JP2001003748A - 建設機械の冷却装置 - Google Patents
建設機械の冷却装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
- F01P—COOLING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; COOLING OF INTERNAL-COMBUSTION ENGINES
- F01P5/00—Pumping cooling-air or liquid coolants
- F01P5/02—Pumping cooling-air; Arrangements of cooling-air pumps, e.g. fans or blowers
- F01P5/04—Pump-driving arrangements
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F01—MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
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- F01P5/00—Pumping cooling-air or liquid coolants
- F01P5/02—Pumping cooling-air; Arrangements of cooling-air pumps, e.g. fans or blowers
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- Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
- Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 羽根車の回転数を増加させることなく、空気
流の逆流を防止して放熱効果を高めることができる建設
機械の冷却装置を提供する。 【解決手段】 ファンの下流側にラジエータ14を配置し
たプッシャファン方式の建設機械の冷却装置において、
2つの羽根車8及び9を同軸上に回転自在に並設してファ
ンを構成し、各羽根車8,9を互いに逆方向に回転させ、
各羽根車8,9における動翼8d及び9dが互いに反転した状
態で配列され、送風方向において上流側に配置された羽
根車8の回転によって生じた旋回成分を、下流側に配置
された羽根車9で取り除くように構成してなることを特
徴とする。
流の逆流を防止して放熱効果を高めることができる建設
機械の冷却装置を提供する。 【解決手段】 ファンの下流側にラジエータ14を配置し
たプッシャファン方式の建設機械の冷却装置において、
2つの羽根車8及び9を同軸上に回転自在に並設してファ
ンを構成し、各羽根車8,9を互いに逆方向に回転させ、
各羽根車8,9における動翼8d及び9dが互いに反転した状
態で配列され、送風方向において上流側に配置された羽
根車8の回転によって生じた旋回成分を、下流側に配置
された羽根車9で取り除くように構成してなることを特
徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は油圧ショベルやラフ
テレーンクレーン等の建設機械に関し、特にプッシャフ
ァン方式でラジエータに冷却風を送ることによりエンジ
ン冷却水や油圧システムの作動油を冷却する建設機械の
冷却装置に関するものである。
テレーンクレーン等の建設機械に関し、特にプッシャフ
ァン方式でラジエータに冷却風を送ることによりエンジ
ン冷却水や油圧システムの作動油を冷却する建設機械の
冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ミニショベルではエンジンルーム
の小型化を図っているため、ラジエータ下流側に冷却フ
ァンを配置して冷却風を吸引する所謂、サクションファ
ン冷却方式を採用することが難しく、通常、プッシャフ
ァン方式による冷却装置が採用されている。プッシャフ
ァン方式の冷却装置では、図5に示すように、エンジン
50を駆動すると、クランクシャフトに装着されたクラ
ンクプーリ51が回転し、ベルト52を介してファンプ
ーリ53が回転し、そのファンプーリ53に装着された
羽根車54が回転することによって冷却風caがラジエ
