JP2001009497A - 生物学的水処理方法および設備 - Google Patents

生物学的水処理方法および設備

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JP2001009497A
JP2001009497A JP11184773A JP18477399A JP2001009497A JP 2001009497 A JP2001009497 A JP 2001009497A JP 11184773 A JP11184773 A JP 11184773A JP 18477399 A JP18477399 A JP 18477399A JP 2001009497 A JP2001009497 A JP 2001009497A
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Takeshi Takemoto
剛 武本
Shoji Watanabe
昭二 渡辺
Toshio Yahagi
捷夫 矢萩
Naoki Hara
直樹 原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生物学的水処理方法において、処理水のリン化
合物濃度の予測精度を向上し、その結果を元に必要に応
じて適正な運転操作ができ、安定した処理水質が得られ
る処理方法を提供する。 【解決手段】演算手段13には流入条件測定手段12か
ら流入水の流量,BOD,NO3−N,PO4−Pの情
報と、リン含有率測定手段15から返送汚泥のリン含有
率、すなわちリンを放出する活性汚泥のリン含有率の初
期値情報と、制御手段6から現在の生物学的水処理設備
の返送汚泥量,反応液循環量,好気槽の溶存酸素濃度な
どの運転情報とが入力される。これらの情報を元に演算
手段13は、リン放出に使用可能な有機物量と活性汚泥
のリン含有率からリン放出速度を算出する。演算手段1
3はこのリン放出速度を元に処理水のリン化合物濃度を
予測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市下水や産業排
水の有機物,窒素化合物,リン化合物等を微生物を用い
て処理する生物学的水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】下水処理場では放流水域の保全に対する
処理水質の向上が要求されている。このためには現状の
有機物に加え窒素やリンを除去する必要があり、高度処
理の導入が不可欠となる。高度処理方式には活性汚泥の
好気反応と嫌気反応とを利用した嫌気−好気法,嫌気−
無酸素−好気法,循環式硝化脱窒法等がある。
【0003】これらの方式がリンを除去するメカニズム
は、活性汚泥が嫌気条件下でリンを一旦放出し、その後
活性汚泥を好気条件下にすると放出量以上にリンを摂取
する過剰摂取現象を利用したものである。「高度処理設
計マニュアル(案)」(日本下水道協会、平成6年)で
は、リン除去率あるいはリン除去量は、余剰汚泥量と余
剰汚泥のリン含有率により定まるが、これらを支配する
因子としては、流入水中の有機物とリンの比率、SR
T,BOD−SS負荷等に影響されると記載している。
その中で、リン放出速度K(mgP/gMLSS/h)は流入水
のBOD濃度から(1)式を用いて算出している。
【0004】 K=0.0236×C−0.0036 …(1) [C:流入水BOD濃度[mg/L]] また、リン放出速度式は、「IAWQ Scientific and Tech
nical Report No.3,Activated Sludge Model No.
2」(IAWQ,1995)のように、影響因子として
考えられているBOD濃度,NO3−N濃度,DO濃度
等の関数として算出する場合もある。影響因子は(2)
式に示すようにMonod式に類似した形式で表わされてい
る。
【0005】 K=f[{BOD/(KB+BOD)}{KN/(KN+NO3)}{KO/(KO +DO)}…] …(2) [KB:BOD飽和定数[mg/L],BOD:BOD濃
度[mg/L],KN:NO3−N飽和定数[mg/L],
NO3−N:NO3−N濃度 [mg/L],KO:DO飽和定数[mg/L],DO:D
O濃度[mg/L]]
【0006】
【発明が解決しようとする課題】降雨等によりDOやN
O3−Nが高く、BODが低い被処理水が流入すると、
下水処理場のリン除去率が低下することが報告されてい
る。原因はリン放出反応の阻害物質であるNO3−Nと
DOが流入するため、嫌気槽でのリン放出反応の活性が
低下し、これに伴い、好気槽でのリン摂取反応も低下し
結果的に処理水のリン除去率が低下するためである。こ
のように、NO3−Nなどの阻害物質によってリン除去
率が低下する条件では微生物反応が非定常状態となるた
め、処理水のリン化合物濃度の予測精度が低下する恐れ
