【発明の詳細な説明】
ケラチン含有繊維を染色するための1−置換イサチンの使用
本発明は、ケラチン含有繊維(とりわけ、人毛)を染色するための、1−置換
イサチンの使用に関する。
ケラチン含有繊維、例えば毛髪、羊毛または毛皮は通例、直接染料または酸化
染料によって染色される。酸化染料は、1種もしくはそれ以上の第一中間体(E
ntwicklerkomponenten)どうし、または第一中間体と1種もしくはそれ以上の第
二中間体(Kupplerkomponenten)とが、酸化カップリングして生成する。第一お
よび第二中間体は、酸化染料前駆物質としても知られる。
通常用いられる第一中間体は、遊離または置換ヒドロキシまたはアミノ基をパ
ラまたはオルト位に更に有する第一級芳香族アミン、ジアミノピリジン誘導体、
複素環ヒドラゾン、4−アミノピラゾロン誘導体、並びに2,4,5,6−テトラ
アミノピリミジンおよびその誘導体である。
その例は、p−フェニレンジアミン、p−トルイレンジアミン、p−アミノフェ
ノール、o−アミノフェノール、1−(2'−ヒドロキシエチル)−2,5−ジアミ
ノベンゼン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、
2−(2,5−ジアミノフェノキシ)−エタノール、1−フェニル−3−カルボキ
シアミド−4−アミノ−5−ピラゾロン、4−アミノ−3−メチルフェノール、
2,4,5,6−テトラアミノピリミジン、2−ヒドロキシ−4,5,6−トリアミ
ノピリミジン、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノピリミジン、2,4−ジ
ヒドロキシ−5,6−ジアミノピリミジン、2−ジメチルアミノ−4,5,6−ト
リアミノピリミジン、2−ヒドロキシエチルアミノメチル−4−アミノフェノー
ル、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、4−アミノ−3−フルオロフェノール
、2−アミノメチル−4−アミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−4−アミ
ノフェノール、ビス−(2−ヒドロキシ−5−アミノフェニル)−メタン、1,4
−ビス−(4−アミノフェニル)−ジアザシクロヘプタン、1,3−ビス−(N−(
2−ヒドロキシエチル)−N−(4−アミノフェニルアミノ))−2−プロパノール
、4−アミノ−2−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェノール、およびEP074
0
741またはWO94/08970による4,5−ジアミノピラゾール誘導体、
例えば4,5−ジアミノ−1−(2'−ヒドロキシエチル)ピラゾールである。
第二中間体は、通例、m−フェニレンジアミン誘導体、ナフトール類、レゾル
シノールおよびレゾルシノール誘導体、ピラゾロン類、並びにm−アミノフェノ
ール類である。特に適当な第二中間体は、1−ナフトール、ピロガロール、1,
5−、2,7−および1,7−ジヒドロキシナフタレン、o−アミノフェノール、
5−アミノ−2−メチルフェノール、m−アミノフェノール、レゾルシノール、
レゾルシノールモノメチルエーテル、m−フェニレンジアミン、1−フェニル−
3−メチル−5−ピラゾロン、2,4−ジクロロ−3−アミノフェノール、1,3
−ビス−(2,4−ジアミノフェノキシ)−プロパン、4−クロロレゾルシノール
、2−クロロ−6−メチル−3−アミノフェノール、2−メチルレゾルシノール
、5−メチルレゾルシノール、2,5−ジメチルレゾルシノール、2,6−ジヒド
ロキシピリジン、2,6−ジアミノピリジン、2−アミノ−3−ヒドロキシピリ
ジン、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジアミノピリジン、3−アミノ−2−メチ
ルアミノ−6−メトキシピリジン、4−アミノ−2−ヒドロキシトルエン、2,
6−ビス−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−トルエン、2,4−ジアミノフェノ
キシエタノール、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチルアミ
ノ)−ベンゼン、2−メチル−4−クロロ−5−アミノフェノール、6−メチル
−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン、3,4−メチレンジオキシフェノー
ル、3,4−メチレンジオキシアニリン、2,6−ジメチル−3−アミノフェノー
ル、3−アミノ−6−メトキシ−2−メチルアミノフェノール、2−ヒドロキシ
−4−アミノフェノキシエタノール、2−メチル−5−(2−ヒドロキシエチル
アミノ)−フェノール、および2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン
である。
本発明の毛髪染色および着色製剤中に使用するのに適当な染料に関しては、下
記も特に参照されたい:Ch.Zviak、The Science of Hair Care、第7章(第2
48〜250頁;直接染料)および第8章(第264〜267頁;酸化染料前駆
物質)[“Dermatology”シリーズの第7巻として刊行されたもの(Ch.
