JP4015489B2 - 耐候性に優れた押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、押出ラミネート成形加工性に優れ、また高濃度で耐候剤を配合してもラミネート加工したときに耐候剤の揮散やブリードアウトが防止され、透明性の低下や長期耐候性能の低下がない押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン系熱可塑性樹脂シートやフィルムの耐候性を向上させるために、ヒンダードアミン系の光安定剤や紫外線吸収剤を配合することは、広く実施されている。
特に、農業用フィルムや建築、土木用途でのフィルムやシートには高い耐候性能が要求されている。この様なフィルムやシートへ使用されている樹脂には、ポリエチレンやポリプロピレンをベースとして、各種の耐候性安定剤が配合されている。耐候性に関してはフィルムやシートの劣化を防止し、より長寿命で性能の良いフィルムやシートを得るために、種々の開発がなされてきた。
【0003】
フィルムやシートは、空気中の酸素の存在下、太陽光中の紫外線により劣化し、強伸度が低下し破損する。これの改良のために種々の耐候性安定剤が配合されている。配合される耐候性安定剤を大別してみると、紫外線吸収剤と光安定剤とに分けられる。紫外線吸収剤については、従来はニッケル系化合物が中心であったが、近年、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の紫外線吸収剤が開発され、種々の用途へ展開されている。また、光安定剤については立体障害性アミン系化合物が開発されており、これらはその優れた性能から、現在の耐候性安定剤の主流となっている。
【0004】
これら耐候性安定剤は、単独または併用して用いられるが、特にフィルムやシートが他の基材との積層体であったり、内包するものを光劣化から保護する必要のある場合には、光安定剤と紫外線吸収剤を必ず併用する必要がある。しかしながら、上記紫外線吸収剤も、光安定剤も長期使用すると、樹脂中から表面へブリードアウトし、フィルムやシートの表面から洗い流される等により当初の配合濃度よりも低い濃度となり、結果として長期耐候性能としては不満足な性能しか得られなかった。従って、長期耐候性能が必要な場合は、高濃度の光安定剤や紫外線吸収剤を予め配合しておく必要があるが、フィルムやシートの表面にブリードアウトした紫外線吸収剤や光安定剤により、フィルムやシートが白く濁るなど透明性が損なわれる問題もあった。特に他のポリオレフィン系基材フィルムやシートと積層されて使用される場合においては、添加剤のブリードアウトにより基材との界面接着強度が落ちる、ということが問題となっていた。
また、特開2001−2842号公報、特開2001−2856号公報、特開2001−2860号公報などに示されるように特定のトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を添加することで上記問題はかなり改善されたが、超長期での使用や、高濃度添加の場合には若干のブリードアウトが生じるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述の問題点に鑑み、フィルムやシートに加工した際に高濃度で配合しても添加剤が表面へブリードアウトして透明性を損なうことなく、長期使用しても添加剤濃度が変化せず、従って長期耐候性能に優れ、且つ押出ラミネート加工性に優れたポリオレフィン樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定のポリオレフィン樹脂組成物に特定の光安定剤と特定の紫外線吸収剤を配合し、さらに必要に応じて、有機過酸化物を配合して溶融混練することにより、押出ラミネート加工性に優れ、フィルムやシートに加工しても添加剤がブリードアウトして透明性を損なうことなく、長期使用しても耐候性能が低下することのない押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物が得られることを見出し本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、230℃におけるメルトフローレート(以下、「MFR」という)が2〜10g/10分、190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40である、下記の成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有する樹脂組成物であって、(A)〜(D)の合計量に対する成分(A)、(B)、(C)、(D)の割合がそれぞれ、70〜96重量%、2〜15重量%、0.1〜5重量%、2〜10重量%であることを特徴とする押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
(A)NMR法によるエチレン含有量が1.0〜6.0重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体
(B)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が6以上の低密度ポリエチレン
(C)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体または下記式(1)で表されるR 1 の異なるトリアリールトリアジン誘導体を2種類以上含む誘導体組成物
【0008】
【化3】
(式中、R1はイソオクチル基)
(D)エチレン(a)と下記式(2)で示される環状アミノビニル化合物(b)との共重合体であって、(a)と(b)との和に対する(b)の割合が0.0005〜0.85モル%で、かつ該共重合体中に(b)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(b)の総量に対して83%以上であり、該共重合体の190℃におけるMFRが0.1〜200g/10分であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体
【0009】
【化4】
(式中、R2及びR3は、おのおの独立して水素原子またはメチル基を表し、R4は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、置換基記載の無い部分は全て水素原子を表す。)
(ただし、ポリオレフィン樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレン及びエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。)
【0010】
また、本発明の第2の発明によれば、さらに、有機過酸化物(E)を、(A)〜(D)の合計100重量部に対して、0.005〜0.1重量部配合し、溶融混練してなることを特徴とする第1の発明に記載の押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、エチレン・プロピレンランダム共重合体(A)、低密度ポリエチレン(B)、トリアリールトリアジン誘導体(C)及びエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(D)を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物、さらに必要に応じて、有機過酸化物(E)を添加して溶融混練してなるポリオレフィン樹脂組成物である。以下、各成分、製造方法、用途について説明する。
【0012】
(1)エチレン・プロピレンランダム共重合体(A)
本発明で用いられるエチレン・プロピレンランダム共重合体(A)は、プロピレンとエチレンのランダム共重合体であって、NMR法によるエチレン含有量が1〜6重量%、好ましくは2〜5重量%である。エチレン含有量が上記範囲未満では、耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると表面に傷が付きやすい、伸びやすいといった問題があり好ましくない。
【0013】
また、該エチレン・プロピレンランダム共重合体のMFR(メルトフローレート;JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、得られるポリオレフィン樹脂組成物のMFRを満足する範囲であれば特に限定されないが、好ましくは0.1〜10g/10分、より好ましくは0.5〜8g/10分である。MFRが上記範囲未満では、成形加工性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると材料強度や耐候性が低下するので好ましくない。
【0014】
さらに、該エチレン・プロピレンランダム共重合体の密度(JIS−K6921−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値)は、特に限定されないが、好ましくは0.895〜0.905g/cm3、より好ましくは0.900〜0.904g/cm3である。密度がこの範囲内であれば材料強度や硬度、耐候性のバランスに優れるという利点がある。密度測定は、試料として上記MFR測定によって得られるストランドを用い、密度勾配管法によって行った。
【0015】
かかるエチレン・プロピレンランダム共重合体の製造方法は、特に限定されず、従来公知の方法で製造されたものを使用することができ、また市販されている種々のものを使用することができる。
【0016】
(2)低密度ポリエチレン(B)
本発明で用いられる低密度ポリエチレン(B)は、主としてエチレンホモポリマー、特に高圧法分岐低密度ポリエチレンであり、そのMFR(JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、1〜10g/10分、好ましくは3〜8g/10分である。MFRが上記範囲未満では、低密度ポリエチレンの分散性が悪くなるので好ましくなく、上記範囲を超えると成形加工性が劣るので好ましくない。
【0017】
また、低密度ポリエチレンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、6以上、好ましくは8以上である。Mw/Mn値が6未満の低密度ポリエチレン樹脂を用いても、押出ラミネート加工性の改良効果は乏しい。Mw/Mn値の上限は特に限定されないが、10程度、好ましくは9程度である。
なお、Mw/Mnの測定はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で行った。測定条件は次の通りである。
装置:ウオーターズ社製GPC 150C型
検出器:MIRAN社製 1A赤外分光光度計(測定波長、3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S 3本(カラムの較正は東ソー製単分散ポリスチレン(A500,A2500,F1,F2,F4,F10,F20,F40,F288の各0.5mg/ml溶液)の測定を行い、溶出体積と分子量の対数値を2次式で近似した。また、試料の分子量はポリスチレンとポリエチレンの粘度式を用いてポリエチレンに換算した。ここでポリスチレンの粘度式の係数はα=0.723、logK=−3.967であり、ポリエチレンはα=0.733、logK=−3.407である。)
測定温度:140℃
濃度:20mg/10mL
注入量:0.2ml
溶媒:オルソジクロロベンゼン
流速:1.0ml/分
【0018】
さらに、低密度ポリエチレンの密度(JIS−K6922−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値)は、特に限定されないが、好ましくは0.930g/cm3以下である。密度が上記範囲内であれば相溶性が良好である。密度測定は、試料として上記MFR測定によって得られるストランドを用い、密度勾配管法によって行った。
【0019】
なお、ここでいう低密度ポリエチレンは、主としてエチレンホモポリマー、特に高圧法分岐低密度ポリエチレンであるが、上記条件を満たす限り、α−オレフィン等の他の共重合成分を少量含有する共重合体であってもよい。また、かかる共重合体とエチレンホモポリマーとの混合物であってもよい。かかる低密度ポリエチレンは、一般にいわゆる高圧法で製造されるものであるが特に制限はなく、また、市販されているものを適宜使用することができる。
【0020】
(3)トリアリールトリアジン誘導体(C)
本発明で用いられるトリアリールトリアジン誘導体(C)は、紫外線吸収剤であって、下記式(1)で表される化合物である。
【0021】
【化5】
【0022】
ここで、式(1)中、R1はイソオクチル基である。かかる特定構造の紫外線吸収剤は、従来ポリオレフィン系樹脂には使用されていなかったが、本発明ではこれをポリオレフィン系樹脂に配合することにより、ポリオレフィン系樹脂に一般的に使用されているベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、更には上記式(1)においてR1がノルマルオクチル基であるようなトリアリールトリアジン系の紫外線吸収剤を用いた場合に比べて、高濃度でも格段にブリードアウトを抑制することができる。上記式(1)において、R1がノルマルオクチル基では、超長期ではブリードアウトによる白化が生じやすくなるので好ましくなく、イソオクチル基以外のイソアルキル基でも、紫外線吸収性能とブリード性のバランスが得られないので好ましくない。
【0023】
上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体としては、R1が1種類のイソオクチル基でも構わないし、2種類以上のイソオクチル基からなる混合物でも構わない。用いられるイソオクチル基としては、2−オクチル基、2−メチル−1−ヘプチル基、3−メチル−1−ヘプチル基、4−メチル−1−ヘプチル基、5−メチル−1−ヘプチル基、6−メチル−1−ヘプチル基、3−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、4−エチル−1−ヘキシル基、4−オクチル基、2−プロピル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基、2−イソプロピル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ヘプチル基、3−メチル−2−ヘプチル基、4−メチル−2−ヘプチル基、5−メチル−2−ヘプチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、2,2−ジメチル−1−ヘキシル基、2,3−ジメチル−1−ヘキシル基、2,4−ジメチル−1−ヘキシル基、2,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3,3−ジメチル−1−ヘキシル基、3,4−ジメチル−1−ヘキシル基、3,5−ジメチル−1−ヘキシル基、4,4−ジメチル−1−ヘキシル基、4,5−ジメチル−1−ヘキシル基、5,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3−メチル−3−ヘプチル基、3−エチル−2−ヘキシル基、4−エチル−2−ヘキシル基、2−メチル−2−エチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、3−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、4−メチル−3−ヘプチル基、5−メチル−3−ヘプチル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2−エチル−3−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−エチル−3−ヘキシル基、2,2−ジエチル−1−ブチル基、4−メチル−4−ヘプチル基、3−メチル−4−ヘプチル基、2−メチル−4−ヘプチル基、2,3−ジメチル−3−ヘキシル基、2,4−ジメチル−3−ヘキシル基、2,5−ジメチル−3−ヘキシル基、2,3、−ジメチル−2−エチル−1−ブチル基、2−イソプロピル−3−メチル−1−ブチル基、3,3,4−トリメチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基などがある。
【0024】
上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、通常のトリアリールトリアジンの合成方法により、容易に合成することが可能である。例えば、2,4,6−トリクロロトリアジンにルイス酸触媒の存在下でキシレン2モルと3−アルコキシフェノール1モルを付加させてもよく、また、2,6−ジメチルベンズアミジンのハロゲン化水素酸塩とハロゲン化ギ酸エステルより2−ヒドロキシ−4,6−ジアリールトリアジンを合成し、次いで塩化チオニルで処理して2−クロロ−4,6−ジアリールトリアジンとしたのち3−アルコキシフェノールとルイス酸触媒で反応してもよい。
また、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、市販のものを使用することもできる。
【0025】
本発明で用いるトリアリールトリアジン誘導体には、本発明の効果を阻害しない範囲で、R1として、イソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体が含まれていても構わない。R1として、イソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体の許容量は、トリアリールトリアジン誘導体の種類によって異なるが、全トリアリールトリアジン誘導体に対しておおよそ30モル%未満である。
【0026】
(4)エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(D)
本発明で用いられるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(D)は、光安定剤であって、エチレン(a)と下記式(2)で示される環状アミノビニル化合物(b)との共重合体(エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体)である。
【0027】
【化6】
【0028】
上記式(2)中、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R4は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。好ましくは、R2及びR3はそれぞれメチル基であり、R4は水素原子である。
【0029】
式(2)で表されるビニル化合物(b)は公知であり、公知の方法、例えば特公昭47−8539号公報、特開昭48−65180号公報等に記載された方法にて合成することができる。
【0030】
式(2)で表されるビニル化合物の代表例としては、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等を挙げることができる。
【0031】
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の好ましいものとしては、そのエチレン(a)と環状アミノビニル化合物(b)との和に対する該(b)の割合が、0.0005〜0.85モル%、より好ましくは0.001〜0.55モル%であるものが挙げられる。すなわち、本共重合体の好ましいものは、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマー(環状アミノビニル化合物(b))の含有量が少ない割に高い光安定性を有するものである。環状アミノビニル化合物(b)の濃度は0.0005モル%で充分に光安定化効果を発揮し、一方、0.85モル%を超えると実質的に不経済となる傾向にある。
また、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、該共重合体中に(B)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(b)の総量に対して83%以上、好ましくは90%以上であるものが好ましい。
【0032】
環状アミノビニル化合物(b)の存在確認は、特開平4−80215号公報に記載されている通り、次のようにして行われる。13C−NMR(例えば日本電子製JNM−GSX270 Spectrometer)にて、公知の方法(例えば、化学同人発行「機器分析のてびき(1)」53〜56頁(1985)参照)に従い、文献記載のポリアクリル酸エチル(朝倉書店発行「高分子分析ハンドブック」969頁(1985)参照)及びエチレン−アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体(Eur. Poly. J.25巻、4号、411〜418頁(1989)参照)の化学シフトを用いて、テトラメチルシラン基準における32.9ppmのピークを孤立したビニルモノマー(b)の分岐点からα位にあるメチレン基によるものとし、35.7ppmのピークを連続した二つのビニルモノマー(b)の分岐点に挟まれたメチレン基によるものと帰属した。これら二つのシグナルを用いて、エチレン(a)とビニルモノマー(b)との共重合体においてビニルモノマー(b)が孤立して存在する割合を、下記計算式によって算出することができる。
【0033】
【数1】
【0034】
上記により見積もった側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーが2個以上連続せず、孤立して存在する割合が、共重合体中のビニルモノマー(b)の総量に対して83%以上であるものが好ましい。側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーが2個以上連続せず、孤立して存在する割合が83%未満であると、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーの含量が少ない割に高い光安定性を有するという特徴が発揮されない場合がある。
【0035】
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFR(JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、0.1〜200g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、より好ましくは1〜5g/10分である。エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRが上記範囲未満では、ポリオレフィン樹脂とのなじみが悪く、ブレンドした場合、フィッシュアイやブツなどフィルム用途での可視欠点の原因となる。一方、MFRが上記範囲を超えると、分子量が大きい共重合体といえども拡散透失によるブリード、ブルーム現象が生起したり、ポリオレフィン樹脂とブレンドした場合、得られるポリオレフィン樹脂組成物の強度低下の原因となる。
【0036】
さらに、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、GPCを用い、単分散ポリスチレンにて検量線を作成し決定した、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、3〜120の範囲にあることが望ましい。特に好ましい範囲は5〜20である。
ここで、Mw/Mn値は、低密度ポリエチレンのMw/Mnと同様にして測定する値である。
【0037】
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、所要単量体を共重合条件に付すことによって製造されるが、高圧法低密度ポリエチレン製造装置での製造が可能である。通常はラジカル重合で製造され、使用される触媒は遊離基発生開始剤、例えばジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、アゾ化合物等が有用である。重合装置はエチレンの高圧ラジカル重合法で一般的に用いられている連続攪拌式槽型反応器又は連続式管型反応器等を使用することができる。重合圧力は1000〜5000kg/cm2程度、重合温度は100〜400℃程度である。
【0038】
(5)有機過酸化物(E)
本発明のポリオレフィン組成物においては、必要に応じて、有機過酸化物(E)を配合することができる。有機過酸化物(E)を配合して溶融混練することにより、本発明のポリオレフィン組成物のMFR及びスウェル比を特定の範囲に容易に制御することができる。
有機過酸化物(E)としては、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル及びケトンパーオキサイド群に含まれるものが挙げられる。具体的には、例えば、ハイドロパーオキサイド群にはキュメンハイドロパーオキサイド、ターシャリーブチルハイドロパーオキサイド等が含まれ、ジアルキルパーオキサイド群にはジクミルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイドなどがあり、ジアシルパーオキサイド群にはラウリルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等が含まれる。同様にパーオキシエステル群にはターシャリーパーオキシアセテート、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエイト等が、さらにケトンパーオキサイド群にはシクロヘキサノンパーオキサイド等がある。これらで例示されている有機過酸化物のうち1種あるいは数種を同時に用いていよい。
【0039】
(6)その他の配合成分
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、上述した紫外線吸収剤及び光安定剤に加えて、他の付加的成分を、本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤を挙げることができる。
【0040】
(7)各成分の配合割合
本発明のポリオレフィン樹脂組成物における上記各成分の配合割合は、(A)〜(D)の合計量に対して、次の範囲である。
エチレン・プロピレンランダム共重合体(A)の含有割合は、70〜96重量%、好ましくは84〜94重量%である。(A)の割合が上記範囲外では耐候性が劣ったり、押出ラミネート加工性が劣るので好ましくない。
低密度ポリエチレン(B)の含有割合は、2〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。(B)の割合が上記範囲未満では成形加工性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると透明性が低下するので好ましくない。
トリアリールトリアジン誘導体(C)の含有割合は、0.1〜5重量%である。(C)の割合が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると色相、経済性の点で好ましくない。
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体(D)の含有割合は、2〜10重量%である。(D)の割合が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えるとべたつきやブリード性、経済性の点で好ましくない。
有機過酸化物(E)の配合割合は、(A)〜(D)の合計100重量部に対し、好ましくは0.005〜0.1重量部、より好ましくは0.01〜0.05重量部である。(E)の割合が上記未満では押出ラミネート加工時の高速成形性に劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると材料強度が低下するほか、押出ラミネート加工時のネックインが大きくなり、好ましくない。
【0041】
(8)ポリオレフィン樹脂組成物の製造
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、上記必須成分(A)〜(D)、必要に応じて配合される成分(E)及び付加的成分とを混合し、溶融混練することにより得られる。溶融混練については、例えば粉末状、ペレット状等の形状の各成分を一軸又は二軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープラストグラフ、小型バッチミキサー、連続ミキサー、ミキシングロール等の混練機を使用して行う。混練温度は、一般に180〜270℃で行われる。また、混練機は上述したものを二種以上を組み合わせることもできる。
有機過酸化物(E)を加えた溶融混練は、上記成分(A)〜(D)を配合するときに、同時に行うこともできる。さらに、(A)と(B)に(E)を加えて溶融混練し変性を行った後に、(C)、(D)及び付加的成分を加えることもできる。
【0042】
(9)ポリオレフィン樹脂組成物の物性
上記のようにして得られた本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、次の物性を有している。
MFR(JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、2〜10g/10分、好ましくは4〜10g/10分である。MFRが上記範囲未満では良好な押出ラミネート加工性が得られない、透明性が悪化する等の点で好ましくない。一方、上記範囲を超えるとTダイ幅方向の肉厚調整が困難となりまた加工時に圧着ロールへ付着しやすくなる等の問題を生じて作業性が低下する、材料強度が低下する等の点で好ましくない。
【0043】
また、190℃におけるスウェル比は、1.20〜1.40である。スウェル比が上記範囲未満では押出ラミネート加工性の改良効果が飽和するだけでなく、ネックインが大きくなるため好ましくない。一方、上記範囲を超えると押出ラミネート加工性の改良効果が得られない、透明性が悪化する等の点で好ましくない。
ここで、スウェル比は、190℃に設定されたMFR測定装置を用い、押出量が1分間に0.1gとなるような速度でピストンを下降させ、直径1mm、長さ8mmのノズルを通して得られた押出物の直径とノズルの直径との比で表される効果をいう。なお、ノズルを通過した押出物はドローダウンを起こすので、イソプロピルアルコールを満たした容器に受け取るようにする。
【0044】
MFRが高い樹脂材料は、一般に機械的強度が低く、長期耐候性に劣る傾向にある。一方、MFRの低い樹脂材料を機械的強度及び長期耐候性に優れるものの、樹脂の流れ性が悪く、加工速度が遅く押出ラミネート加工性に劣る傾向にある。これに対し、本発明のポリオレフィン樹脂組成物では、MFRが低く、しかもスウェル比が一定範囲にあるネックインの良好な押出ラミネート加工性に優れた樹脂組成物であり、この樹脂組成物は、高い機械的強度、長期耐候性、及び押出ラミネート加工性のいずれをもバランス良く備えた樹脂材料である。
【0045】
このような特定のMFR及びスウェル比を有するポリオレフィン樹脂組成物は、前記各成分の配合により得られ、特に、有機過酸化物を配合してなる樹脂混合物を溶融混練することにより容易に得ることができる。すなわち、上記ポリオレフィン系樹脂組成物のスウェル比は、有機過酸化物を配合して溶融混練することによって、そのポリプロピレン成分の高分子量側の分子鎖が選択的に切断されて分子量分布が狭くなるに伴って低下する。したがって、溶融混練することによってスウェル比を低下させた後のポリオレフィン樹脂組成物のMFRは、平均分子量が低下するため必然的に上昇するためである。
【0046】
(10)ポリオレフィン樹脂組成物の用途
本発明のポリオレフィン系樹脂組成物は、押出ラミネート加工性に優れ、かつブリードアウトしにくい耐候剤を配合しているため、長期耐候性に優れ、しかも透明性及び耐傷性に優れており良好な表面外観を有している。よって、フィルム又はシート状に押出し、他の基材とラミネートしてラミネート成形品とするのに適している。
【0047】
押出ラミネート加工する方法としては、従来公知のいずれの方法を採用してもよい。例えば、原料樹脂を押出機で加熱、溶融及び混練した後、Tダイよりフィルム状に押出し、一方基材原反部より繰り出された基材表面にこのフィルム状樹脂を被覆し、ゴムロールと冷却ロールとで圧着し、冷却してから巻取部に巻き取る方法、あるいは冷却ロール側から第二の基材を通し、上記フィルム状樹脂でサンドイッチされた三層被覆物を得る方法、あるいは2台の押出機を同時に併用して両面被覆加工を行うタンデム方式等の方法が挙げられる。ラミネート加工の対象となる基材は特に限定されず、例えばセロハン、紙、他の樹脂材料、金属等が挙げられる。
【0048】
また、本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、特定の紫外線吸収剤と光安定剤とを組み合わせることにより、ブリードアウトを抑制したままさらに格段に耐候性を高めることができる。よって、該ポリオレフィン樹脂組成物からなるフィルム又はシートそれ自身の劣化が防止されるだけではなく、該フィルム又はシートを透過する光によりラミネートした基材が劣化するのを有効に防止することができる。また、ラミネート成形品を包装材料として用いた場合に内包物の劣化を有効に防止することもできる。よって、かかる用途において本発明の効果が特に発揮される。また、ブリードアウトが抑えられ基材との接着性が低下しないという利点も有する。
【0049】
【実施例】
以下に本発明を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例における樹脂組成物の特性評価方法及び実施例で使用した樹脂は次の通りである。
【0050】
1.評価方法
(1)押出ラミネート加工性(引き取り速度、ネックイン):ポリオレフィン樹脂組成物を、Tダイスから押し出される樹脂の温度が250℃になるように設定した押出ラミネート装置(押出機90mmφ)を用い、冷却ロール表面温度25℃、ダイス幅560mm、ダイリップ開度0.7mmで、引き取り加工速度が80m/分の場合に被覆厚みが80μmになるように押出量を調整して押し出し、幅500mm、厚み25μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に、引き取り速度を20m/分から上昇させながら押出ラミネート加工を行い、安定して被覆加工ができる最高加工速度を測定し、また加工速度が80m/分で被覆厚みが80μmの時のネックインを測定した。押出ラミネート加工性としては、本評価において最高引き取り速度が130m/分以上、且つネックインが100mm以下であることが望ましい。
(2)耐候性1:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成したシートをサンシャインウェザーメーター(槽内ブラックパネル温度63℃、JIS−B7753)で照射し、目視観察により、前記シート表面において該表面積の50%に亀裂が発生するまでの時間を測定した。長期耐候性能としては、本評価において4000時間以上であることが望ましい。
(3)耐候性2:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成シートを(2)と同様にサンシャインウェザーメータで照射し2000〜5000時間後のシートのUV吸光度をUV分光光度計(島津製作所(株)社製UV1600PC)にて500〜250nmの範囲で測定し、下記の評価基準にて○〜×にて評価した。長期耐候性能としては、本評価にて5000時間でも○であることが望ましい。
○:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が95%以上
△:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が70〜95%未満
×:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が70%未満
(4)透明性:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成したシートを(2)と同様にサンシャインウェザーメーターで照射し、2000時間〜5000時間後のシートをプラスチックの光学的特性試験方法(JIS−K7105 ヘーズ A法)にてヘーズを測定し、以下の評価基準にて○〜×にて評価した。長期耐候性能としては、本評価において5000時間後でも○であることが望ましい。
○:照射前からのヘーズの変化が3%未満
△:照射前からのヘーズの変化が3〜5%未満。
×:照射前からのヘーズの変化が5%以上。
【0051】
2.試料
(1)ポリプロピレン樹脂A:日本ポリケム(株)製「ノバテックPP・EG7」(ノバテックは登録商標。以下同様)
MFR=1.7g/10分
密度=0.901g/cm3
エチレン含量=2.2重量%
融点=154℃
(2)ポリプロピレン樹脂B:日本ポリケム(株)製「ノバテックPP・FY4」
MFR=5g/10分
密度=0.906g/cm3
エチレン含量=0重量%
融点=165℃
(3)ポリプロピレン樹脂C:日本ポリケム(株)製「ノバテックPP・FX2」
MFR=12g/10分
密度=0.901g/cm3
エチレン含量=4.4重量%
融点=141℃
(4)ポリプロピレン樹脂D:日本ポリケム(株)製「ノバテックPP・FX3」
MFR=7g/10分
密度=0.901g/cm3
エチレン含量=4.4重量%
融点=141℃
(5)低密度ポリエチレンA:日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・LC604」
MFR=8g/10分
密度=0.918g/cm3
Mw/Mn=8
融点=107℃
(6)低密度ポリエチレンB:日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・LF440HB」
MFR=3g/10分
密度=0.925g/cm3
Mw/Mn=4
融点=112℃
(7)トリアリールトリアジン誘導体:式(1)におけるR1がイソオクチル基であるものとしては、サンケミカル(株)製「UV−1164ANK」(ただし、R1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体49モル%、4−メチル−1−ヘプチル基である誘導体20モル%、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基である誘導体19モル%、2−エチル−1−ヘキシル基である誘導体10モル%を含有する誘導体組成物であって、イソオクチル誘導体の合計量は98モル%である。)を用い、その他は合成して用いた。
(8)エチレン・環状アミノビニル共重合体:日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・XJ100H」
MFR=3g/10分
密度=0.931g/cm3(23℃、JIS−K6922−2:1997付属書)
環状アミノビニル化合物含量=5.1重量%(0.7モル%)
孤立して存在する環状アミノビニル化合物の割合=90モル%
融点=111℃
(9)有機過酸化物:ジ−t−ブチルパーオキサイド
【0052】
実施例1
ポリプロピレン樹脂A91.5重量%、ポリエチレン樹脂A4重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量%、トリアリールトリアジン誘導体として式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体0.5重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、溶融押出してペレット化した。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。得られたペレットを口径が65mmの押出機に装着したTダイから、樹脂温度250℃、幅600mm、で溶融押出し、最高引き取り速度の評価を行うとともに引き取り速度80m/分、肉厚80μmの時のネックインを評価するシートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0053】
実施例2
トリアリールトリアジン誘導体としてサンケミカル(株)社製「UV−1164ANK」を用いる以外は、実施例1と同様にしてペレット化した。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。次に実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0054】
実施例3
ポリプロピレン樹脂A74重量%、ポリエチレン樹脂A14重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体8重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体4重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=4g/10分、スウェル比=1.35であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0055】
実施例4
ポリプロピレン樹脂A95.5重量%、ポリエチレン樹脂A2重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体2重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体0.5重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=8g/10分、スウェル比=1.25であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0056】
実施例5
使用するポリプロピレン樹脂として、ポリプロピレン樹脂Dを用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=10g/10分、スウェル比=1.20であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0057】
実施例6
添加する有機過酸化物の量を0.01重量部とする以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=2.5g/10分、スウェル比=1.40であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0058】
実施例7
ポリプロピレン樹脂A93.8重量%、ポリエチレン樹脂A4重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体2重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体0.2重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0059】
比較例1
使用するポリプロピレン樹脂として、ポリプロピレン樹脂Bを用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=8g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果は表2に示す。
【0060】
比較例2
使用するポリプロピレン樹脂として、ポリプロピレン樹脂Cを用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=15g/10分、スウェル比=1.15であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0061】
比較例3
添加する有機過酸化物の量を0.2重量部とする以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=20g/10分、スウェル比=1.10であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0062】
比較例4
使用するポリエチレン樹脂として、ポリエチレン樹脂Bを用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=5g/10分、スウェル比=1.10であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0063】
比較例5
使用するトリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1がノルマルオクチル基である誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0064】
比較例6
ポリプロピレン樹脂A91.9重量%、ポリエチレン樹脂A4重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1がノルマルオクチル基であるトリアリールトリアジン誘導体0.1重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0065】
比較例7
ポリプロピレン樹脂A97重量%、ポリエチレン樹脂A1重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体1重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体1重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレット化した。得られたペレットは、MFR=7g/10分、スウェル比=1.10であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0066】
比較例8
ポリプロピレン樹脂A60重量%、ポリエチレン樹脂A20重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体19重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体1重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレット化した。得られたペレットは、MFR=3g/10分、スウェル比=1.45であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表2に示す。
【0067】
比較例9
ポリプロピレン樹脂A78重量%、ポリエチレン樹脂A4重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体12重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体6重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレット化した。得られたペレットは、MFR=5g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0068】
比較例10
ポリプロピレン樹脂A94.95重量%、ポリエチレン樹脂A4重量%、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体1重量%、トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体0.05重量%からなる組成物100重量部に対し、0.05重量部の有機過酸化物と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、実施例1と同様にしてペレット化した。得られたペレットは、MFR=3g/10分、スウェル比=1.35であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0069】
比較例11
使用するトリアリールトリアジン誘導体として、式(1)のR1が2−エチル−1−ブチル基であるトリアリールトリアジン誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0070】
比較例12
使用するトリアリールトリアジン誘導体として式(1)のR1が4−メチル−1−ペンチル基であるトリアリールトリアジン誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0071】
比較例13
使用するトリアリールトリアジン誘導体として式(1)のR1がシクロヘキシル基であるトリアリールトリアジン誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0072】
比較例14
使用するトリアリールトリアジン誘導体として、式(1)のR1が3−エチル−1−オクチル基であるトリアリールトリアジン誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0073】
比較例15
使用するトリアリールトリアジン誘導体として、式(1)のR1が2,7−ジメチル−1−オクチル基であるトリアリールトリアジン誘導体を用いる以外は実施例1と同様にしてペレットを得た。得られたペレットは、MFR=6g/10分、スウェル比=1.30であった。また得られたペレットを実施例1と同様にして押出ラミネート加工性を評価し、シートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表3に示す。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【表3】
【0077】
表1、2及び3より明らかなように、式(1)においてR1としてイソオクチル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は、長期間にわたり、耐候性、透明性に優れていた(実施例1〜7)。一方、式(1)においてR1としてノルマルオクチル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は、長期間の耐候性、透明性に劣り(比較例5、6)。また、トリアリールトリアジン誘導体の量が多すぎると透明性に劣り(比較例9)、トリアリールトリアジン誘導体の量が少な過ぎる耐候性に劣る(比較例10)。また、式(1)においてR1としてイソオクチル基以外のイソアルキル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は耐候性、透明性に劣った(比較例11〜15)。また、エチレン・プロピレンランダム共重合体のエチレン含量が低すぎると耐候性が劣り(比較例1)、MFRが高すぎると押出ラミネート加工性が劣る(比較例2)。またポリエチレン樹脂のMw/Mn値が低すぎると押出ラミネート加工性が劣り(比較例4)、ポリエチレン樹脂の配合量が多すぎたり、少なすぎても押出ラミネート加工性が劣る(比較例7、8)。更にポリオレフィン樹脂組成物のMFRが高すぎたり、スウェル比が高すぎたり低すぎても押出ラミネート加工性が劣る(比較例2、3、4、7、8)。
【0078】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、特定のエチレン・プロピレンランダム共重合体と低密度ポリエチレンの組成物に特定のトリアリールトリアジン誘導体紫外線吸収剤とエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体光安定剤とを組み合わせることにより、ブリードアウトを抑制し長期耐候性に優れ、さらに、押出ラミネート加工性に優れ、しかも透明性及び耐傷性に優れており良好な表面外観を有しており、フィルム又はシート状に押出し、他の基材とラミネートしてラミネート成形品とするのに適している。
Claims (2)
- 230℃におけるメルトフローレート(以下、「MFR」という)が2〜10g/10分、190℃におけるスウェル比が1.20〜1.40である、下記の成分(A)、(B)、(C)及び(D)を含有する樹脂組成物であって、(A)〜(D)の合計量に対する成分(A)、(B)、(C)、(D)の割合がそれぞれ、70〜96重量%、2〜15重量%、0.1〜5重量%、2〜10重量%であることを特徴とする押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物。
(A)NMR法によるエチレン含有量が1.0〜6.0重量%のエチレン・プロピレンランダム共重合体
(B)190℃におけるMFRが1〜10g/10分、ゲルパーミエションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が6以上の低密度ポリエチレン
(C)下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体または下記式(1)で表されるR 1 の異なるトリアリールトリアジン誘導体を2種類以上含む誘導体組成物
(D)エチレン(a)と下記式(2)で示される環状アミノビニル化合物(b)との共重合体であって、(a)と(b)との和に対する(b)の割合が0.0005〜0.85モル%で、かつ該共重合体中に(b)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(b)の総量に対して83%以上であり、該共重合体の190℃におけるMFRが0.1〜200g/10分であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体
(ただし、ポリオレフィン樹脂組成物のMFRは、JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、低密度ポリエチレン及びエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRは、JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値であり、スウェル比は、190℃におけるMFR測定装置の押出物の直径とノズルの直径との比で表される値である。) - さらに、有機過酸化物(E)を、(A)〜(D)の合計100重量部に対して、0.005〜0.1重量部配合し、溶融混練してなることを特徴とする請求項1に記載の押出ラミネート用ポリオレフィン樹脂組成物。
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