JP2001009468A - フッ素除去方法および装置 - Google Patents
フッ素除去方法および装置Info
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Abstract
より結晶を成長させ、大粒径で粒度のそろった結晶を分
離して取り出すことにより脱水性に優れた汚泥を得るこ
とができるフッ素除去方法および装置を提案する。 【解決手段】 フッ素含有水11を反応槽2でカルシウ
ム化合物と反応させてフッ化カルシウムを析出させ、凝
集槽3で凝集処理し、固液分離槽4で固液分離し、分離
した汚泥の一部を混合槽6に返送してカルシウム化合物
と混合して反応槽2に供給して反応を行う方法におい
て、固液分離槽4として液の進行方向に分割した複数の
固液分離領域21、22、23により、分級して固液分
離し、比較的小粒径の汚泥を混合槽6に返送し、比較的
大粒径の汚泥を系外へ排出する。
Description
ッ素を除去するための方法および装置に関するものであ
る。
として、フッ素含有水をカルシウム化合物と反応させ
て、フッ化カルシウム不溶化物を生成させ、固液分離す
る方法がある。この方法では固液分離した汚泥の一部を
返送してカルシウム化合物と接触させた状態で原水を反
応させることにより、フッ化カルシウムの結晶を生長さ
せて大粒形化し、固液分離を容易にするHDS(Hig
h Density Solids)法が知られている
(例えば、特開平10−479号)。
図2において、1は原水槽、2は反応槽、3は凝集槽、
4は固液分離槽、5はカルシウム化合物槽、6は混合
槽、7は凝集剤槽である。
原水槽1に原水(フッ素含有水)11を導入して貯留
し、ポンプP1によりラインL2から反応槽2に送って
不溶化反応を行う。反応液12はラインL3から凝集槽
3に送って凝集反応を行い、凝集液13はラインL4か
ら固液分離槽4に送って固液分離を行い、分離液14を
処理水として処理水路L5から排出する。分離した汚泥
15の一部は返送汚泥として返送路L6からポンプP2
により混合槽6に送り、残部は余剰汚泥として排泥路L
7から排出する。
ポンプP3によりラインL8を通して消石灰のようなカ
ルシウム化合物16を供給し、攪拌機M1で攪拌して返
送汚泥とカルシウム化合物を混合することにより、汚泥
表面にカルシウム化合物が付着した汚泥混合物17を形
成する。この汚泥混合物17を循環路L9から反応槽2
に供給し、攪拌機M2で攪拌して原水中のフッ化物イオ
ンとカルシウム化合物を反応させ、フッ化カルシウム不
溶化物を生成させる。反応槽2ではpH計pHにより反
応液12のpHを測定し、所定のpHを維持するように
弁V1の開度を制御し、混合槽6へ供給するカルシウム
化合物の量を制御する。余剰のカルシウム化合物はライ
ンL10から循環する。
む反応液12は凝集槽3に送って凝集処理を行う。凝集
槽3では反応液中のフッ化カルシウム不溶化物を凝集す
るために、凝集剤槽7から凝集剤(例えば高分子凝集
剤)18をポンプP4によりラインL11を通して注入
し、攪拌機M3で攪拌して凝集反応を行ってフロックを
形成する。これによりフッ化カルシウムの固液分離性が
高まり固液分離槽4における分離が効率よく行われる。
溶化物として析出するフッ化カルシウムの結晶を主とし
て含む固液分離槽4の汚泥を混合槽6に返送し、ここで
カルシウム化合物と混合してカルシウム化合物を結晶表
面に付着させ、これを反応槽2に送って原水と接触させ
るので、原水中のフッ化物イオンとカルシウム化合物と
の反応は結晶の表面で起こり、結晶が成長する。このた
め汚泥の固液分離性が高くなり、固液分離槽4の分離汚
泥を機械脱水した脱水ケーキの含水率は汚泥を返送しな
い場合に比べて30〜50重量%低くなる。従ってこの
ケーキを乾燥して再利用する際、乾燥コストが低くなる
という利点がある。
ムの析出は結晶の表面のいわゆる固液反応によってのみ
生じるのではなく、結晶から隔離したところにおけるフ
ッ化物イオンとカルシウムイオンとの液液反応でも生
じ、この場合は微小結晶が生成する。結晶の大きさは返
送回数が多いほど大きくなり、固液分離性も高くなる
が、一方では返送の際にポンプで破砕されるため均一な
大きさの結晶を得ることが困難である。
径の結晶を返送して反応に用いることにより結晶を成長
させ、大粒径で粒度のそろった結晶を分離して取り出す
ことにより脱水性に優れた汚泥を得ることができるフッ
素除去方法および装置を提案することである。
方法および装置である。 (1) フッ素含有水をカルシウム化合物と反応させて
不溶性のフッ化カルシウムを析出させる反応工程、反応
工程の反応液を処理水と汚泥に固液分離する固液分離工
程、および固液分離工程で分離された汚泥の一部をカル
シウム化合物と混合して反応槽に供給する混合工程を含
み、固液分離工程は汚泥を粒径に応じて分級して固液分
離し、比較的小粒径の汚泥を混合工程に返送するように
したフッ素除去方法。 (2) フッ素含有水をカルシウム化合物と反応させて
不溶性のフッ化カルシウムを析出させる反応槽、反応槽
の反応液を処理水と汚泥に固液分離する固液分離装置、
および固液分離装置で分離された汚泥の一部をカルシウ
ム化合物と混合して反応槽に供給する混合装置を含み、
固液分離装置は汚泥を粒径に応じて分級して固液分離
し、比較的小粒径の汚泥を混合装置に返送するように構
成されたフッ素除去装置。 (3) 固液分離装置は液の進行方向に分割され複数の
固液分離領域を有し、液の進行方向先端側の固液分離領
域で分離された比較的小粒径の汚泥を混合装置に返送す
るように構成された上記(2)の装置。
は、フッ素をフッ化物イオンの形で含む水であり、例え
ば排煙脱硫工程、アルミニウムの電解精練工程、リン酸
肥料の製造工程、半導体を含む電子部品製造工程、ウラ
ン製練工程、表面処理洗浄工程等の排水があげられる。
シウム化合物としては、消石灰、塩化カルシウムなどが
使用できる。これらのカルシウム化合物とフッ素化合物
が反応してフッ化カルシウムを生成するpH領域はpH
5〜10、好ましくはpH6〜8であり、このために必
要によりアルカリ剤を使用することができる。アルカリ
剤としては水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、消
石灰などが使用できるが、消石灰を使用すると両者を兼
用できる。
有水とカルシウム化合物を反応槽において反応させる
が、この場合固液分離工程で分離した汚泥の一部を混合
装置においてカルシウム化合物と混合して結晶の表面に
カルシウム化合物を付着させて反応槽に供給する。これ
により結晶表面に付着したカルシウム化合物とフッ化物
を反応させて結晶表面にフッ化カルシウムを析出させ、
結晶を成長させる。
水と、循環路から循環する汚泥に担持されたカルシウム
化合物とを反応させるように構成される。具体的には槽
内液を急速攪拌する攪拌装置、および槽内液のpHを測
定するpH計を設置し、pHが一定範囲を維持するよう
に、アルカリ剤の注入量を調整して、急速攪拌しながら
反応させるように構成することができる。pHとしては
6〜8とするのが好ましい。反応槽は連続式が好ましい
が、バッチ式でもよく、公知のものが使用できる。
とカルシウム化合物槽から供給されるカルシウム化合物
を混合するために攪拌機を設置し、混合液を反応槽へ供
給するように構成することができる。混合装置へ供給す
るカルシウム化合物量は原水中のフッ化物イオン量に対
応するように、例えば原水槽にフッ化物イオン濃度計を
設置することにより、制御することができるが、カルシ
ウム化合物として消石灰を用いる場合は、反応槽に設置
したpH計により制御するのが好ましい。
液中に分散する汚泥を粒径に応じて分級して固液分離
し、比較的小粒径の汚泥を混合装置に返送するように構
成される。このような固液分離装置としては、液の進行
方向に分割された複数の固液分離領域を有し、液の進行
方向先端側の固液分離領域で分離された比較的小粒径の
汚泥を混合装置に返送するように構成するのが好まし
い。固液分離手段としては沈降分離、濾過分離、膜分離
などがあげられる。沈降分離の場合複数の沈降分離領域
を設ける際、境界部に多孔板等の整流板を設けることが
できる。
処理を行うのが好ましい。凝集装置には高分子凝集剤そ
の他の凝集剤を添加して攪拌し、フロックを生成させる
ことができる。凝集剤としてはポリアクリルアミド、ポ
リアクリルアミドの部分加水分解物、アクリルアミドと
アクリル酸の共重合物などが使用できる。
いてフッ素含有水をカルシウム化合物と反応させて不溶
性のフッ化カルシウムを析出させ、固液分離工程におい
て反応工程の反応液を処理水と汚泥に固液分離し、混合
工程において固液分離工程で分離された汚泥の一部をカ
ルシウム化合物と混合して反応槽に供給して反応させる
際、固液分離工程において汚泥を粒径に応じて分級して
固液分離し、比較的小粒径の汚泥を混合工程に返送する
ことにより、大粒径で粒度のそろった汚泥に成長させて
取り出すことができる。
径の結晶を分離して混合装置に返送し、結晶の表面にカ
ルシウム化合物を付着させて反応槽に供給すると、反応
槽では結晶表面でフッ化カルシウムが生成するため、結
晶が成長して大粒径化する。大粒径となった結晶は固液
分離工程において分級されて系外に取り出されるが、脱
水性に優れるため、機械脱水等により、低含水率の脱水
ケーキを得ることができる。
よれば、固液分離工程において分級して固液分離するよ
うにしたので、小粒径の結晶を返送して反応に用いるこ
とにより結晶を成長させ、大粒径で粒度のそろった結晶
を分離して取り出すことにより脱水性に優れた汚泥を得
ることができる。
を分級して固液分離する固液分離装置を設けたので、上
記のようなフッ素除去方法に適した装置が得られる。こ
の場合、液の進行方向に分割された複数の固液分離領域
を設けることにより、簡単な構成と操作により効率よく
分級を行うことができる。
よび装置を示すフロー図であり、図2と同一符号は同一
または相当部分を示す。
絡し、ポンプP1を有するラインL2が反応槽2に連絡
している。反応槽2は攪拌機M2およびpH計pHを有
し、ラインL3により凝集槽3に連絡している。凝集槽
3は攪拌機M3を有し、凝集剤槽7からポンプP4を有
するラインL11が連絡し、ラインL4が固液分離槽4
に連絡している。混合槽6は攪拌機M1を有し、固液分
離槽4からポンプP2を有する返送路L6が連絡し、ま
たカルシウム化合物槽5からポンプP3および弁V1を
有するラインL8が連絡し、循環路L9が反応槽2に連
絡している。
では固液分離槽4は液の進行方向に分割された複数の固
液分離領域21、22、23を有し、その境界部は多孔
板からなる整流板24、25で仕切られている。各固液
分離領域21、22、23の下部に形成された濃縮部2
6、27,28から、ラインL11、L12、L13が
導かれ、上流側の固液分離領域から導かれるラインL1
1とラインL12は合流して排泥路L7に連絡し、下流
側の固液分離領域から導かれるラインL13はラインL
12から分岐したラインL14と合流して返送路L6に
連絡している。ラインL12、L13、L14には弁V
2、V3およびV4が設けられている。下流側の固液分
離領域23の上部には処理水路L5が連絡している。
原水路L1から原水槽1に原水(フッ素含有水)11を
導入して貯留し、ポンプP1によりラインL2から反応
槽2に送って不溶化反応を行う。反応液12はラインL
3から凝集槽3に送って凝集反応を行い、凝集液13は
ラインL4から固液分離槽4に送って固液分離を行う。
固液分離槽4では反応液が固液分離領域21、22、2
3を進行する間に上流側で大粒径の結晶が沈降し、下流
側で小粒径の結晶が沈降して固液分離される。分離した
分離液14は処理水として処理水路L5から排出し、分
離汚泥はラインL11、L12、L13から抜き出す。
このとき弁V2、V3の開度を調整し、下流側で分離し
た比較的小粒径の汚泥は返送汚泥として返送路L6から
ポンプP2により混合槽6に送り、上流側で分離した比
較的大粒径の汚泥は余剰汚泥として排泥路L7から排出
する。小粒径の汚泥を返送しない時は、V2、V3およ
びV4を開いて、排泥路L7から排出する。
ンプP3によりラインL8を通して消石灰のようなカル
シウム化合物16として消石灰を供給し、攪拌機M1で
攪拌して返送汚泥とカルシウム化合物を混合することに
より、返送された小粒径の汚泥の表面にカルシウム化合
物が付着した汚泥混合物17を形成する。この汚泥混合
物17を循環路L9から反応槽2に供給し、攪拌機M2
で攪拌して原水中のフッ化物イオンとカルシウム化合物
を反応させ、フッ化カルシウム不溶化物を生成させる。
反応槽2ではpH計pHにより反応液12のpHを測定
し、所定のpHを維持するように弁V1の開度を制御
し、混合槽6へ供給するカルシウム化合物の量を制御す
る。余剰のカルシウム化合物はラインL10から循環す
る。
む反応液12は凝集槽3に送って凝集処理を行う。凝集
槽3では、反応液中のフッ化カルシウム不溶化物を凝集
するために、凝集剤槽7から凝集剤(例えば高分子凝集
剤)18をポンプP4によりラインL11を通して注入
し、攪拌機M3で攪拌して凝集反応を行ってフロックを
形成する。これによりフッ化カルシウムの固液分離性が
高まり、固液分離槽4における分離が効率よく行われ
る。
される汚泥のうち比較的小粒のフッ化カルシウム結晶を
含む汚泥を混合槽6に返送し、ここでカルシウム化合物
と混合してカルシウム化合物を結晶表面に付着させ、こ
れを反応槽2に送って原水と接触させることにより、原
水中のフッ化物イオンとカルシウム化合物との反応は結
晶の表面で起こり、結晶が成長して大粒径化する。また
固液分離槽4で分離する大粒径の結晶は排泥路L7から
排出され、ポンプを通さないので、破砕は起こらない。
径の粒度のそろった汚泥が排泥路L7から取り出され、
得られる汚泥を機械脱水等により脱水すると、脱水速度
は速く、含水率の低い脱水ケーキが得られる。このため
脱水ケーキを乾燥する際、乾燥速度は速く、乾燥に要す
るエネルギーは小さい。
説明する。
g/l、Cl 4200mg/l、SO4 1500m
g/l含む廃水を、カルシウム化合物として消石灰と反
応させ、pH6.5に調整した。原水量100 liter/
hrに汚泥を10liter/hr返送した。沈澱槽は円形
で直径80cm、高さ100cmの大きさである。この
時得られたCaF2汚泥の粒径分布を測定した結果、平
均径は24μmであった。
槽4は深さ80cm、幅35cm、長さ150cmの直
方体形状であり、固液分離領域21、22、23は進行
方向に20cm、40cm、90cmの長さに整流板2
4、25で仕切ってある。整流板24、25は直径3c
mの穴を千鳥状形成されており、反応液は図2の右方向
に進行して固液分離した。他の条件は比較例1と同様で
ある。
回収された結晶の粒径は60〜80μm、固液分離領域
22からは10〜30μm、固液分離領域23からは1
0μm以下であった。この結果から固液分離領域21か
ら得られる結晶はそのまま回収でき、固液分離領域23
から得られる結晶は返送するのが好ましく、固液分離領
域22から得られた結晶は必要により回収するか返送す
るかを選択できることがわかる。
図である。
ある。
Claims (3)
- 【請求項1】 フッ素含有水をカルシウム化合物と反応
させて不溶性のフッ化カルシウムを析出させる反応工
程、 反応工程の反応液を処理水と汚泥に固液分離する固液分
離工程、および固液分離工程で分離された汚泥の一部を
カルシウム化合物と混合して反応槽に供給する混合工程
を含み、 固液分離工程は汚泥を粒径に応じて分級して固液分離
し、比較的小粒径の汚泥を混合工程に返送するようにし
たフッ素除去方法。 - 【請求項2】 フッ素含有水をカルシウム化合物と反応
させて不溶性のフッ化カルシウムを析出させる反応槽、 反応槽の反応液を処理水と汚泥に固液分離する固液分離
装置、および固液分離装置で分離された汚泥の一部をカ
ルシウム化合物と混合して反応槽に供給する混合装置を
含み、 固液分離装置は汚泥を粒径に応じて分級して固液分離
し、比較的小粒径の汚泥を混合装置に返送するように構
成されたフッ素除去装置。 - 【請求項3】 固液分離装置は液の進行方向に分割され
複数の固液分離領域を有し、液の進行方向先端側の固液
分離領域で分離された比較的小粒径の汚泥を混合装置に
返送するように構成された請求項2の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17995699A JP4395924B2 (ja) | 1999-06-25 | 1999-06-25 | フッ素除去方法および装置 |
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---|---|---|---|---|
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EP2039657A1 (en) * | 2007-09-21 | 2009-03-25 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Hydrofluoric acid treatment apparatus |
-
1999
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