JP2001003058A - コークス炉炭化室の壁面検査方法及び壁面検査装置 - Google Patents

コークス炉炭化室の壁面検査方法及び壁面検査装置

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JP2001003058A
JP2001003058A JP11170333A JP17033399A JP2001003058A JP 2001003058 A JP2001003058 A JP 2001003058A JP 11170333 A JP11170333 A JP 11170333A JP 17033399 A JP17033399 A JP 17033399A JP 2001003058 A JP2001003058 A JP 2001003058A
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carbonization chamber
imaging
wall surfaces
damage
wall
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JP11170333A
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Koji Ashida
耕司 芦田
Kazuo Hiramoto
一男 平本
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コークス炉炭化室の幅方向の両壁面に発生す
る損傷を、発生位置、種類、定量値を含めて正確に検査
する。 【解決手段】 炭化室の両壁面10,10を、これらの法線
方向に対して傾斜した方向から各別のカメラ31,31によ
り撮像し、これらの壁面10,10の斜視画像として与えら
れる画像データを参照して、両壁面10,10に発生してい
る損傷の種類を認識し、また夫々の相対的な損傷量を求
める。また両壁面10,10間の窯幅Wを、夫々に対向する
レーザ距離計32,32により測定し、この測定データか
ら、両壁面10,10における損傷の発生位置、これらの損
傷量の合計値を知り、この合計値を画像データを参照し
て求めた相対的な損傷量に応じて振り分け、両壁面10,
10の損傷量を夫々定量的に求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コークス炉の操業
に伴って炭化室の幅方向両壁面に発生する損傷の状態を
定量的に検査する方法、及びこの方法の実施に用いる装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】耐火物(耐火煉瓦)製の壁により周囲を
囲われた炭化室内に原料炭を装炭し、該原料炭を、幅方
向両側に相隣する燃焼室からの伝熱により加熱乾留せし
めてコークスを生成するコークス炉においては、前記燃
焼室との仕切り壁となる炭化室の幅方向両側の壁面に、
原料炭の乾留に伴って発生するカーボンの付着、生成さ
れたコークスの押出しに用いる押出機との接触により発
生する疵、過酷な温度条件下での劣化等、種々の損傷が
発生し、これらの損傷が操業の継続に伴って進行して、
壁面の亀裂、目地切れ、損耗、肌荒れ、剥離、更には、
壁面の部分的な欠損、段差の発生等、炉の寿命低下を引
き起こす重大な損傷に発展することから、両側壁の損傷
状態を定期的に検査し、損傷か所に適宜の補修を施すこ
とが炉体の延命化のために重要である。
【0003】しかしながら前記炭化室は、12〜16mの長
さに対して、 350〜500mm 程度の幅を有する長寸狭幅の
室であり、前記壁面の全長に亘る損傷検査を炉外から行
うことは困難であり、このような壁面の検査を可能とす
る方法の提案が、従来から種々なされている。
【0004】第1の方法は、特開平3-105195号公報等に
開示されている如く、炭化室の内部に撮像手段を導入
し、幅方向の両壁面を長手方向の複数か所にて撮像し、
得られた壁面の画像に基づいて損傷状態を検査する方法
である。
【0005】また第2の方法は、特開平5-180623号公
報、特開平3-269209号公報、及び特開平7-243812号公報
等に開示されている如く、炭化室の内部に、幅方向両側
の壁面に夫々臨ませた一対の光学式距離計を導入し、こ
れらの出力として得られる両壁面までの距離に基づいて
前記炭化室の窯幅を長手方向の複数か所にて測定して、
この測定結果に基づいて前記壁面の損傷状態を検査する
方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記第1の
方法においては、前記特開平3-105195号公報に開示され
ているように、炭化室の幅方向の両壁面を正面視した画
像に基づいて損傷状態の判定が行われており、損傷の発
生位置、及び損傷の種別を特定することはできるが、損
傷の進行程度を定量的に判定することは難しく、重大な
損傷が見逃される虞れがあり、また逆に、軽微な損傷を
重大な損傷と見誤り、この補修のために無為な操業停止
を強いられる虞れがある。
【0007】また第2の方法においては、測定データと
して得られる窯幅の長手方向の分布に基づいて、両壁面
に発生している損傷の程度を定量的に知ることができる
