JP2001003109A - 炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置 - Google Patents
炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置Info
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Abstract
かつ、容易に炉体マンテルの芯合わせを行える炉体マン
テルの芯合わせ方法及び装置を提供する。 【解決手段】 上側炉体マンテル20の下端周縁部30
に取付けたそれぞれテーパ状外周面33を有する複数の
くさび部材31を、上側炉体マンテル20の下端周縁部
30に取付けた複数のくさび部材圧入手段36を用い
て、下側炉体マンテル19の上端周縁部32に設けられ
それぞれテーパ状くさび案内面34を有するくさび挿入
部35に挿入し、上側炉体マンテル20を下側炉体マン
テル19に対して水平方向又は回転方向に動かして、又
は、下側炉体マンテル19を上側炉体マンテル20に対
して水平方向又は回転方向に動かして上、下側炉体マン
テル20、19の芯合わせを容易かつ確実に行う。
Description
にあたり、炉体を構成する複数のリング状ブロックを相
互に接合する際の芯合わせに用いることができる炉体マ
ンテルの芯合わせ方法及び装置に関する。
ンテルを降ろして、下側炉体マンテルに接合するための
芯合わせ方法として、特開平10−81906号公報に
記載されている方法がある。この方法は、炉体マンテル
の一部をそれぞれ形成する数個のリング状ブロックを、
高炉基礎上以外の位置で建造し、高炉基礎上へ搬入し、
リング状ブロックからなる上側炉体マンテルを下側炉体
マンテルの上方10mm以下の間隔まで降ろし、上側炉
体マンテルの側面を横引きジャッキにて水平方向又は回
転方向に押して下側炉体マンテルとの芯合わせを行うも
のである。この方法は、簡便に上、下側炉体マンテルの
芯合わせを可能とする優れた方法ではある。
マンテルの芯合わせ方法は、未だ、以下の解決すべき課
題を有していた。即ち、上記した炉体マンテルの芯合わ
せは、極めて高い芯合わせ精度が要求されるが、例え
ば、炉体の直径が約18mで板厚が50mmの大型高炉
の場合、上側炉体マンテルの側面を横引きジャッキにて
水平方向又は回転方向に押して下側炉体マンテルとの芯
合わせを行う従来の芯合わせ方法では、そのような極め
て高い芯合わせ精度での芯合わせは困難であった。しか
し、高い芯合わせ精度が得られない場合、十分な溶接接
合強度が得られなくなるので、どうしても、高い芯合わ
せ精度での芯合わせを行う必要があり、そのため、芯合
わせ作業は多大な時間と労力を必要とすることになって
いた。
その一部が下側炉体マンテルと偏当たり状態で当接し
て、過大な荷重が下側炉体マンテルの当接面にかかり、
当接面の損傷や下側炉体マンテルを支持する搬送台車の
損傷(特に、衝撃力が摺動スライドユニットの耐圧力を
局部的に超える)等の事故が発生し、その修復費用と工
期上の問題が発生していた。
ものであり、大型高炉の場合でも、極めて高い芯合わせ
精度で、かつ、容易に炉体マンテルの芯合わせを行うこ
とができる炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置を提供
することを目的とする。
係る炉体マンテルの芯合わせ方法は、高炉の建設又は改
修に際して、炉体マンテルの一部をなす下側炉体マンテ
ルを高炉の炉体櫓外でリング状ブロックに形成する。炉
体櫓内に下側炉体マンテルを搬入後、炉体櫓に取付けた
マンテル吊下昇降手段を用いて上側炉体マンテルを下側
炉体マンテルに近接する位置まで下降させる。上側炉体
マンテルの下端周縁部に取付けたそれぞれテーパ状外周
面を有する複数のくさび部材を、上側炉体マンテルの下
端周縁部に取付けた複数のくさび部材圧入手段を用い
て、下側炉体マンテルの上端周縁部に設けられそれぞれ
テーパ状くさび案内面を有するくさび挿入部に挿入し、
上側炉体マンテルを下側炉体マンテルに対して水平方向
又は回転方向に動かし、又は、下側炉体マンテルを上側
炉体マンテルに対して水平方向又は回転方向に動かし、
上、下側炉体マンテル間の芯合わせを行う。その後、
上、下側炉体マンテルを強力に連結して一体化し、高炉
の炉体を構築する。
芯合わせ方法においては、複数のくさび部材を用いるこ
とによって、単に、上側炉体マンテルを下側炉体マンテ
ルに向けて下降するのみで自動的にしかも精密に上、下
側炉体マンテルの芯合わせを行うことができる。従っ
