JP2001023705A - 光電変換素子および光電気化学電池 - Google Patents

光電変換素子および光電気化学電池

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JP2001023705A
JP2001023705A JP11194713A JP19471399A JP2001023705A JP 2001023705 A JP2001023705 A JP 2001023705A JP 11194713 A JP11194713 A JP 11194713A JP 19471399 A JP19471399 A JP 19471399A JP 2001023705 A JP2001023705 A JP 2001023705A
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JP11194713A
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English (en)
Inventor
Michio Ono
三千夫 小野
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電変換特性および耐久性に優れた光電気化
学電池を提供する。 【解決手段】導電性支持体と、この導電性支持体上に塗
設された最適な厚みの半導体含有層と、50重量%以上
のヨウ素塩を含有する電解質含有層と、対極とからなる
光電変換素子により光再生型電気化学電池を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は色素により増感され
た半導体微粒子を用いた光電変換素子に関する。更に
は、これを用いた光電気化学電池に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、太陽光発電は単結晶シリコン太陽
電池、多結晶シリコン太陽電池、アモルファスシリコン
太陽電池およびテルル化カドミウムやセレン化インジウ
ム銅等の化合物太陽電池の改良が、実用化の主力技術と
なっており、発電効率として10%を超える太陽光エネ
ルギー変換効率が得られている。しかし、将来に向けて
これらを普及させる上では、素材製造にかかるエネルギ
ーコストが高く製品化への環境負荷が大きいこと、ユー
ザーにとってエネルギーペイバックタイムが長い等の問
題点を克服する必要がある。一方、低価格化を目指し、
大面積化も容易な有機材料をシリコンに替わる感光材料
として用いた太陽電池がこれまでに多く提案されてきた
が、エネルギー変換効率が1%以下と低く、耐久性も悪
いという問題があった。こうした状況の中で、Nature
(第353 巻、第737 〜740 頁、1991年)および米国特許
4927721号等に、色素によって増感された半導体微粒子
を用いた光電変換素子および太陽電池、ならびにこの作
製に必要な材料および製造技術が開示された。提案され
た電池は、ルテニウム錯体によって分光増感された二酸
化チタン多孔質薄膜を作用電極とする湿式太陽電池であ
る。この方式の第一の利点は二酸化チタン等の安価な酸
化物半導体を高純度まで精製する必要なしに用いること
ができるため、安価な光電変換素子として提供できる点
であり、第二には用いられる色素の吸収がブロードであ
り、広い可視光の波長域にわたって太陽光を電気に変換
できることであり、第三にはエネルギー変換効率が最適
条件では10%に近く高いことである。しかし、この高
いエネルギー変換効率は、電子伝導性が高く、単位投影
面積当たりの表面積が大きな半導体微粒子層、光吸収率
と電荷分離効率の高い増感色素、生成した色素ホールへ
の電子供給、電荷キャリアの移動、および対極からの電
子受容の抵抗が低い電荷輸送層、導電性の高い対極な
ど、個々に最適化された材料を組み合わせた場合にのみ
達成が可能である。特に、電荷輸送層内の電荷キャリア
の移動抵抗は、素子内部抵抗全体の中で大きく寄与する
ため、どのような材料を使用するかにより、色素増感光
電変換素子の光電変換特性が大きく左右される。また、
後述のように、電荷輸送材料が素子の耐久性に与える影
響も大きい。
【0003】電荷輸送層材料には、電荷キャリア種の違
いにより、正孔(ホール)輸送材料とイオン伝導材料が
ある。例えば、Nature(第395 巻、第583-585 頁、1998
年)に記載されている正孔(ホール)輸送材料、N ,N'
−ジフエニル-N、N'−ビス(4−メトキシフェニル)−
(1 ,1'−ビフェニル)-4,4'−ジアミンを電荷輸送層
に用いた光電変換素子では、完全固体化セルが実現でき
耐久性に有利と考えられる反面、変換効率は著しく低
い。一方、イオン伝導材料では、例えば、Nature(第35
3 巻、第737 〜740 頁、1991年)および米国特許492772
1 号等に記載されているようなレドックス種を水や有機
溶媒に溶解した液体電解質が用いられ、高い変換効率を
達成しているが、長期にわたって使用すると電解液の蒸
散、枯渇により光電変換効率が著しく低下したり、電池
として機能しなくなるという問題があった。
【0004】このような欠点を克服するため、国際特許
93/20565号には、固体電解質を用いた光電変換素子が、
また日本化学会誌,7(1997)484頁、特開平72
881142号、Solid State Ionics.,89(1986)263頁、およ
び特開平927352号公報には、架橋ポリエチレンオキサイ
ド系高分子固体電解質を用いて固体化した光電変換素子
が記載されている。しかしながら、これらの固体電解質
を用いた光電変換素子は検討の結果、光電変換特性、特
に短絡電流密度および耐久性が不十分なレベルにあるこ
とが判明した。
【0005】また、電解液の枯渇を防止し耐久性を向上
させる他の手段として、WO95/18456号に低融
点化合物であるイミダゾリウム塩を電解質とする方法が
記載されている。この方法によれば、従来、電解質の溶
媒として用いていた水や有機溶剤が不要、あるいは少量
で済むため、耐久性が改善される。しかし、これら溶媒
を用いない、あるいは少量の溶媒を用いた電解質は、粘
度が高く、イオンの移動抵抗が高いため、これら電解質
を用いて高い変換効率を達成することはできていない。
以上のように、湿式光電気化学電池の光電変換特性と耐
久性は、使用する電荷輸送層に大きく依存し、これらを
両立することが困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、実用
的な性能を有し、かつ耐久性に優れた色素増感光電変換
素子および光電気化学電池を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが鋭意検討し
た結果、上記目的は、下記の手段(1)から(6)によ
って達成された。 (1)導電性支持体、該導電性支持体上に塗設された色
素を吸着した半導体微粒子含有層、電荷移動層および対
極を含有する色素増感された光電変換素子において、半
導体微粒子含有層の厚みが2μm以上8μm以下であ
り、かつ電荷移動層にヨウ素アニオンを有する化合物を
50重量%以上含むことを特徴とする光電変換素子。 (2)前記(1)記載のヨウ素アニオンを有する化合物
の少なくとも一つが、式(Y−a )で表わされる化合物
である前記(1)記載の光電変換素子。
【0008】
【化2】
【0009】[式(Y−a )のQy1は、窒素原子と共
に、5または6員環の芳香族カチオンを形成しうる原子
団を表し、Ry1は置換または無置換のアルキル基または
アルケニル基を表し、Qy1またはRy1を介して多量体を
形成してもよい。] (3)前記(1)記載の半導体微粒子に吸着する色素に
おいて、色素のモル吸光係数が30,000以上である
ことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の光電
変換素子。 (4)前記(1)記載の半導体微粒子に吸着する色素に
おいて、色素が2種以上であり、その少なくとも一種の
色素のモル吸光係数が30,000以上であることを特
徴とする前記(1)または(2)に記載の光電変換素
子。 (5)前記(1)記載の半導体微粒子含有層が二酸化チ
タン微粒子から構成されることを特徴とする前記(1)
〜(4)のいずれかに記載の光電変換素子。 (6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載の光電変換
素子を用いた光電気化学電池。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳述する。半
導体材料と微粒子層形成法については後に詳述するが、
一般に、半導体微粒子含有層の厚みが増大するほど単位
投影面積当たりの担持色素量が増えるため光の捕獲率が
高くなり優れた光電変換特性を得るのに有利である。し
かし、イオン移動抵抗の大きな電解質を電荷輸送材料に
使用した場合には、半導体微粒子含有層の厚みの増大
は、半導体微粒子層内のイオン移動距離を長くし、イオ
ン移動の遅れにより光電変換特性の低下をもたらす。従
って、半導体微粒子層の厚さには、用いる電解質材料に
よって最適値が存在する。以上の考えから、本発明は厚
さ2〜8μの半導体微粒子層と、耐久性に優れるがイオ
ン移動抵抗の大きな室温溶融塩を50%以上含有する電
解質との組み合わせにおいて、優れた光電変換特性と耐
久性が両立する光電変換素子を実現できることを見出し
