JP2001015905A - リフロー炉 - Google Patents

リフロー炉

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JP2001015905A
JP2001015905A JP11181709A JP18170999A JP2001015905A JP 2001015905 A JP2001015905 A JP 2001015905A JP 11181709 A JP11181709 A JP 11181709A JP 18170999 A JP18170999 A JP 18170999A JP 2001015905 A JP2001015905 A JP 2001015905A
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洋幸 武田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パッキンの劣化の少ないハウジングを上下に
分割したリフロー炉を提供する。 【解決手段】 上部ハウジング1の重ね合わせ面1a
と、下部ハウジング2の重ね合わせ面2aとを密着させ
る。パッキン3を、炉体Rの外側に設けた鍔部1b、2
b間で挟んで炉体Rを密閉する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ハウジングを上
下に分割したリフロー炉に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、プリント基板に各種デバイスを
実装する際に、これらを接合する、一般にはんだリフロ
ー工程と呼ばれるはんだ付け処理が、リフロー炉を用い
て行われる。上記リフロー炉では、炉内全体をはんだの
溶着温度に均一に加熱保持するために、炉内に設けたヒ
ータによって加熱された炉内空気を、同じく炉内に設け
られたファンによって強制的に攪拌することが行われ
る。当該リフロー炉は、メンテナンスの容易化を図るた
めに、断熱性を有する下部ハウジングの上部に断熱性を
有する上部ハウジングを分離可能に重ね合わせた構造が
採用されており、各ハウジングの重ね合わせ部分は、炉
内空気が外部に漏出しないようにシールされている。こ
のシール手段として、発泡シリコン製パッキンが用いら
れ、このパッキンは上部ハウジングと下部ハウジングと
の重ね合わせ面の間に挿入されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
リフロー炉においては、パッキンを下部ハウジングと上
部ハウジングとの重ね合わせ面の間に置いて、これを上
下方向から押し付けて密閉しているので、パッキンの側
面は前記重ね合わせ面のパッキンの厚さに相当する隙間
を通って浸入する炉内空気と直接接触する。このため、
はんだの溶融時に発生するフラックスヒュームガスが、
炉内空気とともにパッキンに接触してこれを腐食させ
る。また、パッキンの温度は、炉内空気の接触と、ハウ
ジングの重ね合わせ面からの伝熱とにより、耐熱温度以
上の250〜260℃にも上昇する。上記の原因でパッ
キンが劣化して、上下重ね合わせ部のシールが損なわれ
ると、ガスが外部に漏出する。この漏出防止のため、早
い段階でパッキンを取り換えなければならない問題があ
る。上記のような従来の問題点に鑑み、この発明は、パ
ッキンの劣化の少ないハウジングを上下に分割したリフ
ロー炉を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
のこの発明のリフロー炉は、断熱性を有する下部ハウジ
ングの上部に断熱性を有する上部ハウジングを分離可能
に重ね合わせ、これらハウジングの重ね合わせ面から炉
内空気が漏れるのをパッキンにより防止しているリフロ
ー炉において、上記各ハウジングの重ね合わせ面近傍の
外方に鍔部を設け、上記上部ハウジングの重ね合わせ面
と上記下部ハウジングの重ね合わせ面とを密着させた状
態で、各鍔部によりパッキンを挟んで炉体を密閉したこ
とを特徴とするものである。上記構成のリフロー炉によ
れば、重ね合わせ面どうしを密着させているとともに、
この重ね合わせ面の外方にパッキンを設けているので、
フラックス等から発生するガスを含む炉内空気が直接パ
ッキンに接触するのを抑制できる。また、パッキンをハ
ウジングの外側に設けたフランジで挟んでいるので、パ
ッキンに対するハウジングからの熱伝導が少ない。この
ため、パッキンの温度上昇が抑えられる。
【0005】上記リフロー炉は、上記各ハウジングの外
側板が、複数の通風孔を有し、この外側板と断熱材との
間に隙間を設けることが好ましい(請求項2)。この場
合は、ハウジングの断熱材と外側板との隙間に空気層を
設けることができ、この隙間で加熱された空気を、外側
板に設けた通風孔を通して、外気と置換させることがで
きるので、パッキンの昇温をさらに抑えることができ
る。
【0006】上記リフロー炉は、上記パッキンを、上記
ハウジングとの間に隙間を置いて設けるのが好ましい
(請求項3)。この場合は、パッキンがハウジングの側
壁と直接接触しないので、側壁からの伝熱による昇温が
防止される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら詳述する。図1はこの発明
のリフロー炉の一つの実施の形態を示す断面図である。
この発明のリフロー炉は、上部ハウジング1と下部ハウ
ジング2とに分割された炉体Rと、炉内空気を昇温させ
るための加熱ヒータ7と、炉内全体を均一に昇温させる
ために炉内空気を攪拌するファン4と、このファン4を
回転させるモータ5と、炉内空気が炉体Rの外部に漏出
するのを防止するパッキン3と、被加熱基板Aを搬送す
るチェーンコンベア6とで主要部が構成されている。
