JP2001001196A - パンチ用チェンジリテーナ - Google Patents

パンチ用チェンジリテーナ

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JP2001001196A
JP2001001196A JP11171854A JP17185499A JP2001001196A JP 2001001196 A JP2001001196 A JP 2001001196A JP 11171854 A JP11171854 A JP 11171854A JP 17185499 A JP17185499 A JP 17185499A JP 2001001196 A JP2001001196 A JP 2001001196A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 孔明け位置を変更して新たな位置にプレス加
工による孔明けをする際の作業効率の向上及び製造コス
トの低減を図ったパンチ用のチェンジリテーナを提供す
る。 【解決手段】 ショルダーパンチ2,3を、プレス金型
の上型の取付面に垂直な姿勢で取り付けるリテーナ本体
7を備えたパンチ用のチェンジリテーナ1であって、2
位置間で変位可能なカムプレート10と、カムプレート
の変位により取付面に垂直方向に変位可能なパンチセッ
トブロック11,12とを備え、各ブロック11,12
にショルダーパンチを固定し、各パンチの軸部をリテー
ナ本体の貫通孔27,28に通し、各ブロック1,12
をパンチの刃先が孔明け可能位置まで突出する第1位置
と、その刃先が孔明け不能位置に退避する第2位置との
間で変位可能にし、各ブロックを第2位置側に付勢し、
カムプレート10の変位位置に対応する1つのブロック
を第1位置へ変位させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸部の先端側に刃
先を有し、その基端側に軸部より大径の肩部を有するパ
ンチを、プレス金型の取付面に、バッキングプレートを
介して垂直な姿勢で取り付けるパンチ用チェンジリテー
ナに関し、例えば、自動車のライセンスプレートに取付
孔を打ち抜くプレス金型に使用され、プレス金型に取り
付けた状態でパンチを打抜き可能位置と打抜き不能位置
との間で切換え可能なパンチ用チェンジリテーナに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のパンチ用チェンジリテー
ナとして、例えば、図35〜図37に示すものがある。
このチェンジリテーナは、軸部100aの先端側に刃先
100bを有し、その基端側に軸部100aより大径の
肩部100cを有するパンチ100を、プレス金型の取
付面に、バッキングプレート101を介して垂直な姿勢
で取り付けるためのもので、軸部100aが挿通し刃先
100b側を被加工物側へ突出させる貫通孔102を有
し、取付面に位置決めして取り付けられるリテーナ本体
103と、該リテーナ本体103の貫通孔102上部に
形成したホルダ用凹部104に収容され、パンチ100
を、その肩部100cを収容する大径穴105aと軸部
100aが挿通する小径孔105bとの間の段差部10
5cで係止するパンチホルダ105と、該パンチホルダ
105を、肩部100cがバッキングプレート101に
当接してパンチ100が打抜き不能位置に退避する方へ
(図36で上方へ)付勢する2つのばね106と、リテ
ーナ本体103に、バッキングプレート101と肩部1
00cとの当接部間に出入りする方向に変位可能に設け
たカムプレート107と、カムプレート107をピスト
ンロッド108で変位させるシリンダ109とを備え
る。そして、カムプレート107を前記当接部間に介在
する前進位置に変位させると(図36参照)、パンチ1
00がばね106の付勢力に抗して打抜き可能位置(図
36の1点鎖線で示す位置)に切り換えられ、カムプレ
ート107を前記前進位置から後退させると、パンチ1
00が前記付勢力により打抜き不能位置に切り換えられ
るようになっている。また、このチェンジリテーナにあ
っては、パンチホルダ105は、2本のガイドピン11
0,110によってリテーナ本体103に上下動可能に
支持されている。さらに、パンチ100は、リテーナ本
体101のねじ孔111にねじ込む不図示のねじでリテ
ーナ本体103に固定される。
【0003】また、パンチ用チェンジリテーナの別の従
来技術としては、例えば、特開平11−19734号公
報に開示されたものがある。このチェンジリテーナにあ
っては、パンチの軸部は、リテーナ本体の収容空間内に
位置させた収容ばね座部材(上記従来技術のパンチホル
ダ105に相当する)にがたなく嵌合していると共に、
リテーナ本体のガイド孔に摺動可能に嵌合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記前者の従来技術で
は、下記の問題点がある。 (1)リテーナ本体103のホルダ用収容凹部104近
傍の外壁には、開口部112と開口部113,114と
ができているので、パンチ100をプレス金型に取り付
けてプレス加工を行っている際に、開口部112〜11
4からリテーナ本体103内部にゴミなどが侵入してし
まう。そこで、開口部を塞いでゴミなどの侵入を防止す
るための保護カバーを、リテーナ本体103の外周にね
じで固定するようにしている。そのため、保護カバーと
これを固定するためのねじが必要になり部品点数が増え
ると共に、そのねじが螺合するねじ孔をリテーナ本体1
03に加工したり、保護カバーをねじでリテーナ本体1
03に固定する作業が必要になる。その結果、製造コス
トが増大してしまう。(2)パンチホルダ105を、2
本のガイドピン110によってリテーナ本体103に上
下動可能に支持しているので、部品点数が増えると共に
加工が煩雑となり、これによっても、製造コストが増大
してしまう。(3)パンチ100を、リテーナ本体10
3のねじ孔111にねじ込むねじでリテーナ本体103
に固定するので、同本体103にねじ孔111を加工す
る必要があると共に、そのねじがプレス加工中の振動に
より緩んで、パンチが脱落するおそれがある。
【0005】また、上記後者の従来技術では、セレクト
バー(上記従来技術のカムプレート)を前進させその傾
斜面でばね座部材を押し下げてパンチを打抜き可能位置
へ切り換える際に、ばね座部材がセレクトバーで押され
てその前進方向の横荷重を受けと、ばね座部材がリテー
ナ本体の収容空間内で動いてパンチの軸部がリテーナ本
体のガイド孔に押し付けられる。これによって、パンチ
の軸部とリテーナ本体のガイド孔の同じ部位が摩耗し、
パンチの作動不良が生じるおそれがある。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたもので、その課題は、保護カバーを不要に
し、部品点数の削減および製造コストの低減を図り、信
頼性の向上を図り、さらにパンチの作動不良の発生を防
止できるパンチ用チェンジリテーナを提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に係る発明は、軸部の先端側に刃先を有し、そ
の基端側に軸部より大径の肩部を有するパンチを、プレ
ス金型の取付面に、バッキングプレートを介して垂直な
姿勢で取り付けるリテーナであって、パンチの軸部が挿
通し刃先側を被加工物側へ突出させる貫通孔を有し、取
付面に位置決めして取り付けられるリテーナ本体と、該
リテーナ本体の貫通孔上部に形成したホルダ用凹部に収
容され、パンチを、その肩部を収容する大径穴と軸部が
挿通する小径孔との間の段差部で係止するパンチホルダ
と、該パンチホルダを、肩部が前記バッキングプレート
に当接してパンチが打抜き不能位置に退避する方へ付勢
するばねと、リテーナ本体に、バッキングプレートと肩
部との当接部間に出入りする方向に変位可能に設けたカ
ムプレートと、該カムプレートをピストンロッドで変位
させるシリンダとを備え、カムプレートを当接部間に介
在する前進位置に変位させると、パンチがばねの付勢力
に抗して打抜き可能位置に切り換えられ、カムプレート
を前進位置から後退させると、パンチが付勢力により打
抜き不能位置に切り換えられるように構成したパンチ用
チェンジリテーナにおいて、リテーナ本体の、ホルダ用
凹部のある長手方向の一端側をバッキングプレートと当
接する周壁で囲い、パンチが、リテーナ本体に対し位置
決めされ貫通孔をガイドとして2位置間で変位するよう
に、軸部を前記貫通孔に嵌合させ、該軸部をパンチホル
ダの小径孔に圧入してリテーナ本体に対し位置決めされ
るパンチとパンチホルダとを一体とし、さらに、該パン
チホルダの、カムプレートとは反対側にある部位を、周
壁に近接或いは当接させるようにしたものである。かか
る構成によれば、リテーナ本体の、ホルダ用凹部のある
長手方向の一端側をバッキングプレートと当接する周壁
で囲ったので、使用状態でホルダ用凹部内にゴミなどが
進入するのを防止でき、その進入を防止する保護カバー
が不要になる。また、パンチが、リテーナ本体に対し位
置決めされ貫通孔をガイドとして2位置間で変位するよ
うに、軸部を貫通孔に嵌合させてあるので、パンチホル
ダを上下動可能に支持するガイドピンをリテーナ本体に
設ける必要がなく、加工工数が低減される。また、軸部
をパンチホルダの小径孔に圧入してリテーナ本体に対し
位置決めされたパンチとパンチホルダとを一体としてい
るので、パンチをリテーナ本体にねじでリ固定する必要
がなく、そのねじ孔加工が不要になると共に、ねじの緩
みによりパンチが脱落する虞もなくなる。さらに、パン
チホルダの、カムプレートとは反対側にある部位を、周
壁に近接或いは当接させたので、カムプレートを前進さ
せその傾斜面でパンチホルダを押し下げてパンチを打抜
き可能位置へ切り換える際に、パンチホルダがカムプレ
ートで押されてその前進方向の横荷重を受けと、パンチ
ホルダがリテーナ本体の周壁に当たり該周壁でその横荷
重を受ける。そのため、パンチの軸部とリテーナ本体の
貫通孔の同じ部位が摩耗したりしない。
【0008】請求項2に係る発明は、カムプレートのピ
ストンロッドとの連結側端部を、該ピストンロッド側へ
折り曲げ、該折曲部に設けた切欠部を、ピストンロッド
先端部の環状溝に係合させてカムプレートとピストンロ
ッドとを連結するようにしたものである。かかる構成に
よれば、カムプレートの連結側端部では、余分な出っ張
りがなくなり同プレートの長手方向の寸法が小さくな
