JP2008195958A - 化粧シート - Google Patents

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Abstract

【課題】外観の優れ、経時・耐熱試験におけるブリードが少なく、ポリオレフィン系樹脂が接する層との密着を阻害せず、高濃度に配合しても耐候添加剤がブリードして外観を悪化させないといった性能を備えた化粧シートを提供する。
【解決手段】該化粧シートを、所定エチレン含量のエチレン・プロピレンランダム共重合体、所定MFRとQ値の低密度ポリエチレン、所定トリアリールトリアジン誘導体、及びエチレンと所定環状アミノビニル化合物との共重合体を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなる所定MFRとスウェル比のポリオレフィン系樹脂材料で形成され、装飾処理を施してなるものとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、化粧シートに関し、特に、建築物の内装、建具の表面化粧、車輛内装等に用いるのに適した化粧シートに関する。
従来、建築物の内装、建具の表面化粧、車輛内装等の用途に用いる化粧シートとしては、ポリ塩化ビニルフィルムを使用し、これに印刷、エンボス加工等で装飾した化粧シート(例えば、特許文献1参照。)が用いられてきたが、近年、これに代わるものとして、(I)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルムを使用した化粧シートが提案され(例えば、特許文献2参照。)、(II)更に、(I)の改良仕様として、極性官能基をグラフト重合させたポリオレフィン系樹脂に、オレフィン系エラストマーを混合させたもの(例えば、特許文献3及び特許文献4参照。)、或いは、ポリオレフィン系樹脂に相溶化剤を用いてポリウレタン樹脂を混合させたもの(例えば、特許文献5参照。)等も提案されている。
しかし、提案されている上記のようなポリオレフィン系樹脂シートを用いた化粧シートは、必ずしも満足できるものではない。すなわち、建築物の内外装用、建具・家具等の表面化粧用、車輛内装用等に用いる表面化粧シートには、通常、下記機能(1)〜(10)のような機能が要求される。
機能(1):ポリ塩化ビニル並みの熱成形性。特に、温度変化にともなう一定荷重時伸度の変化がポリ塩化ビニルとほぼ同等の緩やかで連続的に変化すること。また、加熱から冷却への過程にともなって、強度低下等の材料力学的特性の劣化が生じないこと。
機能(2):耐クリープ変形性。外装材や内装材には建具や家具による定荷重が長時間かけられる場合が多く、クリープ変形が生じると、荷重部分がめくれたり剥がれたりする。従って、極力クリープ変形が生じない材料であることが求められる。
機能(3):耐寒折り曲げ強度。寒冷時にVカット加工等によって折り曲げ加工を行うと応力緩和が不十分な場合は、折り曲げ部に白化、亀裂、破断等が生じ易くなる。
機能(4):耐有機溶剤性。化粧シートと被着体を接着する接着剤中の溶剤により化粧シートが膨潤・変形するのを防止する。多層構造の化粧シートを得る場合も同様である。
機能(5):破断時伸度、耐衝撃強度。Vカット加工等による折り曲げ加工の際、折り曲げ部の亀裂を防止するために、この特性を求められる。
機能(6):適度な曲げ弾性率を持つ。曲げ加工部での化粧シートの追従性が十分であるためには必要とされる。
機能(7):表面シートの透明性が良好。
機能(8):エンボス加工等にともなう加熱と冷却が加わっても、再結晶による白化、濁りを生じない。
機能(9):易接着性。特に基材シートの場合は、化粧シートの使用時に広範囲の接着剤を用いて容易に各種被着体に接着出来ることが要望される。
機能(10):耐候性に優れること。
機能(11):生産性が良いこと。
機能(12):長期の使用中に塗膜とポリオレフィン系樹脂シートとの密着強度が低下しないこと。すなわち、通常は化粧シートの耐擦傷性向上、艶調整等のため、該化粧シート表面に2液硬化型ポリウレタン等の樹脂からなる上塗り塗膜層(OP;Over Paint varnishとも言う)を形成することが多い。一方、化粧シートの耐候性を付与せしめるため、通常、化粧シートの少なくとも最表面側のポリオレフィン系樹脂シートには、耐候安定剤(光安定剤)、紫外線吸収剤を添加するが、これら耐候安定剤などは、一般のポリオレフィン系樹脂との相溶性が悪く、長期の使用中にシート表面にブリードし、該ブリードした耐候安定剤等が離型剤の如く作用して、上記上塗り塗膜層とシートとの密着性を低下せしめる。
前記した前記(I)の仕様の化粧シートは、工業的に量産が難しく、かつ、ポリオレフィン系樹脂は、結晶化度が高いため等の理由から、ポリ塩化ビニル樹脂に比べて融点前後の物性の変化が急峻であり、従来汎用のポリ塩化ビニルシートに比べ、加工可能な条件範囲が狭い欠点を有しており、上記の機能の内、特に、機能(1)、(5)〜(10)の機能を十分には満足できないものであった。(II)の仕様のものは、オレフィン系エラストマーを混合させたことにより、機能(1)、(5)、(6)の機能は改善され、熱成形性、エンボス加工性等は向上したが、透明性、耐候性、及び耐熱性では不十分なものであった。
一方、最近、オレフィン系樹脂を用いた従来の化粧シートの持つ上記のような不都合を解消することを目的として、オレフィン系樹脂を用いながらポリ塩化ビニル系樹脂を用いた化粧シートと同等の熱成形性及び耐候性、透明性を持つ化粧シートを提供することに成功している。
具体的には、主原料がポリプロピレン、エラストマー、着色剤、及び無機充填剤からなる基材シートとしての着色フィルム上に、表面シートとして、アイソタクチックポリプロピレンとアタクチックポリプロピレンの混合系からなる分子が複合立体構造を有する無色又は着色透明な軟質ポリプロピレン系樹脂フィルムを積層し、そして、必要に応じて、基材シート又は表面シートのいずれか又は両方に模様を施してなる化粧シートである(例えば、特許文献6参照。)。
更に、最近、特定のオレフィン系樹脂を用いることで機能(11)、(12)のような不都合を解消した化粧シートを提供することについても成功している。具体的には、特定の構造を有するトリアリールトリアジン誘導体、特定の構造を有するエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いた配合の樹脂組成物からなる化粧シートであり、必要に応じて、基材シート又は表面シートのいずれか又は両方に模様を施してなる化粧シートである(例えば、特許文献7〜特許文献9参照。)。
しかし、提案されている上記のようなポリオレフィン系樹脂シートを用いた化粧シートでさえも完全には満足できるものではない。すなわち、建築物の内外装用、建具・家具等の表面化粧用、車輛内装用等に用いる表面化粧シートには、さらに、下記機能(13)〜(14)のような機能が要求される。
機能(13):長期の使用においても外観が悪化しないこと。すなわち上記と同じくポリオレフィン系樹脂シートに配合した耐候添加剤が塗膜を通してブリードし、白化やべたつきなどによる外観の悪化が生じやすい。
機能(14):高濃度で耐候添加剤を配合できること。すなわち、更なる耐候性向上のために、従来以上に耐候添加剤濃度を増加させても上記不具合が発生しないこと。
特公昭58−14312号公報 特開昭54−62255号公報 特開平6−210808号公報 特表平4−504384号公報 特開平7−26038号公報 特開平11−221889号公報 特開2001−181413号公報 特開2001−181414号公報 特開2001−181420号公報
本発明は、上記問題点及び改良すべき課題に鑑み、ポリオレフィン系樹脂を用いた従来の化粧シートの持つ上記のような品質に関し性能を向上させることを目的としている。
すなわち、本発明は、製造工程においてシート表面が接する冷却ロールの汚れが少なく外観の優れた化粧シートを得ること、化粧シートの物性として、経時・耐熱試験におけるブリードが少ないこと、ポリオレフィン系樹脂が接する層(印刷層、透明上塗り塗膜層、基材シート)との密着を阻害しないこと、高濃度に配合しても耐候添加剤がブリードして外観を悪化させないことといった性能を備えた化粧シートを提供することを課題とする。また、ポリオレフィン系樹脂を用いながらポリ塩化ビニル系樹脂を用いた化粧シートと同等以上の熱成形性及び耐候性、透明性を持つ化粧シートを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく多くの実験と研究を行うことにより、化粧シートを単層シートとするか、あるいは少なくとも、基材シートとそこに積層する表面シートの2層構造とし、それぞれのシートに前記した化粧シートに求められる諸機能を分担して持たせることにより、実用性の高いポリオレフィン系樹脂化粧シートが得られることを知見し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、下記成分(a)〜(d)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、230℃におけるMFRが2〜10g/10分であって、且つ190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40であるポリオレフィン系樹脂材料により形成されるシートであって、装飾処理を施してなることを特徴とする化粧シートが提供される。
(a)NMR法によるエチレン含有量が1〜4重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体;70〜96重量%
(b)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、Q値が6以上の低密度ポリエチレン;2〜15重量%
(c)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体;0.1〜5重量%
Figure 2008195958
(式中、Rはイソオクチル基)
(d)エチレンと下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物との共重合体;2〜10重量%
Figure 2008195958
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
(ただし、ポリオレフィン系樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレンのMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、Q値は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。)
また、本発明の第2の発明によれば、基材シートと表面シートとを少なくとも有する複層シートであって、前記表面シートが、下記成分(a)〜(d)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、230℃におけるMFRが2〜10g/10分であって、且つ190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40であるポリオレフィン系樹脂材料により形成されており、且つ前記基材シート及び表面シートのいずれか又は両方に装飾処理を施してなることを特徴とする化粧シートが提供される。
(a)NMR法によるエチレン含有量が1〜4重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体;70〜96重量%
(b)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、Q値が6以上の低密度ポリエチレン;2〜15重量%
(c)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体;0.1〜5重量%
Figure 2008195958
(式中、Rはイソオクチル基)
(d)エチレンと下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物との共重合体;2〜10重量%
Figure 2008195958
(式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
(ただし、ポリオレフィン系樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレンのMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、Q値は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。)
また、本発明の第3の発明によれば、前記ポリオレフィン系樹脂材料が、前記成分(a)〜(d)を含有する樹脂組成物100重量部に対し、有機過酸化物を0.005〜0.1重量部配合してなる樹脂混合物を溶融混練して得られるものであることを特徴とする第1又は2の発明に記載の化粧シートが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、化粧シートが、建築物の内装用、建具、乃至は造作部材の表面化粧用、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧用、車輛内装用、航空機内装用、または窓硝子の化粧用であることを特徴とする第1〜3のいずれかの発明に記載の化粧シートが提供される。
本発明の化粧シートは、オレフィン系樹脂を用いた従来の化粧シートの持つ上記のような不都合が解消され、製造工程においてはネックインやサージング現象が生じ難い、物性としては経時・耐熱試験におけるブリードが少ないという利点を有する。また、オレフィン系樹脂を用いながらポリ塩化ビニル系樹脂を用いた化粧シートと同等以上の熱成形性及び耐候性、透明性を持つ。よって、特に建築物の内装、建具の表面化粧、車両内装等に好適に用いることができる。
本発明の化粧シートは、所定ポリオレフィン系樹脂材料により形成されるシートであって、装飾処理を施してなるものである。
I.ポリオレフィン系樹脂材料
本発明のポリオレフィン系樹脂材料は、(a)エチレン・プロピレンランダム共重合体、(b)低密度ポリエチレン、(c)トリアリールトリアジン誘導体及び(d)エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を含有してなるポリオレフィン系樹脂組成物からなる。
1.ポリオレフィン系樹脂組成物
(1)エチレン・プロピレンランダム共重合体(a)
本発明で用いられる(a)エチレン・プロピレンランダム共重合体は、NMR法によるエチレン含有量が1〜4重量%である。エチレン含有量が上記範囲未満では、耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると耐熱性や耐傷性が劣るので好ましくない。
かかるエチレン・プロピレンランダム共重合体の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法で製造されたものを使用することができ、また市販されている種々のものを使用することができる。
(2)低密度ポリエチレン(b)
本発明で用いられる(b)低密度ポリエチレンは、MFR(JIS−K−6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)が1〜10g/10分である。MFRが上記範囲未満では、低密度ポリエチレンの分散性が悪くなるので好ましくなく、上記範囲を超えると成形加工性が劣るので好ましくない。
また、低密度ポリエチレンのQ値[重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)]は、6以上である。Q値が6未満の低密度ポリエチレン樹脂を用いても押出ラミネート加工性の改良効果は乏しい。Q値の上限は、特に限定されないが、10程度、好ましくは9程度である。
なお、Q値の測定は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)で行った。測定条件は次の通りである。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本(カラムの較正は東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量はポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数はα=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
ここでいう低密度ポリエチレンは、主としてエチレンホモポリマー、特に高圧法分岐低密度ポリエチレンをいうが、上記条件を満たす限り、α−オレフィン等の他の共重合成分を少量含有する共重合体であってもよい。また、かかる共重合体とエチレンホモポリマーとの混合物であってもよい。
かかる低密度ポリエチレンは、一般に、いわゆる高圧法で製造されるものであるが特に制限はなく、また、市販されているものを適宜使用することができる。
(3)トリアリールトリアジン誘導体(c)
本発明で使用される紫外線吸収剤のトリアリールトリアジン誘導体(c)は、下記式(1)にて表される。
Figure 2008195958
ここで、式(1)中、Rはイソオクチル基を表す。Rがノルマルオクチル基では、超長期使用や高濃度添加の場合にブリードアウトしやすくなるので好ましくなく、イソオクチル基以外のイソアルキル基でも、紫外線吸収性能とブリード性のバランスが得られないので好ましくない。上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体としては、Rが1種類のイソオクチル基又は2種類以上のイソオクチル基からなる混合物より選ばれる。用いられるイソオクチル基としては、2−オクチル基、2−メチル−1−ヘプチル基、3−メチル−1−ヘプチル基、4−メチル−1−ヘプチル基、5−メチル−1−ヘプチル基、6−メチル−1−ヘプチル基、3−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、4−エチル−1−ヘキシル基、4−オクチル基、2−プロピル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基、2−イソプロピル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ヘプチル基、3−メチル−2−ヘプチル基、4−メチル−2−ヘプチル基、5−メチル−2−ヘプチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、2,2−ジメチル−1−ヘキシル基、2,3−ジメチル−1−ヘキシル基、2,4−ジメチル−1−ヘキシル基、2,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3,3−ジメチル−1−ヘキシル基、3,4−ジメチル−1−ヘキシル基、3,5−ジメチル−1−ヘキシル基、4,4−ジメチル−1−ヘキシル基、4,5−ジメチル−1−ヘキシル基、5,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3−メチル−3−ヘプチル基、3−エチル−2−ヘキシル基、4−エチル−2−ヘキシル基、2−メチル−2−エチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、3−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、4−メチル−3−ヘプチル基、5−メチル−3−ヘプチル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2−エチル−3−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−エチル−3−ヘキシル基、2,2−ジエチル−1−ブチル基、4−メチル−4−ヘプチル基、3−メチル−4−ヘプチル基、2−メチル−4−ヘプチル基、2,3−ジメチル−3−ヘキシル基、2,4−ジメチル−3−ヘキシル基、2,5−ジメチル−3−ヘキシル基、2,3−ジメチル−2−エチル−1−ブチル基、2−イソプロピル−3−メチル−1−ブチル基、3,3,4−トリメチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基などがある。
好ましくは、3−メチル−1−ヘプチル基、4−メチル−1−ヘプチル基、5−メチル−1−ヘプチル基、6−メチル−1−ヘプチル基、3−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、4−エチル−1−ヘキシル基、4−オクチル基、2−プロピル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基、2−イソプロピル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ヘプチル基、3−メチル−2−ヘプチル基、4−メチル−2−ヘプチル基、5−メチル−2−ヘプチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、2−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、3−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、4−メチル−3−ヘプチル基、5−メチル−3−ヘプチル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2−エチル−3−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−エチル−3−ヘキシル基、2,2−ジエチル−1−ブチル基、4−メチル−4−ヘプチル基、3,3,4−トリメチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基から選ばれる1種又は2種以上のイソオクチル基であり、より好ましくは、3−メチル−1−ヘプチル基、4−メチル−1−ヘプチル基、5−メチル−1−ヘプチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、4−エチル−1−ヘキシル基、5−メチル−2−ヘプチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、2−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−エチル−3−ヘキシル基、3,3,4−トリメチル−1−ペンチル基から選ばれる1種若しくは2種以上のイソオクチル基又はこれらの混合物であり、特に好ましくは、4−メチル−1−ヘプチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基から選ばれる1種若しくは2種以上のイソオクチル基又はこれらの混合物であり、最も好ましくは、3−エチル−1−ヘキシル基、4−メチル−1−ヘプチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−1−ヘキシル基の混合物である。
上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、通常のトリアリールトリアジンの合成方法により、容易に合成することが可能である。例えば、2,4,6−トリクロロトリアジンにルイス酸触媒の存在下でキシレン2モルと3−アルコキシフェノール1モルを付加させてもよく、また、2、6−ジメチルベンズアミジンのハロゲン化水素酸塩とハロゲン化ギ酸エステルより2−ヒドロキシ−4,6−ジアリールトリアジンを合成し、次いで塩化チオニルで処理して2−クロロ−4,6−ジアリールトリアジンとしたのち3−アルコキシフェノールとルイス酸触媒で反応してもよい。
また、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、市販のものを使用することができる。
本発明の効果を阻害しない範囲で、Rとして、イソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体が含まれていても構わない。Rとしてイソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体の許容量は、トリアリールトリアジン誘導体の種類によって異なるが、全トリアリールトリアジン誘導体に対しておおよそ30モル%未満、好ましくは10モル%未満、更に好ましくは5モル%未満である。30モル%以上の場合、本発明の効果を充分に得られない。
(4)エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(d)
本発明のポリオレフィン系組成物には、光安定剤である(d)エチレンと下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物との共重合体(エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体)が配合される。
Figure 2008195958
上記式(2)中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。好ましくは、R及びRはそれぞれメチル基であり、Rは水素原子である。式(2)で表される環状アミノビニル化合物は公知の方法で合成することができる。
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体中の環状アミノビニル化合物の含有量は、1〜10重量%、好ましくは2〜8重量%、共重合体のMFRは0.1〜500g/10分、好ましくは0.5〜200g/10分(JIS−K−6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)の範囲が望ましい。
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、所要単量体を共重合条件に付すことによって製造されるが、高圧法低密度ポリエチレン製造装置での製造が可能である。通常はラジカル重合で製造され、使用される触媒は、遊離基発生開始剤、例えば、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、アゾ化合物等が有用である。重合装置は、エチレンの高圧ラジカル重合法で一般的に用いられている連続攪拌式槽型反応器又は連続式管型反応器等を使用することができる。重合圧力は100〜500MPa程度、重合温度は100〜400℃程度である。
(5)その他の配合成分
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物には、上述した紫外線吸収剤及び耐候安定剤に加えて、他の付加的成分を、本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤を挙げることができる。
また、本発明においては、上述したトリアリールトリアジン誘導体の紫外線吸収剤の他に、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−アミル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−イソブチル−5’−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2’−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サルチル酸フェニル、4−t−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤を用いることができる。
その他に、ベンゾトリアゾール骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基を導入した反応型紫外線吸収剤等も用いることができる。或いは、高い透明度を要求されない場合は、無機系紫外線吸収剤を添加することもできる。無機系紫外線吸収剤としては、粒径0.2μm以下の酸化チタン、酸化セリウム、酸化鉄等が用いられる。なお、これらの紫外線吸収剤の添加量は、通常、前記樹脂組成物全量に対し0.1〜5重量%程度である。
紫外線による劣化をさらに防止し、耐候性を向上させるために、他の光安定剤としてラジカル捕捉剤を添加することが好ましい。このラジカル捕捉剤としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)セバケート、その他、例えば、特公平4−82625号公報に開示されている化合物等のヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤、ピペリジル系ラジカル捕捉剤等が使用される。これらラジカル捕掟剤の添加量は、通常、前記樹脂組成物全量に対し0.1〜5重量%程度である。
なお、前記ポリオレフィン系樹脂組成物にヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤からなる光安定剤を添加する場合には、化粧シート(又は複層の場合は表面シート)に隣接するインキ層、接着剤層等の層にはウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の分子中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点で良好である。もし、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれらの樹脂から脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害するため、耐候性が十分に向上しない。
2.ポリオレフィン系樹脂組成物の組成割合
本発明の樹脂組成物において、前記エチレン・プロピレンランダム共重合体(a)の含有割合は、70〜96重量%である。(a)の割合が上記範囲未満では透明性や剛性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると成形加工性が劣るので好ましくない。
また、前記低密度ポリエチレン(b)の含有割合は、2〜15重量%である。(b)の割合が上記範囲未満では成形加工性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると透明性が低下するので好ましくない。
また、前記トリアリールトリアジン誘導体(c)の含有割合は、0.1〜5重量%、好ましくは0.3〜4.0重量%、更に好ましくは0.3〜1.5重量%である。(c)の割合が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると色相や経済性が劣るので好ましくない。
また、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(d)の含有割合は、2〜10重量%である。(d)の割合が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると経済性の点で好ましくない。
3.ポリオレフィン系樹脂組成物の調製方法
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、上記必須成分と必要に応じて配合される付加的成分とを混合し、溶融混練することにより得られる。溶融混練については、例えば粉末状、ペレット状等の形状の各成分を一軸又は二軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープラストグラフ、小型バッチミキサー、連続ミキサー、ミキシングロール等の混練機を使用して行う。混練温度は、一般に180〜270℃で行われる。また、混練機は、上述したものの二種以上を組み合わせることもできる。
4.ポリオレフィン系樹脂材料
本発明のポリオレフィン系樹脂材料は、前記ポリオレフィン系樹脂組成物からなり、MFRが2〜10g/10分(JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して行った値)であって、且つ190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40であることを特徴とする。
MFRが上記範囲未満では良好な成形加工性が得られず、透明性が悪化する等の点で好ましくない。一方、上記範囲を超えるとTダイ幅方向の肉厚調整が困難となり、また成形加工時に圧着ロールへ付着しやすくなる等の問題を生じて作業性が低下し、材料強度が低下する等の点で好ましくない。
スウェル比が上記範囲未満では、成形加工性の改良効果が飽和するだけでなく、ネックインが大きくなるため好ましくない。一方、上記範囲を超えると成形加工性の改良効果が得られない、透明性が悪化する等の点で好ましくない。
ここで、スウェル比は、190℃に設定されたMFR測定装置を用い、押出量が1分間に0.1gとなるような速度でピストンを下降させ、直径1mm、長さ8mmのノズルを通して得られた押出物の直径とノズルの直径との比で表される効果をいう。なお、ノズルを通過した押出物はドローダウンを起こすので、イソプロピルアルコールを満たした容器に受け取るようにする。
このようなポリオレフィン系樹脂材料は、好ましくは、前記ポリオレフィン系樹脂組成物に、有機過酸化物を配合してなる樹脂混合物を溶融混練して得ることができる。
ここで使用される有機過酸化物としては、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル及びケトンパーオキサイド群に含まれるものである。例えば、ハイドロパーオキサイド群にはキュメンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等が含まれ、ジアルキルパーオキサイド群にはジクミルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイドなどがあり、ジアシルパーオキサイド群にはラウリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が含まれる。同様にパーオキシエステル群にはターシャリーパーオキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエイト等が、さらにケトンパーオキサイド群にはシクロヘキサノンパーオキサイド等がある。これらで例示されている有機過酸化物のうち1種あるいは数種を同時に用いていよい。また、有機過酸化物の配合割合は、前記組成物100重量部に対し0.005〜0.1重量部である。
有機過酸化物を配合してなる混合物の溶融混練は、一軸又は二軸のスクリュー式押出機、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープラストグラフ、小型バッチミキサー、連続ミキサー、ミキシングロール等の混練機を使用して行う。混練温度は、一般に180〜270℃程度で行われる。混練機は上述したものを二種以上を組み合わせることもできる。
過酸化物を加えた溶融混練は、上記成分(a)〜(d)、並びに必要に応じて用いられる付加的成分を配合するときに、同時に行うこともできる。さらに、(a)〜(d)を溶融混練した後に、付加成分的に過酸化物を加えることもできる。
II.化粧シート
本発明の化粧シートは、上記ポリオレフィン系樹脂材料からなるシート(以下、単に「ポリオレフィン樹脂シート」とも呼称する)であって、装飾処理が施されている。前記化粧シートは、単層シートでも良く、また上記ポリオレフィン系樹脂材料からなる表面シートと基材シートとを少なくとも有する複層シートとしても良い。
1.単層シート
(1)シートの製造
本発明の化粧シートは、上述したポリオレフィン系樹脂材料を、必要に応じて適宜ブレンドし、カレンダー製法、押出成形法等の常用の方法により製膜することにより得られる。前記化粧シートは、延伸シート、未延伸シートのいずれも使用可能である。化粧シートの厚みは、30〜200マイクロメータ、好ましくは40〜100マイクロメータである。
(2)易接着層
なお、前記化粧シートが単層シートのときは、前記のポリオレフィン樹脂シート自体に直接模様を印刷したり、接着剤を塗布することも可能であるが、インキや接着剤とポリオレフィン樹脂シートとの接着力を、より強固なものにする必要がある場合には、ポリオレフィン樹脂シート表面に易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施すことができる。
前記易接着層(プライマー層、或いはアンカー層とも云う)としては、アクリル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン(あるいはウレタン樹脂とも呼称する)、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンが使用されるが、特に前記ポリオレフィン樹脂シート表面に、コロナ放電処理等の易接着処理を施して、水酸基、カルボキシル基等の活性水素含有極性官能基を付与した後、該表面上にポリウレタンまたは塩素化ポリプロピレンの易接着層を形成することが望ましい。
前記アクリルとしては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル・(メタ)アクリル酸2ヒドロキシエチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂(但し、ここで(メタ)アクリルとはアクリル又はメタアクリルを意味するものとし、以下同様である)が挙げられる。
ポリウレタンとは、ポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンである。
ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族または脂環式イソシアネートが用いられる。あるいは、これらイソシアネートの付加体、または多量体も用いられる。
(3)装飾処理
本発明の化粧シートに施される装飾処理としては、例えば、顔料添加による着色(透明又は不透明着色)、模様の印刷、エンボス加工(加熱プレス)やヘアライン加工等による凹凸模様賦形、金属薄膜層の形成等が挙げられる。
上記添加する顔料としては、例えば、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、チタン黄、黄鉛、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー、インダスレンブルーRS、アニリンブラック等の有機顔料(或いは染料も含む)、アルミニウム、真鍮、等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛等の箔粉からなる真珠光沢(パール)顔料等である。これらは、粉末、或いは鱗片状箔片として添加、分散せしめられる。
上記模様の印刷としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等、公知の印刷法を用いインキ(或いは塗料)にて模様を形成する。模様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面ベタ等がある。模様はシートの表面、裏面、表裏両面、或いは層間に設ける。
模様印刷に用いられるインキ(或いは塗料)としては、バインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、等を用い、一種又は二種以上混合して用いる。これに前記に列挙した様な公知の顔料を添加した物を用いる。
ポリオレフィン系樹脂材料からなるシートに直接印刷する場合は、バインダーとして塩素化ポリオレフィン、ポリウレタン等が接着性の点で好ましいが、易接着プライマーを適当に選択して層形成すれば、其の他のバインダーを用いても十分な接着性を与える。
エンボス加工としては、ポリオレフィン系樹脂材料を加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却固定して形成するもので、公知の枚葉、或いは輪転式のエンボス機が用いられる。
凹凸模様としては、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等が挙げられる。
更に必要に応じて、凹凸模様の凹部に公知のワイピング法(特公昭58−14312号公報等参照)によって、着色インキを充填することもできる。着色インキとしては上記と同様のものが仕様可能である。但し、耐磨耗性の点で、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとするものが好ましい。
金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜は、化粧シートの全面に設けても、或いは、部分的にパターン状に設けても良い。
なお、本発明の化粧シートが単層の場合の層構成の一例を図1に示す。図1(A)では、ポリオレフィン系樹脂材料からなるシート1に顔料2が配合されて化粧シート3が形成されている。図1(B)では、ポリオレフィン系樹脂材料からなるシート1の一方の表面に易接着層(プライマー層)4が形成されており、該易接着層の表面に模様5が施されている。図1(C)では、ポリオレフィン系樹脂材料からなるシート1の表面に凹凸模様7が施されている。図1(D)では、ポリオレフィン系樹脂材料からなるシート1の表面にワイピング法によって着色インキ8が充填され、さらに模様5が施されている。
2.複層シート
本発明の化粧シートが複層の場合、該化粧シートは、基材シート上に前記ポリオレフィン系樹脂材料からなる表面シートを積層し、必要に応じて前記基材シート又は表面シートのいずれか又は両方に装飾処理を施してなることを特徴とする。前記化粧シートが複層の場合は、例えば、基材シートには前述した化粧シートに要求される機能(1)〜(14)のうち、機能(1)〜(6)及び(9)を主に担わせることとし、基材シートの表面に積層する表面シートには機能(1)〜(8)及び(10)〜(14)を主に担わせることとすることができる。
(1)基材シート
基材シートは、ポリオレフィンを主体とする樹脂材料からなる。ポリオレフィンとしては、基本的性能が優れるものとして、前記ポリオレフィン系樹脂材料を用いてもよいが、その他ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・ブテン−1共重合体、ポリプロピレン、プロピレン・ブテン−1共重合体、ポリブテン−1、ブテン−1・プロピレン・エチレン・3元共重合体、ブテン−1・ヘキセン−1・オクテン−1・3元共重合体、ポリメチルペンテン、或いは特開平6−16832号公報等に記載のオレフィン系エラストマー等のエラストマーが使用される。厚さは30〜200μm程度で、延伸シート、未延伸シートのいずれも使用可能であるが、Vカット加工等の成形適性上は、未延伸シートの方が良好である。
前記エラストマーとしては、ジエン系ゴム、水素添加ジエン系ゴム、オレフィンエラストマー等が用いられる。水素添加ジエン系ゴムは、ジエン系ゴム分子の二重結合の少なくとも一部分に水素原子を付加させてなるもので、ポリオレフィン系樹脂(本発明においては、ポリプロピレン)の結晶化を抑え、柔軟性をアップさせる。ジエン系ゴムとしては、イソプレンゴム、ブダジエンゴム、ブチルゴム、プロピレン・ブダジエンゴム、アクリロニトリル・ブダジエンゴム、アクリロニトリル・イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム等がある。オレフィンエラストマーとしては、2種類又は3種類以上のオレフィンと共重合しうるポリエンを少なくとも1種加えた弾性共重合体であり、オレフィンはエチレン、プロピレン、α−オレフィン等が使用され、ポリエンとしては、1,4ヘキサジエン、環状ジエン、ノルボルネン等が使用される。好ましいオレフィン系共重合体ゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−非共役ジエンゴム、エチレン−ブタジエン共重合体ゴム等のオレフィンを主成分とする弾性共重合体が挙げられる。なお、これらのエラストマーは、必要に応じて適度に架橋させる。架橋剤としては、硫黄、脂肪族有機過酸化物、芳香族有機過酸化物等公知の物が用いられる。
前記エラストマーの添加量としては、基材シートを構成する樹脂材料全量に対し、10〜60重量%、好ましくは30重量%程度である。エラストマーが10重量%より低いと一定荷重時伸度の変化が急峻になり過ぎ、また、破断時伸度、耐衝撃性の低下が生じ、又エラストマーが60重量%より高いと透明性、耐候性及び耐クリープ性の低下が生じる。
基材シートは、上述したポリオレフィンを配合ベースとし、これに着色剤を配合してなる樹脂材料からなる着色フィルムとするのが好ましい。かかる着色剤は基材シートに化粧シートとして必要な色彩を持たせるためのものであり、チタン白、亜鉛華、弁柄、朱、群青、コバルトブルー、黄鉛、チタン黄、カーボンブラック等の無機顔料、イソインドリノン、ハンザイエローA、キナクリドン、パーマネントレッド4R、フタロシアニンブルー等の有機顔料或いは染料、アルミニウム、真鍮等の箔粉からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸亜鉛等の箔粉からなる真珠光沢顔料等が用いられる。着色は透明着色、不透明(隠蔽)着色いずれでも可であるが、一般的には、被着体を隠蔽するために不透明着色が好ましい。
また、基材シートを構成する樹脂材料には、無機充填剤を配合することもできる。かかる無機充填剤としては、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、アルミナ、シリカ、クレー、タルク等の平均粒径0.1〜10μm程度の粉末が用いられる。添加量としては、1〜60重量%程度、より好ましくは5〜30重量%である。1重量%より低いと耐クリープ変形性及び易接着性の低下が生じ、60量%より高いと破断時伸度及び耐衝撃性の低下が生じる。
さらに、必要に応じて、熱安定剤、難燃剤、ラジカル捕捉剤等を添加する。熱安定剤は、フェノール系、サルファイト系、フェニルアルカン系、フォスファイト系、アミン系等公知のものであり、熱加工時の熱変色等の劣化の防止性をより向上させる場合に用いられる。難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の粉末が用いられ、これらは、難燃性を付与する必要がある場合に添加する。
これらの材料をブレンドしたものをカレンダー製法等の常用の方法により製膜して不透明着色基材シートを得る。得られる基材シートは、化粧シートの基材シートに求められる前記機能(1)〜(6)、(9)の機能(必要とされる機能)を満足する。基材シートの厚みは50〜200μm程度、好ましくは50〜100μm程度である。
基材シートの表面には、好ましくは、易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理が施される。易接着層(プライマー層、或いはアンカー層とも云う)としては、アクリル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンが使用されるが、特に、ウレタン樹脂が望ましい。
アクリル樹脂としては、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸エチル・(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、エチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・(メタ)アクリル酸メチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル・(メタ)アクリル酸ブチル・(メタ)アクリル酸2ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるアクリル樹脂(ただし、ここで(メタ)アクリルとはアクリル又はメタアクリルを意味する)等が用いられる。
ウレタン樹脂(ポリウレタン)とはポリオール(多価アルコール)を主剤とし、イソシアネートを架橋剤(硬化剤)とするポリウレタンである。ポリオールとしては、分子中に2個以上の水酸基を有するもので、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、アクリルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール等が用いられる。
また、イソシアネートとしては、分子中に2個以上のイソシアネート基を有する多価イソシアネートが用いられる。例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族イソシアネート、或いは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族(ないしは脂環族)イソシアネートが用いられる。或いは、これらのイソシアネートの付加体又は多量体を用いることができる。例えば、トリレンジイソシアネートの付加体、トリレンジイソシアネートの3量体等がある。
易接着処理を施した表面には、必要に応じて模様(層)を形成してもよい。図2(A)は易接着層を形成した1例であり、基材シート11に積層した表面シート12と模様層(13)との間に易接着層14を設けている。図2(D)に示すように、基材シート11が被着体31に面する側に易接着層14を設ける場合もある。模様層は基材シート又は後述する表面シートのいずれか一方、或いは両方に形成することができる。図2(C)及び図2(D)は模様13を基材11と表面シート12間に設けた例である。
装飾処理としては、図2(A)に示すような模様13の印刷、図2(B)に示すようなエンボス加工(加熱プレス)、ヘアライン加工等による凹凸模様15の賦形等であってよく、さらに、凹凸模様15の凹部に公知のワイピング法によって、着色インキ16を充填することもできる。また、金属薄膜を形成してもよい。模様印刷としては、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等公知の印刷法を用いインキ(或いは塗料)にて模様を形成する。模様としては、木目模様、石目模様、布目模様、皮絞模様、幾何学図形、文字、記号、或いは全面ベタ等がある。
インキ(或いは)塗料としては、バインダーとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、等を用い、1種又は1種以上混合して用いる。これに前記に列挙した様な公知の顔料を添加した物を用いる。基材シートに直接印刷する場合は、バインダーとして塩素化ポリオレフィン、ウレタン樹脂等が接着性の点で好ましいが、易接着プライマーを適当に選択して層形成すれば、其の他のバインダーを用いても十分な接着性を与える。
エンボス加工としては、基材シートを加熱軟化させ、エンボス版で加圧、賦形し、冷却固定して形成するもので、公知の枚葉、或いは輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等である。着色インキは前記と同様の物が可能である。但し、耐磨耗性の点で、2液硬化型ウレタン樹脂をバインダーとする物が好ましい。
金属薄膜は、アルミニウム、クロム、金、銀、銅等の金属を用い、真空蒸着、スパッタリング等の方法で製膜する。或いはこれらの組み合わせでも良い。該金属薄膜は、全面に設けても、或いは、部分的にパターン状に設けても良い。
(2)表面シート
本発明による化粧シートにおいて、上記のように必要に応じて装飾処理が施された基材シートの表面に、ポリオレフィン系樹脂材料からなるフィルムを表面シートとして積層する。前記ポリオレフィン系樹脂材料としては、単層シートの場合に該シートを構成するポリオレフィン系樹脂材料と同様の樹脂材料が用いられる。
本発明の表面シートを構成するポリオレフィン系樹脂材料には、化粧シートの表面層として求められる機能を補強するために、所望により、各種添加剤、補強材、充填剤、例えば、耐熱安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤等が添加されていてもよい。難熱剤は、基材シートの場合と同様であってよい。
もし、表面シート中に、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を添加する場合には、表面シートに隣接するインキ層、接着剤層等の層にはウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の分子中に塩素原子を含まない樹脂を用いると耐候性向上の点で良好である。また、もし、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリオレフィン等の分子中に塩素原子を含む樹脂を用いると、紫外線又は熱の作用によりこれらの樹脂から脱塩素反応で塩化水素が発生し、これがヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤と反応してその作用を失活・阻害するため、耐候性が十分に向上しない。
表面シートは、上述した表面シートを構成する樹脂材料を、必要に応じて適宜ブレンドし、カレンダー製法、押出成形法等の常用の方法により製膜することにより得られる。得られたフィルムは、化粧シートの表面シートに求められる前記機能(1)〜(8)及び(10)〜(14)、特に、機能(13)、(14)を満足する。表面シートの厚みは30〜200μm程度、好ましくは40〜100μm程度である。上記表面シートの基材シートとの接触面には、好ましくは、基材シートの場合と同様にして、易接着層の塗布、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の易接着処理を施すことができる。
前記した基材シート表面シートは、通常の手段により積層することができる。積層方法としては、溶融押出塗工(エクストルージョンコート)、熱プレスによる融着、或いは、2液硬化型ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂等の接着剤を用いたドライラミネート等であってよい。なお、表面シートは、一般的に透明(無色又は着色)とするが、不透明(隠蔽)着色でも良い。
本発明の化粧シートは、複層シートの場合も、その表面シート側の表面に、必要に応じて模様層を形成することができる。模様処理としては、図2(C)に示すようなエンボス加工(加熱プレス)、ヘアライン加工等による凹凸模様賦形、或いは、模様の印刷であってよい。模様印刷法、模様の種類、インキ(或いは)塗料の種類、バインダー等は、基材シートの場合と同様であってよい。更に必要に応じて、凹凸模様の凹部に公知のワイピング法によって、着色インキを充填することもできる。その際に、必要に応じて、エンボス加工面に前記したコロナ放電処理等の易接着処理を施し、着色インキの充填を行う。
好ましくは、さらにその表面シートの上に、耐擦傷性向上、艶調整のために上塗り塗膜層をを形成することができる。バインダーとして塩素化ポリオレフィン、2液硬化ポリウレタン樹脂等が好ましい。
3.上塗り塗膜層(OP層)
本発明の化粧シートには、該化粧シート(複層シートの場合は表面シート)の表面側に、分子中にイソシアネート基を有する樹脂からなる上塗り塗膜層を形成することができる。
分子中にイソシアネート基を有する樹脂としては、2液硬化型ポリウレタン樹脂、或いは1液硬化型ウレタン樹脂が用いられる。2液硬化型ポリウレタン樹脂としては、易接着層の樹脂系として前記したものと同様のポリオールとイソシアネートを混合したものを用いることができる。
なお、2液硬化型ポリウレタン樹脂を用いる場合の好ましい態様として、イソシアネート中のイソシアネート基(NCO基)の数(モル数)をそれと反応させるポリオールの水酸基(OH基)の数(反応当量)よりも多くし、ポリオールとイソシアネートとが反応した後でも未反応のイソシアネート基を確実にしかも多数残留させる態様がある。この場合、NCO基/OH基の比は最大1.4程度までとする。
1液型湿気硬化ウレタン樹脂は、分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを必須成分とする組成物である。前記プレポリマーは、通常は分子両末端に各々イソシアネート基を1個以上有するポリイソシアネートプレポリマーであり、室温で固体の熱可塑性樹脂の状態にあるものである。イソシアネート基同士が空気中の水分により反応して鎖延長反応を起こして、その結果、分子鎖中に尿素結合を有する反応物が生じて、この尿素結合にさらに分子末端のイソシアネート基が反応して、ビウレット結合を起こして分岐し、架橋反応を起こす。
分子末端にイソシアネート基を有するプレポリマーの分子鎖の骨格構造は任意であるが、具体的には、ウレタン結合を有するポリウレタン骨格、エステル結合を有するポリエステル骨格、ポリブタエジン骨格等である。適宜これら1種又は2種以上の骨格構造を採用する。なお、分子鎖中にウレタン結合がある場合は、このウレタン結合とも末端イソシアネート基が反応して、アロファネート結合を生じて、このアロファネート結合によっても架橋反応を起こす。
この様な上塗り塗膜層には、さらに必要に応じ、紫外線吸収剤(前記のトリアリールトリアジン型等各種のものから選ぶことができる)、アルミナ(特に球状α−アルミナが好ましい)、シリカ等の微粒子からなる減摩剤兼艶消剤、銀ゼオライト等の抗菌剤等を添加する。艶消剤を添加した場合は、上塗り塗膜層は艶調整コートとして機能する。
以上のように、化粧シート(又は表面シート)中に添加する紫外線吸収剤として分子中にOH基を有する有機系のものを使用し、且つその表面にイソシアネート基を有する樹脂を使用して上塗り塗膜層を形成すると、紫外線吸収剤が経時的にブリードアウト(滲出)して上塗り塗膜層に入ったときに、その紫外線吸収剤のOH基と上塗り塗膜層中のイソシアネート基とがウレタン反応し、上塗り塗膜層中に捕捉されるので、紫外線吸収剤の経時的なブリードアウトが防止される。特に有機系の紫外線吸収剤がブリードアウトし易いポリオレフィン樹脂の場合に有効であり、本発明で化粧シート(又は複層の場合は表面シート)に採用する上記ポリオレフィン系樹脂材料の場合にも好適である。
好ましくは、さらにその上塗り塗膜層の上に、さらに艶調整保護コート層を形成することができる。バインダーとして塩素化ポリオレフィン、2液硬化ポリウレタン等が好ましい。
III.用途
本発明の化粧シートは、そのまま化粧材として用いても良いが、該シートを他の被着体(裏打材)に積層して使用することもできる。積層は、被着体に化粧シート自体が(熱融点等で)接着可能な場合は、接着剤層は省いても良く、また、化粧シート自体では被着体と接着しない場合は、適当な接着剤にて積層してもよい。
被着体が最終製品であり、その表面化粧の為に化粧シートを積層する場合も有れば、必要に応じ化粧シートの力学的強度の補強、或いは隠蔽性の付与のため化粧シート裏面に被着体を積層する場合も有る。
被着体としては、例えば、各種素材の平板、曲面板等の板材、立体形状物品〔成形品〕、シート(或いはフィルム)等の各種形状の物品が対象となる。板材、立体形状物品、或いはシート(フィルム)のいずれにも用いられる素材としては、例えば、杉、檜、松、ラワン、チーク等の樹木からなる木材単板、木材合板、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質板、鉄、アルミニウム等の金属、アクリル、ポリカーボネート、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアセテート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリオレフイン、ABS、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、セルロース系樹脂、ゴム等の樹脂、専ら板材、或いは立体形状物品として用いられる素材としては、例えば、硝子、陶磁器、等のセラミックス、ALC(発泡軽量コンクリート)等のセメント、硅酸カルシウム、石膏等の非セメント窯業系材料、専らシート(或いはフィルム)として用いられる素材としては、例えば、上質紙、和紙等の紙、炭素、石綿、チタン酸カリウム、硝子、合成樹脂等の繊維からなる不織布又は織布等がある。
これら各種被着体への積層方法としては、例えば、接着剤層を間に介して板状基材に加圧ローラーで加圧して積層する方法、特公昭50−19132号公報、特公昭43−27488号公報等に記載される様に、化粧シートを射出成形の雌雄両金型間に挿入して、両金型を閉じ、雄型のゲートから熔融樹脂を射出充填して後、冷却して樹脂成形品の成形と同時にその表面に化粧シートを接着積層する、所謂射出成形同時ラミネート方法、特公昭56−45768号公報、特公昭60−58014号公報等に記載される様に、成形品の表面に化粧シートを間に接着剤層を介して対向乃至は載置し、成形品側からの真空吸引による圧力差により化粧シートを成形品表面に積層する、所謂真空プレス積層方法、特公昭61−5895号公報、特公平3−2666号公報等に記載される様に、円柱、多角柱等の柱状基材の長軸方向に、化粧シートを間に接着剤層を介して供給しつつ、複数の向きの異なるローラーにより、柱状体を構成する複数の側面に順次化粧シートを加圧接着して積層してゆく、所謂ラッピング加工方法、実公大15−31122号公報、特開昭48−47972号公報等に記載される様に、先ず化粧シートを板状基材に接着剤層を介して積層し、次いで板状基材の化粧シートとは反対側の面に、化粧シートと板状基材との界面に到達する、断面がV字状、又はU字状溝を切削し、次いで該溝内に接着剤を塗布した上で、該溝を折り曲げ箱体又は柱状体を成形する所謂、Vカット又はUカット加工方法等がある。
特に、本発明の化粧シートを凹凸立体物に貼り合わせる方法としては、上記方法のうち、ラッピング加工法、Vカット加工法、射出成形同時ラミネート法、真空成形同時ラミネート法等が好ましい。
本発明の化粧シートは各種被着体に積層し、所定の成形加工等を施して、各種用途に用いることができる。例えば、壁、天井、床等建築物の内装、窓枠、扉、手摺、廻縁、幅木等の建具、乃至は造作部材の表面化粧、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧、自動車、電車等の車輛内装、航空機内装、窓硝子の化粧等である。
以下、本発明の実施例について詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における生産性、各製品物性の評価方法は以下の通りである。
1.生産性
口径120mmの押出機に装着した幅1200mm、スリット幅0.8mmのTダイスより温度240℃にて樹脂を押出し、80μmの厚みとなる様にシート成形を行い、量産が可能な厚み精度が得られる最高製膜速度で評価した。
2.製品物性
(1)耐熱促進試験
上塗り塗膜を施した化粧シートを、40℃、80℃、100℃の各温度に設定したオーブン中に入れて所定期間放置し(所定期間;40℃=400日まで、80℃=5週間まで、100℃=10日まで)、途中経時で外観を確認した(40℃=10日毎、80℃=1週間毎、100℃=1日毎)。また、上塗り塗膜層の密着性をセロハン粘着テープにて試験した(テープ密着試験)。具体的な試験方法としては、セロハン粘着テープ(ニチバン株式会社、商品名「セロテープ(登録商標)」、産業用24mm幅)を塗膜表面に貼り、室温(20℃)にて布でこすり圧着した。該テープ表面を室温にまで冷却し、手で一気にセロハン粘着テープを剥離した。塗膜のセロハン粘着テープへの付着の有無を目視で確認した。
(2)耐候性促進試験
カーボンアーク燈型サンシャインウエザオメーターを用いてブラックパネル温度63℃で、120分中18分降雨で試験した後(以下、S.W.O.M試験という)、目視で観察をして、OP層等の各層間の浮き、脱落などの異常の有無を検査した。
(3)耐候性促進試験
アイスーパーUVテスター(岩崎電気株式会社製)を用いブラックパネル温度63℃にて、照度60mW/cm2、光源からの距離240mm、照射スペクトル帯域295〜450mm、5時間照射し、1時間結露で試験した後(以下、S−UV試験という)、目視で観察をして、OP層等の各層間の浮き、脱落などの異常の有無を検査した。
〔実施例1〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して行った値)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(JIS−K−6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体)4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)をブレンダーで混合したのち、溶融押出して樹脂材料を得た。得られた樹脂材料のMFRは6g/10分(230℃)、スウェル比は1.30であった。
次にこの樹脂材料をTダイ押出機にて、厚み80μmの透明シートに成膜し、その表裏両面にコロナ放電処理を施した。次に、該シートの裏面に着色インキ(バインダーはアクリルポリオール100重量部と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート8重量部、顔料は弁柄、黄鉛、カーボンブラック、酸化チタンからなる)にて、木目模様をグラビア印刷し、反対面(表面)にアクリルポリオール100重量部と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート10重量部、艶消し剤はシリカ粒子(平均粒径2μm)からなるインキをグラビア印刷にて2μm厚みの上塗り塗膜層(OP層)を形成し化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
着色基材シートとして、アイソタクチックポリプロピレン100重量部に水素添加スチレン−ブタジエンゴム60重量部、炭酸カルシウム微粒子からなる無機充填剤25重量部、チタン白、弁柄、黄鉛計5重量部からなる着色顔料により着色した厚さ60μm厚みのポリオレフィン系樹脂シートを製造した。この着色原反に、コロナ放電処理後、実施例1と同様のインキを用いてグラビア印刷にて木目模様を印刷し、反対面(裏面)にもコロナ放電処理後、シリカを8重量%含むウレタン樹脂プライマーコート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート+アクリルポリオール)をグラビア印刷にて厚さ2μmに形成し、印刷済み着色基材シートを得た。
その後、該基材シートの印刷面上にポリエステルポリオールと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる接着剤層を10μm形成し、あらかじめ成膜しておいた実施例1記載の樹脂材料からなる80μm厚みの透明表面シートとドライラミネートにて貼り合わせた。着色絵柄印刷済み着色基材シートと透明表面シートからなる複層シートを更に加熱処理し、木目導管模様のエンボス(以下、EMとも呼称する)版を用いエンボス加工をした。該エンボス加工面にコロナ放電処理を行い、アクリルポリオールと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート及び平均粒径2μmのシリカ粒子からなる透明上塗り塗膜層(OP層)をグラビアロールコーティングにて3μm厚みに形成し、化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
高密度ポリエチレン60重量%をベースに熱可塑性エラストマーとして水素添加スチレン−ブタジエンゴムを30重量%、無機添加剤として炭酸カルシウム10重量%、また、着色顔料として弁柄とカーボンブラックを5重量%添加して、熱安定剤及びヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を5重量%ブレンドしたものをカレンダー製法にて厚み60μmに成膜した不透明着色シートを成製した。この着色基材シート(着色PE)に、コロナ放電処理後グラビア印刷にて実施例1と同様のインキを用いて木目模様を印刷し、反対面にもコロナ放電処理後、シリカを8重量%含むウレタン樹脂プライマーコート(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート+アクリルポリオール)をグラビア印刷にて形成し、印刷済み着色基材シートを得た。
その後、ポリエステルポリオールと1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートからなる接着剤層を10μm形成し、その面に実施例1記載の樹脂材料をTダイから樹脂温度240℃、60μm厚みにて溶融押出し着色絵柄印刷済み基材シートと透明表面シートからなる複層シートを得た。該複層シートを更に加熱処理し、木目導管模様のEM版を用いてエンボス加工をした。該エンボス加工面にコロナ放電処理を行い、EMによる凹部に着色インキ(バインダーはアクリルポリオール100重量部と1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート8重量部、顔料は弁柄とカーボンブラックからなる)を充填し、さらにその表面にアクリルポリオールとイソシアネート及び平均粒径2μmの艶消し剤(シリカ粒子)からなる透明上塗り塗膜層(OP層)をグラビアロールコーティングにて2μm厚みに形成し、化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体49モル%、4−メチル−1−ヘプチル基である誘導体20モル%、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基である誘導体19モル%、2−エチル−1−ヘキシル基である誘導体10モル%を含有する誘導体組成物、イソオクチル誘導体の合計量は98モル%)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))87重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=7g/10分(230℃)、スウェル比=1.25)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表2に示す。
〔実施例6〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.9重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)0.1重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=5g/10分(230℃)、スウェル比=1.35)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表2に示す。
〔実施例7〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))80.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)15重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=4g/10分(230℃)、スウェル比=1.35)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表2に示す。
〔実施例8〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))93.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)2重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=8g/10分(230℃)、スウェル比=1.25)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表2に示す。
〔比較例1〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRがノルマルオクチル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例1と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表3に示す。
〔比較例2〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRがノルマルオクチル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例2と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表3に示す。
〔比較例3〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRがノルマルオクチル基)5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.2重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=12g/10分(230℃)、スウェル比=1.05)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表3に示す。
〔比較例4〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))86重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)6重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=7g/10分(230℃)、スウェル比=1.25)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表3に示す。
〔比較例5〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.95重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−ヘキシル基)0.05重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=5g/10分(230℃)、スウェル比=1.35)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表3に示す。
〔比較例6〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.9重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LF440HB、MFR=3g/10分(190℃)、Q値=2)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRがノルマルオクチル基)0.1重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=5g/10分(230℃)、スウェル比=1.15)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表4に示す。
〔比較例7〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが2−エチル−1−ブチル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表4に示す。
〔比較例8〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRがシクロヘキシル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表4に示す。
〔比較例9〕
エチレン・プロピレンランダム共重合体(RCP:日本ポリケム(株)製ノバテック(登録商標)PP・EG7、MFR=1.7g/10分(230℃)、エチレン含量=2.2重量%(NMR法))91.5重量%、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE:日本ポリケム(株)製ノバテックLD・LC604、MFR=8g/10分(190℃)、Q値=8)4重量%、トリアリールトリアジン誘導体(上記式(1)のRが3−エチル−1−オクチル基)0.5重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(上記式(2)のR、Rがメチル基、Rが水素原子であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体、MFR=3g/10分(190℃))4重量%からなる組成物100重量部に対し、有機過酸化物(ジ−t−ブチルパーオキサイド)0.01重量部、及び0.05重量部のフェノール系安定剤(テトラキス[メチレン−3−(3’−5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン)からなる樹脂材料(MFR=6g/10分(230℃)、スウェル比=1.30)を表面シートに用いる以外は、実施例3と同様にして化粧シートを得た。製品物性等の評価結果を表4に示す。
Figure 2008195958
Figure 2008195958
Figure 2008195958
Figure 2008195958
化粧シートが単層の場合の層構成の一例を説明する図である。 化粧シートが複層の場合の層構成の一例を説明する図である。
符号の説明
1 ポリオレフィン系樹脂組成物からなるシート
2 顔料
3 化粧シート
4 プライマー層
5 模様
7 凹凸模様
8 着色インキ
11 基材シート
12 表面シート
13 模様
14 易接着層
15 凹凸模様
16 着色インキ
31 被着体

Claims (4)

  1. 下記成分(a)〜(d)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、230℃におけるMFRが2〜10g/10分であって、且つ190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40であるポリオレフィン系樹脂材料により形成されるシートであって、装飾処理を施してなることを特徴とする化粧シート。
    (a)NMR法によるエチレン含有量が1〜4重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体;70〜96重量%
    (b)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、Q値が6以上の低密度ポリエチレン;2〜15重量%
    (c)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体;0.1〜5重量%
    Figure 2008195958
    (式中、Rはイソオクチル基)
    (d)エチレンと下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物との共重合体;2〜10重量%
    Figure 2008195958
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    (ただし、ポリオレフィン系樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレンのMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、Q値は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。)
  2. 基材シートと表面シートとを少なくとも有する複層シートであって、前記表面シートが、下記成分(a)〜(d)を含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、230℃におけるMFRが2〜10g/10分であって、且つ190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40であるポリオレフィン系樹脂材料により形成されており、且つ前記基材シート及び表面シートのいずれか又は両方に装飾処理を施してなることを特徴とする化粧シート。
    (a)NMR法によるエチレン含有量が1〜4重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体;70〜96重量%
    (b)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、Q値が6以上の低密度ポリエチレン;2〜15重量%
    (c)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体;0.1〜5重量%
    Figure 2008195958
    (式中、Rはイソオクチル基)
    (d)エチレンと下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物との共重合体;2〜10重量%
    Figure 2008195958
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)
    (ただし、ポリオレフィン系樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレンのMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、Q値は、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。)
  3. 前記ポリオレフィン系樹脂材料が、前記成分(a)〜(d)を含有する樹脂組成物100重量部に対し、有機過酸化物を0.005〜0.1重量部配合してなる樹脂混合物を溶融混練して得られるものであることを特徴とする請求項1または2記載の化粧シート。
  4. 化粧シートが、建築物の内装用、建具、乃至は造作部材の表面化粧用、家具又は弱電・OA機器のキャビネットの表面化粧用、車輛内装用、航空機内装用、または窓硝子の化粧用であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧シート。
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