があった。処理水のリン化合物濃度の予測精度を向上す
るためには、まず反応が阻害されているリン放出反応の
予測精度を向上する必要がある。(1)式では阻害物質
であるNO3−Nを考慮していないため処理水のリン化
合物濃度の予測精度が低下する恐れがある。また、本発
明者らが行った実験では(2)式を用いた場合でもリン
化合物の予測精度が低下することがあった。
【0007】本発明は、リン放出速度の算出式を改良
し、処理水のリン化合物の予測精度を向上する。また、
その結果を元に必要に応じて適正な運転操作をすること
で安定した処理水質が得られる生物学的水処理方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは以下の実験
に基づく知見により、本発明を提案するに至った。
【0009】活性汚泥は嫌気条件下で、(1)脱窒菌に
よるBODとNO3−Nの取り込み、(2)リン蓄積菌
によるBODの取り込みとPO4−Pの放出の反応が生
じる。本発明者らが行った実験結果を図2に示す。NO
3−Nの初期値を5mg/L,MLSSを1600mg/L
と一定とし、初期BODを4.5mg/L と85mg/Lに
調整した場合のBOD,NO3−N及びPO4−P濃度
の経時変化である。初期BODが4.5mg/L と低い場
合、脱窒反応に伴うNO3−Nの減少が起こるが、PO
4−Pは放出されなかった。初期BODが85mg/Lと
高い場合は、脱窒反応と共にリン放出反応を認めた。こ
れらの結果から、BODが低いと脱窒菌が優先的にBO
Dを消費すると推定した。NO3−Nが共存する嫌気条
件下でリン蓄積菌がPO4−Pを放出するためには、十
分量のBODが必要である。
【0010】そこで、リン放出反応は、共存するNO3
−Nの脱窒反応に要するBOD量を差し引いた残分がリ
ン蓄積菌のリン放出反応に使用されると考え、新たな指
標[BOD−α×NO3−N]を考案した。ここで、α
は単位硝酸の当たりのBOD消費量(消費係数)である。
(BOD−αNO3−N)をリン放出に使用可能な有機
物量を示す指標として用いた場合のリン放出速度との関
係を図3に示す。(BOD−αNO3−N)が負の領域
ではリンが放出されず、正の領域でリンを放出した。ま
た、リン放出速度はその時の汚泥のリン含有率が大きい
ほど大きい。ここで用いたリン含有率は活性汚泥の初期
値である。リン含有率もリン放出速度に影響を与える因
子である。リン放出速度は(BOD−αNO3−N)と
活性汚泥のリン含有率の初期値とで評価でき、Monod 型
の相関を示した。本結果を元にリン放出速度Kを求める
(2)式を改良した結果を(3)式に示す。
【0011】 K=f[{(BOD−αNO3−N)/(KB′+(BOD−αNO3−N))} {KO/(KO+DO)}{Zp}…] …(3) [KB′:BOD飽和定数[mg/L],BOD:BOD
濃度[mg/L],NO3−N:NO3−N濃度[mg/
L],KO:DO飽和定数[mg/L],DO:DO濃度
[mg/L],Zp:菌体リン含有率[wt%]] (3)式によってNO3−Nの有無に関わらずリン放出
速度を算出できる。
【0012】以上の結果から前項の課題を解決するため
に、本発明の生物学的水処理の運転制御方法は、嫌気槽
を前段に、好気槽を後段に備え、複数の微生物群からな
る活性汚泥が生息する生物反応槽と、該生物反応槽の後
段に反応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱池と、該
沈澱池に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽に返送す
る手段を備え、流入水中の有機物,窒素化合物及びリン
化合物を該活性汚泥によって生物学的に処理する生物学
的水処理方法において、流入水の有機物と硝酸態窒素を
計測する手段を設け、両者の計測値からリン放出反応に
使用可能な有機物量を求め、該有機物量に基づいて処理
水のリン化合物濃度を演算し、該リン化合物濃度演算値
が設定値よりも高い場合に、返送汚泥量の低減、該好気
槽溶存酸素濃度の増加及び嫌気槽に対する好気槽の容積
比率を増加する操作の中で少なくとも一つ以上を変更
し、該リン化合物濃度演算値が設定値よりも低い場合
に、返送汚泥量の増加,好気槽溶存酸素濃度の低減及び
嫌気槽に対する好気槽の容積比率を低減する操作の中で
少なくとも一つ以上を変更する、または操作の変更をし
ない。
【0013】また、複数の嫌気槽を前段に、好気槽を後
段に、その間に無酸素槽を備え、複数の微生物群からな
る活性汚泥が生息する生物反応槽と、該生物反応槽の後
段に反応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱池と、該
沈澱池に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽に返送す
る手段と、該好気槽の反応液の一部を任意の該嫌気槽に
循環する手段を備え、流入水中の有機物,窒素化合物及
びリン化合物を該活性汚泥によって生物学的に処理する
生物学的水処理方法において、流入水の有機物と硝酸態
窒素を計測する手段を設け、両者の計測値からリン放出
反応に使用可能な有機物量を求め、該有機物量に基づい
て処理水のリン化合物濃度を演算し、該リン化合物濃度
演算値が設定値よりも高い場合に、該反応液の循環量を
低減し、該リン化合物濃度演算値が設定値よりも低い場
合に、該反応液の循環量を増加する、または操作を変更
しない。
【0014】また、嫌気槽を前段に、好気槽を後段に備
え、複数の微生物群からなる活性汚泥が生息する生物反
応槽と、該生物反応槽の後段に反応液と該活性汚泥とを
固液分離する沈澱池と、該沈澱池に沈降した該活性汚泥
の一部を該嫌気槽に返送する手段と、流入水中の有機
物,窒素化合物及びリン化合物を該活性汚泥によって生
物学的に処理する生物学的水処理方法において、該嫌気
槽に返送した該活性汚泥のリン含有率を計測する手段
と、流入水の有機物と硝酸態窒素を計測する手段とを設
け、両者の測定値からリン放出反応に使用可能な有機物
量を求め、該有機物量と該リン含有率に基づいて処理水
のリン化合物濃度を演算し、該リン化合物濃度演算値が
設定値よりも高い場合に、返送汚泥量の低減、該好気槽
溶存酸素濃度の増加及び嫌気槽に対する好気槽の容積比
率を増加する操作の中で少なくとも一つ以上を変更し、
該リン化合物濃度演算値が設定値よりも低い場合に、返
送汚泥量の増加,好気槽溶存酸素濃度の低減及び嫌気槽
に対する好気槽の容積比率を低減する操作の中で少なく
とも一つ以上を変更する、または操作の変更をしない。
【0015】また、複数の嫌気槽を前段に、好気槽を後
段に、その間に無酸素槽を備え、複数の微生物群からな
る活性汚泥が生息する生物反応槽と、該生物反応槽の後
段に反応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱池と、該
沈澱池に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽に返送す
る手段と、好気槽の反応液の一部を任意の嫌気槽に循環
する手段を備え、流入水中の有機物,窒素化合物及びリ
ン化合物を該活性汚泥によって生物学的に処理する生物
学的水処理方法において、該嫌気槽に返送した該活性汚
泥のリン含有率を計測する手段と、流入水の有機物と硝
酸態窒素を計測する手段とを設け、両者の測定値からリ
ン放出反応に使用可能な有機物量を求め、該有機物量と
該リン含有率に基づいて処理水のリン化合物濃度を演算
し、該リン化合物濃度演算値が設定値よりも高い場合
に、該反応液の循環量を低減し、該リン化合物濃度演算
値が設定値よりも低い場合に、該反応液の循環量を増加
する、または操作を変更しない。
【0016】さらに前記生物反応槽または前記生物反応
槽と前記沈澱池との間に凝集剤を添加する凝集剤注入設
備を設け、返送汚泥量,好気槽溶存酸素濃度,嫌気槽に
対する好気槽の容積比率及び該反応液の循環量の全てを
操作量の上限値または下限値まで変更しても、処理水の
リン化合物と窒素化合物の濃度の算出値が設定値以下に
ならない場合に、処理水の窒素化合物の濃度が設定値以
下になり、処理水のリン化合物が最も低下する運転条件
を設定し、リン化合物の算出値が目標値以下となるため
に必要な凝集剤量を算出し、その結果に基づき該凝集剤
注入設備で凝集剤を添加する。
【0017】さらに、複数の嫌気槽を前段に、好気槽を
後段に、その間に無酸素槽を備え、流入水中の有機物,
窒素化合物及びリン化合物を複数の微生物群からなる活
性汚泥によって生物学的に処理する生物反応槽と、該生
物反応槽の後段に反応液と該活性汚泥とを固液分離する
沈澱池と、該沈澱池に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌
気槽に返送する手段と、好気槽の反応液の一部を任意の
嫌気槽に循環する手段を備えた生物学的水処理設備にお
いて、該生物反応槽の前段に、流入水の流量,有機物濃
度,窒素化合物濃度,リン化合物濃度を測定する流入条
件測定手段と、該返送汚泥のリン含有率を測定するリン
含有率測定手段と、該流入条件測定手段の情報、該リン
含有率測定手段の情報及び該生物学的水処理設備の運転
情報を基に処理水の有機物濃度,窒素化合物濃度,リン
化合物濃度を算出する演算手段とを備え、該演算手段に
該流入条件測定手段で測定した有機物と硝酸態窒素の濃
度からリン放出反応に使用可能な有機物量を求め、該有
機物量と該リン含有率測定手段の測定値に基づいて処理
水のリン化合物濃度を予測する機能を備える。
【0018】また、処理水の有機物濃度,窒素化合物濃
度,リン化合物濃度の目標値を設定する目標値設定手段
と、該好気槽または該好気槽と該沈澱池の間に凝集剤を
注入する凝集剤注入設備と、返送汚泥量,反応液循環量
及び好気槽の溶存酸素濃度の操作因子を制御し、また現
在の運転条件と、各操作量の上限値と下限値の情報を伝
達する制御手段を設け、前記演算手段は前記流入条件測
定手段と該目標値設定手段の情報から、流入水の有機物
濃度と窒素化合物濃度が該目標値になるための該操作因
子の運転条件を算出し、該算出値と該制御手段からの該
操作量の上限値と下限値情報から処理水の有機物濃度と
窒素化合物濃度が該目標値を満たす運転条件範囲を求
め、該運転条件範囲での処理水のリン化合物濃度を演算
し、該リン化合物演算値が最も低下する条件を該制御手
段に伝達する第1の機能と、該リン化合物演算値の下限
値と、該目標値設定手段のリン化合物目標値とを比較
し、該リン化合物演算値の下限値が該リン化合物目標値
に比べ大きい場合に、両者の差分のリン化合物を除去す
るための凝集剤量を算出し、該凝集剤算出値を該凝集剤
注入設備に伝達する第2の機能とを備える。
【0019】さらに、該沈澱池の後段に処理水の有機物
濃度,窒素化合物濃度,リン化合物濃度を自動で測定す
る処理水測定手段と、該演算手段の演算結果と該処理水
測定手段の測定値を表示する表示手段を設け、該演算手
段で算出した値と該処理水測定手段の測定値とを比較
し、その差が設定値に達したときに、該演算手段の処理
水窒素化合物とリン化合物の予測式の係数を変更する必
要があることを該表示手段に表示する機能を備えた。ま
たは、その差が設定値に達したときに、該演算手段の処
理水窒素化合物とリン化合物の予測式の係数を変更し、
変更したことを該表示手段に表示する機能を備えた。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図面を用いて説
明する。図1には本発明の生物学的水処理設備の一実施
例を示す。本生物学的水処理設備は、複数の反応槽から
なる生物反応槽1と沈澱池2からなる。生物反応槽1に
は、有機物,窒素化合物,リン化合物等を除去する活性
汚泥と呼ばれる微生物群が生息している。生物反応槽1
は本実施例では6つに分割されているが、必ず6槽であ
る必要はない。ここでは流入水が流入する側から順に反
応槽1−1,1−2,1−3,1−4,1−5及び1−
6とする。沈澱池2では活性汚泥と反応液とが分離さ
れ、分離された反応液が処理水として放流される。各反
応槽1には酸素を供給するためのブロア等からなる酸素
含有気体供給手段3と、その供給量を調節するための供
給量制御手段4と、底部には散気・撹拌手段5が設置さ
れている。酸素含有気体供給手段3,供給量制御手段4
及び散気・撹拌手段5は制御手段6からの信号によって
制御される。また、反応槽1−6には反応液を前段の生
物反応槽1へ輸送するための反応液輸送手段7が設置さ
れており、必要に応じて反応液を輸送できる。反応液輸
送手段7で輸送される反応液の量は制御手段6によって
制御され、各反応槽1−1から1−5に配置された循環
液注入槽制御手段8は制御手段6からの信号によって注
入する反応槽の位置を変更できる。供給量制御手段4,
散気・撹拌手段5及び循環液注入槽制御手段8も生物反
応槽1と同様に、流入水が流入する側から順に1,2,
3,4,5及び6の符号を付記する。反応槽1−6、ま
たは反応槽1−6の後段には凝集剤を添加するための凝
集剤注入設備9が設けられており制御手段6からの信号
によって凝集剤の注入量が制御される。凝集剤注入設備
9は反応槽1−6に設けても良い。沈澱池2で沈降した
活性汚泥は、その一部が汚泥返送手段10によって反応
槽1−1に供給され、残りは余剰汚泥として汚泥排出手
段11によって設備外に排出される。活性汚泥の返送量
と排出量は制御手段6によって制御される。流入条件測
定手段12は流入水の流量,有機物濃度,窒素化合物濃
度,リン化合物濃度等を測定し、その計測信号が演算手
段13に送られる。演算手段13には沈澱池2を経た処
理水を測定する処理水測定手段14からの有機物濃度,
窒素化合物濃度,リン化合物濃度等の水質情報と、返送
汚泥のリン含有率を測定するリン含有率測定手段15の
情報と、制御手段6から現在の運転情報が入力される。
目標値入力手段16は処理水の有機物濃度,窒素化合物
濃度,リン化合物濃度等の目標値を設定し、その信号は
演算手段13に入力される。演算手段13はこれらの情
報を元に適正な運転条件を算出し制御手段6に伝える。
表示手段17は演算手段13の演算結果、流入条件測定
手段12や処理水測定手段14の計測値及び現在の運転
情報を表示できる。
【0021】図1の生物学的水処理設備で反応槽1−1
から1−4は嫌気条件,反応槽1−5と1−6は好気条
件で運転し、反応槽1−6の反応液の一部を反応槽1−
3に輸送する、嫌気−無酸素−好気法で運転した場合に
ついて説明する。家庭や工場などから排出された下水は
最初沈澱池(図示せず)で粗大な夾雑物が除去され、流
入条件測定手段12によって流入量,BOD,NO3−
N,PO4−Pなどが測定された後、反応槽1−1に流
