JP2001026883A - 膜形成方法および膜形成装置 - Google Patents

膜形成方法および膜形成装置

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JP2001026883A JP11201311A JP20131199A JP2001026883A JP 2001026883 A JP2001026883 A JP 2001026883A JP 11201311 A JP11201311 A JP 11201311A JP 20131199 A JP20131199 A JP 20131199A JP 2001026883 A JP2001026883 A JP 2001026883A
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Nobuyuki Nakahara
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 融点及び沸点の高い蒸発原材料を用いた場合
にも効率良くかつ安定して加熱蒸発させ、安定的に高レ
ートかつ高品質な超微粒子膜の生成ができるようにす
る。 【解決手段】 超微粒子室1内に配設された蒸発源13
より蒸発する超微粒子を、蒸発源13の上方に開口部1
7を有する搬送管3を介して膜形成室2に搬送し、搬送
管3の他開口部4に結合されたノズルに対向して設置さ
れた基板8上に、ノズルから噴射する超微粒子を堆積さ
せることにより膜形成する超微粒子膜の生成方法におい
て、高周波誘導加熱用コイル6で蒸発源13を溶融点以
下近傍に加熱維持し、アーク電極5で急速加熱し蒸発さ
せることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基板上に粒子膜、微
粒子膜、もしくは超微粒子膜あるいは圧粉体を形成する
ガスデポジション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】粒径が0.1μm以下の超微粒子は、一
度ガス中に浮遊すると、エアロゾル状となり、重力によ
る自由落下速度が極めて小さく、ガスの流れに乗って容
易に搬送される。これらの現象は超微粒子の材質が金属
や化合物のように密度が異なってもほとんど影響を受け
ない。この性質を利用し、超微粒子の膜を形成できるこ
とが報告されている(第90回ニューセラミックス懇話
会研究会資料)。具体的には、超微粒子生成室で物質蒸
気を発生させ、搬送管を通してHeガスと共に膜形成室
へ送り、空中で凝集した超微粒子を膜形成室において搬
送管のノズルから基体の表面へ超高速で噴射させ、超微
粒子を基体の表面に密着させて超微粒子膜を形成するも
のである。よって、ガスデポジション法は基体に成膜で
きる膜質に特に制限はなく、金属や無機物、有機化合物
などでも超微粒子膜を形成できる。
【0003】これに対し、膜形成方法として一般的な印
刷ぺ一ストを焼成する厚膜法、あるいは真空蒸着やスパ
ッタリング等の薄膜法では、基体に成膜できる膜質が金
属酸化物等に限られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のガスデ
ポジション装置はバルク状の超微粒子材料を高周波加熱
等で加熱溶融していたため、融点および沸点の高い材料
を蒸発させるために高エネルギーを必要としている。さ
らに、加熱装置に大電力を供給できる設備も必要とな
る。また、従来は搬送管もしくはノズルの加熱を行って
はいるが、超微粒子生成室で生成された超微粒子は搬送
ガスにより搬送されノズルから噴射されるまでに、冷却
または凝集することにより生成時点にくらべ膜堆積時超
微粒子の基板への密着力が低いといった問題等があり、
高融点および高沸点の材料を用い安定的に高レートかつ
高品質な膜生成を行うのは困難であるといった問題があ
る。
【0005】また、複数の加熱方法を組み合わせること
により超微粒子材料を蒸発させる方法もとられている
が、超微粒子材料の溶融後は加熱しても材料内の対流に
より与えている熱が拡散してしまうことにより効率よく
材料を蒸発させるのが困難といった問題もある。
【0006】本発明の主たる目的は、上記高融点および
高沸点な材料を用いた膜形成の問題を解決し、効率よく
材料を蒸発させ、安定的に高レートかつ高品質な膜生成
を実現せしめる膜形成方法及び膜形成装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の膜形成方法は、
