係り、更に詳細には過渡旋回時の車
輌の運動性能を向上させるよう改良された減衰係数制御
装置に係る。
【0002】
【従来の技術】各車輪に対応して減衰係数可変のショッ
クアブソーバが設けられた自動車等の車輌の減衰係数制
御装置の一つとして、例えば本願出願人の出願にかかる
出願公開前の特願平10−92675号の明細書及び図
面には、車輌の旋回情報を検出する手段と、車体ロール
量の変化を求める手段と、車体ロール量の増大過程に於
いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数を旋回
外側のショックアブソーバの減衰係数よりも相対的に高
く制御する手段とを有することを特徴とする車輌の減衰
係数制御装置が記載されている。
【0003】この先の提案にかかる減衰係数制御装置に
よれば、車体ロール量の増大過程に於いては、旋回内側
のショックアブソーバの減衰係数が旋回外側のショック
アブソーバの減衰係数よりも相対的に高く制御され、こ
れにより下向きに作用する旋回内側のショックアブソー
バの減衰力が上向きに作用する旋回外側のショックアブ
ソーバの減衰力よりも相対的に高く制御されるので、全
体として車体に作用する下向きの力が増大し、これによ
り車高を低減して車輌の過渡旋回時に於ける運動性能を
向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記先の提案にかかる
減衰係数制御装置に於いては、車輌の旋回状態に基づき
車体の重心に対しリフトすると推定される側へ車体より
所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置に車体の仮
想の揺動中心を有すると共に仮想の揺動中心の周りに作
用する第一の仮想のショックアブソーバ及び仮想位置に
て上下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバ
を有する車輌モデルに基づき、各車輪に対応して設けら
れた減衰係数可変の実際のショックアブソーバの減衰係
数が制御されるようになっている。
【0005】一般に、車輌の旋回走行状況により車輌の
旋回挙動や車体の姿勢が変化する。例えば車輌の旋回走
行時には車速、加減速度、操舵角、路面状況などの関係
から車輌のステア特性がアンダステア側又はオーバステ
ア側へ変化することがあり、また運転者により加減速操
作が行われると加減速による車輌前後方向の荷重移動に
起因してステア特性が変化する。また旋回時の車体の姿
勢は加減速や操舵操作により変化する。
【0006】しかるに上記先の提案にかかる減衰係数制
御装置に於いては、車輌モデルの所定の距離は一定であ
るため、車輌が旋回走行する際のステア特性の変化や車
体の姿勢変化が生じるような状況に於いて実際のショッ
クアブソーバの減衰係数を車輌の走行状況に応じて適切
に制御することができないという問題がある。
【0007】本発明は、仮想の揺動中心の周りに作用す
る第一の仮想のショックアブソーバ及び仮想位置にて上
下方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有
する車輌モデルに基づき実際のショックアブソーバの減
衰係数を制御するよう構成された先の提案にかかる減衰
係数制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされた
ものであり、本発明の主要な課題は、車輌の走行状況に
応じて車輌モデルの所定の距離を可変設定することによ
り、車輌の過渡旋回時の運動性能を車輌の走行状況に応
じて適正に向上させることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ち各車輪に対応して
減衰係数可変の実際のショックアブソーバが設けられた
車輌の減衰係数制御装置にして、車輌の旋回状態を検出
する手段と、前記車輌の状態量を検出する手段と、前記
車輌の旋回状態に基づきばね上の重心に対しリフトする
と推定される側へ前記ばね上より所定の距離車輌横方向
に隔置された仮想位置に前記ばね上の仮想の揺動中心を
有すると共に前記仮想の揺動中心の周りに作用する第一
の仮想のショックアブソーバ及び前記仮想位置にて上下
方向に作用する第二の仮想のショックアブソーバを有す
る車輌モデルと、前記車輌の状態量に応じて前記所定の
距離を可変設定する距離設定手段と、少なくとも前記仮
想減衰係数及び前記所定の距離に基づき前記実際のショ
ックアブソーバの目標減衰係数を演算する手段と、前記
目標減衰係数に基づき前記実際のショックアブソーバの
減衰係数を制御する手段とを有することを特徴とする車
輌の減衰係数制御装置によって達成される。
【0009】上記請求項1の構成によれば、車輌の旋回
状態に基づきばね上の重心に対しリフトすると推定され
る側へばね上より所定の距離車輌横方向に隔置された仮
想位置にばね上の仮想の揺動中心を有すると共に仮想の
揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソ
ーバ及び仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮想の
ショックアブソーバを有する車輌モデルを有するので、
車輌の過渡旋回時に第二の仮想のショックアブソーバに
よってばね上の旋回内輪側のリフトが抑制され、これに
よりばね上の重心が低下されると共に、車輌の状態量に
応じて車輌モデルの所定の距離が可変設定されるので、
実際のショックアブソーバの減衰係数が車輌の状態量に
応じて適切に制御され、これにより車輌の状態量の如何
に拘わらず車輌モデルの所定の距離が一定である場合に
比して、車輌の過渡旋回時に於ける車輌のステア特性の
変化やばね上の姿勢変化の抑制が車輌の走行状態に応じ
て適切に行われる。
【0010】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前
記車輌モデルは前輪の車輌モデルと後輪の車輌モデルと
よりなるよう構成される(請求項2の構成)。
【0011】上記請求項2の構成によれば、車輌モデル
は前輪の車輌モデルと後輪の車輌モデルとよりなるの
で、前輪側及び後輪側の実際のショックアブソーバの減
衰係数が車輌の状態量に応じて適切に制御され、これに
より車輌モデルが一つである場合に比して、車輌の過渡
旋回時に於ける車輌のステア特性の変化やばね上の姿勢
変化の抑制が車輌の走行状態に応じて適切に制御され
る。
【0012】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於い
て、前記車輌の状態量を検出する手段は前記車輌の旋回
挙動を検出し、前記距離設定手段は前記車輌の旋回挙動
に応じて前記所定の距離を可変設定するよう構成される
(請求項3の構成)。
【0013】上記請求項3の構成によれば、車輌の旋回
挙動に応じて車輌モデルの所定の距離が可変設定される
ので、実際のショックアブソーバの減衰係数が車輌の旋
回挙動に応じて適切に制御され、これにより車輌の旋回
挙動の如何に拘わらず車輌モデルの所定の距離が一定で
ある場合に比して、車輌の過渡旋回時に於ける車輌のス
テア特性の変化が適切に抑制される。
【0014】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於い
て、前記車輌の状態量を検出する手段は前記車輌の横加
加速度を検出し、前記距離設定手段は前記車輌の横加加
速度に応じて前記所定の距離を可変設定するよう構成さ
れる(請求項4の構成)。
【0015】上記請求項4の構成によれば、車輌の横加
加速度に応じて車輌モデルの所定の距離が可変設定され
るので、実際のショックアブソーバの減衰係数が車輌の
横加加速度に応じて適切に制御され、これにより車輌の
横加加速度の如何に拘わらず車輌モデルの所定の距離が
一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるば
ね上のロール姿勢変化が適切に抑制される。
【0016】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於い
て、前記車輌の状態量を検出する手段は前記実際のショ
ックアブソーバの二つのシリンダ室内圧力の差圧を検出
し、前記距離設定手段は前記差圧に応じて前記所定の距
離を可変設定するよう構成される(請求項5の構成)。
【0017】上記請求項5の構成によれば、実際のショ
ックアブソーバの二つのシリンダ室内圧力の差圧に応じ
て車輌モデルの所定の距離が可変設定されるので、実際
のショックアブソーバの減衰係数が二つのシリンダ室内
圧力の差圧に応じて適切に制御され、これによりばね上
の姿勢変化が適切に制御される。
【0018】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前
記車輌の状態量を検出する手段は前記車輌の旋回挙動を
検出し、前記距離設定手段は前記車輌の旋回挙動に応じ
て前記前輪の車輌モデルと前記後輪の車輌モデルとの間
の前記所定の距離の比を可変設定するよう構成される
(請求項6の構成)。
【0019】上記請求項6の構成によれば、車輌の旋回
挙動に応じて二つの車輌モデルの所定の距離の比が可変
設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数
が車輌の旋回挙動に応じて適切に制御され、これに車輌
の旋回挙動の如何に拘わらず二つの車輌モデルの所定の
距離の比が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時
に於けるばね上のピッチ姿勢変化及びこれに起因するス
テア特性の変化が適切に抑制される。
【0020】
【課題解決手段の好ましい態様】図6に示されている如
く、実際の車輌の二輪モデルは車体110が左右の車輪
112L及び112Rにより支持され、車体110と車
輪112L及び112Rとの間にはサスペンションスプ
リング114L及び114Rとショックアブソーバ11
6L及び116Rとが配設されたものとして表わされ
る。
【0021】図6に示された実際の車輌モデルに於い
て、例えば車輌が左旋回し、車体110に右方への慣性
力が作用することにより車体に旋回外方へのロールモー
メントMrollが作用したとすると、そのロールモーメン
トは左右のサスペンションスプリング114L及び11
4Rのばね力Fsl及びFsrと左右のショックアブソーバ
116L及び116Rの減衰力Fal及びFarとにより担
持され、車体のロール量の増大過程に於いてはこれらの
力によるロール抑制方向のモーメントとロールモーメン
トMrollとが等しくなるまで車体110が旋回外方へロ
ールする。
