JP2001003087A - 板状洗剤 - Google Patents

板状洗剤

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JP2001003087A JP11170291A JP17029199A JP2001003087A JP 2001003087 A JP2001003087 A JP 2001003087A JP 11170291 A JP11170291 A JP 11170291A JP 17029199 A JP17029199 A JP 17029199A JP 2001003087 A JP2001003087 A JP 2001003087A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溶解性が著しく向上し、輸送時に形状を維持で
きる板状洗剤を提供すること。 【解決手段】粉末洗剤を水溶性基体で分包し、該粉末洗
剤を含む層の表層部の少なくとも一部が固形化されてな
る板状洗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板状洗剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常使用されている洗剤の形態として、
粉末洗剤や液体洗剤が挙げられ、特に現在では粉末洗剤
が多く利用されている。しかし、粉末洗剤は、使用量を
一定に測ることが難しく、また使用時に粉が飛び散る場
合があり、使用者に不快感を与えるおそれがあった。こ
の問題を解決するため、従来より粉末洗剤を錠剤洗剤又
は水溶性基体に入れたワンパック洗剤の開発が進められ
た。錠剤洗剤としては、米国特許第3231506 号等が知ら
れている。これら錠剤洗剤は、粉末洗剤と比べて、使用
時の粉の飛び散りもなく使いやすい反面、溶解性の面で
充分ではなく、また、溶解性を満足させるために錠剤硬
度を低くすると、使用時のハンドリング性も充分ではな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、溶解
性が著しく向上し、輸送時に形状を維持できる板状洗剤
を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の要旨は、
粉末洗剤を水溶性基体で分包し、該粉末洗剤を含む層の
表層部の少なくとも一部が固形化されてなる板状洗剤に
関する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の板状洗剤は、粉末洗剤を
含む層(以下、洗剤層という)の表層部の少なくとも一
部が固形化されている事を特徴とする。本発明におい
て、該洗剤層の表層部の少なくとも一部を固形化するこ
とによって、溶解性を維持又は向上させた板状洗剤を得
ることができる。なお、本発明において、「固形化」と
は、粉末もしくは顆粒洗剤の成分の一部が熱及び/又は
圧力によって凝集、もしくは結合して固形化物になるこ
とをいう。
【0006】前記洗剤層の表層部の固形化は、その固形
化率により評価することができる。該固形化率は、優れ
た溶解性を得る点から、洗剤層重量の好ましくは90%
以下、より好ましくは70%以下、特に好ましくは30
%以下が望ましく、形態を維持する上で、固形化分が好
ましくは5%以上、より好ましくは10%以上が望まし
い。
【0007】固形化率は、以下のようにして測定するこ
とができる。即ち、板状洗剤の水溶性基体の一部を切断
し、洗剤層を篩(JIS Z 8801規定の目開き4
760μm)上に静かにあけ、通過しなかった固形物の
重量を計り、試験後の試料に対する固形化率を以下の式
に基づいて求める。
【0008】固形化率(%)=〔通過しなかった粉末の
重量(g)/試料全体の重量(g)〕×100
【0009】また、本発明の板状洗剤は、以下の物性を
有することが好ましい。板状洗剤の溶解率は、50%以
上が好ましく、75%以上がより好ましい。なお、溶解
率は以下のようにして測定できる。板状洗剤10gを5
℃、30Lの水道水を入れた洗濯機(東芝(株)製銀河
(VH360S1))に投入する。「強回転」で5分間
攪拌後、脱水及び排水を行う。500μmの篩いを装着
した排水口及び洗濯機中の洗剤残渣を回収して室温風乾
後にその重量を測定して、下式に従い溶解率とした。
【0010】溶解率(%)=〔(投入前の重量−残渣重
量)/(投入前の重量)〕×100
【0011】板状洗剤の強度は、10gf以上が好まし
く、35gf以上がより好ましい。なお、該強度は以下
のようにして測定することができる。図1(イ)〜
(ハ)は、強度の測定方法を示す概略図でありAは歯形
押棒、Bは板状洗剤、C,C’は支持体、D,D’は支
点である。本測定には、株式会社レオテック製FUDO
H RHEO METERと、その専用アダプターであ
る歯形押棒A、(本測定の歯形押棒A)と、折芯JIS
用(折試験用)アダプター(本測定の支持体C,C’)
とを用いる。長さ方向の中心部の位置になるように静置
する〔図1(ロ)〕。次いで、板状洗剤Bの幅方向に対
して歯形押し棒Aを支持体上のL/2の位置で2cm/
分の速度で降下させて荷重をかけ〔図1(ハ)〕、歯形
押棒Aにかかった最大の荷重を測定し、これを強度(g
f)とする。
【0012】また、板状洗剤の厚さは、溶解性、可撓
性、使い易さの点で、好ましくは1cm以下、より好ま
しくは0.1〜0.7cm、より好ましくは0.2〜
0.5cm、更に好ましくは0.25〜0.45cmで
あり、また、その面積密度は、好ましくは0.005〜
1.8g/cm2 、より好ましくは0.02〜0.7g
/cm2 である。
【0013】次に、板状洗剤の製造方法について述べ
る。板状洗剤の製造方法としては、特に限定されない
が、例えば、粉末洗剤を水溶性基体で分包し、該粉末洗
剤を含む層の表層部の少なくとも一部を固形化する方法
等が挙げられる。具体的には、水溶性基体に、粉末洗剤
を予め充填後、まずシート形態に成形後、この成形体を
圧力若しくは熱等によって固形化するか、又は洗浄剤組
