JP2001011021A - 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物、その製造法および有機錫化合物の除去方法 - Google Patents

立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物、その製造法および有機錫化合物の除去方法

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JP2001011021A
JP2001011021A JP11187484A JP18748499A JP2001011021A JP 2001011021 A JP2001011021 A JP 2001011021A JP 11187484 A JP11187484 A JP 11187484A JP 18748499 A JP18748499 A JP 18748499A JP 2001011021 A JP2001011021 A JP 2001011021A
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acid ester
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butyl
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Keiichi Yasuda
慶一 安田
Yoshiharu Tsunenari
義春 恒成
Takashi Yokomatsu
孝 横松
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Yoshitomi Fine Chemicals Ltd
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Yoshitomi Fine Chemicals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フェノール系酸化防止剤として有用な立体障
害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物の工
業的に有利な製造法を提供する。 【解決手段】 有機錫化合物を触媒とするエステル交換
反応液に、酸および低級アルコールの順に加えて結晶化
することにより、特別な錫除去操作を必要とすることな
く容易に有機錫化合物を除去することができ、目的物の
精製工程を大幅に簡略化し、作業性および作業環境の向
上も図ることができ、結晶中の錫含有量が0.5ppm
以下に顕著に低減された高品質の立体障害性ヒドロキシ
フェニルカルボン酸エステル化合物を製造することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール系酸化
防止剤として有用な立体障害性ヒドロキシフェニルカル
ボン酸エステル化合物、その製造法およびその製造にお
いて触媒として用いる有機錫化合物の工業上有用な除去
方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】モノ
及びジ有機錫化合物は工業的に価値が高く、ポリ塩化ビ
ニル樹脂用安定剤、有機合成触媒、カチオン電着塗装触
媒またはそれらの合成中間体などとして多用されてい
る。特に近年、モノまたはジ有機錫オキサイド化合物は
エステル交換反応などの有機合成反応の触媒として重用
されている。
【0003】フェノール系酸化防止剤の製造においては
エステル交換反応が多用され、その触媒としてリチウム
アミドあるいはモノブチル錫オキサイド、ジブチル錫オ
キサイドなどの有機錫化合物が使用されている。例え
ば、特開昭60−156645号公報には、リチウムア
ミドまたはジブチル錫オキサイドなどの塩基触媒存在下
で過剰量の原料を用いたエステル交換反応が記載されて
いる。また、特開平1−316346号公報にはモノ有
機錫化合物の存在下でエステル交換反応に付す製造法が
記載されている。前記反応触媒は、反応後処理により最
終目的物から除去する必要があるが、これまで行われて
いる触媒除去方法では最終目的物中に約数ppm〜約1
0ppmの比較的多くの反応触媒が残存しているのが現
状である。こうした触媒残存物は目的物の安定性などに
悪影響を及ぼす可能性があることはもとより、特に近
年、トリ有機錫化合物が生物に対して悪影響を及ぼすこ
とが知られ、有機錫化合物の使用にあたり環境問題が懸
念されている。
【0004】エステル交換反応において有機錫化合物を
触媒として使用する場合、生成した反応混合物から有機
錫化合物を除去するためには、洗浄、濾過、蒸留または
吸着するなどの方法が採られているが、これら方法によ
り除去することには種々の問題点があった。すなわち、
洗浄により有機錫化合物を除去する場合、有機錫化合物
が水不溶性または水難溶性であるという特性から、水洗
浄では除去不可能であるため、反応後処理の工程で有機
錫化合物および目的物をトルエンなどの有機溶媒に一旦