て、大型高炉の場合でも、極めて高い芯合わせ精度で、
かつ、容易に炉体マンテルの芯合わせを行うことができ
る。
の芯合わせ装置は、高炉の上部を形成する上側炉体マン
テルの下端周縁部に円周方向に間隔をあけて取付けられ
る複数のくさび部材と、高炉の下部を形成する下側炉体
マンテルの上端周縁部に円周方向に間隔をあけて形成さ
れ、内面にくさび部材のテーパ状外周面と摺動接触可能
なテーパ状くさび案内面を有する複数のくさび挿入部
と、上側炉体マンテルの下端周縁部に取付けられ、くさ
び部材を対応するくさび挿入部に圧入する複数のくさび
部材圧入手段とを具備する。
複数のくさび部材と、複数のくさび挿入部と、複数のく
さび部材圧入手段によって構成されているため、極めて
高い芯合わせ精度で、かつ、容易に炉体マンテルの芯合
わせを行うことができる炉体マンテルの芯合わせ装置を
安価に製作することができる。上記した構成を有する炉
体マンテルの芯合わせ装置において、くさび部材は、好
ましくは、円錐形状を有すると共に、くさび挿入部はテ
ーパ付き円形孔とする。このような形状とすることによ
って、くさび部材とくさび挿入部との係合を円滑に行う
ことができ、より確実かつ迅速に、上、下側炉体マンテ
ルの芯合わせを行うことができる。
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。以下、本発明の一実施の形態に係る
炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置を、図1〜図6を
参照して説明する。なお、以下の例示を用いて説明する
炉体マンテルの芯合わせ方法は、リング状ブロックの高
炉基礎部からの取り込み工法へ適用した場合である。
形態に係る炉体マンテルの芯合わせ装置10が取付けら
れる高炉11、及び、高炉11の据え付け等に用いられ
る重量物輸送用車両12について簡単に説明する。図1
に示すように、高炉基礎13上に第1のマンテル移載用
レール16が設置されている。そして、移動台車17が
下面に幅方向に間隔をあけて取付けたスライドユニット
18を介して第1のマンテル移載用レール16上に前後
方向(長手方向)に移動自在に載置されている。
する下側炉体マンテル19が載置されており、下側炉体
マンテル19の直上方には上側炉体マンテル20が配設
されている。図示するように、上側炉体マンテル20
は、高炉基礎13上に設置した炉体櫓13aの上部に設
けた頂部架台21に取付けられているマンテル吊下昇降
手段の一例である複数の中空油圧ジャッキ22によって
吊りロッド23を介して吊り下げられている。
隣接した床面14上には、上面に第2のマンテル移載用
レール24が設置された車両側架台25が設置されてお
り、車両側架台25の下方には重量物輸送用車両12が
配設されている。そして、この重量物輸送用車両12
は、その載置フレーム26の載置面に補強フレーム27
を介して車両側架台25を載せて、旋回、斜行、横走行
等によって全方向に自走でき、かつ、載置面の高さも調
整可能な構成を有する。なお、図1は本発明が適用され
る炉体マンテルの据え付け工法の一例にすぎない。
芯合わせ装置10について、図1〜図3を参照して詳細
に説明する。図1〜図3に示すように、炉体マンテルの
芯合わせ装置10は、実質的に、上側炉体マンテル20
の下端周縁部30に円周方向に間隔をあけて取付けられ
る複数のくさび部材31と、下側炉体マンテル19の上
端周縁部32に円周方向に間隔をあけて形成され、内面
にくさび部材31のテーパ状外周面33と摺動接触可能
なテーパ状くさび案内面34を有する複数のくさび挿入
部35と、上側炉体マンテル20の下端周縁部30に取
付けられ、くさび部材31を対応するくさび挿入部35
に圧入するくさび部材圧入手段の一例である複数の油圧
ジャッキ36と、下側炉体マンテル19に対して上側炉
体マンテル20を相対的に水平移動又は回転させるべ
く、水平移動力又は回転移動力を上側炉体マンテル20
に伝達する環状受け座47によって構成されている。
体マンテル20の下端周縁部30の外面には、背板39
と、底板40と、天板41と、背板39の前部に左、右
方向に間隔を開けて取付けた左、右側板42、43から
なるくさび部材取付ブラケット44が溶接等によって固
着されている。そして、底板40の下面は、上側炉体マ
ンテル20の下端面と略同一レベルに設けられている。
底板40の中央部には受け座取付孔45が形成されてお
り、受け座取付孔45内には、内面にテーパ孔46を有
する鍔付きの環状受け座47が取付けられている。そし
て、環状受け座47のテーパ孔46内に抜き差し自在に
円錐形状を有するくさび部材31のテーパ状外周面33
が嵌入されている。一方、くさび部材31の上端に設け
た鍔部48に当接した押圧当金37の直上には、基端が
くさび部材取付ブラケット44の天板41に固着されて
いる油圧ジャッキ36の伸縮ロッド49の下端が対向状
態に配設されている。
体マンテル19の上端周縁部32の外面であって、前記
したくさび部材取付ブラケット44と整合する個所に
は、背板52と、天板53と、背板52の左、右方向に
間隔を開けて取付けた左、右側板54、55からなるく
さび挿入部形成用ブラケット56が溶接等によって固着
されている。そして、天板53の上面は、下側炉体マン
テル19の上端面と略同一レベルに設けられている。く
さび挿入部形成用ブラケット56において、上記した環
状受け座47のテーパ孔46と整合する個所には、くさ
び部材31のテーパ状外周面33と摺動接触可能なテー
パ状くさび案内面34を有するテーパ付き円形孔からな
るくさび挿入部35が形成されている。
のくさび挿入部35への挿入を容易にするため、図2に
示すように、くさび部材31の先部をさらに尖らせて、
二段のテーパとすることによって、挿入案内用テーパ面
57を形成している。図示の実施の形態におけるその他
の構成について説明すると、図2において、符号60、
61は、上、下側炉体マンテル20、19の芯出し作業
完了後、ガウジングした後溶接によって連結される裏当
金であり、図3において、符号59はステーブクーラコ
ーミング部である。
置10を用いた炉体マンテルの芯合わせ方法について、
図4〜図6を参照して説明する。 (1)まず、図2及び図3に示すように、工場段組時に
おいて、上、下側炉体マンテル20、19の事前芯合わ
せを行う。即ち、それぞれ、リング状ブロックに形成さ
れた上、下側炉体マンテル20、19の中心線及び円周
方向の振れ角を合わせて上下に架設した後、それぞれに
裏当金60、61を溶接して取付ける。また、上側炉体
マンテル20の下端周縁部30と、下側炉体マンテル1
9の上端周縁部32に、それぞれ、くさび部材取付ブラ
ケット44と、くさび挿入部形成用ブラケット56を、
円周方向に間隔をあけて、複数個(例えば、18個)取
付ける。鍔付きの環状受け座47を受け座取付孔45に
遊嵌状態に差し込む。くさび部材31を環状受け座47
のテーパ孔46とくさび挿入部形成用ブラケット56の
天板53に設けたくさび挿入部35を通して落とし込
み、くさび部材31のテーパ状外周面33とくさび挿入
部35のテーパ状くさび案内面34をしっくりと合せ、
かつ、テーパ孔46とテーパ状外周面33の間隙がくさ
び部材31の外周方向に均等に、例えば、間隙eを20
mmとして、2mmに保つ。即ち、くさび部材31、く
さび挿入部35、環状受け座47の芯合わせが完全に行
われた状態で、環状受け座47をくさび部材取付ブラケ
ット44の底板40に固定し、上、下側炉体マンテル2
0、19の事前芯合わせを完了する。このように、本実
施の形態では、環状受け座47を用いて微調整を行うこ
とができるので、くさび部材取付ブラケット44とくさ
び挿入部形成用ブラケット56を精密に整合しながら鉄
皮38、51に取付けなくてもよい。
しては、上記(1)で行なわれた事前芯合わせの結果を
実際の据え付けにおいて正確に再現することが肝要とな
る。まず、図1に示すように、上側炉体マンテル20
を、炉体櫓13aの頂部に取付けた中空油圧ジャッキ2
2によって、高炉基礎13の上方に吊支状態に設置す
る。 (3)図1に示すように、下側炉体マンテル19を、車
両側架台25に載置した状態で重量物輸送用車両12を
用いて、高炉11の近傍まで移動する。その後、移動台
車17を駆動して、車両側架台25上に載置されている
下側炉体マンテル19を炉体櫓13a内に搬入する。
材取付ブラケット44に油圧ジャッキ36を取付けると
共に、伸縮ロッド49の先部を伸長させることによっ
て、押圧当金37を介してくさび部材31の上端部を押
圧する。 (5)図4(a)に示すように、下側炉体マンテル19
を載置している移動台車17をスライドユニット18を
介して前、後、左、右に移動して、くさび部材31とく
さび挿入部35とを大まかに合わせ、上、下側炉体マン
テル20、19の粗い芯合わせを行う。
ンテル20、19の精密な芯合わせを行う。まず、図4
(a)に示すように、油圧ジャッキ36を作動してくさ
び部材31を押圧してテーパ状外周面33と環状受け座
47のテーパ孔46を密着させた状態で、中空油圧ジャ
ッキ22を作動して、上側炉体マンテル20を、下側炉
体マンテル19から220〜50mm離隔した位置まで
下降する。この際、くさび部材31は押圧当金37と環
状受け座47で固定されているため、くさび挿入部35
のテーパ状くさび案内面34をガイドにして容易に芯出
しを行うことができる。即ち、油圧ジャッキ36の垂直
推力によって上側炉体マンテル20に、環状受け座47
を介して水平方向力を与えることができるので、上側炉
体マンテル20を下側炉体マンテル19に対して水平移
動又は回転方向に動かして芯出しを行うことができる。
逆に、両炉体マンテル20、19の拘束度等の力学的条
件によっては、上側炉体マンテル20以上に、下側炉体
マンテル19側を動かして芯出しを行う方法も可能であ
ることは論をまたない。しかし、本実施の形態では、上
側炉体マンテル20が動く場合について説明する。
て、複数あるくさび部材31の殆どは、テーパ状くさび
案内面34にガイドされて円滑にくさび挿入部35内に
挿入されるが、なかには、くさび挿入部35内にテーパ
状くさび案内面34とせりながら挿入される、即ち、無
理やりに挿入されるものもあり、このようなものについ
ても無理やり挿入しようとすると、逆に、くさび部材3
1が上方向の力を受け、くさび挿入部35から抜け出す
ことになる。また、油圧ジャッキ36の推力を過大に上
げた場合には、上側炉体マンテル20の荷重が下側炉体
マンテル19に伝達され、移動台車17のスライドユニ
ット18を破壊したり損傷するおそれがある。即ち、油
圧ジャッキ36の推力は、上側炉体マンテル20の荷重
の内、適当な水平力を上側炉体マンテル20に与え、過
大な垂直力を下側炉体マンテル19に与えないための重
要な管理項目となる。このため、あらかじめ、油圧ジャ
ッキ36の駆動のための上限油圧を算出して定め、押圧
中は常時油圧を監視する。多くの油圧ジャッキ36の管
理を自動的な制御システムで行なうことが好ましい。
(a)に示す上、下側炉体マンテル20、19間の間隙
a(例えば、220mm)が、図4(b)に示すように
間隙bが例えば50mmになるまで上側炉体マンテル2
0を下降した後、停止する。その後、図5(c)に示す
ように、くさび挿入部35のテーパ状くさび案内面34
とのせりのないくさび部材31については、油圧ジャッ
キ36を作動させたまま上側炉体マンテル20を、さら
に上、下側炉体マンテル20、19間の間隙cが例えば
20mmになるまで下降する。一方、くさび挿入部35
のテーパ状くさび案内面34とせっているくさび部材3
1については、油圧ジャッキ36の油圧を解除した状態
で上側炉体マンテル20を、同様に、上、下側炉体マン
テル20、19間の間隙cが例えば20mmになるまで
下降する。これによって、上側炉体マンテル20の過大
な荷重が下側炉体マンテル19に伝達されることによ
る、移動台車17のスライドユニット18の破壊や損傷
を確実に防止することができる。
ったくさび部材31を押圧する油圧ジャッキ36を再度
作動し、あらかじめ定めた上限油圧まで上げて、くさび
部材31を上限推力によってくさび挿入部35内に挿入
する。これらのくさび挿入部35によって、くさび効果
を利用して上側炉体マンテル20の該当部位を強大な水
平方向力で水平移動して芯出しを行うことができる。但
し、あらかじめ定めた上限油圧による押圧でどうしても
くさび挿入部35に挿入できないものについては、仮組
み、事前芯合わせ以後、下側炉体マンテル19、上側炉
体マンテル20間に何らかの変形が発生したものとし
て、油圧を解除して、そのまま放置する。
6(e)に示すように、くさび部材31のテーパ状外周
面33と環状受け座47のテーパ孔46とが可及的に密
着状態となり、かつ、くさび部材31のテーパ状外周面
33とくさび挿入部35のテーパ状くさび案内面34も
可及的に密着状態になったことを確認した後、くさび挿
入部形成用ブラケット56の天板53上に、くさび部材
取付ブラケット44の底板40の左、右端部と当接する
状態で、一対の横移動防止兼昇降案内板62、63を固
着する。
ャッキ36及び押圧当金37を撤去した後、横移動防止
兼昇降案内板62、63に沿って、上側炉体マンテル2
0をさらに20mm下降して上、下側炉体マンテル2
0、19間の間隙dを0mmにする。 (11)中空油圧ジャッキ22の負荷を検出して、下側
炉体マンテル19に上側炉体マンテル20の荷重が過度
にかかっていないことを確認して、芯出し作業を完了す
る。 (12)上記した上、下側炉体マンテル20、19の芯
出し作業完了後、上、下側炉体マンテル20、19の裏
当金60、61をガウジングした後、上、下側炉体マン
テル20、19間の開先を溶接することによって、上、
下側炉体マンテル20、19を一体化して高炉11を構
築する。なお、上記した実施の形態では、上側炉体マン
テル20を炉体櫓13aから中空油圧ジャッキ22を用
いて昇降自在に吊り下げたが、上側炉体マンテル20を
炉体櫓13aに固定し、炉体櫓13aに下側炉体マンテ
ル19を中空油圧ジャッキ22で昇降自在に吊り下げ、
上側炉体マンテル20に対して下側炉体マンテル19を
芯合わせするようにすることもできる。また、上記した
実施の形態では、高炉11の建設又は改修に本発明に係
る炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置を適用した例を
示したが、他の冶金炉や、構造物の建設や改修にも適用
することもできる。
説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記
載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に
記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施
の形態や変形例も含むものである。例えば、以下の形態
や変形例が考えられる。 (1)上記した実施の形態では、下側炉体マンテルは高
炉の炉底部から炉体櫓内に取り込んだが、羽口部やシャ
フト中部から取り込むこともできる。
さび部材を用い、上側炉体マンテルを下側炉体マンテル
に向けて下降することで上、下側炉体マンテルの芯合わ
せを行うようにしたが、これに先立って、予備的な芯合
わせとして、従来技術で説明した特開平10−8190
6号公報に記載されている芯合わせ方法を用いることが
できる。 (3)炉体マンテルの芯合わせ装置を構成する油圧ジャ
ッキの作動を自動制御することによって、さらに、上、
下側炉体マンテルの芯合わせ作業を容易に行うことがで
きる。
8mの下側炉体マンテル上に外径18mの上側炉体マン
テルを吊り下げ、推力が20トンの油圧ジャッキ18本
を用いて、本発明に係る炉体マンテルの芯合わせ方法を
用いて上、下側炉体マンテルの芯合わせを行ったとこ
ろ、約30分かかった(なお、従来の芯合わせ作業は2
時間〜3時間を要していた)。ここで、肌違い(芯合わ
せ許容誤差)は4mmとした。このように、本実施例で
は、上、下側炉体マンテルの芯合わせ作業を精度よくか
つ短時間で行うことができた。
方法においては、複数のくさび部材を用いることによっ
て、単に、上側炉体マンテルを下側炉体マンテルに向け
て下降するのみで自動的にしかも精密に上、下側炉体マ
ンテルの芯合わせを行うことができる。従って、大型高
炉の場合でも、極めて高い芯合わせ精度で、かつ、容易
に短時間で炉体マンテルの芯合わせを行うことができ
る。
わせ装置においては、実質的に、複数のくさび部材と、
複数のくさび挿入部と、複数のくさび部材圧入手段のみ
によって構成されているため、大型高炉の場合でも、極
めて高い芯合わせ精度で、かつ、容易に炉体マンテルの
芯合わせを行うことができる炉体マンテルの芯合わせ装
置を、安価に製作することができる。しかも、くさび部
材を用いることによって、くさび部材圧入手段によって
発生する推力が小さい場合でも、大きな水平方向力を発
生することができ、下側炉体マンテルに対して上側炉体
マンテルを容易に水平移動又は回転方向に移動して芯出
しを行うことができる。従って、くさび部材圧入手段を
コンパクトにすることができ、この面からも炉体マンテ
ルの芯合わせ装置を安価に製作することができる。
わせ装置においては、くさび部材は、好ましくは、円錐
形状を有すると共に、くさび挿入部はテーパ付き円形孔
とする。このような形状とすることによって、くさび部
材とくさび挿入部との係合を円滑に行うことができ、よ
り確実かつ迅速に、上、下側炉体マンテルの芯合わせを
行うことができる。
合わせ装置を有する高炉を側面からみた説明図である。
合わせ装置の側断面図である。
合わせ方法の工程を示す説明図である。
合わせ方法の工程を示す説明図である。
合わせ方法の工程を示す説明図である。
2:重量物輸送用車両、13:高炉基礎、13a:炉体
櫓、14:床面、16:第1のマンテル移載用レール、
17:移動台車、18:スライドユニット、19:下側
炉体マンテル、20:上側炉体マンテル、21:頂部架
台、22:中空油圧ジャッキ(マンテル吊下昇降手
段)、23:吊りロッド、24:第2のマンテル移載用
レール、25:車両側架台、26:載置フレーム、2
7:補強フレーム、30:下端周縁部、31:くさび部
材、32:上端周縁部、33:テーパ状外周面、34:
テーパ状くさび案内面、35:くさび挿入部、36:油
圧ジャッキ(くさび部材圧入手段)、37:押圧当金、
38:鉄皮、39:背板、40:底板、41:天板、4
2:左側板、43:右側板、44:くさび部材取付ブラ
ケット、45:受け座取付孔、46:テーパ孔、47:
環状受け座、48:鍔部、49:伸縮ロッド、51:鉄
皮、52:背板、53:天板、54:左側板、55:右
側板、56:くさび挿入部形成用ブラケット、57:挿
入案内用テーパ面、59:ステーブクーラコーミング
部、60:裏当金、61:裏当金、62:横移動防止兼
昇降案内板、63:横移動防止兼昇降案内板、a:間
隙、b:間隙、c:間隙、d:間隙、e:間隙
Claims (3)
- 【請求項1】 高炉の建設又は改修に際して、炉体マン
テルの一部をなす下側炉体マンテルを前記高炉の炉体櫓
外でリング状ブロックに形成し、該炉体櫓内に該下側炉
体マンテルを搬入後、前記炉体櫓に取付けたマンテル吊
下昇降手段を用いて上側炉体マンテルを前記下側炉体マ
ンテルに近接する位置まで下降させ、前記上側炉体マン
テルの下端周縁部に取付けたそれぞれテーパ状外周面を
有する複数のくさび部材を、前記上側炉体マンテルの下
端周縁部に取付けた複数のくさび部材圧入手段を用い
て、前記下側炉体マンテルの上端周縁部に設けられそれ
ぞれテーパ状くさび案内面を有するくさび挿入部に挿入
することにより、前記上側炉体マンテルを前記下側炉体
マンテルに対して水平方向又は回転方向に動かし、又
は、前記下側炉体マンテルを前記上側炉体マンテルに対
して水平方向又は回転方向に動かし、前記上、下側炉体
マンテル間の芯合わせを行うことを特徴とする炉体マン
テルの芯合わせ方法。 - 【請求項2】 高炉の上部を形成する上側炉体マンテル
の下端周縁部に円周方向に間隔をあけて取付けられる複
数のくさび部材と、前記高炉の下部を形成する下側炉体
マンテルの上端周縁部に円周方向に間隔をあけて形成さ
れ、内面に前記くさび部材のテーパ状外周面と摺動接触
可能なテーパ状くさび案内面を有する複数のくさび挿入
部と、前記上側炉体マンテルの下端周縁部に取付けら
れ、前記くさび部材を対応する前記くさび挿入部に圧入
するくさび部材圧入手段とを具備する炉体マンテルの芯
合わせ装置。 - 【請求項3】 請求項2記載の炉体マンテルの芯合わせ
装置において、前記くさび部材は円錐形状を有すると共
に、前記くさび挿入部はテーパ付き円形孔としたことを
特徴とするび炉体マンテルの芯合わせ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11172400A JP2001003109A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11172400A JP2001003109A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001003109A true JP2001003109A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15941254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11172400A Pending JP2001003109A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 炉体マンテルの芯合わせ方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001003109A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010013793A1 (ja) * | 2008-07-31 | 2010-02-04 | Jfeスチール株式会社 | 高炉炉体の建設および改修の方法 |
CN105969922A (zh) * | 2016-07-15 | 2016-09-28 | 新兴铸管股份有限公司 | 一种高炉体预拼装工艺 |
-
1999
- 1999-06-18 JP JP11172400A patent/JP2001003109A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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