JP2001002978A - 建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材 - Google Patents

建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材

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JP2001002978A
JP2001002978A JP17396099A JP17396099A JP2001002978A JP 2001002978 A JP2001002978 A JP 2001002978A JP 17396099 A JP17396099 A JP 17396099A JP 17396099 A JP17396099 A JP 17396099A JP 2001002978 A JP2001002978 A JP 2001002978A
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building
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synthetic resin
finishing
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Kiyoshi Aoki
清 青木
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Original Assignee
YAMAMOTO YOGYO KAKO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吹付け塗装の際に飛散や跳ね返りによるロス
が少なく、効率よく塗装対象物表面に付着し、玉吹きが
しやすく、軽量化されていて作業の際の負担を軽減し、
得られる塗装膜の強度も保持でき、重厚優美な天然石調
の表面が形成し得る建築物又は構築物表面仕上用吹付け
塗装材を提供する。 【解決手段】 次の各成分を混合して本発明の吹付け塗
装材(A)を得る。 (1)アクリル樹脂エマルション2000g(樹脂固形
分は49重量%)、(2)天然石骨材(寒水石:粒径
0.35〜0.55mm)7500gと天然石骨材(寒
水石:粒径0.075〜0.15mm)2000g、着
色骨材グレー系着色焼成硅砂(粒径0.18〜0.25
mm)500g、(3)軽量化材:“マツモトマイクロ
スフェアー”F−30E(松本油脂製薬株式会社製、粒
径30〜100μm、比重0.024±0.002g/
cm3)40g。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の内外装壁
面或は床面などの建築物表面、あるいは構築物の表面装
飾仕上用吹付け塗装材に関する。
【0002】
【従来の技術】合成樹脂エマルションと天然石粉末など
の骨材とを含む塗装材を合成繊維やガラス繊維あるいは
その他の無機繊維からなる寒冷紗や不織布その他の布帛
類などの上に吹き付けガンなどで吹き付けて塗布し、天
然石調の表面装飾材を形成する技術は近年極めて普及し
てきており、これらの装飾材は建築物の内外装壁面或は
床面や構築物の表面の装飾用など建築物、構築物の表面
仕上用シートとして用いられている(特開平4−761
51号、特開平3−279561号)。
【0003】これらの表面仕上用装飾シートは、天然石
調の重厚な外観を容易に発揮でき、天然石に比べて軽
く、基材が布帛類など可撓性を有する場合には、表面仕
上用装飾シートも可撓性を有するため、曲面への施工も
可能であり、建築物壁面や床面構築物表面などに接着し
て建築物や構築物の内外装用装飾シートとして近年広く
普及している。
【0004】また、合成樹脂エマルションと骨材を含む
塗装材を直接建築物の内外装壁面或は床面や構築物の表
面に吹き付けガンなどで吹き付けて塗布し、乾燥して各
種天然石調模様を表現する建築物や構築物の表面装飾仕
上法も普及している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの塗装材は生産
ないし施工効率のよい吹付けガンを用いエアーコンプレ
ッサーからの圧搾空気で吹付けて塗布するのが通常であ
