JP2007334295A - 偏光板とその製造方法、積層光学部材及び液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】偏光子の両面に保護フィルムが積層されている偏光板において、保護フィルムの少なくとも一方を、寸法変化が小さく、透湿度が小さく、有機溶剤に対して耐性がある樹脂フィルムで構成することにより、湿熱条件下での寸法安定性に優れ、偏光子と保護フィルムの接着力が低下しにくく、耐溶剤性に優れた偏光板を安価に提供する。
【課題手段】二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面に保護フィルムが積層されており、保護フィルムの少なくとも一方はプロピレン系樹脂からなる偏光板が提供される。偏光子の少なくとも片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層するにあたり、その保護フィルムの偏光子に貼り合わされる側の表面にコロナ放電処理を施し、次いでその処理面に接着剤を介して前記偏光子を貼り合わせるのが有利である。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光子の両面に保護フィルムが積層された偏光板とその製造方法に関するものである。本発明はまた、その偏光板に他の光学層を積層した積層光学部材、さらにはその偏光板又は積層光学部材を用いた液晶表示装置にも関係している。
液晶表示装置は、消費電力が低く、低電圧で動作し、軽量で薄型であるなどの特徴を生かして、各種の表示用デバイスに用いられている。液晶表示装置は、液晶セル、偏光板、位相差フィルム、集光シート、拡散フィルム、導光板、光反射シートなど、多くの材料から構成されている。そのため、構成フィルムの枚数を減らしたり、フィルム又はシートの厚さを薄くしたりすることで、生産性や軽量化、明度の向上などを目指した改良が盛んに行われている。
そして、用途によっては厳しい耐久条件に耐えうる製品が必要とされている。例えば、カーナビゲーションシステム用の液晶表示装置は、それが置かれる車内の温度や湿度が高くなることがあり、通常のテレビやパーソナルコンピュータ用のモニターに比べると、温度及び湿度条件が厳しい。そのような用途には、偏光板も高い耐久性を示すものが求められる。
偏光板は通常、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面又は片面に透明な保護フィルムが積層された構造になっている。偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに縦一軸延伸と二色性色素による染色を行った後、ホウ酸処理して架橋反応を起こさせ、次いで水洗、乾燥する方法により製造されている。二色性色素としては、ヨウ素又は二色性有機染料が用いられる。かくして得られる偏光子の両面又は片面に保護フィルムを積層して偏光板とされ、液晶表示装置に組み込まれて使用される。保護フィルムには、トリアセチルロースに代表されるセルロースアセテート系樹脂フィルムが多く使用されており、その厚みは通例30〜120μm 程度である。また、保護フィルムの積層には、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を用いることが多い。
二色性色素が吸着配向している偏光子の両面又は片面に、ポリビニルアルコール系樹脂の水溶液からなる接着剤を介してトリアセチルセルロースからなる保護フィルムを積層した偏光板は、湿熱条件下で長時間使用した場合に、偏光性能が低下したり、保護フィルムと偏光子が剥離しやすかったりする問題がある。
そこで、少なくとも一方の保護フィルムを、セルロースアセテート系以外の樹脂で構成する試みがある。例えば、特開平 8-43812号公報(特許文献1)には、偏光子の両面に保護フィルムを積層した偏光板において、その保護フィルムの少なくとも一方を、位相差フィルムの機能を有する熱可塑性ノルボルネン系樹脂で構成することが記載されている。また、特開 2002-174729号公報(特許文献2)には、ヨウ素又は二色性有機染料が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子の一方の面に非晶性ポリオレフィン系樹脂からなる保護フィルムが積層され、他方の面には、セルロースアセテート系樹脂など、非晶性ポリオレフィン系樹脂とは異なる樹脂からなる保護フィルムが積層された偏光板が記載されている。さらに、特開 2004-334168号公報(特許文献3)には、ポリビニルアルコール系偏光子に、ウレタン系接着剤とポリビニルアルコール系樹脂とを含有する接着剤を介して、シクロオレフィン系樹脂からなる保護フィルムを積層することが記載されている。
しかし、ノルボルネン系樹脂などの非晶性ポリオレフィン系樹脂(シクロオレフィン系樹脂)は、最近実用化された樹脂であって、一般に高価である。また非晶性ポリオレフィン系樹脂は、アセトン、トルエン、酢酸エチルなどの有機溶剤によって侵食されやすい。これらの有機溶剤は、粘着剤の調製に用いられ、その中に残存することがある。
特開平8−43812号公報 特開2002−174729号公報 特開2004−334168号公報
本発明者らは、二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系偏光子の両面にセルロースアセテート系樹脂からなる保護フィルムが積層された偏光板において、湿熱条件下での偏光子と保護フィルムの剥離がセルロースアセテート系樹脂フィルムの湿熱条件下での寸法変化や透湿度に起因することを突き止めた。そして、従来から一般産業分野で汎用されているプロピレン系樹脂のフィルムは、かかる環境下での寸法変化が小さく、透湿度も小さく、有機溶剤に対する耐性にも優れ、しかも安価に入手できることから、偏光板の保護フィルムとして有効であることを見出した。
また、プロピレン系樹脂は構造中に極性基がないことから、ポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子との接着性が十分でないが、その表面にコロナ放電処理を施せば、適当な接着剤を用いることで、偏光子と強固に接着することを見出した。さらに、プロピレン系樹脂を少なくとも一方の保護フィルムとした偏光板は、従来のセルロースアセテート系樹脂フィルムが偏光子の両面に積層された偏光板に比べ、湿熱条件下で剥がれにくくなることを併せて見出した。本発明は、かかる知見に基づいてなされたものである。
そこで本発明の目的の一つは、二色性色素が吸着配向している偏光子の両面に保護フィルムが積層されている偏光板において、保護フィルムの少なくとも一方を、寸法変化が小さく、透湿度が小さく、アセトン、トルエン、酢酸エチルなどの有機溶剤に対して耐性があり、しかも安価に入手できる樹脂フィルムで構成することにより、特に湿熱条件下での寸法安定性に優れ、偏光子と保護フィルムの接着力が低下しにくく、耐溶剤性にも優れた偏光板を安価に提供することにある。本発明のもう一つの目的は、かかる偏光板の有利な製造方法を提供することにある。また、本発明のもう一つの目的は、この偏光板を他の光学機能を示す光学層に積層して、液晶セルに貼り合わせるのに有用な積層光学部材を提供することにある。さらに、本発明のもう一つ別の目的は、この偏光板又は積層光学部材を液晶表示装置に適用することにある。
すなわち本発明によれば、二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の両面に保護フィルムが積層されており、保護フィルムの少なくとも一方はプロピレン系樹脂からなる偏光板が提供される。
この偏光板において、偏光子の両面に配置される保護フィルムをそれぞれ、上記のプロピレン系樹脂フィルムで構成することもできるが、偏光子の一方の面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層し、他方の面にはプロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルムを積層することもできる。後者の場合、プロピレン系以外の樹脂は、トリアセチルセルロースなどのセルロースアセテート系樹脂で構成するのが有利である。これらの偏光板は、一方の保護フィルムの外側に粘着剤層を形成して、粘着剤付き偏光板とすることができる。
また本発明によれば、二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の少なくとも片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層するにあたり、プロピレン系樹脂からなる保護フィルムの偏光子に貼り合わされる側の表面にコロナ放電処理を施し、次いでその処理面に接着剤を介して前記偏光子を貼り合わせることにより、偏光板を製造する方法も提供される。
