JP2001003174A - 薄膜の形成方法及び誘導結合型プラズマcvd装置 - Google Patents

薄膜の形成方法及び誘導結合型プラズマcvd装置

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JP2001003174A
JP2001003174A JP11210316A JP21031699A JP2001003174A JP 2001003174 A JP2001003174 A JP 2001003174A JP 11210316 A JP11210316 A JP 11210316A JP 21031699 A JP21031699 A JP 21031699A JP 2001003174 A JP2001003174 A JP 2001003174A
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reaction gas
coil
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Masanobu Azuma
正信 東
Yasuyuki Yamamoto
泰幸 山本
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厚みムラが無く均一で、欠陥の少ない高品質
のシリコン薄膜を短時間で生産性良く形成することが可
能な誘導結合型プラズマCVD方法およびそのための誘
導結合型プラズマCVD装置を提供する。 【解決手段】 真空状態に維持できる反応チャンバー
と、前記反応チャンバー内に反応ガスを供給する反応ガ
ス供給部と、前記反応チャンバー内に配置され、高周波
電力を印加して反応ガス誘導結合型プラズマを発生させ
る高周波印加コイルと、前記反応チャンバー内におい
て、高周波印加コイルの近傍に配置1又は2以上され、
薄膜がその表面に形成される基材を設置する基材設置部
とを備える誘導結合型プラズマCVD装置であって、前
記反応チャンバー内に複数の高周波印加コイルが例えば
並列的に、或いは同心円状に配置されているか、又は渦
巻き状の高周波印加コイルが設置されている誘導結合型
プラズマCVD装置を用いて製膜を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘導結合型プラズ
マを用いた薄膜の形成方法、及び誘導結合型プラズマ化
学気相蒸着(CVD)装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、非晶質シリコン、微細結晶粒
シリコン、酸化シリコン、窒化シリコンなどの薄膜は、
薄膜トランジスタなどの半導体素子、光電変換素子など
に広範に用いられている。特に、この中でも、非晶質シ
リコンは、高い光導電率及び低い暗導電率などの優れた
電気特性を有し、しかも耐久性が高いため、太陽光発電
などの光電変換素子などに用いられている。
【0003】このような非晶質シリコン薄膜を形成する
一般的な方法としては、化学気相蒸着(CVD)法、例
えば、高周波プラズマCVD法、光CVD法、電子サイ
クロトン共鳴(ECR)法、熱CVD法などがある。
【0004】これらの方法の中でも、容量結合型プラズ
マの一種である高周波プラズマCVD法が、ダングリン
グボンド(未結合手)等の構造的欠陥の生成を低く抑
え、3次元的なシリコン網目構造を効率的に形成するこ
とが可能であることなどから従来より広く用いられてい
る。
【0005】この方法は、モノシラン(SiH4)、ジ
シラン(Si26)等の原料ガスを希釈用の水素ガスに
同伴させて真空反応チャンバー内に導入するとともに、
真空反応チャンバー内に互いに対向して配置された2つ
の電極間に高周波電力を印加して、高周波電界を発生さ
せて、この電界内で電子を原料ガスの中性分子に衝突さ
せて、高周波プラズマを形成して原料ガスを分解し、一
方の電極上に設置された基材表面にシリコン薄膜を形成
する方法である。
【0006】この高周波プラズマCVD法では、プラズ
マ密度が、例えば、109cm-3以下、特に太陽電池素
子が形成される条件でのプラズマ密度は約107〜約1
8cm-3程度と低いことから、シリコン薄膜の形成速
度が遅いため比較的高品質な膜が得られ易い。しかしな
がら、高いガス圧力を必要とするので、気相中での2次
反応によりポリマー状の分解生成物を生成したり、反応
チャンバー内の放電によるチャンバー壁への付着物質に
よる汚染、または電極への付着物質による汚染によって
薄膜品質の低下をきたすおそれがあった。
【0007】このため、最近では、容量結合型プラズマ
の代わりに、誘導結合型プラズマを利用した誘導結合プ
ラズマCVD法が用いられるようになっている。この誘
導結合型プラズマ法は、高周波コイル(アンテナ)に高
周波電力を印加して、誘導結合型プラズマを発生させ
て、高周波コイルに対向して配置された基材上に、シリ
コン薄膜を形成する方法である。この誘導結合型プラズ
マ法では、例えば、10 10〜1012cm 3程度の高い
プラズマ密度が得られ、プラズマ発生条件の調整により
有効ラジカル種(SiH3ラジカル)を多く発生させる
ことも可能である。しかも薄膜の成長表面或いは積層時
の界面に悪影響を及ぼすと思われているイオンの発生が
少なく、また、例えば、0.1〜20mTorrの低い
圧力で反応を行うことができるようになっている。
【0008】また、この誘導結合型プラズマCVDの装
置は、従来の容量結合型プラズマCVD装置とは異な
り、対向電極を使用する必要がないため、装置内部の空
間に自由度がある。このため、例えば、基材ステージに
対向して反応ガス供給ノズルを設置して、反応ガスの有
効利用率を高くすることも可能である。
【0009】このような誘導結合型プラズマ法を用いた
方法として、特開平10−27762号公報には、図1
0に示されるように反応チャンバー200の外部の上部
に渦巻状の高周波コイル202を配置し、表面に酸素を
含まないシリコン膜を蒸着した石英材の誘電体窓204
を反応チャンバー上部に形成するとともに、この誘電体
窓と基材206との間にリング状に形成したガス供給ノ
ズル208を備えた誘導結合型プラズマCVD装置21
0が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
誘導結合型プラズマCVD装置では、反応チャンバー外
部に高周波コイルを配設して、誘電体窓を介して高周波
を誘導しているために、反応圧力を、例えば7×10
2Torrと比較的高くしなければ高周波を誘導できな
いため、プラズマ中にガスミスト(パウダー)が発生し
やすく、その結果、基材表面のシリコン薄膜に不純物が
混入してしまい、均一で、欠陥の少ない高品質のシリコ
ン薄膜を形成するにはまだまだ不十分であった。
【0011】また、この場合、反応チャンバー外部に高
周波コイルを配設して、誘電体窓を介して高周波を誘導
しているために、高周波の伝達が良好ではなく、基材表
面への析出速度が遅く、生産効率が良好ではなかった。
【0012】このため、「Low Temperature Growth of
Amorphous and Polycrystalline Silicon Films from a
Modified Inductively Coupled Plasma」, M.Goto等,
Jpn.J. Appl. Phys. Vol. 36 (1997), pp.3714-3720に
は、誘導結合型プラズマCVD方法において、反応チャ
ンバー内部に高周波コイル(RFアンテナ)を配設し
て、低い反応圧力、低電圧で安定なプラズマを発生する
ことの可能な内部励起型の誘導結合型プラズマCVD装
置が提案されている。
【0013】しかしながら、本発明者等の検討によれ
ば、誘導結合型プラズマCVD法は、もともと製膜速度
が速く、大面積に膜を形成できるという特徴があるもの
の、製膜面積を大きくしようとする場合、高周波印加用
コイル径を単に大きくするだけでは、基材上に形成され
る薄膜の厚みむらが生じてくることが分かった。即ち、
コイルセンター付近に対応する位置の基材上に形成され
る膜の厚みが薄くなる傾向が見られた。この厚みむらは
薄膜トランジスターや光起電力素子を形成した場合、性
能のばらつきの原因となるため信頼性の低下につながる
ため好ましいものではない。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な実状に鑑みて、大面積の膜を形成する場合において
も、厚みムラが少なく、素子性能のばらつきを低く抑え
ることが可能な誘導結合型プラズマCVD装置、及び該
装置を用いた薄膜の形成方法を提供することを目的とし
て鋭意検討を行った。
【0015】その結果、このような内部励起型の誘導結
合型プラズマCVD方法において、通常用いるよりも小
さな径の高周波コイルを用いて、小面積の薄膜を作製し
たところ、そのときには厚みムラがなくしかも高速で薄
膜が形成されるという知見を得た。そして、該知見に基
づき、さらに検討を行ったところ、特定のコイルを用い
た場合、或いは特定のコイル配置を採った場合には上記
厚みムラを防止できるばかりでなく、良好な薄膜を形成
するための基板の設置場所に対する制約が大幅に緩和さ
れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0016】即ち、第一の本発明は、真空状態に維持で
きる反応チャンバーと、前記反応チャンバー内に反応ガ
スを供給する反応ガス供給部と、前記反応チャンバー内
に配置され、高周波電力を印加して反応ガス誘導結合型
プラズマを発生させる高周波印加コイルと、前記反応チ
ャンバー内において、高周波印加コイルの近傍に1又は
2以上配置され、薄膜がその表面に形成される基材を設
置する基材設置部とを備える誘導結合型プラズマCVD
装置であって、前記反応チャンバー内に高周波印加コイ
ルが複数配置されていることを特徴とする誘導結合型プ
ラズマCVD装置である。
【0017】上記の誘導結合型プラズマCVD装置にお
いて、反応チャンバー内に複数の高周波印加コイルを配
置する具体的態様としては、(i)コイル径3〜30cm
の高周波印加コイルを並列に配置する態様、(ii)チャン
バー内にコイル径3〜200cmの複数の高周波印加コ
イルを実質的に同心円状に配置する態様、(iii)最外径
が10〜200cmの渦巻き状のコイルを複数並列に配
置する態様等が挙げられる。
【0018】なお、上記本発明の誘導結合型プラズマC
VD装置において、基材設置部は必ずしも高周波印加コ
イルと対向して設置される必要はなく、該コイルの近傍
であればどこに設置してもよい。ここで、コイルの近傍
とは、発生したプラズマと接触が可能な範囲内であるこ
とを意味する。このため、例えばコイルを挟んで共にコ
イルに対向するように基板を設置する(別な表現をすれ
ば、2つの基板を平行に配置し、両基板の間にこれら基
板と平行になるようにコイルが配置されている)ことに
より、同時に2枚の薄膜を形成させることも可能であ
る。この点は、以下に説明する他の本発明についても同
様である。
【0019】また、第二の本発明は、真空状態に維持で
きる反応チャンバーと、前記反応チャンバー内に反応ガ
スを供給する反応ガス供給部と、前記反応チャンバー内
に配置され、高周波電力を印加して反応ガス誘導結合型
プラズマを発生させる高周波印加コイルと、前記反応チ
ャンバー内において、高周波印加コイルの近傍に1又は
2以上配置され、薄膜がその表面に形成される基材を設
置する基材設置部とを備える誘導結合型プラズマCVD
装置であって、前記高周波印加コイルが渦巻き状である
ことを特徴とする誘導結合型プラズマCVD装置であ
る。
【0020】上記第二の本発明の誘導結合型プラズマC
VD装置においては、反応チャンバー内に設置する高周
波コイルの数が1つであっても、前記第一の誘導結合型
プラズマCVD装置と同様に大面積の薄膜を厚さムラ無
く、高速形成することが可能である。
【0021】さらに、第三の本発明は、真空状態に維持
された反応チャンバー内に、反応ガスを供給するととも
に、反応チャンバー内に配置された複数の高周波印加コ
イルに高周波電力を印加することにより、反応ガス誘導
結合型プラズマを発生させて、前記複数の高周波印加コ
イルの近傍に1又は2以上配置された基材表面上に化学
気相蒸着膜を堆積させて薄膜を形成することを特徴とす
る薄膜の形成方法であり、第四の本発明は、真空状態に
維持された反応チャンバー内に、反応ガスを供給すると
ともに、反応チャンバー内に配置された渦巻き状の高周
波印加コイルに高周波電力を印加することにより、反応
ガス誘導結合型プラズマを発生させて、前記渦巻き状の
高周波印加コイルの近傍に1又は2以上配置された基材
表面上に化学気相蒸着膜を堆積させて薄膜を形成するこ
とを特徴とする薄膜の形成方法である。
【0022】上記第三及び第四の本発明は、それぞれ、
第一及び第二の本発明の誘導結合型プラズマCVD装置
を用いることにより実施されるものであり、これら方法
によれば、位置によって厚みムラのない均一性の高い薄
膜の高速形成が可能となる。
【0023】この様な優れた効果が発現する理由は、今
のところ明らかではないが、反応ガスの分解は高周波印
加コイル近傍で最も効率よく行われると考えられること
から、コイルを複数設置したり、渦巻き状とすることに
より実質的にコイル表面積が大きくなった結果、効率よ
く均一なプラズマを発生させることが可能になったため
と本発明者らは推定している。また、基材の設置個所に
対する制約が大幅に緩和されたのも均一なプラズマが得
られるようになったためであると考えられる。
【0024】なお、本発明の誘導結合型プラズマCVD
装置は、反応チャンバー内に高周波印加コイルが設置さ
れているので、高周波電力を印加することによって、反
応チャンバー内に供給する反応ガスとともに生じる誘導
結合型プラズマの発生効率が良好となるとともに、その
反応ガスの反応圧力を低くすることができる。
【0025】そのため、本発明の薄膜の形成方法では、
プラズマ中にガスミスト(パウダー)が発生しにくく、
薄膜に不純物が混入することがなく、均一で、欠陥の少
ない高品質の薄膜を形成できるとともに、電子密度が1
10〜1012cm-3程度と高いため、原料ガスの分解率
が向上し、基材表面への析出速度が速くなり、生産効率
が向上する。
【0026】また、本発明の薄膜の形成方法では、反応
ガスとしてシリコン系のガスを用いた場合には、シリコ
ン薄膜を形成することができるが、このときにSiHX
Cl4 -X(但し、Xは0〜3の整数である。)を含むガ
ス、特にジクロロシランガスを用いた場合には、特開平
6−326043号公報に示されているのと同様に耐光
劣化特性が高く、長時間光電特性を保持できるなど光に
対する安定性の高いシリコン薄膜を形成することが可能
となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の誘導結合型プラズマCVD装置(以下、単に「本CV
D装置」とも言う。)について更に詳しく説明する。図
1は、本発明の誘導結合型プラズマCVD装置のうち、
複数の高周波印加コイルが並列的に配置されたものの概
略図である。
【0028】図1に示す誘導結合型プラズマCVD装置
10は、例えば、SUS304などのステンレス鋼など
から構成され、真空状態に維持される円筒形の反応チャ
ンバー12を備えており、反応チャンバー12の底壁1
6に形成された排気口13を介して、真空ポンプなどの
真空源に接続することによって、一定の真空状態に維持
されるようになっている。
【0029】また、その内部には、表面にシリコン薄膜
等の薄膜を蒸着する基材Aを設置する基材設置部を構成
するステージ14が配置されている。このステージ14
は、反応チャンバー12の底壁16を貫通して、図示し
ない駆動機構によって上下に摺動可能に構成され、位置
調整可能となっているとともに、図示しない、例えばシ
ーズヒータなどの加熱機構によって、基材Aを加熱する
ことができるようになっている。なお、図示しないが、
ステージ14と底壁16との間の摺動部分には、反応チ
ャンバー12内の真空度を確保するために、シールリン
グなどのシール部材が配設されている。
【0030】一方、反応チャンバー12内の上方には、
複数のリング形状の高周波印加コイル18(a)、
(b)、(c)、(d)が設けられており、その基端部
分20(a)、20(b)、20(c)、20(d)及
び22(a)、22(b)、22(c)、22(d)
が、反応チャンバー12の頂壁を貫通して、それぞれ反
応チャンバー12外部に設けられた高周波電源24
(a)〜(d)に接続されている。この高周波印加コイ
ル18と高周波電源24の間には図示しないマッチング
回路が配設されており、各高周波電源24により発生し
た高周波を損失なく各高周波印加コイル18へ伝播でき
るようになっている。
【0031】この高周波印加コイル18の径は3〜30
cm、好適には5〜20cmである。このようなコイル
径であれば、各コイルの中心部付近において薄膜の厚さ
が薄くなくことを避けることが出来、しかも製膜速度を
速くすることが出来る。
【0032】高周波印加コイルの配置の仕方は、並列に
配置する以外は特に限定されないが、効果の点から、隣
り合った高周波印可コイルどうしの間隔は廣くない方が
好ましく、出来るだけ密に配置するのが望ましい。
【0033】また、上記各高周波印加コイル18(a)
〜(d)は、例えば図2に示したように、断面円形状で
中空構造となっており、隔壁26を隔てて上部に熱媒通
路28が形成されており、この熱媒通路28に、熱媒源
30(図1には示していない。)から、例えば、シリコ
ンオイルなどの熱媒を流通させることにより、高周波印
加コイル18の温度を制御できるようになっている。
【0034】また、高周波印加コイル18には、隔壁2
6を隔ててその下部には、反応ガス供給経路32が形成
されており、反応ガス供給源27(図1には示していな
い。)から、例えば、モノシラン(SiH4)、ジシラ
ン(Si26)等の原料ガスをそのまま、或いは水素、
ヘリウム、アルゴン、キセノン等の希釈用のガスと混合
して、この反応ガス供給経路32を介して、高周波印加
コイル18の下端に、そのリング形状に沿って一定間隔
離して形成された反応ガス供給口34より反応ガスを反
応チャンバー12内に供給するようになっている。これ
によって、高周波印加コイル18に印加された高周波に
よって、誘導結合型プラズマを発生させて、基材表面に
シリコン薄膜を析出形成するようになっている。
【0035】このように、高周波印加コイル18の内部
に反応ガスの供給経路32を形成することによって、従
来のように別途、反応ガス供給用ノズルを設けた場合に
比較して、不要なシリコン薄膜が形成する箇所が少なく
なるので、剥がれ落ちたシリコン薄膜による不純物汚染
が少なくなり、均質で高品質なシリコン薄膜を基材表面
に形成することが可能となる(単に形成される薄膜の厚
さムラをなくすという目的だけであれば、別途反応ガス
供給ノズルを設けてもよいことは勿論である)。
【0036】なお、この高周波コイル18の材質として
は、金属製、例えば、SUS304などのステンレス
鋼、銅、アルミニウムなどの加工しやすい材質から選択
すれば良く、特に限定されるものではない。また、高周
波コイル18の表面は、アルミナ、窒化アルミニウム等
の絶縁体で被覆されていてもよい。
【0037】また、この高周波コイル18の構造として
は、図3の断面図に示したように、断面円形状の熱媒通
路28と反応ガス供給経路32を上下に重ねて上下一体
化した構造とすることによって、より製作が容易とな
る。
【0038】また、本CVD装置の場合には、高周波コ
イル18の内部に形成した熱媒通路28内に熱媒を循環
させることによって、高周波コイルの温度制御を行える
ようにしたが、例えば、コイルを加熱する場合において
は、他の加熱手段、例えば、シーズヒータを高周波コイ
ル18の内部に埋設することによって、高周波コイルを
加熱することも勿論可能である。
【0039】さらに、反応チャンバー12の側部には、
図示しないゲートバルブがあり、これを介して、処理す
べき基材Aを出し入れするための圧力調整室(図示して
いない)に接続されている。
【0040】このように構成される本発明の誘導結合型
プラズマCVD装置を用いた誘導結合型プラズマCVD
方法について、以下に説明する。
【0041】先ず、真空ポンプなどの真空源を作動する
ことによって、排気口13を介して排気することによ
り、反応チャンバー12内を真空状態に維持する。反応
チャンバー12内を高真空にすることにより、シリコン
膜の不純物元素となる酸素、炭素、窒素等を除去するこ
とができる。この時の圧力は、1×10-6Torr以下
とするのが好適である。
【0042】次に、反応チャンバー12の側部に接続さ
れた圧力調整室(図示しない)内に、処理すべき、例え
ばガラス基板、金属基板などからなる基材Aを搬入した
後、この圧力調整室内の圧力を反応チャンバー12内の
圧力と同じ真空度になるように調整する。そして、ゲー
トバルブ(図示しない)を開放して、基材Aを反応チャ
ンバー12内のステージ14の上に載置する。
【0043】そして、反応チャンバー12の外部に設け
られた高周波電源24から高周波印加コイル18に高周
波を印加するとともに、反応ガス供給源27から、高周
波印加コイル18に形成された反応ガス供給経路32を
介して、反応ガス供給口34より反応ガスを反応チャン
バー12内に供給する。これにより、高周波印加コイル
18に印加された高周波によって、誘導結合型プラズマ
を発生させて、ステージ14に載置された基材Aの表面
にシリコン薄膜を析出形成するようになっている。
【0044】なお、この際の反応チャンバー12内の圧
力(反応圧力)は、好ましくは0.3〜100mTor
r、より好ましくは5〜30mTorrとするのが望ま
しい。このような圧力に制御することによって、プラズ
マ中にガスミスト(パウダー)の発生を防止し、均一
で、欠陥の少ない高品質のシリコン薄膜を形成すること
ができる。
【0045】この際、高周波印加コイル18に形成され
た熱媒通路28に熱媒源30から、熱媒を流通させるこ
とにより、高周波印加コイル18を加熱するようになっ
ている。この加熱温度としては、高周波印加コイル18
表面に形成される不要なシリコン薄膜が緻密な膜とな
り、高周波印加コイル表面から剥離しにくくするよう
に、好ましくは、150〜300℃、さらに好ましく
は、200〜250℃とするのが望ましく、これにより
均一、均質で高品質なシリコン薄膜を基材表面に形成す
ることが可能となる。なお、この場合の熱媒としては、
例えば、シリコンオイルが使用可能であるが、水蒸気等
のその他の熱媒であっても良く、特に限定されるもので
はない。
【0046】この場合、高周波電力としては、10W〜
3KWであり、高周波の周波数としてはマッチング回路
での調整を考慮すれば、5MHz〜200MHzの高周
波とするのが好ましく、さらに好ましくは、10MHz
〜100MHzとするのが望ましい。
【0047】また、反応チャンバー12内に導入する反
応ガスとしては、例えばシリコン薄膜を形成する場合、
モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si26)等、或
いは、これらの反応ガスに水素、アルゴン、ヘリウム、
ネオン、キセノン等の希釈用ガスを同伴した反応ガスが
使用可能である。さらに、耐光劣化性が高く、長時間光
電特性を保持できるなど光に対する安定性の高いシリコ
ン薄膜を形成するためには、SiHXCl4-X(但し、X
は0〜3の整数である。)で表されるような塩素原子を
含むシランガスを希釈用の水素ガスと同伴させて、反応
ガスとして用いることが望ましい。特に、ジクロロシラ
ン(SiH2Cl2)は、その沸点が約10℃であるため
にその取扱いが容易であるので、塩素原子を含むシラン
ガスとしては、これを用いるのが好ましい。
【0048】反応ガス及び希釈ガスの導入量としては、
反応ガスを単独で反応チャンバー内に導入する場合と、
希釈ガスと同伴させて反応チャンバー内へ導入する場合
とでは異なるが、20オングストローム毎秒以上の析出
速度が得られるということを考慮すれば、総導入量とし
て30cc/分〜3000cc/分となるようにするの
が好ましい。また、反応ガスと希釈ガスとの混合比率は
特に限定されるものではないが、反応ガスに対する希釈
ガスの流量比(希釈ガス/反応ガス)が10を越えると
シリコン膜の構造に変化が見られる。この希釈ガスの流
量比が10より小さい場合には、アモルファスシリコン
の析出が支配的であり、10以上になると結晶質のシリ
コン膜の析出が支配的となる。しかしながら、シリコン
膜の構造変化は、その他の析出条件、すなわち、高周波
電力、基材温度などとも大きく関係するので、一義的に
流量比のみで規定することは困難である。一般的には、
高周波電力が高いほど、希釈率が高いほど、さらに、基
材温度が高いほど結晶質シリコン薄膜の析出が優勢とな
る。
【0049】また、基材Aと高周波コイル18との間の
距離(L)としては、主たる堆積前駆体と考えられるS
iH3中性ラジカルの寿命を考慮すれば、8cm〜30
cmの範囲とするのが望ましく、ステージ14を上下に
摺動させることによって位置調整すればよい。
【0050】さらに、基材Aは、ステージ14に設けら
れた加熱装置によって、高品質なシリコン薄膜が析出し
やすいように、約200〜約250℃に加熱するのが好
適である。
【0051】このようにすることによって、高周波印加
コイル18に印加された高周波によって発生した誘導結
合型プラズマによって、ステージ14に載置された基材
Aの表面にシリコン薄膜が析出形成される。
【0052】なお、この薄膜形成の時間は、基材の用途
及び装置の形態にもよるが、複数の高周波印加コイルを
使用した場合には、例えば、シリコン薄膜の膜厚が20
00〜8000オングストロームとなるように、20〜
80秒程度反応処理すればよい。
【0053】図4は、別の態様の本発明の誘導結合型プ
ラズマCVD装置を示す概略図である。図4に示す本C
VD装置は、高周波印加コイル18が同心円状に配置さ
ることが異なる以外は、図1に示す本CVD装置と同様
な構成である。そのため、図4において図1と同じ構成
部材には同じ参照番号を付し、高周波印加コイルの18
以外に付いてはその詳細な説明を省略する。
【0054】図4には、径の異なる3個の高周波印加コ
イルを同心円状に配置した例を示したが、最大高周波印
加コイルの径を大きくし、内側に配置するコイルの数を
増やすことにより、製膜面積をより大きくすることが出
来る。この時、同心円状の各コイルの間隔は等間隔であ
るのが好ましい。また、同心円状に配置されたコイル群
を複数設けてもよいことは勿論である。
【0055】なお、図4に示す本CVD装置を用いた薄
膜の形成も、図1に示した本CVD装置を用いたときと
同様にして行うことが出来る。
【0056】また、図5は、別の態様の本発明の誘導結
合型プラズマCVD装置を示す概略図である。図5に示
す本CVD装置は、渦巻き状の高周波印加コイル18が
一つ配置されていることが異なる以外は、図1に示す本
CVD装置と同様な構成である。そのため、図5におい
て図1と同じ構成部材には同じ参照番号を付し、高周波
印加コイルの18以外に付いてはその詳細な説明を省略
する。
【0057】該CVD装置においては、高周波印加コイ
ル18が渦巻き状であるため、特に複数のコイルを用い
なくとも本発明の効果を得ることができる。該渦巻き状
の高周波印加コイルにおいては、最外径の大きさに応じ
て、任意の大きさの薄膜を形成することが出来るが、薄
膜の厚さムラをなくすためには、渦巻きの巻数は多い方
が好ましい。
【0058】なお、図5に示す本CVD装置を用いた薄
膜の形成も、図1に示した本CVD装置を用いたときと
同様に行うことが出来る。
【0059】また、図6は、別の態様の本発明の誘導結
合型プラズマCVD装置を示す概略図である。図6に示
す本CVD装置は、基材を設置するための基材ステージ
14が2台配置されていることが異なる以外は、図1に
示す本CVD装置と同様な構成である。そのため、図6
において図1と同じ構成部材には同じ番号を付し、その
説明を省略する。該CVD装置は、薄膜の析出が基材に
囲まれた空間内で起こるため、反応容器壁に膜が付着す
ることを著しく抑制させることが出来る。また、一度の
反応により基材の数だけ膜の析出が可能となり、生産効
率の点でも優れる。
【0060】図7は、連続操業可能な本発明の誘導結合
型プラズマCVD装置の全体概略図である。図8にはそ
の一部が拡大して示されており、該図のVIII−VI
II線での断面が図9に示されている。
【0061】この装置は、連続して操業可能ないわゆる
「ロール・ツー・ロール方式」のCVD装置を示してい
る。
【0062】このCVD装置は、帯状に形成された基材
Bを連続的に処理するための装置であって、図7に示し
たように、基材Bは、繰出しチャンバー101から、連
接して形成された複数のCVD処理チャンバー102〜
106を通過して、巻き取りチャンバー107にて巻き
取られるようになっている。なお、それぞれのチャンバ
ーとの間には、ゲート装置109が設けられている。
【0063】繰出しチャンバー101内に配設された繰
出しローラ110にロール状に巻装された基材Bは、保
護フィルム巻き取りローラ111によって、その表面の
保護フィルムCが剥離された後、案内ローラ112に案
内され、各ゲート装置109を介して、CVD処理チャ
ンバー102〜106を通過する間に、シリコン薄膜が
その表面に形成される。その後、巻き取りチャンバー1
07内の案内ローラ113によって案内され、保護フィ
ルム繰出しローラ114から新しい保護フィルムDが薄
膜形成面に当接され、巻き取りローラ115によって巻
き取られるようになっている。
【0064】この際、繰出しチャンバー101、CVD
処理チャンバー102〜106、ならびに巻き取りチャ
ンバー107内は、排気手段によって一定の真空状態に
維持されている。また、ゲート装置109には、ゲート
ガス供給路116によって、各CVD装置での反応ガス
などの薄膜形成条件の独立性を維持するために、水素ガ
ス、その他の不活性ガスが供給されるようになってい
る。
【0065】また、図8に示したように、ゲート装置1
09、CVD処理チャンバー102〜106内には、マ
グネットローラからなる案内ローラ117が配設されて
おり、基材Bを案内するようになっている。
【0066】図8および図9に示したように、CVD処
理チャンバー102〜106内には、その下方に高周波
炉118が形成されており、その下端内部に高周波電源
119に接続された高周波コイル120が設けられてい
る。なお、高周波電源119及び高周波コイルの120
の配置及び構成は、上述した図1におけるのと同様であ
り、図示しないが各チャンバー内には複数の高周波電源
119及び高周波コイルの120が配置されており、高
周波コイル120の内部には熱媒源に接続された熱媒通
路、反応ガス源に接続された反応ガス供給経路、ガス供
給口が形成されている。
【0067】なお、これらのCVD処理チャンバー10
2〜106は、図8に示したように真空ポンプなどの真
空源126に接続された排気口127を介して一定の真
空状態に維持されている。
【0068】このように構成することによって、上述し
た図1、図4、図5及び図6に示すCVD装置を用いた
場合と同様に、均一なシリコン薄膜を基材Bの表面に連
続的に形成することが可能となり、その生産効率が向上
する。
【0069】以上、本発明の誘導結合型プラズマCVD
方法ならびに誘導結合型プラズマCVD装置の実施例に
ついてシリコン薄膜を形成する例を中心に説明したが、
他のシリコンゲルマニウム膜(SiGe)、シリコンカ
ーバイド膜(SiC)、シリコン窒化膜(SiN)、シ
リコン酸化膜(SiO2)、ダイヤモンドライクカーボ
ン膜(DLC)などの薄膜を形成する場合にも適用可能
である。また、縦置き型の装置について説明したが、横
置き型の装置に変更するなど種々変更することが可能で
あることは勿論である。
【0070】
【実施例】以下、実施例及び比較例をあげて本発明を具
体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
【0071】実施例1 図1に示したCVD装置を用いて、基材(石英ガラス基
板、厚さ:0.5mm、寸法:10cm×10cm)基
板をステージにセットした。なお、高周波印加コイル
は、いずれもコイル径10cmであり、それぞれのコイ
ルの中心間の距離が15cmとなり、各中心が正四角形
の頂点となる位置に配置した。
【0072】反応ガスとしてモノシランガス100%の
純粋ガスを希釈しないで反応チャンバー内へ供給した。
モノシランガスの流量は30cc/分とし、反応チャン
バー内の圧力を5mTorrに維持して、基材ステージ
から10cm離した距離に配置した4つの高周波コイル
に、13.56MHzの高周波電源から300Wの出力
で高周波を供給した。この際、高周波印加用コイルと反
応ガス供給ノズルは一体型とした。また、基材は200
℃に加熱した。50秒間処理することにより5000オ
ングストロームのアモルファスシリコン薄膜(本発明品
1)を得た。
【0073】比較例1 実施例1に於いて、反応チャンバー内に設置する高周波
印加コイルを径50cmのもの1つとする他は実施例1
と同様にして厚さ4000オングストロームのアモルフ
ァスシリコン薄膜(比較品1)を形成した。
【0074】実施例2 コイル径30cm、20cm、10cmの3つの高周波
印加コイルを各コイルの間隔が等間隔となるように同心
円状に配置した他は実施例1と同様にして厚さ4500
オングストロームのアモルファスシリコン薄膜(本発明
品2)を得た。
【0075】実施例3 最外径、中央径、及び最内径がそれぞれコイル径30c
m、20cm、10cmの3巻の渦巻き状の高周波印加
コイル1つを用いる他は実施例1と同様にして厚さ35
00オングストロームのアモルファスシリコン薄膜(本
発明品3)を得た。
【0076】実施例4 図6に示したCVD装置を用いて、基材(石英ガラス基
板、厚さ:0.5mm、寸法:10cm×10cm)基
板をコイルを挟んで対向する2つのステージにセットし
た。なお、高周波印加コイルは、いずれもコイル径10
cmであり、それぞれのコイルの中心間の距離が15c
mとなり、各中心が正三角形の頂点となる位置に配置し
た。
【0077】反応ガスとしてモノシランガス100%の
純粋ガスを希釈しないで反応チャンバー内へ供給した。
モノシランガスの流量は30cc/分とし、反応チャン
バー内の圧力を5mTorrに維持して、基材ステージ
から10cm離した距離に配置した3つの高周波コイル
に、13.56MHzの高周波電源から300Wの出力
で高周波を供給した。この際、高周波印加用コイルと反
応ガス供給ノズルは一体型とした。また、基材は200
℃に加熱した。50秒間処理することにより4800オ
ングストロームのアモルファスシリコン薄膜(本発明品
4)を2枚得た。
【0078】上記で得られた、本発明品1〜3及び比較
品1について膜厚分布を測定した。その結果を下記の表
1に示した。なお、膜厚分布の測定は、分光エリプソメ
ーター「DVA−36VM」(溝尻光学株式会社製)を
用いた。また、厚みむら比率は、中央部厚みと端部厚み
の差を端部厚みで除した値を%で表したものである。ま
た、実施例4については同時に得られたもう1つの膜に
ついても測定を行ったが、ほぼ同じ結果であった。
【0079】
【表1】
【0080】表1の結果から明らかなように本発明によ
り得られた発明品は比較品に比べ膜厚分布が少ないこと
が分かった。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、基材表面に化学的気相
蒸着膜を形成する際に、膜厚分布の少ないシリコン膜を
高速度で形成することが可能である。また、基材を複数
設置することもできるので、生産性も高く原料の利用効
率も高くすることが出来る。
【0082】また、反応チャンバー内に配置した高周波
印加コイルにより高周波電力を印加しているので、反応
チャンバー内に供給する反応ガスとともに生じる誘導結
合型プラズマの発生効率が良好となるとともに、その反
応ガスの反応圧力を低くすることができる。
【0083】さらに、本発明によれば、例えばシリコン
薄膜を製造する場合、反応ガスとしてジクロロシランの
ような一般式SiHXCl4-X(但し、Xは0〜3の整
数)で示される化合物を含むガスを使用することが出来
るので、耐光劣化特性、並びに長時間光電特性を保持で
きるなど光に対する安定性の高いシリコン薄膜を形成す
ることも可能である。
【0084】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、反応チャンバー内に複数の高周波印
加コイルが並列に配置された本発明の誘導結合型プラズ
マCVD方法の概略図である。
【図2】 図2は、本発明の誘導結合型プラズマCVD
装置で好適に使用できる高周波印加コイルの断面図であ
る。
【図3】 図3は、本発明の誘導結合型プラズマCVD
装置で好適に使用できる別の高周波印加コイルの断面図
である。
【図4】 図4は、反応チャンバー内に複数の高周波印
加コイルが同心円状に配置された本発明の誘導結合型プ
ラズマCVD装置の概略図である。
【図5】 図5は、反応チャンバー内に渦巻き状の1つ
の高周波印加コイルが配置された本発明の誘導結合型プ
ラズマCVD装置の概略図である。
【図6】 図6は、反応チャンバー内に基材を設置する
ためのステージが3台配置された本発明の誘導結合型プ
ラズマCVD装置の概略図である。
【図7】 図7は、連続操業可能な本発明の誘導結合型
プラズマCVD装置の全体概略図である。
【図8】 図8は、図7の一部を拡大して示す図であ
る。
【図9】 図9は、図8のVIII−VIII線での断
面図である。
【図10】 図10は、従来の誘導結合型プラズマCV
D装置の概略図である。
【符号の説明】 12 反応チャンバー 13 排気口 14 ステージ 16 底壁 17 側壁 18 高周波印加コイル 20、22 基端部分 24 高周波電源 26 隔壁 27 反応ガス供給源 28 熱媒通路 30 熱媒源 32 反応ガス供給経路 34 反応ガス供給口 101 繰出しチャンバー 102 〜106 処理チャンバー 109 ゲート装置 110 繰出しローラ 111 保護フィルム巻き取りローラ 112、113、117 案内ローラ 114 保護フィルム繰出しローラ 115 巻き取りローラ 116 ゲートガス供給路 118 高周波炉 119 高周波電源 120 高周波コイル 126 真空源 127 排気口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA03 AA06 AA16 AA17 BA29 BA30 BA37 BA40 BA44 CA06 FA04 GA14 KA30 KA45 5F045 AA08 AB01 AB02 AB04 AB06 AB07 AB32 AB33 AC01 AC05 AC16 AC17 AD06 AE13 AE15 AE17 AE19 AF07 AF10 BB02 BB08 BB09 DP22 DQ15 EH04 EH08 EH11 EK10 EM02 EM10 HA24

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空状態に維持できる反応チャンバー
    と、前記反応チャンバー内に反応ガスを供給する反応ガ
    ス供給部と、前記反応チャンバー内に配置され、高周波
    電力を印加して反応ガス誘導結合型プラズマを発生させ
    る高周波印加コイルと、前記反応チャンバー内におい
    て、高周波印加コイルの近傍に1又は2以上配置され、
    薄膜がその表面に形成される基材を設置する基材設置部
    とを備える誘導結合型プラズマCVD装置であって、前
    記反応チャンバー内に高周波印加コイルが複数配置され
    ていることを特徴とする誘導結合型プラズマCVD装
    置。
  2. 【請求項2】 真空状態に維持できる反応チャンバー
    と、前記反応チャンバー内に反応ガスを供給する反応ガ
    ス供給部と、前記反応チャンバー内に配置され、高周波
    電力を印加して反応ガス誘導結合型プラズマを発生させ
    る高周波印加コイルと、前記反応チャンバー内におい
    て、高周波印加コイルの近傍に1又は2以上配置され、
    薄膜がその表面に形成される基材を設置する基材設置部
    とを備える誘導結合型プラズマCVD装置であって、前
    記高周波印加コイルが渦巻き状であることを特徴とする
    誘導結合型プラズマCVD装置。
  3. 【請求項3】 真空状態に維持された反応チャンバー内
    に、反応ガスを供給するとともに、反応チャンバー内に
    配置された複数の高周波印加コイルに高周波電力を印加
    することにより、反応ガス誘導結合型プラズマを発生さ
    せて、前記複数の高周波印加コイルの近傍に1又は2以
    上配置された基材表面上に化学気相蒸着膜を堆積させて
    薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 真空状態に維持された反応チャンバー内
    に、反応ガスを供給するとともに、反応チャンバー内に
    配置された渦巻き状の高周波印加コイルに高周波電力を
    印加することにより、反応ガス誘導結合型プラズマを発
    生させて、前記渦巻き状の高周波印加コイルの近傍に1
    又は2以上配置された基材表面上に化学気相蒸着膜を堆
    積させて薄膜を形成することを特徴とする薄膜の形成方
    法。
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