JP2001013092A - 結晶方位測定装置および結晶方位測定方法 - Google Patents

結晶方位測定装置および結晶方位測定方法

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JP2001013092A JP11182364A JP18236499A JP2001013092A JP 2001013092 A JP2001013092 A JP 2001013092A JP 11182364 A JP11182364 A JP 11182364A JP 18236499 A JP18236499 A JP 18236499A JP 2001013092 A JP2001013092 A JP 2001013092A
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喜一郎 宇山
Hiroshi Mizuguchi
弘 水口
Masami Tomizawa
雅美 富澤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、スライス面方向の結晶面と側面方
向の測定する結晶面が直交していない一般的な結晶イン
ゴットに対し、側面測定により周方向基準とスライス面
の両方を決定可能とすることを目的とする。 【解決手段】 結晶インゴット1の側面にX線を放射し
回折X線強度が最高となる結晶面を検出してその法線方
向を測定する測定部3と、結晶インゴット1をその軸で
あるω軸14の周りに回転させたときの第1、第2の回
転位置でそれぞれ測定した互いに非平行な第1、第2の
結晶面法線hi ,hn よりω軸14に略平行な第3の結
晶面法線h0 を、この第3の結晶面法線h0 を軸とする
極座標上で既知である第1、第2の結晶面法線hi ,h
n 間の方位角差と各仰角を用い、ベクトル式で求めるデ
ータ処理部15とを有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばシリコンや
水晶等の単結晶試料の結晶方位をX線回折を利用して測
定する結晶方位測定装置および結晶方位測定方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体ウェハは、通常チョクラルスキー
引上げ法などで形成された単結晶インゴットを円筒状に
加工した後、薄板状に切断して形成されるが、半導体ウ
ェハは結晶方向によって大きく特性が異なるため、結晶
方向を考慮して切断がなされなければならない。
【0003】従来、単結晶インゴットからウェハを形成
するには、インゴットの周方向基準であるオリフラ面カ
ットのためのオリフラ面検出用の結晶回折装置と、スラ
イシングのためのスライス面決定のためのX線回折装置
との2つのX線回折装置を用いてそれぞれ測定してい
た。あるいはこれらを改善して1つのX線回折装置でイ
ンゴットの側面の測定のみでオリフラ面だけでなくスラ
イス面も決定できるようにした装置が知られている(特
開平06−89887号公報)。この後者の装置では次
のような方法がとられている。
【0004】この装置の結晶方位検出部には、X線発生
部と検出部が、測定する結晶面の回折角θ0 に合わせて
配置されている。インゴットの側面の測定点にX線をあ
て、インゴットをインゴット軸に対し回転していくと、
結晶面の法線が軸線の方向になると回折X線が最大にな
る。この位置でインゴットの回転を停止させ、次に結晶
方位検出部を軸線に対し90度方向転換してから、回転
軸に対し左右に回転させ、さらに回折X線がピークとな
る回転角を読み取る。これにより結晶面法線のインゴッ
ト軸方向の倒れ角がわかる。同様に周方向に90度離れ
た別の結晶面法線の倒れ角が求まる。
【0005】測定する結晶面が、面指数(100)の単
結晶インゴット51の場合を図16に示す。インゴット
軸52方向の(100)面の法線h0 は測定した結晶面
法線h1 ,h2 それぞれと直交する。h0 ,h1 ,h2
が互いに直交することにより、h1 の倒れ角がh0 のX
方向の倒れ角になり、h2 の倒れ角がh0 のY方向の倒
れ角になるのでh0 の方向を容易に求めることができ
る。このようにして、インゴットの側面の測定のみでス
ライス面決定を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した側面の測定で
スライス面を決定できるようにした装置では、(10
0)面測定の場合はよいが、他の場合、即ちスライス面
法線方向の結晶面法線と側面方向の測定する結晶面法線
が直交する関係にない場合に誤差が生じる問題がある。
具体的には、後述する図4に示すように、スライス面が
(511)面h0 、測定する面が(511)面h1 〜h
8 の場合がある。h1 〜h8 は何れもh0 と直交せず、
2度あまり倒れている。しかもh1 〜h8 の方位も直交
していない。この場合、上述の装置ではh0 の方向が正
確に定まらない。また、上述した装置の第2の問題は結
晶方位検出部の回転機構および方向転換機構を必要とす
る点である。
【0007】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
第1に、スライス面方向の結晶面と側面方向の測定する
結晶面が直交していない一般的な結晶インゴットに対
し、側面測定によりスライス面あるいは周方向基準(オ
リフラ面、vノッチ等)あるいはその両方を決定するこ
とができ、第2に、測定部の回転および方向転換を行わ
ずに側面測定によりスライス面あるいは周方向基準ある
いはその両方を決定することができる簡便な結晶方位測
定装置および結晶方位方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の結晶方位測定装置は、略円筒状であ
る結晶インゴットの保持手段と、前記結晶インゴットの
側面の略1点に向けてX線を放射し前記側面上の回折X
線強度が最高となる結晶面を検出してその結晶面法線の
方向を測定する測定部と、この測定部又は前記結晶イン
ゴットの何れかを略前記結晶インゴットの軸であるω軸
の周りにω回転させるω回転機構と、このω回転の第1
及び第2の位置で前記測定部によりそれぞれ測定した互
いに非平行な第1及び第2の結晶面法線hi ,hn より
前記ω軸に略平行な第3の結晶面法線h0 を、この第3
の結晶面法線h0 を軸とする極座標上で既知である前記
第1及び第2の結晶面法線hi ,hn 間の方位角差ωin
と各仰角γi ,γn を用い、*を内積、×を外積とし
て、ベクトル式、
【数2】h0 =[sin ωin・cos γi ・cos γn ・hi
×hn+(sin γi −sin γn ・hi *hn )・hi
(sin γn −sin γi ・hi *hn )・hn ]/[(si
n ωin・cos γi ・cos γn 2 + sin2 γi+ sin2
γn −2・sin γi ・sin γn ・hi *hn ] で求めるデータ処理部とを有することを要旨とする。こ
の構成により、測定部で、側面測定により側面に略直交
する互いに非平行な第1及び第2の結晶面法線が測定さ
れて、次いで、データ処理部で、この第1及び第2の結
晶面法線に対し位置関係が既知であるω軸に略平行な第
3の結晶面法線がベクトル式を用いて求められ、この第
3の結晶面法線を基にスライス面が決定される。
【0009】請求項2記載の結晶方位測定装置は、略円
筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記結晶イン
ゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶イ
ンゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線源