溶解した後、シュウ酸水などと処理して有機錫化合物を
水溶性の塩に変換して水洗除去する方法が知られている
(特開平1−316346号公報)。この方法では、錫
除去効果が十分ではなく、廃水処理の必要性も生じるた
め、好ましい方法とはいえない。また、前記有機錫化合
物の特性を利用して、例えば特開昭63−190854
号公報には、トルエンなどの有機溶媒に不溶性の有機錫
化合物の塩を生成させて濾過により除去する方法も行わ
れている。当該有機錫化合物の除去方法では、濾過助剤
あるいは高価な濾布などが必要であり、加えて大量の廃
ケークが発生するなど、廃棄物処理の点からも好ましく
ない。また、特開平1−316389号公報には、有機
錫化合物を触媒とするエステル交換反応液にカルボン酸
化合物水溶液を加え、トルエンなどの有機溶媒に不溶
で、水溶性または水難溶性の有機錫化合物のカルボン酸
塩として除去する方法が知られている。当該方法におい
ても、前述の問題点を有し、満足できるものではない。
また、いずれの方法でもトルエンなどの有機溶媒を使用
する場合、引火性の問題や多量に吸引することによる人
体への悪影響などがあり、作業環境が良好な状態とはい
えない。さらに、アルカリ水溶液を用いて有機錫化合物
を対応する水酸化物にするなどして溶媒に不溶性の化合
物に変えて濾過する方法もあるが、水酸化物の粒子形が
微細であり、濾過効率が悪く、濾過に長時間を要した
り、晶出溶媒とは異なる有機溶媒の添加が必要となった
り工業的な製法としては問題がある。
【0005】このようなことから、蒸留操作により目的
物を分取して、有機錫化合物を残渣として得る方法(特
開昭60−156644号公報)または吸着剤を用いて
有機錫化合物を吸着させる方法(特開平2−1494号
公報)などが採られてきた。しかしながら、これらの方
法はいずれも特殊な装置を要するなどの設備上の問題が
あり、また、有機錫化合物の除去率、目的物の収率など
の点で工業的に満足できる結果が得られていないのが実
状である。
【0006】前記したように、いずれの有機錫化合物の
除去方法においても、錫除去率および目的物の収率につ
いて工業的に満足できないばかりではなく、錫除去のた
めに洗浄、濾過、蒸留、吸着などの方法を繰り返し行う
か、または複数の方法を組み合わせなければならず、通
常、煩雑な錫除去工程・精製工程を必要とし、そのため
多大な手間やコストがかかるのが実状であった。このよ
うなことから、簡便な錫除去方法が切望され、さらに反
応から最終目的物の結晶化まで短工程で、かつ、最終目
的物が高収率、高品質で得られる工業的に有利な製造法
が必要とされていた。
【0007】したがって、本発明は有機錫化合物の含有
量の少ない立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エ
ステル化合物およびその製造法を提供することを目的と
し、さらに、有機錫化合物を触媒としたエステル交換反
応液から簡便かつ効率よく有機錫化合物を除去する方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明者らは鋭意検討した結果、酸および低級アルコ
ールを組み合わせて用いることによって特別な錫除去操
作を必要とすることなく、容易に有機錫化合物を除去す
ることが可能となり、さらに立体障害性ヒドロキシフェ
ニルカルボン酸エステル化合物の製造において精製工程
を大幅に簡略化し、作業性および作業環境の向上も図る
ことができ、かつ得られた立体障害性ヒドロキシフェニ
ルカルボン酸エステル化合物に残存する有機錫化合物が
顕著に少なく、得られた化合物の結晶をそのまま製品と
して使用できるほど高品質であることを見い出し、本発
明を完成させるに至った。
【0009】すなわち、本発明は以下の通りである。 (1) 有機錫化合物を触媒とするエステル交換反応に
より得られる立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸
エステル化合物に、酸および低級アルコールをその順に
加えて結晶化させてなる、結晶中の錫含有量が0.5p
pm以下の立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エ
ステル化合物。 (2) 有機錫化合物を触媒とするエステル交換反応に
より得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸
エステル化合物に、クエン酸および低級アルコールをそ
の順に加えて結晶化させてなる、結晶中の錫含有量が
0.5ppm以下の立体障害性ヒドロキシフェニルカル
ボン酸エステル化合物。 (3) 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エス
テル化合物が3−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ルプロピオン酸エステル基を含む化合物である前記
(1)または(2)に記載の化合物。 (4) テトラキス〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチ
ル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル〕メタン、トリエチレングリコール・ビス−3−
(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェ
ニル)プロピオネートおよびn−オクタデシル・3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネートから選ばれる化合物である前記(1)〜
(3)に記載の立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン
酸エステル化合物。 (5) 結晶構造としてβ晶構造を有するテトラキス
〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒドロキ
シフェニル)プロピニルオキシメチル〕メタンである前
記(1)〜(4)に記載の立体障害性ヒドロキシフェニ
ルカルボン酸エステル化合物。 (6) 有機錫化合物を触媒とするエステル交換反応に
より得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸
エステル化合物に、酸および低級アルコールをその順に
加えて結晶化することを特徴とする、結晶中の錫含有量
が0.5ppm以下の立体障害性ヒドロキシフェニルカ
ルボン酸エステル化合物の製造法。 (7) 酸がクエン酸である前記(6)に記載の製造
法。 (8) 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エス
テル化合物が3−第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ルプロピオン酸エステル基を含む化合物である前記
(6)または(7)に記載の製造法。 (9) 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エス
テル化合物がテトラキス〔3−(3’,5’−ジ第3級
ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シメチル〕メタン、トリエチレングリコール・ビス−3
−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロピオネートおよびn−オクタデシル・3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネートから選ばれる化合物である前記(6)〜
(8)に記載の製造法。 (10) 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エ
ステル化合物が結晶構造としてβ晶構造を有するテトラ
キス〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メタンで
ある前記(6)〜(9)に記載の製造法。 (11) 有機錫化合物を触媒とするエステル交換反応
により得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン
酸エステル化合物に、酸および低級アルコールをその順
に加えて結晶化し、結晶中の錫含有量を0.5ppm以
下にすることを特徴とする、有機錫化合物の除去方法。 (12) 酸がクエン酸である前記(11)に記載の除
去方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、エステル交換反応の触
媒として使用した有機錫化合物が、酸、特にクエン酸と
の塩を形成することにより、低級アルコールに易溶性と
なること、および目的物が低級アルコールに不溶性ある
いは微溶性である性質を利用したものであり、酸と低級
アルコールを組み合わせて使用することに特徴がある。
その結果、本発明では、有機錫化合物の除去工程および
目的物の精製工程の大幅な簡略化に加え、錫含有量が顕
著に少ない高純度・高品質の目的物を製造することがで
きる。本発明の方法によれば、エステル交換反応から最
終目的物の結晶化まで短工程で製造できることから、工
業的に非常に有用である。さらに本発明の方法によれ
ば、得られた最終目的物の結晶中に残存する錫含有量を
0.5ppm以下に減少させることが可能となり、従来
の方法と比較して顕著な錫除去効果を示す。
【0011】本発明の立体障害性ヒドロキシフェニルカ
ルボン酸エステル化合物とは、一般式
【0012】
【化1】
【0013】(式中、R1 は炭素数1〜4個のアルキル
基を表し、nは1〜4の整数を表す。nが1の時、Gは
炭素数4〜18個の直鎖または分枝鎖状のアルキル基を
表し、nが2の時、Gは炭素数2〜12個の直鎖または
分枝鎖状のアルキレン基、または1〜5個の酸素原子も
しくは硫黄原子が置換された前記アルキレン基を表し、
nが3の時、Gは炭素数3〜6個の直鎖または分枝鎖状
のアルカントリイル基を表し、nが4の時、Gはペンタ
エリトリチル基を表す)により表される(以下、化合物
