JP2001023665A - 漏洩試験装置、および漏洩試験方法 - Google Patents

漏洩試験装置、および漏洩試験方法

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JP2001023665A JP11190246A JP19024699A JP2001023665A JP 2001023665 A JP2001023665 A JP 2001023665A JP 11190246 A JP11190246 A JP 11190246A JP 19024699 A JP19024699 A JP 19024699A JP 2001023665 A JP2001023665 A JP 2001023665A
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏洩試験を効率的に行うことにより、燃料電
池の製造効率を向上させる。 【解決手段】 マニホールド内蔵型の燃料電池の製造に
際して、燃料電池を構成するセパレータおよび電解質膜
等を下部ブロックの上に所定枚数だけ積層し、その上か
ら上部ブロックを載せてナットで締め付ける。この状態
で所定時間保持することにより、燃料電池積層体の接着
を完了する。その後、下部ブロックあるいは上部ブロッ
クに設けられた検査流体供給通路から、燃料電池内のマ
ニホールドに窒素ガス等の検査流体を供給して、燃料電
池の漏洩試験を行う。こうすれば、燃料電池積層体の接
着完了後、そのまま漏洩試験を行うことができるので、
漏洩試験が効率的になり、延いては燃料電池の製造効率
を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃料電池を製造
・試験する技術に関し、詳しくは固体電解質膜とセパレ
ータとを積層した燃料電池積層体の漏洩試験を実施する
技術に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料電池は、水素を含む燃料ガスをアノ
ード側に供給し、酸素を含む酸化ガスをカソード側に供
給し、両極で起こる電気化学反応を利用して燃料の有す
る化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。このよ
うな燃料電池の一般的な形態は、電解質膜を挟んで一対
の電極を配置し、一方の電極(アノード)に水素を含む
燃料ガスを、他方の電極(カソード)に酸素を含む酸化
ガスを供給するものである。固体高分子型燃料電池で
は、電解質膜には固体高分子電解質膜が使用されてい
る。
【0003】燃料電池は、十分な起電力を得るために、
単電池(単セルと呼ばれる)を積層したスタック構造を
とる。単セルは、電解質膜を2枚のガス拡散電極で挟持
してサンドイッチ構造を形成し、このサンドイッチ構造
をガス不透過なセパレータで更に挟持した構造となって
いる。電解質膜の2つのガス拡散電極のそれぞれに燃料
ガスと酸化ガスとを供給すると電解質膜の両側で電気化
学反応が起こり、それぞれの単セルで起電力が生じる。
必要な起電力を得るために、この単セルを積層してスタ
ック構造の燃料電池を構成する。
【0004】このような固体高分子型燃料電池では、電
解質膜は単セルに供給される燃料ガスと酸化ガスとを隔
てる役割を果たしており、セパレータは隣接する単セル
間でガスが混合することを防止する役割を果たしてい
る。従って、固体高分子型燃料電池で燃料ガスと酸化ガ
スとの混合を防ぐためには、各単セルの周辺部で、電解
質膜とセパレータとの間のシール性を十分に確保するこ
とが重要となる。
【0005】通常、このようなシールには、接着剤を用
いて電解質膜とセパレータとを接着する方法や、熱圧着
により電解質膜とセパレータとを密着させる方法等が用
いられている。例えば、出願人は特開平9−19914
5において、電解質膜とセパレータとの間で十分なシー
ルを実現する技術を開示している。これら技術を用いれ
ば、電解質膜とセパレータとの間をOリングを用いてシ
ールする場合に比べて、シール構造を小型化することが
でき、延いては燃料電池全体を小型化することができる
利点がある。接着剤や熱圧着によって十分なシール性を
得るためには、接着部あるいは圧着部を一定時間加圧保
持する必要があるので、電解質膜とセパレータとを積層
してプレス機にセットし、一定時間(代表的には10時
間程度)加圧保持した後に、シールの良否を検査してい
る。供給される燃料ガスと酸化ガスとが混合することを
確実に防止するために、この漏洩検査は製造した全ての
燃料電池について実施される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、加圧接着され
た電解質膜の積層体をプレス機から取り出して、シール
の良否を検査する漏洩試験装置にセットするためには、
多大な労力が必要となる。また、電解質膜の積層体をプ
レス機から漏洩試験装置に移載する必要があるので、移
載時に電解質膜積層体を工具の角等で傷つけてしまう
等、製造品質の悪化要因となり、燃料電池の製造効率を
低下させてしまうという問題がある。
【0007】この発明は、上述の課題を解決するために
なされたものであり、電解質膜とセパレータとを積層し
て形成される燃料電池積層体の漏洩試験を、効率よく行
うことによって、燃料電池の製造効率を向上させること
を可能とする技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の漏
洩試験装置は、次の構成を採用した。すなわち、発電用
ガスの通過するガス通路孔が設けられたセパレータと該
セパレータによって挟持される電解質膜とを積層して形
成され、該ガス通路孔が互いに連通して前記電解質膜に
前記発電用ガスを供給するガスマニホールドを内蔵した
燃料電池積層体の漏洩試験装置であって、前記セパレー
タと前記電解質膜とが積層される第1ブロックと、該第
1ブロックに立設されて、前記積層されるセパレータの
位置決めを行う位置決め部材と、前記積層されたセパレ
ータおよび電解質膜の上から載せられる第2ブロック
と、前記第1ブロックと第2ブロックとを締結する締結
部材とを備え、前記第2ブロックあるいは第1ブロック
の少なくとも一方には、前記セパレータのガス通路孔の
ある位置に開口して前記ガスマニホールドに所定の検査
流体を供給する検査流体供給通路が設けられていること
を要旨とする。
【0009】また、上記の漏洩試験装置に対応する本発
明の漏洩試験方法は、発電用ガスの通過するガス通路孔
が設けられたセパレータと該セパレータによって挟持さ
れる電解質膜とを積層して形成され、該ガス通路孔が互
いに連通して前記電解質膜に前記発電用ガスを供給する
ガスマニホールドを内蔵した燃料電池積層体の漏洩試験
方法であって、第1ブロックに立設された位置決め部材
により位置決めしながら、前記セパレータを該第1ブロ
ック上に積層し、前記積層されたセパレータおよび電解
質膜の上から第2ブロックを載せて、該第2ブロックを
第1ブロックに締結した後、前記第2ブロックあるいは
第1ブロックの少なくとも一方に設けられて、前記セパ
レータのガス通路孔のある位置に開口する検査流体供給
通路から、前記ガスマニホールドに所定の検査流体を供
給して、該ガスマニホールドの漏洩有無を検査すること
を要旨とする。
【0010】かかる漏洩試験装置および漏洩試験方法に
おいては、セパレータと電解質膜の積層体を第1ブロッ
クと第2ブロック間に挟んで締結し、この状態を所定時
間だけ保持して電解質膜とセパレータとを接着する。接
着完了後、第1ブロックあるいは第2ブロックのいずれ
かに設けられている検査流体供給通路から、燃料電池積
層体の中に形成されているガスマニホールドに所定の検
査流体を供給して、ガスマニホールドの漏洩有無を検査
する。このようにすれば、電解質膜とセパレータとの接
着完了後、そのままの状態で漏洩検査を行うことができ
るので、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うこと
ができ、延いては燃料電池の製造効率を向上させること
が可能となる。また、押圧設備を使用するのは締結完了
までの期間であり、接着完了まで押圧設備を独占するこ
とがないため、設備効率を高めることができるという利
点もある。
【0011】前記セパレータには、前記ガス通路孔とし
て燃料ガスが通過する燃料ガス通路孔と酸化ガスが通過
する酸化ガス通路孔とが設けられていて、該セパレータ
を積層することによって燃料電池積層体の内部には、燃
料ガス通路孔が連通して前記電解質膜の片面に前記燃料
ガスを供給する燃料ガスマニホールドと、酸化ガス通路
孔が連通して前記電解質の他面に前記酸化ガスを供給す
る酸化ガスマニホールドとが形成される場合には、次の
ような漏洩試験装置としてもよい。すなわち、前記燃料
ガス通路孔のある位置に開口して前記燃料ガスマニホー
ルドに所定の検査流体を供給する第1の検査流体供給通
路と、前記酸化ガス通路孔のある位置に開口して前記酸