【0022】この場合サスペンションスプリング114
Lのばね力Fslの増大量とサスペンションスプリング1
14Rのばね力Fsrの減少量は実質的に互いに等しく、
また従来の車輌に於いては旋回時の左右のショックアブ
ソーバの減衰係数は互いに等しい値に制御されるので、
左右のショックアブソーバの減衰力Fal及びFarも実質
的に互いに等しく、従って車輌の重心118の高さは実
質的に変化しない。
【0023】これに対し図7に示されている如く、車体
110と左右の車輪112L及び112Rとの間にサス
ペンションスプリング114L及び114Rのみが配設
され、車輌に対し旋回内側に配置され車体110と仮想
の車輪120との間にて上下方向の減衰力を発生する一
つのショックアブソーバ122と、車体のロール変位を
抑制する一つのショックアブソーバ124とが配設され
た仮想モデルを考えると、ロールモーメントMrollはシ
ョックアブソーバ122の減衰力Fasと左右のサスペン
ションスプリング114L及び114Rのばね力Fsl及
びFsrとにより担持され、従来の場合に比して旋回内輪
側の車高の増大量が低減されることにより、重心118
の高さが低下する。
【0024】従って図6に示された実際の車輌の二輪モ
デルに於いて図7に示されている如き仮想モデルの制御
を達成できれば、車体ロール量の増大過程に於いて車輌
の重心118の高さを低下させ、これにより車輌の旋回
初期に於ける運動性能を向上させることができる。
【0025】いま図7に示されている如く、左右のサス
ペンションスプリング114L及び114Rのばね定数
をKとし、旋回外輪側のショックアブソーバの減衰係数
をCout とし、旋回外輪のストロークをXout とし、旋
回内輪側のショックアブソーバ114Lの減衰係数をC
inとし、旋回内輪のストロークをXinとし、車輌のトレ
ッドをWとし、車輌の重心118とショックアブソーバ
122との間の距離をLとし、ショックアブソーバ12
2及び124の減衰係数をそれぞれCg 及びCとする。
【0026】また車体110の質量をMとし、車体の上
下加速度及びロール角速度をそれぞれXbdd 及びθddと
し、旋回外輪及び旋回内輪のストローク速度をそれぞれ
Xoutd及びXind とすると、図7に示された仮想モデル
に於ける上下方向の力の釣り合い及び重心118の周り
の力の釣り合いよりそれぞれ下記の式1及び式2が成立
する。
【0027】
【数1】
【0028】車体のロール運動を減衰させるパラメータ
としてCn =WC/2とすると、上記式2は下記の式3
の如く表わされる。
【0029】
【数2】
【0030】また図6に示された実際の車輌の二輪モデ
ルに於ける上下方向の力の釣り合い及び重心118の周
りの力の釣り合いよりそれぞれ下記の式4及び式5が成
立する。
【0031】
【数3】
【0032】上記式1及び式4より下記の式6が成立す
る。
【0033】
【数4】
【0034】またここでCm =Cn /Lとすると、上記
式3及び式5より下記の式7が成立する。
【0035】
【数5】
【0036】ここで図7に示された仮想モデルに於いて
ショックアブソーバ122により発生される上下力を下
記の式8に従ってTと置くと、上記式6〜8より下記の
式9〜11が成立する。
【0037】
【数6】
【0038】
【数7】
【0039】式9+式11より旋回内輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Cinを以下の如く求めることができ
る。
【0040】
【数8】
【0041】また上記式12を式9に代入して旋回外輪
のショックアブソーバの減衰係数Cout を以下の如く求
めることができる。
【0042】
【数9】
【0043】更に上記式12及び式13を整理して旋回
内輪及び旋回外輪のショックアブソーバの減衰係数Cin
及びCout はそれぞれ下記の式14及び式15の如く表
わされる。
【0044】
【数10】
【0045】尚旋回内輪側及び旋回外輪側のショックア
ブソーバにより発生される減衰力はそれぞれ下記の式1
6及び式17の如く求められる。
【0046】
【数11】
【0047】また同様の考え方に基づき、車体ロール量
の減少過程に於いては、車輌の旋回外側に仮想のショッ
クアブソーバ122及び124が配設された仮想モデル
に基づき、旋回内輪側及び旋回外輪側のショックアブソ
ーバの減衰係数Cin及びCout をそれぞれ下記の式18
及び式19の如く制御することにより、車輌の重心11
8の高さを低下させ、車輌の旋回終期に於ける運動性能
を向上させることができる。
【0048】
【数12】
【0049】従って本発明の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、車体ロール量の増大
過程に於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係
数Cin及び旋回外側のショックアブソーバの減衰係数C
out はそれぞれ上記式14及び式15に従って演算され
るよう構成される(好ましい態様1)。
【0050】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項1の構成に於いて、車体ロール量の減
少過程に於いては旋回外側のショックアブソーバの減衰
係数が旋回内側のショックアブソーバの減衰係数よりも
高く制御されるよう構成される(好ましい態様2)。
【0051】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様2の構成に於いて、車体ロール
量の減少過程に於いては旋回内側のショックアブソーバ
の減衰係数Cin及び旋回外側のショックアブソーバの減
衰係数Cout はそれぞれ上記の式18及び式19に従っ
て演算されるよう構成される(好ましい態様3)。
【0052】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項2の構成に従い、上記好ましい態様1
の構成に於いて、車輌モデルは前輪側の車輌モデルと後
輪側の車輌モデルとよりなるよう構成される(好ましい
態様4)。
【0053】また図8に示されている如く、前輪側及び
後輪側の車輌モデルについてのL、W、T、Cg 、Cを
それぞれLf 及びLr 、Wf 及びWr 、Tf 及びTr 、
Cgf及びCgr、Cf 及びCr とし、旋回内側前輪及び旋
回外側前輪のストローク速度をそれぞれXfind及びXfo
utd とし、旋回内側後輪及び旋回外側後輪のストローク
速度をそれぞれXrind及びXroutd とし、Tf 及びTr
をそれぞれ下記の式20及び式21により表される値と
して、車体ロール量の増大過程に於いては旋回内側前輪
のショックアブソーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前
輪のショックアブソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ下
記の式22及び式23に従って演算され、旋回内側後輪
のショックアブソーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後
輪のショックアブソーバの減衰係数Croutはそれぞれ下
記の式24及び式25に従って演算されることが好まし
い。
【0054】
【数13】
【0055】
【数14】
【0056】従って本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、車体ロー
ル量の増大過程に於いては旋回内側前輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前輪のショックア
ブソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ上記式22及び式
23に従って演算され、旋回内側後輪のショックアブソ
ーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Croutはそれぞれ上記式24及び式2
5に従って演算されるよう構成される(好ましい態様
5)。
【0057】同様に本発明の他の一つの好ましい態様に
よれば、上記好ましい態様3の構成に於いて、車輌モデ
ルは前輪側の車輌モデルと後輪側の車輌モデルとよりな
るよう構成される(好ましい態様6)。
【0058】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様6の構成に於いて、車体ロール
量の減少過程に於いては旋回内側前輪のショックアブソ
ーバの減衰係数Cfin 及び旋回外側前輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Cfoutはそれぞれ下記の式26及び式
27に従って演算され、旋回内側後輪のショックアブソ
ーバの減衰係数Crin 及び旋回外側後輪のショックアブ
ソーバの減衰係数Croutはそれぞれ下記の式28及び式
29に従って演算されるよう構成される(好ましい態様
7)。
【0059】
【数15】
【0060】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項3の構成に於いて、車輌の状態量を検
出する手段は車輌の基準ヨーレートと車輌の実ヨーレー
トとの偏差を車輌の旋回挙動として検出するよう構成さ
れる(好ましい態様8)。
【0061】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項3の構成に於いて、車輌の状態量を検
出する手段は車輌のスリップ角及びその変化率の関係を
車輌の旋回挙動として検出するよう構成される(好まし
い態様9)。
【0062】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項4の構成に於いて、車輌の状態量を検
出する手段は車速、操舵角、操舵角速度に基づき車輌の
横加加速度を推定するよう構成される(好ましい態様1
0)。
【0063】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項5の構成に於いて、上記請求項2の構
成に従い、距離設定手段は左右前輪の差圧の大きい方の
値に応じて前輪の車輌モデルの所定の距離を可変設定
し、左右後輪の差圧の大きい方の値に応じて後輪の車輌
モデルの所定の距離を可変設定するよう構成される(好
ましい態様11)。
【0064】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項6の構成に於いて、車輌の旋回挙動が
オーバステア側へのステア特性変化の挙動であるときに