(I)ともいう)。化合物(I)のなかで、とりわけ、
テトラキス〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピニルオキシメチル〕メタ
ン、トリエチレングリコール・ビス−3−(3−第3級
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピ
オネートまたはn−オクタデシル・3−(3,5−ジ第
3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
が好ましい。
【0014】化合物(I)は公知の方法により製造する
ことができ、一般式
【0015】
【化2】
【0016】(式中、Rはメチル、エチルなどの低級ア
ルキルを示し、他の記号は前記と同義である。)により
表される化合物(II)と、一般式
【0017】
【化3】
【0018】(式中、各記号は前記と同義である。)に
より表される化合物(III)を、化合物(II)に対
し、化合物(III)を等モル量または過剰モル量に
て、無溶媒または適当な溶媒中で、通常160〜220
℃で4〜30時間、エステル交換反応に付すことにより
製造することができる。なお、前記反応温度は、使用す
る原料化合物の種類または使用量により適宜変えること
ができ、反応時間は、使用する原料化合物の使用量およ
び反応温度により適宜変えることができ、更に必要に応
じて減圧下で反応することもできる。
【0019】エステル交換反応に用いられる有機錫化合
物としては、有機錫ハライド(有機錫クロライド、有機
錫ブロマイド、有機錫アイオダイドなど)、有機錫オキ
サイド、有機錫酸、有機錫ハイドロオキサイド、有機錫
スルフィッド、有機錫メルカプタン、有機錫硫酸塩、有
機錫アルコキサイド(アルコキサイド部は炭素数1〜8
個のアルキル基を含む)、有機錫カルボン酸、その塩
(アルカリ金属、アルカリ土類金属、銅、亜鉛、アルミ
ニウム等の塩)もしくはそのエステル(エステル部は炭
素数1〜8個のアルキル、アリール、アラルキルを含
む)又は有機チオアルカン酸エステル(エステル部は炭
素数1〜8個のアルキル基を含む)等が挙げられ、それ
ぞれモノ−、ジ−、及びトリ有機錫化合物が含まれる。
置換基である有機基としては炭素数1〜8個のアルキル
基(メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、第3級ブチル、ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、ヘキシル、オクチル、2エチルヘキ
シル、1,1,3,3−テトラメチルブチルなどが挙げ
られ、特にブチル、オクチルが好ましい。)、炭素数3
〜7個のシクロアルキル(シクロプロピル、シクロペン
チル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどがあげら
れ、特にシクロヘキシルが好ましい。)、フェニル、置
換フェニル(置換基として、好ましくは炭素数1〜8個
のアルキル基があげられる。)、アラルキル(ベンジ
ル、ベンズヒドリル、トリチル、2−フェニルエチル、
ネオフィルなど)などの炭素数1〜18個の炭化水素基
を意味する。
【0020】これら有機錫化合物としては、具体的には
たとえば、ジメチル錫オキシド、ジブチル錫オキシド、
ジオクチル錫オキシド、ビストリブチル錫オキシド、モ
ノブチル錫オキシド、モノブチル錫酸、モノメチル錫
酸、モノオクチル錫酸モンフェニル錫酸などの有機錫化
合物、ジブチル錫スルフィド、ジフェニル錫スルフィド
などの有機錫硫化物、モノブチル錫トリクロリド、ジブ
チル錫ジブロミド、モノフェニル錫トリブロミドなどの
有機錫ハロゲン化物、ジブチル錫サルフェートなどの有
機錫硫酸塩、ジメチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジア
セテート、ジオクチル錫ジアセテート、トリフェニル錫
アセテート、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジ
ラウレート、ジブチル錫マレエートなどの有機錫カルボ
ン酸エステル、ジブチル錫チオグレコレート、ビブチル
錫β−メルカプトプロピオネートなどの有機錫チオアル
カン酸エステル、ジブチル錫ジチオールなどの有機錫メ
ルカプタン、ジオクチル錫ジメトキシド、ジオクチル錫
ジブトキシド、ジドチル錫ジフェノキシドなどの有機錫
アルコキシドやフェノキシド、テトラブチル錫、テトラ
フェニル錫などのテトラアルキルまたはアリール錫があ
げられるが、これらに限定されるものではない。なかで
も、ジブチル錫オキシド、モノブチル錫オキシドが好ま
しい。
【0021】本発明に用いられる酸とは、脂肪族、芳香
族または複素芳香族カルボン酸で、モノ、ジ、またはト
リカルボン酸が含まれる。たとえば、シュウ酸、コハク
酸、クエン酸、フマル酸、グルタル酸、サリチル酸また
は酒石酸などがあげられ、なかでもシュウ酸、クエン酸
が好ましく、特にクエン酸が好ましい。本発明で使用さ