【0008】上記炉体Rを構成する各ハウジング1,2
は、金属板10,20間にグラスウール等の断熱材1
2,22を挟んだ断熱構造のものであり、上部ハウジン
グ1は下部ハウジング2の上に分離可能に重ね合わせて
ある。上記上部ハウジング1と下部ハウジング2の、そ
れぞれの重ね合わせ面1a、2aは、平滑面であり、互
いに密着させて重ね合わせてある。
【0009】上記上部ハウジング1と下部ハウジング2
のそれぞれの側壁11,21の外側板13,23は、そ
れぞれ断熱材12,22の側面との間で隙間を設けて配
置されている。このため、側壁11、21は断熱材1
2,22に加えて、その外側に空気層Bが設けられた2
重構造である。上記外側板13,23には、上記空気層
Bを外気と置換させるための複数の通風孔13a,23
aが設けられている。上記上部ハウジング1と下部ハウ
ジング2の上記重ね合わせ面1a、2aに近接した位置
には、外側に突出させて鍔部1b、2bが設けられ、先
端部で上記外側板13,23に連結されている。
【0010】上記鍔部1b、2bは、互いに近接した状
態で炉体Rの重ね合わせ部の全体に亘って設けられてお
り、両者間でパッキン3を挟んで炉体Rを密封してい
る。この鍔部1b、2bは、図の場合各ハウジング1,
2の内面の金属板10,20に連続させて形成してい
る。上記パッキン3は、発泡シリコンゴム製リングであ
り、上記ハウジング1,2の側壁11,21の下側面と
の間に隙間を置いて配置されている。
【0011】上記上部ハウジング1の炉内上部には、フ
ァン4が設けられ、その下方には加熱ヒータ7が設けら
れ、当該ファン4は上記上部ハウジング1の外部に固定
されたモータ5に連結されている。上記加熱ヒータ7は
通電によって炉内空気を加熱することができる。このた
め、上記加熱ヒータ7によって加熱された炉内空気を、
上記ファン4によって循環させることにより、熱風循環
経路aが形成される。したがって、被加熱基板Aは、上
記加熱ヒータ7の下方を上記下部ハウジング2内部に設
けられたチェーンコンベア6によって搬送される間、熱
風によって加熱される。
【0012】上記構成であれば、加熱ヒータ7で炉内空
気を昇温させ、この炉内空気をファン4で攪拌して、熱
風循環経路aに沿って炉内を循環させることができる。
このとき、上部ハウジング1の重ね合わせ面1aと下部
ハウジング2の重ね合わせ面2aとを密着させ、且つパ
ッキン3を炉体Rの外側に設けているので、はんだの溶
融時に発生するフラックスヒュームガスを含む炉内空気
が直接パッキン3に接触するのを防止できる。このた
め、炉内空気によってパッキン3が昇温したり、前記ガ
スによってパッキン3が腐食したりするのを抑制でき
る。また、パッキン3を、鍔部1b、2bを介して各ハ
ウジング1,2に取り付けているので、パッキン3が各
ハウジング1,2からの伝熱によって昇温するのが抑制
される。特にこの実施の形態においては、各側壁11,
21とパッキン3との間に隙間を設けているので、各側
壁11,21からの伝熱によってパッキン3が昇温する
のが、より効果的に抑制される。また、各断熱材12,
22と外側板13,23との間の空気層B内の空気を、
外側板13,23に設けた通風孔13a,23aによっ
て外気と置換させるので、パッキン3の昇温をさらに抑
えることができる。したがって、鍔部1b、2bとパッ
キン3とによって、炉内を密閉状態に維持でき、かつパ
ッキン3を劣化させることがない。
【0013】
【発明の効果】以上のように、請求項1に係るリフロー
炉によれば、はんだの溶融時に発生するフラックスヒュ
ームガスを含む炉内空気がパッキンと接触するのを抑制
でき、さらに、ハウジングからパッキンへの伝熱が抑制
されるので、腐食や温度上昇によるパッキンの劣化が少
ない。このため、パッキンの取り換え頻度が少なくメン
テナンスが容易である。
【0014】請求項2に係るリフロー炉によれば、パッ
キンの昇温をさらに抑制できるので、パッキンの劣化が
さらに抑制される。
【0015】請求項3に係るリフロー炉によれば、ハウ
ジングからパッキンへの伝熱による、パッキンの温度上
昇が抑制されるので、パッキンの劣化抑制にさらに効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のリフロー炉の一つの実施の形態を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 上部ハウジング 11 側壁 12 断熱材 13 外側板 13a 通風孔 1a 重ね合わせ面 1b 鍔部 2 下部ハウジング 21 側壁 22 断熱材 2a 重ね合わせ面 2b 鍔部 23 外側板 23a 通風孔 3 パッキン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】断熱性を有する下部ハウジングの上部に断
    熱性を有する上部ハウジングを分離可能に重ね合わせ、
    これらハウジングの重ね合わせ面から炉内空気が漏れる
    のをパッキンにより防止しているリフロー炉において、 上記各ハウジングの重ね合わせ面近傍の外方に鍔部を設
    け、上記上部ハウジングの重ね合わせ面と上記下部ハウ
    ジングの重ね合わせ面とを密着させた状態で、各鍔部に
    よりパッキンを挟んで炉体を密閉したことを特徴とする
    リフロー炉。
  2. 【請求項2】上記各ハウジングの外側板が、複数の通風
    孔を有し、この外側板と断熱材との間に隙間を設けた請
    求項1記載のリフロー炉。
  3. 【請求項3】上記パッキンを、上記ハウジングとの間に
    隙間を置いて設けた請求項1記載のリフロー炉。
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