が、この損傷の程度が両壁面の合計値であることから、
両壁面夫々の損傷程度が異なる場合、これらの損傷程度
を正確に知ることができないという問題がある。
【0008】この問題は、幅方向両側の壁面に夫々対応
する光学式距離計の炭化室の内部での幅方向位置を一定
に保ち、夫々の距離計の出力に基づいて両壁面のプロフ
ィルを各別に求めることにより解消される。
【0009】そこで前記特開平3-269209号公報に開示さ
れた方法においては、幅方向両壁面までの距離を測定す
る光学式距離計をコークス押し出しのための押出機の先
端部に取付け、該押出機と共に炭化室内に導入する一
方、前記押出機の幅方向の位置ずれを炉外にて検出し、
この検出結果に基づいて炭化室の内部での光学式距離計
の幅方向位置を補正して、両壁面のプロフィルを求める
ようにしている。
【0010】ところがこの方法は、前述の如く、12〜16
mの長さにも達する炭化室の内部への押出機の導入部分
が、曲がり及び変形のない剛体であるという無理な前提
の下でなされており、前記補正により正確な壁面プロフ
ィルを求めることは難しい。
【0011】また前記特開平7-243812号公報に開示され
た方法においては、押出機の先端部と、該先端部から所
定長離隔した中途部とに光学式距離計を取付け、これら
により幅方向両壁面までの距離を、長手方向の同一位置
にて夫々測定し、先端部の距離計による窯幅の測定値を
中途部の距離計による測定値により補正して、前記壁面
のプロフィルを求めるようにしている。
【0012】ところがこの方法においては、中途部の距
離計の測定結果に基づく補正が、長手方向に多数の測定
位置の夫々においてなされる結果、該距離計による測定
誤差が累積され、得られた壁面プロフィルの精度が低く
なり、両壁面の損傷状態を正しく知ることは難しい。
【0013】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、コークス炉炭化室の幅方向の両壁面に発生する
損傷状態を、損傷の発生位置、種類、損傷程度の定量値
を含めて正確に知ることが可能となる壁面検査方法及び
壁面検査装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコークス炉
炭化室の壁面検査方法は、コークス炉炭化室の幅方向の
両壁面に生じる損傷の状態を検査する方法において、前
記炭化室の内部に撮像手段及び窯幅測定手段を導入し、
前記撮像手段により、前記両壁面を、夫々の法線方向に
対して傾斜した方向から、前記炭化室の長手方向複数か
所にて撮像する一方、前記窯幅測定手段により、前記両
壁面間の窯幅を、前記撮像手段による撮像か所の夫々に
て測定し、前記撮像手段の撮像により得られた両壁面の
画像データと、前記窯幅測定手段の測定により得られた
窯幅の測定データとに基づいて前記壁面の損傷状態を検
査することを特徴とする。
【0015】また本発明に係るコークス炉炭化室の壁面
検査装置は、コークス炉炭化室の幅方向の両壁面に生じ
る損傷の状態を検査する装置において、前記炭化室の内
部に導入され、前記両壁面を夫々の法線方向に対して傾
斜した方向から撮像する撮像手段と、前記炭化室の内部
に導入され、前記両壁面間の窯幅を測定する窯幅測定手
段と、前記撮像手段の撮像により得られた両壁面の画像
データ及び前記窯幅測定手段の測定により得られた前記
窯幅の測定データを、前記炭化室の長手方向位置に対応
させて収録するデータ収録手段とを具備することを特徴
とする。
【0016】本発明においては、幅方向の両壁面の撮像
手段、及び窯幅の窯幅測定手段を炭化室の内部に導入
し、前記撮像手段の撮像により得られた両壁面の画像を
参照して両壁面の夫々に発生している損傷の種別及び形
態を特定し、対応する位置での前記窯幅測定手段の測定
により得られた窯幅の測定データを参照して、両壁面の
損傷を定量的に求める。撮像手段の撮像は、両壁面に対
して傾斜した方向から行われ、これらの壁面の斜視画像
が得られており、この斜視画像を参照することにより両
壁面に窯幅の変化を伴って発生している損傷程度の比率
を定めることができ、この比率に従って前記窯幅の測定
データを両壁面に割り当てることにより、両壁面に夫々
発生している損傷の程度を定量的に決定することができ
る。
【0017】また前記撮像手段及び窯幅測定手段は、前
記炭化室の内部に生成されたコークスを外部に押し出す
押出機に取付けてあることを特徴とする。
【0018】この発明においては、撮像手段及び窯幅測
定手段を押出機に取付け、炭化室の内部への導入のため
の専用の導入手段を用いることなく前述した検査を実施
可能とする。
【0019】また前記撮像手段と共に前記炭化室内に導
入され、該撮像手段の撮像視野を横切る線状光を前記両
壁面に投光する投光手段を備えることを特徴とする。
【0020】この発明においては、撮像手段と共に炭化
室の内部に投光手段を導入し、撮像手段の撮像視野に含
まれる炭化室の壁面に、これを横切る線状光を投光し
て、この線状光と共に壁面の撮像を行わせ、損傷の発生
部位に生じる前記線状光の歪みにより、両壁面に夫々生
じている損傷の種別及び損傷程度の判定を一層確実に行
わせる。
【0021】また前記撮像手段は、前記炭化室の幅方向
の倍率が、高さ方向の倍率よりも大きくなるよう装着さ