及び所定の広がりを持った回折X線を前記測定平面に非
対称な検出開口で部分的に検出する検出器を備えた測定
部と、この測定部又は前記結晶インゴットの何れかを前
記ω軸の周りにω回転させるω回転機構と、前記検出器
のピーク出力の大きさを用いて検出された結晶面の法線
の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ処理部とを有
することを要旨とする。この構成により、側面測定によ
り、所定の広がりを持った回折X線が測定平面に非対称
な検出開口を持つ検出器で部分的に検出され、結晶イン
ゴットをω軸に対し回転させたときのこの検出器のピー
ク出力の大きさにより、側面に略直交する複数の結晶面
法線のω軸方向への倒れ角を求めることができて(オフ
カットの場合でも)周方向基準を決定することが可能と
なる。次いで、このように、側面に略直交する複数の結
晶面法線のω軸方向への倒れ角が求められることで、こ
れらの結晶面法線と位置関係が既知である略ω軸方向の
結晶面法線のω軸からの傾斜方向を求めることができ
て、これを基にスライス面を決定することが可能とな
る。
【0010】請求項3記載の結晶方位測定装置は、略円
筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記結晶イン
ゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶イ
ンゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線源
及び所定の広がりを持った回折X線をそれぞれ部分的に
検出する前記ω軸方向に並設された複数の検出器を備え
た測定部と、この測定部又は前記結晶インゴットの何れ
かを前記ω軸の周りにω回転させるω回転機構と、前記
複数の検出器のピーク出力の大きさを比較して検出され
た結晶面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデー
タ処理部とを有することを要旨とする。この構成によ
り、側面測定により、所定の広がりを持った回折X線が
ω軸方向に並設された複数の検出器でそれぞれ部分的に
検出され、結晶インゴットをω軸に対し回転させたとき
のこの複数の検出器のピーク出力の大きさを比較するこ
とにより、側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸方
向への倒れ角を求めることができて(オフカットの場合
でも)周方向基準を決定することが可能となる。次い
で、このように、側面に略直交する複数の結晶面法線の
ω軸方向への倒れ角が求められることで、これらの結晶
面法線と位置関係が既知である略ω軸方向の結晶面法線
のω軸からの傾斜方向を求めることができて、これを基
にスライス面を決定することが可能となる。
【0011】請求項4記載の結晶方位測定装置は、略円
筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記結晶イン
ゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶イ
ンゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線源
及び所定の広がりを持った回折X線を前記ω軸方向に移
動することで部分的に検出する検出器を備えた測定部
と、この測定部又は前記結晶インゴットの何れかを前記
ω軸の周りにω回転させるω回転機構と、前記検出器の
ピーク出力を与える移動位置を用いて検出された結晶面
の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ処理部
とを有することを要旨とする。この構成により、側面測
定により、所定の広がりを持った回折X線がω軸方向に
移動可能な検出器で部分的に検出され、結晶インゴット
をω軸に対し回転させたときのこの検出器のピーク出力
を与える移動位置を用いることにより、側面に略直交す
る複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角を求めること
ができて(オフカットの場合でも)周方向基準を決定す
ることが可能となる。次いで、このように、側面に略直
交する複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角が求めら
れることで、これらの結晶面法線と位置関係が既知であ
る略ω軸方向の結晶面法線のω軸からの傾斜方向を求め
ることができて、これを基にスライス面を決定すること
が可能となる。
【0012】請求項5記載の結晶方位測定装置は、略円
筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記結晶イン
ゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶イ
ンゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線
源、略前記測定平面上に配置された回折X線の検出器及
びこの検出器の前面を前記ω軸方向に移動することで所
定の広がりを持った回折X線を部分的に通過させるコリ
メータを備えた測定部と、この測定部又は前記結晶イン
ゴットの何れかを前記ω軸の周りにω回転させるω回転
機構と、前記検出器のピーク出力を与える前記コリメー
タの移動位置を用いて検出された結晶面の法線の前記ω
軸方向への倒れ角を求めるデータ処理部とを有すること
を要旨とする。この構成により、側面測定により、所定
の広がりを持った回折X線がω軸方向に移動可能なコリ
メータを部分的に通過して検出器で検出され、結晶イン
ゴットをω軸に対し回転させたときの検出器のピーク出
力を与えるコリメータの移動位置を用いることにより、
側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ
角を求めることができて(オフカットの場合でも)周方
向基準を決定することが可能となる。次いで、このよう
に、側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸方向への
倒れ角が求められることで、これらの結晶面法線と位置
関係が既知である略ω軸方向の結晶面法線のω軸からの
傾斜方向を求めることができて、これを基にスライス面
を決定することが可能となる。
【0013】請求項6記載の結晶方位測定装置は、上記
請求項2乃至5の何れかに記載の結晶方位測定装置にお
いて、前記データ処理部は、前記ω回転の複数の位置で
それぞれ求めた前記倒れ角を用いて前記ω軸に略平行な
別の結晶面法線h0 の前記ω軸に対する傾斜方向を求め
る機能を持つことを要旨とする。この構成により、デー
タ処理部は、側面に略直交する複数の結晶面法線に対し
位置関係が既知であるω軸に略平行な別の結晶面法線h
0 のω軸に対する傾斜方向を求め、これを基にスライス
面を決定する。
【0014】請求項7記載の結晶方位測定方法は、上記
請求項2乃至5の何れかに記載の結晶方位測定装置によ
り、前記ω回転の複数の位置で検出された結晶面につい
てそれぞれ前記倒れ角を求める第1の段階と、この倒れ
角より前記ω軸に略平行な別の結晶面法線h0 の前記ω
軸に対する傾斜方位を求める第2の段階と、この傾斜方
位を基に前記検出された結晶面を選択して前記結晶イン
ゴットの周方向基準の加工方位を決める第3の段階とを
有することを要旨とする。この構成により、側面に略直
交する複数の結晶面法線に対し位置関係が既知であるω
軸に略平行な別の結晶面法線h0 のω軸に対する傾斜方
位を求め、この傾斜方位を基に所定の結晶面を選択し、
この選択された結晶面法線より周方向基準を決定する。
【0015】請求項8記載の結晶方位測定方法は、略円
筒状である結晶インゴットを保持し、前記結晶インゴッ
トの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶インゴ
ットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線源及び
所定の広がりを持った回折X線を前記測定平面に非対称
な検出開口で部分的に検出する検出器を備えた測定部を
用い、この測定部又は前記結晶インゴットの何れかを略
前記ω軸の周りにω回転させながら前記測定平面に沿っ
て前記X線を放射し、前記検出器のピーク出力を与える
回転位置から検出された結晶面の法線の方位を求める第
1の段階と、一周の前記ω回転の間の複数の結晶面に対
応する各ピーク出力の大きさを互いに比較して前記検出
された結晶面を選択し、前記結晶インゴットの周方向基
準の加工方位を決める第2の段階とを有することを要旨
とする。この構成により、結晶インゴットをω軸の周り
にω回転させながら、所定の広がりを持った回折X線の
ピーク出力を測定平面に非対称な検出開口を持つ検出器
で検出し、一周のω回転の間の検出された各ピーク出力
の大きさを互いに比較することで所定の結晶面を選択
し、この選択された結晶面法線より周方向基準を決定す
る。
【0016】請求項9記載の結晶方位測定方法は、略円
筒状である結晶インゴットを保持し、前記結晶インゴッ
トの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結晶インゴ
ットの側面の略1点に向けてX線を放射するX線源及び
所定の広がりを持った回折X線をそれぞれ部分的に検出
する前記ω軸方向に並設された複数の検出器を備えた測
定部を用い、この測定部又は前記結晶インゴットの何れ
かを略前記ω軸の周りにω回転させながら前記測定平面
に沿って前記X線を放射し、前記複数の検出器のピーク
出力を与える回転位置から検出された結晶面の法線の方
位を求める第1の段階と、一周の前記ω回転の間の各検
出器の複数の結晶面に対応する各ピーク出力の大きさを
互いに比較して前記検出された結晶面を選択し、前記結
晶インゴットの周方向基準の加工方位を決める第2の段
階とを有することを要旨とする。この構成により、結晶
インゴットをω軸の周りにω回転させながら、所定の広
がりを持った回折X線のピーク出力をω軸方向に並設さ
れた複数の検出器でそれぞれ部分的に検出し、一周のω
回転の間の複数の検出器の各ピーク出力の大きさを互い
に比較することで所定の結晶面を選択し、この選択され
た結晶面法線より周方向基準を決定する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0018】図1乃至図6は、本発明の第1の実施の形
態を示す図である。まず、図1を用いて、結晶方位測定
装置の構成を説明する。略円筒状のシリコンの単結晶イ
ンゴット1は、インゴット軸14に対して回転されるよ
うに、回転駆動部2によりその両端で支持されている。
単結晶インゴット1の回転角は、図示しないエンコーダ
で読み取られ、その読取り信号はデータ処理部15に送
られる。結晶方位検出部(測定部)3は、X線管4、こ
のX線管4から発生したX線を単結晶インゴット1の側
面の1点Cに向けて放射するX線a1 に絞るコリメータ
5及びC点からの回折X線a2 を検出する検出器6が、
単結晶インゴット1結晶面の回折角θ0に合わせて配置
されている。X線管4は、管電圧40kVの銅をターゲ
ットとするもので、約8keVの銅の特性X線Kαを使
用している。検出器6は、ガスを用いた比例計数管であ
り、X線のフォトンカウントを行うものである。検出器
6の検出出力はデータ収集部18でカウントされ、デジ
タルデータとしてデータ処理部15に送られる。結晶方
位検出部3は、方向転換部12によりC点を通りインゴ
ット軸14に直交する軸線11に対して回転されること
で方向転換されるとともに、ベース13上に設けられた
回転駆動部9によりC点を通りインゴット軸14及び軸
線11に直交する回転軸7に対し回転されるようになっ
ている。8は回転軸部材である。この回転角度は回転駆
動部9の回転駆動軸部材10に取付けられた図示しない
エンコーダにより読み取られ、データ処理部15に送ら
れる。単結晶インゴット1の回転駆動部2、結晶方位検
出部3の方向転換部12及び回転駆動部9それぞれは、
機構制御部19を介してデータ処理部15に接続され、
データ処理部15からの指令で駆動される。データ処理
部15は、通常の計算機であり、図示しないCPU、必
要なプログラム等を記憶しているディスク、メモリ、イ
ンタフェース、キーボード、表示器、機構制御部19に
指令を出して所定の手順で測定を行う測定制御部等を有
し、測定して得られたデータからワーク座標での側面に
略直交する結晶面法線の方向を求めるhi ,hn 計算部
16、hi,hn よりインゴット軸14に略平行な第3
の結晶面法線を求めるh0 計算部17を備えている。
【0019】図2は、結晶方位検出部3を90度方向転
換した配置を示す図であり、図1を上方から見たもので
ある。
【0020】次に、上述のように構成された結晶方位測
定装置の作用を説明する。図1に示すように、単結晶イ
ンゴット1の側面の測定点CにX線a1 をあて、単結晶
インゴット1をインゴット軸14に対し回転していく
と、結晶面法線hi が軸線11の方向になると、回折X
線a2 の強度が最大になる。この回転位置Ωi で単結晶
インゴット1の回転を停止させる。次に、図2に示すよ
うに、結晶方位検出部3を軸線11に対し90度方向転
換してから、回転軸7に対し左右に回転させ、さらに回
折X線a2 がピークとなる回転角を読み取る。これによ
り、法線hi のインゴット軸14方向の倒れ角θi がわ
かる。同様に、周方向に離れた別の法線h n の倒れ角が
求まる。
【0021】図3の(a)は、hi ,hn の測定値
(Ω,θ)を示している。前述した測定により、この図
に示すhi ,hn のワークに固定した座標XYZでの位
置(Ωi,θi ),(Ωn ,θn )が得られる。hi
n 計算部16は、hi ,hn のXYZ方向の成分を次
式により計算する。
【0022】
【数3】 図3の(b)は、h0 ,hi ,hn の関係を示してい
る。この図は、h0 を軸とした極座標で表したものであ
り、hi ,hn 間の方位角差をωinとし、各仰角を
γi ,γn とすると、これらの値はhi ,hn ,h0
間の所定の関係から既知である(後述)。h0 計算部1
7は、このωin,γi ,γn を用いて、式(1),
(2)で求めたhi ,hn から次式(3)でh0 を計算
する。
【0023】
【数4】 h0 =[sin ωin・cos γi ・cos γn ・hi ×hn +(sin γi −sin γn ・hi *hn )・hi +(sin γn −sin γi ・hi *hn )・hn ] /[(sin ωin・cos γi ・cos γn 2 + sin2 γi + sin2 γn −2・sin γi ・sin γn ・hi *hn ] …(3) 計算はXYZ方向の成分として計算する。成分h0x,h
0y,h0zが求められるので、これを適宜極座標に変換す
る。例えば、下式でZ軸からの傾斜δと方位ωが計算さ
れる。
【0024】
【数5】 δ=atan(√(h0x^2+h0y^2)/h0z) …(4) ω=0 (δ<=εの場合(εは微少値)) ω=atan(h0y/h0x) (δ>εで|h0x|>=|h0y|かつ h0x>0の場合) ω=180゜+atan(h0y/h0x) (δ>εで|h0x|>=|h0y|かつ h0x<0の場合) ω=90゜−atan(h0x/h0x) (δ>εで|h0y|>|h0x|かつ h0y>0の場合) ω=270゜−atan(h0x/h0y) (δ>εで|h0y|>|h0x|かつ h0y<0の場合) …(5) 図4は、法線の関係を示している。この図を参照して、
ωin,γi ,γn の値を具体的にh0 が(511)面の
場合を例にして説明する。この場合、測定する結晶面法
線は周方向にできるh1 〜h8 の8つの(511)面の
法線の内の2つである。図に示すように、h1 〜h8
インゴット軸14方向に±2.1度だけ倒れており、ま
た互いに非直交である。h1 〜h8 の内、なるべく直角
に近い2法線を測定するのがh0 が精度良く求まるの
で、測定は例えばh1 とh3 のように1つおきに行う。
測定開始点を選べばhi ,hn が判別でき、γi
γn ,ω inを知ることができる。測定開始点が不明の場
合は、hi ,hn は次のように判別できる。図5は法線
の判別を行うフローチャートである。まず、最初のhi
(Ωi ,θi )を測定し、次にピークの出る回転角Ωc
のみを求め、さらにΩ回転し、次にhn (Ωn ,θn
を求める。そして、図に示すフローチャートにしたが
い、Ωn −Ωi の値(ステップ101)、Ωc −Ωi
値(ステップ102,103)、θi とθn (ステップ
104,105,106,107)の3つの判定で
i ,hn を判別する(ステップ108)。
【0025】図6は、他の結晶の法線の関係を示す図で
ある。図6(a),(b)は、h0が(111)面の場
合であり、このときは測定する結晶面法線は周方向にで
きるh1 〜h6 の(211)面法線の内の2つである。
1 〜h6 は60度おきになり、それぞれh0 に直交す
る。この場合も同様に式(1)〜式(5)を用いてh 0
を求めることができるが、γi とγn が0であるので、
式(3)は次式、 h0 =hi ×hn /sin ωin …(3′) と単純化することができ、この式(3′)を用いてもよ
い。勿論、式(3)をそのまま用いても同じ結果とな
る。図6(a),(b)で、測定する結晶面法線を
1 ′〜h6 ′の(110)面法線としても同様にh0
を求められる。図6(c),(d)は、h0 が(11
0)面の場合であり、このときは測定する結晶面法線は
周方向にできるh1 〜h4 の(211)面法線の内の2
つである。この場合も同様にh0 を求めることができ
る。
【0026】上述したように、本発明の第1の実施の形
態によれば、スライス面法線方向の結晶面法線と測定す
る結晶面法線が直交していない一般的な場合でも、まず
側面測定により側面に略直交する結晶面法線の方向を2
方向求め、周方向基準(オリフラ面)を決定し、次に、
i ,hn 計算部16でワーク座標でのこの2方向の直
交座標成分を求め、この値より、h0 計算部17でスラ
イス面法線方向の所定の結晶面法線の方向を求めること
ができ、この方向を基にスライス面を決定できる。
【0027】図7には、第1の実施の形態の変形例を示
す。上記第1の実施の形態では、方向転換(φ)を回転
(θ)の上に乗せる構造を採用しているが、これは図7
に示すように、回転駆動部24(θ)を方向転換部25
(φ)に乗せる構造であっても同様に測定することがで
きる。また、同図に示すように、インゴット1はワーク
プレート22が接着されたものでも測定できることは明
らかである。この場合インゴット1は、回転するプレー
ト保持台23でワークプレート22を基準として位置決
め保持され、測定はワークプレート22が邪魔にならな
い範囲で行われ、各結晶面法線の方向はワークプレート
基準で求められる。
【0028】図8乃至図12には、本発明の第2の実施
の形態を示す。図8を用いて、結晶方位測定装置の構成
を説明する。略円筒状のシリコンの単結晶インゴット3
1は、インゴット軸38に対して回転されるように、回
転駆動部32によりその両端で支持されている。回転駆
動部32は図示しない機構制御部で制御され、単結晶イ
ンゴット31の回転角は、図示しないエンコーダで読み
取られ、その読取り信号はデータ処理部に送られる。結
晶方位検出部33は、X線管34、このX線管34から
発生したX線をインゴット軸38に垂直な測定平面内で
単結晶インゴット31の側面の1点Cに向けて放射する
X線a1 に絞るコリメータ35a,35b及びC点から
の回折X線a2 を検出する検出器36が、単結晶インゴ
ット1結晶面の回折角θ0 に合わせて配置されている。
検出器36はコリメータ37で検出開口を制限され、こ
の検出開口は測定平面に非対称にインゴット軸38方向
にずらして配置されている。なお、図では、検出器36
はずらして配置されているが、必ずしもずらして配置し
なくても、その前面のコリメータ37のみずらして検出
開口をずらすようにしてもよい。
【0029】次に、図9を用いて、上述のように構成さ
れた結晶方位測定装置の作用を説明する。図9は、回折
X線a2 と検出器36の関係を示している。X線a1
び回折X線a2 は実際には広がりを持っている。測定結
晶面(110)(実際にはこれと平行な(220)面を
測定)のとき、回折角θ0 は23.67度であり、具体
的にコリメータ35a,35bをそれぞれ1mmφの開口
とし、L1 ,L2 ,L 3 をそれぞれ135,81,12
6mmとすると、X線a1 はC点で半値幅2.5mmφ、全
幅4mmφ、回折X線a2 はコリメータ37位置で、半値
幅0.8×5mm、全幅1×9mmの略楕円形となる。単結
晶インゴット31の側面の測定点CにX線a1 をあて、
単結晶インゴット31をインゴット軸38に対し回転し
ていくと、結晶面法線hi がインゴット軸38に垂直な
軸線39の方向になると、回折X線a2 の強度が最大に
なる。ここで、結晶面法線hi が軸線39に真直ぐ向い
ている場合は、回折X線a2 の中心は測定平面に沿って
放射されるが、結晶面法線hi がインゴット軸38方向
に倒れていると、回折X線a2 は点線あるいは1点鎖線
で示すように倒れ角θi に略比例してインゴット軸38
方向にずれてくる。この場合、具体的にはθi が1度に
対し、ずれは1.77mmである。検出器36のコリメー
タ37はその開口の端が略測定平面の位置になるように
配置されているので、回折X線a2 は測定平面を境とす
る一方の側だけが測定され、検出器36のピーク出力I
i は倒れ角θi により敏感に変化する。
【0030】図10は、結晶面法線の倒れ角θi と検出
器ピーク出力Ii の関係を示している。その関係は、
k,θ00を定数として、概略下式で表される。
【0031】 Ii =k・(θ00−θi ) …(6) この式で、kとθ00を予め求めておけば、ピーク出力I
i より倒れ角θi を求めることができるが、検出器36
のゲイン変動でkが変動し、誤差が大きくなるので後述
する方法で計算する。データ処理部は、結晶面法線hi
による検出器36の出力がピークになるときの回転位置
Ωi とピーク出力Ii を記憶する。さらに回転を続け、
同様に測定することで1周の間に4つの結晶面法線hi
についてそれぞれΩi ,Ii を得る(i=1〜4)。
【0032】図11は、結晶面法線の関係を示してい
る。この図を参照して、データ処理部での結晶面法線の
倒れ角の計算を説明する。同図には、測定された4つの
(110)面法線hi (i=1〜4)とインゴット軸3
8に略平行な(100)面法線h0 が示されている。ま
ず法線h1 の倒れ角θ1 は、h3 の倒れ角θ3 とθ1
−θ3 の関係があるので、式(6)よりkを消去でき、
【数6】 θ1 =θ00・(I3 −I1 )/(I3 +I1 ) …(7) で求められる。同様にh2 の倒れ角θ2 は、θ2 =−θ
4 の関係があるので、式
【数7】 θ2 =θ00・(I4 −I2 )/(I4 +I2 ) …(8) で求められる。θ00は予め求めておくが、θ00は変動が
少ないので精度良くθ1,θ2 が求められる。次に、h
0 ,h1 ,h2 が互いに直交することから、h0のh1
方向の傾斜角δ1 とh2 方向の傾斜角δ2 が次式で求め
られる。
【0033】 δ1 =−θ1 …(9) δ2 =−θ2 …(10) このδ1 ,δ2 は適宜傾斜方位ωと傾斜量δに変換して
出力させることもできる。以上、本実施の形態に係る結
晶方位測定装置で求めた結晶方位を用いてvノッチの加
工及びスライス加工を行うことができる。
【0034】図12は、vノッチの加工及びスライス加
工時の調整量を説明するための図である。この図を参照
してvノッチの加工を説明する。図の結晶インゴット3
1は、オフカット用のインゴットであり、結晶面h0
らずらしてスライス(オフカット)するために、予めず
らして形成したもので、形成誤差分のずれはあるが、h
0 の方向はインゴット軸38からの目的の方向ha に近
い位置にある。このような結晶インゴット31に対して
周方向基準としてのvノッチ40を加工するとき、単に
結晶方位識別用としてh1 〜h4 のどの方向に加工して
よいというものでなく、オフカット方向も識別できるも
のでなければならない。このような場合でも本実施の形
態によれば、h1 〜h4 の測定でh0 の傾斜方位がわか
るので、h1 〜h4 のどちらにvノッチ40を加工すれ
ばよいかが判定できる。例えば、スライス面に対する結
晶面h0 の方位の反時計回り45度方向にvノッチ40
を付けることにする場合、h2 をvノッチ40の加工方
向とする。h2 を測定したときの回転角Ω2 が測定され
ているので正確に加工できる。
【0035】次に、オフカットの場合のスライス加工を
説明する。スライス加工は本実施の形態で求めたh0
方向と目的の方向ha との差分だけインゴット31の方
向を調整してスライスすればよいことになる。図12
(a)は、結晶インゴット31をh1 ,h2 方向にそれ
ぞれ傾斜(Δδ1 ,Δδ2 )させる調整法を示し、図1
2(b)は、結晶インゴット31をインゴット軸につい
ての回転(ΔΩ)と傾斜(Δδ)させる調整法を示す。
何れの場合もh0 とha から調整量が計算できる。
【0036】上述したように、本発明の第2の実施の形
態によれば、インゴット軸38に垂直な測定平面内でX
線a1 を単結晶インゴット31の側面の測定点Cに向け
て放射し、回折X線a2 を測定平面に非対称に配置され
た検出開口で部分的に検出するので、結晶方位検出部3
3を回転や方向転換させることなく、単結晶インゴット
31をインゴット軸38に対し回転させたときの検出器
ピーク出力の大きさより側面に略直交する結晶面法線の
インゴット軸38方向の倒れ角を求めることができる。
これは回折X線a2 に広がりがあり、倒れ角によるずれ
があることを利用している。さらに、検出開口の端を略
測定平面に合わすことで回折X線a2 の略測定平面を境
とする片側のみ測定するようにしてずれに対する感度を
高め、倒れ角を正確に求めることができる。側面に略直
交する複数の結晶面法線の倒れ角を測定することで、側
面の測定のみで、略インゴット軸38の方向の結晶面法
線のインゴット軸38からの傾斜角を求めることができ
る。側面に略直交する複数の結晶面法線の倒れ角を測定
することで、側面の測定のみで、略インゴット軸38の
方向の結晶面法線のインゴット軸38からの傾斜方位を
知り、周方向基準(vノッチ40)を加工する方位を求
めることができる。また、側面に略直交する複数の結晶
面法線の倒れ角を測定することで、側面の測定のみで、
略インゴット軸38の方向の結晶面法線のインゴット軸
38からの傾斜角を求め、インゴット軸38を略垂直に
スライス加工するときの角度調整量を求めることができ
る。
【0037】上記第2の実施の形態の第1の変形例を説
明する。上記第2の実施の形態におけるvノッチ40の
加工方位決定は別の方法で行うことも可能である。これ
を、前記図12を参照して説明する。結晶面法線h0
図の方向に傾斜している場合、h1 とh2 がピーク出力
が大きく、h3 ,h4 が小さいので、結晶面法線h0
方位の反時計回り45度方向にvノッチをつけることに
する場合、大きい2つの方位の内の反時計回り側である
2 を選んでvノッチ加工方位とする。即ち、1周の間
に4つの法線hi についてそれぞれのピーク出力を得
て、その大きさを比較して周方向基準(vノッチ)の加
工方位を決定することができる。この方法によれば、h
i の倒れ角を求める必要はない。
【0038】第2の実施の形態の第2の変形例を、図1
3を用いて説明する。この変形例は、検出器を2式とし
たものである。この場合、法線hi の倒れ角を求める
際、2つの検出器36a,36bの出力を用いることで
統計精度を上げることができる。また、2つの検出器3
6a,36bの出力の比ないし差を用いるようにして反
対側の法線と組み合わせることなく精度良く倒れ角を求
めることもできる。ここで、検出器の数は2つでなくも
っと増やし、直接回折X線a2 の強度分布を測るように
して精度を上げることもできる。また、前述したよう
に、1周の間に法線hi についてそれぞれのピーク出力
を得てその大きさを比較し、周方向基準の加工方位を決
定することもできる。この場合には、hi の倒れ角を求
める必要はない。
【0039】第2の実施の形態の第3の変形例を、図1
4を用いて説明する。この変形例は、検出器を可動とし
たものである。この場合、検出器駆動部41で検出器3
6をインゴット軸38の方向に移動させ、ピーク出力と
なる位置から法線hi の倒れ角を求める。各移動位置で
出力を収集し、プロフィールの中心を求めることでピー
クが精度良く求められる。
【0040】第2の実施の形態の第4の変形例を、図1
5を用いて説明する。この変形例は、検出器に可動コリ
メータを付けたものである。この場合、コリメータ駆動
部42で検出器36の前面の可動コリメータ37aをイ
ンゴット軸38の方向に移動させ、ピーク出力となる位
置から法線hi の倒れ角を求める。同様に、プロフィー
ルの中心を求めることでピークが精度良く求められる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の結
晶方位測定装置によれば、結晶インゴットの側面の略1
点に向けてX線を放射し前記側面上の回折X線強度が最
高となる結晶面を検出してその結晶面法線の方向を測定
する測定部と、その測定部又は前記結晶インゴットの何
れかを略前記結晶インゴットの軸であるω軸の周りに回
転させるω回転機構と、このω回転の第1及び第2の位
置で前記測定部によりそれぞれ測定した互いに非平行な
第1及び第2の結晶面法線hi ,hn より前記ω軸に略
平行な第3の結晶面法線h0 を、この第3の結晶面法線
0 を軸とする極座標上で既知である前記第1及び第2
の結晶面法線hi ,hn 間の方位角差ωinと各仰角
γi ,γn を用い、*を内積、×を外積として、ベクト
ル式、
【数8】h0 =[sin ωin・cos γi ・cos γn ・hi
×hn+(sin γi −sin γn ・hi *hn )・hi
(sin γn −sin γi ・hi *hn )・hn ]/[(si
n ωin・cos γi ・cos γn 2 + sin2 γi+ sin2
γn −2・sin γi ・sin γn ・hi *hn ] で求めるデータ処理部とを具備させたため、側面測定に
より互いに非平行な第1及び第2の結晶面法線を測定し
て周方向基準を決定し、次いで、この第1及び第2の結
晶面法線に対し位置関係が既知であるω軸に略平行な第
3の結晶面法線をベクトル式を用いて求め、この第3の
結晶面法線を基にスライス面を決定することができて、
スライス面方向の結晶面と側面方向の測定する結晶面と
が直交していない一般的な結晶インゴットに対し、側面
測定により周方向基準とスライス面を決定することがで
きる。
【0042】請求項2記載の結晶方位測定装置によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記