れる低級アルコールとしては、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノールなどの比較的極性
の高い溶媒に限定され、含水低級アルコールであっても
無水低級アルコールであってもよい。なかでもメタノー
ルまたは含水メタノールが好ましい。特にテトラキス
〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒドロキ
シフェニル)プロピニルオキシメチル〕メタンおよびト
リエチレングリコール・ビス−3−(3−第3級ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネー
トの場合は含水メタノールが好ましく使用され、通常、
メタノール量に対して5〜25%の含水率が好ましく使
用される。
【0022】本発明で使用する酸の使用量は、有機錫化
合物に対して、約0.5〜約10倍モル、好ましくは1
〜5倍モルである。本発明で使用する低級アルコールの
使用量は、製造される目的化合物の理論生成量に対し
て、1.0〜2.5重量倍であり、これ以上あるいはこ
れ以下の使用量の場合は、錫除去率または目的物の収率
の点で好ましくない。
【0023】本発明の方法では、有機錫化合物を触媒と
するエステル交換反応により得られる立体障害性ヒドロ
キシフェニルカルボン酸エステル化合物(これはエステ
ル交換反応後の反応液、濃縮残渣、結晶のいずれでもよ
く、また市販品であってもよい)に酸を添加し、5分〜
3時間、好ましくは5〜30分間加熱処理した後、低級
アルコールを添加し、その後、必要に応じて晶出のため
の低級アルコールまたは含水低級アルコール中に加えて
目的物を析出させる。さらに必要に応じて、種晶を添加
して目的物を晶出させることもできる。析出した目的物
は、遠心分離、洗浄、分液、乾燥などの通常の手段を適
宜組み合わせることにより単離精製することができる。
なお、本発明方法は、従来の方法で精製し得た結晶また
は市販品にも適用することが可能であり、結晶または市
販品の立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステ
ル化合物を溶融した後、酸および低級アルコールを用い
て前記と同様の方法・条件で処理することもできる。
【0024】本発明方法では、有機錫化合物を酸との塩
に変換することにより、有機錫化合物の塩がアルコール
系の有機溶媒に対して高い溶解性を示し、目的物の最終
的な精製工程において、エステル交換反応物中に含まれ
る有機錫化合物の99%以上を除去することが可能とな
ることから、本発明方法により得られた目的物は、その
まま製品に供することができる。さらに必要に応じ、本
発明方法を反復実施することにより、有機錫化合物の含
有量を更に低減させることもできる。
【0025】また、テトラキス〔3−(3’,5’−ジ
第3級ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピニル
オキシメチル〕メタンを本発明の方法に適用した場合、
後処理工程数の大幅な簡略化などの前記した製法上の特
徴に加え、有機錫化合物の除去のためにトルエンなどの
有機溶媒を使用するといった従来行われていた煩雑な操
作が必要ないばかりではなく、最終的に得られる当該化
合物が、錫含有量の顕著に減少されたβ晶構造となるこ
とも本発明の特徴である。
【0026】本発明の方法により製造された立体障害性
ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物は、高品
質であることからそのまま製品に供することができ、高
分子重合体、油脂、鉱油などの有機材料に添加して使用
することができる。なお、前記有機材料のうち、好まし
くはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィ
ン、ポリ塩化ビニル、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン樹脂、ポリカーボネート、変性ポリフェニレン
オキサイドなどの高分子重合体である。
【0027】
【実施例】以下に参考例および実施例をあげて本発明を
具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定される
ものではない。なお、錫含有量は原子吸光光度法により
測定し、測定機器としては島津社製原子吸光測定装置A
A6500F(検出限界:0.3ppm)のファーネス
定量法を用いて測定を行う。 参考例1 ジブチル錫オキサイドを触媒として用い、3−(3,5
−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ン酸メチルとペンタエリスリトールのエステル交換反応
を行うことにより、テトラキス[3−(3,5−ジ第3
級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキ
シメチル]メタンの飴状物質(錫含量305ppm)を
得た。 参考例2 参考例1においてジブチル錫オキサイドの代わりにモノ
