JP2001026335A - シート搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送ローラ装置のプレスローラをガイド板と
は別の支持部材に取付け、プレスローラを強い力で駆動
ローラに向けて押圧した場合でも、ガイド板には反力が
作用しないようにする。 【解決手段】 シート搬送路の駆動ローラに対向させて
配置するプレスローラは、装置フレームの補強に用いる
ステイ２１を介して設けるベースブラケット２２の端部
に、プレスローラ支持ブラケット２５を介して支持され
る。そして、ローラ１４の軸１４ａに対して、ユニット
の側部に配置するプレスアーム３０により押圧作用を付
与し、対向して配置する駆動ローラとの間で所定のニッ
プ圧力を設定し、シート搬送作用を行うようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、用紙や原稿を搬送
するシート搬送装置において、駆動ローラに組み合わせ
て配置するプレスローラの支持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】画像形成装置等の装置に設けられている
用紙搬送装置においては、駆動ローラに対向させてプレ
スローラを配置し、両ローラの間で用紙を挟持して搬送
する搬送ローラ装置が用いられている。前記搬送ローラ
装置においては、シート搬送ガイドにプレスローラの軸
を支持させ、前記プレスローラを駆動ローラに対して押
圧するために、スプリング等の付勢手段等もシート搬送
ガイドに組み込まれている。そして、前記搬送ローラ装
置を定速で駆動することにより、用紙を給紙トレイから
画像記録部に向けて搬送し、感光体と用紙の移動速度を
同期させて画像の記録を行わせることが行われる。ま
た、自動原稿搬送装置等を設けた画像読取装置において
も、前記搬送装置の用紙搬送路内で原稿を一定の速度で
搬送しながら、読取部で走査装置を用いて画像の読取り
を行うようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記自動原稿搬送装置
を複写機やファクシミリ装置等の画像形成装置に組み合
わせて設ける場合には、前記装置をできるだけ小型のも
のとして構成し、シートをＵターンさせて搬送し、原稿
トレイの下部に設けた排出トレイに向けて、読み取った
原稿を排出させるような機構が用いられる。ところが、
前記シートをＵターンさせるような搬送路を設ける場合
には、シートの搬送作用を安定させるために、プレスロ
ーラの押圧力を大きく設定することが必要である。

【０００４】そして、そのような押圧部材を搬送ガイド
に設けることにより、搬送ガイドを変形させる力が加え
られるという問題があり、前記搬送ガイドを強固なもの
として構成する場合には、コスト高、重量大となる。そ
して、シート搬送ガイドが変形した場合には、搬送され
るシートに斜行が発生することがあり、読取った画像情
報の品質が悪化するという問題がある。また、シート搬
送ガイドに大きな押圧力を発揮する付勢部材を設けて、
プレスローラに対する押圧作用を発揮させるためには、
前記ガイドに対して多数の部材を組み合わせて設けるこ
とが必要であり、装置のメンテナンス等も面倒になると
いう問題もある。

【０００５】本発明は、シート搬送ガイドとプレスロー
ラの支持機構を簡素化し、シート搬送ガイドに押圧部材
の力が加えられないようにして、搬送されるシートに斜
行等が生じることを防止できる搬送装置を提供すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、駆動ローラに
対向させてプレスローラを配置し、両ローラの間でシー
トを挟持して搬送するシート搬送装置に関する。本発明
の請求項１の発明は、前記プレスローラの支持ブラケッ
トを、シート搬送ガイドとは別の装置構成部材に取付け
て構成することを特徴とする。そして、前記構成によ
り、シート搬送ガイドとプレスローラ支持機構を簡素化
することが可能であり、装置の構成部品の点数を少なく
できる。

【０００７】請求項２の発明は、前記支持ブラケットを
取付ける構成部材が、装置フレームの補強用ステイであ
ることを特徴とする。したがって、支持ブラケットの取
付けを容易に行うことができる。