成物を型枠に予め充填後、まず、圧密若しくは加熱成形
を行い、次いで水溶性基体で外装をシールすることによ
って製造することができる。この際、あまり荷重をかけ
ると洗剤が変形をおこし、該洗剤層が全て固形化してし
まうため、溶解性が著しく損なわれることがあるので、
洗剤が変形しない程度の加重で成形する。ここで圧密成
形する際のプレス圧は1〜50kgf/cm2 が好まし
く、2〜10kgf/cm2 がより好ましい。また、プ
レス時間は0.1〜60秒程度が好ましい。
【0014】また、予め粉末洗剤に例えば熱溶融性の水
溶性結合剤を配合し、成形する際に、表層部分のみを加
熱して、表層部のみを固形化することにより、形態維持
に必要な充分な硬度と溶解性を両立させることができ
る。ここで、加熱温度としては、60〜200℃が好ま
しく、80〜150℃がより好ましい。この加熱時間と
しては、0.1〜60秒程度が好ましい。また、粉末洗
剤を水溶性基体で分包する場合には、熱溶融を利用して
基体同士を溶融固化させて接着する。その際、熱伝導体
やインパルスシーラー等を用いることが出来る。また、
特開昭52−98782号公報、特開平9−27250
4号公報記載の方法も利用できる。
【0015】また、板状洗剤は、水溶性基体でヒートシ
ールし、また、破断し易くする為にミシン目処理を施し
たりすることができる。
【0016】また、本発明の板状洗剤は、洗浄剤組成物
を含む層と該層をシールする水溶性基体とからなるもの
である。本発明において、洗剤は、洗剤用粒子群及び水
溶性結合剤を含有し、さらに必要に応じて別途添加され
た洗剤成分(例えば、ビルダー顆粒、蛍光染料、酵素、
香料、消泡剤、漂白剤、漂白活性化剤等)を含有する洗
剤を意味する。
【0017】洗剤用粒子群について説明する。洗剤用粒
子群には、水溶性又は水崩壊性粒子群等が含有され、中
でも、平均粒径60〜2000μmの水溶性又は水崩壊
性粒子が好ましい。前記平均粒径は、JIS Z 88
01の標準篩から求められ、その値は、好ましくは60
〜2000μm、より好ましくは88〜1410μm、
特に好ましくは125〜1000μmである。該平均粒
径は、溶解性向上の点から、60μm以上が好ましく、
また、洗濯終了後に衣類や洗濯機内に残留しない点か
ら、2000μm以下が好ましい。ここで、粒径の下限
値未満の粒子群が全粒子群中の5重量%未満、上限値を
越える粒子群が全粒子群中の5重量%未満であることが
好ましい。
【0018】水溶性又は水崩壊性粒子群の配合量は、洗
剤を含有する層中に、好ましくは5〜90重量%、より
好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは10〜4
0重量%である。該配合量は、洗剤の溶解性の点から、
5重量%以上が好ましい。
【0019】また、前記水溶性又は水崩壊性粒子群とし
ては、界面活性剤担持用ベース顆粒群(以下、ベース顆
粒群という)及び/又はこれに界面活性剤を担持させた
粒子群(以下、洗剤粒子群)であることが好ましい。こ
こで、ベース顆粒群と洗剤粒子群とを総称して粒子群と
いう。
【0020】本発明において、界面活性剤担持用ベース
顆粒(以下、ベース顆粒という)とは、主に水不溶性無
機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類を含有する粒子で
あって界面活性剤を担持させることのできる顆粒をい
い、ベース顆粒群とはその集合体を意味する。
【0021】水不溶性無機物としては、1次粒子の平均
粒径が0.1〜20μmのものが好ましく、例えば、結
晶性又は非晶質のアルミノ珪酸塩、二酸化珪素、水和珪
酸化合物、パーライト、ベントナイト等の粘土化合物等
が挙げられ、結晶性又は非晶質のアルミノ珪酸塩、二酸
化珪素及び水和珪酸化合物が好適であり、中でも結晶性
アルミノ珪酸塩が好ましい。
【0022】水溶性ポリマーとしては、カルボン酸系ポ
リマー、カルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、糖
類等が挙げられるが、中でもカルボン酸系ポリマーが好
ましい。カルボン酸系ポリマーの中でアクリル酸−マレ
イン酸コポリマーの塩とポリアクリル酸塩(Na、K、
NH4 等)が特に優れている。分子量は千〜8万が好ま
しい。上記カルボン酸系ポリマー以外に、ポリグリオキ
シル酸塩等のポリマー、カルボキシメチルセルロース等
のセルロース誘導体並びにポリアスパラギン酸塩等のア
ミノカルボン酸系のポリマーも使用することができる。
【0023】水溶性塩類としては、炭酸塩、炭酸水素
塩、硫酸塩、亜硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、ハロゲ
ン化物等の水溶性の無機塩類や、クエン酸塩やフマル酸
塩等の低分子量の水溶性有機酸塩類を挙げることが出来
る。特に炭酸塩、硫酸塩及び亜硫酸塩が好ましい。該無
機塩類はベース顆粒群調製後さらに水との反応により水
和熱、溶解熱を生じることで粒子中の気泡を熱膨張さ
せ、粒子の自己崩壊を促進することから好ましい。ここ
で、炭酸ナトリウムは洗濯液中で好適なpH緩衝領域を
示すアルカリ剤として好ましい。炭酸ナトリウム以外の
アルカリ剤としては、非晶質及び結晶質の珪酸塩があ
る。
【0024】ベース顆粒の組成としては、水不溶性無機
物は20〜90重量%が好ましく、30〜75重量%が
より好ましく、40〜70重量%が最も好ましい。水溶
性ポリマーは2〜30重量%が好ましく、3〜20重量
%がより好ましく、5〜20重量%が最も好ましい。水
溶性塩類は5〜78重量%が好ましく、10〜70重量
%がより好ましく、10〜67重量%がさらに好まし
く、20〜60重量%が特に好ましく、20〜55重量
%が最も好ましい。これらの範囲内であれば、ベース顆
粒はその表面近傍が水溶性成分で被覆された構造をとる
上で好適であり、粒子表面の被覆層が十分に形成され、
粒子強度が十分となる。また、洗剤の溶解性の点でも好
ましい。
【0025】また、ベース顆粒中に、前記3成分以外
に、界面活性剤や、洗剤に好適な蛍光染料、顔料、染料
