JP2007224339A - 成膜方法及び成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1層または2層以上の薄膜を、煩わしい作業無しで大量生産することができる成膜方法及び好適な成膜装置を提供する。
【解決手段】一定幅のシート10が巻回された供給ローラ2から一定距離離れた巻取ローラ6により、前記供給ローラ2から解かれたシート10を、プラズマCVD法による薄膜形成ゾーン3、4、5を通過させて巻取る工程と、上記薄膜形成ゾーン3〜5を通過させることに伴って上記シート10上に上記ゾーン3〜5と同数の薄膜のそれぞれを順次プラズマCVD法により成膜する工程とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば有機EL素子(有機エレクトロルミネッセンス素子)、液晶表示素子などを成膜するためのシートに、プラズマCVD法により薄膜を形成するための成膜方法及びその方法に好適に使用される成膜装置に関する。
上述したプラズマCVD法により薄膜を成膜する方法として、チャンバー内でプラズマを発生させて、チャンバー内に導入された成膜ガスをプラズマにより分解・イオン化し、基板等の被成膜対象の表面に薄膜を形成する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−63304号公報(図2参照)
ところで、上述した成膜方法による場合には、チャンバー内にセットする被成膜対象がセットし得る大きさに限定されるため、一度に大量の被成膜対象に対して成膜することができず、大量生産に適用し難いという難点があった。また、被成膜対象を1つずつ出入れして成膜する必要があるため、チャンバー内を成膜可能な所定の雰囲気に調整するという準備に長時間を要するという難点もあった。
更に、上述した成膜方法により、被成膜対象の表面に複数の薄膜を形成する場合には、以下のような課題があった。ここで2層の薄膜を形成する場合を例に挙げると、2層の薄膜を形成する方式としては、例えば同一の成膜装置により2回成膜する方式と、別の成膜装置によりそれぞれ1回ずつ成膜する方式とが考えられる。しかしながら、前者の同一の成膜装置により2回成膜する方式によるときには、下層の薄膜を形成した後、その上層の薄膜を形成する前に、上記下層の薄膜の形成に用いた成膜ガスを置換等により除去する等の準備作業が必要となり煩わしい。一方、後者の別の成膜装置によりそれぞれ1回ずつ成膜する方式によるときは、2つの成膜装置に対する被成膜対象の出入れに長時間を要するとともに上記出入れに伴うチャンバー内の雰囲気変化を元の状態に戻す作業も必要となって煩わしいという難点がある。3層以上の成膜のときは、更に煩わしくなる。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するためになされたものであり、1層または2層以上の薄膜を、煩わしい作業無しで大量生産することができる成膜方法及び好適な成膜装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1の成膜方法は、一定幅のシートが巻回された供給ローラから一定距離離れた巻取ローラにより、前記供給ローラから解かれたシートを、1または2以上のプラズマCVD法による薄膜形成ゾーンを通過させて巻取る工程と、上記薄膜形成ゾーンを通過することに伴って上記シート上に上記ゾーンと同数の薄膜のそれぞれを順次プラズマCVD法により成膜する工程とを含むことを特徴とする。
請求項2の成膜方法は、請求項1に記載の成膜方法において、前記シートの移動速度を変えることにより前記薄膜の厚みを調整することを特徴とする。
請求項3の成膜方法は、請求項1または2に記載の成膜方法において、前記薄膜形成ゾーンのシート移動方向に沿った長さを調節することにより前記薄膜の厚みを調整することを特徴とする。
請求項4の成膜方法は、請求項1乃至3のいずれかに記載の成膜方法において、前記2以上の薄膜形成ゾーンを通過させ、前記シートの上に、湿気及び酸素の透過を防止するための窒化シリコンからなるバリヤ層と、酸化シリコン、窒酸化シリコンおよび炭化シリコンのうちの少なくとも一つからなる応力緩和層とを有する保護膜を形成することを特徴とする。
請求項5の成膜方法は、請求項4に記載の成膜方法において、前記応力緩和層を、前記保護膜が前記シート上のゴミを覆うことができる厚みに形成することを特徴とする。
本発明の請求項6の成膜装置は、一定幅のシートが巻回される供給ローラと、該供給ローラから一定距離離れていて該供給ローラから解かれた上記シートを巻取る巻取ローラと、該供給ローラと該巻取ローラとの間に設けられていて上記供給ローラからの上記シートが通過する1または2以上のプラズマCVD法による薄膜形成ゾーンと、上記供給ローラ、上記巻取ローラ及び上記1または2以上の薄膜形成ゾーンが内部に設けられたチャンバーと、上記薄膜形成ゾーンに設けられたガス供給部材とを具備することを特徴とする。
請求項7の成膜装置は、請求項6に記載の成膜装置において、前記2以上の薄膜形成ゾーンのそれぞれは、前記シートの出入りに用いる出入り口を有する部屋に仕切られていて、隣合う薄膜形成ゾーンは上記出入り口を共用するように連続していることを特徴とする。
請求項8の成膜装置は、請求項7に記載の成膜装置において、前記部屋のそれぞれに、真空引き用のポンプが配置されていることを特徴とする。
請求項9の成膜装置は、請求項6乃至8のいずれかに記載の成膜装置において、前記チャンバーが2以上の薄膜形成ゾーンを有し、そのチャンバー内で2種類以上の薄膜が形成されることを特徴とする。
本発明の方法及び装置による場合には、供給ローラから解かれたシートを、1または2以上のプラズマCVD法による薄膜形成ゾーンを通過させ、ゾーンを通過する間に薄膜を形成して巻取ローラに巻取る。このため、上記薄膜形成ゾーンの通過に伴って上記シート上に上記ゾーンと同数の薄膜を順次プラズマCVD法により連続的に成膜することができる。換言すると、1層の薄膜を形成する場合は、1つの薄膜形成ゾーンを通過させることでシート上に薄膜を形成することができ、長いシートを用いることで、非常に長い薄膜付きシートを生産することができる。また、2層以上の薄膜を形成する場合は、薄膜の数の薄膜形成ゾーンを設けるだけで、任意の数の薄膜を簡単に連続成膜することができる。よって、従来のように成膜ガスの置換等による除去する等の準備作業、2以上の成膜装置に対する被成膜対象の長時間の出入れ、及び、上記出入れに伴って変化したチャンバー内の雰囲気を元の状態に戻す作業のいずれも不要にできるので、煩わしい作業無しで大量生産することが可能になる。
請求項2の方法による場合には、シートの移動速度を遅くすると薄膜形成時間が長くなり、シートの移動速度を速くすると薄膜形成時間が短くなるため、これにより薄膜の厚みを調整することが可能となる。
請求項3の方法による場合には、薄膜形成ゾーンのシート移動方向長さを長くすると薄膜形成時間が長くなり、薄膜形成ゾーンのシート移動方向長さを短くすると薄膜形成時間が短くなるため、これにより薄膜の厚みを調整することが可能となる。
請求項4の方法による場合には、シートの上に、湿気及び酸素の透過を防止するための窒化シリコンからなるバリヤ層と、酸化シリコン、窒酸化シリコンおよび炭化シリコンのうちの少なくとも一つからなる応力緩和層とを有する保護膜を形成するので、バリヤ層におけるクラックの発生を効果的に防止でき、更に上記保護膜の上に例えば有機EL素子などを形成してもその有機EL素子などを長期にわたって湿気、酸素から保護することが可能になる。
つまり、シート上に形成した窒化シリコンからなるバリヤ層は、湿気、酸素の透過率が非常に低いので、湿気、酸素から保護することができる。また、バリヤ層の他に、酸化シリコン、窒酸化シリコンおよび炭化シリコンのうちの少なくとも一つからなる応力緩和層を形成しているので、成膜後の残留応力が大きいバリヤ層におけるクラックの発生を効果的に防止することができ、これにより長期にわたって湿気、酸素から保護することが可能になる。
請求項5の発明による場合には、保護膜がシート上のゴミを覆うので、保護膜上に成膜する半導体素子、例えば有機EL素子にゴミによる悪影響を及ぶのを防止することができる。また、酸化シリコンや窒酸化シリコン或いは炭化シリコン或いはこれらのうちの2以上を組み合わせた混合物からなる応力緩和層は、窒化シリコンからなるバリヤ層よりも、同一の移動速度であっても厚く形成することができるので、成膜時間の短縮化に寄与することができる。更に、光触媒によりシート上のゴミを除去する作業を省略することができる。
請求項7の発明による場合には、薄膜形成ゾーンのそれぞれが、シートの出入りに用いる出入り口を有する部屋に仕切られていて、隣合う薄膜形成ゾーンは出入り口を共用するように連続しているので、各薄膜形成ゾーンを離した配置にする場合よりも全長を短くすることができ、コンパクト化が図れる。
請求項8の発明による場合には、部屋のそれぞれに配置したポンプで真空引きを行うことができ、各部屋毎に個別に真空度の調整が可能になる。
以下に、本発明を具体的に説明する。
図1は、本発明方法に用いる薄膜の成膜装置を模式的に示す正面図である。
この成膜装置は、減圧用チャンバー1の内側に、供給ローラ2を内蔵する供給ゾーンと3つの薄膜形成ゾーン3、4、5と巻取ローラ6を内蔵する巻取ゾーンとが設けられていて、各薄膜形成ゾーン3〜5のそれぞれには、複数、図示例では2つのガス導入管11、12、13、14、15および16が設けられている。
供給ローラ2と巻取ローラ6とは一定距離離れて配置されていて、供給ローラ2には折曲げ自在な一定幅のフレキシブルなシート10が巻回されていて、供給ローラ2から解かれたシート10は、薄膜形成ゾーン3〜5を経て巻取ローラ6に巻取られる。供給ローラ2と巻取ローラ6の近傍のチャンバー1部分には開閉扉17、18が設けられていて、開閉扉17を介して供給ローラ2に巻回されたシート10の取付けができ、開閉扉18を介して巻取ローラ6に巻き取られたシート10を取出すことができるようになっている。
供給ローラ2と巻取ローラ6の近傍にはテンションローラ9a、9bが設けられ、これら一対のテンションローラ9a、9bによりシート10に引張り張力を付与する。また、一対のテンションローラ9a、9bの間には、位置決めローラ9c、9dが設けられ、これら一対の位置決めローラ9c、9dはシート10の高さ位置を決める働きを有している。
上記の各薄膜形成ゾーン3〜5は、チャンバー1の中央部を3つに仕切る4つの壁7の2つずつで挟まれた部屋として形成され、各壁7にはシート10の出入りを許容する出入り口8が設けられている。この出入り口8は、隣合う薄膜形成ゾーン3〜5で共用されている。なお、上記ガス導入管11〜16は、各薄膜形成ゾーン3〜5の下側、例えば図示例では上記出入り口8よりも低い位置に設けられている。
また、各薄膜形成ゾーン3〜5の上側には、それぞれ真空引き用のポンプ31が設けられ、下側にはプラズマ発生用のカソードとして機能する誘導コイル32が設けられ、各薄膜形成ゾーン3〜5の内面がアノードとして機能する構成となっている。これらカソード及びアノードにより発生したプラズマは、ポンプ31により下方から上方に移動せしめられる。なお、上記アノードは、各薄膜形成ゾーン3〜5の壁7の部分としてもよい。
供給ローラ2に最も近い薄膜形成ゾーン3は、窒化シリコンからなるバリヤ層を成膜するためのゾーンで、その薄膜形成ゾーン3に配されたガス導入管11には、例えばSiHがゾーン3内に供給され、同じく薄膜形成ゾーン3に配されたガス導入管12には、例えばNがゾーン3内に供給される。これら両ガスは上記プラズマにより分解・イオン化されて下方から上方に移動せしめられる。
隣の中間の薄膜形成ゾーン4は、本実施形態では酸化シリコンからなる応力緩和層を成膜するためのゾーンで、その薄膜形成ゾーン4に配されたガス導入管13には、例えばSiHがゾーン4内に供給され、同じく薄膜形成ゾーン4に配されたガス導入管14には、例えばOがゾーン4内に供給される。これら両ガスは上記プラズマにより分解・イオン化されて下方から上方に移動せしめられる。
最終の薄膜形成ゾーン5は、本実施形態では窒化シリコンからなる第2バリヤ層を成膜するためのゾーンで、その薄膜形成ゾーン5に配されたガス導入管15には、例えばSiHがゾーン5内に供給され、同じく薄膜形成ゾーン5に配されたガス導入管16には、例えばNがゾーン5内に供給される。これら両ガスは上記プラズマにより分解・イオン化されて下方から上方に移動せしめられる。
図2は薄膜形成ゾーン3〜5の雰囲気の状態を示す図である。薄膜形成ゾーン3、5ではSiNの雰囲気となっていて、薄膜形成ゾーン4ではSiOの雰囲気となっている。そして、これら薄膜形成ゾーン3〜5をシート10が通過することに伴って、シート10の下面側の上にはゾーンと同数の薄膜が順次成膜される。
したがって、図3に示すように、シート10の上には、順次、窒化シリコンからなるバリヤ層21と、酸化シリコンからなる応力緩和層22と、窒化シリコンからなる第2バリヤ層23とが連続的に成膜され、これらバリヤ層21と応力緩和層22と第2バリヤ層23とからなる保護膜20が形成される。なお、バリヤ層21と応力緩和層22との間、及び応力緩和層22と第2バリヤ層23との間には、図2に示すように出入り口8を介して両側の薄膜形成ゾーン3〜5のガスが混合してSiONからなるガスの存在により、SiONからなる非常に薄い薄膜が形成されることになる。
上記バリヤ層21、応力緩和層22及び第2バリヤ層23は、それぞれシート10の移動速度とゾーン長さに応じて成膜厚が制御される。例えば、シート10の移動速度を遅くすると薄膜形成時間が長くなり、シート10の移動速度を速くすると薄膜形成時間が短くなるため、これによりバリヤ層21、応力緩和層22及び第2バリヤ層23の厚みを調整することが可能となる。一方、薄膜形成ゾーン3〜5のシート移動方向長さを長くすると薄膜形成時間が長くなり、薄膜形成ゾーン3〜5のシート移動方向長さを短くすると薄膜形成時間が短くなるため、これによりバリヤ層21、応力緩和層22及び第2バリヤ層23の厚みを調整することが可能となる。なお、シート10の移動速度とゾーン長さとの両方を変えることにより、バリヤ層21、応力緩和層22及び第2バリヤ層23の厚みを調整するようにしてもよい。
以上のようにして成膜されたバリヤ層21、応力緩和層22及び第2バリヤ層23は、以下のような効果を奏する。つまり、窒化シリコン(SiNx)からなるバリヤ層21及び第2バリヤ層23は、湿気、酸素の透過率が非常に低いという特徴があるものの、成膜後の残留応力がシリコン酸化膜(SiOx膜)やシリコン窒酸化膜(SiOxNy膜)に比べて大きいため、膜厚を大きくしすぎると、上記残留応力に基づいて短期間にクラックを生じ、このクラックを通じて湿気や酸素の侵入を許し、却って信頼性を低下させる虞がある。一方、酸化シリコンからなる応力緩和層22は、シリコン窒化膜に比べて成膜によって生じる残留応力が小さく、柔軟性に富む半面、湿気、酸素の透過率が劣るため、経時に伴って湿気、酸素が膜内に侵入することがある。よって、湿気、酸素の透過率が非常に低いバリヤ層21及び第2バリヤ層23と、成膜後の残留応力が小さい応力緩和層22とを組み合わせることで、成膜後の残留応力が大きいバリヤ層21及び第2バリヤ層23におけるクラックの発生を応力緩和層22が効果的に防止することができ、これにより長期にわたって湿気、酸素から保護することが可能になる。なお、応力緩和層22をシリコン窒酸化膜、或いはシリコン窒酸化膜とシリコン酸化膜との複合膜にしても、同様の効果が得られる。
また、バリヤ層21及び第2バリヤ層23の成膜速度は約300nm/minで、応力緩和層22の成膜速度は約1500nm/minであり、応力緩和層22の成膜速度が5倍程度高い。ここで、薄膜形成ゾーン3のシート移動方向長さL1を300mm、薄膜形成ゾーン4のシート移動方向長さL2を180mm、薄膜形成ゾーン5のシート移動方向長さL3を300mmとし、シート10を15mm/secの速度で移動させると仮定すると、バリヤ層21及び第2バリヤ層23の成膜厚みは約100nmとなり、応力緩和層22の成膜厚みは約300nmとなる。よって、成膜速度の速い応力緩和層22を厚く形成することで、成膜速度の遅いバリヤ層21または第2バリヤ層23を厚く形成する場合よりも短時間で保護膜20全体を厚く形成できる。これによりシート10の下面にゴミが付着していても、そのゴミを保護膜20で覆い得る厚みを、短時間で形成できる。
なお、上述した実施形態では薄膜形成ゾーン3〜5の隣合うものどうしが壁で切られた接近した構成としているが、本発明はこれに限らず、薄膜形成ゾーン3〜5を離した構成とする場合よりも全長を短くコンパクトにすることができる。
また、上述した実施形態ではシートの下面側に薄膜を形成する構成としているが、本発明はこれに限らず、シートの上面側に薄膜を形成する構成としてもよい。例えば、誘導コイル32を薄膜形成ゾーン3〜5の上側に、ポンプ31を薄膜形成ゾーン3〜5の下側にそれぞれ配置させる構成としてもよい。
更に、上述した実施形態ではシートの上に窒化シリコンからなるバリヤ層21及び第2バリヤ層23と、酸化シリコンからなる応力緩和層22とを形成する場合を説明しているが、本発明はこれに限らない。例えば、バリヤ層21及び第2バリヤ層23のうちの一方のバリヤ層と応力緩和層22とを形成してもよく、その場合にも、前記一方のバリヤ層におけるクラックの発生を応力緩和層22が効果的に防止することができ、これにより長期にわたって湿気、酸素から保護することが可能になる。また、応力緩和層22に関しては、酸化シリコンに代えて、窒酸化シリコンまたは炭化シリコンからなる膜を形成したり、或いは酸化シリコン、窒酸化シリコンおよび炭化シリコンのうちの2以上の混合物からなる膜を形成したり、或いはこのような1または2以上の材質に、例えばSiOC、SiCNなどを組み合わせた複数の膜を形成したりする場合にも、同様に簡単に大量生産が可能になる。
更にまた、上述した実施形態では薄膜形成ゾーン3〜5のそれぞれにポンプ31を設けているが、本発明はこれに限らない。例えば薄膜形成ゾーン3〜5で共用するようにポンプを1または2以上設けるようにしてもよい。但し、本実施形態のように薄膜形成ゾーン3〜5のそれぞれにポンプ31を設ける場合には、各薄膜形成ゾーン3〜5での真空度を個別に調整することができる利点がある。
更にまた、上述した実施形態では3つの薄膜形成ゾーン3〜5を設けているが、本発明はこれに限らない。シート上に形成する薄膜の数に応じて薄膜形成ゾーンを設ければよい。よって、1層の薄膜を形成するときは1つの薄膜形成ゾーンでよい。
本発明方法に用いる薄膜の成膜装置を模式的に示す正面図である。 図1の薄膜形成ゾーンの雰囲気の状態を示す図である。 シート上の薄膜形成状態を示す断面図である。
符号の説明
1 チャンバー
2 供給ローラ
3、4、5 薄膜形成ゾーン
6 巻取ローラ
8 出入り口
10 シート
11、12、13、14、15、16 ガス導入管
20 保護膜
21 バリヤ層
22 応力緩和層
23 第2バリヤ層
32 誘導コイル

Claims (9)

  1. 一定幅のシートが巻回された供給ローラから一定距離離れた巻取ローラにより、前記供給ローラから解かれたシートを、1または2以上のプラズマCVD法による薄膜形成ゾーンを通過させて巻取る工程と、
    上記薄膜形成ゾーンを通過することに伴って上記シート上に上記ゾーンと同数の薄膜のそれぞれを順次プラズマCVD法により成膜する工程とを含むことを特徴とする成膜方法。
  2. 請求項1に記載の成膜方法において、
    前記シートの移動速度を変えることにより前記薄膜の厚みを調整することを特徴とする成膜方法。
  3. 請求項1または2に記載の成膜方法において、
    前記薄膜形成ゾーンのシート移動方向に沿った長さを調節することにより前記薄膜の厚みを調整することを特徴とする成膜方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の成膜方法において、
    前記2以上の薄膜形成ゾーンを通過させ、前記シートの上に、湿気及び酸素の透過を防止するための窒化シリコンからなるバリヤ層と、酸化シリコン、窒酸化シリコンおよび炭化シリコンのうちの少なくとも一つからなる応力緩和層とを有する保護膜を形成することを特徴とする成膜方法。
  5. 請求項4に記載の成膜方法において、
    前記応力緩和層を、前記保護膜が前記シート上のゴミを覆うことができる厚みに形成することを特徴とする成膜方法。
  6. 一定幅のシートが巻回される供給ローラと、
    該供給ローラから一定距離離れていて該供給ローラから解かれた上記シートを巻取る巻取ローラと、
    該供給ローラと該巻取ローラとの間に設けられていて上記供給ローラからの上記シートが通過する1または2以上のプラズマCVD法による薄膜形成ゾーンと、
    上記供給ローラ、上記巻取ローラ及び上記1または2以上の薄膜形成ゾーンが内部に設けられたチャンバーと、
    上記薄膜形成ゾーンに設けられたガス供給部材とを具備することを特徴とする成膜装置。
  7. 請求項6に記載の成膜装置において、
    前記2以上の薄膜形成ゾーンのそれぞれは、前記シートの出入りに用いる出入り口を有する部屋に仕切られていて、隣合う薄膜形成ゾーンは上記出入り口を共用するように連続していることを特徴とする成膜装置。
  8. 請求項7に記載の成膜装置において、
    前記部屋のそれぞれに、真空引き用のポンプが配置されていることを特徴とする成膜装置。
  9. 請求項6乃至8のいずれかに記載の成膜装置において、
    前記チャンバーが2以上の薄膜形成ゾーンを有し、そのチャンバー内で2種類以上の薄膜が形成されることを特徴とする成膜装置。
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