ータ55や図示しない作動油タンクに送られ、ラジエー
タ55のチューブ内を流れるエンジン冷却水の放熱や作
動油の冷却が行われるようになっている。なお、56は
冷却風caによる冷却効率を高めるためのファンシュラ
ウドである。
の小型化を図っているため、ラジエータ下流側に冷却フ
ァンを配置して冷却風を吸引する所謂、サクションファ
ン冷却方式を採用することが難しく、通常、プッシャフ
ァン方式による冷却装置が採用されている。プッシャフ
ァン方式の冷却装置では、図5に示すように、エンジン
50を駆動すると、クランクシャフトに装着されたクラ
ンクプーリ51が回転し、ベルト52を介してファンプ
ーリ53が回転し、そのファンプーリ53に装着された
羽根車54が回転することによって冷却風caがラジエ
ータ55や図示しない作動油タンクに送られ、ラジエー
タ55のチューブ内を流れるエンジン冷却水の放熱や作
動油の冷却が行われるようになっている。なお、56は
冷却風caによる冷却効率を高めるためのファンシュラ
ウドである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の冷却装置では、羽根車54の回転により旋回流
が発生するため、羽根車54の外周部54aについては
圧力が高まる一方、羽根車54の中心部54bについて
は圧力が低下し、結果として圧力差が発生する。そのた
め羽根車外周部54aではラジエータ55に向けて冷却
風caを送風することができるが、羽根車中心部54b
についてはラジエータ55からその羽根車中心部54b
に向けて高温の空気が逆流してしまうことになる。
た従来の冷却装置では、羽根車54の回転により旋回流
が発生するため、羽根車54の外周部54aについては
圧力が高まる一方、羽根車54の中心部54bについて
は圧力が低下し、結果として圧力差が発生する。そのた
め羽根車外周部54aではラジエータ55に向けて冷却
風caを送風することができるが、羽根車中心部54b
についてはラジエータ55からその羽根車中心部54b
に向けて高温の空気が逆流してしまうことになる。
【0004】逆流した高温の空気はラジエータ55近傍
の温度を上昇させ、ラジエータ55のチューブ内を流れ
るエンジン冷却水との温度差を小さくする。その結果、
ラジエータ55の放熱量が低下してしまうという問題が
発生する。また、ミニショベルでは上述したようにエン
ジンルームを小型化しているために、通風のためのスペ
ースを確保するが困難であり通風抵抗が大きくなってい
る。そこで、通風抵抗に負けずに冷却風をラジエータに
送るためにはファン静圧(羽根車の前後で生じる圧力増
加分)を大きくする必要があるが、ファン静圧を大きく
するために羽根車の回転数を増加させるとエンジン騒音
が増加するという問題が生じる。
の温度を上昇させ、ラジエータ55のチューブ内を流れ
るエンジン冷却水との温度差を小さくする。その結果、
ラジエータ55の放熱量が低下してしまうという問題が
発生する。また、ミニショベルでは上述したようにエン
ジンルームを小型化しているために、通風のためのスペ
ースを確保するが困難であり通風抵抗が大きくなってい
る。そこで、通風抵抗に負けずに冷却風をラジエータに
送るためにはファン静圧(羽根車の前後で生じる圧力増
加分)を大きくする必要があるが、ファン静圧を大きく
するために羽根車の回転数を増加させるとエンジン騒音
が増加するという問題が生じる。
【0005】本発明は以上のような従来の建設機械にお
ける冷却装置の課題を考慮してなされたものであり、羽
根車の回転数を増加させることなく、高温空気の逆流を
防止して放熱効果を高めることができる建設機械の冷却
装置を提供するものである。
ける冷却装置の課題を考慮してなされたものであり、羽
根車の回転数を増加させることなく、高温空気の逆流を
防止して放熱効果を高めることができる建設機械の冷却
装置を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の本発明は、フ
ァンの送風下流側にラジエータを配置したプッシャファ
ン方式の建設機械の冷却装置において、2つの羽根車を
同軸上に回転自在に並設してファンを構成し、各羽根車
を互いに逆方向に回転させて送風を行うように構成した
建設機械の冷却装置である。
ァンの送風下流側にラジエータを配置したプッシャファ
