JP2001010938A - 毛髪用組成物 - Google Patents
毛髪用組成物Info
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Abstract
過酸化水素を発生しない酸化酵素と、シクロデキストリ
ン類とを配合してなることを特徴とする毛髪用組成物。 【効果】 消費者にとって非常に使用性が高い1剤型の
形態の毛髪用組成物において、上記シクロデキストリン
類を配合することにより、製品中の凝集物、沈殿などの
発生を防止し、製品の安定性が非常に良好になり、エア
ゾール状、クリーム状、ジェル状、液状等のいずれの形
態においても被酸化性物質と酸化酵素との反応による作
用効果が十分に得られる。
Description
酸素を基質とし、且つ過酸化水素を発生しない酵素と、
シクロデキストリン類とを配合した毛髪用組成物に関
し、更に詳述すると、組成物の経時安定性が良好で、反
応型(1剤式)染毛剤、1剤式パーマネントウェーブ
剤、1剤式脱毛剤等として好適に使用される毛髪用組成
物に関する。
性物質を酸化させることにより性能を発現させる毛髪用
組成物としては、例えば染毛剤やパーマネントウェーブ
剤、脱毛剤等が挙げられる。従来、このような毛髪用組
成物は、酸化剤として過酸化水素が使われていたため、
被酸化性物質と酸化剤とを別々の容器に入れておき、使
用時にこれらを混合反応させるタイプのものがほとんど
であり、使い勝手がめんどうであるなどの使用性の面か
ら改善が望まれていた。また、過酸化水素は、毛髪に対
して損傷を与えることが知られており、消費者の不満点
として毛髪のダメージがクローズアップされている。
ば酸化酵素を過酸化水素の代わりにに用い、被酸化性物
質と酸化剤とを予め混合する1剤型の組成物によって、
毛髪のダメージを低下させる技術が提案されている。そ
のような技術の例としては、酸化酵素としてパーオキシ
ダーゼを用いるもの(特開昭47−10400号公報、
特開昭53−32132号公報)、ラッカーゼを用いる
もの(米国特許第3251742号、特開平6−172
145号公報)、ウリカーゼを用いるもの(特開昭63
−246313号公報)等が知られている。
のうち、パーオキシダーゼを用いる場合には、酵素の特
性から製剤中に過酸化水素を添加しなければならず、1
剤型とはならない。またウリカーゼを用いる場合には、
1剤型にはなるが、酵素反応により生ずる過酸化水素を
利用することから根本的な問題を解決していない。
あり、過酸化水素を発生しない酵素を用いる場合は、1
剤型の毛髪用組成物とすることが可能であり、また、過
酸化水素を発生しないことから毛髪のダメージなどを心
配することもなく有用である(特開平11−60454
号公報)。しかしながら、これらの酵素を用いる場合、
蛋白質である酵素の不安定な性質のため、組成中で酵素
が反応してしまい、不溶の凝集物等を生成してしまうと
いう問題があり、このため、使用時に酵素の作用が十分
発揮されない上、このように経時によって製品中に析出
物が発生してしまうことは商品として非常に重要な問題
であった。
技術としては、カタラーゼ(特開平8−175935号
公報)やウリカーゼ(特開平8−217652号公報)
が開示されているが、これらは組成物に還元剤を加える
ものであり、酵素の活性を弱める懸念があった。
毛髪に対するダメージがなく、保存期間中における酸化
酵素による凝集物等の生成が防止されて優れた酵素作用
を発揮し、且つ簡便に利用できて使用性にも優れる毛髪
用組成物を提供することを目的とする。
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結
果、被酸化性物質と、酸素を基質とする酸化酵素であ
り、過酸化水素を発生しない酵素とを配合した毛髪用組
成物に、更にシクロデキストリン類を配合することによ
り、上記被酸化性物質と上記酸化酵素が上記シクロデキ
ストリン類に包接されて、後述する実施例に示すように
経時による不溶の凝集物等の発生を抑制し、上記毛髪用
組成物の経時安定性が格段に向上されることを見出し、
本発明をなすに至った。
基質とし、且つ過酸化水素を発生しない酸化酵素と、シ
クロデキストリン類とを配合してなることを特徴とする
毛髪用組成物を提供する。
の毛髪用組成物は、被酸化性物質と、酸素を基質とし、
且つ過酸化水素を発生しない酸化酵素とを配合し、更に
シクロデキストリン類を配合した毛髪用組成物である。
品形態が特に制限されるものではなく、毛髪を対象とす
る種々の毛髪用組成物として使用でき、例えば反応型染
毛剤、1剤式パーマネントウエーブ剤、一剤式脱毛剤な
どが挙げられる。このような商品形態において、その製