超微粒子室内に配設された蒸発源より蒸発する超微粒子
を、該超微粒子室内に導入されるガスと共に、該蒸発源
の上方に開口部を有する搬送管を介して膜形成室に搬送
し、該搬送管の他開口部に結合されたノズルに対向して
該膜形成室内に設置された基板上に、該ノズルから噴射
する該超微粒子を堆積させることにより膜形成する膜形
成方法において、第一次加熱手段で前記蒸発源を溶融点
以下近傍に加熱維持し、第二次加熱手段で急速加熱し蒸
発させることを特徴とするものである。
【0008】また、本発明の膜形成装置は、蒸発源およ
びこの上方に搬送管の開口部を設けた超微粒子生成室
と、該搬送管の他開口部に結合されたノズル及びこれに
対向して設置される基板を固定するステージを設けた膜
形成室とを具備し、該蒸発源より蒸発する超微粒子を該
超微粒子室内に導入されるガスと共に該搬送管中を搬送
し、該ノズルから噴射する該超微粒子を該基板上に堆積
させることにより膜形成する膜形成装置において、前記
蒸発源を溶融点以下近傍に加熱維持するための第一次加
熱手段と、該蒸発源を急速加熱し蒸発させるための第二
次加熱手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】本発明によれば、第一次加熱手段により蒸
発源を融点以下近傍に加熱維持し、第二次加熱手段によ
り急速加熱することにより、融点及び沸点の高い材料を
蒸発源として用いた場合にも効率良くかつ安定して加熱
蒸発させることができ、安定的に高レートかつ高品質な
膜生成が可能となる。
【0010】上記本発明の膜形成方法及び膜形成装置
は、さらなる特徴として、「前記第一次加熱手段として
高周波誘導加熱手段を用いる」こと、「前記第二次加熱
手段と前記蒸発源の相対位置の制御を行う」こと、「前
記第二次加熱手段と前記蒸発源を相対的に回転させなが
ら回転円の任意の半径方向に相対的に移動させる」こ
と、「前記第二次加熱手段としてアークプラズマ加熱手
段を用いる」こと、「前記第二次加熱手段としてレーザ
ー照射加熱手段を用いる」こと、「前記第二次加熱手段
としてアークプラズマ照射手段とレーザー照射加熱手段
を用いる」こと、を含むものである。
【0011】また本発明の膜形成方法は、蒸発源より蒸
発する材料を、膜形成室に設置された基板上に堆積させ
ることにより膜形成する膜形成方法であって、前記蒸発
源を、前記材料が溶融する温度以下に加熱する第1の加
熱工程と、更なる加熱を行い前記材料が蒸発する温度以
上に加熱する第2の加熱工程とを有することを特徴とす
るものである。
【0012】上記本発明の膜形成方法は、さらなる特徴
として、「前記第1の加熱工程においては、前記材料が
溶融する温度以下で且つ前記材料が溶融する温度近傍に
加熱する」こと、「前記第1の加熱工程においては、前
記材料が溶融する温度以下で且つ前記材料が溶融する温
度よりも50K(ケルビン)低い温度以上に加熱する」
こと、「前記第2の加熱工程においては、前記第1の加
熱工程における加熱領域よりも狭い領域を加熱する」こ
と、「前記第2の加熱工程においては、前記材料の蒸発
面側から加熱を行う」こと、を含むものである。
【0013】また本発明の膜形成装置は、蒸発源より蒸
発する材料を、膜形成室に設置された基板上に堆積させ
ることにより膜形成する膜形成装置であって、前記蒸発
源を、前記材料が溶融する温度以下に加熱する第1の加
熱手段と、更なる加熱を行い前記材料が蒸発する温度以
上に加熱する第2の加熱手段とを有することを特徴とす
るものである。
【0014】ここで本発明により形成できる膜として
は、粒子膜、微粒子膜、もしくは超微粒子膜を得ること
ができる。特に、粒径が0.1μm以下の超微粒子の膜
形成に適当に用いることができる。微粒子膜もしくは超
微粒子膜は、たとえば、走査電子顕微鏡によりその粒状
体を観察することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施形態を示す
ガスデポジション装置の概略図である。
【0016】超微粒子生成室1内に搬送管3の開口17
が蒸発源部と対向して配置されている。蒸発源部は超微
粒子原材料(蒸発源)13を固定するステージ18と第
一次加熱手段である高周波誘導加熱用コイル6と第二次
加熱用アーク電極5から構成されている。
【0017】搬送管3の図示しないノズルが取り付けら
れている開口4は膜形成室2内に設置されている。膜形
成室2内にはノズルと対向する位置に基板8を固定する