ブチル錫オキサイドを用いて同様にエステル交換反応を
行うことにより、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ
メチル]メタンの飴状反応物(錫含量1215ppm)
を得た。 参考例3 ジブチル錫オキサイドを触媒として用い、3−(3−第
3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プ
ロピオン酸メチルとトリエチレングリコールのエステル
交換反応に付すことにより、トリエチレングリコール
ビス−3−(3−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5
−メチルフェニル)プロピオネートの飴状物質(錫含量
240ppm)を得た。 参考例4 参考例3において、ジブチル錫オキサイドの代わりにモ
ノブチル錫オキサイドを同量用いて同様のエステル交換
反応を行うことにより、トリエチレングリコール ビス
−3−(3−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
チルフェニル)プロピオネートの飴状物質(錫含量28
6ppm)を得た。 参考例5 ジブチル錫オキサイドを触媒として用い、3−(3,5
−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ン酸メチルとn−オクタデカノール(カルコール80)
のエステル交換反応を行うことにより、n−オクタデシ
ル・3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネートの飴状物質(錫含量48pp
m)を得た。 参考例6 参考例5において、ジブチル錫オキサイドの代わりにモ
ノブチル錫オキサイドを用いて同様のエステル交換反応
を行うことにより、n−オクタデシル・3−(3,5−
ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ートの飴状物質(錫含量56ppm)を得た。 実施例1 参考例1で得たテトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメ
チル]メタンの飴状物質100gに0.08gのクエン
酸を加え、150℃で30分攪拌した後、メタノール5
0gを添加し、還流下溶融混合させた。引き続きメタノ
ール92.5gおよび水7.5gからなる再結晶溶媒を
20℃に冷却し、0.1gの種晶を投入した。ついで攪
拌下に上記溶融混合液を注加して40℃となった混合液
を35〜45℃にて1時間攪拌して結晶を析出させた
後、水17.6gを添加し、更に1時間攪拌後、20℃
まで冷却した後、6時間以上攪拌保持し、遠心分離を行
った。分離品を乾燥したところ、テトラキス[3−
(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシメチル]メタンの白色結晶85gを
得た。この結晶を原子吸光光度法により錫残存量を調べ
たところ、0.3ppm以下であった。(除去率99.
9%以上) 実施例2 クエン酸の代わりにシュウ酸0.4gを用いて実施例1
と同様の操作を行ったところ、テトラキス[3−(3,
5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オニルオキシメチル]メタンの白色結晶86gを得た。
この結晶を原子吸光光度法により錫残存量を調べたとこ
ろ、0.5ppmであった(除去率99.9%以上)。 実施例3 参考例1で得た飴状物質100gに0.18gのクエン
酸を加え、30分攪拌した。実施例1における溶媒をエ
タノールに変え、使用する溶媒および水の量を実施例1
の1/2量として、実施例1と同様の操作を行うことに
より、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メ
タンのβ晶83gを白色結晶として得た。この結晶を原
子吸光光度法により錫残存量を調べたところ、0.5p
pmであった。(除去率99.9%) 実施例4 参考例2で得た飴状物質100gに0.18gのクエン
酸を加え、実施例1と同様の反応処理を行うことによ
り、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタ
ンの白色結晶84gを得た。この結晶を原子吸光光度法
により錫残存量を調べたところ、0.3ppm以下であ
った。(除去率99.9%) 実施例5 参考例3で得た飴状物質100gに、130℃で0.0
92gのクエン酸を加え、30分攪拌した後、20%含
水メタノール165gを加えて35℃に冷却し、0.1
gの種晶を投入した。その後、20℃まで冷却した後、
6時間以上攪拌保持し、遠心分離を行った。分離品を乾
燥したところ、トリエチレングリコールビス−3−(3
−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオネートの白色結晶88gを得た。この結晶
を原子吸光光度法により錫残存量を調べたところ、0.