は前輪側のロール剛性を増大させ若しくは後輪側のロー
ル剛性を低下させるよう前輪の車輌モデルと後輪の車輌
モデルとの間の所定の距離の比を可変設定するよう構成
される(好ましい態様12)。
【0065】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項6の構成に於いて、車輌の旋回挙動が
アンダステア側へのステア特性変化の挙動であるときに
は前輪側のロール剛性を低下させ若しくは後輪側のロー
ル剛性を増大させるよう前輪の車輌モデルと後輪の車輌
モデルとの間の所定の距離の比を可変設定するよう構成
される(好ましい態様13)。
【0066】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記請求項6の構成に於いて、車輌の状態量を検
出する手段はばね上のピッチ運動状態量を検出するよう
構成される(好ましい態様14)。
【0067】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様14の構成に於いて、ばね上の
ピッチ運動状態量は車輌の加減速度であるよう構成され
る(好ましい態様15)。
【0068】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様15の構成に於いて、車輌の加
減速度は運転者による加減速操作量に基づき推定される
推定加減速度であるよう構成される(好ましい態様1
6)。
【0069】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様16の構成に於いて、運転者に
よる加減速操作量はブレーキペダルのストロークである
よう構成される(好ましい態様17)。
【0070】また本発明の他の一つの好ましい態様によ
れば、上記好ましい態様16の構成に於いて、運転者に
よる加減速操作量はスロットル開度速度であるよう構成
される(好ましい態様18)。
【0071】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0072】第一の実施形態 図1は本発明による減衰係数制御装置の第一の好ましい
実施形態を示す概略構成図である。
【0073】図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ
車輌12の左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれ
ぞれ左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪
10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール
14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニ
オン式のパワーステアリング装置16によりタイロッド
18L及び18Rを介して操舵される。
【0074】ばね下としての各車輪10FL〜10RRとば
ね上としての車体20との間にはそれぞれ減衰係数可変
式のショックアブソーバ22FL〜22RRが配設されてお
り、各ショックアブソーバの減衰係数Ci(i=fl、f
r、rl、rr)は後述の如く車輌の旋回時に電気式制御装
置24により制御される。
【0075】電気式制御装置24には車高センサ26F
L、26FR、26RL、26RRより車輪10FL〜10RRの
ストロークXi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、横
加速度センサ28より車体の横加速度Gyを示す信号、
ヨーレートセンサ30より車輌のヨーレートγを示す信
号、車速センサ32より車速Vを示す信号、操舵角セン
サ34より操舵角δを示す信号が入力される。
【0076】尚図には詳細に示されていないが、電気式
制御装置24は例えばCPUとROMとRAMと入出力
ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスに
より互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュ
ータを含んでいる。また車高センサ26FL〜26RRは車
輪のバウンド方向を正として車輪のストロークXiを検
出し、横加速度センサ28及び操舵角センサ34は車輌
の左旋回方向を正としてそれぞれ横加速度及び操舵角を
検出する。
【0077】電気式制御装置24は、それぞれ図8
(A)及び(B)に示された前輪側及び後輪側の車輌モ
デルに基づきショックアブソーバ22FL〜22RRの減衰
係数を制御する。特にこの実施形態の電気式制御装置2
4は、後述の如く図2及び図3に示されたフローチャー
トに従って横加速度Gyに基づき車輌が過渡旋回状態に
あるか否かを判別し、車輌が定常旋回状態にあるときに
は各車輪のショックアブソーバの減衰係数Ciを予め設
定されたハードの減衰係数Chighに制御し、車輌が過渡
旋回状態にあっても、車体のロール量が増大する過程に
於いては旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋
回外側の減衰係数よりも高くなるよう制御し、逆に車体
のロール量が減少する過程に於いては旋回外側のショッ
クアブソーバの減衰係数が旋回内側の減衰係数よりも高
くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数を制御し、
これにより過渡旋回時に於ける車高を低下させ車体の重
心を低下させる。
【0078】また電気式制御装置24は、車速V及び操
舵角δに基づき車輌の基準ヨーレートγtを演算し、車
輌の実際のヨーレートγと基準ヨーレートγtとの偏差
Δγを演算し、偏差Δγに基づき車輌がオーバステア状
態又はアンダステア状態にあるか否かを判定し、車輌が
オーバステア状態又はアンダステア状態にあるときには
偏差Δγが小さくなるよう所定の距離の補正量ΔLf、
ΔLr及び前輪側及び後輪側の各仮想のショックアブソ
ーバの減衰係数の補正量ΔCgf、ΔCgr、ΔCf、ΔCr
を演算し、その演算結果に基づき実際の各ショックアブ
ソーバの減衰係数を制御する。
【0079】次に図2及び図3に示されたフローチャー
トを参照して図示の第一の実施形態に於ける減衰係数の
制御について説明する。尚図2及び図3に示されたフロ
ーチャートによる制御は図には示されていないイグニッ
ションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に
繰返し実行される。
【0080】まずステップ10に於いては各車輪のスト
ロークXiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ
20に於いては検出されたヨーレートγよりノイズ成分
を除去するためのフィルタ処理が行われることによりフ
ィルタ処理後のヨーレートγfが演算される。
【0081】ステップ30に於いては操舵角δに基づき
前輪の実舵角δfが演算され、Hをホイールベースとし
Khをスタビリティファクタとして下記の式30に従っ
て目標ヨーレートγeが演算されると共に、Tを時定数
としsをラプラス演算子として下記の式31に従って車
速V及び操舵角δに基づく車輌の基準ヨーレートγtが
演算される。尚目標ヨーレートγeは動的なヨーレート
を考慮すべく車輌の横加速度Gyを加味して演算されて
もよい。 γe=Vδ/(1+KhV2)H ……(30) γt=γe/(1+Ts) ……(31)
【0082】ステップ40に於いては下記の式32に従
ってヨーレート偏差Δγ、即ちフィルタ処理後のヨーレ
ートγfと基準ヨーレートγtとの偏差が演算される。 Δγ=γf−γt ……(32)
【0083】ステップ50に於いてはフィルタ処理後の
ヨーレートγfが正の値であるか否かの判別、即ち車輌
が左旋回状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が
行われたときにはステップ70へ進み、肯定判別が行わ
れたときにはステップ60へ進む。
【0084】ステップ60に於いてはヨーレート偏差Δ
γが正の値であるか否かの判別、即ち車輌がオーバステ
ア状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われ
たときにはステップ80へ進み、否定判別が行われたと
きにはステップ90へ進む。
【0085】同様にステップ70に於いてはヨーレート
偏差Δγが負の値であるか否かの判別、即ち車輌がオー
バステア状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が
行われたときにはステップ80へ進み、否定判別が行わ
れたときにはステップ90へ進む。
【0086】ステップ80に於いてはヨーレート偏差Δ
γに基づき図4の第一及び第四象限に示されたグラフに
対応するマップより前輪側の車輌モデルの所定の距離の
補正量ΔLf、後輪側の車輌モデルの所定の距離の補正
量ΔLr、前輪側の仮想のショックアブソーバ122Fの
減衰係数の補正量ΔCgf、前輪側の仮想のショックアブ
ソーバ124Fの減衰係数の補正量ΔCf、後輪側の仮想
のショックアブソーバ122Rの減衰係数の補正量ΔCg
r、後輪側の仮想のショックアブソーバ124Rの減衰係
数の補正量ΔCrが演算される。
【0087】同様にステップ90に於いてはヨーレート
偏差Δγに基づき図4の第二及び第三象限に示されたグ
ラフに対応するマップより所定の距離の補正量ΔLf、
ΔLr及び減衰係数の補正量ΔCgf、ΔCf、ΔCgr、Δ
Crが演算される。
【0088】ステップ100に於いてはLfo及びLroを
それぞれ前輪側及び後輪側の車輌モデルの基本の所定の
距離とし、Cgfo、Cgro、Cfo、Croをそれぞれ前輪側
の仮想のショックアブソーバ122F、後輪側の仮想の
ショックアブソーバ122R、前輪側の仮想のショック
アブソーバ124F及び後輪側の仮想のショックアブソ
ーバ124Rについて予め設定された基本の減衰係数と
して、下記の式33〜38に従って所定の距離Lf、Lr
及び各仮想のショックアブソーバの減衰係数Cgf、Cg
r、Cf、Crが演算される。
【0089】Lf=Lfo+ΔLf ……(33) Lr=Lro+ΔLr ……(34) Cgf=Cgfo+ΔCgf ……(35) Cgr=Cgro+ΔCgr ……(36) Cf=Cfo+ΔCf ……(37) Cr=Cro+ΔCr ……(38)
【0090】ステップ110に於いては例えば所定の距
離Lf及びLrの前回値と今回値との偏差ΔLfa及びΔL
raが演算されると共に、偏差ΔLfa及びΔLraの絶対値