剤は酵素が溶解状態であることが好ましく、このような
製剤であれば、例えば溶液であっても乳化物であっても
良く、更に噴射剤を含んでいても良い。また、使用時の
形態は、泡状、クリーム状、透明ジェル状などであって
も良く、特に商品剤型は制限されない。
制限されるものではなく、反応型染毛剤、1剤式パーマ
ネントウエーブ剤、一剤式脱毛剤などの商品形態に合わ
せて、これらに使用される被酸化性物質を適宜選定する
ことができ、例えば本発明の組成物を反応型染毛剤とし
て利用する場合、反応型染毛剤の被酸化性物質として使
用される色素前駆体、顕色剤、直接染料等の発色性物質
を使用することができ、具体的には、例えば5−アミノ
−オルトクレゾール、o−アミノフェノール、m−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、2,6−ジアミ
ノピリジン、5−(2−ヒドロキシルエチルアミノ)−
2−メチルフェノール、N,Nビス(β−ヒドロキシ
ル)−p−フェニレンジアミン、N,Nビス(2−ヒド
ロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、p−ニトロ
−o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、
m−フェニレンジアミン、N−フェニル−p−フェニレ
ンジアミン、レゾルシン、ハイドロキノン、2−ヒドロ
キシ−5−ニトロ2’,4’−ジアミノアゾベンゼン・
硫酸ナトリウム、トルエン−2,5−ジアミン、2−
(2’ヒドロキシエチルアミノ)−5−アミノトルエ
ン、N,Nビス(β−ヒドロキシル)−p−フェニレン
ジアミン・硫酸塩、N,Nビス(2−ヒドロキシエチ
ル)−p−フェニレンジアミン・硫酸塩、5−アミノ−
o−クレゾール・硫酸塩、p−アミノフェノール・硫酸
塩、o−クロロ−p−フェニレンジアミン・硫酸塩、2
−(2’ヒドロキシエチルアミノ)−5−アミノトルエ
ン・硫酸塩、4,4’−ジアミノジフェニルアミン・硫
酸塩、p−メチルアミノフェノール・硫酸塩、p−フェ
ニレンジアミン・硫酸塩、m−フェニレンジアミン・硫
酸塩、トルエン−2,5−ジアミン・硫酸塩、2,4−
ジアミノフェノキシエタノール・塩酸塩、トルエン−
2,5−ジアミン塩酸塩、m−フェニレンジアミン・塩
酸塩、2,4−ジアミノフェノール・塩酸塩、N−フェ
ニル−p−フェニレンジアミン・塩酸塩、N−フェニル
−p−フェニレンジアミン・酢酸塩、1,5−ヒドロキ
シナフタレン、トルエン−3,4−ジアミン、p−メチ
ルアミノフェノール、N,N’−ビス(4−アミノフェ
ニル)−2,5−ジアミノ−1,4−キノンジイミン、
o−アミノフェノール・硫酸塩、2,4−ジアミノフェ
ノール・硫酸塩、m−アミノフェノール・硫酸塩、2−
アミノ−4−ニトロフェノール、2−アミノ−5−ニト
ロフェノール、1−アミノ−4−メチルアミノアントラ
キノン、ニトロ−p−フェニレンジアミン・塩酸塩、
1,4−ジアミノアントラキノン、ニトロ−p−フェニ
レンジアミン、ピクラミン酸、ピクラミン酸ナトリウ
ム、2−アミノ−5−ニトロフェノール・硫酸塩、レゾ
ルシノール、ニトロ−p−フェニレンジアミン・硫酸
塩、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン・硫酸塩、p
−ニトロ−m−フェニレンジアミン・硫酸塩などが挙げ
られ、これらの中でも特にp−フェニレンジアミン又は
その塩、トルエン−2,5−ジアミン又はその塩、p−
アミノフェノール、5−アミノ−o−クレゾール、p−
メチルアミノフェノール・硫酸塩、m−アミノフェノー
ル、p−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2,6−ジ
アミノピリジン、レゾルシノール、o−アミノフェノー
ル、m−フェニレンジアミン等が好適である。
(1)で表されるメラニン前駆体様物質も好適に使用さ
れる。
炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、
アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを表し、Yは
OH又はNH2を表す。そして、XがOH若しくは炭素
数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基のいずれかであるときは、X
は環に対して5位,6位若しくは7位にあり、Yに対し
てオルト位にある。
いても良く、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは
分岐鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基
のいずれかを表し、R2は炭素数1〜6の直鎖状若しく
は分岐鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル
基又はカルボキシル基を表す。
具体的には、例えば4,5−ジヒドロキシインドール、
5,6−ジヒドロキシインドール、6,7−ジヒドロキ
シインドール、N−メチル−5,6−ジヒドロキシイン
ドール、N−エチル−5,6−ジヒドロキシインドー
ル、N−ヘキシル−5,6−ジヒドロキシインドール、
2−メチル−5,6−ジヒドロキシインドール、3−メ
チル−5,6−ジヒドロキシインドール、4−ヒドロキ
シインドール、2,3−ジメチル−5,6−ジヒドロキ
シインドール、2−メチル−5−エチル−6−ヒドロキ
シインドール、2−メチル−5−ヒドロキシ−6−β−
ヒドロキシエチルインドール、4−ヒドロキシプロピル
インドール、2,3−ジメチル−5,6−ジヒドロキシ
インドール、4−ヒドロキシ−5−メトキシインドー
ル、6−ヒドロキシ−7−メトキシインドール、6−ヒ
ドロキシ−5−メトキシインドール、6−ヒドロキシイ
ンドール、5−ヒドロキシインドール、7−ヒドロキシ
インドール、7−アミノインドール、5−アミノインド
ール、4−アミノインドール、5,6−ジヒドロキシイ
ンドールカルボン酸、1−メチル−5,6−ジヒドロキ
シインドール及びこれらの塩などが挙げられる。
ン前駆体様物質も好適に使用することができる。
炭素数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、
アルケニル基、アルコキシル基のいずれかを表し、Lは
OH又はNH2を表す。そして、KがOH若しくは炭素
数1〜6の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基、アル
ケニル基、アルコキシル基のいずれかであるときは、K
は環に対して5位,6位若しくは7位にあり、Lに対し
てオルト位にある。
いても良く、水素原子、炭素数1〜6の直鎖状若しくは
分岐鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル基
のいずれかを表し、R5は炭素数1〜6の直鎖状若しく
は分岐鎖状のアルキル基、アルケニル基、アルコキシル
基若しくはカルボキシル基を表す。
て、具体的には、例えば4,5−ジヒドロキシインドリ
ン、5,6−ジヒドロキシインドリン、6,7−ジヒド
ロキシインドリン、N−メチル−5,6−ジヒドロキシ
インドリン、N−エチル−5,6−ジヒドロキシインド
リン、N−ヘキシル−5,6−ジヒドロキシインドリ
ン、2−メチル−5,6−ジヒドロキシインドリン、3
−メチル−5,6−ジヒドロキシインドリン、4−ヒド
ロキシインドリン、2,3−ジメチル−5,6−ジヒド
ロキシインドリン、2−メチル−5−エチル−6−ヒド
ロキシインドリン、2−メチル−5−ヒドロキシ−6−
β−ヒドロキシエチルインドリン、4−ヒドロキシプロ
ピルインドリン、2,3−ジメチル−5,6−ジヒドロ
キシインドリン、4−ヒドロキシ−5−メトキシインド
リン、6−ヒドロキシ−7−メトキシインドリン、6−
ヒドロキシ−5−メトキシインドリン、6−ヒドロキシ
インドリン、5−ヒドロキシインドリン、7−ヒドロキ
シインドリン、7−アミノインドリン、5−アミノイン
ドリン、4−アミノインドリン、5,6−ジヒドロキシ
インドリンカルボン酸、1−メチル−5,6−ジヒドロ
キシインドリン及びこれらの塩などが挙げられる。
独で用いても良く、2種類以上を組み合わせてもよい。
マネントウエーブ剤又は脱毛剤として利用する場合、被
酸化性物質として使用される成分としては、例えばチオ
グリコール酸、チオグリコール酸塩類、システイン、ヒ
ドロキシシステイン、ジヒドロキシシステイン、アセチ
ル化システイン、亜硫酸ナトリウム等などが挙げられ、
これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使
用することができる。これらの製剤はその使用目的から
上記発色性物質は配合されない。
性物質の配合量は、特に制限されるものではなく、組成
物の商品形態、被酸化性物質の種類、更に反応型染毛剤
であれば調色の加減、パーマネント剤、脱毛剤であれば
脱色の程度やウェーブ効果の関係などによって適宜選定
することができ、例えば反応型染毛剤であれば、通常組
成物全体に対して0.01〜10%(重量%、以下同
様)、特に0.1〜5%となるように配合すると好適で
ある。また、パーマネント剤であれば、組成物全体に対
して0.01〜40%、特に0.1〜20%、脱毛剤で
あれば、組成物全体に対して0.01〜50%、特に
0.1〜30%とすると好適である。被酸化性物質の配
合量が少なすぎるとその配合の効果を十分に得るために
組成物を多量に使用する必要が生じる場合があり、多す
ぎると必然的に酸化酵素の配合量が少なくなってしま
い、使用時に酸化による作用が得られ難くなるという事
態が生じるのみならず、その安定化が困難となる場合が
ある。
を基質とし過酸化水素を発生しない酸化酵素であり、こ
のような酸化酵素としては、4電子還元型オキシダーゼ
が知られており、例えばカテコールオキシダーゼ、アミ
ンオキシダーゼ、ラッカーゼ等が挙げられ、これらは1
種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用すること
ができる。
合量は、特に制限されず、製品の形態、使用頻度、処理
時間、酵素の力価などによって適宜選定することがで
き、例えば組成物全体に対して0.0005〜20%、
好ましくは0.001〜15%となるよう配合すること
が好ましい。配合量が少なすぎると上記酸化酵素の配合
による効果が十分に得られない場合があり、多すぎると
配合量の増加に見合った効果の上昇が見られない頃向に
ある。
ては、シクロデキストリン及びその誘導体を使用するこ
とができ、ここで、シクロデキストリンは、6〜8個の
グルコース分子がα−1,4グルコシド結合で環状に連
結した構造を有する非還元性マルトオリゴ糖であり、そ
の連結するグルコース分子数によりα−体、β−体、γ
−体が知られているが、いずれのものでも使用できる。
また、シクロデキストリン誘導体としては、上記シクロ
デキストリンにプロピレンオキサイドを付加させたもの
が特に効果的であり、その付加モル数としては特に制限
されるものではないが、1分子に対して3〜8個が好ま
しい。これらシクロデキストリン類はその包接される化
合物に応じて1種単独で又は2種以上を適宜組合せて使
用することができる。
る配合量は、特に制限されないが、組成物全体に対して
0.1〜75%、好ましくは0.5〜60%となるよう
に配合すると好適である。配合量が少なすぎるとシクロ
デキストリン類の配合による効果が十分に得られない場
合があり、多すぎると配合量の増加に見合った効果の上
昇が見られない傾向にある。
合することができ、溶剤の種類は、特に制限されるもの
ではなく、一剤式染毛剤、一剤式パーマネントウェーブ
剤、一剤式脱毛剤等の各種一剤式毛髪用組成物の溶剤と
して用いられているものを使用することができ、例えば
精製水、エタノール,プロパノール,n−ブタノール,
sec−ブタノール,イソプロパノール等のアルコール
類、ベンジルアルコール,フェノキシエタノール,2−
ベンジルオキシエタノール等の芳香族アルコール類、エ
チレングリコール,プロピレングリコール,ブチレング
リコール,グリセリン等の多価アルコール類、メチルセ
ロソルブ,エチルセロソルブ,ブチルセロソルブ,メチ
ルカルビトール,エチルカルビトール等の水性エーテル
類、プロピレンカーボネート,N−メチルピロリドン,
N−エチルピロリドン,N−ヘキシルピロリドン等の環
状ケトン類、N−シクロヘキシルホルムアミド,N,N
−ジブチルホルムアミド等のホルムアミド誘導体、グリ
コール酸,レブリン酸等の酸類などが挙げられ、これら
を1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用する
ことができる。
ものではなく、組成物の剤型に合わせて適宜選定するこ
とができ、通常組成物全体に対して1〜50%程度が好
適である。
妨げない限り、上記成分の他に必要に応じて、酸,アル
カリ等のpH調整剤、各種界面活性剤、イオン性乃至は
非イオン性の天然乃至は合成・半合成高分子化合物、エ
ステル油,植物油等の油分、シリコン誘導体、フッ素誘
導体、アミノ酸、各種塩類、ふけ止め剤、キレート剤、
防腐剤、紫外線吸収剤、殺菌剤、酸化防止剤、香料、酸
性色素、天然色素などの従来より用いられている成分を
任意に配合することができ、これらは本発明の効果を妨
げない範囲で常用量を配合することができる。
合して常法により溶解又は分散、乳化等を行うことによ
り、例えば1剤式染毛剤、1剤式脱毛剤、1剤式パーマ
ネントウェーブ剤等の1剤式の毛髪用組成物として調製
することができ、本発明の場合、特に溶剤系(液状)毛
髪用組成物として調製すると好適であり、上述したよう
にペースト(クリーム)状、エアゾール状、ゲル(ジェ
ル)状、液状、泡状等のいずれの形態の製剤としても調
製することができ、各製剤の常法に従って毛髪に使用す
ることによって、簡便かつ確実に毛髪を染毛したり、脱