ステージ7が設置されている。ステージ7は任意の位置
に移動可能である。
【0018】加熱によりステージ18に設置されている
超微粒子原材料13が蒸発する。超微粒子生成室1に取
り付けられたバルブ9を介して不活性ガスを導入すると
同時に、膜形成室2に取り付けられたバルブ11を介し
て真空ポンプ10を作動し膜形成室2内を減圧すること
で生じる気流により、蒸発発生した超微粒子は超微粒子
流れ14となり搬送管3の開口17から膜形成室2へと
搬送し、開口4に設置されたノズル(不図示)より高速
噴射16されて基板8上面に超微粒子膜を形成する。
【0019】図2は図1のガスデポジション装置におけ
る蒸発源部の一実施形態を示す拡大図である。蒸発源部
は超微粒子原材料13を固定するステージ18とステー
ジ18の周囲に設置された第一次加熱手段である高周波
誘導加熱用コイル6と第二次加熱手段5であるレーザー
加熱機構もしくはアーク加熱機構により構成されてい
る。ただし図2の高周波誘導加熱用コイル6は一部が切
断された図である。
【0020】高周波誘導加熱用コイル6には図示しない
高周波電源が取り付けられている。また、ステージ18
内部には図示しない温度センサが設置されている。この
図示しない温度センサの測定結果をフィードバックする
ことで高周波誘導加熱の温度を制御する。尚、ステージ
18は上下動23可能である。
【0021】高周波誘導加熱による第一次加熱で超微粒
子原材料13の融点以下近傍に温度を加熱維持した状態
でアーク放電19加熱により急速加熱し超微粒子を蒸発
生成し、超微粒子生成室内圧より膜形成室内圧を低くす
ることで生じる気流により超微粒子流れ20は搬送管3
の開口17から膜形成室へと搬送し、ノズルより高速噴
射されて基板上面に超微粒子膜を形成する。尚、第二次
加熱手段に関してはアーク放電加熱以外にレーザー照射
加熱を用いて行うこともできる。
【0022】図3は図1のガスデポジション装置におけ
る蒸発源部の別の実施形態を示す拡大図である。蒸発源
部は超微粒子原材料13を固定するステージ18とステ
ージ18の周囲に設置された第一次加熱手段である高周
波誘導加熱用コイル6と第二次加熱手段5であるレーザ
ー加熱機構もしくはアーク加熱機構により構成されてい
る。ただし図3の高周波誘導加熱用コイル6は一部が切
断された図である。
【0023】高周波誘導加熱用コイル6には図示しない
高周波電源が取り付けられている。また、ステージ18
内部には図示しない温度センサが設置されている。この
図示しない温度センサの測定結果をフィードバックする
ことで高周波誘導加熱の温度を制御する。尚、ステージ
18は回転22、上下動23可能である。また、第二次
加熱手段5であるアーク加熱機構およびレーザー加熱機
構はステージ18の半径方向にスキャン21可能であ
る。
【0024】高周波誘導加熱による第一次加熱で超微粒
子原材料13の融点以下近傍に温度を加熱維持した状態
でアーク放電19加熱により急速加熱し超微粒子を蒸発
生成する。その際、ステージ18が回転すると同時にア
ーク加熱機構5がステージ18の半径方向にスキャンす
ることにより、超微粒子原材料13表面の任意領域を急
速加熱することが可能となる。そして、超微粒子生成室
内圧より膜形成室内圧を低くすることで生じる気流によ
り超微粒子流れ20は搬送管3の開口17から膜形成室
へと搬送し、ノズルより高速噴射されて基板上面に超微
粒子膜を形成する。尚、第二次加熱手段に関してはアー
ク放電加熱以外にレーザー照射加熱を用いて行うことが
できる。
【0025】
【実施例】以下、本発明について実施例を用いて具体的
に説明する。
【0026】(実施例1)本実施例は図1及び図2の構
成を有する装置を用いて超微粒子膜の生成を行ったもの
である。
【0027】搬送管3は内径1.6mmのステンレス製
のものを用いた。ステージ18には直径25mm、厚さ
8mmのアルミナコートタングステンを用いた。
【0028】第一次加熱手段6である高周波誘導加熱用
コイルは巻数が6巻ですり鉢状に形成され、上方から下
方に向かって、漸次径が小さくなっている。最下端のコ
イルは内径20mm、最上端のコイルの径は35mmで
ある。高周波電源は50kHzの真空管発振方式で出力
は5kWのものを用いた。
【0029】第二次高周波加熱手段5にはアーク放電加
熱を採用した。電極にはタングステンを使用し、出力が
20V,80Aの電源を使用した。
【0030】ノズル径は0.1mm、長さ35mmとし