が基準値Lo(正の定数)を越えているときには偏差の
絶対値がLoになるよう今回値が補正されることによ
り、所定の距離Lf及びLrの変化率が制限される処理が
行われる。
【0091】ステップ120に於いては例えば減衰係数
Cgf及びCgrの前回値と今回値との偏差ΔCgfa及びΔ
Cgraが演算されると共に、偏差ΔCgfa及びΔCgraの
絶対値が基準値Cgo(正の定数)を越えているときには
偏差の絶対値がCgoになるよう今回値が補正されること
により、減衰係数Cgf及びCgrの変化率が制限される処
理が行われる。また例えば減衰係数Cf及びCrの前回値
と今回値との偏差ΔCfa及びΔCraが演算されると共
に、偏差ΔCfa及びΔCraの絶対値が基準値Co(正の
定数)を越えているときには偏差の絶対値がCoになる
よう今回値が補正されることにより、減衰係数Cf及び
Crの変化率が制限される処理が行われ、しかる後るス
テップ620へ進む。
【0092】ステップ620に於いては横加速度Gy の
絶対値が制御のしきい値としての基準値Gyo(正の定
数)を越えているか否かの判別、即ち車輪の旋回時に於
けるショックアブソーバの減衰係数の制御が必要である
か否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはス
テップ640へ進み、否定判別が行われたときにはステ
ップ630へ進む。
【0093】ステップ630に於いては各車輪のショッ
クアブソーバの減衰係数が車輌の非旋回時に於ける通常
の制御ルーチンに従って設定され、しかる後ステップ7
80へ進む。尚この場合の減衰係数の制御は当技術分野
に於いて公知の任意の要領にて行われてよい。
【0094】ステップ640に於いては横加速度Gy の
時間微分値ΔGy が演算されると共に、時間微分値ΔG
y の絶対値がその基準値ΔGyo(正の定数)を越えてい
るか否かの判別、即ち車輌が過渡旋回状態にあるか否か
の判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ
660へ進み、否定判別が行われたときはステップ65
0に於いて各車輪のショックアブソーバの減衰係数Ci
が予め設定されたハードの減衰係数Chighに設定された
後ステップ780へ進む。
【0095】ステップ660に於いては各車輪のストロ
ークXi の時間微分値(ストローク速度)Xid(i=f
l、fr、rl、rr)が演算され、ステップ670に於いて
は横加速度Gy が正であるか否かの判別、即ち車輌が左
旋回状態にあるか否かの判別が行われ、肯定判別が行わ
れたときにはステップ680へ進み、否定判別が行われ
たときにはステップ690へ進む。
【0096】ステップ680に於いては旋回内側前輪の
ストローク速度Xfindが左前輪のストローク速度Xfld
に設定され、旋回外側前輪のストローク速度Xfoutd が
右前輪のストローク速度Xfrd に設定され、旋回内側後
輪のストローク速度Xrindが左後輪のストローク速度X
rld に設定され、旋回外側後輪のストローク速度Xrout
d が右後輪のストローク速度Xrrd に設定される。
【0097】同様にステップ690に於いては旋回内側
前輪のストローク速度Xfindが右前輪のストローク速度
Xfrd に設定され、旋回外側前輪のストローク速度Xfo
utdが左前輪のストローク速度Xfld に設定され、旋回
内側後輪のストローク速度Xrindが右後輪のストローク
速度Xrrd に設定され、旋回外側後輪のストローク速度
Xroutd が左後輪のストローク速度Xrld に設定され
る。
【0098】ステップ700に於いてはsignGy を横加
速度Gy の符号として横加速度の時間微分値ΔGy とsi
gnGy との積が正であるか否かの判別、即ち車輌の旋回
に起因する横加速度の大きさが増大過程にあり車体のロ
ール量が増大する状況にあるか否かの判別が行われ、肯
定判別が行われたときはステップ710に於いて旋回内
側前輪、旋回外側前輪、旋回内側後輪、旋回外側後輪の
ショックアブソーバの減衰係数Cj (j=fin 、fout、
rin 、rout)が前記式22〜25に従って演算され、否
定判別が行われたときにはステップ720に於いて各シ
ョックアブソーバの減衰係数Cj が前記式26〜29に
従って演算される。
【0099】ステップ730に於いては左前輪のショッ
クアブソーバの減衰係数Cflが旋回内側前輪の減衰係数
Cfin に設定され、右前輪のショックアブソーバの減衰
係数Cfrが旋回外側前輪の減衰係数Cfoutに設定され、
左後輪のショックアブソーバの減衰係数Crlが旋回内側
後輪の減衰係数Crin に設定され、右後輪のショックア
ブソーバの減衰係数Crrが旋回外側後輪の減衰係数Cro
utに設定される。
【0100】同様にステップ740に於いては横加速度
の時間微分値ΔGy とsignGy との積が正であるか否か
の判別が行われ、否定判別が行われたときはステップ7
50に於いて旋回内側前輪、旋回外側前輪、旋回内側後
輪、旋回外側後輪のショックアブソーバの減衰係数Cj
が前記式22〜25に従って演算され、肯定判別が行わ
れたときにはステップ760に於いて各ショックアブソ
ーバの減衰係数Cj が前記式26〜29に従って演算さ
れる。
【0101】ステップ770に於いては左前輪のショッ
クアブソーバの減衰係数Cflが旋回外側前輪の減衰係数
Cfoutに設定され、右前輪のショックアブソーバの減衰
係数Cfrが旋回内側前輪の減衰係数Cfin に設定され、
左後輪のショックアブソーバの減衰係数Crlが旋回外側
後輪の減衰係数Croutに設定され、右後輪のショックア
ブソーバの減衰係数Crrが旋回内側後輪の減衰係数Cri
n に設定される。
【0102】ステップ780に於いては各ショックアブ
ソーバの減衰係数がステップ630、650、730又
は770に於いて設定された減衰係数になるよう制御さ
れ、しかる後ステップ10へ戻る。
【0103】かくして図示の第一の実施形態によれば、
ステップ620に於いて車輪の旋回時に於けるショック
アブソーバの減衰係数の制御が必要であるか否かの判別
が行われ、ステップ640に於いて車輌が過渡旋回状態
にあるか否かの判別が行われ、ステップ670に於いて
車輌の旋回方向が判定され、ステップ660、680及
び690に於いて各車輪のストローク速度が求められ、
ステップ700及び740に於いて車体のロール量が増
大する過程にあるか否かの判別が行われ、車体のロール
量が増大する過程にあるときにはステップ710及び7
50に於いて各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式
22〜25に従って演算され、車体のロール量が減少す
る過程にあるときにはステップ720及び760に於い
て各ショックアブソーバの減衰係数Cj が式26〜29
に従って演算される。
【0104】従って図示の第一の実施形態によれば、車
輌が車体のロール量が増大する過渡旋回状態にあるとき
には、旋回内側のショックアブソーバの減衰係数が旋回
外側の減衰係数よりも高くなるよう各ショックアブソー
バの減衰係数が制御され、逆に車輌が車体のロール量が
減少する過渡旋回状態にあるときには、旋回外側のショ
ックアブソーバの減衰係数が旋回内側の減衰係数よりも
高くなるよう各ショックアブソーバの減衰係数が制御さ
れるので、車高を低下させ車体の重心を低下させて過渡
旋回時に於ける車輌の運動性能を向上させることができ
る。
【0105】また図示の第一の実施形態によれば、左右
前輪のショックアブソーバの減衰係数及び左右後輪のシ
ョックアブソーバの減衰係数は相互に独立して制御され
るので、例えば前記式20〜29に於けるWf 及びWr
を適宜に設定し、補正量ΔLf及びΔLr、ΔCgf及びΔ
Cgr、ΔCf及びΔCrを演算するためのマップ(図4)
を適宜に設定することにより、車輌の過渡旋回時に於け
る車体の前後方向の姿勢を制御し、例えば旋回初期に於
ける車体のノーズダイブを低減したり、旋回終期に於け
る車体のノーズリフトを低減したりすることができる。
【0106】また図示の第一の実施形態によれば、車体
のロール量が増大過程又は減少過程にあるか否かの判定
は車体の横加速度Gy に基づき行われるので、例えば車
高センサ26FL〜26RRにより検出される各輪のストロ
ークXi に基づき車体の実際のロール量が演算され、そ
の実際のロール量に基づき車体ロール量が増大過程又は
減少過程にあるか否かが判定される場合に比して応答性
よく各ショックアブソーバの減衰係数を制御することが
できる。
【0107】尚ステップ620〜780は第一乃至第四
の実施形態に於いて共通であるので、以上の各作用効果
は後述の第二乃至第四の実施形態に於いても同様に得ら
れる。
【0108】特に図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ30に於いて車輌の基準ヨーレートγtが演算さ
れ、ステップ40に於いて実ヨーレートγfと基準ヨー
レートγtとの偏差Δγが演算され、ステップ50〜7
0に於いて車輌がオーバステア状態又はアンダステア状
態にあるか否かの判別が行われ、車輌がオーバステア状
態にあるときにはステップ80及び100に於いて前輪
側の車輌モデルの所定の距離Lf及び前輪側の仮想のシ
ョックアブソーバの減衰係数Cgf、Cfが偏差Δγに応
じて増大補正されると共に、後輪側の車輌モデルの所定
の距離Lr及び後輪側の仮想のショックアブソーバの減
衰係数Cgr、Crが偏差Δγに応じて低減補正される。
【0109】逆に車輌がアンダステア状態にあるときに
はステップ90及び100に於いて前輪側の車輌モデル
の所定の距離Lf及び前輪側の仮想のショックアブソー
バの減衰係数Cgf、Cfが偏差Δγに応じて低減補正さ
れると共に、後輪側の車輌モデルの所定の距離Lr及び
後輪側の仮想のショックアブソーバの減衰係数Cgr、C
rが偏差Δγに応じて増大補正される。
【0110】従って第一の実施形態によれば、車輌がオ
ーバステア状態にあるときにはオーバステア状態の程度
に応じて前輪側のロール剛性が増大されると共に後輪側
のロール剛性が低減され、車輌がアンダステア状態にあ
るときにはアンダステア状態の程度に応じて前輪側のロ
ール剛性が低減されると共に後輪側のロール剛性が増大
されるので、車輌のステア変化を低減して車輌の操縦安
定性を向上させることができる。
【0111】また図示の第一の実施形態によれば、車輌
モデルの所定の距離Lf及びLrに加えて仮想のショック
アブソーバの減衰係数Cgf、Cf、Cgr、Crも偏差Δγ
に応じて増減補正されるので、車輌モデルの所定の距離
のみが偏差Δγに応じて増減補正される場合に比して実
際のショックアブソーバの減衰係数を的確に制御するこ
とができる。