れたアナモフィックレンズを備えることを特徴とする。
【0022】この発明においては、炭化室の壁面を撮像
する撮像手段に、結像面内での異なった方向に対して異
なった倍率を有するアナモフィックレンズを、炭化室の
幅方向の倍率が高さ方向の倍率よりも大きくなるように
用い、壁面に生じている損傷が強調された斜視画像を得
て、損傷の種別及び損傷程度の判定を一層確実に行わせ
る。
【0023】更に前記撮像手段及び窯幅測定手段は、前
記データ収録手段及びこれらの電源と共に断熱容器内に
収納してあることを特徴とする。
【0024】本発明においては、撮像手段及び窯幅測定
手段を、データ収録手段と共に断熱容器の内部に収納し
て検査ユニットを構成し、この検査ユニットを炭化室の
内部に導入して、壁面の撮像及び窯幅の測定を、これら
により得られた画像データ及び測定データの収録と共
に、検査ユニットの内部にて完結せしめ、高温下にある
炭化室内での信号線及び給電線等の配線の敷設を不要と
し、これらの配線の水冷構造を必要としない簡素な構成
にて壁面検査を実現する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るコー
クス炉炭化室の壁面検査方法(以下本発明方法という)
の実施状態を示す模式的ブロック図である。
【0026】図中1は、検査対象となるコークス炉の炭
化室である。該炭化室1は、耐火煉瓦製の壁面10により
四方を囲い、平面視にて長寸狭幅の矩形形状を有して構
成されており、その内部に装炭される原料炭を、幅方向
の両側に相隣する図示しない燃焼室から夫々の側の壁面
10を介して伝えられる熱の作用により加熱乾留せしめて
コークスを生成する構成としたものである。
【0027】炭化室1の長手方向の一側には、同側に開
口する窯口11に臨ませて押出機2が配してある。該押出
機2は、炭化室1の長手方向に延設された押出ビーム20
の前記窯口11との対向端部に、該窯口11のそれらに対応
する幅及び高さを有する押し板21を取付け、前記押出ビ
ーム20の一部に所定長に亘って形成されたラック歯22に
押出モータ23の出力端のピニオン24を噛合させて、前記
押出モータ23の回転をピニオン24及びラック歯22を介し
て押出ビーム20に伝え、これの先端の押し板21を前記窯
口11を経て炭化室1の内部に導入して、該炭化室1内に
生成されたコークスを他側の窯口(図示せず)から外部
に押し出す動作をなすように構成されている。
【0028】本発明方法の実施に用いる壁面検査装置
は、以上の如き押出機2の押し板21の前面に着脱自在に
取付けられた架台25上に搭載され、押し板21と共に炭化
室1内に導入される検査ユニット3と、該検査ユニット
3の導入位置を検出する位置検出器4と、該位置検出器
4の出力を所定時間毎に収集し、前記炭化室1の内部に
おける検査ユニット3の位置データとして記録する位置
データ収録部40と、該位置データ収録部40の収録データ
と、前記検査ユニット3に内蔵されたデータ収録部33
(図2参照)の収録データとを対照して、前記炭化室1
の長手方向各位置に対応する壁面データを求めるデータ
処理部5とを備えてなる。
【0029】前記位置検出器4は、例えば、前記押出モ
ータ23に装備されたロータリエンコーダにより前記ピニ
オン24の回転数を検出する構成とし、前記位置データ収
録部40は、前記ロータリエンコーダの出力の累積値とし
て前記押出ビーム20の押出長さを求め、この押出長さを
前記検査ユニット3の位置を示す位置データとして収録
する構成としてある。また位置データ収録部40は、位置
データの記録手段としてのRAMを備えると共に、例え
ば、時刻をカウントする時計を内蔵し、前記押出長さと
して算出される位置データの収録は、前記時刻に対応さ
せて行われるようにしてある。
【0030】なお、炭化室1の内部への検査ユニット3
の導入手段としては、前記押出機2に限らず他の手段を
用いることもできるが、押出機2は、炭化室1の内部に
生成されたコークスを外部に押し出す動作をなすコーク
ス炉に必須の装置であり、この押出機2を検査ユニット
3の導入手段として用いることにより、専用の導入手段
が不要となるという効果がある。
【0031】図2は、炭化室1内に導入された検査ユニ
ット3の内部構成を略示する平面断面図である。本図に
示す如く検査ユニット3は、前記架台25上に搭載された
矩形箱形をなす断熱容器30の内部に、炭化室1の幅方向
両側の壁面10,10を夫々撮像する一対のカメラ(撮像手
段)31,31と、炭化室1の窯幅、即ち、幅方向両側の壁
面10,10間の距離の窯幅測定手段としての一対のレーザ
距離計32,32とを、データ収録部33及び電池34と共に収
納して構成されている。
【0032】この検査ユニット3は、押出機2の動作に
より、図中に白抜矢符にて示す向きに炭化室1の内部に
導入されるようになしてある。この導入方向の前方とな
る断熱容器30の前壁には、一対の観察窓35,35が、幅方
向に離隔して開設してあり、前記カメラ31,31は、これ
らの観察窓35,35の内側に、前記導入の方向に対して所
定角度傾斜して取付けられ、各別の観察窓35,35の前方
に位置する炭化室1の壁面10,10を、これら夫々の法線
方向に対して所定角度θだけ傾斜した方向から撮像する
構成としてある。
【0033】また断熱容器30の後部両側の側壁には、一
対の測定窓36,36が開設してあり、前記レーザ距離計3
2,32は、これらの測定窓36,36の内側に、前記導入の
方向と直交する光軸を有して取付けられ、これらの光軸
上に出射されるレーザ光を、各別の測定窓36,36を経て
夫々に対向する壁面10,10に投射し、これらからの反射
光を受光した結果に基づいて前記壁面10,10までの距離
1 ,d2 に対応する出力を発する構成としてある。こ
の種の距離計としては、種々の形式のものが実用化され
ているが、光三角法型、光切断法型、TOF( Time of
Flight )型の距離計が、非接触性及び高速性の点で望
ましい。またレーザ距離計32,32は、断熱容器30の内部
に複数組配し、炭化室1の高さ方向及び長手方向の複数
か所においいて窯幅Wの測定が行われるように構成して
もよい。
【0034】なお前記観察窓35,35及び測定窓36,36
は、炭化室1の内部温度に耐えつつ前述した撮像及びレ
ーザ光の出射を可能とする必要があることから、石英ガ
ラス等の耐熱性に富むガラス材により構成し、更に、壁
面10,10から発せられる輻射光を遮断して耐熱容器30内
への輻射入熱を抑制すべく、開口面積を可及的に小さく
すると共に、観察窓35,35及び測定窓36,36を構成する
ガラス材に、前記輻射光を反射するコーティングを施す
のが望ましい。前記輻射光の波長は、2μm前後の波長
にピークを有しているのに対し、カメラ31,31及びレー
ザ距離計32,32においては、0.4 〜0.8 μm程度の波長
を有する光を使用することが多い。従って、前記観察窓
35,35及び測定窓36,36に、例えば、1.5 μm以上の光
を反射するITO膜のコーティングを施しておけば、カ
メラ31,31による撮像、及びレーザ距離計32,32による
距離測定に支障を来すことなく輻射入熱を抑制すること
ができる。
【0035】しかしながら、このようなコーティング
は、通常高い温度には耐えられないことから、例えば、
観察窓35,35及び測定窓36,36を二重化し、外側の窓材
と適長離隔して配された内側の窓材にのみコーティング
を施す等の工夫が必要である。
【0036】また断熱容器30は、熱伝導率が低く、使用
上限温度が1000℃以上であるセラミックスファイバー等
の断熱材により、計器を収納する容器の周囲を覆った構
成とすることができる。
【0037】以上の如く構成された検査ユニット3は、
押出機2の動作により、前記測定窓36,36が形成された
断熱容器30の側面を幅方向両側の壁面10,10に正対さ
せ、図2に示す状態で炭化室1の内部に導入され、この
導入の間、前記カメラ31,31及びレーザ距離計32,32
は、断熱容器30内に配設された電池34からの給電によ
り、前述した撮像動作及び測定動作を行う。
【0038】カメラ31,31により撮像された両壁面10,
10夫々の画像データと、レーザ距離計32,32により測定
された両壁面10,10までの距離d1 ,d2 とは、断熱容
器30内に配設されたデータ収録部33に所定のサンプリン
グ周期毎に取り込まれ、時刻に対応させて記録される。
なおレーザ距離計32,32の出力として与えられる両壁面
10,10までの距離d1 ,d2 は、これらの距離計32,32
の出射面間の既知の離隔幅d0 (図2参照)と加算さ
れ、両壁面10,10間の離隔幅(窯幅W)の測定データと
してデータ収録部33に記録される。
【0039】データ収録部33は、以上の如き画像データ
の記録手段として、例えば、磁気ディスク装置、磁気テ
ープ装置等を、また前記測定データの記録手段として、
RAMカード等を備えて構成されており、これらに記録
された壁面10,10の画像データ、及び窯幅Wの測定デー
タは、検査ユニット3を炭化室1の外部に引き出した
後、断熱容器30を開放して外部に取り出し、データ処理
部5に受け渡される。
【0040】以上の装置においては、壁面10,10の画像
データ及び窯幅Wの測定データの収録が、炭化室1に導
入される検査ユニット3の内部にて完結するから、該検
査ユニット3の内部機器への給電のための給電線、前記
内部機器からの信号線等の配線を、高温下にある炭化室
1の内部に引き出す必要がなく、これらの配線の冷却の
ための水冷構造が不要となり、簡素な構成にて壁面検査
が行える。
【0041】検査ユニット3の内部において以上の如き
データ収録が行われている間、炭化室1の外部において
は、前記位置データ収録部40による位置データの収録が
行われている。この収録は、予め設定された開始時刻か
ら、予め設定された終了時刻に至るまでの間、検査ユニ
ット3内でのデータ収録と同一の周期毎になされ、収録
された位置データは、夫々の収録時刻に対応させてデー
タ処理部5に受け渡される。
【0042】データ処理部5においては、データ収録部
33から与えられる画像データ及び測定データと、位置デ
ータ収録部40から与えられる位置データとを、夫々に対
応する時刻に基づいて対照し、画像データと測定データ
とを炭化室1の内部における長手方向位置に対応付けた
検査データが求められる。
【0043】なお、データ処理部5における画像データ
及び測定データと位置データとの対照は、炭化室1の内
部での画像データ及び測定データの収録と、炭化室1の
外部での位置データの収録とを、同一のタイミングにて
開始させることにより直接的に行わせ得る。このこと
は、例えば、炭化室1に導入される直前の検査ユニット
3と、位置データ収録部40とに、同一のタイミングにて
電波信号又は光信号を送り、これらの信号の受信に同期
してデータ収集を開始させるように構成することにより
実現することができる。
【0044】このようにして求められた検査データは、
例えば、データ処理部5に付設された図示しない表示部
に表示させ、この表示を視認したオペレータに炭化室1
の壁面10,10の良否判定を行わせる構成とすることがで
きる。
【0045】図3は、窯幅Wの測定データの表示例を示
しており、この測定データは、図示の如く、横軸を炭化
室1の長手方向位置とし、縦軸を窯幅Wの測定値とし
て、長手方向の窯幅分布を示すグラフ表示とすることが
できる。本図においては、窯幅Wの測定値が不連続に変
化している不連続部が生じており、この不連続部に対応
する炭化室1の長手方向位置に壁面10,10の損傷が発生
していると判定することができ、またこの損傷量は、前
後の窯幅との差(=ΔW)として定量的に求められる。
但し、この図上にて求まる損傷量ΔWは、幅方向両側の
壁面10,10に生じている損傷の合計値であり、両壁面1
0,10の夫々に発生している損傷量は不明である。
【0046】本発明方法においては、以上の如き窯幅W
の測定データと共に、撮像手段としての前記カメラ31,
31により夫々撮像された両壁面10,10の画像データが得
られている。図4は、両壁面10,10の画像データの表示
例である。
【0047】壁面10,10を撮像するカメラ31,31は、前
述の如く、炭化室1の幅方向両側の壁面(左壁面及び右
壁面)10,10を、これらに対して所定角度θだけ傾斜し
た方向から撮像するように取付けてあり、これらのカメ
ラ31,31の撮像の結果として得られた画像は、図4に示
す如く、検査ユニット3の前方に位置する炭化室1の両
壁面10,10を斜めに見通す斜視画像として与えられる。
【0048】図4においては、(a)として示す左壁面
10の画像には損傷が生じておらず、(b)として示す右
壁面10の画像には、図中に破線により囲って示す範囲に
凹形の窪みが生じた損傷(欠損)が生じていることがわ
かる。ここで、左右両側の壁面10,10の画像は、前述の
如き斜視画像であり、また両壁面10,10は、耐火煉瓦を
積み重ねて構成されており、これらを撮像した画像中に
は各煉瓦間の目地線Aが現れるから、前記欠損は、
(b)中に示す如き目地線Aの歪みとして確実に視認す
ることができる。
【0049】また前記欠損の量は、図中にΔAとして示
す如く、目地線Aの歪みの底部と非損傷部における目地
線Aの直線部との差として、画面上にて相対的に求める
ことができる。ここで、当該部位での窯幅Wの測定デー
タから求まる両壁面10,10の損傷量の合計値ΔWを左右
の壁面10,10において求められた相対的な損傷量に応じ
て振り分けることにより、左右の壁面10,10の絶対的な
損傷量を求めることができる。
【0050】即ち、図4に示す如く、右壁面10の画像の
みに欠損が認められる場合、当該位置での窯幅Wの測定
データから前述の如く求められた損傷量ΔWは右壁面10
のみに振り分けられ、右壁面10にΔWなる絶対量(深
さ)を有する損傷(欠損)が生じていると判定される。
一方、左壁面10の画像においても、右壁面10と同等の相
対量を有する欠損が認められた場合には、左右両壁面1
0,10の夫々にΔW/2なる絶対量を有する損傷が生じ
ていると判定される。
【0051】以上の如き損傷量ΔWの振り分けを行うた
めには、前記レーザ距離計32,32による窯幅Wの測定位
置が、炭化室1の高さ方向において、前記カメラ31,31
による撮像視野内に含まれていることが必要となるが、
カメラ31,31及びレーザ距離計32,32は、図2に示す如
く、共通の断熱容器30の内部に配置されていることか
ら、前記高さ方向の一致は容易に実現される。
【0052】また図4に示す如く、壁面10,10の画像デ
ータが、両壁面10,10の法線方向に対してθなる傾斜角
度を有して撮像された斜視画像として与えられることか
ら、この視野内に発生している壁面10の亀裂、目地切
れ、損耗、肌荒れ等の軽微な損傷も確実に検出すること
ができる。
【0053】次に、損傷状態の判断をするために、前記
傾斜角度θの適切な範囲について記述する。広範囲な損
傷を撮像するには、広い視野が必要だが、解像度は劣化
する。一般的なカメラの分解能は 640×480 画素であ
り、コークス炉の炭化室1において一般的に用いられる
耐火煉瓦1枚の高さは約100mm である。壁面の肌荒れな
どの損傷状態の判断には、数mm/画素程度の分解能が必
要である。ここで、必要な分解能を1mm/画素と仮定す
ると、耐火煉瓦1枚当たり 100画素が必要であり、高さ
方向で 4.8〜6.4 枚の耐火煉瓦を視野におさめ得るレン
ズを用いることが望ましい。
【0054】仮に、カメラ31, 31の光軸を壁面10, 10の
法線方向に一致させた場合、通常のレンズでは壁面10,
10上の撮像領域は非常に狭く、耐火煉瓦2〜3枚分程度
しか視野に入らない。これは炭化室1の幅が 300〜500
mmと狭いため、カメラと壁面の距離を数cm、大きくとも
10cm程度までしか離せないことに起因する。また、逆に
押出機2の挿入軸に光軸を一致させたカメラを用いた場
合は、1台のカメラで、左右の壁面10, 10を同時に撮影
できる。しかしながら非常に広い範囲を撮像することに
なるため、画像の解像度が不足し損傷状態を判断するこ
とは難しい。
【0055】それに対し、光軸を壁面に対し適当な角度
に傾ければ、壁面までの距離を、損傷状態の判断に適し
た解像度を得られる値に設定できる。この傾斜角度の適
正な値は、カメラに使用されるレンズの焦点距離、カメ
ラ自身の画素数によって変わるが、例えば、カメラ光軸
を壁面法線方向に対し60°傾斜させれば、同じカメラを
使用しカメラ光軸を壁面に直交させた場合の2倍 (=1
/cos 60°) の壁面までの距離を得ることができる。そ
のため、視野も2倍広げることができるため、前述のよ
うに壁面法線方向から撮像した場合の高さ方向視野が耐
火煉瓦1〜3枚の時には、60°以上傾斜させることで、
耐火煉瓦2〜6枚分以上の高さ方向視野を得ることが可
能となる。ただし、傾斜角度を大きくとりすぎた場合、
押出機2の挿入軸と光軸を一致させて撮像した場合と同
様の問題を生じるため、80°以下とすることが望まし
い。
【0056】このように本発明方法においては、撮像手
段としてのカメラ31,31の撮像により得られた画像デー
タと、窯幅測定手段としてのレーザ距離計32,32の測定
により得られた窯幅Wの測定データとに基づいて、炭化
室1内部の幅方向両側の壁面10,10の損傷状態を、夫々
の定量値を含めて検出することが可能となる。
【0057】ところが、図4に示す如く得られた画像に
基づく損傷の有無の判定、及び相対的な損傷量の見積り
は、前述の如く、壁面10を構成する耐火煉瓦の目地線A
の歪みを指標として行われており、前記目地線Aが鮮明
な炭化室1を検査対象とする場合には有効である。しか
しながら老朽化した炭化室1においては、過去に行われ
た補修等の原因により、炭化室1内部の目地線Aが明ら
かでない場合が多く、このような炭化室1においては、
前記カメラ31,31による撮像の結果として得られた画像
から、壁面10,10に生じている損傷を認識し得ない場合
がある。
【0058】図5は、本発明方法の他の実施の形態を示
す模式的ブロック図であり、目地線Aによる損傷の認識
が難しい炭化室1においても検査を可能としたものであ
り、検査対象となるコークス炉の炭化室1からコークス
を押し出す押出機2の押し板21の前面に取付けた架台25
上に、図1に示す装置と同様に検査ユニット3を搭載す
ると共に、これよりも前方に位置して投光ユニット6を
搭載し、該投光ユニット6を検査ユニット3と共に炭化
室1内に導入する構成としてある。
【0059】図6は、炭化室1内に導入された検査ユニ
ット3及び投光ユニット6の内部構成を略示する平面断
面図である。検査ユニット3の構成については、図2に
示すそれと同様であり、対応する参照符号を付して説明
を省略する。
【0060】検査ユニット3の前位置に配された投光ユ
ニット6は、前記架台25上に搭載された矩形箱形をなす
断熱容器60の内部に、その中央部の左右両側にレーザ発
光器61,61を収納し、これらの前後に、ミラー62,62及
び電池63を収納して構成されており、押出機2の動作に
より、図中に白抜矢符にて示す向きに炭化室1の内部に
導入されるようになしてある。
【0061】断熱容器60の前部両側壁には、一対の投光
窓64,64が形成してあり、前記ミラー62,62は、これら
の投光窓64,64の内側に臨ませた夫々の反射面を、略45
°の角度にて後向きに傾斜せしめて配設され、前記レー
ザ発光器61,61が、その発光面を、前記ミラー62,62夫
々の反射面に向けて配設されている。
【0062】レーザ発光器61,61は、前記電池63からの
給電により、高さ方向に拡がるスリット光を発光する構
成としてあり、このスリット光は、夫々の前方に対向配
置されたミラー62,62により反射され、左右両側の投光
窓64,64を経て外部に出射されて、図6に示す如く炭化
室1の左右の壁面10,10に投射される。
【0063】図7は、以上の如き投光状態を示す投光ユ
ニット6の正面断面図であり、レーザ発光器61,61は、
前述の如く、高さ方向に拡がるスリット光を発光する構
成としてあり、各別のミラー62,62により反射されたス
リット光は、図示の如く、高さ方向の拡がりを増しつつ
出射され、高さ方向に延びる線状光として左右両側の壁
面10,10に投光される。このような線状光の投光位置
は、架台25上での検査ユニット3及び投光ユニット6の
位置関係を適正に設定することにより、図6に示す如
く、検査ユニット3内部の前記カメラ31,31による撮像
視野内に含まれるようにしてある。
【0064】図8は、以上の構成において前記カメラ3
1,31により撮像された壁面10,10の画像データの表示
例である。計測ユニット3内のカメラ31,31は、図2に
示す装置と同様、対応する壁面10,10に対して所定角度
傾斜した方向からの撮像を行っており、左右両側の壁面
10,10に対し、前記図4(a),(b)に示すと同様の
斜視画像が得られるが、このとき壁面10,10には、前記
投光ユニット6から出射された線状光が、夫々の撮像視
野を高さ方向に横切るように照射されており、図8
(a),(b)に示す表示画像には、他の部分よりも明
るい光像Bが表示される。
【0065】ここで、図8(a)に示す左壁面10、及び
図8(b)に示す右壁面10には、図中に破線により囲っ
て示す範囲に欠損が夫々生じており、この欠損は、本来
直線状をなすべき前記光像Bの歪みとして確実に検出す
ることができる。またこの欠損の量は、目地線Aを目安
とする場合と同様、図中にΔB1 及びΔB1 として示す
如く、前記光像Bの歪みの底部と、該光像Bの直線部と
の差として相対的に求めることができ、当該部位での窯
幅Wの測定データから求まる両壁面10,10の損傷量の合
計値ΔWの振り分けにより、左右夫々の壁面10,10の絶
対的な損傷量を求めることができる。
【0066】即ち、この実施の形態においては、撮像視
野を横切るように壁面10,10に照射された線状光の光像
Bを目安として、壁面10,10に発生している損傷を定量
的に検査することができ、この検査は、前記目地線Aが
現れない老朽化した壁面10,10に対しても実施可能であ
る。なお、前記線状光の照射は、前述の如く、炭化室1
の高さ方向に撮像視野を横切るように行わせる必要はな
く適宜の方向にて行わせればよい。また線状光の本数
は、図示の1本に限らず、複数本であってもよいことは
言うまでもない。
【0067】以上の実施の形態においては、撮像手段と
してのカメラ31,31により縦横等倍率での撮像を行うよ
うにしたが、この撮像を、横方向(炭化室1の幅方向)
の倍率が、縦方向(炭化室1の高さ方向)の倍率よりも
大きくして行えば、損傷部での目地線A又は光像Bの歪
みが強調された画像が得られ、損傷の視認を、その定量
値を含めてより確実に行わせることができる。このよう
な縦横に異なる倍率での撮像は、結像面内での異なった
方向に対して異なった倍率を有するアナモフィックレン
ズを、倍率が大きい方向を水平方向として前記カメラ3
1,31の対物レンズに用いることにより実現できる。
【0068】図9は、図8(b)に示す右壁面10をアナ
モフィックレンズを用いて撮像して得られた画像データ
の表示例である。本図に示す如く、アナモフィックレン
ズの使用により、破線により囲って示す損傷部位におい
て目地線A及び光像Bの歪みが強調された画像が表示さ
れることとなり、図8(b)と比較した場合、損傷部位
の視認が一層確実に行えるようになる。
【0069】なお、以上の実施の形態においては、本発
明装置を押出機2に搭載し、窯口11から炭化室1の炉内
に挿入する場合を説明したが、これに限定されるもので
はない。例えば、炭化室1の上部の装炭孔から、本発明
装置を上げ下ろしすることでも同様の測定が可能とな
る。
【0070】また、以上の実施の形態においては、断熱
容器30内に測定データを保存し、測定が完了した炉外
で、保存データを収集する構成としたが、本方法は、こ
れに限定されるものではない。例えば、循環水冷を施し
たランスの中にカメラ、レーザ距離計を収納し、ランス
内部を炉外まで這わせた配線を介して、データ収集や電
力供給を行うことも可能である。実施の形態に示した断
熱容器30の場合は、比較的短時間しか炉内に挿入できな
いため、長時間の炉内での測定を行う際には、循環水冷
を施した容器に収納することが望ましい。更に、以上の
実施の形態においては、カメラ31, 31とレーザ距離計3
2, 32を同一の断熱容器30に収納する構成としたが、装
置寸法の制約を受ける場合などには、別々の断熱容器に
収納する構成も無論可能である。
【0071】また、以上の実施の形態においては、レー
ザ距離計32, 32を各壁面10, 10に対して1機づつ配する
構成であるが、上下方向に複数個の距離計を配すること
も可能である。広範囲の測定を行うには、等間隔で複数
個の距離計を配することが望ましい。
【0072】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明に係るコークス
炉炭化室の壁面検査方法及びコークス炉炭化室の壁面検
査装置においては、検査対象となる炭化室の内部に撮像
手段及び窯幅測定手段を導入し、撮像手段により炭化室
の幅方向の両壁面を夫々の法線方向に対して傾斜した方
向から撮像し、窯幅測定手段により各撮像か所での窯幅
を測定するから、撮像により得られた画像データを参照
して両壁面の夫々に発生している損傷の種別及び損傷程
度の比率を定め、窯幅の測定データを参照して両壁面の
損傷の合計値を定量的に求め、これを前記損傷程度の比
率に従って両壁面に振り分けることにより、両壁面に夫
々発生している損傷を定量的に求めることができ、炭化
室の壁面検査を高い精度にて行わせることが可能とな
る。
【0073】また撮像手段及び窯幅測定手段を押出機に
取付けたから、炭化室内への導入のための専用の装置を
用いる必要がなく、装置構成を簡素化することができ
る。
【0074】また撮像手段と共に炭化室内部に投光手段
を導入し、この投光手段により撮像手段の撮像視野内の
壁面に前記視野を横切る線状光を投射するから、撮像手
段の撮像により得られた画像中の損傷部位を、この損傷
の種別及び損傷程度を含めて確実に認識させることがで
きる。
【0075】また炭化室の壁面を撮像する撮像手段に、
炭化室の幅方向の倍率が高さ方向の倍率よりも大きくな
るよう装着されたアナモフィックレンズを用いたから、
この撮像により、壁面に生じている損傷が強調された斜
視画像が得られ、損傷の種別及び損傷程度を一層確実に
認識することができる。
【0076】また撮像手段及び窯幅測定手段を、データ
収録手段と共に断熱容器の内部に収納して検査ユニット
を構成し、この検査ユニットを炭化室の内部に導入する
構成としたから、壁面の撮像及び窯幅の測定を、これら
により得られた画像データ及び測定データの収録と共
に、炭化室の内部にて完結せしめることができ、高温下
にある炭化室内でのデータ授受のための信号線の敷設が
不要となり、このための水冷構造を必要としない簡素な
構成にて壁面検査を実施することが可能となる等、本発
明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施状態を示す模式的ブロック図
である。
【図2】図1に示す実施の形態において用いられる検査
ユニットの内部構成を略示する平面断面図である。
【図3】窯幅の測定データの表示例を示す図である。
【図4】両壁面の画像データの表示例を示す図である。
【図5】本発明方法の他の実施の形態を示す模式的ブロ
ック図である。
【図6】図5に示す実施の形態において用いる検査ユニ
ット及び投光ユニットの内部構成を略示する平面断面図
である。
【図7】投光ユニットの正面断面図である。
【図8】図5に示す実施の形態における両壁面の画像デ
ータの表示例を示す図である。
【図9】アナモフィックレンズを用いて撮像して得られ
た画像データの表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 炭化室 2 押出機 3 検査ユニット 4 位置検出器 5 データ処理部 6 投光ユニット 10 壁面 11 窯口 30 断熱容器 31 カメラ(撮像手段) 32 レーザ距離計(窯幅測定手段) 33 データ収録部 34 電池 35 観察窓 36 測定窓 40 位置データ収録部 60 断熱容器 61 レーザ発光器 62 ミラー 63 電池
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA06 AA22 AA49 AA60 BB01 CC14 FF01 FF02 FF09 FF11 FF42 FF67 GG04 GG21 HH05 HH13 JJ01 JJ03 JJ05 JJ08 LL12 LL26 PP02 PP22 QQ23 QQ24 QQ25 RR00 SS01 SS13 4H012 EA00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉炭化室の幅方向の両壁面に生
    じる損傷の状態を検査する方法において、前記炭化室の
    内部に撮像手段及び窯幅測定手段を導入し、前記撮像手
    段により、前記両壁面を、夫々の法線方向に対して傾斜
    した方向から、前記炭化室の長手方向複数か所にて撮像
    する一方、前記窯幅測定手段により、前記両壁面間の窯
    幅を、前記撮像手段による撮像か所の夫々にて測定し、
    前記撮像手段の撮像により得られた両壁面の画像データ
    と、前記窯幅測定手段の測定により得られた窯幅の測定
    データとに基づいて前記壁面の損傷状態を検査すること
    を特徴とするコークス炉炭化室の壁面検査方法。
  2. 【請求項2】 コークス炉炭化室の幅方向の両壁面に生
    じる損傷の状態を検査する装置において、前記炭化室の
    内部に導入され、前記両壁面を夫々の法線方向に対して
    傾斜した方向から撮像する撮像手段と、前記炭化室の内
    部に導入され、前記両壁面間の窯幅を測定する窯幅測定
    手段と、前記撮像手段の撮像により得られた両壁面の画
    像データ及び前記窯幅測定手段の測定により得られた前
    記窯幅の測定データを、前記炭化室の長手方向位置に対
    応させて収録するデータ収録手段とを具備することを特
    徴とするコークス炉炭化室の壁面検査装置。
  3. 【請求項3】 前記撮像手段及び窯幅測定手段は、前記
    炭化室の内部に生成されたコークスを外部に押し出す押
    出機に取付けてある請求項2記載のコークス炉炭化室の
    壁面検査装置。
  4. 【請求項4】 前記撮像手段と共に前記炭化室内に導入
    され、該撮像手段の撮像視野を横切る線状光を前記両壁
    面に投光する投光手段を備える請求項2又は請求項3記
    載のコークス炉炭化室の壁面検査装置。
  5. 【請求項5】 前記撮像手段は、前記炭化室の幅方向の
    倍率が、高さ方向の倍率よりも大きくなるよう装着され
    たアナモフィックレンズを備える請求項2乃至請求項4
    のいずれかに記載のコークス炉炭化室の壁面検査装置。
  6. 【請求項6】 前記撮像手段及び窯幅測定手段は、前記
    データ収録手段及びこれらの電源と共に断熱容器内に収
    納してある請求項2乃至請求項5のいずれかに記載のコ
    ークス炉炭化室の壁面検査装置。
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