JP2001011670A - 表面性状に優れたFe−Ni系合金厚板の製造方法 - Google Patents

表面性状に優れたFe−Ni系合金厚板の製造方法

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Yutaka Wada
和田  裕
Tetsuo Sakiyama
哲雄 崎山
Hideto Kimura
秀途 木村
Toshio Takano
俊夫 高野
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Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面性状に優れたFe−Ni系合金厚板を効
率良く、低コストで製造する方法を確立する。 【解決手段】 Niを25〜85wt%含有するFe−
Ni系合金スラブを1050〜1150℃に加熱した
後、熱間圧延してFe−Ni系合金の厚板を製造し、こ
の厚板をショットブラスト処理又は酸洗処理して厚板の
表面粗さ(Ra)を7〜12μmに調整し、次いで、ベ
ルト研削により厚板表面のサブスケールを除去し、その
後、硝酸を4〜11wt%、及び、弗酸を1〜5wt%
含有し、温度が30〜50℃の酸洗液を用いて1〜2分
間、酸洗処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱スケール性が良
く、表面性状に優れたFe−Ni系合金厚板の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ni系合金は、その優れた熱膨張
特性や磁気特性からLNG貯蔵用タンク材料、及び、C
RTシャドーマスク材あるいは磁気ヘッドや磁気シール
ド材等の磁性材料に広く用いられている。このFe−N
i系合金は、電気炉等で溶解された後、分塊圧延あるい
は連続鋳造によりスラブとされ、熱間圧延により厚板及
び薄板に加工される。一般に薄板は熱間圧延後に冷間圧
延及び焼鈍工程を経て製造される。
【0003】しかしながら、Fe−Ni系合金は熱間圧
延前のスラブ加熱において、スラブ表面にスケールが形
成され易く、更に、表面の黒皮スケールの下に、深いも
のでは深さ100μmに及ぶ粒界酸化と内部酸化とから
なる、所謂サブスケールが形成される。このサブスケー
ルは熱間圧延後にも残存するため、サブスケールが残存
した状態で厚板を曲げ加工して管製品を製造した場合に
は、管表面の割れの起点や溶接欠陥の原因となり、又、
薄板の場合には次工程である冷間圧延をすると、最終製
品での表面疵の原因となる。そのため、表面の研削、酸
洗又は両者の組み合わせによるサブスケールの除去が必
要となっている。
【0004】又、Fe−Ni系合金は熱間加工性が極め
て低く、スラブにサブスケールが形成されていると、熱
間圧延時に粒界酸化部を起点とする表面割れ及び耳割れ
が発生して、疵手入れや不良部除去による歩留まりロス
が増加し、製造コストを上昇させる。
【0005】従って、上記問題を解決するために従来か
ら種々の対策が提案されている。例えば、特開平10−
46242号公報(以下「先行技術1」と記す)には、
サブスケールの形成防止及び耳割れ防止を目的として、
スラブを950〜1150℃の範囲で加熱して1次熱間
圧延を行い、次いで、得られた合金帯を900〜115
0℃の範囲に再加熱して2次熱間圧延を行う、Fe−N
i系合金薄板の製造方法が開示されており、特開平10
−317179号公報(以下「先行技術2」と記す)に
は、酸洗におけるサブスケールを含むスケールの優先的
除去を目的として、Fe−Ni系合金熱延板の浸漬電位
が特定の範囲となる酸化剤を含む酸溶液中で酸洗する方
法が開示されており、特開昭62−139888号公報
(以下「先行技術3」と記す)には、脱スケール性の向
上と酸洗後の表面性状の確保を目的として、硝酸5〜1
