JP2001002842A - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents
ポリオレフィン系樹脂組成物Info
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Abstract
れ、長期耐候性能に優れ且つ透明性が損なわれないフィ
ルムやシートを成形しうるポリオレフィン系樹脂組成物
を提供することを課題とする。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤(式(1))
を0.1〜1.0重量部、及び必要に応じてエチレンと
環状アミノビニル化合物(式(2))との共重合体を2〜
10重量部配合し、ポリオレフィン系樹脂組成物を得
る。 【化1】 (式(1)のR1〜R5は炭素数1〜10のアルキル基
を表す。式(2)のR6及びR7は水素原子又はメチル
基、R8は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表
す。)
Description
に加工した場合に、耐候剤のブリードアウトによる透明
性の低下及び長期耐候性能の低下がないポリオレフィン
系樹脂組成物に関する。
脂材料は、その機械的強度や引張特性、易加工性、ヒー
トシール性、リサイクル性等の優れた物性により、フィ
ルムやシートに成形して農業用フィルムや土木用フィル
ム等の種々の分野において多く用いられている。このよ
うなフィルムやシートに使用されているポリオレフィン
系樹脂材料は、通常ポリエチレンやポリプロピレンをベ
ースとし、これに各種の安定剤が配合される。
られるフィルムやシートは、その苛酷な使用環境のた
め、空気中の酸素の存在下、太陽光中の紫外線により劣
化して強伸度が低下し破損しやすい。よって、かかるフ
ィルム、シートなどには高い耐候性能が要求される。そ
こで、特にこのようなフィルムやシート用のポリオレフ
ィン系樹脂材料においては、耐候性を改良するために如
何なる安定剤を配合するかが開発の重要な課題となって
いる。
ィルムやシートの劣化を防止し、より長寿命で性能の良
いフィルムやシートを得るために、従来より種々の開発
がなされてきており、特に、ヒンダードアミン系の光安
定剤や紫外線吸収剤を配合することが広く行われてい
る。
候性安定剤を大別すると、紫外線吸収剤と光安定剤とに
分けられる。紫外線吸収剤については、従来はニッケル
系化合物が中心であったが、近年、ベンゾフェノン系、
ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤が開発され、種
々の用途へ展開されている。また、光安定剤については
立体障害性(ヒンダード)アミン系化合物が開発されて
おり、これらはその優れた性能から、現在の耐候性安定
剤の主流となっている。これら耐候性安定剤は単独また
は併用して用いられるが、特にフィルムやシートが他の
基材との積層体であったり、内包するものを光劣化から
保護する必要の有る場合には、光安定剤と紫外線吸収剤
を必ず併用する必要がある。
定剤は、ポリオレフィン系樹脂材料に使用した場合にブ
リードアウトしやすいという欠点があった。このため、
いずれも長期間使用すると樹脂中から表面へブリードア
ウトし、フィルムやシートの表面から洗い流される等の
事情により当初の配合濃度よりも低い濃度となり、結果
として満足な長期耐候性能が得られないという問題が生
じ、従って、長期耐候性能が必要な場合は高濃度の光安
定剤や紫外線吸収剤を予め配合しておく必要があった。
アウトした紫外線吸収剤や光安定剤により、フィルムや
シートが白く濁るなど透明性が損なわれる問題もあっ
た。特に、他のポリオレフィン系基材フィルムやシート
と積層されて使用される場合においては、添加剤のブリ
ードアウトにより基材との界面接着強度が落ちる、とい
うことが問題となっていた。
に鑑みなされたものであって、フィルムやシートに加工
した際に添加剤が表面へブリードアウトして透明性を損
なうことなく、長期使用しても添加剤濃度が変化せず、
従って長期耐候性能に優れたポリオレフィン系樹脂組成
物を提供することを課題とする。
行った結果、ポリオレフィン系樹脂に特定の紫外線吸収
剤を配合することにより、及びさらにそれと特定の光安
定剤とを配合することにより、上記課題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成した。
脂100重量部に対し、下記式(1)で表されるトリア
リールトリアジン型紫外線吸収剤を0.1〜1.0重量
部含有してなることを特徴とする、ポリオレフィン系樹
脂組成物を提供する。
炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
00重量部に対し、前記式(1)で表されるトリアリー
ルトリアジン型紫外線吸収剤を0.1〜1.0重量部、
及び、エチレン(A)と下記式(2)で表される環状ア
ミノビニル化合物(B)との共重合体を2〜10重量部
含有してなることを特徴とする、前記ポリオレフィン系
樹脂組成物を提供する。
て水素原子又はメチル基を表し、R8は水素原子又は炭
素数1〜4のアルキル基を表す。)
1がオクチル基であり、R2〜R5がメチル基である、