化ガスマニホールドに所定の検査流体を供給する第2の
検査流体供給通路を、前記第2ブロックあるいは前記第
1ブロックのいずれかに設けてもよい。
【0012】このような構成においては、電解質膜とセ
パレータの積層体を第2ブロックと第1ブロックとで締
結して接着を完了した後、第1あるいは第2のいずれか
の検査流体供給通路から検査流体を供給して、一方のガ
スマニホールドの漏洩有無を検査し、その後他方の検査
流体供給通路から検査流体を供給して漏洩有無を検査す
る。こうすれば、電解質膜とセパレータとの接着完了
後、そのままの状態で漏洩検査を行うことができるの
で、燃料電池積層体の漏洩試験を効率よく行うことがで
き、延いては燃料電池の製造効率を向上させることが可
能となる。
【0013】前記セパレータには、前記ガス通路孔の他
に、冷却水の通過する冷却水通路孔が設けられていて、
該セパレータを積層することによって燃料電池積層体の
内部には、前記ガスマニホールドに加えて、冷却水通路
孔が連通した冷却水マニホールドが形成される場合に
は、次のような漏洩試験装置としてもよい。すなわち、
前記検査流体供給通路に加えて、前記冷却水通路孔のあ
る位置に開口して前記冷却水マニホールドに所定の検査
流体を供給する第3の検査流体供給通路を、前記第2ブ
ロックあるいは前記第1ブロックのいずれかに設けても
よい。
【0014】このような構成においても、電解質膜とセ
パレータの積層体を第2ブロックと第1ブロックとで締
結して接着を完了した後、検査流体供給通路から検査流
体を供給してガスマニホールドの漏洩有無を検査し、そ
の後、第3の検査流体供給通路から検査流体を供給して
冷却水マニホールドの漏洩有無を検査する。もちろん、
両者の検査順序は逆であっても構わない。こうすれば、
電解質膜とセパレータとの接着完了後、そのままの状態
で漏洩検査を行うことができるので、燃料電池積層体の
漏洩試験を効率よく行うことができる。
【0015】上述の漏洩試験装置においては、前記検査
流体供給通路に前記検査流体を供給するための検査流体
供給口を、積層するセパレータの形状によらず、該検査
流体供給通路を備えた前記第2ブロックあるいは第1ブ
ロックの所定位置に設けておいてもよい。
【0016】こうすれば、次のようにして漏洩試験の効
率を更に向上させることができる。例えば、セパレータ
形状の異なる燃料電池積層体を製造する場合でも、検査
流体供給口が設けられている位置が一定であれば、セパ
レータ形状の違いに影響されずに漏洩検査を行うことが
できる。また、漏洩試験の自動化を図る際にも、検査流
体供給口が一定位置に設けられていれば、セパレータ形
状の違いを識別することなく漏洩試験を実施できるな
ど、簡便に自動化を行うことができる。
【0017】上述の漏洩試験装置においては、前記第1
ブロックを搬送用パレットと一体に構成してもよい。こ
うすれば、電解質膜とセパレータとを搬送用パレットに
直接積層することができ、漏洩試験装置を搬送用パレッ
トに搭載する手間を省くことができるので好適である。
【0018】かかる漏洩試験装置においては、第2ブロ
ックと第1ブロックとを、ナットあるいはボルトのネジ
の締結力を用いて締結し、前記第2ブロックに該ナット
あるいはボルトの脱落防止部材を設けてもよい。
【0019】ネジの締結力を用いて締結すれば、第2ブ
ロックと第1ブロックとを簡便にかつ確実に締結するこ
とができる。更に、第2ブロックにナットあるいはボル
トの脱落防止部材を設けておけば、漏洩試験装置から燃
料電池積層体を取り出すために第2ブロックを外して
も、ナットあるいはボルトが第2ブロックから脱落する
ことがないので、次回、第2ブロックを第1ブロックに
締結する際にナットあるいはボルトを供給する必要がな
くなるので好適である。
【0020】かかる漏洩試験装置においては、第2ブロ
ックあるいは第1ブロック側の少なくとも一方に、前記
締結部材によって締結されて、前記積層された電解質膜
およびセパレータに加わる締結力を調整する緩衝部材を
設けてもよい。
【0021】緩衝部材とともにセパレータおよび電解質
膜等を締め付ければ、多少締め付けすぎたとしても緩衝
部材が縮んで吸収するために、セパレータや電解質膜等
に過度の圧力がかかることを回避することができるので
好適である。
【0022】
【発明の実施の形態】以上に説明した本発明の構成・作
用を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態
を実施例に基づき説明する。初めに、燃料電池積層体が
用いられている燃料電池の概略構成を簡単に説明し、そ
の後に、本発明に漏洩試験装置を用いて行う燃料電池積
層体の製造・検査方法について説明する。
【0023】A.燃料電池の概略構成:図1は、本発明
により製造される燃料電池10の内部構成の概略を例示
する説明図である。燃料電池10は、単セル101を積
層したスタック構造を有する4つの燃料電池積層体10
0A〜100Dと、この燃料電池積層体100A〜10
0Dに対して燃料などの給排を行う燃料等給排部20
と、燃料電池積層体100A〜100Dに積層方向の圧
力を加える加圧機構30等から構成されている。燃料等
給排部20には、図示しない燃料ガス供給装置と、図示
しない酸化ガス供給装置と、図示しない冷却水供給装置
とが接続されて、全体として燃料電池装置として機能す
る。燃料ガスには水素を含有するガスが用いられ、酸化
ガスには酸素を含有するガス(本実施例では空気)が用
いられている。
【0024】燃料電池積層体100A〜100Dは、固
体高分子電解質形の燃料電池として構成されており、構
成単位である単セル101を複数積層することによって
形成されている。固体高分子型燃料電池において進行す
る電気化学反応を以下に示す。
【0025】 H2 → 2H++2e- …(1) (1/2)O2+2H++2e- → H2O …(2) H2 +(1/2)O2 → H2O …(3)
【0026】(1)式は燃料電池のアノード側における
反応、(2)式は燃料電池のカソード側における反応を
表し、燃料電池全体では(3)式に示す反応が進行す
る。このように、固体高分子電解質型燃料電池は、アノ
ード側に水素を含有する燃料ガスの供給を受け、カソー
ド側に酸素を含有する酸化ガスの供給を受けて、上記反
応を進行させて起電力を得る。
【0027】図2は、燃料電池積層体100A〜100
Dを構成する単セル101の構造を例示する断面図であ
る。単セル101は、電解質膜102と、アノード10
3およびカソード104と、セパレータ105,106
とから構成されている。アノード103およびカソード
104は、電解質膜102を両側から挟んでサンドイッ
チ構造をなすガス拡散電極である。セパレータ105,
106は、このサンドイッチ構造をさらに両側から挟み
つつ、アノード103およびカソード104との間に、
燃料ガスおよび酸化ガスの流路を形成する。アノード1
03とセパレータ105との間には燃料ガス流路105
Pが形成されており、カソード104とセパレータ10
6との間には酸化ガス流路106Pが形成されている。
尚、セパレータ105,106は、図2ではそれぞれ片
面にのみ流路を形成しているが、実際にはその両面にリ
ブが形成されており、片面はアノード103との間で燃
料ガス流路105Pを形成し、他面は隣接する単セルが
備えるカソードとの間で酸化ガス流路を形成する。この
ように、セパレータ105,106は、ガス拡散電極と
の間でガス流路を形成するとともに、隣接する単セルと
の間で燃料ガスと酸化ガスの流れを分離する役割を果た
している。
【0028】ここで、電解質膜102は、固体高分子材
料、例えば、フッ素系樹脂により形成された厚さ100
μmないし200μmのプロトン導電性のイオン交換樹
脂であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。本実施
例では、ナフィオン膜(デュポン社製)を使用した。電
解質膜102の表面には、触媒としての白金または白金
と他の金属の混合物、あるいはこれら金属の合金が所定
の方法によって塗布されている。
【0029】アノード103およびカソード104は、
ともに炭素繊維の糸で織成したカーボンクロスにより形
成されている。尚、本実施例では、アノード103およ
びカソード104をカーボンクロスにより形成したが、
炭素繊維からなるカーボンペーパまたはカーボンフエル
トにより形成する構成も好適である。
【0030】セパレータ105,106は、ガス不透過
の導電性材料、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過
とした緻密質カーボンにより形成されている。セパレー
タ105,106は、その両面にガス流路105P,1
06Pを形成する複数のリブを有している。図2では、
燃料ガス流路105Pと酸化ガス流路106Pとは平行
に表されているが、本実施例の燃料電池10では、燃料
ガス流路105Pと酸化ガス流路106Pとは互いに直
交するように形成した。この各セパレータの表面に形成
