JP2001016477A - 垂直出力回路 - Google Patents

垂直出力回路

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JP2001016477A
JP2001016477A JP18753799A JP18753799A JP2001016477A JP 2001016477 A JP2001016477 A JP 2001016477A JP 18753799 A JP18753799 A JP 18753799A JP 18753799 A JP18753799 A JP 18753799A JP 2001016477 A JP2001016477 A JP 2001016477A
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vertical
deflection coil
pulse
vertical deflection
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JP18753799A
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Kazue Kida
和重 木田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 D級増幅で動作し、キャリア除去用のローパ
スフィルタを用いず、低コストな垂直出力回路を実現す
ること。 【解決手段】 ランプ波発生回路10は、水平帰線パル
スの発生期間中に出力レベルが線形に変化するランプ波
を発生する。誤差増幅回路12は垂直鋸波と、積分器3
の出力する平滑化信号gを入力し、それらの差分値を誤
差信号として出力する。比較器11はランプ波と誤差信
号のレベルを比較し、正極性のパルスと負極性のパルス
をドライブ回路2に与える。第1及び第2のスイッチ素
子4、5は、ドライブ回路2の出力パルスで導通し、水
平帰線期間内のみでスイッチング動作する。こうする
と、垂直偏向コイル6に対してキャリア除去用のローパ
スフィルタが不要となり、低消費電力の垂直出力回路を
実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示デバイスとし
て陰極線管(以下、CRTという)を用いるTV受像機
やモニター機器の垂直出力回路に関するもので、特にD
級増幅により垂直偏向コイルに鋸波電流を与える垂直出
力回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】TV受像機やモニター機器などCRTを
用いた表示装置では、電子ビームのCRTの垂直方向の
偏向を行わせるために、垂直出力回路が使用されてい
る。一般的な垂直出力回路は、基準となる垂直レートの
鋸波形を発生し、A級又はB級増幅回路により前記鋸波
形を増幅し、垂直偏向コイルを駆動している。しかしな
がら従来の垂直出力回路では、増幅回路がA級又はB級
動作を用いているため、電力ロスが大きいという課題が
あった。
【0003】前記課題を解決するためのものとして、特
開平10−164385号公報に記載された垂直出力回
路がある。この垂直出力回路では、D級増幅を行うこと
により電力ロスが軽減されるようになっている。この垂
直出力回路について図6を用いて説明する。図6におい
て、入力端子51は基準となる垂直鋸波形を入力する入
力端子である。入力端子53はパルス幅変調(以下、P
WMという)のキャリア、即ち水平同期信号と同一周波
数の鋸波を入力する入力端子である。PWM変調器52
は入力端子51より入力された垂直鋸波と、入力端子5
3より入力されたキャリアとを比較して、台形状のPW
M信号を発生させる変調器である。
【0004】点線部で示す基準電圧発生回路54は、電
源電圧Vcc1とGND間に分圧抵抗を設けることによ
り、2つの基準電圧V1及びV2を発生する回路であ
る。比較器55はPWM変調器52から出力されたPW
M信号と、基準電圧発生回路54から出力された基準電
圧V1とのレベルを比較し、H又はLレベルの信号(パ
ルス)を出力する回路である。比較器56はPWM変調
器52から出力されたPWM信号と、基準電圧発生回路
54から出力された基準電圧V2とのレベルを比較し、
H又はLレベルの信号(パルス)を出力する回路であ
