JP2001011257A - 樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙 - Google Patents

樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙

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JP2001011257A
JP2001011257A JP11188252A JP18825299A JP2001011257A JP 2001011257 A JP2001011257 A JP 2001011257A JP 11188252 A JP11188252 A JP 11188252A JP 18825299 A JP18825299 A JP 18825299A JP 2001011257 A JP2001011257 A JP 2001011257A
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ethylene
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copolymer
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ethylene copolymer
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Harunori Fujita
晴教 藤田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形したときに難燃性と機械的強度を有する
樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙を提供す
ること。 【解決手段】 下記の(A)成分、(B)成分及び
(C)成分からなる樹脂組成物。 (A)成分:少なくともエチレン単位とカルボン酸無水
物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合
体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエ
ポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共
重合体(A2):1〜79重量%、及び少なくとも主成
分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A
3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A
1)、エチレン系共重合体(A2)を除く):0〜69
重量%、 (B)成分:無機充填剤:30〜90重量%、((A)
+(B)の合計は100重量%)、(A)+(B)の合
計100重量部に対し、(C)成分:シリコーン化合物
を0.1〜10重量部。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂組成物、それ
からなる難燃シート及び壁紙に関する。より詳しくは成
形したときに難燃性と機械的強度を有する非塩素系の樹
脂組成物、それからなる難燃シート及び壁紙に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来から、内装材などの建材用途に対し
て塩化ビニル系樹脂が多く用いられている。しかしなが
ら、塩化ビニル系樹脂は、焼却時に塩化水素ガスを発生
したり、耐摩耗性に劣るなどの問題を有するために、オ
レフィン系樹脂へ代替しようとする、非ハロゲン化の流
れがある。難燃性の建材用樹脂についても、ハロゲンを
含まない難燃性を有する樹脂組成物の開発が盛んに行わ
れている。日本特許第2586368号には、特定のメ
ルトフローレート及び密度を有し、示差走査熱量計(D
SC)で100℃以上の最高融解ピークを有し、かつ、
DSCによる100℃以上の融解熱量が10ジュール/
g以上であるエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂1
00重量部、および水酸化マグネシウム単独又は水酸化
アルミニウムとの特定割合の混合物を60重量部以上含
有する樹脂組成物からなる発泡倍率1.5倍以上の発泡
シートに難燃紙を積層したポリオレフィン系樹脂からな
る壁紙が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
したときに難燃性と機械的強度を有する樹脂組成物、そ
れからなる難燃シート及び壁紙を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
について鋭意検討した結果、特定のエチレン系共重合体
と、無機充填剤、及びシリコーン化合物とを特定の割合
で含有する樹脂組成物、それからなる難燃シート及び壁
紙がかかる問題点を解決し得ることを見い出し、本発明
を完成するに至った。
【0005】すなわち本発明は、下記の(A)成分、
(B)成分及び(C)成分からなる樹脂組成物を提供す
る。 (A)成分:少なくともエチレン単位とカルボン酸無水
物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合
体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエ
ポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共
重合体(A2):1〜70重量%、及び少なくとも主成
分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A
3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A
1)、エチレン系共重合体(A2)を除く):0〜69
重量%、(B)成分:無機充填剤:30〜90重量%、
((A)+(B)の合計は100重量%)、(A)+
(B)の合計100重量部に対し、(C)成分:シリコ
ーン化合物を0.1〜10重量部。また、本発明は、前
記樹脂組成物からなることを特徴とする難燃シートを提
供する。また、本発明は、前記樹脂組成物からなること
を特徴とする壁紙を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明で用いる(A)成分は、少なくともエチレ
