JP2001002941A - 難燃剤 - Google Patents

難燃剤

Info

Publication number
JP2001002941A
JP2001002941A JP11174307A JP17430799A JP2001002941A JP 2001002941 A JP2001002941 A JP 2001002941A JP 11174307 A JP11174307 A JP 11174307A JP 17430799 A JP17430799 A JP 17430799A JP 2001002941 A JP2001002941 A JP 2001002941A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
unit
flame retardant
weight
aromatic vinyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11174307A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4505884B2 (ja
Inventor
Hajime Nishihara
一 西原
Ikuji Otani
郁二 大谷
Yasushi Inagaki
靖史 稲垣
Haruo Watanabe
春夫 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Sony Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp, Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Sony Corp
Priority to JP17430799A priority Critical patent/JP4505884B2/ja
Publication of JP2001002941A publication Critical patent/JP2001002941A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4505884B2 publication Critical patent/JP4505884B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fireproofing Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 卓越した難燃性を付与可能な難燃剤及びその
難燃剤を含有する難燃性重合体組成物を提供すること。 【解決手段】 芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニ
ル単位(1)以外の共重合可能な単位(2)からなる共
重合体(A)、ゴム状重合体(3)と芳香族ビニル単位
(1)とのグラフト重合体(B)、及びゴム状重合体
(3)と、芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニル単
位(1)以外の共重合可能な単位(2)とのグラフト重
合体(C)から選ばれる重合体であって、イオン基を含
有していることを特徴とする難燃剤、及びそれを配合し
た難燃性重合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は難燃剤に関する。更
に詳しくは、卓越した難燃性を付与可能な難燃剤及びそ
の難燃性重合体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性重合体または熱可塑性エラスト
マー等の重合体は、成形性に優れることに加え、耐衝撃
性に優れていることから、自動車部品、家電部品、OA
機器部品を始めとする多岐の分野で使用されているが、
重合体の易燃性のためにその用途が制限されている。重
合体の難燃化の方法としては、ハロゲン系、リン系、無
機系の難燃剤を重合体に添加することが知られており、
それによりある程度難燃化が達成されている。しかしな
がら、近年火災に対する安全性の要求がとみにクローズ
アップされ、更に高度な難燃化技術の開発と共に、環境
上の問題や機械的性質の低下のない技術開発が強く望ま
れている。
【0003】一方、ポリスチレンスルホン酸塩等の無機
酸塩を芳香環に置換した芳香族ビニル系樹脂を配合した
組成物が知られている。例えば、ポリスチレンスルフォ
ン酸ナトリウム塩とポリ塩化ビニルとの安定化樹脂の製
法(特開平7ー268028号公報)、ポリスチレンス
ルフォン酸ナトリウム塩とポリオレフィンとの安定化樹
脂の製法(特開平6ー248013号公報)、ポリスチ
レン/ポリフェニレンオキサイド系アロイからなるの耐
熱樹脂〔Proceedings of the 6th Sony Research Forum
p.552(1996)〕、ポリスチレン/ポリフェニレンオキサ
イドにスルフォン酸塩を導入したポリマーシステムの相
溶性〔Polymer,Vol.33,Nr6,1210(1992)〕等である。
【0004】また、ABS樹脂またはHIPS樹脂にイ
オン基が導入された水溶性高分子電解質(特開平10ー
101731、特開平10ー249194号公報)が知
られている。しかしながら、上記公報及び文献にはスル
フォン酸塩等を含有した芳香族ビニル系重合体が卓越し
た難燃性を付与可能であることは開示も示唆もされてい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち卓越した
難燃性を付与可能な難燃剤を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは重合体の難
燃性を鋭意検討した結果、本発明の特定の置換基を有す
る難燃剤が重合体に対して、難燃性を飛躍的に向上せし
めることを見出し、本発明を完成した。即ち本発明は、
芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニル単位(1)以
外の共重合可能な単位(2)からなる共重合体(A)、
ゴム状重合体(3)と芳香族ビニル単位(1)とのグラ
フト重合体(B)、及びゴム状重合体(3)と、芳香族
ビニル単位(1)及び芳香族ビニル単位(1)以外の共
重合可能な単位(2)とのグラフト重合体(C)から選
ばれる重合体であって、イオン基を含有していることを
特徴とする難燃剤、及びそれを配合した難燃性重合体組
成物を提供するものである。
【0007】以下、本発明を詳しく説明する。本発明の
難燃剤は、特定の共重合体(A)、特定のグラフト共重
合体(B)、(C)から選ばれる重合体が、イオン基を
含有する。ここで、イオン基を含有することが重要であ
る。芳香環に置換されたイオン基は比較的に脱離しやす
く、燃焼時に架橋点となり、チャー形成に寄与する。ま
たイオン基の種類により脱離したイオン由来の酸がチャ
ー形成を促進する。本発明におけるイオン基は、このよ
うな作用を発現するものであり、特に制限されない。具
体的には、スルフォン酸及び/またはその塩、アクリル
酸単位、メタクリル酸単位等のカルボキシル基及び/ま
たはその塩、−PO(OH)2 基及び/またはその塩、
−CH2 PO(OH)2 基及び/またはその塩、−NO
2 、水酸基及びその塩、クロロメチル化アミン基及び/
またはその塩、そしてアクリルアミド類単位、メタクリ
ルアミド類単位、、ビニルアルコール単位もイオン基に
含まれる。
【0008】本発明において、イオン基が上記作用を発
現するためには、難燃剤のベースの重合体の全単位に対
して、イオン基が1〜300モル%含有することが好ま
しく、更に好ましくは20〜200モル%、最も好まし
くは50〜150モル%、極めて好ましくは70〜10
0モル%である。本発明の難燃剤は、共重合体(A)、
特定のグラフト共重合体(B)、(C)から選ばれる重
合体を酸及び/またはアルカリ処理することにより、イ
オン基を導入する方法(方法I)、またはイオン基を含
有する単位とその他の構成単位と共重合またはグラフト
共重合する方法(方法II)及び必要に応じて、方法I
Iで得られた重合体にイオン基を導入する方法(方法I
II)により製造することができる。
【0009】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法(方
法I)において、特定の重合体を酸及び/またはアルカ
リ処理することにより、芳香族ビニル単位には、スルフ
ォン酸基等の酸性のイオン基が導入され、不飽和ニトリ
ル等の、芳香族ビニル単位と共重合可能な単位は、アミ
ド基やカルボキシル基もしくはその塩に転換され、共役
ジエン等のゴム状重合体には、水酸基もしくはその塩や
スルフォン酸基等の酸性イオン基が導入される。このた
めにABS樹脂、HIPS樹脂のようなグラフト共重合
体(B)、(C)は、芳香族ビニル単位にスルフォン酸
基等の酸性のイオン基が導入されることに加えて、共役
ジエン等のゴム状重合体にも、水酸基もしくはその塩や
スルフォン酸基等の酸性イオン基が導入されるためにチ
ャー形成性が極めて高い。その結果、重合体への難燃剤
の添加量を削減しても難燃性を保持することが可能とな
る。
【0010】ここで、アルカリ処理に用いられるアルカ
リとしては、無機アルカリが好ましい。無機アルカリと
しては、アルカリ金属やアルカリ土類金属の酸化物、水
酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、硫酸塩、リン酸
塩の化合物及びその水溶液が挙げられる。またイオン架
橋構造形成のためには、上記アルカリ処理において、C
u,Ag,Mg,Ca,Ba,Zn,Cd,Hg,Al,Fe,Co,Ni 等のIB、II
