JP2001001548A - 液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射装置

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JP2001001548A
JP2001001548A JP17792199A JP17792199A JP2001001548A JP 2001001548 A JP2001001548 A JP 2001001548A JP 17792199 A JP17792199 A JP 17792199A JP 17792199 A JP17792199 A JP 17792199A JP 2001001548 A JP2001001548 A JP 2001001548A
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Japan
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liquid
pressurizing
pressurizing chamber
ejecting apparatus
chamber
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JP17792199A
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English (en)
Inventor
Katsumasa Miki
勝政 三木
Masaya Nakatani
将也 中谷
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット等の液体噴射装置の噴出をス
ムーズかつ安定したものにする。 【解決手段】 加圧体8によって加圧される加圧室5の
一方側に液体噴射口6を設け、他方側に液体供給口7を
設けた液体噴射装置において、他方側の液体供給口7の
手前に液体自身からなる圧力伝達抑制部15を設けたの
で、圧力が効率よく液体噴射口6側に伝達され、噴出性
能が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばプリンター
等の液体噴射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種液体噴射装置の構成は、次
のような構成となっていた。すなわち、加圧室に液体噴
射口と、液体の供給口を連結し、液体の供給口から加圧
室内に供給した液体に対して加圧体から圧力を加え、こ
れによって液体噴射口から液体を噴射させるような構成
となっていたのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の液体噴射装
置については、液体噴射口からのスムーズな液体噴射が
できないという問題があった。すなわち、加圧室に連結
した液体の供給口部分にはオリフィス等を設けることに
よって、絞った構成となっている。これは加圧体により
加圧室内に圧力を加えた場合に、その圧力が液体の供給
口側に逃げることによって、液体噴射口部分から液体が
噴射されなくなってしまうのを防止するためである。
【0004】しかしながら、このように液体の供給口側
をオリフィスなどを設けることによって絞ってしまった
場合、加圧体による加圧により液体噴射口から液体が噴
射した次の瞬間、液体の供給口から加圧室内に噴射した
分の補給する動作がスムーズに行われることが、以後の
スムーズなる噴射につながることになるのであるが、こ
の液体の供給口は前述のごとくオリフィス等を設けて絞
っているので、この液体の供給口から加圧室内に液体の
供給がスムーズに行われず、この結果として次の瞬間に
おける液体の噴射口からの液体噴射がスムーズに行われ
なくなることがあったのである。そこで本発明は、液体
噴射口からスムーズな液体の噴射が安定して行われるよ
うにすることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】そしてこの目的を達成す
るために本発明は、加圧室と、この加圧室の一方側に連
結した液体噴射口と、前記加圧室の他方側に連結した液
体供給口と、前記加圧室の一方側と他方側の間に設けら
れた加圧体とを備え、前記加圧室の加圧体と液体供給口
との間部分に、この部分に存在する液体自身の慣性によ
って前記加圧体を駆動した際に発生する圧力が、液体供
給口側に伝達されるのを抑制する圧力伝達抑制部を設け
たものである。
【0006】すなわちこのような構成とした場合、加圧
体による加圧力が加圧室に加わった場合に、その圧力が
液体供給口側に伝達されようとすることは、そこに存在
する液体自身の慣性による圧力伝達抑制部において阻止
され、すなわちここには液体が存在しているのである
が、この液体には加圧体からの圧力が直接的には加わっ
ていない状態であるので、この部分の液体は慣性により
そこにいつづけようとすることになる。そしてこのよう
にこの部分に存在しようとすること自体の慣性力によっ
て、加圧体によって液体が圧力を受けた場合その圧力
は、液体供給口側には伝達されにくくなり、この結果と
して加圧室の一方側に連結された液体噴射口からスムー
ズに吐出することになるのである。
【0007】そしてその次の瞬間、加圧室内の他方側に
存在した圧力伝達抑制部分に存在した液体は、先ほどの
吐出による液体の不足部分を補うかのごとく、加圧体に
対向する部分に移動することになる。この結果、加圧室
内においては次の加圧体による圧力が加わった場合、直
ちに液体を液体噴射口から噴射することができる状態が
形成され、この結果としてスムーズなる液体の噴射が安
定的に行われるようになるのである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、加圧室と、この加圧室の一方側に連結した液体噴射
口と、前記加圧室の他方側に連結した液体供給口と、前
記加圧室の一方側と他方側の間に設けられた加圧体とを
備え、前記加圧室の加圧体と液体供給口との間部分にこ
の部分に存在する液体自身の慣性によって、前記加圧体
を駆動した際に発生する圧力が前記液体供給側に伝達さ
れるのを抑制する圧力伝達抑制部を設けた液体噴射装置
であって、圧力伝達抑制部に存在する液体の慣性によっ
て、加圧体によって加圧室内部を加圧した際に液体が液
体供給口側へ移動するのを防ぎ、かつ加圧が解除された
状態においては噴出によって失われた液体を即座に補う
ことにより、スムーズな噴出を連続かつ安定して行える
といった効果が得られる。
【0009】次に本発明の請求項2に記載の発明は、加
圧室の一方側と他方側の間の壁面を加圧体で覆うととも
に、この加圧体の一方側に対応する壁面部分には開口を
設け、この加圧体の他方側に対向する壁面部を残し、こ
の壁面部分に対応する加圧室内部分で圧力伝達抑制部を
形成した請求項1に記載の液体噴射装置であって、圧力
伝達抑制部を加圧室を形成する工程で作ることができる
ので、製造が容易になるという効果が得られる。すなわ
ち加圧室は例えばシリコン基板をエッチングをする等し
て形成していくものであるが、この際にこのシリコン基
板において、加圧体を設ける部分に対応する部分は、シ
リコン基板の一面から他面に向けた貫通孔が形成される
ようにエッチングを行うが、加圧体の他方側に対向する
部分の壁面を残すべく、この際にはマスクを用いて簡単
に壁面を残すことができる。そしてこのように残壁面を
設けることによれば、この壁面がある部分を加圧体が覆
ったとしても、加圧体からの圧力はこの面によって加圧
室内に伝達されにくくなり、このことが加圧室の他方側
において、圧力伝達抑制部を形成することになるのであ
る。
【0010】次に本発明の請求項3に記載の発明は、加
圧室の一方側と他方側の間の壁面に開口を設け、この開
口を振動による加圧体で覆うとともに、この加圧体の他
方側の加圧室とは反対側の面に振動抑制体を設け、この
振動抑制体に対応する加圧室内部分で圧力伝達抑制部を
形成した請求項1に記載の液体噴射装置であり、加圧室
の他方側において加圧体の上面を振動抑制体で覆うこと
によって、この部分の加圧体が振動しにくくなり、この
結果として圧力室の他方側には圧力伝達抑制部が形成さ
れる。この結果として請求項1で説明した効果、すなわ
ちスムーズなる噴出が安定して行われるといった効果が
得られるということになるのである。
【0011】次に本発明の請求項4に記載の発明は、加
圧体は、加圧室側から順に設けた第1の電極層、圧電
層、第2の電極層より構成し、圧電層の他方側において
は第2の電極層の非被覆部を形成した請求項1から3の
いずれか一つに記載の液体噴射装置であって、加圧体に
おいて、その他方側において圧電層を第2の電極層で覆
っていない、すなわち非被覆部を形成することによっ