されたリブの形状は、ガス拡散電極に対して燃料ガスま
たは酸化ガスを供給可能な形状であればよい。
【0031】図3に、本実施例の燃料電池積層体100
A〜100Dにおいて、実際に単セル101が積層され
る様子を分解斜視図によって表す。セパレータ105,
106は、実際の燃料電池積層体100A〜100Dで
は、中央セパレータ110、端部セパレータ111、冷
却セパレータ113のいずれかとして構成されている。
これらのセパレータは、積層面が略四角形である板状に
成型されていて、積層すると、前述した燃料ガス通路1
05P、酸化ガス通路106P、および冷却水通路が形
成されるようになっている。各セパレータそれぞれの構
造については、後述する。
【0032】尚、上記の3種類のセパレータは、既述し
たように緻密質カーボンによって形成することとした
が、導電性を有する他の部材によって形成することとし
てもよい。例えば、剛性および伝熱性を重視して、銅合
金やアルミニウム合金等の金属で形成してもよい。
【0033】燃料電池積層体を形成するときには、電解
質膜102をアノード103とカソード104で挟持し
た構造を、セパレータで両側から挟持して組み付ける。
図3では、中央セパレータ110,端部セパレータ11
1,冷却セパレータ113を各一枚ずつしか示さなかっ
たが、実際に燃料電池積層体を構成するときには、各セ
パレータを積層する割合は必ずしもこれに限定されるこ
とはなく、例えば、中央セパレータ110を5枚積層す
る毎に端部セパレータ111と冷却セパレータ113を
積層するようにしてもよい。
【0034】また、燃料電池積層体の形成に際しては、
電解質膜102の周辺部には、セパレータと接する領域
において所定のシール部材が設けられる。このシール部
材は、各単セル内部から燃料ガスおよび酸化ガスが漏れ
出すのを防ぐとともに、燃料電池積層体100内におい
て燃料ガスと酸化ガスとが混合してしまうのを防止する
役割を果たしている。また、シール部材は、電解質膜を
挟持しているセパレータ間を電気的に絶縁する役割も兼
ねている。
【0035】以上のように形成された燃料電池積層体1
00は、その両端に集電板を、さらにその両側に絶縁板
とエンドプレートが取り付けられて、図1に示した燃料
電池10に取り付けられる。ここで、集電板は緻密質カ
ーボンや銅板などにより形成され、絶縁板はゴムや樹脂
等の絶縁性部材によって形成され、エンドプレートは十
分な剛性を備えた鋼等の金属によって形成されている。
集電板には、出力端子が設けられており、燃料電池で生
じた電力を取り出すことが可能となっている。以上、説
明してきた各部材は、単セルの積層方向に所定の押圧力
がかかった状態で保持されて使用される。図1に概観の
み示した加圧機構30は、ネジの締結力を使用して押圧
力を発生させる機構であるが、次のような機構とするこ
ともできる。すなわち所定形状の収納部材を用意して、
この収納部材の内部に燃料電池積層体や集電板などの各
部材を収納した上で、収納部材の両端部を折り曲げて所
定の押圧力を作用させる構成としてもよい。
【0036】また、燃料ガス供給装置と酸化ガス供給装
置は、それぞれのガスに対して所定量の加圧および必要
に応じた加湿を行ったのち、燃料電池10に供給してい
る。燃料ガス供給装置としては、メタノール等の炭化水
素を改質して供給する装置や、水素吸蔵合金や水素ボン
ベに蓄えた水素を供給する水素貯蔵装置などを用いるこ
とも可能である。酸化ガス供給装置としては、空気を取
り込んで加圧するブロワを用いた空気供給装置を使用す
ることができる。
【0037】B.燃料電池積層体の製造・検査工程:以
上、燃料電池10、および燃料電池10で使用される燃
料電池積層体100の概略構造について説明した。次
に、この燃料電池積層体100の製造および検査工程に
ついて説明する。図4は、電解質膜やセパレータ等を積
層して燃料電池積層体を製造する工程の概要を示す工程
図である。図示するように、燃料電池積層体の製造工程
は、接着剤を塗布しながらセパレータと電解質膜とを仮
接着する仮接着工程S10と、仮接着したセパレータと
電解質膜を積層する積層工程S20と、積層したセパレ
ータと電解質膜を加圧状態で所定時間保持する加圧・接
着工程S30と、燃料電池積層体のシール性能の良否を
検査する漏洩試験工程S40とから構成されている。
【0038】(1)仮接着工程:仮接着工程S10で
は、接着剤としてエポキシ樹脂系接着剤114を塗布し
ながら、前述した3種類のセパレータと、電解質膜10
2、アノード103、カソード104を所定の順序で積
層することによって、燃料ガス通路105Pと、酸化ガ
ス通路106P、冷却水通路とを形成する。各通路が形
成されていく様子を説明するために、3種類のセパレー
タの構造について図3を用いて簡単に説明する。
【0039】端部セパレータ111の片面には(図3中
の正面側)には、対向する酸化ガス通路孔122,12
3間を連絡する複数の溝状のリブ126が形成されてい
る。リブ126は、燃料電池積層体を形成した際には隣
接するカソード104との間に既述した酸化ガス流路1
06Pを形成する。端部セパレータ111の他面は、溝
構造のないフラットな面となっている。
【0040】中央セパレータ110の片面(図3中の正
面側)には、対向する酸化ガス通路孔122,123間
を連絡する複数の平行な溝状のリブ126が形成されて
いる。リブ126は、燃料電池積層体を形成した際には
隣接するカソード104との間に既述した酸化ガス流路
106Pを形成する。中央セパレータ110の他面に
は、対向する燃料ガス通路孔124,125間を連絡
し、リブ126と直交する複数の溝状のリブ127が形
成されている。リブ127は、燃料電池積層体を形成し
た際には、隣接するアノード103との間に既述した燃
料ガス流路105Pを形成する。
【0041】冷却セパレータ113の片面(図3中の裏
面側)には、対向する燃料ガス通路孔124,125間
を連絡する複数の平行な溝状のリブ127が形成されて
いる。リブ127は、燃料電池積層体を形成した際には
隣接するアノード103との間に既述した燃料ガス流路
105Pを形成する。また、冷却セパレータ113の他
面(図3中の正面側)には、既述した冷却水通路孔12
0,121間を連絡する葛折状の溝128が形成されて
いる。燃料電池積層体を形成する際には、冷却セパレー
タ113は後述するように端部セパレータ111と隣接
するが、このとき溝128は端部セパレータ111のフ
ラットな面との間で冷却水路128Pを形成する。
【0042】また、中央セパレータ110、端部セパレ
ータ111、冷却セパレータ113には、その周辺角部
の2カ所(図3中の上部両端)に、断面が略円形の冷却
水通路孔120,121が形成されている。この冷却水
通路孔120,121は、上記燃料電池積層体を形成し
た際、単セルの積層方向に燃料電池積層体を貫通する冷
却水の通路(冷却水マニホールド)を形成する。また、
上記三種類のセパレータの積層面の各辺の縁付近には、
辺に沿って細長い一対の孔(酸化ガス通路孔)122,
123および一対の孔(燃料ガス通路孔)124,12
5が形成されている。燃料電池積層体を形成すると、こ
の酸化ガス通路孔122,123は酸化ガスの通路(酸
化ガスマニホールド)を、燃料ガス通路孔124,12
5は燃料ガスの通路(酸化ガスマニホールド)を、燃料
電池積層体を単セルの積層方向に貫通して形成する。
【0043】上述した各種セパレータと、電解質膜10
2,アノード103,カソード104を積層する一例
を、図5(a)に概念的に示す。図示されているよう
に、初めに端部セパレータ111を置き、その上にカソ
ード104,電解質膜102、アノード103、中央セ
パレータ110の順に積層していく。中央セパレータ1
10の上に、更にカソード104,電解質膜102,ア
ノード103,冷却セパレータ113の順に積層する。
このように積層された端部セパレータ111から冷却セ
パレータ113までで、1つのユニットを構成する。
【0044】尚、本実施例では、1ユニットの積層体は
端部セパレータ111と冷却セパレータ113の間に中
央セパレータ110を1枚だけ積層した構成となってい
る。中央セパレータ110の両側には、カソード10
4,電解質膜102,アノード103の組が1組ずつあ
るから、単セルの数でいえば、1ユニットに単セルが2
つずつ構成されることになる。もっとも、中央セパレー
タ110を複数枚積層して、より多数の単セルを構成し
てもよい。この場合は、中央セパレータ110とカソー
ド104,電解質膜102,アノード103を1サイク
ルとして所定のサイクルを積層した後に、冷却セパレー
タ113を積層して、1ユニットを完成させる。このよ
うに積層する一例を図5(b)に示した。1ユニットの
積層体に含まれる単セルの数、すなわち中央セパレータ
110の枚数は、1枚の冷却セパレータ113で何個分
の単セルを冷却し得るかに依存している。従って、燃料
電池運転中の単セルあたりの発熱量や、冷却水温度ある
いは流量等によって、1ユニットに積層する中央セパレ
ータ110の枚数の最適値が存在する。
【0045】前述したように、冷却セパレータの一方の
面はアノード103との間で燃料ガス流路105Pを形
成し、他方の面は端部セパレータ111との間で冷却水
通路128Pを形成する。冷却水のシールは燃料ガスあ
るいは酸化ガスのシールに比べて比較的容易であり、一
般的なシール材を用いてシールすることも可能である。
そこで本実施例では、冷却セパレータの冷却水通路側
(図5の最上面)には、エポキシ樹脂系接着剤114で
はなくシリコン樹脂系のシール材115を塗布してい
る。
【0046】尚、本実施例ではエポキシ樹脂系の接着剤
を塗布することによって、電解質膜102とこれを挟持
するセパレータとのシールおよびセパレータ同士の絶縁
を行っている。もちろん、十分なシール性と絶縁性があ
れば他の接着剤を使用することもできる。また、図6に
例示するようにガスケット116を用いて、シールおよ
び絶縁を行うものであっても構わない。
【0047】(2)積層工程:以上、説明したようにし
て仮接着が終了すると、積層工程S20を開始する。本
実施例では、積層工程S20以降の工程は、図7に示す
ような専用装置を使用して行う。この専用装置は、仮接
着した燃料電池積層体を積層することの他に、後述する
ように、燃料積層体の加圧・接着および漏洩試験にも使
用される。本明細書では、図7に示す専用装置を、漏洩
試験装置と呼ぶことにする。以下、図7を用いて、本実
施例で使用した漏洩試験装置の構造について説明する。
【0048】図7に示すように、漏洩試験装置200
は、第1ブロック201と、第1ブロック201に立設
された8本の位置決めガイド202と、4本のスタッド
ボルト203と、4個のナット204と、第2ブロック
205とから構成されている。第1ブロック201と第
2ブロック205は鋼などの十分な剛性を持つ材料で形
成されている。第1ブロック201の側面には、3つの
穴、すなわち検査流体供給口206a,207a,20
8aがあいており、第1ブロック201の内部を通っ
て、第1ブロック201の上面の開口部206b,20
7b,208bに通じている。図7では、それぞれの検
査流体供給通路206,207,208の中心のみを破
線で示している。これら通路は、燃料電池積層体を加圧
・接着した後に、検査流体を供給して漏洩試験を行うた
めの通路である。加圧・接着および漏洩試験については
後述する。
【0049】図8は、仮接着したセパレータおよび電解
質膜を漏洩試験装置200に積層している様子を概念的
に示した説明図である。図8(a)は、漏洩試験装置2
00に積層している様子を正面から見た様子を示したも
のである。図8(b)は、図8(a)のP−P位置で矢
視方向から見た様子を示した説明図である。図8に示す
ように、1ユニット分のセパレータと電解質膜等を仮接
着する度に、第1ブロック201上に積層していく。予
め多数の積層体を仮接着しておき、第1ブロック201
上に一度に積層する方法は、本実施例では採用していな
い。これは、塗布された接着剤が加圧されていない状態
で長時間放置されることを避けるためである。多数の積
層体を予め仮接着しておくと、塗布後すぐに加圧される
ユニットと長時間放置後に加圧されるユニットができて
しまい、これらユニット間でシール性能に違いが生じる
可能性がある。そこで、安定したシール性能を確保する
ために、1ユニットの積層体を仮接着する度に第1ブロ
ック201に積層する。このようにすれば、塗布から加
圧までの時間差は、最初に積層するユニットを仮接着し
てから最後のユニットを仮接着するまでの時間しか生じ
ない。この時間は、仮接着工程を複数ラインで行うこと
によって短縮することが可能である。すなわち、図9の
ブロック図に示すように、積層工程S20に対して仮接
着工程S10を数カ所で行うのである。また、他の方法
として、仮接着したユニットを第1ブロック上に1ユニ
ット積層する毎に、上方から加圧シリンダ等で加圧する
ことも可能である。このような方法によれば、各ユニッ
トの仮接着から加圧までの時間をほぼ均一にすることが
できる。
【0050】1ユニット毎に積層されるそれぞれの積層
体は、第1ブロック201に立設している8本の位置決
めガイド202によって、互いに位置決めされる。この
ように、1ユニット分のセパレータは、第1ブロック2
01上に積層する際に、位置決めガイド202によって
互いに位置決めされるので、仮接着工程S10において
各セパレータを多少ずれて積層していても、積層工程S
20で修正することが可能である。
【0051】また、位置決めガイド202によって各セ
パレータを正確に位置決めしながら積層することができ
るので、仮接着工程S10を設けずに、第1ブロック2
01上で各種セパレータと電解質膜等を仮接着すること
も可能である。すなわち、図5あるいは図6に示した順
番で、各種セパレータとカソード104、アノード10
3、電解質膜102等を直接積層していくのである。こ
うすれば、1ユニット分の積層体を仮接着する度に積層
する手間を省略することができるという利点がある。
【0052】尚、本実施例で仮接着工程S10を設け、
1ユニット分のセパレータ等を積層するたびに第1ブロ
ック201上に積層する方法を採用しているのは、次の
ようなことを考慮したためである。本実施例ではセパレ
ータと電解質膜とを接着剤によってシールするととも
に、電解質膜を挟持するセパレータ(例えば、端部セパ
レータ111と中央セパレータ110、あるいは中央セ
パレータ110と冷却セパレータ113)間を電気的に
絶縁している。従って、接着剤は必要十分な量を塗布す
る必要があり、各セパレータを積層していくと余分な接
着剤がはみ出す傾向にある。また、接着剤切れ等の何ら
かのトラブルで、十分な接着剤が塗布されていない箇所
があると、その部分で燃料ガスや酸化ガスが漏れる等の
不具合が発生する。このため、本実施例では1ユニット
分のセパレータ等を積層するたびに、はみ出した接着剤
を除去するとともに、十分な量の接着剤が塗布されてい
ることを確認することによって安定した製造品質を確保
している。このような作業は、第1ブロック201上に
積層した状態で実施するには適していないので、本実施
例では、積層工程S20とは別に仮接着工程S10を設
けている。また、前述したように、仮接着を複数ライン
で並行して行えば、塗布されてから加圧されるまでの各
ユニット間の時間差を実際上の問題が生じない程度に短
縮することができ、製造品質を安定させることができる
利点もある。
【0053】図7または図8では、第1ブロック201
には8本の位置決めガイド202が立設されているもの
として説明したが、もちろん位置決めガイド202の本
数は8本に限定されるものではない。更に、図10に示
すような位置決め方法を採用することもできる。すなわ
ち、セパレータの4辺のうちの2辺だけを位置決めガイ
ド202で位置決めしておき、1ユニットの積層体を載
せる度に、反対側から自動機で積層体を押しつけるよう
にして位置決めするのである。図10は、このようにし
て位置決めする方法を説明する説明図であり、図示位置
はちょうど図8(b)の表示位置に対応している。尚、
図が煩雑となることを避けるために、図10では積層さ
れた冷却セパレータ113の溝構造を省略して表示して
いる。図10に示すように、位置決めガイド202は冷
却セパレータ113の隣り合う2辺に、合計4本のみ設
けられている。位置決めガイドのない側には、エアシリ
ンダ209で駆動される押さえ板210が設けられてい
る。仮接着されたセパレータ等の積層体を第1ブロック
201に積層する度に、押さえ板210によって2方向
から押しつけられて積層体は位置決めされる。このよう
な方法によって位置決めすれば、仮接着したセパレータ
等を位置決めガイド202のない側から積層することが
できるので、第1ブロック201上に積層する作業が容
易になるという利点がある。
【0054】(3)加圧・接着工程:以上のようにして
所定数のユニットを積層し終わると、加圧・接着工程S
30を開始する。積層工程S20で積層するセパレータ
の数は、代表的には、単セルの数にして50セル分ある
いは100セル分である。本実施例では、50セル分を
まとめて加圧・接着している。もちろん、積層するセル
数はこれに限定されるものではない。
【0055】加圧・接着工程S30は、積層工程S20
で位置決めしながら積層した積層体に圧力を加えながら
保持することによって、セパレータと電解質膜とを密着
させた状態で接着剤を硬化させ、セパレータと電解質膜
間に十分なシール性を持たせる工程である。具体的に
は、室温で1000N(ニュートン)前後の加重をかけ
た状態を10時間前後保持する必要がある。もっとも、
この値は加圧・接着条件によって変動する。例えば、セ
パレータの大きさが小さくなればそれにつれて加重の値
も減少するし、また保持する温度や接着剤の種類等によ
って、加重の値や保持時間は変動し得る。
【0056】図11は、本実施例の漏洩試験装置200
を用いて加圧・接着している様子を概念的に示す説明図
である。図示するように、第1ブロック201上に所定
数のセパレータおよび電解質膜等の積層体を積層した上
から、第2ブロック205を載せた後、ナット204で
締め付けることによって積層体の加圧を行う。この状態
を、所定時間(本実施例では約10時間)室温で保持す
れば積層体の加圧・接着が終了する。積層体に加わる加
重は、4つのナット204の締め付けトルクを管理する
ことによって行う。実際の製造ラインにおいては、ナッ
ト締め付け機の締め付けトルクを、予め実験的に求めて
おいた所定値に設定すればよい。あるいは、次のような
方法によってもよい。先ず、ごく軽いとトルクでナット
204を締め付けて、それから所定回数だけナット20
4を回転させる。ナットを回転させればそれだけ締め付
けることになるから、ナットの回転回数(あるいは回転
角度)により、燃料電池積層体に加わる加重の値を管理
することもできる。このような方法を締め付け角度法と
呼ぶことにする。
【0057】また、図12に示すような方法を用いれ
ば、積層体に加える加重の精度を更に高めることができ
る。すなわち、第2ブロック205にプレス機211を
用いて所定の加重(本実施例では約100kg)をか
け、この状態でナット204を軽く締めた後、プレス機
211の加重を開放する。第2ブロック205の位置を
ナット204で固定した後は、プレス機211の加重を
取り除いても、第1ブロック201上の積層体には所定
値の加重を加わえたまま保持することができる。プレス
機211で加重をかけているので、ナット204の締め
付けはライン作業者が素手で締め付けることもできる
し、また、ナット締め付け機の締め付けトルクをごく小
さな値に設定しておけば、無人化することも可能であ
る。
【0058】加圧・接着工程S30における加重の値を
管理するために、次のような方法を採用することも好適
である。例えば、第1ブロック201あるいは第2ブロ
ック205にロードセルをセットしておき、加重を計測
してもよい。あるいは、図13に示すように、スタッド
ボルト203の伸びを変位ゲージで測定し、これに基づ
いて管理してもよい。すなわち、燃料電池積層体に圧縮
加重が加わると、その反作用としてスタッドボルト20
3には引張軸力が作用し、スタッドボルト203の長さ
が伸びることになる。スタッドボルト203の伸び量と
引張軸力(すなわち燃料電池積層体に加わる圧縮加重)
とは比例関係にあるから、変位ゲージでスタッドボルト
203の伸び量を計測すれば燃料電池積層体に加わる加
重を管理することができる。特に、各スタッドボルト2
03(本実施例では4本)全ての伸び量を計測し、伸び
量が均等になるようにナット204を締め付ければ、燃
料電池積層体に加わる加重の分布を均等化することがで
きるので好適である。
【0059】図14(a)に示すように、第1ブロック
201あるいは第2ブロック205のどちらかに緩衝部
材212を設け、第2ブロック205の変位を管理する
ようにしてもよい。緩衝部材212としては、例えばス
プリングや皿バネ等を用いることができる。燃料電池積
層体に加わる加重に応じて緩衝部材212が縮み、この
縮み量が積層体に加わる加重の値に比例するので、第2
ブロック205の変位を管理することで積層体に加わる
加重の値を管理することができる。この方法による場合
も、第2ブロック205の複数箇所で変位を計測して各
箇所での変位が均等化するようすれば、燃料電池積層体
に均一に加重を加えることができる。更に、このように
すれば締め付け角度法による管理精度も向上させること
ができる。もっとも、締め付け角度法を用いる場合は、
図14(b)に示すように、ナット204の下に皿バネ
213等を設けてもよい。スタッドボルト203は剛性
が高いので、例えばナット204を半回転だけ多めに締
めただけでもスタッドボルト203にかかる軸力、すな
わち燃料電池積層体に加わる加重は大きく増加してしま
う。これに対して図14(b)に示すようにナット20
4の下に皿バネ213を設けておけば、皿バネ213は
スタッドボルト203に比べて変形しやすいので、たと
えナット204を半回転多めに締めたとしても燃料電池
積層体に加わる加重の増加を小さく抑えることができ、
従って加重の値を適切に管理することが容易となる。
【0060】尚、以上説明した例では、電解質膜とセパ
レータとを接着剤を用いて接着することによりシールし
ているが、電解質膜あるいはセパレータの材質によって
は、熱を加えながら加圧することにより、電解質膜とセ
パレータとを密着させてシールするようにしても構わな
い。
【0061】ここで、本実施例の方法により、燃料電池
積層体を製造する製造ラインの一例を図15(a)に示
しておく。仮接着場は、前述の仮接着工程S10を行う
場所である。ここで、3種類のセパレータと、カソード
104、電解質膜102、アノード103等を1ユニッ
ト分ずつ仮接着して、積層場に備えられている第1ブロ
ック201に積層していく。所定数のセパレータ等を積
層したら第2ブロック205を載せ、漏洩試験装置20
0ごとプレス機に送り込んで所定の加重を加え、第2ブ
ロック205を軽くナットで固定する。もちろん、プレ
ス機を用いることなく、ナット締め付け機の締め付けト
ルクを適切な値に設定することによって所定の加重を加
えることとしてもよい。いずれにしても、ナットを締め
付けた後は漏洩試験装置200ごと燃料電池積層体を取
り出して、続く漏洩試験を行うためにリーク試験機に送
ることができる。漏洩試験については後述する。積層場
からプレス機あるいは締め付け機、およびリーク試験機
までは、漏洩試験装置200をベルトコンベアあるいは
トランスファマシン等で搬送すればよい。搬送について
は漏洩試験とともに後述する。プレス機(または締め付
け機)からリーク試験機までの搬送速度と搬送距離を適
切な値に設定しておけば、搬送中に燃料電池積層体の加
圧・接着することができる。従って、プレス機(または
締め付け機)とリーク試験機とを1台ずつ備えておけ
ば、流れ作業的に次々と加圧・接着および漏洩試験が行
われることになり、製造効率を大きく向上させることが
できる。
【0062】参考までに、本実施例の漏洩試験装置20
0を用いない場合の燃料電池積層体の製造ラインの一例
を図15(b)に示した。前述したように、燃料電池積
層体の加圧・接着には約10時間程度加圧状態を保持す
る必要があるので、本実施例の漏洩試験装置200を用
いない場合は、プレス機で加圧した状態で約10時間保
持しなければならない。つまり、1台のプレス機が長時
間占有されることになるので、多数のプレス機を用意す
る必要があり、それに伴いプレス機を設置するための広
いスペースも必要となる。また、多数のプレス機を使用
しているために、仮接着して積層したセパレータ等を空
いているプレス機に搬送する作業や、あるいは加圧・接
着が終了したプレス機から燃料電池積層体を取り出して
リーク試験機に搬送する作業を、ベルトコンベアあるい
はトランスファマシンを利用して自動化することも困難
である。
【0063】以上のようにして、仮接着した各種セパレ
ータおよび電解質膜等を所定ユニット分、第1ブロック
201上に積層し第2ブロック205を載せて、所定の
加重を加えた状態で所定時間保持する。すると、塗布し
た接着剤が硬化することにより、セパレータと電解質膜
が密着して、この部分から燃料ガスあるいは酸化ガスが
漏れることはなくなる。また、冷却水に関しても冷却セ
パレータ113と端部セパレータ111間に塗布された
シール材によってシールされ、冷却水が外部に漏れ出す
ことはない。このこと、すなわち燃料ガスあるいは酸化
ガス、冷却水が十分にシールされていることを確認する
ために、全数の燃料電池積層体について以下のように漏
洩試験を行う。
【0064】(4)漏洩試験工程:本実施例では、図7
に示すように、第1ブロック201に設けられた3つの
検査流体供給通路206,207,208を利用して行
う。それぞれの通路は第1ブロック201の側面から、
第1ブロック上面の所定の位置に開口している。各通路
の開口位置について、図8(b)を利用して説明する。
図8(b)では、それぞれの検査流体供給通路は破線で
示されている。図示するように、検査流体供給通路20
6の下流側の開口部206bは、セパレータを積層した
ときに燃料ガス通路孔125がくる位置に設けられてい
る。同様に、検査流体供給通路207の開口部207b
は酸化ガス通路孔123がくる位置に、検査流体供給通
路208の開口部208bは冷却水通路孔121がくる
位置に、それぞれ設けられている。本実施例では、漏洩
試験装置200にセットされた状態で加圧・接着の完了
した燃料電池積層体に、検査流体供給口206a,20
7a,208aのそれぞれから検査流体を充填し、充填
した検査流体の漏れの有無を調べることによって漏洩試
験を実施する。
【0065】以下、漏洩試験の概要について説明する。
図16(a)は、本実施例で行っている漏洩試験の一例
を概念的に示す説明図である。検査流体(本実施例では
窒素ガス)はガスボンベ231に充填されている。ガス
ボンベ231から出た検査流体は初めに減圧弁229に
導かれ、ここで所定の充填圧力に減圧される。本実施例
では、減圧後、検査流体は3系統に分岐されて、それぞ
れの系統で開閉弁と圧力計を介し、検査流体供給装置2
30に設けられた3つの接続金具206c,207c,
208cから検査流体供給口206a,207a,20
8aのそれぞれに供給される。検査流体供給装置230
の接続金具206c,207c,208cは、漏洩試験
装置200の第1ブロック201に設けられた3つの検
査流体供給口206a,207a,208aの位置関係
に合わせて設けられている。このため、漏洩試験装置2
00を位置決めした後、検査流体供給装置230を前進
させて第1ブロック201に押しつけると、3つの接続
金具206c,207c,208cと、それぞれが対応
する検査流体供給口206a,207a,208aとの
接続が同時に完了するようになっている。接続金具の接
続は、各系統の開閉弁を締めた状態で行う。尚、本実施
例では3つの接続金具が一体に構成されていて、同時に
接続が完了するようになっているが、検査流体を供給す
る3つの系統毎に接続金具206c,207c,208
cが分離されていて、それぞれの供給口に別々に接続す
るようにしても構わないのはもちろんである。
【0066】3つの接続金具206c,207c,20
8cを検査流体供給口206a,207a,208aに
接続すると、燃料ガスマニホールド、酸化ガスマニホー
ルド、冷却水マニホールドの順番で、以下のようにして
漏洩試験を実施する。先ず、開閉弁220を開いて、検
査流体供給口206aから燃料ガスマニホールドに検査
流体を供給し、検査流体を充填していく。圧力計223
が所定圧に達したら充填が完了したと判断できるので、
開閉弁220を閉じて圧力計223の値が変化するか否
かを調べる。燃料ガスマニホールドのシールに不完全な
箇所があれば、ここから検査流体が漏れ、その結果圧力
計223の値が徐々に減少していくので、これによりシ
ールの不完全な部分の有無を知ることができる。所定時
間経過後も圧力計の値が変化しなければ、燃料ガスマニ
ホールドにはシールの不完全な部分はないと判断して、
検査流体供給装置230に設けられた逃がし弁(図示省
略)を開いて、燃料ガスマニホールドに充填した検査流
体を放出する。
【0067】以上のようにして、燃料ガスマニホールド
の漏洩試験が終了すると、同様の手順に従って酸化ガス
マニホールドの漏洩試験を開始する。すなわち、開閉弁
221を開いて酸化ガスマニホールド内に検査流体を充
填し、充填を完了したら開閉弁221を閉じて圧力計2
24の圧力変化を調べる。所定時間経過しても圧力変化
がないようであれば、酸化ガスマニホールドにはシール
の不完全な部分はないと判断して、検査流体供給装置2
30に設けられた逃がし弁から充填した検査流体を放出
する。冷却水マニホールドについても、同様にして漏洩
試験を実施する。
【0068】ここで、本実施例においては、燃料ガスマ
ニホールドと、酸化ガスマニホールド、冷却水マニホー
ルドの漏洩試験を上述のように別々に行っているのは、
次の理由による。例えば、電解質膜に穴が開いているな
ど、燃料ガスマニホールドと酸化ガスマニホールドとの
間のシールに不完全な部分があった場合、燃料ガスマニ
ホールドと酸化ガスマニホールドに同時に検査流体を供
給したのでは、これを発見できないからである。同様に
理由で、燃料ガスマニホールドと冷却水マニホールド、
あるいは酸化ガスマニホールドと冷却水マニホールドと
も同時に漏洩試験を実施することはできない。もっと
も、次のようにすれば、3つのマニホールドの漏洩試験
を同時に実施することも可能となる。以下、この方法に
ついて図16(b)を用いて説明する。
【0069】図16(b)は、3つのマニホールドの漏
洩試験を同時に行う一例を概念的に示した説明図であ
る。前述の図16(a)に示した例では、検査流体は減
圧弁229の下流側で3系統に分岐されているが、図1
6(b)の例ではこれに対して減圧弁の上流側で分岐さ
れている部分のみが異なっている。このために、図16
(a)の場合には各マニホールドの充填圧力は全て同一
であったが、図16(b)の場合には各マニホールド毎
に充填圧力を独立に設定可能となっている。すなわち、
減圧弁226,227,228の設定値を別々に設定す
ることで、燃料マニホールド、酸化ガスマニホールド、
冷却水マニホールドに別々の圧力で検査流体を充填する
ことができる。
【0070】以下、図16(b)を用いて具体的に説明
する。予め、3つの減圧弁226,227,228を別
々の値に設定しておき、開閉弁220,221,222
を閉じた状態で検査流体供給装置230を第1ブロック
201に接続する。次に、開閉弁220,221,22
2を開いて、各マニホールドに検査流体を充填してい
く。圧力計223,224,225の値が安定したら充
填が完了したと判断して、3つの開閉弁を全て閉じ、所
定時間経過した後の圧力計の値を調べる。3つの圧力計
の値から、次のようにしてシールの良否を判断すること
ができる。
【0071】先ず、3つの圧力計の値に変化がなけれ
ば、それぞれのマニホールドから検査流体が漏れなかっ
たのであるから、各マニホールドのシールは完全である
と判断することができる。
【0072】1つの圧力計の値のみ変化し、他の2つの
圧力計は変化していない場合は、圧力値の変化したマニ
ホールドにシールの不完全な部分があり、マニホールド
内のガスが燃料電池積層体の外に漏れていると判断する
ことができる。
【0073】2つの圧力計の値がともに下がっている場
合は、次の2つのケースが考えられる。すなわち、圧力
値の変化した2つのマニホールドにシールの不完全な部
分があって各マニホールドの内部と燃料電池積層体の外
部とが直接つながっているケース、あるいは2つのマニ
ホールド間が連通していて、更にマニホールドの内部と
外部ともつながっているケースである。
【0074】2つの圧力計のうち、1つの圧力計の値が
上昇していて他の圧力計の値が減少している場合は、そ
れら圧力計に対応する2つのマニホールドが互いに連通
しているケースである。しかし検査流体は燃料電池積層
体の外部には漏れていないと判断することができる。
【0075】3つの圧力計の値が変化している場合も、
2つの圧力計の値が変化している場合とほぼ同様にし
て、どの部分でシール不良が発生したかに関する情報を
得ることができる。
【0076】このようにして3つの圧力計の値の変化に
よって、シールに不完全な部分がないか、およびシール
に不完全な部分があった場合、どの部分で不良が起きて
いるかに関する情報を得ることができる。
【0077】図16(b)に示した方法によれば、3つ
のマニホールドの漏洩検査を同時に行うことができるの
で、試験効率を向上させることが可能である。また、漏
洩試験時に、発生したシール不良の内容に関する情報を
得ることもできるので、この情報を、より上流の製造工
程(例えば、仮接着工程あるいは、更に上流の電解質膜
製造工程など)にフィードバックさせて、全体としての
製造効率を向上させることが可能であるという利点もあ
る。
【0078】図17および図18に、燃料電池積層体内
に形成されている各マニホールドに検査流体が充填され
ていく様子を概念的に示す。図17(a)は燃料ガスマ
ニホールドに充填される様子を示している。第1ブロッ
ク201の側面に設けられた検査流体供給口206aに
供給された窒素ガスは第1ブロック201の上面の開口
部206bを通って、燃料ガス通路孔125が連通して
形成された燃料ガスマニホールドの導入される。燃料ガ
ス通路孔125は、図3あるいは図8(b)に示される
ように細長い形状をしており、導入された検査流体(窒
素ガス)はこの細長い断面形状をした燃料ガスマニホー
ルドを上昇していく。図17(a)でいえば、図の手前
側を上昇していくことになる。尚、図17(a)では、
検査流体は燃料電池積層体内を4つの通路に分かれて上
昇しているかのように表現しているが、これは図の煩雑
化を避けるための便宜的に表現したものである。図17
(a)の奥側には燃料ガス通路孔124が連通して形成
された燃料ガスマニホールドが形成されている。図の手
前側と奥側に形成された2つのマニホールド間は、各セ
パレータに設けられた燃料ガス流路105Pでつながっ
ている(図2,図3参照)。そこで、検査流体は手前側
のマニホールドを満たすと燃料ガス流路105Pを通っ
て奥側に形成されたマニホールドに流入する。尚、図1
7(a)では、図の煩雑化を避けるため、燃料ガス流路
105Pの本数を実際よりかなり少な目に表現してい
る。こうして2つの燃料ガスマニホールド内のガス圧が
設定ガス圧になると、燃料ガスマニホールドの検査流体
充填作業が完了したことになる。
【0079】図17(b)は酸化ガスマニホールドに検
査流体が充填される様子を示し、図18は冷却水マニホ
ールドの検査流体が充填される様子を示す。酸化ガスマ
ニホールドおよび冷却水マニホールドへの検査流体が充
填される様子も、燃料ガスマニホールドに充填される場
合と同様である。すなわち、それぞれの検査流体供給口
207a,208aに検査流体を供給すると、開口部2
07b,208bからそれぞれのマニホールドの導入さ
れ、セパレータに設けられた通路を通って反対側のマニ
ホールドに検査流体が充填される。
【0080】各マニホールドに充填する検査流体の圧
力、すなわち減圧弁の設定圧力は実験的に求めておいた
値に設定する。一般に、ガス充填圧力が高いほど充填時
間を短くすることができ、また充填圧力が高いほど充填
したガスが漏洩しやすく従ってガス圧の低下も早くなる
ので、充填完了後短時間でシール性の良否を判断するこ
とができる。しかし、あまりに高い圧力に設定すると、
充填するガスの圧力でセパレータと電解質膜間のシール
を破壊するおそれもあるので、実験により最適な充填圧
力を求めておくのである。また、冷却水マニホールドの
充填圧力は、燃料ガスあるいは酸化ガスマニホールドの
充填圧力よりも低めに設定しておいてもよい。これは、
一般に、ガスのシールに比べて冷却水のシールは容易で
あり、従って要求されるシール能力も燃料ガスマニホー
ルド等に比べて低いからである。また、燃料ガスマニホ
ールド等のシールは接着剤を硬化させることで行ってい
るのに対し、冷却水のシールはシール材を塗布して行っ
ているだけなので、充填したガスの圧力でシールが破壊
されやすい傾向にあり、この点からも冷却水マニホール
ドの充填圧力を低い値に設定できれば好適である。本実
施例では、マニホールドに検査流体を充填し始めてか
ら、シールの良否の判断までの所要時間は30秒以内で
あった。
【0081】尚、以上の説明においては、検査流体とし
て窒素ガスを使用したが、他のガスを使用することも可
能である。例えば、清浄空気を用いたり、二酸化炭素あ
るいはヘリウムガス等を使用することができる。一般
に、分子量の小さなガスほど漏れやすい傾向があるの
で、分子量が最も小さいガスである水素ガスを使用すれ
ば、検査精度を更に向上させることができる。もっと
も、より取り扱いや入手の容易なヘリウムガスで代用す
ることも好適である。また、冷却水マニホールドと他の
マニホールドとで検査流体を変更してもよい。すなわ
ち、冷却水マニホールドには窒素ガスあるいは清浄空気
を、他のマニホールドにはヘリウムガスなどの分子量の
小さなガスを供給してもよい。これら検査流体として
は、漏れの検出が容易であり、取り扱いが容易であり、
更に燃料電池内での化学反応の可能性が無いという、少
なくとも3つの条件を満足する流体を選択して使用する
ことが好ましい。
【0082】以上説明してきたように、本実施例の燃料
電池積層体の製造においては、漏洩試験装置200にセ
ットした状態で、各種セパレータや電解質膜等の積層、
加圧・接着、漏洩試験を行うことができる。従って、加
圧・接着後の燃料電池積層体をリーク試験機にセットし
直す必要がないので、製造効率を大きく向上することが
できるとともに、リーク試験機にセットする際に積層体
に傷を付けてしまう等の製造品質の悪化要因を減少させ
ることができる。
【0083】また、漏洩試験装置200の第1ブロック
201側面には、漏洩試験用の検査流体を導入するため
の検査流体供給口206a,207a,208aが設け
られており、該供給口から検査流体を供給すれば、図1
6に示したようにきわめて効率よく漏洩試験を行うこと
ができる。例えば、燃料電池積層体が漏洩試験装置20
0にセットされた状態で、ベルトコンベア上を搬送され
てきた場合に、製造ラインの作業者は各供給口から検査
流体を充填するだけで、漏洩試験を行うことができる。
【0084】尚、以上の説明においては、検査流体供給
通路は第1ブロック201に設けられているものとして
説明してきたが、同様の通路を第2ブロック205に設
けても構わない。第1ブロック201より第2ブロック
205に設けた方が、検査流体供給口の位置が高くなる
ので、ライン作業者の作業姿勢が良くなり、作業効率を
向上させることができる場合もある。
【0085】更に、漏洩試験装置200を搬送用パレッ
ト上に載せ、トランスファマシンでリーク試験機に搬送
するようにしても良い。こうすれば、漏洩試験装置20
0に設けられた検査流体供給口の位置とリーク試験機と
の相対位置を常に一定に保つことができるので、検査流
体の充填作業を自動化して漏洩試験を自動で行うことが
可能となる。
【0086】また、本実施例の漏洩試験装置200を用
いる場合、異なる形状の燃料電池を製造する際にも、同
一の製造ラインを使用できるという利点がある。すなわ
ち、燃料電池の形状に合わせて第1ブロック201およ
び第2ブロック205を作成する際に、検査流体供給口
の形状を同一形状としておけば、燃料電池の形状が異な
っていても、同じリーク試験機を用いて漏洩試験を行う
ことができる。また、第1ブロック201あるいは搬送
用パレットに対して、検査流体供給口の位置を燃料電池
の形状によらず同一位置に設けておけば、他機種の燃料
電池の漏洩試験を同じ自動機を用いて容易に実施するこ
とが可能となる。更に、スタッドボルトの位置を統一し
ておけば、加圧・接着工程におけるナット締め付け機も
同じ装置を使用することが可能である。従って、多種類
の燃料電池を単一のラインで製造することが容易にな
る。
【0087】漏洩試験装置200を搬送用パレットに搭
載するのではなく、第1ブロック201自体を搬送用パ
レットと一体に形成してもよい。こうすれば、漏洩試験
装置200を搬送用パレットに位置決めしながら搭載す
る必要もなくなるので、更に製造効率を向上させること
が可能となる。
【0088】以上のようにして漏洩試験が終了すると、
燃料電池積層体は漏洩試験装置200から取り外され
て、次工程に搬送される。第1ブロック201と第2ブ
ロック205は、再び積層工程S20に供給されて、加
圧・接着工程S30および漏洩試験工程S40に使用さ
れる。
【0089】漏洩試験装置200から燃料電池積層体を
取り外すためには、ナット204を取り外して第2ブロ
ック205を外す必要がある。この際に、ナット204
が第2ブロック205から脱落しないように、第2ブロ
ック205にナット押さえを設けるようにしてもよい。
この一例を図19に示す。ナット204は自由に回転可
能であり第2ブロック205を締め付けることができる
が、ナット204を緩めてもフランジ部がナット押さえ
214に引っかかって第2ブロック205から脱落する
ことはない。このようにナット押さえ214を設けてお
けば、ナット204は第2ブロック205と共に積層工
程S20に供給されるので、第2ブロック205を締め
付けるナット204を供給する必要がなくなり、製造効
率を向上させることが可能となるとともに、製造ライン
の自動化を図る際にもナット供給装置を用意する必要が
なくなるので好適である。
【0090】漏洩試験で漏洩箇所がないと判断された積
層体は、そのまま集電板とエンドプレートと共に、燃料
電池10に組み立てられる。漏洩箇所があると判断され
た場合は、次のようにして漏洩箇所を特定し、漏洩部分
を除いて再組立することが可能である。すなわち仮接着
工程S10の説明中で前述したが、冷却セパレータ11
3とこれに接する端部セパレータ111の間にはシール
材が塗布されていて、接着剤は塗布されていない。従っ
て、加圧・接着後であっても冷却セパレータ113と端
部セパレータ111間で燃料電池積層体を分解すること
が可能である。このように分解している様子を図20に
概念的に示す。漏洩試験において漏れが見つかった場合
は、図20に示すよう少しずつ分解しながら、漏洩試験
を実施することにより、漏れを生じているユニットを特
定することができる。こうして漏れているユニットが特
定されたら、そのユニットのみを正常なユニットと交換
して再組立すれば、何ら問題なく使用することができ
る。
【0091】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。例えば、以上の説明においては第
2ブロック205をナットを用いて締め付けているが、
図21に例示するように、ナットの代わりにボルト21
5を用いる構造としてもよい。
【0092】また、以上の説明においては漏洩試験のみ
を行ったが、漏洩試験と合わせて他の試験を行っても良
い。他の試験の一例としては、次のようにして燃料電池
積層体の内部抵抗を計測することも可能である。先ず、
第1ブロック201と第2ブロック205とを互いに電
気的に絶縁された構造にしておき、それぞれが燃料電池
積層体と接する面に電極を設けておく。第1ブロック2
01と第2ブロック205とを電気的に絶縁するには、
例えば第2ブロック205の表面を絶縁性の材料で覆う
などすればよい。次いで、検査流体供給口から適度な水
分を供給して電解質膜に電導性を付与し、第1ブロック
201の電極と第2ブロック205の電極との抵抗値を
計測する。内部抵抗値が所定値より高い値を示す燃料電
池積層体は、不良な単セルが含まれていると考えられる
から、ユニット単位で分解して不良ユニットを交換すれ
ばよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の燃料電池積層体を用いて組み立てら
れる燃料電池の全体構造を概念的に示す説明図である。
【図2】単セル分の燃料電池の構造を概念的に示す説明
図である。
【図3】各種セパレータと電解質膜、カソード、アノー
ドを組み立てて燃料電池を構成する様子を示す説明図で
ある。
【図4】本実施例における燃料電池積層体の製造・検査
工程の流れを示すフローチャートである。
【図5】1ユニット分のセパレータや電解質膜などを仮
接着する様子を概念的に示す説明図である。
【図6】ガスケットを用いて1ユニット分のセパレータ
や電解質膜等を仮接着する様子を概念的に示す説明図で
ある。
【図7】本実施例の漏洩試験装置の全体形状を示す説明
図である。
【図8】本実施例の漏洩試験装置に、仮接着したユニッ
トを積層している様子を示す説明図である。
【図9】本実施例の燃料電池積層工程において、仮接着
作業を複数ライン化している様子を概念的に示す説明図
である。
【図10】本実施例の漏洩試験装置に積層されるユニッ
トの位置決めを行う他の態様を示す説明図である。
【図11】本実施例の漏洩試験装置において、所定の加
重を加えて保持することで燃料電池積層体の加圧・接着
を行っている様子を示す説明図である。
【図12】プレス機を利用することにより、燃料電池積
層体に加える加重を管理している様子を概念的に示す説
明図である。
【図13】漏洩試験装置のスタッドボルトの伸びを計測
することにより、燃料電池積層体に加わる加重の値を管
理する様子を概念的に示す説明図である。
【図14】本実施例の漏洩試験装置に緩衝部材を設ける
ことにより、燃料電池積層体に加える加重の管理精度を
向上させている様子を概念的に例示する説明図である。
【図15】本実施例の漏洩試験装置を用いて燃料電池積
層体を製造する製造ラインの構成を例示する説明図であ
る。
【図16】本実施例の漏洩試験装置を用いて燃料電池積
層体の漏洩試験を行っている様子を概念的に示す説明図
である。
【図17】漏洩試験において検査流体供給口から供給さ
れた検査流体が、燃料電池積層体内の燃料ガスマニホー
ルド・酸化ガスマニホールドに充填される様子を概念的
に示す説明図である。
【図18】漏洩試験において検査流体供給口から供給さ
れた検査流体が、燃料電池積層体内の冷却水マニホール
ドに充填される様子を概念的に示す説明図である。
【図19】本実施例の第2ブロックにナット押さえを設
けた様子を例示する説明図である。
【図20】本実施例において燃料電池積層体をユニット
単位で分解している様子を概念的に示す説明図である。
【図21】他の態様としての漏洩試験装置の全体形状を
示す説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池 20…燃料等給排部 30…加圧機構 100A〜100D…燃料電池積層体 101…単セル 102…電解質膜 103…アノード 104…カソード 105,106…セパレータ 105P,106P…ガス流路 110…中央セパレータ 111…端部セパレータ 113…冷却セパレータ 114…エポキシ樹脂系接着剤 115…シール材 116…ガスケット 120,121…冷却水通路孔 122,123…酸化ガス通路孔 124,125…燃料ガス通路孔 126…リブ 127…リブ 128…溝 128P…冷却水通路 128P…冷却水路 200…漏洩試験装置 201…第1ブロック 202…ガイド 203…スタッドボルト 204…ナット 205…第2ブロック 206,207,208…検査流体供給通路 206a,207a,208a…検査流体供給口 206b,207b,208b…開口部 206c,207c,208c…接続金具 209…エアシリンダ 210…押さえ板 211…プレス機 212…緩衝部材 213…皿バネ 214…ナット押さえ 215…ボルト 220〜222…開閉弁 223〜225…圧力計 226〜228…減圧弁 229…減圧弁 230…検査流体供給装置 231…ガスボンベ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電用ガスの通過するガス通路孔が設け
    られたセパレータと該セパレータによって挟持される電
    解質膜とを積層して形成され、該ガス通路孔が互いに連
    通して前記電解質膜に前記発電用ガスを供給するガスマ
    ニホールドを内蔵した燃料電池積層体の漏洩試験装置で
    あって、 前記セパレータと前記電解質膜とが積層される第1ブロ
    ックと、 該第1ブロックに立設されて、前記積層されるセパレー
    タの位置決めを行う位置決め部材と、 前記積層されたセパレータおよび電解質膜の上から載せ
    られる第2ブロックと、 前記第1ブロックと第2ブロックとを締結する締結部材
    とを備え、 前記第2ブロックあるいは第1ブロックの少なくとも一
    方には、前記セパレータのガス通路孔のある位置に開口
    して前記ガスマニホールドに所定の検査流体を供給する
    検査流体供給通路が設けられている漏洩試験装置。
  2. 【請求項2】 燃料ガスが通過する燃料ガス通路孔と酸
    化ガスが通過する酸化ガス通路孔とが、前記ガス通路孔
    として設けられた前記セパレータを積層して形成され、
    前記電解質膜の片面に前記燃料ガスを供給する燃料ガス
    マニホールドと前記電解質の他面に前記酸化ガスを供給
    する酸化ガスマニホールドとを、前記ガスマニホールド
    として内蔵する請求項1記載の燃料電池積層体の漏洩試
    験装置であって、 前記燃料ガス通路孔のある位置に開口して前記燃料ガス
    マニホールドに所定の検査流体を供給する第1の検査流
    体供給通路と、前記酸化ガス通路孔のある位置に開口し
    て前記酸化ガスマニホールドに所定の検査流体を供給す
    る第2の検査流体供給通路が、前記第2ブロックあるい
    は前記第1ブロックのいずれかに設けられている漏洩試
    験装置。
  3. 【請求項3】 前記ガス通路孔に加えて、冷却水の通過
    する冷却水通路孔が設けられた前記セパレータを積層し
    て形成され、前記ガスマニホールドに加えて、前記冷却
    水通路孔が互いに連通した冷却水マニホールドを内蔵し
    た請求項1記載の燃料電池積層体の漏洩試験装置であっ
    て、 前記検査流体供給通路に加えて、前記冷却水通路孔のあ
    る位置に開口して前記冷却水マニホールドに所定の検査
    流体を供給する第3の検査流体供給通路が、前記第2ブ
    ロックあるいは第1ブロックのいずれかに設けられてい
    る漏洩試験装置。
  4. 【請求項4】 前記検査流体供給通路に前記検査流体を
    供給するための検査流体供給口は、前記積層されるセパ
    レータの形状によらず、該検査流体供給通路を備えた前
    記第2ブロックあるいは第1ブロックの所定位置に設け
    られている請求項1記載の漏洩試験装置。
  5. 【請求項5】 前記第1ブロックは、搬送用パレットと
    一体に構成されている請求項1記載の漏洩試験装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の漏洩試験装置であって、 前記締結部材は、ネジの締結力を用いて締結する締結部
    材であり、 前記第2ブロックは、前記締結部材のナットあるいはボ
    ルトの脱落防止部材を備える漏洩試験装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の漏洩試験装置であって、 前記第2ブロックあるいは第1ブロック側の少なくとも
    一方には、前記締結部材によって締結されて、前記積層
    された電解質膜およびセパレータに加わる締結力を調整
    する緩衝部材が設けられている請求項1記載の漏洩試験
    装置。
  8. 【請求項8】 発電用ガスの通過するガス通路孔が設け
    られたセパレータと該セパレータによって挟持される電
    解質膜とを積層して形成され、該ガス通路孔が互いに連
    通して前記電解質膜に前記発電用ガスを供給するガスマ
    ニホールドを内蔵した燃料電池積層体の漏洩試験方法で
    あって、 第1ブロックに立設された位置決め部材により位置決め
    しながら、前記セパレータを該第1ブロック上に積層
    し、 前記積層されたセパレータおよび電解質膜の上から第2
    ブロックを載せて、該第2ブロックを第1ブロックに締
    結した後、 前記第2ブロックあるいは第1ブロックの少なくとも一
    方に設けられて、前記セパレータのガス通路孔のある位
    置に開口する検査流体供給通路から、前記ガスマニホー
    ルドに所定の検査流体を供給して、該ガスマニホールド
    の漏洩有無を検査する漏洩試験方法。
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