ン方式の建設機械の冷却装置において、2つの羽根車を
同軸上に回転自在に並設してファンを構成し、各羽根車
を互いに逆方向に回転させて送風を行うように構成した
建設機械の冷却装置である。
【0007】請求項2の本発明は、各羽根車における動
翼が互いに反転した状態で配列され、送風方向において
上流側に配置された一方の羽根車の回転によって生じた
旋回流成分を、下流側に配置された他方の羽根車の回転
によって取り除くように構成してなる建設機械の冷却装
置である。
翼が互いに反転した状態で配列され、送風方向において
上流側に配置された一方の羽根車の回転によって生じた
旋回流成分を、下流側に配置された他方の羽根車の回転
によって取り除くように構成してなる建設機械の冷却装
置である。
【0008】請求項3の本発明は、各羽根車が、ラジエ
ータに対して略直角方向に配置された固定軸上にベアリ
ングを介して支持されている建設機械の冷却装置であ
る。
ータに対して略直角方向に配置された固定軸上にベアリ
ングを介して支持されている建設機械の冷却装置であ
る。
【0009】請求項4の本発明は、一方の羽根車の駆動
力をクランクシャフトから、他方の羽根車の駆動力をそ
のクランクシャフトの回転方向を逆転させる逆回転手段
からそれぞれ得るように構成した建設機械の冷却装置で
ある。
力をクランクシャフトから、他方の羽根車の駆動力をそ
のクランクシャフトの回転方向を逆転させる逆回転手段
からそれぞれ得るように構成した建設機械の冷却装置で
ある。
【0010】請求項5の本発明は、各羽根車が、ファン
シュラウド内に収納されている建設機械の冷却装置であ
る。
シュラウド内に収納されている建設機械の冷却装置であ
る。
【0011】請求項1及び2の本発明に従えば、ファン
における送風方向上流側に配置された一方の羽根車の回
転によって生じた旋回流成分が、送風方向下流側に配置
され一方の羽根車に対し逆回転する他方の羽根車によっ
て取り除かれ、羽根車の中心部と外周部との間で圧力差
が生じることを防止する。また、2つの羽根車を直列に
配置して駆動させるため風量が加算されて増加する。従
って1つの羽根車で得られる風量を2つの羽根車で得る
場合、それぞれの羽根車の回転数を低下させることが可
能になる。
における送風方向上流側に配置された一方の羽根車の回
転によって生じた旋回流成分が、送風方向下流側に配置
され一方の羽根車に対し逆回転する他方の羽根車によっ
て取り除かれ、羽根車の中心部と外周部との間で圧力差
が生じることを防止する。また、2つの羽根車を直列に
配置して駆動させるため風量が加算されて増加する。従
って1つの羽根車で得られる風量を2つの羽根車で得る
場合、それぞれの羽根車の回転数を低下させることが可
能になる。
【0012】請求項3の本発明に従えば、各羽根車の回
転軸がラジエータに対して略直角方向に向けられている
ため、羽根車から送り出される冷却風を効率良くラジエ
ータに導入することができる。
転軸がラジエータに対して略直角方向に向けられている
ため、羽根車から送り出される冷却風を効率良くラジエ
ータに導入することができる。
【0013】請求項4の本発明に従えば、一方の羽根車
はクランクシャフトによって回転し、他方の羽根車はそ
のクランクシャフトの回転方向を逆回転させる逆回転手
段を介して回転するため、一つの駆動源で2つの羽根車
を互いに逆回転させることができる。
はクランクシャフトによって回転し、他方の羽根車はそ
のクランクシャフトの回転方向を逆回転させる逆回転手
段を介して回転するため、一つの駆動源で2つの羽根車
を互いに逆回転させることができる。
【0014】請求項5の本発明に従えば、各羽根車がフ
ァンシュラウド内に収納されているため、冷却風をより
効率良くラジエータに導入することができる。
ァンシュラウド内に収納されているため、冷却風をより
効率良くラジエータに導入することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示した実施の形態に
基づいて本発明を詳細に説明する。
基づいて本発明を詳細に説明する。
【0016】図1は、この発明に係る建設機械の冷却装
置の一実施形態を示したものである。同図において、1
は油圧ショベルのエンジンルーム内に搭載されるエンジ
ンであり、2はそのエンジン1によって回転するクラン
クシャフトである。
置の一実施形態を示したものである。同図において、1