て、この他方側における圧電層は振動体とはなり得ず、
このことが、この他方側に対応する加圧室内に圧力伝達
抑制部を形成することとなり、結果として請求項1で説
明したスムーズな噴出が安定して行われるといった効果
が得られることになるものである。
【0012】次に本発明の請求項5に記載の発明は、非
被覆部は、第2の電極層を圧電層の他方側の手前でこの
圧電層外に屈曲させることで形成した請求項4に記載の
液体噴射装置であって、第2の電極層を圧電層の他方側
の手前で圧電層外に屈曲させることにより、この他方側
に存在する圧電層は、第2の電極層で覆われていない部
分、すなわち振動しない部分となり、結果としてそこに
対応する加圧室内に圧力伝達抑制部が形成される。これ
により請求項1で説明した効果、すなわちスムーズな液
体噴射が安定して行われるという効果が得られることに
なるものである。
【0013】次に本発明の請求項6に記載の発明は、非
被覆部は、圧電層の他方側の手前でこの第2の電極層の
幅を狭くして形成した請求項4に記載の液体噴射装置で
あって、第2の電極層の幅が圧電層の他方側においては
狭くなっていることにより、圧電層として振動する部分
が少なくなり、このことがこの他方側に対応する加圧室
内において圧力伝達抑制部を形成することとなり、これ
によって請求項1に記載したスムーズなる液体噴射が安
定して行われるという効果が得られることになるのであ
る。
【0014】次に本発明の請求項7に記載の発明は、加
圧体は、加圧室側から順に積層して設けた第1の電極、
圧電層、第2の電極によって構成し、この積層体はその
一方側より他方側の厚さを厚くした請求項1から3のい
ずれか一つに記載の液体噴射装置であって、加圧体を構
成する第1の電極、圧電層、第2の電極の積層体におい
て、その他方側の厚みを厚くした場合にこの他方側にお
ける振動がしにくくなり、このことがこの他方側に対応
する加圧室内に圧力伝達抑制部を形成することとなり、
これにより請求項1で説明したスムーズなる液体噴射が
安定して行えるという効果が得られることになるのであ
る。
【0015】次に本発明の請求項8に記載の発明は、加
圧室の内壁面を粗面化した請求項1から7のいずれか一
つに記載の液体噴射装置であって、加圧室の内壁面を粗
面化することにより、この内壁面に接する液体自身がそ
の内壁面に接していることで移動しにくくなり、すなわ
ち加圧室において加圧体から圧力を受けた液体は、その
内壁面部分に接している液体以外の部分だけがその圧力
の大部分の影響を受けることとなって、この結果として
液体噴射口からスピーディーな噴出が行われることにな
るのである。また次の瞬間、この加圧室の内壁面に接す
る液体は、その内包部分が液体の不足した状態となって
いるので、それを包み込むかのごとく外周方向からスム
ーズに供給され、結果直ちに次の液体噴射の準備が整う
ことになる。そしてこのことが、請求項1で説明した、
スムーズな液体噴出が安定して行えるという効果につな
がるものである。
【0016】次に本発明の請求項9に記載の発明は、加
圧室はシリコン基板をエッチングして形成した請求項8
に記載の液体噴射装置であって、加圧室を形成する場合
にシリコン基板をエッチングして形成すれば、そのエッ
チングによって加圧室の内壁面を大きく粗面化すること
ができ、この結果として請求項8で説明した効果が得ら
れることにつながるものである。
【0017】次に本発明の請求項10に記載の発明は、
加圧体は、加圧室の開口側から順に設けた第1の電極
層、圧電層、第2の電極層により構成し、この加圧体で
覆われる加圧室の開口は、圧電層よりも幅を大きくした
請求項1から9のいずれか一つに記載の液体噴射装置で
あって、加圧体で覆われる加圧室の開口が、圧電層より
も大きくなっているということは、この開口部において
圧電層の両側部分においては第1の電極層だけが存在す
る部分となり、ここを第1の電極と圧電層の2層で覆っ
た場合よりも薄い層とすることができ、これにより圧電
層が振動する場合には、その両側の部分が薄くなってい
るので振動しやすく、これにより振動が効率的に、また
これによって液体の噴射もスムーズに行われるようにな
る。
【0018】以下、本発明の一実施形態を、添付図面に
従って説明する。
【0019】図1、図2において、1、2はガラス基板
であって、そのガラス基板1、2上にシリコン基板3が
設けられている。すなわち本実施の形態で説明する液体
噴射装置は、基本的にはこの3層構造によって形成され
ているものである。具体的には、後に詳細に説明する
が、このガラス基板1と2、およびガラス基板2とシリ
コン基板3はそれぞれの境界面において、直接接合がさ
れているものである。さてそのように構成されたものに
おいて、ガラス基板2には開口が形成され、この開口が
液体供給路4となっている。そしてこの液体供給路4に
連結するごとく、シリコン基板3には加圧室5が形成さ
れているものである。この加圧室5の一方側には液体噴
射口6が連結され、他方側においては液体供給路4と連
結する液体供給口7が設けられることになっている。そ
してこのように加圧室5は図1から明らかなように、1
つの液体噴射装置において横方向に複数個連結されたよ
うな状態となっている。当然のことながら、この図1に
示すごとく、液体噴射口6も横方向に整列した状態とな
っている。さてこのような加圧室5それぞれの上には、
加圧体8が設けられている。すなわち加圧室5の一方側
と他方側の間においてその上面側部分には開口9が形成
され、開口9を覆うように加圧体8が設けられているも
のである。この加圧体8は図2に示すがごとく、クロム
よりなる第1の電極層10と、その上面に設けた圧電層
11と、その上面に設けた第2の電極層12からなる積
層体で構成されている。このような加圧体8は、図1に
おいてそれぞれの独立した加圧室5の上に、図5のごと
く独立した状態で設けられているものである。したがっ
て図2に示すような状態において、各々の加圧室5から
それぞれの液体噴射口6を介して、液体を適宜噴射する
ことができるようになっているものである。なお図3
は、シリコン基板3の裏面側を示すために設けた図面で
あって、この図に示すように、シリコン基板3において
加圧室5および液体噴射口6部分はエッチングによって
形成され、その後切断線13部分で切断されることによ
って、図2に示すような状態となる。さてこの図2、図
3に示すごとく、加圧室5の他方側、すなわち加圧体8
と液体供給口7の間部分における加圧室5の上面壁は、
図2に示すごとく、エッチングでは完全には取り除かず
残した状態、すなわち残壁面14となっている。この状
態は図3にも示しているが、この残壁面14を形成する
ために、この加圧室5の他方側におけるエッチングをマ
スクを用いて加圧室5部分よりもエッチング深さを浅く
することによって結論として残壁面14を形成するもの
である。このように構成した場合、残壁面14部分の上
方にも加圧体8は存在することになるのであるが、この
部分においては残壁面14があることによって、開口し
た状態の前方部分に比べて加圧体8による振動が加わり
にくくなる。そしてこのことが次に説明する、ここの部
分に圧力伝達抑制部15を形成することになるのであ
る。
【0020】ここで動作を説明すると、図2において液
体供給路4を介して供給された液体は、液体供給口7を
介して加圧室5内に満たされた状態となっている。そし
てここにおいて加圧体8の第1、第2の電極10、12
間に電気信号を加えられると圧電層11が振動し、第1
の電極層10とともに加圧室5の内方に向けて変位す
る。この状態となると、加圧室5は圧力を受けることと
なる。そしてその圧力は、当然のことながら液体供給口
7部分にも伝達しようとすることになるが、それよりも
手前部分において上述したように本実施形態においては
圧力伝達抑制部15が存在することになる。この圧力伝
達抑制部においては、先ほどの加圧体8による圧力を受
けない部分となっているので、この部分に存在する液体
はそれ自身の慣性力の作用で、それよりも前方側の圧力
が押し寄せようとするのを、ここに存在する液体がそれ
を受けとめ、後方に伝達されるのを抑制してしまうこと
になる。このようになるとその圧力というものは、前方
の液体噴射口6に向けて及ぶこととなり、結果として液
体噴射口6から勢い良く液体が噴射されることとなるの
である。そしてこの圧力が解除された瞬間においては、
加圧室5内に液体の補充が行われることとなるのである
が、本実施形態においては加圧室5の他方部分に存在す
る液体が、直ちに不足した液体を補うがごとく移動する
こととなり、この結果として直ちに加圧室5内において
は、次の圧力を受ければ直ちに液体をスムーズに噴射す
ることができるような体制が整う。このことがスムーズ
な液体の供給が安定的に行われることにつながるもので
ある。
【0021】なおこの図2にも示しているが、液体供給
路4部分および液体供給口7部分は十分な大きさをもっ
ているので、これらの部分を介して吐出する液体をスム
ーズに加圧室5内へ供給することができるようになって
いるのである。
【0022】さて図4は、加圧室5の更に詳細な状態を
示すものである。この図4において特に説明しておきた
いことは、加圧室5の長手方向における両側部分がこの
図4においては示されているが、この部分の壁面が粗面
化されているということである。すなわち上述したよう
に、シリコン基板3をエッチングすることによって加圧
室5を形成するので、形成時においてこの長手方向の壁
面は粗面化されたような状態となっている。このことは
この壁面に接する液体が流れにくくなるということであ
って、これにより液体噴射口6から噴出する液体がより
スムーズに行われるということが説明されることにな
る。更に具体的にこれを説明すれば、このように内壁面
が粗面となった状態においては、これに接する液体は流
動性が悪くなり、加圧体8による圧力を受けたときには
この内壁面に接する液体は動きにくく、そのことはこの
内壁面に接していない部分の液体を集中して液体噴射口
6から噴出させることができることにつながるものであ
り、また噴射してしまった場合には図2において説明し
たものは、加圧室5に不足分を補うための液体は、圧力
伝達抑制部15部分から補充されることを説明したが、
このように内壁面が粗面となっていた場合には、圧力伝
達抑制部15部分だけでなく、その長手方向の両側に位
置する粗面化部分に存在した液体が、不足した部分をも
補うように移動することになる。すなわち不足した液体
を他方側からだけでなく両側からスムーズに補うことに
なるのである。このことが不足した液体のスムーズな補
充ということになり、すなわち噴射するインターバルを
より短くすることができるといった効果につながってい
くものである。
【0023】図6は先ほどの加圧室5の製造工程を説明
するための図面である。まず図6の(A)に示すごと
く、シリコン基板3の図2における下面側の部分にマス
ク16を設ける。マスク16には開口17、18が設け
られており、この開口17は液体噴射口6を形成するた
めのものであり、開口18は圧力伝達抑制部15を形成
するためのものである。まずこのようにマスク16にお
いて、シリコン基板3を覆った状態で、ドライエッチン
グを行う。その状態が(B)に示してある。そしてこの
ように液体噴射口6が形成された状態においては、
(C)に示すごとくその液体噴射口6の上面にマスク1
9をかぶせた状態で更にドライエッチングを行う。その
後マスク19を取り除けば(D)に示すごとく液体噴射
口6と圧力伝達抑制部15が形成された状態となる。そ
して次に(E)に示すごとくシリコン基板3の反対側に
マスク20をかぶせ、開口21部分からシリコン基板3
を貫通するごとくドライエッチングを行う。この貫通し
た状態の部分が加圧室5となるものである。そしてこの
ようなドライエッチングを行えば、図4で説明したごと
く、加圧室5の長手方向の両側に位置する壁面、特にこ
の部分が重要なのであるが、この部分は粗面化された状
態となっている。
【0024】図7は他の製造方法を示しており、(A)
においてはシリコン基板3の下面にマスク22を設け、
更に開口23、24を設けた状態となっている。更に続
いて(B)においては、開口23上にマスク25を設け
てこれを完全に覆った後に、ドライエッチングを行って
開口24に対応する部分のシリコンのみをエッチングし
た状態となっている。この時エッチングによって形成さ
れる加工部26の深さは、圧力伝達抑制部15の所定の
深さよりも、概略液体噴射口6の深さの分だけ浅くして
おく。更に続いて(C)においては、マスク25を取り
除いて開口23を露出させた後に、再びドライエッチン
グを行った状態を示しており、この状態においては液体
噴射口6と、圧力伝達抑制部15となる加工部が形成さ
れていることとなる。この後の(D)、(E)において
は、先ほどの図6の(D)、(E)で説明したものと同
じであり、この方法によっても先ほどと同様に加工が行
えるとともに、壁面の粗面化といった同様の効果が得ら
れる。更に加えて言うならば、(B)において開口23
をマスク25で覆う際に、図6の製造方法と異なり開口
23に対応する部分は加工が行われておらずに平坦であ
るので、マスクを設けることが容易である。すなわち、
加工された上にマスクを設ける場合には、ドライフィル
ム状のマスクであればマスクが中空で保持された状態と
なるため非常に弱く、ドライエッチングの際に破損して
しまう可能性が高くなる。また液状のレジストなどを硬
化させてマスクとする場合には、加工部内にレジストが
進入して完全なる除去が難しく、かつ加工部と表面の平
坦部の境目である角部においてはレジストの塗布が難し
く、加工後の形状が不均一になりやすいといった問題が
考えられる。しかしながら図7に示す方法によるなら
ば、それらの問題をいっさい生じることなく加工を行え
るといった効果を有する。
【0025】図8、図9は本発明の他の実施形態を示し
ており、この実施形態においては加圧室5の他方部分に
残壁面14を設けていない構成となっている。そのかわ
りこの図8、図9に示すごとく、その部分に対応する加
圧体8の上面部分にガラス体29を塗布することによっ
て、この部分における加圧体8の振動を抑制するように
している。その結果としてこのガラス体29部分に対応
する他方部分において、圧力伝達抑制部15が形成され
るものである。そしてこれによれば上述の実施の形態と
同様に圧力伝達抑制部15からの圧力伝達抑制により、
スムーズな噴出が行われる。
【0026】図10は他の実施形態を示しており、この
実施形態においては加圧室5を形成する際に、ドライエ
ッチングをシリコン基板3の図10における下方側から
行った場合で、特に加圧体8側の開口面積を大きくする
ようにしたものである。すなわちこのような構成の場合
重要なのは、この加圧室5の開口9は第1の電極10で
覆われて、この開口9よりも圧電層11の幅が小さくな
り、この図10に示すごとく圧電層11の両側部分は、
第1の電極層10のみで加圧体8が支えられた状態とな
っている。このような状態となれば、圧電層11が振動
する場合に振動がスムーズに行われ、圧力が伝達しやす
くなるものである。
【0027】図11は本発明の更に他の実施形態を示し
ており、この実施形態においては加圧体8における第2
の電極を、加圧室5の他方側における部分でこの図11
に示すごとく側方に屈曲させ、加圧室5の他方側に位置
する圧電層11を覆わないような構成とした。このよう
にすれば、この他方側に位置する圧電層11は実質的な
振動部となり得ず、このことがそれに対応する加圧室5
部分に圧力伝達抑制部15を作ることになるものであ
る。
【0028】図12は同じくこの他方側における第2の
電極の幅を細くしたものであって、このようにすれば加
圧室5の他方側に対応する圧電層11の振動部分が少な
くなり、このことがそれに対応する加圧室5の他方側に
圧力伝達抑制部を形成することにつながるものである。
【0029】図13も同じものであって、図12と違う
のは図12においては第2の電極12の幅を徐々に細く
したが、図13においては急激にその手前で細くしたも
のである。
【0030】図14は本発明の更に他の実施形態を示
し、本実施形態においては第1の電極層10、圧電層1
1、第2の電極層12の積層体によって加圧体8を形成
するものであるが、加圧体8の、加圧室5の他方側の各
々の厚さを厚くすることによって、その一方側、すなわ
ち液体噴射口6側は振動しやすく、それとは反対側の液
体供給口7側は振動しにくく、すなわちこれによってこ
の部分に圧力伝達抑制部を構成したものである。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明は、加圧室の他方側
に圧力伝達抑制部を設けたことにより、圧力伝達抑制部
に存在する液体の慣性によって、加圧体によって加圧室
内部を加圧した際に液体が液体供給口側へ移動するのを
防ぎ、かつ加圧が解除された状態においては噴出によっ
て失われた液体を即座に補うことにより、スムーズな噴
出を連続かつ安定して行えるといった効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における液体噴射装置の斜
視図
【図2】同側面断面図
【図3】同シリコン基板の詳細を示す斜視図
【図4】同正面断面図
【図5】同加圧体側からの平面図
【図6】(A)〜(E)はそれぞれ同液体噴射装置の製
造工程図
【図7】(A)〜(E)はそれぞれ同液体噴射装置の製
造工程図
【図8】本発明の他の実施形態における液体噴射装置の
側面断面図
【図9】同加圧体側からの平面図
【図10】本発明の他の実施形態における液体噴射装置
の正面断面図
【図11】本発明の他の実施形態における液体噴射装置
の加圧体側からの平面図
【図12】本発明の他の実施形態における液体噴射装置
の加圧体側からの平面図
【図13】本発明の他の実施形態における液体噴射装置
の加圧体側からの平面図
【図14】本発明の他の実施形態における液体噴射装置
の側面断面図
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ガラス基板 3 シリコン基板 4 液体供給路 5 加圧室 6 液体噴射口 7 液体供給口 8 加圧体 9 開口 10 第1の電極層 11 圧電層 12 第2の電極層 14 残壁面 15 圧力伝達抑制部 29 ガラス体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FA04 HA05 KB31 2C057 AF06 AG31 AG44 AG93 AP02 AP32 AP57 AQ01 AQ02 BA03 BA14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧室と、この加圧室の一方側に連結し
    た液体噴射口と、前記加圧室の他方側に連結した液体供
    給口と、前記加圧室の一方側と他方側の間に設けられた
    加圧体とを備え、前記加圧室の加圧体と液体供給口との
    間部分に、この部分に存在する液体自身の慣性によっ
    て、前記加圧体を駆動した際に発生する圧力が前記液体
    供給側に伝達されるのを抑制する圧力伝達抑制部を設け
    た液体噴射装置。
  2. 【請求項2】 加圧室の一方側と他方側の間の壁面を加
    圧体で覆うとともに、この加圧体の一方側に対応する壁
    面部分には開口を設け、この加圧体の他方側に対向する
    壁面部を残し、この壁面部分に対応する加圧室内部分で
    圧力伝達抑制部を形成した請求項1に記載の液体噴射装
    置。
  3. 【請求項3】 加圧室の一方側と他方側の間の壁面に開
    口を設け、この開口を振動による加圧体で覆うととも
    に、この加圧体の他方側の加圧室とは反対側の面に、振
    動抑制体を設け、この振動抑制体に対応する加圧室内部
    分で圧力伝達抑制部を形成した請求項1に記載の液体噴
    射装置。
  4. 【請求項4】 加圧体は、加圧室側から順に設けた第1
    の電極層、圧電層、第2の電極層より構成し、圧電層の
    他方側においては第2の電極層の非被覆部を形成した請
    求項1から3のいずれか一つに記載の液体噴射装置。
  5. 【請求項5】 非被覆部は、第2の電極層を圧電層の他
    方側の手前でこの圧電層外に屈曲させることで形成した
    請求項4に記載の液体噴射装置。
  6. 【請求項6】 非被覆部は、圧電層の他方側の手前でこ
    の第2の電極層の幅を狭くして形成した請求項4に記載
    の液体噴射装置。
  7. 【請求項7】 加圧体は、加圧室側から順に積層して設
    けた第1の電極、圧電層、第2の電極によって構成し、
    この積層体はその一方側より他方側の厚さを厚くした請
    求項1から3のいずれか一つに記載の液体噴射装置。
  8. 【請求項8】 加圧室の内壁面を粗面化した請求項1か
    ら7のいずれか一つに記載の液体噴射装置。
  9. 【請求項9】 加圧室はシリコン基板をエッチングして
    形成した請求項8に記載の液体噴射装置。
  10. 【請求項10】 加圧体は、加圧室の開口側から順に設
    けた第1の電極層、圧電層、第2の電極層により構成
    し、この加圧体で覆われる加圧室の開口は、圧電層より
    も幅を大きくした請求項1から9のいずれか一つに記載
    の液体噴射装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN1294015C (zh) * 2003-05-15 2007-01-10 精工爱普生株式会社 液体喷出头
US9579891B2 (en) 2015-01-16 2017-02-28 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid jetting apparatus

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