る。これと共に、ピストンロッドの先端部でも、折曲部
が係合する環状溝を設けるだけでよく、該環状溝の先端
側にできる頭部の高さは上記従来技術におけるボルトの
頭部より低くなるので、ピストンロッドの長手方向の寸
法が小さくなる。これによって、リテーナ本体の長手方
向の全長を短くすることができる。
【0009】請求項3に係る発明は、ピストンロッドの
先端部に、矩形板状の連結部材の一端側を、該連結部材
に設けた座ぐり穴に皿ねじのねじ頭部が収容されるよう
に該皿ねじで固定し、連結部材の他端側を、カムプレー
トのピストンロッドとの連結側端部に設けた溝に嵌合さ
せてカムプレートとピストンロッドとを連結するように
したものである。かかる構成によれば、カムプレートと
ピストンロッドとを連結する連結部材をカムプレートと
別体にしたので、同プレートの形状が簡単になってその
加工が容易になると共に、同プレートを作る材料が少な
くなり、材料費が低減される。また、ピストンロッドの
先端部に、連結部材の一端側を、該連結部材に設けた座
ぐり穴に皿ねじのねじ頭部が収容されるように該皿ねじ
で固定するので、ねじ頭部が外に出っ張らず、その分だ
けピストンロッドの長手方向の寸法が小さくなり、これ
によって、リテーナ本体の長手方向の全長を短くするこ
とができる。
【0010】請求項4に係る発明は、パンチホルダは、
矩形状に形成されると共に、パンチの軸心を中心とする
回転を規制されてホルダ用凹部内に収容されており、パ
ンチホルダの大径穴を、丸パンチ或いは異形パンチの肩
部が嵌合する円形部と、該円形部の外周の一部を接線方
向に延びる直線状に切り欠いた直線状の溝とを有する形
状とし、異形パンチの使用時にはその肩部の外周に設け
た平坦部に当接する平坦面を有する廻り止め部材を直線
状の溝に嵌合させ、丸パンチの使用時には廻り止め部材
を直線状の溝から外すようにしたものである。かかる構
成によれば、異形パンチの使用時には、廻り止め部材を
パンチホルダの直線状の溝に嵌合させ、パンチの肩部の
平坦面が廻り止め部材の平坦面に当接するように異形パ
ンチをパンチホルダに取り付けることにより、リテーナ
本体に対しパンチの軸心を中心とする回転が規制された
パンチホルダに対し異形パンチの周方向の位置が位置決
めされる。これによって、リテーナ本体に対する異形パ
ンチの中心位置と角度位置が位置決めされる。一方、丸
パンチの使用時には、廻り止め部材を直線状の溝から外
せばよい。このようにして、丸パンチと異形パンチのい
ずれにも使用可能になる。
【0011】上記課題を解決するため、請求項5に係る
発明は、軸部の先端側に刃先を有し、その基端側に軸部
より大径の肩部を有するパンチを、プレス金型の取付面
に、バッキングプレートを介して垂直な姿勢で取り付け
るリテーナであって、パンチの軸部が挿通し刃先側を被
加工物側へ突出させる貫通孔を有し、取付面に位置決め
して取り付けられるリテーナ本体と、該リテーナ本体の
貫通孔上部に形成したホルダ用凹部に収容され、パンチ
の肩部を、その肩部を収容する大径穴と軸部が挿通する
小径孔との間の段差部で係止するパンチホルダと、該パ
ンチホルダを、肩部がバッキングプレートに当接してパ
ンチが打抜き不能位置に退避する方へ付勢するばねと、
リテーナ本体に、バッキングプレートと肩部との当接部
間に出入りする方向に変位可能に設けたカムプレート
と、該カムプレートをピストンロッドで変位させるシリ
ンダとを備え、カムプレートを当接部間に介在する前進
位置に変位させると、パンチがばねの付勢力に抗して打
抜き可能位置に切り換えられ、カムプレートを前進位置
から後退させると、パンチが付勢力により打抜き不能位
置に切り換えられるように構成したパンチ用チェンジリ
テーナにおいて、リテーナ本体の、ホルダ用凹部のある
長手方向の一端側を前記バッキングプレートと当接する
周壁で囲い、パンチホルダを、大径穴と小径孔の他に、
該小径孔を挟んで大径穴と反対側に小径孔より大径のば
ね収容穴を設けた円筒形に形成すると共に、該パンチホ
ルダの、カムプレートと接触する一端側の全周或いはそ
の一部に、該カムプレートの先端部に設けた傾斜面と当
接する傾斜面を形成し、ホルダ用凹部を、貫通孔と同心
でパンチホルダが嵌合する円形穴に形成し、該円形穴に
嵌合させたパンチホルダの小径孔が貫通孔と同心になる
ようにし、そして、軸部の先端側と基端側を、パンチが
リテーナ本体に対し位置決めされるように貫通孔と前記
小径孔にそれぞれ嵌合させ、さらに、ばねとして1つの
コイルばねをばね収容穴に設けて構成したものである。
かかる構成によれば、上記請求項1に係る発明が奏する
作用に加え、パンチホルダを円筒形にし、このホルダが
嵌合するホルダ用凹部も円形穴にしたので、ホルダ用凹
部の周囲においてリテーナ本体に大きなスペースが確保
される。このスペースに上記従来技術では設けることが
できなかったホルダ用凹部の周囲にバッキングプレート
用のねじ孔などを設けることができる。この結果、その
ねじ孔を設けるために必要であたスペースが不要とな
り、その分だけエアシリンダをパンチホルダ側に寄せて
リテーナ本体の長手方向の全長をより短くすることがで
きる。また、円筒形のパンチホルダをリテーナ本体の貫
通孔と同心の円形穴に形成したホルダ用凹部に嵌合させ
ることにより、パンチホルダがリテーナ本体に対し位置
決めされると共に、パンチの軸部の先端側を貫通孔に、
その基端側を貫通孔と同心の小径孔にそれぞれ嵌合させ
ることにより、リテーナ本体に対しパンチが位置決めさ
れる。このため、従来、パンチの軸部とリテーナ本体の
貫通孔との摺動長さが大きく、軸部と貫通孔の摩耗が多
く、その結果、リテーナ本体に対するパンチの位置決め
精度が次第に低下してしまうという問題があったが、こ
の問題を解決することができる。すなわち、パンチの軸
部を前記2箇所で摺動可能にガイドされるので、軸部と
貫通孔との摺動長さを小さくすることができ、その分だ
け軸部と貫通孔の摩耗が少なくなり、リテーナ本体に対
するパンチの位置決め精度の低下を抑制することができ
る。さらに、パンチホルダのばね収容孔に1つのコイル
ばねを設け、該ばねによってパンチホルダを付勢するの
で、上記従来技術のように複数のばねを収容する凹部
を、パンチホルダやリテーナ本体に設ける必要がなくな
り、加工が容易になると共に、パンチホルダが均一な力
で付勢され、パンチホルダと一体のパンチの切り換え動
作の信頼性が向上する。
【0012】請求項6に係る発明は、カムプレートのピ
ストンロッドとの連結側端部を、該ピストンロッド側へ
折り曲げ、該折曲部に設けた切欠部を、ピストンロッド
の連結側端部に設けた環状溝に嵌合させてカムプレート
とピストンロッドとを連結するようにしたものである。
かかる構成によれば、請求項2の場合と同様に、リテー
ナ本体の長手方向の全長を短くすることができる。
【0013】請求項7に係る発明は、ピストンロッドの
先端部に、矩形板状の連結部材の一端側を、該連結部材
に設けた座ぐり穴に皿ねじのねじ頭部が収容されるよう
に該皿ねじで固定し、連結部材の他端側を、カムプレー
トのピストンロッドとの連結側端部に設けた溝に嵌合さ
せてカムプレートとピストンロッドとを連結するように
したものである。かかる構成によれば、請求項3の場合
と同様の、カムプレートの加工が容易になり、同プレー
トの材料費が低減され、さらに、リテーナ本体の長手方
向の全長を短くすることができる。
【0014】請求項8に係る発明は、カムプレートとピ
ストンロッドとが一直線上に並ぶように、シリンダを、
リテーナ本体の長手方向の他端側に固定して構成したも
のである。かかる構成によれば、カムプレートとピスト
ンロッドとが一直線上に並ぶので、カムプレートをピス
トンロッドにより円滑に変位させることができる。
【0015】請求項9に係る発明は、カムプレートの傾
斜面のある先端部に、その先端側から溝幅がV字形に狭
まるV溝を形成し、これによって、カムプレートの傾斜
面にできるV字形をなす2本の稜線が前記パンチホルダ
の傾斜面に当接するようにしたものである。かかる構成
によれば、カムプレートが前進して打抜き不能位置にあ
るパンチとパンチホルダを打抜き可能位置まで変位させ
るのに必要なカムプレートのストローク量が小さくなる
ので、ストローク量のより小さい小型のシリンダが使用
可能となる。
【0016】請求項10に係る発明は、パンチホルダに
は、大径穴の周壁の一部をカットして円弧状の傾斜面と
平坦部とを有する突出部が形成され、カットした部分の
上面がパンチの肩部を係止する係止面になっており、パ
ンチホルダの外周の2箇所に位置決めピンを突出させ、
リテーナ本体には、異形パンチが打抜き可能位置にある
とき、パンチホルダの平坦部がカムプレートの変位方向
に直交する位置で、ピンと係合してリテーナ本体に対す
るパンチホルダの廻り止めをする位置決め面を形成して
構成したものである。かかる構成によれば、異形パンチ
の肩部の平坦部がパンチパンチホルダの平坦部に当接す
るように、異形パンチの軸部をパンチホルダの小径に圧
入することにより、異形パンチがパンチホルダに対し廻
り止めされると共に、パンチホルダのピンがリテーナ本
体の位置決め面に係合するように、パンチホルダをリテ
ーナ本体4のホルダ用凹部に嵌合させることにより、パ
ンチホルダがリテーナ本体4に対し廻り止めされるの
で、異形パンチのリテーナ本体に対する周方向位置が位
置決めされる。したがって、異形パンチを使用すること
ができる。
【0017】そして、請求項11に係る発明は、位置決
め面は、リテーナ本体の上端面からその軸心方向に延び
るラフに加工した広幅の溝の最深部に、精度良く加工し
た狭幅の溝の一側壁面で構成したものである。かかる構
成によれば、異形パンチが打抜き可能位置にない領域で
はピンが挿入される溝をラフに加工した広幅の溝とし、
異形パンチが打抜き可能位置にある領域ではピンが係合
する溝を精度良く加工した狭幅の溝としてある。このた
め、リテーナ本体に広幅の溝と狭幅の溝を容易に加工す
ることができると共に、一側壁面が位置決め面となる狭
幅の溝を精度良く加工することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るパンチ用チェ
ンジリテーナの実施の形態を図面に基づいて説明する。
なお、各実施の形態の説明において、同様の部位には同
一の符号を付して重複した説明を省略する。図1は実施
の形態の一例に係るパンチ用チェンジリテーナを示す平
面図、図2はバッキングプレートを取り付けたパンチ用
チェンジリテーナの一部縦断面図、図3は図1のA−A
線に沿った断面図、図4は図2の右側面図である。本例
に係るパンチ用チェンジリテーナは、軸部1aの先端側
に刃先1bを有し、その基端側に軸部1aより大径の肩
部1cを有するパンチ(丸パンチ)1を、プレス金型の
取付面(例えば、上型の水平或いは傾斜した取付面)
に、バッキングプレート2を介して垂直な姿勢で取り付
けるためのものである。パンチ用チェンジリテーナは、
パンチ1の軸部1aが挿通し刃先1b側を被加工物側へ
突出させる貫通孔3を有し、取付面に位置決めして取り
付けられるリテーナ本体4と、該リテーナ本体4の貫通
孔3上部に形成したホルダ用凹部5に収容され、パンチ
1を、その肩部1cを収容する大径穴6aと軸部1aが
挿通する小径孔6bとの間の段差部6cで係止するパン
チホルダ6と、該パンチホルダ6を、肩部1cがバッキ
ングプレート2に当接してパンチ1が打抜き不能位置に
退避する方へ付勢する2つのばね7,7と、リテーナ本
体4に、バッキングプレート2と肩部1cとの当接部間
に出入りする方向(図1で左右方向)に変位可能に設け
たカムプレート8と、該カムプレート8をピストンロッ
ド9で変位させるエアシリンダ10とを備える。
【0019】パンチホルダ6は、幅方向両側に2つの平
坦部6d、6eを有する長方形状(矩形状)に形成さ
れ、両平坦部がカムプレート8の変位方向に直交するよ
うにリテーナ本体本体4のホルダ用凹部5に収容され
る。パンチホルダ6の4隅は面取りされており、平坦部
6eのあるパンチホルダ6の端部、すなわち、カムプレ
ート8の先端部に形成した傾斜面8a側にある一端部に
は、傾斜面8aに当接する傾斜面9が形成されている。
また、パンチホルダ6の、長手方向における両側部下面
には、ばね7,7の上部を収容するばね用凹部11,1
1が形成されている(図3参照)。
【0020】リテーナ本体4は、直方体状の外形を有
し、その上端面4aがバッキングプレート2の取付面で
あり、長手方向の一端面4bがエアシリンダ10の取付
面となっている。貫通孔3は、リテーナ本体4の長手方
向の他端近傍にあって、その軸心は上端面4aに垂直で
ある。ホルダ用凹部5は、パンチホルダ6の平坦部6
d、6eにそれぞれ当接する平坦面12,13を有する
横断面が長方形状に形成されている。これによって、パ
ンチホルダ6をホルダ用凹部5内に収容させると、同ホ
ルダ6は、リテーナ本体4に対し貫通孔3の軸心を中心
とする回転が規制されて同凹部5の深さ方向に摺動する
ようになっている。さらに、リテーナ本体4には、パン
チホルダ6のばね用凹部11,11と対応する位置に、
ばね7,7をそれぞれ収容するばね用凹部4c,4cが
形成されている。
【0021】また、リテーナ本体4のほぼ中間部には、
ホルダ用凹部5と、ピストンロッド9を変位可能に収容
するピストンロッド用凹部14とを仕切る隔壁15が形
成されている。この隔壁15の上部には、ピストンロッ
ド9が摺動自在に嵌合する溝16が形成されている。該
溝16の底面は、ピストンロッド9の厚さ分だけ上端面
4aより低くなっており、該上端面4aにバッキングプ
レート2を取り付けると、両凹部5,14が塞がれるよ
うになっている。すなわち、リテーナ本体4の、ホルダ
用凹部5のある長手方向の一端側は、バッキングプレー
ト2と当接する周壁24で囲われている。そして、上端
面4aには、リテーナ本体4を前記取付面に固定する取
付ボルトを挿通させる2つの取付ボルト用孔17,17
と、同本体4を取付面に位置決めするためのノックピン
を通す2つの位置決めノックピン用孔18,18と、バ
ッキングプレート2をリテーナ本体4に固定するねじが
螺合する2つのねじ穴19,19とが形成されている。
孔17,17は隔壁15の両側で長手方向の仮想中心線
に関し対称な位置にある。孔18,18は、孔17,1
7よりも一端面4b側に寄った位置にあり、各々の中心
は各孔17の中心とほぼ一致している。また、穴19,
19は、孔18,18よりもさらに一端面4b側に寄っ
た位置にあり、各々の中心は孔17,17の中心とほぼ
一致している。
【0022】また、パンチ1は、リテーナ本体4に対し
中心位置を位置決めされ貫通孔3をガイドとして、図2
の一点鎖線で示す打抜き可能位置と該位置より上方へ変
位して肩部1cがバッキングプレート2に当接する打抜
き不能位置との2位置間で変位するように、軸部1aを
貫通孔3に嵌合させてある。また、軸部1aをパンチホ
ルダ6の小径孔6bに圧入してあり、これによって、リ
テーナ本体4に対し中心位置を位置決めされたパンチ1
と、同本体4に対して角度位置が位置決めされたパンチ
ホルダ6とが一体になっている。
【0023】エアシリンダ10は、ピストンロッド9が
リテーナ本体4のピストンロッド用宇凹部14内でカム
プレート8の変位方向とほぼ平行に進退するように、同
本体4の一端面4bに4本のボルト20で固定されてい
る。そして、ピストンロッド9の先端部に、矩形板状の
連結部材21の一端側をボルト22で固定し、連結部材
21の他端側を、カムプレート8のピストンロッド9と
の連結側端部に設けた溝23に嵌合させてカムプレート
8とピストンロッド9とが連結されている。そして、カ
ムプレート7を当接部間に介在する前進位置に変位させ
ると、パンチ1がばね6の付勢力に抗して打抜き可能位
置(図2の鎖線で示す位置)に切り換えられ、カムプレ
ート8を図2の実線で示す前進位置から同図の2点鎖線
で示す位置まで後退させると、パンチ1が打抜き可能位
置からばね7,7の付勢力により打抜き不能位置に切り
換えられるようになっている。
【0024】なお、本例に係るパンチ用チェンジリテー
ナでは、パンチホルダ6の平坦部6d,6eをホルダ用
凹部5の平坦面12,13にそれぞれ当接させてある
が、平坦部6eを平坦面13に当接させた状態で、平坦
部6dを僅かな隙間で平坦面13に近接させてもよい。
【0025】上記構成を有する一例に係るパンチ用チェ
ンジリテーナによれば、リテーナ本体4の、ホルダ用凹
部5のある長手方向の一端側をバッキングプレート2と
当接する周壁24で囲ったので、使用状態で(プレス加
工中に)ホルダ用凹部5内にゴミなどが進入するのを防
止でき、その進入を防止する保護カバーが不要になる。
また、パンチ1が、リテーナ本体4に対し位置決めされ
貫通孔3をガイドとして2位置間で変位するように、軸
部1aを貫通孔3に嵌合させてあるので、パンチホルダ
6を上下動可能に支持する上記従来技術のようなガイド
ピンをリテーナ本体4に設ける必要がなく、加工工数が
低減される。また、軸部1aをパンチホルダ6の小径孔
6bに圧入してリテーナ本体4に対し位置決めされるパ
ンチ1とパンチホルダ6とを一体としているので、パン
チ1をリテーナ本体4に上記従来技術のようにねじで固
定する必要がなく、そのねじ孔加工が不要になると共
に、ねじの緩みによりパンチが脱落する虞もなくなる。
さらに、パンチホルダ6の、カムプレート8とは反対側
にある部位(平坦部6d)を、周壁24に当接させたの
で、カムプレート8を前進させその傾斜面8aでパンチ
ホルダ6を押し下げてパンチ1を打抜き可能位置へ切り
換える際に、パンチホルダ6がカムプレート8で押され
てその前進方向の横荷重(図1,2でパンチホルダ6を
左方向へ押す力)を受けると、パンチホルダ6の平坦部
6dがリテーナ本体4の周壁24に当たり該周壁24で
その横荷重を受ける。そのため、パンチ1の軸部1aと
リテーナ本体4の貫通孔3の同じ部位が摩耗したりしな
い。したがって、本例によれば、保護カバーが不要にな
り、部品点数の削減および製造コストの低減を図ること
ができ、パンチ1が前記2位置間で円滑に切り換えら
れ、信頼性が向上し、パンチ1の作動不良の発生を防止
することができる。
【0026】次に、上記一例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第1変形例を図5〜図7に基づいて説明する。
図5は本例に係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面
図、図6はバッキングプレートを取り付けた図5のパン
チ用チェンジリテーナの一部縦断面図、図7はピストン
ロッドとカムプレートの連結部を示す斜視図である。こ
の変形例では、カムプレート8のピストンロッド9との
連結側端部(一端部)を、該ピストンロッド9側へ折り
曲げてL字形にし、この折曲部25にピストンロッド9
側に開口したU字形の切欠部26を設けてある。また、
切欠部26を、ピストンロッド9の先端部に設けた環状
溝9aに係合させてカムプレート8とピストンロッド9
とを連結してある。この第1変形例によれば、図1,2
に示す上記一例に係るパンチ用チェンジリーナと比べる
と、カムプレート8の連結側端部では、余分な出っ張り
がなくなり同プレート8の長手方向の寸法が小さくな
る。これと共に、ピストンロッド9の先端部でも、折曲
部25が係合する環状溝9aを設けるだけでよく、該環
状溝9aの先端側にできる頭部9bの高さは上記一例に
おけるボルト22の頭部より低くなるので、同ロッド9
の長手方向の寸法が小さくなり、これによってもリテー
ナ本体4の長手方向の寸法を小さくすることができる。
【0027】次に、上記一例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第2変形例を図8,図9に基づいて説明する。
図8は本例に係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面
図、図9はバッキングプレートを取り付けた同チェンジ
リテーナの一部縦断面図である。この第2変形例では、
ピストンロッド9の先端部に、矩形板状の連結部材27
の一端側を、該連結部材27に設けた座ぐり穴27aに
皿ねじ28のねじ頭部が収容されるように該皿ねじ28
で固定し、連結部材27の他端側を、カムプレート8の
ピストンロッド9との連結側端部に設けた溝8bに嵌合
させてカムプレート8とピストンロッド9とを連結して
ある。
【0028】この変形例によれば、カムプレート8とピ
ストンロッド9とを連結する連結部材27をカムプレー
ト8と別体にしたので、同プレート8の形状が簡単にな
ってその加工が容易になると共に、同プレート8を作る
材料が少なくなり、材料費が低減される。また、ピスト
ンロッド9の先端部に、連結部材27の一端側を、該連
結部材27に設けた座ぐり穴27aに皿ねじ28のねじ
頭部が収容されるように該皿ねじ28で固定するので、
ねじ頭部が外に出っ張らず、その分だけピストンロッド
9の長手方向の寸法が小さくなり、これによって、リテ