【0112】また図示の第一の実施形態によれば、ステ
ップ110に於いて所定の距離Lf及びLrの変化率が制
限され、またステップ120に於いて減衰係数Cgf、C
f、Cgr、Crの変化率が制限されるので、かかる変化率
の制限処理が行われない場合に比してショックアブソー
バの減衰力の急激な変化及びこれに起因する車輌の乗り
心地性の悪化を確実に防止することができる。
【0113】尚図示の第一の実施形態に於いては、車輌
のヨーレートγはヨーレートセンサ30により検出され
るようになっているが、操舵輪である左右前輪の車輪速
度Vwfl及びVwfrが検出され、Trを車輌のトレッドと
して車輪速度に基づき下記の式39に従って演算されて
もよい。 γ=(Vwfr−Vwfl)/Tr ……(39)
【0114】また図示の第一の実施形態に於いては、車
輌モデルの所定の距離Lf及びLrに加えて仮想のショッ
クアブソーバの減衰係数Cgf、Cf、Cgr、Crも偏差Δ
γに応じて増減補正されるようになっているが、減衰係
数Cgf、Cf、Cgr、Crの増減補正は省略されてもよ
い。また図示の実施形態に於いては、同一の偏差Δγに
ついて見て減衰係数Cgf及びCgrの増減補正量は、減衰
係数Cf及びCrの増減補正量よりも大きく設定されてい
るが、減衰係数Cf及びCrの増減補正量が減衰係数Cgf
及びCgrの増減補正量よりも大きく設定されてもよく、
更には減衰係数Cgf、Cgr及び減衰係数Cf、Crの一方
の増減補正が省略されてもよい。
【0115】更に図示の第一の実施形態に於いては、車
輌の目標ヨーレートγeは上記式30に従って演算され
るようになっているが、車速V及び操舵角δに基づき図
5に示されたグラフに対応するマップより演算されても
よい。
【0116】第二の実施形態 図9は本発明による減衰係数制御装置の第二の好ましい
実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前半を示すフ
ローチャートである。
【0117】図には示されていないが、この第二の実施
形態の電気式制御装置24には車輌のヨーレートγを示
す信号、車速Vを示す信号、操舵角δを示す信号は入力
されず、スロットル開度センサよりエンジンのスロット
ル開度Thを示す信号及びブレーキストロークセンサよ
りブレーキペダルの踏み込みストロークSbを示す信号
も入力されるようになっている。
【0118】またこの第二の実施形態の減衰係数制御ル
ーチンのステップ210に於いては各車輪のストローク
Xiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ220
に於いては例えばスロットル開度Thの時間微分値とし
てスロットル開度速度Vtが演算される。
【0119】ステップ230に於いてはスロットル開度
速度Vt及び車速Vに基づき図10(前輪駆動車)又は
図11(後輪駆動車)に示されたグラフに対応するマッ
プより前輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kaが演算
される。
【0120】ステップ240に於いてはブレーキストロ
ークSbに基づき図12に示されたグラフに対応するマ
ップより前輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kbが演
算される。
【0121】ステップ250に於いてはそれぞれ下記の
式40及び41に従って前輪側の所定の距離Lf及び後
輪側の距離Lrが演算され、しかる後ステップ620へ
進む。 Lf=KaKbLfo ……(40) Lr=(1−Ka)(1−Kb)Lro ……(41)
【0122】かくして図示の第二の実施形態によれば、
ステップ220に於いてスロットル開度速度Vtが演算
され、ステップ230に於いてスロットル開度速度Vt
及び車速Vに基づき前輪側の所定の距離Lfに対する配
分比Kaが演算され、ステップ250に於いて配分比Ka
に基づく前後輪の配分比にて前輪側の所定の距離Lf及
び後輪側の所定の距離Lrが演算される。
【0123】一般に、前輪駆動車の場合には車輌の加速
時に前輪の駆動力に起因して車輌のステア特性がアンダ
ステア側へ変化し、逆に後輪駆動車の場合には後輪の駆
動力に起因して車輌のステア特性がオーバステア側へ変
化するが、図示の第二の実施形態によれば、車輌が前輪
駆動車である場合には車輌の加速時に前輪側の所定の距
離Lfに対する後輪側の所定の距離Lrの比が増大される
ので、車輌のアンダステア側へのステア特性の変化が低
減され、また車輌が後輪駆動車である場合には車輌の加
速時に後輪側の所定の距離Lrに対する前輪側の所定の
距離Lfの比が増大されるので、車輌のオーバステア側
へのステア特性の変化が低減され、従って車輌の操縦安
定性を向上させることができる。
【0124】また図示の第二の実施形態によれば、ステ
ップ240に於いてブレーキストロークSbに基づき前
輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kbが演算され、ス
テップ250に於いて配分比Kbに基づく前後輪の配分
比にて前輪側の所定の距離Lf及び後輪側の所定の距離
Lrが演算される。
【0125】従って第二の実施形態によれば、車輌の制
動時に於ける車輌前方への荷重移動に起因するオーバス
テア側へのステア特性の変化を低減し、これにより車輌
の操縦安定性を向上させることができる。
【0126】また図示の第二の実施形態によれば、車輌
の加減速度は運転者の制動操作量であるブレーキストロ
ークSb及び運転者の加速操作量であるスロットル開度
速度に基づき推定されるので、車輌の加減速度が例えば
前後加速度センサにより検出される場合に比して応答性
よく各車輪のショックアブソーバの減衰係数を制御する
ことができる。
【0127】尚図示の第二の実施形態に於いては、車輌
のピッチング状態量としての車輌の加速度はスロットル
開度速度Vtに基づき推定されるようになっているが、
車輌の加速度は例えば自動変速機のトルクコンバータの
出力トルク等に基づき推定されてもよい。また車輌のピ
ッチング状態量としての車輌の減速度はブレーキストロ
ークSbに基づき推定されるようになっているが、車輌
の減速度は例えば図には示されていないブレーキペダル
の踏力やブレーキマスタシリンダ内の圧力に基づき推定
されてもよい。
【0128】第三の実施形態 図13は本発明による減衰係数制御装置の第三の好まし
い実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前半を示す
フローチャートである。
【0129】またこの第三の実施形態の減衰係数制御ル
ーチンのステップ260に於いては各車輪のストローク
Xiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ270
に於いては例えば操舵角δの時間微分値として操舵角速
度δdが演算されると共に、K1及びK2をそれぞれ正の
定数として下記の式42に従って車輌の横加加速度の大
きさJyが演算される。 Jy=|K1δV2+K2δV2| ……(42)
【0130】ステップ280に於いては車輌の横加加速
度の大きさJyに基づき図14に示されたグラフに対応
するマップより前輪側の所定の距離Lf及び後輪側の所
定の距離Lrが演算され、しかる後ステップ620へ進
む。
【0131】かくして図示の第三の実施形態によれば、
車輌の横加加速度の大きさJyが大きいほど大きくなる
よう所定の距離Lf及びLrが可変設定されるので、車体
のロール角の変化が生じ易いほど車輌のロール剛性を増
大し、これにより車輌の過渡旋回時に於ける車体のロー
ルの姿勢変化を車輌の旋回状況に応じて適切に抑制する
ことができる。
【0132】また図示の第三の実施形態によれば、車輌
の横加加速度の大きさJyが極端に大きいときには、横
加加速度の大きさJyの増大につれて所定の距離Lf及び
Lrが漸次低減されるので、運転者により非常に急激な
過渡旋回操作が行われるときには車体がロールし、これ
により運転者に減速するなどの適当な処置を講ずるよう
注意を喚起することができる。
【0133】第四の実施形態 図15は本発明による減衰係数制御装置の第四の好まし
い実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前半を示す
フローチャートである。
【0134】図には示されていないが、この第四の実施
形態の電気式制御装置24には車輌のヨーレートγを示
す信号、車速Vを示す信号、操舵角δを示す信号は入力
されないが、対応する圧力センサにより検出されるショ
ックアブソーバ22FL〜22RRのシリンダ上室内の圧力
Pui(i=fl、fr、rl、rr)及びシリンダ下室内の圧力
Pli(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号も入力されるよ
うになっている。
【0135】またこの第四の実施形態の減衰係数制御ル
ーチンのステップ310に於いては各車輪のストローク
Xiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ320
に於いては下記の式43乃至式46に従ってそれぞれシ
ョックアブソーバ22FL〜22RRのシリンダ上室内の圧
力Puiとシリンダ下室内の圧力Pliとの差圧Pdfi(i
=fl、fr、rl、rr)が演算される。
【0136】Pdffl=Pufl−Plfl ……(43) Pdffr=Pufr−Plfr ……(44) Pdfrl=Purl−Plrl ……(45) Pdfrr=Purr−Plrr ……(46)
【0137】ステップ330に於いてはMAXを( )
内の数値の大きい方の値として下記の式47に従って前
輪側の代表差圧Pdffが演算され、ステップ340に於
いては前輪側の代表差圧Pdffに基づき図16に示され
たグラフに対応するマップより前輪側の所定の距離Lf
が演算される。 Pdff=MAX(Pdffl,Pdffr) ……(47)
【0138】ステップ350に於いては下記の式48に
従って後輪側の代表差圧Pdfrが演算され、ステップ3
60に於いては後輪側の代表差圧Pdfrに基づき図17
に示されたグラフに対応するマップより後輪側の所定の
距離Lrが演算され、しかる後ステップ620へ進む。 Pdfr=MAX(Pdfrl,Pdfrr) ……(48)
【0139】かくしてこの第四の実施形態によれば、ス
テップ320に於いて各ショックアブソーバ22FL〜2
2RRのシリンダ上室内の圧力Puiとシリンダ下室内の圧
力Pliとの差圧Pdfiが演算され、ステップ330に於
いて差圧Pdffl及びPdffrの大きい方の値が前輪側の代
表差圧Pdffに設定され、ステップ340に於いて前輪