毛したり、毛髪にパーマネントウェーブを付与したりす
ることができる。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定される
ものではない。
示す成分を用い、常法により各成分を均一になるように
混合して染毛剤原液を調製し、ガラス耐圧瓶に詰めて真
空下にクリンチした後、原液対ガス比=95対5(重量
比)になるように噴射剤となる2.0kgLPGを充填
して実施例1〜5及び比較例1〜3のエアゾール型染毛
剤(毛髪用組成物)を得た。各染毛剤組成物について下
記に示す方法により保存安定性、染毛性を評価した。結
果を表1に併記する。
した後、組成物中の凝集物の有無、沈殿の有無を目視に
て観察し、以下の評価基準に従って評価した。
いる
10gをシャンプーし、乾燥させた。これに表1に示す
組成物各3gを素早く均一に塗布した。約20分間放置
した後、染毛毛束を温流水ですすぎ、その後シャンプー
して乾燥させた。乾燥後、染毛毛束の染毛性の指標とし
て染毛指数△Eを色差計(日本電色社製SE2000)
にて測定した。ここで、染毛指数△Eは、染色毛束を色
差計(日本電色社製SE2000)でL,a,b値を測
定し、未染色毛との色差(ΔE)から求められる。この
操作を表1の組成物配合直後と室温にて6ヶ月間保存し
た後に実施し、保存における効果を把握した。なお、Δ
Eはその数値が大きければ大きいほど染毛性が良いこと
を表す。
組成物(反応型染毛剤)は、非常に良好な製品安定性,
染毛性を示すのに対し、本発明の酸化酵素及びシクロデ
キストリン類を配合しない場合(比較例1)及び本発明
の酸化酵素を配合しない場合(比較例2)は、いずれも
製品安定性は良好であるが酸化能がないために染毛でき
ず、また、上記シクロデキストリン類を配合しない場合
(比較例3)、製造直後の染毛性には優れるが、製品安
定性に劣り、室温で6ヶ月間保存すると、凝集物、沈殿
などが生じ、染毛性も劣化することが認められる。
示す成分を用い、常法により各成分を均一になるように
混合してパーマネントウェーブ剤原液を調製し、ガラス
耐圧瓶に詰めて真空下にクリンチした後、原液対ガス比
=95対5(重量比)になるように噴射剤となる2.0
kgLPGを充填して実施例6〜8及び比較例4〜8の
エアゾール型パーマネントウェーブ剤(毛髪用組成物)
を得た。これらにつき、上記同様に保存安定性を評価
し、更に下記方法によりウェーブ付与性を評価した。結
果を表2に併記する。
毛束約15cm、10gをシャンプーし、乾燥させた。
これに表2に示す組成物各5gを素早く均一に塗布した
後、直径3cm、長さ10cmのガラス製ロットに毛流
が重ならないように斜めに巻き付けた。約30分間放置
した後、処理毛を温流水ですすぎ、その後シャンプー
し、乾燥させた。乾燥後、毛束を吊してウエーブの掛か
り具合を下記評価基準に従って評価した。この操作を表
2の組成物配合直後と室温にて6ヶ月間保存後に実施し
て、保存における効果を把握した。
組成物(パーマネントウェーブ剤)は、非常に良好な製
品安定性,ウェーブ付与性を示すのに対し、本発明の酸
化酵素及びシクロデキストリン類を配合しない場合(比
較例4)及び本発明の酸化酵素を配合しない場合(比較
例5)、製品安定性は良好であるが酸化能がないために
ウェーブを付与することができず、また、上記シクロデ
キストリン類を配合しない場合(比較例6,7,8)、
製造直後はウェーブを付与することができるが、製品安
定性に劣り、室温で6ヶ月間保存すると、凝集物、沈殿
などが生じ、ウェーブ付与性も劣化することが認められ
る。
し、これをエアゾール缶に詰めて真空下にクリンチした
後、原液対ガス比=95対5(重量比)になるように噴
射剤となる2.0kgLPGを充填してエアゾール型染
毛剤を得た。このとき圧縮ガスとしてはLPGを用いた
が、その他、窒素、炭酸ガス、笑気ガス、フロン11,
12,114を1種単独で又は2種以上を混合して用い
ても良い。また、エアゾール形態としては、一般のアル
ミ缶,ブリキ缶等の直噴型及びピストン型を用いても良
く、また、バックイン型,EXXEL型等の二重容器を
用いても良い。
後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放置した
後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪をドライ
ヤーにて乾燥したところ白髪はブルーブラック色に染ま
り、その色合いは製造直後と変わらなかった。
た後、これをエアゾール缶に詰めて真空下にクリンチし
た後、原液対ガス比=95対5(重量比)になるように
噴射剤となる2.0kgLPGを充填してエアゾール型
染毛剤を得た。この染毛剤を室温にて6ヶ月保存した
後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放置した
後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪をドライ
ヤーにて乾燥したところ白髪はブラック色に染まり、そ
の色合いは製造直後と変わらなかった。
た後、これをエアゾール缶に詰めて真空下にクリンチし
た後、原液対ガス比=95対5(重量比)になるように
噴射剤となる4.0kgLPGを充填してエアゾール型
のクリーム状染毛剤を得た。この染毛剤を室温にて6ヶ
月間保存した後、適量を白髪1.0gに塗布して20分
間放置した後、水洗、シャンプーを行った。処理した白
髪をドライヤーにて乾燥したところ、白髪は濃い茶色に
染まり、その色合いは製造直後と変わらなかった。
た後、これをエアゾール缶に詰めて真空下にクリンチし
た後、原液対ガス比=95対5(重量比)になるように
噴射剤となる4.0kgLPGを充填してエアゾール型
染毛剤を得た。この染毛剤を室温にて6ヶ月間保存した
後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放置した
後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪をドライ
ヤーにて乾燥したところ白髪はブラック色に染まり、そ
の色合いは製造直後と変わらなかった。
で混合してクリームタイプの染毛剤を調製した。この染
毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪1.0
gに塗布して20分間放置した後、水洗、シャンプーを
行った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥したとこ
ろ、白髪は濃い茶色に染まり、その色合いは製造直後と
変わらなかった。
で混合してクリームタイプの染毛剤を調製した。この染
毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪1.0
gに塗布して20分間放置した後、水洗、シャンプーを
行った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥したところ
白髪は明るい茶色に染まり、その色合いは製造直後と変
わらなかった。
で混合してトリートメントタイプの染毛剤を調製した。
この染毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪
1.0gに塗布して20分間放置した後、水洗、シャン
プーを行った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥した
ところ、白髪は赤褐色に染まり、その色合いは製造直後
と変わらなかった。さらにこの剤で処理した毛束は手触
りが良く、トリートメント効果にも優れていた。
で混合してトリートメントタイプの染毛剤を調製した。
この染毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪
1.0gに塗布して20分間放置した後、水洗、シャン
プーを行った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥した
ところ、白髪は濃いグレーブラック色に染まり、その色
合いは製造直後と変わらなかった。更に、この剤で処理
した毛束は手触りが良く、トリートメント効果にも優れ
ていた。
プの染毛剤を調製した。この染毛剤を室温にて6ヶ月間
保存した後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放
置した後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪を
ドライヤーにて乾燥したところ、白髪はブルーブラック
色に染まり、その色合いは製造直後と変わらなかった。
プの染毛剤を調製した。この染毛剤を室温にて6ヶ月間
保存した後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放
置した後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪を
ドライヤーにて乾燥したところ、白髪はブラック色に染
まり、その色合いは製造直後と変わらなかった。
ウェーブ剤原液を調製した。この原液をエアゾール缶に
詰めて真空下にクリンチした後、原液対ガス比=95対
5(重量比)になるように噴射剤となる2.0kgLP
Gを充填してエアゾール型の一剤式パーマネントウエー
ブ剤を得た。この一剤式パーマネントウエーブ剤を室温
にて6ヶ月間保存した後、適量をノーマル毛1.0gに
塗布し、これをカーラーに巻き付けた後、30分間放置
し、その後、水洗、シャンプーを行った。処理した毛髪
はウェーブが掛かっており、経時で更にウエーブはしっ
かりとしたものとなった。またこの作用は製造直後と変
わらなかった。なお、上記組成のうち、還元剤としてチ
オグリコール酸を用いると還元力が強くなり、脱毛剤が
得られる。
調製した。この原液をエアゾール缶に詰めて真空下にク
リンチした後、原液対ガス比=95対5(重量比)にな
るように噴射剤となる2.0kgLPGを充填してエア
ゾール型の一剤式脱毛剤を得た。この一剤式脱毛剤につ
いて、女性パネル10名により製造直後の製品と室温に
て6ヶ月間保存後の製品とを用いて保存前後での脱毛力
を評価したところ、全員がこの脱毛剤は2〜3回の繰り
返し使用による脱毛力に優れ、またその作用は保存の前
後で差異はないと評価した。これにより上記脱毛剤は優
れたものであることが認められる。
表3に示す成分を用い、常法により各成分を均一になる
ように混合して染毛剤原液を調製し、ガラス耐圧瓶に詰
めて真空下にクリンチした後、原液対ガス比=95対5
(重量比)になるように噴射剤となる2.0kgLPG
を充填して実施例21〜25及び比較例9〜11のエア
ゾール型染毛剤(毛髪用組成物)を得た。各染毛剤組成
物について上記実施例と同様にして保存安定性、染毛性
を評価した。結果を表3に併記する。
組成物である染毛剤は、非常に良好な製品安定性,染毛
性を示すのに対し、ヒドロキシプロピル−β−シクロデ
キストリン、ラッカーゼを併用しない場合(比較例9〜
11)は、製品安定性,染毛性に劣ることが認められ
る。
プの染毛剤を調製した。この染毛剤を室温にて6ヶ月間
保存した後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放
置した後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪を
ドライヤーにて乾燥したところ、白髪は黒色に染まり、
その色合いは製造直後と変わらなかった。
で混合してクリームタイプの染毛剤を調製した。この染
毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪1.0
gに塗布して20分放置した後、水洗、シャンプーを行
った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥したところ白
髪は濃茶色に染まり、その色合いは製造直後と変わらな
かった。
で混合してトリートメントタイプの染毛剤を調製した。
この染毛剤を室温にて6ヶ月間保存した後、適量を白髪
1.0gに塗布して20分間放置した後、水洗、シャン
プーを行った。処理した白髪をドライヤーにて乾燥した
ところ、白髪は黒色に染まり、その色合いは製造直後と
変わらなかった。さらにこの剤で処理した毛束は手触り
が良く、トリートメント効果にも優れていた。
し、これをエアゾール缶に詰めて真空下にクリンチした
後、原液対ガス比=95対5(重量比)になるように噴
射剤となる2.0kgLPGを充填してエアゾール型染
毛剤を得た。このとき圧縮ガスとしてはLPGを用いた
が、その他、窒素、炭酸ガス、笑気ガス、フロン11,
12,114を1種単独で又は2種以上を混合して用い
ても良い。また、エアゾール形態としては、一般のアル
ミ缶,ブリキ缶等の直噴型及びピストン型を用いても良
く、また、バックイン型,EXXEL型等の二重容器を
用いても良い。
後、適量を白髪1.0gに塗布して20分間放置した
後、水洗、シャンプーを行った。処理した白髪をドライ
ヤーにて乾燥したところ白髪は濃茶色に染まり、その色
合いは製造直後と変わらなかった。
と第2剤を混合する混合型ではなく、かかる操作のな
い、消費者にとって非常に使用性が高い1剤型の形態の
毛髪用組成物において、上記シクロデキストリン類を配
合することにより、製品中の凝集物、沈殿などの発生を
防止し、製品の安定性が非常に良好になり、エアゾール
状、クリーム状、ジェル状、液状等のいずれの形態にお
いても被酸化性物質と酸化酵素との反応による作用効果
が十分に得られる毛髪用組成物が得られる。
Claims (1)
- 【請求項1】 被酸化性物質と、酸素を基質とし、且つ
過酸化水素を発生しない酸化酵素と、シクロデキストリ
ン類とを配合してなることを特徴とする毛髪用組成物。
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