JP2009110822A - 燃料電池におけるシール性状の検査方法 - Google Patents

燃料電池におけるシール性状の検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シール部のシール性状を、非破壊で、高精度に、かつ短時間に検査し得る、燃料電池におけるシール性状の検査方法を提供する。
【解決手段】本発明の燃料電池におけるシール性状の検査方法は、燃料電池用の電解質膜と一対のセパレータ11、12との間またはセパレータ11、12同士の間にシール部70を形成する接着剤71を塗布して両者を接合した後に、X線100を照射してシール部70を撮像する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池におけるシール性状の検査方法に関するものである。
燃料電池スタックは、周知のように、セパレータを介して複数の単位電池を積層することにより構成している。セパレータとしては、カーボン製のセパレータや、金属製の基材を適用した金属セパレータを用いている。単位電池は、電解質膜、燃料極および空気極を有しており、電解質膜は、これらの一対の電極によって挟持されている。各電極は、触媒層と、ガス拡散層とを含み、触媒層の片面が電解質膜に接している。セパレータは、積層される単位電池の間に配置され、一対のセパレータは、一の単位電池を挟持している。燃料ガスや空気が漏れることを防止するために、電解質膜とセパレータとの間やセパレータ同士の間にシール部を形成する接着剤を塗布し、単位電池とセパレータとを接着剤によって接着接合している。なお、以下の説明においては、説明の便宜上、単位電池と一対のセパレータとを接着剤によって接着接合した積層体を、サブアッシーと言うこともある。
燃料電池の出力性能や品質を確保するためには、燃料ガスや空気が十分にシールされていることが必要である。サブアッシーのシール部に関する品質検査は、破壊検査と、非破壊検査とに大別される。
前者の破壊検査では、まず、製造したサブアッシーの中から検査に必要な個数分だけサブアッシーを抜き取る。抜き取ったサブアッシーを、シール部が露出するまでセパレータを削ったり、切断したりする。そして、シール部の幅、高さ、断面積などのビード形状を測定し、シール部の良否を評価する。
後者の非破壊検査として、リーク試験法が広く用いられている(特許文献1を参照)。リークの程度により、シール部の良否を評価する。なお、複数のサブアッシーをスタックした後にも、リーク試験法による非破壊検査を実施し、燃料電池スタックのシール性能に関する品質検査を行っている。
特開2001−23665号公報
上述した破壊検査にあっては、計測できるまでの破壊処理時間に多大な時間を費やしている。抜き取りにて破壊処理を行っている関係から、検査結果が判明するまでの間、生産を一時中断しなければならず、生産性を悪化している。
リーク試験法による非破壊検査にあっては、破壊検査ほどの時間は要しないものの、リークの程度からシール部の良否を間接的に評価する手法であるので、評価精度を高めるのには限界がある。また、リーク試験法では、そもそも、シール部に気泡が生じているか、異物が混入しているかなどを評価することはできない。
このため、シール部のシール性状を、高精度に、かつ短時間に検査し得る手法の確立が要請されている。シール部のシール性状には、幅、高さなどのビード形状の寸法のほか、気泡、異物、クラック、巣孔、途切の有無などが含まれる。
そこで、本発明の目的は、シール部のシール性状を、非破壊で、高精度に、かつ短時間に検査し得る、燃料電池におけるシール性状の検査方法を提供することにある。
上記目的を達成する本発明は、燃料電池用の電解質膜と一対のセパレータとの間またはセパレータ同士の間にシール部を形成する接着剤を塗布して両者を接合した後に、X線を照射して前記シール部を撮像することを特徴とする燃料電池におけるシール性状の検査方法である。
本発明によれば、破壊検査に比べて検査に要する時間を大幅に削減でき、その結果、生産へのフィードバックサイクルの短縮を図って、生産性の向上を図ることができる。さらに、リーク試験法のようにリークの程度からシール部の良否を間接的に評価する手法ではなく、撮像した映像を観察することによって、シール部のシール性状の良否を直接的に判別、評価することができる。したがって、シール部のシール性状を、非破壊で、高精度に、かつ短時間に検査することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、理解を容易にするために、図面には各構成要素が誇張して示されている。
図1は、燃料電池スタック21を模式的に示す概略図、図2は、燃料電池スタック21を構成する単位電池30および金属セパレータ11、12の構成を模式的に示す要部断面図である。
図1を参照して、燃料電池スタック21は、金属セパレータ11、12(図2を参照)を介して複数の単位電池(セル)30を積層することにより構成される。スタック21の積層方向の両端には、一対のエンドプレート22、23が備えられている。集電板24、25は、スタック21とエンドプレート22、23との間に配置されている。集電板24、25は、スタック21で発電された電力を取り出す端子部材である。エンドプレート22、23は、スタック21、集電板24、25およびエンドプレート22、23を貫通するタイロッドなどの締結部材26により締結され、締結による負荷荷重によりスタック21に均一に面圧を加えている。
図2を参照して、単位電池30は、電解質膜40、燃料極50および空気極60を有しており、電解質膜40は、これらの一対の電極50、60によって挟持されている。各電極50、60は、触媒層51、61と、ガス拡散層52、62とを含み、触媒層51、61の片面が電解質膜40に接している。金属セパレータ11、12は、積層される単位電池30の間に配置され、一対の金属セパレータ11、12は、一の単位電池30を挟持している。
燃料ガスや空気が漏れることを防止するために、電解質膜40と金属セパレータ11、12との間や金属セパレータ11、12同士の間にシール部70を形成する接着剤71を塗布し、単位電池30と金属セパレータ11、12とを接着剤71によって接着接合している。接着剤71としては、燃料電池の分野において一般的に使用されているエポキシ樹脂系接着剤を用いることができる。接着剤71は、加熱および加圧することにより硬化する。単位電池30と一対の金属セパレータ11、12とを接着剤71によって接着接合した積層体を、サブアッシーとも言う。
単位電池30では、以下のような電気化学的反応が進行する。まず、燃料極50に供給された燃料ガスに含まれる水素は、触媒粒子により酸化され、プロトンおよび電子となる。次に、生成したプロトンは、燃料極50の触媒層51に含まれる電解質、さらに燃料極50の触媒層51が接触している電解質膜40を通って、空気極60の触媒層61に達する。また、燃料極50の触媒層51で生成した電子は、燃料極50の触媒層51、燃料極50のガス拡散層52、金属セパレータ11および外部回路を通って、空気極60の触媒層61に達する。そして、空気極60の触媒層61にともに達したプロトンおよび電子は、空気極60に供給されている酸化剤ガスに含まれる酸素と反応し水を生成する。このような電気化学的反応を通して、燃料電池は、電気を外部に取り出すことが可能となる。
図2を参照して、金属セパレータ11、12は、電解質膜40の全面にわたって燃料ガスと空気が一様に接触して流れるようにする機能を有する。そのため、金属セパレータ11、12には燃料ガスや空気が全体に行きわたるように流体流路となる凹部(溝部)が形成されており、たとえば、波形のエンボス形状を有している。金属セパレータ11と電解質膜40との間は燃料ガスが流れる流路、金属セパレータ12と電解質膜40との間は空気が流れる流路となっている。また、図示省略するが、金属セパレータ11と金属セパレータ12とを接合したものも用いられ、この場合には、金属セパレータ11と金属セパレータ12との間は冷却水が流れる流路となる。
金属セパレータ11、12は発生した電力を隣接する単位電池(セル)30に伝える電気伝導体である必要があり、同時に耐食性を有する必要がある。また、締結部材25の締め付け力に耐えうる強度も必要であり、金属セパレータ11、12の場合には、たとえば、ステンレス鋼やチタン等により形成される。金属セパレータ11、12のエンボス型は、たとえば、金属薄板を金型でプレス成型することにより成形される。
図3(A)は、本発明に係る燃料電池におけるシール性状の検査方法を模式的に示す概略図であり、金属セパレータ11、12の面方向に対して直交する方向からX線100を照射している様子を示す図、図3(B)は、撮像した映像の画像イメージを示す概略図、図3(C)は、図3(B)の一部3Cを拡大した画像イメージを示す概略図である。図4(A)も、本発明に係る燃料電池におけるシール性状の検査方法を模式的に示す概略図であり、複数の方向からX線100を照射している様子を示す図、図4(B)は、撮像した映像を立体化したシール部70の断面の画像イメージを示す概略図である。
燃料電池におけるシール性状の検査方法は、概説すれば、電解質膜40と一対の金属セパレータ11、12との間または金属セパレータ11、12同士の間にシール部70を形成する接着剤71を塗布して両者を接合した後に、X線検査装置によりX線100を照射してシール部70を撮像する。そして、検査作業員が、撮像した映像に基づいて、シール部70のシール性状の「良」「否」を判別、評価する。
シール部70のシール性状には、前述したように、幅、高さなどのビード形状の寸法のほか、気泡や異物の混入の有無、クラック、途切れなどが含まれる。シール幅の計測値が許容範囲を超えている場合や、接着剤71にクラックや、塗布の途切れが生じている場合には、ガス漏れが発生する虞がある。そのため、シール部70のシール性状を「否」と評価する。シール高さが許容範囲を超えて小さい場合には、ガス漏れが発生する虞があり、シール高さが許容範囲を超えて大きい場合には、触媒層51、61やガス拡散層52、62を電解質膜40と金属セパレータ11、12との間で規定寸法にまで圧縮することができなくなり、燃料電池の出力性能に悪影響を及ぼす虞がある。そのため、シール部70のシール性状を「否」と評価する。接着剤71に気泡や異物が混入している場合には、直ちにガス漏れが生じるわけではないが、燃料電池スタック21を構成して長期間にわたって使用している間に、気泡や異物が存在する部位にガス漏れを招来する虞がある。そのため、シール部70のシール性状を「否」と評価する。シール幅およびシール高さの計測値が許容範囲内であり、気泡や異物の混入がなく、クラックや途切れが生じていない場合、その他の不具合もない場合には、シール部70のシール性状を「良」と評価する。
本実施形態の検査方法によれば、接着剤71に気泡や異物が混入していることを判別できる。このことから、本実施形態の検査方法を経て製造した燃料電池スタック21によれば、長期間にわたって使用してもガス漏れを防止することができ、長期信頼性を格段に高めることが可能となる。
シール部70に関する品質検査は、サブアッシーの全数にわたって実施する。複数のサブアッシーをスタックした後は、従来と同様のリーク試験法による非破壊検査を実施し、燃料電池スタック21のシール性能に関する品質検査を行う。
シール部70のシール性状の検査は、接着剤71の塗布・接合後、接着剤71の硬化前に実施する。これにより、接着剤71の塗布工程における品質を容易に確保することができる。
接着剤71を硬化させた後にもさらに、シール部70を撮像し、シール性状の検査を実施する。これにより、接着剤71を加熱硬化するときにシール部70に発生する気泡や異物の混入を高精度に評価でき、接合工程における品質を容易に確保することができる。非破壊検査として一般的なリーク試験法では気泡や異物を評価することはできないが、本実施形態では、非破壊で気泡や異物について正確な評価を行うことができる。
図3(A)を参照して、検査に際しては、金属セパレータ11、12の面方向に対して直交する方向からX線100を照射してシール部70を撮像し、シール部70のシール幅wの寸法を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部70のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部70のシール性状を「否」と評価する。なお、許容範囲の値については限定されるものではないが、例えば、シール幅の規定寸法がw=1.55mmであるのに対して、±5%の範囲を許容範囲内とすることができる。
この検査によれば、一回のX線100の照射によって、シール部70全体の平面的なシール性状を非破壊で高精度に評価できる。
図3(B)(C)には、撮像した映像の画像イメージが示されている。図示するように、非破壊でシール部70の全体を観察することができることから、非破壊でシール性状を容易に評価できる。
図4(A)を参照して、検査に際しては、複数の方向からX線100を照射して撮像した映像を立体化し、シール部70の断面形状を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部70のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部70のシール性状を「否」と評価することもできる。シール部70の断面形状として、金属セパレータ11、12の厚み方向に沿うシール部70のシール高さhと、シール幅wとを計測する。なお、許容範囲の値については限定されるものではないが、例えば、シール高さの規定寸法がh=0.42mmであるのに対して、±5%の範囲を許容範囲内とすることができ、シール幅の規定寸法がw=1.55mmであるのに対して、±5%の範囲を許容範囲内とすることができる。
この検査によれば、複数の方向からX線100を照射して撮像した映像を立体化しているので、シール部70の断面形状(シール高さh、シール幅w)を非破壊で高精度に評価できる。
図4(B)には、シール部70の断面の画像イメージが示されている。図示するように、非破壊でシール部70の断面形状を観察することができることから、非破壊でシール性状を容易に評価できる。
図5(A)は、接着剤71に造影剤を混入せずに撮像した映像の画像イメージを示す概略図、図5(B)は、接着剤71に造影剤を混入して撮像した映像の画像イメージを示す概略図である。
接着剤71に造影剤を混入することが好ましい。造影剤を混入することによって、より鮮明に撮像できるからである。
造影剤としては、特に限定されないが、硫酸バリウムを用いることができる。造影剤の混入量は特に限定されないが、硫酸バリウムを用いる場合の混入量の一例を挙げれば、約14wt%である。
造影剤による造影効果を確認するために、造影剤を混入していない接着剤71を塗布したサンプルと、造影剤を混入した接着剤71を塗布したサンプルとを作製し、X線検査装置にてX線100を照射して撮像した。造影剤としては、工業用硫酸バリウム「BMH−60」(堺化学工業株式会社製)を用いた。硫酸バリウムの混入量は約14wt%とした。各サンプルについて撮像した映像の画像イメージを図5(A)(B)に示す。
図5(A)を参照して、造影剤を混入していない接着剤71を塗布したサンプルの場合には、金属セパレータ11、12および接着剤71ともに透過率が高いので、シール部70はうっすら見える程度であり、シール部70のシール性状を評価することが難しかった。
図5(B)を参照して、造影剤を混入した接着剤71を塗布したサンプルの場合には、気泡81や異物82の混入状態を視認できる程度にシール部70を鮮明に撮像でき、シール部70のシール性状を評価することが容易であった。これにより、造影剤による造影効果を確認できた。
このように、造影剤を混入することによって、より鮮明に撮像できるので、気泡81や異物82などの混入状態や、クラックや巣孔などの発生状況などを視認し易くなる。したがって、サブアッシー内部のシール部70のシール性状を、非破壊でより高精度に評価でき、接着剤71の塗布工程および接合工程における品質を容易に確保することができる。
造影剤を接着剤71に混入してなる混合塗布物を塗布する際には、混合塗布物の粘度を管理することが好ましい。混合塗布物(造影剤+接着剤71)の塗布工程において、混合塗布物の形状(高さや幅)を、接着剤71のみを塗布するときと同形状にでき、造影剤を混入しない場合と同形状の下で、シール部70のシール性状を高精度に評価できるからである。
そのため、本実施形態では、混合塗布物の粘度が、造影剤を混入させない接着剤71のみの粘度と同粘度となるように、接着剤71に混入する前の造影剤の温度を調整して造影剤の粘度を調整してある。例えば、接着剤71の温度が30℃であり、その温度での接着剤71の粘度と混合塗布物の粘度とが同じになるように、接着剤71に混入する前の造影剤の温度を高くまたは低く調整して(例えば、25℃にする)、造影剤の粘度を調整する。なお、造影剤を接着剤71に混入してから長時間経つと、造影剤と接着剤71との温度がほぼ等しくなって造影剤の粘度調整の効果が得られなくので、造影剤の接着剤71への混入は塗布直前に行うことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態によれば、燃料電池用の電解質膜と一対の金属セパレータ11、12との間または金属セパレータ11、12同士の間にシール部70を形成する接着剤71を塗布して両者を接合した後に、X線100を照射してシール部70を撮像する燃料電池におけるシール性状の検査方法であるので、破壊検査に比べて検査に要する時間を大幅に削減でき、また同じ非破壊検査に属するリーク試験法に比べても検査に要する時間を削減でき、その結果、生産へのフィードバックサイクルの短縮を図って、生産性の向上を図ることができる。さらに、リーク試験法のようにリークの程度からシール部70の良否を間接的に評価する手法ではなく、撮像した映像を観察することによって、シール部70のシール性状の良否を直接的に判別、評価することができる。したがって、本実施形態によれば、シール部70のシール性状を、非破壊で、高精度に、かつ短時間に検査することが可能となる。
接着剤71に造影剤が混入されているので、より鮮明に撮像でき、気泡81や異物82などの混入状態や、クラックや巣孔などの発生状況などを視認し易くなり、サブアッシー内部のシール部70のシール性状を、非破壊でより高精度に評価できる。
接着剤71を硬化させた後にもさらに、シール部70を撮像するので、接着剤71の塗布工程における品質を容易に確保することができるのみならず、接着剤71を加熱硬化するときにシール部70に発生する気泡や異物の混入を高精度に評価でき、接合工程における品質を容易に確保することができる。
造影剤を接着剤71に混入してなる混合塗布物を塗布する際には、混合塗布物の粘度が、造影剤を混入させない接着剤71のみの粘度と同粘度となるように、接着剤71に混入する前の造影剤の温度を調整して造影剤の粘度を調整するので、混合塗布物(造影剤+接着剤71)の塗布工程において、混合塗布物の形状(高さや幅)を、接着剤71のみを塗布するときと同形状にでき、造影剤を混入しない場合と同形状の下で、シール部70のシール性状を高精度に評価できる。
金属セパレータ11、12の面方向に対して直交する方向からX線100を照射してシール部70を撮像し、シール部70のシール幅の寸法を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部70のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部70のシール性状を「否」と評価するので、一回のX線100の照射によって、シール部70全体の平面的なシール性状を非破壊で高精度に評価できる。
複数の方向からX線100を照射して撮像した映像を立体化し、シール部70の断面形状を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部70のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部70のシール性状を「否」と評価するので、シール部70の断面形状を非破壊で高精度に評価できる。
なお、金属セパレータ11、12を用いた実施形態について説明したが、本発明は、カーボン製のセパレータにも同様に適用可能である。
燃料電池スタックを模式的に示す概略図である。 燃料電池スタックを構成する単位電池および金属セパレータの構成を模式的に示す要部断面図である。 図3(A)は、本発明に係る燃料電池におけるシール性状の検査方法を模式的に示す概略図であり、金属セパレータの面方向に対して直交する方向からX線を照射している様子を示す図、図3(B)は、撮像した映像の画像イメージを示す概略図、図3(C)は、図3(B)の一部を拡大した画像イメージを示す概略図である。 図4(A)は、本発明に係る燃料電池におけるシール性状の検査方法を模式的に示す概略図であり、複数の方向からX線を照射している様子を示す図、図4(B)は、撮像した映像を立体化したシール部の断面の画像イメージを示す概略図である。 図5(A)は、接着剤に造影剤を混入せずに撮像した映像の画像イメージを示す概略図、図5(B)は、接着剤に造影剤を混入して撮像した映像の画像イメージを示す概略図である。
符号の説明
11 金属セパレータ(セパレータ)、
12 金属セパレータ(セパレータ)、
21 燃料電池スタック、
30 単位電池、
40 電解質膜、
50 燃料極、
60 空気極、
70 シール部、
71 接着剤、
100 X線。

Claims (6)

  1. 燃料電池用の電解質膜と一対のセパレータとの間またはセパレータ同士の間にシール部を形成する接着剤を塗布して両者を接合した後に、X線を照射して前記シール部を撮像することを特徴とする燃料電池におけるシール性状の検査方法。
  2. 前記接着剤に造影剤が混入されている請求項1に記載の燃料電池におけるシール性状の検査方法。
  3. 前記接着剤を硬化させた後にもさらに、前記シール部を撮像する請求項1または請求項2に記載の燃料電池におけるシール性状の検査方法。
  4. 前記造影剤を前記接着剤に混入してなる混合塗布物を塗布する際には、前記混合塗布物の粘度が、前記造影剤を混入させない前記接着剤のみの粘度と同粘度となるように、前記接着剤に混入する前の前記造影剤の温度を調整して前記造影剤の粘度を調整する請求項2に記載の燃料電池におけるシール性状の検査方法。
  5. 前記セパレータの面方向に対して直交する方向からX線を照射して前記シール部を撮像し、前記シール部のシール幅の寸法を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部のシール性状を「否」と評価する請求項1〜請求項4のいずれか1つ記載の燃料電池におけるシール性状の検査方法。
  6. 複数の方向からX線を照射して撮像した映像を立体化し、前記シール部の断面形状を計測し、計測値が許容範囲内であればシール部のシール性状を「良」と評価し、計測値が許容範囲を超えればシール部のシール性状を「否」と評価する請求項1〜請求項4のいずれか1つ記載の燃料電池におけるシール性状の検査方法。
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