JP4015488B2 - 耐候性に優れた樹脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィルムやシートに加工した場合に長期に渡って良好な耐候性を示し、かつ添加剤を高濃度に配合してもブリードアウトが防止され透明性悪化のないポリオレフィン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリオレフィン樹脂シートやフィルムの耐候性を向上させるために、ヒンダードアミン系の光安定剤や紫外線吸収剤を配合することは、広く実施されている。特に、農業用フィルムや建築、土木用途でのフィルムやシートには高い耐候性能が要求されている。この様なフィルムやシートへ使用されている樹脂には、ポリエチレンやポリプロピレンをベースとして、各種の耐候性安定剤が配合されている。耐候性に関しては、フィルムやシートの劣化を防止し、より長寿命で性能の良いフィルムやシートを得るために、種々の開発がなされてきた。
【0003】
フィルムやシートは、空気中の酸素の存在下、太陽光中の紫外線により劣化し、強伸度が低下し破損する。これの改良のために種々の耐候性安定剤が配合されている。配合される耐候性安定剤を大別してみると、紫外線吸収剤と光安定剤とに分けられる。
紫外線吸収剤については、従来はニッケル系化合物が中心であったが、近年、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系等の紫外線吸収剤が開発され、種々の用途へ展開されている。また、光安定剤については立体障害性アミン系化合物が開発されており、これらはその優れた性能から、現在の耐候性安定剤の主流となっている。これら耐候性安定剤は、単独または併用して用いられるが、特にフィルムやシートが他の基材との積層体であったり、内包するものを光劣化から保護する必要の有る場合には、光安定剤と紫外線吸収剤を必ず併用する必要がある。
【0004】
しかしながら、上記紫外線吸収剤も、光安定剤も長期使用すると、樹脂中から表面へブリードアウトし、フィルムやシートの表面から洗い流される等により当初の配合濃度よりも低い濃度となり、結果として長期耐候性能としては不満足な性能しか得られなかった。従って、長期耐候性能が必要な場合は、高濃度の光安定剤や紫外線吸収剤を予め配合しておく必要があるが、フィルムやシートの表面にブリードアウトした紫外線吸収剤や光安定剤により、フィルムやシートが白く濁るなど透明性が損なわれる問題もあった。特に他のポリオレフィン系基材フィルムやシートと積層されて使用される場合においては、添加剤のブリードアウトにより基材との界面接着強度が落ちる、という事が問題となっていた。
また、特開2001−2842号公報に示されるように、特定のトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を添加することで上記問題はかなり改善されたが、超長期での使用や、耐候性を改良するために高濃度添加した場合には若干のブリードアウトが生じるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、前述の問題点に鑑み、フィルムやシートに加工した際に高濃度で添加しても添加剤が表面へブリードアウトして透明性を損なうことなく、超長期使用しても添加剤濃度が変化せず、従って超長期耐候性能に優れたポリオレフィン樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂に特定の構造異性体のトリアリールトリアジン誘導体からなる紫外線吸収剤を配合することにより、さらに、特定のエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体からなる光安定剤を配合することにより、フィルムやシートに高濃度添加して加工しても添加剤がブリードアウトして透明性を損なうことなく、超長期使用しても耐候性能が低下することのない耐候性に優れたポリオレフィン樹脂組成物が得られることを見出し本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体または下記式(1)で表されるR 1 の異なるトリアリールトリアジン誘導体を2種類以上含む誘導体組成物を0.1〜5.0重量部含むことを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
【0008】
【化3】
(式中、R1は、イソオクチル基を表す。)
【0009】
また、本発明の第2の発明によれば、ポリオレフィン樹脂が、230℃におけるMFRが0.5〜30g/10分であり、密度が0.890〜0.910g/cm3であるポリプロピレン又は190℃におけるMFRが0.5〜30g/10分であり、密度が0.870〜0.970g/cm3であるポリエチレンであることを特徴とする第1の発明に記載のポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
(ただし、ポリプロピレンのMFRはJIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、密度はJIS−K6921−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値であり、ポリエチレンのMFRはJIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠し、密度はJIS−K6922−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値である。)
【0010】