り、刷毛塗りなどの方法は極めて生産ないし施工効率が
低いため、工業的には実質上行われていない。
【0006】ところで、これらの合成建築材料は、天然
石そのものに比べては比重が小さく天然石を取り扱う場
合より作業は楽であるが、天然石粉、硅砂、陶磁器粉、
ガラス粉などの無機骨材をかなりの割合で含んでおり、
無機骨材は比重が大きいので、重量割合にすると、例え
ば通常、骨材100重量部に対して、前記合成樹脂エマ
ルションが15〜30重量部程度の比率で骨材が含まれ
ている。したがって、塗装材の比重も比較的大きく、例
えばあらかじめ工場内で製造された適宜の基材上に塗装
材を吹付けて乾燥して得られたシートを建築物壁面に貼
り付けたり、あるいは直接建築物壁面に塗装材を吹付け
る場合でも高所作業など重いのでその分、作業がしにく
くなるし、石油缶(18リッター缶)などの容器にいっ
ぱいに満たされた塗装材の持ち運びなどの負担も大きく
なる。シート状物にした場合に重さが重いと、壁面など
に貼り付ける施工をする場合に接着剤が固化して接着が
完了するまでの間の押さえをより強化しておかないとず
り落ちてきたり、剥がれてしまう。
【0007】しかも、塗装材の比重が比較的大きいため
か、吹付けガンなどの吹付け器ノズルから勢いよく噴出
された塗装材は飛散が大きいばかりでなく、塗装対象物
表面に激突する衝撃が大きいため、その表面で跳ね返り
による飛散ロスが極めて大きく歩留まりがかなり悪いと
言う問題がある。また、例えばある大きさに玉状模様に
吹付ける(玉吹きと言われる)場合に、砂をばら撒いた
時の状態の様に分散してしまい(塗装された部分と塗装
されない部分が砂をばら撒いた時の状態のように斑状に
発生する。玉吹き模様とすべき部分内に隙間なく塗装材
を吹付ける事ができない。)、また、任意の大きさの玉
吹きができないなどの問題がある。
【0008】本発明は、これらの問題を解決し、吹付け
塗装の際に、塗装材の飛散や跳ね返りによる飛散が少な
く、効率よく塗装対象物表面に付着し、玉吹きがしやす
く、玉吹きの際の玉の大きさのコントロールもしやす
く、比重が小さく軽量化されているので作業性も改善し
得る建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次の様な建築物又は構築物表面仕上用吹付
け塗装材を提供するものである。
【0010】(1)合成樹脂エマルションと骨材とを含
む塗装材において、合成樹脂エマルションと骨材合計量
100重量部に対し、粒子状の軽量化材を0.01〜1
重量部含有することを特徴とする建築物又は構築物表面
仕上用吹付け塗装材。
【0011】(2)軽量化材の比重が0.02〜0.0
5g/cm3である前記(1)項に記載の建築物又は構
築物表面仕上用吹付け塗装材。
【0012】(3)軽量化材が、合成樹脂中空微小球状
のカプセル状物である前記(1)または(2)項のいず
れかに記載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装
材。
【0013】(4)軽量化材の粒径が30〜100μm
である前記(1)〜(3)項のいずれかに記載の建築物
又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
【0014】(5)合成樹脂エマルションと骨材の割合
が、骨材100重量部に対して、前記合成樹脂エマルシ
ョンが15〜30重量部である前記(1)〜(4)項の
いずれかに記載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗
装材。
【0015】(6)合成樹脂エマルションが、合成樹脂
成分含有割合が固形分にして40〜60重量%の合成樹
脂エマルションである前記(1)〜(5)項のいずれか
に記載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
【0016】(7)骨材が、粒径0.01〜3mmの骨
材である前記(1)〜(6)項のいずれかに記載の建築
物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
【0017】(8)骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器粉、
