JPH10195486A - タブレット型洗剤およびその製造方法 - Google Patents

タブレット型洗剤およびその製造方法

Info

Publication number
JPH10195486A
JPH10195486A JP1736897A JP1736897A JPH10195486A JP H10195486 A JPH10195486 A JP H10195486A JP 1736897 A JP1736897 A JP 1736897A JP 1736897 A JP1736897 A JP 1736897A JP H10195486 A JPH10195486 A JP H10195486A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detergent
tablet
binder
acid
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1736897A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kitakaito
博士 北垣外
Eiichiro Misaki
栄一郎 美崎
Takeshi Ishikawa
剛 石川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP1736897A priority Critical patent/JPH10195486A/ja
Publication of JPH10195486A publication Critical patent/JPH10195486A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥状態において機械的強度にすぐれ、また所
望の溶解時間で溶解させることができるタブレット型洗
剤を提供すること。 【解決手段】洗剤活性化合物およびビルダーを含有した
洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗剤組成物を圧縮成形
してなり、マクロ空隙率10%以上18%未満を有する
ことを特徴とするタブレット型洗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タブレット型洗剤
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、洗濯物
の洗浄等に好適に使用しうるタブレット型洗剤およびそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】タブレット型洗剤は、 計量の必要性がな
いため、取り扱いが容易であり、また嵩高くないので、
コンパクトで収納スペースが小さくてすむという利点が
ある。
【0003】従来、タブレット型洗剤は、洗剤粉末を圧
縮または緻密化させることによって製造されている。
【0004】しかしながら、従来のタブレット型洗剤に
は、欧州特許出願公開第522,766号明細書(19
93) に記載されているように、乾燥状態で十分な機械
的強度を有しておらず、濡れたときであっても崩壊して
溶解しがたいという欠点がある。
【0005】そこで、前記明細書には、水に浸された時
に洗剤粒子の少なくとも一部が崩壊する崩壊剤で被覆さ
れ、圧密化されたタブレット型洗剤が提案されている。
【0006】しかしながら、前記タブレット型洗剤に
は、水と接触したときに、その表面で活性剤がゲル化な
いしペースト化し、かかるゲル化ないしペースト化した
活性剤がその内部に水が浸入するのを阻害するため、溶
解性が悪くなるという欠点がある。かかる欠点は、特に
水の温度が低いほど顕著に現れる。
【0007】そこで、前記欠点を解消するために、水中
で表面がゲル化しないか、あるいはゲル化したとしても
容易に崩壊して溶解するように、低圧縮成形圧でタブレ
ットが高空隙率を有するように成形した場合には、得ら
れるタブレット型洗剤は、機械的強度が不足し、取扱い
性に劣るという欠点がある。
【0008】さらに、近年、所望の溶解時間で溶解させ
ることができるタブレット型洗剤の開発が待ち望まれて
いる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、乾燥状態において機械
的強度にすぐれ、また所望の溶解時間で溶解させること
ができるタブレット型洗剤を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1)洗剤活
性化合物およびビルダーを含有した洗剤粒子と、結合剤
とを含有した洗剤組成物を圧縮成形してなり、マクロ空
隙率10%以上18%未満を有することを特徴とするタ
ブレット型洗剤、ならびに(2)洗剤活性化合物および
ビルダーを含有した洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗
剤組成物を圧縮成形することを特徴とするマクロ空隙率
10%以上18%未満を有するタブレット型洗剤の製造
方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のタブレット型洗剤は、前
記したように、洗剤活性化合物およびビルダーを含有し
た洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗剤組成物を圧縮成
形して得られたものであり、マクロ空隙率10%以上1
8%未満を有する点および前記結合剤が用いられている
点に、大きな特徴がある。
【0012】本発明のタブレット型洗剤は、マクロ空隙
率10%以上18%未満を有することにより、所望の溶
解時間で水に溶解させることができるという優れた性質
が発現される。
【0013】一般に、ただ単にタブレット型洗剤のマク
ロ空隙率が10%以上18%未満となるように調整した
だけでは、該タブレット型洗剤の機械的強度が低下する
ため、その取扱いが困難である。そこで、機械的強度を
高めるために、高圧で圧縮成形させた場合には、逆にタ
ブレット型洗剤の水に対する溶解性が低下する。
【0014】これに対して、本発明においては、マクロ
空隙率が10%以上18%未満となるように調整されて
いるが、タブレット型洗剤を構成している洗剤組成物に
は、結合剤が用いられていることにより、本発明のタブ
レット型洗剤は、所望の溶解時間で溶解させることがで
きるという優れた性質を保持すると同時に、乾燥状態で
優れた機械的強度を有する。
【0015】なお、ここで、本明細書にいうマクロ空隙
率とは、タブレット型洗剤中に含まれている洗剤粒子間
の空隙が前記タブレット型洗剤全体の体積に対して占め
る割合をいう。かかるマクロ空隙率の測定方法は、後述
する。
【0016】本発明に用いられる洗剤粒子は、前記した
ように、洗剤活性化合物およびビルダーを含有したもの
である。
【0017】前記洗剤活性化合物としては、ノニオン活
性剤、カチオン活性剤、アニオン活性剤および両性活性
剤があげられる。
【0018】前記洗剤活性化合物の具体例としては、例
えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソ
ルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪
酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアル
キルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸ア
ルカノールアミド、アルキルグリコシド、アルキルアミ
ンオキサイド等のノニオン活性剤;アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルケニルエー
テル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、α−
オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−ス
ルホ脂肪酸エステル塩、アルキルエーテルカルボン酸
塩、アルケニルエーテルカルボン酸塩、石鹸等のアニオ
ン活性剤;カルボベタイン、スルホベタイン等の両性活
性剤;ジ長鎖型第4級アンモニウム塩等のカチオン活性
剤等があげられるが、本発明はかかる例示のみに限定さ
れるものではない。なお、かかる洗剤活性化合物は、通
常、単独でまたは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0019】前記洗剤活性化合物のHLB(グリフィン
(Griffin)法によって求められた値)は、洗浄力に優れ
るという観点から、5〜17、好ましくは8〜14であ
ることが望ましい。
【0020】また、前記ノニオン活性剤の中では、炭素
数が10〜20、好ましくは10〜15、さらに好まし
くは12〜14である直鎖または分岐鎖を有し、エチレ
ンオキサイド平均付加モル数が5〜15、好ましくは6
〜12、さらに好ましくは6〜10であるポリオキシエ
チレンアルキルエーテルが望ましい。
【0021】前記ポリオキシエチレンアルキルエーテル
は、一般にエチレンオキサイド低付加モル数のアルキル
エーテルを多量に含有しているが、0〜3モル付加物の
量が35重量%以下、好ましくは25重量%以下である
ことが望ましい。
【0022】前記洗剤活性化合物の量は、十分な洗浄性
を付与するために、洗剤粒子中に3重量%以上、好まし
くは5重量%以上含まれるように調整することが望まし
く、また十分な溶解性を付与するために、洗剤粒子中に
65重量%以下、好ましくは60重量%以下含まれるよ
うに調整することが望ましい。
【0023】本発明に用いられるビルダーとしては、無
機ビルダーおよび有機ビルダーがあげられる。
【0024】前記無機ビルダーとしては、例えば、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、亜硫酸
ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウ
ム、イオン交換能100(CaCO3 mg/g)以上、
好ましくは100〜500(CaCO3 mg/g)を有
するシリケート化合物、具体的には、ヘキスト−トクヤ
マ社製、商品名:SKS−6などのアルカリ性塩、硫酸
ナトリウムなどの中性塩、オルソリン酸塩、ピロリン酸
塩、トリポリリン酸塩、メタリン酸塩、ヘキサメタリン
酸塩、フィチン酸塩などのリン酸塩、ナトリウム塩、カ
リウム塩等のアルカリ金属塩などの欧州特許出願公開第
550,048号明細書(1993)および特公昭64
−41116号公報に記載のシリケート化合物、一般
式: x1(M2 O)・Al2 3 ・y1(SiO2)・w1(H
2 O) (式中、Mはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原
子、x1 、y1 およびw1 は各成分のモル数を示し、一
般的には、x1 は0.7〜1.5の数、y1 は0.8〜
6の数、w1 は任意の正数を示す)で表わされる結晶性
アルミノケイ酸塩、一般式: x2 (M2 O)・Al2 3 ・y2 (SiO2)・w
2 (H2 O) (式中、Mはナトリウム原子またはカリウム原子、
2 、y2 およびw2 は各成分のモル数を示し、一般的
には、x2 は0.7〜1.2の数、y2 は1.6〜2.
8の数、w2 は0または他の任意の正数を示す)で表わ
される無定形アルミノケイ酸塩、一般式: x3(M2 O) ・Al2 3 ・y3(SiO2)・z3(P2
5)・w3(H2 O) (式中、Mはナトリウムまたはカリウム原子、x3 、y
3 、z3 およびw3 は各成分のモル数を示し、x3
0.20〜1.10の数、y3 は0.20〜4.00の
数、z3 は0.001〜0.80の数、w3 は0または
任意の正数を示す)で表わされる無定形アルミノケイ酸
塩等があげられる。前記結晶性アルミノケイ酸塩の中で
は、特に、一般式: Na2 O・Al2 3 ・y4 (SiO2)・w4 2 O (式中、y4 およびw4 は各成分のモル数を示し、y4
は1.8〜3.0の数、w4 は1〜6の数を示す)で表
わされる結晶性アルミノケイ酸塩が好ましい。
【0025】前記無機ビルダーの中では、トリポリリン
酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルミノケイ酸塩、イ
オン交換能100(CaCO3 mg/g)以上を有する
シリケート化合物が特に好ましい。
【0026】また、前記有機ビルダーとしては、例え
ば、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,2−
トリホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジ
ホスホン酸およびそれらの誘導体、エタンヒドロキシ−
1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカル
ボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホス
ホン酸等のホスホン酸塩;2−ホスホノブタン−1,2
−ジカルボン酸、1−ホスホノブタン−2,3,4−ト
リカルボン酸、α−メチルホスホノコハク酸等のホスホ
ノカルボン酸塩;アスパラギン酸、グルタミン酸等のア
ミノ酸塩;ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸
塩、ジエチレンジアミン五酢酸塩等のアミノポリ酢酸
塩;ポリアクリル酸、ポリアコニット酸、ポリイタコン
酸、ポリシトラコン酸、ポリフマル酸、ポリマレイン
酸、ポリメタコン酸、ポリ−α−ヒドロキシアクリル
酸、ポリビニルホスホン酸、スルホン化ポリマレイン
酸、無水マレイン酸−ジイソブチレン共重合体、無水マ
レイン酸−スチレン共重合体、無水マレイン酸−メチル
ビニルエーテル共重合体、無水マレイン酸−エチレン共
重合体、無水マレイン酸−エチレン架橋共重合体、無水
マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、無水マレイン酸−ア
クリロニトリル共重合体、無水マレイン酸−アクリル酸
エステル共重合体、無水マレイン酸−ブタジエン共重合
体、無水マレイン酸−イソプレン共重合体、無水マレイ
ン酸と一酸化炭素とから誘導されるポリ−β−ケトカル
ボン酸、イタコン酸−エチレン共重合体、イタコン酸−
アコニット酸共重合体、イタコン酸−マレイン酸共重合
体、イタコン酸−アクリル酸共重合体、マロン酸−メチ
レン共重合体、イタコン酸−フマル酸共重合体、エチレ
ングリコール−エチレンテレフタレート共重合体、ビニ
ルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、1−ブテン−2,
3,4−トリカルボン酸−イタコン酸−アクリル酸共重
合体、第四アンモニウム基を有するポリエステル、ポリ
アルデヒドカルボン酸、エポキシコハク酸のシス−異性
体、ポリ〔N,N−ビス(カルボキシメチル)アクリル
アミド〕、ポリ(オキシカルボン酸)、デンプンコハク
酸エステル、マレイン酸エステル、テレフタル酸エステ
ル、デンプンリン酸エステル、ジカルボキシデンプン、
ジカルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、コハク酸エステル等の高分子電解質;ポリエチレ
ングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロ
リドン、冷水可溶性ウレタン化ポリビニルアルコール等
の非解離高分子化合物;ジグリコール酸、オキシジコハ
ク酸、カルボキシメチルオキシコハク酸(CMOS)、
シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、
テトラヒドロフラン−1,2,3,4−テトラカルボン
酸、テトラヒドロフラン−2,2,5,5−テトラカル
ボン酸、クエン酸、乳酸、酒石酸、ショ糖、ラクトー
ス、ラフィノース等のカルボキシメチル化物、ペンタエ
リスリトールのカルボキシメチル化物、グルコン酸のカ
ルボキシメチル化物、多価アルコールまたは糖類と無水
マレイン酸または無水コハク酸との縮合物、オキシカル
ボン酸と無水マレイン酸または無水コハク酸との縮合
物、メリット酸で代表されるベンゼンポリカルボン酸、
エタン−1,1,2,2−テトラカルボン酸、エテン−
1,1,2,2−テトラカルボン酸、ブタン−1,2,
3,4−テトラカルボン酸、プロパン−1,2,3−ト
リカルボン酸、ブタン−1,4−ジカルボン酸、シュウ
酸、スルホコハク酸、デカン−1,10−ジカルボン
酸、スルホトリカルバリル酸、スルホイタコン酸、リン
ゴ酸、オキシジコハク酸、グルコン酸、モンサント・イ
ンダストリアル・ケミカルズ・カンパニー社製、商品
名:ビルダーM等の有機酸塩等があげられる。これらの
有機ビルダーの中では、クエン酸塩、ポリアクリル酸塩
およびポリエチレングリコールが好ましい。これらの有
機ビルダーの中では、特に好ましいものとしては、クエ
ン酸3ナトリウム、ポリアクリル酸ナトリウムおよび重
量平均分子量(JIS K 1557 6.4に準じて
測定した水酸基価から算出)が2700〜19000の
ポリエチレングリコールがあげられる。前記ビルダー
は、通常、単独でまたは2種以上を混合して用いられ
る。
【0027】前記ビルダーの平均粒子径は、造粒性およ
び使用時(水中分散時)に効果的なイオン交換能を発揮
させる観点から、0.5μm以上、なかんづく1μm以
上であることが好ましく、また500μm以下、なかん
づく400μm以下であることが好ましい。
【0028】前記ビルダーの量は、十分な洗浄性を付与
するために、洗剤粒子中に35重量%以上、好ましくは
40重量%以上含まれるように調整することが望まし
く、また十分な溶解性を付与するために、97重量%以
下、好ましくは95重量%以下含まれるように調整する
ことが望ましい。
【0029】本発明に用いられる洗剤粒子は、前記洗剤
活性化合物およびビルダーを含有したものであるが、必
要により、例えば、酵素、ゼオライト等の表面被覆剤を
該洗剤粒子にコーティングしてもよい。
【0030】本発明に用いられる洗剤粒子は、該洗剤粒
子を構成している各成分の粒子の混合物であってもよ
く、また洗剤活性化合物とビルダーとを含有した混合物
を造粒することによって得られた粒子であってもよい。
【0031】前記洗剤粒子は、平均粒子径が150μm
以上のものを主成分としたものであり、粒子径が150
μm未満である粒子の含有率は、5重量%以下であるこ
とが、本発明のタブレット型洗剤のマクロ空隙率を高め
るうえで好ましい。なお、前記洗剤粒子の平均粒子径
は、タブレット型洗剤の成形性を向上させ、得られるタ
ブレット型洗剤の機械的強度を向上させるために、20
00μm以下、なかんづく1500μm以下であること
が好ましい。
【0032】本発明においては、前記洗剤粒子のすべて
が均一な粒子径を有している必要がないが、かかる洗剤
粒子の粒子径分布がシャープ、換言すれば粒子径分布の
分布幅が小さいことが、洗剤粒子同士の空隙を均一化さ
せやすく、また得られるタブレット型洗剤のマクロ空隙
率の制御が容易になるので好ましい。かかる洗剤粒子の
粒子径分布が、例えば対数正規分布である場合、ロジン
ラムラーグラフによって洗剤粒子の粒度分布を体積プロ
ットしたときの標準偏差が2.0以下であることが望ま
しい。
【0033】なお、前記標準偏差は、式: 〔標準偏差〕=(84.3重量%粒径)/(50重量%
粒径) によって求めることができる。
【0034】前記洗剤粒子の嵩密度は、得られるタブレ
ット型洗剤が嵩高くならないようにし、コンパクト性を
高めるために、0.5g/cm3 以上、好ましくは0.
7g/cm3 以上であることが望ましい。
【0035】本発明においては、本発明のタブレット型
洗剤を水中に投入したときに、該タブレット型洗剤の表
面がゲル化しても水がその内部にまで充分に浸透し、溶
解性を制御することができるようにするために、まず水
の侵入経路を確保する必要がある。そのために、本発明
においては、タブレット型洗剤にはマクロ空隙(洗剤粒
子間の空隙)が設けらるが、かかるマクロ空隙を確保す
るために結合剤が用いられる。
【0036】前記結合剤としては、本発明のタブレット
型洗剤が水に浸されたときに溶解して崩壊するようにす
るために、常温 (20℃程度) において固体または粉末
状で、水溶性を呈し、融点40〜100℃を有するもの
が好ましい。
【0037】前記結合剤の代表例としては、例えば、水
溶性ポリマーがあげられる。
【0038】前記水溶性ポリマーの具体例としては、例
えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリド
ン、水溶性ポリアクリレート、ポリビニルアルコール等
があげられる。これらのなかでは、ポリエチレングリコ
ールは、本発明において好適に使用しうるものである。
かかるポリエチレングリコールの中では、JIS K 1557
6.4に準じてピリジン無水フタル酸法によって測定され
る水酸基価から算出された重量平均分子量1300〜2
0000を有するものが特に好ましい。前記重量平均分
子量1300〜20000を有するポリエチレングリコ
ールは、JIS K 8001「試薬試験方法通則」に記載されて
いる凝固点測定法によって融点を測定した場合、融点4
0〜100℃を有する。
【0039】また、本発明においては、前記結合剤は、
そのままの状態で、またはあらかじめ加熱溶融させてお
くか、あるいは水に溶解させておき、そののちに前記洗
剤粒子に噴霧により添加してもよい。
【0040】前記洗剤粒子と結合剤との重量比(洗剤粒
子/結合剤)は、得られるタブレット型洗剤の機械的強
度を充分に向上させるために、99/1以下、好ましく
は97/3以下であることが望ましく、また得られるタ
ブレット型洗剤に充分なマクロ空隙を付与するために、
85/15以上、好ましくは90/10以上、さらに好
ましくは95/5以上であることが望ましい。
【0041】なお、本発明においては、洗剤粒子と結合
剤とを混合する際には、必要により、例えば、酵素、漂
白剤、再付着防止剤、柔軟剤、キレート化剤、蛍光染料
等の助剤を添加してもよい。かかる助剤の量を適宜調整
することにより、本発明のタブレット型洗剤を高め、漂
白等の機能をさらに付与することができる。
【0042】つぎに、本発明のタブレット型洗剤の製造
方法について説明する。
【0043】前記結合剤が粉末である場合と液体である
場合とでは、その製造方法が異なる。
【0044】結合剤が粉末である場合には、例えば、結
合剤と洗剤粒子とをドライブレンドし、得られた洗剤組
成物を、マクロ空隙率を調整しながら、例えば打錠成形
等により圧縮成形し、加熱して結合剤を溶融させ、つい
で冷却させて結合剤を洗剤粒子同士に結着させてタブレ
ット型洗剤を製造する方法等があげられる。
【0045】前記結合剤と洗剤粒子とをドライブレンド
する際には、粉体混合機として、例えば、ハイスピード
ミキサー、レディゲミキサー、ヘンシェルミキサー、リ
ボンミキサー、ナウターミキサー等の通常用いられてい
るものを用いることができる。
【0046】打錠成形等により圧縮成形する際の圧力
は、得られるタブレット型洗剤に好適な機械的強度を付
与するために、5kgf/cm2 以上、好ましくは10
kg/cm2 以上とすることが望ましく、また洗剤粒子
の圧壊を防ぎ、所定のマクロ空隙率を確保するために
は、50kgf/cm2 以下、好ましくは30kgf/
cm2 以下とすることが望ましい。本発明においては、
かかる圧力を調整することにより、得られるタブレット
型洗剤のマクロ空隙率を所定の値に調整することができ
る。
【0047】したがって、本発明においては、あらかじ
め圧縮成形する際の圧力とマクロ空隙率との関係を調べ
ておくことが好ましい。
【0048】なお、この時、ミクロ空隙率も同時に変化
する場合があるので、測定しておくことが好ましい。
【0049】ここで、前記ミクロ空隙率とは、圧縮成形
前の洗剤粒子自体に含まれている微細な空隙が該洗剤粒
子中に占める割合または得られたタブレット型洗剤中の
洗剤粒子自体に含まれている微細な空隙が該タブレット
洗剤中に占める割合をいう。
【0050】具体的には、洗剤粒子中の微細な空隙の体
積をdVとし、洗剤粒子の体積をVp、タブレット型洗
剤の体積をVtとすると、洗剤粒子のミクロ空隙率はd
V/Vpで表わされ、またタブレット型洗剤のミクロ空
隙率はdV/Vtで表わされる。
【0051】なお、本発明においては、特に断りがなけ
れば、前記ミクロ空隙率は、タブレット型洗剤における
ミクロ空隙率をいう。
【0052】洗剤活性化合物およびビルダーを含有した
洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗剤組成物を圧縮成形
すると、かかる圧縮成形時の圧力により、圧縮成形前の
ミクロ空隙(洗剤粒子自体が有する空隙)の細孔直径が
微妙に変化するので、前記ミクロ空隙率が変化するよう
になる。したがって、前記タブレット型洗剤のミクロ空
隙率を新たに測定することが好ましい。
【0053】水銀圧入法で測定されるミクロ空隙の平均
細孔直径は通常10μm以下である。
【0054】前記マクロ空隙率は、通常、タブレット型
洗剤の全空隙率とミクロ空隙率との差で表現される。
【0055】なお、圧縮成形時の圧力があまりにも高い
場合には、洗剤粒子が圧壊するので、得られるタブレッ
ト型洗剤のマクロ空隙(洗剤粒子間の空隙)とミクロ空
隙との区別がつかなくなる。しかしながら、圧縮成形時
の圧力が50kgf/cm2以下、好ましくは30kg
f/cm2 以下である場合には、洗剤粒子が圧壊しない
ので、タブレット型洗剤にはマクロ空隙が形成される。
【0056】前記マクロ空隙の平均細孔直径は、水銀圧
入法で測定した場合、通常1〜200μm程度である。
【0057】打錠成形等により圧縮成形して得られた成
形体を加熱するときの温度は、洗剤粒子同士を結着させ
て得られるタブレット型洗剤の機械的強度を高めるため
に、結合剤の融点以上であることが好ましく、また加熱
による変質を防止するために、105℃以下であること
が好ましい。
【0058】前記方法では、マクロ空隙率が所定の値と
なるように打錠成形等により、洗剤組成物を圧縮成形
し、ついで結合剤を加熱溶融させるという操作が採られ
ているので、マクロ空隙率が所定の値となるように容易
に調整することができるという利点がある。
【0059】前記方法を採用する場合には、結合剤が後
述する成形前に加熱する方法と対比して多量必要とな
り、また洗剤粒子と結合剤との混合が充分に行なわれて
いないと得られるタブレット型洗剤の機械的強度が局所
的に小さくなることがある。
【0060】なお、本発明においては、あらかじめ、例
えばハイスピードミキサー、レディゲミキサー、ヘンシ
ェルミキサー等の通常の粉体混合機を用いて結合剤と洗
剤粒子とを混合することにより、洗剤粒子に結合剤をコ
ーティングしてもよい。この場合、あらかじめ結合剤を
加熱溶融させた後、かかる結合剤を洗剤粒子に噴霧して
もよく、また該結合剤を粉末の状態で添加し、混合しな
がら加熱溶融させてコーティングしてもよい。
【0061】かかる方法を採用した場合には、結合剤と
洗剤粒子との混合と、結合剤の溶融とを同時に行なうこ
とができるという利点があるのみならず、成形後に加熱
した場合と対比して、得られるタブレット型洗剤の機械
的強度が高くなるという利点がある。
【0062】ただし、かかる方法を採用する場合には、
結合剤を溶融させたまま打錠成形等により圧縮成形する
と、結合剤が流動してマクロ空隙を埋めてしまうので、
マクロ空隙率の調整誤差が大きくなる。したがって、前
記方法を採用する場合には、結合剤を洗剤粒子にコーテ
ィングしたのち、いったん冷却し、ついで前記したよう
に打錠成形等の圧縮成形に供することが好ましい。この
場合、コーティングの際の加熱と、打錠成形等の圧縮成
形の際の加熱という2度の加熱工程を必要とするので、
製造効率があまり高くならない。
【0063】結合剤を例えば水等の溶媒に溶解させて液
体(溶液)で用いる場合には、例えば、洗剤粒子を粉体
混合機等で転動させながら、これに結合剤の溶液を噴霧
し、コーティングする方法等を採用することができる。
【0064】洗剤粒子を転動させる際に用いられる粉体
混合機としては、例えば、ハイスピードミキサー、レデ
ィゲミキサー、ヘンシェルミキサー、リボンミキサー、
ナウターミキサー等の通常用いられているものがあげら
れる。
【0065】洗剤粒子に結合剤の溶液を噴霧し、コーテ
ィングしたのちには、乾燥させて結合剤に含まれている
溶媒を除去し、結合剤を固化させることにより、洗剤粒
子をたがいに結合剤により結着させることができる。
【0066】乾燥後には、結合剤が粉末である場合と同
様にして打錠成形等により圧縮成形すればよい。
【0067】なお、結合剤として、ポリビニルアルコー
ルのように固化すると粘着性を失うようなものを用いる
場合には、コーティングした後、成形時の圧力を調整す
ることによってマクロ空隙率を調整しながら速やかに打
錠成形等により圧縮成形し、その際に溶媒の乾燥による
除去を行なうことができる。かかる操作を採用した場合
には、得られるタブレット型洗剤の機械的強度を向上さ
せることができると同時に、所望のマクロ空隙率に調整
することができるという利点がある。
【0068】かくして得られるタブレット型洗剤の形状
等には特に限定がなく、例えば、円柱形、立方体形をは
じめ、JIS K 8841「造粒物強度試験法」の解説「表1
造粒物の形状及び名称」にあげられている形状等があげ
られる。
【0069】前記タブレット型洗剤1個には、平均的な
洗濯物に必要とされる量の洗浄活性化合物が含まれてい
てもよいし、平均的な洗濯物に必要な量よりも少ない量
の洗浄活性化合物が含まれていて数個のタブレット型洗
剤を用いることにより平均的な洗濯物に必要とされる量
となるようにしてもよい。通常、1個のタブレット型洗
剤の重量は、5〜60g、好ましくは10〜30gであ
ることが好適である。
【0070】本発明のタブレット型洗剤は、マクロ空隙
率が10%以上18%未満、好ましくは12〜17%を
有するものであり、乾燥状態においては機械的強度にす
ぐれ、また湿潤状態においては容易に崩壊するので、例
えば、洗濯物等の洗浄に好適に使用しうるものである。
なお、前記マクロ空隙率は、嵩密度が0.5g/cm3
以上の洗剤粒子が圧縮成形されても十分な機械的強度を
有するようにするためには、40%以下、好ましくは3
5%以下であることが望ましい。
【0071】また、本発明においては、マクロ空隙率と
ミクロ空隙率との和として表わされる全空隙率は、洗剤
粒子そのものの溶解性を確保するために、ミクロ空隙率
もある程度必要であるので、20%以上、好ましくは2
5%以上であることが望ましく、また嵩密度が0.5g
/cm3 以上の洗剤粒子が圧縮成形されても十分な機械
的強度を有するようにするためには、50%以下、好ま
しくは40%以下であることが望ましい。
【0072】
【実施例】つぎに本発明を製造例および実施例に基づい
てさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
【0073】製造例1(洗剤粒子の製造) レディゲミキサー(松坂技研(株)製、容量20リット
ル、撹拌羽根と器壁とのクリアランス5.0mm)に、
ビルダーとしてゼオライト4A型(平均1次粒径:3μ
m)20重量部、炭酸ナトリウム(平均1次粒径:29
0μm)36重量部および結晶性シリケート(ヘキスト
社製、SKS−6)4重量部、吸油剤として無定形アル
ミノ珪酸塩(0.8Na2O ・ Al2O3 6.5SiO2 、細孔容積31
0cm3/100g、比表面積153m2 /g、吸油量
245ml/100g)10重量部を投入し、主軸(2
00rpm)とチョッパー(4000rpm)の撹拌を
開始した。
【0074】つぎに、前記レディゲミキサーに、洗剤活
性化合物としてノニオン活性剤(ポリオキシエチレンド
デシルエーテル、エチレンオキサイド平均付加モル数:
8、融点:15℃)30重量部を1分間かけて投入し、
4分経過後に撹拌を停止したのち、表面被膜剤としてゼ
オライト4A型(平均1次粒径:3μm)15重量部を投
入し、30秒間撹拌を行ない、ついで前記レディゲミキ
サーから排出して洗剤粒子を得た。
【0075】なお、前記レディゲミキサーへの全仕込み
量は4kgであった。
【0076】つぎに、得られた洗剤粒子の嵩密度および
平均粒径をJIS K 3362に規定された方法で測定し、また
それらのミクロ空隙率を以下に示す方法にしたがって調
べ、それらの平均値を求めた。その結果、得られた洗剤
粒子の嵩密度は0.85g/cm3 、平均粒径は420
μm、またミクロ空隙率は12%であった。
【0077】(洗剤粒子中のミクロ空隙率)洗剤粒子の
真密度は、JIS M 8717「鉄鉱石密度測定方法 5.空気
比較法」に準じ、一部測定条件を変更することによって
測定することができる。このとき、試料となる洗剤粒子
は、もともと水分を含んでいるので、前記JIS の「5.
3試料」に規定されているように、乾燥を行なう必要が
ない。
【0078】洗剤粒子の体積は、JIS M 8719「鉄鉱石ペ
レット−体積測定方法 5.水銀法」に準じ、一部測定
条件を変更することによって測定することができる。こ
のとき、試料となる洗剤粒子はもともと水分を含んでい
るので、前記JIS の「5.3試料」に規定されているよ
うに乾燥を行なう必要がない。また、試料の質量は、測
定精度の問題から、JIS M 8717「鉄鉱石密度測定方法
5.空気比較法」と同様に60gとすることが好まし
い。
【0079】さらにこれらの真密度と体積の値を用い、
洗剤粒子中の気孔率を「JIS M 8716鉄鉱石ペレット−見
掛密度及び気孔率の算出方法」に準じて算出する。この
ようにして測定、算出された気孔率が、洗剤粒子中のミ
クロ空隙率である。
【0080】実施例1〜5および比較例1〜5 製造例1で得られた洗剤粒子と、結合剤として重量平均
分子量が7300〜9300のポリエチレングリコール
(花王(株)製)とを表1に示す割合で10リットル容
のハイスピードミキサー(深江工業(株)製)に投入
し、主軸200rpm、チョッパー600rpmで3分
間常温で混合して洗剤組成物を得た。
【0081】つぎに、得られた洗剤組成物を表1に示す
成形圧力で圧縮成形し、105℃の温度で10分間加熱
し、ついで30分間放冷してタブレット型洗剤(直径:
30mm、厚さ:10mm)を得た。
【0082】得られたタブレット型洗剤の物性として、
タブレット型洗剤のミクロ空隙率、マクロ空隙率、圧縮
強度および溶解時間を以下の方法にしたがって調べた。
その結果を表1に示す。
【0083】(1)タブレット型洗剤のミクロ空隙率 タブレット型洗剤を慎重にほぐして、タブレット型洗剤
を構成している洗剤粒子を1粒ずつ慎重に分離する。洗
剤粒子は、30kgf/cm2 以下の圧力で圧縮成形さ
れているため、変形の度合いが小さく、見分けが容易で
ある。このとき、洗剤粒子以外に含まれている結合剤等
が崩れ落ちる場合があるが、その微粉も残さずに同様に
分離する。
【0084】このようにしてほぐした洗剤粒子および微
粉を構成粒子と呼ぶ。この構成粒子中のミクロ空隙率
が、タブレット型洗剤のミクロ空隙率となる。
【0085】構成粒子の真密度は、JIS M 8717「鉄鉱石
密度測定方法 5.空気比較法」に準じ、一部測定条件
を変更することによって測定することができる。このと
き、試料となる構成粒子は、もともと水分を含んでいる
ので、前記JIS の「5.3試料」にあるように乾燥させ
る必要がない。
【0086】構成粒子の体積は、JIS M 8719「鉄鉱石ペ
レット−体積測定方法 5.水銀法」に準じ、一部測定
条件を変更することによって測定することができる。こ
のとき、試料となる構成粒子は、もともと水分を含んで
いるので、前記JIS の「5.3試料」にあるように乾燥
を行なう必要がない。また、試料の質量は、測定精度の
問題から、JIS M 8717「鉄鉱石密度測定方法 5.空気
比較法」と同様に、60gとすることが好ましい。
【0087】さらにこれらの真密度と体積の値を用い、
構成粒子中の気孔率をJIS M 8716「鉄鉱石ペレット−見
掛密度及び気孔率の算出方法」に準じて算出する。この
操作をサンプル5個について行ない、最大値と最小値を
切り捨て、残り3つの値の平均値を構成粒子中のミクロ
空隙率とする。この値は、タブレット型洗剤のミクロ空
隙率である。
【0088】タブレット型洗剤の全空隙率は、以下のよ
うにして測定する。
【0089】タブレット型洗剤の真密度は、JIS M 8717
「鉄鉱石密度測定方法 5.空気比較法」に準じ、一部
測定条件を変更することによって測定することができ
る。このとき、試料となるタブレット型洗剤は、もとも
と水分を含んでいるので、前記JIS の「5.3試料」に
あるように乾燥を行なう必要がない。
【0090】タブレット型洗剤の体積は、JIS M 8719
「鉄鉱石ペレット−体積測定方法 5.水銀法」に準
じ、一部測定条件を変更することによって測定すること
ができる。このとき、試料となるタブレット型洗剤は、
もともと水分を含んでいるので、前記JIS の「5.3試
料」にあるように乾燥を行なう必要がない。また測定に
用いる試料は、タブレット型洗剤1個とする。
【0091】さらに、これらの真密度と体積の値を用
い、タブレット型洗剤の気孔率をJISM 8716「鉄鉱石ペ
レット−見掛密度及び気孔率の算出方法」に準じて算出
する。
【0092】このようにして測定、算出された気孔率
は、タブレット型洗剤の全空隙率である。
【0093】(2)マクロ空隙率 タブレット型洗剤のマクロ空隙率は、タブレット型洗剤
の全空隙率と、タブレット型洗剤のミクロ空隙率との差
として算出する。
【0094】(3)圧壊強度 JIS Z 8841「造粒物強度試験法 3.1圧壊強度試験
法」により、タブレット型洗剤の直径方向の圧壊強度を
測定する。
【0095】(4)溶解時間 得られたタブレット型洗剤15gを、あらかじめ20℃
の水道水30リットルを入れておいた2槽式洗濯機
((株)東芝製、商品名:銀河3.6 VH−360S
I型)に投入する。撹拌強度を「標準」として撹拌を2
0分間行ないながら電気伝導度を測定する。
【0096】電気伝導度の測定は、東亜電波工業(株)
製、商品名:TOA ConductivityMeter CM-60SWOを
用いて行なう。電気伝導度の飽和値(終点)は、撹拌を
開始したのち30秒毎に電気伝導度を測定し、前回の測
定値と対比してそのときの測定値の変化率が1%未満で
あるときの電気伝導度とする。ただし、前記電気伝導度
の測定は、少なくとも5分間行なう。なお、溶解率は
式:
【0097】
【数1】
【0098】に基づいて求める。溶解性の評価は、溶解
率が90%となるまでの経過時間で表わす。
【0099】比較例6 製造例1で得られた洗剤粒子を表1に記載の圧力で成形
し、タブレット型洗剤(直径:30mm、厚さ:10m
m)を得た。
【0100】得られたタブレット型洗剤の物性として、
タブレット型洗剤におけるミクロ空隙率、マクロ空隙
率、圧縮強度および溶解時間を実施例1と同様にして調
べた。その結果を表1に示す。
【0101】
【表1】
【0102】表1に示された結果から、実施例1〜5で
得られたタブレット型洗剤は、いずれも機械的強度溶解
性に優れたものであることがわかる。
【0103】つぎに、得られたタブレット型洗剤のマク
ロ空隙率と溶解時間との関係を調べた。その結果を図1
に示す。
【0104】図1に示された結果から、マクロ空隙率が
10%以上18%未満の範囲内で、マクロ空隙率の変化
に応じて溶解時間が比例的に変化するので、マクロ空隙
率を所定の値に調整することにより、溶解時間を所望の
時間に調整することができることがわかる。
【0105】
【発明の効果】本発明のタブレット型洗剤は、乾燥状態
においては機械的強度にすぐれ、またマクロ空隙率が1
0%以上18%未満の範囲内で、マクロ空隙率を所定の
値に調整することにより、溶解時間を所望の時間に調整
することができるという優れた効果が奏される。また、
本発明の製造方法によれば、マクロ空隙率が10%以上
18%未満のタブレット型洗剤を容易に製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1〜5および比較例1〜5で得
られたタブレット型洗剤のマクロ空隙率と溶解時間との
関係を示すグラフである。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 洗剤活性化合物およびビルダーを含有し
    た洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗剤組成物を圧縮成
    形してなり、マクロ空隙率10%以上18%未満を有す
    ることを特徴とするタブレット型洗剤。
  2. 【請求項2】 全空隙率20%以上を有する請求項1記
    載のタブレット型洗剤。
  3. 【請求項3】 結合剤が融点40〜100℃を有する請
    求項1または2記載のタブレット型洗剤。
  4. 【請求項4】 結合剤が水溶性ポリマーである請求項1
    〜3いずれか記載のタブレット型洗剤。
  5. 【請求項5】 結合剤が重量平均分子量1300〜20
    000を有するポリエチレングリコールである請求項1
    〜4いずれか記載のタブレット型洗剤。
  6. 【請求項6】 洗剤粒子と結合剤との重量比(洗剤粒子
    /結合剤)が85/15〜99/1である請求項1〜5
    いずれか記載のタブレット型洗剤。
  7. 【請求項7】 洗剤活性化合物およびビルダーを含有し
    た洗剤粒子と、結合剤とを含有した洗剤組成物を圧縮成
    形することを特徴とするマクロ空隙率10%以上18%
    未満を有するタブレット型洗剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 洗剤組成物を圧縮成形する際の圧力を5
    〜30kgf/cm2 とする請求項7記載のタブレット
    型洗剤の製造方法。
JP1736897A 1997-01-14 1997-01-14 タブレット型洗剤およびその製造方法 Pending JPH10195486A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1736897A JPH10195486A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 タブレット型洗剤およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1736897A JPH10195486A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 タブレット型洗剤およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10195486A true JPH10195486A (ja) 1998-07-28

Family

ID=11942097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1736897A Pending JPH10195486A (ja) 1997-01-14 1997-01-14 タブレット型洗剤およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10195486A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001003087A (ja) * 1999-06-16 2001-01-09 Kao Corp 板状洗剤
JP2003082399A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Lion Corp 圧縮成形洗剤
US6645931B1 (en) 1999-06-15 2003-11-11 Kao Corporation Solid-shaped detergent

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6645931B1 (en) 1999-06-15 2003-11-11 Kao Corporation Solid-shaped detergent
US7067469B2 (en) 1999-06-15 2006-06-27 Kao Corporation Solid-shaped detergent
JP2001003087A (ja) * 1999-06-16 2001-01-09 Kao Corp 板状洗剤
JP2003082399A (ja) * 2001-09-17 2003-03-19 Lion Corp 圧縮成形洗剤

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5780420A (en) Silicate-based builders and their use in detergents and multicomponent mixtures for use in this field
JPH04227700A (ja) 高嵩密度顆粒状洗剤組成物及びその製造方法
JPH0759719B2 (ja) 嵩密度の高い粒状洗剤組成物の製法
JPH07122080B2 (ja) 洗剤組成物及びその製造方法
EP1254950A2 (en) Effervescence compositions and dry effervescent granules
JP2005200660A (ja) 出発洗剤成分からの高密度洗剤組成物の製造法
JP2002500693A (ja) 錠剤、および錠剤の製造方法
JPH04321513A (ja) ケイ酸塩組成物
WO2009151799A2 (en) A solid laundry detergent composition comprising light density silicate salt
EP0578871A1 (en) Process and compositions for compact detergents
JP2002507629A (ja) 粒子サイズによって塊状化を制御することによる低密度の洗剤組成物の作製方法
JP3371977B2 (ja) 錠剤型洗剤の製造方法
JPH0243800B2 (ja)
JPH10195486A (ja) タブレット型洗剤およびその製造方法
JPH10183199A (ja) タブレット型洗剤およびその製造方法
JP2002513075A (ja) 水に容易に分散する非粒状洗剤製品の製法
JP3352977B2 (ja) 固形状洗剤
JPH11172298A (ja) タブレット型洗剤およびその製造方法
AU597909B2 (en) Granular detergent compositions having improved solubility
KR19990028914A (ko) 비결정성 알칼리 실리케이트 화합물
EP1953217B1 (en) A cogranule for use in solid detergent compositions
EP1232238B1 (en) Process for preparing granular detergent compositions
JPH10183198A (ja) タブレット型洗剤およびその製造方法
JP3422727B2 (ja) 洗剤組成物
CA2166186A1 (en) Dishwashing detergents containing a biologically degradable builder component