CulnanおよびH.Maibach編)、Marcel Dekker Inc.、ニユーヨーク/バ
し得るもの)。
酸化染料によって、良好な耐久性を有する高純度の色が得られるが、そのよう
な色の発色は通例、酸化剤(例えばH2O2)の作用下に行われ、そのような酸化
剤は繊維に損傷を与えることがある。更に、ある種の酸化染料前駆物質または酸
化染料前駆物質混合物は、皮膚の敏感な人に刺激を与えることがしばしばある。
直接染料は、より穏やかな条件下に適用されるが、得られる色の耐久性が多くの
場合不充分であるという欠点がある。
国際特許出願WO93/19725、WO94/24988、WO94/24
989およびWO95/24886には、染料成分としてイサチン誘導体を含有
するケラチン含有繊維染色用製剤が記載されている。
本発明の課題は、ケラチン繊維(とりわけ、人毛)用の染料であって、色の濃
さ、灰色隠蔽性、および耐久性に関して従来の酸化染毛料に優るとも劣らない性
能を有し、酸化剤(例えばH2O2)は必ずしも含有する必要のない染料を提供す
ることであった。更に、本発明の染料は、刺激性を有するとしても、それが非常
に低い。
驚くべきことに、ある種のイサチン誘導体は、酸化剤の不存在下にも、ケラチ
ン含有繊維の染色に非常に適することがわかった。そのようなイサチン誘導体は
、非常に鮮明で濃い色をもたらし、広範な色調を導く。しかし基本的に、酸化剤
も存在してもよい。
本発明は、式(I):[式中、R1およびR2はそれぞれ、水素、ハロゲン、ヒドロキシル基、(C1-4)
−アルキル、ヒドロキシ−(C1-4)−アルキル、t−アミノ−(C1-4)−アルキル
、(C1-4)−アルコキシル基、アミノ基(このアミノ基は、1または2個の(C1 -4
)−アルキルまたはヒドロキシ−(C1-4)−アルキル基で置換されていてもよい
)、ニトロ、カルボキシルまたはスルホ基であり、
Yはヒドロキシル基、(C1-4)−アルコキシル基、またはアミノ基(このアミ
ノ基は、(C1-4)−アルキル、(C1-4)−アルコキシ−(C1-4)−アルキル、カル
ボキシ−(C1-4)−アルキル、スルホ−(C1-4)−アルキルまたはヒドロキシ−(
C1-4)−アルキル基で置換されていてもよく、あるいは5−、6−または7員複
素環の一部であってもよい)である。]
で示される1−置換イサチンまたはその生理学的適合性塩の、ケラチン含有繊維
(とりわけ、人毛)の染色のための使用に関する。
本発明において、ケラチン含有繊維は、羊毛、毛皮、羽毛、および特に人毛を
包含すると理解される。しかし基本的に、本発明の染料は、他の天然繊維(例え
ば綿、ジュート、サイザル、リネンまたは絹)、改質天然繊維(例えば再生セル
ロース、ニトロ、アルキルもしくはヒドロキシアルキルまたはアセタールセルロ
ース)、および合成繊維(例えばポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリウレ
タンおよびポリエステル繊維)の染色に使用してもよい。
イサチン誘導体(I)は、下記化合物から成る群から選択することが好ましい
:1−ヒドロキシメチルイサチン、1−ヒドロキシメチル−5−メチルイサチン
、1−ヒドロキシメチル−5−クロロイサチン、1−ヒドロキシメチル−5−ス
ルホイサチン、1−ヒドロキシメチル−5−カルボキシイサチン、1−ヒドロキ
シメチル−5−ニトロイサチン、1−ヒドロキシメチル−5−ブロモイサチン、
1−ヒドロキシメチル−5−メトキシイサチン、1−ヒドロキシメチル−5,7
−ジクロロイサチン、1−ジメチルアミノメチルイサチン、1−ジエチルアミノ
メチルイサチン、1−(ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル)−イサチ
ン、1−(2−ヒドロキシエチルアミノメチル)−イサチン、1−(ビス−(2−ヒ
ドロキシプロピル)−アミノメチル)−イサチン、1−ピロリジノメチルイサチン
、1−ピペリジノメチルイサチン、1−モルホリノメチルイサチン、1−(1,2
,4−トリアゾリル)−メチルイサチン、1−(1−イミダゾリル)−メチルイサチ
ン、1−カルボキシメチルアミノメチルイサチン、1−(2−カルボキシエチル
アミノメチル)−イサチン、1−(3−カルボキシプロピルアミノメチル)−イサ
チン、1−(ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル)−5−メチルイサチ
ン、1−ピペリジノメチル−5−クロロイサチン、1−(2−スルホエチルアミ
ノ)−イサチン、並びに上記酸性化合物のアルカリ金属塩および場合によりアン
モニウム塩。1−ヒドロキシメチルイサチン、1−ヒドロキシメチル−5−メチ
ルイサチン、1−ヒドロキメチル−5−クロロイサチン、1−ジエチルアミノメ
チルイサチン、1−(ビス−(2−ヒドロキシエチル)−アミノメチル)−イサチン
、1−ピロリジノメチルイサチン、1−ピペリジノメチルイサチン、1−モルホ
リノメチルイサチンおよび1−(3−カルボキシプロピルアミノメチル)−イサチ
ンが、特に好ましい。
化合物(I)は、文献により既知であり、また、市販されている。
イサチン誘導体(I)を単独の染色成分として含有する染料製剤は、黄色域の
染色に使用することが好ましい。イサチン誘導体(I)を、第一級もしくは第二
級アミノ基含有化合物(例えばアニリン誘導体)、窒素含有複素環化合物(例え
ば第一級複素環アミン)、芳香族ヒドロキシ化合物、またはCH−活性化合物と
共に使用すると、特に橙、褐色、菫および黒色域の、より一層鮮明で耐久性の改
善された色が得られる。そのように併用する化合物としては、単独ではケラチン
含有繊維に対する染色効果がわずかで、イサチン(I)と組み合わせた場合にし
か鮮明な色を生じないものと、酸化染料前駆物質として使用することが知られて
いるものとがある。
イサチン誘導体(I)は、染料製剤全体100g当たり、好ましくは0.03
〜65ミリモル、より好ましくは1〜40ミリモルの量で使用する。イサチン誘
導体は、直接染料として、または酸化染料前駆物質の存在下に使用し得る。
本発明は、ケラチン含有繊維(とりわけ、人毛)を染色する製剤であって、
A.上記式(I)で示される少なくとも1種のイサチン誘導体、および
B.第一級もしくは第二級の脂肪族もしくは芳香族アミン、窒素含有複素環化
合物、アミノ酸、アミノ酸2〜9個から成るオリゴペプチドおよび芳香族ヒドロ
キシ化合物から選択する少なくとも1種の第一級または第二級アミノ基またはヒ
ドロキシル基含有化合物、および/または少なくとも1種のCH−活性化合物を
含有する製剤にも関する。
上記成分Bの化合物は、染料製剤全体100g当たり、0.03〜65ミリモ
ル、好ましくは1〜40ミリモルの量で使用し得る。
式(I)で示される複数種の異なるイサチン誘導体を、染料製剤中に組み合わ
せて使用してもよい。同様に、成分Bの複数種の異なる化合物も組み合わせて使
用し得る。この態様は、イサチン誘導体(I)と化合物Bとの反応生成物である
物質を使用することをも包含する。
第一級または第二級アミノ基を含有する適当な化合物(例えば第一級芳香族ア
ミン)の例を次に挙げる:N,N−ジメチル−、N,N−ジエチル−、N−(2−
ヒドロキシエチル)−N−エチル−、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−、
N−(2−メトキシエチル)−、2,3−、2,4−、2,5−ジクロロ−p−フェ
ニレンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、2,5−ジヒドロキシ
−4−モルホリノアニリン・ジヒドロブロミド、2−、3−、4−アミノフェノ
ール、2−アミノメチル−4−アミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−4−
アミノフェノール、o−、m−、p−フェニレンジアミン、o−、m−トルイレ
ンジアミン、2,5−ジアミノトルエン、−フェノール、−フェネトール、4−
アミノ−3−メチルフェノール、2−(2,5−ジアミノフェニル)−エタノール
、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2−(2,5−ジアミノフェノキシ)−
エタノール、4−メチルアミノ−、3−アミノ−4−(2'−ヒドロキシエチルオ
キ
シ)−、3,4−メチレンジアミノ−、3,4−メチレンジオキシアニリン、3−
アミノ−2,4−ジクロロ−、4−メチルアミノ−、2−メチル−5−アミノ−
、3−メチル−4−アミノ−、2−メチル−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)
−、6−メチル−3−アミノ−2−クロロ−、2−メチル−5−アミノ−4−ク
ロロ−、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−4−メトキシ−2−メチルフェノ
ール、1,3−ジアミノ−2,4−ジメトキシベンゼン、2−、3−、4−アミノ
安息香酸、−フェニル酢酸、2,3−、2,4−、2,5−、3,4−、3,5−ジ
アミノ安息香酸、4−、5−アミノサリチル酸、3−アミノ−4−ヒドロキシ−
、4−アミノ−3−ヒドロキシ安息香酸、2−、3−、4−アミノベンゼンスル
ホン酸、3−アミノ−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、4−アミノ−3−ヒ
ドロキシナフタレン−1−スルホン酸、6−アミノ−7−ヒドロキシナフタレン
−2−スルホン酸、7−アミノ−4−ヒドロキシナフタレン−2−スルホン酸、
4−アミノ−5−ヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸、3−アミノ−
2−ナフトエ酸、3−アミノフタル酸、5−アミノイソフタル酸、1,3,5−、
1,2,4−トリアミノベンゼン、1,2,4,5−テトラアミノベンゼン、2,4,
5−トリアミノフェノール、ペンタアミノベンゼン、ヘキサアミノベンゼン、2
,4,6−トリアミノレゾルシノール、4,5−ジアミノピロカテコール、4,6−
ジアミノピロガロール、3,5−ジアミノ−4−ヒドロキシピロカテコール、式
(II)で示される、更なる芳香族基を有する芳香族アニリンおよびフェノール:
式(II)中、
R3はヒドロキシル基、またはアミノ基(このアミノ基は、C1-4アルキル、C1-4
ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシまたはC1-4アルコキシ−C1-4アルキ
ル基で置換されていてもよい)であり、
R4、R5、R6、R7およびR8は水素、ヒドロキシル基、またはアミノ基(こ
のアミノ基は、C1-4アルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルコキシ、
C1-4アミノアルキルまたはC1-4アルコキシ−C1-4アルキル基で置換されてい
てもよい)、あるいはスルホン酸基であり、
Xは直接結合、飽和もしくは不飽和C1-4炭素鎖(この炭素鎖は、ヒドロキシ
置換されていてもよい)、カルボニル、スルホニルもしくはアミノ基、酸素もし
くはイオウ原子、または式(III):
Z−(CH2−Q−CH2−Z')o (III)
[式中、Qは直接結合、CH2またはCHOH基であり、
ZおよびZ'はそれぞれ、酸素原子、NR9基(R9は水素、C1-4アルキルまた
はヒドロキシ−C1-4−アルキル基)、基O−(CH2)p−NHまたはNH−(CH2
)p'−O(pおよびp'は2または3)であり、
oは1〜4の数である。]
で示される基である。化合物(II)の例は、4,4'−ジアミノスチルベン、4,
4'−ジアミノスチルベン−2,2'−ジスルホン酸一ナトリウム塩または二ナト
リウム塩、4,4'−ジアミノジフェニルメタン、−スルフィド、−スルホキシド
、−アミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン−2−スルホン酸、4,4'−ジ
アミノベンゾフェノン、−ジフェニルエーテル、3,3',4,4'−テトラアミノ
ジフェニル、3,3',4,4'−テトラアミノベンゾフェノン、1,3−ビス−(2,
4−ジアミノフェノキシ)−プロパン、1,8−ビス−(2,5−ジアミノフェノキ
シ)−3,6−ジオキサオクタン、1,3−ビス−(4−アミノフェニルアミノ)−
プロパン、−2−プロパノール、1,3−ビス−[N−(4−アミノフェニル)−2
−ヒドロキシエチルアミノ]−2−プロパノール、N,N−ビス−[2−(4−アミ
ノフェノキシ)−エチル]−メチルアミン、N−フェニル−1,4−フェニレンジ
アミンである。
上記化合物は、遊離形態で使用しても、生理学的適合性塩(とりわけ、塩酸ま
たは硫酸のような無機酸との塩)として使用してもよい。
適当な窒素含有複素環化合物の例を次に挙げる:2−、3−、4−アミノ、2
−アミノ−3−ヒドロキシ−、2,6−ジアミノ−、2,5−ジアミノ−、2,3
−ジアミノ−、2−ジメチルアミノ−5−アミノ−、2−メチルアミノ−3−ア
ミノ−6−メトキシ−、2,3−ジアミノ−6−メトキシ−、2,6−ジメトキシ
−3,5−ジアミノ−、2,4,5−トリアミノ−、2,6−ジヒドロキシ−3,4
−ジメチルピリジン、2,4−ジヒドロキシ−5,6−ジアミノ−、4,5,6−ト
リアミノ−、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノ−、2−ヒドロキシ−4,
5,6−トリアミノ−、2,4,5,6−テトラアミノ−、2−メチルアミノ−4,
5,6−トリアミノ−、2,4−、4,5−ジアミノ−、2−アミノ−4−メトキ
シ−6−メチルピリミジン、3,5−ジアミノピラゾール、−1,2,4−トリア
ゾール、3−アミノ−、3−アミノ−5−ヒドロキシピラゾール、2−、3−、
8−アミノキノリン、4−アミノ−キナルジン、2−、6−アミノニコチン酸、
5−アミノイソキノリン、5−、6−アミノインダゾール、5−、7−アミノベ
ンゾイミダゾール、−ベンゾチアゾール、2,5−ジヒドロキシ−4−モルホリ
ノアニリン、並びにインドールおよびインドリン誘導体、例えば4−、5−、6
−、7−アミノインドール、5,6−ジヒドロキシインドール、5,6−ジヒドロ
キシインドリンおよび4−ヒドロキシインドリン。上記化合物は、遊離形態で使
用しても、生理学的適合性塩(とりわけ、塩酸または硫酸のような無機酸との塩
)として使用してもよい。
適当なアミノ酸は、任意の天然物由来および合成アミノ酸であり、その例は、
植物または動物性タンパク質(例えばコラーゲン、ケラチン、カゼイン、エラス
チン、大豆タンパク質、小麦グルテンまたはアーモンドタンパク質)の加水分解
により得られるアミノ酸である。酸性およびアルカリ性アミノ酸のいずれを使用
してもよい。好ましいアミノ酸は、アルギニン、ヒスチジン、チロシン、フェニ
ルアラニン、DOPA(ジヒドロキシフェニルアラニン)、オルニチン、リジン
およびトリプトファンである。
オリゴペプチドは、天然物由来または合成オリゴペプチド、およびポリペプチ
ドまたはタンパク質加水分解物中に存在するオリゴペプチドで、本発明の染料中
に使用するのに充分な水溶性を有するものである。そのようなポリペプチドの例
は、グルタチオン、およびコラーゲン、ケラチン、カゼイン、エラスチン、大豆
タンパク質、小麦グルテンまたはアーモンドタンパク質の加水分解物中に存在す
るオリゴペプチドである。そのようなオリゴペプチドは、第一級もしくは第二級
アミノ基含有化合物と共に、または芳香族ヒドロキシ化合物と共に使用すること
が好ましい。
適当な芳香族ヒドロキシ化合物の例を次に挙げる:2−、4−、5−メチルレ
ゾルシノール、レゾルシノール、2,5−ジメチルレゾシノール、3−メトキシ
フェノール、ピロカテコール、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログルシノー
ル、ヒドロキシヒドロキノン、2−、3−、4−メトキシー、3−ジメチルアミ
ノー、2−(2−ヒドロキシエチル)−、3,4−メチレンジオキシフェノール、
2,4−、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、−フェニル酢酸、没食子酸、2,4,6
−トリヒドロキシ安息香酸、−アセトフェノン、2−、4−クロロレゾルシノー
ル、1−ナフトール、1,5−、2,3−、2,7−ジヒドロキシナフタレン、6
−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸、3,6−ジヒ
ドロキシ−2,7−ナフタレンスルホン酸。
CH−活性化合物の例を次に挙げる:1,2,3,3−テトラメチル−3H−イ
ンドリウムヨーダイド、1,2,3,3−テトラメチルインドリウム−p−トルエ
ンスルホネート、1,2,3,3−テトラメチル−3H−インドリウムメタンスル
ホネート、2,3−ジメチルベンゾチアゾリウムヨーダイド、2,3−ジメチルベ
ンゾチアゾリウム−p−トルエンスルホネート、ローダニン、ローダニン−3−
酢酸、1−エチル−2−キナルジニウムヨーダイド、1−メチル−2−キナルジ
ニウムヨーダイド、バルビツール酸、チオバルビツール酸、1,3−ジメチルチ
オバルビツール酸、ジエチルチオバルビツール酸、オキシンドール、3−インド
キシルアセテート、クマラノンおよび1−メチル−3−フェニル−2−ピラゾリ
ノン。
好ましい一態様においては、成分Bを下記化合物から成る群から選択する:N
−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチル−、2−クロロ−p−フェニレンジアミ
ン、N,N−ビス−(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、4−ア
ミノフェノール、p−フェニレンジアミン、2−(2,5−ジアミノフェニル)−
エタノール、2,5−ジアミノトルエン、3,4−メチレンジオキシアニリン、3
−アミノ−2,4−ジクロロ−、2−メチル−5−アミノ−、3−メチル−4−
アミノ−、2−メチル−5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−、2−メチル−5
−アミノ−4−クロロ−、6−メチル−3−アミノ−2−クロロ−、2−アミノ
メチル−4−アミノフェノール、2−ヒドロキシメチル−4−アミノフェノール
、3,4−メチレンジオキシフェノール、3,4−ジアミノ安息香酸、2,5−ジ
アミノ−、2−ジメチルアミノ−5−アミノ−、3−アミノ−2−メチルアミノ
−6−メトキシ−、2,3−ジアミノ−6−メトキシ−、3,5−ジアミノ−2,
6−ジメトキシ−、2,6−ジヒドロキシ−3,4−ジメチルピリジン、2−ヒド
ロキシ−4,5,6−トリアミノ−、4−ヒドロキシ−2,5,6−トリアミノ−、
2,4,5,6−テトラアミノ−、2−メチルアミノ−4,5,6−トリアミノピリ
ミジン、3,5−ジアミノピラゾール、3−アミノ−5−ヒドロキシピラゾール
、5,6−ジヒドロキシインドールおよび5,6−ジヒドロキシインドリン並びに
それらの生理学的適合性塩(好ましくは無機酸との塩)。
酸化剤(例えばH2O2)は存在する必要はない。しかし、場合によっては、染
色するケラチン含有繊維よりも薄い色を得るために、過酸化水素または他の酸化
剤を本発明の製剤に加えることが望ましいこともある。酸化剤は通例、適用する
溶液に対して0.01〜6重量%の量で使用する。人毛に対し好ましい酸化剤は
、H2O2である。
他の好ましい態様においては、本発明の染料製剤は、更に色調を調整するため
に、本発明に従って使用する化合物と、場合により使用する他の酸化染料前駆物
質とに加えて、通常の直接染料を含有する。直接染料は例えば、ニトロフェニレ
ンジアミン類、ニトロアミノフェノール類、アゾ染料、アントラキノン類または
インドフェノール類から選択する。好ましい直接染料は下記国際名または商品名
で知られる化合物である:HC Yellow 2、HC Yellow 4、HC Yellow 5、
HC Yellow 6、Basic Yellow 57、Disperse Orange 3、HC Red 3、HC
Red BN、Basic Red 76、HC Blue 2、HC Blue 12、
Disperse Blue 3、Basic Blue 99、HC Violet 1、Disperse Violet 1、D
isperse Violet 4、Disperse Black 9、Basic Brown 16、およびBasic Brow
n 17、並びに4−アミノ−2−ニトロジフェニルアミン−2'−カルボン酸、
6−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノキサリン、ヒドロキシエチル−2
−ニトロトルイジン、ピクラミン酸、2−アミノ−6−クロロ−4−ニトロフェ
ノール、4−エチルアミノ−3−ニトロ安息香酸、および2−クロロ−6−エチ
ルアミノ−1−ヒドロキシ−4−ニトロベンゼン。本発明のこの態様の製剤は直
接染料を、染料製剤全体に対して好ましくは0.01〜20重量%の量で含有す
る。
更に本発明の製剤は、天然に生成する染料、例えばヘンナ・レッド、ヘンナ・
ニュートラル、ヘンナ・ブラック、カモミール花、ビャクダン、紅茶、モチノキ
樹皮、セージ、蘇方樹、アカネ根、カテキュ、Sedreおよびアルカネットを含有
してもよい。
本発明の染料製剤中に存在し得る他の染料成分は、インドール類およびインド
リン類並びにそれらの生理学的適合性塩である。好ましい例は、5,6−ジヒド
ロキシインドール、N−メチル−5,6−ジヒドロキシインドール、N−エチル
−5,6−ジヒドロキシインドール、N−プロピル−5,6−ジヒドロキシインド
ール、N−ブチル−5,6−ジヒドロキシインドール、6−ヒドロキシインドー
ル、6−アミノインドール、および4−アミノインドール;5,6−ジヒドロキ
シインドリン、N−メチル−5,6−ジヒドロキシインドリン、N−エチル−5,
6−ジヒドロキシインドリン、N−プロピル−5,6−ジヒドロキシインドリン
、N−ブチル−5,6−ジヒドロキシインドリン、6−ヒドロキシインドリン、
6−アミノインドリン、および4−アミノインドリンである。
成分Bの化合物、および場合により使用する他の酸化染料前駆物質または直接
染料は、単一の化合物である必要はない。本発明の染毛製剤は、各染料の製造方
法に起因する少量の他の成分を、それが染色結果に悪影響を及ぼすこと、または
他の理由(例えば毒物学的理由)によって排除する必要の無い限り、含有してよい
。
本発明の染料は、生理学的に許容し得る45℃未満の温度でも、高純度の色を
生成する。従って、本発明の染料は、人毛の染色に特に適当である。人毛に適用
するには、染料を通例、水含有化粧品担体中に組み合わせる。適当な水含有化粧
品担体は、例えば、クリーム、エマルジョン、ゲル、もしくは界面活性剤含有発
泡性溶液(例えばシャンプー)、またはケラチン含有繊維に適用するのに適当な他
の製剤である。水不含有担体中に染料を組み合わせてもよい。
本発明の染料製剤は、そのような製剤中に通常存在する既知の活性物質、添加
剤および助剤をも含有し得る。染料製剤は多くの場合、少なくとも1種の界面活
性剤を含有する。原則として、アニオン性、双性イオン性、両性、ノニオン性お
よびカチオン性界面活性剤のいずれも適当である。しかし、多くの場合、アニオ
ン性、双性イオン性またはノニオン性界面活性剤から選択することが有利である
とわかった。
本発明の製剤に適当なアニオン性界面活性剤は、人体に対する使用に適したア
ニオン性界面活性物質である。そのような物質は、水可溶化アニオン基、例えば
カルボキシレート、スルフェート、スルホネートまたはホスフェート基と、炭素
数約10〜22の親油性アルキル基とを有する。更に、グリコールまたはポリグ
リコールエーテル基、エステル、エーテル、アミドおよびヒドロキシル基も、分
子中に存在し得る。ナトリウム、カリウムおよびアンモニウム塩並びにモノ−、
ジ−およびトリアルカノールアンモニウム塩(アルカノール基の炭素数2または
3)の形態の、適当なアニオン性界面活性剤の例を次に挙げる:
・炭素数10〜22の直鎖脂肪酸(石鹸)、
・式:R−O−(CH2−CH2O)x−CH2−COOH[式中、Rは炭素数10
〜22の直鎖アルキル基であり、x=0または1〜16である。]で示されるエ
ーテルカルボン酸、
・アシル基の炭素数10〜18のアシルサルコシド、
・アシル基の炭素数10〜18のアシルタウリド、
・アシル基の炭素数10〜18のアシルイセチオネート、
・アルキル基の炭素数8〜18のスルホコハク酸モノ−およびジアルキルエス
テル、およびアルキル基の炭素数8〜18/オキシエチル基数1〜6のスルホコ
ハク酸モノアルキルポリオキシエチルエステル、
・炭素数12〜18の直鎖アルカンスルホネート、
・炭素数12〜18の直鎖α−オレフィンスルホネート、
・炭素数12〜18の脂肪酸のα−スルホ脂肪酸メチルエステル、
・式:R−O−(CH2−CH2O)x−SO3H[式中、Rは好ましくは直鎖の炭
素数10〜18のアルキル基であり、x=0または1〜12である。]で示され
るアルキルスルフェートおよびアルキルポリグリコールエーテルスルフェート、
・DE−A−3725030による界面活性ヒドロキシスルホネートの混合物
、
・DE−A−3723354による硫酸化ヒドロキシアルキルポリエチレンお
よび/またはヒドロキシアルキレンプロピレングリコールエーテル、
・DE−A−3926344による炭素数12〜24/二重結合数1〜6の不
飽和脂肪酸のスルホネート、
・炭素数8〜22の脂肪アルコールにエチレンオキシドおよび/またはプロピ
レンオキシド約2〜15分子が付加した生成物の形態のアルコールと酒石酸およ
びクエン酸とのエステル。
好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキルスルフェート、アルキルポリグリ
コールエーテルスルフェートおよびエーテルカルボン酸(アルキル基の炭素数1
0〜18、分子中のグリコールエーテル基数12までのもの)、並びにとりわけ
、飽和および特に不飽和のC8-22カルボン酸(例えばオレイン酸、ステアリン酸
、イソステアリン酸およびパルミチン酸)の塩である。
本発明において、双性イオン性界面活性剤は、少なくとも1個の第四級アンモ
ニウム基および少なくとも1個の−COO−または−SO3 -基を分子中に有する
界面活性化合物である。特に適当な双性イオン性界面活性剤は、いわゆるベタイ
ン、例えばN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばヤ
シ油アルキルジメチルアンモニウムグリシネート)、N−アシルアミノプロピル
−N,N−ジメチルアンモニウムグリシネート(例えばヤシ油アシルアミノプロピ
ルジメチルアンモニウムグリシネート)、および2−アルキル−3−カルボキシ
メチル−3−ヒドロキシエチルイミダゾリンであって、アルキルまたはアシル基
の炭素数8〜18のもの、並びにヤシ油アシルアミノエチルヒドロキシエチルカ
ルボキシメチルグリシネートである。好ましい双性イオン性界面活性剤は、CT
FA名Cocamidopropyl Betaineとして知られる脂肪酸アミド誘導体である。
両性界面活性剤は、C8-18アルキルまたはアシル基に加えて、少なくとも1個
の遊離アミノ基および少なくとも1個の−COOHまたは−SO3H基を分子中
に有し、分子内塩を形成し得る界面活性化合物である。適当な両性界面活性剤の
例は、N−アルキルグリシン、N−アルキルプロピオン酸、N−アルキルアミノ
酪酸、N−アルキルイミノジプロピオン酸、N−ヒドロキシエチル−N−アルキ
ルアミドプロピルグリシン、N−アルキルタウリン、N−アルキルサルコシン、
2−アルキルアミノプロピオン酸およびアルキルアミノ酢酸(アルキル基の炭素
数約8〜18のもの)である。特に好ましい両性界面活性剤は、N−ヤシ油アル
キルアミノプロピオネート、ヤシ油アシルアミノエチルアミノプロピオネート、
およびC12-18アシルサルコシンである。
ノニオン性界面活性剤は、例えば、ポリオール基、ポリアルキレングリコール
エーテル基、またはポリオール/ポリグリコールエーテル基組み合わせを、親水
性基として有する。そのような化合物の例を、次に挙げる:
・炭素数8〜22の直鎖脂肪アルコール、炭素数12〜22の脂肪酸、および
アルキル基の炭素数8〜15のアルキルフェノールの、エチレンオキシド2〜3
0モルおよび/またはプロピレンオキシド0〜5モル付加物、
・グリセロールのエチレンオキシド1〜30モル付加物の、C12-22脂肪酸モ
ノエステルおよびジエステル、
・C8-22アルキルモノ−およびオリゴグリコシド並びにそれらのエトキシル化
類似体、
・ヒマシ油および水素化ヒマシ油のエチレンオキシド5〜60モル付加物、
・ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物、
・脂肪酸アルカノールアミドのエチレンオキシド付加物。
本発明の毛髪処理製剤中に使用するのに適当なカチオン性界面活性剤の例は、
とりわけ、第四級アンモニウム化合物である。好ましい第四級アンモニウム化合
物は、次のようなハロゲン化アンモニウムである:アルキルトリメチルアンモニ
ウムクロリド、ジアルキルジメチルアンモニウムクロリドおよびトリアルキルメ
チルアンモニウムクロリド、例えばセチルトリメチルアンモニウムクロリド、ス
テアリルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウム
クロリド、ラウリルジメチルアンモニウムクロリド、ラウリルジメチルベンジル
アンモニウムクロリドおよびトリセチルメチルアンモニウムクロリド。本発明に
従って使用するのに適当な他のカチオン性界面活性剤は、第四級化タンパク質加
水分解物である。
また、次に例示するカチオン性シリコーン油も、本発明に従って使用するのに
適当である:市販品であるQ2−7224(製造者:Dow Corning;安定化したトリ
メチルシリルアモジメチコン)、Dow Corning 929 Emulsion(Amodimethicone
としても知られるヒドロキシアミノ修飾シリコーンを含有)、SM−2059(
製造者:General Electric)、SLM−55067(製造者:Wacker)、並びにAbil(
商標)−Quat3270および3272(製造者:Th.Goldschmidt;ジ第四級ポリジ
メチルシロキサン、Quaternium−80)。
アルキルアミドアミン、とりわけ脂肪酸アミドアミン、例えばTego Amid(商標
)S18として入手し得るステアリルアミドプロピルジメチルアミンは、好まし
いコンディショニング効果を示し、しかも、とりわけ易生分解性である。
第四級エステル化合物、いわゆる「エステルクォート(esterquat)」、例え
ばジアルキルアンモニウムメトスルフェートおよびメチルヒドロキシアルキルジ
アルコイルオキシアルキルアンモニウムメトスルフェート[Stepantex(商標)の商
品名で市販されている]も、易生分解性である。
カチオン性界面活性剤として使用するのに適当な第四級糖誘導体の一例は、市
販生成物であるGlucquat(商標)100(CTFA名:Lauryl Methyl Gluceth−1
0 Hydroxypropyl Dimonium Chloride)である。
界面活性剤として使用するアルキル基を有する化合物は、単一の化合物であっ
てよい。しかし、通例、そのような化合物は天然の植物性または動物性原料から
製造するので、原料に応じてアルキル鎖長の異なる化合物の混合物として得られ
る。
脂肪アルコールのエチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシド付加物
、またはそのような付加物の誘導体である界面活性剤は、「通常の」同族体分布を
有する生成物、および狭い同族体分布を有する生成物のいずれであってもよい。「
通常の」同族体分布を有する生成物は、触媒としてアルカリ金属、アルカリ金属
水酸化物またはアルカリ金属アルコラートを使用して、脂肪アルコールとアルキ
レンオキシドとの反応によって得る同族体混合物である。一方、狭い同族体分布
は、例えばヒドロタルサイト、エーテルカルボン酸のアルカリ土類金属塩、アル
カリ土類金属酸化物、水酸化物またはアルコラートを触媒として使用した場合に
得られる。同族体分布の狭い生成物を使用することが有利であり得る。
他の活性物質、助剤および添加剤を、次に例示する:
・ノニオン性ポリマー、例えばビニルピロリドン/ビニルアクリレートコポリ
マー、ポリビニルピロリドン、およびビニルピロリドン/ビニルアセテートコポ
リマー、並びにポリシロキサン、
・カチオン性ポリマー、例えば第四級化セルロースエーテル、第四級基含有ポ
リシロキサン、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドポリマー、アクリルアミ
ド/ジメチルジアリルアンモニウムクロリドコポリマー、ジエチルスルフェート
で第四級化したジメチルアミノエチルメタクリレート/ビニルピロリドンコポリ
マー、ビニルピロリドン/イミダゾリニウムメトクロリドコポリマー、および第
四級化ポリビニルアルコール、
・双性イオン性および両性ポリマー、例えばアクリルアミドプロピル−トリメ
チルアンモニウムクロリド/アクリレートコポリマー、およびオクチルアクリル
アミド/メチルメタクリレート/t−ブチルアミノエチルメタクリレート/2−
ヒドロキシプロピルメタクリレートコポリマー、
・アニオン性ポリマー、例えばポリアクリル酸、架橋ポリアクリル酸、ビニル
アセテート/クロトン酸コポリマー、ビニルピロリドン/ビニルアクリレートコ
ポリマー、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリレートコ
ポリマー、メチルビニルエーテル/無水マレイン酸コポリマー、およびアクリル
酸/エチルアクリレート/N−t−ブチルアクリルアミドターポリマー、
・増粘剤、例えば寒天、グアーガム、アルギネート、キサンタンガム、アラビ
アガム、インドガム、イナゴマメ粉、アマニガム、デキストラン、セルロース誘
導体(例えばメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロースおよびカルボキ
シメチルセルロース)、デンプンフラクションおよび誘導体(例えばアミロース、
アミロペクチンおよびデキストリン)、クレー(例えばベントナイト)、または純
合成ヒドロコロイド(例えばポリビニルアルコール)、
・構造剤、例えばグルコース、およびマレイン酸、
・ヘアコンディショニング化合物、例えばリン脂質(例えば大豆レシチン、卵
レシチンおよびケファリン)、およびシリコーン油、
・タンパク質加水分解物、とりわけエラスチン、コラーゲン、ケラチン、乳タ
ンパク質、大豆タンパク質および小麦タンパク質加水分解物、それらと脂肪酸と
の縮合生成物、並びに第四級化タンパク質加水分解物、
・香油、ジメチルイソソルビドおよびシクロデキストリン、
・可溶化剤、例えばエタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセロールおよびジエチレングリコール、
・フケ防止剤、例えばPiroctone OlamineおよびZinc Omadine、
・pH値調節のための他の物質、
・活性物質、例えばパンテノール、パントテン酸、アラントイン、ピロリドン
カルボン酸およびその塩、植物抽出物、並びにビタミン、
・コレステロール、
・UV吸収剤、
・コンシステンシー因子、例えば糖エステル、ポリオールエステルまたはポリ
オールアルキルエーテル、
・脂肪および蝋、例えば鯨蝋、蜜蝋、モンタン蝋、パラフィン、脂肪アルコー
ルおよび脂肪酸エステル、
・脂肪酸アルカノールアミド、
・錯化剤、例えばEDTA、NTAおよびホスホン酸、
・膨潤および浸透剤、例えばグリセロール、プロピレングリコールモノエチル
エーテル、カーボネート、水素カーボネート、グアニジン類、尿素類、第一、第
二および第三ホスフェート、イミダゾール類、タンニン類、ピロール、
・乳濁剤、例えばラテックス、
・真珠光沢剤、例えばエチレングリコールモノ−およびジステアレート、 ・
プロペラント、例えばプロパン/ブタン混合物、N2O、ジメチルエーテル、C
O2および空気、並びに
・抗酸化剤。
本発明の染料製剤を調製するには、水含有担体の成分は、その目的のための通
常の量で使用する。例えば、染料製剤全体に対して、乳化剤を0.5〜30重量
%の濃度で使用し、増粘剤を0.1〜25重量%の濃度で使用する。
染料製剤にアンモニウムまたは金属塩を加えることは、染色結果に有利であり
得る。適当な金属塩の例は、アルカリ金属(例えばカリウム、ナトリウムまたは
リチウム)、アルカリ土類金属(例えばマグネシウム、カルシウム、ストロンチ
ウムまたはバリウム)、アルミニウム、マンガン、鉄、コバルト、銅、または亜
鉛の、ギ酸塩、炭酸塩、ハロゲン化物、硫酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、カプロン酸
塩、酢酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、グルコン酸塩、
プロピオン酸塩、リン酸塩およびホスホン酸塩である。酢酸ナトリウム、臭化リ
チウム、臭化カルシウム、グルコン酸カルシウム、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、塩化マ
グネシウム、硫酸マグネシウム、炭酸アンモニウム、塩化アンモニウムおよび酢
酸アンモニウムが好ましい。このような塩は、染料製剤全体100g当たり、好
ましくは0.03〜65ミリモル、より好ましくは1〜40ミリモルの量で存在
する。
即用染色製剤のpH値は通例、2〜11、好ましくは5〜9の範囲である。
ケラチン含有繊維(とりわけ、人毛)を染色するためには通例、染料を、10
0g量の水含有化粧品担体中の製剤として毛髪に適用し、約30分間放置した後
、濯ぎ落とすか、または市販シャンプーで洗い落とす。
イサチン誘導体(I)と成分Bの化合物とは、毛髪に同時に適用しても、順次
適用してもよい。後者の場合、二成分のいずれを先に適用してもよい。場合によ
り使用するアンモニウムまたは金属塩は、第1の成分と第2の成分のどちらに添
加してもよい。第1の成分の適用と第2成分との適用との間に、30分間までの
間隔をおいてもよい。繊維を塩溶液で前処理してもよい。
イサチン(I)と成分Bの化合物とは、別々に、または合わせて貯蔵してよく
、液体もしくはペースト様製剤(水性もしくは水不含有)として、または乾燥粉
末として貯蔵し得る。成分を合わせて液体製剤として貯蔵する場合は、該製剤は
、成分の反応を回避するために実質的に水不含有とすべきである。反応性成分を
別々に貯蔵する場合は、適用直前によく混ぜ合わせる。成分を乾燥粉末として貯
蔵する場合は、通例、適用前に所定量の温水(50〜80℃)を加えて均質混合
物を調製する。
実施例 染色溶液の調製
水100ml中の、イサチン誘導体(I)(10ミリモル)、アミノ化合物(
10ミリモル)、酢酸ナトリウム(10ミリモル)、および20%脂肪アルキル
エーテルスルフェート溶液(1滴)の懸濁液を調製した。懸濁液を約80℃に短
時間加熱し、冷却後に濾過し、次いでpH6に調節した。
前処理していない90%灰色の人毛房を、上記染色溶液に30℃で30分間入
れた。その後、染色した人毛房を微温水で30秒間濯ぎ、温空気流(30〜40
℃)中で乾燥し、次いで櫛を通した。色を日光の下で目視評価した。
色および色の濃さを表1に示す。
色の濃さは、下記基準で評価した:
− : 色があっても非常に薄い
(+): 低純度
+ : 中純度
+(+): 中ないし高純度
++ : 高純度
++(+): 高ないし極高純度
+++ : 極高純度
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フロントページの続き
(72)発明者 ヘフケス,ホルスト
ドイツ連邦共和国デー―40595デュッセル
ドルフ、カルロ―シュミット―シュトラー
セ113番
(72)発明者 マイニヒケ,ベルント
ドイツ連邦共和国デー―51381レーバーク
ーゼン、ヴッパーターラー・シュトラーセ
84ベー番