ガラス粉からなる群から選ばれた骨材である前記(1)
〜(7)項のいずれかに記載の建築物又は構築物表面仕
上用吹付け塗装材。
【0018】(9)合成樹脂エマルションがアクリル系
合成樹脂エマルションである前記(1)〜(8)項のい
ずれかに記載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装
材。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の吹付け用塗装材に用いる
合成樹脂エマルションとしては、特に限定するものでは
ないが、好ましくは、乾燥後の性質として耐候性、対ア
ルカリ性、耐水性、接着性、柔軟性、耐吸水性等を満足
する合成樹脂エマルションが好ましく、例えばアクリル
系樹脂エマルション(アクリル樹脂エマルションはもと
より、アクリル−スチレン樹脂エマルション、アクリル
−ウレタン樹脂エマルション、アクリル−シリコーン樹
脂エマルション、アクリル−フッ素樹脂エマルションも
含む)、酢酸ビニル系樹脂エマルション、塩化ビニル系
樹脂エマルション、ウレタン系樹脂エマルション等が挙
げられる。中でもアクリル系樹脂エマルションが比較的
安価なわりには、耐候性の点で優れており建築物の内外
装壁面或は床面などの建築物や構築物の表面装飾仕上に
適用した場合など長期の耐久性を有し好ましい。
【0020】合成樹脂エマルション中(骨材や軽量化
材、雲母などを含めていない重量で)の、合成樹脂成分
の含有割合は、特に限定するものではないが、固形分に
して40〜60重量%の合成樹脂エマルションが好まし
く用いられる。あまりに合成樹脂成分含有量が少なくな
りすぎると、塗膜の強度低下、発色の低下を生じ易くな
る傾向になる。また、あまりに合成樹脂成分含有量が多
くなりすぎると、塗膜がひび割れやすくなる傾向にあ
る。
【0021】用いる骨材の素材としては寒水石などの大
理石粉や御影石粉その他の天然石粉、硅砂、ガラス粉、
陶磁器粉(いずれも着色されたものも含む)などの無機
骨材が用いられる。勿論これらを2種以上併用したり、
異なる色調の骨材を併用してもよい。骨材の大きさは特
に限定するものではないが、粒径(その粒子の長径すな
わち最大径部分)は通常0.01mm〜3mm程度のも
のが好ましく用いられる。
【0022】また、必要に応じて雲母薄片(着色された
ものも含む)も更に添加しても良い。
【0023】本発明の塗装材においては、骨材と合成樹
脂エマルションの配合割合はどんな種類やどの様な風合
の表面装飾仕上げを目的とする塗材とするかなどによっ
ても異なってくるが、合成樹脂エマルジョンの割合が骨
材100重量部に対し、15〜30重量部程度が好まし
い。
【0024】この範囲の好ましい態様とすることによ
り、本発明の塗装材を塗布乾燥した際に、骨材をバイン
ダー成分となる合成樹脂成分でしっかり保持でき、従っ
て余り脆くならず、しかも重厚で深みのあるの風合いを
保持したまま、耐久性のある強度を有する表面装飾仕上
げ層が形成できる塗装材とすることができる。余りに骨
材が多くなり過ぎるとバインダーとしての機能も有する
合成樹脂の割合が少なくなるので得られる表面装飾仕上
げ層の機械的強度が低下したり、可撓性(可撓性基材シ
ート上に本発明の塗装材を吹付け乾燥して得られるシー
ト状の装飾材の可撓性。かかるシート状の装飾材を曲面
上に施工する場合に、可撓性を有することが好まし
い。)が低下する傾向にあり、一方余りに骨材の割合が
少なくなり過ぎると重厚で深みのある風合いが低下する
傾向にあると共に、塗装材を塗布した後乾燥固化する
際、収縮などが生じ、亀裂が発生しやすくなる傾向にあ
る。
【0025】本発明の塗装材に用いられる軽量化材の使
用量は、合成樹脂エマルションと骨材合計量100重量
部に対して0.01〜1重量部の割合で用いる必要があ
る。軽量化材の使用量が0.01重量部より少なくなる
と、「吹付け塗装の際に、塗装材の飛散や跳ね返りによ
る飛散が少なく、効率よく塗装対象物表面に付着し、玉
吹きがしやすく、玉吹きの際の玉の大きさのコントロー
ルもしやすく、比重が小さく軽量化されているので作業
性も改善し得る」とする軽量化材を添加した効果が十分
発揮されず好ましくない。また、軽量化材の使用量が1
重量部より多くなると、軽量化材を合成樹脂エマルショ
ンと混合する際に、空気の泡が同時に混入されてしま
い、塗装材自体が泡状になり、勿論、塗布・乾燥して得
られた塗装材層もスカスカの強度の弱いものになり好ま
しくない。軽量化材は比重が一般に極めて小さいので、
重量において添加量が小さい数値であっても、これを体
積での添加量に換算するとかなり多量に添加しているこ
とになるからである。
【0026】本発明の塗装材に用いられる粒子状の軽量
化材としては、特に限定するものではないが、比重が
0.02〜0.05g/cm3程度の範囲のものが好ま
しく、あまりに比重が小さくなり過ぎると、合成樹脂エ
マルションに混合しにくくなる傾向になり、あまりに比
重が大きくなり過ぎると、軽量化の効果が達成されにく
くなる傾向になり、また、前述した本発明のその他の効
果も達成しにくくなる傾向になる。
【0027】また、軽量化材の粒径も、特に限定するも
のではないが、30〜100μmのものが好適である。
軽量化材の粒径があまりに小さすぎると、取り扱いにく
くなり、また、軽量化材の粒径があまりに大きすぎる
と、軽量化材が塗装材調整中の攪拌などによって壊れる
傾向にあり、塗装材の軽量化が低下する傾向になる。
【0028】本発明の塗装材に用いられる粒子状の軽量
化材としては、例えば微細な中空のほぼ球状の合成樹脂
カプセル状物が好ましく用いられ、これらの具体例とし
ては、例えば“EXPANCEL”(アクゾーノーベル
社製:発泡剤を内包した塩化ビニリデン−アクリロニト
リルコーポリマーの核を発泡したもの)、“マツモトマ
イクロスフェアー”F−30EやMFL(松本油脂製薬
株式会社製:高分子中空微小球コンポジットフィラーで
発泡剤を内包した塩化ビニリデン−アクリロニトリルコ
ーポリマーの核を発泡したもの、またはその表面を不活
性無機粉体でコーティングしたハイブリッド中空微小
球)などの合成樹脂中空微小球状のカプセル状物などが
挙げられる。
【0029】また、本発明の塗装材には、更に必要に応
じて充填材、造膜助剤、増粘剤、消泡剤、pH調整剤な
どを加えたり、粘度を調整するために水などや適宜の溶
剤などを加えてもよい。
【0030】増粘剤としては例えばメチルセルロース系
のもの(たとえば“ハイメトローズ90SH−3000
0”、信越化学(株)社製)、造膜助剤としては例えば
ブチルカルビトールアセテートなど、消泡剤としては例
えば“ノプコサントNXZ”(サンノプコサン(株)社
製)など、pH調整剤としては濃アンモニア水などが好
適に用いられるが、これらのみに限定されるものではな
い。
【0031】本発明の塗装材は粘度を適宜調整すること
により、製造後半年間程度は、骨材が下方に沈殿した
り、軽量化材あるいは軽量骨材が上方に分離してくるこ
とはなく、従来の骨材入りの合成樹脂エマルションと同
様である。
【0032】本発明の塗装材は、吹付けによって塗装対
象物に塗装する吹付け用の塗装材として開発したもので
あり、吹付けに用いる器具としては特に限定するもので
はないが、最も通常に用いられているものが吹付けガン
であり、吹付けガンの構造は、特に限定するものではな
いが、吹付けノズル孔の中心に対応する位置で吹付けノ
ズル孔の開口部より少しひっこんだ位置にそれより小さ
い径を有する圧搾空気噴出用ノズルが内蔵されており、
この圧搾空気噴出用ノズルから圧搾空気を噴出すること
により、このまわりから供給される塗装材を噴出して塗
装対象物に勢い良く吹付けて塗装する機構を有してい
る。圧搾空気噴出用ノズルの開口部の位置を前後させる
ことにより噴射径の大きさが調整できるようになってい
るものが一般的に用いられている。
【0033】本発明は、例えば上述したような吹付けガ
ンなどの吹付け器具により対象物に吹付けて塗布するに
好適な吹付け用の塗装材である。
【0034】本発明の塗装材はその吹付けの対象物とし
て、建築物や構築物の表面、例えば、建築物内外装壁面
や天井、床面、支柱の表面、塀の表面、宅地造成の法
面、建築物用擁壁、高架道路や橋梁などの壁面や脚柱の
外装、横断歩道橋の外壁、土石止めの法面、護岸壁、護
岸階段、トンネルなどの出入口などの表面仕上げ用とし
て、これらの建築物や構築物の表面にその現場にて直接
吹付けて塗装する場合のみならず、不織布、寒冷紗、ガ
ラス繊維からなる布帛その他の布帛類、木材板、金属
板、スレート、石膏ボード、セメント板、セラミック
板、各種合成樹脂発泡体(好ましくは、合成樹脂成分が
前記無機物粉末のバインダー成分として配合された素材
からなる発泡体)、などの適宜のシート状基材の表面に
吹付けて、その表面に天然石調の塗材層を形成し、かか
るシートを建築物や構築物の表面に貼り付ける場合の、
このような表面装飾シートを製造する場合の吹付け塗装
材としても用いられる。本発明で「建築物又は構築物表
面仕上用吹付け塗装材」とはこの両者の用途を含む意味
で用いている。
【0035】従来の合成樹脂エマルションと骨材からな
る軽量化材を含んでいない塗装材は、塗装材の比重が比
較的大きいためか、例えば建築物壁面に現場に吹付け作
業を行うと、吹付けガンなどの吹付け器ノズルから勢い
よく噴出された塗装材は飛散が大きいばかりでなく、塗
装対象物表面に激突する衝撃が大きいため、その表面で
跳ね返りによる飛散したものが落下して塗装対象物表面
に付着せずにロスとなる割合が極めて大きく歩留まりが
かなり悪いと言う問題があったが、本発明の塗装材は比
重が小さくなるせいか、塗装対象物表面に激突する衝撃
が小さくなり、その表面で跳ね返りによる飛散も少なく
跳ね返らずに付着すると言う優れた性能を有しており、
また、対象物表面に到達するまでの飛散によるロスも少
なく、ロスとなる割合を小さくすることができる。
【0036】また、従来の合成樹脂エマルションと骨材
からなる軽量化材を含んでいない塗装材は、例えばある
大きさに玉吹きする場合に、骨材が飛散しやすく、玉状
になりにくい(塗装された部分において、玉状塗膜部分
の比較的骨材の粒度が大きい場合に特に飛散が大きく、
玉吹きに斑が発生する)。また、任意の大きさの玉吹き
が容易にできないなどの問題があるが、本発明の塗装材
の場合には、玉吹きがしやすく、玉吹きの際の玉の大き
さのコントロールも例えば吹付けガンでは前述した圧搾
空気噴出用ノズルの開口部の位置を前後させることによ
り容易にコントロールできる。従って吹付けにより所望
の多色模様を形成する場合などコントロールしやすい吹
付け塗装材とすることができる。
【0037】
【実施例】以下、より具体的な実施例を挙げて更に本発
明を説明するが、本発明はこの実施例のもののみに限定
されるものではない。
【0038】実施例1 次の各成分を混合して本発明の塗装材(A)を調整し
た。
【0039】(1)合成樹脂エマルション:アクリル樹
脂エマルション(旭化成工業株式会社製“ポリトロンE
300”)2000g(このうち樹脂固形分は49重量
%)、 (2)骨材:天然石骨材(寒水石)[(株)同和カルフ
ァイン製“KD−1”(粒径0.35〜0.55m
m)]7500gと天然石骨材(寒水石)[(株)同和
カルファイン製“KD−100”(粒径0.075〜
0.15mm)]2000g、着色骨材 グレー系着色
焼成硅砂[新東陶料(株)製“20N−3”(粒子サイ
ズ8号:粒径0.18〜0.25mm)]500g (3)軽量化材:“マツモトマイクロスフェアー”F−
30E(松本油脂製薬株式会社製、粒径30〜100μ
m、比重0.024±0.002g/cm3)40g かくして得られた塗装材(A)を塗装吹付け器具として
リシンガン口径6mm(豊岡製作所製)を用いて、垂直
に建てられている試験用コンクリート壁に塗布量が乾燥
後の厚みで約3mmとなるように圧搾空気圧5kg/c
2で吹付け、室温で12時間乾燥した。御影石調の表
面仕上げ層が形成された。
【0040】上記試験で塗布厚を3mm厚に吹付けた際
の壁1m2当りに塗布されている塗装材(A)は4.0
5kgであり、この吹付けのために使用した塗装材
(A)は4.5kg/1m2であった。
【0041】吹付け作業を観察していたが、吹付けガン
から発射された吹付け塗装材の飛散によるロスも比較的
少なく、壁面に激突した際の跳ね返りによる飛散も少な
いことが確認された。
【0042】また、同様にこの吹付けガンを用いて玉吹
きを行ったところ、吹付けた塗装材がバラケて飛び散っ
て吹付けられるのではなく、きれいな玉状に吹付ける事
ができた。また、吹付けガンの圧搾空気噴出用ノズルの
開口部の位置を前後させることにより玉吹きの際の玉の
大きさも容易にコントロールできた。
【0043】なお、この塗装材(A)を石油缶(18リ
ッター缶)に18リットル入れたところ、重さは24.
3kg/缶であった。したがって運搬などが従来の塗装
材に比べて負担が少なく容易であった。
【0044】また、ポリエステル繊維不織布(1m2当た
りの重量60g)にこの塗装材(A)を塗布量が乾燥後
の厚みで約3mmとなるように吹付け、室温で12時間
乾燥し、建築物表面仕上げ装飾用シートを得た。この建
築物表面仕上げ装飾用シートをコンクリート壁面に接着
剤を用いて接着し施工した。この建築物表面仕上げ装飾
用シートは重量が比較的軽く1m2当たりの重量が4.
11kgであった。
【0045】軽量化されているので運搬や高所での施工
に負担が特に増大する事もなく、作業性が良好であり、
御影石調の重厚優美な壁面に仕上がった。
【0046】比較例1 軽量化材を添加しなかった点を除いて実施例1と同様に
して比較の塗装材(a)を調整した。
【0047】かくして得られた塗装材(a)を塗装吹付
け器具としてリシンガン口径6mm(豊岡製作所製)を
用いて、垂直に建てられている試験用コンクリート壁に
塗布量が乾燥後の厚みで約3mmとなるように圧搾空気
圧5kg/cm2で吹付け、室温で12時間乾燥した。
御影石調の表面仕上げ層が形成された。
【0048】上記試験で塗布厚を3mm厚に吹付けた際
の壁1m2当りに塗布されている塗装材(a)は5.0
1kgであり、この吹付けのために使用した塗装材
(a)は5.8kg/1m2であった。
【0049】実施例1に比べて多くの塗装材を要した。
これは吹付け作業を観察していたが、吹付けガンから発
射された吹付け塗装材の飛散によるロスもかなり見受け
られ、また、壁面に激突した際の跳ね返りによる飛散・
落下する量もかなり多いことから、塗装材の壁面への付
着の歩留まりが悪いためであることが確認された。
【0050】また、同様にこの吹付けガンを用いて玉吹
きを行ったところ、吹付けた塗装材の飛散が大きく、玉
吹き模様を形成させることがむづかしかった。また、吹
付けガンの圧搾空気噴出用ノズルの開口部の位置を前後
させることにより玉吹きの際の玉の大きさをコントロー
ルするのが困難であった。
【0051】なお、この塗装材(a)を石油缶(18リ
ッター缶)に18リットル入れたところ、前記実施例1
の軽量化材の入っている塗装材より重く、重さは29.
7kg/缶であった。したがってこれらの持ち運びなど
に負担がかかった。
【0052】また、ポリエステル繊維不織布(1m2当た
りの重量60g)にこの塗装材(a)を塗布量が乾燥後
の厚みが約3mmとなるように圧搾空気圧5kg/cm
2で吹付け、室温で12時間乾燥し、建築物表面仕上げ
装飾用シートを得た。この建築物表面仕上げ装飾用シー
トをコンクリート壁面に接着剤を用いて接着し施工し
た。この建築物表面仕上げ装飾用シートは実施例1の装
飾用シートに比べ重量がかなり重く5.1kg/1m2
であり、運搬や高所での施工に負担がかかった。
【0053】実施例2 軽量化材の添加量を下記の如く変えた点を除いて実施例
1と同様にして塗装材(B)を調整した。
【0054】軽量化材:“マツモトマイクロスフェア
ー”F−30E(松本油脂製薬株式会社製、粒径30〜
100μm、比重0.024±0.002g/cm3
76g かくして得られた塗装材(B)を塗装吹付け器具として
リシンガン口径6mm(豊岡製作所製)を用いて、垂直
に建てられている試験用コンクリート壁に塗布量が乾燥
後の厚みで約3mmとなるように圧搾空気圧5kg/c
2で吹付け、室温で12時間乾燥した。御影石調の表
面仕上げ層が形成された。
【0055】上記試験で塗布厚を3mm厚に吹付けた際
の壁1m2当りに塗布されている塗装材(B)は4.0
5kgであり、この吹付けのために使用した塗装材
(B)は4.2kg/1m2であった。
【0056】吹付け作業を観察していたが、吹付けガン
から発射された吹付け塗装材の飛散によるロスも比較的
少なく、壁面に激突した際の跳ね返りによる飛散も少な
いことが確認された。
【0057】また、同様にこの吹付けガンを用いて玉吹
きを行ったところ、吹付けた塗装材がバラケて飛び散っ
て吹付けられるのではなく、きれいな玉状に吹付ける事
ができた。また、吹付けガンの圧搾空気噴出用ノズルの
開口部の位置を前後させることにより玉吹きの際の玉の
大きさも容易にコントロールできた。
【0058】なお、この塗装材(B)を石油缶(18リ
ッター缶)に18リットル入れたところ、重さは23.
58kg/缶であった。したがって運搬などが従来の塗
装材に比べて負担が少なく容易であった。
【0059】また、ポリエステル繊維不織布(1m2当た
りの重量60g)にこの塗装材(B)を塗布量が乾燥後
の厚みで約3mmとなるように吹付け、室温で12時間
乾燥し、建築物表面仕上げ装飾用シートを得た。この建
築物表面仕上げ装飾用シートをコンクリート壁面に接着
剤を用いて接着し施工した。この建築物表面仕上げ装飾
用シートは重量が比較的軽く1m2当たりの重量が3.
99kgであった。
【0060】軽量化されているので運搬や高所での施工
に負担が特に増大する事もなく、作業性が良好であり、
御影石調の重厚優美な壁面に仕上がった。
【0061】
【発明の効果】本発明の塗装材は、骨材のほかに軽量化
材が特定量添加されているので、吹付け塗装の際に、塗
装材の飛散や跳ね返りによる飛散が少なく、効率よく塗
装対象物表面に付着し、玉吹きがしやすく、玉吹きの際
の玉の大きさのコントロールもしやすく、比重が小さく
軽量化されていて作業の際の負担を軽減し、得られる塗
装膜の強度も保持でき、しかも重厚優美な天然石調の表
面が形成し得る建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装
材を提供できる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂エマルションと骨材とを含む塗
    装材において、合成樹脂エマルションと骨材合計量10
    0重量部に対し、粒子状の軽量化材を0.01〜1重量
    部含有することを特徴とする建築物又は構築物表面仕上
    用吹付け塗装材。
  2. 【請求項2】 軽量化材の比重が0.02〜0.05g
    /cm3である請求項1に記載の建築物又は構築物表面
    仕上用吹付け塗装材。
  3. 【請求項3】 軽量化材が、合成樹脂中空微小球状のカ
    プセル状物である請求項1または2のいずれかに記載の
    建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
  4. 【請求項4】 軽量化材の粒径が30〜100μmであ
    る請求項1〜3のいずれかに記載の建築物又は構築物表
    面仕上用吹付け塗装材。
  5. 【請求項5】 合成樹脂エマルションと骨材の割合が、
    骨材100重量部に対して、前記合成樹脂エマルション
    が15〜30重量部である請求項1〜4のいずれかに記
    載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
  6. 【請求項6】 合成樹脂エマルションが、合成樹脂成分
    含有割合が固形分にして40〜60重量%の合成樹脂エ
    マルションである請求項1〜5のいずれかに記載の建築
    物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
  7. 【請求項7】 骨材が、粒径0.01〜3mmの骨材で
    ある請求項1〜6のいずれかに記載の建築物又は構築物
    表面仕上用吹付け塗装材。
  8. 【請求項8】 骨材が天然石粉、硅砂、陶磁器粉、ガラ
    ス粉からなる群から選ばれた骨材である請求項1〜7の
    いずれかに記載の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗
    装材。
  9. 【請求項9】 合成樹脂エマルションがアクリル系合成
    樹脂エマルションである請求項1〜8のいずれかに記載
    の建築物又は構築物表面仕上用吹付け塗装材。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030042216A (ko) * 2001-11-22 2003-05-28 박영배 천연 물질을 이용한 기능성 도료 및 그의 제조방법
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