等の補助成分を含んでも構わない。中でも界面活性剤
は、所望の粒子強度、嵩密度を得るためには本質的には
ベース顆粒の必須成分として必要ではないが、後述のス
ラリー中へ添加することにより乾燥効率の向上のために
添加してもよい。添加量としてはスラリー中に10重量
%以下が好ましく、1〜10重量%がより好ましく、2
〜8重量%が最も好ましい。なお、これらの配合量はス
ラリーの固形分を基準にした値である。
【0026】ベース顆粒の界面活性剤の担持能は、高け
れば高いほど多量の界面活性剤を添加しても優れた高速
溶解性が発現されるため、好適である。ベース顆粒の担
持能を向上させる方法としては、例えば、水不溶性無機
物として担持能(吸油能)の大きい基剤を用いることが
挙げられる。好適な基剤は、例えば、A型ゼオライト
(例えば、商品名:トヨビルダー;東ソー(株)社製
JIS K 5101法による吸油能の値は40〜50
mL/100gである)、P型ゼオライト(例えば商品
名Doucil A24やZSE064等;Crosf
ield社製;吸油能60〜150mL/100g)や
X型ゼオライト(例えば商品名:WessalithX
D;Degussa社製;吸油能80〜100mL/1
00g)が挙げられる。また、非晶質シリカや非晶質ア
ルミノシリケート等も用いることができる。例えば、特
開平5−5100号公報第4欄第34行〜第6欄第16
行(特に、第4欄第43〜49行の吸油担体)や特開平
6−179899号公報第12欄第12行〜第13欄第
17行、第17欄第34行〜第19欄第17行に記載の
ものが挙げられる。
【0027】また、ベース顆粒は、その内部よりも表面
近傍に水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類が多く存在
する偏在性構造(以下、ベース顆粒の偏在性という)を
有することが好ましい。本発明において、このように表
面近傍に水溶性物質が多く偏在したベース顆粒群は、水
中で表面近傍の水溶性成分がより早く溶解して、該粒子
群の粒子表面からの崩壊が促進される溶解挙動を示すこ
とにより、高速溶解性を発現することができる。
【0028】ベース顆粒の偏在性の確認方法として、例
えばフーリエ変換赤外分光法(FT−IR)や光音響分
光法(PAS)を併用する方法(「FT−IR/PA
S」と略記する)を用いることができる。この方法はA
PPLIED SPECTROSCOPY vol.4
7 1311−1316(1993)に記載のように、
試料の表面から深さ方向における物質の分布状態を確認
することができる。
【0029】本発明に用いられるベース顆粒の構造を特
定するための測定方法を以下に例示する。2種類の状態
の異なるベース顆粒をセルに充填してFT−IR/PA
S測定を行い、それを比較することによりベース顆粒の
構造を特定することができる。つまり、1つはベース顆
粒を目的の構造を保持した状態でFT−IR/PAS測
定を行い、比較試料はメノウ乳鉢等で十分に粉砕して均
一な状態にしたベース顆粒のFT−IR/PAS測定を
行う。FT−IR/PASの測定は例えばBio−Ra
d Laboratories社製FTS−60A/8
96型赤外分光光度計を用い、PASセルとしてMTE
C社製300型光音響検出器を使用して行う。測定条件
は分解能8cm-1、スキャン速度0.63cm/s、積
算128回とする。この測定条件はベース顆粒の表面か
ら約10μmまでの情報が含まれている。ベース顆粒の
PASスペクトルにおいて、例えば、炭酸ナトリウム及
び硫酸ナトリウム、ゼオライト、ポリアクリル酸ナトリ
ウムの特性ピークをそれぞれ1434cm-1(CO3 2-
の縮重伸縮振動)、1149cm-1(SO4 2-の縮重伸
縮振動)、1009cm-1(Si−O−Siの逆対称伸
縮振動)、及び1576cm-1(CO2 - の逆対称伸縮
振動)として、そのピークの面積強度を読み取る。ベー
ス顆粒の構造を保持した状態で測定した場合と粉砕して
均一な状態で測定した場合のそれぞれについて求めたゼ
オライトの特性ピークに対する炭酸ナトリウムや硫酸ナ
トリウム等の水溶性塩類の特性ピークの相対面積強度及
びゼオライトの特性ピークに対する水溶性ポリマーの特
性ピークの相対面積強度を比較することによってベース
顆粒の構造上の特徴を特定することができる。具体的に
は、内部よりも表面近傍に水溶性ポリマー及び/又は水
溶性塩類を多く含有すると共に表面近傍よりも内部に水
不溶性無機物を多く含有するという偏在性を証明するこ
とが可能である。該測定法によれば、ベース顆粒に関し
ては、成分の偏在性構造を保持した状態で測定した場合
のゼオライトの特性ピークに対する相対面積強度は、粉
砕して均一な状態として測定した場合のゼオライトの特
性ピークに対する相対面積強度に対してその比を求める
と、水溶性塩類に関しては1.1以上、好ましくは1.
3以上であり、水溶性ポリマーについては1.3以上、
好ましくは1.5以上である。これらの相対面積強度を
有する場合、即ち、表面近傍に水溶性塩類及び水溶性ポ
リマーの含有量が相対的に多く、より内部では水不溶性
無機物の含有量が相対的に多い場合、偏在性構造を有す
ると言える。
【0030】その他のベース顆粒の偏在性の確認方法と
して、エネルギー分散型X線分光法(EDS)や電子プ
ローブ微小部分析法(EPMA)を用いることができ
る。これらの解析方法は、試料面を電子線で走査するこ
とによって元素の2次元分布を解析することができる。
【0031】また、ベース顆粒は、単核性粒子でも、多
核性粒子であってもよいが、単核性粒子であることが好
ましい。ここで、「単核性粒子」とは、ベース顆粒に界
面活性剤が担持された粒子であって、1個の粒子の中に
1個のベース顆粒を核として有する粒子をいう。また、
多核性粒子とは、前述の単核性粒子を構成するベース顆
粒を凝集させたものでも、又は水溶性塩類、例えば炭酸
ナトリウム等を核として凝集させて構成したものでもよ
く、所定の大きさの気泡が発生し得るものがより好まし
い。
【0032】単核性を表現する因子として、次式で定義
される粒子成長度を用いることができ、好ましくは1.