は油圧ショベルのエンジンルーム内に搭載されるエンジ
ンであり、2はそのエンジン1によって回転するクラン
クシャフトである。
【0017】クランクシャフト2の先端にはクランクプ
ーリ3が取り付けられている。クランクシャフト2の横
方向奥側にはこのクランクシャフト2と平行して従動シ
ャフト4が配置され、この従動シャフト4は軸受(図示
しない)によって回転自在に支持されている。
ーリ3が取り付けられている。クランクシャフト2の横
方向奥側にはこのクランクシャフト2と平行して従動シ
ャフト4が配置され、この従動シャフト4は軸受(図示
しない)によって回転自在に支持されている。
【0018】従動シャフト4は、ギア5a,5b(図中
では5aのみ図示)を介してクランクシャフト2と歯合
しており、クランクシャフト2の回転方向とは逆方向に
回転するようになっている。また、従動シャフト4の先
端には従動プーリ6が取り付けられている。
では5aのみ図示)を介してクランクシャフト2と歯合
しており、クランクシャフト2の回転方向とは逆方向に
回転するようになっている。また、従動シャフト4の先
端には従動プーリ6が取り付けられている。
【0019】7はエンジン1から延設された固定軸であ
り、この固定軸7上に第一の羽根車8と第二の羽根車9
が所定の間隔を空けて回転自在に配置されている。図
中、矢印caは羽根車8,9による冷却風の流れを示し
ている。
り、この固定軸7上に第一の羽根車8と第二の羽根車9
が所定の間隔を空けて回転自在に配置されている。図
中、矢印caは羽根車8,9による冷却風の流れを示し
ている。
【0020】第一の羽根車8のボス部8aには第一プー
リ8bが取り付けられ、この第一プーリ8bはベルト1
1を介して上記クランクプーリ3と連結されている。な
お、ボス部8a内面と固定軸7外面との間にはベアリン
グ8cが配置されている。
リ8bが取り付けられ、この第一プーリ8bはベルト1
1を介して上記クランクプーリ3と連結されている。な
お、ボス部8a内面と固定軸7外面との間にはベアリン
グ8cが配置されている。
【0021】一方、第二の羽根車9のボス部9aには第
二プーリ9bが取り付けられ、この第二プーリ9bはベ
ルト12を介して上記従動プーリ6と連結されている。
ボス部9a内面と固定軸7内面との間にはベアリング9
cが配置されており、また、固定軸7の先端には羽根車
8,9の中心部から送り出される冷却風を整流するため
の整流カバー13が取り付けられている。上記固定軸7
上で回転する羽根車8,9はファンを構成する。
二プーリ9bが取り付けられ、この第二プーリ9bはベ
ルト12を介して上記従動プーリ6と連結されている。
ボス部9a内面と固定軸7内面との間にはベアリング9
cが配置されており、また、固定軸7の先端には羽根車
8,9の中心部から送り出される冷却風を整流するため
の整流カバー13が取り付けられている。上記固定軸7
上で回転する羽根車8,9はファンを構成する。
【0022】このように直列に配置された二重の羽根車
8,9の送風下流側にはラジエータ14が配置されて所
謂プッシャファン冷却システムを構成し、そのラジエー
タ14からエンジン1に向けて延設される筒状のファン
シュラウド15内に羽根車8,9が収納されている。
8,9の送風下流側にはラジエータ14が配置されて所
謂プッシャファン冷却システムを構成し、そのラジエー
タ14からエンジン1に向けて延設される筒状のファン
シュラウド15内に羽根車8,9が収納されている。
【0023】このような構成を有する冷却装置の動作を
以下に説明する。
以下に説明する。
【0024】エンジン1が駆動してクランクシャフト2
が回転すると、まずベルト11を介してクランルプーリ
3から第一プーリ8bに回転力が伝達され、第一の羽根
車8が例えば時計まわりに回転する。
が回転すると、まずベルト11を介してクランルプーリ
3から第一プーリ8bに回転力が伝達され、第一の羽根
車8が例えば時計まわりに回転する。
【0025】一方、クランクシャフト2が回転すると、
ギア5aと歯合するギア5bを介し従動シャフト4がク
ランクシャフト2と逆方向に回転し、ベルト12を介し
て従動プーリ6から第二プーリ9bに回転力が伝達さ
れ、第二の羽根車9が反時計まわりに回転する。
ギア5aと歯合するギア5bを介し従動シャフト4がク
ランクシャフト2と逆方向に回転し、ベルト12を介し