側の代表差圧Pdffに基づき代表差圧が大きいほど大き
くなるよう前輪側の所定の距離Lfが演算される。ステ
ップ350に於いて差圧Pdfrl及びPdfrrの大きい方の
値が後輪側の代表差圧Pdfrに設定され、ステップ36
0に於いて後輪側の代表差圧Pdfrに基づき代表差圧が
大きいほど大きくなるよう後輪側の所定の距離Lrが演
算される。
【0140】従って第四の実施形態によれば、代表差圧
が大きいほど、換言すれば車体と車輪との間の相対変位
の速度が高いほど車輌モデルの所定の距離が増大される
ことによって実際のショックアブソーバの減衰係数が増
大されるので、車輌の過渡旋回時に於ける外乱に起因す
る車体の姿勢変化を低減することができ、また車輪の接
地性を向上させて車輌の過渡旋回時の運動性能を向上さ
せることができる。
【0141】第五の実施形態 図19は本発明による減衰係数制御装置の第五の好まし
い実施形態に於ける減衰係数制御ルーチンの前半を示す
フローチャートである。
【0142】この第五の実施形態の減衰係数制御ルーチ
ンのステップ410に於いては各車輪のストロークXi
を示す信号等の読み込みが行われ、ステップ420に於
いては横加速度Gyと車速V及びヨーレートγの積Vγ
との偏差Gy−Vγとして横加速度の偏差、即ち車輌の
横すべり加速度Vydが演算され、横すべり加速度Vydが
積分されることにより車体の横すべり速度Vyが演算さ
れ、車体の前後速度Vx(=車速V)に対する車体の横
すべり速度Vyの比Vy/Vxとして車体のスリップ角β
が演算される。
【0143】ステップ430に於いては例えば車体のス
リップ角βの時間微分値として車体のスリップ角の変化
率βdが演算されると共に、車体のスリップ角β及びそ
の変化率βdに基づき図20に示されたグラフに対応す
るマップより車輌がどの領域にあるかの判定が行われ、
ステップ440に於いては前輪側の所定の距離Lfに対
する補正係数Kf及び後輪側の所定の距離Lrに対する補
正係数Krがそれぞれ1にセットされる。
【0144】尚図20のグラフに於いて、領域Aは車輌
の通常の安定的な走行状態を示し、領域Bは車輌がスピ
ン傾向の状態にある領域を示し、領域Cは車輌がドリフ
トアウト傾向の状態にある領域を示し、領域Dは車輌の
旋回挙動が発散する領域を示している。
【0145】ステップ450に於いては車輌が領域Bに
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
はステップ470へ進み、肯定判別が行われたときには
ステップ460に於いて車体のスリップ角βの絶対値に
基づき図21に示されたグラフに対応するマップより補
正係数Kfが演算される。
【0146】ステップ470に於いては車輌が領域Cに
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
はステップ490へ進み、肯定判別が行われたときはに
ステップ480に於いて車体のスリップ角βの絶対値に
基づき図22に示されたグラフに対応するマップより補
正係数Krが演算される。
【0147】ステップ490に於いては車輌が領域Dに
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
はステップ510へ進み、肯定判別が行われたときには
ステップ500に於いて車体のスリップ角βの絶対値に
基づき補正係数Kf及びKrが演算される。
【0148】ステップ510に於いては前輪側の所定の
距離Lf及び後輪側の所定の距離Lrがそれぞれ下記の式
49及び50に従って演算され、ステップ520に於い
ては第一の実施形態に於けるステップ110の場合と同
一の要領にて所定の距離Lf及びLrの変化率の制限処理
が行われ、しかる後ステップ620へ進む。 Lf=KfLfo ……(49) Lr=KrLro ……(50)
【0149】かくして図示の第五の実施形態によれば、
ステップ420に於いて車体のスリップ角βが演算さ
れ、ステップ430に於いて車体のスリップ角の変化率
βdが演算されると共に、車体のスリップ角β及びその
変化率βdに車輌が旋回挙動のどの領域にあるかの判定
が行われ、ステップ450に於いて車輌が領域B、即ち
スピン傾向の状態にあると判定されたときには、ステッ
プ460に於いて車体のスリップ角βの絶対値が大きい
ほど大きくなるよう前輪の車輌モデルの所定の距離Lf
が増大され、これにより前輪側の車輌のロール剛性が増
大される。
【0150】またステップ470に於いて車輌が領域
C、即ちドリフトアウト傾向の状態にあると判定される
と、ステップ480に於いて車体のスリップ角βの絶対
値が大きいほど大きくなるよう後輪の車輌モデルの所定
の距離Lrが増大され、これにより後輪側の車輌のロー
ル剛性が増大される。
【0151】更にステップ490に於いて車輌が領域
D、即ち車輌の旋回挙動が発散する領域にあると判定さ
れると、ステップ500に於いて車体のスリップ角βの
絶対値が大きいほど大きくなるよう前輪及び後輪の車輌
モデルの所定の距離Lf及びLrが増大され、これにより
車輌全体のロール剛性が増大される。
【0152】従って第五の実施形態によれば、車輌の過
渡旋回時に於ける車輌の旋回挙動を判定し、その判定結
果に応じて実際のショックアブソーバの減衰係数を適切
に制御し、これにより車輌のスピンやドリフトアウトの
如き旋回挙動の悪化を効果的に抑制することができる。
【0153】また第五の実施形態によれば、ステップ5
20に於いて所定の距離Lf及びLrの変化率が制限され
るので、かかる変化率の制限処理が行われない場合に比
してショックアブソーバの減衰力の急激な変化及びこれ
に起因する車輌の乗り心地性の悪化を確実に防止するこ
とができる。
【0154】以上に於ては本発明を特定の実施形態につ
いて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実
施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろ
う。
【0155】例えば上述の各実施形態に於いては、車体
ロール量の増大過程に於いては旋回内側のショックアブ
ソーバの減衰係数が旋回外側のショックアブソーバの減
衰係数よりも相対的に高く制御され、逆に車体ロール量
の減少過程に於いては旋回外側のショックアブソーバの
減衰係数が旋回内側のショックアブソーバの減衰係数よ
りも高く制御されるようになっているが、一般に車体ロ
ール量の減少過程(旋回終期)に於いて車輌の挙動が不
安定になる虞れは車体ロール量の増大過程(旋回初期)
に比して低いので、車体ロール量の減少過程に於いて旋
回外側のショックアブソーバの減衰係数を旋回内側のシ
ョックアブソーバの減衰係数よりも高くする制御が省略
されてもよい。
【0156】具体的にはステップ720及び760に於
ける減衰係数Cj の演算が省略され、その代わりに各シ
ョックアブソーバの減衰係数Ci が例えばステップ65
0の場合と同様ハードの減衰係数Chighに設定され、し
かる後ステップ780へ進むよう修正されてもよい。
【0157】また上述の各実施形態に於いては、車輌の
旋回方向の判定は車体の横加速度Gyの符号に基づき判
定されるようになっているが、例えばKhをスタビリテ
ィファクタとし、Rgをステアリングギヤ比とし、Hを
ホイールベースとして、図1に示された操舵角センサ2
8により検出される操舵角δ及び図1には示されていな
い車速センサにより検出される車速Vに基づき、下記の
式51に基づき車輌の横加速度Gysが推定され、その推
定された横加速度に基づき行われてもよい。 Gys=V2δ/[(1+Kh V2)Rg H] ……(51)
【0158】同様に、車速及び操舵角に基づき車輌のヨ
ーレートγhが推定され、その符号に基づき車輌の旋回
方向が判定されてもよい。尚かくして車体の推定横加速
度Gys又は推定ヨーレートγhに基づき車輌の旋回方向
が判定される場合には、例えばカウンタステアの場合の
如く判定される車輌の旋回方向が車輌の実際の旋回方向
とは逆になる場合があるので、(1)車体の推定横加速
度Gys又は推定ヨーレートγhに基づく旋回方向の判定
と、(2)車体の実際の横加速度Gy又は左右の操舵輪
の車輪速度に基づき推定されるヨーレートγh又は左右
のショックアブソーバの内圧の差又は左右の車輪のスト
ローク速度の差又は左右のばね上速度の差に基づく旋回
方向の判定とが行われ、両者の判定が異なるときには後
者の判定が採用されるよう修正されてもよい。
【0159】また上述の各実施形態に於いては、車体の
横加速度Gyの時間微分値ΔGyの符号に基づき車体ロー
ル量が増大過程又は減少過程にあるか否かの判定が行わ
れるようになっているが、この判定は例えば上記の式5
1に従って演算される推定横加速度Gysに基づき行われ
てもよく、また車高センサ26FL〜26RRにより検出さ
れるストロークXiに基づき演算される車体のロールレ
ートの符号に基づき行われてもよい。またこの場合ロー
ルレートは図1には示されていないロールレートセンサ
により検出されてもよい。
【0160】また上述の各実施形態に於いては、各車輪
のストローク速度Xidは車高センサ26FL〜26RRの検
出結果に基づき演算されるようになっているが、各車輪
のストローク速度は車体に設けられた上下加速度センサ
(図示せず)により検出される車体の上下加速度Gbiに
基づきオブザーバにより推定され、車高センサが省略さ
れてもよい。
【0161】また上述の第二乃至第五の実施形態に於い
ては、所定の距離Lf、Lrのみが可変設定されるように
なっているが、第一の実施形態の場合と同様、これらの
実施形態に於いても所定の距離Lf、Lrと共に仮想のシ
ョックアブソーバの減衰係数Cgf、Cgr、Cf、Crが車
輌の状態量に応じて可変設定されてもよい。
【0162】また上述の第一の実施形態に於いては、所
定の距離Lf、Lr及び仮想のショックアブソーバの減衰
係数Cgf、Cgr、Cf、Crの変化率が制限され、第五の
実施形態に於いては所定の距離Lf、Lrの変化率が制限
されるようになっているが、これらの変化率制限処理は
省略されてもよく、また第二乃至第四の実施形態に於い
ても所定の距離Lf、Lrの変化率が制限されるよう修正
されてもよい。
【0163】更に上述の第二の実施形態に於いては、ス
ロットル開度速度Vt及びブレーキストロークSbの両者
に基づき所定の距離Lf、Lr及びそれらの比が変更され
るようになっているが、所定の距離Lf、Lr及びそれら
の比はスロットル開度速度Vt及びブレーキストローク
Sbの一方のみに基づき変更されるよう修正されてもよ
い。
【0164】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、車輌の過渡旋回時に第二