たものである。このような形態において、、モル吸光係
数が30,000以上の色素を用いることにより耐久性
を損なうことなく光電変換特性をさらに向上させること
が可能である。半導体微粒子層の厚さのさらに好ましい
範囲は、3〜6μである。
【0011】本発明において、電荷移動層に用いるヨウ
素アニオンを有する化合物はいわゆる室温溶融塩と呼ば
れる、例えば、WO95/18456号、特開平8−259543
号、電気化学第65巻11号923頁(1997年)に
記載されているピリジニウム塩、イミダゾリウム塩、ト
リアゾニウム塩などの化合物である。
【0012】ヨウ素アニオンを有する化合物の中でも、
式(Y−a )で示される化合物が好ましい。
【0013】式(Y−a )のQy1は、窒素原子と共に、
5または6員環の芳香族カチオンを形成しうる原子団を
表し、Ry1は置換または無置換のアルキル基またはアル
ケニル基を表す。
【0014】式(Y−a )で表される化合物は、Qy1
たはRy1を介して多量体を形成してもよい。
【0015】式(Y−a )中、窒素とともに芳香族5ま
たは6員環のカチオンを形成しうる原子団Qy1の構成原
子は、好ましくは炭素、水素、窒素、酸素、硫黄より選
択される。
【0016】Qy1で完成される6員環として、好ましく
はピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、トリ
アジンであり、より好ましくはピリジンである。
【0017】Qy1で完成される芳香族5員環として、好
ましくは、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、
ピラゾール、イソオキサゾール、チアジアゾール、オキ
サジアゾール、トリアゾールであり、より好ましくはオ
キサゾール、チアゾール、イミダゾールである。特には
オキサゾール、イミダゾールが好ましい。
【0018】式(Y−a)中のRy1は置換もしくは無置
換のアルキル基(好ましくは炭素原子数(以下C数)が
1〜24であり、直鎖状であっても分岐鎖状であって、
また環式であってもよく、例えばメチル、エチル、プロ
ピル、ブチル、i−プロピル、ペンチル、ヘキシル、オ
クチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、デシル、
ドデシル、テトラデシル、2−ヘキシルデシル、オクタ
デシル、シクロヘキシル、シクロペンチル)、置換もし
くは無置換のアルケニル基(好ましくはC数が2〜24
であり、直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、例
えばビニル、アリル)を表し、好ましくはC数3〜18
のアルキル基またはC数2〜18のアルケニル基を表
し、より好ましくはC数4〜6のアルキル基を表す。
【0019】式(Y−a)中のQy1は置換基を有してい
てもよく、好ましい置換基の例としては、ハロゲン原子
(F,Cl,Br,I)、シアノ基、アルコキシ基(メ
トキシ、エトキシ、メトキシエトキシなど)、アリーロ
キシ基(フェノキシなど)、アルキルチオ基(メチルチ
オ、エチルチオなど)、アシル基(アセチル、プロピオ
ニル、ベンゾイルなど)、スルホニル基(メタンスルホ
ニル、ベンゼンスルホニルなど)、アシルオキシ基(ア
セトキシ、ベンゾイルオキシなど)、スルホニルオキシ
基(メタンスルホニリオキシ、トルエンスルホニルオキ
シなど)、ホスホニル基(ジエチルホスホニルなど)、
アミド基(アセチルアミノ、ベンゾイルアミドなど)、
カルバモイル基(N,N−ジメチルカルバモイル、N−
フェニルカルバモイルなど)、アルキル基(メチル、エ
チル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチ
ル、2−カルボキシエチル、ベンジルなど)、アリール
基(フェニル、トルイルなど)、複素環基(例えば、ピ
リジル、イミダゾリル、フラニルなど)、アルケニル基
(ビニル、1−プロペニルなど)などが挙げられる。
【0020】これらヨウ素アニオンを有する化合物は、
単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよく、
またヨウ素アニオンI- を他のアニオンで置き換えた塩
と混合して使用することもできる。I- を置き換えるア
ニオンとして、ハロゲンアニオン(Cl- 、Br- )、NC
- 、BF4 - 、PF6 - 、ClO4 - 、(CF3 SO
2 2 - 、(CF3 CF2 SO2 2 - 、CF3
3 - 、CF3 COO - 、Ph4 - などが好ましい例
としてあげられる。より好ましいアニオンは、(CF3
SO2 2 - およびBF4 - である。
【0021】以下に本発明の式(Y−a)で表される化
合物およびヨウ素アニオンを他のアニオンで置き換えた
塩の具体例を以下に示すが、本発明はこれに限定される
わけではない。
【0022】
【化3】
【0023】
【化4】
【0024】
【化5】
【0025】
【化6】
【0026】
【化7】
【0027】
【化8】
【0028】上記のヨウ素アニオン以外の塩または後述
する溶媒と混合する際の、ヨウ素アニオンを有する化合
物の含有量は、電解質全体に対して、50重量%以上で
あり、さらに好ましくは70%以上である。
【0029】前記電解質にヨウ素を添加する場合の好ま
しいヨウ素の含有量は、0.1重量%以上、20重量%
以下であり、より好ましくは0.5重量%以上、5重量
%以下である。
【0030】本発明で電解質に使用する溶媒は、粘度が
低くイオン易動度を向上したり、もしくは誘電率が高く
有効キャリアー濃度を向上したりして、優れたイオン伝
導性を発現できる化合物であることが望ましい。このよ
うな溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネートなどのカーボネート化合物、3−メチル−
2−オキサゾリジノンなどの複素環化合物、ジオキサ
ン、ジエチルエーテル、ビスシアノエチルエーテルなど
のエーテル化合物、エチレングリコールジアルキルエー
テル、プロピレングリコールジアルキルエーテル、ポリ
エチレングリコールジアルキルエーテル、ポリプロピレ
ングリコールジアルキルエーテルなどの鎖状エーテル
類、メタノール、エタノール、エチレングリコールモノ
アルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキル
エーテル、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ル、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテルな
どのアルコール類、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレング
リコール、グリセリンなどの多価アルコール類、アセト
ニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル
化合物、ジメチルスルフォキシド(DMSO)、スルフ
ォランなど非プロトン極性物質、水などを用いることが
できる。これら溶媒は一種又は二種以上を混合して用い
てもよい。
【0031】本発明の電解質にはLiI、NaI、K
I、CsI、CaI2 などの金属ヨウ化物、LiBr、
NaBr、KBr、CsBr、CaBr2 などの金属臭
化物、あるいはテトラアルキルアンモニウムブロマイ
ド、ピリジニウムブロマイドなど4級アンモニウム化合
物の臭素塩などのほか、フェロシアン酸塩−フェリシア
ン酸塩やフェロセン−フェリシニウムイオンなどの金属
錯体、ポリ硫化ナトリウム、アルキルチオール−アルキ
ルジスルフィドなどのイオウ化合物、ビオロゲン色素、
ヒドロキノン−キノンなどを添加することができる。
【0032】また、本発明では、J. Am. Ceram. Soc .,
80 (12)3157-3171(1997)に記載されているようなter-ブ
チルピリジンや、2−ピコリン、2,6−ルチジン等の
塩基性化合物を添加することもできる。塩基性化合物を
添加する場合の好ましい濃度範囲は0.05M以上2M
以下である。
【0033】なお、電荷移動層中の水分としては10,
000ppm以下が好ましく、さらに好ましくは2,0
00ppm以下であり、特に好ましくは100ppm以
下である。
【0034】塗布法によって電解質層を形成する場合、
窒素含有高分子、求電子剤、塩を溶解した溶媒および/
または室温溶融塩からなる塗布液にレベリング剤等の塗
布性改良剤などの添加剤を添加し調整した均一溶液をス
ピンコート法、ディップコート法、エアーナイフコート
法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法、或いは、米国特許第26
81294 号記載のホッパーを使用するエクストルージョン
コート法、または米国特許第2761418 号、同3508947
号、同2761791 号記載の多層同時塗布方法等の方法によ
り塗布し、その後加熱して本発明の電解質を形成するこ
とができる。加熱温度は色素の耐熱温度等により適当に
選択されるが、好ましくは、10℃以上150℃以下であ
り、さらに好ましくは、10℃以上100℃以下であ
る。また、その加熱時間は加熱温度等にもよるが、5分
〜72時間程度である。
【0035】酸化還元対を生成させるために電解質にヨ
ウ素などを導入する場合、前述の電解質溶液に添加する
ほか、電解質層の形成後、これをヨウ素などと共に密閉
容器内に置き、電解質中に拡散させる手法等により導入
することができる。また、ヨウ素などは後述の対極に塗
布あるいは蒸着する方法により光電気化学電池として用
いる光電変換素子を組み立てたときに電解質層中に導入
することができる。
【0036】本発明に使用する色素は金属錯体色素また
はメチン色素が好ましい。本発明では、光電変換の波長
域をできるだけ広くし、かつ変換効率を上げるため、二
種類以上の色素を混合することができる。そして、目的
とする光源の波長域と強度分布に合わせるように混合す
る色素とその割合を選ぶことができる。こうした色素は
半導体微粒子の表面に対する適当な結合基(interlocki
ng group)を有していることが好ましい。好ましい結合
基としては、COOH基、SO3H基、シアノ基、-P(O)(OH)
2基、-OP(O)(OH)2 基、または、オキシム、ジオキシ
ム、ヒドロキシキノリン、サリチレートおよびα−ケト
エノレートのようなπ伝導性を有するキレート化基が挙
げられる。この中でもCOOH基、-P(O)(OH)2基、-OP(O)(O
H)2 基が特に好ましい。これらの基はアルカリ金属等と
塩を形成していてもよく、また分子内塩を形成していて
もよい。また、ポリメチン色素の場合、メチン鎖がスク
アリリウム環やクロコニウム環を形成する場合のように
酸性基を含有するなら、この部分を結合基としてもよ
い。
【0037】以下に本発明で好ましく用いられる色素を
具体的に説明する。本発明に使用する色素が金属錯体色
素の場合、ルテニウム錯体色素が好ましく、さらに下記
式(I)で表される色素が好ましい。 式(I) (A1 )pRuBaBbBc 式(I)中、pは0〜2であり、好ましくは2である。
Ruはルテニウムを表す。A1 はCl、SCN、H
2 O、Br、I、CN、NCO、およびSeCNから選
択される配位子である。Ba、Bb、Bcはそれぞれ独
立に以下のB−1〜B−8から選択される有機配位子で
ある。
【0038】
【化9】
【0039】ここで、Raは水素原子、ハロゲン原子、
炭素原子数(以下C数という)1〜12個で置換もしく
は無置換のアルキル基、C数7〜12個で置換もしくは
無置換のアラルキル基、またはC数6〜12個で置換も
しくは無置換のアリール基を表す。上記のアルキル基、
アラルキル基のアルキル部分は直鎖状であっても分岐状
であってもよく、アリール基、アラルキル基のアリール
部分は単環であっても多環(縮合環、環集合)であって
もよい。
【0040】本発明に用いられるルテニウム錯体色素と
しては、例えば、米国特許4927721号、同4684537 号、
同5084365 号、同5350644 号、同5463057 号、同552544
0 号および特開平7-249790号明細書に記載の錯体色素が
挙げられる。
【0041】以下に本発明に使用する金属錯体色素の好
ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。
【0042】
【化10】
【0043】
【化11】
【0044】
【化12】
【0045】本発明に使用する色素がメチン色素である
場合、以下で説明する式(II)、式(III)、式(IV)ま
たは式(V)で表される色素が好ましい。
【0046】
【化13】
【0047】式中、RbおよびRfは各々水素原子、ア
ルキル基、アリール基、または複素環基を表し、Rc〜
Reは各々水素原子または置換基を表す。Rb〜Rfは
互いに結合して環を形成してもよい。X11およびX12
各々窒素、酸素、硫黄、セレン、テルルを表す。n11
よびn13は各々0〜2の整数を表し、n12は1〜6の整
数を表す。式(II)で表される化合物は分子全体の電荷
に応じて対イオンを有してもよい。
【0048】上記におけるアルキル基、アリール基、複
素環基は、置換基を有していてもよい。アルキル基は直
鎖であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素
環基は、単環でも、多環(縮合環、環集合)であっても
よい。またRb〜Rfによって形成される環は、置換基
を有していてもよく、単環であっても縮合環であっても
よい。
【0049】
【化14】
【0050】式中、Zaは含窒素複素環を形成するに必
要な非金属原子群を表す。Rgはアルキル基またはアリ
ール基である。Qaは式(III)で表される化合物がメチ
ン色素を形成するのに必要なメチン基またはポリメチン
基を表す。X13は電荷均衡対イオンを表し、n14は分子
の電荷を中和するのに必要な0以上10以下の数を表
す。
【0051】上記のZaで形成される含窒素複素環は置
換基を有していてもよく、単環であっても縮合環であっ
てもよい。また、アルキル基、アリール基は置換基を有
していてもよく、アルキル基は直鎖であっても分岐鎖で
あってもよく、アリール基は単環であっても多環(縮合
環、環集合)であってもよい。
【0052】式(III)で表される色素は、下記式(III
−a)〜(III −d)で表される色素であることが好ま
しい。
【0053】
【化15】
【0054】式(III −a)〜(III −d)中、R11
15、R21〜R24、R31〜R33、およびR41〜R43はそ
れぞれ独立に水素原子、アルキル基、アリール基、また
は複素環基を表し、Y11、Y12、Y21、Y22、Y31〜Y
35、およびY41〜Y46はそれぞれ独立に酸素、硫黄、セ
レン、テルル、−CR1617−、または−NR18−を表
す。R16〜R18はそれぞれ独立に水素原子、アルキル
基、アリール基、または複素環基を表す。Y23はO-
- 、Se- 、Te- 、または−NR18 - を表す。
【0055】V11、V12、V21、V22、V31、およびV
41はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を表し、n15
31およびn41はそれぞれ独立に1〜6の整数を表すが
好ましくは1〜4の整数である。式(III −a)〜(II
I −d)で表される化合物は、分子全体の電荷に応じて
対イオンを有していてもよい。
【0056】上記におけるアルキル基、アリール基、複
素環基は置換基を有していてもよく、アルキル基は直鎖
であっても分岐鎖であってもよく、アリール基、複素環
基は単環であっても多環(縮合環、環集合)であっても
よい。
【0057】以上のようなポリメチン色素の具体例はM.
Okawara,T. Kitao,T.Hirasima, M.Matuoka著Organic Co
lorants (Elsevier)等に詳しく記載されている。
【0058】
【化16】
【0059】式(IV)中、Qbは5員または6員の含窒
素ヘテロ環を完成するために必要な原子団を表し、Qb
は縮環していてもよく、また置換基を有していてもよ
い。Qbで完成されるヘテロ環の好ましい例としては、
ベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、ベンゾセ
レナゾール核、ベンゾテルラゾール核、2−キノリン
核、4−キノリン核、ベンゾイミダゾール核、チアゾリ
ン核、インドレニン核、オキサジアゾール核、チアゾー
ル核、イミダゾール核が挙げられるが、さらに好ましく
はベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、ベンズ
イミダゾール核、ベンゾセレナゾール核、2−キノリン
核、4-キノリン核、インドレニン核であり、特に好まし
くはベンゾチアゾール核、ベンゾオキサゾール核、2−
キノリン核、4-キノリン核、インドレニン核である。環
上の置換基としては、カルボン酸基、ホスホン酸基、ス
ルホン酸基、ハロゲン原子(F,Cl,Br,I)、シ
アノ基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、メトキシ
エトキシなど)、アリーロキシ基(フェノキシなど)、
アルキル基(メチル、エチル、シクロプロピル、シクロ
へキシル、トリフルオロメチル、メトキシエチル、アリ
ル、ベンジルなど)、アルキルチオ基(メチルチオ、エ
チルチオなど)、アルケニル基(ビニル、1−プロペニ
ルなど)、アリール基ないし複素環基(フェニル、チエ
ニル、トルイル、クロロフェニルなど)などが挙げられ
る。
【0060】Zbは炭素原子、酸素原子、窒素原子、硫
黄原子および水素原子から選ばれる原子により構成され
た、3ないし9員環(好ましくは4〜6員環)を完成す
るために必要な原子団を表す。Zbによって完成される
環として好ましくは4ないし6個の炭素によって骨格が
形成される環であり、より好ましくは以下の(ア)〜
(オ)で表されるものであり、最も好ましくは(ア)で
ある。
【0061】
【化17】
【0062】L1 、L2 、L3 、L4 およびL5 はそれ
ぞれ独立に置換基を有していてもよいメチン基を表す。
置換基としては、置換または無置換のアルキル基(好ま
しくは炭素原子数1ないし12、さらに好ましくは1な
いし7のものであり、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カル
ボキシエチル、ベンジルなど)、置換または無置換のア
リール基(好ましくは炭素原子数6ないし10、さらに
好ましくは6ないし8のものであり、例えば、フェニ
ル、トルイル、クロロフェニル、o−カルボキシフェニ
ル)、複素環基(例えば、ピリジル、チエニル、フラニ
ル、ピリジル、バルビツール酸)、ハロゲン原子(例え