る。
【0005】トランジスタ57は比較器55よりの出力
パルスによりスイッチングを行う第1のスイッチング素
子である。トランジスタ58は比較器55よりの出力パ
ルスによりスイッチングを行う第2のスイッチング素子
である。ダイオード59はトランジスタ57がオフした
際に回生電流を流すためのフライホイールダイオードで
ある。同様に、ダイオード60はトランジスタ58がオ
フした際に回生電流を流すためのフライホイールダイオ
ードである。
【0006】点線部で示すローパスフィルタ61は、コ
イルとコンデンサからなるローパスフィルタであり、ト
ランジスタ57及びトランジスタ58によるパルス幅変
調された駆動電流からキャリア成分を除くために用いら
れる。垂直偏向コイル63はローパスフィルタ61より
出力された鋸波の駆動電流により、CRTの電子ビーム
を垂直方向に偏向する垂直偏向コイルである。抵抗62
は垂直偏向コイル63に流れる駆動電流を電圧に変換し
て出力するモニタ用の抵抗である。
【0007】このような構成の垂直出力回路の動作につ
いて図7を用いて説明する。図6のPWM変調器52に
対して、入力端子53を介して図7(A)に示す波形の
キャリアaが入力され、入力端子51を介して図7
(A)に示す波形の垂直鋸波bが入力されると、図7
(B)のようなPWM信号cが出力される。一方、基準
電圧発生回路54は図7(B)の横破線で示すようなレ
ベルの基準電圧V1,V2(V1>V2)を発生する。
比較器55はPWM変調器52の出力波形と基準電圧発
生回路の基準電圧V1とのレベルを比較し、図7(C)
に示すパルスdを生成する。また比較器56はPWM変
調器52の出力波形と基準電圧発生回路の基準電圧V2
とのレベルを比較し、図7(D)に示すパルスeを生成
する。比較器55の出力パルスcでトランジスタ57が
駆動され、比較器56の出力パルスeでトランジスタ5
8が駆動されると、トランジスタ57及び58は駆動電
流をローパスフィルタ61を介して垂直偏向コイル63
に供給する。このとき、ローパスフィルタ61は駆動電
流に重畳されたキャリア成分を除去し、図7(E)のよ
うな垂直鋸波の駆動電流fを出力する。このようにトラ
ンジスタ57及び58はスイッチング動作(D級動作)
を行うため、トランジスタ自身での電力ロスが小さくな
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6に
示す構成の従来の垂直出力回路では、パルス幅変調され
た駆動電流からキャリア成分を除くためにローパスフィ
ルタが必要である。このようなローパスフィルタには1
A〜数Aの電流が流れるため、非常に大きな外形を有す
る部品が必要となる。また、このローパスフィルタの遮
断周波数をキャリアの周波数に合わせて選ぶ必要がある
ため、コンピューターディスプレイ等のように、幅広い
水平同期周波数に対応するシステムに用いることは困難
であるという問題点があった。
【0009】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであって、垂直偏向コイルを駆動する出
力トランジスタに対してD級増幅で動作させ、かつキャ
リア除去用のローパスフィルタを必要としない垂直出力
回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、D級増幅回路を用いたCRTの垂直出力回路におい
て、垂直偏向コイルに対するスイッチング動作を電子ビ
ームの水平帰線期間内にのみ行うことを特徴とするもの
である。
【0011】本願の請求項2の発明は、回路に正極性の
電源を供給する正電源と、回路に負極性の電源を供給す
る負電源と、電子ビームをCRTの垂直方向に偏向させ
る垂直偏向コイルと、前記垂直偏向コイルと直列に接続
され、前記垂直偏向コイルに流れる電流波形を検出する
電流検出抵抗と、前記電流検出抵抗により検出された電
流波形を平滑化して平滑化信号を出力する積分器と、前
記正電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、前
記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第1のスイッチ
素子と、前記負電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接
続され、前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第2
のスイッチ素子と、水平帰線パルスの立ち上がりで所定
電圧値にセットされ、電子ビームの帰線期間中は単調に
変化し、CRTの画像表示期間中は前記所定電圧値を保
つランプ波形を発生するランプ波発生回路と、基準とな
る垂直鋸波信号、及び前記積分器の平滑化信号を入力
し、両信号の差分値を誤差信号として出力する誤差増幅
回路と、前記誤差増幅回路の出力レベルと前記ランプ波
発生回路の出力レベルとを比較し、夫々出力レベルが同
一になる時刻で極性が変化する正極性のパルス及び負極
性のパルスを出力する比較器と、前記比較器の出力パル
スを増幅し、前記正極性のパルスを前記第1のスイッチ
素子の制御入力端に与え、前記負極性のパルスを前記第
2のスイッチ素子の制御入力端に与えるドライブ回路
と、を具備し、電子ビームが水平帰線期間にあるときの
みに、前記第1のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ
素子が状態変化するようにしたことを特徴とするもので
ある。
【0012】本願の請求項3の発明は、D級増幅回路を
用いたCRTの垂直出力回路において、画像表示期間中
には、垂直偏向コイルに対するスイッチング動作を電子
ビームの水平帰線期間内のみに行うように制御し、電子
ビームの垂直帰線期間には、前記垂直偏向コイルに対す
るスイッチング動作を水平帰線期間及び水平走査期間に
行うことにより、垂直偏向コイルの駆動電流変化を前記
画像表示期間中の水平帰線期間の駆動電流変化に比べて
大きくしたことを特徴とするものである。
【0013】本願の請求項4の発明は、回路に正極性の
電源を供給する正電源と、回路に負極性の電源を供給す
る負電源と、電子ビームをCRTの垂直方向に偏向させ
る垂直偏向コイルと、前記垂直偏向コイルと直列に接続
され、前記垂直偏向コイルに流れる電流波形を検出する
電流検出抵抗と、前記電流検出抵抗により検出された電
流波形を平滑化して平滑化信号を出力する積分器と、前
記正電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、前
記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第1のスイッチ
素子と、前記負電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接
続され、前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第2
のスイッチ素子と、基準となる垂直鋸波信号、及び前記
積分器の平滑化信号を入力し、両信号の差分値を誤差信
号として出力する誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路の
出力が基準電圧より小さい場合は前記水平帰線パルスの
立ち上がりで所定電圧にセットされ、電子ビームの水平
帰線期間中は単調に変化し、CRTの画像表示期間中は
前記所定値を保つランプ波形を発生し、前記誤差増幅回
路の出力が基準電圧を越えた場合は、前記水平帰線パル
スの立ち上がりで所定電圧にセットされ、次の水平帰線
パルスまで単調に変化するランプ波形を発生するランプ
波発生回路と、前記誤差増幅回路の出力レベルと前記ラ
ンプ波発生回路の出力レベルとを比較し、夫々出力レベ
ルが同一になる時刻で極性が変化する正極性のパルス及
び負極性のパルスを出力する比較器と、前記比較器の出
力パルスを増幅し、前記正極性のパルスを前記第1のス
イッチ素子の制御入力端に与え、前記負極性のパルスを
前記第2のスイッチ素子の制御入力端に与えるドライブ
回路と、を具備し、画像表示期間中は前記第1のスイッ
チ素子及び第2のスイッチ素子が水平帰線期間のみに状
態変化し、垂直帰線期間中は前記第1のスイッチ素子及
び第2のスイッチ素子が任意の水平走査期間の任意の位
置で状態変化するようにしたことを特徴とするものであ
る。
【0014】請求項1による発明では、垂直偏向コイル
のスイッチングが水平帰線期間内で行われるように制御
することで、出力電流にキャリア成分が存在していて
も、画面の表示領域にノイズが現れない。
【0015】請求項2による発明では、スイッチノイズ
