JP2001002740A - 電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器 - Google Patents
電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器Info
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- JP2001002740A JP2001002740A JP11171785A JP17178599A JP2001002740A JP 2001002740 A JP2001002740 A JP 2001002740A JP 11171785 A JP11171785 A JP 11171785A JP 17178599 A JP17178599 A JP 17178599A JP 2001002740 A JP2001002740 A JP 2001002740A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐熱温度及び熱伝導率が高く、耐クラック性
及び空乾性が良好であり、更に電気絶縁処理した電気機
器から発生する臭気を低減させた電気絶縁用樹脂組成物
並びに耐熱性、熱放散性及び耐クラック性が良好であ
り、発生する臭気を低減させた電気機器を提供する。 【解決手段】 (A)不飽和二塩基酸、飽和酸及びエー
テル結合を有するアルコールを含む混合物を用いて脱水
縮合反応を開始し、更に脱水縮合反応させて得られる不
飽和ポリエステル、(B)2−ヒドロキシエチルメタク
リレートを含む架橋性モノマー及び(C)硬化剤を含有
してなる電気絶縁用樹脂組成物並びにこの電気絶縁用樹
脂組成物を用いて電気絶縁処理されてなる電気機器。
及び空乾性が良好であり、更に電気絶縁処理した電気機
器から発生する臭気を低減させた電気絶縁用樹脂組成物
並びに耐熱性、熱放散性及び耐クラック性が良好であ
り、発生する臭気を低減させた電気機器を提供する。 【解決手段】 (A)不飽和二塩基酸、飽和酸及びエー
テル結合を有するアルコールを含む混合物を用いて脱水
縮合反応を開始し、更に脱水縮合反応させて得られる不
飽和ポリエステル、(B)2−ヒドロキシエチルメタク
リレートを含む架橋性モノマー及び(C)硬化剤を含有
してなる電気絶縁用樹脂組成物並びにこの電気絶縁用樹
脂組成物を用いて電気絶縁処理されてなる電気機器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気絶縁用樹脂組
成物及び電気機器に関し、さらに詳しくは不飽和ポリエ
ステル樹脂を主成分とする電気絶縁用樹脂組成物及びこ
の電気絶縁用樹脂組成物を用いて電気絶縁処理されてな
る電気機器に関する。
成物及び電気機器に関し、さらに詳しくは不飽和ポリエ
ステル樹脂を主成分とする電気絶縁用樹脂組成物及びこ
の電気絶縁用樹脂組成物を用いて電気絶縁処理されてな
る電気機器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータ、トランス等の電気機器
は、鉄コアの固着又は防錆、コイルの絶縁又は固着等を
目的として、電気絶縁用樹脂組成物(以下、コイル含浸
用樹脂組成物ともいう)で処理されている。電気絶縁用
樹脂組成物には、ベース樹脂を芳香族系や脂肪族系の非
反応性希釈剤に溶解した溶剤形と、ベース樹脂を反応性
希釈剤に溶解した無溶剤形がある。無溶剤形の反応性希
釈剤には、これまでスチレンモノマー又はビニルトルエ
ン等のスチレン誘導体が用いられてきたが、特有の強い
臭いや、皮膚に炎症を起こす場合があり、適切な取扱い
が必要となる。
は、鉄コアの固着又は防錆、コイルの絶縁又は固着等を
目的として、電気絶縁用樹脂組成物(以下、コイル含浸
用樹脂組成物ともいう)で処理されている。電気絶縁用
樹脂組成物には、ベース樹脂を芳香族系や脂肪族系の非
反応性希釈剤に溶解した溶剤形と、ベース樹脂を反応性
希釈剤に溶解した無溶剤形がある。無溶剤形の反応性希
釈剤には、これまでスチレンモノマー又はビニルトルエ
ン等のスチレン誘導体が用いられてきたが、特有の強い
臭いや、皮膚に炎症を起こす場合があり、適切な取扱い
が必要となる。
【0003】このため、安全性向上、環境改善にも役立
つ非スチレン系又はスチレン低減のコイル含浸用樹脂組
成物が求められるようになってきている。また、近年の
電気機器は、小型、軽量化、高出力化が進んだため、蓄
熱温度がより高くなり、これに使用される変圧器や回転
機のコイルには、より高い耐熱性が求められている。特
に、電子レンジ、インバータエアコンなどの電気機器に
用いられる変圧器やリアクトルコイルは、運転時に過大
な負荷により発生した熱が放散されずに蓄熱され電気機
器の温度が上昇することがあるので、電気絶縁用樹脂組
成物にもより高い耐熱性が求められる。
つ非スチレン系又はスチレン低減のコイル含浸用樹脂組
成物が求められるようになってきている。また、近年の
電気機器は、小型、軽量化、高出力化が進んだため、蓄
熱温度がより高くなり、これに使用される変圧器や回転
機のコイルには、より高い耐熱性が求められている。特
に、電子レンジ、インバータエアコンなどの電気機器に
用いられる変圧器やリアクトルコイルは、運転時に過大
な負荷により発生した熱が放散されずに蓄熱され電気機
器の温度が上昇することがあるので、電気絶縁用樹脂組
成物にもより高い耐熱性が求められる。
【0004】このことから、不飽和ポリエステルとし
て、ジシクロペンタジエニルモノマレートを用いた不飽
和ポリエステルを使用し、これに架橋性モノマー及び硬
化剤として有機過酸化物、さらに必要に応じて硬化促進
剤を配合した電気絶縁用樹脂組成物が用いられていた。
なお、架橋性モノマーとしては、スチレン、ビニルトル
エン、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類
などが挙げられる。また、電気機器の運転時に生ずる発
熱による温度上昇を小さくするため、熱伝導率を高め大
気雰囲気中への熱放散性を向上させるために、無機充填
剤を配合しているが、電気機器が室外で使用される場
合、苛酷な熱衝撃を伴うため、ヒートサイクル性が良好
な樹脂組成物が要求される。しかし、無機充填剤の配合
量が20%以上となると、急激な温度変化により、耐ク
ラック性が低下するという問題があった。
て、ジシクロペンタジエニルモノマレートを用いた不飽
和ポリエステルを使用し、これに架橋性モノマー及び硬
化剤として有機過酸化物、さらに必要に応じて硬化促進
剤を配合した電気絶縁用樹脂組成物が用いられていた。
なお、架橋性モノマーとしては、スチレン、ビニルトル
エン、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類
などが挙げられる。また、電気機器の運転時に生ずる発
熱による温度上昇を小さくするため、熱伝導率を高め大
気雰囲気中への熱放散性を向上させるために、無機充填
剤を配合しているが、電気機器が室外で使用される場
合、苛酷な熱衝撃を伴うため、ヒートサイクル性が良好
な樹脂組成物が要求される。しかし、無機充填剤の配合
量が20%以上となると、急激な温度変化により、耐ク
ラック性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電気絶縁用樹脂組成物
において近年の要求性能を満足すべく、より耐熱温度及
び熱伝導率が高く、耐クラック性が良好であり、更に作
業性の観点からゲル化時間及び空乾性が良好であり、か
つ安全性向上、環境改善の観点から電気絶縁処理した電
気機器から発生する臭気を低減することができる電気絶
縁用樹脂組成物が要求されるようになった。
において近年の要求性能を満足すべく、より耐熱温度及
び熱伝導率が高く、耐クラック性が良好であり、更に作
業性の観点からゲル化時間及び空乾性が良好であり、か
つ安全性向上、環境改善の観点から電気絶縁処理した電
気機器から発生する臭気を低減することができる電気絶
縁用樹脂組成物が要求されるようになった。
【0006】本発明は、耐熱温度及び熱伝導率が高く、
耐クラック性及び空乾性が良好であり、更に電気絶縁処
理した電気機器から発生する臭気を低減させた電気絶縁
用樹脂組成物を提供するとともに、耐熱性、熱放散性及
び耐クラック性が良好であり、発生する臭気を低減させ
た電気機器を提供するものである。
耐クラック性及び空乾性が良好であり、更に電気絶縁処
理した電気機器から発生する臭気を低減させた電気絶縁
用樹脂組成物を提供するとともに、耐熱性、熱放散性及
び耐クラック性が良好であり、発生する臭気を低減させ
た電気機器を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)不飽和
二塩基酸、飽和酸及びエーテル結合を有するアルコール
を含む混合物を用いて脱水縮合反応を開始し、その反応
の途中で、反応液にジシクロペンタジエンを添加して、
更に脱水縮合反応させて得られる不飽和ポリエステル、
(B)2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む架橋
性モノマー及び(C)硬化剤を含有してなる電気絶縁用
樹脂組成物に関する。
二塩基酸、飽和酸及びエーテル結合を有するアルコール
を含む混合物を用いて脱水縮合反応を開始し、その反応
の途中で、反応液にジシクロペンタジエンを添加して、
更に脱水縮合反応させて得られる不飽和ポリエステル、
(B)2−ヒドロキシエチルメタクリレートを含む架橋
性モノマー及び(C)硬化剤を含有してなる電気絶縁用
樹脂組成物に関する。
【0008】また本発明は、ジシクロペンタジエンを添
加する時期が、反応液の酸価が30〜120のときであ
り、ジシクロペンタジエンを添加する際の反応液の温度
が40〜220℃である前記電気絶縁用樹脂組成物に関
する。また本発明は、前記(B)成分が、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート10〜100重量%とスチレン
又はスチレン誘導体0〜90重量%を配合してなる架橋
性モノマーである電気絶縁用樹脂組成物に関する。また
本発明は、さらに(D)無機充填剤を含む前記の電気絶
縁用樹脂組成物に関する。
加する時期が、反応液の酸価が30〜120のときであ
り、ジシクロペンタジエンを添加する際の反応液の温度
が40〜220℃である前記電気絶縁用樹脂組成物に関
する。また本発明は、前記(B)成分が、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート10〜100重量%とスチレン
又はスチレン誘導体0〜90重量%を配合してなる架橋
性モノマーである電気絶縁用樹脂組成物に関する。また
本発明は、さらに(D)無機充填剤を含む前記の電気絶
縁用樹脂組成物に関する。
【0009】また本発明は、(A)成分の量が、(A)
成分と(B)成分の総量100重量部に対して20〜8
0重量部であり、(B)成分の量が、(A)成分と
(B)成分の総量100重量部に対して20〜80重量
部であり、(C)成分の量が、(A)成分と(B)成分
の総量100重量部に対して0〜60重量部であり、
(D)成分の量が、(A)成分と(B)成分の総量10
0重量部に対して0.5〜5重量部である前記電気絶縁
用樹脂組成物に関する。さらに本発明は、前記各電気絶
縁用樹脂組成物を用いて電気絶縁処理されてなる電気機
器に関する。
成分と(B)成分の総量100重量部に対して20〜8
0重量部であり、(B)成分の量が、(A)成分と
(B)成分の総量100重量部に対して20〜80重量
部であり、(C)成分の量が、(A)成分と(B)成分
の総量100重量部に対して0〜60重量部であり、
(D)成分の量が、(A)成分と(B)成分の総量10
0重量部に対して0.5〜5重量部である前記電気絶縁
用樹脂組成物に関する。さらに本発明は、前記各電気絶
縁用樹脂組成物を用いて電気絶縁処理されてなる電気機
器に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明で用いられる不飽和ポリエ
ステル(A)は、酸成分として、不飽和二塩基酸及び飽
和酸を必須成分とし、アルコール成分としてエーテル結
合を有するアルコールを必須成分とする材料の混合物を
用いて脱水縮合反応を開始し、その途中で、反応液にジ
シクロペンタジエンを添加して、更に脱水縮合反応させ
て得られる。
ステル(A)は、酸成分として、不飽和二塩基酸及び飽
和酸を必須成分とし、アルコール成分としてエーテル結
合を有するアルコールを必須成分とする材料の混合物を
用いて脱水縮合反応を開始し、その途中で、反応液にジ
シクロペンタジエンを添加して、更に脱水縮合反応させ
て得られる。
【0011】添加する時期は、反応液の酸価が30〜1
20となったときが好ましく、添加する際の反応液の温
度は40〜220℃であることが好ましい。添加された
ジシクロペンタジエンは、反応系でシクロペンタジエン
へ2量化し、これが、反応系に存在する不飽和基とDiel
s-Alder反応により反応するものと考えられる。
20となったときが好ましく、添加する際の反応液の温
度は40〜220℃であることが好ましい。添加された
ジシクロペンタジエンは、反応系でシクロペンタジエン
へ2量化し、これが、反応系に存在する不飽和基とDiel
s-Alder反応により反応するものと考えられる。
【0012】不飽和二塩基酸としては、無水マレイン
酸、マレイン酸、フマル酸などが用いられ、これらは単
独で用いても併用してもよい。また、本発明において、
酸成分として飽和酸を、含まれる不飽和基の量を調節し
て可撓性、耐熱性、耐薬品性などの性質を付与するため
に併用する。飽和酸としては、無水フタル酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、アジピン酸、セバチン酸などの飽和二塩基酸などが
挙げられる。これらは単独で用いても併用してもよい。
不飽和二塩基酸の量は、全酸成分に対して50〜95当
量%の範囲で選択されることが好ましい。
酸、マレイン酸、フマル酸などが用いられ、これらは単
独で用いても併用してもよい。また、本発明において、
酸成分として飽和酸を、含まれる不飽和基の量を調節し
て可撓性、耐熱性、耐薬品性などの性質を付与するため
に併用する。飽和酸としては、無水フタル酸、フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロフタル
酸、アジピン酸、セバチン酸などの飽和二塩基酸などが
挙げられる。これらは単独で用いても併用してもよい。
不飽和二塩基酸の量は、全酸成分に対して50〜95当
量%の範囲で選択されることが好ましい。
【0013】また、ジシクロペンタジエンの添加量とし
ては、全酸成分の量を100モル%とて、10〜60モ
ル%の範囲で使用することが好ましい。ジシクロペンタ
ジエンの使用量が少なすぎると、空乾性は低下しやす
く、多すぎるとワニス処理後の実機外観にシワが発生す
る傾向がある。
ては、全酸成分の量を100モル%とて、10〜60モ
ル%の範囲で使用することが好ましい。ジシクロペンタ
ジエンの使用量が少なすぎると、空乾性は低下しやす
く、多すぎるとワニス処理後の実機外観にシワが発生す
る傾向がある。
【0014】エーテル結合を有するアルコール成分とし
ては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどが用いられる。これらは単独で用いても併用して
もよい。
ては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ルなどが用いられる。これらは単独で用いても併用して
もよい。
【0015】アルコール成分としては、エーテル結合を
有するアルコール成分のほかにエーテル結合を持たない
アルコール成分を併用することができる。このようなア
ルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、グリセリン、1,6−ヘキサンジオールな
どが用いられる。これらは、単独で用いても併用しても
よい。
有するアルコール成分のほかにエーテル結合を持たない
アルコール成分を併用することができる。このようなア
ルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレ
ングリコール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチル
グリコール、グリセリン、1,6−ヘキサンジオールな
どが用いられる。これらは、単独で用いても併用しても
よい。
【0016】エーテル結合を有するアルコールを使用す
ることにより、可撓性を改善することができる。そのた
めに、エーテル結合を有するアルコール成分の量は、全
アルコール成分中30〜100当量%の範囲で使用する
ことが好ましく、70〜90当量%の範囲で使用するこ
とがより好ましい。
ることにより、可撓性を改善することができる。そのた
めに、エーテル結合を有するアルコール成分の量は、全
アルコール成分中30〜100当量%の範囲で使用する
ことが好ましく、70〜90当量%の範囲で使用するこ
とがより好ましい。
【0017】本発明で使用される不飽和ポリエステル
は、不飽和二塩基酸、飽和酸及びエーテル結合を有する
アルコールを必須成分とする材料混合物を脱水縮合反応
させ、好ましくは、酸価が30〜120となったとき、
40〜220℃でジシクロペンタジエンを添加して、更
に脱水縮合反応させて得ることができる。全酸成分1当
量に対して全アルコール成分は1〜1.3当量の範囲で
使用することが好ましい。
は、不飽和二塩基酸、飽和酸及びエーテル結合を有する
アルコールを必須成分とする材料混合物を脱水縮合反応
させ、好ましくは、酸価が30〜120となったとき、
40〜220℃でジシクロペンタジエンを添加して、更
に脱水縮合反応させて得ることができる。全酸成分1当
量に対して全アルコール成分は1〜1.3当量の範囲で
使用することが好ましい。
【0018】本発明で使用される架橋性モノマー(B)
としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレートをスチ
レン系不飽和ポリエステルの低臭気化の点から必須成分
とするが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜
100重量%とスチレン又はスチレン誘導体90〜0重
量%を配合したものが好ましい。特に、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート20〜40重量%とスチレン又は
スチレン誘導体80〜60重量%の混合物とすることが
好ましい。2−ヒドロキシエチルメタクリレートが10
重量%未満となると、電気絶縁処理した電気機器から発
生する臭気が増加する傾向がある。
としては、2−ヒドロキシエチルメタクリレートをスチ
レン系不飽和ポリエステルの低臭気化の点から必須成分
とするが、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10〜
100重量%とスチレン又はスチレン誘導体90〜0重
量%を配合したものが好ましい。特に、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート20〜40重量%とスチレン又は
スチレン誘導体80〜60重量%の混合物とすることが
好ましい。2−ヒドロキシエチルメタクリレートが10
重量%未満となると、電気絶縁処理した電気機器から発
生する臭気が増加する傾向がある。
【0019】不飽和ポリエステルと架橋性モノマーとの
配合比は、不飽和ポリエステルと架橋性モノマー合計を
100重量部として、不飽和ポリエステル20〜80重
量部、架橋性モノマー80〜20重量部とすることが好
ましく、特に、不飽和ポリエステル30〜60重量部、
架橋性モノマー70〜40重量部とすることが好まし
い。不飽和ポリエステルの割合が少なすぎると、本発明
における電気絶縁用樹脂組成物に被絶縁物を浸漬し、引
き上げたときの樹脂付着量が少なくなり、コイルの固着
力、熱放散性が低下しやすくなり、逆に多すぎると粘度
が高くなるため、電気絶縁用樹脂組成物の被絶縁物への
含浸性が低下する傾向がある。
配合比は、不飽和ポリエステルと架橋性モノマー合計を
100重量部として、不飽和ポリエステル20〜80重
量部、架橋性モノマー80〜20重量部とすることが好
ましく、特に、不飽和ポリエステル30〜60重量部、
架橋性モノマー70〜40重量部とすることが好まし
い。不飽和ポリエステルの割合が少なすぎると、本発明
における電気絶縁用樹脂組成物に被絶縁物を浸漬し、引
き上げたときの樹脂付着量が少なくなり、コイルの固着
力、熱放散性が低下しやすくなり、逆に多すぎると粘度
が高くなるため、電気絶縁用樹脂組成物の被絶縁物への
含浸性が低下する傾向がある。
【0020】硬化剤(C)としては、例えば、ベンゾイ
ルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイドなど一般に用いられ
ている有機過酸化物が用いられる。硬化剤は、少ないと
硬化に長時間を要し、多いと硬化が速すぎて作業性が悪
くなるので(タンクライフが短くなるので)、不飽和ポ
リエステル(A)と架橋性モノマー(B)の総量100
重量部に対して、0.5〜5.0重量部の範囲で適宜選
定されることが好ましい。
ルパーオキサイド、ターシャリブチルパーオキサイド、
メチルエチルケトンパーオキサイドなど一般に用いられ
ている有機過酸化物が用いられる。硬化剤は、少ないと
硬化に長時間を要し、多いと硬化が速すぎて作業性が悪
くなるので(タンクライフが短くなるので)、不飽和ポ
リエステル(A)と架橋性モノマー(B)の総量100
重量部に対して、0.5〜5.0重量部の範囲で適宜選
定されることが好ましい。
【0021】無機充填剤(D)は、電気機器を運転する
ときの放熱性を向上させることを主な目的として必要に
応じて配合される。放熱性の観点からは配合量が多い程
よいが、この配合量が多くなると電気絶縁用樹脂組成物
の粘度が高くなり、含浸性が低下する。このことから、
不飽和ポリエステル(A)及び架橋性モノマー(B)の
総量を100重量部とするとき、無機充填剤は60重量
部を超えない範囲であるのが好ましく、40重量部を超
えない範囲であるのがより好ましい。一方、放熱性を向
上させるためには、無機充填剤を30重量部以上配合す
ることが好ましい。無機充填剤の配合量が30重量部未
満であると熱伝導性が低くなり放熱性が低下する傾向が
ある。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙
げられる。
ときの放熱性を向上させることを主な目的として必要に
応じて配合される。放熱性の観点からは配合量が多い程
よいが、この配合量が多くなると電気絶縁用樹脂組成物
の粘度が高くなり、含浸性が低下する。このことから、
不飽和ポリエステル(A)及び架橋性モノマー(B)の
総量を100重量部とするとき、無機充填剤は60重量
部を超えない範囲であるのが好ましく、40重量部を超
えない範囲であるのがより好ましい。一方、放熱性を向
上させるためには、無機充填剤を30重量部以上配合す
ることが好ましい。無機充填剤の配合量が30重量部未
満であると熱伝導性が低くなり放熱性が低下する傾向が
ある。無機充填剤としては、炭酸カルシウム、水酸化ア
ルミニウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙
げられる。
【0022】また電気絶縁用樹脂組成物には、必要に応
じてナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、ナフテ
ン酸マンガン、ナフテン酸鉛などの硬化促進剤を含有さ
せることができる。硬化促進剤を使用するときは、不飽
和ポリエステル(A)と架橋性モノマー(B)の総量1
00重量部に対して0.1〜3重量部の範囲で適宜選定
されることが好ましい。
じてナフテン酸コバルト、オクテン酸コバルト、ナフテ
ン酸マンガン、ナフテン酸鉛などの硬化促進剤を含有さ
せることができる。硬化促進剤を使用するときは、不飽
和ポリエステル(A)と架橋性モノマー(B)の総量1
00重量部に対して0.1〜3重量部の範囲で適宜選定
されることが好ましい。
【0023】本発明になる電気絶縁用樹脂組成物は、電
気絶縁処理のため、電子レンジ、テレビ、ステレオ、ラ
ジカセ、CD、VTR、アダプター等の家電民生用機
器、パソコン、ワープロ、複写機等のOA関連機器など
の電気機器に用いられる各種のトランスの鉄コア及びエ
ナメル銅線の固着、防錆又は運転時のトランスの放熱性
を向上させることなどを目的として、これらに含浸し硬
化させて使用される。
気絶縁処理のため、電子レンジ、テレビ、ステレオ、ラ
ジカセ、CD、VTR、アダプター等の家電民生用機
器、パソコン、ワープロ、複写機等のOA関連機器など
の電気機器に用いられる各種のトランスの鉄コア及びエ
ナメル銅線の固着、防錆又は運転時のトランスの放熱性
を向上させることなどを目的として、これらに含浸し硬
化させて使用される。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例によって説明する。ま
た、実施例及び比較例において、「部」は特に断らない
限り「重量部」を意味する。
た、実施例及び比較例において、「部」は特に断らない
限り「重量部」を意味する。
【0025】実施例1〜4 〔不飽和ポリエステル(A−1)の合成〕無水マレイン
酸240部、テレフタル酸170部、ジエチレングリコ
ール330部及びエチレングリコール50部を反応釜に
仕込み、窒素ガス気流中で常法に従い脱水縮合反応さ
せ、酸価が80となったとき、160℃でジシクロペン
タジエンを添加して、更に脱水縮合反応させ、酸価が2
0となったところで冷却して不飽和ポリエステル(A−
1)を得た。
酸240部、テレフタル酸170部、ジエチレングリコ
ール330部及びエチレングリコール50部を反応釜に
仕込み、窒素ガス気流中で常法に従い脱水縮合反応さ
せ、酸価が80となったとき、160℃でジシクロペン
タジエンを添加して、更に脱水縮合反応させ、酸価が2
0となったところで冷却して不飽和ポリエステル(A−
1)を得た。
【0026】上記で得たA−1成分を、B−1成分であ
る2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びB−2成分
であるスチレン、D成分である平均粒径20μの二酸化
ケイ素、C成分である過酸化ベンゾイルを、表1に示す
配合比で攪拌混合して樹脂組成物を得た。
る2−ヒドロキシエチルメタクリレート及びB−2成分
であるスチレン、D成分である平均粒径20μの二酸化
ケイ素、C成分である過酸化ベンゾイルを、表1に示す
配合比で攪拌混合して樹脂組成物を得た。
【0027】比較例1〜6 〔不飽和ポリエステル(A−2)の合成〕ジシクロペン
タジエン330部、無水マレイン酸230部及び水42
部を反応釜に仕込み、窒素ガス気流下に140℃で2時
間反応させて、ジシクロペンタジエニルモノマレートを
合成した。次いで、エチレングリコール170部、ジエ
チレングリコール1100部、無水マレイン酸750部
及びテレフタル酸290部を反応釜に仕込み、窒素ガス
気流中で200〜220℃に昇温し、この範囲に温度を
維持して脱水縮合反応を行わせ、酸価が20となったと
ころで冷却して不飽和ポリエステル(A−2)を得た。
上記で得たA−2成分、上記実施例で得たA−1成分、
B−1成分、B−2成分、C成分及びD成分を表2に示
す配合比で攪拌混合して樹脂組成物を得た。
タジエン330部、無水マレイン酸230部及び水42
部を反応釜に仕込み、窒素ガス気流下に140℃で2時
間反応させて、ジシクロペンタジエニルモノマレートを
合成した。次いで、エチレングリコール170部、ジエ
チレングリコール1100部、無水マレイン酸750部
及びテレフタル酸290部を反応釜に仕込み、窒素ガス
気流中で200〜220℃に昇温し、この範囲に温度を
維持して脱水縮合反応を行わせ、酸価が20となったと
ころで冷却して不飽和ポリエステル(A−2)を得た。
上記で得たA−2成分、上記実施例で得たA−1成分、
B−1成分、B−2成分、C成分及びD成分を表2に示
す配合比で攪拌混合して樹脂組成物を得た。
【0028】上記実施例及び比較例で得られた電気絶縁
用樹脂組成物について、ゲル化時間、空乾性、耐熱温
度、剪断接着力、熱伝導率及びこの電気絶縁用樹脂組成
物を用いて電気絶縁処理したトランスの運転時温度上
昇、更に臭気について調べた。その結果を表1に示す。
用樹脂組成物について、ゲル化時間、空乾性、耐熱温
度、剪断接着力、熱伝導率及びこの電気絶縁用樹脂組成
物を用いて電気絶縁処理したトランスの運転時温度上
昇、更に臭気について調べた。その結果を表1に示す。
【0029】なお、これら特性の試験方法は、以下の通
りである。 ゲル化時間:JIS C−2105に準じて測定し
た。 空乾性 鉄ブロック(63mm×60mm×23mm、760g)にブ
リキ板を張り合わせ、ブリキ板上に電気絶縁用樹脂組成
物を塗布し、100℃の乾燥機で加熱し、ブリキ板表面
の組成物のベトツキが感じられなくなるまでの時間を測
定した。
りである。 ゲル化時間:JIS C−2105に準じて測定し
た。 空乾性 鉄ブロック(63mm×60mm×23mm、760g)にブ
リキ板を張り合わせ、ブリキ板上に電気絶縁用樹脂組成
物を塗布し、100℃の乾燥機で加熱し、ブリキ板表面
の組成物のベトツキが感じられなくなるまでの時間を測
定した。
【0030】耐熱温度 ツイストペア法での寿命評価による耐熱温度。直径1.
0mmの1種AI−EIW(上地がポリアミドイミド、下
地がポリエステルイミドのエナメル銅線)を用い、UL
−1446に準じて耐熱温度を求めた。 剪断接着力 図1〜図3を参照して説明する。図1はストラッカー試
験片の断面図であり、図2はその正面図、図3は側面図
である。2本の直径2.0mm、長さ80mmのポリエステ
ルエナメル銅線1を直列に配列し、その接合部3を中心
にその周囲を6本の直径2.0mm、長さ40mmのポリエ
ステルエナメル銅線2で囲み、直径0.4mmのポリエス
テルエナメル銅線4で束ねてJIS C−2105に準
じてストラッカー試験片を作製し、これに電気絶縁用樹
脂組成物を含浸させ、硬化させたものを用いて、23℃
での剪断接着力を測定した。
0mmの1種AI−EIW(上地がポリアミドイミド、下
地がポリエステルイミドのエナメル銅線)を用い、UL
−1446に準じて耐熱温度を求めた。 剪断接着力 図1〜図3を参照して説明する。図1はストラッカー試
験片の断面図であり、図2はその正面図、図3は側面図
である。2本の直径2.0mm、長さ80mmのポリエステ
ルエナメル銅線1を直列に配列し、その接合部3を中心
にその周囲を6本の直径2.0mm、長さ40mmのポリエ
ステルエナメル銅線2で囲み、直径0.4mmのポリエス
テルエナメル銅線4で束ねてJIS C−2105に準
じてストラッカー試験片を作製し、これに電気絶縁用樹
脂組成物を含浸させ、硬化させたものを用いて、23℃
での剪断接着力を測定した。
【0031】熱伝導率 直径50mm、厚さ10mmの円盤状の金型内に電気絶縁用
樹脂組成物を注型し、温度150℃で3時間硬化させて
試験片を作製し、熱伝導率測定装置(ダイナテック株式
会社製、シーマテック(商品名))を用いて測定した。 運転時温度上昇 コア寸法が83mm×80mm×50mmのトランスのコア内
部に温度センサーを付け、電気絶縁用樹脂組成物を室温
133hPaの減圧下に注入し、温度160℃で3時間硬
化させた。冷却後、トランスの温度を測定し、100V
の電圧を2時間印加した後の温度を再び測定し、電圧印
加前後の温度差から温度上昇を求めた。
樹脂組成物を注型し、温度150℃で3時間硬化させて
試験片を作製し、熱伝導率測定装置(ダイナテック株式
会社製、シーマテック(商品名))を用いて測定した。 運転時温度上昇 コア寸法が83mm×80mm×50mmのトランスのコア内
部に温度センサーを付け、電気絶縁用樹脂組成物を室温
133hPaの減圧下に注入し、温度160℃で3時間硬
化させた。冷却後、トランスの温度を測定し、100V
の電圧を2時間印加した後の温度を再び測定し、電圧印
加前後の温度差から温度上昇を求めた。
【0032】スチレンガス濃度 電気絶縁用樹脂組成物10gを直径60mmの金属シャー
レに入れて硬化させたものを試験片とする。4リットル
の丸型缶をフタを空けた状態で150℃で2時間熱処理
し、常温まで冷却した後、試験片を入れてフタを閉め、
120℃で2時間熱処理した直後にスチレンガス濃度計
(新コスモス電機(株)製、XP−316A型)を用いて
スチレンガス濃度を測定した。
レに入れて硬化させたものを試験片とする。4リットル
の丸型缶をフタを空けた状態で150℃で2時間熱処理
し、常温まで冷却した後、試験片を入れてフタを閉め、
120℃で2時間熱処理した直後にスチレンガス濃度計
(新コスモス電機(株)製、XP−316A型)を用いて
スチレンガス濃度を測定した。
【0033】耐クラック性 図4aに示すようにφ1.0mm 1種AI−EIWを2
本パラに用いてターン間隔120mmとして5回ターン
し、これを3回ひねり、図4bに示すようなモデルコイ
ル5を作製する。次にこれを、電気絶縁用樹脂組成物へ
5分間含浸し、10分余滴後、150℃で3時間硬化さ
せる。これを試験片として、+200℃、1時間〜−3
0℃、1時間のヒートサイクルを5回行い、5本の試験
片のクラック発生の有無を目視で確認した後、電気絶縁
性として、線間の絶縁破壊電圧(B.D.V.)を測定した。
クラックの発生箇所を示す模式図を図5に示す。
本パラに用いてターン間隔120mmとして5回ターン
し、これを3回ひねり、図4bに示すようなモデルコイ
ル5を作製する。次にこれを、電気絶縁用樹脂組成物へ
5分間含浸し、10分余滴後、150℃で3時間硬化さ
せる。これを試験片として、+200℃、1時間〜−3
0℃、1時間のヒートサイクルを5回行い、5本の試験
片のクラック発生の有無を目視で確認した後、電気絶縁
性として、線間の絶縁破壊電圧(B.D.V.)を測定した。
クラックの発生箇所を示す模式図を図5に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】表1及び表2から、本発明の実施例になる
電気絶縁用樹脂組成物は、無機充填剤を混合することに
よって、熱伝導率が上昇し、電気機器の温度上昇を抑制
することができ、ジシクロペンタジエンモノマレートを
用いた不飽和ポリエステルを使用した比較例になる電気
絶縁用樹脂組成物と比較して、無機充填剤を混合した場
合においても耐クラック性の低下が認められず、耐熱
性、空乾性、剪断接着力、熱伝導性が優れていることが
わかる。さらに架橋性モノマーとして、スチレンの他に
2−ヒドロキシエチルメタクリレートを併用することに
よって、電気絶縁処理した電気機器から発生する臭気を
低減することができる。
電気絶縁用樹脂組成物は、無機充填剤を混合することに
よって、熱伝導率が上昇し、電気機器の温度上昇を抑制
することができ、ジシクロペンタジエンモノマレートを
用いた不飽和ポリエステルを使用した比較例になる電気
絶縁用樹脂組成物と比較して、無機充填剤を混合した場
合においても耐クラック性の低下が認められず、耐熱
性、空乾性、剪断接着力、熱伝導性が優れていることが
わかる。さらに架橋性モノマーとして、スチレンの他に
2−ヒドロキシエチルメタクリレートを併用することに
よって、電気絶縁処理した電気機器から発生する臭気を
低減することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明になる電気絶縁用樹脂組成物は、
耐クラック性、耐熱性、剪断接着力が優れ、熱伝導性が
良好であり、かつ電気絶縁処理した電気機器から発生す
る臭気を低減することができる。さらに、本発明の電気
絶縁用樹脂組成物を用いることにより、電気機器の小
型、軽量化が可能となるとともに、電気機器の信頼性向
上、安全性向上及び環境改善に寄与でき、耐クラック
性、耐熱性及び熱放散性が良好で、臭気発生が少なく、
信頼性の高い電気機器を提供することができる。
耐クラック性、耐熱性、剪断接着力が優れ、熱伝導性が
良好であり、かつ電気絶縁処理した電気機器から発生す
る臭気を低減することができる。さらに、本発明の電気
絶縁用樹脂組成物を用いることにより、電気機器の小
型、軽量化が可能となるとともに、電気機器の信頼性向
上、安全性向上及び環境改善に寄与でき、耐クラック
性、耐熱性及び熱放散性が良好で、臭気発生が少なく、
信頼性の高い電気機器を提供することができる。
【図1】剪断接着力試験用のストラッカー試験片の断面
図である。
図である。
【図2】図1に示したストラッカー試験片の正面図であ
る。
る。
【図3】図1に示したストラッカー試験片の側面図であ
る。
る。
【図4】耐クラック性を評価するためのモデルコイルの
作成方法を示す模式図である。
作成方法を示す模式図である。
【図5】耐クラック性を評価するためのモデルコイルに
おいて、クラックの発生箇所を示す模式図である。
おいて、クラックの発生箇所を示す模式図である。
1 ポリエステルエナメル銅線 2 ポリエステルエナメル銅線 3 接合部 4 ポリエステルエナメル銅線 5 モデルコイル 6 クラックの発生箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AB06 AB07 AB13 AB15 AB16 AB17 AB18 AB19 AB23 AB24 AB25 BA02 BA05 BA08 CA14 CA18 CA36 CB03 CB08 CD08 4J029 AA03 AA07 AB07 AC02 AE01 AE18 BA02 BA03 BA04 BA05 BF08 BF09 BF10 CA02 CA06 CB04A CB05A CB06A CD03 GA11 GA13 GA14 GA23 HA01 HB06 JB032 KB04 KB12 KB17 KB23 KD02 KE03 4J032 CA38 CB05 CB07 CE05 CF03 CG07 5G305 AA11 AA13 AB16 AB23 AB24 AB35 AB36 BA09 CA12 CA54 CB04 CB08 CD01 CD08 DA16
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)不飽和二塩基酸、飽和酸及びエー
テル結合を有するアルコールを含む混合物を用いて脱水
縮合反応を開始し、更に脱水縮合反応させて得られる不
飽和ポリエステル、(B)2−ヒドロキシエチルメタク
リレートを含む架橋性モノマー及び(C)硬化剤を含有
してなる電気絶縁用樹脂組成物。 - 【請求項2】 ジシクロペンタジエンを添加する時期
が、反応液の酸価が30〜120のときであり、ジシク
ロペンタジエンを添加する際の反応液の温度が40〜2
20℃である請求項1記載の電気絶縁用樹脂組成物。 - 【請求項3】 (B)成分が、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート10〜100重量%とスチレン又はスチレ
ン誘導体0〜90重量%を配合してなる架橋性モノマー
である請求項1又は2記載の電気絶縁用樹脂組成物。 - 【請求項4】 さらに(D)無機充填剤を含む請求項
1、2又は3記載の電気絶縁用樹脂組成物。 - 【請求項5】 (A)成分の量が、(A)成分と(B)
成分の総量100重量部に対して20〜80重量部であ
り、(B)成分の量が、(A)成分と(B)成分の総量
100重量部に対して20〜80重量部であり、(C)
成分の量が、(A)成分と(B)成分の総量100重量
部に対して0.5〜5重量部であり、(D)成分の量
が、(A)成分と(B)成分の総量100重量部に対し
て0〜60重量部である請求項4記載の電気絶縁用樹脂
組成物。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の電気絶
縁用樹脂組成物を用いて電気絶縁処理されてなる電気機
器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11171785A JP2001002740A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11171785A JP2001002740A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001002740A true JP2001002740A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15929652
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11171785A Pending JP2001002740A (ja) | 1999-06-18 | 1999-06-18 | 電気絶縁用樹脂組成物及び電気機器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001002740A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003183489A (ja) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
EP1333041A1 (en) * | 2002-02-05 | 2003-08-06 | Resolution Research Nederland B.V. | Hardenable unsaturated polyester compositions |
-
1999
- 1999-06-18 JP JP11171785A patent/JP2001002740A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003183489A (ja) * | 2001-12-21 | 2003-07-03 | Nippon Synthetic Chem Ind Co Ltd:The | 不飽和ポリエステル樹脂組成物 |
EP1333041A1 (en) * | 2002-02-05 | 2003-08-06 | Resolution Research Nederland B.V. | Hardenable unsaturated polyester compositions |
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---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060426 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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