ば、塩素、臭素)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、
エトキシ)、アミノ基(好ましくは炭素原子数1ないし
12、さらに好ましくは6ないし12のものであり、例
えば、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、4−
アセチルピペラジン−1−イル)、オキソ基などが挙げ
られる。これらのメチン基上の置換基は互いに連結して
シクロペンテン環、シクロヘキセン環、スクアリリウム
環などの環を形成してもよく、あるいは助色団と環を形
成することもできる。
【0063】n51は0から4までの整数を表し、好まし
くは0から3である。n52は0または1である。
【0064】R5 は置換基を表す。置換基として好まし
くは置換基を有してもよい芳香族基または置換基を有し
ていてもよい脂肪族基であり、芳香族基の炭素原子数は
好ましくは1ないし16、さらに好ましくは5ないし6
である。脂肪族基の炭素原子数は好ましくは1ないし1
0、さらに好ましくは1ないし6である。無置換の脂肪
族基および芳香族基としては、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ナフチル基
等が挙げられる。
【0065】W1 は電荷を中和させるのに対イオンが必
要な場合の対イオンを表す。ある色素が陽イオン、陰イ
オンであるか、あるいは正味のイオン電荷を持つかどう
かは、その助色団および置換基に依存する。置換基が解
離性基を有する場合、解離して負電荷を持っても良く、
この場合にも分子全体の電荷はW1によって中和され
る。典型的な陽イオンは無機または有機のアンモニウム
イオン(例えばテトラアルキルアンモニウムイオン、ピ
リジニウムイオン)およびアルカリ金属イオンであり、
一方、陰イオンは具体的に無機陰イオンあるいは有機陰
イオンのいずれであってもよく、例えば、ハロゲン陰イ
オン、(例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化
物イオン、ヨウ化物イオン)、置換アリールスルホン酸
イオン(例えば、p−トルエンスルホン酸イオン、p−
クロロベンゼンスルホン酸イオン)、アリールジスルホ
ン酸イオン(例えば、1,3−ベンゼンジスルホン酸イ
オン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオン、2,6
−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキル硫酸イオ
ン(例えば、メチル硫酸イオン)、硫酸イオン、チオシ
アン酸イオン、過塩素酸イオン、テトラフルオロホウ酸
イオン、ピクリン酸イオン、酢酸イオン、トリフルオロ
メタンスルホン酸イオンが挙げられる。
【0066】さらに電荷均衡対イオンとしてイオン性ポ
リマーあるいは、色素と逆電荷を有する他の色素を用い
てもよいし、金属錯イオン(例えば、ビスベンゼン−
1,2−ジチオラトニッケル( III)も可能である。
【0067】
【化18】
【0068】式(V)においてDは少なくとも4官能以
上の芳香族基を示し、X1 、X2 はそれぞれ独立に硫黄
原子、セレン原子、CR6364またはCR65=CR66
表す。ここでR63〜R66はそれぞれ水素原子または
アルキル基である。R61、R 62はそれぞれアルキル基ま
たは芳香族基であり、P1 、P2 はそれぞれ独立にポリ
メチン色素を形成するのに必要な非金属原子群を表す。
1 は電荷を中和させるのに対イオンが必要な場合の対
イオンを示す。
【0069】式(V)について更に詳しく説明する。式
(V)中、Dは少なくとも四官能以上の芳香族基を示
す。このような芳香族基の例としては、これらの基が誘
導される芳香族炭化水素としてベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、フェナントレンなどが挙げられ、芳香族
へテロ環としてはアントラキノン、カルバゾール、ピリ
ジン、キノリン、チオフェン、フラン、キサンテン、チ
アントレンなどが挙げられ、これらは連結部分以外に置
換基を有していても良い。Dで表される芳香族基として
好ましくは芳香族炭化水素の誘導基であり、さらに好ま
しくはベンゼンまたはナフタレンの誘導基である。
【0070】X1 、X2 は、好ましくは硫黄原子または
CR6364であり、最も好ましくはCR6364である。
【0071】P1 、P2 はそれぞれ独立にポリメチン色
素を形成するのに必要な非金属原子群を表す。P1 、P
2 により、いかなるメチン色素を形成することも可能で
あるが、好ましくはシアニン色素、メロシアニン色素、
ロダシアニン色素、3核メロシアニン色素、アロポーラ
ー色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素などが挙げら
れる。この際、シアニン色素には色素を形成するメチン
鎖上の置換基がスクアリウム環やクロコニウム環を形成
したものも含んでいる。これらの色素の詳細について
は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイ
クリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リ
レィティド・コンパウンズ(HeterocyclicCompounds-Cya
nine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウィリ
ー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社ーニューヨ
ーク、ロンドン、1964年刊、デー・エム・スターマ
ー(D.M.Sturme r)著「ヘテロサイクリック・コンパウン
ズースペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリッ
ク・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special to
pics in heterocyclic chemistry)」、第18章、第1
4節、第482から515貢などに記載されている。
シアニン色素、メロシアニン色素、ロダシアニン色素の
式は、米国特許第5、340、694号第21〜22欄
の(XI)、(XII)、(XIII)に示されている
ものが好ましい。また、P1 およびP2 によって形成さ
れるポリメチン色素の少なくともいずれか一方のメチン
鎖部分にスクアリリウム環を有するものが好ましく、両
方に有するものがさらに好ましい。
【0072】R61、R62は芳香族基または脂肪族基であ
り、これらは置換基を有していてもよい。芳香族基の炭
素原子数は好ましくは5ないし16、さらに好ましくは
5ないし6である。脂肪族基の炭素原子数は好ましくは
1ないし10、さらに好ましくは1ないし6である。無
置換の脂肪族基、芳香族基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、フェニル基、ナフ
チル基等が挙げられる。
【0073】式(V)はR61、R62、P1 、P2 のうち
少なくともひとつに酸性基を有することが好ましい。こ
こで酸性基とは、解離性のプロトンを有する置換基であ
り、例としてはカルボン酸、ホスホン酸、スルホン酸、
ホウ酸などが挙げられ、好ましくはカルボン酸である。
またこのような酸性基はプロトンを放出して解離した形
を採っていても良い。W2 は式(IV)のW1 と同義であ
る。
【0074】以下に式(II)〜(V)で表されるポリメ
チン色素の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
【0075】
【化19】
【0076】
【化20】
【0077】
【化21】
【0078】
【化22】
【0079】
【化23】
【0080】
【化24】
【0081】
【化25】
【0082】
【化26】
【0083】
【化27】
【0084】
【化28】
【0085】
【化29】
【0086】
【化30】
【0087】
【化31】
【0088】
【化32】
【0089】
【化33】
【0090】
【化34】
【0091】
【化35】
【0092】
【化36】
【0093】
【化37】
【0094】
【化38】
【0095】
【化39】
【0096】式(II)および式(III)で表される化合物
は、エフ・エム・ハーマー(F.M.Harmer)著「ヘテロサイ
クリック・コンパウンズ−シアニンダイズ・アンド・リ
レィティド・コンパウンズ( Heterocyclic Compounds-C
yanine Dyes and Related Compounds)」、ジョン・ウィ
リー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニュー
ヨーク、ロンドン、1964年刊、デー・エム・スター
マー(D.M.Sturmer)著「ヘテロサイクリック・コンパウ
ンズースペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイクリ
ック・ケミストリー(Heterocyclic Compounds-Special
topics in heterocyclic chemistry)」、第18章、第
14節、第482から515項、ジョン・ウィリー・ア