ーナ本体4の長手方向の全長を短くすることができる。
【0029】なお、上記一例、第1および第2変形例の
3例では、刃先1bの断面が円形である丸パンチにのみ
使用可能になっている。これら3例のように、リテーナ
本体4に対するパンチ1の角度位置を位置決めできない
ものであっても、刃先1bの断面が異形である異形パン
チも使用可能にするためのパンチ保持具、すなわち、丸
パンチと異形パンチの両方に共用できるパンチ保持具に
ついて、図10〜図12に基づいて説明する。図10は
このパンチ保持具の一例を示す斜視図である。このパン
チ保持具は、図10に示すように、前記パンチホルダ6
と同様にホルダ用凹部5内に収容されるパンチホルダ
6′と、廻り止め部材29とからなる。パンチホルダ
6′にあっては、大径穴6a′を、丸パンチ(図2に示
すパンチ1)の肩部1c或いは異形パンチ1′の肩部1
c′が嵌合する円形部31と、該円形部31の外周の一
部を接線方向に延びる直線状に切り欠いた直線状の溝3
2とを有する異形としてある。廻り止め部材29は、円
形部31と合致して円弧部29aと、肩部1c′の平坦
部30に当接する平坦面29bとを有し、円弧部29a
のある底部29cを直線状の溝32の底部に当てて該溝
32に嵌合させるようになっている。
【0030】異形パンチ1′の使用時には、廻り止め部
材29をパンチホルダ6′の直線状の溝32に嵌合さ
せ、肩部1c′の平坦面30が廻り止め部材29の平坦
面29bに当接するように異形パンチ1′をパンチホル
ダ6′に取り付ける。これによって、リテーナ本体4に
対し異形パンチ1′の軸心を中心とする回転が規制され
たパンチホルダ6′に対し異形パンチ1′の周方向の位
置が位置決めされる。その結果、リテーナ本体4に対す
る異形パンチ1′の中心位置と角度位置が位置決めされ
る。一方、丸パンチ1の使用時には、廻り止め部材29
を直線状の溝32から外せばよい。したがって、上記パ
ンチ保持具を使用することにより、リテーナ本体4側に
何等の変更を加えることなく、丸パンチ1と異形パンチ
1′のいずれにも使用可能になる。
【0031】図11は図10に示すパンチ保持具の変形
例である。この変形例では、直方体状の廻り止め部材2
9Bの下端に設けた係止突部29dを、パンチホルダ
6′の直線状の溝33の下端奥部に設けた係止凹部33
aに係合させて廻り止め部材29Bを直線状の溝33に
嵌合させるようになっている。
【0032】また、図12は図10に示すパンチ保持具
の別の変形例である。この変形例では、直方体状の廻り
止め部材29Cに設けた傾斜面29eを、パンチホルダ
6′の直線状の溝34の奥部に設けた傾斜面34aに係
合させて廻り止め部材29Cを直線状の溝34に嵌合さ
せるようになっている。
【0033】次に、本発明に係るパンチ用チェンジリテ
ーナの他例を図13〜図17に基づいて説明する。図1
3は本例に係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面
図、図14はバッキングプレートを取り付けた図13の
パンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図、図15は図
13のB−B線に沿った断面図、図16は図13のパン
チ用チェンジリテーナの一部を示す斜視図、図17は図
16と同じ一部を斜め下方から見た斜視図である。本例
に係るパンチ用チェンジリテーナにあっては、パンチホ
ルダ60が、図1,2に示す前記パンチホルダ6と同様
の大径穴6aと小径孔6bの他に、該小径孔6bを挟ん
で大径穴6aと反対側に小径孔6bより大径のばね収容
穴60aを設けた円筒形に形成されている。また、パン
チホルダ60の、カムプレート8と接触する一端側の全
周に、カムプレート8の先端部に設けた傾斜面8aと当
接する傾斜面60bが形成されている。リテーナ本体4
のホルダ用凹部50が、貫通孔と同心でパンチホルダ6
0が嵌合する円形穴に形成されており、該円形穴(ホル
ダ用凹部)50に嵌合させたパンチホルダ60の小径孔
6bを、貫通孔3′と同心にしてある。また、パンチ1
の軸部1aの先端側と基端側を、該パンチ1がリテーナ
本体4に対し位置決めされるように貫通孔3′と小径孔
6bにそれぞれ嵌合させてある。さらに、パンチ1が図
14の1点鎖線で示す打抜き可能位置側へ位置する方へ
パンチホルダ60を付勢するばねとして、1つのコイル
ばね35がばね収容穴60a内に収容されるようになっ
ている。
【0034】本例に係るパンチ用チェンジリテーナによ
れば、図1,2に示す上記一例に係るパンチ用チェンジ
リテーナで得られる作用、効果に加え、パンチホルダ6
0を円筒形にし、このホルダ60が嵌合するホルダ用凹
部50も円形穴にしたので、ホルダ用凹部50の周囲に
おいてリテーナ本体4に大きなスペースが確保される。
これによって、前記取付ボルト用孔17とノックピン用
孔18の位置関係を図1,2に示す上記一例の場合と同
じにしたままで、確保された前記大きなスペースに、バ
ッキングプレート2固定用のねじ孔19を設けることが
できる。この結果、ノックピン用孔18とリテーナ本体
4の一端面4bとの間にねじ孔19を設けるスペースが
不要となり、その分だけエアシリンダ10をパンチホル
ダ60側に寄せてリテーナ本体4の長手方向の全長を大
幅に短くすることができる。また、円筒形のパンチホル
ダ60をリテーナ本体4の貫通孔3′と同心の円形穴に
形成したホルダ用凹部50に嵌合させることにより、パ
ンチホルダ60がリテーナ本体4に対し位置決めされる
と共に、パンチ1の軸部1aの先端側を貫通孔3′に、
その基端側を貫通孔3′と同心の小径孔6bにそれぞれ
嵌合させることにより、リテーナ本体4に対しパンチ1
が位置決めされる。このため、上記一例と比べると、軸
部1aは貫通孔3′と小径孔6bの2箇所で摺動可能に
ガイドされるので、軸部1aと貫通孔3′との摺動長さ
を小さくすることができ、その分だけ軸部1aと貫通孔
3′の摩耗が少なくなり、リテーナ本体4に対するパン
チ1の位置決め精度の低下を抑制することができる。さ
らに、パンチホルダ60のばね収容孔60aに1つのコ
イルばね35を設け、該ばね35の上端部でパンチホル
ダ60の段差部60c全体を付勢するので、上記従来技
術のように複数のばねを収容する凹部を、リテーナ本体
4に設ける必要がなくなり、リテーナ本体4の加工が容
易になると共に、パンチホルダ60が均一な力で付勢さ
れ、パンチホルダ60と一体のパンチ1の切り換え動作
の信頼性が向上する。
【0035】図18および図19は、図13および図1
4に示す上記他例の第1変形例を示している。図18は
本例に係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面図、図
19はバッキングプレートを取り付けた図18のパンチ
用チェンジリテーナの一部縦断面図である。この変形例
では、カムプレート8のピストンロッド9との連結側端
部(一端部)を、該ピストンロッド9側へ折り曲げてL
字形にし、この折曲部25にピストンロッド9側に開口
したU字形の切欠部26を設けてある。また、切欠部2
6を、ピストンロッド9の先端部に設けた環状溝9aに
係合させてカムプレート8とピストンロッド9とを連結
してある。この第1変形例によれば、図13および図1
4に示す上記他例と比べると、図5および6に示すパン
チ用チェンジリテーナと同様に、ピストンロッド9の長
手方向の寸法が小さくなり、これによってもリテーナ本
体4の長手方向の寸法を小さくすることができる。
【0036】次に、図13に示す上記他例の第2変形例
を図20〜図23に基づいて説明する。図20は本例に
係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面図、図21は
バッキングプレートを取り付けた図20のパンチ用チェ
ンジリテーナの一部縦断面図、図22はエアシリンダを
取り外した図20のパンチ用チェンジリテーナの右側面
図、図23は図20のパンチ用チェンジリテーナの分解
斜視図である。この変形例では、カムプレート8とピス
トンロッド9とが一直線上に並ぶように、エアシリンダ
10をリテーナ本体4の一端面4bに(長手方向の他端
側に)固定してある。具体的には、この変形例のリテー
ナ本体4は、カムプレート8の長手方向の軸心と、ピス
トンロッド9の軸心とが一致した状態で、エアシリンダ
10を同本体4の一端面4bに垂直に固定できるよう
に、一端面4b側の高さ寸法を大きくしてある。すなわ
ち、リテーナ本体4の上部は、バッキングプレート2′
の取付面となる上端面4aを形成する高さの低い部分
と、その上端面4aよりバッキングプレート2′の厚さ
分だけ高い上端面4a′を形成する高さの高い突出部4
dとの2段に形成されている。該上端面4a′には、図
13に示す上記他例の場合と取付ボルト用孔17に対す
る位置関係が同じになるように位置に、ノックピン用孔
18が形成されている。
【0037】前記突出部4dには、ピストンロッド9を
収容する円形穴36が形成されている。また、ピストン
ロッド9の先端部には、前記上端面4aに垂直な方向に
延びる平板状の連結部9cが形成されている。一方、カ
ムプレート8のピストンロッド9との連結側端部には、
連結部9cが遊嵌する切欠部8cが形成されている。該
切欠部8cに連結部9cを遊嵌させて該両部8c,9c
をピン37で連結してある。これによって、カムプレー
ト8がピストンロッド9に対し上端面4aに垂直な方向
に回動可能になっている。なお、図23で符号38,3
8は、リテーナ本体4の取付ボルト用孔17,17と合
致する取付ボルト用の貫通孔である。
【0038】第2変形例に係るパンチ用チェンジリテー
ナによれば、カムプレート8とピストンロッド9とが一
直線上に並ぶように、カムプレート8とピストンロッド
9とを連結してあるので、カムプレート8をピストンロ
ッド9により円滑に変位させることができる。また、リ
テーナ本体4の一端面4b側に、その高さ寸法を大きく
して突出部4dを設けてあるので、カムプレート8の長
手方向の軸心とピストンロッド9の軸心とが一致した状
態で、エアシリンダ10をリテーナ本体4の一端面4b
に垂直に固定することできる。さらに、カムプレート8
は、ピン37を中心に上端面4aに垂直な方向に回動で
きるように、ピストンロッド9に連結されているので、
エアシリンダ10をリテーナ本体4に固定した状態で、
バッキングプレート2′をリテーナ本体4の上端面4a
から外し、カムプレート8の先端側を持ち上げることに
より、パンチホルダ60およびパンチ1をリテーナ本体
4から外すことができる。
【0039】次に、図13に示す上記他例の第3変形例
を図24〜図27に基づいて説明する。図24は本例に
係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面図、図25は
バッキングプレートを取り付けた同チェンジリテーナの
一部縦断面図、図26はエアシリンダを取り外した図2
4のパンチ用チェンジリテーナの右側面図、図27
(A)〜(c)は同チェンジリテーナのリテーナ本体4
の加工手順を示す説明図である。
【0040】この変形例では、図13に示す他例の場合
よりもピストンロッド9をカムプレート8に近づけて該
プレート8とピストンロッド9とを連結してある。これ
によって、リテーナ本体4に対するエアシリンダ10の
取付位置が上方へ移るため、該エアシリンダ10をリテ
ーナ本体4の一端面4bに垂直に固定できるように、リ
テーナ本体本体4の上部は、その上端面4aよりバッキ
ングプレート2″の厚さ分だけ高い上端面4a″を形成
する突出部4d″との2段に形成されている。また、図
8に示す例の場合と同様に、ピストンロッド9の先端部
に、矩形板状の連結部材27′の一端側を、該連結部材
27′に設けた座ぐり穴27aに皿ねじ28のねじ頭部
が収容されるように該皿ねじ28で固定し、連結部材2
7′の他端側を、カムプレート8のピストンロッド9と
の連結側端部に設けた溝8bに嵌合させてカムプレート
8とピストンロッド9とを連結してある。さらに、リテ
ーナ本体4には、その一端面4bから円形穴であるホル
ダ用凹部50に貫通しかつピストンロッド9を収容する
断面が矩形の孔であるピストンロッド収容部(ピストン
ロッド用凹部)39と、該収容部39の上部に連通し、
端面4bからホルダ用凹部50に貫通したカムプレート
8を収容する断面が矩形の孔であるカムプレート収容部
40とが形成されている。カムプレート8は、カムプレ
ート収容部40の両側下面40a,40aで支持されて
該収容部40に摺動可能に嵌合している。これによっ
て、本例では、図19および図21に示す各例のよう
に、カムプレート8を上面で支持する隔壁15をリテー
ナ本体4に設けていない。なお、連結部材27′は、ピ
ストンロッド9をカムプレート8に近づけてあるため、
図8に示す例で用いる連結部材27より小さい。
【0041】この変形例によれば、カムプレート8とピ
ストンロッド9とを連結する連結部材27′をカムプレ
ート8と別体にしたので、同プレート8の形状が簡単に
なってその加工が容易になると共に、同プレート8を作
る材料が少なくなり、材料費が低減される。また、ピス
トンロッド9の先端部に、連結部材27′の一端側を、
該連結部材27′に設けた座ぐり穴27aに皿ねじ28
のねじ頭部が収容されるように該皿ねじ28で固定する
ので、ねじ頭部が外に出っ張らず、その分だけピストン
ロッド9の長手方向の寸法が小さくなり、これによっ
て、リテーナ本体4の長手方向の全長を短くすることが
できる。
【0042】また、この変形例によれば、ピストンロッ
ド9を収容する円形状の貫通孔であるピストンロッド収
容部39と、該収容部39に連通し、カムプレート8を
摺動自在に収容する矩形状の貫通孔であるカムプレート
収容部40とをリテーナ本体4に形成し、該収容部40
の両側下面40a,40aでカムプレート8を支持する
ように構成したので、前記隔壁15をリテーナ本体4に
形成する必要がなく、リテーナ本体4の構造が簡単にな
る。そのため、リテーナ本体4を以下のような手順で加
工することができ、その製造が容易になってコストを低
減することができる。
【0043】まず、図27(A)に示すように、直方体
の素材の長手方向における一端面のほぼ中央部に、その
素材の長手方向に沿って途中まで延びるピストンロッド
収容部39の穴明け加工をする。次に、同図(B)に示
すように、その素材の長手方向における他端近傍に、ピ
ストンロッド収容部39に垂直に途中まで延びるホルダ
用凹部50と、貫通孔3′の穴明け加工をする。この
後、同図(C)に示すように、ピストンロッド収容部3
9の上部に、素材の一端面から長手方向に延びるホルダ
用凹部50の穴明け加工をする。このような加工により
作ったリテーナ本体4に、取付ボルト用孔17,17
と、ノックピン用孔18,18と、ねじ穴19,19を
加工することにより、リテーナ本体本体4が出来上が
る。
【0044】次に、図13に示す上記他例の第4変形例
を図28〜図33に基づいて説明する。図28は本例に
係るパンチ用チェンジリテーナを示す平面図、図29は
バッキングプレートを取り付けた同チェンジリテーナの
一部縦断面図、図30は図28のC−C線に沿った断面
図、図31はパンチホルダ60の斜視図、図32はリテ
ーナ本体の一部を示す斜視図、図33はカムプレートを
示す斜視図である。
【0045】本例で用いるパンチホルダ60′には、図
15,図16に示すパンチホルダ60の大径穴60aの
周壁の一部をカットして円弧状の傾斜面60b′と、図
10に示す異形パンチ1′の平坦部30に当接し同パン
チ1′の廻り止めになる平坦部60dとを有する突出部
60eが形成されていると共に、カットした部分の上面
が肩部1c′を係止する係止面(段差部)60c′にな
っている。また、パンチホルダ60′の外周の所定位置
(本例では、小径孔6bを形成する周壁部)には、周方
向のほぼ対称な位置に貫通孔60f,60fが形成され
ており、貫通孔60f,60fにはピン41,41がそ
れぞれ圧入されている。
【0046】一方、リテーナ本体4側には、異形パンチ
1´が図29の1点鎖線で示す打抜き可能位置にあると
き、パンチホルダ60′の平坦部60dがカムプレート
8の変位方向に直交する位置(図28に示す位置)で、
ピン41,41と係合してリテーナ本体4に対するパン
チホルダ60′の廻り止めをする位置決め面42が形成
されている。該位置決め面42は、リテーナ本体4の上
端面4aからその軸心方向に延びるラフに加工した広幅
の溝43の最深部に、精度良く加工した狭幅の溝44の
一側壁面になっている。すなわち、一側壁面が位置決め
面42となる溝44をリテーナ本体4の上端面4aから
深い位置まで精度良く加工するのは難しいので、異形パ
ンチ1´が打抜き可能位置にない領域ではピン41,4
1が挿入される溝をラフに加工した広幅の溝43とし、
異形パンチ1´が打抜き可能位置にある領域ではピン4
1,41が係合する溝を精度良く加工した狭幅の溝44
としてある。
【0047】また、本例では、カムプレート8の傾斜面
8aのある先端部に、該先端側から溝幅がV字形に狭ま
るV溝45が形成されており、これによって、その傾斜
面8aにできるV字形をなす2本の稜線46,46がパ
ンチホルダ60′の傾斜面60b′に当接するようにな
っている。
【0048】本例によれば、図13に示す上記他例によ
り得られる効果に他に、以下のような効果が得られる。 (1)異形パンチ1´(図10)の肩部1c´の平坦部
30がパンチパンチホルダ60´の平坦部60dに当接
するように、異形パンチ1´の軸部1a´をパンチホル
ダ60´の小径孔6bに圧入することにより、異形パン
チ1´がパンチホルダ60´に対し廻り止めされると共
に、パンチホルダ60´のピン41,41がリテーナ本
体4の位置決め面42,42にそれぞれ係合するよう
に、パンチホルダ60´をリテーナ本体4のホルダ用凹
部50に嵌合させることにより、パンチホルダ60´が
リテーナ本体4に対し廻り止めされるので、異形パンチ
1´のリテーナ本体4に対する周方向位置が位置決めさ
れる。したがって、異形パンチ1´を使用することがで
きる。
【0049】(2)異形パンチ1´が打抜き可能位置に
ない領域ではピン41,41が挿入される溝をラフに加
工した広幅の溝43とし、異形パンチ1´が打抜き可能
位置にある領域ではピン41,41が係合する溝を精度
良く加工した狭幅の溝44としてあるので、リテーナ本
体4に溝43,44を容易に加工することができると共
に、一側壁面がピン41,41の位置決め面42,42
となる狭幅の溝44,44を精度良く加工することがで
きる。
【0050】(3)カムプレート8´の傾斜面8aのあ
る先端部にV溝45を形成してあるので、カムプレート
8´が前進して打抜き不能位置にある異形パンチ1´と
パンチホルダ60´を打抜き可能位置まで変位させるの
に必要なカムプレート8´のストローク量が、以下に述
べる理由で小さくなり、これによって、よりストローク
量の小さい小型のエアシリンダ10が使用可能となる。
その結果、リテーナ本体4の長手方向の寸法を大幅に小
さくすることができ、装置全体の小型化を図ることがで
きる。
【0051】前記ストローク量が小さくなる理由を図3
4(A),(B)に基づいて説明する。図34(A)は
図28のパンチ用チェンジリテーナにおけるカムプレー
ト8´の傾斜面8aとパンチホルダ60´の傾斜面60
b´の係合関係を示す動作説明図、図34(B)は図3
4(A)を側面から見た動作説明図である。傾斜面8a
にV溝45を設けていない図13,14に示すカムプレ
ート8の場合には、カムプレート8が前進してその傾斜
面8aの先端(図34(B)のd点)が傾斜面60b´
の上端(突出部60eの円弧部中点a)に接触する位置
から、傾斜面8aの後端(同図のb点)が円弧部中点a
に接触する位置までの変位量(dーb間の水平距離)L
1が、パンチを打抜き不能位置から打抜き可能位置まで
変位させるのに必要なカムプレート8のストローク量で
ある。これに対して、傾斜面8aにV溝45を設けた本
例に係るカムプレート8´の場合には、カムプレート8
が前進すると、円弧部中点aがV溝45内に入り込み傾
斜面8aがV溝45の稜線46,46上のc点の2箇所
で傾斜面60b´に接触し始め、さらにカムプレート8
が前進していくと、稜線46,46上の傾斜面60b´
との各接触点が移動していき、さらにカムプレート8が
前進し、稜線46,46の傾斜面8a後端との各交点b
が円弧部中点aに接触する位置で、カムプレート8´が
突出部60eの上面に乗り上げ始める。したがって、本
例の場合には、aーb間の水平距離L2が、パンチを打
抜き不能位置から打抜き可能位置まで変位させるのに必
要なカムプレート8´のストローク量であり、このスト
ローク量L2は、上記カムプレート8のストローク量L
1よりdーa間の水平距離だけ小さい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、保護カバーが不要になり、部品点数の削減
および製造コストの低減と、信頼性の向上を図ることが
でき、さらにパンチの作動不良の発生を防止することが
できる。
【0053】請求項2に係る発明によれば、ピストンロ
ッドの長手方向の寸法が小さくなり、リテーナ本体の長
手方向の全長を短くすることができる。
【0054】請求項3に係る発明によれば、カムプレー
トの形状が簡単になってその加工が容易になると共に、
同プレートを作る材料が少なくなり、その材料費を低減
することができる。また、ピストンロッドの長手方向の
寸法が小さくなり、リテーナ本体の長手方向の全長を短
くすることができる。
【0055】請求項4に係る発明によれば、丸パンチと
異形パンチのいずれにも使用可能になる。。
【0056】請求項5に係る発明によれば、請求項1に
係る発明が奏する効果に加え、リテーナ本体の長手方向
の全長をより短くすることができる。また、軸部と貫通
孔との摺動長さを小さくすることができ、その分だけ軸
部と貫通孔の摩耗が少なくなり、リテーナ本体に対する
パンチの位置決め精度の低下を抑制することができる。
さらに、ばねを収容する凹部をパンチホルダやリテーナ
本体に設ける必要がなくなり、加工が容易になると共
に、パンチホルダが均一な力で付勢され、パンチホルダ
と一体のパンチの切り換え動作の信頼性が向上する。
【0057】請求項6に係る発明によれば、リテーナ本
体の長手方向の全長を短くすることができる。
【0058】請求項7に係る発明によれば、カムプレー
トの加工が容易になり、同プレートの材料費を低減する
ことができ、さらに、リテーナ本体の長手方向の全長を
短くすることができる。
【0059】請求項8に係る発明によれば、カムプレー
トをピストンロッドにより円滑に変位させることができ
る。
【0060】請求項9に係る発明によれば、ストローク
量のより小さい小型のシリンダが使用可能となる。
【0061】請求項10に係る発明によれば、異形パン
チを使用することができる。
【0062】そして、請求項11に係る発明によれば、
リテーナ本体に広幅の溝と狭幅の溝を容易に加工するこ
とができると共に、一側壁面が位置決め面となる狭幅の
溝を精度良く加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例に係るパンチ用チェ
ンジリテーナを示す平面図。
【図2】バッキングプレートを取り付けた図1のパンチ
用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図3】図1のA−A線に沿った断面図。
【図4】図2の右側面図。
【図5】図1に示す一例に係るパンチ用チェンジリテー
ナの第1変形例を示す平面図。
【図6】バッキングプレートを取り付けた図5のパンチ
用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図7】図5のパンチ用チェンジリテーナの一部を示す
斜視図。
【図8】図1に示す一例に係るパンチ用チェンジリテー
ナの第2変形例を示す平面図。
【図9】バッキングプレートを取り付けた図8のパンチ
用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図10】丸パンチと異形パンチの両方に共用できるパ
ンチ保持具の一例を示す斜視図。
【図11】図10のパンチ保持具の変形例を示す斜視
図。
【図12】図10のパンチ保持具の別の変形例を示す斜
視図。
【図13】本発明の他例に係るパンチ用チェンジリテー
ナを示す平面図。
【図14】バッキングプレートを取り付けた図13のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図15】図13のB−B線に沿った断面図。
【図16】図13のパンチ用チェンジリテーナの一部を
示す斜視図。
【図17】図16と同じ一部を斜め下方から見た斜視
図。
【図18】図13に示す他例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第1変形例を示す平面図。
【図19】バッキングプレートを取り付けた図18のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図20】図13に示す他例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第2変形例を示す平面図。
【図21】バッキングプレートを取り付けた図20のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図22】エアシリンダを取り外した図20のパンチ用
チェンジリテーナの右側面図。
【図23】図20のパンチ用チェンジリテーナの分解斜
視図。
【図24】図13に示す他例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第3変形例を示す平面図。
【図25】バッキングプレートを取り付けた図24のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図26】エアシリンダを取り外した図24のパンチ用
チェンジリテーナの右側面図。
【図27】図24のパンチ用チェンジリテーナのリテー
ナ本体の加工手順を示す説明図。
【図28】図13に示す他例に係るパンチ用チェンジリ
テーナの第4変形例を示す平面図。
【図29】バッキングプレートを取り付けた図28のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図30】図28のC−C線に沿った断面図。
【図31】図28のパンチ用チェンジリテーナのパンチ
ホルダ60を示す斜視図。
【図32】図28のパンチ用チェンジリテーナのリテー
ナ本体の一部を示す斜視図。
【図33】図28のパンチ用チェンジリテーナのカムプ
レートを示す斜視図。
【図34】図28のパンチ用チェンジリテーナにおける
カムプレートの傾斜面とパンチホルダの傾斜面の係合関
係を示す動作説明図。
【図35】従来のパンチ用チェンジリテーナを示す平面
図。
【図36】バッキングプレートを取り付けた図35のパ
ンチ用チェンジリテーナの一部縦断面図。
【図37】図35のパンチ用チェンジリテーナを図36
と異なる方向に切った縦断面図。
【符号の説明】
1…………………………………………………パンチ(丸
パンチ) 1a,1a´……………………………………軸部 1b,1b´……………………………………刃先 1c,1c´……………………………………肩部 2,2´,2" …………………………………バッキング
プレート 3,3´…………………………………………貫通孔 4…………………………………………………リテーナ本
体 4a,4a´,4a" …………………………上端面 4b………………………………………………一端面 4c………………………………………………ばね用凹部 4d,4d´,4d" …………………………突出部 5…………………………………………………ホルダ凹部 6,6´…………………………………………パンチホル
ダ 6a………………………………………………大径穴 6b………………………………………………小径孔 6c………………………………………………段差部 6d,6e………………………………………平坦部 6f………………………………………………傾斜面 7…………………………………………………ばね 8,8´…………………………………………カムプレー
ト 8a………………………………………………傾斜面 8b………………………………………………溝 8c………………………………………………切欠部 9…………………………………………………ピストンロ
ッド 9a………………………………………………環状溝 10………………………………………………エアシリン
ダ(シリンダ) 11………………………………………………ばね用凹部 12,13………………………………………平坦面 14………………………………………………ピストンロ
ッド用凹部 16………………………………………………溝 21………………………………………………連結部材 23………………………………………………溝 24………………………………………………周壁 25………………………………………………折曲部 26………………………………………………切欠部 27,27´……………………………………連結部材 27a……………………………………………座ぐり穴 28………………………………………………皿ねじ 29A,29B,29C………………………廻り止め部
材 30………………………………………………平坦部 31………………………………………………円形部 32〜34………………………………………直線状の溝 35………………………………………………コイルばね 36………………………………………………円形穴 37………………………………………………ピン 39………………………………………………ピストンロ
ッド収容部(ピストンロッド用凹部) 40………………………………………………カムプレー
ト収容部 41………………………………………………ピン 42………………………………………………位置決め面 43………………………………………………広幅の溝 44………………………………………………狭幅の溝 45………………………………………………V溝 46………………………………………………稜線 50………………………………………………ホルダ用凹
部 60,60´……………………………………パンチホル
ダ 60a……………………………………………ばね収容穴 60b,60b´………………………………傾斜面 60c,60c´………………………………段差部 60d……………………………………………平坦部 60e……………………………………………突出部 60f……………………………………………ピン用の貫
通孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年7月1日(1999.7.1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】また、上記後者の従来技術では、セレクト
バー(上記従来技術のカムプレート)を前進させその傾
斜面でばね座部材を押し下げてパンチを打抜き可能位置
へ切り換える際に、ばね座部材がセレクトバーで押され
てその前進方向の横荷重を受け、ばね座部材がリテーナ
本体の収容空間内で動いてパンチの軸部がリテーナ本体
のガイド孔に押し付けられる。これによって、パンチの