また、本発明の第3の発明によれば、ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、さらに、エチレン(A)と下記式(2)で示される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体であって、(A)と(B)との和に対する(B)の割合が0.0005〜0.85モル%で、かつ該共重合体中に(B)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(B)の総量に対して83%以上であり、該共重合体のMFRが0.1〜200g/10分であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を2〜10重量部含むことを特徴とする第1又は2の発明に記載のポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
【0011】
【化4】
(式中、R2及びR3は、おのおの独立して水素原子またはメチル基を表し、R4は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、置換基記載の無い部分は全て水素原子を表す。)
(ただし、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRはJIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値である。)
【0012】
また、本発明の第4の発明によれば、式(2)におけるR2、R3がメチル基、R4が水素原子であることを特徴とする第3の発明に記載のポリオレフィン樹脂組成物が提供される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、ポリオレフィン樹脂に対し、紫外線吸収剤のトリアリールトリアジン誘導体、さらに必要に応じて、光安定剤のエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を含有してなることを特徴とする。以下、各成分、組成物の調製方法、用途等について説明する。
【0014】
(1)ポリオレフィン樹脂
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−1、もしくはこれらの混合物等が挙げられる。これらのうち、好ましくはポリエチレン、又はポリプロピレン、もしくはこれらの混合物である。
【0015】
ポリエチレンとしては、エチレン単独重合体、又はエチレンと他の重合性モノマーとの共重合体が挙げられる。
エチレンと共重合する他の重合性モノマーとしては、炭素数3〜8のα−オレフィンが挙げられる。α−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等が挙げられる。エチレンとα−オレフィンとの共重合体におけるエチレン含量は、好ましくは70〜99重量%である。
さらに、他の重合性モノマーとしては、酢酸ビニル、ビニルアルコール、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等も挙げられる。
【0016】
このようなポリエチレンの具体例としては、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレンービニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレンーアクリル酸ブチル共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。
【0017】
上記ポリエチレンのMFR(メルトフローレート;JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、好ましくは0.5〜30g/10分、より好ましくは2〜10g/10分である。ポリエチレンのMFRがこの範囲内であれば分散性、透明性と加工性のバランスに優れるという利点がある。
また、上記ポリエチレンの密度(JIS−K6922−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値)は、特に限定されないが、好ましくは0.870〜0.970g/cm3である。ポリエチレンの密度がこの範囲内であれば、透明性や材料強度のバランスで最適なものを選択できるという利点がある。密度測定は、試料として上記MFR測定によって得られるストランドを用い、密度勾配菅法によって行った。
【0018】
上記ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、又はプロピレンとエチレンもしくは炭素数4〜8のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。該共重合体としては、ランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれでもよい。α−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチルペンテン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチルペンテン−1等が挙げられる。プロピレンとα−オレフィンとの共重合体におけるプロピレン含量は、好ましくは94〜99.5重量%である。プロピレン含量がこの範囲内であれば耐折り曲げ白化性と耐傷性とのバランスに優れるという利点がある。
【0019】
このようなポリプロピレンの具体例としては、ホモポリプロピレン、プロピレン・エチレンランダム共重合体、プロピレン・エチレンブロック共重合体等が挙げられる。
上記ポリプロピレンのMFR(JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、好ましくは0.5〜30g/10分、より好ましくは0.5〜10g/10分である。ポリプロピレンのMFRがこの範囲内であれば材料強度と成形加工性のバランスに優れるという利点がある。
また、上記ポリプロピレンの密度(JIS−K6921−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値)は、特に限定されないが、好ましくは0.890〜0.910g/cm3、より好ましくは0.895〜0.905g/cm3である。ポリプロピレンの密度がこの範囲内であれば耐折り曲げ白化性と耐傷性とのバランスに優れるという利点がある。密度測定は、試料として上記MFR測定によって得られるストランドを用い、密度勾配菅法によって行った。
【0020】
また、本発明で用いられるポリオレフィン樹脂として、上述したポリエチレンとポリプロピレンとの混合物、例えば前記低密度ポリエチレンとプロピレン・エチレンランダム共重合体との混合物など、を挙げることもできる。その場合、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂の混合比率は、ポリエチレン系樹脂:ポリプロピレン系樹脂=2〜25:98〜75(重量比)程度が好ましい。
【0021】
(2)トリアリールトリアジン誘導体
本発明で用いられる紫外線吸収剤は、下記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体である。
【0022】
【化5】
(式中、R1はイソオクチル基を表す。)
【0023】
式(1)で表される構造の紫外線吸収剤は、従来ポリオレフィン系樹脂には使用されていなかったが、本発明ではこれをポリオレフィン樹脂に配合することにより、ポリオレフィン系樹脂に一般的に使用されているベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系、更に式(1)におけるR1がノルマルオクチル基である様なトリアリールトリアジン系の紫外線吸収剤を用いた場合に比べて、格段にブリードアウトを抑制することができる。
上記式(1)において、R1は、イソオクチル基である必要がある。R1がノルマルオクチル基では、超長期使用や高濃度添加の場合にブリードアウトしやすくなるので好ましくなく、イソオクチル基以外のイソアルキル基でも、紫外線吸収性能とブリード性のバランスが得られないので好ましくない。上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体としては、R1が1種類のイソオクチル基でも構わないし、2種類以上のイソオクチル基からなる混合物でも構わない。用いられるイソオクチル基としては、2−オクチル基、2−メチル−1−ヘプチル基、3−メチル−1−ヘプチル基、4−メチル−1−ヘプチル基、5−メチル−1−ヘプチル基、6−メチル−1−ヘプチル基、3−オクチル基、2−エチル−1−ヘキシル基、3−エチル−1−ヘキシル基、4−エチル−1−ヘキシル基、4−オクチル基、2−プロピル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基、2−イソプロピル−1−ペンチル基、2−メチル−2−ヘプチル基、3−メチル−2−ヘプチル基、4−メチル−2−ヘプチル基、5−メチル−2−ヘプチル基、6−メチル−2−ヘプチル基、2,2−ジメチル−1−ヘキシル基、2,3−ジメチル−1−ヘキシル基、2,4−ジメチル−1−ヘキシル基、2,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3,3−ジメチル−1−ヘキシル基、3,4−ジメチル−1−ヘキシル基、3,5−ジメチル−1−ヘキシル基、4,4−ジメチル−1−ヘキシル基、4,5−ジメチル−1−ヘキシル基、5,5−ジメチル−1−ヘキシル基、3−メチル−3−ヘプチル基、3−エチル−2−ヘキシル基、4−エチル−2−ヘキシル基、2−メチル−2−エチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、3−メチル−3−エチル−1−ペンチル基、4−メチル−3−ヘプチル基、5−メチル−3−ヘプチル基、6−メチル−3−ヘプチル基、2−エチル−3−メチル−1−ペンチル基、2−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基、3−エチル−3−ヘキシル基、4−エチル−3−ヘキシル基、2,2−ジエチル−1−ブチル基、4−メチル−4−ヘプチル基、3−メチル−4−ヘプチル基、2−メチル−4−ヘプチル基、2,3−ジメチル−3−ヘキシル基、2,4−ジメチル−3−ヘキシル基、2,5−ジメチル−3−ヘキシル基、2,3、−ジメチル−2−エチル−1−ブチル基、2−イソプロピル−3−メチル−1−ブチル基、3,3,4−トリメチル−1−ペンチル基、2−メチル−3−ヘプチル基などがある。
【0024】
上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、通常のトリアリールトリアジンの合成方法により、容易に合成することが可能である。例えば、2,4,6−トリクロロトリアジンにルイス酸触媒の存在下でキシレン2モルと3−アルコキシフェノール1モルを付加させてもよく、また、2、6−ジメチルベンズアミジンのハロゲン化水素酸塩とハロゲン化ギ酸エステルより2−ヒドロキシ−4,6−ジアリールトリアジンを合成し、次いで塩化チオニルで処理して2−クロロ−4,6−ジアリールトリアジンとしたのち3−アルコキシフェノールとルイス酸触媒で反応してもよい。
また、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体は、市販のものを使用することもできる。
【0025】
本発明で用いるトリアリールトリアジン誘導体には、本発明の効果を阻害しない範囲で、R1として、イソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体が含まれていても構わない。R1として、イソオクチル基以外のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基であるトリアリールトリアジン誘導体の許容量は、トリアリールトリアジン誘導体の種類によって異なるが、全トリアリールトリアジン誘導体に対しておおよそ30モル%未満である。
【0026】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物中の、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体の含有量は、前記ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、0.1〜5.0重量部、好ましくは0.3〜3.0重量部である。トリアリールトリアジン誘導体の含有量が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると色相や経済性が劣るので好ましくない。
【0027】
(3)エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、上記式(1)で表されるトリアリールトリアジン誘導体型紫外線吸収剤に加え、さらに光安定剤として、エチレン(A)と下記式(2)で表される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体(以下、「エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体」という)を含有させることができる。該エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体もまたブリードアウトしにくく、これを前記式(1)で表される紫外線吸収剤と併用することにより、ブリードアウトを抑制したまま、格段に高い耐候性を得ることができる。
【0028】
【化6】
【0029】
式(2)中、R2及びR3は、それぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、R4は、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。好ましくは、R2及びR3は、それぞれメチル基であり、R4は水素原子である。
【0030】
式(2)で表される環状アミノビニル化合物(B)は、公知であり、公知の方法、例えば特公昭47−8539号公報、特開昭48−65180号公報等に記載された方法にて合成することができる。
【0031】
式(2)で表される環状アミノビニル化合物の代表例としては、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等を挙げることができる。
【0032】
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の好ましいものとしては、そのエチレン(A)と環状アミノビニル化合物(B)との和に対する該(B)の割合が0.0005〜0.85モル%、より好ましくは0.001〜0.55モル%であるものが挙げられる。すなわち、本共重合体の好ましいものは、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマー(環状アミノビニル化合物(B))の含有量が少ない割に高い光安定性を有するものである。環状アミノビニル化合物(B)の濃度は、0.0005モル%で充分に光安定化効果を発揮し、一方、0.85モル%を超えると実質的に不経済となる傾向にある。
【0033】
また、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、該共重合体中に(B)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(B)の総量に対して83%以上、好ましくは90%以上であるものが好ましい。
【0034】
環状アミノビニル化合物(B)の存在確認は、特開平4−80215号公報に記載されている通り、次のようにして行われる。13C−NMR(例えば日本電子製JNM−GSX270 Spectrometer)にて、公知の方法(例えば、化学同人発行「機器分析のてびき(1)」53〜56頁(1985)参照)に従い、文献記載のポリアクリル酸エチル(朝倉書店発行「高分子分析ハンドブック」969頁(1985)参照)及びエチレン−アクリル酸ヒドロキシエチル共重合体(Eur. Poly. J.25巻、4号、411〜418頁(1989)参照)の化学シフトを用いて、テトラメチルシラン基準における32.9ppmのピークを孤立したビニルモノマー(B)の分岐点からα位にあるメチレン基によるものとし、35.7ppmのピークを連続した二つのビニルモノマー(B)の分岐点に挟まれたメチレン基によるものと帰属した。これら二つのシグナルを用いて、エチレン(A)とビニルモノマー(B)との共重合体においてビニルモノマー(B)が孤立して存在する割合を、下記計算式によって算出することができる。
【0035】
【数1】
【0036】
上記により見積もった側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーが2個以上連続せず、孤立して存在する割合が、共重合体中のビニルモノマー(B)の総量に対して83%以上であることが好ましい。側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーが2個以上連続せず、孤立して存在する割合が83%未満であると、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマーの含量が少ない割に高い光安定性を有するという特徴が発揮されない場合がある。
【0037】
上記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFR(JIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値)は、0.1〜200g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、より好ましくは1〜5g/10分である。エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRが上記範囲未満では、ポリオレフィン樹脂とのなじみが悪く、ブレンドした場合、フィッシュアイやブツなどフィルム用途での可視欠点の原因となる。一方、MFRが上記範囲を超えると、分子量が大きい共重合体といえども拡散透失によるブリード、ブルーム現象が生起したり、ポリオレフィン樹脂とブレンドした場合、得られる樹脂組成物の強度低下の原因となる。
【0038】
さらに、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、GPCを用い、単分散ポリスチレンにて検量線を作成し決定した、重量平均分子量と数平均分子量との比をもって表示されるMw/Mn(Q値)は、3〜120の範囲にあることが望ましい。特に好ましい範囲は5〜20である。
【0039】
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、所要単量体を共重合条件に付すことによって製造されるが、高圧法低密度ポリエチレン製造装置での製造が可能である。通常はラジカル重合で製造され、使用される触媒は遊離基発生開始剤、例えばジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、アゾ化合物等が有用である。重合装置はエチレンの高圧ラジカル重合法で一般的に用いられている連続攪拌式槽型反応器又は連続式管型反応器等を使用することができる。重合圧力は、1000〜5000kg/cm2程度、重合温度は100〜400℃程度である。
【0040】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物中におけるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の含有量は、前記ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、2〜10重量部、好ましくは2〜6重量部である。この含有量が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると経済性の点で好ましくない。
【0041】
(4)その他の配合成分
本発明のポリオレフィン樹脂組成物には、上述した紫外線吸収剤及び光安定剤に加えて、他の付加的成分を、本発明の効果を著しく損なわない範囲で配合することができる。このような任意成分としては、通常のポリオレフィン樹脂材料に使用される酸化防止剤、結晶核剤、透明化剤、滑剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、防曇剤、中和剤、金属不活性剤、着色剤、分散剤、過酸化物、充填剤、蛍光増白剤等を挙げることができる。
【0042】
(5)ポリオレフィン樹脂組成物の調製方法
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、上記必須成分と必要に応じて配合される付加的成分とを混合し、溶融混練することにより得られる。
溶融混練については、例えば粉末状、ペレット状等の形状の各成分を一軸又は二軸の押出機、バンバリーミキサー、ニーダーブレンダー、ブラベンダープラストグラフ、小型バッチミキサー、連続ミキサー、ミキシングロール等の混練機を使用して行う。混練温度は、一般に180〜270℃で行われる。また、混練機は上述したものを二種以上を組み合わせることもできる。
【0043】
(6)用途
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、耐候性安定剤が樹脂表面にブリードアウトしにくいため、長期耐候性に優れ、しかも透明性が損なわれず、表面外観も優れている。よって、フィルムやシートに成形して農業用フィルムや土木用フィルム等として好適に用いることができる。特に、本発明のポリオレフィン樹脂組成物からなるフィルム又はシートを用いて他の基材との積層体や、種々の物質を収容する包装材料とした場合、該フィルム又はシートそれ自身の劣化が防止されるだけではなく、該フィルム又はシートを透過する光により該基材や内包物が劣化するのを有効に防止することができるので、かかる用途において本発明の効果が特に発揮される。また、他の基材との積層体とした場合には、ブリードアウトが抑えられ該基材との接着性が低下しないので好ましい。
【0044】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例における樹脂組成物の特性評価方法及び実施例で使用した樹脂は次の通りである。
【0045】
1.評価方法
(1)耐候性1:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成したシートをサンシャインウェザーメーター(槽内ブラックパネル温度63℃、JIS−B7753)でシートを照射し、目視観察により表面に表面積の50%に亀裂の発生するまでの時間を測定した。長期耐候性能としては、本評価にて4000時間以上であることが望ましい。
(2)耐候性2:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成シートを(1)と同様にサンシャインウェザーメータで照射し2000〜5000時間後のシートのUV吸光度をUV分光光度計(島津製作所(株)社製UV1600PC)にて500〜250nmの範囲で測定し、下記の評価基準にて○〜×にて評価した。長期耐候性能としては、本評価にて5000時間でも○であることが望ましい。
○:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が95%以上
△:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が70〜95%未満
×:照射後の最大吸光度の、照射前の最大吸光度に対する割合が70%未満
(3)透明性:ポリオレフィン樹脂組成物を原料として作成したシートを(2)と同様にサンシャインウェザーメーターで照射し、2000〜5000時間後のシートをプラスチックの光学的特性試験方法(JIS−K7105 ヘーズ A法)にてヘーズを測定し、下記の評価基準にて○〜×にて評価した。長期耐候性能としては、本評価にて5000時間でも○であることが望ましい。
○:ヘーズと照射前のヘーズとの差が3%未満
△:照射前からのヘーズの変化が3〜5%未満。
×:照射前からのヘーズの変化が5%以上。
【0046】
2.試料
(1)ポリオレフィン樹脂A(プロピレン−エチレンランダム共重合体):日本ポリケム株式会社製「ノバテックPP FG3D」
MFR=7g/10分
密度=0.901g/cm3
エチレン含量=2.2重量%(NMR法)
融点=154℃
(2)ポリオレフィン樹脂B(高密度ポリエチレン):日本ポリケム株式会社製
「ノバテックHD HJ560」
MFR=7g/10分
密度=0.964g/cm3
融点=136℃
(3)トリアリールトリアジン誘導体:式(1)におけるR1がイソオクチル基であるものとしては、サンケミカル株式会社製「UV−1164ANK」(ただし、R1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体49モル%、4−メチル−1−ヘプチル基である誘導体20モル%、3−エチル−4−メチル−1−ペンチル基である誘導体19モル%、2−エチル−1−ヘキシル基である誘導体10モル%を含有する誘導体組成物であって、イソオクチル誘導体の合計量は98モル%である。)を用い、その他は合成して用いた。
(4)エチレン・環状アミノビニル共重合体:日本ポリケム株式会社製「ノバテックLD XJ100H」
MFR=3g/10分
密度=0.931g/cm3(JIS−K6921−2:1997付属書(23℃))
環状アミノビニル化合物含量=5.1重量%
孤立して存在する環状アミノビニル化合物の割合=90モル%
融点=111℃
【0047】
実施例1
ポリオレフィン樹脂A100重量部に対し、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量部、トリアリールトリアジン誘導体として式(1)におけるR1が3−エチル−1−ヘキシル基である誘導体を0.5重量部と0.5重量部のフェノール系安定剤をブレンダーで良く混合した後、溶融押出してペレット化し、得られたペレットを口径が65mmの押出機に装着したTダイから、樹脂温度250℃、幅600mm、肉厚80μmで溶融押出ししてシートを作成した。これを上記の方法で耐候性1、耐候性2、透明性を評価した。評価の結果を表1に示す。
【0048】
実施例2
ポリオレフィン樹脂A100重量部に対し、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体4重量部、トリアリールトリアジン誘導体としてサンケミカル株式会社製「UV−1164ANK」0.5重量部と0.5重量部のフェノール系安定剤を使用した以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0049】
実施例3
ポリオレフィン樹脂Aに代えてポリオレフィン樹脂Bを使用した以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0050】
実施例4
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の配合量を8重量部、トリアリールトリアジン誘導体の配合量を4重量部とした以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0051】
実施例5
ポリオレフィン樹脂Aに代えてポリオレフィン樹脂Bを使用した以外は実施例3と同様にしてシートを作成し評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0052】
実施例6
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の配合量を2重量部、トリアリールトリアジン誘導体の配合量を0.2重量部とした以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表1に示す。
【0053】
比較例1
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1がノルマルオクチル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0054】
比較例2
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1がノルマルオクチル基である誘導体4重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0055】
比較例3
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の配合量を12重量部、トリアリールトリアジン誘導体の配合量を6重量部とした以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0056】
比較例4
エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の配合量を1重量部、トリアリールトリアジン誘導体の配合量を0.05重量部とした以外は実施例1と同様にしてシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0057】
比較例5
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が2−エチルブチル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0058】
比較例6
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が4−メチルペンチル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0059】
比較例7
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1がシクロヘキシル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0060】
比較例8
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が3−エチルオクチル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0061】
比較例9
トリアリールトリアジン誘導体として、式(1)におけるR1が2,7−ジメチルオクチル基である誘導体0.5重量部を使用した以外は実施例1と同様に行ってシートを作成し、評価を行った。評価の結果を表2に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
表1及び2より明らかなように、式(1)においてR1としてイソオクチル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は、長期間にわたり、耐候性、透明性に優れていた(実施例1〜6)。一方、式(1)においてR1としてノルマルオクチル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は、長期間の耐候性、透明性に劣り(比較例1、2)。また、トリアリールトリアジン誘導体の量が多すぎると透明性に劣り(比較例3)、トリアリールトリアジン誘導体の量が少な過ぎる耐候性に劣る(比較例4)。また、式(1)においてR1としてイソオクチル基以外のイソアルキル基を有するトリアリールトリアジン誘導体を用いたポリオレフィン樹脂組成物は耐候性、透明性に劣った(比較例6〜9)。
【0065】
【発明の効果】
本発明のポリオレフィン樹脂組成物は、紫外線吸収剤、光安定剤の耐候性安定剤が樹脂表面にブリードアウトしにくいため、長期耐候性、特に超長期耐候性に優れ、しかも透明性が損なわれず、表面外観も優れている。よって、フィルムやシートに成形して農業用フィルムや土木用フィルム等として好適に用いることができる。特に、本発明のポリオレフィン樹脂組成物からなるフィルム又はシートを用いて他の基材との積層体や、種々の物質を収容する包装材料とした場合、該フィルム又はシートそれ自身の劣化が防止されるだけではなく、該フィルム又はシートを透過する光により該基材や内包物が劣化するのを有効に防止することができる。
Claims (4)
- ポリオレフィン樹脂が、230℃におけるMFRが0.5〜30g/10分であり、密度が0.890〜0.910g/cm3であるポリプロピレン又は190℃におけるMFRが0.5〜30g/10分であり、密度が0.870〜0.970g/cm3であるポリエチレンであることを特徴とする請求項1記載のポリオレフィン樹脂組成物。
(ただし、ポリプロピレンのMFRはJIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠し、密度はJIS−K6921−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値であり、ポリエチレンのMFRはJIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠し、密度はJIS−K6922−2:1997付属書(23℃)に準拠して測定した値である。) - ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、さらに、エチレン(A)と下記式(2)で示される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体であって、(A)と(B)との和に対する(B)の割合が0.0005〜0.85モル%で、かつ該共重合体中に(B)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(B)の総量に対して83%以上であり、該共重合体のMFRが0.1〜200g/10分であるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を2〜10重量部含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
(ただし、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFRはJIS−K6922−2:1997付属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値である。) - 式(2)におけるR2、R3がメチル基、R4が水素原子であることを特徴とする請求項3に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
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