の仮想のショックアブソーバによってばね上の旋回内輪
側のリフトが抑制されるので、ばね上の重心を低下させ
て車輌の旋回時の運動性能を向上させることができると
共に、車輌の状態量に応じて車輌モデルの所定の距離が
可変設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰
係数を車輌の状態量に応じて適切に制御し、これにより
車輌の状態量の如何に拘わらず車輌モデルの所定の距離
が一定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於ける
車輌のステア特性の変化やばね上の姿勢変化の抑制を車
輌の走行状態に応じて適切に行うことができる。
【0165】また請求項2の構成によれば、車輌モデル
は前輪の車輌モデルと後輪の車輌モデルとよりなるの
で、前輪側及び後輪側の実際のショックアブソーバの減
衰係数を車輌の状態量に応じて適切に制御し、これによ
り車輌モデルが一つである場合に比して、車輌の過渡旋
回時に於ける車輌のステア特性の変化やばね上の姿勢変
化の抑制を車輌の走行状態に応じて適切に制御すること
ができる。
【0166】また請求項3の構成によれば、車輌の旋回
挙動に応じて車輌モデルの所定の距離が可変設定される
ので、実際のショックアブソーバの減衰係数を車輌の旋
回挙動に応じて適切に制御し、これにより車輌の旋回挙
動の如何に拘わらず車輌モデルの所定の距離が一定であ
る場合に比して、車輌の過渡旋回時に於ける車輌のステ
ア特性の変化を適切に抑制することができる。
【0167】また請求項4の構成によれば、車輌の横加
加速度に応じて車輌モデルの所定の距離が可変設定され
るので、実際のショックアブソーバの減衰係数を車輌の
横加加速度に応じて適切に制御し、これにより車輌の横
加加速度の如何に拘わらず車輌モデルの所定の距離が一
定である場合に比して、車輌の過渡旋回時に於けるばね
上のロール姿勢変化を適切に抑制することができる。
【0168】また請求項5の構成によれば、実際のショ
ックアブソーバの二つのシリンダ室内圧力の差圧に応じ
て車輌モデルの所定の距離が可変設定されるので、実際
のショックアブソーバの減衰係数を二つのシリンダ室内
圧力の差圧に応じて適切に制御し、これによりばね上の
姿勢変化を適切に制御することができる。
【0169】また請求項6の構成によれば、車輌の旋回
挙動に応じて二つの車輌モデルの所定の距離の比が可変
設定されるので、実際のショックアブソーバの減衰係数
が車輌の旋回挙動に応じて適切に制御され、これにより
車輌の旋回挙動の如何に拘わらず二つの車輌モデルの所
定の距離の比が一定である場合に比して、車輌の過渡旋
回時に於けるばね上のピッチ姿勢変化及びこれに起因す
るステア特性の変化を適切に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による減衰係数制御装置の第一の好まし
い実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の前半を示すフローチャートである。
【図3】第一の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の後半を示すフローチャートである。
【図4】ヨーレート偏差Δγと所定の距離の補正量ΔL
f、ΔLr及び減衰係数の補正量ΔCgf、ΔCgr、ΔC
f、ΔCrとの関係を示すグラフである。
【図5】操舵角δ及び車速Vと車輌の目標ヨーレートγ
eとの関係を示すグラフである。
【図6】実際の車輌の二輪モデルを示す説明図である。
【図7】車輌の旋回内側に仮想のショックアブソーバが
配設された仮想モデルを示す説明図である。
【図8】車輌の旋回内側に仮想のショックアブソーバが
配設された前輪側及び後輪側の仮想モデルを示す説明図
である。
【図9】第二の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチン
の前半を示すフローチャートである。
【図10】前輪駆動車についてスロットル開度速度Vt
と前輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kaとの関係を
示すグラフである。
【図11】後輪駆動車についてスロットル開度速度Vt
と前輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kaとの関係を
示すグラフである。
【図12】通常の車輌についてブレーキストロークSb
と前輪側の所定の距離Lfに対する配分比Kbとの関係を
示すグラフである。
【図13】第三の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチ
ンの前半を示すフローチャートである。
【図14】車輌の横加加速度の大きさJyと所定の距離
Lf及びLrとの関係を示すグラフである。
【図15】第四の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチ
ンの前半を示すフローチャートである。
【図16】前輪側の代表差圧Pdffと前輪側の所定の距
離Lfとの関係を示すグラフである。
【図17】後輪側の代表差圧Pdfrと後輪側の所定の距
離Lrとの関係を示すグラフである。
【図18】各輪のストローク速度Xidと差圧Pdfiとの
関係を示すグラフである。
【図19】第五の実施形態に於ける減衰係数制御ルーチ
ンの前半を示すフローチャートである。
【図20】車輌のスリップ角β及びその微分値βdと各
領域との関係を示すグラフである。
【図21】車輌のスリップ角βの絶対値と前輪側の所定
の距離Lfに対する補正係数Kfとの関係を示すグラフで
ある。
【図22】車輌のスリップ角βの絶対値と後輪側の所定
の距離Lrに対する補正係数Krとの関係を示すグラフで
ある。
【図23】車輌のスリップ角βの絶対値と補正係数Kf
及びKrとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
14…ステアリングホイール 16…パワーステアリング装置 20…車体 24…電気式制御装置 26FL〜26RR…車高センサ 28…横加速度センサ 30…ヨーレートセンサ 32…車速センサ 34…操舵角センサ 110…車体 112L、112R…車輪 114L、114R…サスペンションスプリング 116L、116R…ショックアブソーバ 122、124…ショックアブソーバ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】各車輪に対応して減衰係数可変の実際のシ
    ョックアブソーバが設けられた車輌の減衰係数制御装置
    にして、車輌の旋回状態を検出する手段と、前記車輌の
    状態量を検出する手段と、前記車輌の旋回状態に基づき
    ばね上の重心に対しリフトすると推定される側へ前記ば
    ね上より所定の距離車輌横方向に隔置された仮想位置に
    前記ばね上の仮想の揺動中心を有すると共に前記仮想の
    揺動中心の周りに作用する第一の仮想のショックアブソ
    ーバ及び前記仮想位置にて上下方向に作用する第二の仮
    想のショックアブソーバを有する車輌モデルと、前記車
    輌の状態量に応じて前記所定の距離を可変設定する距離
    設定手段と、少なくとも前記仮想減衰係数及び前記所定
    の距離に基づき前記実際のショックアブソーバの目標減
    衰係数を演算する手段と、前記目標減衰係数に基づき前
    記実際のショックアブソーバの減衰係数を制御する手段
    とを有することを特徴とする車輌の減衰係数制御装置。
  2. 【請求項2】前記車輌モデルは前輪の車輌モデルと後輪
    の車輌モデルとよりなることを特徴とする請求項1に記
    載の車輌の減衰係数制御装置。
  3. 【請求項3】前記車輌の状態量を検出する手段は前記車
    輌の旋回挙動を検出し、前記距離設定手段は前記車輌の
    旋回挙動に応じて前記所定の距離を可変設定することを
    特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の減衰係数制御
    装置。
  4. 【請求項4】前記車輌の状態量を検出する手段は前記車
    輌の横加加速度を検出し、前記距離設定手段は前記車輌
    の横加加速度に応じて前記所定の距離を可変設定するこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の減衰係数
    制御装置。
  5. 【請求項5】前記車輌の状態量を検出する手段は前記実
    際のショックアブソーバの二つのシリンダ室内圧力の差
    圧を検出し、前記距離設定手段は前記差圧に応じて前記
    所定の距離を可変設定することを特徴とする請求項1又
    は2に記載の車輌の減衰係数制御装置。
  6. 【請求項6】前記車輌の状態量を検出する手段は前記車
    輌の旋回挙動を検出し、前記距離設定手段は前記車輌の
    旋回挙動に応じて前記前輪の車輌モデルと前記後輪の車
    輌モデルとの間の前記所定の距離の比を可変設定するこ
    とを特徴とする請求項2に記載の車輌の減衰係数制御装
    置。
JP20162399A 1999-06-22 1999-07-15 車輌の減衰係数制御装置 Expired - Fee Related JP3608442B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20162399A JP3608442B2 (ja) 1999-07-15 1999-07-15 車輌の減衰係数制御装置
DE10029010A DE10029010B4 (de) 1999-06-22 2000-06-13 Einrichtung zum Steuern von Aufhängungsstoßdämpfern bei Fahrzeugen auf Grundlage eines Scheindämpfungssystems
US09/595,049 US6298294B1 (en) 1999-06-22 2000-06-14 Device for controlling suspension shock absorbers of vehicles based upon phantom substitute therefor
FR0008042A FR2795680B1 (fr) 1999-06-22 2000-06-22 Dispositif pour controler des amortisseurs de suspension de vehicules a partir de substituts virtuels