た。超微粒子搬送管3の開口17と蒸発源るつぼの距離
は70mmとした。また、超微粒子生成室1、膜形成室
2にはヘリウムガスを導入した。超微粒子生成室1内の
気圧を加圧し、膜形成室2内を真空ポンプで減圧し超微
粒子生成室1と膜形成室2の内圧差を2.1気圧とし
た。
【0031】蒸発源るつぼ内に30gのジルコニウムを
設置し、高周波コイル6に電流を流しステージ18内の
温度センサの測定結果を基に高周波コイル6に流す電流
を制御することにより、ジルコニウムの溶融温度である
1852℃以下近傍の約1800℃まで加熱する。次に
アーク電極5をジルコニウムの表面から約5mmの位置
に固定しアーク放電加熱を行いジルコニウムを蒸発させ
た。第二次加熱を行っている間もステージ18内の温度
センサによる測定結果を基に高周波コイル6に流す電流
の制御を行った。
【0032】本実施例では膜形成室2内のステージ7上
面にはガラス基板を設置し膜形成を20分間行ったとこ
ろ、ジルコニウムを効率良くかつ安定して加熱蒸発させ
ることができたため、膜形成速度は0.75μm/se
cと速く、かつ安定的に高レートかつ高品質な膜生成が
可能であった。
【0033】(実施例2)本実施例は図1及び図3の構
成を有する装置を用いて超微粒子膜の生成を行ったもの
である。
【0034】搬送管3は内径1.6mmのステンレス製
のものを用いた。ステージ18には直径25mmのアル
ミナコートタングステンを用いた。
【0035】第一次加熱手段6である高周波誘導加熱用
コイルは巻数が6巻ですり鉢状に形成され、上方から下
方に向かって、漸次径が小さくなっている。最下端のコ
イルは内径20mm、最上端のコイルの径は35mmで
ある。高周波電源は50kHzの真空管発振方式で出力
は5kWのものを用いた。
【0036】第二次高周波加熱機構にはアーク放電加熱
を採用した。電極にはタングステンを使用し、出力が2
0V,80Aの電源を使用した。
【0037】ノズル径は0.1mm、長さ35mmとし
た。超微粒子搬送管3の開口17と蒸発源るつぼの距離
は70mmとした。また、超微粒子生成室1、膜形成室
2にはヘリウムガスを導入した。超微粒子生成室1内の
気圧を加圧し、膜形成室2内を真空ポンプで減圧し超微
粒子生成室1と膜形成室2の内圧差を2.1気圧とし
た。
【0038】蒸発源るつぼ内に30gのジルコニウムを
設置し、高周波コイル6に電流を流しステージ18内の
温度センサの測定結果を基に高周波コイル6に流す電流
を制御することにより、ジルコニウムの溶融温度である
1852℃以下近傍の約1800℃まで加熱する。次に
アーク電極5をジルコニウムの表面から約5mmの位置
に固定しアーク放電加熱を行いジルコニウムを蒸発させ
た。第二次加熱を行っている間もステージ18内の温度
センサによる測定結果を基に高周波コイル6に流す電流
の制御を行った。この際、ステージ18を回転させると
同時にアーク電極5をステージ半径方向にスキャンさせ
ることによりジルコニウム表面の任意領域の急速加熱を
行った。
【0039】本実施例では膜形成室2内のステージ7上
面にはガラス基板を設置し膜形成を20分間行ったとこ
ろ、実施例1よりもジルコニウムをさらに効率良くかつ
安定して加熱蒸発させることができたため、膜形成速度
は0.98μm/secと速く、かつ安定的に高レート
かつ高品質な膜生成が可能であった。
【0040】(比較例)本比較例では図4に示すような
従来のガスデポジション装置を用いて超微粒子膜の生成
を行ったものである。
【0041】膜形成室102がバルブ115を介して接
続される真空ポンプ114によって真空引きされている
ので、超微粒子生成室101と膜形成室102との間に
は差圧が生じている。るつぼ103の周りには高周波誘
導加熱用コイル111が取り付けられている。るつぼ1
03内には蒸発されるべき物質104が収容されてい
る。超微粒子生成室101において、バルブ113を介
して導入される不活性ガスの雰囲気中で、抵抗加熱法に
より生成されたエアロゾル状の金属超微粒子は上述の差
圧により膜形成室102内に搬送され、ノズル108よ
り高速噴射される。ガスデポジション装置は、これによ
って基板107上に超微粒子膜及び小塊状の圧粉体を形
成する。また、バルブ110を閉めることにより超微粒
子の搬送を停止する。
【0042】搬送管105は内径1.6mmのステンレ
ス製のものを用いた。高周波誘導加熱用コイル111は
巻数が6巻ですり鉢状に形成され、上方から下方に向か
って、漸次径が小さくなっている。最下端のコイルは内