軸部とリテーナ本体のガイド孔の同じ部位が摩耗し、パ
ンチの作動不良が生じるおそれがある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に係る発明は、軸部の先端側に刃先を有し、そ
の基端側に軸部より大径の肩部を有するパンチを、プレ
ス金型の取付面に、バッキングプレートを介して垂直な
姿勢で取り付けるリテーナであって、パンチの軸部が挿
通し刃先側を被加工物側へ突出させる貫通孔を有し、取
付面に位置決めして取り付けられるリテーナ本体と、該
リテーナ本体の貫通孔上部に形成したホルダ用凹部に収
容され、パンチを、その肩部を収容する大径穴と軸部が
挿通する小径孔との間の段差部で係止するパンチホルダ
と、該パンチホルダを、肩部が前記バッキングプレート
に当接してパンチが打抜き不能位置に退避する方へ付勢
するばねと、リテーナ本体に、バッキングプレートと肩
部との当接部間に出入りする方向に変位可能に設けたカ
ムプレートと、該カムプレートをピストンロッドで変位
させるシリンダとを備え、カムプレートを当接部間に介
在する前進位置に変位させると、パンチがばねの付勢力
に抗して打抜き可能位置に切り換えられ、カムプレート
を前進位置から後退させると、パンチが付勢力により打
抜き不能位置に切り換えられるように構成したパンチ用
チェンジリテーナにおいて、リテーナ本体の、ホルダ用
凹部のある長手方向の一端側をバッキングプレートと当
接する周壁で囲い、パンチが、リテーナ本体に対し位置
決めされ貫通孔をガイドとして2位置間で変位するよう
に、軸部を前記貫通孔に嵌合させ、該軸部をパンチホル
ダの小径孔に圧入してリテーナ本体に対し位置決めされ
るパンチとパンチホルダとを一体とし、さらに、該パン
チホルダの、カムプレートとは反対側にある部位を、周
壁に近接或いは当接させるようにしたものである。かか
る構成によれば、リテーナ本体の、ホルダ用凹部のある
長手方向の一端側をバッキングプレートと当接する周壁
で囲ったので、使用状態でホルダ用凹部内にゴミなどが
進入するのを防止でき、その進入を防止する保護カバー
が不要になる。また、パンチが、リテーナ本体に対し位
置決めされ貫通孔をガイドとして2位置間で変位するよ
うに、軸部を貫通孔に嵌合させてあるので、パンチホル
ダを上下動可能に支持するガイドピンをリテーナ本体に
設ける必要がなく、加工工数が低減される。また、軸部
をパンチホルダの小径孔に圧入してリテーナ本体に対し
位置決めされたパンチとパンチホルダとを一体としてい
るので、パンチをリテーナ本体にねじで固定する必要が
なく、そのねじ孔加工が不要になると共に、ねじの緩み
によりパンチが脱落する虞もなくなる。さらに、パンチ
ホルダの、カムプレートとは反対側にある部位を、周壁
に近接或いは当接させたので、カムプレートを前進させ
その傾斜面でパンチホルダを押し下げてパンチを打抜き
可能位置へ切り換える際に、パンチホルダがカムプレー
トで押されてその前進方向の横荷重を受けと、パンチホ
ルダがリテーナ本体の周壁に当たり該周壁でその横荷重
を受ける。そのため、パンチの軸部とリテーナ本体の貫
通孔の同じ部位が摩耗したりしない。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】請求項10に係る発明は、パンチホルダに
は、大径穴の周壁の一部をカットして円弧状の傾斜面と
平坦部とを有する突出部が形成され、カットした部分の
上面がパンチの肩部を係止する係止面になっており、パ
ンチホルダの外周の2箇所に位置決めピンを突出させ、
リテーナ本体には、異形パンチが打抜き可能位置にある
とき、パンチホルダの平坦部がカムプレートの変位方向
に直交する位置で、ピンと係合してリテーナ本体に対す
るパンチホルダの廻り止めをする位置決め面を形成して
構成したものである。かかる構成によれば、異形パンチ
の肩部の平坦部がパンチホルダの平坦部に当接するよう
に、異形パンチの軸部をパンチホルダの小径に圧入する
ことにより、異形パンチがパンチホルダに対し廻り止め
されると共に、パンチホルダのピンがリテーナ本体の位
置決め面に係合するように、パンチホルダをリテーナ本
体4のホルダ用凹部に嵌合させることにより、パンチホ
ルダがリテーナ本体4に対し廻り止めされるので、異形
パンチのリテーナ本体に対する周方向位置が位置決めさ
れる。したがって、異形パンチを使用することができ
る。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】パンチホルダ6は、幅方向両側に2つの平
坦部6d、6eを有する長方形状(矩形状)に形成さ
れ、両平坦部がカムプレート8の変位方向に直交するよ
うにリテーナ本体4のホルダ用凹部5に収容される。パ
ンチホルダ6の4隅は面取りされており、平坦部6eの
あるパンチホルダ6の端部、すなわち、カムプレート8
の先端部に形成した傾斜面8a側にある一端部には、傾
斜面8aに当接する傾斜面6fが形成されている。ま
た、パンチホルダ6の、長手方向における両側部下面に
は、ばね7,7の上部を収容するばね用凹部11,11
が形成されている(図3参照)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】エアシリンダ10は、ピストンロッド9が
リテーナ本体4のピストンロッド用凹部14内でカムプ
レート8の変位方向とほぼ平行に進退するように、同本
体4の一端面4bに4本のボルト20で固定されてい
る。そして、ピストンロッド9の先端部に、矩形板状の
連結部材21の一端側をボルト22で固定し、連結部材
21の他端側を、カムプレート8のピストンロッド9と
の連結側端部に設けた溝23に嵌合させてカムプレート
8とピストンロッド9とが連結されている。そして、カ
ムプレートを当接部間に介在する前進位置に変位させ
ると、パンチ1がばねの付勢力に抗して打抜き可能位
置(図2の鎖線で示す位置)に切り換えられ、カムプレ
ート8を図2の実線で示す前進位置から同図の2点鎖線
で示す位置まで後退させると、パンチ1が打抜き可能位
置からばね7,7の付勢力により打抜き不能位置に切り
換えられるようになっている。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】上記構成を有する一例に係るパンチ用チェ
ンジリテーナによれば、リテーナ本体4の、ホルダ用凹
部5のある長手方向の一端側をバッキングプレート2と
当接する周壁24で囲ったので、使用状態で(プレス加
工中に)ホルダ用凹部5内にゴミなどが進入するのを防
止でき、その進入を防止する保護カバーが不要になる。
また、パンチ1が、リテーナ本体4に対し位置決めされ
貫通孔3をガイドとして2位置間で変位するように、軸
部1aを貫通孔3に嵌合させてあるので、パンチホルダ
6を上下動可能に支持する上記従来技術のようなガイド
ピンをリテーナ本体4に設ける必要がなく、加工工数が
低減される。また、軸部1aをパンチホルダ6の小径孔
6bに圧入してリテーナ本体4に対し位置決めされるパ
ンチ1とパンチホルダ6とを一体としているので、パン
チ1をリテーナ本体4に上記従来技術のようにねじで固
定する必要がなく、そのねじ孔加工が不要になると共
に、ねじの緩みによりパンチが脱落する虞もなくなる。
さらに、パンチホルダ6の、カムプレート8とは反対側
にある部位(平坦部6d)を、周壁24に当接させたの
で、カムプレート8を前進させその傾斜面8aでパンチ
ホルダ6を押し下げてパンチ1を打抜き可能位置へ切り
換える際に、パンチホルダ6がカムプレート8で押され
てその前進方向の横荷重(図1,2でパンチホルダ6を
左方向へ押す力)を受けると、パンチホルダ6の平坦部
6dがリテーナ本体4の平坦面12に当たり該平坦面1
でその横荷重を受ける。そのため、パンチ1の軸部1
aとリテーナ本体4の貫通孔3の同じ部位が摩耗したり
しない。したがって、本例によれば、保護カバーが不要
になり、部品点数の削減および製造コストの低減を図る
ことができ、パンチ1が前記2位置間で円滑に切り換え
られ、信頼性が向上し、パンチ1の作動不良の発生を防
止することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】この変形例では、図13に示す他例の場合
よりもピストンロッド9をカムプレート8に近づけて該
プレート8とピストンロッド9とを連結してある。これ
によって、リテーナ本体4に対するエアシリンダ10の
取付位置が上方へ移るため、該エアシリンダ10をリテ
ーナ本体4の一端面4bに垂直に固定できるように、リ
テーナ本体4の上部は、その上端面4aよりバッキング
プレート2″の厚さ分だけ高い上端面4a″を形成する
突出部4d″との2段に形成されている。また、図8に
示す例の場合と同様に、ピストンロッド9の先端部に、
形板状の連結部材27′の一端側を、該連結部材2
7′に設けた座ぐり穴27aに皿ねじ28のねじ頭部が
収容されるように該皿ねじ28で固定し、連結部材2
7′の他端側を、カムプレート8のピストンロッド9と
の連結側端部に設けた溝8bに嵌合させてカムプレート
8とピストンロッド9とを連結してある。さらに、リテ
ーナ本体4には、その一端面4bから円形穴であるホル
ダ用凹部50に貫通しかつピストンロッド9を収容する
断面が矩形の孔であるピストンロッド収容部(ピストン
ロッド用凹部)39と、該収容部39の上部に連通し、
端面4bからホルダ用凹部50に貫通したカムプレート
8を収容する断面が矩形の孔であるカムプレート収容部
40とが形成されている。カムプレート8は、カムプレ
ート収容部40の両側下面40a,40aで支持されて
該収容部40に摺動可能に嵌合している。これによっ
て、本例では、図19および図21に示す各例のよう
に、カムプレート8を上面で支持する隔壁15をリテー
ナ本体4に設けていない。なお、連結部材27′は、ピ
ストンロッド9をカムプレート8に近づけてあるため、
図8に示す例で用いる連結部材27より小さい。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】まず、図27(A)に示すように、直方体
の素材の長手方向における一端面のほぼ中央部に、その
素材の長手方向に沿って途中まで延びるピストンロッド
収容部39の穴明け加工をする。次に、同図(B)に示
すように、その素材の長手方向における他端近傍に、ピ
ストンロッド収容部39に垂直に途中まで延びるホルダ
用凹部50と、貫通孔3′の穴明け加工をする。この