A、IIB、IIIB、VIII族の第四周期の金属イ
オンを含む多価金属塩を用いることが好ましい。
【0011】上述したアルカリと特定の重合体とを反応
させることにより、不飽和ニトリルと共役ジエン部は、
加水分解を受けることになり、それぞれアミド基や水酸
基が導入される。更に、アルカリを加えることにより、
アミド基はカルボキシル基やその塩、または水酸基は水
酸塩に置換される。酸処理に用いられる酸としては、無
機酸が好ましい。無機酸としては、濃硫酸、無水硫酸、
発煙硫酸、クロロスルフォン酸、硝酸、発煙硝酸、燐
酸、塩化燐、酸化燐等が挙げられる。これらの中では、
濃硫酸、無水硫酸、発煙硫酸、クロロスルフォン酸が好
ましく、特に70重量%以上の濃硫酸が好ましい。
【0012】上述した無機酸と特定の重合体とを反応さ
せることにより、不飽和ニトリルは加水分解を受け、ア
ミド基やカルボキシル基に改質され、芳香族ビニル及び
共役ジエンには、スルフォン酸基や−PO(OH)
2 基、−CH2 PO(OH)2 基、−NO2 基等のイオ
ン基が導入される。なお、上述した酸処理において、ス
ルフォン化剤を用いる場合、ルイス酸基を併用しても良
い。上記製造方法は、特開平10ー101731、特開
平10ー249194号公報に詳細に開示されている。
【0013】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法
(I)において用いられる重合体は、芳香族ビニル単位
(1)及び芳香族ビニル単位と共重合可能な単位(2)
からなる共重合体(A)、ゴム状重合体(3)とそれに
グラフトされた芳香族ビニル単位(1)とからなるグラ
フト重合体(B)、及びゴム状重合体(3)とそれにグ
ラフトされた芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニル
単位と共重合可能な単位(2)とからなるグラフト重合
体(C)から選ばれる重合体であり、熱可塑性重合体及
び/または熱硬化性重合体である。上記芳香族ビニル単
位(1)は、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、
パラメチルスチレン等であり、スチレンが最も好ましい
が、スチレンを主体に上記他の芳香族ビニル単位を併用
してもよい。
【0014】また前記芳香族ビニル単位と共重合可能な
単位(2)は、例えばアクリロニトリル、メタクリロニ
トリル等の不飽和ニトリル単位、炭素数が1〜8のアル
キル基からなるアクリル酸エステル、そして、アクリル
酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、N−置換マレイミ
ド等の単位、更に、ジビニルベンゼン、トリアリルイソ
シアヌレート、トリアリルシアヌレート、ダイアセトン
ジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレ
ート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロー
ルプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプ
ロペニルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,P’−
ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイミド、
アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビス
マレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシ
エタン、1,2−ポリブタジエン等の多官能単量体単位
であるが、中でも不飽和ニトリル単位が最も好ましい。
【0015】そして、ゴム状重合体(3)は、ガラス転
移温度(Tg)が−30℃以下であることが好ましく、
−30℃を越えると耐衝撃性が低下する傾向にある。こ
のようなゴム状重合体の例としては、ポリブタジエン、
ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリ
ル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴム
を水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレ
ンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及び
エチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレ
ン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エ
チレンーオクテン共重合体ゴム等の架橋ゴムまたは非架
橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラス
トマー等を挙げることができる。
【0016】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法にお
いて用いられる重合体の中のグラフト共重合体(B)、
(C)は、芳香族ビニル系重合体よりなるマトリックス
中にゴム状重合体が粒子状に分散してなる重合体をい
い、ゴム状重合体の存在下に芳香族ビニル単位及び必要
に応じ、これと共重合可能なビニル単位を加えて単位混
合物を公知の塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方
法により得られる。このようなグラフト共重合体の例と
しては、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、ABS樹
脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合
体)、AAS樹脂(アクリロニトリル−アクリルゴム−
スチレン共重合体)、AES樹脂(アクリロニトリル−
エチレンプロピレンゴム−スチレン共重合体)等が挙げ
られる。
【0017】グラフト共重合体におけるゴム状重合体
は、好ましくは5〜80重量%、特に好ましくは10〜
50重量%、グラフト重合可能な単位混合物は、好まし
くは95〜20重量%、更に好ましくは90〜50重量
%の範囲にある。そして、グラフト共重合体中のゴム粒
子径は、0.1〜5.0μmが好ましく、特に0.2〜
3.0μmが好適である。
【0018】グラフト共重合体の分子量の尺度であるマ
トリックス部分の還元粘度ηsp/c(0.5g/d
l、30℃測定:マトリックス樹脂がポリスチレンの場
合はトルエン溶液、マトリックス樹脂が不飽和ニトリル
−芳香族ビニル共重合体の場合はメチルエチルケトン)
は、0.30〜0.80dl/gの範囲にあることが好
ましく、0.40〜0.60dl/gの範囲にあること
がより好ましい。上記還元粘度ηsp/cに関する上記
要件を満たすための手段としては、重合開始剤量、重合
温度、連鎖移動剤量の調整等を挙げることができる。
【0019】本発明の難燃剤の第一番目の製造方法
(I)において用いられる重合体は、新たに製造された
バージン材であってもよいし、樹脂原料や成形品の生産
過程での排出品(半端品)、電化製品や自動車等に使用
された筐体等の各種部品材料、チューブやホース等の各
種緩衝材等の、ある特定の用途を目的として成形された
使用済みの樹脂である廃材であってもよい。排出場所と
しては、工場、販売店、過程等のいずれであっても良い
が、過程からの一般廃棄物より工場や販売店等から回収
されたものの方が、比較的組成が揃った物が多いために
より好ましい。
【0020】また、この重合体は、他の重合体とのアロ
イであっても良く、染顔料や安定剤、難燃剤、可塑剤、
充填剤、硫酸塩等の酸塩基、その他補助剤等の添加剤を
含んでいる廃材であってもよい。または、廃材とバージ
ン材との混合物であってもよい。本発明の難燃剤の第二
番目の製造方法(II)は、スルフォン酸基等の酸性の
イオン基を含有した芳香族ビニル単位、アミド基やカル
ボキシル基もしくはその塩を含有するビニル系単位、水
酸基もしくはその塩やスルフォン酸基等の酸性イオン基
を含有した共役ジエン等のゴム状重合体と、共重合可能
な単位とを共重合もしくはグラフト重合する方法であ
る。
【0021】本発明の難燃剤の製造方法(II)の具体
例として、不飽和ニトリル単位、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルアル
コール、スルフォン酸金属塩含有スチレンから選ばれる
単位を公知のラジカル重合法により重合する方法であ
る。その際にゴム状重合体として共役ジエン系ゴムの存
在下に上記単位をグラフト重合することができる。本発
明の難燃剤を重合体に配合することにより、卓越した難
燃性が発現する。本発明の難燃剤を配合することが可能
な重合体は、ゴム状重合体、熱可塑性樹脂、または熱硬
化性樹脂等であるが、特にその中でも熱可塑性樹脂が好
ましい。上記重合体の一つのゴム状重合体は、本発明の
難燃剤の第一番目の製造方法(I)において用いられる
重合体の中で用いられるゴム状重合体で例示される。
【0022】本発明の難燃剤を配合することが可能な重
合体の中でも最も好ましい熱可塑性樹脂は、本発明の難
燃剤と相溶もしくは均一分散し得るものであればとくに
制限はない。たとえば、ポリスチレン系、ポリフェニレ
ンエーテル系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、
ポリアミド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフ
ィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等
の単独もしくは二種以上を混合したものを使用すること
ができる。特に熱可塑性重合体としてポリフェニレンエ
ーテル系、ポリスチレン系、ポリカーボネート系の熱可
塑性樹脂が好ましい。
【0023】本発明の難燃剤を配合することが可能な熱
可塑性樹脂の一つの芳香族ポリカーボネートは、芳香族
ホモポリカーボネートと芳香族コポリカーボネートより
選ぶことができる。製造方法としては、2官能フェノー
ル系化合物に苛性アルカリ及び溶剤の存在下でホスゲン
を吹き込むホスゲン法、あるいは、例えば、二官能フェ
ノール系化合物と炭酸ジエチルとを触媒の存在下でエス
テル交換させるエステル交換法を挙げることができる。
該芳香族ポリカーボネートは粘度平均分子量が1万〜1
0万の範囲が好適である。ここで、上記2官能フェノー
ル系化合物は、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−3,
5−ジメチルフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)メタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)ブタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジフェニル)ブタン、2,2’−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジプロピルフェニル)プロパン、
1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキ
サン、1−フェニル−1,1’−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン等であり、特に2,2’−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン〔ビスフェノールA〕が
好ましい。本発明において、2官能フェノール系化合物
は、単独で用いてもよいし、あるいはそれらを併用して
もよい。
【0024】本発明の難燃剤を配合可能な熱可塑性樹脂
の一つのスチレン系樹脂は、ゴム変性スチレン系樹脂及
び/またはゴム非変性スチレン系樹脂であり、特にゴム
変性スチレン系樹脂単独またはゴム変性スチレン系樹脂
とゴム非変性スチレン系樹脂からなることが好ましく、
本発明の難燃剤と相溶もしくは均一分散し得るものであ
れば特に制限はない。また、ゴム変性スチレン系重合体
は、ビニル芳香族系重合体よりなるマトリックス中にゴ
ム状重合体が粒子状に分散してなる重合体をいい、ゴム
状重合体の存在下に芳香族ビニル単位及び必要に応じ、
これと共重合可能なビニル単位を加えて単位混合物を公
知の塊状重合、乳化重合、懸濁重合等の重合方法により
得られる。
【0025】このような重合体の例としては、本発明の
難燃剤の第一番目の製造方法(I)において用いられる
重合体の中で用いられるグラフト重合体等である。本発
明の難燃剤を配合することが可能な熱可塑性樹脂のもう
一つのポリフェニレンエーテルは、次式(1)で示され
る結合単位からなる単独重合体及び/又は共重合体であ
る。
【0026】
【化1】 但し、R1 、R2 、R3 、R4 は、それぞれ水素、炭化
水素、または置換炭化水素基からなる群から選択される
ものであり、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0027】このポリフェニレンエ−テルの具体的な例
としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)、2,6−ジメチルフェノールと2,3,
6−トリメチルフェノールとの共重合体等が好ましく、
中でもポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)が好ましい。かかるポリフェニレンエ−テルの
製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、米国
特許第3,306,874号明細書記載の方法による第
一銅塩とアミンのコンプレックスを触媒として用い、例
えば2,6キシレノールを酸化重合することにより容易
に製造でき、そのほかにも米国特許第3,306,87
5号明細書、米国特許第3,257,357号明細書、
米国特許3,257,358号明細書、及び特公昭52
−17880号公報、特開昭50−51197号公報に
記載された方法で容易に製造できる。本発明にて用いる
上記ポリフェニレンエ−テルの還元粘度ηsp/c
(0.5g/dl、クロロホルム溶液、30℃測定)
は、0.20〜0.70dl/gの範囲にあることが好
ましく、0.30〜0.60dl/gの範囲にあること
がより好ましい。ポリフェニレンエ−テルの還元粘度η
sp/cに関する上記要件を満たすための手段として
は、前記ポリフェニレンエ−テルの製造の際の触媒量の
調整などを挙げることができる。
【0028】本発明において、更に一層高度な難燃性が
要求される場合には、必要に応じて、その他の難燃剤と
して、ハロゲン系、リン系または無機系難燃剤、トリア
ジン骨格含有化合物、シリコ−ン系難燃剤、有機シリケ
ート、金属塩系、シリカ、アラミド繊維、ポリアクリロ
ニトリル繊維、フッ素系樹脂、ノボラック樹脂から選ば
れる一種以上を配合することができる。
【0029】前記ハロゲン系難燃剤は、ハロゲン化ビス
フェノ−ル、芳香族ハロゲン化合物、ハロゲン化ポリカ
ーボネート、ハロゲン化芳香族ビニル系重合体、ハロゲ
ン化シアヌレート樹脂、ハロゲン化ポリフェニレンエー
テル等が挙げられ、好ましくはデカブロモジフェニルオ
キサイド、テトラブロムビスフェノールA、テトラブロ
ムビスフェノールAのオリゴマー、ブロム化ビスフェノ
ール系フェノキシ樹脂、ブロム化ビスフェノール系ポリ
カ−ボネ−ト、ブロム化ポリスチレン、ブロム化架橋ポ
リスチレン、ブロム化ポリフェニレンオキサイド、ポリ
ジブロムフェニレンオキサイド、デカブロムジフェニル
オキサイドビスフェノール縮合物、含ハロゲンリン酸エ
ステル及びフッ素系樹脂等である。前記必要に応じて配
合可能な難燃剤としてのリン系難燃剤は、有機リン化合
物、赤リン、無機系リン酸塩等である。
【0030】上記有機リン化合物の例としては、ホスフ
ィン、ホスフィンオキシド、ビホスフィン、ホスホニウ
ム塩、ホスフィン酸塩、リン酸エステル、亜リン酸エス
テル等である。より具体的には、トリフェニルフォスフ
ェート、メチルネオペンチルフォスファイト、ヘンタエ
リスリトールジエチルジフォスファイト、メチルネオペ
ンチルフォスフォネート、フェニルネオペンチルフォス
フェート、ペンタエリスリトールジフェニルジフォスフ
ェート、ジシクロペンチルハイポジフォスフェート、ジ
ネオペンチルハイポフォスファイト、フェニルピロカテ
コールフォスファイト、エチルピロカテコールフォスフ
ェート、ジピロカテコールハイポジフォスフェートであ
る。ここで、特に有機リン化合物として、次式(2)の
芳香族系リン酸エステル単位、次式(3)の芳香族系リ
ン酸エステル縮合体が好ましい。
【0031】
【化2】
【0032】
【化3】 (但し、Ar1 、Ar2 、Ar3 、Ar4 、Ar5 、A
6 、Ar7 、Ar8はそれぞれ独立に無置換または炭
素数1〜10の炭化水素基で少なくとも一つ置換された
フェニル基から選ばれる芳香族基である。Ar6 は炭素
数6〜20の二価の芳香族基である。mは1以上の整数
を表わす。) 前記リン系難燃剤の一つの赤リンは、一般の赤リンの他
に、その表面をあらかじめ、水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよりえらば
れる金属水酸化物の被膜で被覆処理されたもの、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸
化チタンより選ばれる金属水酸化物及び熱硬化性樹脂よ
りなる被膜で被覆処理されたもの、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、水酸化チタンよ
り選ばれる金属水酸化物の被膜の上に熱硬化性樹脂の被
膜で二重に被覆処理されたものなどである。前記リン系
難燃剤の一つの無機系リン酸塩は、ポリリン酸アンモニ
ウムが代表的である。
【0033】そして、前記必要に応じて配合可能な難燃
剤としての無機系難燃剤は、イオン基導入に際して用い
られる酸及び/またはアルカリ処理の結果生成する硫酸
ナトリウム、硫酸カルシウム等の硫酸塩、水酸化アルミ
ニウム、水酸化マグネシウム、ドロマイト、ハイドロタ
ルサイト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、塩基性
炭酸マグネシウム、水酸化ジルコニウム、酸化スズの水
和物等の無機金属化合物の水和物、酸化アルミニウム、
酸化鉄、酸化チタン、酸化マンガン、酸化マグネシウ
ム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸
化コバルト、酸化ビスマス、酸化クロム、酸化スズ、酸
化アンチモン、酸化ニッケル、酸化銅、酸化タングステ
ン等の金属酸化物、アルミニウム、鉄、チタン、マンガ
ン、亜鉛、モリブデン、コバルト、ビスマス、クロム、
ニッケル、銅、タングステン、スズ、アンチモン等の金
属粉、そしてホウ酸亜鉛、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸
バリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸バリウム等が挙げられる。これらは、1種でも
2種以上を併用してもよい。この中で特に、水酸化マグ
ネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウ
ム、ハイドロタルサイトからなる群から選ばれたものが
難燃効果が良く、経済的にも有利である。無機系難燃剤
の中でも、燃焼初期に溶融または軟化し、燃焼中期の激
しい熱分解時に増粘、固化あるいは架橋による硬化反応
が促進されするガラス類が好ましく、例えば、水和ガラ
スSiO2-MgO-H2O,PbO-B2O3 系、ZnO-P2O5-MgO系、P2O5-B
2O3-PbO-MgO 系、P-Sn-O-F系、PbO-V2O5-TeO2 系、Al2O
3 ・H2O 系、ハロゲン化錫系、ホウ珪酸鉛系等のガラス
状化合物である。
【0034】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのト
リアジン骨格含有化合物は、リン系難燃剤の難燃助剤と
して一層の難燃性を向上させるための成分である。その
具体例としては、メラミン、メラム、メレム、メロン
(600°C以上でメレム3分子から3分子の脱アンモ
ニアによる生成物)、メラミンシアヌレ−ト、リン酸メ
ラミン、サクシノグアナミン、アジポグアナミン、メチ
ルグルタログアナミン、メラミン樹脂、BTレジン等を
挙げることができるが、低揮発性の観点から特にメラミ
ンシアヌレ−トが好ましい。
【0035】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのシ
リコーン系難燃剤は、直鎖状のポリジオルガノシロキサ
ンであるシリコーンオイルまたはSiO2 、RSiO
3/2 、R2 SiO、R3 SiO1/2 の構造単位を組み合
わせてできる三次元網状構造を有するシリコ−ン樹脂で
ある。ここで、Rはメチル基、エチル基、プロピル基等
のアルキル基、あるいは、フェニル基、ベンジル基等の
芳香族基、または上記置換基にビニル基を含有した置換
基を示す。ここで、特にビニル基を含有したシリコ−ン
樹脂が好ましい。 このようなシリコ−ン樹脂は、上記
の構造単位に対応するオルガノハロシランを共加水分解
して重合することにより得られる。
【0036】必要に応じて配合可能な難燃剤としての有
機シリケートは、例えばオルソケイ酸エステル及び、そ
の加水分解縮合物、またはオルガノアルコキシポリシロ
キサン、オルガノアリーロキシポリシロキサン等の有機
シリケート、または例えば、主鎖(Si−O)に対し
て、側鎖Si−O−Rを必須成分として、必要に応じて
Si−R’(R、R’は炭化水素基)を有するポリシロ
キサンにおいて、Si−O−Si等で表される分岐また
は架橋構造を含む有機シリケート等である。
【0037】必要に応じて配合可能な難燃剤としての金
属塩系難燃剤は、例えば、トリクロロベンゼンスルフォ
ン酸カリウム、パーフルオロブタンスルフォン酸カリウ
ム、ジフェニルスルフォンー3ースルフォン酸カリウム
等の有機スルフォン酸金属塩、芳香族スルフォンイミド
金属塩、あるいはスチレン系重合体、ポリフェニレンエ
ーテル等の芳香族基含有重合体の芳香環に、スルフォン
酸金属塩、硫酸金属塩、リン酸金属塩、ホウ酸金属塩が
結合した、ポリスチレンスルフォン酸アルカリ金属塩等
の金属塩系難燃剤である。このような金属塩系難燃剤
は、特に重合体としてポリカーボネートの場合には、燃
焼時に脱炭酸反応を促進して難燃性を向上させる。
【0038】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのシ
リカは、無定形の二酸化ケイ素であり、特にシリカ表面
に炭化水素系化合物系のシランカップリング剤で処理し
た炭化水素系化合物被覆シリカが好ましく、更にはビニ
ル基を含有した炭化水素系化合物被覆シリカが好まし
い。必要に応じて配合可能な難燃剤としてのアラミド繊
維は、平均直径が1〜500μmで平均繊維長が0.1
〜10mmであることが好ましく、イソフタルアミド、
またはポリパラフェニレンテレフタルアミドをアミド系
極性溶媒または硫酸に溶解し、湿式または乾式法で溶液
紡糸することにより製造することができる。
【0039】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのポ
リアクリロニトリル繊維は、平均直径が1〜500μm
で平均繊維長が0.1〜10mmであることが好まし
く、ジメチルホルムアミド等の溶媒に重合体を溶解し、
400°Cの空気流中に乾式紡糸する乾式紡糸、または
硝酸等の溶媒に重合体を溶解し水中に湿式紡糸する湿式
紡糸法により製造される。
【0040】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのフ
ッ素系樹脂は、樹脂中にフッ素原子を含有する樹脂であ
る。その具体例として、ポリモノフルオロエチレン、ポ
リジフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポ
リテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン/
ヘキサフルオロプロピレン共重合体等を挙げることがで
きる。また、必要に応じて上記含フッ素モノマ−と共重
合可能なモノマ−とを併用してもよい。
【0041】必要に応じて配合可能な難燃剤としてのノ
ボラック樹脂は、フェノ−ル類とアルデヒド類を硫酸ま
たは塩酸のような酸触媒の存在下で縮合して得られ、そ
の製造方法は、「高分子実験学5『重縮合と重付加』
p.437〜455(共立出版(株))」に記載されて
いる。本発明において、必要に応じて配合可能な難燃剤
の添加量は,重合体100重量部に対して、0. 001
〜100重量部が好ましく、更に好ましくは1〜50重
量部、最も好ましくは、3〜20重量部、極めて好まし
くは、5〜15重量部である。
【0042】本発明において、必要に応じて、脂肪族炭
化水素、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸
アミド、高級脂肪族アルコ−ル、金属石鹸、オルガノシ
ロキサン系ワックス、ポリオレフィンワックス、ポリカ
プロラクトンから選ばれる一種または二種以上の離型剤
または流動性向上剤としての加工助剤を配合することが
できる。上記加工助剤の量は、重合体100重量部に対
して、好ましくは0.01〜20重量部、更に好ましく
は、0.5〜10重量部、最も好ましくは、1〜5重量
部である。
【0043】本発明において、耐光性が要求される場合
には、必要に応じて、紫外線吸収剤、ヒンダ−ドアミン
系光安定剤、酸化防止剤、活性種捕捉剤、遮光剤、金属
不活性剤、または消光剤から選ばれる一種または二種以
上の耐光性改良剤を配合することができる。上記耐光性
改良剤の量は、重合体100重量部に対して、好ましく
は0.05〜20重量部、更に好ましくは、0.1〜1
0重量部、最も好ましくは、1〜5重量部である。
【0044】本発明の難燃剤を含有する重合体組成物の
製造方法としては、例えば重合体と難燃剤を混合し押出
機で溶融混練する方法、重合体をまず溶融し、次いで、
本発明の難燃剤を添加し、同一押出機で溶融混練する方
法、または重合体、または必要に応じて本発明の難燃剤
を配合したマスタ−バッチを製造した後、上記マスタ−
バッチと、残りの重合体または残りの本発明の難燃剤も
しくは他の難燃剤を混練する方法等がある。
【0045】本発明の難燃剤を用いて得られる難燃性重
合体組成物は、上記各成分を市販の単軸押出機あるい
は、二軸押出機などで例えば溶融混練することにより得
られるが、その際熱安定剤、滑剤、充填剤、ガラス繊維
等の補強剤、染料や顔料等の着色剤、硫酸塩等の酸塩基
等が含有されたり、必要に応じて添加することができ
る。このようにして得られた組成物を例えば、射出成形
機または押出成形機を用いて長期間連続成形することが
可能であり、そして得られた成形品は難燃性、耐熱性及
び耐衝撃性が優れている。
【0046】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれにより何ら制限を受けるもので
はない。尚、実施例、比較例における難燃性の測定は、
以下の方法もしくは測定機を用いて行なった。 (1)難燃性 UL−94に準拠したVB(Vertical Bur
ning)法により、自己消火性の評価を行った。(1
/8インチ厚み試験片)
【0047】実施例、比較例で用いる各成分は以下のも
のを用いた。 (1)ゴム変性ポリスチレン(HIPS) 旭化成工業(株)製〔ポリブタジエン/ポリスチレン
(10/90:重量比)商品名 スタイロン(HIPS
と称する)〕 (2)ABS樹脂(ABS) 旭化成工業(株)製〔アクリロニトリル/ポリブタジエ
ン/スチレン(24/20/56:重量比)商品名 ス
タイラックABS(ABSと称する)〕 (3)AS樹脂(AS) 旭化成工業(株)製〔アクリロニトリル/スチレン(2
5/75:重量比)商品名 スタイラックAS(ASと
称する)〕
【0048】(4)変性HIPS ポリスチレン単位、ポリブタジエン単位合計に対する
スルフォン化率が35モル%以上の変性HIPSの製造
法 100重量部の前記HIPSを、900重量部の1, 2
ージクロロエタンに溶解させ、50℃に保ち、128重
量部の60%発煙硫酸を30分かけて滴下し、さらに3
0分間、同温度でスルフォン化反応を行った。尚、反応
の進行と共に、反応液中にスラリー状の生成物が生じた
が、反応終了時までゲル化物が反応容器の壁面に付着す
ることがなかった。次いで、水酸化ナトリウム水溶液を
反応系中に徐々に加えて中和を行った。その後、加熱に