【０００８】請求項３の発明は、前記補強用ステイに
は、複数のシート搬送用プレスローラが、ユニット化さ
れて取付けられることを特徴とする。そして、前述した
ように、装置をユニット化して設けることにより、プレ
スローラの組付性、メンテナンス性を向上させることが
できる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明のシート搬送装置を説明する。図１に示す自動原稿搬
送装置１は、略Ｕ字状にシート搬送路６を配置して原稿
の搬送を行い、搬送路の下部に配置しているプラテン１
８の位置で、読取り装置により原稿の画像の読取りを行
う装置を構成する場合を１つの例として示している。前
記自動原稿搬送装置１においては、画像形成装置の上部
に配置可能な基部フレーム４に対して、中間フレーム３
と上部フレーム２とをそれぞれ組み合わせて設けてお
り、前記上部フレーム２と中間フレーム３とを、図示を
省略した支軸を介してベースフレーム４に対して揺動可
能に設けている。また、前記自動原稿搬送装置１に設け
る横向きの略Ｕ字状のシート搬送路６は、湾曲部の内側
の案内を行う部材として大径駆動ローラ１５を配置して
おり、前記湾曲部の上側に搬送ガイド７を配置して、シ
ートの搬送の案内を行うように設けている。

【００１０】前記上部フレーム２には、トレイから用紙
を取り込むためのピックアップローラ１０と、シートさ
ばき装置１１のフィードローラ１１ａ、搬送ローラ装置
１２のプレスローラ１４と、大径駆動ローラ１５に対す
るプレスローラ１６を設けている。また、上部フレーム
２には、シート搬送路６の搬送ガイド７をフレームに対
して取付けて、搬送路の湾曲部でシートの案内を行う。
さらに、前記上部フレーム２には、ステイ２１を用紙搬
送方向に対して直角な方向に配置し、フレームの補強を
行うように構成している。そして、搬送ローラ装置のプ
レスローラをユニット化して取付け、シート搬送路を小
さい径で湾曲させた場合に、搬送ローラ装置でのシート
に対するニップ圧力を大きく設定しても、後述するよう
に、搬送ガイドには影響が生じにくいようにしている。

【００１１】前記中間フレーム３には、トレイに接続さ
れるシート挿入口の下ガイド部材と、シートさばき装置
１１のリタードローラ１１ｂ、搬送ローラ装置１２の駆
動ローラ１３および、排出ローラ装置１９の駆動ローラ
１９ａとを設けている。また、前記ベースフレーム４に
は、シート搬送路の湾曲部で搬送作用を行うための大径
駆動ローラ１５と排出側のローラ部材とを配置し、前記
フレーム４には読取部と排出側の搬送路のガイド板部材
を配置している。そして、前記複数のフレームは、シー
ト搬送路内でのシートのジャム処理や搬送ローラ装置の
ニップ部の調整、その他のメンテナンスに際して、上の
フレームから順次開放してシート搬送路を開放したり、
フレームに装着する部材を露出させて行うことができる
ようにする。

【００１２】前述したようなフレーム部材を組み合わせ
て構成する自動原稿搬送装置１に設けるシート搬送路６
に沿って、シートの搬送を行うために、シート挿入口５
に対応させて配置するピックアップローラ１０により、
シートを取り込んで、シート搬送路６に向けて送り込
む。そして、シートさばき装置１１のフィードローラ１
１ａとリタードローラ１１ｂとの間でシートに対するさ
ばき作用を付与し、１枚のシートのみを搬送ローラ装置
１２に向けて送り込む。前記搬送ローラ装置１２により
送られるシートは、シート搬送路６の湾曲部で搬送ガイ
ド７に沿って案内され、大径駆動ローラ１５とプレスロ
ーラ１６の間でニップされて、プラテン１８の読取部を
通過して、プレスローラ１７のニップ部を通って、排出
路から駆動ローラ１９ａとプレスローラ１９ｂを対向さ
せて配置した排出ローラ装置１９により排出トレイに向
けて送り出される。

【００１３】前記上部フレーム２には、巾方向の補強部
材として配置するステイ２１を用いて、２つのプレスロ
ーラ１４、１６を配置するプレスローラ支持ユニット２
０を設けており、シート搬送路６の搬送ガイド７に影響
を与えない状態で、プレスローラに対する押圧手段を設
けている。前記プレスローラ支持ユニット２０は、図
２、３に示すように構成されているもので、上部フレー
ム２の巾方向の両側のフレーム部材の間に、両フレーム
を接続するように配置されるステイ２１に対して、任意
の固着手段を用いてベースブラケット２２を取付ける。

【００１４】そして、前記ベースブラケット２２のシー
ト搬送方向の両端部にプレスローラ支持ブラケット２
５、２５ａを突出させて設け、前記プレスローラ支持ブ
ラケットの端部に、対向するローラに向けて長孔２８、
２８ａを形成した軸支部２７、２７ａを突設し、プレス
ローラの軸１４ａ、１６ａをそれぞれ支持している。ま
た、前記シート搬送路６の上ガイド板としての搬送ガイ
ド７は、自動原稿搬送装置１のフレームに前記プレース
ローラ支持ユニットとは別体の支持手段を介して設けら
れるが、前記各プレスローラ１４、１６は搬送ガイド７
に設けた開口８、８ａからシート搬送路に向けて突出さ
れる。

【００１５】前記軸支部に支持されるローラ軸に対し
て、スプリング３４、３４ａにより付勢されるプレスア
ーム３０、３０ａをそれぞれ配置し、各プレスローラを
対向する駆動ローラに向けて押圧する。前記プレスアー
ム３０をプレスローラ１４に対応させた一方の部材で説
明すると、プレスアーム３０を支軸３１により支持し、
係止部３３とベースブラケット２２に設けた係止部２４
との間にスプリング３４を配置して、プレスアーム３０
の他方の端部の押圧部３２をローラ軸に係止させ、前記
スプリング３４により押圧させる。前記ベースブラケッ
ト２２の他方の端部に配置するプレスローラ１６に対し
ても、前記ローラ１３と同様な押圧手段を設けており、
前記ユニットに配置するプレスローラに対する付勢手段
は、搬送ガイド７には押圧した際の反力等が作用しない
状態に構成する。

【００１６】前記ベースブラケットとプレスローラを支
持するプレスローラ支持ブラケットの関係を図３により
さらに説明すると、ステイ２１に固定支持されるベース
ブラケット２２の端部には、巾方向の支持板２３に重ね
るようにプレスローラ支持ブラケット２５の上板２６を
配置し、前記支持板２３に対して上板２６を２つのねじ
部材３５、３５ａを用いて取り付けている。前記２つの
ねじ部材においては、調整ねじ３５ａを支持板２３に設
けた長孔を介して配置し、固定ねじ３５を中心として調
整ねじ３５ａの固定位置を調整可能に設けている。そし
て、前記２つのねじを緩めてから、調整ねじの固定位置
を選択し、プレスローラ１４を対向するローラに対して
軸を傾ける状態に固定することにより、シートの斜行等
に対する調整作用を行うことができるように構成してい
る。また、前記プレスローラ１４の軸１４ａの両端部に
対して、押圧作用を行うためのプレスアーム３０は、ス
プリング３４、３４ａによる押圧に際して、軸の支持部
での、シート搬送方向の遊びが生じないように設けるも
ので、ローラの両側での押圧作用に偏りが生じないよう
にする。

【００１７】前述したように構成したプレスローラ支持
ユニット２０を用いてプレスローラを支持し、プレスロ
ーラに対する押圧作用を付与させることにより、前記図
１の自動原稿搬送装置１においては、前記搬送ローラ装
置１２等のニップ力を大きな値として設定しても、シー
ト搬送路６を構成する搬送ガイド７に対しては影響が発
生しないものとなる。したがって、前記自動原稿搬送装
置１に設けるシート搬送路６を小さな半径で湾曲させる
ような搬送路として構成し、シートを急激に湾曲させな
がら搬送するために、搬送ローラ装置の間でのニップ圧
力を大きく設定した場合にも、プレスローラ１４に対し
て設定した押圧力と、それによる反力とが、搬送ガイド
を変形させるような力とはならず、搬送路の形状を初期
の状態に維持することが可能となる。

【００１８】前述したように構成するプレスローラ支持
ユニットにおいては、１つのプレスローラを支持する機
構のものとして構成することができるものであり、前記
実施例に示されたものの他にも、３つ以上のプレスロー
ラを支持させて、各ローラに対する付勢機構を各々配置
することもできる。そして、前記シート搬送路に配置す
る搬送ローラ装置に設ける駆動ローラに対応させて、任
意の数のプレスローラを１つのユニットに支持させ、シ
ート搬送作用を行うことが可能である。また、前記シー
ト搬送路の形状に応じて、複数のプレスローラ支持ユニ
ットを配置して搬送装置を構成することもできる。

【００１９】なお、前記図１に示す装置は、読取部に対
応させて原稿を搬送する自動原稿搬送装置の場合を説明
したが、本実施例に示した前記機構は、任意の画像形成
装置に設ける用紙搬送路での搬送装置において、搬送ロ
ーラ装置の駆動ローラに対向させるプレスローラの支持
手段としても構成できる。その場合には、用紙搬送路に
配置するガイド板に対して、ローラを突出させる開口等
を介してプレスローラを位置させ、プレスローラの背後
に設ける強固なガイド部材を用いてユニットを装着し、
ガイド板等にプレスローラの押圧作用の影響が加えられ
ないようにすることができる。また、前述したような搬
送ローラ装置においても、ローラを付勢するための押圧
手段として、図示するようにプレスアームを配置するこ
とに代えて、ベースブラケットとの間に任意の構成の支
持部材を介してスプリングを配置することも可能であ
り、プレスローラの軸に対する押圧力を調整可能なもの
とすれば、搬送されるシートの斜行を防止したり、斜行
の調整作用を良好な発揮可能な手段を構成することもで
きる。

【００２０】

【発明の効果】本発明のシート搬送装置は、前述したよ
うに構成したものであるから、プレスローラの支持ブラ
ケットを、シート搬送ガイドとは別の装置構成部材に取
付けて構成することにより、シート搬送ガイドとプレス
ローラ支持機構を簡素化することができ、部品点数を少
なくできる。また、支持ブラケットを取付ける構成部材
が、装置フレームの補強用ステイとすることで、支持ブ
ラケットの取付けを容易に行うことができる。さらに、
補強用ステイには複数のシート搬送用プレスローラが、
ユニット化されて取付けられることにより、プレスロー
ラの組付性、メンテナンス性を向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 自動原稿搬送装置の構成を示す説明図であ
る。

【図２】 プレスローラ支持ユニットの構成を示す説明
図である。

【図３】 プレスローラ支持ユニットの平面図である。

【符号の説明】

１ 自動原稿搬送装置、 ２ 上部フレーム、 ３
中間フレーム、４ 基部フレーム、 ５ シー
ト挿入口、 ６ シート搬送路、７ 搬送ガイド、
８ 開口、 １０ ピックアップローラ、１０ａ
支持アーム、 １１ シートさばき装置、１１ａ
フィードローラ、 １１ｂ リタードローラ、１
２ 搬送ローラ装置、 １３ 駆動ローラ、 １４
プレスローラ、１４ａ ローラ軸、 １５ 大
径駆動ローラ、 １６ プレスローラ、１６ａ ロ
ーラ軸、 １７ プレスローラ、 １８ プラテ
ン、１９ 排出ローラ装置、 ２０ プレスローラ
支持ユニット、２１ ステイ、 ２２ ベースブラ
ケット、 ２３ 支持板、２４ 係止部、 ２５
プレスローラ支持ブラケット、 ２６ 上板、２７
軸支部、 ２８ 長孔、 ３０ プレスアー
ム、３１ 支軸、 ３２ 押圧部、 ３３ 係止
部、３４ スプリング、３５ ねじ。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 駆動ローラに対向させてプレスローラを
   配置し、両ローラの間でシートを挟持して搬送するシー
   ト搬送装置において、 前記プレスローラの支持ブラケットを、シート搬送ガイ
   ドとは別の装置構成部材に取付けて構成することを特徴
   とするシート搬送装置。
2. 【請求項２】 前記支持ブラケットを取付ける構成部材
   が、装置フレームの補強用ステイであることを特徴とす
   る請求項１に記載のシート搬送装置。
3. 【請求項３】 前記補強用ステイには、複数のシート搬
   送用プレスローラが、ユニット化されて取付けられるこ
   とを特徴とする請求項１または２に記載のシート搬送装
   置。