後、同図(C)に示すように、ピストンロッド収容部3
9の上部に、素材の一端面から長手方向に延びるカムプ
レート収容部40の溝加工をする。このような加工によ
り作ったリテーナ本体4に、取付ボルト用孔17,17
と、ノックピン用孔18,18と、ねじ穴19,19を
加工することにより、リテーナ本体4が出来上がる。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】本例によれば、図13に示す上記他例によ
り得られる効果に他に、以下のような効果が得られる。 (1)異形パンチ1´(図10)の肩部1c´の平坦部
30がパンチホルダ60´の平坦部60dに当接するよ
うに、異形パンチ1´の軸部1a´をパンチホルダ60
´の小径孔6bに圧入することにより、異形パンチ1´
がパンチホルダ60´に対し廻り止めされると共に、パ
ンチホルダ60´のピン41,41がリテーナ本体4の
位置決め面42,42にそれぞれ係合するように、パン
チホルダ60´をリテーナ本体4のホルダ用凹部50に
嵌合させることにより、パンチホルダ60´がリテーナ
本体4に対し廻り止めされるので、異形パンチ1´のリ
テーナ本体4に対する周方向位置が位置決めされる。し
たがって、異形パンチ1´を使用することができる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正内容】
【0055】請求項4に係る発明によれば、丸パンチと
異形パンチのいずれにも使用可能になる

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸部の先端側に刃先を有し、その基端側
    に軸部より大径の肩部を有するパンチを、プレス金型の
    取付面に、バッキングプレートを介して垂直な姿勢で取
    り付けるリテーナであって、前記パンチの軸部が挿通し
    前記刃先側を被加工物側へ突出させる貫通孔を有し、前
    記取付面に位置決めして取り付けられるリテーナ本体
    と、該リテーナ本体の貫通孔上部に形成したホルダ用凹
    部に収容され、前記パンチを、その肩部を収容する大径
    穴と前記軸部が挿通する小径孔との間の段差部で係止す
    るパンチホルダと、該パンチホルダを、前記肩部が前記
    バッキングプレートに当接してパンチが打抜き不能位置
    に退避する方へ付勢するばねと、前記リテーナ本体に、
    前記バッキングプレートと前記肩部との当接部間に出入
    りする方向に変位可能に設けたカムプレートと、該カム
    プレートをピストンロッドで変位させるシリンダとを備
    え、前記カムプレートを前記当接部間に介在する前進位
    置に変位させると、前記パンチが前記ばねの付勢力に抗
    して打抜き可能位置に切り換えられ、カムプレートを前
    記前進位置から後退させると、パンチが前記付勢力によ
    り打抜き不能位置に切り換えられるように構成したパン
    チ用チェンジリテーナにおいて、 前記リテーナ本体の、前記ホルダ用凹部のある長手方向
    の一端側を前記バッキングプレートと当接する周壁で囲
    い、 前記パンチが、前記リテーナ本体に対し位置決めされ前
    記貫通孔をガイドとして前記2位置間で変位するよう
    に、前記軸部を前記貫通孔に嵌合させ、 該軸部を前記パンチホルダの小径孔に圧入して前記リテ
    ーナ本体に対し位置決めされるパンチと前記パンチホル
    ダとを一体とし、さらに、 該パンチホルダの、前記カムプレートとは反対側にある
    部位を、前記周壁に近接或いは当接させることを特徴と
    するパンチ用チェンジリテーナ。
  2. 【請求項2】 前記カムプレートの前記ピストンロッド
    との連結側端部を、該ピストンロッド側へ折り曲げ、該
    折曲部に設けた切欠部を、ピストンロッド先端部の環状
    溝に係合させて前記カムプレートと前記ピストンロッド
    とを連結したことを特徴とする請求項1記載のパンチ用
    チェンジリテーナ。
  3. 【請求項3】 前記ピストンロッドの先端部に、矩形板
    状の連結部材の一端側を、該連結部材に設けた座ぐり穴
    に皿ねじのねじ頭部が収容されるように該皿ねじで固定
    し、前記連結部材の他端側を、前記カムプレートの前記
    ピストンロッドとの連結側端部に設けた溝に嵌合させて
    カムプレートとピストンロッドとを連結したことを特徴
    とする請求項1記載のパンチ用チェンジリテーナ。
  4. 【請求項4】 前記パンチホルダは、矩形状に形成され
    ると共に、前記パンチの軸心を中心とする回転を規制さ
    れて前記ホルダ用凹部内に収容されており、前記パンチ
    ホルダの大径穴を、丸パンチ或いは異形パンチの前記肩
    部が嵌合する円形部と、該円形部の外周の一部を接線方
    向に延びる直線状に切り欠いた直線状の溝とを有する形
    状とし、異形パンチの使用時にはその肩部の外周に設け
    た平坦部に当接する平坦面を有する廻り止め部材を前記
    直線状の溝に嵌合させ、丸パンチの使用時には前記廻り
    止め部材を前記直線状の溝から外すようにしたことを特
    徴とする請求項1,2又は3記載のパンチ用チェンジリ
    テーナ。
  5. 【請求項5】 軸部の先端側に刃先を有し、その基端側
    に軸部より大径の肩部を有するパンチを、プレス金型の
    取付面に、バッキングプレートを介して垂直な姿勢で取
    り付けるリテーナであって、前記パンチの軸部が挿通し
    前記刃先側を被加工物側へ突出させる貫通孔を有し、前
    記取付面に位置決めして取り付けられるリテーナ本体
    と、該リテーナ本体の貫通孔上部に形成したホルダ用凹
    部に収容され、前記パンチの肩部を、その肩部を収容す
    る大径穴と前記軸部が挿通する小径孔との間の段差部で
    係止するパンチホルダと、該パンチホルダを、前記肩部
    が前記バッキングプレートに当接してパンチが打抜き不
    能位置に退避する方へ付勢するばねと、前記リテーナ本
    体に、前記バッキングプレートと前記肩部との当接部間
    に出入りする方向に変位可能に設けたカムプレートと、
    該カムプレートをピストンロッドで変位させるシリンダ
    とを備え、前記カムプレートを前記当接部間に介在する
    前進位置に変位させると、前記パンチが前記ばねの付勢
    力に抗して打抜き可能位置に切り換えられ、カムプレー
    トを前記前進位置から後退させると、パンチが前記付勢
    力により打抜き不能位置に切り換えられるように構成し
    たパンチ用チェンジリテーナにおいて、 前記リテーナ本体の、前記ホルダ用凹部のある長手方向
    の一端側を前記バッキングプレートと当接する周壁で囲
    い、 前記パンチホルダを、前記大径穴と前記小径孔の他に、
    該小径孔を挟んで前記大径穴と反対側に小径孔より大径
    のばね収容穴を設けた円筒形に形成すると共に、該パン
    チホルダの、前記カムプレートと接触する一端側の全周
    或いはその一部に、該カムプレートの先端部に設けた傾
    斜面と当接する傾斜面を形成し、 前記ホルダ用凹部を、前記貫通孔と同心で前記パンチホ
    ルダが嵌合する円形穴に形成し、該円形穴に嵌合させた
    前記パンチホルダの小径孔が前記貫通孔と同心になるよ
    うにし、そして、前記軸部の先端側と基端側を、前記パ
    ンチが前記リテーナ本体に対し位置決めされるように前
    記貫通孔と前記小径孔にそれぞれ嵌合させ、さらに、 前記ばねとして1つのコイルばねを前記ばね収容穴に設
    けたことを特徴とするパンチ用チェンジリテーナ。
  6. 【請求項6】 前記カムプレートの前記ピストンロッド
    との連結側端部を、該ピストンロッド側へ折り曲げ、該
    折曲部に設けた切欠部を、前記ピストンロッドの連結側
    端部に設けた環状溝に嵌合させて前記カムプレートと前
    記ピストンロッドとを連結したことを特徴とする請求項
    5記載のパンチ用チェンジリテーナ。
  7. 【請求項7】 前記ピストンロッドの先端部に、矩形板
    状の連結部材の一端側を、該連結部材に設けた座ぐり穴
    に皿ねじのねじ頭部が収容されるように該皿ねじで固定
    し、前記連結部材の他端側を、前記カムプレートの前記
    ピストンロッドとの連結側端部に設けた溝に嵌合させて
    カムプレートとピストンロッドとを連結したことを特徴
    とする請求項5記載のパンチ用チェンジリテーナ。
  8. 【請求項8】 前記カムプレートと前記ピストンロッド
    とが一直線上に並ぶように、前記シリンダを、前記リテ
    ーナ本体の長手方向の他端側に固定してあることを特徴
    とする請求項5,6又は7記載のパンチ用チェンジリテ
    ーナ。
  9. 【請求項9】 前記カムプレートの傾斜面のある先端部
    に、その先端側から溝幅がV字形に狭まるV溝を形成
    し、これによって、前記カムプレートの傾斜面にできる
    V字形をなす2本の稜線が前記パンチホルダの傾斜面に
    当接するようにしたことを特徴とする請求項5,6,7
    又は8記載のパンチ用チェンジリテーナ。
  10. 【請求項10】 前記パンチホルダには、前記大径穴の
    周壁の一部をカットして円弧状の傾斜面と平坦部とを有
    する突出部が形成され、前記カットした部分の上面が前
    記パンチの肩部を係止する係止面になっており、前記パ
    ンチホルダの外周の2箇所に位置決めピンを突出させ、
    前記リテーナ本体には、前記パンチが打抜き可能位置に
    あるとき、前記パンチホルダの平坦部が前記カムプレー
    トの変位方向に直交する位置で、前記ピンと係合して前
    記リテーナ本体に対する前記パンチホルダの廻り止めを
    する位置決め面が形成されていることを特徴とする請求
    項5,6,7,8又は9記載のパンチ用チェンジリテー
    ナ。
  11. 【請求項11】 前記位置決め面は、前記リテーナ本体
    の上端面からその軸心方向に延びるラフに加工した広幅
    の溝の最深部に、精度良く加工した狭幅の溝の一側壁面
    で構成されていることを特徴とする請求項10記載のパ
    ンチ用チェンジリテーナ。
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