5以下、さらに好ましくは1.3以下である。 粒子成長度=(最終の洗剤粒子群の平均粒径)/(ベー
ス顆粒群の平均粒径) 尚、最終の洗剤粒子群とは、ベース顆粒群に界面活性剤
を担持させた後の洗剤粒子群、又は該粒子群に表面改質
処理を施した洗剤粒子群のいずれかをいう。
【0033】また、単核性は下記(a)法、(b)法、
(c)法のうち少なくとも一つの方法により確認でき
る。 (a)法:粒子群の平均粒径付近から任意にサンプリン
グした粒子を切断し、粒子内におけるベース顆粒の有無
及びその個数を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察する
方法。 (b)法:ベース顆粒中の水溶性ポリマーを溶解しない
有機溶媒(例えば、ベース顆粒中に、ポリアクリル酸
塩、陰イオン性界面活性剤(LAS)や非イオン性界面
活性剤が存在する場合、エタノールを好適に用いること
ができる)により、粒子中の有機溶媒可溶分を抽出し、
その後の有機溶媒不溶分をSEM観察によって観察する
方法。 (c)法:樹脂で包理した洗剤粒子の切断面の2次元の
元素分布をEDSやEPMAによって検出する方法。
【0034】本発明において、ベース顆粒群に担持させ
る界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、非イオン
界面活性剤、両性界面活性剤、陽イオン界面活性剤等を
挙げられるが、好ましくは陰イオン界面活性剤、非イオ
ン界面活性剤である。
【0035】陰イオン界面活性剤としては、アルコール
の硫酸エステル塩、アルコールのアルコキシル化物の硫
酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、パラフ
ィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−
スルホ脂肪酸塩若しくはこのエステル又は脂肪酸塩等が
あげられる。特に、アルキル鎖の炭素数が10〜14
の、より好ましくは12〜14の直鎖アルキルベンゼン
スルホン酸塩が望ましい。
【0036】非イオン界面活性剤としては、ポリオキシ
アルキレンアルキルエーテル、アルキルポリグリコシ
ド、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、
ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキ
シエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー及び
ポリオキシアルキレンアルキロールアミド等が挙げられ
る。特に、炭素数10〜18のアルコールにアルキレン
オキシドを4〜20モル付加した〔HLB値(グリフィ
ン法で算出)が10.5〜15.0、好ましくは11.
0〜14.5であるような〕ポリオキシアルキレンアル
キルエーテルが好ましい。
【0037】該界面活性剤の担持量は、洗浄力を発揮さ
せる点から、ベース顆粒群100重量部に対して5〜8
0重量部が好ましく、5〜60重量部がより好ましく、
10〜60重量部がより好ましく、20〜60重量部が
特に好ましい。ここで、陰イオン界面活性剤の担持量は
1〜60重量部が好ましく、1〜50重量部がより好ま
しく、3〜40重量部が特に好ましい。非イオン界面活
性剤の担持量は1〜45重量部が好ましく、1〜35重
量部がより好ましく、4〜25重量部が特に好ましい。
ここでいう界面活性剤の担持量とは、後述するスラリー
調製時に界面活性剤が添加される場合、その界面活性剤
の添加量を含まないものである。
【0038】また、このようなベース顆粒及び/又はこ
れに界面活性剤を担持させた粒子は、水に溶解する過程
において粒子径の1/10以上の径の気泡を粒子内部か
ら放出する特性を有することが好ましい(以下、この特
性を有する粒子を気泡放出洗剤粒子という)。
【0039】気泡放出洗剤粒子は、水に溶解する過程に
おいて、まず、粒子内部に少量の水が浸入すると粒子内
部から所定の大きさの気泡が放出され、次いで、該粒子
内部に大量の水が浸入することによって粒子自体が崩壊
(粒子の自己崩壊)し、表面近傍からの溶解のみなら
ず、粒子内部からの溶解及び崩壊が起こるため、発生す
る殆どの気泡の大きさは洗剤粒子径の1/10未満に過
ぎず、粒子自体を自己崩壊させるには至らないような従
来のコンパクト洗剤粒子とは著しく異なり、優れた高速
溶解性が発現される。
【0040】このような溶解挙動は、気泡放出洗剤粒子
を水に溶解した場合に、該粒子の粒子径の1/10以
上、好ましくは1/5以上、より好ましくは1/4以
上、さらに好ましくは1/3以上の径の気泡を放出する
現象として、デジタルマイクロスコープや光学顕微鏡等
で確認することができる。尚、気泡放出洗剤粒子は、水
に静置状態にて溶解させた場合、120秒以内に所定の
大きさの気泡が発生することが好ましく、60秒以内が
より好ましく、45秒以内がさらに好ましい。
【0041】また、気泡径は、以下のように測定するこ
とができる。即ち、ガラスシャーレ(内径50mm)の
底面中心に両面テープを装着する。ベース顆粒群又は洗
剤粒子群を両面テープ上に付着させる。先ずデジタルマ
イクロスコープを用いて得られる画像から個々の該粒子
についての円相当径(αμm)を測定する。デジタルマ
イクロスコープとしては例えばKEYENCE社製「V
H−6300」を用いることができる。続いてガラスシ
ャーレに20℃のイオン交換水を5mL注入し、測定対
象の個々の粒子についての溶解挙動を観察する。粒子内
部から気泡が放出される場合、気泡が粒子から離脱する
瞬間の画像から気泡の円相当径(βμm)を測定する。
尚、粒子内部から複数個の気泡が放出される場合にはそ
