JP5481766B2 - フィルム外装電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はラミネートフィルムを用いたフィルム外装電池の製造方法に関する。
近年、携帯機器等の電源としての電池は、軽量化、薄型化が強く要求されている。そこで、電池の外装材に関しても、軽量化、薄型化に限界のある従来の金属缶に代わり、さらなる軽量化、薄型化が可能であり、金属缶に比べて自由な形状を採ることが可能な外装材として、金属薄膜フィルム、または金属薄膜と熱融着性樹脂フィルムとを積層したラミネートフィルムを用いたものが使用されるようになった。
電池の外装材として用いられるラミネートフィルムの代表的な例としては、金属薄膜であるアルミニウム薄膜の片面にヒートシール層である熱融着性樹脂フィルムを積層するとともに、他方の面に保護フィルムを積層した3層ラミネートフィルムが挙げられる。
外装材にラミネートフィルムを用いたフィルム外装電池においては、正極と負極とをセパレータを介して積層した電池要素を、熱融着性樹脂フィルムを互いに対向させてラミネートフィルムで包囲し、電池要素の周囲でラミネートフィルムを熱融着することによって電池要素を気密封止(以下、単に封止という)している。電池要素の正極および負極をラミネートフィルムの外部へ引き出すために、正極および負極にはそれぞれタブが突出して設けられており、これらタブに、リード端子をラミネートフィルムから突出させて接続している。また、セパレータとしては、ポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用いて形成した多孔性フィルムなどが用いられる。
工業製品であるリチウムイオン二次電池は、品質管理の面から良品を選別する必要がある。リチウムイオン電池の製造工程において不良品が生じる原因として、不十分なガス除去や不完全な熱シールが挙げられる(特許文献1、特許文献2参照)。この他、リチウムイオン電池の製造工程において不良品が生じる原因には、以下のようなものがある。リチウムイオン電池では一般に粒子状の電極材料を含む電極合剤を金属箔に薄く塗布した電極が使われるが、電極積層体の内部の層で脱粒が起きる場合がある。また、リチウムイオン電池では10〜数十ミクロンの厚さの樹脂製セパレータを正極と負極との間に挟み込んで形成されるが、自動機、あるいは作業者により電池要素を製造する際、セパレータを積層する際にセパレータにしわが寄った状態で積層されてしまう場合もある。脱粒やセパレータのしわが発生したものは不良品として除去されなければならない。
特開2002−280077号公報 特開2004−093208号公報
しかしながら、脱粒やセパレータのしわの発生は、積層工程での発生をなくしたとしても電池要素が電解液に浸された積層工程後に発生することもあった。
そこで本発明は、積層構造体をフィルムにて減圧封止した後に、積層構造体内における脱粒やセパレータのしわの発生を検出することができるフィルム外装電気デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明のフィルム外装電気デバイスの製造方法は、10〜20μmの厚みを有する集電体と集電体の表面に形成された20〜100μmの厚みを有する活物質組成物層とを有する正極板と、10〜30μmの厚みを有するセパレータと、5〜15μmの厚みを有する集電体と集電体の表面に形成された20〜100μmの厚みを有する活物質組成物層とを有する負極板とが積層され積層構造体と、260μm以下の厚みを有し積層構造体を封止する外装体フィルムとを有するフィルム外装電気デバイスの製造方法であって、減圧下にて、積層構造体を外装体フィルムにより封止する封止工程と、封止工程の後で、外装体フィルムの表面に光を照射し、表面で反射した光を検出する光検出工程と、光検出工程で検出した光のうち、表面に光を照射した際に生じる散乱光の量が所定の閾値を超えた場合に、表面に突起または窪みが有ると判断する表面判断工程とを含んでいる
上記の通りの本発明のフィルム外装電気デバイスの製造方法は、変形しやすい、例えば極めて薄い正極板、負極板、セパレータおよび外装体フィルムを用い、かつ外装体フィルムを積層構造体に密着させてフィルム外装電気デバイスを製造する。つまり、積層構造体内部にて生じた脱粒やセパレータのしわが発生すると、正極板、負極板およびセパレータに局部的に応力が印加されて変形することとなる。そして、この正極板、負極板およびセパレータの変形が、積層された他の正極板、負極板およびセパレータに次々に応力を印加していき、次々に変形させ、変形は積層構造体の表面にまで及ぶこととなる。さらに、積層構造体の表面に生じた変形は、突起が生じるといったかたちで外装体フィルムをも変形させる。本発明の製造方法は、フィルム外装電気デバイスのこのような特性に着目したものであり、外装体フィルムの表面検査を行うことで積層構造体の内部の異常を検出し、外装体フィルムの表面に局部的な変形が認められたものは不良品として除外することを可能としている。本製造方法は、外装体フィルムで積層構造体を減圧下にて封止した後に積層構造体内の異常を検出することができるため、積層構造体を形成している段階では発生しなかったものの、その後の製造工程で生じた脱粒やセパレータのしわを検出することができる。
本発明によれば、積層構造体をフィルムにて減圧封止した後に、積層構造体内における脱粒やセパレータのしわの発生を検出することができる。
図1に、本実施形態のフィルム外装電池の一例の分解斜視図を示す。また、図2に本実施形態のフィルム外装電池の一例の側断面図を示す。
フィルム外装電池1は、複数の正極集電部3a、複数のセパレータ7、複数の負極集電部3bを交互に積層してなる電池要素2と、電池要素2を電解液とともに収納する、2枚のラミネートフィルム5、6からなる外装体と、正極集電部3aに接続された正極リード端子4aと、負極集電部3bに接続された負極リード端子4bとを有する。
正極板2aおよび負極板2bはそれぞれ、集電体の表面に、活物質、導電剤、結着剤等を含む組成物の層(以下、活物質組成物層)を設けて構成される。
正極活物質としては、Li−Mn系複合酸化物、Li−Ni系複合酸化物、Li−Co系複合酸化物などが挙げられる。正極活物質の結着剤としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、エチレン−プロピレン−ジエン系ポリマー等を用いることができる。導電剤としては、例えば繊維状黒鉛、鱗片状黒鉛、球状黒鉛などの天然または人造の黒鉛類、導電性カーボンブラックなどを用いることができる。
負極活物質としては、球状黒鉛、繊維状のメソフェーズ系黒鉛化炭素などの黒鉛類、アモルファスカーボン、難黒鉛化炭素などを用いることができ、負極活物質の結着剤としては、上記正極活物質の結着剤と同じものを用いることができる。
集電体としては、導電性金属で形成された箔または穴あき箔などを用いることができ、その厚みを5μm〜20μm程度とすれば良い。正極側の集電体の材料としては、厚みが10μm〜20μm程度のアルミニウム、ステンレスなどが用いられ、負極側の集電体の材料としては、厚みが5μm〜15μm程度の銅、ニッケル、銀、ステンレスなどが用いられる。
セパレータ7としては、例えば、ポリエチレンフィルムからなるセパレータ、ポリプロピレンフィルムからなるセパレータ、ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンフィルムの3層構造からなるセパレータ等が挙げられる。セパレータ7の厚みは10μm〜30μm程度である。
ラミネートフィルム5、6としては、電解液が漏洩しないように電池要素2を封止できるものであれば、この種のフィルム外装電池に用いられるフィルムを用いることができ、一般的には、金属薄膜層と熱融着性樹脂層とを積層したラミネートフィルムが用いられる。この種のラミネートフィルムとしては、例えば、厚さ10μm〜60μmの金属箔に厚さ3μm〜200μmの熱融着性樹脂を貼りつけたものが使用できる。金属箔、すなわち、金属層の材質としては、Al、Ti、Ti系合金、Fe、ステンレス、Mg系合金などが使用できる。熱融着性樹脂、すなわち、熱融着性樹脂層としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変成物、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル等、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体などが使用できる。また、保護層としては、ポリエステル、ナイロン等が好適である。
上述した各部材の厚さについては、例示した範囲を下回ると部材のそれぞれの機能が損なわれるおそれが生じ、上回ると本発明でねらいとしている、積層体内部の異物やしわを表面に浮かび上がらせる効果が得られにくくなる。
以上の構成のフィルム外装電池1の製造工程について以下説明する。
まず、電池要素2を作製する。正極板2aおよび負極板2bは、公知の方法に従って製造することができる。例えば、正極板2aは、正極活物質、結着剤および導電剤を混合加工し、N−メチルピロリドンなどの有機溶媒に分散させてペーストとし、集電体にこのペーストを塗布、乾燥させた後、加圧して適当な形状に切断して得ることができる。このようにして得られた正極板2aおよび負極板2bと、別途用意したセパレータ7を、正極板2a、セパレータ7、負極板2bの順で順次積層していく。続いて、正極板2a、セパレータ7、負極板2bが積層された積層領域から延出している延出部において、正極板の延出同士、および負極板の延出部同士をそれぞれ一括して超音波溶接することで中継部である正極集電部3aおよび負極集電部3bを形成する。これと同時に正極集電部3aへの正極リード端子4aの接続、および負極集電部3bへの負極リード端子4bの接続も超音波溶接によりなされる。以上のようにして電池要素2を得る。
次に、ラミネートフィルム5、6により電池要素2を封止する。まず、2枚のラミネートフィルム5、6を、熱融着性樹脂層が内側となるように互いに対向させて、電池要素2を挟んで包囲する。その後、ラミネートフィルム5、6の周縁部においてラミネートフィルム5、6を熱融着ヘッド(不図示)によって加圧しつつ加熱し、電池要素2を封止することによって、フィルム外装電池1が製造される。封止に際しては、ラミネートフィルム5、6の3辺を先に熱融着して1辺が開放した袋状としておき、その袋状となったラミネートフィルム5、6の開放している残りの1辺から電解液を注入し、その後、残りの1辺を熱融着する。なお、残りの1辺を熱融着する際は減圧チャンバ内にて行う。減圧下にて電池要素2をラミネートフィルム5、6により封止した後、減圧チャンバ内の圧力を大気圧に戻すことでラミネートフィルム5、6が電池要素2の表面に密着する。
次に、電池要素2の内部において不具合が発生していないかどうか検査する。すわなち、電池要素2の積層内部で脱粒(集電体に塗布した活物質が脱落する現象)が生じたり、あるいはセパレータ7にしわが寄ったりするという不具合が生じていないかを、ラミネートフィルム5、6の表面検査により確認する。このような検査を行うのは以下の理由によるものである。
正極板2aあるいは負極板2bから活物質組成物層が脱粒してしまうと、脱粒してしまった部分は充放電に寄与しなくなる。また、セパレータ7にしわが寄ってしまうと、正極板2aと負極板2bとの間隔が拡がってしまい、これにより正極板2aと負極板2bとの間における均一性がなくなる。これらはいずれも電池特性および寿命に悪影響を及ぼすことが予測される。よって電池要素2内で脱粒やセパレータにしわが寄ってしまった電池は不良品として除去する必要がある。
以下に、電池要素2内で発生した脱粒やセパレータのしわといった異常を、ラミネートフィルム5、6の表面を検査することで検出することができる、その原理について説明する。
本実施形態では、セパレータ7にはポリエチレンあるいはポリプロピレンの多孔質膜、またはこれらの複合膜からなる総厚20μm〜30μmのものが用いられており、このセパレータ7上に積層された正極板2aには厚み10μm〜20μmのアルミニウム箔に20μm〜100μmの厚さの正極活物質組成物層が両面形成されたものが用いられ、また、負極板2bには厚み5μm〜15μmの銅箔に20μm〜100μmの厚さの負極活物質組成物層が両面形成されたものが用いられている。つまり、本実施形態の電池要素2は薄く変形しやすい薄板を積層して形成したものである。
このような構造の電池要素2の内部で活物質組成物層が脱粒40を生じると、図2に示すように、セパレータ7上に脱粒した活物質が溜まり、正極板2a、セパレータ7、負極板2bに局部的な応力を印加し、局部的に変形を生じさせる。また、セパレータ7にしわ41が寄ってしまった場合も、図3に示すように、しわ41の寄った箇所が隆起し、正極板2a、セパレータ7、負極板2bに局部的な応力を印加し、局部的に変形を生じさせる。このように、正極板2aあるいは負極板2bは極めて薄く変形しやすいため、脱粒40あるいはしわ41が発生してセパレータ7上に隆起部分が生じると、隆起部分が積層された正極板2a、セパレータ7、負極板2bに局部的な応力を印加し、局部的に変形を生じさせる。そして、この正極板2a、負極板2bおよびセパレータ7の変形が、積層された他の正極板2a、負極板2bおよびセパレータ7に次々に応力を印加していき、次々に変形させていく。最終的にはこの変形は電池要素2の最上層あるいは最下層の正極板2a、負極板2bの表面にまで及ぶこととなる。
本実施形態のラミネートフィルム5、6は、正極板2aおよび負極板2bの表面に密着しているが、ラミネートフィルム5、6の厚みは260μm程度以下であるため、密着させた正極板2aおよび負極板2bの形状がラミネートフィルム5、6の表面に浮き出てくる。すなわち、積層内部で生じた隆起によって電池要素2の最上層あるいは最下層の正極板2a、負極板2bにまで及んだ変形箇所がラミネートフィルム5、6の表面に突起50として浮き出てくる。つまり、本実施形態の製造方法における電池要素2の内部検査は、フィルム外装電池1が極めて薄いことで変形しやすい正極板2a、負極板2b、セパレータ7、ラミネートフィルム5、6を積層してなるものであるという特徴を活かし、ラミネートフィルム5、6の表面に浮き出た突起50、場合によっては窪みを検出することで、電池要素2の積層内部における脱粒40やセパレータ7のしわ41の発生といった異常を検出するものである。
次に、上述した表面検査を行うための表面検査装置の概略的な構成図を図4に示す。
本実施形態の表面検査装置は照射光学系15、検出系16、駆動機構部17、走査系18と、演算処理部19とを有する。
照射光学系15は検査光であるレーザ光線32を発する光源部12、光源部12からのレーザ光線32をフィルム外装電池1上に向けるミラー等の偏向光学部材23、24、レーザ光線32をフィルム外装電池1の表面に集光させるレンズ群25とを有する。
検出系16はフィルム外装電池1の表面に照射されるレーザ光線32の光軸に交差する検出光軸を有する受光検出器26、27を具備している。受光検出器26は、電池表面で反射したレーザ光線32のうち直接反射した直接反射光を受光する。一方、受光検出器27は、電池表面で反射した際に生じた散乱光を受光する。
駆動機構系17は、フィルム外装電池1を保持する電池保持部20と、電池保持部20を直線的に駆動させる駆動部10とを有する。
走査系18は、駆動機構部17によるフィルム外装電池1の駆動方向に交差する方向に照射光学系15を往復走査させる。
演算処理部19は、検出系16から送信されてきた信号の処理のほか、照射光学系15、駆動機構部17および走査系18の駆動制御を行う。
次に、上記表面検査装置を用いての、本実施形態のフィルム外装電池の製造方法における表面検査工程について説明する。
減圧封止されたフィルム外装電池1を電池保持部20に保持させる。次いで、駆動部10を駆動させて、照射光学系15により発せられたレーザ光線32を照射可能な照射領域へと、フィルム外装電池1を搬送する。フィルム外装電池1が照射領域へと搬送されると、駆動部10はフィルム外装電池1を直線的、かつ所定のピッチでステップ送りする。フィルム外装電池1の搬送方向と直交する方向に往復走査される照射光学系15から、フィルム外装電池1に対してレーザ光線32が発せられる。フィルム外装電池1の外装体であるラミネートフィルム5、6に照射されたレーザ光線32はラミネートフィルム5、6の表面で反射し、検出系16により受光される。ラミネートフィルム5、6の表面に何ら突起50がない場合は、ラミネートフィルム5、6の表面で反射したレーザ光線32は受光検出器26により受光される。一方、ラミネートフィルム5、6の表面に突起50が浮き出ている場合は、該突起50によりレーザ光線32の一部が散乱光を生じる。つまり、突起50で反射したレーザ光線32は、直接反射光が受光検出器26により検出される他、一部の散乱光が受光検出器27で受光される。
演算処理部19は、受光検出器27から送信されてきた信号の処理を行い、散乱光の受光量が所定のしきい値を超えるとラミネートフィルム5、6の表面に突起50が形成されたと判断する。そして、さらに演算処理部19は、電池要素2内にて脱粒40、あるいはセパレータ7のしわ41といった不具合が発生したと判断し、当該フィルム外装電池1を不良品と判断する。
なお、所定のしきい値を超える散乱光の受光量は、1個の突起50により生じたものを対象としてもよいし、あるいは複数の突起50のからの総量を対象とするものであってもよい。すわなち、大きな突起50が検出された場合に不良品と認定する他、小さな突起50が複数箇所検出された場合も不良品として認定するものであってもよい。
また、上記実施形態では、レーザ光線を用いてラミネートフィルム5、6の表面の突起50を検出する例を示したが、突起の検出方法はこれに限定されるものではない。例えば、突起を検出するための光はレーザ光線以外の光を用いてもよい。この場合、ラミネートフィルム5、6の主面に対して、ラミネートフィルム5、6の主面の法線方向以外の方向から光を照射し、観察判断装置が光が照射された状態の主面の少なくとも一部を観察し、その結果に基づき異常を判断するものであってもよい。
ここで、ラミネートフィルム5、6の主面とは、特に電池要素2を収納した部分のラミネートフィルム5、6の表面を指す。また、ラミネートフィルム5、6の主面の法線方向とは、電池要素2を収納した部分のラミネートフィルム5、6の表面における法線を意味する。また、光の照射方向であるラミネートフィルム5、6の主面の法線方向以外の方向とは、主面に対して斜め方向あるいは主面に対して平行な方向を意味するものである。観察判断装置は、光学カメラと、光学カメラによる撮像画像の画像情報を処理する画像情報処理部とを有するものであってもよい。
突起50が形成されたラミネートフィルム5、6に上記方向から光を照射すると突起50による影ができる。光学カメラによりこの影を撮像し、画像情報処理部がラミネートフィルム5、6の平坦な部分よりも暗い部分、すわなち、影を検出する。画像情報処理部は、影を検出するとラミネートフィルム5、6の表面に突起50が生じている、すわなち、電池要素2の積層内部における脱粒40やセパレータ7のしわ41の発生といった異常が発生していると判断する。
また、表面観察の方法としては、ラミネートフィルム5、6の主面に縞模様、格子模様などの周期的な模様の光を照射し、その反射光を周期的な模様のスリットを通して観察することによりラミネートフィルム5、6の表面の凹凸を検出する、いわゆるモアレトポグラフィによる方法でもよい。この場合も、光学カメラによる撮像画像の画像情報処理を行って凹凸の有無を判断しても良いし、あるいは目視による判断でもよい。
本発明において、主面に光を照射して表面観察を行う場合、ラミネートフィルムの金属層の外側に向く面はつや消し面であることが好ましい。ラミネートフィルムの金属層によく使われるアルミ箔は、一方の面が光沢面(あるいは鏡面)、他方の面がつや消し面であることが多い。光沢面が外側に向くようにすると、鏡のように周囲の景色が写り込み、表面の突起50の判別がしにくくなる。一方、つや消し面が外側に向くようにすることで景色の写り込みは防止され、平坦な面ならば均一な散乱光を反射させることができ、突起50による影を光学カメラや目視によって捉えやすくなる。よって、表面観察の精度を上げるためにも金属層の外側に向く面はつや消し面とするのが好ましい。
なお、上述のようなレーザ光線以外のを照射して、ラミネートフィルムの表面を検査する場合、主面の全面に対して光を照射し、全面に光が照射された状態の主面を一括して観察するのが好ましい。これによりスループットを向上させることができる。
さらに、突起50の検出方法としては、光学的な方法以外の方法でもよく、例えば、ラミネートフィルム5、6の表面上をプローブやローラを走査させ、突起上を走査した際のプローブ、ローラの変位量を検出することで突起を検出するものであってもよい。
本発明のフィルム外装電池の一例の分解斜視図である。 本発明のフィルム外装電池の一例の側断面図である。 脱粒が発生した状態を示す模式図である。 セパレータにしわが発生した状態を示す模式図である。 本発明の表面検査装置の概略的な構成図である。
符号の説明
1 フィルム外装電池
2 電池要素
2a 正極板
2b 負極板
3a 正極集電部
3b 負極集電部
4a 正極リード端子
4b 負極リード端子
5、6 ラミネートフィルム
7 セパレータ
10 駆動部
12 光源部
15 照射光学系
16 検出系
17 駆動機構部
18 走査系
19 演算処理部
20 電池保持部
23、24 偏向光学部材
25 レンズ群
26、27 受光検出器
32 レーザ光線
40 脱粒
41 しわ
50 突起

Claims (3)

  1. 10〜20μmの厚みを有する集電体と該集電体の表面に形成された20〜100μmの厚みを有する活物質組成物層とを有する正極板と、10〜30μmの厚みを有するセパレータと、5〜15μmの厚みを有する集電体と該集電体の表面に形成された20〜100μmの厚みを有する活物質組成物層とを有する負極板とが積層された積層構造体と、260μm以下の厚みを有し前記積層構造体を封止する外装体フィルムとを有するフィルム外装電気デバイスの製造方法であって、
    減圧下にて、前記積層構造体を前記外装体フィルムにより封止する封止工程と、
    前記封止工程の後で、前記外装体フィルムの表面に光を照射し、該表面で反射した光を検出する光検出工程と、
    前記光検出工程で検出した前記光のうち、前記表面に光を照射した際に生じる散乱光の量が所定の閾値を超えた場合に、前記表面突起または窪みが有ると判断する表面判断工程とを含む、フィルム外装電気デバイスの製造方法。
  2. 前記表面に前記突起または窪みが有ると判断された場合に、前記フィルム外装電気デバイスが不良品であると判断する不良品判断工程をさらに含む、請求項1に記載のフィルム外装電気デバイスの製造方法。
  3. 前記外装体フィルムが、光沢面とつや消し面とを有する金属層を有し、
    前記封止工程において、前記金属層の前記つや消し面が外側に向くように、前記積層構造体を前記外装体フィルムにより封止し、
    前記光検出工程において、前記外装体フィルムの前記金属層の前記つや消し面に光を照射する、請求項1または2に記載のフィルム外装電気デバイスの製造方法。
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