さらに本発明によれば、前記の偏光板と他の光学機能を示す光学層との積層体からなる積層光学部材も提供される。
さらにまた、本発明によれば、前記の偏光板又は積層光学部材が、粘着剤を介して液晶セルに貼合されている液晶表示装置も提供される。
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に配置される保護フィルムをプロピレン系樹脂で構成したことにより、偏光子の両面にアセチルセルロース系樹脂からなる保護フィルムが積層された偏光板に比べ、湿熱条件下においても偏光子と保護フィルムの間で剥がれにくくなり、接着性に優れたものとなる。この偏光板に他の光学層を積層した積層光学部材も、偏光子と保護フィルムの間の接着性に優れている。また、これらの偏光板及び積層光学部材は、耐溶剤性にも優れている。
さらに、プロピレン系樹脂フィルムを偏光子に積層するにあたり、プロピレン系樹脂フィルムの偏光子に貼り合わされる側の表面にコロナ放電処理を施すことにより、このような高い接着性を確実に得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の偏光板は、偏光子の両面に保護フィルムが積層されたものであり、その保護フィルムの少なくとも一方は、プロピレン系樹脂で構成される。
[偏光子]
偏光子は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性色素を吸着配向させて、所定の偏光特性が得られるようにしたものである。二色性色素としては、ヨウ素や二色性有機染料が用いられる。そこで偏光子として具体的には、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムにヨウ素を吸着配向させたヨウ素系偏光フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに二色性有機染料を吸着配向させた染料系偏光フィルムなどを挙げることができる。
ポリビニルアルコール系樹脂は、ポリ酢酸ビニル系樹脂をケン化することにより得られる。ポリ酢酸ビニル系樹脂としては、酢酸ビニルの単独重合体であるポリ酢酸ビニルのほか、酢酸ビニル及びこれに共重合可能な他の単量体の共重合体などが用いられる。酢酸ビニルに共重合される他の単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和スルホン酸類などが挙げられる。ポリビニルアルコール系樹脂は変性されていてもよく、例えば、アルデヒド類で変性されたポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラールなども使用しうる。
偏光板は通常、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムの水分を調整する調湿工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを一軸延伸する工程、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムを二色性色素で染色してその二色性色素を吸着させる工程、二色性色素が吸着配向したポリビニルアルコール系樹脂フィルムをホウ酸水溶液で処理する工程、ホウ酸水溶液を洗い落とす洗浄工程、及びこれらの工程が施されて二色性色素が吸着配向された一軸延伸ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに保護フィルムを貼合する工程を経て製造される。一軸延伸は、染色の前に行うこともあるし、染色中に行うこともあるし、染色後のホウ酸処理中に行うこともある。また、これら複数の段階で一軸延伸されることもある。一軸延伸するには、周速の異なるロール間で一軸に延伸してもよいし、熱ロールを用いて一軸に延伸してもよい。また、大気中で延伸を行う乾式延伸であってもよいし、溶剤にて膨潤させた状態で延伸を行う湿式延伸であってもよい。延伸倍率は通常4〜8倍程度である。ポリビニルアルコール系偏光子の厚みは、例えば、約5〜50μm 程度である。
[プロピレン系樹脂]
本発明では、このようなポリビニルアルコール系偏光子の両面に保護フィルムを積層するのであるが、その保護フィルムの少なくとも一方をプロピレン系樹脂で構成して、偏光板とする。プロピレン系樹脂とは、主にプロピレンのユニットからなる樹脂であって、一般に結晶性のものであり、プロピレンの単独重合体のほか、プロピレンとそれに共重合可能なコモノマーとの共重合体であってもよい。
プロピレンに共重合されるコモノマーは、例えば、エチレンや、炭素原子数4〜20のα−オレフィンであることができる。この場合のα−オレフィンとして具体的には、次のようなものを挙げることができる。
1−ブテン、2−メチル−1−プロペン(以上C4 );
1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン(以上C5 );
1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン(以上C6 );
1−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン(以上C7 );
1−オクテン、5−メチル−1−ヘプテン、2−エチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2−プロピル−1−ペンテン、2,3−ジエチル−1−ブテン
(以上C8 );
1−ノネン(C9 );1−デセン(C10);1−ウンデセン(C11);
1−ドデセン(C12);1−トリデセン(C13);1−テトラデセン(C14);
1−ペンタデセン(C15);1−ヘキサデセン(C16);1−ヘプタデセン(C17);
1−オクタデセン(C18);1−ノナデセン(C19)など。
α−オレフィンの中で好ましいものは、炭素原子数4〜12のα−オレフィンであり、具体的には、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン;1−ペンテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン;1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン;1−ヘプテン、2−メチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ペンテン、2−メチル−3−エチル−1−ブテン;1−オクテン、5−メチル−1−ヘプテン、2−エチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、2−メチル−3−エチル−1−ペンテン、
2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2−プロピル−1−ペンテン、2,3−ジエチル−1−ブテン;1−ノネン;1−デセン;1−ウンデセン;1−ドデセンなどを挙げることができる。共重合性の観点からは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン及び1−オクテンが好ましく、とりわけ1−ブテン及び1−ヘキセンがより好ましい。
共重合体は、ランダム共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。好ましい共重合体として、プロピレン/エチレン共重合体やプロピレン/1−ブテン共重合体を挙げることができる。プロピレン/エチレン共重合体やプロピレン/1−ブテン共重合体において、エチレンユニットの含量や1−ブテンユニットの含量は、例えば、「高分子分析ハンドブック」(1995年、紀伊国屋書店発行)の第616頁に記載されている方法により赤外線(IR)スペクトル測定を行い、求めることができる。
偏光板の保護フィルムとしての透明度や加工性を上げる観点からは、プロピレンを主体として任意の不飽和炭化水素とのランダム共重合体にするのが好ましい。中でもエチレンとの共重合体が好ましい。共重合体とする場合、プロピレン以外の不飽和炭化水素類は、その共重合割合を1〜10重量%程度にするのが有利であり、より好ましい共重合割合は3〜7重量%である。プロピレン以外の不飽和炭化水素類のユニットを1重量%以上とすることで、加工性や透明性を上げる効果が出てくる傾向にある。ただし、その割合が10重量%を超えると、樹脂の融点が下がり、耐熱性が悪くなる傾向にあるので、好ましくない。なお、2種類以上のコモノマーとプロピレンとの共重合体とする場合には、その共重合体に含まれる全てのコモノマーに由来するユニットの合計含量が、前記範囲であることが好ましい。
プロピレン系樹脂は、公知の重合用触媒を用いて、プロピレンを単独重合する方法や、プロピレンと他の共重合性コモノマーとを共重合する方法によって、製造することができる。公知の重合用触媒としては、例えば、次のようなものを挙げることができる。
(1)マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分からなるTi−Mg系触媒、
(2)マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物と、必要に応じて電子供与性化合物等の第三成分とを組み合わせた触媒系、
(3)メタロセン系触媒など。
これら触媒系の中でも、本発明において偏光板の保護フィルムとして用いるプロピレン系樹脂の製造においては、マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分に、有機アルミニウム化合物と電子供与性化合物とを組み合わせたものが、最も一般的に使用できる。より具体的には、有機アルミニウム化合物として好ましくは、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチルアルミニウムクロライドの混合物、テトラエチルジアルモキサンなどが挙げられ、電子供与性化合物として好ましくは、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、tert−ブチルプロピルジメトキシシラン、tert−ブチルエチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシランなどが挙げられる。
一方、マグネシウム、チタン及びハロゲンを必須成分とする固体触媒成分としては、例えば、特開昭 61-218606号公報、特開昭 61-287904号公報、特開平 7-216017 号公報などに記載の触媒系が挙げられ、またメタロセン系触媒としては、例えば、特許第 2587251号公報、特許第 2627669号公報、特許第 2668732号公報などに記載の触媒系が挙げられる。
プロピレン系樹脂は、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンの如き炭化水素化合物に代表される不活性溶剤を用いる溶液重合法、液状のモノマーを溶剤として用いる塊状重合法、気体のモノマーをそのまま重合させる気相重合法などによって製造することができる。これらの方法による重合は、バッチ式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。
プロピレン系樹脂の立体規則性は、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックのいずれであってもよい。本発明においては、耐熱性の点から、シンジオタクチックあるいはアイソタクチックのポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。
本発明に用いられるプロピレン系樹脂は、 JIS K 7210 に準拠して、温度230℃、荷重21.18Nで測定されるメルトフローレイト(MFR)が0.1〜200g/10分、とりわけ 0.5〜50g/10分の範囲にあることが好ましい。MFRがこの範囲にあるポリプロピレン系樹脂を用いることにより、押出機に大きな負荷をかけることなく均一なフィルム状物を得ることができる。
プロピレン系樹脂は、本発明の効果を阻害しない範囲で、公知の添加物が配合されていてもよい。添加物としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、防曇剤、アンチブロッキング剤などを挙げることができる。酸化防止剤には、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒンダードアミン系光安定剤などがあり、また、1分子中に例えば、フェノール系の酸化防止機構とリン系の酸化防止機構とを併せ持つユニットを有する複合型の酸化防止剤も用いることができる。紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシベンゾフェノン系やヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系の如き紫外線吸収剤、ベンゾエート系の紫外線遮断剤などが挙げられる。帯電防止剤は、ポリマー型、オリゴマー型、モノマー型のいずれであってもよい。滑剤としては、エルカ酸アミドやオレイン酸アミドの如き高級脂肪酸アミド、ステアリン酸の如き高級脂肪酸及びその塩などが挙げられる。造核剤としては、例えば、ソルビトール系造核剤、有機リン酸塩系造核剤、ポリビニルシクロアルカンの如き高分子系造核剤などが挙げられる。アンチブロッキング剤としては、球状あるいはそれに近い形状の微粒子が、無機系、有機系を問わず使用できる。これらの添加物は、複数種が併用されてもよい。
[プロピレン系樹脂フィルム]
本発明では、以上のようなプロピレン系樹脂をフィルムに製膜し、偏光板の保護フィルムとして用いる。この保護フィルムは、透明で実質的に面内位相差のないものである。例えば、溶融樹脂からの押出成形法、有機溶剤に溶解させた樹脂を平板上に流延し、溶剤を除去して製膜する溶剤キャスト法などによって、面内位相差が実質的にないプロピレン系樹脂フィルムを得ることができる。
押出成形によりフィルムを製造する方法について、詳しく説明する。プロピレン系樹脂は、押出機中でスクリューの回転によって溶融混練され、Tダイからシート状に押出される。押出される溶融状シートの温度は、180〜300℃程度である。このときの溶融状シートの温度が180℃を下回ると、延展性が十分でなく、得られるフィルムの厚みが不均一になり、位相差ムラのあるフィルムとなる可能性がある。また、その温度が300℃を超えると、樹脂の劣化や分解が起こりやすく、シート中に気泡が生じたり、炭化物が含まれたりすることがある。
押出機は、単軸押出機であっても2軸押出機であってもよい。例えば単軸押出機の場合は、スクリューの長さLと直径Dの比であるL/Dが24〜36程度、樹脂供給部におけるねじ溝の空間容積と樹脂計量部におけるねじ溝の空間容積との比(前者/後者)である圧縮比が 1.5〜4程度であって、フルフライトタイプ、バリアタイプ、さらにマドック型の混練部分を有するタイプなどのスクリューを用いることができる。プロピレン系樹脂の劣化や分解を抑制し、均一に溶融混練するという観点からは、L/Dが28〜36で、圧縮比が2.5〜3.5であるバリアタイプのスクリューを用いることが好ましい。また、プロピレン系樹脂の劣化や分解を可及的に抑制するため、押出機内は、窒素雰囲気又は真空にすることが好ましい。さらに、プロピレン系樹脂が劣化したり分解したりすることで生じる揮発ガスを取り除くため、押出機の先端に1mmφ以上5mmφ以下のオリフィスを設け、押出機先端部分の樹脂圧力を高めることも好ましい。オリフィスの押出機先端部分の樹脂圧力を高めるとは、先端での背圧を高めることを意味しており、これにより押出の安定性を向上させることができる。用いるオリフィスの直径は、より好ましくは2mmφ以上4mmφ以下である。
押出に使用されるTダイは、樹脂の流路表面に微小な段差や傷のないものが好ましく、また、そのリップ部分は、溶融したプロピレン系樹脂との摩擦係数の小さい材料でめっき又はコーティングされ、さらにリップ先端が 0.3mmφ以下に研磨されたシャープなエッジ形状のものが好ましい。摩擦係数の小さい材料としては、タングステンカーバイド系やフッ素系の特殊めっきなどが挙げられる。このようなTダイを用いることにより、目ヤニの発生を抑制でき、同時にダイラインを抑制できるので、外観の均一性に優れる樹脂フィルムが得られる。このTダイは、マニホールドがコートハンガー形状であって、かつ以下の条件(1)又は(2)を満たすことが好ましく、さらには条件(3)又は(4)を満たすことがより好ましい。
Tダイのリップ幅が1500mm未満のとき:Tダイの厚み方向長さ>180mm …(1)
Tダイのリップ幅が1500mm以上のとき:Tダイの厚み方向長さ>220mm …(2)
Tダイのリップ幅が1500mm未満のとき:Tダイの高さ方向長さ>250mm …(3)
Tダイのリップ幅が1500mm以上のとき:Tダイの高さ方向長さ>280mm …(4)
このような条件を満たすTダイを用いることにより、Tダイ内部での溶融状プロピレン系樹脂の流れを整えることができ、かつ、リップ部分でも厚みムラを抑えながら押出すことができるため、より厚み精度に優れ、位相差のより均一な保護フィルムを得ることができる。
プロピレン系樹脂の押出変動を抑制する観点から、押出機とTダイとの間にアダプターを介してギアポンプを取り付けることが好ましい。また、プロピレン系樹脂中にある異物を取り除くため、リーフディスクフィルターを取り付けることが好ましい。
Tダイから押出された溶融状シートは、金属製冷却ロール(チルロール又はキャスティングロールともいう)と、その金属製冷却ロールの周方向に圧接して回転する弾性体を含むタッチロールとの間に、挟圧させて冷却固化することで、所望のフィルムを得ることができる。この際、タッチロールは、ゴムなどの弾性体がそのまま表面となっているものでもよいし、弾性体ロールの表面を金属スリーブからなる外筒で被覆したものでもよい。弾性体ロールの表面が金属スリーブからなる外筒で被覆されたタッチロールを用いる場合は通常、金属製冷却ロールとタッチロールの間に、プロピレン系樹脂の溶融状シートを直接挟んで冷却する。一方、表面が弾性体となっているタッチロールを用いる場合は、プロピレン系樹脂の溶融状シートとタッチロールの間に熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを介在させて挟圧することもできる。
プロピレン系樹脂の溶融状シートを、上記のような冷却ロールとタッチロールとで挟んで冷却固化させるにあたり、冷却ロールとタッチロールは、いずれもその表面温度を低くしておき、溶融状シートを急冷させてやる必要がある。具体的には、両ロールの表面温度が0℃以上30℃以下の範囲に調整される。これらの表面温度が30℃を超えると、溶融状シートの冷却固化に時間がかかるため、プロピレン系樹脂中の結晶成分が成長してしまい、得られるフィルムは透明性に劣るものとなる。一方、ロールの表面温度が0℃を下回ると、金属製冷却ロールの表面が結露して水滴が付着し、フィルムの外観を悪化させる傾向が出てくる。
使用する金属製冷却ロールは、その表面状態がプロピレン系樹脂フィルム表面に転写されるため、その表面に凹凸がある場合には、得られるプロピレン系樹脂フィルムの厚み精度を低下させる可能性がある。そこで、金属製冷却ロールの表面は可能な限り鏡面状態であることが好ましい。具体的には、金属製冷却ロールの表面の粗度は、最大高さの標準数列で表して 0.3S以下であることが好ましく、さらには0.1S〜0.2Sであることがより好ましい。
金属製冷却ロールとニップ部分を形成するタッチロールは、その弾性体における表面硬度が、 JIS K 6301 に規定されるスプリング式硬さ試験(A形)で測定される値として、65〜80であることが好ましく、さらには70〜80であることがより好ましい。このような表面硬度のゴムロールを用いることにより、溶融状シートにかかる線圧を均一に維持することが容易となり、かつ、金属製冷却ロールとタッチロールとの間に溶融状シートのバンク(樹脂溜り)を作ることなくフィルムに成形することが容易となる。
溶融状シートを挟圧するときの圧力(線圧)は、金属製冷却ロールに対してタッチロールを押し付ける圧力により決まる。線圧は、50N/cm以上300N/cm以下とするのが好ましく、さらには100N/cm以上250N/cm以下とするのがより好ましい。線圧を前記範囲とすることにより、バンクを形成することなく、一定の線圧を維持しながらプロピレン系樹脂フィルムを製造することが容易となる。
金属製冷却ロールとタッチロールの間で、プロピレン系樹脂の溶融状シートとともに熱可塑性樹脂の二軸延伸フィルムを挟圧する場合、この二軸延伸フィルムを構成する熱可塑性樹脂は、プロピレン系樹脂と強固に熱融着しない樹脂であればよく、具体的には、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリアクリロニトリルなどを挙げることができる。これらの中でも、湿度や熱などによる寸法変化の少ないポリエステルが最も好ましい。この場合の二軸延伸フィルムの厚さは、通常5〜50μm 程度であり、好ましくは10〜30μm である。
この方法において、Tダイのリップから金属製冷却ロールとタッチロールとで挟圧されるまでの距離(エアギャップ)を200mm以下とすることが好ましく、さらには160mm以下とすることがより好ましい。Tダイから押出された溶融状シートは、リップからロールまでの間引き伸ばされて、配向が生じやすくなる。エアギャップを上記の如く短くすることで、配向のより小さいフィルムを得ることができる。エアギャップの下限値は、使用する金属製冷却ロールの径とタッチロールの径、及び使用するリップの先端形状により決定され、通常50mm以上である。
この方法でプロピレン系樹脂フィルムを製造するときの加工速度は、溶融状シートを冷却固化するために必要な時間により決定される。使用する金属製冷却ロールの径が大きくなると、溶融状シートがその冷却ロールと接触している距離が長くなるため、より高速での製造が可能となる。具体的には、600mmφの金属製冷却ロールを用いる場合、加工速度は、最大で5〜20m/分程度となる。
金属製冷却ロールとタッチロールとの間で挟圧された溶融状シートは、ロールとの接触により冷却固化する。そして、必要に応じて端部をスリットした後、巻取り機に巻き取られてフィルムとなる。この際、フィルムを使用するまでの間その表面を保護するために、その片面又は両面に別の熱可塑性樹脂からなる表面保護フィルムを貼り合わせた状態で巻き取ってもよい。プロピレン系樹脂の溶融状シートを熱可塑性樹脂からなる二軸延伸フィルムとともに金属製冷却ロールとタッチロールとの間で挟圧した場合には、その二軸延伸フィルムを一方の表面保護フィルムとすることもできる。
本発明において偏光子に積層されるプロピレン系樹脂からなる保護フィルムは、透明性に優れ、かつ配向の小さい、すなわち位相差の小さいシートである。具体的にその透明性は、 JIS K 7105 に従って測定される全ヘイズ値が10%以下、好ましくは7%以下である。また、その面内位相差値は、通常20nm以下、好ましくは10nm以下であるが、さらには7nm以下、とりわけ5nm以下であるのが一層好ましい。得られる原反シートのヘイズ値及び位相差値がこのような値となるように、製膜条件や厚みを適宜選択すればよい。
プロピレン系樹脂からなる保護フィルムは、その厚みが5〜200μm 程度であるのが好ましく、さらには10μm 以上、また150μm 以下であるのがより好ましい。
[偏光板とその製造]
ポリビニルアルコール系偏光子の両面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層してもよいが、片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層し、他面にはプロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルムを積層するのも有効である。プロピレン系以外の樹脂としては、例えば、トリアセチルセルロースやジアセチルセルロースのようなセルロースアセテート系樹脂、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げられる。偏光フィルムとの接着の容易さや表面処理層の形成しやすさなどを考慮すると、セルロースアセテート系樹脂フィルム、とりわけトリアセチルセルロースフィルムが好適に用いられる。保護フィルムとしてセルロースアセテート系樹脂フィルムを用いる場合、偏光子との貼合に先立ってその表面をアルカリ水溶液でケン化しておくのが望ましい。プロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルムの厚みは、通常30〜200μm 程度であり、好ましくは30〜120μm 、さらに好ましくは30〜85μm である。液晶セルに貼合される面と異なる側の保護フィルム表面には、反射防止層、防眩層など、各種の表面処理層を有してもよい。
偏光子とプロピレン系樹脂からなる保護フィルムとの接着には、例えば、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、アクリルアミド系樹脂などを成分とする接着剤を用いることができる。接着剤層を薄くする観点から好ましい接着剤として、水系の接着剤、すなわち、接着剤成分を水に溶解したもの又は水に分散させたものを挙げることができる。また、別の好ましい接着剤として、無溶剤型の接着剤、具体的には、加熱や活性エネルギー線の照射によりモノマー又はオリゴマーを反応硬化させて接着剤層を形成するものを挙げることができる。
まず、水系の接着剤について説明する。水系の接着剤となりうる接着剤成分としては、例えば、水溶性の架橋性エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂などを挙げることができる。
水溶性の架橋性エポキシ樹脂としては、例えば、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られるポリアミドエポキシ樹脂を挙げることができる。かかるポリアミドエポキシ樹脂の市販品としては、住化ケムテックス(株)から販売されている“スミレーズレジン 650”や“スミレーズレジン 675”などがある。
接着剤成分として水溶性のエポキシ樹脂を用いる場合は、さらに塗工性と接着性を向上させるために、ポリビニルアルコール系樹脂などの他の水溶性樹脂を混合するのが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は、部分ケン化ポリビニルアルコールや完全ケン化ポリビニルアルコールのほか、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。中でも、酢酸ビニルと不飽和カルボン酸又はその塩との共重合体のケン化物、すなわち、カルボキシル基変性ポリビニルアルコールが好ましく用いられる。なお、ここでいう「カルボキシル基」とは、−COOH及びその塩を含む概念である。
市販されている好適なカルボキシル基変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、それぞれ(株)クラレから販売されている“クラレポバール KL-506”、“クラレポバール KL-318”及び“クラレポバール KL-118 ”、それぞれ日本合成化学工業(株)から販売されている“ゴーセナール T-330”及び“ゴーセナール T-350”、電気化学工業(株)から販売されている“DR-0415 ”、 それぞれ日本酢ビ・ポバール(株)から販売されている“AF-17”、“AT-17”及び“AP-17”などが挙げられる。
水溶性のエポキシ樹脂を含む接着剤とする場合、そのエポキシ樹脂及び必要に応じて加えられるポリビニルアルコール系樹脂などの他の水溶性樹脂を水に溶解して、接着剤溶液を構成する。この場合、水溶性のエポキシ樹脂は、水100重量部あたり 0.2〜2重量部程度の範囲の濃度とするのが好ましい。また、ポリビニルアルコール系樹脂を配合する場合、その量は、水100重量部あたり1〜10重量部程度、さらには1〜5重量部程度とするのが好ましい。
一方、ウレタン系樹脂を含む水系の接着剤を用いる場合、適当なウレタン樹脂の例として、アイオノマー型のウレタン樹脂、特にポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂を挙げることができる。ここで、アイオノマー型とは、骨格を構成するウレタン樹脂中に、少量のイオン性成分(親水成分)が導入されたものである。また、ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂とは、ポリエステル骨格を有するウレタン樹脂であって、その中に少量のイオン性成分(親水成分)が導入されたものである。かかるアイオノマー型ウレタン樹脂は、乳化剤を使用せずに直接、水中で乳化してエマルジョンとなるため、水系の接着剤として好適である。ポリエステル系アイオノマー型ウレタン樹脂の市販品として、例えば、大日本インキ化学工業(株)から販売されている“ハイドラン AP-20”、“ハイドラン APX-101H” などがあり、いずれもエマルジョンの形で入手できる。
アイオノマー型のウレタン樹脂を接着剤成分とする場合、通常はさらにイソシアネート系などの架橋剤を配合するのが好ましい。イソシアネート系架橋剤は、分子内にイソシアナト基(−NCO)を少なくとも2個有する化合物であり、その例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートのようなポリイソシアネート単量体のほか、それらの複数分子がトリメチロールプロパンのような多価アルコールに付加したアダクト体、ジイソシアネート3分子がそれぞれの片末端イソシアナト基の部分でイソシアヌレート環を形成した3官能のイソシアヌレート体、ジイソシアネート3分子がそれぞれの片末端イソシアナト基の部分で水和・脱炭酸して形成されるビュレット体のようなポリイソシアネート変性体などがある。好適に使用しうる市販のイソシアネート系架橋剤として、例えば、大日本インキ化学工業(株)から販売されている“ハイドランアシスター C-1”などが挙げられる。
アイオノマー型のウレタン樹脂を含む水系接着剤を用いる場合は、粘度と接着性の観点から、そのウレタン樹脂の濃度が10〜70重量%程度、さらには20重量%以上、また50重量%以下となるように、水中に分散させたものが好ましい。イソシアネート系架橋剤を配合する場合は、ウレタン樹脂100重量部に対してイソシアネート系架橋剤が5〜100重量部程度となるように、その配合量を適宜選択すればよい。
以上のような水系の接着剤を、プロピレン系樹脂からなる保護フィルム及び/又は偏光子の接着面に塗布し、両者を貼り合わせて、偏光板とすることができる。偏光子と保護フィルムを貼合する方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポリビニルアルコール系偏光子又は保護フィルムの表面に接着剤を均一に塗布し、塗布面にもう一方のフィルムを重ねてロール等により貼合し、乾燥する方法などが挙げられる。乾燥は、例えば、60〜100℃程度の温度で行われる。乾燥後は、室温よりやや高い温度、例えば30〜50℃程度の温度で1〜10日間程度養生してやるのが、接着力を一層高めるうえで好ましい。
次に、無溶剤型の接着剤について説明する。無溶剤型の接着剤とは、有意量の溶剤を含まず、一般には、加熱や活性エネルギー線の照射により重合する硬化性の化合物と、重合開始剤とを含んで構成される。反応性の観点からは、カチオン重合で硬化するものが好ましく、特にエポキシ系の接着剤が好ましく用いられる。
そこで、本発明の偏光板において、一つの好ましい形態では、偏光子とプロピレン系樹脂からなる保護フィルムとが、無溶剤型のエポキシ系接着剤を介して積層されている。この接着剤は、加熱又は活性エネルギー線の照射によるカチオン重合で硬化するものであることがより好ましい。特に、耐候性や屈折率などの観点から、分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物が、硬化性化合物として好適に用いられる。分子内に芳香環を含まないエポキシ化合物を用いた接着剤は、例えば、特開 2004-245925号公報に記載されている。このような芳香環を含まないエポキシ化合物として、芳香族エポキシ化合物の水素化物、脂環式エポキシ化合物、脂肪族エポキシ化合物などが例示できる。接着剤に用いる硬化性のエポキシ化合物は、通常、分子中にエポキシ基を2個以上有している。
芳香族エポキシ化合物の水素化物について説明すると、これは、芳香族エポキシ化合物を触媒の存在下、加圧下で芳香環に選択的に水素化反応を行うことにより得られる。芳香族エポキシ化合物しては、例えば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテルのようなビスフェノール型エポキシ化合物;フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂、ヒドロキシベンズアルデヒドフェノールノボラックエポキシ樹脂のようなノボラック型のエポキシ樹脂;テトラヒドロキシジフェニルメタンのグリシジルエーテル、テトラヒドロキシベンゾフェノンのグリシジルエーテル、エポキシ化ポリビニルフェノールのような多官能型のエポキシ化合物などが挙げられる。これら芳香族エポキシ化合物の水素化物の中でも好ましいものとして、水素化されたビスフェノールAのジグリシジルエーテルが挙げられる。
次に脂環式エポキシ化合物について説明すると、これは、次式に示す如き、脂環式環に結合したエポキシ基を分子内に少なくとも1個有する化合物である。
Figure 2007334295
式中、mは2〜5の整数を表す。
この式における (CH2)m 中の水素原子を1個又は複数個取り除いた形の基が他の化学構造に結合した化合物が、脂環式エポキシ化合物となりうる。また、脂環式環を形成する水素がメチル基やエチル基のような直鎖状アルキル基で適宜置換されていてもよい。中でも、エポキシシクロペンタン環(上式においてm=3のもの)や、エポキシシクロヘキサン環(上式においてm=4のもの)を有する化合物を用いることが好ましい。脂環式エポキシ化合物の具体例として、次のようなものを挙げることができる。
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、
3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、
エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、
ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル) アジペート、
ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル) アジペート、
ジエチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
エチレングリコールビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチルエーテル)、
2,3,14,15−ジエポキシ−7,11,18,21−テトラオキサトリスピロ−[5.2.2.5.2.2]ヘンイコサン(また、3,4−エポキシシクロヘキサンスピロ−2',6'−ジオキサンスピロ−3'',5''−ジオキサンスピロ−3''',4'''−エポキシシクロヘキサンとも命名できる化合物)、
4−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−2,6−ジオキサ−8,9−エポキシスピロ[5.5]ウンデカン、
4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、
ビス−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル、
ジシクロペンタジエンジオキサイドなど。
次に脂肪族エポキシ化合物について説明すると、脂肪族多価アルコール又はそのアルキレンオキサイド付加物のポリグリシジルエーテルが、これに該当する。その例としては、1,4−ブタンジオールのジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールのジグリシジルエーテル、グリセリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンのトリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールのジグリシジルエーテル、プロピレングリコールのジグリシジルエーテル、エチレングリコールやプロピレングリコール、グリセリンのような脂肪族多価アルコールに1種又は2種以上のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイドやプロピレンオキサイド)を付加することにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリシジルエーテルなどが挙げられる。
ここに例示したエポキシ化合物は、それぞれ単独で使用してもよいし、また複数のエポキシ化合物を混合して使用してもよい。
無溶剤型の接着剤に使用するエポキシ化合物のエポキシ当量は、通常 30〜3,000g/当量、好ましくは 50〜1,500g/当量の範囲である。エポキシ当量が30g/当量を下回ると、硬化後の保護フィルムの可撓性が低下したり、接着強度が低下したりする可能性がある。一方、 3,000g/当量を超えると、他の成分との相溶性が低下する可能性がある。
エポキシ化合物をカチオン重合で硬化させるためには、カチオン重合開始剤が配合される。カチオン重合開始剤は、可視光線、紫外線、X線、電子線等の活性エネルギー線の照射、又は加熱により、カチオン種又はルイス酸を発生し、エポキシ基の重合反応を開始する。いずれのタイプのカチオン重合開始剤であっても、潜在性が付与されていることが、作業性の観点から好ましい。
以下、光カチオン重合開始剤について説明する。光カチオン重合開始剤を使用すると、常温での硬化が可能となり、偏光子の耐熱性あるいは膨張による歪を考慮する必要が減少し、保護フィルムを良好に接着することができる。また、光カチオン重合開始剤は光で触媒的に作用するため、エポキシ化合物に混合しても保存安定性や作業性に優れる。活性エネルギー線の照射によりカチオン種やルイス酸を生じる化合物として、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩のようなオニウム塩、鉄−アレン錯体などを挙げることができる。これらの中でも、特に芳香族スルホニウム塩は、300nm以上の波長領域でも紫外線吸収特性を有することから、硬化性に優れ、良好な機械強度や接着強度を有する硬化物を与えることができるため、好ましく用いられる。
これらの光カチオン重合開始剤は市販品として容易に入手でき、例えば、それぞれ商品名で、“カヤラッド PCI-220”、“カヤラッド PCI-620”(以上、日本化薬(株)製)、“UVI-6990”(ユニオンカーバイド社製)、“アデカオプトマー SP-150”、“アデカオプトマー SP-170”(以上、(株)ADEKA製)、“CI-5102”、“CIT-1370”、
“CIT-1682”、“CIP-1866S”、“CIP-2048S”、“CIP-2064S”(以上、日本曹達(株)製)、“DPI-101”、“DPI-102”、“DPI-103”、“DPI-105”、“MPI-103”、
“MPI-105”、“BBI-101”、“BBI-102”、“BBI-103”、“BBI-105”、“TPS-101”、
“TPS-102”、“TPS-103”、“TPS-105”、“MDS-103”、“MDS-105”、“DTS-102”、
“DTS-103”(以上、みどり化学(株)製)、“PI-2074”(ローディア社製)などが挙げられる。特に、日本曹達(株)製の“CI-5102 ”は、好ましい開始剤の一つである。
光カチオン重合開始剤の配合量は、エポキシ化合物100重量部に対して、通常 0.5〜20重量部であり、好ましくは1重量部以上、また好ましくは15重量部以下である。
さらに、必要に応じて光増感剤を併用することができる。光増感剤を使用することで、反応性が向上し、硬化物の機械強度や接着強度を向上させることができる。光増感剤としては例えば、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾ及びジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素などが挙げられる。光増感剤を配合する場合、その量は、光カチオン重合性エポキシ樹脂組成物を100重量部として、 0.1〜20重量部程度である。
次に、熱カチオン重合開始剤について説明する。加熱によりカチオン種又はルイス酸を発生する化合物として、ベンジルスルホニウム塩、チオフェニウム塩、チオラニウム塩、ベンジルアンモニウム、ピリジニウム塩、ヒドラジニウム塩、カルボン酸エステル、スルホン酸エステル、アミンイミドなどを挙げることができる。これらの熱カチオン重合開始剤も、市販品として容易に入手することができ、例えば、いずれも商品名で、“アデカオプトン CP77 ”及び“アデカオプトン CP66 ”(以上、(株)ADEKA製)、
“CI-2639”及び“CI-2624”(以上、日本曹達(株)製)、“サンエイド SI-60L”、
“サンエイド SI-80L”及び“サンエイド SI-100L”(以上、三新化学工業(株)製)などが挙げられる。
以上説明した光カチオン重合と熱カチオン重合を併用することも、有用な技術である。
エポキシ系接着剤は、さらにオキセタン類やポリオール類など、カチオン重合を促進する化合物を含有してもよい。
無溶剤型の接着剤を用いる場合も、その接着剤を、プロピレン系樹脂からなる保護フィルム及び/又は偏光子の接着面に塗布し、両者を貼り合わせて、偏光板とすることができる。偏光子又は保護フィルムに無溶剤型接着剤を塗工する方法に特別な限定はなく、例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーターなど、種々の塗工方式が利用できる。また、各塗工方式には各々最適な粘度範囲があるため、少量の溶剤を用いて粘度調整を行ってもよい。このために用いる溶剤は、偏光子の光学性能を低下させることなく、エポキシ系接着剤を良好に溶解するものあればよく、例えば、トルエンに代表される炭化水素類、酢酸エチルに代表されるエステル類などの有機溶剤が使用できる。エポキシ系接着剤を用いる場合、接着剤層の厚さは、通常50μm 以下、好ましくは20μm 以下、さらに好ましくは10μm 以下であり、また通常は1μm 以上である。
以上のように、未硬化の接着剤層を介して偏光子にポリプロピレン系位相差フィルムを貼合した後は、活性エネルギー線を照射するか、又は加熱することにより、エポキシ系接着剤層を硬化させ、保護フィルムを偏光子上に固着させる。活性エネルギー線の照射により硬化させる場合、好ましくは紫外線が用いられる。具体的な紫外線光源としては、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、ブラックライトランプ、メタルハライドランプなどを挙げることができる。活性エネルギー線ないし紫外線の照射強度や照射量は、重合開始剤を十分に活性化させ、かつ硬化後の接着剤層や偏光子、位相差フィルムに悪影響を与えないように、適宜選択すればよい。また加熱により硬化させる場合は、一般的に知られた方法で加熱することができ、そのときの温度や時間も、重合開始剤を十分に活性化させ、かつ硬化後の接着剤層や偏光子、保護フィルムに悪影響を与えないように、適宜選択すればよい。
偏光子の片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層し、他面にはプロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルムを積層する場合、プロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルムの接着には、上と同様の接着剤を用いてもよいし、それとは異なる接着剤を用いてもよいが、偏光子とプロピレン系保護フィルムとの間、及び偏光子とプロピレン系樹脂以外の保護フィルムとの間で、同じ接着剤を用いるのが、工程及び材料を少なくできることから好ましい。
偏光板の製造にあたり、プロピレン系樹脂からなる保護フィルムは、その偏光子に貼り合わされる側の表面に、コロナ放電処理を施しておくのが好ましい。コロナ放電処理を施すことにより、プロピレン系樹脂からなる保護フィルムと偏光子の接着力を高めることができる。コロナ放電処理とは、電極間に高電圧をかけて放電し、電極間に配置された樹脂フィルムを活性化する処理である。コロナ放電処理の効果は、電極の種類、電極間隔、電圧、湿度、使用する樹脂フィルムの種類などによっても異なるが、例えば、電極間隔を1〜5mm、移動速度を3〜20m/分程度に設定するのが好ましい。コロナ放電処理後は、その処理面に、上記したような接着剤を介して偏光子が貼り合わされる。
かくして、二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂からなる偏光子の片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムが積層され、他面には同種の又は異なる樹脂からなる保護フィルムが積層された偏光板が得られる。
こうして得られる偏光板は、一方の保護フィルムの外側に粘着剤層を形成して、粘着剤付き偏光板とすることができる。この場合、粘着剤層の表面は剥離フィルムで覆うのが通例である。偏光子の両面に異なる種類の保護フィルムが積層されている場合、プロピレン系樹脂からなる保護フィルム側、プロピレン系以外の樹脂からなる保護フィルム側のいずれに粘着剤層を設けてもよいが、一般にはプロピレン系樹脂からなる保護フィルム側に設けて、そちら側で液晶セルに貼合することが多い。
[積層光学部材]
偏光板の使用に際しては、一方の保護フィルム側に、偏光機能以外の光学機能を示す光学層を設けた積層光学部材とすることもできる。積層光学部材の形成を目的に偏光板に積層する光学層には、例えば、反射層、半透過型反射層、光拡散層、位相差フィルム、集光シート、輝度向上フィルムなど、液晶表示装置の形成に用いられる各種のものがある。これらのうち、反射層、半透過型反射層及び光拡散層は、反射型ないし半透過型や拡散型、それらの両用型の偏光板からなる積層光学部材を形成する場合に用いられるものである。
反射型の偏光板は、視認側からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置に用いられ、バックライト等の光源を省略できるため、液晶表示装置を薄型化しやすい。また半透過型の偏光板は、明所では反射型として、暗所ではバックライト等の光源を介して表示するタイプの液晶表示装置に用いられる。反射型偏光板としての積層光学部材は、例えば、偏光子上の保護フィルムにアルミニウム等の金属からなる箔や蒸着膜を付設して、反射層を形成することができる。半透過型の偏光板としての積層光学部材は、前記の反射層をハーフミラーとしたり、パール顔料等を含有して光透過性を示す反射板を偏光板に接着したりすることで形成できる。一方、拡散型偏光板としての積層光学部材は、例えば、偏光板上の保護フィルムにマット処理を施す方法、微粒子含有の樹脂を塗布する方法、微粒子含有のフィルムを接着する方法など、種々の方法を用いて、表面に微細凹凸構造を形成する。
さらに、反射拡散両用の偏光板としての積層光学部材の形成は、例えば、拡散型偏光板の微細凹凸構造面にその凹凸構造が反映した反射層を設けるなどの方法により、行うことができる。微細凹凸構造の反射層は、入射光を乱反射により拡散させ、指向性やギラツキを防止し、明暗のムラを抑制しうる利点などを有する。また、微粒子を含有した樹脂層やフィルムは、入射光及びその反射光が微粒子含有層を透過する際に拡散されて、明暗ムラをより抑制しうるなどの利点も有している。表面微細凹凸構造を反映させた反射層は、例えば、真空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング等の蒸着やメッキ等の方法で、金属を微細凹凸構造の表面に直接付設することで形成できる。表面微細凹凸構造を形成するために配合する微粒子としては、例えば、平均粒径が0.1〜30μmのシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などが利用できる。
他方、上記した光学層としての位相差フィルムは、液晶セルによる位相差の補償等を目的として使用される。その例としては、各種プラスチックの延伸フィルム等からなる複屈折性フィルム、ディスコティック液晶やネマチック液晶が配向固定されたフィルム、フィルム基材上に上記の液晶層が形成されたものなどが挙げられる。この場合、配向液晶層を支持するフィルム基材として、トリアセチルセルロースなどセルロース系樹脂フィルムが好ましく用いられる。
複屈折性フィルムを形成するプラスチックとしては、例えば、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリプロピレンのようなポリオレフィン、ポリアリレート、ポリアミドなどが挙げられる。延伸フィルムは、一軸や二軸等の適宜な方式で処理したものであってよい。また、熱収縮性フィルムとの接着下に収縮力及び/又は延伸力をかけることでフィルムの厚さ方向の屈折率を制御した複屈折性フィルムでもよい。なお、位相差フィルムは、広帯域化など光学特性の制御を目的として、2枚以上を組み合わせて使用してもよい。
集光シートは、光路制御等を目的に用いられるもので、プリズムアレイシートやレンズアレイシート、あるいはドット付設シートなどとして、形成することができる。
輝度向上フィルムは、液晶表示装置等における輝度の向上を目的に用いられるもので、その例としては、屈折率の異方性が互いに異なる薄膜フィルムを複数枚積層して反射率に異方性が生じるように設計された反射型偏光分離シート、コレステリック液晶ポリマーの配向フィルムやその配向液晶層をフィルム基材上に支持した円偏光分離シートなどが挙げられる。
積層光学部材は、偏光板と、前述した反射層ないし半透過型反射層、光拡散層、位相差フィルム、集光シート、輝度向上フィルムなどから使用目的に応じて選択される1層又は2層以上の光学層とを組み合わせ、2層又は3層以上の積層体とすることができる。その場合、光拡散層、位相差フィルム、集光シート、輝度向上フィルムなどの光学層は、それぞれ2層以上を配置してもよい。なお、各光学層の配置に特に限定はない。
積層光学部材を形成する各種光学層は、接着剤を用いて一体化されるが、そのために用いる接着剤は、接着層が良好に形成されるものであれば特に限定はない。接着作業の簡便性や光学歪の発生防止などの観点から、粘着剤を使用することが好ましい。
このような積層光学部材も、所望の面で粘着剤を介して液晶セルに貼合される。粘着剤としては、アクリル酸エステル系、メタクリル酸エステル系、ブチルゴム系、シリコーン系などのベースポリマーを用いたものが、使用できる。特に限定されるものではないが、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルのような(メタ)アクリル酸エステルをベースとするポリマーや、これらの(メタ)アクリル酸エステルを2種類以上用いた共重合体をベースとするポリマーが好適に用いられる。粘着剤は通常、これらのベースポリマー中に極性モノマーが共重合されており、かかる極性モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートのような、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、エポキシ基などを有するモノマーを挙げることができる。架橋剤については、カルボキシル基との間でカルボン酸金属塩を形成する2価又は多価金属塩、カルボキシル基との間でアミド結合を形成するポリイソシアネート化合物などが挙げられ、これらの化合物が、架橋剤として1種又は2種以上、ベースポリマーに混合して用いられる。一般的な粘着剤層の厚みは5〜50μm 程度である。粘着剤層を偏光板に付与する場合、状況によってはコロナ処理などの表面処理を偏光板の保護フィルム表面に施してもよい。
[液晶表示装置]
本発明の偏光板は、必要に応じて上記した如き他の光学層と積層した状態で、粘着剤を介して液晶セルに貼り合わせ、液晶表示装置とすることができる。液晶表示装置とするにあたっては、先述の如く一方の保護フィルムの外側に粘着剤層を形成して粘着剤付き偏光板とし、その粘着剤層側が液晶セルに面するように貼合される。積層光学部材の場合は、偏光板の保護フィルム以外の表面で液晶セルに貼り合わされることもある。液晶表示装置を構成する液晶セルは、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、VA(Vertical Alignment)、IPS(In-Plane Switching)など、この分野で知られている各種のモードのものであることができる。
以下、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。例中、含有量ないし使用量を表す%及び部は、特記ないかぎり重量基準である。
[実施例1]
(a)水系接着剤の調製
水100部に対し、(株)クラレから入手したカルボキシル基変性ポリビニルアルコール“クラレポバール KL-318 ”を3部溶解し、さらにそこに、住化ケムテックス(株)から入手した水溶性ポリアミドエポキシ樹脂である“スミレーズレジン 650”(固形分30%の水溶液)を1.5部加えて、接着剤とした。
(b)保護フィルム付き偏光板の作製
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の片面に(a)で調製した接着剤を介して、トリアセチルセルロースからなる保護フィルム〔コニカミノルタオプト(株)から入手した“KC8UX ”〕を貼合した。別途、エチレンユニットを約5%含むプロピレン/エチレンランダム共重合体〔住友化学(株)から入手した“住友ノーブレン W151”〕から製膜された厚み20μm のフィルムの片面に、積算照射量1,680Jの条件でコロナ放電処理を施した。このコロナ放電処理後30秒以内に、そのコロナ処理面を、上記の片面にトリアセチルセルロースフィルムが貼合された偏光子のポリビニルアルコールフィルム面に、同じく上記(a)で調製した接着剤を介して貼り合わせ、80℃で5分間乾燥した。さらに40℃で3日間養生して、偏光子の片面にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムが積層され、他面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムが積層された偏光板を得た。
(c)接着力の評価:温水浸漬試験
上で得た保護フィルム付き偏光板について、保護フィルムと偏光子の接着力を評価するため、以下に示す温水浸漬試験を行った。すなわち、偏光板の吸収軸(延伸方向)を長辺として30mm×80mmの大きさにカットしてサンプルを作製し、長辺方向の寸法を正確に測定した。このサンプルの一短辺側を、図1の(A)に示すように把持部5で把持して、長さ方向の8割ほどを60℃の水槽に浸漬し、240分保持した。その後、水槽から取り出し、水分を拭き取ってから、サンプルの長さ方向寸法を測定し、(試験前長さ−試験後長さ)を偏光板の縮み量とした。また、図1の(A)に示すように、温水浸漬前はサンプルの全面が均一に偏光板特有の色を呈しているが、温水浸漬によって同(B)に示すように、偏光子の周囲で温水に接する部分からヨウ素が溶け出して、偏光板周囲に色が抜けた部分2を生じる。そこで、サンプル短辺の中央で、サンプルの端から偏光板特有の色が残っている部分1の端までの長さXを測定し、偏光板の色抜け量とした(この色抜け量自体は偏光板の吸収軸方向の値となる)。この例で得られた偏光板は、縮み量が 0.70mm、色抜け量が 1.50mmであった。
[実施例2]
この例では、エポキシ系の紫外線硬化型接着剤を用いて、偏光子と保護フィルムを接着させた。この接着剤は、脂環式エポキシ化合物と光カチオン重合開始剤を含んでいる。偏光子、トリアセチルセルロースフィルム及びプロピレン系樹脂フィルムは、実施例1と同じものを用いた。まず、偏光子の片面に、上記のエポキシ系接着剤を介してトリアセチルセルロースフィルムを貼合した。別途、プロピレン系樹脂フィルムの片面に、積算照射量1,680J の条件でコロナ放電処理を施し、このコロナ放電処理後30秒以内に、そのコロナ処理面を、上記の片面にトリアセチルセルロースフィルムが貼合された偏光子のポリビニルアルコールフィルム面に、同じく上記のエポキシ系接着剤を介して貼合した。その後、Fusion UV Systems 社製の紫外線照射システムを用いて、プロピレン系樹脂フィルム側から、出力1,000mW、照射量500mJ の条件で紫外線を照射し、接着剤を硬化させた。こうして、偏光子の片面にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムが、他面にはプロピレン系樹脂からなる保護フィルムが、それぞれエポキシ系紫外線硬化型接着剤を介して積層された偏光板を得た。この偏光板について、実施例1の(c)と同様の方法で温水浸漬試験を行った。その結果、縮み量は0.10mm 、色抜け量は1.00mm であった。
[比較例1]
ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素が吸着配向している偏光子の両面にトリアセチルセルロースからなる保護フィルムが貼合されている偏光板〔住友化学(株)から販売されている“SRW062A ”〕について、実施例1の(c)と同様の方法で温水浸漬試験を行った。その結果、縮み量が1.00mm、色抜け量が2.07mmであった。
以上の実施例及び比較例の結果を表1にまとめた。この結果からわかるように、本発明の偏光板は、温水浸漬試験での縮み量及び色抜け量が少なく、湿熱条件下での耐久性に優れている。
Figure 2007334295
[実施例3]
実施例1で用いたのと同じプロピレン/エチレン共重合体“住友ノーブレン W151 ”から製膜された厚み20μm のフィルムに、トルエンを一滴落として5分間放置した後、表面を観察したところ、変化は認められなかった。
[比較例2]
偏光板の保護フィルムに使用されるノルボルネン系樹脂フィルム((株)オプテスから入手した“ZF-100”)に、トルエンを一滴落として5分間放置した後、表面を観察したところ、トルエンを落とした部分が侵食され、荒れていた。
温水浸漬試験における色抜けの発現状態を模式的に表す平面図である。
符号の説明
1……偏光板特有の色が残っている部分、
2……色が抜けた部分、
5……把持部、
X……色抜け量。

Claims (12)

  1. 二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子の両面に保護フィルムが積層されている偏光板であって、保護フィルムの少なくとも一方はプロピレン系樹脂からなることを特徴とする偏光板。
  2. プロピレン系樹脂からなる保護フィルムは、プロピレンユニットを主体とし、エチレンユニットを1〜10重量%含む共重合体で構成される請求項1に記載の偏光板。
  3. プロピレン系樹脂からなる保護フィルムは、面内位相差が10nm以下である請求項1又は2に記載の偏光板。
  4. 偏光子の片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムが積層され、他面にはセルロースアセテート系樹脂からなる保護フィルムが積層されている請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板。
  5. 偏光子とプロピレン系樹脂からなる保護フィルムとが水系の接着剤を介して積層されている請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  6. 水系の接着剤は、架橋性のエポキシ樹脂を含有する請求項5に記載の偏光板。
  7. 偏光子とプロピレン系樹脂からなる保護フィルムとが無溶剤型のエポキシ系接着剤を介して積層されている請求項1〜4のいずれかに記載の偏光板。
  8. 無溶剤型のエポキシ系接着剤は、加熱又は活性エネルギー線の照射によるカチオン重合で硬化するものである請求項7に記載の偏光板。
  9. 二色性色素が吸着配向しているポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子の少なくとも片面にプロピレン系樹脂からなる保護フィルムを積層するにあたり、プロピレン系樹脂からなる保護フィルムの偏光子に貼り合わされる側の表面にコロナ放電処理を施し、次いでその処理面に接着剤を介して前記偏光子を貼り合わせることを特徴とする偏光板の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板と他の光学機能を示す光学層との積層体からなることを特徴とする積層光学部材。
  11. 光学層が位相差フィルムである請求項10に記載の積層光学部材。
  12. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板又は請求項10若しくは11に記載の積層光学部材が、粘着剤を介して液晶セルに貼合されていることを特徴とする液晶表示装置。
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