より反応系中の1, 2ージクロロエタンを留去し、残留
物の水溶液を水酸化ナトリウムで最終的にpH8に調整
した。そして、このようにして得られた水溶液から水を
除去し変性HIPS(以下、変性HIPSー1と称す
る)を得た。この変性HIPSー1については赤外吸収
スペクトルによりスチレンとブタジエン部分の両方にス
ルフォン酸ナトリウムが確認された。また硫黄の元素分
析及びH−NMR分析により、スルフォン化率が100
モル%であった。また反応時間、発煙硫酸の添加量によ
りスルフォン化率を35モル%〜300モル%(例え
ば、表5の実施例48〜51の50,70,90,11
0モル%)まで制御した。
【0049】ポリスチレン単位、ポリブタジエン単位
合計に対するスルフォン化率が35モル%未満の変性H
IPSの製造法 100重量部の前記HIPSを、900重量部の1, 2
ージクロロエタンに溶解させ、60℃に保ち、濃硫酸
(97重量%)5重量部と無水酢酸6重量部を含有した
1, 2ージクロロエタン溶液96重量部を30分かけて
滴下し、さらに5時間、同温度でスルフォン化反応を行
った。反応終了後、同反応混合物を熱水中に注ぎ入れ、
溶媒の留去および生成物の洗浄と再沈殿を行い乾燥し
た。得られた沈殿物のスルフォン化率は、硫黄の元素分
析及びH−NMR分析により4モル%(表5の実施例4
6)であった。次いで、上記スルフォン化物をテトラヒ
ドロフランに溶解し、ここに水に溶解した水酸化ナトリ
ウムをスルフォン基に対して等モル量添加する。その
後、反応液をn−ヘプタンに注いで再沈殿を行い乾燥し
た。また濃硫酸と無水酢酸の仕込量により、35モル%
以下(例えば、表5の実施例47の20モル%)のスル
フォン化率を制御した。
【0050】(5)変性ABS 100重量部の前記ABSを、96重量%の濃硫酸30
00重量部中に加え、80℃で5分間反応させた。反応
終了後、反応系中の固形物を濾過し、水洗後、水酸化ナ
トリウム水溶液にて中和を行った。中和後、更に水洗を
行いグラスフィルターで濾過後、乾燥して変性ABS
(以下変性ABSー1と称する)を得た。この変性AB
Sー1については赤外吸収スペクトルによりスルフォン
酸塩、カルボン酸基、アミド基が確認された。スルフォ
ン化率は、硫黄の元素分析及びH−NMR分析により3
5モル%であった。
【0051】(6)変性AS 変性ABSの製造において、ABSを前記ASに変更す
る以外同様の実験を繰り返し変性AS(以下、変性AS
ー1と称する)を得た。この変性ASー1については赤
外吸収スペクトルによりスルフォン酸塩、カルボン酸
基、アミド基が確認された。スルフォン化率は、硫黄の
元素分析及びH−NMR分析により35モル%であっ
た。
【0052】(7)HIPSベースのテレビキャビネッ
ト廃材のスルフォン化 1, 2ージクロロエタン875重量部とトリフェニルフ
ォスフェート30重量部を反応器に添加して20〜25
℃に維持し、更に発煙硫酸(SO3分:60重量%)を
117重量部と、テレビキャビネット廃材100重量部
を1, 2ージクロロエタン875重量部に溶解したもの
を30分かけて滴下した。この時の反応温度は20〜2
5℃となるように維持した。滴下終了後、同一温度で
1. 5時間熟成を行い、水酸化ナトリウム68重量部を
溶解した10重量%の水溶液を添加して中和を行った。
この後、有機層を取り除き、反応液(水相)は加熱によ
り残留溶媒分を留去した。得られた水溶液は、pHが8
となるように水酸化ナトリウム水溶液で更に調整を行っ
た後に、乾燥し粉末状のスルフォン酸ナトリウム塩(以
下、廃材ー1と称する)を得た。この廃材ー1のスルフ
ォン化率は、硫黄の元素分析及びH−NMR分析により
89モル%であった。
【0053】(8)HIPSベースのVHSカセットシ
ェル廃材のスルフォン化 シクロヘキサン1900重量部とトリフェニルフォスフ
ェート35重量部を反応器に添加して50〜55℃に維
持し、更に発煙硫酸(SO3分:60重量%)を135
重量部と、VHSカセット廃材100重量部をシクロヘ
キサン5000重量部に溶解したものを30分かけて滴
下した。この時の反応温度は50〜55℃となるように
維持した。滴下終了後、同一温度で1. 5時間熟成を行
い、水酸化ナトリウム80重量部を溶解した10重量%
の水溶液を添加して中和を行った。この後、溶媒を蒸留
により取り除き、得られた水溶液は、pHが8となるよ
うに水酸化ナトリウム水溶液で更に調整を行った後に、
乾燥し粉末状のスルフォン酸ナトリウム塩(以下、廃材
ー2と称する)を得た。この廃材ー2のスルフォン化率
は、硫黄の元素分析及びH−NMR分析により72モル
%であった。
【0054】(9)イオン交換樹脂廃材 半導体製造工場で純粋製造用に使用された、イオン交換
樹脂廃材のアンバーライトIR124(総交換容量:
4. 4mg当量/g(乾燥時)ーSO3Na型)(以
下、廃材ー3と称する)を、スルフォン化変性架橋スチ
レン系難燃剤として使用した。 (10)芳香族ポリカーボネート(PC)
1 住友ダウ(株)製 〔ビスフェノールA型 商品名 カ
リバー13(以下、PCと称する)〕 (11)ポリプロピレン(PP) 日本ポリオレフィン(株)製 ホモポリプロピレン(以
下、PPと称する)
【0055】(12)ポリフェニレンエーテル(PP
E) 旭化成工業(株)製 ポリフェニレンパウダー、商品名
ザイロン(以下、PPEと称する)〕 (13)リン系難燃剤:トリフェニルホスフェート(T
PP) 大八化学工業(株)製、商品名TPP(以下、TPPと
称する) (14)リン系難燃剤:ポリリン酸アンモニウム(AP
P) チッソ(株)製、商品名テラージュ(以下、APPと称
する) (15)窒素系難燃剤:メラミンシアヌレート(MC) 日産化学工業(株)製、商品名MC(以下、MCと称す
る) (16)珪素系難燃剤:ポリメチルフェニルシロキサン
(SI) 信越化学工業(株)製 (以下、SIと称する) (17)臭素系難燃剤:デカブロモジフェニルオキサイ
ド(BR) アルベマール(米国)社製 (以下、BRと称する)
【0056】(18)水酸化マグネシウム(MgOH) 協和化学工業製、Mg(OH)2 商品名 キスマ (以下、M
gOHと称する) (19)三酸化アンチモン(SbO) 日本精鉱(株)製、Sb2O3 (以下、SbOと称する) (20)ポリアクリロニトリル繊維(PAN) 旭化成工業製、(以下、PANと称する) (21)酸化チタン(TiO2) 白色顔料として、市販の酸化チタンを用いた。(以下、
TiO2と称する)
【0057】
【実施例】(実施例 1〜54,比較例 1〜3)表1
〜5記載の量比で機械的に混合し、東洋精機製作所製ラ
ボプラストミルを用いて、溶融温度230℃、回転数5
0rpmで5分間溶融した。このようにして得られた樹
脂組成物から圧縮成形法により1/8インチ厚の試験片
を作製し、難燃性の評価を行なった。表1〜5にその結
果を記載した。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【発明の効果】本発明の難燃剤を配合した難燃性重合体
組成物は、VTR、分電盤、テレビ、オ−ディオプレ−
ヤ−、コンデンサ、家庭用コンセント、ラジカセ、ビデ
オカセット、ビデオディスクプレイヤ−、エアコンディ
ショナ−、加湿機、電気温風機械等の家電ハウジング、
シャ−シまたは部品、CD−ROMのメインフレ−ム
(メカシャ−シ)、プリンタ−、ファックス、PPC、
CRT、ワ−プロ複写機、電子式金銭登録機、オフィス
コンピュ−タ−システム、フロッピ−ディスクドライ
ブ、キ−ボ−ド、タイプ、ECR、電卓、トナ−カ−ト
リッジ、電話等のOA機器ハウジング、シャ−シまたは
部品、コネクタ、コイルボビン、スイッチ、リレ−、リ
レ−ソケット、LED、バリコン、ACアダップタ−、
FBT高圧ボビン、FBTケ−ス、IFTコイルボビ
ン、ジャック、ボリュウムシャフト、モ−タ−部品等の
電子・電気材料、そして、インスツルメントパネル、ラ
ジエ−タ−グリル、クラスタ−、スピ−カ−グリル、ル
−バ−、コンソ−ルボックス、デフロスタ−ガ−ニッシ
ュ、オ−ナメント、ヒュ−ズボックス、リレ−ケ−ス、
コネクタシフトテ−プ等の自動車材料等に好適であり、
これらに環境上の問題や機械的性質の低下をもたらすこ
とがなく卓越した難燃性を付与することができるので、
産業界に果たす役割は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 21/14 C09K 21/14 (72)発明者 大谷 郁二 東京都千代田区有楽町1丁目1番2号 旭 化成工業株式会社内 (72)発明者 稲垣 靖史 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡辺 春夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 4H028 AA44 AA45 AA46 AA47 AB04 BA06 4J002 BC02W BC04W BC04X BC06W BE02W BG01W BG09W BG10W BG13W BN07W BN07X BN07Y BN14W BN14X BN14Y BN15W BN15Y BN16W BN16Y DG036 FD036 FD096 FD130 GC00 GN00 4J100 AB02P AB03P AB04P AB15Q AB16Q AE69Q AG70Q AJ02Q AK32Q AL03Q AL04Q AL62Q AL63Q AL66Q AL74Q AM02Q AM21Q AM47Q AM48Q AQ21Q AS02Q BA02Q BA03H BA08Q BA14Q BA34H CA04 CA31 HA08 HB37 HB39 HB44 HB52 HB57 HB58 HC27 JA43

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニ
    ル単位(1)以外の共重合可能な単位(2)からなる共
    重合体(A)、ゴム状重合体(3)と芳香族ビニル単位
    (1)とのグラフト重合体(B)、及びゴム状重合体
    (3)と、芳香族ビニル単位(1)及び芳香族ビニル単
    位(1)以外の共重合可能な単位(2)とのグラフト重
    合体(C)から選ばれる重合体であって、イオン基を含
    有していることを特徴とする難燃剤。
  2. 【請求項2】 前記共重合体(A)、前記グラフト重合
    体(C)中の芳香族ビニル単位(1)以外の共重合可能
    な単位(2)が、不飽和ニトリル単位、アクリルアミド
    類単位、メタクリルアミド類単位、アクリル酸単位、メ
    タクリル酸単位、ビニルアルコール単位、多官能単量体
    単位から選ばれる単位であり、ゴム状重合体(3)が共
    役ジエン単位である請求項1記載の難燃剤。
  3. 【請求項3】 イオン基がスルフォン酸及び/またはそ
    の塩、カルボキシル基及び/またはその塩、−PO(O
    H)2 基及び/またはその塩、−CH2 PO(OH)2
    基及び/またはその塩、−NO2 、水酸基及びその塩、
    クロロメチル化アミン基及び/またはその塩から選ばれ
    るイオン基である請求項1または請求項2記載の難燃
    剤。
  4. 【請求項4】 前記共重合体(A)において、芳香族ビ
    ニル単位(1)が10〜90重量%、芳香族ビニル単位
    (1)以外の共重合可能な単位(2)が10〜90重量
    %であり、前記グラフト重合体(B)において、芳香族
    ビニル単位(1)が50〜95重量%、ゴム状重合体
    (3)が5〜50重量%であり、前記グラフト重合体
    (C)において、芳香族ビニル単位(1)が45〜85
    重量%、芳香族ビニル単位(1)以外の共重合可能な単
    位(2)が10〜50重量%、ゴム状重合体(3)が5
    〜50重量%である請求項1〜3のいずれか1項記載の
    難燃剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載の難燃
    剤を重合体に配合した難燃性重合体組成物。
  6. 【請求項6】 硫酸塩、着色剤、安定剤から選ばれる化
    合物を含有している請求項1〜5記載のいずれか1項記
    載の難燃剤及び難燃性重合体組成物。
  7. 【請求項7】 イオン基によりイオン架橋している請求
    項1〜6記載のいずれか1項記載の難燃剤及び難燃性重
    合体組成物。
JP17430799A 1999-06-21 1999-06-21 難燃剤 Expired - Fee Related JP4505884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17430799A JP4505884B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 難燃剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17430799A JP4505884B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 難燃剤

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009284118A Division JP5240180B2 (ja) 2009-12-15 2009-12-15 難燃剤の製造方法、及び難燃性重合体組成物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001002941A true JP2001002941A (ja) 2001-01-09
JP4505884B2 JP4505884B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=15976378

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17430799A Expired - Fee Related JP4505884B2 (ja) 1999-06-21 1999-06-21 難燃剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4505884B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2452977A1 (en) 2004-03-23 2012-05-16 Sony Corporation Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103146396B (zh) * 2013-02-26 2014-10-29 中南林业科技大学 一种锡掺杂介孔二氧化硅抑烟剂的制备方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0827369A (ja) * 1994-07-18 1996-01-30 Otsuka Chem Co Ltd 安定化ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH10500725A (ja) * 1994-05-20 1998-01-20 マークウエツト・ユニバーシテイ 難燃性ポリマー樹脂
JPH1045832A (ja) * 1996-08-08 1998-02-17 Sony Corp 難燃性樹脂およびその製造方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10500725A (ja) * 1994-05-20 1998-01-20 マークウエツト・ユニバーシテイ 難燃性ポリマー樹脂
JPH0827369A (ja) * 1994-07-18 1996-01-30 Otsuka Chem Co Ltd 安定化ポリカーボネート系樹脂組成物
JPH1045832A (ja) * 1996-08-08 1998-02-17 Sony Corp 難燃性樹脂およびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2452977A1 (en) 2004-03-23 2012-05-16 Sony Corporation Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder
US8440758B2 (en) 2004-03-23 2013-05-14 Sony Corporation Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder
EP2674458A1 (en) 2004-03-23 2013-12-18 Sony Corporation Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder
US10508239B2 (en) 2004-03-23 2019-12-17 Sony Corporation Flame retarder, flame retardant resin composition and method of producing the flame retarder

Also Published As

Publication number Publication date
JP4505884B2 (ja) 2010-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6790887B1 (en) Aromatic polycarbonate resin composition
JPH11172063A (ja) 難燃性熱可塑性樹脂成形材料
JP3192292B2 (ja) 耐ドリップ性と流動性の優れた難燃耐熱性樹脂組成物
JP4505884B2 (ja) 難燃剤
JP5240180B2 (ja) 難燃剤の製造方法、及び難燃性重合体組成物の製造方法
JP2001011316A (ja) ゴム状重合体難燃剤
JP2001011318A (ja) 脂肪族系樹脂難燃剤
JP2001011317A (ja) 芳香族系樹脂難燃剤
JPH10298373A (ja) 高衝撃性ポリカーボネート系樹脂組成物
WO1998010020A1 (fr) Composition de resine thermoplastique
JP2000297209A (ja) 珪素含有ポリフェニレンエーテル系組成物
JP2001152034A (ja) 珪素系難燃剤
JP3315292B2 (ja) 難燃剤の濃度分布を有する難燃性樹脂組成物成形体
JP3928891B2 (ja) 滴下型難燃性スチレン系樹脂組成物
JP2000256566A (ja) ケイ素系非ハロゲン難燃性重合体組成物
JP2001247870A (ja) 複合難燃剤
JP2001181639A (ja) 難燃剤及びその剤を含有する組成物
JP2002338819A (ja) 難燃性重合体組成物
JPH06179823A (ja) 優れた難燃性を有する熱可塑性樹脂組成物
JP2002114982A (ja) シリコーン系難燃剤
JPH115869A (ja) 液状リン系難燃剤
JP2000345045A (ja) ケイ素系非ハロゲン難燃組成物
JP2000159996A (ja) ポリカーボネート系難燃樹脂組成物
JP3257841B2 (ja) ポリフェニレンエーテル系樹脂組成物
JPH1121458A (ja) 熱安定性の優れたリン系難燃樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20031203

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040218

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060602

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081020

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081111

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20081225

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090109

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20081225

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20090209

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090210

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20090210

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091215

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100119

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100303

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees