JP2001011123A - 含フッ素ヒドロキシ化合物、その重合体、その硬化性樹脂組成物、およびその製造方法 - Google Patents

含フッ素ヒドロキシ化合物、その重合体、その硬化性樹脂組成物、およびその製造方法

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JP2001011123A
JP2001011123A JP11189228A JP18922899A JP2001011123A JP 2001011123 A JP2001011123 A JP 2001011123A JP 11189228 A JP11189228 A JP 11189228A JP 18922899 A JP18922899 A JP 18922899A JP 2001011123 A JP2001011123 A JP 2001011123A
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hydroxy compound
meth
acrylate
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JP11189228A
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English (en)
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Nobuyasu Shinohara
宣康 篠原
Hozumi Sato
穂積 佐藤
Yuichi Hashiguchi
裕一 橋口
Hiromi Shimomura
宏臣 下村
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JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応性に優れ、しかも他の極性モノマや極性
ポリマとの相溶性が良好な含フッ素ヒドロキシ化合物等
を提供する。 【解決手段】 一般式(1)で表される含フッ素ヒドロ
キシ化合物、その重合体、その硬化性樹脂組成物、およ
びその製造方法である。 【化1】 [一般式(1)中、Zは、一価の有機基であり、置換基
Rは、水素原子、アルキル基、フッ素原子、フルオロア
ルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエ
ニル基であり、置換基Rfは、式Cn2n-1、式Cn2n
Hまたは式Cn2n +1(それぞれの式中のnは2〜12
の整数である。)で表される一価の含フッ素基であり、
繰り返し数mは、1〜10の整数である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、含フッ素ヒドロキ
シ化合物、その重合体、その共重合体、その硬化性樹脂
組成物、およびその製造方法に関する。より詳細には、
光伝送用ファイバのクラッド材料等として好適な、低屈
折率であり、しかもアクリル系モノマや含フッ素共重合
体等との相溶性に優れているため透明性に優れた組成物
が得られる、その原料としての含フッ素ヒドロキシ化合
物等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、低屈折率である点を利用して、光
伝送用ファイバのクラッド材料や、光学レンズ、フィル
ム、CRT用ガラスなどの光反射防止膜用材料や、ある
いは光ファイバー、光学レンズ等の光学接着剤としてフ
ッ素系ビニル化合物が好適に使用されている。また、フ
ッ素系ビニル化合物は撥水性、撥油性を有することから
防汚コート材としても使用されている。
【0003】このようなフッ素系ビニル化合物を用いた
組成物が、特開昭64−14221号公報に開示されて
いる。このフッ素系組成物は、フッ素系ビニルモノマ
50〜99.7重量部およびグリシジル基を有するアク
リレートモノマ0.3〜50重量部からなる含フッ素共
重合体に、カルボキシル基含有エチレン性不飽和モノマ
を反応させて得られる化合物10〜90重量部と、粘
度調整用アクリル系モノマ10〜90重量部と、光重
合開始剤0.05〜20重量部とを含んで構成されてい
る。
【0004】また、特開昭62−250047号公報に
は、含フッ素重合体と、パーフルオロアルキル基あるい
は部分フッ素化脂肪族基を有する含フッ素アクリレート
モノマと、その他のアクリル系モノマとから構成された
放射線硬化性樹脂組成物が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
64−14221号公報や特開昭62−250047号
公報に開示されたように、フッ素系ビニルモノマ単独で
は反応性や基材に対する密着性が低いために、グリシジ
ル基を有するアクリレートモノマを共重合したり、その
他のアクリル系モノマを混合使用する必要があり製造が
容易でなという問題が見られた。また、従来は、屈折
率、耐熱性、撥水性等に影響するフッ素含量や機械的特
性を制御する目的のために、フッ素系ビニルモノマと、
含フッ素重合体とを混合使用する必要があったが、両者
は相溶性に乏しく、透明性に欠けるという問題が見られ
た。
【0006】そこで、本発明者らは、フッ素系ビニル化
合物の特定部位に、フッ素基およびヒドロキシル基をそ
れぞれ導入することにより、他の極性モノマや極性ポリ
マとの相溶性が良好で、低屈折率のフッ素系ビニル化合
物が得られることを見出した。すなわち、本発明の目的
は、例えば、光伝送用ファイバのクラッド材料として好
適な、他の極性モノマや極性ポリマとの相溶性に優れ、
しかも低屈折率である含フッ素ヒドロキシ化合物および
そのような含フッ素ヒドロキシ化合物を含む硬化性樹脂
組成物を提供することである。また、本発明の他の目的
は、反応性不飽和基を有する含フッ素ヒドロキシ化合物
を使用して、優れた透明性や低屈折率等の特性を有する
含フッ素ヒドロキシ化合物重合体および含フッ素ヒドロ
キシ化合物共重合体を提供することである。また、本発
明のさらに他の目的は、他の極性モノマや極性ポリマと
の相溶性が良好で、低屈折率の含フッ素ヒドロキシ化合
物を、高い収率で得られる製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
(1)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物である。
【0008】
【化4】
【0009】[一般式(1)中、Zは、一価の有機基で
あり、置換基Rは、水素原子、アルキル基、フッ素原
子、フルオロアルキル基、アリル基、アリール基、フリ
ル基またはチエニル基であり、置換基Rfは、式Cn
2n-1、式Cn2nHまたは式Cn2n +1(それぞれの式中
のnは2〜12の整数である。)で表される一価の含フ
ッ素基であり、繰り返し数mは、1〜10の整数であ
る。]
【0010】このような含フッ素ヒドロキシ化合物であ
れば、一級のヒドロキシル基を特定部位に有するため、
このヒドロキシル基を利用して他の極性モノマや極性ポ
リマに対する相溶性を高めたり、あるいは、他の反応性
化合物、例えば、イソシアネート化合物と容易に反応さ
せることができる。また、含フッ素基を特定部位に有す
るため、優れた撥水性や耐熱性、あるいは低屈折率等の
特性を発現させることができる。さらに、含フッ素基が
エーテル結合を介して導入されていることから、結晶化
し難く、透明性に優れ、しかも非フッ素系化合物との相
溶性をより向上させることができる。
【0011】また、本発明の別の態様は、一般式(1)
で表される含フッ素ヒドロキシ化合物のうち、反応性不
飽和基を含む含フッ素ヒドロキシ化合物を単独重合ある
いは共重合してなる含フッ素ヒドロキシ化合物重合体で
ある。このような含フッ素ヒドロキシ化合物重合体であ
れば、極性が高いヒドロキシル基を分子内の特定部位に
有しているため、他の極性モノマや極性ポリマとの相溶
性が良好であり、基材等への密着性も良好である。ま
た、反応性の高い一級のヒドロキシル基を利用して、他
の化合物との反応を行うことも可能である。さらに、含
フッ素ヒドロキシ化合物重合体は、側鎖部分に規則的に
含フッ素基を有しているため、優れた撥水性や耐熱性、
あるいは低屈折率等の特性を効率的に発現することがで
きる。
【0012】また、本発明の別の態様は、下記一般式
(2)で表される含フッ素オキセタン化合物と、下記一
般式(3)で表される有機酸化合物とを反応させてなる
一般式(1)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物の製
造方法である。
【0013】
【化5】
【0014】[一般式(2)中、置換基R、繰り返し数
m、置換基Rfは、それぞれ一般式(1)の内容と同様
である。]
【0015】
【化6】
【0016】[一般式(3)中、Zは、一般式(1)の
内容と同様である。]
【0017】このように含フッ素ヒドロキシ化合物を製
造することにより、ヒドロキシル基およびフッ素基を分
子内の特定部位に導入することができ、他の極性モノマ
や極性ポリマとの相溶性が良好であり、しかも低屈折率
の含フッ素ヒドロキシ化合物を効率的に製造することが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明における含フッ素ヒドロキ
シ化合物、その重合体、およびその硬化性樹脂組成物に
関する実施形態をそれぞれ具体的に説明する。
【0019】[第1の実施形態]第1の実施形態は、下
記一般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物で
ある。すなわち、上述した一般式(1)で表される含フ
ッ素ヒドロキシ化合物のうち、Zに反応性不飽和基を有
する化合物である。
【0020】
【化7】
【0021】[一般式(4)中、Xは、水素原子、ハロ
ゲン原子、または炭素数1〜5のアルキル基であり、置
換基R、置換基Rf、繰り返し数mは、それぞれ一般式
(1)の内容と同様である。]
【0022】このように反応性不飽和基が、置換基Zの
末端に位置するため、反応性不飽和基の反応性に優れて
いるという特徴がある。また、含フッ素ヒドロキシ化合
物の分子内に、反応性に優れ、しかも極性の高い一級の
ヒドロキシル基を有していることから、このヒドロキシ
ル基を利用して、他の化合物と容易に反応させたり、あ
るいは、他の化合物との相溶性を向上させることができ
る。さらに、置換基Rfが、エーテル結合を介して水酸
基や反応性不飽和基を含む主原子団に枝分かれして結合
しているので、フッ素含量の調節が容易であるという特
徴も有している。以下、当該含フッ素ヒドロキシ化合物
についてさらに詳細に説明する。
【0023】(1)反応性不飽和基 一般式(4)の反応性不飽和基に含まれるXは、水素原
子、ハロゲン原子、または炭素数1〜5のアルキル基で
あるが、実用的な安定性と反応性を有することから、水
素原子または炭素数1〜5のアルキル基、例えば、メチ
ル基であることがより好ましい。すなわち、反応性不飽
和基としては、アクリロイル基やメタクリロイル基であ
ることがより好ましい。また、含フッ素ヒドロキシ化合
物中の反応性不飽和基の結合位置を、一般式(4)に示
すように、分子末端とするのが好ましい。この理由は、
反応性不飽和基の結合位置が分子末端以外となると、含
フッ素ヒドロキシ化合物の反応性が著しく低下する場合
があるためである。
【0024】(2)置換基Rf 一般式(4)における置換基Rfは、式Cn2n-1、式C
n2nHまたは式Cn2n+1(それぞれの式中のnは2〜
12の整数である。)で表される一価の含フッ素基であ
るが、導入が容易なことから、式Cn2n-1で表される
フッ素基がより好ましい。
【0025】さらに、含フッ素ヒドロキシ化合物中のフ
ッ素含量としては、40重量%以上の値とすることが好
ましく、45重量%以上の値とすることがより好まし
い。かかるフッ素含量が40重量%未満となると、屈折
率が大きくなり、クラッド材や反射防止膜としての特性
を発揮できない場合があるためである。なお、含フッ素
ヒドロキシ化合物重合体中のフッ素含量は、アリザリン
コンプレックス法を用いて測定することができる。フッ
素含量の定量については、以下同様である。
【0026】(3)ヒドロキシル基 含フッ素ヒドロキシ化合物中のヒドロキシル基は、一般
式(4)に示すように一級のヒドロキシル基であって、
含フッ素ヒドロキシ化合物中の置換基Rfと反応性不飽
和基との中間に結合されているのが好ましい。この理由
は、一級のヒドロキシル基は極性が高く、他の極性化合
物、例えば、(メタ)アクリル系化合物やエポキシ化合
物と容易に相溶させることができるためである。したが
って、一般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合
物を、他の極性化合物と混合使用した場合にも、透明性
に優れた組成物を得ることができる。また、一級のヒド
ロキシル基は反応性が高いため、ヒドロキシル基に対し
て反応可能な化合物、例えば、カルボン酸、カルボン酸
誘導体、イソシアネート化合物やエポキシ化合物と容易
に反応させることができる。したがって、このヒドロキ
シル基を利用して、一般式(4)で表される含フッ素ヒ
ドロキシ化合物を、ウレタン化合物の合成原料やエポキ
シ化合物の改質剤として使用することができる。また、
ヒドロキシル基の結合位置に関し、これら以外の位置に
結合していると、置換基Rfの撥水効果や反応性不飽和
基の反応性を著しく低下させる場合があるため、一般式
(4)に示すように置換基Rfと反応性不飽和基との中
間に結合しているものである。
【0027】(4)置換基R 一般式(1)における置換基Rは、水素原子、アルキル
基、フッ素原子、フルオロアルキル基、アリル基、アリ
ール基、フリル基またはチエニル基であるが、経済的に
有利であることから、炭素数1〜5のアルキル基、例え
ば、メチル基やエチル基であることがより好ましい。
【0028】(5)具体例 一般式(1)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物の具
体例としては、2−ヒドロキシメチル−2−[1−ペン
タフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)エテニルオキシメチル]ブチルアクリレート、(2
−ヒドロキシメチル−2−[1,2−ジフルオロ−2−
トリフルオロメチルエテニルオキシメチル]ブチルアク
リレート、2−ヒドロキシメチル−2−[1−トリフル
オロメチル−2,2−ビス(ヘプタフルオロイソプロピ
ル)エテニルオキシメチル]ブチルアクリレート、2−
ヒドロキシメチル−2−[1,2,3−トリフルオロエ
テニルオキシメチル]ブチルアクリレート、2−ヒドロ
キシメチル−2−[2−フルオロ−1,2−ビス(トリ
フルオロメチル)エテニルオキシメチル]ブチルアクリ
レート、2−ヒドロキシメチル−2−{[1−(1−ト
リフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル)
−1,2,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル]
オキシメチル}ブチルアクリレート、2−ヒドロキシメ
チル−2−[1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロピルオキシメチル]ブチルアクリレート、2−ヒド
ロキシメチル−2−[1,3,4,4,4−ペンタフル
オロ−1,3−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘ
プタフルオロイソプロピル)ブチルオキシメチル]ブチ
ルアクリレート等の一種単独または二種以上の組み合わ
せが挙げられる。
【0029】(6)製造方法 一般式(1)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物の製
造方法は特に制限されるものではないが、例えば、一般
式(2)で表される含フッ素オキセタン化合物と、一般
式(3)で表される有機酸とを、反応促進剤の存在下に
反応させることが好ましい。このように反応させると、
一般式(1)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物を極
めて効率的に得ることができる。
【0030】ここで、一般式(2)で表される含フッ素
オキセタン化合物としては、具体的に、3−エチル−3
−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフ
ルオロメチル)エテニルオキシメチル]オキセタン、3
−メチル−3−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−
ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]オ
キセタン、3−エチル−3−[1,2−ジフルオロ−2
−トリフルオロメチルエテニルオキシメチル]オキセタ
ン、3−メチル−3−[1,2−ジフルオロ−2−トリ
フルオロメチルエテニルオキシメチル]オキセタン、3
−エチル−3−[1−トリフルオロメチル−2,2−ビ
ス(ヘプタフルオロイソプロピル)エテニルオキシメチ
ル]オキセタン、3−メチル−3−[1−トリフルオロ
メチル−2,2−ビス(ヘプタフルオロイソプロピル)
エテニルオキシメチル]オキセタン、3−エチル−3−
[1,2,3−トリフルオロエテニルオキシメチル]オ
キセタン、3−メチル−3−[1,2,3−トリフルオ
ロエテニルオキシメチル]オキセタン、3−エチル−3
−[2−フルオロ−1,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)エテニルオキシメチル]オキセタン、3−メチル−
3−[2−フルオロ−1,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)エテニルオキシメチル]オキセタン、3−エチル−
3−{[1−(1−トリフルオロメチル−2,2,2−
トリフルオロエチル)−1,2,2,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロピル]オキシメチル}オキセタン、3−
メチル−3−{[1−(1−トリフルオロメチル−2,
2,2−トリフルオロエチル)−1,2,2,3,3,
3−ヘキサフルオロプロピル]オキシメチル}オキセタ
ン、3−エチル−3−[1,1,2,3,3,3−ヘキ
サフルオロプロピルオキシメチル]オキセタン、3−メ
チル−3−[1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロピルオキシメチル]オキセタン、3−エチル−3−
[1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ビス
(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロイソプ
ロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン、3−エチル
−3−[1,3,4,4,4−ペンタフルオロ−1,3
−ビス(トリフルオロメチル)−2−(ヘプタフルオロ
イソプロピル)ブチルオキシメチル]オキセタン等の一
種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0031】また、一般式(3)で表される有機酸とし
ては、オキセタンの開環反応を阻害する官能基(例え
ば、水酸基、アミノ基)を有さない有機カルボン酸が好
ましいが、具体的には、安息香酸、p−メトキシ安息香
酸、桂皮酸等の芳香族カルボン酸、酢酸、プロピオン
酸、ブタン酸等の飽和脂肪酸、アクリル酸、メタクリル
酸、α−ハロアクリル酸、クロトン酸などの不飽和脂肪
酸等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられ
る。
【0032】また、一般式(2)で表される含フッ素オ
キセタン化合物と、一般式(3)で表される有機酸との
反応モル比を1:10〜10:1の範囲内の値とするの
が好ましい。この理由は、かかる反応モル比がこれらの
範囲外となると、未反応成分が多く残留したり、あるい
は得られる含フッ素ヒドロキシ化合物の反応性や耐熱性
を低下させる場合があるためである。したがって、一般
式(2)で表される含フッ素オキセタン化合物と、一般
式(3)で表される有機酸との反応モル比を2:8〜
8:2の範囲内の値とするのがより好ましく、3:7〜
7:3の範囲内の値とするのがさらに好ましい。
【0033】また、反応温度についても特に制限される
ものではないが、例えば、−20〜100℃の範囲内の
値とすることが好ましい。この理由は、反応温度が−2
0℃未満となると、含フッ素オキセタン化合物と(メ
タ)アクリル酸化合物との反応性が著しく低下する場合
があるためであり、一方、反応温度が100℃を超える
と、これらの反応を制御することが困難となる場合があ
るためである。したがって、反応温度を−10〜70℃
の範囲内の値とすることがより好ましく、−5〜50℃
の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
【0034】また、反応促進剤の種類も特に制限される
ものではないが、例えば、三フッ化ホウ素ジエチルエー
テル錯体、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩
化チタン、四塩化錫、二塩化亜鉛などのハロゲン化金属
及びその錯体、トリエチルアルミニウム、ジエチル亜鉛
