JP2001001643A - 受像シート、プリンター及び画像形成方法 - Google Patents

受像シート、プリンター及び画像形成方法

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JP2001001643A
JP2001001643A JP11172645A JP17264599A JP2001001643A JP 2001001643 A JP2001001643 A JP 2001001643A JP 11172645 A JP11172645 A JP 11172645A JP 17264599 A JP17264599 A JP 17264599A JP 2001001643 A JP2001001643 A JP 2001001643A
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Yoshihiko Tamura
仁彦 田村
Kazuya Yoshida
和哉 吉田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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  • Ink Jet (AREA)
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  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な方法で通常のカラーまたは白黒の画像
と、セピア調の画像あるいは様々な色調の背景を有する
画像を意のままに形成できる受像シート及びその受像シ
ートに画像形成するプリンター及び画像形成方法を提供
する。 【解決手段】 受像シートは、基材シートの少なくとも
一方の面に画像形成層及び消去性着色層を形成し、該消
去性着色層が呈色性化合物と顕色剤と消色剤とを含み、
呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して発色した状態に
あり、消色剤は消去性着色層の溶融時に、顕色剤及び呈
色性化合物のうち一方を優先的に溶解する性質を有し、
画像形成後に加熱により、上記の発色を消色状態とな
る。通常のカラーまたは白黒の画像を形成する場合、画
像形成を行う前または後に画像形成に必要な加熱温度よ
りも高い温度で加熱し、発色を消色状態にさせる。セピ
ア調の画像あるいは様々な色調の背景を有する画像を形
成する場合、画像形成だけを行い、着色状態を消色状態
にする加熱手段は行わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は基材シートに画像形
成層及び消去性着色層を形成してなる受像シートにおい
て、該消去性着色層が呈色性化合物と顕色剤と消色剤と
を含み、呈色性化合物と顕色剤とが反応し、発色した着
色状態と、消色状態とを任意に変えることができる受像
シートとその受像シートに画像形成するプリンター及び
画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、種々の熱転写方法が公知である
が、それらの中で昇華性染料を記録材とし、これをポリ
エステル等の基材シートに担持させて熱転写シートと
し、昇華性染料で染着可能な被転写材、例えば紙やプラ
スチックフィルム等に専用受容層を形成した受像シート
上に各種のフルカラー画像を形成する方法が提案されて
いる。この場合には、加熱手段としてプリンターのサー
マルヘッドが使用され、極めて短時間の加熱によって3
色または4色の多数の色ドットを受像シートに転写さ
せ、該多色の色ドットにより原稿のフルカラー画像を再
現するものである。このように形成された画像は、使用
する色材が染料であることから非常に鮮明であり、且つ
透明性に優れている為、得られる画像は中間色の再現性
や階調性に優れ、従来のオフセット印刷やグラビア印刷
による画像と同様であり、且つフルカラー写真画像に匹
敵する高品質の画像が形成可能となっている。
【0003】また、インクジェット記録方式は、記録用
インクを微細な圧電素子(ピエゾ素子)の圧力、あるい
は発熱抵抗体素子の加熱によって発生するエアーの圧力
(バブルジェット)によってノズルから噴出し、受像シ
ートに付着させることにより記録を行う。このため、イ
ンクジェット記録に使用される記録用インクとしては、
インクの乾燥による粘度上昇に起因するノズルからのイ
ンク噴出不良を防止する為に、乾燥しにくいインクが用
いられている。通常このインク成分は、染料、樹脂、添
加剤等を水およびアルコールに溶解したものが一般的で
ある。
【0004】したがって、インクジェットプリンターで
記録を行う受像シートは、付着したインクの液状分を吸
収し、インクを乾燥固化させることが要求される。この
ため基材シート上にインク受容層を形成してインク吸収
性を高めた受像シートが使用されている。その受像シー
トは、基材シートの上にインク受容層を備え、この受容
層として、バインダー成分をなす樹脂と、インク吸収性
を高める無機顔料及び/または有機顔料を含有したもの
が一般的に使用されている。
【0005】近年、以上のような熱転写記録方式、イン
クジェット記録方式等によるハードコピーは画質が大き
く向上し、さらに、即時的に画像を形成できるという利
点もあるため、熱転写記録方式、インクジェット記録方
式等による画像形成が、これまでの銀塩写真方式に代わ
り、アミューズメント分野やフォトスタジオ等の記念写
真分野に普及しはじめている。その形成される画像は、
通常はカラーまたは白黒のハードコピーであるが、セピ
ア調の画像あるいは様々な色調の背景を有する画像が望
まれる場合もあり、そのような場合には、プリンターの
内部のソフトウェアにより、あるいはデジタルプリンタ
ーのホストコンピューターのソフトウェアにより、プリ
ンターに出力される画像の色調がセピア調等となるよう
に調製したり、もともとセピア調等に着色された受像シ
ートを用いたりしていた。(特開平10−25024
3、特開平10−244767、特開平10−2447
66等参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プリンターの内部のソフトウェアにより、色調調製する
場合は、通常のプリンターに新たにソフトウェアを追加
する必要があり、また、もともとセピア調等に着色され
た受像シートを用いる場合は、例えば給紙トレーが一つ
しか無い時には、そのプリンターではセピア調等の着色
された受像シートにしか印画できず、普通の画像を出力
することができないし、給紙トレーが2つ以上有する場
合には、受像シートをケースバイケースで、受像シート
を選択するような機構を設ける必要が生じる。
【0007】したがって、本発明の目的は、以上のよう
な課題を解決するものであり、簡便な方法で通常のカラ
ーまたは白黒の画像と、セピア調の画像あるいは様々な
色調の背景を有する画像を意のままに形成できる受像シ
ート及びその受像シートに画像形成するプリンター及び
画像形成方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基材シートの少なくとも一方の面に画像
形成層及び消去性着色層を形成してなる受像シートにお
いて、該消去性着色層が呈色性化合物と顕色剤と消色剤
とを含み、呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して発色
した状態にあり、消色剤は消去性着色層の溶融時に、顕
色剤及び呈色性化合物のうち一方を優先的に溶解する性
質を有し、画像形成後に加熱により、上記の発色を消色
状態とすることを特徴とする。
【0009】また、本発明の受像シートは、前記の消去
性着色層が画像形成層と基材シートの間に形成されてい
ることが好ましく、更に消去性着色層と画像形成層との
間に断熱層を設け、熱転写記録方式で使用することが好
ましい。本発明の受像シートは、前記の消去性着色層が
画像形成層と基材シートの間に形成され、更に消去性着
色層と画像形成層との間にインク遮断層を設け、インク
ジェット記録方式で使用することが望ましい。また、本
発明の受像シートに画像形成するプリンターは、上記の
受像シートの着色状態と消色状態を制御するための加熱
手段と画像形成するための手段とを有することを特徴と
する。本発明のプリンターは、上記の画像形成するため
の手段が熱転写記録方式、インクジェット記録方式のい
ずれかであることが好ましい。
【0010】本発明で行う画像形成方法は、前記に記載
する受像シートの着色状態と消色状態を制御するための
加熱手段が、画像形成を行う前もしくは後に行うことを
特徴とする。また、本発明の画像形成方法は、前記に記
載する受像シートの着色状態と消色状態を制御するため
の加熱手段と画像形成するための手段とを有し、画像形
成するための手段が熱転写記録方式の場合、着色状態と
消色状態を制御するための加熱手段による加熱温度より
も、画像形成で行う加熱温度のほうが低いことを特徴と
する。
【0011】
【作用】本発明の受像シートは、基材シートの少なくと
も一方の面に画像形成層及び消去性着色層を形成し、該
消去性着色層が呈色性化合物と顕色剤と消色剤とを含
み、呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して発色した状
態にあり、消色剤は消去性着色層の溶融時に、顕色剤及
び呈色性化合物のうち一方を優先的に溶解する性質を有
し、画像形成後に加熱により、上記の発色を消色状態と
なる。通常のカラーまたは白黒の画像を形成する場合、
画像形成を行う前または後に画像形成に必要な加熱温度
よりも高い温度で加熱し、発色を消色状態にさせる。セ
ピア調の画像あるいは様々な色調の背景を有する画像を
形成する場合、画像形成だけを行い、着色状態を消色状
態にする加熱手段は行わない。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、好ましい実施の形態を挙
げて、本発明を更に詳細に説明する。まず、本発明の受
像シートの基本構成は、図4に示すように、基材シート
の上に消去性着色層を設け、さらにその消去性着色層の
上に、画像形成層を設けている。そして、図5に示すよ
うに、基材シートの上に消去性着色層を設け、さらにそ
の消去性着色層の上に、断熱層を設け、さらにその断熱
層の上に、画像形成層を設けることができる。断熱層
は、画像形成に必要な温度と、着色と消色状態を制御す
る温度とに充分な差を設けるために、熱転写記録の場合
に好ましく設けられる。また、図6に示すように、基材
シートの上に消去性着色層を設け、さらにその消去性着
色層の上に、インク遮断層を設け、さらにそのインク遮
断層の上に、画像形成層を設けることができる。インク
遮断層は、画像形成層と消去性着色層との密着性を高
め、インクジェットインキの消去性着色層への浸透を防
ぐことができる。
【0013】(基材シート)本発明の受像シートで使用
する基材シートとしては、合成紙(ポリオレフィン系、
ポリスチレン系等)、上質紙、アート紙、コート紙、キ
ャストコート紙、壁紙、裏打ち用紙、合成樹脂又はエマ
ルジョン含浸紙、合成ゴムラテックス含浸紙、合成樹脂
内添紙、板紙等のセルロース繊維紙、ポリオレフィン、
ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリ塩化ビニル、ポリメタクリレート等の各
種のプラスチックフィルムまたはシート等が使用でき、
また、これらの合成樹脂に白色顔料や充填剤を加えて成
膜した白色不透明フィルム、あるいは基材内部に微細空
隙(ミクロボイド)を有するフィルム等も使用でき、特
に限定されない。また、上記基材シートの任意の組合せ
による積層体も使用できる。
【0014】代表的な積層体の例としては、セルロース
繊維紙と合成紙、あるいはセルロース繊維紙とプラスチ
ックフィルム又はシートとの積層体が挙げられる。これ
らの基材シートの厚みは任意でよく、例えば、10〜3
00μm程度の厚みが一般的である。上記の如き基材シ
ートは、その表面に形成する画像形成層との密着力が乏
しい場合には、その表面にプライマー処理、コロナ放電
処理あるいはプラズマ処理等の易接着処理を施すのが好
ましい。また、本発明の受像シートは基材シートを適宜
選択することにより、熱転写記録あるいはインクジェッ
ト記録可能な被熱転写シート、カード類、透過型原稿作
成シート、記念写真等の各種用途に適用することが出来
る。
【0015】(画像形成層)本発明の受像シートは、熱
転写記録あるいはインクジェット記録による画像形成が
行うことが好ましく、よって、各記録方式に応じた画像
形成層(インク受容層)を基材シートの上に設けるもの
である。まず、熱転写記録は、特に銀塩写真方式の代わ
りに用いるような高画質の画像形成を行うには昇華熱転
写記録方式が好ましく用いられる。尚、溶融熱転写記録
方式でも本発明の受像シートは適用できることは言うま
でもない。
【0016】以下に昇華熱転写記録方式の画像形成層に
ついて説明する。尚、溶融熱転写記録方式の画像形成層
は、従来公知のものが任意に用いることができる。昇華
熱転写記録方式の画像形成層は熱転写シートから移行し
てくる昇華染料を受容し、形成された画像を維持する為
のものである。画像形成層を形成する為の樹脂として
は、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、アクリル系樹脂、セルロース系樹脂、
ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸
ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロピ
レン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。使用す
る熱転写シートの染料等に応じて、濃度、鮮明性、ある
いは各種保存性を向上させるために、画像形成層樹脂と
して、上記のような樹脂を1種類選択したり、複数種類
をブレンドして用いてもよい。
【0017】本発明の受像シートは、熱転写シートとの
離型性を向上させるために画像形成層中に離型剤を含有
することができる。離型剤としてはポリエチレンワック
ス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固形ワック
ス類、フッ素系またはリン酸エステル系界面活性剤、シ
リコーンオイル、各種シリコーン樹脂などが挙げられる
が、シリコーンオイルが好ましい。
【0018】シリコーンオイルの添加量は画像形成層を
構成する樹脂の0.5〜30重量%が好ましい。また、
画像形成層の表面の一部に上記離型剤を適当な溶媒に溶
解あるいは分散させて塗布した後、乾燥させることによ
り離型剤層を設けることもできる。離型剤層を構成する
離型剤としてはシリコーンオイルが特に好ましく、離型
剤層の厚さは、0.01〜5.0μm、特に0.05〜
2.0μmが好ましい。なお、画像形成層を形成する際
にシリコーンオイルを添加して形成すると、塗布後に表
面にブリードアウトしたシリコーンオイルによって離型
剤層を形成することができる。なお、上記画像形成層に
リン酸エステル系化合物、フタル酸エステル系化合物、
トリメリット酸エステル系化合物、脂肪族二塩基酸エス
テル系化合物等の可塑剤を添加するのもよい。
【0019】本発明の昇華熱転写記録方式用の受像シー
トは、前記の基材シートの少なくとも一方の面に上記の
如き熱可塑性樹脂及び他の必要な添加剤、例えば、離型
剤、可塑剤、充填剤、架橋剤、硬化剤、触媒、熱離型
剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤等を加えたも
のを、適当な有機溶剤に溶解したり或いは有機溶剤や水
に分散した分散体を、例えばグラビア印刷法、スクリー
ン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティ
ング法等の形成手段により塗布及び乾燥して画像形成層
を形成することによって得られる。以上の如く形成され
る画像形成層は任意の厚さで良いが、一般的には乾燥時
で1〜50μmの厚さである。また、このような画像形
成層は連続被覆であることが好ましいが、樹脂エマルジ
ョンや樹脂分散液を使用して、不連続の被覆として形成
してもよい。
【0020】次に、インクジェット記録方式用の画像形
成層について説明する。基材シートの一方の面に形成さ
れるインクジェット記録方式用の画像形成層(インク受
容層)は、水溶性樹脂や親水性樹脂から構成される。イ
ンクジェット用の画像形成層は、インクジェットインク
の浸透性が良好な従来公知の樹脂を用いることができ、
例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシル化ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン等のビニル系樹
脂、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロース等のセルロース系樹脂、馬鈴薯澱粉、酸化澱
粉、コーンスターチ等の澱粉類、ポリアクリル酸ナトリ
ウム、ポリアクリル酸エステル部分ケン化物等のポリア
クリレート系樹脂、エチレン無水マレイン酸共重合体、
酢酸ビニル無水マレイン酸共重合体等の無水マレイン酸
系樹脂、その他、ゼラチン、カゼイン、ポリエチレンオ
キサイド等の種々の水溶性あるいは親水性樹脂から形成
することができる。
【0021】また、画像形成層には、クレー、タルク、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、シリカ等の顔料微粒子、各種界面活性剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、消泡剤等の添加剤を適宜加えること
ができる。さらに、画像形成層には、耐水性を向上させ
るために、必要に応じてイソシアネート、メラミン、グ
リオキザール等の硬化剤を添加することができる。
【0022】上述した材料を用いたインクジェット用画
像形成層の形成方法は、従来公知の種々の方法でよく、
例えば、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロ
ールコート、ワイヤーバーコート、ブレードコート、ナ
イフコート、エアーナイフコート、コンマコート、スロ
ットダイコート、ディップコート等いずれの方法でもよ
い。これらの方法を用いて基材シートに塗布する厚み
は、乾燥時で、0.1〜50μm、好ましくは、3〜3
0μmとするのが良い。この厚みが、0.1μm未満に
なると、インク吸収量が十分でなく、他方で、50μm
を越えると、経済的デメリットが増える、すなわち製造
コストが高くなるので、好ましくない。尚、コーティン
グ量の確保のため、同一組成の液を複数回重ねて、コー
ティングしてもよい。
【0023】(消去性着色層)本発明の受像シートは、
基材シートの少なくとも一方の面に画像形成層及び消去
性着色層を形成している。そして、消去性着色層が呈色
性化合物と顕色剤と消色剤とを含み、呈色性化合物と顕
色剤とは相互作用して発色した状態にあり、消色剤は消
去性着色層の溶融時に、顕色剤及び呈色性化合物のうち
一方を優先的に溶解する性質を有し、上記の発色を消色
状態とする。
【0024】呈色性化合物とは色素の前駆体であり、顕
色剤とは呈色性化合物との電子の授受等の相互作用によ
り呈色性化合物を着色させる化合物であり、消色剤は、
溶融時に呈色性化合物または顕色剤のいずれか一方を優
先的に溶解する性質をもつ化合物である。呈色性化合
物、顕色剤と消色剤の3成分が共存する場合、発色状態
と消色状態の2つの状態をとる。ひとつの状態は、呈色
性化合物および顕色剤が、消色剤の平衡溶解度を越えて
存在するため、平衡溶解度の範囲内の呈色性化合物およ
び顕色剤は着色しないが、平衡溶解度を超えた分の呈色
性化合物および顕色剤が相互作用した結果の発色状態で
ある。また、もうひとつの状態は、消色剤が呈色性化合
物または顕色剤を平衡状態を越えて多量に取り込み、呈
色性化合物または顕色剤の相互作用が減少した結果の消
色状態である。
【0025】仮に、消色剤が、溶融時に顕色剤を優先的
に溶解する性質をもつとすると、室温では、呈色性化合
物、顕色剤、および消色剤の各相は、相分離した状態が
平衡状態に近く、この状態で、呈色性化合物と顕色剤と
が相互作用の結果、発色状態となる。この状態のもの
を、融点以上に加熱すると、顕色剤が溶融した消色剤に
優先的に溶解し、呈色性化合物と相互作用する結果、消
色状態になる。この溶融した状態にある3つの成分を急
冷すると、消色剤は、平衡溶解度を越えた量の顕色剤を
取り込んで非晶質化し、常温で無色となる。この無色の
状態は平衡状態ではないが、ガラス転移点以下であれ
ば、十分長寿命であり、ガラス転移温度以上であって
も、非晶質の状態から容易に平衡状態に移ることはな
い。
【0026】まず、 呈色性化合物としては、ロイコオ
ーラミン類、ジアリールフタリド類、ポリアリールカル
ビノール類、アシルオーラミン類、アリールオーラミン
類、ローダミンBラクタム類、インドリン類、スピロピ
ラン類、フルオラン類等の電子供与性有機化合物が挙げ
られる。
【0027】具体的な呈色性化合物としては、クリスタ
ルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクト
ン、2−アニリノ−6−(N−シクロヘキシル−N−メ
チルアミノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−
3−メチル−6−(N−プロピルアミノ)フルオラン、
3−[4−(4−フェニルアミノフェニル)アミノフェ
ニル]アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、2
−アニリノ−6−(N−メチル−N−イソブチルアミ
ノ)−3−メチルフルオラン、2−アニリノ−6−(ジ
ブチルアミノ)−3−メチルフルオラン、3−クロロ−
6−(シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−クロロ
−6−(ジエチルアミノ)フルオラン、7−(N,N−
ジベンジルアミノ)−3−(N,N−ジエチルアミノ)
フルオラン、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フルオラ
ン−γ−(4’−ニトロアニリノ)ラクタム、3−ジエ
チルアミノベンゾ[a]−フルオラン、3−ジエチルア
ミノ−6−メチル−7−アミノフルオラン、3−ジエチ
ルアミノ−7−キシリジノフルオラン、3−(4−ジエ
チルアミノ−2−エトキシェニル)−3−(1−エチル
−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリ
ド、3−(4−ジエチルアミノフェニル)−3−(1−
エチル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、
3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンゾフルオラン、3,
3−ビス(1−n−ブチル−2−メチルインドール−3
−イル)フタリド、3,6−ジメチルエトキシフルオラ
ン、3,6−ジエチルアミノ−6−メトキシ−7−アミ
ノフルオラン、DEPM、ATP、ETAC、2−(2
−クロロアニリノ)−6−ジブチルジノフルオラン、ク
リスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリー
ンカルビノール、N−(2,3−ジクロロフェニル)ロ
イコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、ローダミ
ンBラクタム、N−アセチルオーラミン、N−フェニル
オーラミン、2−(フェニルイミノエタンジリデン)−
3,3−ジメチルインドリン、N,3,3−トリメチル
インドリノベンゾスビロピラン、8’−メトキシN,
3,3−トリメチルインドリノベンゾスビロピラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエルアミノ−6−ベンジルオキシフルオラン、1,
2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、3,6−
ジ−p−トルイジノ−5−ジメチルフルオラン、ブェニ
ルヒドラジド−γ−ラクタム、3−アミノ−5−メチル
−フルオラン等が挙げられる。これらは単独または2種
類以上選択して、混合して使用することができる。
【0028】本発明で用いる消去性着色層のインキ組成
物の成分である顕色剤としては、フェノール類、フェノ
ール金属塩類、カルボン酸金属塩類、ベンゾフェノン
系、スルホン酸、スルホン酸塩、リン酸類、リン酸金属
塩類、酸性リン酸エステル類、酸性リン酸エステル金属
塩類、亜リン酸類、亜リン酸金属塩等の酸性化合物が挙
げられ、やはり、単独または2種類以上選択して、混合
して使用することができる。
【0029】本発明で用いる消色剤は、非晶質状態で無
色透明であるものほどよい。このため、分子量が大き
く、重量当たりの結晶の融解エンタルピ変化が小さく、
最大結晶成長速度の小さい化合物であることが望まし
い。ステロイド骨格等、球状に近く嵩高い分子骨格を持
つものが好ましい。また消色剤に対する顕色剤の親和性
が高い方が顕色剤の溶解度が高く、例えばアルコール性
水酸基を有する化合物が適している。
【0030】本発明で用いる消色剤は、消去開始温度未
満の温度の加熱では、消去性着色層は呈色性化合物と顕
色剤との相互作用により発色状態にあり、その消去効果
は働かない。しかし、消去開始温度以上の熱が加えられ
ると、消色剤が消去性着色層の溶融時に、顕色剤及び呈
色性化合物のうち一方を優先的に溶解し、上記の発色を
止め、消色状態とさせる。これらを満足する消色剤は
(a)ステロール加工物、(b)コール酸、リトコール
酸、テストステロン、およびコルチゾン、ならびにこれ
らの誘導体、および(c)1個以上のヒドロキシル基を
有する5員環以上の非芳香族系の環状化合物である。
【0031】(a)のステロール加工物としては具体的
に、コレステロール、スチグマステロール、プレグネノ
ロン、メチルアンドロステンジオール、エストラジオー
ルベンゾエート、エピアンドロステン、ステノロン、β
−シトステロール、プレグネノロンアセテート、β−コ
レステノール、5,16−プレグナジエン−3β−オー
ル−20−オン、5α−プレグネン−3β−オール−2
0−オン、5−プレグネン−3β,17−ジオール−2
0−オン 21−アセテート、5−プレグネン−3β,
17−ジオール−20−オン 17−アセテート、5−
プレグネン−3β,21−ジオール−20−オン 21
−アセテート、5−プレグネン−3β,17−ジオール
ジアセテート、ロコゲニン、チゴゲニン、エスミラゲ
ニン、ヘコゲニン、ジオスゲニンおよびその誘導体があ
る。これらは単独または2種類以上選択して、混合して
使用することができる。これらのうちで、安定な消色状
態を得るのに好適なものとして、メチルアンドロステン
ジオール、ヘコゲニン、ロコゲニン、チゴゲニン、ジオ
スゲニン、およびエスミラゲニン等がある。
【0032】尚、これらの消色剤を用いた場合、非晶質
状態にある3成分系をガラス転移点を超える温度まで加
熱すると、顕色剤の拡散速度が急激に高まり、平衡状態
へ戻る方向に顕色剤と消色剤との相分離運動が加速され
る。そして、3成分系を結晶化温度以上融点未満の温度
に加熱した後に室温まで徐冷すると、より平衡状態に近
く安定な相分離状態となり発色状態に戻る。したがっ
て、(a)の消色剤を用いた3成分系は、原理的には発
色状態と消色状態とを可逆的に繰り返すことができる。
この意味で、以下においては(a)の消色剤を、「可逆
性消色剤」と呼ぶことがある。実際に、このような可逆
的な変化を利用したリライタブル記録媒体が提案されて
いる(例えば、特願昭7−37001号)。しかし、本
発明の消去可能インクは、印刷されたインクを消去する
ことを目的としており、特殊な用途を除き、本質的に可
逆性は要求されない。
【0033】(b)コール酸、リトコール酸、テストス
テロン、およびコルチゾン、ならびにこれらの誘導体の
具体例としては、コール酸、コール酸メチルエステル、
リトコール酸、リトコール酸メチルエステル、ヒドロキ
シコール酸、ヒドロキシコール酸メチルエステル、テス
トステロン、メチルテストステロン、11α−ヒドロキ
シメチルテストステロン、ヒドロコルチゾンが挙げられ
る。これらのうちでも特に2個以上のヒドロキシル基を
持つものが好ましい。
【0034】(c)1個以上のヒドロキシル基を有する
5員環以上の非芳香族系の環状化合物としては、具体的
には、脂環式1価アルコール(例えばシクロドデカノー
ル)、脂環式2価アルコール(例えば1,4−シクロヘ
キサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、
1,2−シクロドデカンジオール)、糖類及びその誘導
体(例えばグルコース、サッカロース)、環状構造を有
するアルコール類(例えば、1,2:5,6−ジイソプ
ロピリデン−D−マンニトール)が挙げられる。上記に
おいて(b)の消色剤は(a)の消色剤とくらべて溶融
時の顕色剤との相溶性が非常に高く、3成分が固化して
も相分離を起こしにくい。(c)の消色剤は、(a)の
消色剤との親和性が高く、固化した後にも相分離を起こ
しにくい。
【0035】以上の呈色性化合物、顕色剤と消色剤の3
成分と、さらにバインダーを含有する消去性着色層塗工
液、つまりインキ組成物の各成分の配合比は、呈色性化
合物が1重量部に対して顕色剤が0.1〜10重量部、
より好ましくは1〜2重量部である。顕色剤が0.1重
量部未満であると、発色が不十分であり、10重量部を
越えると、両者の相互作用を十分に減少させることが困
難である。消色剤は呈色性化合物1重量部に対して、1
〜200重量部であり、10〜100重量部がより好ま
しい。1重量部未満では、発色状態と消色状態との間で
の状態変化を起こさせることが困難になり、200重量
部を越えると、インクの発色が不十分となる。さらに、
バインダーは、呈色性化合物1重量部に対して、0.1
〜100重量部程度の割合である。
【0036】消去性着色層用インキ組成物の溶媒は、水
であることが好ましいが有機溶剤を使用することができ
る。有機溶剤を使用するときは、界面活性剤を使用して
呈色性化合物、顕色剤、および消色剤を分散させてもよ
いが、呈色性化合物、顕色剤、および消色剤をマイクロ
カプセル化して分散させることができる。また、呈色性
化合物、顕色剤、および消色剤のインキ組成物中の割合
は、0.1〜50重量%であることが好ましく、0.1
重量%未満では、十分な印刷濃度が得にくく、50重量
%を越えると、インキ組成物の粘度が過度になって印刷
しにくくなることがある。また、溶媒中に分散された、
呈色性化合物、顕色剤、および消色剤は10μm以上の
粒子を含まないサブミクロンオーダーの粒子であること
が好ましい。
【0037】消去性着色層の厚みは、通常は、塗工量で
0.1〜20g/m2 程度の範囲で設ける。厚みが0.
1g/m2 未満では、着色濃度が低く、20g/m2
超えると、消去性着色層の中で熱伝導がしずらくなり、
着色状態から消色状態へ変化しにくくなる。消去性着色
層を形成するには、層の構成材料を水等の溶媒に分散し
た塗液として、従来公知のグラビアコート、グラビアリ
バースコート、ロールコート、ナイフコート、その他多
くの公知の塗工手段によって形成することができる。
【0038】(断熱層)熱転写記録方式で使用する受像
シートにおいて、消去性着色層と画像形成層との間に断
熱層を設けることができる。画像形成に必要な温度は、
受像シートの着色状態と消色状態を制御するために必要
な温度(受像シートの着色状態を消色状態に変えるため
に必要な温度)よりも低くなるように、受像シートで使
用する材料を選択する。しかし、上記の両者の温度差が
少ない場合には、熱転写記録の画像形成時に、消去性着
色層が着色状態から消色状態に変わってしまう恐れがあ
る。その場合には、上記の断熱層を設けて、画像形成時
の加熱により、画像形成層の下に位置する消去性着色層
への熱の伝わりにくくすることができ、画像形成時に
は、消去性着色層が着色状態を消色状態に変化させな
い。それは、本発明の受像シートは、画像形成時には、
画像形成層に画像を記録し、非画像部(背景部の全面ま
たは一部)は消去性着色層の発色状態により着色されて
使用されるからである。そして、要求があれば、加熱処
理をして、着色された非画像部を、消色状態にして、非
画像部を白色化して通常の画像形成物にすることができ
る。
【0039】断熱層に使用するバインダー樹脂として
は、透明性を有するもので、ポリウレタン系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド
系樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリス
ルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニ
ルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビ
ニルアルコール樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの
樹脂のうちの活性水素を有するものについては、さらに
それらのイソシアネート架橋物をバインダーとすること
もできる。断熱層中にはマイクロバルーン等の気泡また
は発泡剤を含有させることができる。そのマイクロバル
ーンとしては、中空マイクロシリカ等の無機材料系や、
ポリアクリロニトリルやポリ塩化ビニリデン等の熱可塑
性樹脂中に低沸点液体を封入したマイクロカプセル発泡
剤が挙げられる。
【0040】また、断熱層中には充填剤を含有させるこ
とができる。充填剤としては、例えば、シリカ、アルミ
ナ、クレイ、タルク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム等
の無機充填剤、酸化チタン、酸化亜鉛等の白色顔料、ア
クリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノ
ール樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、フッ
素樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂粒子(プラスチックピ
グメント)が挙げられる。上記の断熱層中に気泡または
発泡剤を含有させたり、充填剤を含有させる場合、下層
にある消去性着色層の発色状態と消色状態の各色調を隠
蔽しないように、また断熱層としての断熱効果を出すた
めに、発泡剤や充填剤の含有量や、断熱層の厚さを調製
する必要がある。
【0041】また、以下に示す海島構造の多孔質の断熱
層を設けることができる。多孔質の製法として、湿式凝
固法が一般的であり、溶解度パラメータの大きく異なる
2種以上の多孔質形成樹脂成分を溶媒に溶解し、基材シ
ートに塗布した後、前記溶媒とは混合できるが、前記樹
脂成分を溶解しない溶媒中に通すことで、溶媒置換を行
う。その結果、置換された溶媒下では、多孔質形成樹脂
成分の溶解度パラメータが大きく異なるため、2種以上
の樹脂が海島構造を形成する。その後、熱浴に通すこと
で、前記海島構造の島部分が更に熱収縮し、多孔化が進
む。その際に、島部分が有機微粒子となる。その後、脱
離、乾燥させ、多孔質の断熱層が得られる。この多孔質
の断熱層の場合も、下層にある消去性着色層の発色状態
と消色状態の各色調を隠蔽せず、断熱層としての断熱効
果を出すために、島部分の大きさや密度、断熱層の厚さ
を調製する必要がある。
【0042】(インク遮断層)インクジェット記録方式
で使用する受像シートにおいて、消去性着色層と画像形
成層との間にインク遮断層を設けることができる。画像
形成のインクジェット記録時には、画像形成層に所望の
画像がインクジェットインクで形成される。しかし、そ
のインクジェットインクが画像形成層を通過し、下層の
消去性着色層にまで浸透し、消去性着色層の発色状態の
色調を変えたり、消色状態の際にインクジェットインク
が滲み出て不良となる。そこで、消去性着色層と画像形
成層との間にインク遮断層を設け、画像形成時のインク
ジェットインクが画像形成層を通過しても、インク遮断
層でそのインクジェットインクをくい止めて、下層の消
去性着色層にまで浸透しないようにして、発色状態の色
調を変えたり、消色状態の際のインクジェットインクの
滲み出し等の不良を防止できる。
【0043】インク遮断層に使用するバインダー樹脂と
しては、透明性を有するもので、溶剤に可溶である樹脂
が好ましく、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリビニルアセタール
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアルコー
ル樹脂、エポキシ樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプ
ロピレン系樹脂等が挙げられ、これらの樹脂のうちの活
性水素を有するものについては、さらにそれらのイソシ
アネート架橋物をバインダーとすることもできる。
【0044】上記のバインダー樹脂は、消去性着色層へ
インクジェットインクが浸透するのを防止する、すなわ
ちインク遮断性と、消去性着色層及び画像形成層との密
着性が良好のものを選択し、インク遮断層を設ける。イ
ンクジェットインクが水溶性であり、そのインクジェッ
トインクが下層の消去性着色層にまで浸透しないよう
に、インク遮断層でそのインクジェットインクをくい止
める点を考慮して、インク遮断層のバインダー樹脂は、
疎水性樹脂を用いることが好ましい。
【0045】(中間層)消去性着色層と基材シートの間
には、消去性着色層と基材シートとの接着性、白色度、
クッション性、隠蔽性、帯電防止性、カール防止性等の
付与を目的とし、従来公知のあらゆる中間層を設けるこ
とができる。中間層に用いるバインダー樹脂としてはポ
リウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂、ポリスルフォン系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニル
ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エポキシ
樹脂、セルロース系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂等
が挙げられ、これらの樹脂のうちの活性水素を有するも
のについてはさらにそれらのイソシアネート硬化物をバ
インダーとすることもできる。
【0046】また、白色性を付与する為に酸化チタン、
酸化亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等のフィ
ラーを添加することが好ましい。さらに、白色性を高め
る為にスチルベン系化合物、ベンゾイミダゾール系化合
物、ベンゾオキサゾール系化合物等を蛍光増白剤として
添加したり、印画物の耐光性を高める為にヒンダードア
ミン系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、ベンゾ
トリアゾール系化合物、ベンゾフェノン系化合物等を紫
外線吸収剤あるいは酸化防止剤として添加したり、ある
いは帯電防止性を付与する為にカチオン系アクリル樹
脂、ポリアニリン樹脂、各種導電性フィラー等を添加す
ることができる。
【0047】(裏面層)基材シートの消去性着色層、画
像形成層を設けた面と反対側の面に、搬送性、筆記性、
帯電防止性、耐汚染性、カール防止性等の付与のため
に、従来公知のあらゆる裏面層を選択して設けることが
できる。
【0048】(帯電防止層)受像シートの帯電防止性に
関しては、画像形成層や裏面層の上に、受像シートの最
表面に位置するように、従来公知の帯電防止剤を含有す
る帯電防止層を設けてもよい。
【0049】(プリンター)本発明のプリンターは、上
記に記載した受像シートの着色状態と消色状態を制御す
る、つまり受像シートの着色状態から消色状態へ変化さ
せるための加熱手段と画像形成するための手段とを有し
ている。そして、上記の受像シートの着色状態と消色状
態を制御する加熱手段がヒートローラーやサーマルヘッ
ドが好ましく用いられるが、サーマルバーやアイロン等
も使用できる。さらに、上記の加熱手段は加熱機器と受
像シートが接触するものであるが、加熱機器と受像シー
トが非接触の加熱手段として、レーザー、赤外光、放電
等の手段も使用することができる。
【0050】消去性着色層は、加熱や溶媒浸透によって
着色状態から消色状態に変化してしまうために、本発明
で用いる画像形成手段は電子写真方式等は高温加熱の条
件があったり、また感熱発色方式は高温加熱後に画像に
悪影響を及ぼすため、不適当である。つまり、電子写真
方式の場合、画像形成時に高温加熱の条件があるので、
消去性着色層が着色状態から消色状態に変化してしま
い、様々な色調の背景を有する画像が得られなくなって
しまう。また、感熱発色方式の場合、画像形成後に、高
温加熱の条件を加えると、消去性着色層が着色状態から
消色状態に変化するが、その高温加熱により、画像形成
部が発色したりして、悪影響がでる。
【0051】それに対し、本発明の画像形成するための
手段は、画像形成時の前後に高温加熱を行っても画像に
悪影響を及ぼさず、あるいは画像形成時にあまり高温を
必要としない方式が好ましく、熱転写記録方式、インク
ジェット記録方式のいずれかが選択される。また、本発
明のプリンターは、受像シートの着色状態と消色状態を
制御するための加熱手段が、画像形成を行う前もしくは
後に行うものである。さらに、画像形成するための手段
が、熱転写記録方式の場合、着色状態と消色状態を制御
するための加熱手段による加熱温度よりも、画像形成で
行う加熱温度のほうが低い条件となる。
【0052】(画像形成方法)本発明の画像形成方法
は、上記に記載した受像シートの着色状態と消色状態を
制御するための加熱手段が、画像形成を行う前もしくは
後に行うものである。また、本発明の画像形成方法は、
上記に記載した受像シートの着色状態と消色状態を制御
するための加熱手段と画像形成するための手段とを有
し、画像形成するための手段が熱転写記録方式の場合、
着色状態と消色状態を制御するための加熱手段による加
熱温度よりも、画像形成で行う加熱温度のほうが低くな
るようにして、画像形成時の加熱により、着色された背
景が消色してしまうことを防止する。
【0053】画像形成するための手段は、熱転写記録方
式、インクジェット記録方式のいずれかが好ましく、ど
ちらもイエロー、マゼンタ、シアン、ブラック等の各色
で記録し、所望の画像を形成する。そして、その画像形
成の前または後に、受像シート全面を高温加熱すること
で、図1に示すように、消去性着色層が発色した状態か
ら受像シート全面の背景を消色させる。(全面消色) あるいは、その画像形成の前または後に、受像シートを
部分的に高温加熱することで、図2に示すように、その
任意の部分で受像シートの背景色を消色させられる。
(部分消色) また、その画像形成の前または後に、画像形成部と同一
ないし若干大きめの面積で、高温加熱することで、図3
に示すように、画像形成部の外周にそって縁取りで消去
性着色層が消色する。(縁取り消色) 上記の全面、部分、縁取りの消色で、画像形成部の耐擦
過性、耐光性等の耐久性向上を兼ねて、画像形成部を覆
う保護層を高温加熱で転写させて、保護層転写と消去性
着色層の消色を同時に行うことも可能である。
【0054】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。尚文中で、部または%とあるのは特に断りのな
い限り重量基準とする。 (実施例1)基材シートとして、厚さ150μmの合成
紙(王子油化合成紙(株)製、YUPO FPG#15
0、)を用い、この一方の面に下記組成の消去性着色層
塗工液と画像形成層塗工液とをこの順に、厚さがともに
乾燥時で3.0μmとなるように、ロールコート方式で
塗布及び乾燥させて、実施例1の受像シートを作製し
た。尚、下記組成の消去性着色層塗工液は黒色であっ
た。
【0055】消去性着色層塗工液 呈色性化合物:PSD−150(日本曹達(株)製) 0.5部 顕色剤:2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン 0.5部 消色剤:D−グルコース 7部 バインダー:ゼラチン 8部 溶媒:水 80部 添加剤:イソプロピルアルコール 0.7部 添加剤:防黴剤 0.3部
【0056】画像形成層用塗工液 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100部 (#1000A,電気化学工業(株)製) エポキシ変性シリコーン 5部 (X−22−3000T,信越化学工業(株)製) 無変性シリコーン(X−24−510,信越化学工業(株)製) 5部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0057】(実施例2)実施例1で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、実施例2の受像シー
トを作成した。画像形成層用塗工液 ポリビニルブチラール樹脂 85部 (#3000−1,電気化学工業(株)製) ジフェニルフタレート 15部 エポキシ変性シリコーン 5部 (X−22−3000T,信越化学工業(株)製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0058】(実施例3)実施例1で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、実施例3の受像シー
トを作成した。画像形成層用塗工液 ポリカーボネート樹脂 70部 (タフタロン A2500,出光石油化学(株)製) ジフェニルフタレート 30部 エポキシ変性シリコーン 5部 (X−22−3000T,信越化学工業(株)製) クロロホルム 400部
【0059】(実施例4)実施例1で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、実施例4の受像シー
トを作成した。画像形成層用塗工液 市販ポリスチレン樹脂(重量平均分子量250,000) 100部 エポキシ変性シリコーン 5部 (X−22−3000T,信越化学工業(株)製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0060】(実施例5)実施例1で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
た以外は、実施例1と同様にして、実施例5の受像シー
トを作成した。画像形成層用塗工液 市販ポリスチレン樹脂(重量平均分子量100,000) 70部 ジシクロヘキシルフタレート 30部 エポキシ変性シリコーン 5部 (X−22−3000T,信越化学工業(株)製) メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 400部
【0061】(実施例6)実施例1で作製した受像シー
トにおいて、画像形成層と消去性着色層との間に、下記
組成のクッション層(中間層)を厚さが乾燥時で20μ
mとなるようにロールコート方式で塗布及び乾燥させ
た。その他の条件は実施例1の通りで、実施例6の受像
シートを作製した。尚、この中間層は画像形成に必要な
温度と、着色と消色状態を制御する温度とに充分な差を
設けるための断熱層である。クッション層用塗工液 SBR樹脂 20部 中空ポリマー(SX866(B)、JSR社製) 80部
【0062】(実施例7)実施例1で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
て、厚さが乾燥時で10μmとなるようにロールコート
方式で塗布及び乾燥させた以外は、実施例1と同様にし
て、実施例7の受像シートを作成した。画像形成層用塗工液 ポリビニルピロリドン共重合体 30部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 70部
【0063】(実施例8)実施例7で用いた画像形成層
塗工液の代わりに、下記組成の画像形成層塗工液を用い
た以外は、実施例7と同様にして、実施例8の受像シー
トを作成した。画像形成層用塗工液 無水ケイ酸微粒子(粒度2.1μm) 100部 アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体 100部 トルエン 200部 メタノール 300部 メチルセロソルブ 200部 イソプロピルアルコール 200部
【0064】(実施例9)実施例8で作製した受像シー
トにおいて、画像形成層と消去性着色層との間に、下記
組成の中間層を厚さが乾燥時で5μmとなるようにロー
ルコート方式で塗布及び乾燥させた。その他の条件は実
施例8の通りで、実施例9の受像シートを作製した。
尚、上記の中間層は画像形成層と消去性着色層との密着
性を高めるため及びインクジェットインキの消去性着色
層への浸透を防ぐインク遮断層として設けた。中間層用塗工液 塩素化ポリプロピレン樹脂(ハードレンB−13,東洋化成(株)製)15部 メチルエチルケトン/トルエン(重量比1/1) 85部
【0065】尚、上記の実施例1〜9の全ての受像シー
トにおいて、基材シートと消去性着色層との密着性を高
めるために、下記組成の中間層を厚さが乾燥時で5μm
となるようにロールコート方式で塗布及び乾燥させた。中間層用塗工液 ポリエステル樹脂(WR−905,日本合成化学工業(株)製) 25部 水溶性蛍光増白剤 1部 (Uvitex BAC,CIBA−GEIGY Co.製) 酸化チタン(TCA−888,トーケムプロダクツ(株)製) 75部 水/イソプロピルアルコール(重量比1/1) 400部
【0066】以上の実施例の受像シートは、実施例1〜
6で作製したものは、昇華熱転写記録用の受像シートで
あり、また実施例7〜9で作製したものは、インクジェ
ット記録用の受像シートである。したがって、実施例1
〜6の受像シートは下記に示す条件で昇華熱転写記録を
行い、実施例7〜9の受像シートは下記に示す条件でイ
ンクジェット記録を行った。
【0067】昇華熱転写記録 三菱電機製ビデオプリンターCP−700用熱転写シー
トCK700L4Pのシアンを用い、その染料層と上記
実施例の受像シートの画像形成層とを対向させて重ね合
わせ、熱転写シートの裏面から下記条件でサーマルヘッ
ドを用い熱転写記録した後に、保護層を転写した。尚、
実施例1,3〜6の受像シートでは保護層を受像シート
全面に転写し、実施例2の受像シートでは保護層を画像
形成時と同一パターンで転写した。
【0068】(印字条件) 階調印字 ・サーマルヘッド;KGT−217−12MPL20
(京セラ製) ・発熱体平均抵抗値;3195(Ω) ・主走査方向印字密度;300dpi ・副走査方向印字密度;300dpi ・印加電力;0.09(w/dot) ・1ライン周期;5(msec.) ・印字開始温度;40(℃) ・階調制御方法 1ライン周期中に、1ライン周期を256に等分割した
パルス長を持つ分割パルスの数を0から255個まで可
変できるマルチパルス方式のテストプリンターを用い、
各分割パルスのDuty比を60%で固定とし、階調に
よってライン周期当たりのパルス数を0ステップでは0
個、1ステップでは17個、2ステップでは34個と0
から255個まで17個毎に順次増加させることによ
り、0ステップから15ステップまでの16階調を制御
する。 ・階調パターン;13×6cm
【0069】消色方法 受像シートの消去性着色層の消色については、分割パル
スの数を255個に固定して印字を行った。 ・印加電力;0.09(w/dot) ・1ライン周期;10(msec.) ・印字開始温度;40(℃) ・パルスDuty比60% ・階調パターン;15×8cm(階調パターンの全域を
覆うようにベタ印字)尚、実施例2の受像シートのみ
は、上記の画像形成の階調パターンと同一の大きさのベ
タパターンとした。
【0070】インクジェット記録 セイコーエプソン社製インクジェットプリンターPM−
700Cを用い、YMC(イエロー、マゼンタ、シア
ン)テストパターンを印画した。消色は、上記の昇華転
写記録の後の消色方法と同条件にて行った。
【0071】上記の実施例1〜9で得られた印字物につ
いて、各ステップ毎のシアンの光学反射濃度を光学濃度
計(マクベス社製,マクベスRD−918)でCyフィ
ルターを用いて測定し、以下の基準にて評価を行った。
各実施例の印字物で、シアンの印字部での最高濃度の値
で評価した。 (評価基準) ○:OD値が1.7以上 ×:OD値が1.0未満
【0072】また、消色させた部分の光学濃度も、測定
フィルターをKに変えた以外は、上記と同様にして測定
し、以下の基準にて評価を行った。 (評価基準) ○:OD値が0.2未満 ×:OD値が1.0以上
【0073】(評価結果)評価結果を表1に示す。
【表1】
【0074】以上の結果の通り、熱転写記録及びインク
ジェット記録方法で画像形成された実施例の受像シート
は、画像形成部は充分な濃度をもち、消色させた部分は
消去性着色層の発色状態、つまり背景色(K)がほとん
ど残っておらず、濁りのないシアン画像を形成すること
ができた。また、実施例1、3〜9は背景色が受像シー
ト全面で消色状態となった。また、実施例2では画像形
成部の周りに縁取り状に消色部が形成された。
【0075】
【発明の効果】以上の通り、本発明の受像シートは、基
材シートの少なくとも一方の面に画像形成層及び消去性
着色層を形成し、該消去性着色層が呈色性化合物と顕色
剤と消色剤とを含み、呈色性化合物と顕色剤とは相互作
用して発色した状態にあり、消色剤は消去性着色層の溶
融時に、顕色剤及び呈色性化合物のうち一方を優先的に
溶解する性質を有し、画像形成後に加熱により、上記の
発色を消色状態となる。通常のカラーまたは白黒の画像
を形成する場合、画像形成を行う前または後に画像形成
に必要な加熱温度よりも高い温度で加熱し、発色を消色
状態にさせる。セピア調の画像あるいは様々な色調の背
景を有する画像を形成する場合、画像形成だけを行い、
着色状態を消色状態にする加熱手段は行わない。したが
って、簡便な方法で通常のカラーまたは白黒の画像と、
セピア調の画像あるいは様々な色調の背景を有する画像
を意のままに形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受像シートの画像形成した一つの実施
の形態を示す平面図である。
【図2】本発明の受像シートの画像形成した他の実施の
形態を示す平面図である。
【図3】本発明の受像シートの画像形成した他の実施の
形態を示す平面図である。
【図4】本発明の受像シートの一つの実施形態を示す断
面図である。
【図5】本発明の受像シートの他の実施形態を示す断面
図である。
【図6】本発明の受像シートの他の実施形態を示す断面
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41M 5/18 109 5/26 101H Fターム(参考) 2C056 FC06 2C065 AB01 AC01 AF03 2H026 AA07 BB02 BB24 DD45 DD56 FF24 2H086 BA15 2H111 AA27 AA33 BA39

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面に画像
    形成層及び消去性着色層を形成してなる受像シートにお
    いて、該消去性着色層が呈色性化合物と顕色剤と消色剤
    とを含み、呈色性化合物と顕色剤とは相互作用して発色
    した状態にあり、消色剤は消去性着色層の溶融時に、顕
    色剤及び呈色性化合物のうち一方を優先的に溶解する性
    質を有し、画像形成後に加熱により、上記の発色を消色
    状態とすることを特徴とする受像シート。
  2. 【請求項2】 前記の消色剤が、ステロール化合物から
    選ばれることを特徴とする請求項1に記載する受像シー
    ト。
  3. 【請求項3】 前記の消色剤が、コール酸、リトコール
    酸、テストステロン及びコルチゾン、並びにこれらの誘
    導体から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とす
    る請求項1に記載する受像シート。
  4. 【請求項4】 前記の消色剤が、1個以上のヒドロキシ
    ル基を有する5員環状以上の非芳香族系の環状化合物か
    ら選ばれることを特徴とする請求項1に記載する受像シ
    ート。
  5. 【請求項5】 前記の呈色性化合物1重量部に対して、
    0.1〜10重量部の顕色剤が含まれることを特徴とす
    る請求項1に記載する受像シート。
  6. 【請求項6】 前記の呈色性化合物1重量部に対して、
    0.1〜200重量部の消色剤が含まれることを特徴と
    する請求項1に記載する受像シート。
  7. 【請求項7】 前記の消去性着色層が画像形成層と基材
    シートの間に形成されていることを特徴とする請求項1
    に記載する受像シート。
  8. 【請求項8】 前記の消去性着色層が画像形成層と基材
    シートの間に形成され、更に消去性着色層と画像形成層
    との間に断熱層を設け、熱転写記録方式で使用すること
    を特徴とする請求項1に記載する受像シート。
  9. 【請求項9】 前記の消去性着色層が画像形成層と基材
    シートの間に形成され、更に消去性着色層と画像形成層
    との間にインク遮断層を設け、インクジェット記録方式
    で使用することを特徴とする請求項1に記載する受像シ
    ート。
  10. 【請求項10】 前記の請求項1に記載する受像シート
    の着色状態と消色状態を制御するための加熱手段と画像
    形成するための手段とを有することを特徴とするプリン
    ター。
  11. 【請求項11】 前記の受像シートの着色状態と消色状
    態を制御するための加熱手段がヒートローラーであるこ
    とを特徴とする請求項10に記載するプリンター。
  12. 【請求項12】 前記の受像シートの着色状態と消色状
    態を制御するための加熱手段がサーマルヘッドであるこ
    とを特徴とする請求項10に記載するプリンター。
  13. 【請求項13】 前記の画像形成するための手段が熱転
    写記録方式、インクジェット記録方式のいずれかである
    ことを特徴とする請求項10に記載するプリンター。
  14. 【請求項14】 前記の請求項1に記載する受像シート
    の着色状態と消色状態を制御するための加熱手段が、画
    像形成を行う前もしくは後に行うことを特徴とする画像
    形成方法。
  15. 【請求項15】 前記の請求項1に記載する受像シート
    の着色状態と消色状態を制御するための加熱手段と画像
    形成するための手段とを有し、画像形成するための手段
    が熱転写記録方式の場合、着色状態と消色状態を制御す
    るための加熱手段による加熱温度よりも、画像形成で行
    う加熱温度のほうが低いことを特徴とする画像形成方
    法。
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