結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当
該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射す
るX線源及び所定の広がりを持った回折X線を前記測定
平面に非対称な検出開口で部分的に検出する検出器を備
えた測定部と、この測定部又は前記結晶インゴットの何
れかを前記ω軸の周りにω回転させるω回転機構と、前
記検出器のピーク出力の大きさを用いて検出された結晶
面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ処理
部とを具備させたため、側面測定により、所定の広がり
を持った回折X線を測定平面に非対称な検出開口を持つ
検出器で部分的に検出し、結晶インゴットをω軸に対し
回転させたときのこの検出器のピーク出力の大きさによ
り、側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸方向への
倒れ角を求めることができてオフカットの場合でも周方
向基準を決定することができる。次いで、このように、
側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ
角が求められることで、これらの結晶面法線と位置関係
が既知である略ω軸方向の結晶面法線のω軸からの傾斜
方向を求めることができて、これを基にスライス面を決
定することができる。したがって、スライス面方向の結
晶面と側面方向の測定する結晶面とが直交していない一
般的な結晶インゴットに対し、測定部の回転及び方向転
換を行わずに、側面測定により周方向基準を決定するこ
とができ、さらにスライス面の決定もすることができ
る。
【0043】請求項3記載の結晶方位測定装置によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記
結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当
該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射す
るX線源及び所定の広がりを持った回折X線をそれぞれ
部分的に検出する前記ω軸方向に並設された複数の検出
器を備えた測定部と、この測定部又は前記結晶インゴッ
トの何れかを前記ω軸の周りにω回転させるω回転機構
と、前記複数の検出器のピーク出力の大きさを比較して
検出された結晶面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求
めるデータ処理部とを具備させたため、側面測定によ
り、所定の広がりを持った回折X線をω軸方向に並設し
た複数の検出器でそれぞれ部分的に検出し、結晶インゴ
ットをω軸に対し回転させたときのこの複数の検出器の
ピーク出力の大きさを比較することにより、側面に略直
交する複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角を求める
ことができてオフカットの場合でも周方向基準を決定す
ることができる。次いで、このように、側面に略直交す
る複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角が求められる
ことで、これらの結晶面法線と位置関係が既知である略
ω軸方向の結晶面法線のω軸からの傾斜方向を求めるこ
とができて、これを基にスライス面を決定することがで
きる。したがって、スライス面方向の結晶面と側面方向
の測定する結晶面とが直交していない一般的な結晶イン
ゴットに対し、測定部の回転及び方向転換を行わずに、
側面測定により周方向基準を決定することができ、さら
にスライス面の決定もすることができる。
【0044】請求項4記載の結晶方位測定装置によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記
結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当
該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射す
るX線源及び所定の広がりを持った回折X線を前記ω軸
方向に移動することで部分的に検出する検出器を備えた
測定部と、この測定部又は前記結晶インゴットの何れか
を前記ω軸の周りにω回転させるω回転機構と、前記検
出器のピーク出力を与える移動位置を用いて検出された
結晶面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ
処理部とを具備させたため、側面測定により、所定の広
がりを持った回折X線をω軸方向に移動可能な検出器で
部分的に検出し、結晶インゴットをω軸に対し回転させ
たときのこの検出器のピーク出力を与える移動位置を用
いることにより、側面に略直交する複数の結晶面法線の
ω軸方向への倒れ角を求めることができてオフカットの
場合でも周方向基準を決定することができる。次いで、
このように、側面に略直交する複数の結晶面法線のω軸
方向への倒れ角が求められることで、これらの結晶面法
線と位置関係が既知である略ω軸方向の結晶面法線のω
軸からの傾斜方向を求めることができて、これを基にス
ライス面を決定することができる。したがって、スライ
ス面方向の結晶面と側面方向の測定する結晶面とが直交
していない一般的な結晶インゴットに対し、測定部の回
転及び方向転換を行わずに、側面測定により周方向基準
を決定することができ、さらにスライス面の決定もする
ことができる。
【0045】請求項5記載の結晶方位測定装置によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットの保持手段と、前記
結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当
該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射す
るX線源、略前記測定平面上に配置された回折X線の検
出器及びこの検出器の前面を前記ω軸方向に移動するこ
とで所定の広がりを持った回折X線を部分的に通過させ
るコリメータを備えた測定部と、この測定部又は前記結
晶インゴットの何れかを前記ω軸の周りにω回転させる
ω回転機構と、前記検出器のピーク出力を与える前記コ
リメータの移動位置を用いて検出された結晶面の法線の
前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ処理部とを具備
させたため、側面測定により、所定の広がりを持った回
折X線をω軸方向に移動可能としたコリメータを部分的
に通過させて検出器で検出し、結晶インゴットをω軸に
対し回転させたときの検出器のピーク出力を与えるコリ
メータの移動位置を用いることにより、側面に略直交す
る複数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角を求めること
ができてオフカットの場合でも周方向基準を決定するこ
とができる。次いで、このように、側面に略直交する複
数の結晶面法線のω軸方向への倒れ角が求められること
で、これらの結晶面法線と位置関係が既知である略ω軸
方向の結晶面法線のω軸からの傾斜方向を求めることが
できて、これを基にスライス面を決定することができ
る。したがって、スライス面方向の結晶面と側面方向の
測定する結晶面とが直交していない一般的な結晶インゴ
ットに対し、測定部の回転及び方向転換を行わずに、側
面測定により周方向基準を決定することができ、さらに
スライス面の決定もすることができる。
【0046】請求項6記載の結晶方位測定装置によれ
ば、前記データ処理部は、前記ω回転の複数の位置でそ
れぞれ求めた前記倒れ角を用いて前記ω軸に略平行な別
の結晶面法線h0 の前記ω軸に対する傾斜方向を求める
機能を持つようにしたため、データ処理部は、側面に略
直交する複数の結晶面法線に対し位置関係が既知である
ω軸に略平行な別の結晶面法線h0 のω軸に対する傾斜
方向を求め、これを基にスライス面を決定する。したが
って、スライス面方向の結晶面と側面方向の測定する結
晶面とが直交していない一般的な結晶インゴットに対
し、測定部の回転及び方向転換を行わずに、側面測定に
より周方向基準とスライス面の両方を確実に決定するこ
とができる。
【0047】請求項7記載の結晶方位測定方法によれ
ば、上記請求項2乃至5の何れかに記載の結晶方位測定
装置により、前記ω回転の複数の位置で検出された結晶
面についてそれぞれ前記倒れ角を求める第1の段階と、
この倒れ角より前記ω軸に略平行な別の結晶面法線h0
の前記ω軸に対する傾斜方位を求める第2の段階と、こ
の傾斜方位を基に前記検出された結晶面を選択して前記
結晶インゴットの周方向基準の加工方位を決める第3の
段階とを具備させたため、スライス面方向の結晶面と側
面方向の測定する結晶面とが直交していない一般的な結
晶インゴットに対し、測定部の回転及び方向転換を行わ
ずに、側面測定によりオフカットの場合でも周方向基準
を確実に決定することができる。
【0048】請求項8記載の結晶方位測定方法によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットを保持し、前記結晶
インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結
晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX
線源及び所定の広がりを持った回折X線を前記測定平面
に非対称な検出開口で部分的に検出する検出器を備えた
測定部を用い、この測定部又は前記結晶インゴットの何
れかを略前記ω軸の周りにω回転させながら前記測定平
面に沿って前記X線を放射し、前記検出器のピーク出力
を与える回転位置から検出された結晶面の法線の方位を
求める第1の段階と、一周の前記ω回転の間の複数の結
晶面に対応する各ピーク出力の大きさを互いに比較して
前記検出された結晶面を選択し、前記結晶インゴットの
周方向基準の加工方位を決める第2の段階とを具備させ
たため、スライス面方向の結晶面と側面方向の測定する
結晶面とが直交していない一般的な結晶インゴットに対
し、測定部の回転及び方向転換を行わずに、側面測定に
よりオフカットの場合でも周方向基準を決定することが
できる。
【0049】請求項9記載の結晶方位測定方法によれ
ば、略円筒状である結晶インゴットを保持し、前記結晶
インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平面内で当該結
晶インゴットの側面の略1点に向けてX線を放射するX
線源及び所定の広がりを持った回折X線をそれぞれ部分
的に検出する前記ω軸方向に並設された複数の検出器を
備えた測定部を用い、この測定部又は前記結晶インゴッ
トの何れかを略前記ω軸の周りにω回転させながら前記
測定平面に沿って前記X線を放射し、前記複数の検出器
のピーク出力を与える回転位置から検出された結晶面の
法線の方位を求める第1の段階と、一周の前記ω回転の
間の各検出器の複数の結晶面に対応する各ピーク出力の
大きさを互いに比較して前記検出された結晶面を選択
し、前記結晶インゴットの周方向基準の加工方位を決め
る第2の段階とを具備させたため、上記請求項8記載の
発明の効果と同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態である結晶方位測定
装置の構成図である。
【図2】上記第1の実施の形態の結晶方位測定装置にお
いて結晶方位検出部を90度方向転換した状態を示す上
面図である。
【図3】上記第1の実施の形態において結晶面法線h0
計算を説明するための図である。
【図4】上記第1の実施の形態において各結晶面法線の
関係を示す図である。
【図5】上記第1の実施の形態において結晶面法線の判
別を説明するためのフローチャートである。
【図6】上記第1の実施の形態において他の各結晶面法
線の関係を示す図である。
【図7】上記第1の実施の形態の変形例を示す構成図で
ある。
【図8】本発明の第2の実施の形態の構成図である。
【図9】上記第2の実施の形態において回折X線と検出
器の関係を示す図である。
【図10】上記第2の実施の形態において結晶面法線の
倒れ角と検出器ピーク出力の関係を示す図である。
【図11】上記第2の実施の形態において各結晶面法線
の関係を示す図である。
【図12】上記第2の実施の形態においてvノッチの加
工及びスライス加工時の調整量を説明するための図であ
る。
【図13】上記第2の実施の形態の第2の変形例を示す
構成図である。
【図14】上記第2の実施の形態の第3の変形例を示す
構成図である。
【図15】上記第2の実施の形態の第4の変形例を示す
構成図である。
【図16】従来技術における測定結晶面の一例としての
結晶面法線を示す図である。
【符号の説明】
1,31 結晶インゴット 2,32 回転駆動部(ω回転機構) 3,33 結晶方位検出部(測定部) 4,34 X線管(X線源) 6,36,36a,36b 検出器 12 方向転換部 14,38 インゴット軸(ω軸) 15 データ処理部 37 コリメータ 37a 可動コリメータ 40 vノッチ 41 検出器駆動部 42 コリメータ駆動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水口 弘 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 富澤 雅美 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 (72)発明者 松下 央 東京都府中市晴見町2丁目24番地の1 東 芝エフエーシステムエンジニアリング株式 会社内 Fターム(参考) 2G001 AA01 BA18 CA01 DA01 DA02 DA06 FA06 GA13 GA14 JA06 JA08 JA11 KA08 KA20 MA06 PA12 QA02 SA02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略円筒状である結晶インゴットの保持手
    段と、前記結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線
    を放射し前記側面上の回折X線強度が最高となる結晶面
    を検出してその結晶面法線の方向を測定する測定部と、
    この測定部又は前記結晶インゴットの何れかを略前記結
    晶インゴットの軸であるω軸の周りにω回転させるω回
    転機構と、このω回転の第1及び第2の位置で前記測定
    部によりそれぞれ測定した互いに非平行な第1及び第2
    の結晶面法線hi ,hn より前記ω軸に略平行な第3の
    結晶面法線h0 を、この第3の結晶面法線h0 を軸とす
    る極座標上で既知である前記第1及び第2の結晶面法線
    i ,hn 間の方位角差ωinと各仰角γi ,γn を用
    い、*を内積、×を外積として、ベクトル式、 【数1】h0 =[sin ωin・cos γi ・cos γn ・hi
    ×hn+(sin γi −sin γn ・hi *hn )・hi
    (sin γn −sin γi ・hi *hn )・hn ]/[(si
    n ωin・cos γi ・cos γn 2 + sin2 γi+ sin2
    γn −2・sin γi ・sin γn ・hi *hn ] で求めるデータ処理部とを有することを特徴とする結晶
    方位測定装置。
  2. 【請求項2】 略円筒状である結晶インゴットの保持手
    段と、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定
    平面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX
    線を放射するX線源及び所定の広がりを持った回折X線
    を前記測定平面に非対称な検出開口で部分的に検出する
    検出器を備えた測定部と、この測定部又は前記結晶イン
    ゴットの何れかを前記ω軸の周りにω回転させるω回転
    機構と、前記検出器のピーク出力の大きさを用いて検出
    された結晶面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求める
    データ処理部とを有することを特徴とする結晶方位測定
    装置。
  3. 【請求項3】 略円筒状である結晶インゴットの保持手
    段と、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定
    平面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX
    線を放射するX線源及び所定の広がりを持った回折X線
    をそれぞれ部分的に検出する前記ω軸方向に並設された
    複数の検出器を備えた測定部と、この測定部又は前記結
    晶インゴットの何れかを前記ω軸の周りにω回転させる
    ω回転機構と、前記複数の検出器のピーク出力の大きさ
    を比較して検出された結晶面の法線の前記ω軸方向への
    倒れ角を求めるデータ処理部とを有することを特徴とす
    る結晶方位測定装置。
  4. 【請求項4】 略円筒状である結晶インゴットの保持手
    段と、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定
    平面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX
    線を放射するX線源及び所定の広がりを持った回折X線
    を前記ω軸方向に移動することで部分的に検出する検出
    器を備えた測定部と、この測定部又は前記結晶インゴッ
    トの何れかを前記ω軸の周りにω回転させるω回転機構
    と、前記検出器のピーク出力を与える移動位置を用いて
    検出された結晶面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求
    めるデータ処理部とを有することを特徴とする結晶方位
    測定装置。
  5. 【請求項5】 略円筒状である結晶インゴットの保持手
    段と、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定
    平面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX
    線を放射するX線源、略前記測定平面上に配置された回
    折X線の検出器及びこの検出器の前面を前記ω軸方向に
    移動することで所定の広がりを持った回折X線を部分的
    に通過させるコリメータを備えた測定部と、この測定部
    又は前記結晶インゴットの何れかを前記ω軸の周りにω
    回転させるω回転機構と、前記検出器のピーク出力を与
    える前記コリメータの移動位置を用いて検出された結晶
    面の法線の前記ω軸方向への倒れ角を求めるデータ処理
    部とを有することを特徴とする結晶方位測定装置。
  6. 【請求項6】 前記データ処理部は、前記ω回転の複数
    の位置でそれぞれ求めた前記倒れ角を用いて前記ω軸に
    略平行な別の結晶面法線h0 の前記ω軸に対する傾斜方
    向を求める機能を持つことを特徴とする請求項2乃至5
    の何れかに記載の結晶方位測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至5の何れかに記載の結晶方
    位測定装置により、前記ω回転の複数の位置で検出され
    た結晶面についてそれぞれ前記倒れ角を求める第1の段
    階と、この倒れ角より前記ω軸に略平行な別の結晶面法
    線h0 の前記ω軸に対する傾斜方位を求める第2の段階
    と、この傾斜方位を基に前記検出された結晶面を選択し
    て前記結晶インゴットの周方向基準の加工方位を決める
    第3の段階とを有することを特徴とする結晶方位測定方
    法。
  8. 【請求項8】 略円筒状である結晶インゴットを保持
    し、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平
    面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線
    を放射するX線源及び所定の広がりを持った回折X線を
    前記測定平面に非対称な検出開口で部分的に検出する検
    出器を備えた測定部を用い、この測定部又は前記結晶イ
    ンゴットの何れかを略前記ω軸の周りにω回転させなが
    ら前記測定平面に沿って前記X線を放射し、前記検出器
    のピーク出力を与える回転位置から検出された結晶面の
    法線の方位を求める第1の段階と、一周の前記ω回転の
    間の複数の結晶面に対応する各ピーク出力の大きさを互
    いに比較して前記検出された結晶面を選択し、前記結晶
    インゴットの周方向基準の加工方位を決める第2の段階
    とを有することを特徴とする結晶方位測定方法。
  9. 【請求項9】 略円筒状である結晶インゴットを保持
    し、前記結晶インゴットの軸であるω軸に垂直な測定平
    面内で当該結晶インゴットの側面の略1点に向けてX線
    を放射するX線源及び所定の広がりを持った回折X線を
    それぞれ部分的に検出する前記ω軸方向に並設された複
    数の検出器を備えた測定部を用い、この測定部又は前記
    結晶インゴットの何れかを略前記ω軸の周りにω回転さ
    せながら前記測定平面に沿って前記X線を放射し、前記
    複数の検出器のピーク出力を与える回転位置から検出さ
    れた結晶面の法線の方位を求める第1の段階と、一周の
    前記ω回転の間の各検出器の複数の結晶面に対応する各
    ピーク出力の大きさを互いに比較して前記検出された結
    晶面を選択し、前記結晶インゴットの周方向基準の加工
    方位を決める第2の段階とを有することを特徴とする結
    晶方位測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE102004045145B4 (de) * 2003-10-14 2006-07-06 Rigaku Corp., Akishima Verfahren zur Kristallorientierungsmessung mittels Röntgenstrahlung und Vorrichtung zur Kristallorientierungsmessung mittels Röntgenstrahlung
JP2008261815A (ja) * 2007-04-13 2008-10-30 Nippon Steel Corp 結晶方位決定装置
CN108943451A (zh) * 2018-02-23 2018-12-07 丹东新东方晶体仪器有限公司 一种半导体级单晶硅晶棒定向测试系统

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