ン単位とカルボン酸無水物基を含有する単量体単位とか
らなるエチレン系共重合体(A1)および/または少な
くともエチレン単位とエポキシ基を含有する単量体単位
とからなるエチレン系共重合体(A2)である。
【0007】本発明で用いるエチレン系共重合体(A
1)とは、エチレン単量体とカルボン酸無水物基を含有
する単量体の共存下で重合してなる2元共重合体、エチ
レン単量体、カルボン酸無水物基を含有する単量体及び
その他の単量体の共存下で重合してなる3元以上の共重
合体等のエチレン系共重合体である。
【0008】本発明で用いるエチレン系共重合体(A
1)は、少なくともエチレン単位と前記カルボン酸無水
物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合
体であり、前記カルボン酸無水物基を含有する単量体単
位の含有量が0.5重量%以上、さらには1〜10重量
%、最も好ましくは1〜5重量%であるエチレン系共重
合体が好ましい。共重合体中のカルボン酸無水物基を含
有する単量体単位の含有量が前記数値を満足すると、
(C)成分の無機充填剤との親和性が増し、また柔軟性
を保持するため好ましい。
【0009】本発明に使用されるカルボン酸無水物基を
含有する単量体としては、例えば無水マレイン酸、イタ
コン酸無水物、シトラコン酸無水物等が挙げられる。こ
れらの中でも無水マレイン酸が好ましい。
【0010】前記3元以上のエチレン系共重合体におけ
るその他の単量体としては、例えばα,β−不飽和カル
ボン酸アルキルエステルが挙げられる。α,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数が3〜8
個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル
酸等のアルキルエステルであって、具体的にはアクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピ
ル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−
プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソブチル等が挙げられ、これ
らの中でもアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸n−ブチル、メタクリル酸メチルが好ましい。
【0011】特に、本発明で使用されるエチレン系共重
合体(A1)としては、エチレン単位、α,β−不飽和
カルボン酸アルキルエステル単量体単位及び無水マレイ
ン酸単量体単位とからなるエチレン系共重合体が好まし
い。エチレン系共重合体(A1)におけるエチレン単位
の含有量は、好ましくは41〜99.5重量%、より好
ましくは70〜96重量%、α,β−不飽和カルボン酸
アルキルエステル単量体単位の含有量は、好ましくは0
〜49重量%、より好ましくは3〜25重量%、無水マ
レイン酸単量体単位の含有量は、好ましくは0.5〜1
0重量%、より好ましくは1〜5重量%である。
【0012】本発明で用いるエチレン系共重合体(A
1)としては、例えばエチレン−無水マレイン酸共重合
体、無水マレイン酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル−無水マレイン酸共重
合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸共
重合体などが挙げられ、中でも、エチレン−アクリル酸
エチル−無水マレイン酸共重合体が好ましい。本発明で
用いるエチレン系共重合体(A1)の190℃における
メルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜
500g/10分、より好ましくは0.5〜300g/
10分である。
【0013】エチレン系共重合体(A1)は、特にその
製造方法が限定されるものではなく、例えば高圧ラジカ
ル共重合、配位共重合等によって製造できる。
【0014】本発明で用いるエチレン系共重合体(A
2)とは、エチレン単量体とエポキシ基を含有する単量
体の共存下で重合してなる2元共重合体、エチレン単量
体、エポキシ基を含有する単量体及びその他の単量体の
存在下で重合してなる3元以上の共重合体等のエチレン
系共重合体である。
【0015】本発明に使用されるエポキシ基を含有する
単量体としては、例えば不飽和グリシジルエーテル類、
不飽和グリシジルエステル類等が挙げられる。具体的に
はアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、ア
リルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジル
エーテル等が挙げられる。
【0016】エチレン系共重合体(A2)の3元以上の
共重合体における、その他の単量体としては、例えばエ
チレン系不飽和エステルが挙げられる。エチレン系不飽
和エステルとしては、例えばα,β−不飽和カルボン酸
アルキルエステル、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエ
ステルが挙げられる。その他の単量体としては、プロピ
レンやブテン−1等のオレフィン類、スチレン類等が挙
げられる。α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル
としては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン酸、例え
ばアクリル酸、メタクリル酸などのアルキルエステルで
あって、具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル
酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イ
ソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t
−ブチル、およびメタクリル酸イソブチル等が挙げられ
る。
【0017】本発明で用いるエチレン系共重合体(A
2)としては、エチレン単位、エポキシ基を含有する単
量体単位及びエチレン系不飽和エステル単量体単位とか
らなるエチレン系共重合体が好ましい。エチレン系共重
合体(A2)におけるエチレン単位の含有量は、好まし
くは55〜99.9重量%、より好ましくは70〜94
重量%、エポキシ基を含有する単量体単位の含有量は、
好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは1〜1
0重量%、エチレン系不飽和エステル単位の含有量は、
好ましくは0〜30重量%、より好ましくは5〜20重
量%である。
【0018】本発明で使用されるエチレン系共重合体
(A2)としては、例えばエチレン−メタクリル酸グリ
シジル共重合体、メタクリル酸グリシジル変性エチレン
−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル−
メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル
酸エチル−メタクリル酸グリシジル共重合体が挙げら
れ、中でも、エチレン−アクリル酸メチル−メタクリル
酸グリシジル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−
メタクリル酸グリシジル共重合体が好ましい。本発明で
用いるエチレン系共重合体(A2)のメルトフローレー
ト(MFR)は、好ましくは0.1〜200g/10
分、より好ましくは1〜100g/10分である。
【0019】エチレン系共重合体(A2)は、特にその
製造方法が限定されるものではなく、例えば高圧ラジカ
ル共重合、配位共重合等によって製造できる。
【0020】エチレン系共重合体(A1)および/また
は上記エチレン系共重合体(A2)とは、上記エチレン
系共重合体(A1)単独、上記エチレン系共重合体(A
2)単独、及び上記エチレン系共重合体(A1)と上記
エチレン系共重合体(A2)との混合物の3種類を含
む。この混合物の配合割合は、エチレン系共重合体(A
1)を好ましくは1〜99重量部、より好ましくは10
〜90重量部、エチレン系共重合体(A2)を好ましく
は99〜1重量部、より好ましくは90〜10重量部で
あり、合計100重量部となるものである。
【0021】(A1)成分と(A2)成分の合計は、
(A1)、(A2)、(A3)及び(B)成分の合計に
対して1〜70重量%、好ましくは3〜60重量%であ
る。また、(A3)成分は前記合計に対して0〜69重
量%、好ましくは20〜60重量%である。
【0022】本発明では、エチレン系共重合体(A1)
および/またはエチレン系共重合体(A2)に、さらに
少なくとも主成分単量体単位がエチレンであるエチレン
系共重合体(A3)(ただし、(A3)は、エチレン系
共重合体(A1)、上記エチレン系共重合体(A2)を
除く)を含有してもよい。エチレン系共重合体(A3)
を含有する本発明の樹脂組成物も好適に使用することが
できる。エチレン系共重合体(A3)の配合割合は、エ
チレン系共重合体(A1)および/またはエチレン系共
重合体(A2)の合計の100重量部に対して、好まし
くは0〜5000重量部、より好ましくは100〜10
00重量部である。
【0023】エチレン系共重合体(A3)としては、例
えば高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、
エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチレ
ン不飽和エステル共重合体が挙げられ、これらの中でも
エチレン単位と炭素数3以上のα−オレフィン単位との
共重合体、エチレン単位とエチレン系不飽和エステル単
位との共重合体が好ましい。
【0024】エチレン−α−オレフィン共重合体の密度
は、好ましくは0.85〜0.95g/cm3、より好
ましくは0.88〜0.93g/cm3であり、そのメ
ルトフローレート(MFR)は、好ましくは0.1〜2
0g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分
である。エチレン−α−オレフィン共重合体におけるエ
チレン単位の含有量は、好ましくは60〜99重量%、
より好ましくは70〜97重量%、α−オレフィン単位
の含有量は、好ましくは40〜1重量%、より好ましく
は30〜3重量%である。上記エチレン−α−オレフィ
ン共重合体のα−オレフィンとしては、炭素数3〜12
のα−オレフィンが好ましく、例えばプロピレン、ブテ
ン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、
オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ドデセン−
1、4−メチル−ペンテン−1、4−メチル−ヘキセン
−1、ビニルシクロヘキサン等が挙げられる。この中で
も特に、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1がよ
り好ましい。
【0025】エチレン−エチレン系不飽和エステル共重
合体におけるエチレン系不飽和エステルとしては、例え
ば酢酸ビニル、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエス
テルが挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸アルキル
エステルとしては、炭素数が3〜8個の不飽和カルボン
酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸などのアルキルエ
ステルであって、具体的にはアクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリ
ル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸t−ブチル、およびメタクリル酸イソブチル等が挙
げられる。これらのうちでも特に、酢酸ビニル、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチ
ル、メタクリル酸メチルが好ましい。エチレン系共重合
体におけるエチレン単位の含有量は、60〜95重量
%、好ましくは70〜90重量%、エチレン系不飽和エ
ステル単位の含有量は、40〜5重量%、好ましくは3
0〜10重量%である。
【0026】本発明に使用されるエチレン系共重合体
(A3)としては、メタクリル酸メチル含有量が5〜4
0重量%、更には、10〜30重量%のものが好まし
い。エチレン−メタクリル酸メチルとして、実施例にお
いてMMA=20重量%、MFR=3の共重合体が用い
られている。それ以外のエチレン系樹脂、例えば、中・
低圧法高密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン
などに比較して、柔軟性の面で優れるためより好まし
い。
【0027】本発明で使用する(B)成分の無機充填剤
としては、通常用いられる無機充填剤が使用できる。例
えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、ア
ルミン酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸カルシウム
等が挙げられる。また、(B)成分はウォラストナイト
等の繊維型フィラーでもよい。これらの中でも炭酸カル
シウム、水酸化アルミニウム及び水酸化マグネシウムの
中から選ばれる少なくとも1種の無機充填剤が好まし
く、その中でも、難燃性の壁紙用としては水酸化マグネ
シウム、水酸化アルミニウムが、床材用としては炭酸カ
ルシウムがより好ましい。無機充填剤は難燃剤としての
機能も有している。無機充填剤の表面を、樹脂成分への
分散性、機械的強度の向上、耐摩耗性、耐炭酸ガス白化
性、耐湿性、耐油性、耐化学薬品性、加工性等を付与す
るために脂肪酸またはその金属塩、シランカップリング
剤、チタネートカップリング剤およびアルミニウムカッ
プリング剤から選ばれた少なくとも一種の表面処理剤で
処理したものが好ましい。(B)成分の添加割合は
(A)成分と(B)成分の合計に対して30〜90重量
%、好ましくは40〜85重量%、更に好ましくは40
〜70重量%である。
【0028】本発明で使用する(B)成分は、その形態
に限定されるものではなく、例えば粉粒体、微粉体、平
板状、針状、球状、中空状、繊維状などの形態で用いる
ことができ、また、粉体表面を改質することにより、好
適に使用することができる。
【0029】本発明では、(C)成分としてシリコーン
化合物を使用する。本発明でシリコーン化合物とは、下
記一般式で表わされる化合物を云い、シリコンオイルと
称されるものである。以下、シリコンオイルとも云う。
【0030】
【化1】
【0031】式中のRはアルキル基、アリール基及び水
素原子から選ばれる基であり、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブ
チル基、t−ブチル基、フェニル基、水素原子が代表的
なものである。分子中の全てのRが同一であっても、一
部のRが別の基であってもよく、Rの一部がビニル基、
水酸基であってもよい。
【0032】また、シリコーン化合物として、上記シリ
コーン化合物のRの一部が様々な有機基で変性された、
例えばグリシジル変性シリコーンオイル、アミノ変性シ
リコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、ポ
リエーテル変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シ
リコーンオイル、および高級脂肪酸変性シリコーンオイ
ル等の変性シリコーンオイルを挙げることができる。実
際の使用に当たっては、樹脂との混和性、樹脂への分散
性を考慮して、シリカに担持させる等の処理をしたシリ
コーン添加剤が好適に用いられる。
【0033】(C)成分であるシリコーン化合物の使用
量(担持担体の重量は除く)は、(A)成分と(B)成
分の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜5重量部である。0.1重量部未満で
あると難燃性が不足し、10重量部を超えると成形加工
性、機械的強度を極端に劣化させる。
【0034】本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、
本発明の効果を妨げない範囲で、種々の添加剤、例えば
滑剤、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤、顔料、分散
剤、造核剤、可塑剤、抗菌剤などを含有させてもよい。
本発明の樹脂組成物は、前記の(A)成分、(B)成
分、(C)成分および必要に応じて配合される成分を公
知の混合装置を用いて混合することにより得られる。混
合装置としては、例えばバンバリーミキサー、押出機な
どが挙げられる。
【0035】本発明の樹脂組成物は、床材、壁紙、内装
材、建築材料などの用途として好適である。また、本発
明の樹脂組成物は、壁材、巾木材、天井材等の建築用内
装材として好適である。また、本発明の樹脂組成物は、
成形して難燃性シート、多層積層体、発泡体などの使用
形態で用いることができる。例えば、発泡シートを成形
する方法としては、一般的な発泡成形法を用いることが
できる。即ち、例を挙げると(1)予めアゾジカルボン
アミド(ADCA)、P,P’−オキシビスベンゼンス
ルホニルヒドラミド(OBSH)等の化学発泡剤を上記
樹脂組成物に配合して、押出成形法、カレンダー成形
法、熱プレス成形法等でシートを作成した後、加熱発泡
成形する方法又は(2)化学発泡剤及び、又は物理発泡
剤を使用して押出成形法、熱プレス成形法等により成形
と発泡を同時に行う方法等が挙げられる。難燃紙として
は、例えば、特公昭51−17606号公報、特開昭5
0−33696号公報、特開昭50−7397号公報、
特開昭51−6763号公報等に記載されたグアニジン
化合物等による含浸紙を用いることができる。発泡シー
トと難燃紙を積層する方法としては、発泡シート成形時
に難燃紙を溶融接合する方法、発泡シートと難燃紙を接
着剤で接合する方法、発泡シートと難燃紙を溶融ポリエ
チレン等で接合する方法等が挙げられる。さらに難燃紙
を積層した発泡シートの表面に、模様等を印刷した後、
エンボス加工を施すことにより、立体感に富んだ極めて
きれいな壁紙が得られる。
【0036】本発明の樹脂組成物からなる壁紙は、燃焼
時に発生するガス等が、焼却炉を傷めたり、環境を汚染
することが少なく、難燃性と機械的強度に優れるもので
ある。また、本発明の樹脂組成物からなるシート状の製
品、例えば床材は、接着剤による接着、貼り合わせによ
る施工にも好適に使用することができる。また、本発明
の樹脂組成物は、その他の塩化ビニル樹脂用途、例えば
日用品、雑貨、電線被覆などの用途にも用いることがで
きる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、
評価方法を以下に示した。 (1)引張破断強度 引張破断強度の測定はJIS K6760の方法に従っ
た。 (2)酸素指数 酸素指数の測定はJIS K7201の方法に従った。 (3)メルトフローレート(MFR) プロピレン系樹脂はJIS K7210により荷重2.
16kg、温度は230℃で測定した。ポリエチレン系
樹脂はJIS K6760に規定された方法に従って測
定した。荷重2.16kg、温度190℃で測定した。 (4) MMA(メチルメタクリレート)含有量の測定 プレスシートを作成し、測定した赤外線吸収スペクトル
の1700cm-1前後に現れるカルボニル(C=O)基
の特性吸収の吸光度を厚みで補正して、検量線法により
MMA含有量を求めた。 (5)MAH(無水マレイン酸)含有量 検量線法により求めた。特性吸収は、1850cm-1
ピークを用いた。
【0038】(実施例1)エチレン系共重合体(A3)
として、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(住友
化学工業(株)製、Acryft、MMA含有量=20
重量%、MFR=3)47.5重量部、合成例で調製し
た(A)成分のエチレン系共重合体(A1)として、エ
チレン−エチルアクリレート(EA)−無水マレイン酸
(MAH)共重合体(住友化学(株)製、Bondin
e、EA含有量=3重量%、MAH含有量=2重量%、
MFR=3)5重量部、(B)成分の無機充填剤とし
て、水酸化マグネシウム47.5重量部、(C)成分と
してシリコーンオイルをシリカに担持した粉体状シリコ
ーン添加剤(ダウコーティングアジア(株)製、DC4
−7081)5重量部(有効分として2.5重量部)を
ラボプラストミルで190℃、30分間混練して混練物
を得た。これを150℃でプレス成形して、幅15c
m、長さ15cmの試験片を得た。この試験片につき、
厚さ2mmで引張強度、厚さ3mmで酸素指数を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0039】(比較例1〜3)表1に示した配合の樹脂
組成物を用い、実施例1と同様な方法でシートを作成
し、この試験片につき、引張強度、酸素指数を測定し
た。測定結果を表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
【発明の効果】以上の如く本発明は、塩化ビニル系樹脂
を用いることなく、成形したときに難燃性と機械的強度
を有する樹脂組成物を提供することができるので、建築
用材として用いることができる。また、それからなる難
燃シート及び壁紙は、ハロゲンを含まない環境汚染に対
しても効果を有するものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の(A)成分、(B)成分及び
    (C)成分からなる樹脂組成物。 (A)成分:少なくともエチレン単位とカルボン酸無水
    物基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共重合
    体(A1)および/または少なくともエチレン単位とエ
    ポキシ基を含有する単量体単位とからなるエチレン系共
    重合体(A2):1〜70重量%、及び少なくとも主成
    分単量体単位がエチレンであるエチレン系共重合体(A
    3)(ただし、(A3)は、エチレン系共重合体(A
    1)、エチレン系共重合体(A2)を除く):0〜69
    重量%、 (B)成分:無機充填剤:30〜90重量%、((A)
    +(B)の合計は100重量%)、(A)+(B)の合
    計100重量部に対し、(C)成分:シリコーン化合物
    を0.1〜10重量部。
  2. 【請求項2】 エチレン系共重合体(A1)が、エチレ
    ン単位、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル単
    位及び無水マレイン酸単位の単量体からなるエチレン系
    共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 (B)成分が、炭酸カルシウム、水酸化
    アルミニウム及び水酸化マグネシウムの中から選ばれる
    少なくとも1種の無機充填剤であることを特徴とする請
    求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組
    成物からなることを特徴とする難燃シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組
    成物からなる層を含むことを特徴とする壁紙。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009013419A (ja) * 2001-01-26 2009-01-22 Albemarle Corp 難燃剤プラスチックを生産する方法
JP2016168830A (ja) * 2014-11-11 2016-09-23 凸版印刷株式会社 化粧シート

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