入する。反応槽1−1では流入水,汚泥返送手段10か
らの返送汚泥及び反応液とが散気・撹拌手段5によって
混合される。嫌気条件下の反応槽1−1において、活性
汚泥は有機物を摂取し、細胞内に蓄積していたリンを反
応液中に放出する。反応槽1−2でも反応槽1−1と同
様の反応が進行する。反応槽1−3では反応槽1−6か
らの輸送された反応液中のNO3−Nが活性汚泥によっ
て窒素ガスとして大気中に放出される。このときに、活
性汚泥は有機物も同時に消費する。流入水中の窒素成分
はこの脱窒反応によって除去される。反応槽1−4でも
反応槽1−3と同様の反応が進行する。反応槽1−5と
1−6は散気・撹拌手段5−5と5−6から酸素が供給
され、好気条件となり活性汚泥の好気反応が進行する。
反応槽1−5では、活性汚泥による有機物の分解反応
と、NH4−NのNO3−NやNO2−Nへの酸化反応
及び活性汚泥が細胞内にPO4−Pをポリリン酸として
蓄積するリン摂取反応が進行する。この反応槽1−5と
1−6のリン摂取量は反応槽1−1と1−2で放出した
以上のリンを摂取するため、プロセス全体ではリンが減
少して、除去されたことになる。また、処理水のリン化
合物濃度が生物処理のみで目標値を満足できない場合は
凝集剤注入設備9から凝集剤を注入し、リン化合物を凝
集剤と反応させ難溶性の塩として除去することもでき
る。
【0022】本発明の運転制御方法を説明する。まず、
運転制御するための演算手段13での処理水質を予測す
る演算方法を説明する。有機物や窒素化合物は既往モデ
ルを用いることで予測できるため、ここではリン化合物
の演算方法について述べる。演算手段13は流入条件測
定手段12から流入水の流量,BOD,NO3−N,P
O4−Pの情報と、リン含有率測定手段15から返送汚
泥のリン含有率、すなわちリンを放出する活性汚泥のリ
ン含有率の初期値情報と、制御手段6から現在の生物学
的水処理設備の返送汚泥量,反応液循環量,好気槽の溶
存酸素濃度などの運転情報とが入力される。リン放出速
度は(3)式に示したように、リン放出に使用可能な有
機物量と活性汚泥のリン含有率から算出可能である。
(3)式を用いたリン放出速度の計算値と実験値との比
較を図4に示す。計算値と実験値は流入水のNO3−N
の有無に関わらず良い相関結果を得た。消費係数αには
3.2を用いたが、各処理場の流入水に応じた値を設定で
きる。一般的にαの値は2.5から10の間である。本結
果から、NO3−Nが混在する条件でのリン放出速度の
予測精度を向上できる。リン摂取速度を求める一例を図
5に示す。図5は本発明者らが実験によって求めたもの
である。リン放出速度とリン摂取速度には相関関係があ
り、リン放出速度からリン摂取速度を求められる。リン
放出速度とリン摂取速度から処理水のリン化合物濃度を
予測できる。したがって、嫌気槽のリン放出速度の算出
に(3)式を用いることで、流入水のNO3−Nの有無
に関わらず処理水のリン化合物濃度の予測精度を向上で
きる。
【0023】返送汚泥量,反応液循環量,循環水流入
槽,嫌気槽と好気槽の容積比率及び好気槽の溶存酸素濃
度を変更した場合のリン除去率と窒素除去率の変化は、
計算又は予め実測することで把握できる。図6に返送汚
泥量,反応液循環量,循環水流入槽及び好気槽の溶存酸
素濃度を変更した場合の除去率の変化を示す。図6に示
したように、好気槽の溶存酸素濃度は高くすることで窒
素,リン共に除去率が増加する。返送汚泥量や反応液循
環量の変更は一方の除去率が増加すると、他方が低下す
る。このため、演算手段13は流入水条件測定手段12
と目標値入力手段16との情報を元に窒素化合物,リン
化合物について必要な除去率を算出し、その除去率が達
成できる運転条件を決定し、制御手段6に出力する必要
がある。演算手段13での適正運転条件の算出方法につ
いて図7のフローチャートを用いて説明する。まず、演
算手段13は有機物,窒素化合物除去条件演算工程18
で流入条件測定手段12の流入水のデータと、目標値入
力手段16の有機物と窒素化合物の処理水の目標値か
ら、流入する有機物と窒素化合物が目標値を達成するた
めの運転条件を求める。次に、演算手段13は演算運転
範囲算出工程19で制御手段6からの生物学的水処理設
備の操作量の限界値情報と、有機物,窒素化合物除去条
件演算工程18の結果を元に、有機物と窒素化合物の目
標値を満足する運転条件の範囲を算出する。次に、演算
手段13は処理水リン化合物濃度演算工程20で運転範
囲演算工程19から求めた運転範囲で運転した場合の処
理水のリン化合物濃度範囲を予測する。ここで求めた処
理水のリン化合物濃度で最も低い値をPLとする。処理
水のリン化合物濃度の予測には(3)式を用い、流入条
件測定手段12の流入水のデータを入力する。次に、演
算手段13は運転条件決定工程21でPLとなる運転条
件を選択し、制御手段6に情報を伝達する。この運転条
件は処理水の有機物濃度と窒素化合物濃度の目標値を満
足し、かつリン化合物の除去率が最大となる条件であ
る。次に、演算手段13は目標値入力手段16のリン化
合物濃度の設定値P0とPLを比較する。PLがP0以
下であれば演算は終了となる。演算手段13はPLがP
0以上の場合に凝集剤添加量算出工程22でPLがP0
以下になるために必要な凝集剤量を算出する。次に、演
算手段13は凝集剤添加工程23で凝集剤添加量算出工
程22から求めた凝集剤量の情報を凝集剤注入設備9に
伝達する。これらの過程は表示手段17に表示できる。
上記運転制御方式により処理水の有機物濃度,窒素化合
物濃度及びリン化合物濃度が目標値を満足できる。本発
明により、演算手段13での処理水のリン化合物濃度の
予測精度が向上したため、より適切な条件で運転でき安
定した処理水が得られる。また、上述した運転制御方式
は嫌気−無酸素−好気法だけでなく全ての生物学的水処
理方法に適用できる。
【0024】なお、処理水質の予測に用いた計算式の定
数は、長期間運転すると、活性汚泥の微生物組成の変化
や流入水の季節変動が原因で変化し、予測精度の低下を
招く。そのため、演算手段13の処理水の予測値と、処
理水測定手段14で得られた処理水の水質データを表示
手段17に表示し、その差が設定値に達したときに、定
数値を変更する必要があることを表示する。表示と共に
警報によって管理者に知らせることもできる。管理者が
各飽和定数や消費係数αの変更を指示する。リン化合物
の予測精度が低下した場合はリン含有率測定手段15を
起動し計測値を更新しても良い。この指示に従い、演算
手段13に定数値を現状データから自動的に更新し、更
新した旨と従来値の履歴を表示手段17に表示する機能
を持たせることもできる。定数値を更新することで処理
水の予測精度を維持できる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、特に、降雨等による流
入水のBODが低下し、NO3−Nが増加した場合の処
理水のリン化合物の予測精度を向上でき、その結果を元
に必要に応じた適正な運転操作をすることで安定した処
理水質が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による生物学的水処理設備で
ある。
【図2】微生物反応に伴う有機物、NO3−N及びPO
4−Pの経時変化を示した図である。
【図3】リン放出反応に使用できる有機物量とリン放出
速度との関係を示した図である。
【図4】本発明によるリン放出速度の計算値と実験値と
の関係を示した図である。
【図5】運転条件によるリン化合物除去率と窒素化合物
除去率との関係を示した図である。
【図6】リン放出速度とリン摂取速度との関係を示した
図である。
【図7】本発明の運転制御方法のフローチャートであ
る。
【符号の説明】 1…生物反応槽、2…沈澱池、3…酸素含有気体供給手
段、4…供給量制御手段、5…散気・撹拌手段、6…制
御手段、7…反応液輸送手段、8…循環液注入槽制御手
段、9…凝集剤注入設備、10…汚泥返送手段、11…
汚泥排出手段、12…流入条件測定手段、13…演算手
段、14…処理水測定手段、15…リン含有率測定手
段、16…目標値入力手段、17…表示手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢萩 捷夫 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 原 直樹 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 Fターム(参考) 4D040 BB32 BB72 BB91 4D062 CA01 EA32 FA25 FA26

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】嫌気槽を前段に、好気槽を後段に備え、複
    数の微生物群からなる活性汚泥が生息する生物反応槽
    と、該生物反応槽の後段に反応液と該活性汚泥とを固液
    分離する沈澱池と、該沈澱池に沈降した該活性汚泥の一
    部を該嫌気槽に返送する手段を備え、流入水中の有機
    物,窒素化合物及びリン化合物を該活性汚泥によって生
    物学的に処理する生物学的水処理方法において、 流入水の有機物と硝酸態窒素を計測する手段を設け、両
    者の計測値からリン放出反応に使用可能な有機物量を求
    め、該有機物量に基づいて処理水のリン化合物濃度を演
    算し、該リン化合物濃度演算値が設定値よりも高い場合
    に、返送汚泥量の低減、該好気槽溶存酸素濃度の増加及
    び嫌気槽に対する好気槽の容積比率を増加する操作の中
    で少なくとも一つ以上を変更することを特徴とする生物
    学的水処理方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも低い場合に、返送汚泥量の増加,好気
    槽溶存酸素濃度の低減及び嫌気槽に対する好気槽の容積
    比率を低減する操作の中で少なくとも一つ以上を変更す
    る、または操作の変更をしないことを特徴とする生物学
    的水処理方法。
  3. 【請求項3】複数の嫌気槽を前段に、好気槽を後段に、
    その間に無酸素槽を備え、複数の微生物群からなる活性
    汚泥が生息する生物反応槽と、該生物反応槽の後段に反
    応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱池と、該沈澱池
    に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽に返送する手段
    と、該好気槽の反応液の一部を任意の該嫌気槽に循環す
    る手段を備え、流入水中の有機物,窒素化合物及びリン
    化合物を該活性汚泥によって生物学的に処理する生物学
    的水処理方法において、 流入水の有機物と硝酸態窒素を計測する手段を設け、両
    者の計測値からリン放出反応に使用可能な有機物量を求
    め、該有機物量に基づいて処理水のリン化合物濃度を演
    算し、該リン化合物濃度演算値が設定値よりも高い場合
    に、該反応液の循環量を低減することを特徴とする生物
    学的水処理方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも低い場合に、該反応液の循環量を増加
    する、または操作を変更しないことを特徴とする生物学
    的水処理方法。
  5. 【請求項5】嫌気槽を前段に、好気槽を後段に備え、複
    数の微生物群からなる活性汚泥が生息する生物反応槽
    と、該生物反応槽の後段に反応液と該活性汚泥とを固液
    分離する沈澱池と、該沈澱池に沈降した該活性汚泥の一
    部を該嫌気槽に返送する手段と、流入水中の有機物,窒
    素化合物及びリン化合物を該活性汚泥によって生物学的
    に処理する生物学的水処理方法において、 該嫌気槽に返送した該活性汚泥のリン含有率を計測する
    手段と、流入水の有機物と硝酸態窒素を計測する手段と
    を設け、両者の測定値からリン放出反応に使用可能な有
    機物量を求め、該有機物量と該リン含有率に基づいて処
    理水のリン化合物濃度を演算し、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも高い場合に、返送汚泥量の低減、該好
    気槽溶存酸素濃度の増加及び嫌気槽に対する好気槽の容
    積比率を増加する操作の中で少なくとも一つ以上を変更
    することを特徴とする生物学的水処理方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも低い場合に、返送汚泥量の増加,好気
    槽溶存酸素濃度の低減及び嫌気槽に対する好気槽の容積
    比率を低減する操作の中で少なくとも一つ以上を変更す
    る、または操作の変更をしないことを特徴とする生物学
    的水処理方法。
  7. 【請求項7】複数の嫌気槽を前段に、好気槽を後段に、
    その間に無酸素槽を備え、複数の微生物群からなる活性
    汚泥が生息する生物反応槽と、該生物反応槽の後段に反
    応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱池と、該沈澱池
    に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽に返送する手段
    と、好気槽の反応液の一部を任意の嫌気槽に循環する手
    段を備え、流入水中の有機物,窒素化合物及びリン化合
    物を該活性汚泥によって生物学的に処理する生物学的水
    処理方法において、 該嫌気槽に返送した該活性汚泥のリン含有率を計測する
    手段と、流入水の有機物と硝酸態窒素を計測する手段と
    を設け、両者の測定値からリン放出反応に使用可能な有
    機物量を求め、該有機物量と該リン含有率に基づいて処
    理水のリン化合物濃度を演算し、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも高い場合に、該反応液の循環量を低減
    することを特徴とする生物学的水処理方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、該リン化合物濃度演算
    値が設定値よりも低い場合に、該反応液の循環量を増加
    する、または操作を変更しないことを特徴とする生物学
    的水処理方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至8のいずれか一つにおいて、
    さらに前記生物反応槽または前記生物反応槽と前記沈澱
    池との間に凝集剤を添加する凝集剤注入設備を設け、 返送汚泥量,好気槽溶存酸素濃度,嫌気槽に対する好気
    槽の容積比率及び該反応液の循環量の全てを操作量の上
    限値または下限値まで変更しても、処理水のリン化合物
    と窒素化合物の濃度の算出値が設定値以下にならない場
    合に、処理水の窒素化合物の濃度が設定値以下になり、
    処理水のリン化合物が最も低下する運転条件を設定し、
    リン化合物の算出値が目標値以下となるために必要な凝
    集剤量を算出し、その結果に基づき該凝集剤注入設備で
    凝集剤を添加することを特徴とする生物学的水処理方
    法。
  10. 【請求項10】複数の嫌気槽を前段に、好気槽を後段
    に、その間に無酸素槽を備え、流入水中の有機物,窒素
    化合物及びリン化合物を複数の微生物群からなる活性汚
    泥によって生物学的に処理する生物反応槽と、該生物反
    応槽の後段に反応液と該活性汚泥とを固液分離する沈澱
    池と、該沈澱池に沈降した該活性汚泥の一部を該嫌気槽
    に返送する手段と、好気槽の反応液の一部を任意の嫌気
    槽に循環する手段を備えた生物学的水処理設備におい
    て、 該生物反応槽の前段に、流入水の流量,有機物濃度,窒
    素化合物濃度,リン化合物濃度を測定する流入条件測定
    手段と、該返送汚泥のリン含有率を測定するリン含有率
    測定手段と、該流入条件測定手段の情報、該リン含有率
    測定手段の情報及び該生物学的水処理設備の運転情報を
    基に処理水の有機物濃度,窒素化合物濃度,リン化合物
    濃度を算出する演算手段とを備え、該演算手段に該流入
    条件測定手段で測定した有機物と硝酸態窒素の濃度から
    リン放出反応に使用可能な有機物量を求め、該有機物量
    と該リン含有率測定手段の測定値に基づいて処理水のリ
    ン化合物濃度を予測する機能を備えたことを特徴とする
    生物学的水処理設備。
  11. 【請求項11】請求項10において、処理水の有機物濃
    度,窒素化合物濃度,リン化合物濃度の目標値を設定す
    る目標値設定手段と、該好気槽または該好気槽と該沈澱
    池の間に凝集剤を注入する凝集剤注入設備と、返送汚泥
    量,反応液循環量及び好気槽の溶存酸素濃度の操作因子
    を制御し、また現在の運転条件と、各操作量の上限値と
    下限値の情報を伝達する制御手段を設け、 前記演算手段は、 前記流入条件測定手段と該目標値設定手段の情報から、
    流入水の有機物濃度と窒素化合物濃度が該目標値になる
    ための該操作因子の運転条件を算出し、該算出値と該制
    御手段からの該操作量の上限値と下限値情報から処理水
    の有機物濃度と窒素化合物濃度が該目標値を満たす運転
    条件範囲を求め、該運転条件範囲での処理水のリン化合
    物濃度を演算し、該リン化合物演算値が最も低下する条
    件を該制御手段に伝達する第1の機能と、 該リン化合物演算値の下限値と、該目標値設定手段のリ
    ン化合物目標値とを比較し、該リン化合物演算値の下限
    値が該リン化合物目標値に比べ大きい場合に、両者の差
    分のリン化合物を除去するための凝集剤量を算出し、該
    凝集剤算出値を該凝集剤注入設備に伝達する第2の機能
    とを備えたことを特徴とする生物学的水処理設備。
  12. 【請求項12】請求項10又は11において、該沈澱池
    の後段に処理水の有機物濃度,窒素化合物濃度,リン化
    合物濃度を自動で測定する処理水測定手段と、該演算手
    段の演算結果と該処理水測定手段の測定値を表示する表
    示手段を設け、該演算手段で算出した値と該処理水測定
    手段の測定値とを比較し、その差が設定値に達したとき
    に、該演算手段の処理水窒素化合物とリン化合物の予測
    式の係数を変更する必要があることを該表示手段に表示
    する機能を備えたことを特徴とする生物学的水処理設
    備。
  13. 【請求項13】請求項10又は11において、該沈澱池
    の後段に処理水の有機物濃度,窒素化合物濃度,リン化
    合物濃度を自動で測定する処理水測定手段と、該演算手
    段の演算結果と該処理水測定手段の測定値を表示する表
    示手段を設け、該演算手段で算出した値と該処理水測定
    手段の測定値とを比較し、その差が設定値に達したとき
    に、該演算手段の処理水窒素化合物とリン化合物の予測
    式の係数を変更し、変更したことを該表示手段に表示す
    る機能を備えたことを特徴とする生物学的水処理設備。
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