が画面の表示領域には現れない。
【0016】請求項3による発明では、垂直表示期間に
おいてスイッチングが水平帰線期間内で行われるように
制御することで、出力電流にキャリア成分が存在してい
ても、画面の表示領域にノイズが現れない。また垂直帰
線期間内においてはその制御を解除することで、垂直帰
線期間を短くできる。
【0017】請求項4による発明では、垂直表示期間中
は前記第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子が水
平帰線期間のみで状態が変化することで、スイッチング
ノイズが画像表示領域に現れない。また、垂直帰線期間
中は第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素子が任意
の水平期間で状態が変化することで、垂直帰線期間を短
くできる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る垂直出力回路について、図1〜図5を用いて説明す
る。 (実施の形態1)図1は本発明の実施の形態1における
垂直出力回路の構成図である。この垂直出力回路は、P
WM制御部1、ドライブ回路2、積分器3、第1のスイ
ッチ素子4、第2のスイッチ素子5、垂直偏向コイル
6、電流検出抵抗7、正電源+V1、負電源−V2を含
んで構成される。
【0019】破線部で示すPWM制御部1は、水平帰線
パルスaと垂直鋸波bよりPWMパルスを発生させる回
路であり、ランプ(Ramp)波発生回路10、比較器1
1、誤差増幅回路12を含んで構成される。ランプ波発
生回路10は水平帰線パルスaに同期したランプ波形c
を発生させる回路である。誤差増幅回路12は基準とな
る垂直鋸波bと、積分器3の平滑化信号gとの差分値を
演算し、誤差信号(b−g)を生成する回路である。比
較器11はランプ波発生回路10の出力するランプ波形
cと、誤差増幅回路12の誤差信号(b−g)とを比較
し、(b−g)>cのときに正極性のパルスdを出力
し、(b−g)<cのときに負極性のパルスeを出力す
る回路である。
【0020】破線部で示すドライブ回路2は、PWM制
御部1の出力パルスを増幅し、第1のスイッチ素子4及
び第2のスイッチ素子5を駆動する回路である。正電源
+V1と垂直偏向コイル6の間に接続されて電流の断続
を行う第1のスイッチ素子4が設けられている。また、
負電源−V2と垂直偏向コイル6の間に接続されて電流
の断続を行う第2のスイッチ素子5が設けられている。
尚、|V1|>|V2|とする。そして第1のスイッチ
素子4と第2のスイッチ素子5の共通接続点は、垂直偏
向コイル6の一端に接続される。また垂直偏向コイル6
の他端とGND間には、駆動電流をモニタするための電
流検出抵抗7が接続されている。
【0021】積分器3は電流検出抵抗7の出力電圧を平
滑化して水平同期周波数成分を除いた信号、即ち平滑化
信号gを出力する回路である。
【0022】このような構成の垂直出力回路の動作につ
いて、図2の動作波形図を用いて説明する。ランプ波発
生回路10には図2(A)で示す水平帰線パルスaが入
力され、誤差増幅回路12の非反転入力端には図2
(B)で示す垂直鋸波bが入力されているとし、画像表
示期間中の状態を模式的に示す。ランプ波発生回路10
は図2(C)で示されるように、水平帰線パルスaの立
ち上がりで所定電圧値にリセットされ、水平帰線期間中
は単調変化し(図では下向きに変化)、水平表示期間中
は所定電圧値を保つランプ波形を発生する。
【0023】垂直表示期間中(画像表示期間中)におい
ては、図2(B)に示す基準垂直鋸波bと、図2(H)
に示す積分器3の平滑化信号gとはほぼ同一波形とな
り、誤差増幅回路12の出力(b−g)は、図2(C)
に示すように一定電圧となる。比較器11により、ラン
プ波発生回路10のランプ波形cと、誤差増幅回路12
の誤差信号(b−g)とが比較され、図2(D)で示す
パルスd,eが出力される。これらのパルスd,eはド
ライブ回路2により増幅され、第1のスイッチ素子4及
び第2のスイッチ素子5の制御入力端に出力される。こ
のため第1のスイッチ素子4には図2(E)に示す電流
hが流れ、第2のスイッチ素子5には図2(F)に示す
電流iが流れる。電流h、iが共に線形に変化するの
は、垂直偏向コイル6のインダクタンス成分のためであ
る。また電流iの変化率が、電流hの変化率に比べて小
さいのは、|V1|>|V2|であることによる。これ
を合成した電流は図2(G)に示すような駆動電流fと
なり、水平表示期間(H)毎に垂直偏向電流が線形に変
化し、且つ垂直表示期間(V)単位で垂直偏向電流の絶
対値が徐々に減少又は増加する。こうして垂直偏向コイ
ル6に所望の垂直偏向電流が流れる。
【0024】垂直偏向コイル6に流れる駆動電流fは電
流検出抵抗7により検出され、積分器3により平滑化さ
れ、図2(H)に示すような平滑化信号gとなる。この
ループにより入力された垂直鋸波形とほぼ相似の電流波
形が垂直偏向コイル6に流れる。垂直偏向コイル6に流
れる駆動電流fにはPWMのキャリア成分が乗っている
が、水平帰線期間部分にあるため、画面ではキャリア成
分が見えない。
【0025】このように駆動電流のスイッチングを水平
帰線期間内に行われるように制御することで、キャリア
除去用のローパスフィルタを用いなくても、表示期間内
にスイッチングによるノイズが現れないようにすること
ができる。しかし、急峻な電流変化が要求される垂直帰
線期間において、スイッチング動作が水平帰線期間内に
限られてしまうため、追従が遅れて結果として垂直帰線
期間が長くなってしまうという問題は残る。なお、第1
のスイッチ素子4及び第2のスイッチ素子5に、図示の
ようにFETを用いるものとしたが、バイポーラトラン
ジスタ等のスイッチ素子を用いても良い。
【0026】(実施の形態2)次に本発明の実施の形態
に2における垂直出力回路について、図3及び図4を用
いて説明する。図3は本実施の形態における垂直出力回
路の構成図であり、PWM制御部20以外の部分につい
ては実施の形態1と同一構成であるため、同一部分は同
一の符号を付け、詳細な説明は省略する。本実施の形態
の垂直出力回路は、画像の表示期間は実施の形態1と同
様の機能を持たせ、電子ビームの垂直帰線期間は、垂直
偏向コイル6の駆動電流をより急速に変化させる機能を
付加したことを特徴とする。
【0027】本実施の形態のPWM制御部20は、ラン
プ波発生回路21、比較器11、誤差増幅回路12を含
んで構成される。ランプ波発生回路21は垂直帰線期間
には、その制御入力端が誤差増幅回路12の出力端と接
続状態となり、画像表示期間は制御入力端が誤差増幅回
路12の出力端と非接続状態となる。誤差増幅回路12
は基準となる垂直鋸波bと積分器3の平滑化信号gとの
差を求め、誤差信号(b−g)を生成する回路である。
比較器11はランプ波発生回路21のランプ波形cと誤
差増幅回路12の誤差信号(b−g)とを比較し、正極
性のパルスdと負極性のパルスeとを出力する回路であ
る。ランプ波発生回路21は、水平帰線パルスaに同期
し、誤差増幅回路12の誤差信号(b−g)の状態によ
り波形が変化するランプ波形を発生する回路である。
【0028】このような構成の垂直出力回路の動作につ
いて、図4の動作波形を用いて説明する。尚、PWM制
御部20の以外の動作については、実施の形態1と同一
であるため動作説明を省略する。画像表示期間及び垂直
帰線期間において、ランプ波発生回路21には、図4
(A)で示すような水平帰線パルスaが入力される。垂
直帰線期間において、誤差増幅回路12の非反転入力端
には図4(B)で示すように、垂直鋸波bの立ち上がり
部分の波形が入力されている。
【0029】ランプ波発生回路21は図4(C)で示す
ランプ波形cを発生する。即ちランプ波発生回路21
は、誤差増幅回路12の誤差信号(b−g)の電圧が、
図4(C)に示すように、基準電圧より小さい期間にお
いては、水平帰線パルスの立ち上がりから単調に変化し
(図では減少)、水平帰線パルスaの立ち下がりで初期
電圧にセットされ、水平表示期間中には初期電圧を保つ
ランプ波形cを発生する。また、誤差信号(b−g)の
電圧が基準電圧を越えている期間においては、水平帰線
パルスaの立ち上がりで初期電圧にセットされ、次の水
平帰線パルスがくるまで単調変化するランプ波形cを発
生する。
【0030】垂直帰線期間は基準の垂直鋸波bと積分器
3よりの平滑化信号gとの誤差が大きくなるため、誤差
増幅回路12の誤差信号(b−g)は図4(C)のよう
に高い電圧を示す。このため、ランプ波発生回路21の
動作が水平帰線期間のみのランプではなく、水平走査期
間全体に渡るランプ波形cとなる。この場合、垂直偏向
コイル6には、図4(F)に示すような波形の駆動電流
fが流れる。この区間の電流の立ち上がり速度は、画像
表示期間における水平帰線期間の立ち上がり速度より速
い。
【0031】図5(a)は画像表示期間(垂直表示期
間)における水平帰線パルスaと、垂直偏向コイル6の
駆動電流fの関係を示す波形図である。図5(b)は垂
直帰線期間における水平帰線パルスaと、垂直偏向コイ
ル6の駆動電流fの関係を示す波形図である。このよう
に本実施の形態のPWM制御部20は、垂直表示期間内
ではスイッチングのタイミングが水平帰線期間内に限ら
れるため、スイッチングノイズは画面には見えなくな
る。また垂直帰線期間内では水平走査期間全体を利用す
るため、大きなデューティ比のPWM波を発生できる。
【0032】このようにスイッチング素子のスイッチン
グを水平帰線期間内に行うように制御することで、キャ
リア除去用のローパスフィルタを用いずとも表示期間内
にスイッチングによるノイズが現れることをなくすこと
ができる。またノイズが見える恐れのない垂直帰線期間
においては、任意の水平期間においてスイッチングされ
るように制御することで、変化の急峻な垂直帰線期間に
追従することができる。
【0033】なお、垂直帰線期間内においても、水平に
同期したタイミングでスイッチングを行うものとした
が、垂直帰線期間内であれば任意のタイミングでスイッ
チングを行うようにしても良い。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、D級増幅
回路を用いた垂直出力回路において必要不可欠であった
キャリア除去用のローパスフィルタを不要にすることが
できる。このため、電力ロスが少ない垂直偏向回路を、
低コストで提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による垂直出力回路の構
成図である。
【図2】実施の形態1による垂直出力回路の動作説明図
である。
【図3】本発明の実施の形態2による垂直出力回路の構
成図である。
【図4】実施の形態2による垂直出力回路の動作説明図
である。
【図5】実施の形態2による垂直出力回路において、垂
直偏向コイルに流れる駆動電流の波形図である。
【図6】従来の垂直出力回路の構成図である。
【図7】従来の垂直出力回路の動作説明図である。
【符号の説明】
1 PWM制御部 2 ドライブ回路 3 積分器 4 第1のスイッチ素子 5 第2のスイッチ素子 6 垂直偏向コイル 7 電流検出抵抗 10,21 ランプ波発生回路 11 比較器 12 誤差増幅器 20 PWM制御部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 D級増幅回路を用いたCRTの垂直出力
    回路において、垂直偏向コイルに対するスイッチング動
    作を電子ビームの水平帰線期間内にのみ行うことを特徴
    とする垂直出力回路。
  2. 【請求項2】 回路に正極性の電源を供給する正電源
    と、 回路に負極性の電源を供給する負電源と、 電子ビームをCRTの垂直方向に偏向させる垂直偏向コ
    イルと、 前記垂直偏向コイルと直列に接続され、前記垂直偏向コ
    イルに流れる電流波形を検出する電流検出抵抗と、 前記電流検出抵抗により検出された電流波形を平滑化し
    て平滑化信号を出力する積分器と、 前記正電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、
    前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第1のスイッ
    チ素子と、 前記負電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、
    前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第2のスイッ
    チ素子と、 水平帰線パルスの立ち上がりで所定電圧値にセットさ
    れ、電子ビームの帰線期間中は単調に変化し、CRTの
    画像表示期間中は前記所定電圧値を保つランプ波形を発
    生するランプ波発生回路と、 基準となる垂直鋸波信号、及び前記積分器の平滑化信号
    を入力し、両信号の差分値を誤差信号として出力する誤
    差増幅回路と、 前記誤差増幅回路の出力レベルと前記ランプ波発生回路
    の出力レベルとを比較し、夫々出力レベルが同一になる
    時刻で極性が変化する正極性のパルス及び負極性のパル
    スを出力する比較器と、 前記比較器の出力パルスを増幅し、前記正極性のパルス
    を前記第1のスイッチ素子の制御入力端に与え、前記負
    極性のパルスを前記第2のスイッチ素子の制御入力端に
    与えるドライブ回路と、を具備し、 電子ビームが水平帰線期間にあるときのみに、前記第1
    のスイッチ素子及び前記第2のスイッチ素子が状態変化
    するようにしたことを特徴とする垂直出力回路。
  3. 【請求項3】 D級増幅回路を用いたCRTの垂直出力
    回路において、画像表示期間中には、垂直偏向コイルに
    対するスイッチング動作を電子ビームの水平帰線期間内
    のみに行うように制御し、電子ビームの垂直帰線期間に
    は、前記垂直偏向コイルに対するスイッチング動作を水
    平帰線期間及び水平走査期間に行うことにより、垂直偏
    向コイルの駆動電流変化を前記画像表示期間中の水平帰
    線期間の駆動電流変化に比べて大きくしたことを特徴と
    する垂直出力回路。
  4. 【請求項4】 回路に正極性の電源を供給する正電源
    と、 回路に負極性の電源を供給する負電源と、 電子ビームをCRTの垂直方向に偏向させる垂直偏向コ
    イルと、 前記垂直偏向コイルと直列に接続され、前記垂直偏向コ
    イルに流れる電流波形を検出する電流検出抵抗と、 前記電流検出抵抗により検出された電流波形を平滑化し
    て平滑化信号を出力する積分器と、 前記正電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、
    前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第1のスイッ
    チ素子と、 前記負電源と前記垂直偏向コイルの他端間に接続され、
    前記垂直偏向コイルの駆動電流を断続する第2のスイッ
    チ素子と、 基準となる垂直鋸波信号、及び前記積分器の平滑化信号
    を入力し、両信号の差分値を誤差信号として出力する誤
    差増幅回路と、 前記誤差増幅回路の出力が基準電圧より小さい場合は前
    記水平帰線パルスの立ち上がりで所定電圧にセットさ
    れ、電子ビームの水平帰線期間中は単調に変化し、CR
    Tの画像表示期間中は前記所定値を保つランプ波形を発
    生し、前記誤差増幅回路の出力が基準電圧を越えた場合
    は、前記水平帰線パルスの立ち上がりで所定電圧にセッ
    トされ、次の水平帰線パルスまで単調に変化するランプ
    波形を発生するランプ波発生回路と、 前記誤差増幅回路の出力レベルと前記ランプ波発生回路
    の出力レベルとを比較し、夫々出力レベルが同一になる
    時刻で極性が変化する正極性のパルス及び負極性のパル
    スを出力する比較器と、 前記比較器の出力パルスを増幅し、前記正極性のパルス
    を前記第1のスイッチ素子の制御入力端に与え、前記負
    極性のパルスを前記第2のスイッチ素子の制御入力端に
    与えるドライブ回路と、を具備し、 画像表示期間中は前記第1のスイッチ素子及び第2のス
    イッチ素子が水平帰線期間のみに状態変化し、垂直帰線
    期間中は前記第1のスイッチ素子及び第2のスイッチ素
    子が任意の水平走査期間の任意の位置で状態変化するよ
    うにしたことを特徴とする垂直出力回路。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100465163B1 (ko) * 2002-07-15 2005-01-13 삼성전자주식회사 스위칭 딜레이가 적은 영상왜곡보정장치
KR100465321B1 (ko) * 2002-05-02 2005-01-13 삼성전자주식회사 D급 증폭기를 이용하여 컨버전스왜곡을 보정할 수 있는영상왜곡보정장치
KR100513853B1 (ko) * 2002-07-11 2005-09-09 삼성전자주식회사 스위칭 노이즈에 의한 영향이 적은 영상왜곡보정장치

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