て従動プーリ6から第二プーリ9bに回転力が伝達さ
れ、第二の羽根車9が反時計まわりに回転する。
【0026】図2(a)は本実施形態による冷却風の流
れの様子を模式的に示したものであり、同図(b)は、
各羽根車8及び9のボス部8a及び9aを展開した状態
で各羽根車8,9の動翼断面を通過する冷却風の流れを
示したものである。
れの様子を模式的に示したものであり、同図(b)は、
各羽根車8及び9のボス部8a及び9aを展開した状態
で各羽根車8,9の動翼断面を通過する冷却風の流れを
示したものである。
【0027】図2(b)において、第一の羽根車8に対
し、速度v1で動翼8dに流入する冷却風は、周速度u
で回転する第一羽根車8の動翼8dによって旋回成分が
与えられて速度v2の冷却風となり、第二の羽根車9に
流入する。
し、速度v1で動翼8dに流入する冷却風は、周速度u
で回転する第一羽根車8の動翼8dによって旋回成分が
与えられて速度v2の冷却風となり、第二の羽根車9に
流入する。
【0028】第一の羽根車8と同じ周速度uで逆回転す
る第二の羽根車9の動翼9dに流入した冷却風は、第一
の羽根車8の回転によって発生した旋回成分が取り除か
れ、速度v3でラジエータ14に導入される。ここに動
翼8dと動翼9dとは同じ形の翼形を反転して配置する
ものとする。また、動翼8d,9dの取付角θ及び翼数
は、油圧ショベルの要求風量に応じて適宜設定される。
る第二の羽根車9の動翼9dに流入した冷却風は、第一
の羽根車8の回転によって発生した旋回成分が取り除か
れ、速度v3でラジエータ14に導入される。ここに動
翼8dと動翼9dとは同じ形の翼形を反転して配置する
ものとする。また、動翼8d,9dの取付角θ及び翼数
は、油圧ショベルの要求風量に応じて適宜設定される。
【0029】図2(a)において、時計まわりに回転す
る第一の羽根車8によって生じた旋回流fは、反時計ま
わりに回転する第二の羽根車9によって相殺されると同
時に、旋回流fの回転運動量がカウンタとなって圧力に
なるため、ファン静圧は高くなる。
る第一の羽根車8によって生じた旋回流fは、反時計ま
わりに回転する第二の羽根車9によって相殺されると同
時に、旋回流fの回転運動量がカウンタとなって圧力に
なるため、ファン静圧は高くなる。
【0030】図3は上記ファン静圧と風量との関係を示
したグラフである。同グラフにおいて、ファン静圧Pは
羽根車の前後で生じる圧力増加分を示している。そして
建設機械のエンジンルーム内では、ファン静圧Pと通風
抵抗Rとが釣合うような条件で風量Qが得られる。
したグラフである。同グラフにおいて、ファン静圧Pは
羽根車の前後で生じる圧力増加分を示している。そして
建設機械のエンジンルーム内では、ファン静圧Pと通風
抵抗Rとが釣合うような条件で風量Qが得られる。
【0031】詳しくは、ファン静圧Pと風量Qとの関係
を示すPQ曲線において、風量Qが増加するに反してフ
ァン静圧Pは低下する傾向がある。また、風量Qが増加
するにつれて通風抵抗Rが増加する。このような関係に
おいて、風量Qはファン静圧Pと通風抵抗Rが釣り合う
ような条件、すなわちPQ曲線とR曲線との交点Xで求
まることになる。
を示すPQ曲線において、風量Qが増加するに反してフ
ァン静圧Pは低下する傾向がある。また、風量Qが増加
するにつれて通風抵抗Rが増加する。このような関係に
おいて、風量Qはファン静圧Pと通風抵抗Rが釣り合う
ような条件、すなわちPQ曲線とR曲線との交点Xで求
まることになる。
【0032】一方、上記PQ曲線は、羽根車の回転数が
増加すると全体として右上方向にシフトする。
増加すると全体として右上方向にシフトする。
【0033】このような関係に基づいて、図4は実機に
搭載される各種ファンによるPQ曲線を対比して示した
ものであり、PQ1は従来の単一の羽根車によるPQ曲
線を示し、PQ2は単一羽根車の下流側にステータを付
加したステータ付きファンのPQ曲線を示し、P3は本
発明の二重羽根車によるPQ曲線を示している。なお、
上記ステータ付きファンとは、羽根車動翼の下流側に、
その羽根車で発生する冷却風をラジエータに対して直角
方向に方向転換させる案内羽根(ステータ)を配置した
ものである。
搭載される各種ファンによるPQ曲線を対比して示した
ものであり、PQ1は従来の単一の羽根車によるPQ曲
線を示し、PQ2は単一羽根車の下流側にステータを付
加したステータ付きファンのPQ曲線を示し、P3は本
発明の二重羽根車によるPQ曲線を示している。なお、
上記ステータ付きファンとは、羽根車動翼の下流側に、
その羽根車で発生する冷却風をラジエータに対して直角
方向に方向転換させる案内羽根(ステータ)を配置した
ものである。
【0034】図4において、建設機械のエンジンルーム
で必要とされる風量Qは上記したように、通風抵抗Rと
の交点で求まるものであるため、羽根車の回転数が同じ
であるとき、従来型ファンのファン静圧(交点X1参
照)とステータ付きファンのファン静圧(交点X2参
照)と本実施形態のファン静圧(交点X3参照)を比較
すると、それぞれ略28mmAq、略35mmAq、略56mmAq
となり、本実施形態によれば従来型ファンの1.6〜2
倍のファン静圧を得ることができる。
で必要とされる風量Qは上記したように、通風抵抗Rと
の交点で求まるものであるため、羽根車の回転数が同じ
であるとき、従来型ファンのファン静圧(交点X1参
照)とステータ付きファンのファン静圧(交点X2参
照)と本実施形態のファン静圧(交点X3参照)を比較
すると、それぞれ略28mmAq、略35mmAq、略56mmAq
となり、本実施形態によれば従来型ファンの1.6〜2
倍のファン静圧を得ることができる。
【0035】換言すれば、従来型ファンと同じ風量を得
る場合には、本実施形態の羽根車の回転数を低くするこ
とができることになる。従って、その羽根車を回転させ
る駆動源としてのエンジンの回転数を低下させることが
可能になり、その結果、エンジン騒音を低減させること
が可能になる。
る場合には、本実施形態の羽根車の回転数を低くするこ
とができることになる。従って、その羽根車を回転させ
る駆動源としてのエンジンの回転数を低下させることが
可能になり、その結果、エンジン騒音を低減させること
が可能になる。
【0036】なお、上記実施形態では羽根車とクランク
シャフトとをプーリで連結し、ベルト駆動する構成を示
したが、これに限らず羽根車とクランクシャフトとをギ
アで連結し駆動させることもできる。
シャフトとをプーリで連結し、ベルト駆動する構成を示
したが、これに限らず羽根車とクランクシャフトとをギ
アで連結し駆動させることもできる。
【0037】また、本発明の逆回転手段は、上記実施形
態ではギアを介してクランクシャフトに連結された従動
シャフトを逆回転させる構成であったが、これに限ら
ず、第一の羽根車8と第二の羽根車9を互いに逆方向に
回転させることができるものであれば、任意の回転機構
を利用することができる。
態ではギアを介してクランクシャフトに連結された従動
シャフトを逆回転させる構成であったが、これに限ら
ず、第一の羽根車8と第二の羽根車9を互いに逆方向に
回転させることができるものであれば、任意の回転機構
を利用することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
請求項1及び2の本発明によれば、羽根車の中心部と外
周部との間で圧力差が生じることを防止することがで
き、また、2つの羽根車を直列に配置して駆動させるこ
とによりファン静圧が加算されるため、風量が一定であ
る場合には、各羽根車を回転させるエンジンの回転数を
低下させることができ、それによってエンジン騒音を低
減させることができる。
請求項1及び2の本発明によれば、羽根車の中心部と外
周部との間で圧力差が生じることを防止することがで
き、また、2つの羽根車を直列に配置して駆動させるこ
とによりファン静圧が加算されるため、風量が一定であ
る場合には、各羽根車を回転させるエンジンの回転数を
低下させることができ、それによってエンジン騒音を低
減させることができる。
【0039】請求項3の本発明によれば、羽根車から送
り出される冷却風を効率良くラジエータに導入すること
ができる。
り出される冷却風を効率良くラジエータに導入すること
ができる。
【0040】請求項4の本発明によれば、簡単な構成で
2つの羽根車を互いに逆方向に回転させることができ
る。
2つの羽根車を互いに逆方向に回転させることができ
る。
【0041】請求項5の本発明に従えば、冷却風を効率
良くラジエータに導入することができる。
良くラジエータに導入することができる。
【図1】本発明に係る冷却装置の構成を一部切欠いて示
す正面図である。
す正面図である。
【図2】(a)は本発明の冷却装置による冷却風の流れの
様子を示す模式図であり、(b)は各羽根車8,9の動翼
断面を通過する冷却風の流れを示す説明図である。
様子を示す模式図であり、(b)は各羽根車8,9の動翼
断面を通過する冷却風の流れを示す説明図である。
【図3】ファン静圧と風量との関係を示したグラフであ
る。
る。
【図4】各種ファンによるPQ曲線を対比して示したグ
ラフである。
ラフである。
【図5】従来の冷却装置の構成を示す説明図である。
1 エンジン 2 クランクシャフト 3 クランクプーリ 4 従動シャフト 5a,5b ギア 6 従動プーリ 7 固定軸 8 第一の羽根車 8d 動翼 9 第二の羽根車 9d 動翼 14 ラジエータ 15 ファンシュラウド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 織田 剛 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 小林 利行 神戸市西区高塚台1丁目5番5号 株式会 社神戸製鋼所神戸総合技術研究所内 (72)発明者 大谷 和弘 兵庫県明石市大久保町八木740番地 株式 会社神戸製鋼所大久保建設機械工場内 (72)発明者 中島 一 広島市安佐南区祇園3丁目12番4号 油谷 重工株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 ファンの送風下流側にラジエータを配置
したプッシャファン方式の建設機械の冷却装置におい
て、 2つの羽根車を同軸上に回転自在に並設して前記ファン
を構成し、各羽根車を互いに逆方向に回転させて送風を
行うように構成したことを特徴とする建設機械の冷却装
置。 - 【請求項2】 前記各羽根車における動翼が互いに反転
した状態で配列され、送風方向において上流側に配置さ
れた一方の前記羽根車の回転によって生じた旋回流成分
を、下流側に配置された他方の前記羽根車の回転によっ
て取り除くように構成してなる請求項1記載の建設機械
の冷却装置。 - 【請求項3】 前記各羽根車が、前記ラジエータに対し
て略直角方向に配置された固定軸上にベアリングを介し
て支持されている請求項1または2に記載の建設機械の
冷却装置。 - 【請求項4】 一方の前記羽根車の駆動力をクランクシ
ャフトから、他方の前記羽根車の駆動力をそのクランク
シャフトの回転方向を逆転させる逆回転手段からそれぞ
れ得るように構成した請求項1〜3のいずれかに記載の
建設機械の冷却装置。 - 【請求項5】 前記各羽根車が、ファンシュラウド内に
収納されている請求項1〜4のいずれかに記載の建設機
械の冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11168807A JP2001003748A (ja) | 1999-06-15 | 1999-06-15 | 建設機械の冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11168807A JP2001003748A (ja) | 1999-06-15 | 1999-06-15 | 建設機械の冷却装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001003748A true JP2001003748A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15874867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11168807A Withdrawn JP2001003748A (ja) | 1999-06-15 | 1999-06-15 | 建設機械の冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001003748A (ja) |
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1999
- 1999-06-15 JP JP11168807A patent/JP2001003748A/ja not_active Withdrawn
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