れぞれの気泡について測定した円相当径の最大値をβμ
mとする。そして粒子径に対する気泡径の比(β/α)
をそれぞれの粒子について求める。
【0042】好ましい気泡放出洗剤粒子では、該粒子の
内部に粒子径の1/10〜4/5の、好ましくは1/5
〜4/5の径の気孔が存在することが好ましい。気孔径
は次のように測定することができる。選択された粒子を
壊さない様にメス等で最大粒子径を含む面で切断する。
切断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、切断粒
子の切断面の円相当径(粒子径)(γμm)及び粒子内
部で気孔の存在が確認された場合には気孔の円相当径
(気孔径)(δμm)を測定する。なお、複数個の気孔
が確認される場合には、その中で最も大きい気孔につい
ての円相当径をδμmとする。そして粒子径に対する気
孔径の比(δ/γ)を求める。
【0043】また、前記気泡放出洗剤粒子群の溶解性は
60秒間溶解率で評価することができる。本発明におい
て洗剤粒子群の60秒間溶解率とは、以下の方法で算出
される。洗剤粒子群の溶解率としては90%以上が好ま
しく、94%以上がより好ましく、97%以上が特に好
ましい。
【0044】前述の溶解条件を具体的に説明する。5℃
に冷却した71.2mgCaCO3/Lに相当する1L
の硬水(Ca/Mgのモル比7/3)を1Lビーカー
(内径105mm、高さ150mmの円筒型、例えば岩
城硝子社製1Lガラスビーカー)の中に満たし、5℃の
水温をウォーターバスにて一定に保った状態で、攪拌子
(長さ35mm、直径8mm、例えば型式:ADVAN
TEC社製、テフロンSA(丸型細型))にて水深に対
する渦巻きの深さが略1/3となる回転数(800rp
m)で攪拌する。1.0000±0.0010gとなる
ように縮分・秤量したベース顆粒群又は洗剤粒子群を攪
拌下に水中に投入・分散させ攪拌を続ける。投入から6
0秒後にビーカー中の該粒子群分散液を、重量既知のJ
IS Z8801に規定の目開き74μmの標準篩(直
径100mm)で濾過し、篩上に残留した含水状態の該
粒子群を篩と共に重量既知の開放容器に回収する。尚、
濾過開始から篩を回収するまでの操作時間を10±2秒
とする。回収した該粒子群の溶残物を105℃に加熱し
た電気乾燥機にて1時間乾燥し、その後、シリカゲルを
入れたデシケーター(25℃)内で30分間保持して冷
却する。冷却後、乾燥した該粒子群の溶残物と篩と回収
容器の合計の重量を測定し、以下の式(1)によって洗
剤粒子群の溶解率(%)を算出する。
【0045】 溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (1) S : 該粒子群の投入重量(g) T : 上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供
したときに、篩上の残存する粒子群の溶残物の乾燥重量
(g)。
【0046】以上のようなベース顆粒群又は洗剤粒子群
(特に単核性粒子を含有する)の好適な物性としては、
以下の通りである。 嵩密度:好ましくは500g/L以上であり、500〜
1000g/Lがより好ましく、600〜1000g/
Lがより好ましく、650〜850g/Lが特に好まし
い。嵩密度は、JIS K 3362により規定された
方法で測定する。 平均粒径:好ましくは150〜500μmであり、18
0〜300μmがより好ましい。平均粒径は、JIS
Z 8801の標準篩(目開き2000〜125μm)
を用いて5分間振動させた後、篩目のサイズによる重量
分率からメジアン径を算出する。
【0047】ベース顆粒群又は洗剤粒子群の配合量は、
洗剤中に10〜95重量%が好ましく、20〜90重量
%がより好ましい。
【0048】また、ベース顆粒群又は洗剤粒子群は、特
開平9−67592号公報記載の製造法に準じて製造す
るこができる。即ち、例えば、前記各成分を含有する水
分量30〜80重量%、好ましくは35〜60重量%の
水性スラリーを噴霧乾燥させて得られるベース顆粒群、
好ましくはこれを造粒し高嵩密度化する方法が挙げられ
る。非晶性珪酸塩はスラリー中に配合することが好まし
い。結晶性珪酸塩はスラリー中に配合せずに造粒時に添
加することが好ましい。また、界面活性剤の未中和物
に、アルカリ金属の水酸化物等のアルカリ剤で直接中和
混合し、他の洗浄ビルダーと共に捏和、混合後に冷却
し、粉砕する方法を用いてもよい。また、得られた洗剤
粒子群は、ゼオライト等の水不溶性物質で被覆すること
が好ましい。
【0049】次に、水溶性結合剤(以下、結合剤とい
う)について説明する。結合剤としては、本発明の板状
洗剤が水に侵されたときに溶解して崩壊するようにする
ために、常温(20℃程度)において固体または粉末状
で、水溶性を呈し、融点40〜100℃を有するものが
好ましい。
【0050】結合剤としては、例えば、水溶性ポリマー
が挙げられる。具体例として、ポリエチレングリコー
ル、ポリビニルピロリドン、水溶性ポリアクリレート、
ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの中で
は、ポリエチレングリコールが好ましい。かかるポリエ
チレングリコールの中では重量平均分子量1300〜2
0000を有するものが特に好ましい。該ポリエチレン
グリコールは、JIS K8001「試薬試験方法通
則」に記載されている凝固点測定法によって融点を測定
した場合、融点40〜100℃を有するものが好まし
い。
【0051】また、結合剤の添加方法は、粉末又は顆粒
状の結合剤と洗剤用粒子群を乾式で混合する方法、溶融
させた結合剤を洗剤用粒子群の表面にスプレーする方
法、又は結合剤水溶液と洗剤用粒子群を流動層にて乾燥
させる方法等が挙げられる。
【0052】結合剤の配合量は、洗剤中に0.5〜20
重量%が好ましく、1〜10重量%がより好ましい。該
配合量は、板状形態を維持する観点から0.5重量%以
上が好ましく、溶解性を維持する観点から、20重量%
以下が好ましい。
【0053】また、本発明の板状洗剤は、該結合剤が水
と接触する際に、速やかに溶解又は崩壊して、更なる溶
解特性を達成するために、崩壊剤を含有することが好ま
しい。好ましい崩壊剤は、膨潤によって作用する物理的
崩壊剤である。これらの例として、澱粉、カルボキシメ
チル澱粉等のような澱粉誘導体、セルロース、カルボキ
シメチルセルロース等のセルロース誘導体、微結晶セル
ロース、糖(特にソルビトール)及び層状シリケート
(特に、ベントナイト又はスメタイト型の微粒子状膨潤
性層状シリケート)がある。また、溶解性の向上に効果
のある水溶性塩類、例えば、酢酸塩、コハク酸塩、クエ
ン酸塩等、特に酢酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム等
を配合することもできる。トリポリリン酸ナトリウム等
の有機塩類も使用可能である。起泡性の崩壊剤として、
クエン酸又は酒石酸等の弱酸を、アルカリ金属炭酸塩又
は重炭酸塩と組み合わせて用いることもできる。該崩壊
剤の配合量は、洗剤中に1〜20重量%が好ましく、2
〜10重量%がより好ましい。
【0054】また、洗剤には、さらに界面活性剤及びビ
ルダーを含有してもよい。界面活性剤としては、ベース
顆粒群に担持させる界面活性剤と同じものが挙げられ
る。
【0055】該界面活性剤の配合量は、洗剤中に5〜6
0重量%が好ましく、10〜50重量%がより好まし
い。該配合量は、十分な洗浄性を付与するために、5重
量%以上が好ましく、また十分な溶解性を付与するため
に、60重量%以下が好ましい。なお、該配合量は、前
述のベース顆粒群に配合したり、担持させた界面活性剤
の量とは別のものである。
【0056】また、ビルダーとしては、無機ビルダー及
び有機ビルダーが挙げられる。無機ビルダーとしては、
例えば、炭酸塩、重炭酸塩、亜硫酸塩、硫酸塩、トリポ
リリン酸塩、無定形アルミノケイ酸塩等が挙げられ、こ
れらの中では、炭酸塩、硫酸塩等が好ましい。また、有
機ビルダーとしては、クエン酸塩、ポリアクリル酸塩、
アクリル酸マレイン酸コポリマー又はその塩およびポリ
エチレングリコール等が挙げられる。
【0057】ビルダーの配合量は、十分な洗浄性を付与
するために、洗剤中に25重量%以上、好ましくは30
重量%以上が望ましく、また十分な溶解性を付与するた
めに、洗剤中に80重量%以下、好ましくは70重量%
以下が望ましい。
【0058】このような構成を有する洗剤層の厚さとし
ては、0.08〜0.6cmが好ましく、0.1〜0.
9cmがより好ましい。
【0059】本発明の板状洗剤は、前記洗剤層が水溶性
基体によりシールされている。水溶性基体としては、
(i)水溶性フィルム、(ii)水溶性不織布若しくは織
布、(iii) 水溶性フィルムと該水溶性不織布若しくは織
布からなる水溶性積層基体、(iv)水溶性繊維からなる
ウェブと水溶性フィルムとから形成される積層材等が挙
げられる。
【0060】本発明に用いられる水溶性基体には、例え
ば、ポリビニルアルコール(以下、PVAともいう)等
の耐アルカリ性水溶性高分子化合物を含む水溶性基体が
挙げられる。特に、ケン化度が96モル%未満の部分ケ
ン化PVA、又はケン化度が96モル%以上、好ましく
は98モル%以上であり、平均重合度が250〜300
0、好ましくは500〜2500であるケン化アニオン
基変性PVAが好ましい。アニオン基を有するモノマー
としては、マレイン酸、イタコン酸、2−アクリルアミ
ド−メチルプロパンスルホン酸が好ましい。アニオン基
の変性率は、全分子中のモノマー単位の総量に対して
0.1〜8モル%、好ましくは2〜5モル%である。
【0061】その他の水溶性基体には、特開平10−7
2599号公報第5欄第47行〜第6欄第31行に記載
のものが挙げられる。また、エチレングリコール、プロ
ピレングリコールやグリセリン等の多価アルコール系可
塑剤や陰イオン及び/又は陽イオン界面活性剤を含む水
溶性基体も挙げられる。水溶性基体の膜厚は、洗浄剤組
成物の種類、特性、量にもよるが、柔軟性、可撓性及び
使用簡便性の点で、好ましくは5〜200μm、特に1
0〜100μmである。
【0062】また、上記(iv)の水溶性繊維からなるウ
ェブと水溶性フィルムとから形成される積層材として
は、少なくとも融点が140〜220℃の水溶性PVA
系繊維からなるウェブと、融点が140〜220℃の水
溶性PVA系フィルムとから形成される、坪量が50g
/m2 以下の積層材〔以下、積層材(iv)という場合も
ある〕が挙げられる。該積層材(iv)のウェブを構成す
る繊維としては、例えば特開平8−118559号公報
に記載されている低温水溶性PVA系繊維が好適例であ
る。ウェブを構成する繊維としては、積層材とした後の
溶解性と経済性の点で、部分ケン化PVA系繊維がより
好ましい。部分ケン化PVAとは、ケン化度が70モル
%以上、96モル%未満で、平均重合度が50〜300
0、好ましくは250〜2500のものを意味する。
【0063】また、該積層材(iv)の水溶性フィルムに
は、種々の変性PVA系フィルムを使用することができ
る。特に、板状洗剤を長期間保存した場合に洗剤成分と
接触しても積層材の水溶解性が劣化しない点で、洗浄剤
組成物の接触面は完全ケン化PVA系フィルムであるこ
とが好ましい。ここで、完全ケン化PVAとしては、ケ
ン化度が96モル%以上、好ましくは98モル%以上で
水溶性のものが使用できる。特に、平均重合度が50〜
3000、好ましくは250〜2500である完全ケン
化アニオン基変性PVAが好ましい。完全ケン化アニオ
ン基変性PVAを形成するモノマーとしては、冷水溶解
性、耐アルカリ性の点で、例えばマレイン酸、イタコン
酸、特にマレイン酸が好ましい。アニオン基の変性率
は、全分子中のモノマー単位の総量に対して0.1〜8
モル%、好ましくは2〜5モル%である。
【0064】積層材(iv)は、例えば、ウェブとフィル
ムとを重ね合わせ、その状態で熱圧着することにより得
ることができる。とりわけ、圧着面積比率が好ましくは
10〜50%の熱エンボスロールで熱圧着して積層材を
形成する方法は、ウェブ内での繊維の固定とウェブ全体
のフィルムへの固定を同時に行うことができるので、製
造工程の容易さ及び経済性の点で好ましい。また加工性
とともに、触ったときの感触、濡れた手に対する溶解性
耐性等が向上する点でも、上記の熱圧着方法は好まし
い。積層材(iv)には、本発明の効果を損なわない範囲
で、その他の水溶性高分子、例えば、ポリビニルピロリ
ドン等の耐アルカリ性水溶性高分子を原料として使用し
ても良い。
【0065】また、積層材(iv)の坪量は、冷水溶解性
及び製造コストの観点から、好ましくは50g/m2
下、より好ましくは10〜50g/m2 、特に好ましく
は30〜45g/m2 である。また、濡れた手に対する
強度と加工適性の観点から、坪量は10g/m2 以上が
望ましい。積層材の膜厚は、洗浄剤組成物の種類、特
性、量にもよるが、柔軟性及び使用簡便性の点で、好ま
しくは5〜200μm、特に10〜110μmである。
【0066】また、積層材(iv)は、10℃の蒸留水1
Lに積層材(3cm×3cm、4枚)を投入して8分間
混合攪拌(全長35mm、最大直径7.5mmの攪拌子
を用いて550rpmにて攪拌を行う。)した後に、目
開き125μmのふるいに通して残留物が認められない
状態、若しくは残留物が積層材に対して2重量%未満の
状態であることが好ましい。即ち、該積層材の溶解率は
好ましくは98%以上である。ここで積層材(iv)は、
溶解性やブロッキング防止性の点で、エンボス加工処理
等で格子状や亀甲状等の凹凸を設けても良い。
【0067】
【実施例】〔水溶性基体の調製〕平均重合度1700、
ケン化度99.9%のマレイン酸基変性PVA(変性度
2モル%)を用いてグリセリンを2重量%含む15重量
%の水溶液を調製後、薄膜温風乾燥により膜厚20μm
の水溶性フィルムを作製した。また、同一のPVAを用
いて特開平8−3848号公報の実施例2に準じて目付
30g/m2 の水溶性不織布を作製した。該不織布と前
記水溶性フィルムを張り合わせヒートエンボス処理を施
して積層水溶性基体を作製した。
【0068】〔洗剤の調製〕表1に示された各組成のう
ち、非イオン性界面活性剤配合量の50重量%、結晶性
アルミノ珪酸塩配合量の50重量%、結晶性珪酸塩及び
酵素の全配合量を除く成分を含む含水率50重量%のス
ラリーを調製し、それを噴霧乾燥することで嵩密度0.
26〜0.3g/cm3 の粉末を得た。次にこれら粉末
をハイスピードミキサー(攪拌転動造粒機、深江工業社
製)に投入し、結晶性アルミノ珪酸塩の配合量の20重
量%、残りの非イオン性界面活性剤及び結晶性珪酸塩の
全配合量を加えて造粒し、更に、結晶性アルミノ珪酸塩
の配合量の30重量%を加えて造粒した後、得られた粒
子に残りの結晶性アルミノ珪酸塩と酵素の全配合量を乾
式混合することにより、洗剤を得た。
【0069】
【表1】
【0070】〔ベース顆粒群1〜3の製造〕下記の手順
にてベース顆粒群1を作製した。水465kgを攪拌翼
を有した1m3 の混合槽に加え、水温が55℃に達した
後に、50重量%のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム水溶液48kg、40重量%のポリアクリル酸ナト
リウム水溶液135kgを添加した。15分間攪拌した
後に、炭酸ナトリウム120kg、硫酸ナトリウム60
kg、亜硫酸ナトリウム9kg、染料3kgを添加し
た。更に15分間攪拌した後に、ゼオライト300kg
を添加し、30分間攪拌して均質なスラリーを得た。こ
のスラリーの最終温度は58℃であった。また、このス
ラリー中の水分は50重量%であり、水溶性成分(ポリ
アクリル酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウ
ム、亜硫酸ナトリウム)の溶解率は100%であった。
【0071】このスラリーを噴霧乾燥塔の塔頂付近に設
置した圧力噴霧ノズルから噴霧圧力25kg/cm2
噴霧を行った。噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部
より温度が225℃で供給され、塔頂より105℃で排
出された。得られたベース顆粒群1の組成及び物性を表
2に示す。尚、SEMによってベース顆粒群1において
は、気孔径が粒子径の1/10〜4/5である気孔が8
8%の粒子において確認された(尚、上記88%の粒子
における気孔径/粒子径の平均値は3.1/5であっ
た。)。また、ベース顆粒群1をFT−IR/PAS、
SEM観察、EDSにて解析した結果、粒子内側にゼオ
ライトの比率が高く、水溶性ポリマー及び水溶性塩類は
粒子表面近くに多く存在した粒子構造を有していること
が確認された。また、同様にベース顆粒群2〜3をそれ
ぞれ表2に示した組成となるように表2の各条件で製造
した。得られたベース顆粒群2〜3の物性を表2に示
す。
【0072】
【表2】
【0073】〔洗剤粒子群1〜5の製造〕ベース顆粒群
1に表3に記載の比率にて界面活性剤組成物を添加して
担持させることにより、洗剤粒子群1を得た。まず表3
記載の非イオン性界面活性剤23重量部を50℃になる
ように加熱した。次に、レディデミキサー(松坂技研
(株)製、容量20L、ジャケット付)に上記ベース顆
粒群100重量部を投入し、主軸(150rpm)とチ
ョッパー(4000rpm)の攪拌を開始した。尚、ジ
ャケットに60℃の温水を10L/分で流した。そこ
に、上記非イオン性界面活性剤を2分間で投入し、その
後4分間攪拌を行い排出した。得られた洗剤粒子群1の
物性を表3に示す。
【0074】洗剤粒子群1の中空性を測定した結果、8
6%の粒子において気孔径が粒子径の1/10〜4/5
である気孔が存在した。更に洗剤粒子群1の溶解挙動を
デジタルマイクロスコープで観察した結果、87%の粒
子から粒子径の1/10以上の径の気泡の放出が確認さ
れた(尚、上記87%の粒子から放出された気泡径/粒
子径の平均値は3/5であった。)。更にこの洗剤粒子
群の表面に10重量部の結晶性アルミノ珪酸塩で表面被
覆を行った。得られた洗剤粒子群の物性は、溶解性を保
持し、流動性が改善された。また、同様に洗剤粒子群2
〜5をそれぞれ表3に示した組成となるように製造し
た。得られた洗剤粒子群2〜5の物性を表3に示す。
【0075】
【表3】
【0076】実施例1〜10及び比較例1〜2〔板状洗
剤の製造〕 得られた洗剤にベース顆粒群1〜2、洗剤粒子群1〜
5、結合剤を表4の組成となるようそれぞれ添加混合し
て洗剤を得た。次いで、得られた水溶性基体を5×10
cmに切断し、2枚をヒートシールによって袋状にし、
特定組成の洗剤30gを充填後、内部の空気をなるべく
抜き、ヒートシールによって封入する。封入後、袋内で
偏りが無いように均一にならし、加圧加熱プレス機(東
邦マシナリー、油圧成型機)によって、所定の加圧/ 加
熱を行い、成形して板状洗剤を得た。得られた板状洗剤
の組成、成形条件及び物性を表4に示す。
【0077】〔耐衝撃性〕実施例1〜10及び比較例1
〜2で得られた板状洗剤をそれぞれ20枚ずつを重ねて
内部での移動が無いようにビニール袋に充填し、高さ2
0cmからリノリウム製の床に落下させた後にその状態
を観察し、以下の評価点に基づいて評価した。その結果
を表4に示す。
【0078】評価点 ○;全て破損なし、△;ひび割れした洗剤が3枚以上、
×;ひび割れした洗剤が5枚以上。なお、ひび割れした
洗剤が3枚未満を合格とする。
【0079】
【表4】
【0080】表4の結果から、実施例1〜10で得られ
た板状洗剤は、いずれも洗剤層表面の一部が固形化され
ており、シート強度が十分で且つ溶解率の高いものであ
ることがわかる。
【0081】
【発明の効果】本発明の板状洗剤は、溶解性が著しく向
上し、輸送時に形状を維持できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(イ)〜(ハ)は、強度の測定方法を示す
概略図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井手 一敏 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 (72)発明者 山下 博之 和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所 内 Fターム(参考) 4H003 AB03 AB19 AB27 AC08 BA10 BA16 BA17 BA28 DA01 EA12 EA16 EA24 EA25 EA28 EB22 EB30 EB36 EC02 FA32 FA40

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末洗剤を水溶性基体で分包し、該粉末
    洗剤を含む層の表層部の少なくとも一部が固形化されて
    なる板状洗剤。
  2. 【請求項2】 洗剤が、洗剤用粒子群及び水溶性結合剤
    を含んでなる、請求項1記載の板状洗剤。
  3. 【請求項3】 洗剤用粒子群が平均粒径60〜2000
    μmの水溶性又は水崩壊性粒子群を含有する請求項1又
    は2記載の板状洗剤。
  4. 【請求項4】 水溶性又は水崩壊性粒子群が、下記特性
    およびを有するベース顆粒群及び/ 又は該ベース顆
    粒群に界面活性剤を担持させた粒子群である、請求項3
    記載の板状洗剤。 :水に溶解する過程において粒子径の1/10以上の
    径の気泡を粒子内部から放出すること; :5℃の水に投入し以下に示す攪拌条件にて60秒間
    攪拌してJIS Z 8801規定の標準篩(目開き7
    4μm)に供した場合、式(1)で算出される水溶性又
    は水崩壊性粒子群の溶解率が90%以上であること。 攪拌条件:1Lの硬水(71.2mgCaCO3 /L、
    Ca/Mgのモル比7/3)に該粒子群1gを投入し、
    1Lビーカー(内径105mm)内で攪拌子(長さ35
    mm、直径8mm)にて攪拌、回転数800rpm 溶解率(%)={1−(T/S)}×100 (1) S : 水溶性又は水崩壊性粒子群の投入重量(g) T : 上記攪拌条件にて得られた水溶液を上記篩に供
    したときに、篩上の残存する粒子群の溶残物の乾燥重量
    (g)。
  5. 【請求項5】 界面活性剤担持用ベース顆粒群が水不溶
    性無機物、水溶性ポリマー及び水溶性塩類を含有する粒
    子群であって、その構造においてその内部よりも表面近
    傍に水溶性ポリマー及び/又は水溶性塩類が多く存在す
    る偏在性を有する、請求項3又は4記載の板状洗剤。
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