径20mm、最上端のコイルの径は35mmである。高
周波電源は50kHzの真空管発振方式で出力は5kW
のものを用いた。
【0043】ノズル径は0.1mm、長さ35mmとし
た。超微粒子搬送管の開口と蒸発源るつぼの距離は70
mmとした。また、超微粒子生成室101、膜形成室1
02にはヘリウムガスを導入した。超微粒子生成室10
1内の気圧を加圧し、膜形成室102内を真空ポンプで
減圧し超微粒子生成室と膜形成室の内圧差を2.1気圧
とした。
【0044】排出機構および噴射機構の開口部蓋を閉じ
た状態で、蒸発源るつぼ内に30gのジルコニウムを設
置し高周波加熱により約2500℃に加熱し蒸発させ
た。膜形成室内のステージ上面にはガラス基板を設置し
20分間膜形成を行ったところ膜形成速度0.43μm
/secだった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、第一次加熱手段(第1
の加熱工程)により原材料を融点以下近傍に加熱維持
し、第二次加熱手段(第2の加熱工程)により急速加熱
することにより、融点及び沸点の高い原材料を用いた場
合にも効率良くかつ安定して加熱蒸発させることができ
る。このため、安定的に高レートかつ高品質な超微粒子
膜などの膜形成が可能である。
【0046】特に、第一次加熱手段(第1の加熱工程)
により原材料を溶融点以下近傍に加熱維持し、第二次加
熱手段(第2の加熱工程)で急速加熱し蒸発させると同
時に原材料を固定しているステージおよび第二次加熱機
構を任意の位置に移動し原材料表面の任意の領域を加熱
蒸発することにより、融点及び沸点の高い原材料をさら
に効率良くかつ安定して加熱蒸発させることができ、極
めて高レートかつ高品質な超微粒子膜などの膜形成が可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガスデポジション装置の一実施形態を
示す模式図である。
【図2】本発明の実施例1で用いたガスデポジション装
置における蒸発源部を示す拡大図である。
【図3】本発明の実施例2で用いたガスデポジション装
置における蒸発源部を示す拡大図である。
【図4】比較例で用いた従来のガスデポジション装置を
示す図である。
【符号の説明】
1 超微粒子生成室 2 膜形成室 3 搬送管 4 開口 5 アーク電極 6 高周波誘導加熱用コイル 7 ステージ 8 基板 9 バルブ 10 真空ポンプ 11 バルブ 12 真空計 13 超微粒子原材料 14、15、16 超微粒子流れ 17 開口 18 ステージ 19 放電 20 超微粒子流れ 21 アーク電極の移動方向 22 ステージの回転方向 23 ステージの移動方向 101 超微粒子生成室 102 膜形成室 103 蒸発源るつぼ 104 蒸発源物質 105 超微粒子搬送管 106 超微粒子流れ 107 基板 108 ノズル 109 超微粒子 110 バルブ 111 高周波誘導加熱用コイル 112 高周波電源 113 バルブ 114 真空ポンプ 115 バルブ 116 圧力計

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超微粒子室内に配設された蒸発源より蒸
    発する超微粒子を、該超微粒子室内に導入されるガスと
    共に、該蒸発源の上方に開口部を有する搬送管を介して
    膜形成室に搬送し、該搬送管の他開口部に結合されたノ
    ズルに対向して該膜形成室内に設置された基板上に、該
    ノズルから噴射する該超微粒子を堆積させることにより
    膜形成する膜形成方法において、 第一次加熱手段で前記蒸発源を溶融点以下近傍に加熱維
    持し、第二次加熱手段で急速加熱し蒸発させることを特
    徴とする膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第一次加熱手段として高周波誘導加
    熱手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の膜形
    成方法。
  3. 【請求項3】 前記第二次加熱手段と前記蒸発源の相対
    位置の制御を行うことを特徴とする請求項1または2に
    記載の膜形成方法。
  4. 【請求項4】 前記第二次加熱手段と前記蒸発源を相対
    的に回転させながら回転円の任意の半径方向に相対的に
    移動させることを特徴とする請求項3に記載の膜形成方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第二次加熱手段としてアークプラズ