前記ポリオレフィン系樹脂組成物を提供する。また、本
発明は、前記式(2)におけるR6及びR7がそれぞれ
メチル基であり、R8が水素原子である、前記ポリオレ
フィン系樹脂組成物を提供する。
の紫外線吸収剤をポリオレフィン系樹脂に配合すること
により、樹脂表面へのブリードアウトが格段に抑制され
ることを見出した。ポリオレフィン系樹脂の紫外線吸収
剤としては、従来はベンゾトリアゾール系又はベンゾフ
ェノン系化合物が吸収波長等の面などから適するとされ
多く用いられてきたが、これらの化合物は、ブリードア
ウトしやすいという欠点があった。本発明はかかる背景
の下、特定構造の紫外線吸収剤が、意外にもポリオレフ
ィン系樹脂に配合した場合に樹脂表面へブリードアウト
しにくいという特性を発揮することを見出した結果なさ
れたものである
え、さらに特定のヒンダードアミン系化合物を光安定剤
として併用することにより、ブリードアウトを抑制した
まま耐候性を格段に高めることができる
する。
ポリオレフィン系樹脂に対し、トリアリールトリアジン
型紫外線吸収剤を含有してなることを特徴とする。
リエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン
系樹脂、ポリ−4−メチルペンテン−1樹脂、もしくは
これらの混合物等が挙げられる。これらのうち、好まし
くはポリエチレン系樹脂、又はポリプロピレン系樹脂、
もしくはこれらの混合物である。
独重合体、又はエチレンと他の重合性モノマーとの共重
合体が挙げられる。他の重合性モノマーとしては、炭素
数3〜8のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。
α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1
−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテ
ン、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−
1、4,4−ジメチルペンテン−1等が挙げられる。エ
チレンとα−オレフィンとの共重合体におけるエチレン
含量は、好ましくは0〜30重量%である。
ビニル、ビニルアルコール、アクリル酸、メタクリル
酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、等
が挙げられる。
しては、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、中密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、直
鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリ
エチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレンービニルアルコール共重合体、エチレン−
アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−
アクリル酸エチル共重合体、エチレンーアクリル酸ブチ
ル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げられ
る。
ルトフローレート;JIS−K6760(190℃、
2.16kg荷重)に準拠して測定した値)は0.5〜
30g/10分、より好ましくは2〜10g/10分で
ある。MFRがこの範囲内であれば分散性、透明性と加
工性のバランスに優れるという利点がある。また、前記
ポリエチレン系樹脂の密度は特に限定されないが、好ま
しい密度(JIS−K6760(23℃)に準拠して測
定した値)は0.870〜0.970g/cm3であ
る。密度がこの範囲内であれば、透明性や材料強度のバ
ランスで最適なものを選択できるという利点がある。
ン単独重合体、又はプロピレンとエチレンもしくは炭素
数4〜8のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。
該共重合体としては、ランダム共重合体又はブロック共
重合体のいずれでもよい。α−オレフィンとしては、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテ
ン、1−ヘプテン、4−メチルペンテン−1、4−メチ
ルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等が挙
げられる。プロピレンとα−オレフィンとの共重合体に
おけるプロピレン含量は、好ましくは94〜99重量%
である。プロピレン含量がこの範囲内であれば耐折り曲
げ白化性と耐傷性とのバランスに優れるという利点があ
る。
としては、ホモポリプロピレン、プロピレン・エチレン
ランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重
合体、等が挙げられる。
(JIS−K6758(230℃、2.16kg荷重)
に準拠して測定した値)は0.5〜30g/10分、よ
り好ましくは0.5〜10g/10分である。MFRが
この範囲内であれば材料強度と成形加工性のバランスに
優れるという利点がある。また、前記ポリプロピレン系
樹脂の密度は特に限定されないが、好ましい密度(JI
S−K6758(23℃)に準拠して測定した値)は
0.890〜0.910g/cm3、より好ましくは
0.895〜0.905g/cm3である。密度がこの
範囲内であれば耐折り曲げ白化性と耐傷性とのバランス
に優れるという利点がある。
系樹脂として、上述したポリエチレン系樹脂とポリプロ
ピレン系樹脂との混合物、例えば前記低密度ポリエチレ
ンとプロピレン・エチレンランダム共重合体との混合物
など、を挙げることもできる。その場合、ポリエチレン
系樹脂とポリプロピレン系樹脂の混合比率は、ポリエチ
レン系樹脂:ポリプロピレン系樹脂=2〜15:98〜
75(重量比)程度が好ましい。
収剤 本発明で用いられる紫外線吸収剤は、下記式(1)で表
されるトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤である。
れ独立して炭素数1〜10のアルキル基を表す。より好
ましくは、R1は炭素数6〜10のアルキル基、特に好
ましくはオクチル基であり、R2〜R5は炭素数1〜2
のアルキル基、特に好ましくはメチル基である。
リオレフィン系樹脂には使用されていなかったが、本発
明ではこれをポリオレフィン系樹脂に配合することによ
り、ポリオレフィン系樹脂に一般的に使用されているベ
ンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤
を用いた場合に比べて、格段にブリードアウトが抑制さ
れることを見出したものである。
記範囲未満ではブリードアウトしやすくなるので好まし
くなく、上記範囲を超えると耐候性が劣るので好ましく
ない。R2〜R5の炭素数が上記範囲未満ではブリード
アウトしやすくなるので好ましくなく、上記範囲を超え
ると耐候性が劣るので好ましくない。
アジン系紫外線吸収剤の入手方法は特に限定されず、市
販のものを使用することができる。
の、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン型
紫外線吸収剤の含有量は、前記ポリオレフィン系樹脂1
00重量部に対し0.1〜1.0重量部、好ましくは
0.3〜0.7重量部である。含有量が上記範囲未満で
は耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると
色相や経済性が劣るので好ましくない。
共重合体 本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、上記式
(1)で表されるトリアリールトリアジン型紫外線吸収
剤に加え、さらに光安定剤として、エチレン(A)と下
記式(2)で表される環状アミノビニル化合物(B)と
の共重合体(以下、「エチレン・環状アミノビニル化合
物共重合体」という)を含有させることができる。該エ
チレン・環状アミノビニル化合物共重合体もまたブリー
ドアウトしにくく、これを前記式(1)で表される紫外
線吸収剤と併用することにより、ブリードアウトを抑制
したまま格段に高い耐候性を得ることができる。
れ独立して水素原子又はメチル基を表し、R8は水素原
子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。好ましくは、
R6及びR7はそれぞれメチル基であり、R8は水素原
子である。
公知であり、公知の方法、例えば特公昭47−8539
号、特開昭48−65180号公報等に記載された方法
にて合成することができる。
としては、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−
1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−ア
クリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プ
ロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4
−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタク
リロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピ
ペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタク
リロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラ
メチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオ
キシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン等を挙げることができる。
重合体の好ましいものとしては、そのエチレン(A)と
環状アミノビニル化合物(B)との和に対する該(B)
の割合が0.0005〜0.85モル%、より好ましく
は0.001〜0.55モル%であるものが挙げられ
る。すなわち、本共重合体の好ましいものは、側鎖にヒ
ンダードアミン基を有するビニルモノマー(環状アミノ
ビニル化合物(B))の含有量が少ない割に高い光安定
性を有するものである。環状アミノビニル化合物(B)
の濃度は0.0005モル%で充分に光安定化効果を発
揮し、一方、0.85モル%を超えると実質的に不経済
となる傾向にある。
合物共重合体は、該共重合体中に(B)が2個以上連続
せず、孤立して存在する割合が(B)の総量に対して8
3%以上、好ましくは90%以上であるものが好まし
い。
は、特開平4−80215号公報に記載されている通
り、次のようにして行われる。13C−NMR(例えば
日本電子製JNM−GSX270 Spectrometer)に
て、公知の方法(例えば、化学同人発行「機器分析のて
びき(1)」53〜56頁(1985)参照)に従い、文献記載
のポリアクリル酸エチル(朝倉書店発行「高分子分析ハ
ンドブック」969頁(1985)参照)及びエチレン−アク
リル酸ヒドロキシエチル共重合体(Eur. Poly. J.25
巻、4号、411〜418頁(1989)参照)の化学シフトを用
いて、TMS基準における32.9ppmのピークを孤立
したビニルモノマー(B)の分岐点からα位にあるメチ
レン基によるものとし、35.7ppmのピークを連続し
た二つのビニルモノマー(B)の分岐点に挟まれたメチ
レン基によるものと帰属した。これら二つのシグナルを
用いて、エチレン(A)とビニルモノマー(B)との共
重合体においてビニルモノマー(B)が孤立して存在す
る割合を、下記計算式によって算出することができる。
ミン基を有するビニルモノマーが2個以上連続せず、孤
立して存在する割合が、共重合体中のビニルモノマー
(B)の総量に対して83%以上であることが好まし
い。側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマー
が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が83%未
満であると、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニル
モノマーの含量が少ない割に高い光安定性を有するとい
う特徴が発揮されない場合がある。
重合体のMFR(JIS−K6760(190℃、2.
16kg荷重)に準拠して測定した値)は、0.1〜2
00g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、
より好ましくは1〜5g/10分である。MFRが上記
範囲未満では、ポリオレフィン系樹脂とのなじみが悪
く、ブレンドした場合、フィッシュアイやブツなどフィ
ルム用途での可視欠点の原因となる。一方、MFRが上
記範囲を超えると、分子量が大きい共重合体といえども
拡散透失によるブリード、ブルーム現象が生起したり、
ポリオレフィン系樹脂とブレンドした場合、得られる樹
脂組成物の強度低下の原因となる。
化合物共重合体は、GPCを用い、単分散ポリスチレン
にて検量線を作成し決定した、重量平均分子量と数平均
分子量との比をもって表示されるMw/Mn(Q値)は
3〜120の範囲にあることが望ましい。特に好ましい
範囲は5〜20である。
重合体は、所要単量体を共重合条件に付すことによって
製造されるが、高圧法低密度ポリエチレン製造装置での
製造が可能である。通常はラジカル重合で製造され、使
用される触媒は遊離基発生開始剤、例えばジアルキルパ
ーオキサイド、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシ
エステル類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタ
ール類、ハイドロパーオキサイド類、アゾ化合物等が有
用である。重合装置はエチレンの高圧ラジカル重合法で
一般的に用いられている連続攪拌式槽型反応器又は連続
式管型反応器等を使用することができる。重合圧力は1
000〜5000kg/cm2程度、重合温度は100
〜400℃程度である。
おける前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体
の含有量は、前記ポリオレフィン系樹脂100重量部に
対し2〜10重量部、好ましくは2〜6重量部である。
この含有量が上記範囲未満では耐候性が劣るので好まし
くなく、上記範囲を超えると経済性の点で好ましくな
い。
外線吸収剤及び光安定剤に加えて、他の付加的成分を、
本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合することが
できる。このような任意成分としては、通常のポリオレ
フィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透
明化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防
曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化
物、充填剤、蛍光増白剤等を挙げることができる。
と必要に応じて配合される付加的成分とを混合し、溶融
混練することにより得られる。
ット状等の形状の各成分を一軸又は二軸の押出機、バン
バリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープ
ラストグラフ、小型バッチミキサー、連続ミキサー、ミ
キシングロール等の混練機を使用して行う。混練温度
は、一般に180〜270℃で行われる。また、混練機
は上述したものを二種以上を組み合わせることもでき
る。
が樹脂表面にブリードアウトしにくいため、長期耐候性
に優れ、しかも透明性が損なわれず、表面外観も優れて
いる。よって、フィルムやシートに成形して農業用フィ
ルムや土木用フィルム等として好適に用いることができ
る。特に、本発明のポリオレフィン系樹脂組成物からな
るフィルム又はシートを用いて他の基材との積層体や、
種々の物質を収容する包装材料とした場合、該フィルム
又はシートそれ自身の劣化が防止されるだけではなく、
該フィルム又はシートを透過する光により該基材や内包
物が劣化するのを有効に防止することができるので、か
かる用途において本発明の効果が特に発揮される。ま
た、他の基材との積層体とした場合には、ブリードアウ
トが抑えられ該基材との接着性が低下しないので好まし
い。
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。なお、実施例における樹脂組成物の特性評
価方法及び実施例で使用した樹脂は次の通りである。
トをサンシャインウェザーメーター(槽内ブラックパネ
ル温度63℃、JIS−B7753)で照射し、目視観
察により、前記シート表面において該表面積の50%に
亀裂が発生するまでの時間を測定した。
作成したシートを(1)と同様にサンシャインウェザー
メータで照射し、2000時間後のシートのUV吸光度
をUV分光光度計(島津製作所(株)社製UV1600
PC)にて500〜250nmの範囲で測定し、以下の
評価基準にて○〜×にて評価した。 ○:最大吸光度が照射前と比べて95%以上 △:最大吸光度が照射前と比べて70〜95%未満 ×:最大吸光度が照射前と比べて70%未満
成したシートを(1)と同様にサンシャインウェザーメ
ーターで照射し、2000時間後のシートをプラスチッ
クの光学的特性試験方法(JIS−K7105 ヘーズ
A法)にてヘーズを測定し、以下の評価基準にて○〜
×にて評価した。 ○:照射前からのヘーズの変化が3%未満 △:照射前からのヘーズの変化が3〜5%未満。 ×:照射前からのヘーズの変化が5%以上。
ックPP・FG3D」(ノバテックは登録商標。以下同
様) MFR=7g/10分(230℃、JIS−K675
8) 密度=0.901g/cm3(JIS−K6758) エチレン含量=2.2重量%(NMR法) 融点=154℃ オレフィン系樹脂B:日本ポリケム(株)製「ノバテ
ックHD・HJ560」 MFR=7g/10分(190℃、JIS−K676
0) 密度=0.964g/cm3(JIS−K6760) 融点=136℃
日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・XJ100
H」 MFR=3g/10分(190℃、JIS−K676
0) 密度=0.931g/cm3(JIS−K6760) 環状アミノビニル化合物含量=5.1重量%(0.7モ
ル%) 孤立して存在する環状アミノビニル化合物の割合=90
モル% 融点=111℃ トリアリールトリアジンン型紫外線吸収剤:R1がオ
クチル基、R2〜R5がメチル基であるトリアリールト
リアジン化合物
し、0.5重量部のトリアリールトリアジン型紫外線吸
収剤(上記化合物)、及び0.5重量部のフェノール
系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’、5’−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン)をブレンダーでよく混合した後、溶融押
出してペレット化し、得られたペレットを口径が65m
mの押出機に装着したTダイから、樹脂温度250℃、
幅600mm、肉厚80μmで溶融押出ししてシートを
作成した。得られたシートについて、上記方法で耐候性
1、耐候性2、及び透明性を評価した。評価の結果は表
1に示す通りである。
し、実施例1と同じトリアリールトリアジン型紫外線吸
収剤0.5重量部、及び実施例1と同じフェノール系安
定剤0.5重量部をブレンダーでよく混合した後、実施
例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートに
ついて、上記方法で耐候性1、耐候性2、及び透明性を
評価した。評価の結果は表1に示す通りである。
し、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量
部、実施例1と同じトリアリールトリアジン型紫外線吸
収剤0.8重量部、及び実施例1と同じフェノール系安
定剤0.5重量部をブレンダーでよく混合した後、実施
例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートに
ついて、上記方法で耐候性1、耐候性2、及び透明性を
評価した。評価の結果は表1に示す通りである。
し、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量
部、実施例1と同じトリアリールトリアジン型紫外線吸
収剤0.8重量部、及び実施例1と同じフェノール系安
定剤0.5重量部をブレンダーでよく混合した後、実施
例1と同様にしてシートを作成した。得られたシートに
ついて、上記方法で耐候性1、耐候性2、及び透明性を
評価した。評価の結果は表1に示す通りである。
トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤として、式
(1)におけるR1がヘキシル基、R2〜R5が全て水
素原子であるトリアリールトリアジン化合物0.5重量
部を使用し、他は実施例1と同様に行ってシートを作成
した。得られたシートについて、上記方法で耐候性1、
耐候性2、及び透明性を評価した。評価の結果は表1に
示す通りである。
ールトリアジン型紫外線吸収剤の代わりにベンゾトリア
ゾール型紫外線吸収剤2−[2−ヒドロキシ−3,5−
ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]−2H
−ベンゾトリアゾール0.5重量部を使用し、他は実施
例1と同様に行ってシートを作成した。これを上記の方
法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結
果は表1に示す通りである。
トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤として、式
(1)におけるR1がヘキシル基、R2〜R5が全て水
素原子であるトリアリールトリアジン化合物0.5重量
部を使用し、他は実施例1と同様に行ってシートを作成
した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性
を評価した。評価の結果は表1に示す通りである。
ールトリアジン型紫外線吸収剤の代わりにベンゾトリア
ゾール型紫外線吸収剤2−[2−ヒドロキシ−3,5−
ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]−2H
−ベンゾトリアゾール0.5重量部を使用し、他は実施
例1と同様に行ってシートを作成した。これを上記の方
法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結
果は表1に示す通りである。
・環状アミノビニル化合物共重合体の代わりに、ヒンダ
ードアミン型光安定剤ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)セバケート0.5重量部を使用
し、またトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤の代わ
りにベンゾトリアゾール型紫外線吸収剤2−[2−ヒド
ロキシ−3,5−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)
フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール0.5重量部を
使用し、他は実施例1と同様に行ってシートを作成し
た。得られたシートについて、上記方法で耐候性1、耐
候性2、及び透明性を評価した。評価の結果は表1に示
す通りである。
は、フィルムやシートに加工した際に耐候安定剤が表面
へブリードアウトしにくいため、長期使用しても耐候安
定剤の濃度が変化せず長期耐候性に優れ、しかも透明性
が損なわれず、表面外観も優れている。よって、フィル
ムやシートに成形して農業用フィルムや土木用フィルム
等として好適に用いることができる。また、他の基材と
の積層体とした場合、ブリードアウトが抑えられ該基材
との接着性が低下しない。
Claims (4)
- 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン型
紫外線吸収剤を0.1〜1.0重量部含有してなること
を特徴とする、ポリオレフィン系樹脂組成物。 【化1】 (式中、R1〜R5は、それぞれ独立して炭素数1〜1
0のアルキル基を表す。) - 【請求項2】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
し、前記式(1)で表されるトリアリールトリアジン型
紫外線吸収剤を0.1〜1.0重量部、及び、エチレン
(A)と下記式(2)で表される環状アミノビニル化合
物(B)との共重合体を2〜10重量部含有してなるこ
とを特徴とする、請求項1記載のポリオレフィン系樹脂
組成物。 【化2】 (式中、R6及びR7は、それぞれ独立して水素原子又
はメチル基を表し、R8は水素原子又は炭素数1〜4の
アルキル基を表す。) - 【請求項3】 前記式(1)におけるR1がオクチル基
であり、R2〜R5がメチル基である、請求項1又は2
記載のポリオレフィン系樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記式(2)におけるR6及びR7がそ
れぞれメチル基であり、R8が水素原子である、請求項
2又は3記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
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