JP2001022973A - 双方向型自動改札機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 改札処理と集札処理とを同時に行なうことの
できる双方向型自動改札機の１つの表示画面を改札用及
び集札用に効果的に利用できるようにする。 【解決手段】 改札通路に沿って設けられる所定長さを
有する筐体の改札口側に設けられた改札投入口に投入さ
れた乗車券類の改札処理と、その筐体の集札口側に設け
られた集札投入口に投入された乗車券類の集札処理とを
同時に行えるようにした双方向型自動改札機において、
前記筐体の上面中央部に設けられた表示画面と、前記改
札処理と集札処理とが同時に行われたときに、前記表示
画面を改札処理用及び集札処理用の２分割表示とし、そ
の改札処理又は集札処理のいずれか一方の処理が行われ
たときに、その表示画面をその一方の処理用の表示とす
る表示制御手段とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、双方向型自動改札
機に係り、特に、改札処理及び集札処理を同時並行に行
えるようにしたものに関する。

【０００２】

【従来の技術】本出願人は、先に、特願平１１−１３２
４２８号等において、１つの筐体の改札口側（入場口
側）に設けられた改札投入口と、その筐体の集札口側
（出場口側）に設けられた集札投入口とに乗車券類が同
時に投入されたときでも、改札処理と集札処理とを並行
して同時に処理できる双方向型自動改札機を提案してい
る。

【０００３】したがって、上記提案に係る双方向型自動
改札機は、改札の利用者（旅客）と出場の利用者が競合
した場合であっても、他方の処理を待つことなく処理で
きるという特長を有している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記提案に係る双方向
型自動改札機は、改札処理と集札処理とを同時並行処理
ができるという特長を有しているが、このように並行処
理ができるようになると、利用者へ所定の案内を行うた
めの表示画面を改札用及び集札用の２個設けなければな
らないという問題点が発生する。また、表示画面を２個
設けるとコスト高になる欠点があるとともに、筐体の長
さを長くしなければならなくなるという問題点も発生す
る。

【０００５】そこで、本発明は、上記不都合を解決する
ためになされたものであって、その目的は、１つの表示
画面を改札処理及び集札処理が同時並行に行われた場合
でも、また、いずれか一方の処理が行われた場合でも、
効果的に利用することのできる双方向型自動改札機を提
供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明に係る自動改札機
は、上記目的を達成するために、改札通路に沿って設け
られる所定長さを有する筐体の改札口側に設けられた改
札投入口に投入された乗車券類の改札処理と、その筐体
の集札口側に設けられた集札投入口に投入された乗車券
類の集札処理とを同時に行えるようにした双方向型自動
改札機において、前記筐体の上面中央部に設けられた表
示画面と、前記改札処理と集札処理とが同時に行われた
ときに、前記表示画面を改札処理用及び集札処理用の２
分割表示とし、その改札処理又は集札処理のいずれか一
方の処理が行われたときに、その表示画面をその一方の
処理用の表示とする表示制御手段と、を有することを特
徴としている。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１（ａ）は、一実施の形態に係
る双方向型自動改札機を改札口に設置したときの平面図
である。

【０００８】双方向型自動改札機の筐体Ｇは、改札口側
及び集札口側を連絡する改札通路を二分するように、そ
の筐体Ｇの長手方向が改札通路の中央線に沿うように設
置されている。そして、その二分された改札通路の左側
が改札通路Ｐ1 に形成され、また、その右側が集札通路
Ｐ2 に形成されている。

【０００９】筐体Ｇの改札通路Ｐ1 の入口側及び集札通
路Ｐ2 の入口側には、図示しない乗車券類を投入するた
めの改札投入口１ａ及び集札投入口２ａがそれぞれ設け
られているとともに、その筐体Ｇの中央側寄りには、筐
体Ｇに投入された乗車券類を利用者へ返却するための改
札取出口１ｂ及び集札取出口２ｂがそれぞれ設けられて
いる。そして、筐体Ｇの中央部には、利用者へ所定の案
内を行うための表示画面３が設けられている。

【００１０】この表示画面３は、後述する制御器Ｃによ
り駆動制御されるように構成されている。なお、図１
（ａ）における表示画面３は、改札口側が改札用表示画
面３ａに、また、集札口側が集札用表示画面３ｂに２分
割されている状態を示している。そして、図１（ｂ）に
示される表示画面３は、上記の２分割表示が解除されて
改札専用の表示画面になっている状態を示している。

【００１１】図２には、筐体Ｇの内部構造の概略構成が
示されている。この図２から明らかなように、筐体Ｇの
内部構造は、筐体Ｇの縦方向の中央部を中心にしてほぼ
対称に構成されている。

【００１２】筐体Ｇ内の右側の部分、すなわち、改札口
側から説明すると、改札投入口１ａと改札取出口１ｂと
の間には、改札投入口１ａに投入された乗車券類を改札
取出口１ｂに搬送させることのできる、図示しないモー
タで駆動される蛇行状に設けられた主搬送路Ｌ1 が設け
られている。

【００１３】主搬送路Ｌ1 には、搬送方向（図２の矢印
参照）の上流側から下流側にかけて、順に、乗車券類に
記録されているデータを読取るための読取ヘッドＨ1
と、新たなデータを書込むための書込ヘッドＨ2 と、エ
ドモンソン券に対してパンチ孔をあけるとともに入場駅
等の所定の内容を印字するパンチ印字部Ｐ1 とが設けら
れている。

【００１４】図２中、Ｌ2 は、パンチ印字部Ｐ1 の設け
られている主搬送路Ｌ1 を迂回する形で設けられた迂回
路であって、この迂回路Ｌ2 には、ストアードフェアカ
ード（ＳＦカード）に所定の内容を印字し、また、必要
に応じてパンチ孔をあけるパンチ印字部Ｐ2 が設けられ
ている。この迂回路Ｌ2 へのＳＦカードの取込みは、丸
印で示される図示しないソレノイドで駆動されるウイン
グを介して行われる。

【００１５】図２中、Ｌ1 ′は、短縮路であって、書込
ヘッドＨ2 の下流側の主搬送路Ｌ1と改札取出口１ｂ近
くの主搬送路Ｌ1 との間に設けられている。この短縮路
Ｌ1′への乗車券類（定期券）の取込みは、丸印で示さ
れる図示しないソレノイドで駆動されるウイングを介し
て行なわれる。

【００１６】次に、筐体Ｇの左側の部分、すなわち、集
札口側について説明する。この集札口側の構造で改札口
側の構造と異なる点は、エドモンソン券に対してパンチ
及び印字を行なうパンチ印字部Ｐ1 が省略されているこ
と、書込みへツドＨ2 の下流側の主搬送路Ｌ1 に乗車券
類を一時保持することのできる、図示しないソレノイド
で駆動されるストッパＳ1 が設けられていること、迂回
路Ｌ2 に設けられているウイング（迂回路Ｌ2 に示され
る丸印参照）を介して集札券（エドモンソン券）を集札
する集札箱Ｂが設けられていること、及び集札取出口２
ｂの近くに、複数枚の乗車券類を集めて一括して排出す
ることのできる、図示しないソレノイドで駆動されるス
トッパＳ2 が設けられていることである。

【００１７】図２中、Ｃは、マイクロコンピュータを中
心に構成された制御器であって、上述した表示画面３、
各ヘッドＨ1 ，Ｈ2 やモータ、あるいはソレノイド等を
駆動制御して入出場処理ができるように構成されてい
る。

【００１８】次に、図３のフローチャートを用いて表示
画面３の表示制御動作について説明する。

【００１９】今、改札投入口１ａに乗車券類が投入され
て改札処理が開始されたとする（ステップ１００肯定。
以下、ステップを「Ｓ」とする。）。そして、このとき
集札投入口２ａには乗車券類の投入がなく、集札処理は
開始されていないものとする（Ｓ１０２否定）。なお、
この改札処理及び集札処理については、乗車券類別に後
に詳述する。

【００２０】上述のように、筐体Ｇが改札処理のみを行
っているときは、表示画面３は、図１（ｂ）に示される
ように、改札処理専用とされる（Ｓ１０４）。なお、図
１（ｂ）に示される表示は、一例であって、例えば、投
入された乗車券類が無効券の場合は、無効券のため入場
できない旨が表示され、また、乗車券類がＳＦカードの
場合は、残額等が表示される。

【００２１】改札投入口１ａと集札投入口２ａとに同時
に乗車券類が投入され、筐体Ｇが改札処理と集札処理と
を並行処理しているときは（Ｓ１００肯定、Ｓ１０２肯
定）、表示画面３は、図１（ａ）に示されるように、改
札用表示画面３ａ及び集札用表示画面３ｂに２分割さ
れ、改札用及び集札用の所定の案内が行われる（Ｓ１０
６）。

【００２２】改札投入口１ａに乗車券類が投入されるこ
となく、集札投入口２ａのみに乗車券類が投入されたと
きは（Ｓ１００否定、Ｓ１０８肯定）、表示画面３は、
集札処理専用とされる（Ｓ１１０）。

【００２３】次に、上記図２を用いて、上述した改札処
理及び集札処理の乗車券類別の搬送制御動作について、
乗車券類別に説明する。

【００２４】（１）定期券による改札処理 定期券が改札投入口１ａに投入されると、主搬送路Ｌ1
で搬送される間、読取ヘッドＨ1 でその定期券に記録さ
れているデータが読取られ、その読取られたデータを基
に制御器Ｃで入場用の演算処理が行なわれる。そして、
書込ヘッドＨ2を介して入場データが定期券に書込まれ
たのち、短縮路Ｌ1 ′及び主搬送路Ｌ1を介して改札取
出口１ｂに排出されて返却される。

【００２５】定期券が有効期間切れ等により無効券と判
定されたときは、その旨が表示画面３に表示される。な
お、後述するエドモンソン券、又はＳＦカードが無効券
のときも、その無効券は、定期券と同じルートで改札取
出口１ｂに排出されるとともに、表示画面３に入場でき
ない旨が表示される。

【００２６】（２）エドモンソン券による改札処理 改札投入口１ａに投入されたエドモンソン券は、主搬送
路Ｌ1 で搬送される間に、読取ヘッドＨ1 により記録さ
れているデータが読取られ、次いで、書込ヘッドＨ2 に
より入場データが書込まれる。そして、パンチ印字部Ｐ
1 によりパンチ孔があけられるとともに、入場日時等が
印字され、改札取出口１ｂに排出されて返却される。

【００２７】（３）ＳＦカードによる改札処理 改札投入口１ａに投入されたＳＦカードは、主搬送路Ｌ
1 で搬送される間に、読取ヘッドＨ1 により記録されて
いるデータが読取られたのち、書込ヘッドＨ2により新
たな残額及び入場データが書込まれる。次いで、ＳＦカ
ードは迂回路Ｌ2 に導かれ、この迂回路Ｌ2 に設けられ
ているパンチ印字部Ｐ2 により新たな残額や入場駅等が
印字され、必要に応じてパンチ孔があけられる。その
後、ＳＦカードは、主搬送路Ｌ1 を介して改札取出口１
ｂに排出されて返却される。

【００２８】次に、集札処理の制御動作について述べる
が、この集札処理は、上述の改札処理と並行して、すな
わち、改札処理と同時に行なうことができる。

【００２９】（１）定期券による集札処理 定期券が集札投入口２ａに投入されると、主搬送路Ｌ1
で搬送される間、読取ヘッドＨ1 でその定期券に記録さ
れているデータが読取られ、その読取られたデータを基
に制御器Ｃで出場用の演算処理が行なわれる。そして、
書込ヘッドＨ2を介して出場データが定期券に書込まれ
たのち、短縮路Ｌ1 ′及び主搬送路Ｌ1を介して集札取
出口２ｂに排出されて返却される。

【００３０】定期券が有効期間切れ等により無効券と判
定されたときは、その旨が表示画面３に表示される。な
お、後述するエドモンソン券、又はＳＦカードが無効券
のときも、その無効券は、定期券と同じルートで集札取
出口２ｂに排出されるとともに、表示画面３に出場でき
ない旨が表示される。

【００３１】（２）エドモンソン券による集札処理 集札投入口２ａに投入されたエドモンソン券は、主搬送
路Ｌ1 で搬送される間に、読取ヘッドＨ1 により記録さ
れているデータが読取られ、次いで、書込ヘッドＨ2 に
より出場データが書込まれる。そして、そのエドモンソ
ン券は、迂回路Ｌ2 を介して集札箱Ｂに集札される。

【００３２】（３）ＳＦカードによる集札処理 集札投入口２ａに投入されたＳＦカードは、主搬送路Ｌ
1 で搬送される間に、読取ヘッドＨ1 により記録されて
いるデータが読取られたのち、書込ヘッドＨ2により新
たな残額及び出場データが書込まれる。次いで、ＳＦカ
ードは迂回路Ｌ2 に導かれ、この迂回路Ｌ2 に設けられ
ているパンチ印字部Ｐ2 により新たな残額や出場駅等が
印字され、必要に応じてパンチ孔があけられる。その
後、ＳＦカードは、主搬送路Ｌ1 を介して集札取出口２
ｂに排出されて返却される。

【００３３】上述の集札処理は、１枚の乗車券類で出場
条件を満たす場合であるが、２枚の乗車券類で一つの出
場条件を満たす場合、最初に投入された１枚目の乗車券
類はストッパＳ1 で一時保持され、２枚目の乗車券類待
ちとなる。そして、その２枚目に投入された乗車券類で
出場が許可できると判定されたとき、そのストッパＳ1
に保持されていた乗車券類は、集札箱Ｂに集札され、ま
た、その乗車券類が定期券又はＳＦカードであれば、集
札取出口２ｂに排出されて返却される。

【００３４】投入された２枚の乗車券類全てを返却する
必要がある場合、例えば、乗車券類が２枚とも定期券の
場合は、２枚の定期券が集札取出口２ｂに搬送されてく
るまで、ストッパＳ2 で保持され、２枚の定期券が揃っ
たときに一括して排出される。なお、乗車券類を３枚以
上処理しようとするときは、その分だけストッパＳ1が
増設される。

【００３５】なお、上述の例では、改札口側及び集札口
側において、短縮路Ｌ1 ′，Ｌ1 ′を設けたが、これら
短縮路Ｌ1 ′，Ｌ1 ′を省略することもできる。しか
し、これら短縮路Ｌ1 ′，Ｌ1 ′設けたときは、乗車券
類（定期券）を早く返却できる効果がある。

【００３６】また、上述の例では、表示画面３の分割表
示は、改札通路Ｐ1 （又は集札通路Ｐ2 ）の通過方向と
直交するように分割したが、その改札通路Ｐ1 （又は集
札通路Ｐ2 ）の通過方向と平行に分割することもでき
る。

【００３７】

【発明の効果】本発明に係る双方向型自動改札機は、筐
体の上面中央部に設けられた表示画面と、改札処理と集
札処理とが同時に行われたときに、前記表示画面を改札
処理用及び集札処理用の２分割表示とし、その改札処理
又は集札処理のいずれか一方の処理が行われたときに、
その表示画面をその一方の処理用の表示とする表示制御
手段とからなるので、一つの表示画面を効果的に利用し
て改札及び集札の利用者に所定の案内を行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本発明の一実施の形態に係る双方向
型自動改札機の平面図、（ｂ）は、表示画面の他の表示
例を示す説明図である。

【図２】筐体の内部構造図である。

【図３】表示制御動作を示すフローチャートである。

【符号の説明】

Ｇ 筐体 １ａ 改札投入口 １ｂ 改札取出口 ２ａ 集札投入口 ２ｂ 集札取出口 ３ 表示画面 ３ａ 改札用表示画面 ３ｂ 集札用表示画面 Ｌ1 主搬送路 Ｌ1 ′ 短縮路 Ｌ2 迂回路 Ｈ1 読取ヘッド Ｈ2 書込ヘッド Ｐ1 ，Ｐ2 パンチ印字部 Ｂ 集札箱 Ｓ1 ，Ｓ2 ストッパ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 改札通路に沿って設けられる所定長さを
   有する筐体の改札口側に設けられた改札投入口に投入さ
   れた乗車券類の改札処理と、その筐体の集札口側に設け
   られた集札投入口に投入された乗車券類の集札処理とを
   同時に行えるようにした双方向型自動改札機において、 前記筐体の上面中央部に設けられた表示画面と、 前記改札処理と集札処理とが同時に行われたときに、前
   記表示画面を改札処理用及び集札処理用の２分割表示と
   し、その改札処理又は集札処理のいずれか一方の処理が
   行われたときに、その表示画面をその一方の処理用の表
   示とする表示制御手段と、 を有することを特徴とする双方向型自動改札機。