ンド・サンズ(John Wiley & Sons)社−ニューヨーク、
ロンドン、1977年刊、「ロッズ・ケミストリー・オ
ブ・カーボン・コンパウンズ(Rodd's Chemistry of Car
bon Compounds)」2nd.Ed.vol.IV,partB,1977刊、第
15章、第369から422項、エルセビア・サイエン
ス・パブリック・カンパニー・インク(Elsevier Scienc
e Publishing Company Inc.)社刊、ニューヨーク、英国
特許第1,077,611号などに記載の方法に基づいて合成す
ることができる。
【0097】本発明に用いられる式(IV)で表される化
合物の合成は、Dyes and Pigments第21巻227〜23
4頁などの文献の記載を参考にして行える。また、式
(V)で表される化合物の合成は、Ukrainskii Khimich
eskii Zhurnal 第40巻3号253〜258頁、Dyes and
Pigments 第21巻227〜234頁およびこれらの文
献中に引用された文献の記載等を参考にして行える。
【0098】半導体微粒子に色素を吸着させる方法は色
素溶液中によく乾燥した半導体微粒子を含有する作用電
極を浸漬するか、もしくは色素溶液を半導体微粒子層に
塗布して吸着させる方法を用いることができる。前者の
場合、浸漬法、ディップ法、ローラ法、エアーナイフ法
などが使える。後者の塗布方法としては、ワイヤーバー
法、スライドホッパ法、エクストルージョン法、カーテ
ン法、スピン法、スプレー法があり、印刷方法として
は、凸版、オフセット、グラビア、スクリーン印刷等が
ある。
【0099】液粘度も半導体微粒子層の形成時と同様
に、高粘度液(例えば0.01〜500Poise)ではエ
クストルージョン法の他、各種印刷法が、低粘度液(例
えば0.1Poise 以下)ではスライドホッパー法もしく
はワイヤーバー法もしくはスピン法が適していて、均一
な膜にすることが可能である。
【0100】このように色素塗布液の液粘度、塗布量、
支持体、塗布速度等のパラメータに対応して、適宜付与
方式を選択すればよい。塗布後の色素吸着に要する時間
は、量産化を考えた場合、なるべく短い方がよい。
【0101】溶媒は色素の溶解性に応じて適宜選択でき
る。例えば水、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、t−ブタノール、ベンジルアルコール等)、ニトリ
ル類(アセトニトリル、プロピオニトリル、3−メトキ
シプロピオニトリル等)、ニトロメタン、ハロゲン化炭
化水素(ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホル
ム、クロロベンゼン等)、エーテル類(ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン等)、ジメチルスルホキシド、
アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジ
メチルアセタミド等)、N−メチルピロリドン、1,3
−ジメチルイミダゾリジノン、3−メチルオキサゾリジ
ノン、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、炭酸
エステル類(炭酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピ
レン等)、ケトン類(アセトン、2−ブタノン、シクロ
ヘキサノン等)、炭化水素(ヘキサン、石油エーテル、
ベンゼン、トルエン等)やこれらの混合溶媒が挙げられ
る。
【0102】未吸着の色素の存在は素子性能の外乱にな
るため、吸着後速やかに洗浄によって除去することが好
ましい。湿式洗浄槽を使い、アセトニトリル等の極性溶
剤、アルコール系溶剤のような有機溶媒で洗浄を行うの
がよい。また、吸着色素量を増大させるため、加熱処理
を吸着前に行うことが好ましい。加熱処理後、半導体微
粒子表面に水が吸着するのを避けるため、常温に戻さず
40〜80℃の間で素早く色素を吸着させることも好ま
しい。
【0103】色素の使用量は、全体で、支持体1m2
たり0.01〜100mモルが好ましい。また、色素の
半導体微粒子に対する吸着量は半導体微粒子1g に対し
て0.01〜1mモルが好ましい。このような色素量と
することによって、半導体における増感効果が十分に得
られる。これに対し、色素量が少ないと増感効果が不十
分となり、色素量が多すぎると、半導体に付着していな
い色素が浮遊し増感効果を低減させる原因となる。
【0104】また、会合など色素同士の相互作用を低減
する目的で無色の化合物を共吸着させてもよい。共吸着
させる疎水性化合物としてはカルボキシ基を有するステ
ロイド化合物(例えばコール酸)等が挙げられる。ま
た、紫外線吸収剤を併用することもできる。
【0105】また、余分な色素の除去を促進する目的
で、色素を吸着した後にアミン類を用いて半導体微粒子
の表面を処理してもよい。好ましいアミン類としてはピ
リジン、4−tert−ブチルピリジン、ポリビニルピリジ
ン等が挙げられる。これらが液体の場合はそのまま用い
てもよいし有機溶媒に溶解して用いてもよい。
【0106】次に、本発明の電解質を用いた光電気化学
電池について詳細に説明する。光電気化学電池は、光電
変換素子を太陽電池としての用途に用いたものである。
【0107】本発明において色素増感した光電変換素子
は導電性支持体、導電性支持体上に設置される色素等に
より増感した半導体膜(感光層)、電荷移動層および対
極からなる。この光電変換素子を外部回路で仕事をさせ
る電池用途に使用できるようにしたものが光電気化学電
池である。感光層は目的に応じて設計され、単層構成で
も多層構成でもよい。感光層に入射した光は色素等を励
起する。励起された色素等はエネルギーの高い電子を有
しており、この電子が色素等から半導体微粒子の伝導帯
に渡され、さらに拡散によって導電性支持体に到達す
る。この時色素等の分子は酸化体となっている。光電気
化学電池においては導電性支持体上の電子が外部回路で
仕事をしながら対極および電荷移動層を経て色素等の酸
化体に戻り、色素等が再生する。半導体膜はこの電池の
負極として働く。なお、本発明ではそれぞれの層の境界
において(例えば、導電性支持体の導電層と感光層の境
界、感光層と電荷移動層の境界、電荷移動層と対極の境
界など)、各層の構成成分同士が相互に拡散して混合し
ていてもよい。
【0108】本発明において、半導体はいわゆる感光体
であり、光を吸収して電荷分離を行い電子と正孔を生ず
る役割を担う。色素増感された半導体では、光吸収およ
びこれによる電子および正孔の発生は主として色素にお
いて起こり、半導体はこの電子を受け取り、伝達する役
割を担う。
【0109】半導体としてはシリコン、ゲルマニウムの
ような単体半導体の他に、金属のカルコゲニド(例えば
酸化物、硫化物、セレン化物等)に代表されるいわゆる
化合物半導体またはペロブスカイト構造を有する化合物
等を使用することができる。金属のカルコゲニドとして
好ましくはチタン、スズ、亜鉛、鉄、タングステン、ジ
ルコニウム、ハフニウム、ストロンチウム、インジウ
ム、セリウム、イットリウム、ランタン、バナジウム、
ニオブ、もしくはタンタルの酸化物、カドミウム、亜
鉛、鉛、銀、アンチモン、ビスマスの硫化物、カドミウ
ム、鉛のセレン化物、カドミウムのテルル化物等が挙げ
られる。他の化合物半導体としては亜鉛、ガリウム、イ
ンジウム、カドミウム等のリン化物、ガリウムヒ素、銅
−インジウム−セレン化物、銅−インジウム−硫化物等
が挙げられる。
【0110】また、ペロブスカイト構造を有する化合物
として好ましくはチタン酸ストロンチウム、チタン酸カ
ルシウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸バリウム、ニ
オブ酸カリウムが挙げられる。
【0111】本発明に用いられる半導体としてより好ま
しくは、具体的にはSi、TiO2、Sn O 2 、Fe2O3 、WO3
ZnO 、Nb2O5 、CdS 、ZnS 、PbS 、Bi2S3 、CdSe、CdT
e、GaP 、InP 、GaAs、CuInS2、CuInSe2 が挙げられ
る。さらに好ましくはTiO2、ZnO、SnO2、Fe2O3 、W
O3 、Nb2O5 、CdS 、PbS 、CdSe、InP 、GaAs、CuIn
S2、CuInSe2 であり、特に好ましくは、TiO2またはNb2O
5 であり、最も好ましくはTiO2である。
【0112】本発明に用いられる半導体は、単結晶で
も、多結晶でもよい。変換効率としては単結晶が好まし
いが、製造コスト、原材料確保、エネルギーペイバック
タイム等の点では多結晶が好ましく、特にナノメートル
からマイクロメートルサイズの微粒子半導体が好まし
い。
【0113】これらの半導体微粒子の粒径は、投影面積
を円に換算したときの直径を用いた平均粒径で一次粒子
として5〜200nmであることが好ましく、特に8〜1
00nmであることが好ましい。また、分散物中の半導体
微粒子(二次粒子)の平均粒径としては0.01〜10
0μmであることが好ましい。
【0114】また、2種類以上の粒子サイズ分布の異な
る微粒子を混合して用いてもよく、この場合、小さい粒
子の平均サイズは5nm以下であることが好ましい。ま
た、入射光を散乱させて光捕獲率を向上させる目的で、
粒子サイズの大きな、例えば300nm程度の半導体粒子
を混合してもよい。
【0115】半導体微粒子の作製法は、作花済夫の「ゾ
ルーゲル法の科学」アグネ承風社(1988年)、技術
情報協会の「ゾルーゲル法による薄膜コーティング技
術」(1995)等に記載のゾルーゲル法、杉本忠夫の
「新合成法ゲルーゾル法による単分散粒子の合成とサイ
ズ形態制御」 まてりあ、第35巻、第9号 1012
頁から1018頁(1996)記載のゲルーゾル法が好
ましい。
【0116】またDegussa社が開発した塩化物を
酸水素炎中で高温加水分解により酸化物を作製する方法
も好ましい。
【0117】また酸化チタンの場合は上記のゾルーゲル
法、ゲルーゾル法、塩化物を酸水素炎中で高温加水分解
法がいずれも好ましいが、さらに清野学の「酸化チタン
物性と応用技術」技報堂出版(1997)に記載の硫
酸法、塩素法を用いることもできる。
【0118】酸化チタンの場合は上記のゾルーゲル法の
うち特にバーブ等の「ジャーナル・オブ・アメリカン・
セラミック・ソサエティー 第80巻、第12号、31
57ページから3171ページ(1997)」記載のも
のと、バーンサイド等の「ケミカル・マテリアルズ 第
10巻 第9号、2419ページから2425ページ」
記載の方法が好ましい。
【0119】導電性支持体は、金属のように支持体その
ものに導電性があるものか、または表面に導電剤を含む
導電層(導電剤層)を有するガラスもしくはプラスチッ
クの支持体を使用することができる。後者の場合好まし
い導電剤としては金属(例えば白金、金、銀、銅、アル
ミニウム、ロジウム、インジウム等)、炭素、もしくは
導電性の金属酸化物(インジウム−スズ複合酸化物、酸
化スズにフッ素をドープしたもの等)が挙げられる。上
記導電剤層の厚さは、0.02〜10μm程度であるこ
とが好ましい。
【0120】導電性支持体は表面抵抗が低い程よい。好
ましい表面抵抗の範囲としては100Ω/□以下であ
り、さらに好ましくは40Ω/□以下である。この下限
には特に制限はないが、通常0.1Ω/□程度である。
【0121】導電性支持体は実質的に透明であることが
好ましい。実質的に透明であるとは光の透過率が10%
以上であることを意味し、50%以上であることが好ま
しく、70%以上が特に好ましい。透明導電性支持体と
してはガラスもしくはプラスチックに導電性の金属酸化
物を塗設したものが好ましい。この中でもフッ素をドー
ピングした二酸化スズからなる導電層を低コストのソー
ダ石灰フロートガラスでできた透明基板上に堆積した導
電性ガラスが特に好ましい。また、低コストでフレキシ
ブルな光電変換素子または太陽電池には、透明ポリマー
フィルムに上記導電層を設けたものを用いるのがよい。
透明ポリマーフィルムには、テトラアセチルセルロース
(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET),
ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオクタチ
ックポリステレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィ
ド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレ
ート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエス
テルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PE
I)、環状ポリオレフィン、ブロム化フェノキシ等があ
る。透明導電性支持体を用いる場合、光はその支持体側
から入射させることが好ましい。この場合、導電性金属
酸化物の塗布量はガラスもしくはプラスチックの支持体
1m2 当たり0.01〜100g が好ましい。
【0122】透明導電性基板の抵抗を下げる目的で金属
リードを用いることが好ましい。金属リードの材質はア
ルミニウム、銅、銀、金、白金、ニッケル等の金属が好
ましく、特にアルミニウム、銀が好ましい。金属リード
は透明基板に蒸着、スッパタリング等で設置し、その上
にフッ素をドープした酸化スズ、またはITO膜からな
る透明導電層を設けることが好ましい。また上記の透明
導電層を透明基板に設けたあと、透明導電層上に金属リ
ードを設置することも好ましい。金属リード設置による
入射光量の低下は1〜10%、より好ましくは1〜5%
である。
【0123】半導体微粒子を導電性支持体上に塗設する
方法としては、半導体微粒子の分散液またはコロイド溶
液を導電性支持体上に塗布する方法、前述のゾル−ゲル
法などが挙げられる。光電変換素子の量産化、液物性や
支持体の融通性を考えた場合、湿式の膜付与方式が比較
的有利である。湿式の膜付与方式としては、塗布法、印
刷法が代表的である。
【0124】半導体微粒子の分散液を作成する方法とし
ては前述のゾル-ゲル法の他、乳鉢ですり潰す方法、ミ
ルを使って粉砕しながら分散する方法、あるいは半導体
を合成する際に溶媒中で微粒子として析出させそのまま
使用する方法等が挙げられる。分散媒としては水または
各種の有機溶媒(例えばメタノール、エタノール、イソ
プロピルアルコール、ジクロロメタン、アセトン、アセ
トニトリル、酢酸エチル等)が挙げられる。分散の際、
必要に応じてポリマー、界面活性剤、酸、もしくはキレ
ート剤などを分散助剤として用いてもよい。
【0125】塗布方法としては、アプリケーション系と
してローラ法、ディップ法、メータリング系としてエア
ーナイフ法、ブレード法等、またアプリケーションとメ
ータリングを同一部分でできるものとして、特公昭58
−4589号公報に開示されているワイヤーバー法、米
国特許2681294号、同2761419号、同27
61791号等に記載のスライドホッパ法、エクストル
ージョン法、カーテン法等が好ましい。また汎用機とし
てスピン法やスプレー法も好ましく用いられる。
【0126】湿式印刷方法としては、従来から凸版、オ
フセット、グラビアの3大印刷法をはじめ、凹版、ゴム
版、スクリーン印刷等が好ましい。
【0127】前記方法の中から、液粘度やウェット厚み
により好ましい膜付与方式を選択する。
【0128】液粘度は半導体微粒子の種類や分散性、使
用溶媒種、界面活性剤やバインダー等の添加剤により大
きく左右される。高粘度液(例えば0.01〜500Po
ise)ではエクストルージョン法やキャスト法が好まし
く、低粘度液(例えば0.1Poise以下)ではスライド
ホッパー法もしくはワイヤーバー法もしくはスピン法が
好ましく、均一な膜にすることが可能である。
【0129】なお、エクストルージョン法による低粘度
液の塗布の場合でも塗布量がある程度の量あれば塗布は
可能である。
【0130】また半導体微粒子の高粘度ペーストの塗設
にはしばしばスクリーン印刷が用いられており、この手
法を使うこともできる。
【0131】このように塗布液の液粘度、塗布量、支持
体、塗布速度等のパラメータに対応して、適宜ウェット
膜の付与方式を選択すればよい。
【0132】さらに、半導体微粒子含有層は単層と限定
する必要はない。微粒子の粒径の違った分散液を多層塗
布することも可能であり、また半導体の種類が異なる、
あるいはバインダー、添加剤の組成が異なる塗布層を多
層塗布することもでき、また一度の塗布で膜厚が不足の
場合にも多層塗布は有効である。多層塗布には、エクス
トルージョン法またはスライドホッパー法が適してい
る。また多層塗布をする場合は同時に多層を塗布しても
良く、数回から十数回順次重ね塗りしてもよい。さらに
順次重ね塗りであればスクリーン印刷法も好ましく使用
できる。
【0133】半導体微粒子は導電性支持体に塗布した後
に粒子同士を電子的にコンタクトさせるため、および塗
膜強度の向上や支持体との密着性を向上させるために加
熱処理することが好ましい。好ましい加熱処理温度の範
囲は40℃以上700℃未満であり、より好ましくは1
00℃以上600℃以下である。また加熱処理時間は1
0分〜10時間程度である。ポリマーフィルムなど融点
や軟化点の低い支持体を用いる場合は、高温処理は支持
体の劣化を招くため、好ましくない。また、コストの観
点からもできる限り低温であることが好ましい。低温化
は、先に述べた5nm以下の小さい半導体微粒子の併用や
鉱酸の存在下での加熱処理等により可能である。
【0134】また、加熱処理後、半導体粒子の表面積を
増大させたり、半導体粒子近傍の純度を高め、色素から
半導体粒子への電子注入効率を高める目的で、例えば四
塩化チタン水溶液を用いた化学メッキや三塩化チタン水
溶液を用いた電気化学的メッキ処理を行ってもよい。
【0135】半導体微粒子は多くの色素を吸着すること
ができるように表面積の大きいものが好ましい。このた
め半導体微粒子層を支持体上に塗設した状態での表面積
は、投影面積に対して10倍以上であることが好まし
く、さらに100倍以上であることが好ましい。この上
限には特に制限はないが、通常1000倍程度である。
【0136】対極は、光電変換素子を光電気化学電池と
したとき、光電気化学電池の正極として働くものであ
る。対極は通常前述の導電性支持体と同様に導電性層を
有する支持体を用いることもできるが、強度や密封性が
十分に保たれるような構成では支持体は必ずしも必要で
ない。具体的に対極に用いる導電性の材料としては金属
(例えば白金、金、銀、銅、アルミニウム、ロジウム、
インジウム等)、炭素、または導電性の金属酸化物(イ
ンジウム−スズ複合酸化物、酸化スズにフッ素をドープ
したもの等)が挙げられる。対極の厚さは、特に制限は
ないが、3nm以上10μm以下であることが好ましい。
金属材料である場合は、その膜厚は好ましくは5μm以
下であり、さらに好ましくは5nm以上3μm以下の範囲
である。
【0137】感光層に光が到達するためには、前述の導
電性支持体と対極の少なくとも一方は実質的に透明でな
ければならない。本発明の光電気化学電池においては、
導電性支持体が透明であって太陽光を支持体側から入射
させるのが好ましい。この場合対極は光を反射する性質
を有することがさらに好ましい。本発明において対極と
しては金属または導電性の酸化物を蒸着したガラスまた
はプラスチック、あるいは金属薄膜を使用できる。
【0138】対極の塗設については電荷移動層の付与で
記したように、電荷移動層の上に付与する場合と先に半
導体微粒子含有層上に付与する場合の2通りある。いず
れの場合も、対極材の種類や電荷移動層の種類により、
適宜、電荷移動層上または半導体微粒子含有層上に対極
材を塗布、ラミネート、蒸着、貼り合わせなどの方法に
より形成可能である。例えば、対極を貼り合わせる場合
は、上記の導電性材料を塗布、蒸着、CVD等の手法に
より導電層として設けられた基板を貼り合わせることが
できる。また、電荷移動層が固体の場合には、その上に
直接、前述の導電性材料を塗布、メッキ、PVD、CV
D等の手法で対極を形成することができる。
【0139】さらに、作用電極の導電性支持体または対
極に保護層、反射防止膜など、必要な他の機能の層を設
けることも可能である。このような層を多層にて機能分
離させる場合、同時多層塗布や逐次で塗布することが可
能であるが、生産性を優先させると同時多層塗布がより
好ましい。同時多層塗布では、生産性および膜付与均一
性を考えた場合、スライドホッパー法やエクストルージ
ョン法が適している。また、これらの機能層はその材料
により、蒸着や貼り付けなどの手法を用いて設けること
もできる。
【0140】本発明の光電気化学電池では構成物の劣化
や内容物の揮散を防止するために電池の側面をポリマー
や接着剤等で密封するのが好ましい。
【0141】次に本発明の光電変換素子をいわゆる太陽
電池に適用する場合のセル構造およびモジュール構造に
ついて説明する。
【0142】色素増感型太陽電池のセル内部の構造は、
基本的には上述した光電変換素子や光電気化学電池と同
じであるが、図2または図3に示すように目的に合わせ
様々な形態が可能である。大きく二つに分ければ、両面
から光の入射が可能な構造[図2(a)(d)、図3
(g)]と、片面からのみ可能なタイプ[図2(b)
(c)、図3(e)(f)(h)]である。
【0143】図2(a)は、透明導電層12間に、色素
吸着半導体微粒子含有層である色素吸着TiO2 層10
と、電荷移動層11とを介在させた構造である。図2
(b)は、透明基板13上に一部金属リード9を設け、
さらに透明導電層12を設け、下塗り層14、色素吸着
TiO2 層10、電荷移動層11および金属層8をこの
順で設け、さらに支持基板15を配置した構造である。
図2(c)は、支持基板15上にさらに金属層8を有
し、下塗り層14を介して色素吸着TiO2 層10を設
け、さらに電荷移動層11と透明導電層12とを設け、
一部に金属リード9を設けた透明基板13を、金属リー
ド9側を内側にして配置した構造である。図2(d)
は、透明基板13上に一部金属リード9を設け、さらに
透明導電層12を設けたものの間に下塗り層14と色素
吸着TiO2 層10と電荷移動層11とを介在させた構
造である。図3(e)は、透明基板13上に透明導電層
12を有し、下塗り層14を介して色素吸着TiO2
10を設け、さらに電荷移動層11および金属層8を設
け、この上に支持基板15を配置した構造である。図3
(f)は、支持基板15上に金属層8を有し、下塗り層
14を介して色素吸着TiO2 層10を設け、さらに電
荷移動層11および透明導電層12を設け、この上に透
明基板13を配置した構造である。図3(g)は、透明
導電層12を有する透明基板13間に、透明導電性層1
2を内側にして、下塗り層14、色素吸着TiO2 層1
0および電荷移動層11を介在させた構造である。図3
(h)は、支持基板15上に金属層8を設け、下塗り層
14を介して色素吸着TiO2 層10を設け、さらに固
体の電荷移動層16を設け、この上に一部金属層8また
は金属リード9を有する構造である。
【0144】本発明の色素増感型太陽電池のモジュール
構造は、従来の太陽電池モジュールと基本的には同様の
構造をとりうる。一般的には、金属・セラミック等の支
持基板の上にセルが構成され、その上を充填樹脂や保護
ガラス等で覆い、支持基板の反対側から光を取り込む構
造とすることができるが、支持基板に強化ガラス等の透
明材料を用い、その上にセルを構成してその透明の支持
基板側から光を取り込むことも可能である。具体的に
は、スーパーストレートタイプ、サブストレートタイ
プ、ポッティングタイプと呼ばれるモジュール構造ある
いはアモルファスシリコン太陽電池などで用いられる基
板一体型などのモジュール構造が可能である。これらの
モジュール構造は使用目的や使用場所(環境)により適
宜選択できる。本発明の素子を基板一体型でモジュール
化した例を図4に示す。
【0145】図4の構造は、透明基板13の一方の面上
に透明導電層12を有し、この上にさらに色素吸着Ti
2 層10、固体の電荷移動層16および金属層8を設
けたセルをモジュール化したものであり、透明基板13
の他方の面には反射防止層17が設けられている。この
場合、入射光の利用効率を高めるために、感光部である
色素吸着TiO2 層10の面積比率(光の入射面である
透明基板13側から見たときの面積比率)を大きくした
方が好ましい。
【0146】スーパーストレートタイプやサブストレー
トタイプの代表的な構造は、片側または両側が透明で反
射防止処理を施された支持基板の間に、一定間隔にセル
が配置され、隣り合うセル間が金属リードまたはフレキ
シブル配線等によって接続されており、外縁部に集電電
極を配置して、発生した電力を外部に取り出す構造にな
っている。基板とセルの間には、セルの保護や集電効率
アップのため、目的に応じ、エチレンビニルアセテート
(EVA)等様々な種類のプラスチック材料をフイルム
または充填樹脂の形で用いることができる。また、外部
からの衝撃が少ないところなど表面を硬い素材で覆う必
要のない場所に使う場合には、表面保護層を透明プラス
チックフイルムで構成したり、または、上記充填・封止
材料を硬化させることによって保護機能を付与し、片側
の支持基板をなくすことも可能である。支持基板の周囲
は、内部の密封およびモジュールの剛性確保のため、金
属製のフレームでサンドイッチ状に固定し、支持基板と
フレームの間は封止材で密封シールする。
【0147】また、セルそのものや支持基板、充填材お
よび封止部材に可撓性の素材を用いれば、曲面の上に太
陽電池を構成することもできる。このように、使用目的
や使用環境に合わせて様々な形状・機能を持つ太陽電池
を製作することができる。
【0148】スーパーストレートタイプの太陽電池モジ
ュールは、例えば、基板供給装置から送り出されたフロ
ント基板をベルトコンベヤ等で搬送しながら、その上に
セルを封止材・セル間接続用リード線・背面封止材等と
共に順次積層した後、背面基板または背面カバーを乗
せ、外縁部にフレームをセットして作ることができる。
【0149】一方、サブストレートタイプの場合、基板
供給装置から送り出された支持基板をベルトコンベヤ等
で搬送しながら、その上にセルをセル間接続用リード線
・封止材等と共に順次積層した後、フロントカバーを乗
せ、周縁部にフレームをセットして作製することができ
る。
【0150】図4に示した構造のモジュールは、支持基
板上に透明電極・感光層・電荷移動層・裏面電極等が立
体的かつ一定間隔で配列されるように、選択メッキ・選
択エッチング・CVD・PVDといった半導体プロセス
技術、あるいはパターン塗布または広幅で塗布した後に
レーザースクライビングやプラズマCVM(Solar Ener
gy Materials and Solar Cells, 48, p373-381等に記
載)または研削等の機械的手法などの方法でパターニン
グすることができ、これらにより所望のモジュール構造
を得ることができる。
【0151】以下にその他の部材や工程について詳述す
る。封止材料としては、液状のEVA(エチレンビニル
アセテート)やフッ化ビニリデン共重合体とアクリル樹
脂混合物フイルム状のEVA等、耐候性付与・電気絶縁
性付与・集光効率向上・セル保護性(耐衝撃性)向上等
の目的に応じ様々な素材が使用可能である。
【0152】これらを、セル上に固定する方法として
は、封止材の物性に合わせ、フイルム状の素材ではロー
ル加圧後加熱密着や真空加圧後加熱密着、液またはペー
スト状の材料ではロールコート、バーコート、スプレー
コート、スクリーン印刷等の様々な方法がある。
【0153】また、透明フィラーを封止材に混入して強
度を上げたり、光透過率を上げることができる。
【0154】モジュール外縁と周縁を囲むフレームとの
間は、耐候性・防湿性が高い樹脂を使って封止するとよ
い。
【0155】支持基板としてPET・PEN等の可撓性
素材を用いる場合は、ロール状の支持体を繰り出してそ
の上にセルを構成した後、上記の方法で連続して封止層
を積層することができ、生産性の高い工程を造ることが
できる。
【0156】発電効率を上げるため、モジュールの光取
り込み側の基板(一般的には強化ガラス)の表面には反
射防止処理が施される。これには、反射防止膜をラミネ
ートする方法、反射防止層をコーティングする方法があ
る。
【0157】また、セルの表面をグルービングまたはテ
クスチャリング等の方法で処理することによって入射し
た光の利用効率を高めることが可能である。
【0158】発電効率を上げるためには、光を損失なく
モジュール内に取り込むことが最重要だが、光電変換層
を透過してその内側まで到達した光を反射させて光電変
換層側に効率良く戻すことも重要である。このために
は、支持基板面を鏡面研磨した後、AgやAl等を蒸着
またはメッキする方法、セルの最下層にAl−Mgまた
はAl−Tiなどの合金層を反射層として設ける方法、
あるいは、アニール処理によって最下層にテクスチャー
構造を作り反射率を高める方法等がある。
【0159】発電効率を上げるためには、セル間接続抵
抗を小さくすることが、内部電圧降下を抑える意味で重
要である。
【0160】ワイヤーボンディングや導電性のフレキシ
ブルシートで接続するのが一般的だが、導電性粘着テー
プや導電性接着剤を使ってセルの固定機能と電気的な接
続機能を兼ねる方法、導電性ホットメルトを所望の位置
にパターン塗布する方法等が有る。
【0161】ポリマーフィルムなどのフレキシブル支持
体を使った太陽電池では、ロール状の支持体を送り出し
ながら半導体の塗設の説明で示した方法によって、順
次、セルを形成・所望のサイズに切断した後、周縁部を
フレキシブルで防湿性のある素材でシールして、電池本
体を作製できる。また、Solar Energy Materials andSo
lar Cells, 48, p383-391記載の「SCAF」とよばれ
るモジュール構造とすることもできる。フレキシブル支
持体の太陽電池では、更にこれを曲面ガラス等に接着固
定して使用することもできる。
【0162】
【実施例】以下に具体例をあげ、本発明をさらに詳しく
説明するが、発明の主旨を超えない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。 実施例1 1.二酸化チタン分散液の調製 内側をテフロンコーティングした内容積200mlのステ
ンレス製ベッセルに二酸化チタン(日本アエロジル社
Degussa P−25)15g、水45g、分散剤
(アルドリッチ社製、Triton X−100)1
g、直径0.5mmのジルコニアビーズ(ニッカトー社
製)30gを入れ、サンドグラインダーミル(アイメッ
クス社製)を用いて1500rpmにて2時間分散し
た。分散物からジルコニアビーズをろ過して除いた。こ
の場合の二酸化チタンの平均粒径は2.5μm であっ
た。このときの粒径はMALVERN社製マスターサイ
ザーにて測定したものである。
【0163】2.色素を吸着したTiO2 電極(電極A)
の作成 フッ素をドープした酸化スズをコーティングした導電性
ガラス(旭硝子製TCOガラス−U を20mm×20mmの大きさ
に切断加工したもの)の導電面側にガラス棒を用いて上
記の分散液を塗布した。この際導電面側の一部(端から
3mm )に粘着テープを張ってスペーサーとし、粘着テー
プが両端に来るようにガラスを並べて一度に8枚ずつ塗
布した。塗布後、粘着テープを剥離し、室温で1日間風
乾した。次に、このガラスを電気炉(ヤマト科学製マッ
フル炉FP32型)に入れ、450 ℃にて30分間焼成した。ガ
ラスを取り出し冷却した後、表1に示す色素のエタノー
ル溶液(3 ×10-4モル/リットル)に3時間浸漬した。
色素の染着したガラスを4tertブチルピリジンに15分間
浸漬した後、エタノールで洗浄し自然乾燥させた。この
ようにして得られる感光層の厚さは15μmであり、半
導体微粒子の塗布量は30.1g /m2とした。色素の塗
布量は、色素の種類に応じ、適宜0.1 〜10mモル/m2
範囲から選択した。なお、導電性ガラスの表面抵抗は約
30Ω/□であった。
【0164】3.電解質を含有する光電気化学電池の作成 電解質塩(Y−15)10重量%、ヨウ素2重量%をビ
スシアノエチルエーテル(BCE)に溶解した電解液
を、上述2.で作製した色増感されたTiO2 電極基板
(2cm×2cm)と、これと同じ大きさの白金蒸着ガラス
を重ね合わせた隙間に毛細管現象を利用して染み込ま
せ、TiO2 電極中に導入した。図1に示したとおり、
導電性ガラス1(ガラス上に導電剤層2が設層されたも
の)、TiO2電極3、色素層4、電解質層5、白金層6お
よびガラス7を順に積層しエポキシ系封止剤で封止され
た光電気化学電池(A)を作製した。表1に示すとお
り、電解質組成物、色素、およびTiO2 の厚みを変更
して、上述の工程を行い、光電気化学電池(B)〜
(Z)を作製した。
【0165】
【表1】
【0166】4.光電変換効率の測定 500Wのキセノンランプ(ウシオ製)の光をAM1.5 フィル
ター(Oriel 社製)およびシャープカットフィルター
(Kenko L42 )を通すことにより紫外線を含まない模擬
太陽光を発生させた。この光の強度は90mW/cm2 であ
った。作製した光電気化学電池を45℃にて、模擬太陽
光を照射し、発生した電気を電流電圧測定装置(ケース
レーSMU 238型)にて測定した。これにより求められ
た光電気化学電池の開放電圧(Voc )、短絡電流密度
(Jsc )、形状因子(FF)、および変換効率(η)と5
0時間60℃暗所保存後の短絡電流密度の低下率を一括
して表2に記載した。
【0167】
【表2】
【0168】電解質にヨウ素塩10重量%と有機溶媒
(BCE)を用いた比較光電気化学電池A〜Eは、暗所
保存後の劣化が著しい。それに比較して、ヨウ素塩と溶
融塩からなる電解質を用いた本発明の光電気化学電池F
〜Xでは光電変換特性の劣化が少ないことがわかる。ま
た、TiO2 電極層厚みが厚いF(15.1μ)、G
(9.3μ)および薄いK(1.4μ)では、光電変換
効率が低下するのに対して、適度の厚さを持つH(6.
8μ)、I(5.5μ)、J(3.3μ)では、高い変
換効率を示した。さらに、ヨウ素塩含有量が40%であ
る比較用光電気化学電池Lでは短絡電流密度が低下し、
ヨウ素塩は少なくとも50%以上が好ましいことがわか
る(本発明電池M,N,Oと比較)。本発明の電池に対
して、特に、光吸収率の高い色素を組み合わせて用いた
電池(P,Q,R,S)では、さらに光電変換効率が向
上することも表2の結果から明らかである。
【0169】
【発明の効果】本発明により、光電変換特性に優れ、経
時での特性劣化が少ない光電変換素子および光電気化学
電池が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作成した光電気化学電池の構成を示す
断面図である。
【図2】光電気化学電池の基本的な構成例を示す断面図
である。
【図3】光電気化学電池の基本的な構成例を示す断面図
である。
【図4】基板一体型のモジュール構成例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1 導電性ガラス 2 導電剤層 3 TiO2 層 4 色素層 5 電解液 6 白金層 7 ガラス 8 金属層 9 金属リード 10 色素吸着TiO2 層 11 電荷移動層 12 透明導電層 13 透明基板 14 下塗り層 15 支持基板 16 固体の電荷移動層 17 反射防止層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体、該導電性支持体上に塗設
    された色素を吸着した半導体微粒子含有層、電荷移動層
    および対極を含有する色素増感された光電変換素子にお
    いて、半導体微粒子含有層の厚みが2μm以上8μm以
    下であり、かつ電荷移動層にヨウ素アニオンを有する化
    合物を50重量%以上含むことを特徴とする光電変換素
    子。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のヨウ素アニオンを有する
    化合物の少なくとも一つが、式(Y−a )で表わされる
    化合物である請求項1記載の光電変換素子。 【化1】 [式(Y−a )のQy1は、窒素原子と共に、5または6
    員環の芳香族カチオンを形成しうる原子団を表し、Ry1
    は置換または無置換のアルキル基またはアルケニル基を
    表し、Qy1またはRy1を介して多量体を形成してもよ
    い。]
  3. 【請求項3】 前記色素のモル吸光係数が30,000
    以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の
    光電変換素子。
  4. 【請求項4】 前記色素が2種以上であり、その少なく
    とも一種の色素のモル吸光係数が30,000以上であ
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の光電変換
    素子。
  5. 【請求項5】 前記半導体微粒子含有層が二酸化チタン
    微粒子から構成されることを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の光電変換素子。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の光電変
    換素子を用いた光電気化学電池。
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