JP2001001557A - 回復装置及び回復方法 - Google Patents

回復装置及び回復方法

Info

Publication number
JP2001001557A
JP2001001557A JP17625699A JP17625699A JP2001001557A JP 2001001557 A JP2001001557 A JP 2001001557A JP 17625699 A JP17625699 A JP 17625699A JP 17625699 A JP17625699 A JP 17625699A JP 2001001557 A JP2001001557 A JP 2001001557A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
nozzles
nozzle
cap
outlet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP17625699A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Ikui
一徳 生井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Finetech Nisca Inc
Original Assignee
Copyer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Copyer Co Ltd filed Critical Copyer Co Ltd
Priority to JP17625699A priority Critical patent/JP2001001557A/ja
Publication of JP2001001557A publication Critical patent/JP2001001557A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】弱い吸引力であっても全てのノズルのインク吐
出状態を確実に回復できる回復装置を提供する。 【解決手段】ノズル面32に密着するキャップ52に凹
部54を形成し、複数のノズル32のうちこの凹部54
に向き合ったノズルだけからインクを吸引する。このイ
ンク吸引動作を複数のノズル32の全てにわたって繰り
返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字ヘッドに形成
されたノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形
成するインクジェット方式画像形成装置における、ノズ
ルからインクを吸引して印字ヘッドのインク吐出状態を
初期の吐出状態に回復させる回復装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータやワークステーションの出
力装置の一つとして、インクを吐出して記録紙などの記
録媒体に画像を形成するインクジェット方式画像形成装
置が知られている。このインクジェット方式画像形成装
置は、例えば、インクが吐出するノズルが複数形成され
た印字ヘッドと、この印字ヘッドを搭載して所定の走査
方向に往復動するキャリッジと、この走査方向に直交す
る方向(副走査方向、記録媒体搬送方向)に記録紙を搬
送する記録媒体搬送装置とを備えている。
【0003】記録紙に画像を形成する際は、記録媒体搬
送装置で搬送中の記録紙を一時的に停止させ、キャリッ
ジを上記の所定方向に往復動させながら、画像情報を担
持した画像信号に基づいてノズルからインクを吐出し、
記録紙のうち、ノズルの出口(インク吐出口)に向き合
う画像形成領域に位置する部分に1バンド分の画像を形
成する。その後、紙を1バンド分の幅だけ搬送して停止
させ、再び、キャリッジを上記した所定方向に往復動さ
せながら、画像信号に基づいてノズルからインクを吐出
し、記録紙のうち、画像形成領域に新たに位置する部分
に画像を形成する。このような動作を繰り返すことによ
り、記録紙に画像を形成する。
【0004】上記したインクジェット方式画像形成装置
などのようにインクを利用した画像形成装置では、連続
して画像を形成する(印字する)とノズルのインク吐出
状態が変化して画像品位が低下するおそれがある。ノズ
ルからのインク吐出状態が変化する理由は、ノズル内に
気泡が発生したり異物などが混入したりするからであ
る。そこで、ノズル内の気泡や異物などを除去する目的
で、ノズルからインクを強制的に吸引してノズルからの
インク吐出状態を初期の状態に回復させる回復装置が用