1wt%及び弗酸6〜15wt%を含む40〜70℃の
混酸中で酸洗する方法が開示されており、神戸製鋼技報
Vol.32.No.3.p38 (以下「先行技術4」と記す)に
は、表面性状の確保を目的として機械的研削によるスケ
ール除去方法が開示されており、又、特開平1−273
607号公報(以下「先行技術5」と記す)には、表面
品質の向上や酸洗液の寿命延長等を目的として、機械的
処理で表面のスケールに亀裂や剥離を生じさせて脱スケ
ール性を向上させ、次いで、砥粒番手が異なる第1及び
第2の研削ロールでスケールを除去した後、酸洗処理を
施す方法が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、例えば最近
LNG基地の配管用途に使用されつつあるUOE管製品
の素材として用いられるFe−Ni系合金の厚板を対象
とする。Fe−Ni系合金厚板の製造において、サブス
ケールの形成を抑制して表面割れ及び耳割れを防止する
と共に、酸洗工程にて効率良くスケールを除去し、且
つ、最終製品として表面性状の良好な厚板を製造すると
いう観点から判断すると、上記従来技術には以下の問題
点がある。
【0007】先行技術1は薄板の製造方法であり、圧延
方法及び圧延後の板厚の違いから、先行技術1に記載さ
れたスラブ加熱方法を厚板圧延にそのまま適用すること
はできない。又、先行技術1には圧延後の表面手入れ方
法に関する技術を何ら開示していない。先行技術2では
スケールが優先的に溶出するので、合金中に島状に存在
するサブスケールが溶出した跡が凹状になることは容易
に予想される。次工程に冷間圧延のある薄板のスケール
除去方法としては優れているが、酸洗肌が製品の表面と
なる厚板のスケール除去方法としては不適切である。先
行技術3では酸洗液の酸濃度が高く、酸洗液原単位が悪
い。
【0008】先行技術4は機械的研削だけであり、スケ
ール除去効率が悪く、研削材も高価で生産性が悪い。
又、機械的研削ままの表面仕上げでは、硬質なステンレ
ス鋼と異なり、研削砥粒が埋め込まれるため、曲げ加工
等で表面に応力が加わった際、割れの起点となる可能性
がある。先行技術5は研削砥石が高価であり、コスト高
になる。又、スケールの殆どを機械的研削で除去するた
め、表面への砥粒埋め込みが発生し、先行技術4と同様
の問題点がある。更に、厚板の場合、熱延板に比べて板
幅が広く且つ製品毎に板幅が異なるため、研削ロールの
摩耗により板幅方向で製品に板厚分布が生じる。特に板
幅中央部で厚みが厚くなり、品質上問題となる。
【0009】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、表面性状に優れたFe−Ni
系合金厚板を効率良く低コストで製造する方法を提供す
ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意検討し、表面疵抑制のためにはスラ
ブ加熱温度を制御することが重要であること、そして、
スケールを効率良く除去して良好な表面性状を得るため
には、機械的研削後に酸洗処理を行うことが効果的であ
り、更に、機械的研削を効率的に行うためには、機械的
研削前の厚板表面粗さをある範囲に予め調整する必要が
あることを見出した。
【0011】本発明はこれらの知見に基づきなされたも
ので、本発明による表面性状に優れたFe−Ni系合金
厚板の製造方法は、Niを25〜85wt%含有するF
e−Ni系合金スラブを1050〜1150℃に加熱し
た後、熱間圧延してFe−Ni系合金の厚板を製造し、
この厚板をショットブラスト処理又は酸洗処理して厚板
の表面粗さ(Ra)を7〜12μmに調整し、次いで、
ベルト研削により厚板表面を研削し、その後、硝酸を4
〜11wt%及び弗酸を1〜5wt%含有し、温度が3
0〜50℃の酸洗液を用いて1〜2分間、酸洗処理する
ことを特徴とするものである。
【0012】以下、本発明においてNiを25〜85w
t%含有するFe−Ni系合金スラブの加熱温度、及
び、圧延後の厚板表面手入れ方法を上述したように限定
した理由をそれぞれの作用と供に説明する。
【0013】(1)スラブ加熱温度 熱間圧延時のスラブ加熱温度の制御は、スラブ表面での
サブスケールの形成を抑制すると共に表面割れ及び耳割
れを防止するうえで最も重要である。そこで、本発明者
等はスラブ加熱温度を900〜1250℃の範囲に変更
して、Niを36wt%含有するFe−Ni系合金の厚
板を4重式圧延機によりリバース圧延して製造し、厚板
のサブスケール深さ及び表面疵発生状況に及ぼすスラブ
加熱温度の影響を調査した。調査結果を図1に示す。
【0014】図1で明らかなように、加熱温度の上昇に
伴ってサブスケール深さは深くなると共にサブスケール
は増加し、加熱温度が1150℃を越えると表面割れ及
び耳割れが多発した。一方、加熱温度が1050℃未満
では熱間加工性が低下して、形状不良や板厚不良が多発
した。これらの知見からスラブ加熱温度は1050〜1
150℃が最適であることが分かった。尚、スラブ表面
に酸化防止剤を塗布して加熱した場合も、この傾向は一
致した。
【0015】(2)厚板表面手入れ 製品表面を良好な表面性状とするためには、スケール除
去後の表面に砥粒の埋め込みが無く且つ平滑な表面にす
る必要がある。スケール除去は酸洗処理のみでも可能で
あるが除去効率が悪く、機械的研削のみでは砥粒が残留
する。従って、機械的研削と酸洗処理との組み合わせに
よるスケール除去が最も効率的であり、本発明ではこの
方法を採用した。
【0016】機械的研削には主としてロール研削とベル
ト研削の2種類があり、両者のコストを比較すると、高
価なロール状研削砥石を用いるロール研削に比較してベ
ルト研削の方が低コストであり、又、ロール研削の場
合、研削ロールの偏摩耗による板幅方向の肉厚分布が生
ずるが、ベルト研削では研削用ベルトの偏摩耗は極めて
少なく、板幅方向の肉厚が均一となるので、本発明では
ベルト研削を採用した。
【0017】ベルト研削の効率を上げるためには、ベル
ト研削前の厚板表面粗さをある範囲に調整する必要があ
ることを見出した。図2は、Niを36wt%含有する
Fe−Ni系合金厚板の酸洗時間を変化させて表面粗さ
を変更し、ベルト研削時の研削性に及ぼす表面粗さの影
響を調査した結果を示す図である。使用した酸洗液は、
10wt%の硝酸と2wt%の弗酸を含有し、その温度
が40℃の酸洗液である。尚、本発明では表面粗さをJ
IS−B0601に定義された中心線平均粗さ(Ra)
で表示している。
【0018】図2に示すように、表面粗さ(Ra)が7
μm未満では研削用ベルトの噛み込みが悪くて研削性が
低下し、その結果、研削時間が長くなり、研削用ベルト
の使用本数も増えて能率及びコストで問題となる。一
方、表面粗さ(Ra)が12μmを越えて粗くなると、
研削性は良いものの、表面の凹凸を除去するのに時間を
費やし、且つ研削量も増えて歩留まりロスも増加する。
このため、ベルト研削前の表面粗さ(Ra)を7〜12
μmに調整することが必要となる。この表面粗さの調整
はショットブラスト処理又は酸洗処理にて行うことがで
きる。尚、Fe−Ni系合金厚板の材質改善のために熱
処理を実施しても、ベルト研削前の表面粗さ(Ra)を
7〜12μmに調整することで、上記効果を同様に得る
ことができる。
【0019】ベルト研削後、最終製品として仕上げるた
めに、ベルト研削により表面に埋め込まれた砥粒を酸洗
処理により除去する必要がある。図3は、Niを36w
t%含有するFe−Ni系合金厚板を用い、硝酸を4〜
11wt%、弗酸を1〜5wt%含有し、温度が30〜
50℃の酸洗液を用いて、酸洗時間を0.1〜5.0分
間に変化させて、酸洗処理後の表面粗さ(Ra)、酸洗
での板厚減肉量、及び砥粒の残留量に及ぼす酸洗時間の
影響を調査した結果を示す図である。その結果、砥粒を
除去するためには板厚減肉量を20μm以上確保する必
要があることが分かった。又、通常のステンレス厚鋼板
並の平滑な表面性状を確保するためには、表面粗さ(R
a)を6μm以下にする必要があることが分かった。従
って、この条件を満足するためには、硝酸を4〜11w
t%、弗酸を1〜5wt%含有し、温度が30〜50℃
の酸洗液を用いて、酸洗時間を1〜2分間とする必要が
ある。
【0020】
【発明の実施の形態】電気炉、真空溶解炉、転炉、及
び、炉外精錬炉等により上記化学成分組成に溶製された
溶湯を普通造塊−分塊圧延法又は連続鋳造法によりスラ
ブとし、スラブ表面を手入れしてスラブの表面疵を除去
した後、スラブを1050〜1150℃の範囲に加熱
し、例えば4重式圧延機によりリバース圧延して厚板を
製造する。次いで、得られた厚板の表面手入れを行う
が、厚板の表面手入れの前に厚板の材質改善のために熱
処理を実施しても良い。
【0021】先ず最初、ショットブラスト処理又は酸洗
処理により厚板の表面粗さ(Ra)を7〜12μmの範
囲に調整する。酸洗液としては、酸洗能率が高い、硝酸
及び弗酸を含有した酸洗液を用いることが好ましい。表
面粗さ(Ra)を7〜12μmの範囲に調整するために
は、予め試験を実施してショットブラスト処理条件及び
酸洗処理条件を定めておくものとする。
【0022】次いで、厚板の表裏面の全面をベルト研削
して、厚板表面のサブスケールを除去する。研削量はサ
ブスケールが除去される程度とすれば良いが、サブスケ
ールが形成される深さはFe−Ni系合金のNi含有量
により異なるので、適切な研削量とするためには予めサ
ブスケール深さを調査しておくことが好ましい。
【0023】そして最後に、研削により埋め込まれた砥
粒を除去するために酸洗処理を施す。酸洗液としては硝
酸を4〜11wt%、及び、弗酸を1〜5wt%含有す
るものを用い、その温度を30〜50℃の範囲に調整し
て、1〜2分間だけ酸洗処理する。
【0024】Niを25〜85wt%含有するFe−N
i系合金の厚板をこのようにして製造することにより、
熱間加工時の表面割れを防止することが可能になると共
に、サブスケールが無く且つ平滑な表面性状を有する、
表面性状に優れた厚板を安定して製造することが可能と
なる。
【0025】
【実施例】Niを36wt%含有するFe−Ni系合金
のスラブを準備し、各々のスラブを1000〜1200
℃の範囲に加熱した後、4重式圧延機を用いて熱間圧延
し、板厚10mmの厚板を製造した。得られた厚板を製
品寸法に切断した後、ベルト研削での研削性を高めるた
めに、ショットブラスト処理又は硝酸と弗酸との混合液
を用いた酸洗処理による表面手入れ(以下「前処理」と
記す)を実施した。酸洗条件としては、硝酸及び弗酸の
濃度及び酸洗時間を変化させた。次いで、ベルト研削に
より厚板表面のスケールを除去し、その後、硝酸及び弗
酸の混合液を用いた酸洗処理(以下「仕上げ酸洗」と記
す)を行い、製品面とした。表1に、このようにしてス
ラブ加熱温度及び厚板表面手入れ方法を変更した合計1
0回の試験製造の試験条件を示す。
【0026】
【表1】
【0027】試験A〜Dは、スラブ加熱温度、前処理後
の表面粗さ、及び仕上げ酸洗の全ての条件が本発明の範
囲内であり、圧延時のスケールによる表面疵の発生が無
く、圧延性も良好であった。又、前処理後の表面粗さ
(Ra)は8.2〜11.3μmの範囲であり、ベルト
研削による研削性も良好であった。そして、最終製品の
表面粗さ(Ra)は5〜6μmの範囲であり、ステンレ
ス厚鋼板と同程度の粗さを確保することができた。更
に、砥粒の残留も無く、良好な表面性状が得られた。圧
延性、表面疵、研削性、及び表面性状の調査結果も合わ
せて表1に示す。尚、結果の欄の◎印は良好であること
を表し、×印は不良であることを表している。
【0028】一方、これに対して、試験Eは、スラブ加
熱温度が1000℃と低く、熱間加工性の低下により最
終板厚の10mmまで圧延できなかった。そのため、試
験Eでは圧延された厚板の表面手入れは実施していな
い。又、試験Fは、スラブ加熱温度が1200℃と高い
ため、サブスケールの形成が激しく、表面疵が多発し
た。そのため、ベルト研削ができず、その後の表面手入
れを中断した。
【0029】試験G及び試験Hは、前処理後の表面粗さ
(Ra)が本発明の範囲を外れていたため、ベルト研削
の研削性が低下した。試験Gでは表面粗さ(Ra)が3
μmと平滑なため研削用ベルトの噛み込みが悪く、研削
に長時間要した。一方、試験Hでは表面粗さ(Ra)が
13.2μmと粗いため、表面の凹凸の除去に時間を費
やし、且つ、歩留まりロスも大きかった。
【0030】試験I及び試験Jは、仕上げ酸洗の条件が
本発明の範囲を外れたため、最終製品の表面粗さ(R
a)が6μmを越え、ステンレス厚鋼板と同等の平滑な
表面を得ることができなかった。尚、表1の備考欄に本
発明の範囲内の条件で製造した試験を実施例とし、それ
以外の試験を比較例として表示した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、Niを25〜85wt
%含有するFe−Ni系合金のスラブ加熱時に形成され
るサブスケールを抑制して、熱間加工時に粒界酸化部を
起点とする表面割れ又は耳割れを防止することが可能と
なり、疵手入れや不良部除去に伴う歩留まりロス及びコ
スト増加を抑えることができると共に、スラブ加熱時の
サブスケール形成の抑制と圧延後の表面手入れ方法の最
適化とにより、表面性状に優れたFe−Ni系合金の厚
板を低コストで効率的に且つ安定して製造することが可
能となり、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】サブスケール深さ及び表面疵発生状況に及ぼす
スラブ加熱温度の影響を示す図である。
【図2】ベルト研削時の研削性に及ぼす表面粗さの影響
を示す図である。
【図3】酸洗処理後の表面粗さ、酸洗での板厚減肉量、
及び砥粒の残留量に及ぼす酸洗時間の影響を示す図であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 木村 秀途 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 高野 俊夫 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 4K053 PA02 PA07 PA13 QA01 RA16 RA17 SA12 SA13 TA02 TA16

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Niを25〜85wt%含有するFe−
    Ni系合金スラブを1050〜1150℃に加熱した
    後、熱間圧延してFe−Ni系合金の厚板を製造し、こ
    の厚板をショットブラスト処理又は酸洗処理して厚板の
    表面粗さ(Ra)を7〜12μmに調整し、次いで、ベ
    ルト研削により厚板表面を研削し、その後、硝酸を4〜
    11wt%及び弗酸を1〜5wt%含有し、温度が30
    〜50℃の酸洗液を用いて1〜2分間、酸洗処理するこ
    とを特徴とする表面性状に優れたFe−Ni系合金厚板
    の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020190018A (ja) * 2019-05-23 2020-11-26 日鉄ステンレス株式会社 インバー合金板およびその製造方法
CN112139861A (zh) * 2020-09-27 2020-12-29 海口锦嘉成实业有限公司 一种钢材表面除锈方法

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