3ppm以下であった(除去率99.9%以上)。 実施例6 参考例4で得た飴状物質100gを0.92gのクエン
酸を用いて実施例5と同様に処理することにより、トリ
エチレングリコール ビス−3−(3−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネー
トの白色結晶(錫残存量:0.3ppm以下)を得た
(除去率99.9%以上)。 実施例7 参考例5で得た飴状物質100gに、100℃で0.0
3gのクエン酸を加え、30分攪拌した後、メタノール
200gを加えて40℃に冷却し、0.1gの種晶を投
入した。その後、35〜45℃で2時間攪拌下保持した
後、20℃まで冷却して遠心分離を行った。分離品を乾
燥したところ、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ第
3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート
の白色結晶95g(錫残存量:0.3ppm以下)を得
た。(除去率99.4%以上) 実施例8 参考例6で得た飴状物質100gに、100℃で0.0
3gのクエン酸を用いて実施例7と同様に処理すること
により、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ第3級ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートの白色
結晶96g(錫残存量:0.3ppm以下)を得た。
(除去率99.5%以上) 実施例9 攪拌機、冷却器および温度計を備えた4口フラスコに3
−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸メチル98gとペンタエリスリトール
11.1gおよびジブチル錫オキサイド0.063gを
仕込み、減圧下でエステル交換反応を行った。反応終了
後150℃まで冷却し、窒素ガスを導入して大気圧へ戻
し、クエン酸0.08gを加えて30分間攪拌した。引
き続きメタノール50gを添加し還流下溶融混合させ、
20℃に冷却したメタノール92.5gおよび水7.5
gの混合溶媒に注加したのち、種晶0.1gを投入し
た。ついで攪拌下に、この混合液を35〜45℃にて1
時間攪拌して結晶を析出させた後、水17.6gを添加
し、更に1時間攪拌後、20℃まで冷却した。その後、
6時間攪拌保持し、遠心分離を行った。分離品を乾燥し
たところ、テトラキス[3−(3,5−ジ第3級ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチ
ル]メタンの白色結晶81gを得た。この結晶を原子吸
光光度法により錫残存量を調べたところ、0.3ppm
以下であった。(除去率99.9%以上) 実施例10 攪拌機、冷却器および温度計を備えた4口フラスコに3
−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)プロピオン酸メチル84.6gとトリエチレン
グリコール24.9gおよびジブチル錫オキサイド0.
050gを仕込み、減圧下でエステル交換反応を行っ
た。反応終了後130℃まで冷却し、窒素ガスを導入し
て大気圧へ戻し、クエン酸0.092gを加えて30分
間攪拌した。引き続き20%含水メタノール165gを
加えて35℃に冷却し、0.1gの種晶を投入した。そ
の後、20℃まで冷却した後、6時間攪拌保持し、遠心
分離を行った。分離品を乾燥したところ、トリエチレン
グリコール ビス−3−(3−ジ第3級ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネートの白色
結晶86gを得た。この結晶を原子吸光光度法により錫
残存量を調べたところ、0.3ppm以下であった(除
去率99.9%以上)。 実施例11 攪拌機、冷却器および温度計を備えた4口フラスコに3
−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオン酸メチル56.3gとn−オクタデカノ
ール(カルコール80)49.6gおよびジブチル錫オ
キサイド0.010gを仕込み、減圧下でエステル交換
反応を行った。反応終了後100℃まで冷却し、窒素ガ
スを導入して大気圧へ戻し、クエン酸0.03gを加え
て30分間攪拌した。引き続きメタノール212gを加
えて40℃に冷却し、0.1gの種晶を投入した。その
後、35〜45℃で2時間攪拌して結晶を析出させた
後、20℃以下まで冷却して遠心分離を行った。分離品
を乾燥したところ、n−オクタデシル−3−(3,5−
ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ートの白色結晶94gを得た。この結晶を原子吸光光度
法により錫残存量を調べたところ、0.3ppm以下で
あった。(除去率99.9%以上)
【0028】
【発明の効果】有機錫化合物を触媒とするエステル交換
反応により得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカル
ボン酸エステル化合物に、酸および低級アルコールの順
に加えて結晶化させることにより、特別な錫除去操作を
必要とすることなく容易に有機錫化合物を除去すること
ができ、目的物の精製工程を大幅に簡略化し、作業性お
よび作業環境の向上も図ることができ、得られた立体障
害性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物の錫
含有量が0.5ppm以下に顕著に低減された立体障害
性ヒドロキシフェニルカルボン酸エステル化合物を製造
することができ、そのまま製品に供することができるほ
ど高品質であることから、工業的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横松 孝 三重県三重郡楠町大字北五味塚1480番地 吉富ファインケミカル株式会社久寿工場内 Fターム(参考) 4H006 AA01 AA02 AB83 AC48 AD15 BA11 BA32 BB14 BB44 BJ50 BN30 KA03 4H039 CA66 CD10 CD40 CE10

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機錫化合物を触媒とするエステル交換
    反応により得られる立体障害性ヒドロキシフェニルカル
    ボン酸エステル化合物に、酸および低級アルコールをそ
    の順に加えて結晶化させてなる、結晶中の錫含有量が
    0.5ppm以下の立体障害性ヒドロキシフェニルカル
    ボン酸エステル化合物。
  2. 【請求項2】 有機錫化合物を触媒とするエステル交換
    反応により得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカル
    ボン酸エステル化合物に、クエン酸および低級アルコー
    ルをその順に加えて結晶化させてなる、結晶中の錫含有
    量が0.5ppm以下の立体障害性ヒドロキシフェニル
    カルボン酸エステル化合物。
  3. 【請求項3】 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン
    酸エステル化合物が3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ
    フェニルプロピオン酸エステル基を含む化合物である請
    求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 テトラキス〔3−(3’,5’−ジ第3
    級ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオ
    キシメチル〕メタン、トリエチレングリコール・ビス−
    3−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル
    フェニル)プロピオネートおよびn−オクタデシル・3
    −(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェニ
    ル)プロピオネートから選ばれる化合物である請求項1
    〜3に記載の立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン酸
    エステル化合物。
  5. 【請求項5】 結晶構造としてβ晶構造を有するテトラ
    キス〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’−ヒド
    ロキシフェニル)プロピニルオキシメチル〕メタンであ
    る請求項1〜4に記載の立体障害性ヒドロキシフェニル
    カルボン酸エステル化合物。
  6. 【請求項6】 有機錫化合物を触媒とするエステル交換
    反応により得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカル
    ボン酸エステル化合物に、酸および低級アルコールをそ
    の順に加えて結晶化することを特徴とする、結晶中の錫
    含有量が0.5ppm以下の立体障害性ヒドロキシフェ
    ニルカルボン酸エステル化合物の製造法。
  7. 【請求項7】 酸がクエン酸である請求項6に記載の製
    造法。
  8. 【請求項8】 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン
    酸エステル化合物が3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ
    フェニルプロピオン酸エステル基を含む化合物である請
    求項6または7に記載の製造法。
  9. 【請求項9】 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボン
    酸エステル化合物がテトラキス〔3−(3’,5’−ジ
    第3級ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
    ルオキシメチル〕メタン、トリエチレングリコール・ビ
    ス−3−(3−第3級ブチル−4−ヒドロキシ−5−メ
    チルフェニル)プロピオネートおよびn−オクタデシル
    ・3−(3,5−ジ第3級ブチル−4−ヒドロキシフェ
    ニル)プロピオネートから選ばれる化合物である請求項
    6〜8に記載の製造法。
  10. 【請求項10】 立体障害性ヒドロキシフェニルカルボ
    ン酸エステル化合物が結晶構造としてβ晶構造を有する
    テトラキス〔3−(3’,5’−ジ第3級ブチル−4’
    −ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル〕メ
    タンである請求項6〜9に記載の製造法。
  11. 【請求項11】 有機錫化合物を触媒とするエステル交
    換反応により得られた立体障害性ヒドロキシフェニルカ
    ルボン酸エステル化合物に、酸および低級アルコールを
    その順に加えて結晶化し、結晶中の錫含有量を0.5p
    pm以下にすることを特徴とする、有機錫化合物の除去
    方法。
  12. 【請求項12】 酸がクエン酸である請求項11に記載
    の除去方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105694098A (zh) * 2016-03-09 2016-06-22 黄秀茹 一种用于聚合物的添加剂
CN113264830A (zh) * 2021-05-27 2021-08-17 新乡市瑞丰新材料股份有限公司 一种酚酯型抗氧剂的制备方法
CN113735711A (zh) * 2021-10-12 2021-12-03 山东省临沂市三丰化工有限公司 一种新型受阻酚类抗氧剂及其制备方法

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