いられている。この回復装置は、印字中のインク吐出状
態を判断して、あるいは、印字の所定時間間隔で用いら
れる。
【0005】回復装置では、印字ヘッドに形成されたノ
ズルの出口をゴム製などのキャップで覆い(キャッピン
グ)、外部から負圧を発生させてノズルからインクを吸
い出すことによりノズル内をクリーニングする。これに
よりノズルからのインク吐出状態が初期の正常な吐出状
態に回復する。負圧を発生させる手段としては、ピスト
ンを利用して負圧を発生させるものや、チューブをしご
いて負圧を発生させるチューブポンプ方式のものなどが
広く用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、画像
品質を向上させるために、ノズルの数が増加する傾向に
ある。このようにノズルの数が増えると回復装置は大型
化する。また、複数のノズルのなかには、気泡や異物な
どのほとんど無いノズルがあったり、この逆に、気泡や
異物が多量に混入しているノズルもある。気泡や異物な
どのほとんど無いノズルでは、回復装置でインクを吸引
するときの吸引抵抗が小さい。一方、気泡や異物が多量
に混入しているノズルでは、回復装置でインクを吸引す
るときの吸引抵抗が大きい。
【0007】このように各ノズルによって吸引抵抗が異
なると、回復装置でノズルからインクを吸引するとき
に、抵抗の小さいノズルから優先的にインクが吸引され
る。このため、気泡や異物が多量に混入して吸引抵抗の
大きいノズルからはインクが吸引されにくく、複数のノ
ズルのうちの一部のノズルのインク吐出状態を完全に回
復できないおそれがある。
【0008】このような場合、複数のノズルのインク吐
出状態を完全に回復するためには、インク吸引力を強め
たり、インク吸引量を増やしたりする。インク吸引力を
強める場合は、回復装置が大型化することがある。ま
た、インク吸引量を増やす場合は、廃棄するインク(廃
インク)の量が多くなり、その分、無駄なインクが増え
る。
【0009】本発明は、上記事情に鑑み、弱い吸引力で
あっても全てのノズルのインク吐出状態を確実に回復で
きる回復装置及び回復方法を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の第1の回復装置は、出口からインクが吐出す
るノズルが複数形成された印字ヘッドを所定の走査方向
に往復動させながら上記ノズルの出口からインクを吐出
して記録媒体に画像を形成するインクジェット方式画像
形成装置における、上記ノズルの出口をキャップで囲ん
でこのノズルからインクを吸引してこのノズルのインク
吐出状態を初期の吐出状態に回復させる回復装置におい
て、(1)上記キャップは、上記複数のノズルのうちの
一部のノズルの出口を塞ぐと共に残りのノズルの出口を
囲むものであることを特徴とするものである。
【0011】ここで、(2)上記キャップは、複数のノ
ズルの出口が形成されたノズル面に密着しながら移動す
るものであってもよい。
【0012】また、(3)上記キャップは、柔軟な材料
から構成されたものであってもよい。
【0013】上記目的を達成するための本発明の第2の
回復装置は、インクが吐出するノズルが複数形成された
印字ヘッドを所定の走査方向に往復動させながら上記ノ
ズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するイ
ンクジェット方式画像形成装置における、上記ノズルか
らインクを吸引してこのノズルのインク吐出状態を初期
の吐出状態に回復させる回復装置において、(4)上記
複数のノズルのうち一部のノズルだけからインクを吸引
する動作を繰り返してこの複数のノズルの全てからイン
クを吸引することを特徴とするものである。
【0014】また、上記目的を達成するための本発明の
回復方法は、インクが吐出するノズルが複数形成された
印字ヘッドを所定の走査方向に往復動させながら上記ノ
ズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成するイ
ンクジェット方式画像形成装置における、上記複数のノ
ズルからインクを吸引してこのノズルのインク吐出状態
を初期の吐出状態に回復させる回復方法において、
(5)上記複数のノズルを複数のグループに分けて、1
つのグループに属するノズルだけからインクを吸引する
動作を繰り返すことにより、上記複数のノズルの全てか
らインクを吸引してこれら全てのノズルのインク吐出状
態を初期の吐出状態に回復させることを特徴とするもの
である。
【0015】ここで、(6)上記1つのグループに属す
るノズルだけからインクを吸引するに当り、他のグルー
プに属するノズルを塞いでおいてもよい。
【0016】また、(7)上記1つのグループに属する
ノズルだけからインクを吸引する動作を繰り返すに際
に、上記複数のノズルの出口が形成されたノズル面に柔
軟性部材を密着させながら移動させてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。
【0018】図1を参照して、本発明の回復装置が組み
込まれているプロッタ(本発明にいうインクジェット方
式画像形成装置の一例である)を説明する。
【0019】図1は、本発明の回復装置が組み込まれて
いるプロッタの概略を示す斜視図である。
【0020】プロッタ10は、矢印A方向に搬送される
記録紙12が載置されるプラテン14を備えている。こ
のプラテン14の上方には、プラテン14に対して平行
に2本のガイドレール16が掛け渡されている。このガ
イドレール16には、プーリ18に掛け渡されたベルト
19とモータ(図示せず)によって矢印B方向(矢印A
方向に直交する方向であり、本発明にいう走査方向の一
例である。)に自在に往復動するキャリッジ20がスラ
イド軸受(図示せず)を介して取り付けられている。
【0021】キャリッジ20には、インクを吐出するイ
ンク吐出口(ノズルの出口であり、図示せず)が形成さ
れた印字ヘッド30が搭載されている。プラテン14の
うちインク吐出口の前方の部分は、画像が形成される画
像形成領域であり、記録紙12のうちこの画像形成領域
に位置する部分にインク吐出口からインクが吐出されて
画像が形成される。また、キャリッジ20には、印字ヘ
ッド30に供給するインクを貯えるインクタンク28が
備えられている。
【0022】キャリッジ20の移動可能な範囲の片側
の、画像形成領域から離れた位置には、ノズルからイン
クを強制的に吸引し、印字ヘッド30に形成されたイン
ク供給経路やノズルなどをクリーニングして印字ヘッド
30のインク吐出状態を初期の吐出状態にする回復装置
50が配置されている。
【0023】記録紙12に画像を形成するに当っては、
プラテン14に記録紙12を載置し、この記録紙を、プ
ラテン14に形成された開口部(図示せず)から外周面
の一部を露出した搬送ローラ(図示せず)と、記録紙1
2の両端部を上方から押えるピンチローラ(図示せず)
とによって挟持し、モータ(図示せず)により搬送ロー
ラを回転させて搬送する。記録紙12の上方でキャリッ
ジ20を矢印B方向に往復動させ、制御装置(図示せ
ず)から印字ヘッド30に送信された画像情報を担持す
る画像信号に基づいてノズルからインクを吐出して、記
録紙12のうち画像形成領域に位置する部分に画像を形
成する。画像形成動作中、ノズルなどをクリーニングす
るために、ノズルからインクを吸引することが必要な状
態になると、キャリッジ20を回復装置50の上方に移
動させる。
【0024】[第1実施形態]図2から図7までを参照
して本発明の第1実施形態を説明する。
【0025】図2は、回復装置のキャップが印字ヘッド
に密着する直前の状態を示す模式図であり、図3は、キ
ャップが印字ヘッドに密着して一部のノズルからインク
を吸引している状態を示す模式図である。図4は、ノズ
ルの残りの部分からインクを吸引する直前の状態を示す
模式図であり、図5は、ノズルの残りの部分からインク
を吸引している状態を示す模式図である。図6は、回復
動作後にノズルを保護しているキャップを示す模式図で
ある。図7は、回復装置に対する印字ヘッドの動きを模
式的に示す、(a)は正面図であり、(b)は上面図で
ある。
【0026】印字ヘッド30は、プラテン14(図1参
照)に向き合うノズル面32を有する。また、印字ヘッ
ド30には、インクが吐出する複数のノズル34が形成
されており、各ノズル34の出口はノズル面32に形成
されている。各ノズル34のうち出口とは反対側の入口
は、インクが貯められたインク供給室36につながって
いる。インク供給室36は、インクが通るインク供給路
38を介してインクタンク28(図1参照)につながっ
ている。従って、インクタンク28からインク供給室3
6にインクが供給され、インク供給室36のインクが各
ノズル34に供給される。
【0027】ノズル34やインク供給室36の内部では
気泡40が発生したり異物42が混入することがある。
このような気泡40や異物42をインクと共に吸引し
て、ノズル34のインク吐出状態を初期のインク吐出状
態に回復させるために回復装置50が配置されている。
この回復装置50は、印字ヘッド30の複数のノズル3
4のうちの一部のノズルの出口を塞ぐと共に残りのノズ
ルの出口を囲んで外気から遮断するゴム製のキャップ5
2(本発明にいう柔軟性部材の一例である。)を備えて
いる。キャップ52はキャップ支持台(図示せず)に固
定されており、このキャップ支持台と共に矢印C方向に
上下動する。
【0028】キャップ52は、上から視た場合、図7
(b)に示すように、矢印B方向(走査方向)に延びる
細長い形状である。キャップ52の中央部分には凹部5
4が形成されている。この凹部54は、チューブ(図示
せず)を介して廃インクタンク(図示せず)や吸引ポン
プ(図示せず)に接続されている。
【0029】ノズル34からインクを吸引する際は、キ
ャップ52をノズル面32に密着させて吸引ポンプ(図
示せず)を稼働する。この場合、複数のノズル34のう
ち凹部54に位置するノズル(凹部の側壁で囲まれたノ
ズル)からインクが吸引され、一方、他のノズルの出口
はキャップ52の上面52aに接触して塞がれるのでイ
ンクは吸引されない。
【0030】回復装置50を用いて複数のノズル34の
インク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復させる回
復方法を説明する。
【0031】回復装置50でノズル34のインク吐出状
態を回復するに当っては、先ず、キャリッジ20(図1
参照)を回復装置50の上方に移動させる。これによ
り、図2及び図7(a),(b)の一番左の図に示すよ
うに、キャップ52の上面52aの上方には、複数のノ
ズル34のうちの一部が位置する。残りのノズル34
は、凹部54の上方に位置する。この状態でキャップ5
2を上昇させると、図3や図7(a),(b)の左から
二番目の図に示すように、複数のノズル34のうちの一
部のノズルの出口がキャップ52の上面52aに密着し
て塞がれる。残りのノズルの出口は凹部54に向き合っ
て、この凹部54の側壁で囲まれる。この状態で吸引ポ
ンプを稼働することにより、凹部54に向き合っている
残りのノズルだけからインクが吸引され、図3に示すよ
うにインクと共に気泡40が吸引される。この結果、凹
部54に向き合っている残りのノズルのインク吐出状態
が回復する。
【0032】一方、出口がキャップ52の上面52aに
密着して塞がれた一部のノズルからはインクが吸引され
ない。このため、インクを吸引する際のインク吸引力が
弱くてもこのインク吸引力は、凹部54に向き合ってい
る残りのノズルに集中するので、この残りのノズルから
確実にインクが吸引されてこの残りのノズルのインク吐
出状態が確実に回復する。
【0033】上記のようにして、凹部54に向き合って
いる残りのノズルのインク吐出状態を回復させた後、キ
ャップ52をやや下降させ、キャリッジ20を少しだけ
移動させる。これにより、図4や図7(a),(b)の
左から三番目の図に示すように、キャップ52の上面5
2aの上方には、複数のノズル34のうちの一部のノズ
ル(図2、図3における残りのノズルに相当する)が位
置する。残りのノズル34(図2、図3における一部の
ノズルに相当する)は、凹部54の上方に位置する。こ
の状態でキャップ52を上昇させると、図5や図7
(a),(b)の右から三番目の図に示すように、複数
のノズル34のうちの一部のノズルの出口がキャップ5
2の上面52aに密着して塞がれる。残りのノズルの出
口は凹部54に向き合って、この凹部54の側壁で囲ま
れる。この状態で吸引ポンプを稼働することにより、凹
部54に向き合っている残りのノズルだけからインクが
吸引され、図5や図7(a),(b)の右から二番目の
図に示すようにインクと共に気泡40や異物42が吸引
される。この結果、凹部54に向き合っている残りのノ
ズルのインク吐出状態が回復する。
【0034】一方、出口がキャップ52の上面52aに
密着して塞がれた一部のノズルからはインクが吸引され
ない。このため、インクを吸引する際のインク吸引力が
弱くてもこのインク吸引力は、凹部54に向き合ってい
る残りのノズルに集中するので、この残りのノズルから
確実にインクが吸引されてこの残りのノズルのインク吐
出状態が確実に回復する。
【0035】上述のようにして、インク吸引動作を2回
繰り返すことにより全てのノズル34のインク吐出状態
を回復させられる。また、弱いインク吸引力で済むの
で、吸引されて廃棄される廃インクの量が少ない。な
お、凹部54の開口を小さくして、インク吸引動作を3
回以上繰り返すようにしてもよい。また、凹部54を複
数箇所に形成しておき、複数のノズル54を、複数の凹
部54の数に対応する複数のグループに分けて、1つの
グループに属するノズルだけからインクを吸引し、この
インク吸引動作を繰り返すようにしてもよい。このよう
にしてインク吸引動作を繰り返すことにより、複数のノ
ズル34のうちの一部のノズルだけからインクを吸引す
るインク吸引動作が繰り返されるので、インクを吸引す
る際のインク吸引力が弱くても全てのノズル34のイン
ク吐出状態が確実に回復する。
【0036】また、全てのノズル34のインク吐出状態
を回復させた後は、図6や図7(a),(b)の一番右
の図に示すように、全てのノズル34の出口をキャップ
52の上面52aに密着させて出口を保護する。このよ
うにキャップ54とノズル面32とを密着させても、上
述したようにキャップ52はゴム製であるので、ノズル
出口が損傷することはない。さらに、キャップ52のう
ち、図6に示すように、全てのノズル面32が密着する
部分に内部を中空にしておくことにより、印字ヘッド3
0がプラスチック等の傷付き易い硬い材料で構成されて
いても、ノズル面32がキャップ52に確実に密着でき
る。さたにまた、キャップ52の表面(ノズル面32に
接触する面)を撥水加工することによりインクが付着し
にくくなる。さらにまた、インク吐出状態が不良のノズ
ルだけからインクを吸引するように回復装置50を制御
してもよい。
【0037】図8から図12までを参照して、本発明の
他の実施形態を説明する。
【0038】図8は、回復装置のキャップが印字ヘッド
に密着する直前の状態を示す模式図であり、図9は、キ
ャップが印字ヘッドに密着して一部のノズルからインク
を吸引している状態を示す模式図である。図10は、ノ
ズルの残りの部分からインクを吸引している状態を示す
模式図であり、図11は、回復動作終了後にノズルを保
護しているキャップを示す模式図である。図12は、回
復装置に対する印字ヘッドの動きを模式的に示す、
(a)は正面図であり、(b)は上面図である。これら
の図では、図2に示す構成要素と同一の構成要素には同
一の符号が付されている。
【0039】この実施形態で用いる回復装置50は、図
2から図7までで使用した回復装置50と同じものであ
るが、回復方法が異なる。このため、ここでは回復方法
について説明する。
【0040】回復装置50を用いて複数のノズル34の
インク吐出状態を初期のインク吐出状態に回復させる他
の回復方法を説明する。
【0041】回復装置50でノズル34のインク吐出状
態を回復するに当っては、先ず、キャリッジ20(図1
参照)を回復装置50の上方に移動させる。これによ
り、図8及び図12(a),(b)の一番左の図に示す
ように、キャップ52の上面52aの上方には、複数の
ノズル34のうちの一部が位置する。残りのノズル34
は、凹部54の上方に位置する。この状態でキャップ5
2を上昇させると、図9や図12(a),(b)の左か
ら二番目の図に示すように、複数のノズル34のうちの
一部のノズルの出口がキャップ52の上面52aに密着
して塞がれる。残りのノズルの出口は凹部54に向き合
って、この凹部54の側壁で囲まれる。この状態で吸引
ポンプを稼働することにより、凹部54に向き合ってい
る残りのノズルだけからインクが吸引され、図9に示す
ようにインクと共に気泡40が吸引される。この結果、
凹部54に向き合っている残りのノズルのインク吐出状
態が回復する。
【0042】一方、出口がキャップ52の上面52aに
密着して塞がれた一部のノズルからはインクが吸引され
ない。このため、インクを吸引する際のインク吸引力が
弱くてもこのインク吸引力は、凹部54に向き合ってい
る残りのノズルに集中するので、この残りのノズルから
確実にインクが吸引されてこの残りのノズルのインク吐
出状態が確実に回復する。
【0043】上記のようにして、凹部54に向き合って
いる残りのノズルのインク吐出状態を回復させた後、キ
ャップ52をノズル面32に密着させたままキャリッジ
20を少しだけ矢印D方向に移動させる。これにより、
図10や図12(a),(b)の右から二番目の図に示
すように、キャップ52の上面52aの上方には、複数
のノズル34のうちの一部のノズル(図8、図9におけ
る残りのノズルに相当する)の出口がキャップ52の上
面52aに密着して塞がれる。一方、残りのノズル34
(図8、図9における一部のノズルに相当する)の出口
は凹部54に向き合って、この凹部54の側壁で囲まれ
る。この状態で吸引ポンプを稼働することにより、凹部
54に向き合っている残りのノズルだけからインクが吸
引され、図10に示すようにインクと共に気泡40や異
物42が吸引される。この結果、凹部54に向き合って
いる残りのノズルのインク吐出状態が回復する。
【0044】一方、出口がキャップ52の上面52aに
密着して塞がれた一部のノズルからはインクが吸引され
ない。このため、インクを吸引する際のインク吸引力が
弱くてもこのインク吸引力は、凹部54に向き合ってい
る残りのノズルに集中するので、この残りのノズルから
確実にインクが吸引されてこの残りのノズルのインク吐
出状態が確実に回復する。また、凹部54を形成する壁
の上端部56が、キャップ52をノズル面32に密着さ
せたままキャリッジ20を少しだけ矢印D方向に移動さ
せる際に、ノズル面32に付着しているインクや異物を
掻き落とす。このため、顔料インクや速乾性のインクな
どのように増粘し易いインクを使った印字ヘッドを回復
する際の回復方法として適している。また、ノズル34
の数が多くても、キャップ52とノズル34とを相対的
に移動させて吸引するので、凹部54を大きくせずに済
む。さらに、キャップ52の上下動をしないので、その
分、構成が簡単になり、また、回復時間も短くなる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明の第1の回復
装置によれば、ノズルの出口をキャップで囲んでインク
を吸引する際に一部のノズルの出口がキャップで塞がれ
る。このため、キャップで塞がれた出口からはインクが
吸引されずに、出口が囲まれたノズルだけからインクが
吸引されることとなる。従って、インクを吸引する際の
吸引力が弱くてもこの吸引力を少ない数のノズルに集中
してこの少ない数のノズルからインクを吸引することと
なるので、上記した残りのノズルのインク吐出状態を確
実に回復できる。また、上記した残りのノズルのインク
吐出状態を回復した後は、この残りのノズルの出口をキ
ャップで塞ぐと共に上記した一部のノズルの出口を囲
む。これにより、この一部のノズルのインク吐出状態を
確実に回復できる。この結果、全てのノズルのインク吐
出状態を確実に回復できる。また、弱いインク吸引力で
済むので、吸引されて廃棄される廃インクの量が少な
い。
【0046】ここで、上記キャップは、複数のノズルの
出口が形成されたノズル面に密着しながら移動するもの
である場合は、キャップがノズル面に密着しながら移動
するので、ノズル面に付着しているインクや異物が掻き
落とされる。
【0047】また、上記キャップは、柔軟な材料から構
成されたものである場合は、ノズルの出口がキャップに
よって損傷することが無い。
【0048】また、本発明の第2の回復装置によれば、
インクを吸引する際の吸引力が弱くてもこの吸引力を一
部のノズルに集中してこの一部のノズルだけからインク
を吸引できるので、この一部のノズルのインク吐出状態
を確実に回復できる。また、この一部のノズルのインク
吐出状態を回復した後は、この一部のノズルとは異なる
残りのノズルだけからインクを吸引する。この動作を繰
り返すことにより全てのノズルのインク吐出状態を確実
に回復できる。また、弱いインク吸引力で済むので、吸
引されて廃棄される廃インクの量が少ない。
【0049】また、本発明の回復方法によれば、インク
を吸引する際の吸引力が弱くても1つのグループに属す
るノズルだけにこの吸引力を集中できる。このため、1
つのグループに属するノズルだけからインクを吸引でき
るので、この1つのグループに属するノズルのインク吐
出状態を確実に回復できる。このような動作を繰り返す
ので、全てのノズルのインク吐出状態を初期の吐出状態
に回復できる。また、弱いインク吸引力で済むので、吸
引されて廃棄される廃インクの量が少ない。
【0050】ここで、上記1つのグループに属するノズ
ルだけからインクを吸引するに当り、他のグループに属
するノズルを塞いでおく場合は、1つのグループに属す
るノズルからインクを吸引する際の吸引力が弱くても確
実にインクを吸引できる。
【0051】また、上記1つのグループに属するノズル
だけからインクを吸引する動作を繰り返すに際に、上記
複数のノズルの出口が形成されたノズル面に柔軟性部材
を密着させながら移動させる場合は、柔軟性部材がノズ
ル面に密着しながら移動するので、ノズル面に付着して
いるインクや異物が掻き落とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回復装置が組み込まれているプロッタ
の概略を示す斜視図である。
【図2】回復装置のキャップが印字ヘッドに密着する直
前の状態を示す模式図である。
【図3】キャップが印字ヘッドに密着して一部のノズル
からインクを吸引している状態を示す模式図である。
【図4】ノズルの残りの部分からインクを吸引する直前
の状態を示す模式図である。
【図5】ノズルの残りの部分からインクを吸引している
状態を示す模式図である。
【図6】回復動作後にノズルを保護しているキャップを
示す模式図である。
【図7】回復装置に対する印字ヘッドの動きを模式的に
示す、(a)は正面図であり、(b)は上面図である。
【図8】回復装置のキャップが印字ヘッドに密着する直
前の状態を示す模式図である。
【図9】キャップが印字ヘッドに密着して一部のノズル
からインクを吸引している状態を示す模式図である。
【図10】ノズルの残りの部分からインクを吸引してい
る状態を示す模式図である。
【図11】回復動作終了後にノズルを保護しているキャ
ップを示す模式図である。
【図12】回復装置に対する印字ヘッドの動きを模式的
に示す、(a)は正面図であり、(b)は上面図であ
る。
【符号の説明】
10 プロッタ 30 印字ヘッド 32 ノズル面 34 ノズル 50 回復装置 52 キャップ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出口からインクが吐出するノズルが複数
    形成された印字ヘッドを所定の走査方向に往復動させな
    がら前記ノズルの出口からインクを吐出して記録媒体に
    画像を形成するインクジェット方式画像形成装置におけ
    る、前記ノズルの出口をキャップで囲んで該ノズルから
    インクを吸引して該ノズルのインク吐出状態を初期の吐
    出状態に回復させる回復装置において、 前記キャップは、 前記複数のノズルのうちの一部のノズルの出口を塞ぐと
    共に残りのノズルの出口を囲むものであることを特徴と
    する回復装置。
  2. 【請求項2】 前記キャップは、複数のノズルの出口が
    形成されたノズル面に密着しながら移動するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の回復装置。
  3. 【請求項3】 前記キャップは、柔軟な材料から構成さ
    れたものであることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の回復装置。
  4. 【請求項4】 インクが吐出するノズルが複数形成され
    た印字ヘッドを所定の走査方向に往復動させながら前記
    ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成する
    インクジェット方式画像形成装置における、前記ノズル
    からインクを吸引して該ノズルのインク吐出状態を初期
    の吐出状態に回復させる回復装置において、 前記複数のノズルのうち一部のノズルだけからインクを
    吸引する動作を繰り返して該複数のノズルの全てからイ
    ンクを吸引することを特徴とする回復装置。
  5. 【請求項5】 インクが吐出するノズルが複数形成され
    た印字ヘッドを所定の走査方向に往復動させながら前記
    ノズルからインクを吐出して記録媒体に画像を形成する
    インクジェット方式画像形成装置における、前記複数の
    ノズルからインクを吸引して該ノズルのインク吐出状態
    を初期の吐出状態に回復させる回復方法において、 前記複数のノズルを複数のグループに分けて、1つのグ
    ループに属するノズルだけからインクを吸引する動作を
    繰り返すことにより、前記複数のノズルの全てからイン
    クを吸引してこれら全てのノズルのインク吐出状態を初
    期の吐出状態に回復させることを特徴とする回復方法。
  6. 【請求項6】 前記1つのグループに属するノズルだけ
    からインクを吸引するに当り、他のグループに属するノ
    ズルを塞いでおくことを特徴とする請求項5に記載の回
    復方法。
  7. 【請求項7】 前記1つのグループに属するノズルだけ
    からインクを吸引する動作を繰り返すに際に、前記複数
    のノズルの出口が形成されたノズル面に柔軟性部材を密
    着させながら移動させることを特徴とする請求項5又は
    6に記載の回復方法。
JP17625699A 1999-06-23 1999-06-23 回復装置及び回復方法 Withdrawn JP2001001557A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17625699A JP2001001557A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 回復装置及び回復方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17625699A JP2001001557A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 回復装置及び回復方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001001557A true JP2001001557A (ja) 2001-01-09

Family

ID=16010396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17625699A Withdrawn JP2001001557A (ja) 1999-06-23 1999-06-23 回復装置及び回復方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001001557A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011245680A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Seiko Epson Corp メンテナンス装置、流体噴射装置及びメンテナンス方法
JP2012166374A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013043314A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置のメンテナンス方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011245680A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Seiko Epson Corp メンテナンス装置、流体噴射装置及びメンテナンス方法
JP2012166374A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2013043314A (ja) * 2011-08-23 2013-03-04 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、及び、液体噴射装置のメンテナンス方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4160221B2 (ja) 清掃機構を有するインクジェットプリンタ及びその製造方法
US8678547B2 (en) Inkjet recording device, inkjet recording method, and inkjet head cleaning device
JP2005132025A (ja) インクジェットプリンタ及びその制御方法
JP2005103781A (ja) インクジェットプリンタ
JP2000062197A (ja) 描画ヘッド装置及びその清掃装置
JP2008238531A (ja) 画像形成装置
EP1695828A1 (en) Ink jet recorder
JP2007160870A (ja) 廃インク回収装置を備えたインクジェット記録装置
JP2001001557A (ja) 回復装置及び回復方法
KR20060059346A (ko) 잉크젯 프린터
JP2014054793A (ja) キャップ部材、液体吐出装置、画像形成装置
JPH06328731A (ja) インクジェット記録装置
JPH1044447A (ja) インクジェットヘッドのメンテナンス装置
JP2007216496A (ja) インクジェット方式画像形成装置
JP2000000980A (ja) インクジェット記録装置
JP2006103275A (ja) インクジェット記録ヘッド及び記録装置
JP2006181810A (ja) インクジェットプリンタ
JP2005246885A (ja) 画像形成装置
JP2008307840A (ja) 液体噴射装置
JP2000246908A (ja) インクジェット方式画像形成装置
JPH10235884A (ja) クリーニング装置
JPH1044445A (ja) インクジェットヘッドのメンテナンス装置
JPH10109424A (ja) インクジェット記録装置
JP2001058419A (ja) インクジェットプリンタ
EP1934052B1 (en) Printhead maintenance assembly with film transport of ink

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905