などのアルキル金属化合物、硫酸、硝酸、塩酸などのプ
ロトン酸、トリフェニルメチル五塩化錫などのカルボニ
ウムイオン塩等の一種単独または二種以上の組み合わせ
が挙げられる。
【0035】さらに、反応促進剤の添加量についても特
に制限されるものではないが、例えば、含フッ素オキセ
タン化合物を100重量部としたときに、1〜300重
量部の範囲内の値とするのが好ましい。この理由は、反
応促進剤の添加量が1重量部未満となると、含フッ素オ
キセタン化合物と有機酸との反応性が著しく低下し、オ
キセタン重合体が副成する場合があるためであり、一
方、反応促進剤の添加量が300重量部を超えると、反
応を制御することや反応終了後の精製操作が困難となる
場合があるためである。したがって、反応促進剤の添加
量を5〜200重量部の範囲内の値とするのがより好ま
しく、10〜120重量部の範囲内の値とするのがさら
に好ましい。
【0036】[第2の実施形態]第2の実施形態は、一
般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物の単独
重合体であり、より詳細には、含フッ素ヒドロキシ化合
物の反応性不飽和基を利用して得られるラジカル重合体
である。
【0037】(1)重量平均分子量 GPC法によるポリスチレン換算における含フッ素ヒド
ロキシ化合物重合体の重量平均分子量を3000〜2,
000,000の範囲内の値とすることが好ましい。こ
の理由は、かかる重量平均分子量が3000より小さい
と、得られる含フッ素ヒドロキシ化合物重合体の収量が
低下する場合があるためであり、一方、2,000,0
00を超えると、粘度が過度に高くなり取り扱い困難と
なる場合があるためである。したがって、含フッ素ヒド
ロキシ化合物重合体の重量平均分子量を10,000〜
1,000,000の範囲内の値とすることがより好ま
しく、20,000〜500,000の範囲内の値とす
ることがより好ましい。
【0038】(2)重合方法 含フッ素ヒドロキシ化合物重合体の重合方法は特に制限
されるものではなく、例えば、ラジカル重合開始剤の存
在下、乳化重合法、懸濁重合法、塊状重合法または溶液
重合法等のいずれの重合方法も採ることができる。ま
た、重合様式についても、回分式、半連続式または連続
式など、目的に応じて適宜選択することができる。
【0039】さらに、含フッ素ヒドロキシ化合物の重合
に使用するラジカル重合開始剤についても特に制限され
るものではないが、例えば、ジアシルパーオキサイド
類、ケトンパーオキサイド類、ハイドロパーオキサイド
類、ジアルキルパーオキサイド類、パーオキシエステル
類、アゾ系化合物、過硫酸塩、1−ヒドロキシシクロヘ
キシルフェニルケトン、2,2'−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン、キサントン、フルオレン、フル
オレノン、ベンズアルデヒド、アントラキノン、トリフ
ェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノ
ン、4−クロロベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシ
ベンゾフェノン、4,4'−ジアミノベンゾフェノン、
ミヒラーケトン、ベンゾイルプロピルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチ
ル−1−フェニルプロパン−1−オン、チオキサント
ン、ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキ
サントン、2−クロロチオキサントン、2−メチル−1
−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ
プロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルジフェニルフォスフィンオキサイド、2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニ
ル)ブタン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエ
トキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチルプ
ロパン−1−オン等の一種単独または二種以上の組み合
わせが挙げられる。より具体的には、1−ヒドロキシ−
シクロヘキシル−フェニル−ケトン等が好ましい。な
お、必要に応じて亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸ナ
トリウムなどの無機還元剤、ナフテン酸コバルト、ジメ
チルアニリンなどの有機還元剤を併用することも好まし
い。このように組み合わせてレドックス触媒として使用
することにより、含フッ素ヒドロキシ化合物をさらに速
くラジカル重合することができる。
【0040】[第3の実施形態]第3の実施形態は、一
般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物をモノ
マ成分とした共重合体であり、より詳細には、一般式
(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物と、それ以
外の共重合可能なビニルモノマ(以下、共重合性モノマ
と称する場合がある。)と、をラジカル重合して得られ
る共重合体である。なお、重量平均分子量や重合方法に
ついては、第2の実施形態と同様の内容とすることがで
きる。
【0041】(1)共重合性モノマ 共重合性モノマの具体例としては、エチレン、プロピレ
ン、イソブテンなどのα−オレフィン類;スチレン、α
−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルス
チレン、ジイソプロペニルベンゼン、o−クロロスチレ
ン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、1,1
−ジフェニルエチレン、p−メトキシスチレン、N,N
−ジメチル−p−アミノスチレン、N,N−ジエチル−
p−アミノスチレン、ビニルピリジン、ビニルイミダゾ
ールなどのビニル芳香族化合物;(メタ)アクリル酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの
カルボキシル基含有化合物;メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)ア
クリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチ
ル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレー
ト、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メ
タ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オ
クチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アク
リレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシ
ル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレー
トなどのアルキル(メタ)アクリレート類;トリフルオ
ロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロイソプロピル(メ
タ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレ
ートなどのフルオロアルキル(メタ)アクリレート類;ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)
アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート類;フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリ
レートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート
類;メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、プロポキシエチル(メタ)
アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、
メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシ
アルキル(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコ
ールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレング
リコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキ
シポリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどの
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類;ポリ
プロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メト
キシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレートなどのポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート類;シクロヘキシル(メタ)アクリレ
ート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシク
ロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジ
エニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリ
レート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシク
ロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル
(メタ)アクリレート類;ベンジル(メタ)アクリレー
ト、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート等の
一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
【0042】(2)共重合性モノマの配合量 共重合体中の共重合性モノマの配合量(比率)として
は、全体量を100モル%としたときに、5〜90モル
%の範囲内の値とするのが好ましく、10〜70モル%
の範囲内の値とするのがより好ましい。この理由は、共
重合性モノマの配合量が5モル%よりも小さくなると、
添加効果が得られない場合があるためであり、一方、か
かる配合量が90モル%よりも大きくなると含フッ素ヒ
ドロキシ化合物共重合体の透明性や機械的強度が低下す
る場合があるためである。
【0043】[第4の実施形態]第4の実施形態は、一
般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物を含む
硬化性樹脂組成物であり、より詳細には、少なくとも一
般式(4)で表される含フッ素ヒドロキシ化合物と、重
合開始剤と、を含有する硬化性樹脂組成物である。この
ように含フッ素ヒドロキシ化合物に対して、重合開始剤
を含むことにより、硬化性樹脂組成物からなる塗膜を基
材に形成した後、放射線を照射するか、あるいは加熱す
ることにより、短時間で硬化物を得ることができる。
【0044】硬化性樹脂組成物は、放射線重合開始剤を
含有させた後、活性エネルギー線、例えば紫外線を照射
することにより効率的に硬化させることができる。すな
わち、放射線重合開始剤は、活性エネルギー線を受ける
ことによって含フッ素ヒドロキシ化合物の重合反応を促
進させる化合物である。
【0045】このような放射線重合開始剤の具体例とし
て、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2,2'−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
キサントン、フルオレン、フルオレノン、ベンズアルデ
ヒド、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾ
ール、3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフ
ェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'
−ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイ
ルプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベン
ジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオ
キサントン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フ
ェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、1−
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等の一種単
独または二種以上の組み合わせを挙げることができる。
これらのうち、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフ
ェニルフォスフィンオキサイド、1−ヒドロキシシクロ
ヘキシルフェニルケトンがより好ましい。
【0046】また、放射線重合開始剤の使用量も特に制
限されるものではないが、含フッ素ヒドロキシ化合物を
100重量部としたときに、0.1〜20重量部の範囲
内の値とするのが好ましい。この理由は、放射線重合開
始剤の使用量が0.1重量部未満となると、含フッ素ヒ
ドロキシ化合物の反応速度が遅くなったり、あるいは周
囲に存在する酸素等の影響を受けやすくなる場合がある
ためである。一方、放射線重合開始剤の使用量が20重
量部を超えると、含フッ素ヒドロキシ化合物重合体の分
子量が低くなり、得られる硬化膜の機械的強度や耐熱性
が低下する場合があるためである。したがって、含フッ
素ヒドロキシ化合物の反応速度や硬化膜の特性等とのバ
ランスがより良好となることから、放射線重合開始剤の
使用量を0.5〜10重量部の範囲内の値とするのがよ
り好ましい。
【0047】(1)調製方法 硬化性樹脂組成物は、含フッ素ヒドロキシ化合物と、重
合開始剤とを室温または加熱条件下で混合することによ
り調製することができる。具体的には、ミキサ、ニーダ
ー、ボールミル、三本ロール等の混合機を用いて、容易
に調製することができる。ただし、加熱条件下で混合す
る場合には、重合開始剤の分解開始温度以下で行うこと
が好ましい。
【0048】(2)粘度 硬化性樹脂組成物の粘度は、含フッ素ヒドロキシ化合物
の種類や含フッ素ヒドロキシ化合物の使用割合を変更し
たり、あるいは粘度調整剤(共重合性モノマや溶剤を含
む。)の添加により、好ましい範囲内の値、例えば1〜
100,000mPa・s(測定温度25℃)の範囲内
の値に調整することができる。このような粘度調整剤、
特に溶剤として、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸イソブチル、酢酸セロソルブなどのエステ
ル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどの環状エーテル類;N,N
−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド類;トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素類、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素を挙
げることができる。
【0049】第4の実施形態で粘度調製剤として使用さ
れる共重合モノマとして、第3の実施形態で使用される
共重合モノマに加えて、分子中に2個以上の(メタ)ア
クリロイル基を含有するジ(メタ)アクリレートを使用
することも好ましい。このようなジ(メタ)アクリレー
トとしては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ
リエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アク
リレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ヒド
ロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)
アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシア
ヌレートトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサ(メタ)アクリレート等の一種または二種
以上の組み合わせが挙げられる。
【0050】(3)硬化方法 硬化性樹脂組成物の硬化方法についても特に制限される
ものではないが、例えば、基材上に硬化性樹脂組成物か
らなる塗膜を形成した後、放射線を照射したり、あるい
は加熱したり、さらには組み合わせて処理することによ
り、硬化させることが好ましい。また、硬化性樹脂組成
物をガラスファイバのクラッド材として用いる場合に
は、ガラスコアやプラスチックコアの周囲に硬化性樹脂
組成物からなる塗膜を形成し、それに放射線を照射する
か、あるいは加熱することより、クラッド材としての硬
化物を容易に形成することができる。その場合、硬化物
の厚さを1〜100μmの範囲内の値とするのが好まし
く、より好ましくは、5〜50μmの範囲内の値であ
り、最も好ましくは、3〜30μmの範囲内の値であ
る。
【0051】ここで、硬化物が形成される基材として
は、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ス
チリル樹脂、アリレート樹脂、ノルボルネン系樹脂など
のプラスチック;ソーダガラス、石英ガラス等のガラ
ス;金属;セラミック;木材;紙類などが挙げられる。
具体的に、硬化性樹脂組成物をガラスファイバのクラッ
ド材として用いる場合には、例えば、石英ガラスからな
るガラスコアや、アクリル樹脂からなるプラスチックコ
アが基材となる。また、その場合、基材の形状は、通
常、直径50〜1000μmの線状とするのが好まし
い。
【0052】また、硬化性樹脂組成物のコーティング法
としては、例えば、ダイスコーター、スピンコーター、
スプレーコーター、カーテンコーター、ロールコーター
などの各種塗布装置を用いる方法(好ましい粘度範囲:
1〜10,000mPa・s);スクリーン印刷装置、
グラビア印刷装置、オフセット印刷装置などの各種印刷
装置を用いる方法(好ましい粘度範囲:1〜100,0
00mPa・s);ディッピング法(好ましい粘度範
囲:1〜1,000mPa・s)などが挙げられる。具
体的に、硬化性樹脂組成物を光伝送用ファイバのクラッ
ド材として用いる場合には、均一な塗膜をコア表面に形
成するため、ダイスコーターやスプレーコーターを用い
る方法、あるいは、ディッピング法を用いることがより
好ましい。
【0053】また、硬化性樹脂組成物を放射線硬化させ
る場合、使用する放射線の種類としては、赤外線、可視
光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、α線、β線、
γ線等を挙げることができる。また、放射線の照射量に
ついても、光源の種類、塗膜の膜厚などに応じて適宜設
定することができる。なお、重合時の酸素阻害を効率的
に防止するために、不活性ガス、例えば、窒素ガス中
で、硬化性樹脂組成物を放射線硬化するのがより好まし
い。一方、硬化性樹脂組成物を熱硬化させる場合、例え
ば、50〜200℃の温度条件で、1分〜48時間加熱
するのが好ましい。また、加熱手段についても特に制限
されるものではないが、例えば、オーブン、ヒーター、
赤外線ランプ等を挙げることができる。
【0054】(4)引張弾性率 硬化性樹脂組成物から得られる硬化物の引張弾性率を5
〜200kg/mm2の範囲内の値とするのが好まし
い。この理由は、引張弾性率の値が5kg/mm2未満
となると、硬化物の耐熱性や機械的強度が低下する場合
があるためであり、一方、引張弾性率の値が200kg
/mm2を超えると、基材に対する密着力が低下した
り、柔軟性が著しく低下する場合が生じるためである。
したがって、硬化物の耐熱性や密着性等とのバランスが
より良好なことから、硬化物の引張弾性率を10〜15
0kg/mm2の範囲内の値とするのがより好ましく、
15〜100kg/mm2の範囲内の値とするのがさら
に好ましい。なお、硬化物の引張弾性率は、引張試験機
を用いて、JIS K7113に準拠して測定すること
ができる。
【0055】(5)撥水性 硬化性樹脂組成物から得られる硬化物の撥水性を接触角
で表した場合、純水に対して、60度以上の値とするの
が好ましい。この理由は、接触角が60度未満となる
と、硬化物の撥水性が低下して、水を吸湿しやすくなる
場合があるためである。したがって、より吸湿性を低下
させるために、硬化物の純水に対する接触角を70度以
上の値とするのがより好ましい。なお、硬化物の純水に
対する接触角は、接触角測定装置を行いて測定すること
ができる。
【0056】(6)5%重量減少温度 硬化性樹脂組成物から得られる硬化物の5%重量減少温
度を100℃以上の値とするのが好ましい。この理由
は、5%重量減少温度が100℃未満となると、硬化物
の耐熱性や機械的強度が低下する場合があるためであ
る。したがって、硬化物の5%重量減少温度を130℃
以上とするのがより好ましく、150℃以上とするのが
さらに好ましい。なお、硬化物の5%重量減少温度は、
熱重量測定装置(TGA)を用いて、一例として窒素
中、10℃/分の昇温速度で加熱した場合に、初期重量
の5%が減少した際の温度として算出することができ
る。
【0057】
【実施例】以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例中の部および%は、特に断らな
い限り重量部および重量%である。
【0058】[実施例1] (1)含フッ素ヒドロキシアクリレートの調製 撹拌機および滴下ロートを備えた500mLセパラブル
フラスコ内を窒素置換し、アクリル酸86.4gと三フ
ッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体128.4gとを収容
し均一に撹拌した。次いで、3−エチル−3−[1−ペ
ンタフルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチ
ル)エテニルオキシメチル]オキセタン119gを、氷
冷下(0℃)、セパラブルフラスコ内にゆっくり滴下し
た。滴下終了後、セパラブルフラスコ内の温度を0℃に
保持したまま1時間撹拌し、その後室温に戻して12時
間撹拌を行い、反応液を得た。得られた反応液に塩化メ
チレン300ccを加えた後、氷冷した。次いで、反応
液にさらに水(500g)を加えて激しく振とうし、水
層と有機層とに分離させた。その後、有機層のみを採取
し、20g(0.17モル)の硫酸マグネシウムを用い
て乾燥し、次いで、減圧下、塩化メチレンを留去して、
淡黄色の液状の精製物を得た。なお、得られた精製物
(含フッ素ヒドロキシアクリレート化合物)の収率は8
2%であった。
【0059】(2)含フッ素ヒドロキシアクリレートの
評価 得られた精製物につき、以下に示すように1H−NMR
測定、19F−NMR測定および赤外吸収スペクトル測定
を行い、精製物が下記式(5)で表される2−ヒドロキ
シメチル−2−[1−ペンタフルオロエチル−2,2−
ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメチル]ブ
チルアクリレートであると同定した。
【0060】
【化8】
【0061】1H−NMRスペクトルの測定1 H−NMRスペクトルは、1H−NMR測定装置(BR
UKER MSL400)を用いて、溶媒CDCl3
分解能400MHzの条件で測定したものである。図1
に、得られた1H−NMRチャートを示す。
【0062】図1に示した1H−NMRスペクトル上
に、以下のピークが観察された。 δ=0.90(3H、m、CH23 ) δ=1.49(2H、m、C2 CH3) δ=2.72(1H、m、O) δ=4.15(2H、m、OC2 ) δ=4.23(2H、m、OC2 ) δ=4.44(2H、m、OC2 ) δ=5.86(1H、m、CH=C2 ) δ=6.10(1H、m、C=CH2) δ=6.40(1H、m、CH=C2
【0063】なお、参考のために、原料として用いた、
下記式(6)で表される3−エチル−3−[1−ペンタ
フルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)
エテニルオキシメチル]オキセタンの1H−NMRチャ
ートを図4に示す。
【0064】
【化9】
【0065】19F−NMRスペクトルの測定19 F−NMRスペクトルは、F−NMR測定装置(BR
UKER MSL400)を用いて、溶媒CDCl3
分解能376MHzの条件で測定したものである。図2
に、得られた19F−NMRチャートを示す。図2から理
解されるように、19F−NMRチャート上に、以下のピ
ークが観察された。 d=−114.2(2F,m,C2 ) d=−81.0(3F,m,CF23 ) d=−59.4(3F,m,CC3 ) d=−57.0(3F,m,CC3
【0066】なお、参考のために、原料として用いた、
上記式(6)で表される3−エチル−3−[1−ペンタ
フルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)
エテニルオキシメチル]オキセタンの19F−NMRチャ
ートを図5に示す。
【0067】赤外吸収スペクトルの測定 フーリエ型赤外分光装置(日本電子(株)製、JIR−
5500)を用いて、KBr法により、室温(25
℃)、解像度4cm-1、ゲイン1倍、スキャン回数10
回、スキャン速度TGSの条件で測定した。図3に、得
られた赤外吸収スペクトルを示す。図3から理解される
ように、IRチャート上に、以下のピークが観察され
た。 O−H帰属ピーク 3450cm-1(br) C−H帰属ピーク 2960cm-1,2880cm-1 C=C、C=O帰属ピーク 1726cm-1,1650cm-1,1635cm-1 C−F帰属ピーク 1100〜1300cm-1
【0068】なお、参考のために、原料として用いた、
上記式(6)で表される3−エチル−3−[1−ペンタ
フルオロエチル−2,2−ビス(トリフルオロメチル)
エテニルオキシメチル]オキセタンの赤外吸収スペクト
ルを図6に示す。
【0069】[実施例2] (1)硬化性樹脂組成物の調製 実施例1で得られた含フッ素ヒドロキシ化合物(2−ヒ
ドロキシメチル−2−[1−ペンタフルオロエチル−
2,2−ビス(トリフルオロメチル)エテニルオキシメ
チル]ブチルアクリレート) 100gおよびラジカル
重合開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル
−ケトン(イルガキュア184、チバスペシャルティケ
ミカルズ(株)製)2.0gを、室温にて2時間撹拌下
で溶解させることにより硬化性樹脂組成物を得た。
【0070】(2)硬化性樹脂組成物の評価 20×30cm角のガラス板上に、硬化性樹脂組成物を
バーコータにて塗工し、膜厚200μmの塗膜を得た。
次いで、窒素中、温度25℃の条件で、それぞれ露光量
が300mJ/cm2(照射時間3秒)、600mJ/
cm2(照射時間6秒)となるように、オーク製作所社
製のコンベア式高圧水銀ランプ(2kw)を用いて紫外
線を照射し、硬化物を形成した。得られた硬化物につ
き、指触で表面タックを測定し、以下の基準で放射線硬
化性を評価した。 ◎:300mJ/cm2露光後に、硬化物の表面タック
がない。 ○:600mJ/cm2露光後に、硬化物の表面タック
がない。 ×:600mJ/cm2露光後に、硬化物の表面タック
がある。
【0071】(3)硬化物の評価 15ミルのアプリケーターバーを用いてガラス板上に、
硬化性樹脂組成物を硬化後の厚みが200μmとなるよ
うに塗布した後、窒素中、露光量1.0J/cm2の紫
外線を照射して硬化物を得た。次いで、ガラス板上より
硬化物を剥離し、さらに、温度23℃、相対湿度50%
の状態で24時間保管して試験片とした。このようにし
て得られた試験片について、下記のように屈折率、透明
性および引張弾性率等の測定をそれぞれ行った。
【0072】屈折率測定 JIS K7105に準拠して、(株)アタゴ製アッベ
屈折計を用いて、25℃における試験片の屈折率を測定
した。なお、屈折率として、1.44以下の値が得られ
れば、光伝送用ファイバのクラッド材等の用途に好適に
使用することができる。
【0073】透明性 得られた試験片の透明性を、以下の基準に則り、目視に
より評価した。 ○:試験片の全体が透明である。 ×:試験片の一部または全体が白濁している。
【0074】引張弾性率 引張試験器(島津製作所(株)製、AGS―50G)を
用いて、試験片の引張弾性率を下記測定条件にて測定し
た。得られた結果を表1に示す。 引張速度 :1mm/分 標線間距離(測定距離):25mm 測定温度 :23℃ 相対湿度 :50%RH なお、引張弾性率として、10kg/mm2以上の値が得ら
れれば、光伝送用ファイバのクラッド材等の用途に好適
に使用することができる。
【0075】接触角 接触角測定器を用いて、試験片の接触角を測定した。ま
た、対照溶液として、純水およびデカリンを用いた。得
られた結果を表1に示す。なお、純水に対する接触角と
して、70度以上の値、およびデカリンに対する接触角
として、40度以上の値がそれぞれ得られれば、光伝送
用ファイバのクラッド材等の用途に好適に使用すること
ができる。
【0076】5%重量減少温度 TGAを用い、昇温速度10℃/分、窒素気流中の条件
において、試験片の5%重量減少温度を測定した。得ら
れた結果を表1に示す。なお、5%重量減少温度とし
て、150℃以上の値が得られれば、光伝送用ファイバ
のクラッド材等の用途に好適に使用することができる。
【0077】
【表1】 *放射線硬化性のみ、硬化性樹脂組成物としての評価である。
【0078】
【発明の効果】本発明の含フッ素ヒドロキシ化合物によ
れば、低屈折率であり、しかも他の極性モノマや極性ポ
リマとの相溶性が良好であり、結果として透明性に優れ
た組成物を得ることができる含フッ素ヒドロキシ化合物
を提供できる。また、本発明の含フッ素ヒドロキシ化合
物重合体(含フッ素ヒドロキシ化合物共重合体を含
む。)によれば、低屈折率、および優れた透明性、機械
的強度(引張弾性率)、撥水性(接触角)、耐熱性(5
%重量減少温度)等の特性が得られるようになった。本
発明の含フッ素ヒドロキシ化合物およびそれから得られ
る重合体は、光伝送用ファイバのクラッド材の用途に好
適に使用することができる。
【0079】また、本発明の含フッ素ヒドロキシ化合物
の製造方法によれば、低屈折率で、他の極性モノマや極
性ポリマとの相溶性が良好な含フッ素ヒドロキシ化合物
を、高い収率で製造することが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた含フッ素ヒドロキシ化合物
1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図2】実施例1で得られた含フッ素ヒドロキシ化合物
19F−NMRスペクトルを示す図である。
【図3】実施例1で得られた含フッ素ヒドロキシ化合物
の赤外吸収スペクトルを示す図である。
【図4】実施例1で用いた含フッ素オキセタンビニル化
合物の1H−NMRスペクトルを示す図である。
【図5】実施例1で用いた含フッ素オキセタンビニル化
合物の19F−NMRスペクトルを示す図である。
【図6】実施例1で用いた含フッ素オキセタンビニル化
合物の赤外吸収スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋口 裕一 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 下村 宏臣 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 Fターム(参考) 2H050 AB44Y AB48Y 4H006 AA01 AA02 AB46 AC48 BM10 BM71 BN10 BP10 4J100 AA02Q AA03Q AA06Q AB02Q AB03Q AB04Q AB07Q AB08Q AB13Q AJ01Q AJ02Q AJ08Q AJ09Q AL03Q AL04Q AL05Q AL08P AL08Q AL09Q AQ12Q AQ19Q BA02Q BA03P BA03Q BA04Q BA05Q BA06Q BA08Q BA31Q BB13P BB17P BB18P BB18Q BC04Q BC07Q BC08Q BC12Q BC43Q BC53Q BC73Q CA04 CA05 FA03 JA35

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表される含フッ素ヒ
    ドロキシ化合物。 【化1】 [一般式(1)中、Zは、一価の有機基であり、置換基
    Rは、水素原子、アルキル基、フッ素原子、フルオロア
    ルキル基、アリル基、アリール基、フリル基またはチエ
    ニル基であり、置換基Rfは、式Cn2n-1、式Cn2n
    Hまたは式Cn2n +1(それぞれの式中のnは2〜12
    の整数である。)で表される一価の含フッ素基であり、
    繰り返し数mは、1〜10の整数である。]
  2. 【請求項2】 一般式(1)中のZが、反応性不飽和基
    を有することを特徴とする請求項1に記載の含フッ素ヒ
    ドロキシ化合物。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の含フッ素ヒドロキシ化
    合物を単独重合あるいは共重合してなる含フッ素ヒドロ
    キシ化合物重合体。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の含フッ素ヒドロキシ化
    合物と、重合開始剤と、を含むことを特徴とする硬化性
    樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 下記一般式(2)で表される含フッ素オ
    キセタン化合物と、下記一般式(3)で表される有機酸
    化合物とを反応させてなる請求項1に記載の含フッ素ヒ
    ドロキシ化合物の製造方法。 【化2】 [一般式(2)中、置換基R、繰り返し数m、置換基R
    fは、それぞれ一般式(1)の内容と同様である。] 【化3】 [一般式(3)中、Zは、一般式(1)の内容と同様で
    ある。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101843053B1 (ko) 2016-12-27 2018-03-28 한국화학연구원 짧은 불화 알킬기를 함유하는 김서림 방지용 조성물

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