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20162399A JP3608442B2 (ja) 1999-07-15 1999-07-15 車輌の減衰係数制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001030728A true JP2001030728A (ja) 2001-02-06
JP3608442B2 JP3608442B2 (ja) 2005-01-12

Family

ID=16444142

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20162399A Expired - Fee Related JP3608442B2 (ja) 1999-06-22 1999-07-15 車輌の減衰係数制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3608442B2 (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005102762A1 (ja) * 2004-04-20 2005-11-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両の姿勢制御装置
JP2006081343A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 車両の回生制動制御装置
JP2009107447A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Hitachi Ltd 車両制御装置
JP2009179088A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパの制御装置
JP2009196585A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパの制御装置および制御方法
JP2011098650A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Mitsubishi Motors Corp 車両用サスペンション制御装置
JP2013049362A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Hitachi Automotive Systems Ltd サスペンション制御装置
US8489300B2 (en) 2002-11-19 2013-07-16 Denso Corporation Vibration control apparatus for automotive vehicle
JP2017030577A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 Kyb株式会社 緩衝器の制御装置およびサスペンション装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10353692B4 (de) * 2002-11-19 2017-08-24 Denso Corporation Vibrationssteuervorrichtung für Kraftfahrzeuge
US8489300B2 (en) 2002-11-19 2013-07-16 Denso Corporation Vibration control apparatus for automotive vehicle
JP4586962B2 (ja) * 2004-04-20 2010-11-24 トヨタ自動車株式会社 車両の姿勢制御装置
JP2005306152A (ja) * 2004-04-20 2005-11-04 Toyota Motor Corp 車両の姿勢制御装置
WO2005102762A1 (ja) * 2004-04-20 2005-11-03 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 車両の姿勢制御装置
US7762562B2 (en) 2004-04-20 2010-07-27 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle attitude control apparatus
JP2006081343A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Nissan Motor Co Ltd 車両の回生制動制御装置
JP2009107447A (ja) * 2007-10-29 2009-05-21 Hitachi Ltd 車両制御装置
JP2009179088A (ja) * 2008-01-29 2009-08-13 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパの制御装置
JP2009196585A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変ダンパの制御装置および制御方法
JP2011098650A (ja) * 2009-11-06 2011-05-19 Mitsubishi Motors Corp 車両用サスペンション制御装置
JP2013049362A (ja) * 2011-08-31 2013-03-14 Hitachi Automotive Systems Ltd サスペンション制御装置
JP2017030577A (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 Kyb株式会社 緩衝器の制御装置およびサスペンション装置
WO2017022316A1 (ja) * 2015-07-31 2017-02-09 Kyb株式会社 緩衝器の制御装置およびサスペンション装置
US10618367B2 (en) 2015-07-31 2020-04-14 Kyb Corporation Damper control device and suspension apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JP3608442B2 (ja) 2005-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3546830B2 (ja) 車輌のロール挙動制御装置
US10703162B2 (en) Suspension control system
US8718872B2 (en) Vehicle attitude controller
US7747368B2 (en) Vehicle damping force control with roll angle and pitch angle
JP3608445B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
US6654674B2 (en) Enhanced system for yaw stability control system to include roll stability control function
JP4151389B2 (ja) 車輌の挙動制御装置
KR102172306B1 (ko) 차량 거동 제어 장치
JP4285343B2 (ja) 車輌のロール剛性制御装置
US20070156314A1 (en) Damping force control apparatus for vehicle
JP2006335193A (ja) 車両のロール特性推定装置、及び該装置を用いた車両のローリング運動安定化制御装置
JP3608442B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JPH06115335A (ja) 車輌の車体姿勢制御装置
JP3509544B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JPS6238402Y2 (ja)
JP3324346B2 (ja) 車両の挙動制御装置
JP3608437B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JP2001047832A (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JP2874427B2 (ja) 車両用アクティブサスペンション装置
JP3608440B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JPH07215035A (ja) サスペンション制御装置
JP3608436B2 (ja) 車輌の減衰係数制御装置
JP2004203084A (ja) 車両の運動制御装置
JP3127823B2 (ja) 車輌の減衰力制御装置
JP2001001734A (ja) 車輌の減衰係数制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040525

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20040714

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Effective date: 20040714

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20040921

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041004

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081022

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091022

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 6

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 7

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121022

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131022

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees