JP2004235380A - 表面処理装置および表面処理方法 - Google Patents

表面処理装置および表面処理方法 Download PDF

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Masayoshi Murata
正義 村田
Akira Yamada
山田  明
Tomoyoshi Baba
智義 馬場
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Abstract

【課題】1m×1mを越える大面積基板に対しても、非接地電極と接地電極間のプラズマが均一に生成され、基板に対する均一な表面処理が可能となる表面処理装置および表面処理方法を提供することを提供すること。
【解決手段】プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理装置50において、プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブル100a〜100hを、非フレキシブルな第一の同軸ケーブル101a〜101h、103a〜103hとフレキシブルな第二の同軸ケーブル102a〜102hとを用いた構成にする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電用ガスのグロー放電プラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施す表面処理装置及び表面処理方法に関する。本発明は、特に、周波数30MHz〜300MHzの高周波電力により生じさせた放電用ガスのグロー放電によって、プラズマを生成する反応性プラズマによる表面処理装置及び表面処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
反応プラズマを用いて基板の表面に各種処理を施し、各種電子デバイスを製作することは、LSI(大規模集積回路)、LCD(液晶ディスプレィ)、アモルファスSi系太陽電池、薄膜多結晶Si系太陽電池、複写機用感光体及び各種情報記録デバイスなどの分野にて既に実用化されている。
【0003】
上記表面処理の技術分野は、薄膜形成、エッチング、表面改質など多岐に亘るが、いずれも反応性プラズマの化学的および物理的作用を活用したものである。上記反応性プラズマの生成に係る装置及び方法として、グロー放電発生にラダー型(はしご型)電極を用いるものがある(例えば、特許文献1〜3参照)。
【0004】
特許文献1〜3に記載のラダー型電極を用いる従来の技術を、図10〜図13を参照して説明する。図10は、従来の技術に係る表面処理装置50の概念図、図11は、従来の技術に係る表面処理装置50の全体図、および図12は、従来の技術に係る表面処理装置50の放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線図を示す。図13は、従来の技術に係る同軸ケーブルの説明図である。
【0005】
図10〜図12において、真空容器1内には、プラズマを発生させるためのはしご型の非接地電極(ラダー型電極と呼ぶ)2と、基板Wを支持するとともに該基板Wの温度を制御する基板加熱ヒータを内蔵した接地電極16が配置されている。ここで、前記ラダー型電極2は、外寸法1500mm程度×1250mm程度、直径6mm程度のSUS棒で製作されている。
【0006】
また、アースシールド37は、不必要な部分での放電を抑制し、かつ排気ポート24および排気装置25と組み合わせて使用されることにより、ガス導入管18a、18bより導入されたモノシランガス(SiH)等のガスを接地電極16およびラダー型電極2でプラズマ化した後、放電ガスおよびその他生成物等を、排気ポート24を介して排出する機能を有している。
【0007】
前記ラダー型電極2の下辺、上辺には、図12に示すように、4個づつ、電力供給点(電力供給箇所)36a〜36d、36e〜36hが溶着されている。ラダー型電極2と電力分配器32との間には、電流導入端子34a〜34hが配置されている。高周波電源11より、例えば、60MHzの電力を第一の同軸ケーブル30、整合器10、第二の同軸ケーブル31、第三の同軸ケーブル33a〜33h、および電流導入端子34a〜34hを介して真空容器1内の8本の同軸ケーブル35a〜35hにより、前記電力供給点36a〜36hへ供給される。
【0008】
真空容器1内の8本の同軸ケーブル35a〜35hは、電力伝送損失が小さくて不純物放出がなく、かつフレキシブル機能を持たせるために、図13に示すように、同軸ケーブル35a〜35hの数珠形状誘電体111部は、材料として高純度セラミックスを用いている。
【0009】
次に、上記の構成を用いて、例えば、a−Si膜を製膜する場合について説明する。図10〜図13に示す装置において、排気装置25を稼動させて真空容器1内を排気し、到達真空度を2〜3×10−7Torr(2.66〜3.99×10−5Pa)とする。そして、ガス導入管18a、18bより放電ガスとして、例えば、モノシランガス(SiH)を1000〜2000cc/分程度の流量で供給する。この後、真空容器1内の圧力を0.05〜0.5Torr(6.65〜66.5Pa)に保ちながら、高周波電源11から整合器10および電力分配器32などを介して、一対のラダー型電極2と接地電極16間に高周波電力を供給する。その結果、ラダー型電極2と接地電極16間にSiHのグロー放電プラズマが発生する。
【0010】
SiHがプラズマ化されると、その中に存在するSiH、SiH、SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板Wの表面に吸着・堆積されることによりa−Si膜が形成される。なお、製膜条件として、放電用ガスの混合比、例えば、SiHとHの流量比、圧力、基板温度、およびプラズマ発生電力などを適正化することで、a−Siのみならず、微結晶Siおよび多結晶Siを製膜できることは公知である。また、放電用ガスとしてエッチング作用をするガス、例えば、SF、SiCl、CFおよびNFなどエッチングガスを用いれば、基板Wの表面に所定のエッチング処理を行なえることは公知である。
【0011】
このような装置により、サイズ1400mm程度×1000mm程度のガラス基板上に下記表1の製膜条件でa−Si膜が製膜されている。
【0012】
【表1】
Figure 2004235380
その結果、膜厚分布±15〜20%のa−Si膜が得られている。
【0013】
【特許文献1】特開平4−236781号公報
【特許文献2】特開平11−354460号公報
【特許文献3】特開2001−257098号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記の表面処理技術、即ち表面処理装置と表面処理方法は、LCD、LSI、電子複写機及び太陽電池等の産業分野のいずれにおいても、生産性向上に伴う製品コストの低減及び大面積壁掛TVなど性能(仕様)の改善等大面積化及び高速処理化のニーズが年々強まっている。
【0015】
最近では、上記ニーズに対応する為、産業界のみならず、学会でも特にプラズマCVD(化学蒸着)技術及びプラズマエッチング技術ともに、VHF帯の電源を用いた高密度プラズマCVDの高速製膜技術及び高速プラズマエッチング技術の研究が盛んになっている。
【0016】
しかしながら、従来技術では、以下に述べるような課題が依然として存在している。図10〜図12において、一対の電極、すなわちラダー型電極2と平板上の接地電極16との間に発生する電界により、放電ガス、例えば、SiHはプラズマ化されて、Si、SiH、SiH、SiH、H、H等に分解され、基板W上に例えば、a−Si膜が形成される。
【0017】
しかしながら、サイズが1m×1mを越える大面積基板を対象にしたVHFプラズマ生成では、ラダー型電極2への電力供給点36a〜36hが図12に示されているように多数必要であり、かつ、同軸ケーブル35a〜35hは、その長さが2m程度以上になり、かつ、装置の組立ておよびメンテナンス作業の容易さを確保するために、図13に示されるような高純度セラミックス製の数珠形状誘電体111より構成されている。
【0018】
ここで、高周波の電波特有の現象である表皮効果が50MHz〜150MHzになると、より一層顕著になる。すなわち、表皮効果は高周波数の電流が導体の表面近傍のみを流れる現象で、その電流の流れる表面深さδは、f:周波数、μ:透磁率、σ:導電率として、式1にて表される。
δ=(3.14×f・μ・σ)−0.5・・・(1)
【0019】
例えば、導体が銅の場合、その表面深さは13.56MHzで約19μm、50MHz〜60MHzで約10μm、150MHzで約5.8μmである。したがって、VHF帯(30MHz〜300MHz)でのプラズマを用いた表面処理技術では、図14に模式的に示した高周波電流のように、電極の表面を電流が流れるので、高周波電源11から電極への電力供給はインピーダンスが増大し、その伝播路での電力損失が著しく大きくなることが推測されるが、ラダー型電極2を用いる場合は、プラズマ生成空間のごく近傍に、電力供給点36a〜36hがあるために、高周波電力の伝播に関するインピーダンス増大は大きくないと考えられる。
【0020】
しかしながら、同軸ケーブル35a〜35hに、図13に示すような数多くの数珠形状誘電体111を用いていることから、電力損失は、長さ1km当りに約150dBと大きい。また、図12に示されているように同軸ケーブル35a〜35hはU字状あるいは直角上に曲げられて接地されることから、同軸ケーブル35a〜35hにおける個々の電力損失の大きさが異なってしまう。
【0021】
すなわち、電力供給点36a〜36hにおいて、各々同軸ケーブル35a〜35hからラダー型電極2へ高周波電力が伝送されるときに、伝播路の電力損失の大きさは、互いに異なった値になっている。
【0022】
したがって、結果的には、電力供給点36a〜36dの近傍では、図15(A)に示すように、その場所以外に比べて、強い電界が発生し、強いプラズマが発生したり、逆に、電力供給点36e〜36hの近傍では、弱い電界が発生し、弱いプラズマが生成されたりする。
【0023】
この現象に起因して、1m×1mを越える大面積基板を対象にしたプラズマCVDへの応用では、例えば、a−Si膜の製膜では、膜厚分布が不均一になり、±15%程度が限界となっている。
【0024】
この現象は、同軸ケーブル1本当たりの伝送電力が大きくなるに従い、より一層顕著になり、問題となる。また、この現象は、プラズマCVDへの応用において、圧力が高くなったり、逆に低くなったりすると、図15(B)に示すように、ラダー型電極の中央部分に強いプラズマが発生する場合もある。
【0025】
したがって、電極にラダー型電極を用いる限り、上記の現象の発生により、サイズ1m×1mを越える大面積基板を対象にした膜厚分布±10%を必要とするVHFプラズマを利用した表面処理装置への応用ができないという問題がある。
【0026】
以上詳述したように、従来技術では、量産性向上や低コスト化に必要なサイズ1m×1mを越える大面積基板に関するプラズマ発生電源のVHF級高周波数化により製膜速度の向上は依然として困難で、不可能視されている。なお、応用物理学会においても研究が活発化しているが、1m×1m級大面積基板を対象にしたVHFプラズマ利用の表面処理方法およびその装置の成功例は発表されていない。
【0027】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、真空用同軸ケーブルを管状誘電体と数珠状誘電体を用いた構成にすることにより、1m×1mを越える大面積基板に対しても、非接地電極と接地電極間のプラズマが均一に生成され、基板に対する均一な表面処理が可能となる表面処理装置および表面処理方法を提供することを目的とする。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願第1の発明に係る表面処理装置は、請求項1に記載のとおり、プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理装置において、プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブルを、非フレキシブルな第一の同軸ケーブルとフレキシブルな第二の同軸ケーブルとを用いた構成にしたことを特徴とする。
【0029】
前記非フレキシブルな第一の同軸ケーブルを採用することにより、前記フレキシブルな第二の同軸ケーブルと比べ、電力損失が小さく、かつ、装置に組立て設置あるいはメンテナンス作業時の組立て調整に際し、取付状態による電気特性変化の影響を極最小に確保できる。前記フレキシブルな第二の同軸ケーブルを採用することにより、前記非フレキシブルな第一の同軸ケーブルと比べ、装置に組立て設置あるいはメンテナンス作業時の組立調整に際し、その作業が容易にすることができる。
【0030】
また、前記同軸ケーブルの電力損失が減少し、かつ、個々のインピーダンスのばらつきが減少することができ、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さが均一化され、基板に対する均一な表面処理が可能となる表面処理装置を提供できる。
【0031】
同様に、上記の目的を達成するために、請求項2に記載の表面処理装置は、請求項1に記載のいずれか一つの表面処理装置において、前記同軸ケーブルを複数有する場合には、それぞれの同軸ケーブルの長さが略等しいことを特徴とする。このようにすると、前記同軸ケーブルのインピーダンスのばらつきがさらに減少でき、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さが均一化され、基板に対する均一な表面処理が可能となる表面処理装置を提供できる。
【0032】
同様に、上記の目的を達成するために、請求項3に記載の表面処理装置は、請求項1または2に記載のいずれか一つの表面処理装置において、前記電力供給系の一構成である前記第二の同軸ケーブル長さが、供給電力の前記同軸ケーブルにおける波長の1/10以下であることを特徴とする。
【0033】
後述するが、フレキシブル構造である第二の同軸ケーブルの長さが、該同軸ケーブルを伝播する電波の波長の1/10以下であれば、第一の同軸ケーブルと組み合わせて使用する際の電力損失が最小に抑えることができる。なお、第1および第二の同軸ケーブルの内部導体および外部導体の材質としては、電気抵抗の小さい銅およびアルミニウムを用いることが好ましい。
【0034】
同様に、上記目的を達成するために、請求項4に記載の表面処理装置は、請求項1〜3に記載のいずれか一つの表面処理装置において、前記高周波電力の周波数は、30MHz〜300MHzのVHF帯に属していることを特徴とする。
【0035】
ここで、高周波電力の周波数の範囲を上記の範囲としたのは、次の理由による。すなわち、周波数が30MHz未満では、電子温度が高く、高品質のSi系薄膜が得られないからであり、またプラズマ密度が低く、表面処理の速度が遅いので、応用価値が低いからである。また、周波数が300MHzを越えると、電力伝送手段に同軸ケーブルが用いられず、導波管を用いる必要性があり、実用性がないからである。
【0036】
同様に、上記目的を達成するために、請求項5に記載の表面処理装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の表面処理装置において、アモルファスSi系薄膜、微結晶Si系薄膜および多結晶Si系薄膜のうちいずれかを製膜することを特徴とする。
【0037】
同様に、上記目的を達成するために、請求項6に記載の表面処理装置は、請求項1〜5のいずれか一つに記載の表面処理装置において、基板として100cm×100cmの面積を超える大面積基板を用い、基板温度を80℃〜350℃にして表面処理を行なうことを特徴とする。
【0038】
同様に、上記目的を達成するために、請求項7に記載の表面処理方法は、プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理方法において、前記真空容器内を排気する工程と、前記真空容器内に放電用ガスを供給する工程と、プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブルを、第一の同軸ケーブルと第二の同軸ケーブルとを用い、電力を供給する工程と、を有することを特徴とする。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係る表面処理装置および表面処理方法について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、表面処理装置および表面処理方法の一例として、太陽電池を製作する際に必要なa−Si薄膜を製作する装置および方法が想定されている。但し、当然ながら、本願の発明の対象が、上記具体例の装置および方法に限定されるものではない。
【0040】
(実施例1)
まず、図1〜図5を参照して実施例1の表面処理装置(プラズマCVD装置)50について説明する。ここで、図1は、本発明の実施例1に係る表面処理装置50の全体を示す概略図、図2は、前記表面処理装置50の一構成を示す放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線を示す説明図、図3〜図5は、図1および図2に示した高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図である。
【0041】
真空容器1は、グロー放電プラズマを発生するための一対の電極、すなわちラダー型電極2と平板型の接地電極16とが配置されている。ここで、前記接地電極16は、基板ヒータ(図示せず)を内蔵し、被処理物としての基板Wを支持すると共に、基板Wの温度を制御する機能を有している。
【0042】
前記真空容器1内には、反応ガスを放電用の前記ラダー型電極2周辺に導入するガス吐出孔17に連結したガス導入管18a、18bが配置されている。前記真空容器1には、該真空容器1内の反応ガス等のガスを排気する排気ポート24を介して真空ポンプなどの排気装置25が接続されている。
【0043】
前記真空容器1内には、アースシールド37が配置されている。このアースシールド37は、不必要な部分での放電を抑制し、かつ、前記排気ポート24および排気装置25と組み合わせて使用されることにより、上記ガス導入管18a、18bより導入されたSiH等反応ガスを一対のラダー型電極2と接地電極16とでプラズマ化した後、反応ガスおよびその他の生成物等を、前記排気ポート24と排気装置25とを介して排出する機能を有している。
【0044】
真空容器1内の圧力は、図示しない圧力計によりモニタされ、前記排気装置25の排気量を調整することにより制御される。なお、前記排気装置25により、真空容器1内のガスを排出し、前記ガス噴出孔17から放電用ガスが流量1000〜5000sccm程度供給される場合、圧力を0.01〜10Torr(1.33〜1330Pa)程度に調整できる。放電用ガスの供給が無い場合、真空容器1内の真空到達圧力は2〜3×10−7Torr(2.66〜3.99×10 Pa)程度である。
【0045】
ラダー型電極2の電力供給点36には、後述の給電線、電力分配器32、整合器10などを介して、高周波電源11が接続される。高周波電源11は、例えば周波数60MHzの電力を第一の同軸ケーブル30、整合器10、第二の同軸ケーブル31、第三の同軸ケーブル33a〜33hおよび電流導入端子34a〜34hを介して、後述の真空用同軸ケーブル100a〜100hを用いてラダー型電極の電力供給点36に供給する。
【0046】
真空容器1内の真空用同軸ケーブル100a〜100hは、本実施例では、8本で構成されている。その8本の真空用同軸ケーブルは、それぞれ図2に示すように、電流導入端子34a〜34hに接続されている。例えば電流導入端子34eに接続された真空用同軸ケーブル100eは、図3〜図5に示すように第一の同軸管ケーブル101e、フレキシブル型同軸ケーブル102eおよび第二の同軸管ケーブル103eより構成されている。ここで、前記第一の同軸管ケーブル101e、および前記第二の同軸管ケーブル103eは非フレキシブルな同軸ケーブルである。
【0047】
第一および第二の同軸管ケーブル101e、103eは、図4および図5に示すように、内部導体(芯線)107、管形状誘電体108および外部導体109で構成され、フレキシブル型同軸ケーブル102eは、内部導体(芯線)107、材料として高純度セラミックスを用いた数珠形状誘電体111および外部導体112で構成されている。なお、例えば、電流導入端子34eとの接続には、第一の同軸管ケーブル101eの一方の端部にある袋ナット110を用いて、また、第二の同軸管ケーブル103eの一方の端部より内部導体のみをラダー型電極2の電力供給点36に接続される構造になっている。
【0048】
同様に、電流導入端子34aに接続された真空用同軸ケーブル100aは、図3に示すように第一の同軸管ケーブル101a、フレキシブル型同軸ケーブル102aおよび第二の同軸管ケーブル103aより構成されている。
【0049】
次に、上記の構成の表面処理装置50を用いてa−Si太陽電池を製膜する場合について説明する。
【0050】
予め、ガス導入管18a、18bからSiHガスを例えば1000sccm、圧力1.0Torr(133Pa)で供給しつつ、ラダー型電極2と接地電極16に高周波電源11の出力を供給する。例えば周波数60MHzの電力、例えば2kWを、整合器10、電力分配器32、同軸ケーブル33a〜33h、電流導入端子34a〜34hを介して、それぞれ第一の同軸管ケーブル101a、フレキシブル型同軸ケーブル102aおよび第二の同軸管ケーブル103a、同様に、101b、102b、103b、同様に、101c、102c、103c、同様に、101d、102d、103d、同様に、101e、102e、103e、同様に、101f、102f、103f、同様に、101g、102g、103g、同様に、101h、102h、103hを用いて8点の電力供給点36に供給すると、ラダー型電極2と接地電極16にSiHプラズマが発生する。ここで、基板Wの温度は、80℃〜350℃の範囲、例えば、180℃に保持する。
【0051】
SiHプラズマを発生させると、そのプラズマ中に存在するSiH、SiH、SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板W表面に吸着されることにより、a−Si膜、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Siが堆積する。なお、a−Si膜、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Siは、製膜条件の中のSiH、Hの流量比、圧力およびプラズマ発生用電力の適正化をすることで製膜できることは公知の技術であるので、ここではSiHガスを用いたa−Si製膜を例にとり説明する。当然ながら、微結晶Siおよび薄膜多結晶Siを製膜することも可能である。
【0052】
まず、図1〜図5に示す装置において、排気装置25を稼動させながら真空容器1内を排気し、到達真空度を2〜3×10 Torr(2.66〜3.99×10 Pa)とする。つづいて、ガス導入管18a、18bより、放電用ガス例えば、SiH4ガスを1000〜5000sccm程度の流量で供給する。この後、真空容器1内の圧力を0.05〜5Torr(6.65〜665Pa)に保ちながら、高周波電源11から電力供給点36を介してラダー型電極2に高周波電力を供給する。その結果、ラダー型電極2と接地電極16との間にSiHのグロー放電プラズマが発生する。このプラズマは、SiHガスを分解し、基板Wの表面にa−Si膜を形成する。但し、製膜速度は高周波電源11の周波数および出力にも依存するが、0.5〜4nm/s程度である。
【0053】
その結果、サイズ140cm×100cm(厚み4mm)のガラス基板に、製膜速度2nm/s、膜厚分布±10%のa−Si膜を製膜できた。この場合の条件は次のとおりである。
【0054】
(製膜条件)
・真空用同軸ケーブル構成のフレキシブル型同軸ケーブル長さ:27cm
・放電ガス :モノシランガス(SiH
・流量 :2000sccm
・圧力 :0.5Torr(66.5Pa)
・電源周波数:60MHz
・電力 :2kW
・基板温度 :180℃
【0055】
但し、本実施例でのa−Si膜の膜厚分布は、高周波電源11の周波数および出力にも依存するが、真空用同軸ケーブル100a〜100hの構成要素であるフレキシブル型同軸ケーブル102a〜102hの長さに強く依存することが判った。実施例1の製膜試験結果の一例を下記表2に示す。
【0056】
【表2】
Figure 2004235380
フレキシブル型同軸ケーブルの特性インピーダンス:48Ω
同軸管ケーブルの特性インピーダンス:47Ω
真空同軸ケーブルの全長=(フレキシブル同軸ケーブルの長さ)+(同軸管ケーブルの長さ)=約2m
【0057】
なお、本実施例では、長さ約2mの真空同軸ケーブル100a〜100hとして、長さ約27cmのフレキシブル型同軸ケーブル102a〜102hと合計長さ約170cmのリジッド型の第一、第二の同軸管ケーブル101a〜101h、103a〜103hとを組み合わせて用いることにより、電力損失を減少させ、かつ、8本の長さ約2mの真空用同軸ケーブル100a〜100hにおける電力損失の値にばらつきを少なくしたことにより、一対の電極内に発生するプラズマの強さ分布の一様化を可能としたので、長大面積基板についてのデータが得られた。
【0058】
上記約27cmのフレキシブル型同軸ケーブル102a〜102h以外、すなわち長さ45cmおよび長さ60cmの条件で得られたa−Si膜の膜厚分布は、それぞれ±20%および±25%と著しく悪い。このことは、周波数60MHzの真空中における同軸ケーブル上の波長(短縮率60%とする)は、約3mであることから、波長の約1/10以下であれば、膜厚分布に著しく良い結果を生むということを意味している。
【0059】
(実施例2)
本発明に係る実施例2について、図6を参照しながら説明する。まず、実施例2に係る表面処理装置50について説明する。但し、図1〜図5と同部材は同符番を付して説明を省略する。
【0060】
図6は、本発明の実施例2に係る表面処理装置50の一構成を示す放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線を示す説明図である。図6中の符番11a、11bは、それぞれ独立の関係にある第一の高周波電源、第二の高周波電源を示し、VHF帯(30MHz〜300MHz)の周波数の電力をラダー型電極2、接地電極16へ供給する。前記第一、第二の高周波電源11a、11bには、それぞれ第一の整合器10a、第二の整合器10bが接続されている。前記第一、第二の整合器10a、10bは、それぞれ第一の高周波電源11a、第二の高周波電源11bの出力を、反射波が可能な限り小さくなるようにしてラダー型電極2、接地電極16へ伝送する。
【0061】
前記第一、第二の整合器10a、10bには、それぞれ第一の電力分配器32a、第二の電力分配器32bが接続されている。前記第一、第二の電力分配器32a、32bから伝送された高周波電力を、複数の同軸ケーブル33a〜33d、同軸ケーブル33e〜33hに略等分配する。なお、図6に示された高周波電力を供給するための電気配線は、図1〜図5に示された表面処理装置50の全体図を組み合わせて用いられる。すなわち、実施例2は、前述した実施例1のラダー型電極2への高周波電力の供給系が異なっているのみである。
【0062】
次に、図3〜図6に示した構成の表面処理装置50を用いて、a−Si太陽電池用のa−Si膜を製膜する方法について説明する。あらかじめ、ガス導入管18a、18bからSiHガスを例えば1000sccm、圧力1.0Torr(133Pa)で供給しつつ、ラダー型電極2と接地電極16に第一の高周波電源11a、第二の高周波電源11bの出力を供給する。例えば周波数70MHzの電力、例えばそれぞれ1kWを、第一、第二の整合器10a、10b、第一、第二の電力分配器32a、32b、同軸ケーブル33a〜33d、電流導入端子34a〜34dを介して、また、同軸ケーブル33e〜33h、電流導入端子34e〜34hを介して、ラダー型電極2と接地電極16間に供給するとSiHプラズマが発生する。
【0063】
SiHプラズマを発生させると、そのプラズマ中に存在するSiH、SiH、SiH等のラジカルが拡散現象により拡散し、基板W表面に吸着されることにより、a−Si膜、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Siが堆積する。なお、a−Si膜、微結晶Siあるいは薄膜多結晶Siは、製膜条件の中のSiH、Hの流量比、圧力およびプラズマ発生用電力の適正化をすることで製膜できることは公知の技術であるので、ここではSiHガスを用いたa−Si製膜を例にとり説明する。当然ながら、微結晶Siおよび薄膜多結晶Siを製膜することも可能である。
【0064】
まず、図3〜図6に示す装置において、真空ポンプなどの排気装置25を稼動させながら真空容器1内を排気し、到達真空度を2〜3×10 Torr(2.66〜3.99×10 Pa)とする。つづいて、ガス吐出孔17より、放電用ガス例えば、モノシランガス(SiH)を1000〜5000sccm程度の流量で供給する。この後、真空容器1内の圧力を0.05〜5Torr(6.65〜665Pa)に保ちながら、第一、第二の高周波電源11a、11bから電力供給点36を介してラダー型電極2に高周波電力を供給する。その結果、ラダー型電極2と接地電極16との間にSiHのグロー放電プラズマが発生する。このプラズマは、SiHガスを分解し、基板Wの表面にa−Si膜を形成する。但し、製膜速度は第一、第二の高周波電源11a、11bの周波数および出力にも依存する。
【0065】
その結果、サイズ140cm×120cm(厚み4mm)のガラス基板に、製膜速度2nm/s、膜厚分布±10%のa−Si膜を製膜できた。この場合の条件は次のとおりである。
【0066】
(製膜条件)
・真空用同軸ケーブル構成のフレキシブル型同軸ケーブル長さ:27cm
・放電ガス :モノシランガス(SiH
・流量 :2000sccm
・圧力 :0.3Torr(33.9Pa)
・電源周波数:70MHz
・電力 :それぞれ、1kW
・基板温度 :180℃
【0067】
a−Si太陽電池、薄膜トランジスタ及び感光ドラム等の製造では、膜厚分布としては、±10%以内であれば、性能上問題はない。上記実施例2によれば、70MHzを用いても、従来の装置および方法に比べ、著しく良好な膜厚分布が可能になった。このことは、a−Si太陽電池、薄膜トランジスタ(TFT)駆動液晶ディスプレィおよびおよびa−Si感光体等の製造分野での生産性向上および低コスト化に係る工業的価値が著しく大きいことを意味している。
【0068】
更に、上記実施例2では、第一、第二の高周波電源11a、11bの出力周波数は70MHzであったが、第一、第二の高周波電源11a、11b、第一、第二の整合器10a、10b、第一、第二の電力分配器32a、32b、同軸ケーブル33a〜33h等の構成部品は、VHF帯(30MHz〜300MHz)の周波数において応用可能であるから、a−Si製膜もVHF帯(30MHz〜300MHz)の周波数範囲で十分応用可能である。
【0069】
なお、上記実施例における製膜条件として、放電ガスの混合比例えばSiHとHの流量比、圧力、基板温度、およびプラズマ発生電力等を適正化することで、a−Siのみならず、微結晶Siおよび多結晶Siを製膜できることは公知である。
【0070】
(実施例3)
本発明に係る実施例3は、上記実施例1に係る表面処理装置50と略同一の構成であるが、図2中の電流導入端子34a〜34hとラダー型電極2の電力供給点36とを結ぶ真空用同軸ケーブル100a〜100hの構成要素である第一、第二の同軸管ケーブル101a〜101h、103a〜103hの折れ点104a〜104h、105a〜105h、106a〜106hでの折れ角が90°のところを鈍角にした点が異なる。その他の構成は実施例1と同様なのでその説明を省略すると共に、同一の構成要素には同一の符号を付する。本発明に係る実施例3について、図7〜9を参照しながら説明する。
【0071】
図7〜図9は、高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図である。実施例3での同軸管ケーブル101eは、折れ点104e’で折れ角∠104e’1、∠104e’2がそれぞれ90°より大きい鈍角としている。他の折れ点でも同様に鈍角としている。
【0072】
その結果、サイズ140cm×100cm(厚み4mm)のガラス基板に、製膜速度2nm/s、膜厚分布±8%のa−Si膜を製膜できた。この場合の条件は次のとおりである。
【0073】
(製膜条件)
・真空用同軸ケーブル構成のフレキシブル型同軸ケーブル長さ:27cm
・放電ガス :モノシランガス(SiH
・流量 :2000sccm
・圧力 :0.5Torr(66.5Pa)
・電源周波数:60MHz
・電力 :2kW
・基板温度 :180℃
【0074】
上記実施例3に示すように膜厚分布±8%のa−Si膜を製膜できたのは、第一、第二の同軸管ケーブル101a〜101h、103a〜103hでの電力損失の更なる減少が図られたためである。また、図9(b)のように、折れ点106e’’を曲線にて直線部分103e1、103e2と接続すると、更なる電力損失の減少ができることは明白である。
【0075】
(実施例4)
本発明に係る実施例4は、上記実施例2に係る表面処理装置50と略同一の構成であるが、図6中の電流導入端子34a〜34hとラダー型電極2の電力供給点36とを結ぶ真空用同軸ケーブル100a〜100hの構成要素である第一、第二の同軸管ケーブル101a〜101h、103a〜103hの折れ点104a〜104h、105a〜105h、106a〜106hでの折れ角が90°のところを鈍角にした点が異なる。その他の構成は実施例2と同様なのでその説明を省略すると共に、同一の構成要素には同一の符号を付する。本発明に係る実施例4について、図7〜9を参照しながら説明する。
【0076】
図7〜図9は、高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図である。実施例3での第一の同軸管ケーブル101eは、折れ点104e’で折れ角∠104e’1、∠104e’2がそれぞれ90°より大きい鈍角としている。他の折れ点でも同様に鈍角としている。
【0077】
その結果、サイズ140cm×120cm(厚み4mm)のガラス基板に、製膜速度2nm/s、膜厚分布±6%のa−Si膜を製膜できた。この場合の条件は次のとおりである。
【0078】
(製膜条件)
・真空用同軸ケーブル構成のフレキシブル型同軸ケーブル長さ:27cm
・放電ガス :モノシランガス(SiH
・流量 :2000sccm
・圧力 :0.3Torr(33.9Pa)
・電源周波数:70MHz
・電力 :それぞれ、1kW
・基板温度 :180℃
【0079】
上記実施例4に示すように膜厚分布±6%のa−Si膜を製膜できたのは、第一、第二の同軸管ケーブル101a〜101h、103a〜103hでの電力損失の更なる減少が図られたためである。また、図9(b)のように、折れ点106e’’を曲線にて直線部分103e1、103e2と接続すると、更なる電力損失の減少ができることは明白である。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明に係る表面処理装置(請求項1)によれば、複数本用いられる真空容器内電力供給用同軸ケーブルの個々の同軸ケーブルとして、非フレキシブルな第一の同軸ケーブルとフレキシブルな第二の同軸ケーブルとを用いた構成とすることにより、該同軸ケーブルの電力損失が減少し、かつ、該複数本の同軸ケーブルにおける個々のインピーダンスのばらつきが減少することにより、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さが均一化される。
【0081】
また、この発明に係る表面処理装置(請求項2)によれば、前記同軸ケーブルの長さを略等しくすることで、複数本の同軸ケーブルにおける個々のインピーダンスのばらつきがさらに減少することにより、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さがより一層均一化される。
【0082】
また、この発明に係る表面処理装置(請求項3)によれば、前記第二の同軸ケーブル長さを、前記同軸ケーブルにおける波長の1/10以下とすることにより、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さが著しく均一になる。
【0083】
また、この発明に係る表面処理装置(請求項4)によれば、VHF帯(30MHz〜300MHz)の周波数を使用するプラズマ現象のメリットを得て、かつ、超大面積基板に対する均一な表面処理を行なうことができる。
【0084】
したがって、従来困難視されていたVHF帯(30MHz〜300MHz)の電源を用いる高密度プラズマの空間分布の均一化が可能となり超大面積基板に対する均一な表面処理、すなわち製膜速度およびエッチング速度の向上と均一性向上とが可能となった。この効果は、特に、太陽電池、LCD業界での生産性向上に関する貢献度は著しく大きいものである。
【0085】
また、この発明に係る表面処理装置(請求項5)によれば、LCD、複写機用感光体、太陽電池、LSI等薄膜半導体の応用製品の生産性向上および品質・性能向上が図れるという効果が生じるので、前記応用製品の生産コストを著しく低減できる。
【0086】
また、この発明に係る表面処理装置(請求項6)によれば、製品のサイズが大きいほど製品価値が増大する、いわゆる大面積画面化が図れ、LCD、複写機用感光体および太陽電池等の応用製品製造に提供できるので、新製品の創出という効果が生じる。それゆえ、斯界での工業的価値は極めて大きい。
【0087】
この発明に係る表面処理方法(請求項7)によれば、プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理方法において、前記真空容器内を排気する工程と、前記真空容器内に放電用ガスを供給する工程と、プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブルを、非フレキシブルな第一の同軸ケーブルとフレキシブルな第二の同軸ケーブルとを用い、電力を供給する工程と、を有するので、該同軸ケーブルの電力損失が減少し、かつ、前記同軸ケーブルにおける個々のインピーダンスのばらつきが減少することにより、ラダー型電極と接地電極間に生成されるプラズマの強さが均一化される表面処理方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る表面処理装置の全体を示す概略図。
【図2】前記表面処理装置の一構成を示す放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線を示す説明図。
【図3】図1および図2に示した高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図4】図1および図2に示した高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図5】図1および図2に示した高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図6】本発明の実施例2に係る表面処理装置の一構成を示す放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線を示す説明図。
【図7】高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図8】高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図9】高周波電力供給用電気配線の一構成を示す断面図。
【図10】従来例に係る表面処理装置の概念図。
【図11】従来の技術に係る表面処理装置の全体図。
【図12】従来の技術に係る表面処理装置の放電用電極に高周波電力を供給するための電気配線図。
【図13】従来の技術に係る同軸ケーブルの説明図。
【図14】高周波電流の流れを示した図。
【図15】従来装置における電極周辺部と中央部分との電気特性の相違の説明図。
【符号の説明】
1…真空容器
2…ラダー型電極
10、10a、10b…整合器
11、11a、11b…高周波電源
16…接地電極
17…ガス吐出孔
18a、18b…ガス導入管
24…排気ポート
25…排気装置
30,31…同軸ケーブル
32、32a、32b…電力分配器
33a〜33h、35a〜35h…同軸ケーブル
34a〜34h…電流導入端子
36…電力供給点
37…アースシールド
50…表面処理装置
100a〜100h…真空同軸ケーブル
101a〜100e…同軸管ケーブル
102a〜102e…フレキシブル型同軸ケーブル
103a〜103e…同軸管ケーブル
103e1…直線部分
107…内部導体
108…管形状誘電体
109…外部導体
111…数珠形状誘電体
112…外部導体
W…基板

Claims (7)

  1. プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理装置において、
    プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブルを、非フレキシブルな第一の同軸ケーブルとフレキシブルな第二の同軸ケーブルとを用いた構成にしたことを特徴とする表面処理装置。
  2. 前記同軸ケーブルを複数有する場合には、それぞれの同軸ケーブルの長さが略等しいことを特徴とする請求項1に記載の表面処理装置。
  3. 前記電力供給系の一構成である前記第二の同軸ケーブル長さが、供給電力の前記同軸ケーブルにおける波長の1/10以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の表面処理装置。
  4. 前記電力供給系に供給される高周波電力の周波数は、30MHz〜300MHzのVHF帯に属していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の表面処理装置。
  5. アモルファスSi系薄膜、微結晶Si系薄膜および多結晶Si系薄膜のうちいずれかを製膜することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の表面処理装置。
  6. 基板として100cm×100cmの面積を超える大面積基板を用い、基板温度を80℃〜350℃にして表面処理を行なうことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の表面処理装置。
  7. プラズマを利用して真空容器に配置される基板の表面を処理する表面処理方法において、
    前記真空容器内を排気する工程と、
    前記真空容器内に放電用ガスを供給する工程と、
    プラズマを生成する電力供給系に用いられる同軸ケーブルを、非フレキシブルな第一の同軸ケーブルとフレキシブルな第二の同軸ケーブルとを用い、電力を供給する工程と、
    を有することを特徴とする表面処理方法。
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