    マ加熱手段を用いることを特徴とする請求項1乃至4の
    いずれかに記載の膜形成方法。
  6. 【請求項6】 前記第二次加熱手段としてレーザー照射
    加熱手段を用いることを特徴とする請求項1乃至4のい
    ずれかに記載の膜形成方法。
  7. 【請求項7】 前記第二次加熱手段としてアークプラズ
    マ照射手段とレーザー照射加熱手段を用いることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の膜形成方法。
  8. 【請求項8】 蒸発源およびこの上方に搬送管の開口部
    を設けた超微粒子生成室と、該搬送管の他開口部に結合
    されたノズル及びこれに対向して設置される基板を固定
    するステージを設けた膜形成室とを具備し、該蒸発源よ
    り蒸発する超微粒子を該超微粒子室内に導入されるガス
    と共に該搬送管中を搬送し、該ノズルから噴射する該超
    微粒子を該基板上に堆積させることにより膜形成する膜
    形成装置において、 前記蒸発源を溶融点以下近傍に加熱維持するための第一
    次加熱手段と、該蒸発源を急速加熱し蒸発させるための
    第二次加熱手段とを備えたことを特徴とする膜形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記第一次加熱手段が高周波誘導加熱手
    段であることを特徴とする請求項8に記載の膜形成装
    置。
  10. 【請求項10】 前記第二次加熱手段と前記蒸発源の相
    対位置の制御が可能であることを特徴とする請求項8ま
    たは9に記載の膜形成装置。
  11. 【請求項11】 前記第二次加熱手段と前記蒸発源が相
    対的に回転しながら回転円の任意の半径方向に相対的に
    移動が可能であることを特徴とする請求項10に記載の
    膜形成装置。
  12. 【請求項12】 前記第二次加熱手段がアークプラズマ
    加熱手段であることを特徴とする請求項8乃至11のい
    ずれかに記載の膜形成装置。
  13. 【請求項13】 前記第二次加熱手段がレーザー照射加
    熱手段であることを特徴とする請求項8乃至11のいず
    れかに記載の膜形成装置。
  14. 【請求項14】 前記第二次加熱手段がアークプラズマ
    照射手段とレーザー照射加熱手段であることを特徴とす
    る請求項8乃至11のいずれかに記載の膜形成装置。
  15. 【請求項15】 蒸発源より蒸発する材料を、膜形成室
    に設置された基板上に堆積させることにより膜形成する
    膜形成方法であって、 前記蒸発源を、前記材料が溶融する温度以下に加熱する
    第1の加熱工程と、更なる加熱を行い前記材料が蒸発す
    る温度以上に加熱する第2の加熱工程とを有することを
    特徴とする膜形成方法。
  16. 【請求項16】 前記第1の加熱工程においては、前記
    材料が溶融する温度以下で且つ前記材料が溶融する温度
    近傍に加熱することを特徴とする請求項15に記載の膜
    形成方法。
  17. 【請求項17】 前記第1の加熱工程においては、前記
    材料が溶融する温度以下で且つ前記材料が溶融する温度
    よりも50K(ケルビン)低い温度以上に加熱すること
    を特徴とする請求項15または16に記載の膜形成方
    法。
  18. 【請求項18】 前記第2の加熱工程においては、前記
    第1の加熱工程における加熱領域よりも狭い領域を加熱
    することを特徴とする請求項15乃至17のいずれかに
    記載の膜形成方法。
  19. 【請求項19】 前記第2の加熱工程においては、前記
    材料の蒸発面側から加熱を行うことを特徴とする請求項
    15乃至18のいずれかに記載の膜形成方法。
  20. 【請求項20】 蒸発源より蒸発する材料を、膜形成室
    に設置された基板上に堆積させることにより膜形成する
    膜形成装置であって、 前記蒸発源を、前記材料が溶融する温度以下に加熱する
    第1の加熱手段と、更なる加熱を行い前記材料が蒸発す
    る温度以上に加熱する第2の加熱手段とを有することを
    特徴とする膜形成装置。
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